JP2010170515A - タッチパネル、表示装置および電子機器 - Google Patents

タッチパネル、表示装置および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】十分に小さな作動力で作動が可能で指やペンなどによりスムーズに作動させることができ、しかも表面に生じる凹凸を小さくすることが可能なタッチパネルならびにそれを備えた表示装置および電子機器を提供する。
【解決手段】一方の面に抵抗膜および配線層が設けられた透明基板を含む上側基板10と一方の面に抵抗膜および配線層が設けられた透明基板を含む下側基板20とをそれらの抵抗膜同士が対向するように第1の接着層40により互いに接着する抵抗膜方式のタッチパネル1において、上側基板10の透明基板の抵抗膜とは反対側の面に第2の接着層14を介して透明板15を設ける。第2の接着層14の厚さは50〜300μmとする。透明板15としては厚さが100〜500μmのPMMA板またはPET板を用いる。この透明板15の上面が接触面10aとなる。このタッチパネル1を表示装置の画像表示面に配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネル、表示装置および電子機器に関し、特に、抵抗膜方式のタッチパネル、このタッチパネルを備えた表示装置およびこのタッチパネルを備えた電子機器に関する。
従来から、指やペンなどの検出対象物が表示装置の表示面に接触した位置を検出する技術が知られている。この技術を用いた表示装置の中でも代表的で一般に広く普及しているものとして、タッチパネルを備えた表示装置が挙げられる。このタッチパネルも種々のタイプのものが存在するが、一般に普及しているものとして抵抗膜方式のものが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。この抵抗膜方式では、パネル表面が、例えば、互いに対向するガラスとフィルムとの間に非常に小さなスペーサを挟み込んだ積層構造となっており、ガラスおよびフィルムの互いに対向する面に、透明な電極格子が設けられている。そして、指やペンなどでフィルムの表面に接触することで、フィルムがたわみ、フィルム面の透明電極とガラス面の透明電極とが互いに接触し、電流が流れる。このため、ガラス面、フィルム面それぞれの透明電極の抵抗による分圧比を測定することで、指やペンの位置を検出することができる。したがって、このようなタッチパネルを用いることで、ユーザは直感的に操作することが可能である。
図18は上述の抵抗膜方式のタッチパネル100の概略構成を示す。図19は図18に示すタッチパネル100の分解斜視図である。図18および図19に示すように、このタッチパネル100は、例えば、所定の間隙を介して対向配置された一対の上側基板110および下側基板120を備えている。これらの上側基板110および下側基板120の間には、フレキシブルプリント配線板(FPC)130および接着層140が設けられている。
上側基板110は、指やペンなどが接触する接触面110aとなる透明基板111を有している。透明基板111のうちの接触面110aとは反対側の面(下面)には、抵抗膜112が設けられている。透明基板111の下面のうちの抵抗膜112の周囲に、抵抗膜112に連結されて電気的に接続された帯状の配線層113a、113bが設けられている。これらの配線層113a、113bの一端は、FPC130の端部130aとの対向領域に設けられており、FPC130の電極(図示せず)と接触している。
下側基板120は、指やペンなどで上側基板110に接触した際に抵抗膜112が接触する抵抗膜122(後述)を支持する透明基板121を有している。透明基板121のうちの上側基板110との対向面(上面)であって、かつ抵抗膜112との対向領域には、上記の抵抗膜122が設けられている。そして、透明基板121の上面のうちの抵抗膜122の周囲に、抵抗膜122に連結されて電気的に接続された帯状の配線層123a、123bが設けられている。これらの配線層123a、123bの一端が、FPC130の端部130aとの対向領域に設けられており、FPC130の電極と接触している。
接着層140は、抵抗膜112との対向領域に開口140aを有する環形状を有し、透明基板111上の配線層113a、113bと、透明基板121上の配線層123a、123bとの間に配置されている。これにより、接着層140は、配線層113a、113bと配線層123a、123bとを互いに絶縁分離しつつ、上側基板110と下側基板120とを互いに接着している。この接着層140は、FPC130との対応領域に切り欠き140bを有しており、厚さ方向から見てFPC130と重なり合わないようになっている。接着層140は、例えば、両面テープなどによって構成されている。
特開2002−182854号公報
ところで、図18および図19に示すタッチパネル100は、上側基板110および下側基板120でFPC130の端部130aおよび接着層140を挟み込んだ状態で、上側基板110および下側基板120を積層方向から押圧することにより形成される。ここで、接着層140は、上述のように、配線層113a、113bと配線層123a、123bとの間に配置されている。このため、製造過程において、上側基板110および下側基板120を積層方向から押圧した際に、上側基板110の接触面110aに、配線層113a、113bに沿って凹凸が生じてしまう。その結果、接触面110a全体を表示装置の筐体の一部として用いた場合に、筐体表面のフラット感が損なわれてしまうという問題があった。
そこで、この発明が解決しようとする課題は、十分に小さな作動力で作動が可能で指やペンなどによりスムーズに作動させることができ、しかも表面に生じる凹凸を小さくすることが可能なタッチパネルを提供することである。
この発明が解決しようとする他の課題は、十分に小さな作動力で作動が可能で指やペンなどによりスムーズに作動させることができ、しかも表面に生じる凹凸を小さくすることが可能なタッチパネルを備えた表示装置および電子機器を提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、この発明を案出するに至った。その概要について説明すると、次の通りである。
すなわち、タッチパネルの表面に、上側基板と下側基板との対向面に形成される配線層などにより凹凸が生じるのを防止するためには、硬くて十分に剛性のある透明板を上側基板の表面に設けることが考えられる。しかしながら、このようにすると、上側基板の剛性が高くなり過ぎて、タッチパネルの作動に必要な作動力が高くなり、スムーズに操作することができない。本発明者らはこの問題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、上側基板の透明基板上に十分な厚さの接着層を介して、接触面に生じる凹凸を十分に小さくすることが可能な程度に十分な剛性を有する透明板を設けることにより、上記の課題を一挙に解決することができることを見出し、この発明を案出するに至った。
本発明の一形態に係るタッチパネルは、第1および第2の透明基板と、第1および第2の抵抗膜と、第1および第2の配線層と、第1および第2の接着層と、透明板とを具備する。
上記第1の透明基板および上記第2の透明基板は、互いに離間して対向配置される。
上記第1の抵抗膜は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面に設けられ、上記第1の配線層は、上記第1の抵抗膜と電気的に接続される。
上記第2の抵抗膜は、上記第2の透明基板の上記第1の透明基板との対向面に設けられ、上記第2の配線層は、上記第2の抵抗膜と電気的に接続される。
上記第1の接着層は、上記第1の透明基板と上記第2の透明基板との間の間隙内でかつ上記第1の配線層と上記第2の配線層との対向領域を含む外周部の領域に設けられる。上記第1の接着層は、上記第1の透明基板と上記第2の透明基板とを接着する。
上記第2の接着層は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面と反対側の面に設けられる。
上記透明板は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面と反対側の面に上記第2の接着層を介して接着される。
上記透明板、上記第2の接着層、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜の横断面の中立面に関する断面二次モーメントは、第1の断面二次モーメントと第2の断面二次モーメントとの間にある。上記第1の断面二次モーメントは、上記透明板が厚さが500μmのポリメチルメタクリレート板からなり、上記第2の接着層が厚さが50μmのアクリル系粘着剤からなり、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときのそれらの断面二次モーメントである。上記第2の断面二次モーメントは、上記透明板が厚さが125μmのポリエチレンテレフタレート板からなり、上記第2の接着層が厚さが300μmのアクリル系粘着剤からなり、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときのそれらの前記断面二次モーメントである。
本発明の一形態に係る表示装置は、画像表示面を有する表示パネルと、上記画像表示面上に配置されたタッチパネルとを具備する。
上記タッチパネルは、第1および第2の透明基板と、第1および第2の抵抗膜と、第1および第2の配線層と、第1および第2の接着層と、透明板とを有する。
上記第1の透明基板および上記第2の透明基板は、互いに離間して対向配置される。
上記第1の抵抗膜は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面に設けられ、上記第1の配線層は、上記第1の抵抗膜と電気的に接続される。
上記第2の抵抗膜は、上記第2の透明基板の上記第1の透明基板との対向面に設けられ、上記第2の配線層は、上記第2の抵抗膜と電気的に接続される。
上記第1の接着層は、上記第1の透明基板と上記第2の透明基板との間の間隙内でかつ上記第1の配線層と上記第2の配線層との対向領域を含む外周部の領域に設けられる。上記第1の接着層は、上記第1の透明基板と上記第2の透明基板とを接着する。
上記第2の接着層は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面と反対側の面に設けられる。
上記透明板は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面と反対側の面に上記第2の接着層を介して接着される。
上記透明板、上記第2の接着層、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜の横断面の中立面に関する断面二次モーメントは、第1の断面二次モーメントと第2の断面二次モーメントとの間にある。上記第1の断面二次モーメントは、上記透明板が厚さが500μmのポリメチルメタクリレート板からなり、上記第2の接着層が厚さが50μmのアクリル系粘着剤からなり、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときのそれらの断面二次モーメントである。上記第2の断面二次モーメントは、上記透明板が厚さが125μmのポリエチレンテレフタレート板からなり、上記第2の接着層が厚さが300μmのアクリル系粘着剤からなり、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときのそれらの前記断面二次モーメントである。
本発明の一形態に係る電子機器は、画像表示面を有する表示パネルと、上記画像表示面上に配置されたタッチパネルと、上記表示パネルおよび上記タッチパネルを支持する筐体とを具備する。
上記タッチパネルは、第1および第2の透明基板と、第1および第2の抵抗膜と、第1および第2の配線層と、第1および第2の接着層と、透明板とを有する。
上記第1の透明基板および上記第2の透明基板は、互いに離間して対向配置される。
上記第1の抵抗膜は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面に設けられ、上記第1の配線層は、上記第1の抵抗膜と電気的に接続される。
上記第2の抵抗膜は、上記第2の透明基板の上記第1の透明基板との対向面に設けられ、上記第2の配線層は、上記第2の抵抗膜と電気的に接続される。
上記第1の接着層は、上記第1の透明基板と上記第2の透明基板との間の間隙内でかつ上記第1の配線層と上記第2の配線層との対向領域を含む外周部の領域に設けられる。上記第1の接着層は、上記第1の透明基板と上記第2の透明基板とを接着する。
上記第2の接着層は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面と反対側の面に設けられる。
上記透明板は、上記第1の透明基板の上記第2の透明基板との対向面と反対側の面に上記第2の接着層を介して接着される。
上記透明板、上記第2の接着層、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜の横断面の中立面に関する断面二次モーメントは、第1の断面二次モーメントと第2の断面二次モーメントとの間にある。上記第1の断面二次モーメントは、上記透明板が厚さが500μmのポリメチルメタクリレート板からなり、上記第2の接着層が厚さが50μmのアクリル系粘着剤からなり、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときのそれらの断面二次モーメントである。上記第2の断面二次モーメントは、上記透明板が厚さが125μmのポリエチレンテレフタレート板からなり、上記第2の接着層が厚さが300μmのアクリル系粘着剤からなり、上記第1の透明基板および上記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときのそれらの前記断面二次モーメントである。
上述のように構成されたタッチパネル、表示装置および電子機器においては、透明板、第2の接着層、第1の透明基板および第1の抵抗膜の全体の横断面における中立軸に関する断面二次モーメントが適切な範囲に設定されている。このため、十分に小さい作動力でタッチパネルを作動させることができる。また、透明板として十分にヤング率が高く固いものを用いることにより、第1の透明基板上の第1の配線層や第2の透明基板上の第2の配線層などによりタッチパネルの表面、すなわち接触面に凹凸が生じるのを防止することができる。
この発明によれば、十分に小さな作動力で作動が可能で指やペンなどによりスムーズに作動させることができ、しかも表面に生じる凹凸を小さくすることが可能なタッチパネルを実現することができる。また、このタッチパネルを備えた操作性に優れた表示装置および電子機器を実現することができる。
この発明の第1の実施の形態によるタッチパネルを示す斜視図である。 図1に示すタッチパネルの分解斜視図である。 図2に示すタッチパネルのA−A線およびB−B線に沿っての断面図である。 図2に示すタッチパネルのC−C線およびD−D線に沿っての断面図である。 図2に示すタッチパネルのE−E線に沿っての断面図である。 図2に示すタッチパネルのFPC側の端部の断面図である。 この発明の第1の実施の形態においてタッチパネルの作動力の評価に用いた測定系を示す略線図である。 図7に示す測定系を用いて測定された第2の接着層の厚さと作動力との関係を示す略線図である。 この発明の第2の実施の形態によるタッチパネルを示す断面図である。 この発明の第3の実施の形態によるタッチパネルを示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態によるタッチパネルを示す断面図である。 この発明の第4の実施の形態によるタッチパネルの第2の接着層の厚さと作動力との関係を示す略線図である。 この発明の第4の実施の形態によるタッチパネルの第2の接着層の厚さと作動力との関係を示す略線図である。 この発明の第4の実施の形態によるタッチパネルの第2の接着層の厚さと作動力との関係を示す略線図である。 この発明の第4の実施の形態において測定された第2の接着層の厚さと作動力との関係を示す略線図である。 この発明の第5の実施の形態によるタッチパネルを示す断面図である。 この発明の第6の実施の形態による表示装置を示す断面図である。 従来のタッチパネルを示す斜視図である。 図18に示すタッチパネルの分解斜視図である。 本発明の第7の実施の形態によるタッチパネルを示す断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
<第1の実施の形態>
[タッチパネル]
図1は第1の実施の形態による抵抗膜方式のタッチパネル1の概略構成を示す斜視図、図2はタッチパネル1の分解斜視図である。図3Aは図2に示すタッチパネル1の外縁のA−A線に沿っての断面構造を拡大して示す断面図、図3Bは図2に示すタッチパネル1の外縁のB−B線に沿っての断面構造を拡大して示す断面図である。図4Aは図2に示すタッチパネル1の外縁のC−C線に沿っての断面構造を拡大して示す断面図、図4Bは図2に示すタッチパネル1の外縁のD−D線に沿っての断面構造を拡大して示す断面図である。図5は図2に示すタッチパネル1のE−E線に沿っての断面構造を拡大して示す断面図である。図6は、タッチパネル1のうちの後述のフレキシブルプリント配線板(FPC)の端部近傍の断面構造を拡大して示す断面図である。
タッチパネル1は、例えば液晶パネルや有機ELパネルなどを備えた表示装置の上に重ねて画面入力表示装置として用いられる。タッチパネル1は、利用者が指やペンなどでタッチパネル1の表面を押すことにより表示装置の表示画面上の表示の選択などを直接行うものである。
タッチパネル1は、例えば、図1および図2に示すように、互いに離間して対向配置された一対の上側基板10および下側基板20を備えている。これらの上側基板10および下側基板20の間には、フレキシブルプリント配線板(FPC)30および第1の接着層40が設けられている。これらの上側基板10および下側基板20は互いに同一の大きさを有する。
上側基板10は透明基板11(第1の透明基板)を有する。透明基板11の下側基板20との対向面(下面)には抵抗膜12(第1の抵抗膜)が設けられている。透明基板11の下面のうちの抵抗膜12の外縁上には、図2、図3AおよびBならびに図4AおよびBに示すように、帯状の配線層13a、13b(第1の配線層)が設けられている。配線層13aは、抵抗膜12の一端に連結されて電気的に接続されている。配線層13aは、図2に示すように、T字型の形状を有する。配線層13bは、抵抗膜12の他端に連結されて電気的に接続されている。配線層13bは、図2に示すように、U字型の形状を有する。
透明基板11は、例えば、軟質の可撓性透明樹脂などによって構成されており、可撓性を有している。抵抗膜12は、例えば酸化インジウムスズ(ITO;Indium Tin Oxide)などからなる。配線層13a、13bは、例えば銀(Ag)などからなる。
透明基板11および抵抗膜12は、好適には、偏光制御を行ってタッチパネル1の接触面10aに入射する光の反射を防止することができるように構成する。
透明基板11の、抵抗膜12が設けられている下面とは反対側の面(上面)には第2の接着層14を介して透明板(トッププレート)15が設けられている。この透明板15は例えば上側基板10および下側基板20と同一の大きさを有する。この透明板15の第2の接着層14とは反対側の面が、指やペンなどが接触する接触面10aとなる。これらの第2の接着層14および透明板15については後に詳細に説明する。
下側基板20は、指やペンなどで上側基板10に接触した際に抵抗膜12が接触する抵抗膜22(第2の抵抗膜)を支持する透明基板21(第2の透明基板)を有している。透明基板21の上側基板10との対向面(上面)のうちの抵抗膜12との対向領域には、例えば、図2に示すように、抵抗膜22が設けられている。透明基板21の上面のうちの抵抗膜22の外縁上には、例えば、図2、図3AおよびBならびに図4AおよびBに示すように、帯状の配線層23a、23b(第2の配線層)が設けられている。配線層23aは、抵抗膜22の一端に連結されて電気的に接続されている。配線層23aは、図2に示すように、L字型に近い形状を有する。配線層23bは、抵抗膜22の他端に連結されて電気的に接続されている。配線層23bは、図2に示すように、L字を表裏反対にした形に近い形状を有する。抵抗膜22上には、上側基板10の抵抗膜12に届かない所定の高さの従来公知の絶縁体からなるドットスペーサ24が所定のピッチで例えば二次元アレイ状に配列されている(図5参照)。
透明基板21は、例えば、軟質の可撓性透明樹脂、アクリル板などの硬質透明樹脂、硬質の透明ガラスなどによって構成されている。抵抗膜22は例えばITOなどからなる。配線層23a、23bは例えばAgなどからなる。
第1の接着層40は、抵抗膜12と抵抗膜22との対向領域内に開口40aを有する長方形の環形状を有し、抵抗膜12、22の外縁に沿って形成されている。第1の接着層40は、少なくとも配線層13a、13b、23a、23bとの対向領域に形成されている。このため、第1の接着層40は、配線層13a、13bと配線層23a、23bとを互いに絶縁分離しつつ上側基板10と下側基板20とを互いに接着している。この第1の接着層40は、FPC30との対応領域に切り欠き40bを有し、厚さ方向から見てFPC30と重なり合わないようになっている。第1の接着層40は、例えば、両面テープなどによって構成されている。
FPC30は、図6に示すように、一方向に延在する帯状のベースフィルム31を有している。このベースフィルム31は、図2に示すように、このベースフィルム31の延在方向において互いに対向する一対の端部30a、30bを有する。端部30aは、例えば、ベースフィルム31の中央部分の幅よりも広い幅を有し、透明基板11と透明基板21との間に挟まれている。他方、端部30bは、例えば、端部30aと同様、ベースフィルム31の中央部分の幅よりも広い幅を有し、タッチパネル1からの出力信号を処理する処理装置(図示せず)に接続可能となっている。ベースフィルム31は、例えば、ポリイミドなどからなる。
ベースフィルム31の上側基板10側の表面には、例えば、銅箔などからなる配線層32が四つ設けられている。これらの配線層32は、ベースフィルム31の上側基板10側の表面に接して形成されており、互いに同一面内に形成されている。また、これらの配線層32のうちの端部30a側の端部がパッド形状を有する。従って、FPC30には、導体パターンを両面に形成した両面構造のフレキシブル基板が用いられている。
ベースフィルム31の下側基板20側の表面には、例えば、銅箔などからなる配線層33が四つ設けられている。これらの配線層33は、ベースフィルム31の下側基板20側の表面に接して形成されており、互いに同一面内に形成されている。また、これらの配線層33は、端部30aから端部30bにかけて線状に形成されている。さらに、これらの配線層33のうちの端部30a側の端部がパッド形状を有し、これらの配線層33のうちの端部30a側の端部以外の部分が、これらの配線層33のうちの端部30a側の端部の幅と比べて若干、狭い幅で形成されている。
さらに、FPC30には、例えば、ベースフィルム31の端部30aおよび配線層32、33を貫通するスルーホール35が二つ形成されている。四つの配線層33のうちの配線層23a、23bとの対向領域に設けられた二つの配線層(以下「スルーホール非接触の配線層33」と言う。)は、スルーホール35を避けるようにして端部30aから端部30bにかけて延在している。また、四つの配線層33のうちの配線層13a、13bとの対向領域に設けられた二つの配線層(以下「スルーホール接触の配線層33」と言う。)は、スルーホール35に接して端部30aから端部30bにかけて延在している。なお、スルーホール非接触の配線層33の厚さは、例えば、スルーホール接触の配線層33の厚さとほぼ同一となっている。
一方、四つの配線層32のうちの配線層23a、23bとの対向領域に設けられた二つの配線層(以下「スルーホール非接触の配線層32」と言う。)は、スルーホール35を避けるようにして端部30aに形成されている。また、四つの配線層32のうちの配線層13a、13bとの対向領域に設けられた二つの配線層(以下「スルーホール接触の配線層32」と言う。)は、スルーホール35に接して形成されている。なお、スルーホール非接触の配線層32の厚さは、例えば、スルーホール接触の配線層32の厚さとほぼ同一となっている。
また、スルーホール35内と、スルーホール接触の配線層32、33のうちスルーホール35近傍の表面上とに、例えば、めっき層34が形成されている。また、スルーホール非接触の配線層32、33のうち端部30aの表面上に、例えば、めっき層36が形成されている。めっき層36は、例えば、製造過程において、めっき層34を形成する際に同時に一括して形成されるものであり、めっき層36の厚さは、例えば、めっき層34のうち配線層32、33の表面上に形成されている部分の厚さとほぼ同一となっている。めっき層34、36の表面上には、めっき層37が形成されている。
透明基板11のめっき層37側の表面には異方性導電膜38が形成されており、異方性導電膜38が配線層13a、13bの端部に接している。一方、透明基板21のめっき層37側の表面には異方性導電膜39が形成されており、異方性導電膜39が配線層23a、23bおよびスペーサ層24の端部に接している。
ここで、異方性導電膜38、39は、例えば、シート状の異方性導電膜(ACF:Anisotropic conductive film )などにより構成されており、厚さ方向に導電性を有し、かつ厚さと直交する方向に絶縁性を有している。そのため、図6に示すように、異方性導電膜38が配線層13a、13bに物理的に接していても、異方性導電膜38の面内方向には導通しない。異方性導電膜39についても同様で、異方性導電膜39が配線層23a、23bに物理的に接していても、異方性導電膜39の面内方向には導通しない。その結果、配線層13aは異方性導電膜38を介して配線層13aと対向するめっき層37とだけ電気的に接続され、配線層13bは異方性導電膜38を介して配線層13bと対向するめっき層37とだけ電気的に接続される。また、配線層23aは異方性導電膜39を介して配線層23aと対向するめっき層37とだけ電気的に接続され、配線層23bは異方性導電膜39を介して配線層23bと対向するめっき層37とだけ電気的に接続される。
従って、このタッチパネル1では、透明基板11側の抵抗膜12に連結された二つの配線層13a、13bがベースフィルム31および配線層32、33に設けられたスルーホール35を介して、スルーホール接触の二つの配線層33に電気的に接続されている。また、透明基板21側の抵抗膜22に連結された2つの配線層23a、23bがスルーホール35を介さず、異方性導電膜38およびめっき層35、36を介して、スルーホール非接触の二つの配線層33に電気的に接続されている。
なお、図示は省略するが、異方性導電膜38、39の代わりに、等方性の導電膜を用いてもよい。ただし、その場合には、導電膜の面内方向に導通してしまうので、導電膜を配線層ごとに別体で設けることが必要となる。
また、図2および図5では、配線層13a、13b、23a、23bのうちの異方性導電膜38、39に接する部分が、図2および図5のX軸方向において、配線層23a、配線層13a、配線層23b、配線層13bの順に並んでいるが、これに限定されない。すなわち、配線層23a、配線層13a、配線層23b、配線層13bの順とは異なる順に並んでいてもよい。例えば、配線層13a、13b、23a、23bのうちの異方性導電膜37、38に接する部分が、X軸方向において、配線層23a、配線層23b、配線層13a、配線層13bの順に並んでいてもよい。
ここで、第2の接着層14および透明板15について説明する。
タッチパネル1において、透明板15の上面である接触面10aに利用者の指やペンなどが接触すると、この接触部の近傍の部分の透明板15、第2の接着層14および抵抗膜12を有する透明基板11の全体がたわむ。このとき、十分に小さい作動力で透明基板11の抵抗膜12を透明基板21の抵抗膜22に接触させてタッチパネル1を作動させる必要がある。一方、透明基板11上の配線層13a、13b、透明基板21上の配線層23a、23bなどにより接触面10aに凹凸が生じるのを防止するためには、透明板15が十分に高い剛性を有するようにする必要がある。
このような観点から、透明板15および第2の接着層14の材質や厚さなどについて検討を行った結果について説明する。
ここでは、透明基板11および抵抗膜12として、シクロオレフィンポリマーからなるゼオノアフィルム(登録商標)上に厚さが20nm程度のITO膜が形成された総厚100μmのITOフィルム(ITO膜付き樹脂フィルム)を用いる場合を考える。第2の接着層14としては、アクリル系粘着剤(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製、商品名:CC8702、貯蔵剛性率G':90000Pa、損失剛性率G":38000Pa、ヤング率:約0.6MPa程度)からなるものを用いた。この第2の接着層14の厚さを25μm、75μm、100μm、125μmに変えた。透明板15としては、厚さが500μm(0.5mm)のPMMA(ポリメチルメタクリレート)板を用いた。ドットスペーサ24のピッチは2.5mm、高さは13μmである。
この場合のタッチパネル1の作動力特性(指入力特性)を次のようにして測定した。図7に示すように、タッチパネル1の下側基板20側を十分な剛性を有するガラス基板(図示せず)上に接着し、このタッチパネル1のFPC30をパーソナルコンピュータ51と接続されたTP(タッチパネル)評価キット52に接続する。そして、タッチパネル1の接触面10a上で評価者が指で絵を描くモードで実際に描画を行う。第2の接着層14の厚さを25μm、75μm、100μm、125μmに変えて描画を行い、そのときの作動力を測定した。その結果、作動力は、第2の接着層14の厚さ25μm、75μm、100μm、125μmに対して、それぞれ0.75N、0.54N、0.44N、0.32Nであった。この結果を図8に示す。これらのデータに基づいて回帰直線を求めた。第2の接着層14の厚さをx(μm)、作動力をy(N)とし、y=ax+bとおき、最小二乗法によりa、bを求めた。その結果、a=−0.00426、b=0.858が求められた。こうして回帰直線y=−0.00426x+0.858が得られた。
第2の接着層14の厚さが25μmの場合には作動力が0.75Nと高く、接触面10aに強い力を掛けて操作しないと作動させることができず、また、操作中に場所によって作動しない飛びの現象が発生した。これに対し、第2の接着層14の厚さが75〜125μmでは、作動力は0.54〜0.32Nとなり、スムーズに入力することができ、飛びの現象も発生しなかった。また、第2の接着層14の厚さが50〜75μmでも、作動力は0.63〜0.54Nであり、同様にスムーズに入力することができ、飛びの現象は発生しない。
以上の結果より、透明基板11上に第2の接着層14を介して透明板15を設置するこのタッチパネル1では、第2の接着層14の厚さを大きくすると、作動力は低下することが分かる。そして、このタッチパネル1では、指によりスムーズに入力を行うことができる。加えて、透明板15として厚さが500μmの十分な剛性を有し固いPMMA板を用いているため、接触面10aに、透明基板11の配線層13a、13b、透明基板21の配線層23a、23bなどにより凹凸が生じるのを防止することができる。
以上の実験結果から、より一般的に、透明板15、第2の接着層14および抵抗膜12を有する透明基板11に必要な条件を求めることができる。
透明板15、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12の全体を合成ばり(二種類以上の材料で合成されたはり)と考える。この合成ばりの互いに接する層間は互いに完全に結合しているとする。ところで、曲げの単純理論によると、M/I=σ/y=E/Rが成立する。ここで、Mははりに作用する曲げモーメント、Iは中立軸(はりの横断面の図心を通り、はりの面に平行な直線)に関する断面二次モーメント、σははりの横断面に生じる応力、yははりの横断面における中立軸からの垂直距離、Eははりのヤング率、Rははりの曲率半径である。この曲げ公式は合成ばりに対してもそのまま適用することができる。
いま、各層の構成材料や厚さなどが互いに異なる二つの合成ばりを考える。この二つの合成ばりの中立軸に関する断面二次モーメントが互いに同一である場合には、この二つの合成ばりの曲げに対する挙動は同じであると考えることができる。
そこで、上述の実験に用いたタッチパネル1における透明板15、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12の全体を合成ばり(合成ばりA)と考える。この場合、透明基板11および抵抗膜12として、ゼオノアフィルム(登録商標)上に厚さが20nm程度のITO膜が形成された総厚100μmのITOフィルム(ITO膜付き樹脂フィルム)を用いた。第2の接着層14としては、アクリル系粘着剤(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製、商品名:CC8702、貯蔵剛性率G':90000Pa、損失剛性率G":38000Pa、ヤング率:約0.6MPa程度)からなるものを用いた。透明板15としては厚さが500μmのPMMA板を用いた。この場合、既に述べたことに加えて後述の図12の結果を合わせて考えると、第2の接着層14の厚さが50〜300μmであれば、0.63N以下と十分に低い作動力を得ることができる。第2の接着層14は必要以上に厚くする必要がないので、例えば100μm以下とすることができる。一方、上述の材料限定や厚さなどの限定のない透明板15、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12の全体を合成ばりBと呼ぶことにする。この合成ばりBが合成ばりAと同様な曲げ特性を有するためには、この合成ばりBの中立軸に関する断面二次モーメントが、合成ばりAの中立軸に関する断面二次モーメントと同一であればよい。従って、合成ばりBの中立軸に関する断面二次モーメントが、合成ばりAにおける第2の接着層14の厚さが50μmのときの断面二次モーメント(M1 とする)と第2の接着層14の厚さが300μmのときの断面二次モーメント(M2 とする)との間にあれば、0.63N以下の低い作動力を得ることができる。透明板15の厚さは一般的には100μm以上に選ばれる。
合成ばりAにおける中立軸に関する断面二次モーメントは次のようにして求めることができる。合成ばりAの透明板15、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12のヤング率をそれぞれE1 、E2 、E3 、E4 、厚さをt1 、t2 、t3 、t4 、横断面における中立軸に平行な方向の幅をWとする。いま、ヤング率E1 の透明板15を基準とすると、ヤング率E2 の第2の接着層14の幅は(E2 /E1 )×W、ヤング率E3 の透明基板11の幅は(E3 /E1 )×W、ヤング率E4 の抵抗膜12の幅は(E4 /E1 )×Wに等しいと考える。従って、断面二次モーメントの計算に際しての合成ばりAの横断面における各要素の実効的な断面積は次のようになる。すなわち、透明板15の面積はW×t1 、第2の接着層14の面積は(E2 /E1 )×W×t2 、透明基板11の面積は(E3 /E1 )×W×t3 、抵抗膜12の面積は(E4 /E1 )×W×t4 である。断面二次モーメントはこれらの面積を用いて容易に計算することができる。
合成ばりBにおける中立軸に関する断面二次モーメントも同様にして求めることができる。合成ばりBの横断面における中立軸に平行な方向の幅は合成ばりAと同じWとする。合成ばりBの透明板15、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12のヤング率をそれぞれE1´、E2´、E3´、E4´、厚さをt1´、t2´、t3´、t4´とする。この場合、合成ばりAのヤング率E1 の透明板15を基準とし、合成ばりBのヤング率E1´の透明板15の幅は(E1´/E1 )×W、ヤング率E2´の第2の接着層14の幅は(E2´/E1 )×W、ヤング率E3´の透明基板11の幅は(E3´/E1 )×W、ヤング率E4´の抵抗膜12の幅は(E4´/E1 )×Wに等しいと考える。従って、断面二次モーメントの計算に際しての合成ばりBの横断面における各要素の実効的な断面積は次のようになる。すなわち、透明板15の面積は(E1´/E1 )×W×t1´、第2の接着層14の面積は(E2´/E1 )×W×t2´、透明基板11の面積は(E3´/E1 )×W×t3´、抵抗膜12の面積は(E4´/E1 )×W×t4´である。
合成ばりBの透明板15、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12の厚さおよび材料は、基本的には、この合成ばりBの中立軸に関する断面二次モーメントがM1 とM2 との間にある限り、任意に選ぶことができる。このうち透明板15に関しては、この透明板15の上面が接触面10aとなるので、ヤング率が十分に大きく、硬度が高いものを用いることが望ましい。この場合、この透明板15としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)板のヤング率以上のヤング率を有するものが用いられる。透明板15の材料としては各種のものを用いることができ、必要に応じて選ばれるが、具体例を挙げるとPMMA、PET、ポリスチレン、ポリカーボネート、シルプラス(登録商標)(新日鉄化学製の高耐熱透明材料)などである。これらの材料のうちのいくつかのもののヤング率を挙げると次の通りである。
材料 ヤング率(GPa)
PMMA 3.4
PET 2〜2.5または2.8〜3.1
ポリスチレン 3〜3.5
ポリカーボネート 2.6
[タッチパネルの製造方法]
タッチパネル1の製造方法の一例について説明する。
まず、透明基板11の一方の面上に、例えばスパッタリング法などの従来公知の成膜法により例えばITOからなる抵抗膜12を成膜する。次に、透明基板11のうちの抵抗膜12の外縁上に、例えばAgからなる配線層13a、13bを、スクリーン印刷法などの従来公知の方法によりAgペーストを塗布することにより形成する。次に、透明基板11の抵抗膜12とは反対側の面の全面に第2の接着層14をスクリーン印刷法などの従来公知の方法により塗布する。次に、この第2の接着層14により透明板15を接着する。このようにして、上側基板10を形成する。
一方、抵抗膜11の形成方法と同様にして、透明基板21の一方の面上に抵抗膜22を成膜する。次に、透明基板21のうちの抵抗膜22の外縁上に、例えばAgからなる配線層23a、23bを、スクリーン印刷法などの従来公知の方法によりAgペーストを塗布することにより形成する。このようにして、下側基板20を形成する。
次に、下側基板20を抵抗膜22側が上を向くように載置台に配置し、長方形の環状の第1の接着層40を、下側基板20のうちの抵抗膜22の外縁上と、配線層23a、23bの表面上とに配置する。その後、上側基板10を抵抗膜12側が下を向くようにして、第1の接着層40を介して下側基板20上に配置し、上側基板10と下側基板20とを第1の接着層40により接着する。このとき、第1の接着層40の上面が配線層13a、13bの表面に接するように、上側基板10を下側基板20上に配置する。
次に、FPC30の端部30aを、第1の接着層40の切り欠き40bに挿入する。その後、圧着ヘッドによって端部30aを押圧し、配線層13a、13bおよびACF層(後に異方性導電膜38となる層)と、配線層23a、23bおよびACF層(後に異方性導電膜39となる層)とをそれぞれ圧着接続する。これにより、ACF層が異方性導電膜38、39となるので、配線層13aが異方性導電膜38を介して配線層13aと対向するめっき層37とだけ電気的に接続される。また、配線層13bが異方性導電膜38を介して配線層13bと対向するめっき層37とだけ電気的に接続される。また、配線層23aが異方性導電膜39を介して配線層23aと対向するめっき層37とだけ電気的に接続される。さらに、配線層23bが異方性導電膜39を介して配線層23bと対向するめっき層37とだけ電気的に接続される。
以上のようにしてタッチパネル1が製造される。
この第1の実施の形態によれば、次のような利点を得ることができる。すなわち、透明基板11上に第2の接着層14を介して透明板15を設け、この透明板15の上面をタッチパネル1の接触面10aとしているので、タッチパネル1の作動力を0.63N以下と十分に小さくすることができる。このため、タッチパネル1の操作を、途中でいわゆる飛びが発生することなくスムーズに行うことができる。また、透明板15はPET板のヤング率以上のヤング率を有し、十分な剛性を有し固いため、接触面10aに、透明基板11の配線層13a、13b、透明基板21の配線層23a、23bなどにより凹凸が生じるのを防止することができる。このため、タッチパネル1の接触面10aの全体を表示装置の筐体の一部として用いた場合であっても、筐体表面のフラット感が損なわれるおそれがない。さらに、透明板15はPET板のヤング率以上のヤング率を有し、十分な剛性を有し固いため、接触面10aの鉛筆硬度の向上を図ることもできる。例えば、透明板15としてPMMA板を用いた場合には鉛筆硬度を6H以上にすることができ、透明板15としてPET板を用いた場合には鉛筆硬度を4H以上にすることができる。
<第2の実施の形態>
[タッチパネル]
図9に示すように、第2の実施の形態によるタッチパネル1においては、第1の実施の形態によるタッチパネル1における透明板15と第2の接着層14との間に偏光板53が設けられている。偏光板53としては、例えば、厚さ100μmの市販の偏光板(住友化学工業製SRW062AP7)を用いることができる。
この場合、透明板15、偏光板53、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12からなる合成ばりを考え、この合成ばりの横断面における中立軸に関する断面二次モーメントがM1 とM2 との間にあるようにする。
偏光板53、透明基板11および抵抗膜12は、好適には、偏光制御を行ってタッチパネル1の接触面10aに入射する光の反射を防止することができるように構成する。
上記以外のことは第1の実施の形態と同様である。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
<第3の実施の形態>
[タッチパネル]
図10に示すように、第3の実施の形態によるタッチパネル1においては、第1の実施の形態によるタッチパネル1における第2の接着層14と透明基板11との間に偏光板53が設けられている。偏光板53としては、例えば、厚さ100μmの市販の偏光板(住友化学工業製SRW062AP7)を用いることができる。
この場合、透明板15、第2の接着層14、偏光板53、透明基板11および抵抗膜12からなる合成ばりを考え、この合成ばりの横断面における中立軸に関する断面二次モーメントがM1 とM2 との間にあるようにする。
偏光板53、透明基板11および抵抗膜12は、好適には、偏光制御を行ってタッチパネル1の接触面10aに入射する光の反射を防止することができるように構成する。
上記以外のことは第1の実施の形態と同様である。
この第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
<第4の実施の形態>
[タッチパネル]
図11に示すように、第4の実施の形態によるタッチパネル1においては、第1の実施の形態によるタッチパネル1における透明板15と第2の接着層14との間に偏光板53が設けられている。加えて、透明基板21と抵抗膜22との間に従来公知のアンチニュートンリング膜53が設けられている。このアンチニュートンリング膜53は、透明基板11の抵抗膜12と透明基板21の抵抗膜22との間に空気層が存在するため、タッチパネル1の接触面10aを指などで押したときにニュートンリングが発生するのを防止するためのものである。ここで、このアンチニュートンリング膜53は、透明基板11と抵抗膜12との間に設けてもよいし、透明基板21と抵抗膜22との間および透明基板11と抵抗膜12との間の両方に設けてもよい。
偏光板53、透明基板11および抵抗膜12は、好適には、偏光制御を行ってタッチパネル1の接触面10aに入射する光の反射を防止することができるように構成する。
透明板15としてPMMA板またはPET板を用いる場合を考える。PMMA板としては厚さが200μm、300μm、500μmのものを用いた。PET板としては厚さが50μm、125μm、188μmのものを用いた。透明基板11および抵抗膜12として、ゼオノアフィルム(登録商標)上に厚さが20nm程度のITO膜が形成された総厚100μmのITOフィルム(1/4λ位相差フィルム)を用いた。なお、透明基板21および抵抗膜22としても同様なITOフィルムを用いた。第2の接着層14としては、アクリル系粘着剤(ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社製、商品名:CC8702、貯蔵剛性率G':90000Pa、損失剛性率G":38000Pa、ヤング率:約0.6MPa程度)からなるものを用いた。偏光板53としては、例えば、厚さ100μmの市販の偏光板(住友化学工業製SRW062AP7)を用いた。ドットスペーサ24のピッチおよび高さは、ピッチ2mm、高さ15μmとピッチ2.5mm、高さ8.5μmとの二種類とした。
第1の実施の形態と同様な方法により、タッチパネル1の作動力特性を次のようにして測定した。ただし、タッチパネル1の作動はペンを用いて行った。ペンとしては、擬似指(プラスチック消しゴムを用いて作製した断面の大きさが1cm×1cmの正四角柱で先端が平坦なもの)または先端の曲率半径が0.8mmのPOM(ポリオキシメチレン)製のペンを用いた。
作動力の測定結果を図12〜図15に示す。ここで、図12に示す作動力特性は、ドットスペーサ24のピッチが2mm、高さが15μmで、作動にPOMペンを用いた場合のデータである。図13に示す作動力特性は、ドットスペーサ24のピッチが2.5mm、高さが8.5μmで、作動にPOMペンを用いた場合のデータである。図14に示す作動力特性は、ドットスペーサ24のピッチが2.5mm、高さが8.5μmで、作動に擬似指を用いた場合のデータである。図15に示す作動力特性は、ドットスペーサ24のピッチが2mm、高さが15μmで、作動に擬似指を用いた場合のデータである。
図12に示す結果より、第2の接着層14の厚さが50〜300μmの場合には、いずれの厚さのPMMA板またはPET板を用いた場合でも作動力が1.0N以下と低く、スムーズに入力することができた。また、操作中に、場所によって作動しない飛びの現象は発生しなかった。
図13に示す結果より、第2の接着層14の厚さが50〜300μmの場合には、いずれの厚さのPMMA板またはPET板を用いた場合でも作動力が0.43N以下と低く、スムーズに入力することができた。また、操作中に、場所によって作動しない飛びの現象は発生しなかった。
図14に示す結果より、第2の接着層14の厚さが100〜300μmの場合には、厚さ300μmのPMMA板を用いた場合でも作動力が1.0N以下と低く、スムーズに入力することができた。また、操作中に、場所によって作動しない飛びの現象は発生しなかった。
図15に示す結果より、第2の接着層14の厚さが300μm程度の場合には、いずれの厚さのPMMA板およびPET板を用いた場合でも作動力が1.0N程度となり、スムーズに入力することができた。また、操作中に、場所によって作動しない飛びの現象は発生しなかった。
図12に示す実験結果から、より一般的に、透明板15、偏光板53、第2の接着層14、抵抗膜12、アンチニュートンリング膜54および透明基板11に必要な条件を求めることができる。
透明板15、偏光板53、第2の接着層14、抵抗膜12、アンチニュートンリング膜54および透明基板11の全体を合成ばり(合成ばりC)と考える。一方、上述の材料限定や厚さなどの限定のない透明板15、偏光板53、第2の接着層14、抵抗膜12、アンチニュートンリング膜54の全体を合成ばりDと呼ぶことにする。この合成ばりDが合成ばりCと同様な曲げ特性を有するためには、合成ばりCの中立軸に関する断面二次モーメントと同一であればよい。合成ばりCの中立軸に関する断面二次モーメントが最も大きいのは、厚さが500μmのPMMA板を用い、第2の接着層14の厚さが50μmの場合であり、最も小さいのは、厚さが125μmのPET板を用い、第2の接着層14の厚さが300μmの場合である。従って、合成ばりDの中立軸に関する断面二次モーメントが、前者の最大値(M3 とする)と後者の最小値(M4 とする)との間にあれば、1.0N以下の低い作動力を得ることができる。透明板15としては、例えば、厚さが100μm以上で例えば500μm以下のPMMA板またはPET板を用いる。第2の接着層14としては、例えば、厚さが50μm以上で例えば300μm以下のアクリル系粘着剤からなるものを用いる。第1の透明基板11および抵抗膜12としては、例えば、厚さが25μm以上で例えば150μm以下のITOフィルム(ITO膜付き樹脂フィルム)を用いる。
ここで、合成ばりDの中立軸に関する断面二次モーメントがM3 とM4 との間にあるという上記の条件は、合成ばりBの断面二次モーメントがM1 とM2 との間にあるという第1の実施の形態で述べた条件に比べてより一般的なものである。また、中立軸に関する断面二次モーメントがM3 とM4 との間にあるという上記の条件は、合成ばりBのほか、合成ばりB、Dと層構成が異なる他の合成ばりにも適用することができる一般的なものである。
上記以外のことは第1の実施の形態と同様である。
この第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
<第5の実施の形態>
[タッチパネル]
図16に示すように、第5の実施の形態によるタッチパネル1においては、第1の実施の形態によるタッチパネル1における第2の接着層14と透明基板11との間に偏光板53が設けられている。また、第2の接着層14中に透明な芯材フィルム55が挿入されている。芯材フィルム55としては、例えば、1/4λ位相差フィルムまたは光等方性フィルムを用いることができる。1/4λ位相差フィルムとしては、例えば、厚さ60μmの市販の1/4λ位相差フィルム(住友化学工業製SEF460138)を用いることができる。
この場合、透明板15、偏光板53、第2の接着層14、芯材フィルム55、第2の接着層14、透明基板11および抵抗膜12からなる合成ばりを考え、この合成ばりの横断面における中立軸に関する断面二次モーメントがM3 とM4 との間にあるようにする。
偏光板53、芯材フィルム55、透明基板11および抵抗膜12は、好適には、偏光制御を行ってタッチパネル1の接触面10aに入射する光の反射を防止することができるように構成する。
上記以外のことは第1の実施の形態と同様である。
この第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様な利点を得ることができる。
<第6の実施の形態>
[表示装置(電子機器)]
第6の実施の形態による表示装置は、第1〜第5の実施の形態によるタッチパネル1を画面入力表示装置に用いた表示装置であり、本発明に係る電子機器の一実施形態である。
図17に示すように、この表示装置2は、画像表示面3aを有する表示パネル3(液晶表示パネルや有機ELパネルなど)と、画像表示面3a上に配置されたタッチパネル1と、表示パネル3の背面に配置されたバックライト4と、これらの表示パネル3、タッチパネル1およびバックライト4を支持する筐体5とを備えている。
第6の実施の形態によれば、表示装置2の画面入力表示装置に第1〜第5の実施の形態によるタッチパネル1を用いているので、図17に示すように、タッチパネル1を筐体5の凹部5aに固定し、タッチパネル1の接触面10a全体を筐体5の一部として用いた場合であっても、接触面10aに凹凸がほとんどないので、筐体表面のフラット感が損なわれるおそれがない。
<第7の実施の形態>
[タッチパネル]
図20(A)、(B)は、本発明の第7の実施の形態を示している。図20(A)に示すタッチパネル6は、第1の抵抗膜12を有する第1の透明基板11と、第2の抵抗膜22を有する第2の透明基板21とを有する。これら透明基板11、21は、各々の抵抗膜12、22が上下方向に相互に対向するように接着層40(第1の接着層)を介して接合されている。透明基板11の上面には偏光板53が接合され、その偏光板53の上面には接着層14A(第2の接着層)を介して透明板15A(第1の透明板)が積層されている。一方、透明基板21の下面には、接着層14B(第3の接着層)を介して透明板15B(第2の透明板)が接合されている。更に、この透明板15Bの下面には、透明基板21と同種の材料(例えば、シクロオレフィンポリマー)からなる透明フィルム60が積層されている。
本実施の形態のタッチパネル1は、図10に示した第3の実施の形態のタッチパネルをベースとして、更に第2の透明板としてのPMMA板15Bを透明基材21側に接着した構成に相当する。本実施形態のタッチパネル1によれば、これら2枚の透明板15A、15Bによって透明基板11、21を挟み込むことで、剛性の高い、耐衝撃性に優れたタッチパネルを提供することが可能となる。
本実施の形態のタッチパネル1は、透明基板11、21を接着層40で接着する第1の工程と、透明基板21と透明板15Bとを接着層15Bで接着する第2の工程と、透明基板11と透明板15Aとを接着層15Aで接着する第3の工程とを順に経ることで製造される。図20(B)は、上記第2の工程で製造されたタッチパネル6を示す。透明板15Bは、透明基板11、21の反りを防止し、透明基板11に対して透明板15Aが適正に接着されるように機能する。なお、このタッチパネル6を最終製品とすることも可能である。
透明板15Bは、例えばPMMA(ポリメチルメタクリレート)板からなり、主として透明基板11、21に対して所定の剛性を付与するために設けられている。透明板15Bの厚みは、例えば、0.3mm〜3mmとすることができる。PMMAは、光学特性が等方的であり、耐衝撃性が比較的高いものの、耐熱性及び耐湿度性が比較的低い。このため、熱または湿度の影響で、透明板15Bが変形し、透明基板11、21に反りを生じさせるおそれがある。そこで、本実施形態では、透明板15Bに透明フィルム60を積層することで、透明板15Bの反りを防止するようにしている。これにより、透明基板21、22に反りを生じさせることなく、透明板15Aを適正に接着することが可能となる。
透明フィルム60の厚みは特に限定されず、例えば、透明基板21と同等の厚みで構成することができる。透明フィルム60は、透明基板21と同種の材料で構成する例に限られない。例えば、透明フィルム60は、偏光板53と同種の材料で構成した場合でも上述と同様な効果を得ることができる。
以上、この発明の実施の形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の実施の形態において挙げた数値、構造、構成、形状、材料などはあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれらと異なる数値、構造、構成、形状、材料などを用いてもよい。
1…タッチパネル
2…表示装置
3…液晶表示パネル
3a…画像表示面
4…バックライト
5…筐体
10…上側基板
10a…接触面
11、21…透明基板
12、22…抵抗膜
13a、13b、23a、23b…配線層
14…第2の接着層
15、15A、15B…透明板
20…下側基板
30…フレキシブルプリント配線板
30a、30b…端部
31…ベースフィルム
32、33…配線層
34、36、37…めっき層
35…スルーホール
38、39…異方性導電膜
40…第1の接着層
40a…開口
53…偏光板
54…アンチニュートンリング膜
55…芯材フィルム
60…透明フィルム

Claims (13)

  1. 互いに離間して対向配置された第1の透明基板および第2の透明基板と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面に設けられた第1の抵抗膜およびこの第1の抵抗膜と電気的に接続された第1の配線層と、
    前記第2の透明基板の前記第1の透明基板との対向面に設けられた第2の抵抗膜およびこの第2の抵抗膜と電気的に接続された第2の配線層と、
    前記第1の透明基板と前記第2の透明基板との間の間隙内でかつ前記第1の配線層と前記第2の配線層との対向領域を含む外周部の領域に設けられ、前記第1の透明基板と前記第2の透明基板とを接着する第1の接着層と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面と反対側の面に設けられた第2の接着層と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面と反対側の面に前記第2の接着層を介して接着された透明板とを具備し、
    前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の横断面の中立軸に関する断面二次モーメントが、第1の断面二次モーメントと第2の断面二次モーメントとの間にあり、
    前記第1の断面二次モーメントは、前記透明板が厚さが500μmのポリメチルメタクリレート板からなり、前記第2の接着層が厚さが50μmのアクリル系粘着剤からなり、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときの前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の前記断面二次モーメントであり、
    前記第2の断面二次モーメントは、前記透明板が厚さが125μmのポリエチレンテレフタレート板からなり、前記第2の接着層が厚さが300μmのアクリル系粘着剤からなり、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときの前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の前記断面二次モーメントである
    タッチパネル。
  2. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記第2の接着層の厚さは、50μm以上300μm以下であるタッチパネル。
  3. 請求項2に記載のタッチパネルであって、
    前記透明板の厚さは、100μm以上であるタッチパネル。
  4. 請求項3に記載のタッチパネルであって、
    前記透明板のヤング率は、ポリエチレンテレフタレート板のヤング率以上であるタッチパネル。
  5. 請求項4に記載のタッチパネルであって、
    前記透明板は、ポリエチレンテレフタレート板またはポリメチルメタクリレート板からなるタッチパネル。
  6. 請求項5に記載のタッチパネルであって、
    前記透明板と前記第2の接着層との間に設けられた偏光板をさらに具備するタッチパネル。
  7. 請求項5に記載のタッチパネルであって、
    前記第2の接着層と前記第1の透明基板との間に設けられた偏光板をさらに具備するタッチパネル。
  8. 請求項6に記載のタッチパネルであって、
    前記第1の透明基板と前記第1の抵抗膜との間および/または前記第2の透明基板と前記第2の抵抗膜との間に設けられたアンチニュートンリング膜をさらに具備するタッチパネル。
  9. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記透明板は、厚さが100μm以上のポリメチルメタクリレート板またはポリエチレンテレフタレート板からなり、
    前記第2の接着層は、厚さが50μm以上のアクリル系粘着剤からなり、
    前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜は、厚さが25μm以上の酸化インジウムスズフィルムからなるタッチパネル。
  10. 請求項9に記載のタッチパネルであって、
    前記透明板は、厚さが100μm以上500μm以下のポリメチルメタクリレート板またはポリエチレンテレフタレート板からなり、
    前記第2の接着層は、厚さが50μm以上300μm以下のアクリル系粘着剤からなり、
    前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜は、厚さが25μm以上150μm以下の酸化インジウムスズフィルムからなるタッチパネル。
  11. 請求項1に記載のタッチパネルであって、
    前記第2の透明基板の前記第1の透明基板との対向面と反対側の面に設けられた第3の接着層と、
    前記第2の透明基板の前記第1の透明基板との対向面と反対側の面に前記第3の接着層を介して接着された第2の透明板と、
    前記第2の透明板の前記第3の接着層との対向面と反対側の面に積層され、前記第2の透明基板と同種の材料からなるフィルムとをさらに具備するタッチパネル。
  12. 画像表示面を有する表示パネルと、
    前記画像表示面上に配置されたタッチパネルとを具備し、
    前記タッチパネルは、
    互いに離間して対向配置された第1の透明基板および第2の透明基板と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面に設けられた第1の抵抗膜およびこの第1の抵抗膜と電気的に接続された第1の配線層と、
    前記第2の透明基板の前記第1の透明基板との対向面に設けられた第2の抵抗膜およびこの第2の抵抗膜と電気的に接続された第2の配線層と、
    前記第1の透明基板と前記第2の透明基板との間の間隙内でかつ前記第1の配線層と前記第2の配線層との対向領域を含む外周部の領域に設けられ、前記第1の透明基板と前記第2の透明基板とを接着する第1の接着層と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面と反対側の面に設けられた第2の接着層と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面と反対側の面に前記第2の接着層を介して接着された透明板とを有し、
    前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の横断面の中立軸に関する断面二次モーメントが、第1の断面二次モーメントと第2の断面二次モーメントとの間にあり、
    前記第1の断面二次モーメントは、前記透明板が厚さが500μmのポリメチルメタクリレート板からなり、前記第2の接着層が厚さが50μmのアクリル系粘着剤からなり、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときの前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の前記断面二次モーメントであり、
    前記第2の断面二次モーメントは、前記透明板が厚さが125μmのポリエチレンテレフタレート板からなり、前記第2の接着層が厚さが300μmのアクリル系粘着剤からなり、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときの前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の前記断面二次モーメントである
    表示装置。
  13. 画像表示面を有する表示パネルと、
    前記画像表示面上に配置されたタッチパネルと、
    前記表示パネルおよび前記タッチパネルを支持する筐体とを具備し、
    前記タッチパネルは、
    互いに離間して対向配置された第1の透明基板および第2の透明基板と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面に設けられた第1の抵抗膜およびこの第1の抵抗膜と電気的に接続された第1の配線層と、
    前記第2の透明基板の前記第1の透明基板との対向面に設けられた第2の抵抗膜およびこの第2の抵抗膜と電気的に接続された第2の配線層と、
    前記第1の透明基板と前記第2の透明基板との間の間隙内でかつ前記第1の配線層と前記第2の配線層との対向領域を含む外周部の領域に設けられ、前記第1の透明基板と前記第2の透明基板とを接着する第1の接着層と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面と反対側の面に設けられた第2の接着層と、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板との対向面と反対側の面に前記第2の接着層を介して接着された透明板とを有し、
    前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の横断面の中立軸に関する断面二次モーメントが、第1の断面二次モーメントと第2の断面二次モーメントとの間にあり、
    前記第1の断面二次モーメントは、前記透明板が厚さが500μmのポリメチルメタクリレート板からなり、前記第2の接着層が厚さが50μmのアクリル系粘着剤からなり、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときの前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の前記断面二次モーメントであり、
    前記第2の断面二次モーメントは、前記透明板が厚さが125μmのポリエチレンテレフタレート板からなり、前記第2の接着層が厚さが300μmのアクリル系粘着剤からなり、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜が厚さが100μmの酸化インジウムスズフィルムからなるときの前記透明板、前記第2の接着層、前記第1の透明基板および前記第1の抵抗膜の前記断面二次モーメントである
    電子機器。
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