JP2010171684A - 受動光ネットワーク通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】光信号の搬送波を生成するための光源が少なくて済み、かつONUにおいてクロック信号を再生する必要がない。
【解決手段】OLTと複数台のONUとを受動光伝送路42で結び多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムである。OLTは、下り信号生成部10と、光クロック信号生成部20と、光合分岐器40と、上り信号受信部30とを具えている。複数のONU-1〜ONU-8のそれぞれは、波長選択型光合分岐器50と、復号器52と、上り信号生成部70とを具えている。下り信号生成部は、波長の相異なる複数の符号多重光パルス信号を、波長ごとに時間軸上の相異なるタイムスロットを割り当てて時分割多重して、波長符号時分割多重光パルス信号11を生成する。ONU-1が具える上り信号生成部70は、光クロック信号の波長成分の信号61-2を上り電気データ信号77で変調して上り光パルス信号63を生成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、受動光ネットワーク(PON: Passive Optical Network)を利用して、事業者と加入者とが、波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)方式、時分割多重(TDM: Time Division Multiplexing)方式及び符号分割多重(CDM: Code Division Multiplexing)方式で通信するための受動光ネットワーク通信システムに関する。
事業者と複数の加入者を、PONを介して接続して構成される光ネットワーク通信システムが注目されている(例えば、非特許文献1参照)。以下の説明において、事業者側の装置を局側終端装置(OLT: Optical Line Terminal)といい、加入者側の装置を加入者側終端装置(ONU: Optical Network Unit)ということもある。
PONとは、光ファイバ伝送路の途中に受動素子である光合分岐器を接続して一本の光ファイバ伝送路を複数の光ファイバ伝送路に分岐し、この光合分岐器を中心にしてスター型に複数のONUを接続するネットワークである。事業者と加入者間を結ぶネットワークにPONを採用することによって、事業者と光合分岐器間の光伝送路を複数の加入者で共有することができ、設備コストを抑制することが可能である。
PONを利用した従来の光ネットワーク通信システムでは、例えばTDM方式を採用し、TDM信号のタイムスロットを制御することによって、それぞれのチャンネルに割り当てられる加入者を識別している。ここで、加入者から事業者に向けての通信(以下、「上り通信」ということもある。)、及び事業者から加入者に向けての通信(以下、「下り通信」ということもある。)においては、互いに異なる波長の光信号が使われている。これは、上り通信に使われる上り光パルス信号と下り通信に使われる下り光パルス信号とが一本の光ファイバ伝送路を共有していることから、上り光パルス信号と下り光パルス信号とを波長の相違に基づいて識別するためである。上り光パルス信号及び下り光パルス信号は、光バンドパスフィルタの機能を具えるファイバ型光カプラ等を利用することによって分離及び合成され、各加入者と事業者間の信号は光合分岐器によって合波及び分波が行われる。
一方、PONを利用した光ネットワーク通信システムにおいて、上り光パルス信号をWDM方式によって伝送する方法も検討されている。しかしながら、利用できる波長帯域が有限幅であるから、加入者数を増やすため、すなわち多重するチャンネル数を増やすためには、隣接するチャンネルに割り当てる波長間隔を狭くする必要がある。このように波長間隔を狭くするためには、光源の波長安定性が必要であり、この安定性を確保するために多くの設備コストが必要となる。
また、多重するチャンネルの数を増やし、かつ伝送容量を実質的に増大させる方法の一つとして、事業者と加入者との送受信をCDM方式によって行う方法が検討されている。CDM方式をPONに採用することによって、利用する波長の数を増やさずとも、多重するチャンネルの数(加入者数に対応する。)を増大させることが可能となる。
上述した、PONを利用した従来のWDM方式、TDM方式及びCDM方式によるそれぞれの通信システムでは、一般に、光信号の搬送波を生成するための光源をOLT及びそれぞれの加入者に割り当てたONUに配置する構成とされている。また、これらの通信システムでは、一般に、それぞれのONUでは、OLTから送信される下り信号を受信して、この下り信号からクロック信号を再生することによって受信動作を実現する構成とされている。
また、PONを介して接続して構成される光ネットワーク通信システムにおいては、通信の一層の大容量化が望まれている。この要請に応える1つの手法として、WDM方式、TDM方式及びCDM方式を併用した通信システムを構築することが試みられている(例えば、非特許文献2参照)。
岩村英志、辻弘美、玉井秀明、更科昌弘、湊直樹、鹿嶋正幸、上條健、「FBG型光符号器を用いたOTDM信号のチャネル識別に関する検討」電子情報通信学会2007ソサイエティ大会、B-10-60 和田尚也、中條渉、「周波数利用効率0.42 bit/s/Hzでの10 Gbit/s×4 OCDM×2 OTDM×4 WDMハイブリッド100 km伝送」電子情報通信学会技術研究報告 TECNICAL REPORT OF IEICE、PS 2001-29、光スイッチング、vol. 101, No. 334, pp. 7-12 (2001)
上述したように、PONを利用した従来のWDM方式、TDM方式及びCDM方式によるそれぞれの通信システムでは、一般に光信号の搬送波を生成するための光源をOLT及びそれぞれの加入者に割り当てたONUに配置する構成とされている。このような構成では、光源を多数用意する必要があり、システムの高コスト化につながる。
また、それぞれのONUでは、OLTから送信される下り信号を受信して、この下り信号からクロック信号を再生することによって、受信動作を実現する構成とされている。このような構成では、複数のONUのそれぞれにおいて、クロック信号を再生する必要があり、そのためONUの装置が複雑となり、これもシステムの高コスト化を招く原因となる。
そこで、この発明の目的は、光信号の搬送波を生成するための光源が少なくて済み、かつONUにおいてクロック信号を再生する必要がない、大容量受動光ネットワーク通信システムを提供することにある。
上述の課題を解決するため、この出願に係る発明者は研究を行った結果、WDM方式、TDM方式及びCDM方式を併用する受動光ネットワーク通信システムにおいて、光信号の搬送波を生成するための光源をOLT側だけに配置する構成とし、かつ、クロック信号をデータ信号とは別の波長を用いて送信する構成としたシステムを構築すれば、上述の課題が解決されることを確信した。
上述の目的を達成するため、この発明の要旨によれば、以下の構成の受動光ネットワーク通信システムが提供される。
この発明の第1受動光ネットワーク通信システムは、OLTと複数のONUとを受動光伝送路で結び、多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムであって、OLT、及び複数のONUのそれぞれは、以下の構成要素を具えている。
OLTは、下り信号生成部と、光クロック信号生成部と、光合分岐器と、上り信号受信部とを具えている。
下り信号生成部は、波長の相異なる複数の符号多重光パルス信号を、波長ごとに時間軸上の相異なるタイムスロットを割り当てて時分割多重して、波長符号時分割多重光パルス信号を生成する。光クロック信号生成部は、波長符号時分割多重光パルス信号の波長と異なる波長の光クロック信号を出力する。光合分岐器は、波長符号時分割多重光パルス信号と光クロック信号とを合波して下り光パルス信号を生成する。上り信号受信部は、ONUから送信される時間多重上り光パルス信号を受信する。
複数のONUのそれぞれは、波長選択型光合分岐器と、復号器と、上り信号生成部とを具えている。
波長選択型光合分岐器は、下り光パルス信号が入力されて、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号と、光クロック信号の波長成分の信号とを分岐し、かつ上り光パルス信号が入力されて、OLTに向けて出力する。復号器は、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号を復号化して復号化光パルス信号を生成する。上り信号生成部は、光クロック信号の波長成分の信号を上り電気データ信号で変調して上り光パルス信号を生成する。
この発明の第2受動光ネットワーク通信システムは、OLTと複数のONUとを受動光伝送路で結び、多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムであって、OLTは上述の第1受動光ネットワーク通信システムと同一構造をもち、複数のONUのそれぞれは、以下の構成要素を具えている。
複数のONUのそれぞれは、第1光サーキュレータと上り信号生成部とを具えている。
第1光サーキュレータは、下り光パルス信号が入力されて、復号装置に当該下り光パルス信号を入力させると共に、上り光パルス信号が入力されてOLTに向けて当該上り光パルス信号を出力する。上り信号生成部は、光クロック信号の波長成分の信号を上り電気データ信号で変調して上り光パルス信号を生成する。
復号装置は、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号を復号化して復号化光パルス信号を生成して出力すると共に、光クロック信号の波長成分の信号を出力する機能を有し次のように構成される。すなわち、復号装置は、第2光サーキュレータと超構造ファイバブラック格子(SSFBG: Superstructured Fiber Bragg Grating)復号器と波長フィルタとを具えて構成される。第2光サーキュレータは、下り光パルス信号をSSFBG復号器に供給し、波長フィルタは、SSFBG復号器から透過された波長成分が入力されて光クロック信号の波長成分の信号を透過して出力する。
上述の第1及び第2受動光ネットワーク通信システムにおいて、OLTが具える下り信号生成部、光クロック信号生成部、上り信号受信部、及びONUが具える上り信号生成部は、それぞれ以下のとおりに構成するのが好適である。
OLTが具える下り信号生成部は、相異なる波長の光パルス列を出力する複数の光パルス光源を具える。これらの光パルス光源のそれぞれは、出力する波長ごとにそれぞれチャンネル群が割り当てられている。また、チャンネル群のそれぞれは、少なくとも1チャンネル分の下り信号生成装置を含む。
下り信号生成装置のそれぞれは、下り電気データ信号生成器と、下り光データ信号生成用変調器と、符号器と、遅延器とを具える。
下り電気データ信号生成器は、それぞれ割り当てられたチャンネルの下り電気データ信号を生成する。下り光データ信号生成用変調器は、下り電気データ信号生成器が出力する下り電気データ信号が入力されて、光パルス光源から出力された光パルス列をこの下り電気データ信号によって変調して下り光データ信号を出力する。符号器は、下り光データ信号生成用変調器から出力された下り光データ信号を符号化して符号化下り光データ信号を生成する。遅延器は、符号器から出力された符号化下り光データ信号の送信タイミングを調整する。
OLTが具える光クロック信号生成部は、電気クロック信号生成器と、連続波光源と、光クロック信号生成用変調器とを具える。電気クロック信号生成器は、電気クロック信号を生成する。連続波光源は、波長符号時分割多重光パルス信号の波長と異なる波長の連続波光を出力する。光クロック信号生成用変調器は、連続波光を電気クロック信号で変調して光クロック信号を出力する。
OLTが具える上り信号受信部は、受光器と、ローパスフィルタと、上り信号受信器とを具える。受光器は、時間多重上り光パルス信号を受信して上り電気パルス信号を生成する。ローパスフィルタは、上り電気パルス信号が入力されて、上り電気パルス信号の高周波成分を除去して上り受信電気パルス信号を出力する。上り信号受信器は、ローパスフィルタから出力された上り受信電気パルス信号を受信する。
ONUが具える上り信号生成部は、上り信号生成器と、上り光パルス信号生成用変調器と、送信タイミングコントローラとを具える。上り信号生成器は、上り電気データ信号を出力する。上り光パルス信号生成用変調器は、光クロック信号の波長成分の信号が入力されて、当該光クロック信号の波長成分の信号を上り電気データ信号で変調して上り光パルス信号を生成する。送信タイミングコントローラは、上り電気データ信号の生成タイミングを調整する。
この発明の第1受動光ネットワーク通信システムによれば、OLTが、波長符号時分割多重光パルス信号の波長と異なる波長の光クロック信号を出力する光クロック信号生成部を具えている。そして、この光クロック信号が、波長符号時分割多重光パルス信号と合波されて下り光パルス信号が生成され、この下り光パルス信号が複数のONUのそれぞれに送信される。これらのONUでは、光クロック信号に割り当てられた波長をフィルタリングして取り出す簡単な操作によって光クロック信号を抽出することが可能であるので、ONUにおいて、光クロック信号を再生するための複雑な構成の光クロック信号再生装置を必要としない。
また、複数のONUのそれぞれにおいて、上り信号生成部で光クロック信号の波長成分の信号を上り電気データ信号で変調して上り光パルス信号を生成する構成となっている。すなわち、複数のONUのそれぞれにおいて、OLTから送られてきた光クロック信号成分を利用して上り光パルス信号が生成される。従って、複数のONUのそれぞれが、上り光パルス信号の搬送波を生成するための光源を具える必要がない。複数のONUのそれぞれが上り光パルス信号の搬送波を生成するための光源を具えた従来の同種の光ネットワーク通信システムと比較すると、ONUのそれぞれが光源を具える必要がないので、光信号の搬送波を生成するための光源が少なくて済む。
また、下り光パルス信号に含まれる波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号と光クロック信号の波長成分の信号とを分岐するために、波長選択型光合分岐器が利用される。波長選択型光合分岐器の適用範囲は、一般的に十分に広く取れるので、光クロック信号に割り当てる波長の制限を広く取ることが可能であり、システム設計上の利便性に優れる。
この発明の第2受動光ネットワーク通信システムによれば、上述のそれぞれのONUが光クロック信号再生装置を必要とせず、かつ独自に光源を具える必要がないという効果に加えて、以下の効果を得ることが可能である。
第2受動光ネットワーク通信システムのONUのそれぞれが具える復号装置が、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号を復号化して復号化光パルス信号を生成して出力すると共に、光クロック信号の波長成分の信号を出力する機能を有している。すなわち、復号装置が、第2光サーキュレータとSSFBG復号器と波長フィルタとを具えて構成され、SSFBG復号器から透過された波長成分から光クロック信号の波長成分が取り出される構成とされている。
すなわち、SSFBG復号器から透過された波長成分は通常破棄されるのに対して、この復号装置ではSSFBG復号器から透過された波長成分から光クロック信号の波長成分が取り出される等、有効活用がなされる。従って、ONUのそれぞれにおいて、十分な強度を有する光クロック信号の波長成分を上り電気データ信号で変調して上り光パルス信号を生成することが可能となり、高い品質をもつ上り光パルス信号を生成することが可能である。
この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムの概略的ブロック構成図である。 下り信号生成部の概略的ブロック構成図である。 波長符号時分割多重光パルス信号の構成についての説明に供する図である。(A)は光クロック信号及び下り光データ信号にそれぞれ割り当てられる波長帯域を示す図であり、(B)は波長符号時分割多重光パルス信号の時間軸上での構成を示す図である。 光パルス時間拡散器の概略的構成図である。 ONU1が具える復号器から出力される復号化光パルス信号の構成についての説明に供する図である。(A)は復号化光パルス信号の波長スペクトルを示す図であり、(B)は復号化光パルス信号の時間波形を模式的に示す図である。 時間ゲートによる復号化光パルス信号に対する時間ゲート処理についての説明に供する図である。(A)は復号化光パルス信号の時間波形を模式的に示す図であり、(B)は時間ゲートから出力される第1チャンネルに対して送られた信号成分である自己相関波成分の時間波形を模式的に示す図である。 上り光パルス信号が生成される過程の説明に供する図である。(A)は上り光パルス信号生成用変調器に入力される光クロック信号の時間波形を示す図であり、(B)は上り光パルス信号生成用変調器から出力される上り光パルス信号の時間波形を示す図である。 時間多重上り光パルス信号が受信されて上り受信電気パルス信号が生成される過程についての説明に供する図である。(A)は上り信号受信部が具えるローパスフィルタに入力される上り電気パルス信号の時間波形を示す図であり、(B)はローパスフィルタから出力される上り受信電気パルス信号の時間波形を示す図である。 上り光パルス信号の送信タイミングを制御する手法の概略についての説明に供する図である。(A)は、ONU-1〜ONU-3のそれぞれに向けてOLTからGATEフレームを送信する様子を示す図であり、(B)は、ONU-1〜ONU-3のそれぞれからOLTに向けて上り光パルス信号を送信する様子を示す図である。 この発明の実施形態の第2受動光ネットワーク通信システムのONUの概略的ブロック構成図である。
以下、図を参照して、この発明の実施形態につき説明する。なお、各図は、この発明に係る一構成例を示し、この発明が理解できる程度に各構成要素の配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、各図において同様の構成要素については、同一の番号を付して示し、その重複する説明を省略することもある。なお、以下に示す概略的ブロック構成図においては、光ファイバ等の光信号の経路を太線で示し、電気信号の経路を細線で示してある。
<第1受動光ネットワーク通信システム>
図1を参照してこの発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムの構成及びその動作について説明する。図1は、この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムの概略的ブロック構成図である。以下の説明においては、ONUを8台具える第1受動光ネットワーク通信システムを例にとって説明するが、この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムはONUの数が8台である場合に限定されることはない。
この発明の第1受動光ネットワーク通信システムは、OLTと複数台のONUとを受動光伝送路42で結び多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムである。受動光伝送路42は、主光伝送路44と当該主光伝送路44の一端に光合分岐器46が配置されて構成される受動光伝送路であって、主光伝送路44の光合分岐器46が配置されている側と反対の側にOLTが接続されている。複数台のONUは、光合分岐器46で分岐された光伝送路にそれぞれ接続されている。
OLT、及び複数台のONUのそれぞれは、以下の構成要素を具えている。
OLTは、下り信号生成部10と、光クロック信号生成部20と、光合分岐器40と、上り信号受信部30とを具えている。
下り信号生成部10は、波長の相異なる複数の符号多重光パルス信号を、波長ごとに時間軸上の相異なるタイムスロットを割り当てて時分割多重して、波長符号時分割多重光パルス信号11を生成する。
図2を参照して、下り信号生成部10の構成及びその動作について説明する。図2は、下り信号生成部10の概略的ブロック構成図である。
下り信号生成部10は、波長がλ1である光パルス光源120及び波長がλ2である光パルス光源122を具えている。光パルス光源120には、第1〜第4チャンネルを含む第1チャンネル群が割り当てられており、光パルス光源122には、第5〜第8チャンネルを含む第2チャンネル群が割り当てられている。
第1チャンネル群は、第1〜第4チャンネルの下り信号生成装置110-1〜110-4を具えて構成されており、第2チャンネル群は、第5〜第8チャンネルの下り信号生成装置110-5〜110-8を具えて構成されている。図2においては、第5〜第8チャンネルの下り信号生成装置110-5〜110-8の構成要素を省略して示してある。
光パルス光源120から出力される光パルス列は、光分岐器102によって分岐されて第1〜第4チャンネルの下り信号生成装置110-1〜110-4に供給され、光パルス光源122から出力される光パルス列は、光分岐器104によって分岐され第5〜第8チャンネルの下り信号生成装置110-5〜110-8に供給される。
第1〜第8チャンネルの下り信号生成装置110-1〜110-8のそれぞれの構造は同一であるので、ここでは第1チャンネルの下り信号生成装置110-1を例にとって説明する。第1チャンネルの下り信号生成装置110-1は、下り電気データ信号生成器112と、下り光データ信号生成用変調器114と、符号器116と、遅延器118とを具える。
この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムの符号器116として、SSFBG符号器を利用するが、SSFBG符号器に限定されることはなく、トランスバーサル型フィルタ構造のPLC(Planer Lightwave Circuit)を利用することもできる。
下り信号生成部10が具える、第1〜第4チャンネルがそれぞれ割り当てられた第1〜第4チャンネルの下り信号生成装置110-1〜110-4を、図2において、送信部第1チャンネル〜送信部第4チャンネルと示してある。送信部第1チャンネル〜送信部第4チャンネルのそれぞれが具える符号器はそれぞれ設定されている符合が異なっている。そこで、図2においては、送信部第1チャンネル〜送信部第4チャンネルのそれぞれが具える符号器を、FBG符号器1〜FBG符号器4とチャンネル番号を付して識別して示してある。
下り電気データ信号生成器112は、それぞれ割り当てられたチャンネルの下り電気データ信号113を生成する。下り光データ信号生成用変調器114は、下り電気データ信号生成器112が出力する下り電気データ信号113が入力されて、光パルス光源120から出力されて光分岐器102によって分岐された光パルス列103-1を変調して、下り光データ信号115を出力する。
符号器116(FBG符号器1)は、下り光データ信号生成用変調器114から出力された下り光データ信号115を符号化して符号化下り光データ信号117を生成する。遅延器118は、符号器116から出力された符号化下り光データ信号117の送信タイミングを調整して、符号化下り光データ信号119を出力する。
第1〜第8チャンネルの下り信号生成装置110-1〜110-8のそれぞれから出力された符号化下り光データ信号は、光合波器106に入力されて多重され、波長符号時分割多重光パルス信号11が生成されて出力される。
図3(A)及び(B)を参照して波長符号時分割多重光パルス信号11の波長及び時間波形の構成について説明する。図3(A)は、光クロック信号及び下り光データ信号にそれぞれ割り当てられる波長帯域を示す図であり、図3(B)は、波長符号時分割多重光パルス信号11の時間軸上での構成を示す図である。図3(A)においては横軸に波長を任意スケールで目盛って示してあり、図3(B)においては横軸に時間軸がとって示してある。図3(A)において、二等辺三角形及び台形で示す図形は、ぞれぞれ光クロック信号及び下り光データ信号に割り当てられる波長帯域を概念的に示している。また、図3(B)において、時間軸上に示す4つの長方形で示す図形は、第1〜第8チャンネルの下り信号生成装置110-1〜110-8のそれぞれから出力された符号化下り光データ信号の時間波形を概念的に示している。
図3(A)に示すように、第1チャンネル群を構成する第1〜第4チャンネルには波長λ1を中心とする波長帯域が割り当てられ、第2チャンネル群を構成する第5〜第8チャンネルには波長λ2を中心とする波長帯域が割り当てられている。また、光クロック信号には、波長λ3を中心とする波長帯域が割り当てられている。
図3(B)には、4通りの符号、第1〜第4符号を用いて波長符号時分割多重光パルス信号を生成する場合についての一例を示すものである。第1〜第4符号を識別するため図3(B)では、第1符号で符号化された符号化下り光データ信号を符号#1と示してある。同様に、第2、第3及び第4符号で符号化された符号化下り光データ信号をそれぞれ、符号#2、符号#3及び符号#4と示してある。
第1チャンネルと第5チャンネルとは割り当てられた波長帯域が異なっているので、同一の符号で符号化されても互いに識別することが可能である。そのため第1チャンネルと第5チャンネルとは第1符号で符号化される。同様に、第2チャンネルと第6チャンネルとは割り当てられた波長帯域が異なっているので第2符号で符号化され、第3チャンネルと第7チャンネルとは割り当てられた波長帯域が異なっているので第3符号で符号化され、第4チャンネルと第8チャンネルとは割り当てられた波長帯域が異なっているので第4符号で符号化されている。
第1符号で符号化された第1及び第5チャンネルの符号化下り光データ信号、及び第3符号で符号化された第3及び第7チャンネルの符号化下り光データ信号がタイムスロットT1を割り当てられている。また、第2符号で符号化された第2及び第6チャンネルの符号化下り光データ信号、及び第4符号で符号化された第4及び第8チャンネルの符号化下り光データ信号がタイムスロットT2を割り当てられている。
第1、3、5及び7チャンネルが同一のタイムスロットT1に多重されているが、第1チャンネルと第3チャンネル、及び第5チャンネルと第7チャンネルとは符号の相違によって互いに識別可能である。また、第2、4、6及び8チャンネルが同一のタイムスロットT2に多重されているが、第2チャンネルと第4チャンネル、及び第6チャンネルと第8チャンネルとは符号の相違によって互いに識別可能である。
光クロック信号生成部20は、図1に示すように、電気クロック信号生成器22と、連続波光源24と、光クロック信号生成用変調器26とを具え、波長符号時分割多重光パルス信号11の波長と異なる波長(λ3)の光クロック信号27を出力する。
電気クロック信号生成器22は、電気クロック信号21を生成する。連続波光源24は、波長符号時分割多重光パルス信号11の波長と異なる波長(λ3)の連続波光25を出力する。光クロック信号生成用変調器26は、連続波光25を電気クロック信号21で変調して光クロック信号27を出力する。
光合分岐器40は、波長符号時分割多重光パルス信号11と光クロック信号27とを合波して下り光パルス信号41を生成する。また、時間多重上り光パルス信号43を受けて、波長λ3である信号成分49を抽出して上り信号受信部30に供給する。光合分岐器40は、波長選択型光合分岐器を利用するか、あるいはスターカプラと光クロック信号の波長であるλ3を透過する光バンドパスフィルタを組み合わせた構成とする等、適宜選択して構成すればよい。
上り信号受信部30は、図1に示すように、受光器32と、ローパスフィルタ34と、上り信号受信器36とを具えて構成され、ONUから送信される上り光パルス信号が合波された時間多重上り光パルス信号43を、光合分岐器40を介して受信する機能を有する。光合分岐器40を通過した時間多重上り光パルス信号43を、説明の便宜上時間多重上り光パルス信号49とする。時間多重上り光パルス信号43は、ONU-1〜ONU-8のそれぞれから送信される上り光パルス信号であって、受動光伝送路42が具える光合分岐器46を通過した上り光パルス信号である。
光合分岐器46は、また、下り光パルス信号41を分岐して下り光パルス信号47-1〜47-8を生成してそれぞれONU-1〜ONU-8に供給する働きをする。
受光器32は、光合分岐器40から供給される時間多重上り光パルス信号49を受信して上り電気パルス信号33に変換して出力する。ローパスフィルタ34は、上り電気パルス信号33が入力されて、上り電気パルス信号の高周波成分を除去して上り受信電気パルス信号35を出力する。上り信号受信器36は、ローパスフィルタ34から出力された上り受信電気パルス信号35を受信する。
ONU-1〜ONU-8のそれぞれは同一の構成であるので、ここではONU-1を取り上げてその構成を説明する。ONU-1は、波長選択型光合分岐器50、復号器52、時間ゲート54、時間ゲート制御器58、受光器56、光分岐器60、光サーキュレータ64及び上り信号生成部70を具えている。
波長選択型光合分岐器50は、下り光パルス信号47-1が入力されて、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号51と、光クロック信号の波長成分の信号65とに分岐し、かつ上り光パルス信号63が光サーキュレータ64を介して入力されて、OLTに向けて出力する。復号器52は、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号51を復号化して復号化光パルス信号53を生成する。以下、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号51を、単に簡略化して波長符号時分割多重光パルス信号51ということもある。
復号器52から出力される復号化光パルス信号53には、第1チャンネルに対して送られた信号成分である自己相関波成分と、第2〜第8チャンネルに対して送られた信号成分である相互相関波成分とが含まれている。相互相関波成分は、第1チャンネルにとっては雑音成分である。
復号化光パルス信号53は、時間ゲート54に入力され、相互相関波成分が除去されて第1チャンネルに対して送られた信号成分である自己相関波成分55が出力される。自己相関波成分55は、受光器56で電気信号に変換されて受信電気信号が生成され、受信電気信号の一部を受信電気信号57-1として第1チャンネルの受信信号として処理される。一方、受光器56から出力される残りの受信電気信号成分である受信信号57-2が上り信号生成部70に供給される。
波長選択型光合分岐器50から出力される光クロック信号の波長成分の信号65は、光サーキュレータ64を介して、光分岐器60で光クロック信号61-1と光クロック信号61-2分割される。光クロック信号61-1は、時間ゲート制御器58に入力される。時間ゲート制御器58は、光クロック信号61-1に基づいて時間ゲート信号59を生成し、時間ゲート54に供給する。
時間ゲート54は、周知の電界吸収型光変調器(EAM: Electro-Absorption Modulator)等を適宜利用して構成することが可能である。時間ゲート信号59は、復号化光パルス信号53の自己相関波成分が通過する時間帯のみEAMが透過状態となり、相互相関波成分が通過する時間帯はEAMが遮断状態となるよう制御する電気信号である。
上り信号生成部70は、図1に示すように、下り信号受信器72、コントローラ74、上り信号生成器76、及び上り光パルス信号生成用変調器62を具えて構成されている。上り信号生成器76は、上り電気データ信号77を出力する。上り光パルス信号生成用変調器62は、光クロック信号の波長成分(λ3)の信号(光クロック信号61-2)を上り電気データ信号77で変調して、上り光パルス信号63を生成する。光クロック信号61-2は、波長選択型光合分岐器50から出力される光クロック信号の波長成分の信号65が、光サーキュレータ64を介して光分岐器60に入力され、光分岐器60で分割されて生成された光クロック信号である。
送信タイミングを制御するコントローラ74は、タイミング調整信号75を供給して、上り信号生成器76を制御し、上り電気データ信号77の生成タイミングを調整する。下り信号受信器72は、受信信号57-2が入力されて制御信号73-1及び73-2を出力する。制御信号73-1はコントローラ74に供給され、制御信号73-2は時間ゲート制御器58に供給される。
<復号化処理>
図4を参照して、SSFBG符号器及びSSFBG復号器の構成について説明する。符号器も復号器も、1つの光パルスを複数のチップパルス列に時間拡散する機能を果す素子であることは共通しており、その構成も同一である。従って、符号器及び復号器と呼称を区別する必要がある場合を除き、図4に示すSSFBG符号器及びSSFBG復号器は、光パルス時間拡散器と称されることもある。
この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムにおいては、符号器及び復号器として、それぞれSSFBG符号器及びSSFBG復号器を用いるものとして説明するが、これに限定されることなく、トランスバーサル型フィルタ構造のPLCを利用することもできる。
図4は、SSFBG符号器及びSSFBG復号器として機能する、光パルス時間拡散器の概略的構成図である。光パルス時間拡散器は、第1ポート12-1〜第3ポート12-3の3つの入出力ポートを有する光サーキュレータ12と、SSFBG 14と光終端器16とを具えて構成される。図4では、波長符号時分割多重光パルス信号51を復号化して復号化光パルス信号53を生成する復号器として機能させる場合を想定して示してある。
光サーキュレータ12の第1ポート12-1から入力される波長符号時分割多重光パルス信号51は、出力ポート12-2から波長符号時分割多重光パルス信号13として出力され、SSFBG 14にSSFBG 14の入出力端14-1から入力される。SSFBG 14では、復号化光パルス信号成分がブラッグ反射されることにより復号化され復号化光パルス信号17としてSSFBG 14の入出力端14-1から出力されると共に、復号化光パルス信号成分以外の信号成分は透過信号15としてSSFBG 14の出力端14-2から出力される。透過信号15は、光終端器16に入力されて吸収される。光終端器16は必ず具えなくてはならない素子ではないが、透過信号15が装置外部に漏れるのを防ぐ働きをするので、安全上設けておくのが好ましい。
SSFBG 14の入出力端14-1から出力された復号化光パルス信号17は、光サーキュレータ12の第2ポート12-2から入力されて、第3ポート12-3から復号化光パルス信号53として出力される。
SSFBG 14のブラッグ反射特性として設定されている符号と波長符号時分割多重光パルス信号51が生成される際に使われた符号とが合致している信号成分が自己相関波成分であり、合致していない信号成分が相互相関波成分となる。符号はチャンネルごとに相異なるように設定されているので、別チャンネルの信号成分は相互相関波となる。また、ブラッグ反射特性は波長依存性があり、波長が異なれば符号が合致していても自己相関波は生成されない。そのため、光パルス信号の波長が異なれば同一の符号であっても識別が可能となる。
光パルス時間拡散器を、光パルス信号を構成する光パルスをそれぞれ時間拡散してチップパルス列に変換するために利用される場合、この光パルス時間拡散器を符号器と呼ぶ。また、逆に光パルス時間拡散器を、チップパルス列を構成する個々のチップパルスを時間拡散し、時間拡散された個々のチップパルスのうち時間軸上で同一時間に重なるチップパルス同士の干渉によって自己相関波形あるいは相互相関波形を生成するために利用される場合、この光パルス時間拡散器を復号器と呼ぶ。
従って、図4において、波長符号時分割多重光パルス信号51を送信光パルス信号と読み替え、復号化して復号化光パルス信号53を符号化送信光パルス信号と読み替えれば、符号器として機能させる場合として理解することが可能である。
図2に示すとおり、OLTが具えている下り信号生成部10は、第1チャンネルの下り信号生成装置110-1が具えられており、第1チャンネルの下り信号生成装置110-1には、SSFBG符号器116が具えられている。この第1チャンネルのSSFBG符号器116によって、送信する第1チャンネルの光パルス信号を符号化する動作が実行されている。一方ONU-1が具えるSSFBG復号器である復号器52は、上述の第1チャンネルの下り信号を符号化するSSFBG符号器116と同一構造の光パルス時間拡散器である。
図5(A)及び(B)を参照して、ONU-1が具える復号器52から出力される復号化光パルス信号53の波長スペクトル及び時間波形について説明する。図5(A)は復号化光パルス信号53の波長スペクトルを示す図であり、図5(B)は復号化光パルス信号53の時間波形を模式的に示す図である。図5(A)において、横軸に波長を任意スケールで示してあり縦軸方向には信号強度を任意スケールで示してある。また、図5(B)において、横軸に時間を任意スケールで示してあり、縦軸方向には信号強度を任意スケールで示してある。
図5(A)に示すように、第1〜第4チャンネルに割り当てられている波長帯域は波長λ1を中心とした波長帯域である。従って、図4に示す光パルス時間拡散器を具える復号器52のSSFBG14からブラッグ反射される波長成分は、図5(A)に示す波長λ1を中心とする波長である。また、SSFBG14からブラッグ反射して自己相関波成分として生成される信号成分は、SSFBG14に設定されている第1チャンネルに割り当てられた符号と合致する符号で符号化された第1チャンネルの光パルス信号成分(第1チャンネルの下り信号成分)である。
図5(B)において、第1チャンネルの下り信号成分の時間波形を時間軸に垂直方向に長い長方形で模式的に示してある。これは、第1チャンネルの下り信号成分が時間軸上で大きな極大値をとるピーク信号として現れるから、それを模式的に示すため、長方形の長手方向を時間軸に対して垂直方向にとって示してある。
第3チャンネルに対しても、第1チャンネルと同一の波長帯域が割り当てられており、しかも同一のタイムスロットT1が割り当てられているので、第3チャンネルの下り信号成分も、時間軸上で第1チャンネルと同一のタイムスロットT1に重なるが、第3チャンネルに割り当てられている符号は第1チャンネルに割り当てられている符号とは異なるので、第3チャンネルの下り信号成分は符号化されたときに利用された符号と異なる符号で復号化処理されることとなる。そのため、復号化されて生成されるのは、第1チャンネルの符号に対する相互相関波である。相互相関波は、時間軸上では強度の大きな極大を持つピークとしては現れず、複数の小さな極大値をもつピークとして表れる。
そのため、図5(B)に示すように、第3チャンネルの下り信号成分の時間波形は、時間軸上では広がっている。そこで、図5(B)では、第3チャンネルの相互相関波成分を、時間軸に平行な方向に長方形の長手方向をとって模式的に示してある。第1チャンネルの自己相関波形は、第3チャンネルの相互相関波形に重なり、しかも、明瞭なピークとして第3チャンネルの相互相関波形とは識別可能である状態で時間軸上に現れる。
また、第2チャンネル及び第4チャンネルの下り信号は、第1チャンネル及び第3チャンネルとは異なるタイムスロットT2が割り当てられているので、時間軸上で両者は異なるタイムスロットに現れる。従って、第2チャンネル及び第4チャンネルの下り信号と、第1チャンネル及び第3チャンネルとは存在するタイムスロットの相違に基づき識別される。
<時間ゲート処理>
図6(A)及び(B)を参照して、復号化光パルス信号53が時間ゲート54によってなされる時間ゲート処理について説明する。図6(A)及び(B)は、時間ゲート54による復号化光パルス信号53に対する時間ゲート処理についての説明に供する図であり、図6(A)は復号化光パルス信号53の時間波形を模式的に示す図であり、図6(B)は時間ゲート54から出力される第1チャンネルに対して送られた信号成分である自己相関波成分55の時間波形を模式的に示す図である。
図6(A)は説明の便宜上、上述の図5(B)と同一の図を重複して示した図である。図6(A)に示す時間波形を有する復号化光パルス信号53が時間ゲート54に入力されると、時間ゲート信号59によって、タイムスロットT1に相当する時間帯以外の信号成分は遮断されて、自己相関波成分55が含まれるタイムスロットT1に存在する信号成分のみが選択されて出力される。
時間ゲート信号59は、時間ゲート制御器58から供給される電気クロック信号であって、この電気クロック信号は、下り信号受信器72から供給される制御信号73-2、及び光分岐器60から供給される光クロック信号61-1に同期する電気クロック信号である。時間ゲート信号59によって、時間ゲート54の透過時間帯がタイムスロットT1に重なるように設定される。
実際のシステム設計に当たっては、時間ゲート54の透過時間帯は、タイムスロットT1と完全に一致させるのではなく、タイムスロットT1に完全に含まれかつタイムスロットT1の幅よりも狭く設定される。これは、自己相関波形の時間幅は、タイムスロットT1の幅よりも十分に狭く、時間ゲート54によって自己相関波以外の雑音成分はできるだけ多く遮断されるのが望ましいからである。ここで、自己相関波形の時間幅とは、自己相関波の主ピークの半値全幅を意味する。
すなわち、時間ゲート54の透過時間帯は、タイムスロットT1内であれば狭いほど雑音成分が効果的に遮断される。従って、自己相関波形の時間幅に等しく時間ゲート54の透過時間帯を設定するのが、雑音成分の遮断効果としては最も効果的であるが、時間ゲート信号59と復号化光パルス信号53の同期が無限に高い精度で取れるわけではないので、自己相関波形の時間幅よりも時間ゲート54の透過時間帯を広くとるのが望ましい。
時間ゲート54からは、時間ゲート54の透過時間帯に時間ゲート54を通過する信号成分だけが出力される。図6(B)に、時間ゲート54の透過時間帯に時間ゲート54を通過する信号成分の時間波形を示している。上述したように、時間ゲート54から出力される信号成分は、図6(B)に示す時間波形を有する、第1チャンネルに対して送られた信号成分である自己相関波成分55となる。
<上り光パルス信号の生成過程>
図7(A)及び(B)を参照して、ONU-1において上り光パルス信号が生成される過程について説明する。図7(A)及び(B)は、上り光パルス信号が生成される過程の説明に供する図であり、図7(A)は上り光パルス信号生成用変調器62に入力される光クロック信号61-2の時間波形を示す図であり、図7(B)は上り光パルス信号生成用変調器62から出力される上り光パルス信号63の時間波形を示す図である。図7(A)及び(B)において、横軸に時間を任意スケールで示してあり、縦軸は信号強度を任意スケールで目盛って示してある。
光クロック信号61-2は、図7(A)に示すように正弦波で表される光パルス列である。この光クロック信号61-2の周波数は、例えば10 GHzに設定される。一方、上り光パルス信号63は、上り光パルス信号である(1, 0, 1, 1, 0, 0, ...)で与えられるNRZ(Non-Return to Zero)フォーマットの光パルス信号である。ここでは、光クロック信号61-2の周波数を10 GHz、上り光パルス信号63のビットレートを2.5 Gbit/sと想定して示してある。従って、上り光パルス信号63の1ビット分の時間幅に、光クロック信号61-2の光パルスが4つ分含まれている。
図7(A)及び(B)においては、光クロック信号61-2の周波数を10 GHz、上り光パルス信号63のビットレートを2.5 Gbit/sと想定し、上り光パルス信号が(1, 0, 1, 1, 0, 0, ...)である場合を示してあるが、この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムは、この条件に限定されることはない。
図8(A)及び(B)を参照して、OLTの上り信号受信部30において、時間多重上り光パルス信号43が受信されて上り受信電気パルス信号35が生成される過程について説明する。図8(A)及び(B)は、時間多重上り光パルス信号43が受信されて上り受信電気パルス信号35が生成される過程についての説明に供する図であり、図8(A)は上り信号受信部30が具えるローパスフィルタ34に入力される上り電気パルス信号33の時間波形を示す図であり、図8(B)はローパスフィルタ34から出力される上り受信電気パルス信号35の時間波形を示す図である。
図1に示すように、光合分岐器40は、時間多重上り光パルス信号43を受けて、ONU-1〜ONU-8の何れかから送信される波長λ3である信号成分49を抽出して上り信号受信部30に供給する。波長λ3である信号成分49は、受光器32に入力されて上り電気パルス信号33に変換されて出力される。
図8(A)に示す上り電気パルス信号33の時間波形と、図7(B)に示した上り光パルス信号生成用変調器62から出力される上り光パルス信号63の時間波形とは、光信号の形態であるか電気信号の形態であるかが相違する他その信号強度の絶対値は異なるが、時間波形は互いに相似形である。すなわち、上り光パルス信号生成用変調器62から出力される上り光パルス信号63と上り電気パルス信号33とは、同一の情報を担っている信号である。
上り電気パルス信号33は、ローパスフィルタ34によって光クロック信号の周波数である10 GHz成分が除去されて、上り光パルス信号63のビットレートである2.5 Gbit/sに対応する周波数である2.5 GHz成分が透過されて、図8(B)に示す上り受信電気パルス信号35が生成される。上り受信電気パルス信号35は、図8(B)に示すように、上り光パルス信号である(1, 0, 1, 1, 0, 0, ...)で与えられるNRZフォーマットの光パルス信号である。このように、上り信号生成器76から供給される上り電気データ信号77が、光クロック信号61-2を搬送波として利用されてOLTに向けて送られ、OLTでは、時間多重上り光パルス信号43から上り光パルス信号63成分である波長λ3の信号成分49から光電変換及び周波数フィルタリングが行われて、図8(B)に示す上り受信電気パルス信号35が再生される。
<上り光パルス信号の送信タイミング制御>
ONU-1〜ONU-8のそれぞれの上り信号生成部70で生成されてOLTに送られる上り光パルス信号63は、波長がλ3である光クロック信号で変調して生成された信号であるから、その波長は全て等しくλ3である。従って、ONU-1〜ONU-8のそれぞれの上り光パルス信号の複数が同一時刻に光合分岐器46に到達することによる、上り光パルス信号の衝突を避ける必要がある。そのためにONU-1〜ONU-8のそれぞれの上り光パルス信号の送信タイミングを制御する必要がある。
この上り光パルス信号の送信タイミングの制御を行なうのが、ONU-1〜ONU-8のそれぞれが具えるコントローラである。図1ではONU-1が具えるコントローラ74のみが示してあり、ONU-2〜ONU-8のそれぞれが具えるコントローラについては図示を省略してある。
上り光パルス信号の衝突を避けるためには、例えば、OLTが司令塔の役目を務め、ONU-1〜ONU-8のそれぞれに対して送信許可を通知することによって、ONU-1〜ONU-8のそれぞれからの上り光パルス信号を時間的に分離して衝突を回避するという手法をとればよい。このような衝突の回避手法としては、GATEフレームと称される制御フレームをOLTからONU-1〜ONU-8のそれぞれに対して送信し、ONU-1〜ONU-8のそれぞれではこのGATEフレームにる指示に従って、上り光パルス信号の送信タイミングを決定するという手法(例えば、落合康二他、「GE-PONスステムの開発」NTTジャーナル、vol.17, No.3, pp.75-80 (2005)参照)を採用することが可能である。
図9(A)及び(B)を参照して、ONU-1〜ONU-3のそれぞれの上り光パルス信号の送信タイミングを制御する手法の概略について説明する。図9(A)及び(B)は、上り光パルス信号の送信タイミングを制御する手法の概略についての説明に供する図であり、図9(A)は、ONU-1〜ONU-3のそれぞれに向けてOLTからGATEフレームを送信する様子を示す図であり、図9(B)は、ONU-1〜ONU-3のそれぞれからOLTに向けて上り光パルス信号を送信する様子を示す図である。図9(A)及び(B)では、図が煩雑になるのを避けるため、ONUの数をONU-1〜ONU-3に限定して示してあるが、以下に説明する上り光パルス信号の送信タイミングを制御する手法は、ONUの数が3つである場合に限定されることはない。
上り光パルス信号の送信タイミングの制御の開始は、まず図9(A)に示すように、ONU-1〜ONU-3のそれぞれに向けてOLTからGATEフレームを送信する。図9(A)には、OLTからONU-1〜ONU-3のそれぞれに向けて送信されるGETEフレームを、それぞれ「GATE1」、「GATE2」、及び「GATE3」と示してある。「GATE1」、「GATE2」、及び「GATE3」のそれぞれには、ONU-1〜ONU-3のそれぞれが上り光パルス信号の送信開始時刻と送信量についての情報が載せられている。ONU-1〜ONU-3のそれぞれは、「GATE1」、「GATE2」、及び「GATE3」でそれぞれ与えられるGATEフレームを受け取って、OLTに向けた上り光パルス信号を送信する。
「GATE1」、「GATE2」、及び「GATE3」でそれぞれ与えられるGATEフレームは、OLTが具える下り信号生成部10で、波長符号時分割多重光パルス信号11を生成する場合と同様の手法で生成することが可能である。このとき、第1〜第3チャンネルに割り当てられているタイムスロット及び波長は、下りデータ信号である波長符号時分割多重光パルス信号11を生成する場合と同様に割り当てる。従って、図9(A)に示すように、「GATE1」、「GATE2」、及び「GATE3」は、時間軸上で重なりあっていてもよい。
OLTから送信されたGATEフレームを、第1チャンネルを割り当てられているONU-1が受信した場合について一例として取り上げて説明する。GATEフレームも下り光パルス信号47-1も波長選択型光合分岐器50で分岐されて復号器52で復号化され、時間ゲート54で時間ゲート処理されて受光器56で電気信号に変換されて下り信号受信器72に入力される。
受光器56で変換された電気信号に変換されたGATEフレームから、送信開始時刻が読み取られ、コントローラ74に供給されて、制御信号73-1の送信タイミングの調整に必要な時間遅延が与えられて、タイミング調整信号75が生成されて上り信号生成器76に供給される。上り信号生成器76では、送信タイミングが調整された上り電気データ信号77によって上り光パルス信号63が生成される。従って、上り光パルス信号63は、第2及び第3チャンネルの上り光パルス信号とは異なる時刻に光合分岐器46に到達することとなる。従って、図9(B)に示すように、ONU-1〜ONU-3からOLTに向けて送信される上り光パルス信号は、時間軸上で重なり合うことがない。なお、図9(B)ではONU-1〜ONU-3からOLTに向けて送信される上り光パルス信号を、それぞれ「上り信号1」、「上り信号2」、及び「上り信号3」と示してある。
図9(A)及び(B)を参照して説明した手法は、ONU-1〜ONU-3のそれぞれの上り光パルス信号の送信タイミングを制御する手法としての一例にすぎない。これ以外の手法であっても、この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムのハードウエア資源をそのまま利用可能な手法であれば、如何なる手法を用いてONU-1〜ONU-3のそれぞれの上り光パルス信号の送信タイミングの制御を行なってもよい。
<第2受動光ネットワーク通信システム>
図10を参照してこの発明の実施形態の第2受動光ネットワーク通信システムのONUの構成及びその動作について説明する。図10は、この発明の実施形態の第2受動光ネットワーク通信システムのONUの概略的ブロック構成図である。
この発明の第2受動光ネットワーク通信システムは、OLTと複数台のONUとを受動光伝送路で結び多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムであって、OLTは上述の第1受動光ネットワーク通信システムと同一の構造である。上述の第1受動光ネットワーク通信システムとは、ONUの構成が異なっている。従って、以下ではONUの構成について説明し、第1受動光ネットワーク通信システムと共通するOLTの構成の説明は省略する。また、ONUの構成については、第1受動光ネットワーク通信システムと共通する部分についてはその説明を省略することもある。
複数のONUのそれぞれは全て同一の構成とすることが可能であるから、以下の説明では、ONU-1を例にとって説明する。
ONU-1は、第1光サーキュレータ150と、復号装置152と、上り信号生成部70と、時間ゲート54と、時間ゲート制御器58と受光器56とを具えている。
下り光パルス信号47-1は、第1光サーキュレータ150を介して復号装置152に入力する。復号装置152は、、波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号を復号化して復号化光パルス信号53を生成して出力すると共に光クロック信号の波長成分の信号185を出力する。また、第1光サーキュレータ150は、上り光パルス信号63が入力されてOLTに向けて当該上り光パルス信号151を出力する。
上り信号生成部70は、光クロック信号の波長成分の信号187-2を上り電気データ信号77で変調して上り光パルス信号63を生成する。上り信号生成部70の構成は、上述した第1受動光ネットワーク通信システムが具えるものと同一であるので、その重複する説明を省略する。
復号装置152は、第2光サーキュレータ180とSSFBG復号器182と波長フィルタ184とを具えて構成される。第2光サーキュレータ180は、第1光サーキュレータ150を介して供給される下り光パルス信号151を下り光パルス信号181-1としてSSFBG復号器182に供給する。下り光パルス信号181-1は、SSFBG復号器182で復号化光パルス信号181-2として復号化されて、第2光サーキュレータ180を介して復号装置152から復号化光パルス信号53として出力されて時間ゲート54に供給される。
一方、波長フィルタ184は、SSFBG復号器182から透過された波長成分183が入力されて光クロック信号の波長成分の信号185を透過して出力する。光クロック信号の波長成分の信号185は、光分岐器186で光クロック信号187-1及び光クロック信号187-2に分割されて、それぞれ時間ゲート制御器58及び上り信号生成部70が具える上り光パルス信号生成用変調器62に供給される。
この発明の実施形態の第1受動光ネットワーク通信システムが具えるONUと第2受動光ネットワーク通信システムが具えるONUとの相違は、光クロック信号の分離手段にある。すなわち、第1受動光ネットワーク通信システムにおいては、波長選択型光合分岐器50によって光クロック信号の波長成分の信号65が分離されるのに対して、第2受動光ネットワーク通信システムにおいては、SSFBG復号器182から透過する波長成分183を波長フィルタ184によって光クロック信号の波長成分の信号185を分離している。
そのため、第1受動光ネットワーク通信システムにおいては、SSFBG14から透過された波長成分15は通常破棄される(図4参照)のに対して、第2受動光ネットワーク通信システムにおいては、SSFBG復号器182から透過される光信号成分は全て有効活用される。
一方、入手可能な光サーキュレータの使用可能波長帯域は、数十nmと狭いため、第1光サーキュレータ150を配置する構成とされている第2受動光ネットワーク通信システムにおいては、上り光パルス信号に割り当てる波長帯域が制限されるという不利な状況も生じる。これに対して、第1受動光ネットワーク通信システムにおいては、光クロック信号の波長成分の信号65が波長選択型光合分岐器50によって分離合成される構成となっているので、上り光パルス信号に割り当てる波長帯域が制限されることはない。
以上説明した様に、この発明の実施形態の第1及び第2受動光ネットワーク通信システムは、それぞれ有利な技術的特長を異にしているので、何れの受動光ネットワーク通信システムを採用するかは、設置環境あるいはONUの数等を総合的に判断して決定すべき設計的事項である。
10:下り信号生成部
12、64、:光サーキュレータ
14:SSFBG
16:光終端器
20:光クロック信号生成部
22:電気クロック信号生成器
24:連続波光源(波長λ3
26:光クロック信号生成用変調器
30:上り信号受信部
32:受光器
34:ローパスフィルタ
36:上り信号受信器
40、46:光合分岐器
42:受動光伝送路
44:主光伝送路
50:波長選択型光合分岐器
52:復号器
54:時間ゲート
56:受光器
58:時間ゲート制御器
60、102、104、186:光分岐器
62:上り光パルス信号生成用変調器
70:上り信号生成部
72:下り信号受信器
74:コントローラ
76:上り信号生成器
106:光合波器
110-1〜110-8:下り信号生成装置
112:下り電気データ信号生成器
114:下り光データ信号生成用変調器
116:符号器(SSFBG復号器)
118:遅延器
120、122:光パルス光源
150:第1光サーキュレータ
152:復号装置
180:第2光サーキュレータ
182:SSFBG復号器
184:波長フィルタ

Claims (6)

  1. 局側終端装置と複数の加入者側終端装置とを受動光伝送路で結び多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムであって、
    前記局側終端装置は、
    波長の相異なる複数の符号多重光パルス信号を、波長ごとに時間軸上の相異なるタイムスロットを割り当てて時分割多重して、波長符号時分割多重光パルス信号を生成する下り信号生成部と、
    前記波長符号時分割多重光パルス信号の波長と異なる波長の光クロック信号を出力する光クロック信号生成部と、
    前記波長符号時分割多重光パルス信号と前記光クロック信号とを合波して下り光パルス信号を生成する光合分岐器と、
    前記加入者側終端装置から送信される時間多重上り光パルス信号を受信する上り信号受信部と
    を具え、
    複数の前記加入者側終端装置のそれぞれは、
    前記下り光パルス信号が入力されて、前記波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号と、前記光クロック信号の波長成分の信号とに分岐し、かつ上り光パルス信号が入力されて、前記局側終端装置に向けて出力する波長選択型光合分岐器と、
    前記波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号を復号化して復号化光パルス信号を生成する復号器と、
    前記光クロック信号の波長成分の信号を上り電気データ信号で変調して前記上り光パルス信号を生成する上り信号生成部と
    を具えることを特徴とする受動光ネットワーク通信システム。
  2. 局側終端装置と複数の加入者側終端装置とを受動光伝送路で結び多重光通信を行う受動光ネットワーク通信システムであって、
    前記局側終端装置は、
    波長の相異なる複数の符号多重光パルス信号を、波長ごとに時間軸上の相異なるタイムスロットを割り当てて時分割多重して、波長符号時分割多重光パルス信号を生成する下り信号生成部と、
    前記波長符号時分割多重光パルス信号の波長と異なる波長の光クロック信号を出力する光クロック信号生成部と、
    前記波長符号時分割多重光パルス信号と前記光クロック信号とを合波して下り光パルス信号を生成する光合分岐器と、
    前記加入者側終端装置から送信される時間多重上り光パルス信号を受信する上り信号受信部と
    を具え、
    複数の前記加入者側終端装置のそれぞれは、
    前記下り光パルス信号が入力されて、前記波長符号時分割多重光パルス信号の波長成分の信号を復号化して復号化光パルス信号を生成して出力すると共に、前記光クロック信号の波長成分の信号を出力する復号装置に、当該下り光パルス信号を入力させると共に、上り光パルス信号が入力されて前記局側終端装置に向けて当該上り光パルス信号を出力する第1光サーキュレータと、
    前記光クロック信号の波長成分の信号を上り電気データ信号で変調して前記上り光パルス信号を生成する上り信号生成部と
    を具えており、
    前記復号装置は、
    第2光サーキュレータと超構造ファイバブラック格子復号器と波長フィルタとを具え、
    前記第2光サーキュレータは、前記下り光パルス信号を前記超構造ファイバブラック格子復号器に供給し、
    前記波長フィルタは、前記超構造ファイバブラック格子復号器から透過された波長成分が入力されて前記光クロック信号の波長成分の信号を透過して出力する
    ことを特徴とする受動光ネットワーク通信システム。
  3. 前記下り信号生成部は、
    相異なる波長の光パルス列を出力する複数の光パルス光源と、
    前記光パルス光源のそれぞれは、出力する波長ごとにそれぞれチャンネル群が割り当てられ、該チャンネル群のそれぞれは、少なくとも1チャンネル分の下り信号生成装置を含んでおり、
    該下り信号生成装置のそれぞれは、
    それぞれ割り当てられたチャンネルの下り電気データ信号を生成する下り電気データ信号生成器と、
    該下り電気データ信号生成器が出力する前記下り電気データ信号が入力されて、前記光パルス光源から出力された光パルス列を変調して、下り光データ信号を出力する下り光データ信号生成用変調器と、
    該下り光データ信号生成用変調器から出力された下り光データ信号を符号化して符号化下り光データ信号を生成する符号器と、
    該符号器から出力された符号化下り光データ信号の送信タイミングを調整する遅延器と
    を具えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受動光ネットワーク通信システム。
  4. 前記光クロック信号生成部は、
    電気クロック信号を生成する電気クロック信号生成器と、
    前記波長符号時分割多重光パルス信号の波長と異なる波長の連続波光を出力する連続波光源と、
    該連続波光を前記電気クロック信号で変調して前記光クロック信号を出力する光クロック信号生成用変調器と
    を具えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受動光ネットワーク通信システム。
  5. 前記上り信号受信部は、
    前記時間多重上り光パルス信号を受信して上り電気パルス信号を生成する受光器と、
    該上り電気パルス信号が入力されて、該上り電気パルス信号の高周波成分を除去して上り受信電気パルス信号を出力するローパスフィルタと、
    該ローパスフィルタから出力された該上り受信電気パルス信号を受信する上り信号受信器と
    を具えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受動光ネットワーク通信システム。
  6. 前記上り信号生成部は、
    前記上り電気データ信号を出力する上り信号生成器と、
    前記光クロック信号の波長成分の信号が入力されて、当該光クロック信号の波長成分の信号を前記上り電気データ信号で変調して上り光パルス信号を生成する上り光パルス信号生成用変調器と、
    前記上り電気データ信号の生成タイミングを調整する送信タイミングコントローラと
    を具えることを特徴とする請求項1又は2に記載の受動光ネットワーク通信システム。
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