JP2010171882A - ネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ネットワークを介して同期して通信を行う複数のECUが通信を行うために、各ECUが持つ通信パラメータをネットワークを介して変更することを可能にする。
【解決手段】複数の電子制御装置が通信線で接続され、複数の電子制御装置は、1つ以上の通信パラメータを備え、少なくとも1つの前記通信パラメータは、複数の電子制御装置で共通の値に設定することにより、複数の電子制御装置で共通の通信スケジュールを構成し、複数の電子制御装置は、通信パラメータに基づき、通信スケジュールで同期して通信を行い、情報を送受信するネットワークシステムにおいて、電子制御装置は、通信スケジュールを所定数に分割した送受信用の時間領域のうち、電子制御装置に割り付けられた受信領域において、新規通信パラメータを受信すると、新規通信パラメータに基づき、電子制御装置で共通の前記新規通信スケジュールに再同期して通信を行う。
【選択図】図5

Description

この発明は、ネットワークを介して同期して通信を行う複数の電子制御装置が、ネットワークシステムの状態に応じた通信スケジュールで通信を行うために、各電子制御装置が持つ通信パラメータを、ネットワークを介して変更することが可能なネットワークシステムに関する。
自動車や船舶は、搭載されている電子制御装置(以下、ECUと称す)により制御が行われている。複数のECU間で協調し、自動車や船舶の制御を行うためには、制御対象の状態などの情報をECU間で共有する必要がある。そこで、各ECU間はネットワークで接続され、情報をメッセージとしてネットワーク上で送受信している。
メッセージの送受信は、ECU間で統一された通信規格に従って行われる。この通信規格の1つに、全ECUがネットワークシステムの共通時間へ同期し、共通の通信スケジュールを持って、メッセージの送受信を行う時分割多重方式がある。
時分割多重方式の通信規格として、例えば、FlexRay(www.flexray.com参照)がある。FlexRayでは、図1に示すように、スタティックセグメント、ダイナミックセグメント、NIT(ネットワークアイドルタイム)などで構成される固定時間の通信サイクルの繰り返しによって、メッセージの送受信が行われる。スタティックセグメントやダイナミックセグメントはさらにスロットに分割され、特定のECUに1つのメッセージの送信領域として割り当てられる。また、受信は、各ECUが受信したいメッセージのスロットIDを指定する。
通信サイクル、セグメント、スロットの長さなどは、メッセージ数や使用目的を考慮した通信スケジュールとなるよう設定する必要がある。これらの通信サイクル、セグメント、スロットの長さなどを総称して、通信パラメータと呼ぶ。各ECUは、あらかじめ設定した通信パラメータの値に応じて通信を行う。
FlexRayでは、通信パラメータはグローバル通信パラメータとローカル通信パラメータに分類される。グローバル通信パラメータは、前述の通信サイクル、セグメント、スロットの長さといった、通信スケジュールを固定する通信パラメータである。したがって、グローバル通信パラメータは、通信を行う全ECUで同じ値を設定しておく必要がある。一方、ローカル通信パラメータは、所望の通信スケジュールとなるよう、ECUに搭載されるCPUの動作周波数などに依存して設定する、ECU毎に値が異なる通信パラメータである。
図2に、グローバル通信パラメータとローカル通信パラメータの一例を示す。接頭語にgが付く通信パラメータはグローバル通信パラメータ、pが付く通信パラメータはローカル通信パラメータである。各通信パラメータはFlexRayの仕様で規定されているため、詳細な説明はここでは行わない。グローバル通信パラメータとローカル通信パラメータは、それぞれ約25個ある。通信を行うためには、通信スケジュールに適したこれら全ての通信パラメータを各ECUで設定しなければならない。
特許文献1では、通信中のFlexRayネットワークシステムにECUが追加されることを想定して、ネットワークシステム中の特定のECUから通信パラメータを周期的に送信し、追加されたECUは、この値を受信して設定し直す方法について記載している。
特開2008−236217号公報
しかしながら、上記特許文献1は、追加されたECUが、既に通信中のネットワークシステム上でメッセージを送受信できるようにすることを目的としている。そのため、周期的に送信されている通信パラメータは、現在の通信スケジュールを構成する通信パラメータであり、現在の通信スケジュールの変更は行われない。したがって、ネットワークシステムの状態に適した通信スケジュールに変更することはできないという問題がある。
さらには、特定のECUが周期的に通信パラメータを送信し続けることにより、ECUが追加されない場合には不要な情報となり、ネットワークの通信負荷が増大するという問題がある。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、ネットワークを介して同期して通信を行う複数のECUが、ネットワークシステムの状態に応じた通信スケジュールで通信を行うために、各ECUが持つ通信パラメータを、ネットワークを介して変更することが可能なネットワークシステムに関する。
上記課題を解決する為に、この発明に係るネットワークシステムは、複数の電子制御装置が通信線で接続され、前記複数の電子制御装置は、1つ以上の通信パラメータを備え、少なくとも1つの前記通信パラメータは、前記複数の電子制御装置で共通の値に設定することにより、前記複数の電子制御装置で共通の通信スケジュールを構成し、前記複数の電子制御装置は、前記通信パラメータに基づき、前記通信スケジュールで同期して通信を行い、情報を送受信するネットワークシステムにおいて、前記電子制御装置は、前記通信スケジュールを所定数に分割した送受信用の時間領域のうち、前記電子制御装置に割り付けられた受信領域において、新規通信パラメータを受信すると、前記新規通信パラメータに基づき、前記電子制御装置で共通の前記新規通信スケジュールに再同期して通信を行うことを特徴とする。
この発明によれば、ネットワークを介して同期して通信を行う複数のECUが、ネットワークシステムの状態に応じた通信スケジュールで通信を行うために、各ECUが持つ通信パラメータを、ネットワークを介して変更可能となるという効果を奏する。
この発明の背景技術である、時分割多重方式FlexRayの通信スケジュール例を示す図である。 この発明の背景技術である、時分割多重方式FlexRayの通信スケジュールを構成する、通信パラメータ例を示す図である。 実施の形態1における、船舶ネットワークシステムの構成図である。 この発明を適用した実施の形態1における、通信スケジュールを変更する前の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態1における、通信スケジュールを新規通信スケジュールへ変更した後の通信スケジュール構成図である。 実施の形態1における、船舶ネットワークシステムの構成に対し、この発明を適用した船舶ネットワークシステムの構成図である。 この発明を適用した実施の形態1における、新規通信スケジュールへ変更するための新規通信パラメータを含むメッセージの構成例を示す。 この発明を適用した実施の形態1における、新規通信パラメータを受信したときのECUの処理内容を示すフローチャートである。 この発明を適用した実施の形態2における、車載ネットワークシステムの構成図である。 この発明を適用した実施の形態2における、通信スケジュールを変更する前の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態2における、通信スケジュールを変更する前の通信スケジュールにおける、エンジンECU901が送信するエンジン回転数情報を含んだメッセージの構成図である。 この発明を適用した実施の形態2における、通信スケジュールを新規通信スケジュールへ変更した後の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態2における、通信スケジュールを新規通信スケジュールへ変更した後の通信スケジュールにおける、エンジンECU901が送信するエンジン回転数情報を含んだメッセージの構成図である。 この発明を適用した実施の形態2における、ABSECU902が新規通信パラメータを送信するときの処理内容を示すフローチャートである。 この発明を適用した実施の形態2における、ABSECU902が送信する新規通信スケジュールへ変更するための新規グローバル通信パラメータを含むメッセージの構成例を示す。 この発明を適用した実施の形態2における、新規グローバル通信パラメータを受信したときのエンジンECU901の処理内容を示すフローチャートである。 この発明を適用した実施の形態3における、ネットワークシステムの構成図である。 この発明を適用した実施の形態3における、ECU1701が新規通信パラメータを送信するときの処理内容を示すフローチャートである。 この発明を適用した実施の形態4における、車載ネットワークシステムの構成図である。 この発明を適用した実施の形態4における、通信スケジュールを変更する前の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態4における、通信スケジュールを新規通信スケジュールへ変更した後の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態4における、ハイブリッドECU1903が新規通信パラメータを送信するときの処理内容を示すフローチャートである。 この発明を適用した実施の形態5における、通信スケジュールを変更する前の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態5における、通信スケジュールを新規通信スケジュールへ変更した後の通信スケジュール構成図である。 この発明を適用した実施の形態5における、ECU1702が新規通信パラメータを送信するときの処理内容を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図3に、この発明の実施の形態1に係る船舶ネットワークシステムを示す。図3の船舶ネットワークシステムでは、船舶のエンジンを制御するエンジンECU301〜303、操舵者が前後進用に操作するレバーの操作情報を入力とするリモコンECU304〜306が、通信線307を介して接続されている。リモコンECU304〜306は、レバーの操作情報をメッセージとして通信線307を介してエンジンECU301〜303に送信する。
エンジンECU301〜303と、リモコンECU304〜306は、通信規格FlexRayに準拠した通信を行う通信制御部を備える。本実施の形態1では、通信線307を1本としているが、FlexRayでは、2本の通信線で同期して情報の送受信が行うことが可能であり、この発明は通信線が1本あるいは2本のどちらであっても適用可能である。
このネットワークシステムの変更前の通信スケジュール例を図4に示す。図4に示す通信スケジュールでは、伝送速度は5Mbps、1つの通信サイクルは5ms周期、スタティックセグメントは16バイトのメッセージが送信可能なスロットが54個(スロットIDが1〜54)、ダイナミックセグメントは64バイトのメッセージが6個(スロットIDが55〜60)送信可能なスロットが設けられている。1通信サイクル中、リモコンECU304〜306はそれぞれ8メッセージ、エンジンECU301〜303はそれぞれ10メッセージ送信する設定とし、計54メッセージが全てスタティックセグメントの54個のスロットで送信されているものとする。
この船舶ネットワークシステムにおいて、制御の高度化を図るため、各リモコンECU304〜306のプログラムを変更し、リモコンECU304〜306が5ms周期で送信するメッセージ数を2つずつ増加させる必要が出た場合、変更前の通信スケジュールではメッセージを送信するための余裕がスタティックセグメントに無い。そこで、全てのメッセージを送信できるよう、通信スケジュールを変更し、スタティックセグメントのスロット数を増加させる必要性がある。
この変更例として、ダイナミックセグメントのスロット数は64バイトのメッセージを4つ分送信可能としてダイナミックセグメントを短くし、スタティックセグメントのスロット数を6つ増加させた新規通信スケジュールを図5に示す。このようにすれば、リモコンECU304〜306がスタティックセグメントで送信するメッセージがそれぞれ2メッセージ、計6メッセージ増えても、スタティックセグメントのスロットで送信可能となる。
ここで、本実施の形態における外部接続装置を用いた新規通信スケジュールへの変更方法について説明する。図6に、新規通信スケジュールへ変更するための外部接続装置608を船舶ネットワークシステムに接続した例を示す。外部接続装置608は、接続されると各ECU301〜306と同期して図4に示した通信スケジュールに沿って通信を開始する。そして、ダイナミックセグメントのスロット55において、新規通信スケジュールを構成するための新規通信パラメータを、新規グローバル通信パラメータ、新規ローカル通信パラメータの両方とも送信する。
このときのスロット55で送信するメッセージの例を図7に示す。FlexRayのメッセージは、ヘッダ部、ペイロード部、トレイラ部からなり、ECU間で送受信する情報はペイロード部に格納される。新規通信パラメータ内容やその順序は、ECUの通信パラメータ値を設定する通信パラメータ用レジスタの構造などに依存して変更する必要があるため、ここでは一例を示す。また、ここで示すように設定に必要な全ての新規通信パラメータではなく、変更が必要な新規通信パラメータのみ送信する方法であっても良い。また、外部接続装置608にあらかじめスタティックセグメントのスロットが割り当てられている場合には、スタティックセグメントのスロットで送信してもよい。
続いて、スロット61で送信された新規通信パラメータを含むメッセージを受信した、エンジンECU301の処理内容について、図8のフローチャートに沿って説明する。ただし、本実施の形態では、処理内容は受信したECUの種類に依らず、その他のエンジンECU302〜303やリモコンECU304〜306でも同じとする。
ST801
エンジンECU301は、図4に示す通信スケジュールで通常の通信中、ダイナミックセグメントのスロット55においてメッセージを受信する。なお、受信しなかった場合は通信を継続し、新規通信パラメータへ変更されない。
ST802
エンジンECU301は、通信を停止しコンフィグレーションモードへ遷移する。
ST803
エンジンECU301は、コンフィグレーションモードになると、スロット55で受信したメッセージに含まれる新規通信パラメータを、通信パラメータ用レジスタに設定する。
ST804
エンジンECU301は、再び通信モードへ遷移し、新規通信パラメータに基づき、図5に示す新規通信スケジュールで通信を開始し、変更処理を終了する。
すなわち、実施の形態1では、複数の電子制御装置に、1つ以上の通信パラメータを備え、少なくとも1つの前記通信パラメータは、複数の電子制御装置で共通の値に設定することにより、複数の電子制御装置で共通の通信スケジュールを構成し、複数の電子制御装置は、前記通信パラメータに基づき通信スケジュールで同期して通信を行い、情報を送受信するネットワークシステムにおいて、電子制御装置は、通信スケジュールを所定数に分割した送受信用の時間領域のうち、電子制御装置に割り付けられた受信領域において、新規通信パラメータを受信すると、当該新規通信パラメータに基づいて電子制御装置で共通の新規通信スケジュールに再同期して通信を行う。
したがって、本実施の形態1によれば、ECUの数に見合った通信スケジュールへの変更が容易であることにより、ネットワークシステムの状態に応じた通信スケジュールで通信を行うことが可能である。
これにより、あらかじめECUの接続数を想定して余裕をもたせた通信スケジュールにしておくよりも、効率よく通信を行うことが可能である。特に、ユ−ザが必要に応じてエンジンECUの数を増減する場合がある船舶のネットワークシステムなどにおいては、この発明を適用することにより、ECUの数を変更しても容易に通信スケジュールを変更し、ECUの数に見合った船舶の制御が可能となる。
また、新規通信パラメータを受信したECUは、それぞれ新規通信パラメータを設定し直すため、新規通信スケジュールへの変更にかかる時間は、ECUの数に依存しない。
さらにまた、すでに自動車や船舶にECUが搭載され、設置後に取り出すことが困難な状態においても、通信スケジュールを容易に変更可能である。
さらにまた、各ECUが何通りかの通信スケジュール用の通信パラメータをあらかじめ保持して変更する方法よりも、必要なROMサイズは小さくすみ、ECUのコストを下げることができる。
さらにまた、外部接続装置を用いてネットワークシステムの通信スケジュールを自動的に変更することにより、ユ−ザは変更のための複雑な操作を行う必要が無い。
実施の形態2.
図9に、車載ネットワークシステムを示す。図9の車載ネットワークシステムでは、エンジンECU901、アンチロックブレーキシステム(ABS)ECU902、トランスミッションECU903、電動パワーステアリング(EPS)ECU904が通信線A909と通信線B910で接続されている。
各ECU901〜904は、通信規格FlexRayに準拠した通信を行う通信制御部を備える。本実施の形態2では、通信線を2本としているが、この発明は通信線が1本あるいは2本のどちらであっても適用可能である。
エンジンECU901にはエンジン回転数を出力するクランク角センサ905、ABSECU902には車輪軸の回転に応じて車速パルスを出力する車速センサ906、トランスミッションECU903にはギア比を変更する変速装置907、EPS ECU904には運転者の操舵をアシストするEPSモ−タ908が接続されているものとする。
車載ネットワークシステムが、正常な状態では、通信線A909と通信線B910を介して、エンジンECU901はクランク角センサ905からの入力値を基にエンジン回転数情報を、ABSECU902は車速センサ906からの入力値を基に車速情報を、トランスミッションECU903は変速装置907からの入力値を基に現在のギア比情報を、夫々メッセージとして送信する。
エンジンECU901やEPS ECU904は、ABSECU902が送信する車速情報を用いて、エンジンやEPSモ−タ908の制御を行う。車速は、クランク角センサ905の出力するエンジン回転数と、変速装置906の出力するギア比から算出することも可能であるが、正常な状態では、エンジンECU901やEPS ECU904が使用する車速は、ABSECU909が送信する車速センサ906からの車速情報を使用しているとする。
この正常な状態での通信スケジュール例を図10に示す。この通信スケジュールでは、伝送速度は5Mbps、1つの通信サイクルは2.5ms周期、スタティックセグメントは8バイトのメッセージが送信可能なスロットが25個、ダイナミックセグメントは64バイトのメッセージが3つ分送信可能なスロットが設けられている。
スロット1にはエンジン回転数情報を含むメッセージ、スロット2には車速情報を含むメッセージ、スロット3にはギア比情報を含むメッセージが割り当てられている。各ECUはその他にも多くの情報を送受信しているが、ここでは省略する。このときの通信スケジュールでは、情報を格納するためのスタティックセグメントの1メッセージのペイロード部の長さは8バイトとしているが、このうちエンジン回転数の情報は図11に示すように、1バイト分割り当てられているものとする。
この車載ネットワークシステムにおいて、ABSECU902に接続されている車速センサ906が故障した場合を考える。このとき、ABSECU902は正常な車速情報を送信できなくなる。そこで、ABSECU902は、スロット2で送信するメッセージの車速情報を格納するビット部分を、エラーを示すオール1にして送信する。一方、エンジンECU901やEPS ECU904は、スロット2のメッセージの車速情報に割り当てられたビット部分がオール1であることにより、車速情報のエラーを検出すると共に、車速情報を用いた制御が行えなくなる。したがって、車速を別の情報を利用して求める必要がある。
前述の通り、車速はエンジン回転数とギア比から求めることも可能である。しかし、このときエンジンECU901が送信するメッセージに含まれるエンジン回転数の情報には図11で示したように、1バイトしか割り当てられておらず、仮にエンジン回転数が最大8000rpmであったとしても、ファクタ(1ビットが示すエンジン回転数)は約31.4となり、分解能が低すぎてこの情報から正確な車速を求めることは難しい。したがって、十分な分解能を得るためには、エンジン回転数を割り当てるビットをより多く割り当てなくてはならない。
ところが、この車載ネットワークシステムの通信スケジュールでは、図11に示したように、エンジン回転数用のビット数を増やす余裕はない。また、スタティックセグメントのスロットでは、情報を格納するペイロード長が通信パラメータによって固定されている。そこで、エンジン回転数用のビット数を増やすために、通信スケジュールを変更し、ペイロード長を決定する通信パラメータを変更して、ペイロード長を現在の8バイトよりも長くする必要がある。
このエンジン回転数用のビット数を増やすための変更例として、スタティックセグメントのスロットで送信可能なメッセージのペイロード長を16バイトとしたときの新規通信スケジュールを図12に示す。このようにすることで、このメッセージに割り当てられる情報の割り付けを変更し、エンジン回転数の情報に割り当てられる情報を、例えば図13に示すように、2バイトに延長することが可能である。2バイトでは、エンジン回転数を余裕を見て最大12000rpmとしても、ファクタは約0.18(クランク角約66°)となり、エンジン回転数の情報として十分な分解能を持つといえる。
続いて、本実施の形態における、新規通信スケジュールへの変更方法について説明する。ここでは、車速情報のエラーを示す情報を受信することによりエラーを検出したエンジンECU901が、新規通信スケジュールへ変更するための新規通信パラメータを送信する設定とする。まず、図14のフローチャートに沿って新規通信パラメータを送信するエンジンECU901の処理内容を説明する。
ST1401
エンジンECU901は、図10に示す通信スケジュールで通常の通信中、スロット2において、車速情報に割り当てられたビット部分がオール1となっているメッセージを受信する。
ST1402
エンジンECU901は、車速情報に割り当てられたビット部分がオール1であることからエラーを示す情報であることを検出し、車速情報のエラーを検出する。
ST1403
エンジンECU901はスロット26において、新規通信パラメータを送信する。この新規通信パラメータは、前述の通り、デ−タ長が16バイトであり、車速情報のエラーを検出した場合にこれに対応するための通信パラメータとしてあらかじめエンジンECU901が保持している。
ST1404
エンジンECU901は、新規通信パラメータを5通信サイクル(12.5ms)の間送信すると通信を停止し、コンフィグレーションモードへ遷移する。ただし、この送信期間は1通信サイクルの長さなどに応じて変更する必要があり、ここで示す値は一例である。
ST1405
エンジンECU901は、コンフィグレーションモードになると、送信した新規通信パラメータを、通信パラメータ用レジスタに設定する。
ST1406
エンジンECU901は再び通信モードに遷移し、新規通信パラメータに基づき、図12に示す新規通信スケジュールで通信を開始し、変更処理を終了する。
続いて、図14のST1403において、エンジンECU901が送信する新規通信パラメータについて説明する。車載ネットワークシステムのECUに搭載されるCPUは、機能に応じて性能が異なる。したがって、前述の通り、同一の通信スケジュールを構成するローカル通信パラメータも異なることが考えられる。このような場合は、送信する新規通信パラメータは新規グローバル通信パラメータのみとし、新規ローカル通信パラメータは、ECUが受信した新規グローバル通信パラメータに基づいてそれぞれ設定する方が通信負荷を抑えるためにも望ましい。このことから、エンジンECU901が送信する新規通信パラメータは、図15に示すように、新規グローバル通信パラメータのみとしている。
続いて、スロット26で送信された新規グローバル通信パラメータを含むメッセージを受信したEPS ECU904の処理内容について図16のフローチャートに沿って説明する。本実施の形態では、処理内容は受信したECUの種類に依らず、その他のECU902〜903でも同じとする。
ST1601
EPS ECU904は、図10に示す通信スケジュールで通常の通信中、ダイナミックセグメントのスロット26においてメッセージを受信する。なお、受信しなかった場合は通信を継続し、新規通信パラメータへ変更されない。
ST1602
EPS ECU904は、スロット26でメッセージを受信すると、通信を停止しコンフィグレーションモードへ遷移する。
ST1603
EPS ECU904は、コンフィグレーションモードになると、スロット26で受信したメッセージに含まれる新規グローバル通信パラメータに基づき、新規ローカル通信パラメータを決定する。
ST1604
ST1603で決定した新規グローバル通信パラメータと新規ローカル通信パラメータを、通信パラメータレジスタに設定する。
ST1605
EPS ECU904は、通信制御部を再び通信モードに設定し、新規通信パラメータに基づき、図12に示す新規通信スケジュールで通信を開始し、変更処理を終了する。
図16のST1603において、受信した新規グローバル通信パラメータから新規ローカル通信パラメータを決定する方法を、新規ローカル通信パラメータpSamplesPerMicrotickの例を用いて説明する。pSamplesPerMicrotickは、FlexRayの仕様の規定から、下記のように計算式で決定される。
pSamplesPerMicrotick=pdMicrotick / gdSampleClockPeriod
gdSampleClockPeriodは新規グローバル通信パラメータとして受信する。pdMicrotickはローカル通信パラメータであるが、この値は伝送速度と、受信したECUに搭載されるCPUの動作周波数に依存して一意に決定される値である。伝送速度は、gdSampleClockPeriodから一意に決定される。以上から、新規ローカル通信パラメータpSamplePerMicrotickは、EPS ECU904が受信した新規グローバル通信パラメータから一意に決定することができる。
本実施の形態2では、新規通信パラメータを送信するECUとしてエンジンECU901を割り当てたが、ABSECU902の送信する車速情報がエラーを示すメッセージを受信したEPS ECU904が、新規通信パラメータを送信するようにしても良い。また、新規グローバル通信パラメータは、あらかじめスタティックセグメントのスロットが割り当てられている場合には、スタティックセグメントのスロットで送信してもよい。
本実施の形態2によれば、ECUが通信スケジュール変更の必要性を判断し、新規通信パラメータを送信することにより、外部接続装置を用いる必要が無い。このため、ネットワークシステムの通信スケジュールの変更が必要な状態になっても、ユ−ザは特に通信スケジュール変更のための操作を行う必要は無い。
また、エラーを示す情報を受信することによりエラーを検出し、新規通信パラメータを送信することで、ECUに接続されるセンサの故障などのネットワークシステムの状態に応じた新規通信スケジュールに変更することが可能である。
さらにまた、新規通信スケジュールに変更するために送信する通信パラメータを、新規グローバル通信パラメータのみとし、新規ローカル通信パラメータは各ECUが受信した新規グローバル通信パラメータに基づいて決定することにより、新規通信パラメータの送信による通信負荷を下げることができるうえ、各ECUの搭載するCPUに応じた新規通信パラメータを設定することができる。
実施の形態3.
図17に、本実施の形態3におけるネットワークシステムを示す。このネットワークシステムでは、ECU1701〜1703が通信線A1704と通信線B1705で接続されている。各ECU1701〜1703は、通信規格FlexRayに準拠した通信を行う通信制御部を備える。本実施の形態3では、通信線を2本としているが、この発明は通信線が1本あるいは2本のどちらであっても適用可能である。
FlexRayでは、通信制御部がFlexRay通信に関連する特定のエラーを検出した場合に、通信制御部がアプリケーションにエラーフラグを通知する機能を備えることを規定している。例えば、1つのスロット内に2つ以上のメッセージを受信した場合などには、フラグvSS!SyntaxErrorがセットされる。また、受信したメッセージのヘッダに示されるペイロード部の長さが、設定している通信パラメータgPayloadLengthStaticと異なる場合などにはフラグvSS!ContentErrorがセットされる。これにより、アプリケーションではこのフラグを使用してエラーの処理を行うことが可能になっている。
本実施の形態3では、ネットワークシステムがある通信スケジュールで通信中、フラグvSS!ContentErrorがセットされた場合、このフラグを検出したECU1701が新規通信スケジュールへ変更するために新規通信パラメータ送信する場合の処理内容について図18のフローチャートに沿って説明する。
ST1801
ECU1701は通常の通信中、通信制御部のステータスレジスタの通信線A1704に関するフラグvSS!ContentErrorAが1にセットされ、FlexRay通信関連のエラーが発生したことを検出する。
ST1802
ECU1701は、ECU1701に割り当てられた送信用スロットにおいて、新規通信スケジュールを構成する新規通信パラメータを送信する。この新規通信パラメータは、vSS!ContentError検出時の通信パラメータとしてあらかじめECU1701が保持している。
ST1803
ECU1701は、送信中の新規通信パラメータが現在の通信パラメータと異なるかどうか判定を行う。異なる場合にはST1804に進み、同じ場合にはST1807に進む。
ST1804
ECU1701は、新規通信パラメータを5通信サイクルの間送信すると通信を停止し、コンフィグレーションモードへ遷移する。ただし、この送信期間は1通信サイクルの長さなどに応じて変更する必要があり、ここで示す値は一例である。
ST1805
ECU1701は、コンフィグレーションモードになると、送信した新規通信パラメータを、通信パラメータ用レジスタに設定する。
ST1806
ECU1701は再び通信モードに遷移し、新規通信パラメータに基づき、新規通信スケジュールで通信を開始し、変更処理を終了する。
ST1807
ECU1701は、送信中の新規通信パラメータが現在の通信パラメータと同じ場合には、新規通信パラメータを5通信サイクルの間送信すると、新規通信パラメータを含むメッセージの送信を終了する。
ST1803に示すとおり、ECU1701が送信する新規通信パラメータは、現在の通信パラメータと同じであってもよいし、異なるものであっても良い。
送信された新規通信パラメータを受信したECU1702とECU1703の新規通信スケジュールへの変更処理内容は、図8または図16に示した処理内容と、スロット番号を除き同じであるため、ここでは省略する。
また、本実施の形態3では、フラグvSS!ContentErrorがセットされた場合の通信スケジュールの変更方法について説明したが、その他のFlexRay通信制御部のフラグがセットされた場合であってもよい。
本実施の形態3によれば、通信のエラーを検出すると、検出したECUが新規通信パラメータを送信することにより、通信の状態に応じた新規通信スケジュールに直ちに変更することが可能である。
また、複数のECUが新規通信パラメータを送信する機能を備えることにより、1つのECUだけが新規通信パラメータを送信する場合よりも、必要に応じて直ちに新規通信スケジュールに変更することが可能である。
実施の形態4.
図19に、本実施の形態4における車載ネットワークシステムを示す。図19の車載ネットワークシステムでは、エンジンECU1901、バッテリECU1902、ハイブリッドECU1903が通信線A1904と通信線B1905で接続されている。エンジンECU1901にはエンジン1906、バッテリECUにはバッテリ1907、ハイブリッドECU1903にはモ−タ1908が接続され、モ−タ1908はエンジン1906とバッテリ1907とも接続されている。
各ECU1901〜1903は、通信規格FlexRayに準拠した通信を行う通信制御部を備える。本実施の形態4では、通信線を2本としているが、この発明は通信線が1本あるいは2本のどちらであっても適用可能である。
エンジンECU1901はエンジン1906を制御する。エンジン1906の動力によって、車輪のほか、モ−タ1908を駆動する。モ−タ1908が駆動すると、バッテリ1907が充電される。また、発進時などには、モ−タ1908は逆にバッテリ1907に充電された電力を用いて駆動し、エンジン1906による車輪の駆動を助ける。バッテリECU1902はバッテリ1907の充電状態の情報を通信線A1904と通信線B1905を介してハイブリッドECU1903へ送信する。ハイブリッドECU1903は、充電状態の情報を受信し、バッテリ1907の充電量が不足している場合には、通信線A1904と通信線B1905を介してエンジンECU1901に対してエンジン1906の出力の増加を要求し、モ−タ1908の発電量を増加させることができる。
この正常な状態での通信スケジュールを図20に示す。このときの伝送速度は5Mbps、1つの通信サイクルは5ms周期である。エンジンECU1901はエンジン1906の回転数の情報をスロット1で、バッテリECU1902はバッテリ1707の充電情報をスロット2で、各通信サイクルにつき1メッセージすなわち5ms間隔で、ハイブリッドECU1903に送信している。各ECU1901〜1903はその他制御に必要な情報を含むメッセージを複数のスロットで送信しているが、ここでは省略する。
この車載ネットワークシステムにおいて、バッテリECU1902が故障し、バッテリECU1902からメッセージが全て送信されなくなったとする。このバッテリECU1902の故障に伴い、ハイブリッドECU1903はバッテリの充電情報をスロット2で受信できなくなり、バッテリECU1902が正常に動作していないというエラーを検出する。この場合、前述の通り、バッテリ1907の電力も駆動源としているモ−タ1908を正常に駆動できなくなる。したがって、この状態を回避するためにハイブリッドECU1903は制御内容を変更し、モ−タ1908の駆動をエンジン1906の動力を直接用いてのみ行うようにする必要がある。
そこで、このエンジン1906の動力のみを用いたモ−タ1908駆動を、精度を上げて行うために、ハイブリッドECU1903は、エンジンECU1901からのエンジン回転数の情報をより短い周期で受信する必要がある。このときのエンジンECU1901からのエンジン回転数の情報は、前述の通り5ms周期で送信されている。ここで、通信速度を5Mbpsから10Mbpsの2倍に上げれば、エンジン回転数の情報は半分の2.5ms周期で送信されるようになる。このようにして、ハイブリッドECU1903が、バッテリECU1902の故障によってバッテリ1907の充電状態の情報を受信できなくなった場合でも、モ−タ1908の制御を可能とするような新規通信スケジュールを図21に示す。
続いて、本実施の形態におけるバッテリECU1902が故障した場合の、新規通信スケジュールへの変更方法について説明する。図22のフローチャートに沿って、新規通信パラメータを送信するハイブリッドECU1903の処理内容を説明する。
ST2201
ハイブリッドECU1903は、スロット2で、バッテリECU1902から充電情報を含むメッセージを受信できていないことを検出する。
ST2202
ハイブリッドECU1903は、ST2201でメッセージを受信できなかったことにより、バッテリECU1702にエラーが発生していることを検出する。
ST2203
ハイブリッドECU1903は、エンジン回転数の情報を高い頻度で受信するために、伝送速度を2倍にするよう、スロット41において、図21に示す新規通信スケジュールを構成する新規通信パラメータを送信する。
ST2204
ハイブリッドECU1903は、新規通信パラメータを5通信サイクル(25ms)の間送信すると、通信を停止し、コンフィグレーションモードに遷移する。ただし、この送信期間は1通信サイクルの長さなどに応じて変更する必要があり、ここで示す値は一例である。
ST2205
ハイブリッドECU1903は、コンフィグレーションモードになると、送信した新規通信パラメータを、通信パラメータ用レジスタに設定する。
ST2206
ハイブリッドECU1903は再び通信モードに遷移し、新規通信パラメータに基づき、図21に示す新規通信スケジュールで通信を開始し、変更処理を終了する。
図22のST2203において、ハイブリッドECU1903が送信する新規通信パラメータは、新規グローバル通信パラメータだけでもよいし、新規ローカル通信パラメータであってもよい。
また、送信された新規通信パラメータを受信したエンジンECU1901とバッテリECU1902の新規通信スケジュールへの変更処理内容は、図8または図16に示した処理内容と、スロット番号を除き同じであるため、ここでは省略する。
本実施の形態4によれば、情報を送信するECUの故障を、情報を受信するよう設定してあるECUで、この情報を受信できない場合に、エラーを検出し通信スケジュールを変更することにより、故障を補うような制御を行うことが可能である。
実施の形態5.
本実施の形態5におけるネットワークシステムの構成は、図17に示した実施の形態3と同じものを用いるため、ここでは説明を省略する。
FlexRayの通信サイクルには、図1で説明したように、スタティックセグメントとダイナミックセグメントを含む。ダイナミックセグメントは、1つ以上のダイナミックスロットから構成され、1つのダイナミックスロットでは1つのメッセージを送信できる。ダイナミックセグメントの長さは固定であるが、ダイナミックスロットの幅は送信したい情報の長さに応じて、通信中に変動する。また、割り当てられるメッセージがないダイナミックスロットは通信パラメータgdMinislotで設定した固定の長さとなる。
図23に、このネットワークシステムの通信スケジュール例を示す。ECU1701はダイナミックスロット26においてメッセージXを、ECU1702はダイナミックスロット30においてメッセージYを、ECU1703はダイナミックスロット27から29においてその他のメッセージを送信するよう設定されている。伝送速度は5Mbpsである。
通信サイクルNでは、ダイナミックスロット26と30でメッセージXとYの送信が完了している。しかし、通信サイクルN+1では、メッセージXの長さが通信サイクルNのときよりも長くなっているため、ダイナミックスロット26の長さも長くなっている。その結果、ダイナミックスロット30に割り当てられたメッセージYの送信が行えなくなっている。このように、ダイナミックセグメントでは、番号が小さいダイナミックスロットの優先度が高くなっている。
FlexRayでは、通信制御部がアプリケーションに最後に送信を完了したダイナミックスロットの番号をフラグzLastDynTxSlotを用いて通知する機能を備えることを規定している。ダイナミックセグメントにおいてメッセージが1つも送信されなかった場合にはzLastDynTxSlot=0となる。したがって、図23の例では、ECU1702は、通信サイクルNではzLastDynTxSlot=30、通信サイクルN+1ではzLastDynTxSlot=0となる。
通常、ダイナミックセグメントの幅は、送信されるメッセージの長さをあらかじめ考慮した分の、ダイナミックスロットを確保するよう通信パラメータにより設定されるものである。しかしながら、ECU数の増加やエラーなど、ネットワークシステムの状態により、メッセージの数が増加すると、送信に使用されるダイナミックスロットの数が増加したり、特定のダイナミックスロットの長さが大幅に増加したりするなど、通信負荷が考慮していたよりも増加した場合には、図23で示したように優先度の低いダイナミックスロットのメッセージが送信されなくなる可能性がある。
このような場合、ダイナミックスロット30においてメッセージZの送信が可能となるように、通信負荷を下げる必要がある。その方法として、伝送速度を現在の5Mbpsから10Mbpsに上げることで、1秒間あたりに送信可能な情報の量を倍に通信スケジュール例を図24に示す。このように通信負荷が増大した場合に、伝送速度を上げた通信スケジュールとすることにより、通信負荷を減らすことができ、所望のメッセージの送受信が可能となる。
続いて、本実施の形態における、新規通信スケジュールへの変更方法について図25のフローチャートに沿って説明する。ここでは、図23で示したように、ECU1702がzLastDynTxSlot=30ではないために、ダイナミックスロット30でメッセージYを送信できなかったことを検出した場合に、ECU1702が新規通信スケジュールへ変更するための新規通信パラメータを送信するとする。
ST2501
ECU1702は通常の通信中、最後に送信を完了したダイナミックスロットの番号をフラグzLastDynTxSlotが30ではないため、ダイナミックスロット30においてメッセージYが送信できなかったことを検出し、ネットワークシステムの通信負荷が増大していることを検出する。
ST2502
ECU1702に割り当てられた送信用スロットにおいて、新規通信スケジュールを構成する新規通信パラメータを送信する。この新規通信パラメータは、通信負荷増大検出時の通信パラメータとしてあらかじめECU1702が保持している。
ST2503
ECU1702は、新規通信パラメータを5通信サイクルの間送信すると通信を停止し、コンフィグレーションモードへ遷移する。ただし、この送信期間は1通信サイクルの長さなどに応じて変更する必要があり、ここで示す値は一例である。
ST2504
ECU1702は、コンフィグレーションモードになると、送信した新規通信パラメータを、通信パラメータ用レジスタに設定する。
ST2505
ECU1702は再び通信モードに遷移し、新規通信パラメータに基づき、新規通信スケジュールで通信を開始し、変更処理を終了する。
送信された新規通信パラメータを受信したECU1701とECU1703の新規通信スケジュールへの変更処理内容は、図8または図16に示した処理内容と、スロット番号を除き同じであるため、ここでは省略する。
本実施の形態5によれば、通信負荷が変動したことをECUが検出した場合に、新規通信スケジュールを送信することにより、通信負荷を調整することができる。特に、通信負荷が増大した場合には、通信負荷を下げるよう伝送速度を変更した新規通信スケジュールとすることにより、メッセージの未送信を防ぐことができる。
実施の形態1〜5では、通信規格をFlexRayとしているが、時分割多重方式に基づいて通信を行う他の通信規格であってもよい。
301〜303 エンジンECU、304〜306 リモコンECU、307 通信線、608 外部接続装置、901 エンジンECU、902 アンチロックブレーキシステム(ABS)ECU、903 トランスミッションECU、904 電動パワーステアリング(EPS)ECU、909 通信線A、910 通信線B、1701〜1703 ECU、1704 通信線A、1705 通信線B、1901 エンジンECU、1902 バッテリECU、1903 ハイブリッドECU、1904 通信線A、1905 通信線B。

Claims (11)

  1. 複数の電子制御装置が通信線で接続され、
    前記複数の電子制御装置は、1つ以上の通信パラメータを備え、
    少なくとも1つの前記通信パラメータは、前記複数の電子制御装置で共通の値に設定することにより、前記複数の電子制御装置で共通の通信スケジュールを構成し、
    前記複数の電子制御装置は、前記通信パラメータに基づき、前記通信スケジュールで同期して通信を行い、情報を送受信するネットワークシステムにおいて、
    前記電子制御装置は、前記通信スケジュールを所定数に分割した送受信用の時間領域のうち、前記電子制御装置に割り付けられた受信領域において、新規通信パラメータを受信すると、前記新規通信パラメータに基づき、前記電子制御装置で共通の前記新規通信スケジュールに再同期して通信を行う
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記新規通信パラメータを送信する装置は、前記ネットワークシステムに接続可能な外部接続装置である
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  3. 請求項1に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記新規通信パラメータを送信する装置は、前記複数の電子制御装置の1つである
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  4. 請求項3に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記複数の電子制御装置が前記新規通信パラメータを送信する機能を有する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  5. 請求項3または4に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記新規通信パラメータを送信する機能を有する前記電子制御装置は、特定のエラーを検出すると、前記電子制御装置に割り付けられた前記送信領域において、前記新規通信パラメータを送信する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  6. 請求項5に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記通信パラメータを送信する機能を有する前記電子制御装置は、前記電子制御装置に割り付けられた前記受信領域において、エラーを示す情報を受信することにより、前記エラーを検出する
    こと特徴とするネットワークシステム。
  7. 請求項5に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記通信パラメータを送信する機能を有する前記電子制御装置は、前記電子制御装置で発生したエラーを示すステータスレジスタを備えることにより、前記エラーを検出する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  8. 請求項5に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記通信パラメータを送信する機能を有する前記電子制御装置は、前記電子制御装置に割り付けられた前記受信領域において、所定の情報が受信できなかった場合に、前記エラーを検出する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  9. 請求項3から8までのいずれか1項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記新規通信パラメータを送信する機能を有する前記電子制御装置は、前記電子制御装置に割り付けられた前記送受信領域において、前記情報の送受信が行えないことにより、前記ネットワークシステムの通信負荷が変動したことを検出すると、前記電子制御装置に割り付けられた前記送信領域において、前記新規通信パラメータを送信する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  10. 請求項9に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記新規通信パラメータを送信する機能を有する前記電子制御装置は、通信負荷を調整するように前記ネットワークシステムの伝送速度を変更し、前記新規通信パラメータを送信する
    ことを特徴とするネットワークシステム。
  11. 請求項1から10までのいずれか1項に記載のネットワークシステムにおいて、
    前記通信パラメータが2つ以上存在し、前記電子制御装置は、前記新規通信パラメータの一部を受信すると、受信した前記新規通信パラメータの一部を用いて、全ての前記新規通信パラメータを決定し、全ての前記新規通信パラメータに基づき、前記電子制御装置で共通の前記新規通信スケジュールに再同期して通信を行う
    ことを特徴とするネットワークシステム。
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