JP2010169615A - 牽引装置、走行試験用台車及び走行試験装置 - Google Patents

牽引装置、走行試験用台車及び走行試験装置 Download PDF

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Atsushi Imon
敦志 井門
Shuya Yoshioka
修哉 吉岡
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Abstract

【課題】走行試験用台車から模型移動体に伝わる振動を簡単な構造によって緩和することができる牽引装置、走行試験用台車及び走行試験装置を提供する。
【解決手段】走行試験用台車6が路面3上をD方向に走行すると、枠体6aが上下左右方向に振動して、紐状部材8a,9aを通じて模型移動体1にこの振動が伝播しようとする。枠体6aから模型移動体1に振動が伝播すると、この模型移動体1が振動して流れ場に影響を与えるおそれがあるとともに、模型移動体1に上下左右方向の外力が作用すると模型移動体1が脱線する危険性がある。しかし、紐状部材8a,9aが前後方向から引っ張るように牽引力と制動力とを模型移動体1に作用させる。このため、紐状部材8a,9aが枠体6aから模型移動体1に伝わる振動を緩和し、模型移動体1の振動が抑制されるとともに、模型移動体1のガイド部5からの逸脱が防止される。
【選択図】図1

Description

この発明は、路面上のガイド部に沿って模型移動体を走行させながら試験するために、この路面に沿って走行する走行試験用台車からこの模型移動体に牽引力と制動力とを伝達する牽引装置、この模型移動体を牽引してこの路面に沿って走行する走行試験用台車、及びこの模型移動体を走行させながら試験する走行試験装置に関する。
従来、車両周りの流れを研究するために実際の車両を模擬した模型車両を走行させて試験する種々の走行試験装置が提案されている。従来の走行試験装置(従来技術1)は、水を収容する水槽と、この水槽内に水没状態で設置される地面板と、この地面板上を水没状態で移動する模型車両と、地面板の下方に敷設されるレールと、このレール上を走行する車輪を有する台車と、地面板のスリットを貫通し台車と模型車両とを連結する連結ロッドと、台車の前後に連結されてこの台車を牽引する牽引ワイヤなどを備えている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術1では、モータやプーリなどによって牽引ワイヤを駆動すると、牽引ワイヤから牽引力が台車に伝達されて、レール上に台車を走行させるとともに地面板上に模型列車をスリットに沿って移動させている。
従来の走行試験装置(従来技術2)は、風洞内に敷設されたレールと、このレールに沿って風洞内を走行する台車と、風洞内に敷設された架線と、台車のモータに架線から電力を取り込むためにこの台車に設置されて架線と接触するパンタグラフと、模型支持装置によって台車の前方に支持されて風洞内で台車とともに移動する模型などを備えている(例えば、特許文献2参照)。この従来技術2では、風洞内で台車を走行させて、この台車の前方から突出するように模型支持装置によって支持された模型を台車とともに風洞内で移動させている。
特開平9-196808号公報
特開2003-57145号公報
従来技術1では、模型車両の走行路を十分な距離だけ確保するために非常に長い牽引ワイヤが必要になり、牽引ワイヤが長くなるとこの牽引ワイヤが弛みレールと接触し、模型車両の走行が不安定になってしまう問題点がある。また、従来技術1では、台車の後側の牽引ワイヤをブレーキ装置によって牽引して模型車両にブレーキ力を作用させる必要があるが、台車の前側の牽引ワイヤを駆動するモータと同期させてブレーキ装置を動作させることが難しい問題点がある。さらに、従来技術1では、レール上を走行する台車の振動が連結ロッドを通じて模型車両に伝わり、模型車両が振動して流れ場に影響を与えてしまう問題点がある。
従来技術2では、飛行機のような全長の短い模型の場合には模型支持装置によってこの模型を支持することができるが、複数の車両が連結された鉄道車両の場合には全長が長くなり模型支持装置によって模型を支持することができない問題点がある。また、従来技術2では、従来技術1と同様に、レール上を台車が走行すると、この台車の振動が模型支持装置を通じて模型に伝わり、模型が振動して流れ場に影響を与えてしまう問題点がある。
この発明の課題は、走行試験用台車から模型移動体に伝播する振動を簡単な構造によって緩和することができる牽引装置、走行試験用台車及び走行試験装置を提供することである。
この発明は、以下に記載するような解決手段により、前記課題を解決する。
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図1〜図5及び図8〜図10に示すように、路面(3)上のガイド部(5)に沿って模型移動体(1)を走行させながら試験するために、この路面に沿って走行する走行試験用台車(6)からこの模型移動体に牽引力(F1)と制動力(F2)とを伝達する牽引装置であって、前記走行試験用台車から前記模型移動体に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車からこの模型移動体に前記牽引力を作用させる牽引力作用部(8)と、前記走行試験用台車から前記模型移動体に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車からこの模型移動体に前記制動力を作用させる制動力作用部(9)とを備える牽引装置(7)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の牽引装置において、図5に示すように、前記牽引力作用部は、加速時及び定速時には緊張状態になり減速時には弛緩状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する紐状部材(8a)を備え、前記制動力作用部は、減速時には緊張状態になり加速時及び定速時には弛緩状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する紐状部材(9a)を備えることを特徴とする牽引装置である。
請求項3の発明は、図8〜図10に示すように、請求項1に記載の牽引装置において、前記牽引力作用部は、加速時及び定速時には前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記牽引力を伝達するように、この走行試験用台車とこの模型移動体とを連結するリンク部材(8h)を備え、前記制動力作用部は、減速時には前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記制動力を伝達するように、この走行試験用台車とこの模型移動体とを連結するリンク部材(9h)を備えることを特徴とする牽引装置である。
請求項4の発明は、図5、図8及び図10に示すように、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の牽引装置において、前記牽引力作用部は、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記制動力作用部は、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させることを特徴とする牽引装置である。
請求項5の発明は、図6、図7及び図12〜図14に示すように、路面(3)上のガイド部(5)に沿って模型移動体(1)を走行させながら試験するために、この路面に沿って走行する走行試験用台車(6)からこの模型移動体に牽引力(F1)と制動力(F2)とを伝達する牽引装置であって、前記走行試験用台車から前記模型移動体に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車からこの模型移動体に前記牽引力と前記制動力とを作用させる牽引力/制動力作用部(13)を備えることを特徴としている牽引装置(7)である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の牽引装置において、図7に示すように、前記牽引力/制動力作用部は、加速時には引張状態になり減速時には圧縮状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する第1の弾性部材(13a)と、減速時には引張状態になり加速時には圧縮状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する第2の弾性部材(13b)とを備えることを特徴とする牽引装置である。
請求項7の発明は、請求項5又は請求項6に記載の牽引装置において、前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の前部及び後部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記模型移動体の前部及び後部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させることを特徴とする牽引装置である。
請求項8の発明は、請求項5に記載の牽引装置において、図11及び図12に示すように、前記牽引力/制動力作用部は、前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記牽引力と前記制動力とを伝達するように、前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する自在継手部(8p;9p)を備えることを特徴とする牽引装置である。
請求項9の発明は、請求項8に記載の牽引装置において、図11に示すように、前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させることを特徴とする牽引装置である。
請求項10の発明は、請求項8又は請求項9に記載の牽引装置において、図12に示すように、前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させることを特徴とする牽引装置である。
請求項11の発明は、請求項5に記載の牽引装置において、図13に示すように、前記牽引力/制動力作用部は、前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記牽引力と前記制動力とを伝達するように、前記走行試験用台車と前記模型移動体との間に磁力を発生させる磁力発生部(14)を備えることを特徴とする牽引装置である。
請求項12の発明は、請求項11に記載の牽引装置において、前記磁力発生部は、前記模型移動体の前部に配置された第1の模型側磁石部(14a)と、前記模型移動体の後部に配置された第2の模型側磁石部(14c)と、前記走行試験用台車に配置されており、前記第1の模型側磁石部との間に磁気反発力を発生する第1の台車側磁石部(14b)と、前記走行試験用台車に配置されており、前記第2の模型側磁石部との間に磁気反発力を発生する第2の台車側磁石部(14d)とを備えることを特徴とする牽引装置である。
請求項13の発明は、請求項11又は請求項12に記載の牽引装置において、前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させるとともに、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させることを特徴としている牽引装置である。
請求項14の発明は、図1〜図3に示すように、路面(3)上のガイド部(5)に沿って模型移動体(1)を走行させながら試験するために、この模型移動体を牽引してこの路面に沿って走行する走行試験用台車であって、請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の牽引装置(7)を備えることを特徴とする走行試験用台車(16)である。
請求項15の発明は、請求項15に記載の走行試験用台車において、前記模型移動体との間に間隔をあけてこの模型移動体を内部に収容する枠体(6a)を備えることを特徴とする走行試験用台車である。
請求項16の発明は、請求項14又は請求項15に記載の走行試験用台車において、前記路面の走行面(3a)に沿って走行する走行車輪(6b)と、前記路面のガイド面(3b)に沿って走行するガイド車輪(6c)とを備えることを特徴とする走行試験用台車である。
請求項17の発明は、図1〜図3に示すように、模型移動体(1)を走行させながら試験する走行試験装置であって、前記模型移動体を路面(3)に沿って移動自在にガイドするガイド部(5)と、請求項14から請求項16までのいずれか1項に記載の走行試験用台車(6)とを備える走行試験装置(2)である。
請求項18の発明は、請求項17に記載の走行試験装置において、図1及び図2に示すように、前記走行試験用台車は、進行方向後側から駆動車(11)によって駆動されることを特徴とする走行試験装置である。
請求項19の発明は、請求項17又は請求項18に記載の走行試験装置において、図1及び図2に示すように、前記走行試験用台車と前記駆動車との間に連結される中間台車(12)を備えることを特徴とする走行試験装置である。
請求項20の発明は、請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の走行試験装置において、図3に示すように、前記ガイド部は、前記模型移動体が模型車両であるときに、この模型車両が走行する模型レールを備えることを特徴としている走行試験装置である。
この発明によると、走行試験用台車から模型移動体に伝播する振動を簡単な構造によって緩和することができる。
この発明の第1実施形態に係る牽引装置を備える走行試験装置を概略的に示す側面図である。 この発明の第1実施形態に係る牽引装置を備える走行試験装置を概略的に示す平面図である。 この発明の第1実施形態に係る牽引装置を備える走行試験装置を概略的に示す正面図であり、(A)は紐状部材を上下方向で支持した状態を示す正面図であり、(B)は紐状部材を水平方向で支持した状態を示す正面図である。 この発明の第1実施形態に係る牽引装置を概略的に示す側面図であり、(A)は牽引力作用部の側面図であり、(B)は制動力作用部の側面図である。 この発明の第1実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、(A)は加速時及び定速時の側面図であり、(B)減速時の側面図である。 この発明の第2実施形態に係る牽引装置を概略的に示す側面図であり、(A)は前側の牽引力/制動力作用部の側面図であり、(B)は後側の牽引力/制動力作用部の側面図である。 この発明の第2実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、(A)は加速時及び定速時の側面図であり、(B)減速時の側面図である。 この発明の第3実施形態に係る牽引装置を概略的に示す側面図であり、(A)は牽引力作用部の側面図であり、(B)は制動力作用部の側面図である。 この発明の第3実施形態に係る牽引装置を概略的に示す平面図であり、(A)は牽引力作用部の平面図であり、(B)は制動力作用部の平面図である。 この発明の第3実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、(A)は加速時及び定速時の側面図であり、減速時の側面図である。 この発明の第4実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、(A)は加速時及び定速時の側面図であり、(B)減速時の側面図である。 この発明の第5実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、(A)は加速時及び定速時の側面図であり、(B)減速時の側面図である。 この発明の第6実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、(A)は加速時及び定速時の側面図であり、(B)減速時の側面図である。
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る牽引装置を備える走行試験装置を概略的に示す側面図である。図2は、この発明の第1実施形態に係る牽引装置を備える走行試験装置を概略的に示す平面図である。図3は、この発明の第1実施形態に係る牽引装置を備える走行試験装置を概略的に示す正面図であり、図3(A)は紐状部材を上下方向で支持した状態を示す正面図であり、図3(B)は紐状部材を水平方向で支持した状態を示す正面図である。
図1〜図3に示す模型移動体1は、路面3上のガイド部5に沿って移動する試験体である。模型移動体1は、実際の鉄道車両を模擬(縮小)した模型車両(模擬車両)であり、図1〜図3に示す車体1aと、図1及び図3に示すこの車体1aを支持する左右一対の車輪1bとを備えている。模型移動体1は、図1及び図2に示すように、複数の車両1A〜1Cによって組成されており、車両1Aは先頭車両であり、車両1Bは後尾車両であり、車両1Cは前後に車両1A,1Bが連結された中間車両である。模型移動体1は、走行試験用台車6によって牽引される被牽引車である。
図1〜図3に示す走行試験装置2は、模型移動体1を走行させながら試験する装置である。走行試験装置2は、例えば、実際の鉄道車両の走行時に発生するバラストの飛散現象、雪の舞上り現象及び空気抵抗などを評価するために、ガイド部5に沿って模型移動体1を走行させて、模型移動体1の通過時の風速及び風速分布などをガイド部5側から測定し、模型移動体1の下面(床下)とガイド部5との間の空気の流れを解析する。走行試験装置2は、図1〜図3に示す路面3と、図3に示す被覆部4と、図1〜図3に示すガイド部5と、走行試験用台車6と、牽引装置7と、図1に示す撮像装置10と、図1及び図2に示す駆動車11と、中間台車12などを備えている。
図1及び図2に示す路面3は、走行試験用台車6、駆動車11及び中間台車12が走行する通路である。路面3は、例えば、磁気浮上式鉄道の車両(リニアモータカー)が磁気吸引力及び磁気反発力によって浮上し走行する試験走行用のガイドウェイ(リニア実験線)である。路面3は、図3に示すように、断面形状が略U字状の溝であり、走行面3aとガイド面3bなどを備えている。走行面3aは、走行試験用台車6、駆動車11及び中間台車12が走行する路面であり水平面状に形成されている。走行面3aは、磁気浮上式鉄道の車両が低速度で走行するときに、この車両の荷重を支える支持車輪が走行する部分である。ガイド面3bは、走行試験用台車6及び中間台車12が走行面3aを左右方向に逸脱するのを防止するためにこの走行試験用台車6及び中間台車12をガイドする路面であり、走行面3aの両縁部に垂直面状に形成されている。
被覆部4は、路面3を覆う部分である。被覆部4は、例えば、周囲の空気が移動する通常の風洞とは異なり、静止空気中を模型移動体1のみが移動する曳航風洞(流動環境シミュレータ)を実現するために、断面形状が逆U字状に形成された繊維強化プラスチック(FRP)製のフード(屋根)である。被覆部4は、内部の空気の流れを抑えるための図示しないシャッタ(門扉)を長さ方向の端部に備えている。
図1〜図3に示すガイド部5は、模型移動体1を路面3に沿って移動自在にガイドする部分である。ガイド部5は、模型車両が走行する模型レール(模型軌道)であり、実際の鉄道車両が走行するレールを模擬(縮小)している。ガイド部5は、図1及び図2に示すように、路面3上にこの路面3に沿って敷設されている。ガイド部5は、図3に示すように、模型移動体1の左右一対の車輪1bをそれぞれ回転自在に支持する左右一対のレール5aと、図2及び図3に示すようにこれらのレール5aを支持する支持体(まくらぎ)5bなど備えている。
図1〜図3に示す走行試験用台車6は、路面3上のガイド部5に沿って模型移動体1を走行させながら試験するために、この模型移動体1を牽引してこの路面3に沿って走行する車両である。走行試験用台車6は、図1及び図3に示すように、牽引装置7によって模型移動体1を牽引し、模型移動体1との間に間隔をあけてこの模型移動体1を内部に収容しており、模型移動体1を牽引する牽引車である。走行試験用台車6は、図1及び図2に示すように、進行方向後側から駆動車11によって駆動されており、模型移動体1と一体となって路面3上を移動する。走行試験用台車6は、図1〜図3に示す枠体6aと、走行車輪6bと、ガイド車輪6cと、図1及び図2に示す連結部6dなどを備えている。
図1〜図3に示す枠体6aは、模型移動体1を内部に収容する部分であり、模型移動体1の周囲の気流を乱さないように枠組み状に形成された門型台車である。枠体6aは、図3に示すように、路面3及び被覆部4によって囲まれる空間内を移動可能なように、枠体6aの幅が路面3の幅よりも僅かに狭く形成されており、枠体6aの高さが被覆部4の高さよりも僅かに低く形成されている。枠体6aは、複数のフレーム部材によって組み立てられた骨組構造体である。枠体6aは、図1及び図3に示すアーチ部材6eと、図1に示す柱部材6fと、梁部材6gと、斜部材6hと、図2に示す梁部材6iなどを備えている。図3に示すアーチ部材6eは、被覆部4の形状に合わせて上部が逆U字状に形成された部材であり、図1に示すように枠体6aの前部から後部に向かって間隔をあけて垂直に配置されている。柱部材6fは、上下の梁部材6gを連結する部材であり、アーチ部材6eよりも高さが低くこのアーチ部材6eの後方に間隔をあけて垂直に配置されている。梁部材6gは、アーチ部材6e及び柱部材6fを連結する部材であり、上下に間隔をあけて水平に配置されている。斜部材6hは、柱部材6fを連結する部材であり、枠体6aの後部に向かって下方に傾斜して配置されている。図2に示す梁部材6iは、梁部材6g及び斜部材6hを連結する部材であり、枠体6aの前部から後部に向かって間隔をあけて水平に配置されている。
図1〜図3に示す走行車輪6bは、路面3の走行面3aに沿って走行する車輪である。走行車輪6bは、枠体6aに装着された軸受に回転自在に支持されており、枠体6aを支持し走行面3a上を回転接触しながらこの走行面3aに沿って移動する。走行車輪6bは、図2に示すように、枠体6aの進行方向前側の両縁部に垂直面内で回転可能なように左右に一つずつ配置されている。
図1〜図3に示すガイド車輪6cは、路面3のガイド面3bに沿って走行する車輪である。ガイド車輪6cは、枠体6aに装着された軸受に回転自在に支持されており、枠体6aが走行面3aを左右方向に逸脱するのを防止するために、ガイド面3b上を回転接触しながらこのガイド面3bに沿って移動する。ガイド車輪6cは、図2に示すように、走行車輪6bの後方の両縁部に水平面内で回転可能なように左右に一つずつ配置されている。
図1及び図2に示す連結部6dは、中間台車12又は駆動車11に枠体6aを連結する部分である。連結部6dは、枠体6aの進行方向後側の端部に装着されており、中間台車12又は駆動車11と枠体6aとを連結及び解放可能に接続する。連結部6dは、走行試験用台車6と中間台車12とを連結するときには、この中間台車12と枠体6aとを連結し、中間台車12を省略して走行試験用台車6と駆動車11とを直接連結するときには、この駆動車11と枠体6aとを連結する。
図4は、この発明の第1実施形態に係る牽引装置を概略的に示す側面図であり、図4(A)は牽引力作用部の側面図であり、図4(B)は制動力作用部の側面図である。図5は、この発明の第1実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、図5(A)は加速時及び定速時の側面図であり、図5(B)減速時の側面図である。
図1及び図2に示す牽引装置7は、路面3上のガイド部5に沿って模型移動体1を走行させながら試験するために、この路面3に沿って走行する走行試験用台車6からこの模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを伝達する装置である。牽引装置7は、模型移動体1と走行試験用台車6とが一体となって路面3に沿って移動するように、模型移動体1と走行試験用台車6とを連結する連結装置として機能し、走行試験用台車6に模型移動体1を牽引させる。牽引装置7は、図1、図2、図4及び図5に示すように、牽引力作用部8と制動力作用部9などを備えている。
図4及び図5に示す牽引力作用部8は、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車6からこの模型移動体1に牽引力F1を作用させる部分である。牽引力作用部8は、図1及び図2に示すように、模型移動体1及び走行試験用台車6の進行方向前側に配置されており、枠体6aの前部と車両1Aの前部(先頭部)との間に配置されている。牽引力作用部8は、模型移動体1をガイド部5から逸脱させる外力をこの模型移動体1に作用させずにこの模型移動体1に牽引力(推進力)F1を作用させる。牽引力作用部8は、図4及び図5に示すように、模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力F1を作用させる。牽引力作用部8は、例えば、模型移動体1の中心線上又はこの中心線に平行な仮想直線上に牽引力F1を作用させる。牽引力作用部8は、紐状部材8aと連結部8b,8cなどを備えている。
紐状部材8aは、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを連結する部材であり、枠体6aと車両1Aとを進行方向前側で連結する。紐状部材8aは、枠体6aと車両1Aとを繋ぐ牽引用のロープであり、剛性が低く柔軟で可撓性があり、張力が作用したときに所定量以上に伸縮しない材質のものが選択されている。紐状部材8aは、図5(A)に示すように、加速時及び定速時には緊張状態になり、図5(B)に示すように減速時には弛緩状態になる。紐状部材8aは、図4(A)及び図5(A)に示すように、D方向に走行する走行試験用台車6が加速又は定速走行して引張力が作用したときに、この引張力に対して十分な耐久性を有する。紐状部材8aは、図5(B)に示すように、D方向に走行する走行試験用台車6が減速して弛んだときに、ガイド部5と接触しないように最適な長さに調整されている。
図4及び図5に示す連結部8bは、紐状部材8aの端部を枠体6aに連結する部分である。連結部8bは、図3(A)に示す支持部材8d〜8fと、図3(B)に示す支持部材8gなどを備えている。連結部8bは、図3に示すように、試験の目的に応じて図4及び図5に示す紐状部材8aの支持方向を変更可能であり、支持部材8d〜8fと支持部材8gとを取替え可能である。図3(A)に示す支持部材8dは、紐状部材8aの端部を支持する部材であり、模型移動体1とガイド部5との間の空気の流れを評価するときにこの空気の流れに影響を及ぼさないように、上下方向に配置された棒状部材である。支持部材8dは、上端部がアーチ部材6eの頂点部に着脱自在に取り付けられており、下端部が模型移動体1の前部から所定の間隔をあけてこの模型移動体1の前方に配置されている。支持部材8dの下端部には、図4及び図5に示すように、紐状部材8aの前端部が接続されている。図3(A)に示す支持部材8e,8fは、支持部材8dを支持する部材であり、支持部材8dの上端部と下端部との間を複数箇所で支持するように、この支持部材8dと直交して水平に配置されている。支持部材8e,8fの中間部は、支持部材8dに連結されており、支持部材8e,8fの両端部はアーチ部材6eに着脱自在に取り付けられている。図3(B)に示す支持部材8gは、紐状部材8aの端部を支持する部材であり、模型移動体1の上面(屋根上)の空気の流れを評価するときにこの空気の流れに影響を及ぼさないように、水平方向(模型移動体1側から見て左右方向)に配置された棒状部材である。支持部材8gは、両端部がアーチ部材6eの下端部に着脱自在に取り付けられており、中央部が模型移動体1の前部から所定の間隔をあけてこの模型移動体1の前方に配置されている。支持部材8gの中央部には、支持部材8dと同様に紐状部材8aの前端部が接続されている。
図4(A)及び図5に示す連結部8cは、紐状部材8aの端部を模型移動体1に連結する部分である。連結部8cは、枠体6aに連結される側とは反対側の紐状部材8aの端部を車両1Aの前面に連結する。連結部8cは、例えば、車両1Aの前面の中心に着脱自在に取り付けられている。
制動力作用部9は、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車6からこの模型移動体1に制動力F2を作用させる部分である。制動力作用部9は、図1及び図2に示すように、模型移動体1及び走行試験用台車6の進行方向後に配置されており、枠体6aの後部と車両1Bの後部(後尾部)との間に配置されている。制動力作用部9は、模型移動体1をガイド部5から逸脱させる外力をこの模型移動体1に作用させずにこの模型移動体1に制動力F2を作用させる。制動力作用部9は、図4及び図5に示すように、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力F2を作用させる。制動力作用部9は、例えば、模型移動体1の中心線上又はこの中心線に平行な仮想直線上に制動力F2を作用させる。制動力作用部9は、紐状部材9aと連結部9b,9cなどを備えている。
紐状部材9aは、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを連結する部材であり、枠体6aと車両1Bとを進行方向後側で連結する。紐状部材9aは、枠体6aと車両1Cとを繋ぐブレーキ用のロープであり、紐状部材8aと同様の材質のものが選択されている。紐状部材9aは、紐状部材8aとは異なり、図5(A)に示すように加速時及び定速時には弛緩状態になり、図5(B)に示すように減速時には緊張状態になる。紐状部材9aは、図4(B)及び図5(B)に示すように、D方向に走行する走行試験用台車6が減速して引張力が作用したときに、この引張力に対して十分な耐久性を有する。紐状部材9aは、図5(A)に示すように、D方向に走行する走行試験用台車6が加速又は定速走行して弛んだときに、ガイド部5と接触しないように最適な長さに調整されている。
図4(B)及び図5に示す連結部9b,9cは、紐状部材9aの端部を模型移動体1に連結する部分である。連結部9bは、紐状部材9aの一方の端部を枠体6aに連結し、連結部9cは紐状部材9aの他方の端部を車両1Bの前面に連結する。連結部9bは、枠体6aの連結部6dの下面に着脱自在に取り付けられており、連結部9cは車両1Cの前面の中心に着脱自在に取り付けられている。
図1に示す撮像装置10は、ガイド部5及び牽引力作用部8を撮像する装置である。撮像装置10は、図2に示す枠体6aの梁部材6iの略中央に着脱自在に取り付けられており、走行試験用台車6と一体となって移動し、撮像後の画像情報を送信部から送信する。撮像装置10は、例えば、ガイド部5の上面の状態を撮像したり、牽引力作用部8の紐状部材8aの状態を撮像したりする。
図1及び図2に示す駆動車11は、模型移動体1、走行試験用台車6及び中間台車12を駆動する車両である。駆動車11は、原動機を有する自動車などであり、模型移動体1、走行試験用台車6及び中間台車12を進行方向後側から駆動する。駆動車11は、走行試験用台車6の前方からこの走行試験用台車6を牽引すると、この駆動車11の後方に形成される気流による影響を模型移動体1が受けるため、走行試験用台車6の後方からこの走行試験用台車6を前方に押し出すように駆動する。駆動車11は、図1に示すように、走行面3aに沿って走行する車輪11aと、撮像装置10が送信部から送信した画像情報を受信して表示画面上に表示する表示装置(モニタ装置)11bなどを備えている。駆動車11は、自動車を使用することによって、模型移動体1、走行試験用台車6及び中間台車12に推進力を作用させるとともに、これらにブレーキ力を作用させる。
図1及び図2に示す中間台車12は、走行試験用台車6と駆動車11との間に連結される台車である。中間台車12は、走行試験用台車6と駆動車11とを直接連結したときに、下流側の駆動車11によって模型移動体1の周囲の気流が影響を受けないように、走行試験用台車6と駆動車11との間に所定の間隔を形成しており、図1に示すように枠体6aよりも高さが低く形成されている。中間台車12は、進行方向後側から駆動車11によって駆動されて走行試験用台車6に追従して走行する付随車であり、模型移動体1及び走行試験用台車6とともに路面3に沿って走行する平台車である。中間台車12は、図1及び図2に示す車体12aと、図1に示す走行車輪12bと、図1及び図2に示すガイド車輪12cと、連結部12dなどを備えている。
車体12aは、気流による影響を低減可能な板状部材であり、図2に示すように平面形状が四角形に形成されている。図1及び図2に示す走行車輪12bは、路面3の走行面3aに沿って走行する車輪であり、車体12aに装着された軸受に回転自在に支持されており、車体12aを支持し走行面3a上を回転接触しながらこの走行面3aに沿って移動する。走行車輪12bは、図2に示すように、車体12aの前後の両縁部に垂直面内で回転可能なように左右に二つずつ配置されている。図1及び図2に示すガイド車輪12cは、路面3のガイド面3bに沿って走行する車輪である。ガイド車輪12cは、車体12aに装着された軸受に回転自在に支持されており、車体12aが走行面3a上を左右方向に逸脱するのを防止するために、ガイド面3b上を回転接触しながらこのガイド面3bに沿って移動する。ガイド車輪12cは、図2に示すように、車体12aの前後の両縁部に水平面内で回転可能なように左右に二つずつ配置されている。
図1及び図2に示す連結部12dは、駆動車11に中間台車12を連結する部分である。連結部12dは、車体12aの進行方向後側の端部に装着されており、車体12aと駆動車11とを連結及び解放可能に接続する。連結部12dは、中間台車12と駆動車11との間に所定の間隔が形成されるようにこれらを連結する軸状部材である。連結部12dは、一方の端部が車体12aの後端部に着脱自在に連結されており、他方の端部が駆動車11の前端部に着脱自在に連結されている。
次に、この発明の第1実施形態に係る走行試験装置による試験方法を説明する。
図1及び図2に示すように、模型移動体1の車輪1bをガイド部5のレール5a上に載せて、走行試験用台車6と模型移動体1とを牽引装置7によって連結し、走行試験用台車6と駆動車11との間に中間台車12を連結する。この状態で、駆動車11がD方向に駆動を開始すると、走行試験用台車6及び中間台車12が駆動車11によって前方に押し出されて、走行試験用台車6、中間台車12及び駆動車11が一体となって路面3に沿って走行する。走行試験用台車6がD方向に走行すると、模型移動体1がガイド部5に沿ってD方向に走行し、車両1A〜1Cの床下とガイド部5の上面との間に空気が流れる。模型移動体1とガイド部5との間に空気が流れると、左右のレール5aの間に配置された測定装置によって、模型移動体1の通過時の風速及び風速分布などが測定される。このとき、走行試験用台車6の枠体6aが枠組構造であり、模型移動体1と走行試験用台車6との間には十分な空間が形成されているため、模型移動体1の周囲の気流の乱れが抑制される。
次に、この発明の第1実施形態に係る牽引装置の動作を説明する。
図1及び図2に示すように、走行試験用台車6及び中間台車12を駆動車11が駆動して、走行試験用台車6が路面3に沿ってD方向に走行すると、牽引装置7が模型移動体1を牽引して模型移動体1がガイド部5に沿って走行する。走行試験用台車6が路面3上を走行すると、走行面3aの凹凸によって走行車輪6bが上下方向に振動するとともに、ガイド面3bの凹凸によってガイド車輪6cが左右方向に振動する。このため、上下方向の振動が走行車輪6bを通じて枠体6aに伝播すると、枠体6aが上下方向に振動し、左右方向の振動がガイド車輪6cを通じて枠体6aに伝播すると、枠体6aが左右方向に振動する。紐状部材8a,9aを通じて枠体6aの振動が模型移動体1に伝播すると、この模型移動体1が振動して流れ場に影響を与えるおそれがある。また、紐状部材8a,9aによって模型移動体1を上下方向又は左右方向から吊り下げるように支持する場合には、牽引力作用部8及び制動力作用部9を通じて模型移動体1に上方向及び左右方向の外力が作用すると、車輪1bがレール5aから離れ模型移動体1が脱線する危険性がある。しかし、図4及び図5に示すように、紐状部材8a,9aが前後方向から引っ張るように牽引力F1と制動力F2とを模型移動体1に作用させている。このため、紐状部材8a,9aが枠体6aから模型移動体1に伝わる振動を緩和し、模型移動体1の振動が抑制されるとともに、紐状部材8a,9aに模型移動体1の自重が殆ど作用せず、模型移動体1のガイド部5からの逸脱が防止される。
図5(A)に示すように、走行試験用台車6が加速又は定速走行すると、枠体6aと車両1Aとの間の紐状部材8aには引張力が作用して紐状部材8aが緊張状態になるとともに、枠体6aと車両1Bとの間の紐状部材9aには引張力が作用せず紐状部材9aが弛緩状態になる。一方、図5(B)に示すように、走行試験用台車6が減速すると、枠体6aと車両1Bとの間の紐状部材9aには引張力が作用して紐状部材9aが緊張状態になるとともに、枠体6aと車両1Aとの間の紐状部材8aには引張力が作用せず紐状部材8aが弛緩状態になる。このため、紐状部材8a,9aが垂れ下がると、ガイド部5側に設置された測定装置などに紐状部材8a,9aが引っ掛かる危険性がある。しかし、図5に示すように、紐状部材8a,9aの一方が緊張状態になり紐状部材8a,9aの他方が弛緩状態になったときには、紐状部材8a,9aがガイド部5に接触しないように、紐状部材8a,9aの長さが予め設定されている。このため、ガイド部5側に設置された測定装置などに紐状部材8a,9aが引っ掛かる危険性がない。
この発明の第1実施形態に係る牽引装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車6からこの模型移動体1に牽引力作用部8が牽引力F1を作用させるとともに、この走行試験用台車6からこの模型移動体1に制動力作用部9が制動力F2を作用させる。このため、模型移動体1の振動が抑制されて模型移動体1の周囲の流れ場への影響を低減することができる。
(2) この第1実施形態では、加速時及び定速時には緊張状態になり減速時には弛緩状態になって、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを紐状部材8aが連結する。また、この第1実施形態では、減速時には緊張状態になり加速時及び定速時には弛緩状態になって、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを紐状部材9aが連結する。このため、走行試験用台車6から模型移動体1に紐状部材8aを通じて牽引力F1を伝達することができるとともに、走行試験用台車6から模型移動体1に紐状部材9aを通じて制動力F2を伝達することができる。その結果、走行試験用台車6の走行時に発生する振動が模型移動体1に伝わって、模型移動体1の挙動に影響を与えるのを抑えることができる。また、紐状部材8a,9aが弛緩状態になってもガイド部5と接触しないため、ガイド部5側に配置された測定装置などに紐状部材8a,9aが接触するのを防ぐことができる。
(3) この第1実施形態では、模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力作用部8が牽引力F1を作用させ、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力作用部9が制動力F2を作用させる。このため、模型移動体1を上方向及び左右方向に移動させるような外力がこの模型移動体1に作用するのを可能な限り防ぎ、模型移動体1をガイド部5に沿って安定して移動させることができる。また、模型移動体1の後部から前部に向かって前方に押し出すように模型移動体1に牽引力F1を作用させたり、模型移動体1の前部から後部に向かって後方に押し出すように模型移動体1に制動力F2を作用させたりすると、模型移動体1が長編成であるときには模型移動体1が座屈する危険性がある。この第1実施形態では、模型移動体1の前部を前方に向かって引っ張るように牽引力F1を作用させるとともに、模型移動体1の後部を後方に向かって引っ張るように制動力F2を作用させるため、長編成の模型移動体1を安定して走行させることができる。さらに、模型移動体1の進行方向と交差する方向に牽引力F1や制動力F2を作用させる場合には、模型移動体1の進行方向と交差するように牽引力作用部8や制動力作用部9が配置されるため、牽引力作用部8や制動力作用部9が模型移動体1の周囲の気流を乱す危険性がある。この第1実施形態では、模型移動体1の進行方向と略同一方向に牽引力作用部8や制動力作用部9が配置されるため、模型移動体1の周囲の気流が乱れるのを抑えることができる。
この第1実施形態に係る走行試験用台車には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、走行試験用台車6が牽引装置7を備えている。このため、従来技術1のような模型車両を支持する台車に連結された牽引ロープをモータによって駆動する構造とは異なり、紐状部材8a,9aが弛みガイド部5に接触するのを防ぐことができる。また、従来技術2のような台車の前方から突出した模型支持装置によって模型を支持する構造とは異なり、長編成の模型移動体1を安定して牽引することができる。さらに、従来技術1のような台車を通じて模型車両を移動する構造や、従来技術2のような台車の前方に模型を支持する構造とは異なり、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を低減することができる。
(2) この第1実施形態では、模型移動体1との間に間隔をあけてこの模型移動体1を走行試験用台車6の枠体6aが内部に収容する。このため、模型移動体1の外側と枠体6aの内側との間に空間が形成されるため、走行試験用台車6が走行したときに模型移動体1の周囲の気流が乱れるのを抑えることができる。
(3) この第1実施形態では、路面3の走行面3aに沿って走行試験用台車6の走行車輪6bが走行し、路面3のガイド面3bに沿って走行試験用台車6のガイド車輪6cが走行する。このため、路面3上を走行する走行試験用台車6が蛇行するのを可能な限り抑えることができる。
この第1実施形態に係る走行試験装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、模型移動体1を路面3に沿ってガイド部5が移動自在にガイドする。このため、走行試験用台車6によって模型移動体1を牽引したときに、ガイド部5に沿って模型移動体1を逸脱させずに安定して移動させることができる。
(2) この第1実施形態では、走行試験用台車6が進行方向後側から駆動車11によって駆動される。このため、例えば、路面3を走行可能な自動車などを利用して、走行試験用台車6を簡単に加速、定速走行及び減速させることができるとともに、走行試験用台車6に簡単にブレーキをかけることができ、加速性能及び減速性能を向上させることができる。
(3) この第1実施形態では、走行試験用台車6と駆動車11との間に中間台車12が連結されている。その結果、模型移動体1と駆動車11との間に十分な距離が確保されるため、駆動車11が走行したときに発生する気流の乱れが模型移動体1の周囲の気流に影響を及ぼすのを防ぐことができる。
(4) この第1実施形態では、模型移動体1が模型車両であり、ガイド部5がこの模型車両を走行させる模型レールを備えている。このため、実際の鉄道車両が実際のレール上を走行したときに、この鉄道車両の周囲の空気の流れを模型によって再現し解析することができる。
(第2実施形態)
図6は、この発明の第2実施形態に係る牽引装置を概略的に示す側面図であり、図6(A)は前側の牽引力/制動力作用部の側面図であり、図6(B)は後側の牽引力/制動力作用部の側面図である。図7は、この発明の第2実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、図7(A)は加速時及び定速時の側面図であり、図7(B)減速時の側面図である。以下では、図1〜図6に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図6及び図7に示す牽引力/制動力作用部13は、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを作用させる部分である。牽引力/制動力作用部13は、図4及び図5に示す紐状部材8a,9aとは異なり、弾性部材13a,13bを備えている。牽引力/制動力作用部13は、図6及び図7に示すように、弾性部材13a,13bが圧縮状態又は伸長状態になることによって走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを伝達する。牽引力/制動力作用部13は、図7(A)に示すように、模型移動体1の前部及び後部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力F1を作用させ、図7(B)に示すように、模型移動体1の前部及び後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力F2を作用させる。
図6及び図7に示す弾性部材13a,13bは、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを連結する部材である。弾性部材13aは、図6(A)に示すように、枠体6aと車両1Aとを進行方向前側で連結し、弾性部材13bは図6(B)に示すように枠体6aと車両1Bとを進行方向後側で連結する。弾性部材13a,13bは、図7に示すように、枠体6aと模型移動体1とを繋ぐ牽引用の付勢部材であり、張力が作用したときに弾性変形し張力に応じて伸縮する。弾性部材13a,13bは、例えば、模型移動体1及び走行試験用台車6を停止させた状態で引張力を受ける引張コイルばねである。弾性部材13aは、図7(A)に示すように、加速時又は低速走行時には引張状態になり、図7(B)に示すように減速時には圧縮状態になる。一方、弾性部材13bは、弾性部材13aとは逆に、図7(A)に示すように加速時又は低速走行時には圧縮状態になり、図7(B)に示すように減速時には引張状態になる。弾性部材13a,13bは、図7に示すように、引張力が作用したときにこの引張力に対して十分な耐久性を有する材質のものが選択されている。弾性部材13aは、一方の端部が連結部8bによって枠体6aに連結されており、他方の端部が連結部8cによって模型移動体1の前部に連結されている。弾性部材13bは、一方の端部が連結部9bによって枠体6aに連結されており、他方の端部が連結部9cによって模型移動体1の前部に連結されている。
次に、この発明の第2実施形態に係る牽引装置の動作を説明する。
図1及び図2に示す走行試験用台車6が路面3に沿ってD方向に走行すると、図6及び図7に示す弾性部材13a,13bを通じて走行試験用台車6の上下左右方向の振動が模型移動体1に伝播しようとする。しかし、弾性部材13a,13bがコイルばねであるため、走行試験用台車6からの振動が減衰して模型移動体1に伝わり難くなり、模型移動体1の振動が抑制される。図1及び図2に示す走行試験用台車6が加速すると、図7(A)に示すように弾性部材13aには引張力が作用して弾性部材13aが引張状態になるとともに、弾性部材13bには圧縮力が作用して弾性部材13bが圧縮状態になる。一方、図1及び図2の示す走行試験用台車6が減速すると、図7(B)に示すように弾性部材13aには引張力が作用して弾性部材13bが引張状態になるとともに、弾性部材13aには圧縮力が作用して弾性部材13aが圧縮状態になる。
この発明の第2実施形態に係る牽引装置には、第1実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第2実施形態では、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車6からこの模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを牽引力/制動力作用部13が作用させる。このため、模型移動体1の振動が抑制されて模型移動体1の周囲の流れ場への影響を低減することができる。
(2) この第2実施形態では、加速時には引張状態になり減速時には圧縮状態になって、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを弾性部材13aが連結する。また、この第2実施形態では、減速時には引張状態になり加速時には圧縮状態になって、ガイド部5と非接触状態で走行試験用台車6と模型移動体1とを弾性部材13bが連結する。このため、走行試験用台車6から模型移動体1に弾性部材13a,13bを通じて牽引力F1と制動力F2とを伝達することができる。その結果、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を弾性部材13a,13bによって減衰させることができるため、模型移動体1に振動が伝わりこの模型移動体1の挙動に影響を与えるのを抑えることができる。また、走行試験用台車6が走行したときに発生する衝撃力を弾性部材13a,13bによって緩和することができるため、走行試験用台車6から模型移動体1に衝撃力が伝わって模型移動体1が脱線するのを防ぐことができる。
(3) この第2実施形態では、模型移動体1の前部及び後部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力/制動力作用部13が牽引力F1を作用させる。また、この第2実施形態では、模型移動体1の前部及び後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に牽引力/制動力作用部13が制動力F2を作用させる。このため、模型移動体1の前後に作用する牽引力F1が均一になるとともに、模型移動体1の前後に作用する制動力F2も略均一になるため、長編成の模型移動体1を座屈させずに安定して走行させることができる。
(第3実施形態)
図8は、この発明の第3実施形態に係る牽引装置を概略的に示す側面図であり、図8(A)は牽引力作用部の側面図であり、図8(B)は制動力作用部の側面図である。図9は、この発明の第3実施形態に係る牽引装置を概略的に示す平面図であり、図9(A)は牽引力作用部の平面図であり、図9(B)は制動力作用部の平面図である。図10は、この発明の第3実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、図10(A)は加速時及び定速時の側面図であり、図10(B)減速時の側面図である。
図8〜図10に示す牽引力作用部8は、リンク部材8hとヒンジ部8i,8jなどを備えており、制動力作用部9はリンク部材9hとヒンジ部9i,9jなどを備えている。図8(A)、図9(A)及び図10(A)に示すように、リンク部材8hは加速時及び低速時には走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1を伝達するように、この走行試験用台車6とこの模型移動体1とを連結する部材である。一方、図9(B)及び図10(B)に示すように、リンク部材9hは減速時には走行試験用台車6から模型移動体1に制動力F2を伝達するように、この走行試験用台車6とこの模型移動体1とを連結する部材である。リンク部材8hは、一方の端部が走行試験用台車6の前部側に回転自在に連結されており、他方の端部が模型移動体1の後部側に回転自在に連結されている。リンク部材9hは、一方の端部が走行試験用台車6の後部側に回転自在に連結されており、他方の端部が模型移動体1の後部側に回転自在に連結されている。リンク部材8h,9hは、図8〜図10に示すように、外観が長板状の部材であり、図8及び図10に示すようにこのリンク部材8h,9hの端部に長孔8k,9kを備えており、これらの長孔8k,9kはリンク部材8h,9hの長さ方向に所定の長さで形成されている。
ヒンジ部8i,8jは、リンク部材8hの両端部をそれぞれ回転自在に支持する部分であり、ヒンジ部9i,9jはリンク部材9hの両端部をそれぞれ回転自在に支持する部分である。ヒンジ部8iは、図8〜図10に示すに示す支持部材8d又は図3(B)に示す支持部材8gに着脱自在に装着されており、ヒンジ部8jは図8〜図10に示すように模型移動体1の前部に着脱自在に装着されている。ヒンジ部9iは、連結部6dに着脱自在に装着されており、ヒンジ部9jは模型移動体1の後部に着脱自在に装着されている。ヒンジ部8i,9iは、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる左右方向の振動を緩和するように、図9に示すようにリンク部材8hとの間に左右方向に間隙(がた)Δを形成している。ヒンジ部8i,9iは、長孔8k,9kの長さ方向に沿って移動可能なようにこの長孔8k,9kを貫通するピン部8m,9mを備えている。ヒンジ部8j,9jは、長孔8k,9kが形成されている側とは反対側のリンク部材8h,9hの端部を貫通するピン部8n,9nを備えている。
次に、この発明の第3実施形態に係る牽引装置の動作を説明する。
図1及び図2に示す走行試験用台車6が路面3に沿ってD方向に走行すると、走行試験用台車6の上下左右方向の振動が図8〜図10に示すリンク部材8h,9hを通じて模型移動体1に伝播しようとする。しかし、走行試験用台車6と模型移動体1とがリンク部材8h,9hによってヒンジ結合されており、ヒンジ部8i,8j,9i,9jにモーメントが発生しないため、走行試験用台車6からの上下方向の振動が模型移動体1に伝わり難くなり、模型移動体1の上下方向の振動が抑制される。また、図9に示すように、リンク部材8h,9hとヒンジ部8i,9iとの間には左右方向に間隙Δが形成されているため、走行試験用台車6からの左右方向の振動が模型移動体1に伝わり難くなり、模型移動体1の左右方向の振動が抑制される。図10(A)に示すように、走行試験用台車6が加速すると、リンク部材8hの長孔8kの先端部とピン部8mとが接触し、リンク部材9hの長孔9kの両端部とピン部9mとの間には隙間が形成される。このため、走行試験用台車6からリンク部材8hを通じて模型移動体1に牽引力F1が伝達されるが、走行試験用台車6からリンク部材9hを通じて模型移動体1には外力が伝達されない。一方、図10(B)に示すように、走行試験用台車6が減速すると、リンク部材9hの長孔9kの後端部とピン部9mとが接触し、リンク部材8hの長孔8kの両端部とピン部8mとの間には隙間が形成される。このため、走行試験用台車6からリンク部材9hを通じて模型移動体1に制動力F2が伝達されるが、走行試験用台車6からリンク部材8hを通じて模型移動体1には外力が伝達されない。
この発明の第3実施形態に係る牽引装置には、第1実施形態及び第2実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第3実施形態では、加速時及び低速時には走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1を伝達するように、この走行試験用台車6とこの模型移動体1とをリンク部材8hが連結する。また、この第3実施形態では、減速時には走行試験用台車6から模型移動体1に制動力F2を伝達するように、この走行試験用台車6とこの模型移動体1とをリンク部材9hが連結する。このため、加速時及び低速時にはリンク部材8hが連結状態になり、リンク部材9hが解放状態になって、走行試験用台車6から模型移動体1にこのリンク部材8hを通じて牽引力F1を伝達することができる。一方、減速時にはリンク部材9hが連結状態になり、リンク部材8hが解放状態になって、走行試験用台車6から模型移動体1にこのリンク部材9hを通じて制動力F2を伝達することができる。
(2) この第3実施形態では、模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力作用部8が牽引力F1を作用させ、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力作用部9が制動力F2を作用させる。このため、模型移動体1を上方向に移動させるような外力がこの模型移動体1に作用するのを可能な限り防ぎ、長編成の模型移動体1をガイド部5に沿って安定して移動させることができる。
(第4実施形態)
図11は、この発明の第4実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、図11(A)は加速時及び定速時の側面図であり、図11(B)減速時の側面図である。
図11に示す牽引力/制動力作用部13は、走行試験用台車6と模型移動体1とを連結する自在継手部8pを備えている。牽引力/制動力作用部13は、図11(A)に示すように、模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力F1を作用させ、図11(B)に示すように、模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力F2を作用させる。自在継手部8pは、走行試験用台車6の前部と模型移動体1の前部とを連結しており、外側保持部8qと内側保持部8rなどを備えている。自在継手部8pは、外側保持部8qに対して内側保持部8rが所定の角度範囲内で回転可能な球面軸受(ボールジョイント)として機能し、外側保持部8qの内周面と内側保持部8rの外周面には耐摩耗性のライナが貼り付けられており、外側保持部8qと内側保持部8rとの間で牽引力F1と制動力F2とを伝達する。外側保持部8qは、内側保持部8rを回転自在に保持する部分であり、外側保持部8qの内周面(滑り面)は内側保持部8rの球面凸部と摺動自在に面接触するように球面状の凹部に形成されている。外側保持部8qは、支持部材8dの模型移動体1の前部と対向する面から突出するように、この支持部材8dの下端部に装着されている。内側保持部8rは、外側保持部8qに回転自在に嵌合する部分であり、内側保持部8rの外周面(滑り面)は外側保持部8qの球面凹部と摺動自在に面接触する球面状の凸部に形成されている。内側保持部8rは、ヒンジ部8jが形成されている側とは反対側のリンク部材8hの端部から突出するように、このリンク部材8hの端部に装着されている。
次に、この発明の第4実施形態に係る牽引装置の動作を説明する。
図1及び図2に示す走行試験用台車6が路面3に沿ってD方向に走行すると、走行試験用台車6の上下左右方向の振動が図11に示す自在継手部8pを通じて模型移動体1に伝播しようとする。しかし、走行試験用台車6と模型移動体1とが自在継手部8pによってヒンジ結合されており、自在継手部8pにモーメントが発生せず自在継手部8pが上下方向及び左右方向に屈曲可能である。このため、走行試験用台車6からの上下方向及び左右方向の振動が模型移動体1に伝わり難くなり、模型移動体1の上下方向及び左右方向の振動が抑制される。図11(A)に示すように、走行試験用台車6が加速すると、走行試験用台車6から自在継手部8pを通じて模型移動体1に牽引力F1が伝達される。一方、図11(B)に示すように、走行試験用台車6が減速すると、走行試験用台車6から自在継手部8pを通じて模型移動体1に制動力F2が伝達される。
この第4実施形態に係る牽引装置には、第1実施形態〜第3実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第4実施形態では、走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを伝達するように、この走行試験用台車6と模型移動体1とを自在継手部8pが連結する。このため、一つの自在継手部8pによって走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを伝達することができ、牽引装置7の構造が簡単になって牽引装置7の低コスト化を図ることができる。
(第5実施形態)
図12は、この発明の第5実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、図12(A)は加速時及び定速時の側面図であり、図12(B)減速時の側面図である。
図12に示す牽引力/制動力作用部13は、走行試験用台車6と模型移動体1とを連結する自在継手部9pを備えている。牽引力/制動力作用部13は、図12(A)に示すように、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力F1を作用させ、図12(B)に示すように、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力F2を作用させる。自在継手部9pは、走行試験用台車6の後部と模型移動体1の後部とを連結しており、図11に示す自在継手部8pと同一構造であり、外側保持部9qと内側保持部9rなどを備えている。
この発明の第5実施形態に係る牽引装置には、第1実施形態〜第4実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
この第5実施形態では、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力/制動力作用部13が牽引力F1を作用させ、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力F2を牽引力/制動力作用部13が作用させる。このため、第1実施形態〜第4実施形態のような牽引力作用部8や牽引力/制動力作用部13を模型移動体1の前方に配置する必要がなくなって、模型移動体1の周囲の気流に与える影響を低減することができる。
(第6実施形態)
図13は、この発明の第6実施形態に係る牽引装置の牽引時及び制動時の状態を概略的に示す側面図であり、図13(A)は加速時及び定速時の側面図であり、図13(B)減速時の側面図である。
図13に示す牽引力/制動力作用部13は、磁力発生部14を備えており、この磁力発生部14は走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを伝達するために、この走行試験用台車6と模型移動体1との間に磁力を発生させる部分である。牽引力/制動力作用部13は、図13(A)に示すように、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力F1を作用させるとともに、図13(B)に示すように模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に制動力F2を作用させる。磁力発生部14は、走行試験用台車6の前部と模型移動体1の前部との間に磁気反発力を作用させるとともに、走行試験用台車6の後部と模型移動体1の後部との間に磁気反発力を作用させる。磁力発生部14は、模型側磁石部14a,14cと台車側磁石部14b,14dなどを備えている。
模型側磁石部14a,14cは、模型移動体1側から磁場を発生する部分であり、模型側磁石部14aは模型移動体1の前部に配置されており、模型側磁石部14cは模型移動体1の後部に配置されている。模型側磁石部14a,14cは、車両1A,1Bの前面に装着された永久磁石である。台車側磁石部14b,14dは、走行試験用台車6側から磁場を発生する部分であり、走行試験用台車6に配置されている。台車側磁石部14bは、図3(A)に示す支持部材8d又は図3(B)に示す支持部材8gに装着された永久磁石であり、台車側磁石部14dは連結部6dに装着された永久磁石である。台車側磁石部14b,14dは、図13に示すように、模型側磁石部14a,14cとの間に磁気反発力を発生するように、模型側磁石部14a,14cの表面側の磁極(N極又はS極)と同じ磁極を表面側に位置づけており、模型側磁石部14a,14cと間隔をあけて対向して配置されている。
次に、この発明の第6実施形態に係る牽引装置の動作を説明する。
図1及び図2に示す走行試験用台車6が路面3に沿ってD方向に走行すると、走行試験用台車6の上下左右方向の振動が走行試験用台車6から模型移動体1に伝播しようとする。しかし、図13に示すように、走行試験用台車6と模型移動体1との間に隙間が形成されているため、走行試験用台車6からの振動が模型移動体1に伝わり難くなり、模型移動体1の振動が抑制される。図13(A)に示すように、走行試験用台車6が加速すると、模型側磁石部14aと台車側磁石部14bとの間には磁気反発力が作用しているため、これらの間の間隔が拡大しようとする。しかし、模型側磁石部14cと台車側磁石部14dとの間には磁気反発力が作用しているため、模型移動体1の後部にこの磁気反発力が牽引力F1として作用する。一方、図13(B)に示すように、走行試験用台車6が減速すると、模型側磁石部14cと台車側磁石部14dとの間には磁気反発力が作用しているため、これらの間の間隔が拡大しようとする。しかし、模型側磁石部14aと台車側磁石部14bとの間には磁気反発力が作用しているため、模型移動体1の前部にこの磁気反発力が制動力F2として作用する。
この発明の第6実施形態に係る牽引装置には、第1実施形態〜第5実施形態の効果に加えて、以下に記載するような効果がある。
(1) この第6実施形態では、走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを伝達するように、この走行試験用台車6とこの模型移動体1との間に磁力発生部14が磁力を発生させる。その結果、走行試験用台車6と模型移動体1とを機械的に連結せずに、これらの間に空間を形成することができるため、走行試験用台車6から模型移動体1に伝わる振動を緩和することができる。
(2) この第6実施形態では、模型移動体1の前部に模型側磁石部14aが配置されており、この模型側磁石部14aとの間に磁気反発力を発生する台車側磁石部14bが走行試験用台車6に配置されている。また、この第6実施形態では、 模型移動体1の後部に模型側磁石部14cが配置されており、この模型側磁石部14cとの間に磁気反発力を発生する台車側磁石部14dが走行試験用台車6に配置されている。このため、磁気反発力を利用して走行試験用台車6から模型移動体1に牽引力F1と制動力F2とを簡単に伝達することができる。
(3) この第6実施形態では、模型移動体1の後部からこの模型移動体1の進行方向前側に向かって略水平方向に牽引力/制動力作用部13が牽引力F1を作用さる。また、この第6実施形態では、模型移動体1の前部からこの模型移動体1の進行方向後側に向かって略水平方向に牽引力/制動力作用部13が制動力F2を作用させる。このため、模型移動体1を上方向に移動させるような外力がこの模型移動体1に作用するのを可能な限り防ぎ、長編成の模型移動体1を座屈させずにガイド部5に沿って安定して移動させることができる。
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、模型移動体1が実際の鉄道車両を模擬した模型車両である場合を例に挙げて説明したが鉄道車両に限定するものではない。例えば、実際の磁気浮上式鉄道の車両を模擬した模型車両や、実際の自動車を模擬した模型自動車を模型移動体として使用することもできる。また、この実施形態では、模型移動体1が3両編成である場合を例に挙げて説明したが、編成数を3両に限定するものではない。さらに、この実施形態では、走行試験用台車6と駆動車11との間に中間台車12を連結する場合を例に挙げて説明したが、中間台車12を省略して走行試験用台車6と駆動車11とを直接連結することもできる。
(2) この第1実施形態では、紐状部材8a,9aがロープである場合を例に挙げて説明したが、ワイヤ、鎖又は紐などの他の紐状部材を使用することもできる。また、この第2実施形態では、弾性部材13a,13bが引張コイルばねである場合を例に挙げて説明したが、模型移動体1及び走行試験用台車6を停止させた状態で圧縮力を受ける圧縮コイルなどの他の弾性部材を使用することもできる。さらに、この第2実施形態では、模型移動体1の進行方向前側及び進行方向後側に弾性部材13a,13bを配置する場合を例に挙げて説明したが、進行方向前側又は進行方向後側の弾性部材13a,13bのいずれか一方を省略することもできる。
(3) この第3実施形態では、リンク部材8h,9hの長孔8k,9kをヒンジ部8i,9i側に形成する場合を例に挙げて説明したが、長孔8k,9kをヒンジ部8j,9j側に形成することもできる。また、この第4実施形態及び第5実施形態では、自在継手部8p,9pが球面軸受である場合を例に挙げて説明したが、フック形又はクロス形の不等速形自在軸継手、ボールジョイントなどの等速形自在軸継手、オルダム軸継手又はリンク軸継手などの他の自在継手を使用することもできる。さらに、この第6実施形態では、模型側磁石部14a,14cと台車側磁石部14b,14dとに永久磁石を使用する場合を例に挙げて説明したが、磁性体に巻き付けたコイルに電流を流して磁場を発生する電磁石を使用することもできる。
1 模型移動体
1A〜1C 車両
2 走行試験装置
3 路面
3a 走行面
3b ガイド面
5 ガイド部
6 走行試験用台車
6a 枠体
6b 走行車輪
6c ガイド車輪
7 牽引装置
8 牽引力作用部
9 制動力作用部
8a,9a 紐状部材
8h,9h リンク部材
8p,9p 自在継手部
11 駆動車
12 中間台車
13 牽引力/制動力作用部
13a,13b 弾性部材
14 磁力発生部
14a,14c 模型側磁石部
14b,14d 台車側磁石部
1 牽引力
2 制動力

Claims (20)

  1. 路面上のガイド部に沿って模型移動体を走行させながら試験するために、この路面に沿って走行する走行試験用台車からこの模型移動体に牽引力と制動力とを伝達する牽引装置であって、
    前記走行試験用台車から前記模型移動体に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車からこの模型移動体に前記牽引力を作用させる牽引力作用部と、
    前記走行試験用台車から前記模型移動体に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車からこの模型移動体に前記制動力を作用させる制動力作用部と、
    を備える牽引装置。
  2. 請求項1に記載の牽引装置において、
    前記牽引力作用部は、加速時及び定速時には緊張状態になり減速時には弛緩状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する紐状部材を備え、
    前記制動力作用部は、減速時には緊張状態になり加速時及び定速時には弛緩状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する紐状部材を備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  3. 請求項1に記載の牽引装置において、
    前記牽引力作用部は、加速時及び定速時には前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記牽引力を伝達するように、この走行試験用台車とこの模型移動体とを連結するリンク部材を備え、
    前記制動力作用部は、減速時には前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記制動力を伝達するように、この走行試験用台車とこの模型移動体とを連結するリンク部材を備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の牽引装置において、
    前記牽引力作用部は、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、
    前記制動力作用部は、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させること、
    を特徴とする牽引装置。
  5. 路面上のガイド部に沿って模型移動体を走行させながら試験するために、この路面に沿って走行する走行試験用台車からこの模型移動体に牽引力と制動力とを伝達する牽引装置であって、
    前記走行試験用台車から前記模型移動体に伝わる振動を緩和するように、この走行試験用台車からこの模型移動体に前記牽引力と前記制動力とを作用させる牽引力/制動力作用部を備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  6. 請求項5に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、
    加速時には引張状態になり減速時には圧縮状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する第1の弾性部材と、
    減速時には引張状態になり加速時には圧縮状態になって、前記ガイド部と非接触状態で前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する第2の弾性部材とを備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の前部及び後部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記模型移動体の前部及び後部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させること、
    を特徴とする牽引装置。
  8. 請求項5に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記牽引力と前記制動力とを伝達するように、前記走行試験用台車と前記模型移動体とを連結する自在継手部を備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  9. 請求項8に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させること、
    を特徴とする牽引装置。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させ、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させること、
    を特徴とする牽引装置。
  11. 請求項5に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、前記走行試験用台車から前記模型移動体に前記牽引力と前記制動力とを伝達するように、前記走行試験用台車と前記模型移動体との間に磁力を発生させる磁力発生部を備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  12. 請求項11に記載の牽引装置において、
    前記磁力発生部は、
    前記模型移動体の前部に配置された第1の模型側磁石部と、
    前記模型移動体の後部に配置された第2の模型側磁石部と、
    前記走行試験用台車に配置されており、前記第1の模型側磁石部との間に磁気反発力を発生する第1の台車側磁石部と、
    前記走行試験用台車に配置されており、前記第2の模型側磁石部との間に磁気反発力を発生する第2の台車側磁石部とを備えること、
    を特徴とする牽引装置。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の牽引装置において、
    前記牽引力/制動力作用部は、前記模型移動体の後部からこの模型移動体の進行方向前側に向かって略水平方向に前記牽引力を作用させるとともに、前記模型移動体の前部からこの模型移動体の進行方向後側に向かって略水平方向に前記制動力を作用させること、
    を特徴とする牽引装置。
  14. 路面上のガイド部に沿って模型移動体を走行させながら試験するために、この模型移動体を牽引してこの路面に沿って走行する走行試験用台車であって、
    請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の牽引装置を備えること、
    を特徴とする走行試験用台車。
  15. 請求項14に記載の走行試験用台車において、
    前記模型移動体との間に間隔をあけてこの模型移動体を内部に収容する枠体を備えること、
    を特徴とする走行試験用台車。
  16. 請求項14又は請求項15に記載の走行試験用台車において、
    前記路面の走行面に沿って走行する走行車輪と、
    前記路面のガイド面に沿って走行するガイド車輪とを備えること、
    を特徴とする走行試験用台車。
  17. 模型移動体を走行させながら試験する走行試験装置であって、
    前記模型移動体を路面に沿って移動自在にガイドするガイド部と、
    請求項14から請求項16までのいずれか1項に記載の走行試験用台車と、
    を備える走行試験装置。
  18. 請求項17に記載の走行試験装置において、
    前記走行試験用台車は、進行方向後側から駆動車によって駆動されること、
    を特徴とする走行試験装置。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の走行試験装置において、
    前記走行試験用台車と前記駆動車との間に連結される中間台車を備えること、
    を特徴とする走行試験装置。
  20. 請求項17から請求項19までのいずれか1項に記載の走行試験装置において、
    前記ガイド部は、前記模型移動体が模型車両であるときに、この模型車両が走行する模型レールを備えること、
    を特徴とする走行試験装置。
JP2009013990A 2009-01-26 2009-01-26 牽引装置、走行試験用台車及び走行試験装置 Pending JP2010169615A (ja)

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CN117419937A (zh) * 2023-11-16 2024-01-19 江苏路航轨道交通科技有限公司 一种设有调节组件的车体360检测用实验测试平台

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