JP2010170464A - 冗長化入出力モジュール - Google Patents

Abstract

【課題】交換保守においてオペレータの操作並びにエンジニアリングＰＣを必要とせず、コントローラが自動でＩＯＭ設定情報のロードを実行する機能を備える冗長化入出力モジュールを実現。
【解決手段】冗長化入出力モジュールにおいて、待機側のＩＯＭ設定情報保持手段の状態を参照し、待機側入出力モジュールの交換状態を検出するＩＯＭステータス生成手段と、この情報に基づいて、制御側入出力モジュールのＩＯＭ設定情報保持手段にアクセスし、制御側のＩＯＭ設定情報を取得するＩＯＭ設定情報取得手段と、取得された制御側のＩＯＭ設定情報に基づいて待機側のＩＯＭ設定情報を生成するＩＯＭ設定情報生成手段と、生成されたＩＯＭ設定情報を待機側入出力モジュールのＩＯＭ設定情報保持手段にダウンロードするＩＯＭダウンロード手段と、を備える。
【選択図】図１

Description

本発明は、コントローラと通信する制御側入出力モジュール及び待機側入出力モジュールの夫々が、上位装置からダウンロードされるＩＯＭ設定情報を格納するＩＯＭ設定情報保持手段を具備する冗長化入出力モジュールに関するものである。

本発明は、分散型制御システムのコントローラと制御対象のプラント機器をインターフェースする冗長化された入出力モジュールの交換時に、交換された入出力モジュールに対するＩＯＭ設定情報の自動ロード機能を提供するものである。ＩＯＭ自動ロード機能とは、入出力モジュールが動作するのに必要なＩＯＭ設定情報を、コントローラが入出力モジュールへ自動的にロードする機能である。

図２は、分散型制御システムにおける従来のＩＯＭ設定情報のダウンロード手法を説明する機能ブロック図である。制御バス１０にはコントローラ２０が接続され、冗長化された制御側入出力モジュール３０または待機側入出力モジュール４０を介してプラント機器５０を制御する。

制御バス１０には、操作監視装置６０が接続され、コントローラ２０と通信する。操作監視装置６０は、オペレータ７０により監視及び操作される。更に、制御バス１０にはエンジニアリングＰＣが接続され、操作監視装置６０と通信する。

コントローラ２０は、ＩＯＭステータス生成手段２１及びＩＯＭダウンロード手段２２を備える。待機側入出力モジュール４０は、ＩＯＭ設定情報保持手段４１、ＩＯＭ状態情報保持手段４２及びＩＯＭ設定情報受信手段４３を備える。図示されていないが、制御側入出力モジュール３０も待機側入出力モジュール４０と同一構成であり、ＩＯＭ設定情報保持手段３１、ＩＯＭ状態情報保持手段３２及びＩＯＭ設定情報受信手段３３を備える。

操作監視装置６０は、メッセージウィンドウ６１及びＩＯＭダウンロードウィンドウ６２を備える。エンジニアリングＰＣ８０は、ダウンロードすべきＩＯＭ設定情報をエンジニアリングにより生成して保持するＩＯＭ設定情報データベース８１を備える。

入出力モジュール３０，４０のＩＯＭ設定情報保持手段３１，４１は、停電等を考慮して不揮発性メモリに格納される。そのため、入出力モジュールを交換した場合には、ＩＯＭ設定情報を再びダウンロードする必要がある。

図２は、故障により待機側入出力モジュール４０を、保守作業により交換した直後の状態を示すものとする。以下、ＩＯＭ設定情報を、エンジニアリングＰＣ８０から待機側入出力モジュール４０のＩＯＭ設定情報保持手段４１にダウンロードする場合の動作を説明する。

コントローラ２０のＩＯＭステータス生成手段２１は、待機側入出力モジュール４０のＩＯＭ状態保持手段４２を参照して待機側入出力モジュール４０が交換されたことを検知し、操作監視用装置６０のメッセージウィンドウ６１にメッセージを送信する。

オペレータ７０は、メッセージウィンドウ６１を参照して待機側入出力モジュール４０の交換のメッセージを見ると、ＩＯＭロードウィンドウ６２を操作し、エンジニアリングＰＣ８０のＩＯＭ設定情報データベース８１からダウンロードするＩＯＭ設定情報を参照し、コントローラ２０のＩＯＭダウンロード手段２２に取得したＩＯＭ設定情報を送信する。

コントローラ２０のＩＯＭダウンロード手段２２は、受信したＩＯＭ設定情報を待機側入出力モジュール４０のＩＯＭ設定情報受信手段４３に送信する。ＩＯＭ設定情報受信手段４３は、受信したＩＯＭ設定情報をＩＯＭ設定情報保持手段４１に格納する。この格納により、待機側入出力モジュール４０は、新しいＩＯＭ設定情報に基づいて入出力動作を開始する。

特開２００１−１０９７０４号公報

プラントにおいて、故障した入出力モジュールを交換して新しいＩＯＭ設定情報ダウンロードする場合、従来のダウンロードの手法では次のような問題がある。
（１）オペレータ７０のメッセージ確認とＩＯＭロード操作を必要とし、交換保守作業の手順が煩雑である。また、オペレータがいないとＩＯＭロードを実行することができない。

（２）新しいＩＯＭ設定情報を取得するために、制御バス１０にエンジニアリングＰＣ８０を接続する必要がある。オペレータの操作する操作監視装置やコントローラが遠隔地にある場合があり、エンジニアリングＰＣを常設しないプラントが多い。そのため、ＩＯＭロード時にはエンジニアリングＰＣを遠隔地に持っていく必要があり、作業員の負担が大きい。

本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、冗長化入出力モジュールの交換保守においてオペレータの操作並びにエンジニアリングＰＣを必要とせず、コントローラが自動でＩＯＭ設定情報のロードを実行する機能を備える冗長化入出力モジュールの実現を目的とする。

このような課題を達成するために、本発明は次の通りの構成になっている。
（１）コントローラと通信する制御側入出力モジュール及び待機側入出力モジュールの夫々が、上位装置からダウンロードされるＩＯＭ設定情報を格納するＩＯＭ設定情報保持手段を具備する冗長化入出力モジュールにおいて、
前記コントローラは、
前記待機側のＩＯＭ設定情報保持手段の状態を参照し、前記待機側入出力モジュールの交換状態を検出するＩＯＭステータス生成手段と、
このＩＯＭステータス生成手段のステータス情報に基づいて、前記制御側入出力モジュールのＩＯＭ設定情報保持手段にアクセスし、制御側のＩＯＭ設定情報を取得するＩＯＭ設定情報取得手段と、
取得された制御側のＩＯＭ設定情報に基づいて待機側のＩＯＭ設定情報を生成するＩＯＭ設定情報生成手段と、
生成されたＩＯＭ設定情報を、前記待機側入出力モジュールのＩＯＭ設定情報保持手段にダウンロードするＩＯＭダウンロード手段と、
を備えることを特徴とする冗長化入出力モジュール。

（２）前記ＩＯＭ設定情報取得手段で取得した前記制御側のＩＯＭ設定情報を格納し、前記ＩＯＭ設定情報生成手段に渡して前記待機側のＩＯＭ設定情報の生成を要求すると共に、生成された待機側のＩＯＭ設定情報を取得して格納するＩＯＭロード作業手段を備え、
前記ＩＯＭダウンロード手段は、前記ＩＯＭロード作業手段に格納されている待機側のＩＯＭ設定情報を参照することを特徴とする（１）に記載の冗長化入出力モジュール。

（３）前記コントローラは、プラント機器を制御すると共に制御バスを介して操作監視装置と通信する分散型制御システムを形成することを特徴とする（１）または（２）に記載の冗長化入出力モジュール。

（４）前記コントローラのＩＯＭステータス生成手段は、前記待機側入出力モジュールの交換状態を、前記制御バスを介して前記操作監視装置に通知することを特徴とする（３）に記載の冗長化入出力モジュール。

本発明の構成によれば、次のような効果を期待することができる。
（１）オペレータ７０のメッセージ確認とＩＯＭロード操作を必要とせず、コントローラの自動実行でＩＯＭロードが完了する。

（２）新しいＩＯＭ設定情報を制御側の入出力モジュールから取得するために、エンジニアリングＰＣを接続する必要がない。従って、操作監視装置やコントローラが遠隔地にあり、エンジニアリングＰＣを常設しないプラントであっても交換保守が容易であり、作業員の負担が小さい。

以下、本発明を図面により詳細に説明する。図１は、本発明を適用した冗長化入出力モジュールを備える分散形制御システムの機能ブロック図である。図２で説明した従来システムと同一要素には同一符号を付して説明を省略する。

制御バス１０に対して本発明が適用されたコントローラ１００が接続され、冗長化された制御側入出力モジュール２００または待機側入出力モジュール３００を介してプラント機器５０が制御される。

制御側入出力モジュール２００及び待機側入出力モジュール３００は、夫々ＩＯＭ設定情報保持手段２０１、３０１及びＩＯＭ状態保持手段２０２、３０２を備える。制御側入出力モジュール２００は、ＩＯＭ設定情報送信手段２０３を備え、待機側入出力モジュール３００は、ＩＯＭ設定情報受信手段３０３を備える。

コントローラ１００において、ＩＯＭステータス生成手段１０１は、待機側入出力モジュール３００のＩＯＭ状態保持手段３０２及びを制御側入出力モジュール２００のＩＯＭ状態情報保持手段２０２を参照し、待機側入出力モジュール３００の交換状態と制御側入出力モジュール２００の正常状態を知ると、ＩＯＭ設定情報取得手段１０２にその状態情報を送信する。

この状態情報は、操作監視装置６０にも通知されるが、オペレータ７０はＩＯＭロードの操作は必要とせず、ＩＯＭロードの処理はコントローラ１００において自動的に実行される。

この通知を受けたＩＯＭ設定情報取得手段１０２は、制御側入出力モジュール２００のＩＯＭ設定情報送信手段２０３にＩＯＭ設定情報の送信要求を出す。ＩＯＭ設定情報送信手段２０３は、ＩＯＭ設定情報保持手段２０１を参照して制御側のＩＯＭ設定情報を取得し、コントローラ１００のＩＯＭ設定情報取得手段１０２に送信する。

ＩＯＭ設定情報取得手段１０２は、制御側入出力モジュール２００からアップロードしたＩＯＭ設定情報を、ＩＯＭロード作業手段１０３に格納する。格納されたＩＯＭM設定情報は、ＩＯＭ設定情報生成手段１０４に渡される。

ＩＯＭ設定情報生成手段１０４は、アップロードした制御側のＩＯＭ設定情報の健全性をチェックし、待機側ＩＯＭの属性情報を付したＩＯＭ設定情報を作成し、ＩＯＭロード作業手段１０３に格納する。

ＩＯＭダウンロード手段１０５は、ＩＯＭロード作業手段１０３を参照して格納された待機側のＩＯＭ設定情報を取り出し、待機側入出力モジュール３００のＩＯＭ設定情報受信手段３０３に送信する。

ＩＯＭ設定情報受信手段３０３は、受信したＩＯＭ設定情報を、ＩＯＭ設定情報保持手段３０１へ格納する。この格納により、待機側入出力モジュール３００は、新しいＩＯＭ設定情報に基づいて入出力を開始する。

このように、本発明では、待機側入出力モジュールの交換時に、コントローラが正常動作している制御側入出力モジュールからＩＯＭ設定情報をアップロードして待機側入出力モジュールに自動的にロードする。

プラントでは、保守員とオペレータの役割が異なる場合が多く、保守員が入出力モジュールを交換するときにオペレータの操作を必要とすることは、お互いの作業に支障を来たす可能性がある。

本発明の仕組みによれば、ＩＯＭロード処理においてオペレータの操作やエンジニアリングＰＣが不要である。従って、故障した待機側入出力モジュールを交換してから入出力を開始するまでの作業を保守員のみで行うことができ、交換保守作業の効率のアップに貢献することができる。

本発明を適用した冗長化入出力モジュールを備える分散形制御システムの機能ブロック図である。 分散型制御システムにおける従来のＩＯＭ設定情報のダウンロード手法を説明する機能ブロック図である。

１０ 制御バス
５０ プラント機器
６０ 操作監視装置
７０ オペレータ
１００ コントローラ
１０１ ＩＯＭステータス生成手段
１０２ ＩＯＭ設定情報取得手段
１０３ ＩＯＭロード作業手段
１０４ ＩＯＭ設定情報生成手段
１０５ ＩＯＭダウンロード手段
２００ 制御側入出力モジュール
２０１ ＩＯＭ設定情報保持手段
２０２ ＩＯＭ状態情報保持手段
２０３ ＩＯＭ設定情報送信手段
３００ 待機側入出力モジュール
３０１ ＩＯＭ設定情報保持手段
３０２ ＩＯＭ状態情報保持手段
３０３ ＩＯＭ設定情報受信手段

Claims (4)

1. コントローラと通信する制御側入出力モジュール及び待機側入出力モジュールの夫々が、上位装置からダウンロードされるＩＯＭ設定情報を格納するＩＯＭ設定情報保持手段を具備する冗長化入出力モジュールにおいて、
   前記コントローラは、
   前記待機側のＩＯＭ設定情報保持手段の状態を参照し、前記待機側入出力モジュールの交換状態を検出するＩＯＭステータス生成手段と、
   このＩＯＭステータス生成手段のステータス情報に基づいて、前記制御側入出力モジュールのＩＯＭ設定情報保持手段にアクセスし、制御側のＩＯＭ設定情報を取得するＩＯＭ設定情報取得手段と、
   取得された制御側のＩＯＭ設定情報に基づいて待機側のＩＯＭ設定情報を生成するＩＯＭ設定情報生成手段と、
   生成されたＩＯＭ設定情報を、前記待機側入出力モジュールのＩＯＭ設定情報保持手段にダウンロードするＩＯＭダウンロード手段と、
   を備えることを特徴とする冗長化入出力モジュール。
2. 前記ＩＯＭ設定情報取得手段で取得した前記制御側のＩＯＭ設定情報を格納し、前記ＩＯＭ設定情報生成手段に渡して前記待機側のＩＯＭ設定情報の生成を要求すると共に、生成された待機側のＩＯＭ設定情報を取得して格納するＩＯＭロード作業手段を備え、
   前記ＩＯＭダウンロード手段は、前記ＩＯＭロード作業手段に格納されている待機側のＩＯＭ設定情報を参照することを特徴とする請求項１に記載の冗長化入出力モジュール。
3. 前記コントローラは、プラント機器を制御すると共に制御バスを介して操作監視装置と通信する分散型制御システムを形成することを特徴とする請求項１または２に記載の冗長化入出力モジュール。
4. 前記コントローラのＩＯＭステータス生成手段は、前記待機側入出力モジュールの交換状態を、前記制御バスを介して前記操作監視装置に通知することを特徴とする請求項３に記載の冗長化入出力モジュール。

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