JP2010171408A - 共鳴トンネルダイオード - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の共鳴トンネルダイオードは、縮退半導体基板上に、厚さ2〜6nmの第1のSiO2層、結晶方位が所定の方位に揃ったSi微結晶がSiO2薄膜にドット状に埋め込まれた厚さ1〜10nmの中間層及び厚さ2〜6nmの第2のSiO2層がこの順で積層されたシリコン材料構造体と、該シリコン材料構造体の表裏両面に貼り付けられた一対の電極と、を備えたものである。この共鳴トンネルダイオードによれば、常温であっても負性抵抗が観測される、つまり常温であっても共鳴トンネルダイオードとして機能するという特異な特性が得られる。
【選択図】なし
Description
縮退半導体基板上に、厚さ2〜6nmの第1のSiO2層、結晶方位が所定の方位に揃ったSi微結晶がSiO2薄膜にドット状に埋め込まれた厚さ1〜10nmの中間層及び厚さ2〜6nmの第2のSiO2層がこの順で積層されたシリコン材料構造体と、
該シリコン材料構造体の表裏両面に貼り付けられた一対の電極と、
を備えたものである。
θ1=θb−(FWHM/2), θ2=θb+(FWHM/2)
図2に、実施例1のシリコン材料構造体の概略図を示す。このシリコン材料構造体は、(100)面に配向した単結晶n型Siウェハである厚さ500μmのSi基板(抵抗率0.02Ω・cm以下)の上に、厚さ約6nmの第1のSiO2層と、結晶方位が<100>軸に揃ったSi微結晶がSiO2薄膜にドット状に埋め込まれた厚さ約6nmの中間層と、厚さ約6nmの第2のSiO2層とを、この順に積層したものである。なお、Si基板上に積層された第1のSiO2層、中間層及び第2のSiO2層からなる積層体の直径は、60〜200μmの範囲に設定した。
工程(c)つまり酸素熱処理を実施しなかった以外は、実施例1と同様にしてシリコン材料構造体を作製した。
工程(c)で温度を800℃に設定した以外は、実施例1と同様にしてシリコン材料構造体を作製した。
工程(c)で温度を600℃に設定した以外は、実施例1と同様にしてシリコン材料構造体を作製した。
(1)XRDスペクトル
比較例1,2及び実施例1のシリコン材料構造体のXRDスペクトルを図4に示す。図4から明らかなように、比較例1及び実施例1では、Siに関するピークすなわち(111)面,(220)面,(311)面のピークが観察されたが、比較例2ではこれらのピークは観察されなかった。これは、比較例2ではSi微結晶のほとんどが酸化されたことを意味する。なお、比較例3のXRDスペクトルは、図4には示さなかったが、概ね比較例1と同様であった。これは、比較例3では酸素熱処理の温度が低すぎてSi微結晶の酸化がほとんど進行しなかったことを意味する。
比較例1及び実施例1のシリコン材料構造体の断面TEM像を図5に示す。図5から明らかなように、両者とも中間層にはSiの格子像が見えており、この中間層は上下からアモルファス状のSiO2層に挟まれていることがわかる。各層の厚さを図5に書き込んだ。また、実施例1の中間層は、酸素熱処理を施したことにより、比較例1の中間層に比べて厚さが1.1nm薄くなった。
比較例1、実施例1及び参考例のシリコン材料構造体の格子像を高速フーリエ変換した像(FFT像)を図6の右側に示す。なお、参考例のFFT像は、(100)面に配向した単結晶n型Siウェハを[110]軸から見た場合のFFT像である。また、FFT像に基づいて作成した逆格子点存在強度の分布を表すグラフを図6の左側に示す。図6の左側のグラフは、[100]軸を0°として1周分(360°)のプロファイルをとり、横軸を[100]軸からの角度θ、縦軸を逆格子点存在強度としたものである。
θ1=61°-(18°/2)=52°, θ2=61°+(18°/2)=70°
(1)IV特性
次に、実施例1のシリコン材料構造体の第2のSiO2層の上にフォトリソグラフィ技術により直径60μm、膜厚300nmのAl電極を形成した。また、Si基板の裏面全面にも同Al電極を形成した。そして、両Al電極間に電圧を印加してIV特性を測定した。図9に、測定温度100K〜350K(−173℃〜77℃)のIV特性を示す。ピーク電流とバレー電流の比をとったピーク・ツゥ・バレー比(Peak-to-valley ratio,PVR)の温度変化に対する特性及び半値幅(FWHM)の温度変化に対する特性を図10に示す。図9から明らかなように、すべての温度領域で、特定の電圧において電流が急激に減少する現象(負性抵抗)が見られた。特に、室温(300K)以上の350Kでも負性抵抗を示しているが、これは世界初である。また、負性抵抗のピーク電圧値及びピーク電流値は、いずれも温度上昇に伴って減少する傾向にあった。更に、電圧ゼロからピークの立ち上がり電圧に至るまでの低バイアス区間において漏れ電流がきわめて少なかった。また、図10から明らかなように、PVRは温度250Kで最大値4.7を示したが、FWHMは温度によらずほとんど変わらなかった。なお、比較例1は、温度5Kという極低温でもRTDのピークは見られなかった。
実施例1につき、微少電流検出顕微鏡像のデータを取得した。その結果を図13に示す。このデータは、導電性カンチレバーを用いたAFMにより、サンプルのトポグラフ(凹凸像)と電流像とを同時にプロービングすることにより得られたものである。図13から明らかなように、実施例1の最表面、すなわち第2のSiO2層表面の形状は、原子レベルで平坦であるが、局所的に電流が検出された。電流像における黒い斑点が電流を流すパスになっていると思われる。このことは、{100}面に配向したSi微結晶が孤立した量子ドットとして振る舞い、その量子ドットをトンネル電流が流れることを示唆している。つまり、本結果は、図7(b)に示した構造モデルを支持するものである。
第2のSiO2層上のAl電極の直径を100μm、200μmに代えた以外は、上記(1)と同様にしてRTDを作製し、それぞれの立ち上がり電圧VC(電流が流れ始めるときの電圧)を測定した。その結果を図14に示す。図14は、横軸にAl電極の直径、縦軸に立ち上がり電圧VCをとったグラフであり、太線は実験データを表し、細線はフィッティングした曲線を表す。一般的なRTDの場合、立ち上がり電圧VCは電極面積に依存せず、電極面積は単に電流量を決めるパラメータであることが知られている。しかし、図14から、本実施例のRTDは、立ち上がり電圧VCは直径Dの二乗に反比例することがわかった。これは、電極領域(一対の電極に挟まれた領域)に存在するナノ構造体の数が電極面積によって変化するからと考えられる。本実施例のRTDで使用するシリコン材料構造体は、Si微結晶がSiO2薄膜にドット状に埋め込まれた構造であるため、Si微結晶の一つ一つがコンデンサの役割を持つと考えれば、Si微結晶の数密度nCと電極面積Sとの積が電極領域に存在するSi微結晶の数Nなので、Si微結晶の静電容量をC0とすると、電極領域の合成静電容量Cは下記式(1)で表される。
実施例1で酸素熱処理の温度を650℃、750℃に設定した場合も、実施例1とほぼ同様の結果が得られた。
Claims (7)
- 縮退半導体基板上に、厚さ2〜6nmの第1のSiO2層、結晶方位が所定の方位に揃ったSi微結晶がSiO2薄膜にドット状に埋め込まれた厚さ1〜10nmの中間層及び厚さ2〜6nmの第2のSiO2層がこの順で積層されたシリコン材料構造体と、
該シリコン材料構造体の表裏両面に貼り付けられた一対の電極と、
を備えた共鳴トンネルダイオード。 - 横軸を印加電圧、縦軸を電極間を流れる電流とする電流電圧特性では、印加電圧がゼロからピークの立ち上がり位置までの低電圧区間では漏れ電流がほとんど流れない、
請求項1に記載の共鳴トンネルダイオード。 - 横軸を印加電圧、縦軸を電極間を流れる電流とする電流電圧特性では、前記一対の電極の面積が大きいほどピーク時の電圧が小さくなる、
請求項1又は2に記載の共鳴トンネルダイオード。 - 横軸を印加電圧、縦軸を電極間を流れる電流とする電流電圧特性では、温度が高いほどピーク時の電圧が小さくなる、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の共鳴トンネルダイオード。 - 前記第1のSiO2層は、縮退半導体基板の上に形成され、前記Si微結晶は、前記結晶方位が<100>軸であり該軸が前記縮退半導体の法線に対して±15°の範囲で傾いている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の共鳴トンネルダイオード。 - 前記縮退半導体は、単結晶基板である、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の共鳴トンネルダイオード。 - 少なくとも300Kで負性抵抗を示す、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の共鳴トンネルダイオード。
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JP2003124453A (ja) * | 2001-10-11 | 2003-04-25 | Japan Fine Ceramics Center | 量子井戸構造を有するSi系半導体デバイスおよびその製造方法 |
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