JP2010169074A - 排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 集合型ハニカム構造体におけるハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を防止することができる排ガス浄化装置を提供すること。
【解決手段】 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体が、接着材層を介して複数個結束されてなるハニカム構造体と、排ガスが導入される導入管と排ガスが排出される排出管とが接続されており、上記ハニカム構造体が内部に配設されるケーシングと、上記ハニカム構造体と上記ケーシングとの間に配設され、上記ハニカム構造体を保持する保持シール材と、複数の開口を有しており、上記ケーシング内に配設される停止部材とからなり、上記ハニカム構造体の端面のうち、少なくとも上記排出管側に位置する端面が上記停止部材で覆われていることを特徴とする排ガス浄化装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、排ガス浄化装置に関する。
従来、ディーゼルエンジン等の内燃機関から排出される排ガス中には、パティキュレートマター(以下、PMともいう)が含まれており、近年、このPMが環境や人体に害を及ぼすことが問題となっている。また、排ガス中には、CO、HC又はNOx等の有害なガス成分が含まれており、この有害なガス成分が環境や人体に害を及ぼすことについても問題となっている。
そこで、排ガス中のPMを捕集したり、排ガスに含まれるCO、HC又はNOx等の排ガス中の有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、コージェライトや炭化ケイ素などの多孔質セラミックからなるハニカム構造体と、内燃機関と連結しており排ガスが導入される導入管及び外部と連結しており排ガスが排出される排出管が接続され、ハニカム構造体が内部に配設されるケーシングと、ハニカム構造体とケーシングとの間に配設され、ハニカム構造体とケーシングとの間に隙間が発生することを防止するとともに、ハニカム構造体を保持する保持シール材とからなる排ガス浄化装置が種々提案されている。
しかしながら、このような排ガス浄化装置においては、導入管側から排出管側への排ガスの流動に伴って圧力(以下、排ガスによる圧力ともいう)がハニカム構造体に加えられることにより、ハニカム構造体全体が当初配設された位置から排出管側に移動することがある。そして、このような場合には、ハニカム構造体とケーシングとが衝突してハニカム構造体が破損し、PMの捕集効率の低下、有害なガス成分の浄化効率の低下、圧力損失の上昇等が発生することによりハニカム構造体の浄化性能が著しく低下するという問題がある。
このような問題に対して、ハニカム構造体とケーシングとの衝突を防止する排ガス浄化装置が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1には、ケーシング内に配設された固定部材でハニカム構造体の端面の外周部が固定されることにより、ハニカム構造体がケーシング内で保持固定された排ガス浄化装置が開示されている。
また、特許文献2には、ケーシングの端部がコーン状に成形されており、このコーン状に成形されたケーシングの端部とハニカム構造体の端面の外周部とが当接することにより、ハニカム構造体がケーシング内で保持固定された排ガス浄化装置が開示されている。
特開平8−281034号公報 特開2000−45759号公報
特許文献1に記載の排ガス浄化装置では、保持シール材及び固定部材によりハニカム構造体がケーシング内で保持固定されているので、ハニカム構造体とケーシングとの衝突を防止することができるとされている。
また、特許文献2に記載の排ガス浄化装置では、ハニカム構造体が保持シール材により保持されているとともに、コーン状に成形されたケーシングの端部とハニカム構造体の端面の外周部とが当接することによって固定されているので、ハニカム構造体とケーシングとの衝突を防止することができるとされている。
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載の排ガス浄化装置では、ハニカム構造体として多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体が接着材層を介して複数個結束されたハニカム構造体(以下、集合型ハニカム構造体ともいう)を用いた場合において、次のような問題がある。
集合型ハニカム構造体は、湿潤混合物を所定の形状に成形した後に焼成してなるハニカム焼成体同士を接着材により複数個接着してから、乾燥固化等を行うことにより製造される。この乾燥固化された接着材層の強度は、ハニカム焼成体の強度に比べると低くなっている。そのため、排ガスによる圧力が集合型ハニカム構造体に加えられた場合には、接着材層にクラックが発生することがある。
そして、クラックが発生した状態でPMを除去する再生処理等を行うと、熱衝撃によってクラックが進展して亀裂が発生することによりクラックが発生した接着材層によって結束されていた一部のハニカム焼成体が集合型ハニカム構造体から排出管側に押されて移動してしまうことがある。特にハニカム焼成体が極端に移動した場合(以下、ハニカム焼成体の位置ずれともいう)には、集合型ハニカム構造体の浄化性能が低下することがある。また、移動した一部のハニカム焼成体が集合型ハニカム構造体から押し抜かれることにより、ハニカム焼成体が欠落してしまうこともある。そのため、ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を防止することが望まれている。
本発明では、集合型ハニカム構造体におけるハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を防止することができる排ガス浄化装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の排ガス浄化装置は、多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体が、接着材層を介して複数個結束されてなるハニカム構造体と、
排ガスが導入される導入管と排ガスが排出される排出管とが接続されており、上記ハニカム構造体が内部に配設されるケーシングと、
上記ハニカム構造体と上記ケーシングとの間に配設され、上記ハニカム構造体を保持する保持シール材と、
複数の開口を有しており、上記ケーシング内に配設される停止部材とからなり、
上記ハニカム構造体の端面のうち、少なくとも上記排出管側に位置する端面が上記停止部材で覆われていることを特徴とする。
請求項1に記載の排ガス浄化装置では、上記ハニカム構造体の端面のうち、少なくとも排出管側に位置する端面が上記停止部材で覆われている。
そのため、上記ハニカム構造体に排ガスによる圧力が加えられても、上記ハニカム構造体から排出管側へのハニカム焼成体の移動を防止することができる。また、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が上記停止部材に当接した状態で停止することになる。
従って、ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を防止することができる。
なお、本明細書において、集合型ハニカム構造体の排出管側端面が停止部材で覆われているとは、排出管側から観察した場合に、集合型ハニカム構造体の排出管側端面の全面が停止部材の端面と重なった状態を示すものとする。この場合には、集合型ハニカム構造体の排出管側端面と停止部材の端面との距離(後述する図2において両矢印Cで示す)がハニカム焼成体の長手方向における長さ(図2において両矢印Dで示す)より短くなっている。即ち、集合型ハニカム構造体の排出管側端面と停止部材の端面とは、ハニカム焼成体の長手方向における長さより短い範囲で互いに離れた状態となっているか、又は、互いに当接した状態となっている。
また、本明細書においては、ハニカム焼成体の位置ずれとは、集合型ハニカム構造体の端面から突出したハニカム焼成体の端面までの距離が5mm以上の場合をいうこととする。
請求項2に記載の排ガス浄化装置によると、上記停止部材を固定する固定部材が上記ケーシング内に配設されている。そのため、上記停止部材が当初配設された位置からずれにくくなっている。
従って、上記ハニカム構造体に排ガスによる圧力が加えられても、上記ハニカム構造体から排出管側へのハニカム焼成体の移動を確実に防止することができる。また、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が上記停止部材に当接した状態で確実に停止することになる。そのため、上記ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を効率的に防止することができる。
請求項3に記載の排ガス浄化装置では、上記停止部材が上記固定部材に結合している。
そのため、上記停止部材が当初配設された位置からよりずれにくい。従って、上記停止部材と上記ハニカム構造体の端面(排出管側端面)との接触が起こりにくい。
そのため、上記ハニカム構造体のなかでも特に破損の発生しやすい端面(排出管側端面)に欠け、クラック等の破損が発生することを防止することができる。
従って、上記ハニカム構造体の浄化性能の低下を防止することができる。
請求項4に記載の排ガス浄化装置によると、上記停止部材が上記ケーシング内に結合している。そのため、上記停止部材が当初配設された位置からずれにくくなっている。
そのため、上記ハニカム構造体に排ガスによる圧力が加えられても、上記ハニカム構造体から排出管側へのハニカム焼成体の移動を防止することができる。また、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が上記停止部材に当接した状態で停止することになる。従って、上記ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を効率的に防止することができる。
請求項5に記載の排ガス浄化装置によると、上記ハニカム構造体と上記停止部材との間に緩衝部材が配設されている。
請求項5に記載の排ガス浄化装置では、上記ハニカム構造体の排出管側端面が緩衝能を有する上記緩衝部材に当接しているので、排ガスによる圧力が加わることにより上記ハニカム構造体全体が当初配設された位置から上記排出管側に移動した場合においても、上記ハニカム構造体の排出管側端面に振動等の衝撃が加えられにくい。
そのため、請求項5に記載の排ガス浄化装置では、上記ハニカム構造体のなかでも特に破損の発生しやすい端面(排出管側端面)の破損を防止することができる。
従って、上記ハニカム構造体の浄化性能の低下を効率的に防止することができる。
請求項6に記載の排ガス浄化装置によると、上記ハニカム構造体は各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされたハニカムフィルタである。
従って、請求項6に記載の排ガス浄化装置では、排ガス中のPMを除去することができる。
請求項7に記載の排ガス浄化装置によると、上記ハニカム構造体は、各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされていない触媒担体である。
請求項7に記載の排ガス浄化装置では、上記触媒担体と排ガスに含まれるCO、HC又はNOx等の有害なガス成分とを接触させることによって、排ガスに含まれる有害なガス成分を浄化することができる。
請求項8に記載の排ガス浄化装置によると、上記ハニカム構造体(ハニカムフィルタ又は触媒担体)に触媒が担持されている。
そのため、再生処理において、上記ハニカムフィルタに捕集されたPMと上記触媒とを接触させることによって、PMの燃焼に必要な活性化エネルギーを低下させることができる。そのため、捕集されたPMをより低温で燃焼させることができる。また、上記触媒と排ガスに含まれるCO、HC又はNOx等の有害なガス成分とを接触させることによって、排ガスに含まれる有害なガス成分を浄化することができる。
請求項9に記載の排ガス浄化装置によると、複数の上記ハニカム構造体が上記ケーシング内に配設されており、各々のハニカム構造体の端面のうち、少なくとも上記排出管側に位置する端面が上記停止部材で覆われている。
請求項9に記載の排ガス浄化装置では、排ガスによる圧力が加わったとしても、一のハニカム構造体を構成する一部のハニカム焼成体の排出管側への移動を防止することができる。また、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が上記停止部材に当接した状態で停止することになる。従って、一のハニカム構造体を構成する一部のハニカム焼成体が排出管側に押し出されることがない。そのため、ハニカム焼成体が一のハニカム構造体の下流に配置されている他のハニカム構造体に衝突しにくく、他のハニカム構造体全体の破損を防止することができる。従って、他のハニカム構造体の浄化性能の低下を防止することができる。
請求項10に記載の排ガス浄化装置は、上記複数のハニカム構造体が少なくともハニカムフィルタ1個と少なくとも触媒担体1個とを含み、上記触媒担体が上記ハニカムフィルタよりも上記導入管側に配設されている。
そのため、上記触媒担体で排ガス中の有害なガス成分を浄化した際に発生する熱を、上記触媒担体よりも下流に位置する上記ハニカムフィルタでのPMの燃焼に利用しやすい。従って、請求項10に記載の排ガス浄化装置では、排ガス中のPMを極めて効率よく除去することができる。
請求項11に記載の排ガス浄化装置では、上記ハニカム構造体の端面と上記停止部材の端面との距離が1mm未満となっている。
従って、排ガスによる圧力が加わることにより、上記ハニカム構造体を構成する一部の上記ハニカム焼成体が上記排出管側に押し出された場合であっても、押し出された上記ハニカム焼成体が上記ハニカム構造体の端面から1mm以上、上記排出管側に突出することはない。
そのため、請求項11に記載の排ガス浄化装置では、上記ハニカム焼成体の位置ずれによる浄化性能の低下をより効率的に防止することができる。
第一実施形態の排ガス浄化装置を模式的に示す切欠き斜視図である。 第一実施形態の排ガス浄化装置を長手方向に平行に切断した際の切断面を模式的に示した断面図である。 第一実施形態の排ガス浄化装置を構成するハニカムフィルタを模式的に示す斜視図である。 図4(a)は、図3に示したハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体を模式的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A線断面図である。 図5(a)は、第一実施形態の排ガス浄化装置を構成する停止部材を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、第一実施形態の排ガス浄化装置を構成する保持シール材を模式的に示す斜視図である。 導入管及び排出管が接続されるケーシングにハニカムフィルタ、並びに、図5(a)及び図5(b)に示す停止部材及び保持シール材が配設された様子を模式的に示す斜視図である。 第二実施形態の排ガス浄化装置を長手方向に平行に切断した際の切断面を模式的に示した断面図である。 図8(a)は、第二実施形態の排ガス浄化装置を構成する緩衝部材を模式的に示す斜視図であり、図8(b)は、第二実施形態の排ガス浄化装置を構成する固定部材を模式的に示す斜視図である。 ハニカムフィルタ、保持シール材及び停止部材、並びに、図8(a)及び図8(b)に示す緩衝部材及び固定部材が、導入管及び排出管が接続されたケーシング内に配設された様子を模式的に示す斜視図である。 図10(a)は、第四実施形態の排ガス浄化装置を構成するケーシング及び固定部材を模式的に示す斜視図であり、図10(b)は、図10(a)に示したケーシング及び固定部材を模式的に示す側面図である。 第七実施形態の排ガス浄化装置を長手方向に平行に切断した際の切断面を模式的に示した断面図である。
(第一実施形態)
以下、本発明の一実施形態である第一実施形態について、図面を用いて以下に説明する。
図1は、第一実施形態の排ガス浄化装置を模式的に示す切欠き斜視図である。
図2は、第一実施形態の排ガス浄化装置を長手方向に平行に切断した際の切断面を模式的に示した断面図である。
なお、第一実施形態では、集合型ハニカム構造体として、ハニカムフィルタを用いている。
図1及び図2に示したように、第一実施形態の排ガス浄化装置10においては、内燃機関から排出された排ガスが導入される導入管20a及び排ガス浄化装置を通過した排ガスが外部に排出される排出管20bが接続された円筒状のケーシング30の内部に、ハニカムフィルタ40と、ハニカムフィルタ40とケーシング30との間に配設され、ハニカムフィルタ40を保持する保持シール材50と、ハニカムフィルタ40の排出管20b側に位置する端面(以下、排出管側端面ともいう)を覆っており、ケーシング30と結合した複数の開口60aを有する停止部材60とが配設されている。
また、ハニカムフィルタ40の排出管側端面40aと停止部材60の端面との距離C(図2参照)は、1mm未満となっている。
さらに、停止部材60は、外周近傍に主に金属からなる結合部60bを有しており、結合部60bとケーシング30とが溶接されることによって停止部材60とケーシング30とが互いに結合している(図2中、結合部60bとケーシング30との溶接部分を61で示す)。
上述した構成を有する排ガス浄化装置10を排ガスが通過する場合について図2を用いて以下に説明する。
図2に示したように、導入管20aから導入された排ガス(図2中、排ガスをGで示し、排ガスの流れを矢印で示す)は、ハニカムフィルタ40の導入管側に位置する端面40bに開口した一のセル45に流入し、セル45を隔てるセル壁46を通過する。この際、排ガス中のPMがセル壁46の内部で捕集され、排ガスが浄化されることとなる。浄化された排ガスは、排出管側端面40aに開口した他のセル45から流出し、停止部材60の開口60aを通過した後に、排出管20bから外部に排出される。
第一実施形態の排ガス浄化装置10では、このようにして排ガス中のPMが浄化されることになるが、これと同時にハニカムフィルタ40には、排ガスGによる圧力が加えられることにもなる。
以下、排ガス浄化装置10を構成するハニカムフィルタ及び各部材について、図面を用いて説明する。
まず、ハニカムフィルタ40について図3、図4(a)及び図4(b)を用いて説明する。
図3は、第一実施形態の排ガス浄化装置を構成するハニカムフィルタを模式的に示す斜視図である。
また、図4(a)は、図3に示したハニカムフィルタを構成するハニカム焼成体を模式的に示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A線断面図である。
図3に示すように、ハニカムフィルタ40は、図4(a)に示すようなハニカム焼成体41が接着材層42を介して複数個結束されてセラミックブロック43を構成し、さらに、このセラミックブロック43の外周にコート層44が形成されている。
また、図4(b)に示すように、ハニカム焼成体41は、長手方向(図4(a)中、両矢印Bで示す)に多数のセル45がセル壁46を隔てて並設され、各々のセル45におけるいずれか一方が封止材47によって目封じされている。そのため、セル壁46がフィルタとして機能するようになっている。
次に、停止部材、保持シール材、ケーシング、導入管及び排出管について図5(a)、図5(b)及び図6を用いて説明する。
図5(a)は、第一実施形態の排ガス浄化装置を構成する停止部材を模式的に示す斜視図であり、図5(b)は、第一実施形態の排ガス浄化装置を構成する保持シール材を模式的に示す斜視図である。
図6は、導入管及び排出管が接続されるケーシングにハニカムフィルタ、並びに、図5(a)及び図5(b)に示す停止部材及び保持シール材が配設された様子を模式的に示す斜視図である。
まず、停止部材60について説明する。図5(a)に示すように、停止部材60の形状は、円盤状であり、所定の線径を有する金属線60cを編むことによって形成された金属網からなる。また、停止部材60の端面の直径は、図6に示すケーシング30の内径と略同一になっている。そして、端面の略全面には、平面視四角形状の開口(開き目)60aが複数形成されており、開口60aは、停止部材60の一方の端面から他方の端面まで貫通している。
この開口60aの大きさは、ハニカムフィルタ40を構成するハニカム焼成体の長手方向に垂直な断面におけるセルの大きさよりも充分大きくなっている。
また、停止部材60の外周近傍には、主に金属からなる結合部60bが形成されている。
停止部材60の開口率については、65%〜95%であることが望ましく、70%〜90%であることがより望ましい。
開口率が65%未満であると、排ガスが通過しにくくなるので、圧力損失が増加することがある。
一方、開口率が95%を超えると、強度が不充分になることがある。そのため、排ガスによる圧力によりハニカム焼成体又はハニカムフィルタ全体が排出管側に移動した場合には、ハニカム焼成体又はハニカムフィルタ全体を確実に停止することができなくなることがある。
また、開口率が70%〜90%であると、排ガスがより通過しやすいので、圧力損失をより低くすることができる。また、強度を充分に確保することができるので、ハニカム焼成体又はハニカムフィルタ全体をより確実に停止することができる。
次に、保持シール材50について説明する。図5(b)に示す保持シール材50は、主にアルミナ等の無機繊維からなり、その外形は、略矩形状となっている。また、その長さ(図5(b)中、両矢印Lで示す)は、図6に示すハニカムフィルタ40の外周の長さと略同一となっており、幅(図5(b)中、両矢印Wで示す)は、ハニカムフィルタ40の長手方向における長さと略同一となっている。また、所定の厚さ(図5(b)中、両矢印Tで示す)を有している。
そして、幅方向に平行な端面のうち、一方の端面には凸部50aが設けられ、他方の端面には凹部50bが設けられている。凸部50aと凹部50bとは、図6に示したように保持シール材50をハニカムフィルタ40の外周に巻き付けた際に、互いに嵌合するようになっている。
続いて、ケーシング30について説明する。図6に示すケーシング30は、主にステンレス等の金属からなる円筒状であって、所謂クラムシェル型のケーシングである。即ち、ケーシング30は、ケーシング30を長手方向に平行に分割した断面視U字状であって、内面31a(31b)及び外面32a(32b)を有する二個のケーシング分割体30aと30bとから構成されている。また、その内径は、ハニカムフィルタ40の端面の直径とハニカムフィルタ40に巻き付けられた状態の保持シール材50の厚さとを合わせた長さより若干短くなっており、また、その長さは、ハニカムフィルタ40の長手方向における長さよりも若干長くなっている。
最後に、導入管20a及び排出管20bについて説明する。
導入管20aは、主にステンレス等の金属からなり、その形状は円筒状である。そして、図6に示すように、一方の端面の外径(内径)は、ケーシング30の外径(内径)と略同一となっている。また、他方の端面の外径(内径)は、ケーシング30の端面の外径(内径)よりも小さくなっている。そして、一方の端面近傍の形状は、一方の端面側から他方の端面側に向かって径が縮小したテーパー状になっている。
この導入管20aの他方の端面は、必要に応じてさらに排ガス管が接続された上で内燃機関と連結されることになる。
排出管20bについても他方の端面が外部と連結されること以外は、導入管20aと同様の構成となっている。
以下、第一実施形態の排ガス浄化装置の製造方法について説明する。
はじめに、ハニカムフィルタを作製する方法について説明する。
まず、平均粒子径の異なる炭化ケイ素粉末にカルボキシメチルセルロース等の有機バインダと、水等の分散媒とを加えた後に混練し、さらに、グリセリン等の可塑剤、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル等の潤滑剤、エチレングリコール等の成形助剤等を加え、再度混練して湿潤混合物とする。その後、湿潤混合物を用いて押出成形を行うことにより生成形体を作製する。
次に、上記生成形体を乾燥させたセラミック乾燥体の所定のセルに上記生成形体と同様の組成のペーストを充填し、乾燥、脱脂を行う。さらに焼成を行うことにより、所定の大きさであって各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされたハニカム焼成体を作製する。
続いて、アルミナファイバ等の無機繊維、炭化ケイ素粉末等の無機粒子、シリカゾル等の無機バインダ、カルボキシメチルセルロース等の有機バインダ及び水等を含む耐熱性の接着材ペーストを用いて、上記ハニカム焼成体を多数結束させた後に乾燥固化し、切断することにより、セラミックブロックを作製する。
次に、アルミナシリケート等からなる無機繊維、炭化ケイ素粉末等の無機粒子、シリカゾル等の無機バインダ、カルボキシメチルセルロース等の有機バインダ及び水等を混練してシール材ペースト(コート層用ペースト)を調製する。
上記シール材ペースト(コート層用ペースト)を用いて上記セラミックブロックの外周にシール材層(コート層)を形成した後に、上記シール材層(コート層)を乾燥させる。これにより、円柱状の集合型ハニカム構造体であって、各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされたハニカムフィルタを作製する。
次に、主にアルミナ等の無機繊維からなるマット材を切断し、所定の大きさの略矩形状であって、幅方向に平行な端面のうち、一方の端面に凸部が形成されており、他方の端面に凸部と嵌合する形状の凹部が形成された保持シール材を作製する。
さらに、所定のメッシュ、線径及び開口率を有する金属網を端面の直径がケーシングの内径と略同一となるように円盤状に切断して金属網を作製する。次に、主にステンレス等の金属からなる円盤状の金属板に打ち抜き加工を施すことによって、外径がケーシングの内径と略同一であり、内径がハニカムフィルタの端面の直径と略同一となった結合部材を作製する。この結合部材を円盤状の金属網に重ねた状態で金属網と溶接することで、結合部が形成された停止部材を作製する。
上記ハニカムフィルタ及び各部材を用いて排ガス浄化装置を製造する方法について説明する。
まず、ハニカムフィルタの外周に保持シール材の凹部と凸部とが嵌合するようにして保持シール材を巻き付ける。次に、ケーシング分割体の内面が上を向くように配置し、上記ケーシング分割体の内面に上記保持シール材が巻き付けられたハニカムフィルタを配設する。さらに上記ハニカムフィルタの一方の端面に隣接するように停止部材を配設する。この際、停止部材の端面のうち、結合部が形成されていない端面がハニカムフィルタ側となるように配設する。
これにより、ハニカムフィルタ及び停止部材の下側半分がケーシング分割体に配設されることとなる。
次に、上記ケーシング分割体に配設されたハニカムフィルタ及び停止部材の上側半分に別のケーシング分割体を被せた後に、ケーシング分割体同士を上下方向から圧縮する。そして、ケーシング分割体同士が当接したところで溶接によってケーシング分割体同士を結合させることによりケーシングとする。なお、溶接の代わりに、ネジ、所定の金具等の結合手段を用いてもよい。
次に、溶接によってケーシングと停止部材の結合部とを結合させる。なお、溶接の代わりに、ネジ、所定の金具等の結合手段を用いてもよい。
続いて、ケーシングの端部のうち、停止部材が配設された側に位置する端部に排出管を溶接によって接続する。同様にして、排出管が接続された側と反対側の端部に導入管を接続する。
以上の工程により第一実施形態の排ガス浄化装置を製造する。
以下に、第一実施形態の排ガス浄化装置についての作用効果を列挙する。
(1)第一実施形態の排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの排出管側端面が停止部材で覆われている。
そのため、ハニカムフィルタの排出管側端面と停止部材の端面とが当接している場合には、ハニカムフィルタに排ガスによる圧力が加えられても、ハニカムフィルタから排出管側へのハニカム焼成体の移動を防止することができる。
また、ハニカムフィルタの排出管側端面と停止部材の端面とが離れた状態で配設されている場合には、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が停止部材に当接した状態で停止することになる。
このように、第一実施形態の排ガス浄化装置では、ハニカム焼成体がハニカムフィルタから排出管側に位置ずれすることがない。また、ハニカム焼成体がハニカムフィルタから押し抜かれることがないので、ハニカム焼成体の欠落を防止することができる。
なお、ハニカムフィルタに排ガスによる圧力が加わった場合には、ハニカムフィルタ全体が当初配設された位置から排出管側に移動することもあると考えられる。しかしながら、上述したように、ハニカムフィルタの排出管側端面が停止部材で覆われている。従って、ハニカムフィルタの排出管側端面と停止部材の端面とが当接するように配設されている場合には、ハニカムフィルタの排出管側への移動を確実に防止することができる。
また、ハニカムフィルタの排出管側端面と停止部材の端面とが離れた状態で配設されている場合には、ハニカムフィルタ全体が排出管側に移動したとしても、移動したハニカムフィルタの排出管側端面が停止部材に当接した状態となり、ハニカムフィルタ全体が停止することになる。従って、ハニカムフィルタとケーシングとの衝突を防止することができるので、ハニカムフィルタ全体の破損を防止することができる。
(2)第一実施形態の排ガス浄化装置では、停止部材がケーシング内の所定の位置に結合しており、停止部材が当初配設された位置からずれにくくなっている。そのため、ハニカムフィルタに排ガスによる圧力が加えられても、ハニカムフィルタから排出管側へのハニカム焼成体の移動を防止することができる。また、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が停止部材に当接した状態で停止することになる。従って、ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を効率的に防止することができる。
(3)第一実施形態の排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの端面と停止部材の端面との距離が1mm未満となっており、押し出されたハニカム焼成体がハニカムフィルタの端面から1mm以上、排出管側に突出することはない。
従って、ハニカム焼成体の位置ずれによる浄化性能の低下をより効率的に防止することができる。
以下、本発明の第一実施形態をより具体的に開示した実施例を示すが、第一実施形態はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)ハニカムフィルタの作製
(1−1)生成形体作製工程
平均粒子径11μmのα型炭化ケイ素粉末60重量%と、平均粒子径0.5μmのα型炭化ケイ素粉末40重量%とを混合し、得られた混合物100重量部に対して、有機バインダ(カルボキシメチルセルロース)を5重量部、分散媒として水を10重量部加えて混練し、さらに、可塑剤(グリセリン)と潤滑剤(日本油脂社製 ユニルーブ)とを少量加えてさらに混練して湿潤混合物とした後、押出成形を行うことにより生成形体を作製した。
(1−2)ハニカム焼成体作製工程
次に、マイクロ波乾燥機等を用いて上記生成形体を乾燥させ、セラミック乾燥体とした後、上記生成形体と同様の組成のペーストを所定のセルに充填した。その後、再び乾燥機を用いて乾燥させてから、400℃で脱脂し、常圧のアルゴン雰囲気下2200℃、3時間で焼成を行った。これにより、気孔率が42%、平均気孔径が9μm、その大きさが34.3mm×34.3mm×150mmで、セル密度が23.3個/cm、セル壁の厚さが0.4mmのハニカム焼成体を作製した。
(1−3)セラミックブロック作製工程
平均繊維長20μmのアルミナファイバ30重量%、平均粒子径0.6μmの炭化ケイ素粉末21重量%、シリカゾル15重量%(SiO固形分:30重量%)、カルボキシメチルセルロース5.6重量%、及び、水28.4重量%を含む耐熱性の接着材ペーストを用いて、上記ハニカム焼成体を多数結束させ、さらに、120℃で乾燥させ、続いて、ダイヤモンドカッターを用いて切断することにより、円柱状のセラミックブロックを作製した。
(1−4)シール材ペースト作製工程
次に、アルミナシリケートファイバ(平均繊維長:50μm)23.3重量%、平均粒子径0.3μmの炭化ケイ素粉末30.2重量%、シリカゾル(SiO固形分:30重量%)7重量%、カルボキシメチルセルロース0.5重量%及び水39重量%を混練してシール材ペーストを調製した。
(1−5)シール材層形成工程
次に、上記シール材ペーストを用いて、上記セラミックブロックの外周に厚さ0.2mmのシール材層を形成した。そして、このシール材層を120℃で乾燥して、直径143.8mm×長さ150mmの円柱状の集合型ハニカム構造体であって、各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされたハニカムフィルタを作製した。
(2)保持シール材の作製
無膨張性アルミナファイバマット(三菱化学製 マフテック)を切断し、幅方向に平行な端面のうち、一方の端面に凸部が形成されており、他方の端面の一部に凸部と嵌合する形状の凹部が形成された長さ452mm×幅150mm×厚さ8mmの大きさの保持シール材を作製した。
(3)停止部材の作製
16メッシュ(メッシュとは、1インチ(25.4mm)の間にある開き目の数を表す)、線径0.2mm、開口率76.6%の平織金属網を切断し、直径152mmの大きさの円盤状の金属網を作製した。さらに、主にステンレス等の金属からなる円盤状の金属板に打ち抜き加工を施すことによって、外径152mm(内径143.8mm)×厚さ4mmである結合部材を作製した。この結合部材を円盤状の金属網に重ねた状態で金属網と溶接することで、結合部が形成された停止部材を作製した。
(4)排ガス浄化装置の製造
上記工程(1)で作製したハニカムフィルタの外周に上記工程(2)で作製した保持シール材を凹部と凸部とが嵌合するようにして巻き付けた。次に、主にステンレスからなる円筒状物を長手方向に平行に分割した断面視U字状であって、内面及び外面を有する形状のステンレス製のケーシング分割体を準備し、ケーシング分割体の内面が上を向くようにしてケーシング分割体を配置した。この状態で、保持シール材を巻き付けたハニカムフィルタをケーシング分割体の内面に配設した。
次に、ハニカムフィルタの一方の端面に隣接するように、上記工程(3)で作製した停止部材を配設した。このとき、停止部材の端面のうち、結合部が形成されていない端面がハニカムフィルタ側となるように配設した。
続いて、ハニカムフィルタ及び停止部材が配設されたケーシング分割体に別のケーシング分割体を被せた後に、ケーシング分割体同士を上下方向から圧縮した。そして、ケーシング分割体同士が当接したところで溶接によってケーシング分割体同士を結合させることによりケーシングとした。さらに、溶接によって、ケーシングと停止部材の結合部とを結合させた。
次に、ステンレスからなるテーパー状に形成された排出管をケーシングの端部のうち停止部材が配設された側の端部に配設し、溶接によってケーシングの端部と接続した。同様にして、ケーシングの排出管が接続された側の端部と反対側の端部にも排出管と同じ形状の導入管を接続した。
以上の工程により実施例1の排ガス浄化装置を製造した。
なお、このようにして製造した排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの排出管側端面と停止部材の端面との距離が0.5mmとなっていた。
実施例1の排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの排出管側端面が停止部材で覆われているとともに、停止部材がケーシング内の所定の位置に結合しており、停止部材が当初配設された位置からずれにくくなっている。そのため、排ガスによる圧力が加えられた場合であっても、ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を効率的に防止することができると考えられる。
さらには、ハニカムフィルタの端面と停止部材の端面との距離が1mm未満となっている。そのため、ハニカムフィルタにおける浄化性能の低下を効率的に防止することができると考えられる。
(第二実施形態)
以下、本発明の一実施形態である第二実施形態について、図7を参照して以下に説明する。図7は、第二実施形態の排ガス浄化装置を長手方向に平行に切断した際の切断面を模式的に示した断面図である。
図7においては、排ガスをGで示している。また、排ガスの流れを矢印で示している。
なお、第二実施形態では、集合型ハニカム構造体としてハニカムフィルタを用いている。
図7に示すように、第二実施形態の排ガス浄化装置100は、円筒状のケーシング130と、ケーシング130の一方の端部と接続されるとともに、接続部近傍がテーパー状に形成された円筒状の導入管120aと、導入管120aと同様の構成を有しておりケーシング130の他方の端部と接続される排出管120bと、ケーシング130内に配設されるハニカムフィルタ140と、ハニカムフィルタ140及びケーシング130の間に配設された保持シール材150と、ハニカムフィルタ140の排出管側端面140aに配設された緩衝部材170と、緩衝部材170に隣接するように配設された停止部材160と、停止部材160に隣接するように配設されるとともに、停止部材160と結合した固定部材180とから構成されている。
なお、ケーシング内に配設されたハニカムフィルタ140、保持シール材150、緩衝部材170、停止部材160及び固定部材180を合わせて浄化部190ともいうこととする。
次に、第二実施形態の排ガス浄化装置100の内部の構成について説明する。
排ガス浄化装置100においては、ハニカムフィルタ140の排出管側端面140aと停止部材160の端面との距離(図7中、両矢印Eで示す)は、1mm未満となっている。
さらに、停止部材160の結合部160bと固定部材180とが溶接されることによって停止部材160と固定部材180とが互いに結合している(図7中、結合部160bと固定部材180との溶接部分を161で示す)。
また、排出管120bは、外部に連結した側の端面に向かってテーパー状に形成されており、固定部材180の外周部の一部が排出管120bと当接している。そのため、固定部材180は、当初配設された位置から排出管120b側に移動しないようになっている。
また、図7に示すように、ケーシング130内に配設された浄化部190では、ハニカムフィルタ140(ハニカム焼成体141)の排出管側端面140aの全面と接するように緩衝部材170が配設されている。緩衝部材170は、複数の気孔を有するファイバ体で形成されており、排ガスが通過することができるようになっている。
このような構成を有する第二実施形態の排ガス浄化装置100を排ガスが通過する場合について説明する。
導入管120aから導入された排ガスGは、ハニカムフィルタ140の導入管側に位置する端面140bに開口した一のセル145に流入し、セル145を隔てるセル壁146を通過する。この際、排ガス中のPMがセル壁146の内部で捕集され、排ガスが浄化されることになる。浄化された排ガスは、排出管側端面140aに開口した他のセル145から流出する。そして、流出した排ガスは、緩衝部材170を通過し、さらに、停止部材160の開口160aを通過した後に、排出管120bから外部に排出される。
このようにして排ガスが浄化されるのに伴って、ハニカムフィルタ140には、排ガスGによる圧力が加えられることになる。
以下、上述した排ガス浄化装置100を構成する各部材等について、図8(a)、図8(b)及び図9を参照して詳しく説明する。
図8(a)は、第二実施形態の排ガス浄化装置を構成する緩衝部材を模式的に示す斜視図であり、図8(b)は、第二実施形態の排ガス浄化装置を構成する固定部材を模式的に示す斜視図である。
図9は、ハニカムフィルタ、保持シール材及び停止部材、並びに、図8(a)及び図8(b)に示す緩衝部材及び固定部材が、導入管及び排出管が接続されたケーシング内に配設された様子を模式的に示す斜視図である。
図9に示すハニカムフィルタ140、ケーシング130、保持シール材150、停止部材160、導入管120a及び排出管120bの構成については、第一実施形態の排ガス浄化装置の説明で既に述べているので、説明を省略する。
まず、緩衝部材170について説明する。図8(a)に示すように、緩衝部材170は、円盤状であり、主にアルミナ等の無機繊維からなるシート状のファイバ体である。そして、その端面の直径は、図9に示すケーシング130の内径と略同一であり、厚さは1mm未満である。
続いて、固定部材180について説明する。図8(b)に示すように、固定部材180は、主にステンレス等の金属からなり、その形状は、所定の厚さを有するリング状である。その外径は、図9に示すケーシング130の内径と略同一となっており、内径は、図9に示すハニカムフィルタ140の端面の直径より若干大きくなっている。
以下、第二実施形態の排ガス浄化装置の製造方法について説明する。
まず、第一実施形態の排ガス浄化装置の製造方法と同様にして、ハニカムフィルタ、ケーシング、保持シール材、停止部材、導入管及び排出管を作製する。
次に、主にアルミナ等の無機繊維を抄造してなるマット材を端面の直径がケーシングの内径と略同一であって、厚さが1mm未満となるように加工することにより、シート状のファイバ体からなる緩衝部材を作製する。
続いて、主にステンレス等の金属からなる円盤状の金属板に打ち抜き加工を施すことによって、端面の外径がケーシングの内径と略同一であり、端面の内径がハニカムフィルタの端面の直径より若干大きくなっているリング状の固定部材を作製する。
上記ハニカムフィルタ及び各部材を用いて排ガス浄化装置を製造する方法について説明する。
まず、ハニカムフィルタの外周に保持シール材の凹部と凸部とが嵌合するようにして保持シール材を巻き付ける。次に、ケーシング分割体を内面が上側を向くように配置し、上記ケーシング分割体の内面に上記保持シール材が巻き付けられたハニカムフィルタを配設する。さらに、上記ハニカムフィルタの一方の端面と隣接するように緩衝部材を配設する。続いて、結合部と溶接することによって停止部材と結合させた固定部材を、停止部材が緩衝部材に隣接するようにして配設する。
次に、上記ハニカムフィルタ及び各部材が配設されたケーシング分割体に別のケーシング分割体を被せた後に、ケーシング分割体同士を上下方向から圧縮する。そして、ケーシング分割体同士が当接したところで溶接によってケーシング分割体同士を結合させることによりケーシングとする。なお、溶接の代わりに、ネジ、所定の金具等の結合手段を用いてもよい。
続いて、ケーシングの端部のうち、停止部材が配設された側に位置する端部に排出管を溶接によって接続する。同様にして、排出管が接続された側と反対側の端部に導入管を接続する。
以上の工程により第二実施形態の排ガス浄化装置を製造する。
第二実施形態においても、第一実施形態において説明した効果(1)及び(3)を発揮することができる。
また、以下の効果を発揮することができる。
(4)第二実施形態の排ガス浄化装置では、停止部材を固定する固定部材がケーシング内の所定の位置に配設されている。そのため、停止部材が当初配設された位置からずれにくくなっている。
従って、ハニカムフィルタに排ガスによる圧力が加えられても、ハニカムフィルタから排出管側へのハニカム焼成体の移動を確実に防止することができる。また、ハニカム焼成体が移動したとしても、移動したハニカム焼成体が停止部材に当接した状態で確実に停止することになる。そのため、ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を効率的に防止することができる。
(5)第二実施形態の排ガス浄化装置では、停止部材が固定部材に結合している。
そのため、停止部材が当初配設された位置からよりずれにくく、停止部材とハニカム構造体との接触が起こりにくい。
そのため、ハニカムフィルタのなかでも特に破損の発生しやすい端面(排出管側端面)に欠け、クラック等の破損が発生することを防止することができる。
従って、ハニカムフィルタの浄化性能の低下を防止することができる。
(6)第二実施形態の排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの排出管側端面が緩衝能を有する緩衝部材に当接しているので、排ガスによる圧力が加わることによりハニカムフィルタ全体が当初配設された位置から排出管側に移動した場合においても、ハニカムフィルタの排出管側端面に振動等の衝撃が加えられにくい。そのため、ハニカムフィルタのなかでも特に破損の発生しやすい端面(排出管側端面)の破損を防止することができる。
従って、ハニカムフィルタの浄化性能の低下を効率的に防止することができる。
(実施例2)
(1)ハニカムフィルタの作製
実施例1の(1)と同様にして、ハニカムフィルタを作製した。
(2)保持シール材の作製
実施例1の(2)と同様にして、保持シール材を作製した。
(3)停止部材の作製
実施例1の(3)と同様にして、停止部材を作製した。
(4)緩衝部材の作製
無膨張性アルミナファイバを抄造して得られたマット材を直径152mm×厚さ0.5mmの大きさに加工してシート状のファイバ体からなる緩衝部材を作製した。
(5)固定部材の作製
直径152mm×厚さ4mmの円盤状のステンレス製の金属板に打ち抜き加工を施すことによって、外径152mm(内径142mm)×厚さ4mmの大きさのリング状の固定部材を作製した。
(6)排ガス浄化装置の製造
実施例1の工程(4)と同様にして、保持シール材を巻き付けたハニカムフィルタをケーシング分割体の内面に配設した。
次に、ハニカムフィルタの一方の端面と隣接するように上記工程(4)で作製した緩衝部材をケーシング分割体の内面に配設した。続いて、停止部材の結合部と固定部材とを結合させた後に、この固定部材を停止部材が緩衝部材に隣接するようにしてケーシング分割体の内面に配設した。
そして、ハニカムフィルタ及び停止部材が配設されたケーシング分割体に別のケーシング分割体を被せた後に、ケーシング分割体同士を上下方向から圧縮した。そして、ケーシング分割体同士が当接したところで溶接によってケーシング分割体同士を結合させることでケーシングとした。
次に、ステンレスからなるテーパー状に形成された排出管をケーシングの端部のうち停止部材が配設された側の端部に配設し、溶接によってケーシングの端部と接続した。同様にして、ケーシングの排出管が接続された側の端部と反対側の端部にも排出管と同じ形状の導入管を接続した。
以上の工程により第二実施形態の排ガス浄化装置を製造した。
なお、このようにして製造した排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの排出管側端面と停止部材の端面との距離が0.5mmとなっていた。
また、排出管がテーパー状に形成されており、停止部材と結合した固定部材が排出管の一部に当接していた。
実施例2の排ガス浄化装置では、ハニカムフィルタの排出管側端面が停止部材で覆われている。そのため、排ガスによる圧力が加えられた場合であっても、ハニカム焼成体の位置ずれ及びハニカム焼成体の欠落を防止することができると考えられる。
また、停止部材を固定する固定部材がケーシング内の所定の位置に配設されていることに加えて、停止部材が固定部材に結合している。そのため、停止部材が当初配設された位置からずれにくく、停止部材が移動することによる停止部材とハニカム構造体との接触が起こりにくいと考えられる。
さらには、ハニカムフィルタの端面と停止部材の端面との距離が1mm未満となっている。そのため、ハニカムフィルタにおける浄化性能の低下を効率的に防止することができると考えられる。
(第三実施形態)
次に、本発明の一実施形態である第三実施形態について説明する。
第三実施形態では、第二実施形態の排ガス浄化装置に係る停止部材が固定部材と結合していない。
第三実施形態においても、第一実施形態において説明した効果(1)及び(3)、並びに、第二実施形態で説明した効果(4)及び(6)を発揮することができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の一実施形態である第四実施形態について図面を用いて説明する。
図10(a)は、第四実施形態の排ガス浄化装置を構成するケーシング及び固定部材を模式的に示す斜視図であり、図10(b)は、図10(a)に示したケーシング及び固定部材を模式的に示す側面図である。
第四実施形態では、第二実施形態の排ガス浄化装置に係る固定部材が主にステンレス等の金属からなる複数個の金具である。具体的には、図10(a)及び図10(b)に示したように、固定部材280は六個の金具から構成されている。そして、それぞれの間隔が均等となるようにケーシング230(230a及び230b)の内周に沿ってケーシング230(230a及び230b)内の所定の位置に溶接されている。上記金具は、一つのケーシング分割体230a(230b)につき三個ずつ配設されている。
また、上記金具は、停止部材(図示せず)と溶接によって結合している。
第四実施形態においても、第一実施形態において説明した効果(1)及び(3)、並びに、第二実施形態において説明した効果(4)〜(6)を発揮することができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の一実施形態である第五実施形態について説明する。
第五実施形態では、第一実施形態の排ガス浄化装置に係るハニカムフィルタに白金等の触媒が担持された構成となっている。なお、ハニカムフィルタに触媒を担持させる方法としては、例えば、ジニトロジアンミン白金硝酸([Pt(NH(NO]HNO)溶液等をハニカムフィルタに含浸させた後にハニカムフィルタを加熱する方法等が挙げられる。
第五実施形態においても、第一実施形態において説明した効果(1)、(2)及び(3)を発揮することができる。
また、以下の効果を発揮することができる。
(7)第五実施形態の排ガス浄化装置では、ケーシング内に、触媒が担持されたハニカムフィルタが配設されている。
そのため、ハニカムフィルタに捕集されたPMと触媒とを接触させることによって、捕集されたPMをより低温で燃焼させることができる。従って、第五実施形態の排ガス浄化装置では、排ガス中のPMを効率よく除去することができる。
さらには、触媒と排ガスに含まれる有害なガス成分とを接触させることによって、排ガスに含まれる有害なガス成分を浄化することができる。
(第六実施形態)
次に、本発明の一実施形態である第六実施形態について説明する。
第六実施形態では、ケーシング内に、第二実施形態の排ガス浄化装置に係るハニカムフィルタがその各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされていない構成となった触媒担体と、触媒担体及びケーシングの間に配設された保持シール材と、触媒担体の排出管側端面に配設された緩衝部材と、緩衝部材に隣接するように配設された停止部材と、停止部材に隣接するように配設されるとともに、ケーシングと結合した固定部材とからなる浄化部が配設されている。さらには、上記触媒担体に触媒が担持されている。
以下、第六実施形態の排ガス浄化装置に係る触媒担体を作製する方法について説明する。
まず、アルミナ、シリカ等の無機粒子と、アルミナ、シリカ等の無機繊維と、シリカゾル等の無機バインダとに、必要に応じて、カルボキシメチルセルロース等の有機バインダ、水等の分散媒、ポリオキシエチレンモノブチルエーテル等の潤滑剤、エチレングリコール等の成形助剤を成形性にあわせて適宜加えることにより湿潤混合物を調製する。続いて、調製した湿潤混合物を用いて押出成形を行うことにより生成形体を作製し、乾燥させることによりセラミック乾燥体を作製する。
その後は、セラミック乾燥体の所定のセルを目封じせず、また、焼成温度を500〜1200℃とすること以外は、第一実施形態の排ガス浄化装置に係るハニカムフィルタを作製する方法と同様にして集合型ハニカム構造体を作製する。
得られた集合型ハニカム構造体は、各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされていない触媒担体となる。
次に、この触媒担体に、第五実施形態の排ガス浄化装置に係るハニカムフィルタに触媒を担持させる方法と同様にして触媒を担持させる。以上の工程により触媒が担持された触媒担体を作製する。
なお、第六実施形態で用いる触媒については、第五実施形態で説明した触媒と同様の触媒を用いることができる。
以下、第六実施形態の排ガス浄化装置についての作用効果を列挙する。
(8)第六実施形態の排ガス浄化装置では、ケーシング内に、集合型ハニカム構造体の各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされていない触媒担体が配設されており、該触媒担体に触媒が担持されている。
従って、第六実施形態の排ガス浄化装置は、排ガス中の有害なガス成分を浄化することができる。
(9)また、第六実施形態の排ガス浄化装置は、第一実施形態の作用効果で述べた(1)〜(3)と同様の理由によって、PMの捕集効率及び有害なガス成分の浄化効率が高い状態を長期間に渡って維持することができる。
(第七実施形態)
次に、本発明の一実施形態である第七実施形態の排ガス浄化装置の内部の構成について、図11を参照しながら説明する。
図11は、第七実施形態の排ガス浄化装置を長手方向に平行に切断した際の切断面を模式的に示した断面図である。
図11に示すように、第七実施形態の排ガス浄化装置300は、ケーシング330と、導入管320aと、排出管320bと、ケーシング330内に配設された第一の浄化部390及び第二の浄化部190とから構成されている。
このような第七実施形態の排ガス浄化装置300の内部の構成について、図面を用いて以下に説明する。
図11に示したように、ケーシング330の導入管320a側には、緩衝部材が配設されておらず、停止部材と固定部材とが結合していないこと以外は第六実施形態の排ガス浄化装置に係る浄化部と同様の構成を有する第一の浄化部390が配設されている。即ち、触媒担体340と、触媒担体340及びケーシング330の間に設置された保持シール材350と、触媒担体340の排出管側端面340aに設置された停止部材360と、停止部材360に隣接するように設置された固定部材380とが配設されている。
また、固定部材380は、ネジ、所定の金具等によってケーシング330と結合している。
一方、ケーシング330内の排出管320b側には、緩衝部材が配設されておらず、停止部材と固定部材とが結合していないこと以外は第二実施形態の排ガス浄化装置に係る浄化部と同様の構成を有する第二の浄化部190が配設されている。即ち、ハニカムフィルタ140と、ハニカムフィルタ140及びケーシング330の間に設置された保持シール材150と、ハニカムフィルタ140の排出管側端面140aに設置された停止部材160と、停止部材160に隣接するように設置された固定部材180とが配設されている。
また、固定部材180は、ネジ、所定の金具等によってケーシング330と結合している。
このような構成を有する第七実施形態の排ガス浄化装置300では、導入管320aから導入された排ガス(図11中、排ガスをGで示し、その流れを矢印で示す。)が触媒担体340を通過した後、ハニカムフィルタ140を通過して排出管320bから外部に排出されることになる。
このようにして排ガスが浄化されるのに伴って、触媒担体340及びハニカムフィルタ140には、排ガスGによる圧力が加えられることになる。
以下、第七実施形態の排ガス浄化装置の製造方法について説明する。
まず、第六実施形態の排ガス浄化装置に係る触媒担体と同様の方法により作製した触媒担体と、第一実施形態の排ガス浄化装置に係るハニカムフィルタと同様の方法により作製したハニカムフィルタを準備する。
次に、緩衝部材を用いないことと、固定部材と停止部材とを固定しないこと以外は第二実施形態と同様にして、第一の浄化部をケーシング分割体の内面に配設する。
続けて、緩衝部材を用いないことと、固定部材と停止部材とを固定しないこと以外は第二実施形態と同様にして、第二の浄化部を第一の浄化部と隣り合うように配設する。この場合には、第一の浄化部を構成する触媒担体の各部材が配設された側の端面と、第二の浄化部を構成するハニカムフィルタの各部材が配設された側の端面とが同じ方向となるようにして配設する。
次に、上記触媒担体、上記ハニカムフィルタ及び各部材が配設されたケーシング分割体に別のケーシング分割体を被せた後に、ケーシング分割体同士を上下方向から圧縮する。そして、ケーシング分割体同士が当接したところで溶接によってケーシング分割体同士を結合させることによりケーシングとする。
なお、溶接の代わりに、ネジ、所定の金具等の結合手段を用いてもよい。
続いて、ネジ、所定の金具等によって第一の浄化部を構成する固定部材及び第二の浄化部を構成する固定部材をそれぞれケーシングと結合する。
最後に、第二実施形態の排ガス浄化装置を製造する方法と同様にして、接続工程を行うことにより第七実施形態の排ガス浄化装置を製造する。
このようにして製造する第七実施形態の排ガス浄化装置では、第一の浄化部(触媒担体)が導入管側に位置することになる。また、第二の浄化部(ハニカムフィルタ)が排出管側、即ち、触媒担体の下流に位置することになる。
以下、第七実施形態の排ガス浄化装置についての作用効果を列挙する。
第七実施形態の排ガス浄化装置では、第一の浄化部として、緩衝部材が配設されておらず、停止部材と固定部材が結合していないこと以外は第六実施形態の浄化部と同様の構成を有する浄化部を用いているので、第六実施形態において説明した効果(8)及び(9)を発揮することができる。
また、第二の浄化部として、緩衝部材が配設されておらず、停止部材と固定部材とが結合していないこと以外は第二実施形態の浄化部と同様の構成を有する浄化部を用いているので、第二実施形態において説明した効果(4)を発揮することができる。
さらには、以下の効果を発揮することができる。
(10)第七実施形態の排ガス浄化装置では、第一の浄化部を構成する触媒担体及び第二の浄化部を構成するハニカムフィルタの端面のうち、それぞれの排出管側に位置する端面が停止部材で覆われている。
そのため、排ガスによる圧力が加わることにより、触媒担体を構成する一部のハニカム焼成体が排出管側に押し出されることがない。従って、ハニカム焼成体が、触媒担体の下流に配置されているハニカムフィルタに衝突しにくい。そのため、ハニカムフィルタ全体の破損を防止することができる。
従って、ハニカムフィルタの浄化性能の低下を防止することができる。
(11)第七実施形態の排ガス浄化装置では、触媒担体がハニカムフィルタよりも導入管側に配設されている。
そのため、触媒担体で排ガス中の有害なガス成分を浄化した際に発生する熱を、触媒担体よりも下流に位置するハニカムフィルタでのPMの燃焼に利用しやすい。従って、排ガス中のPMを極めて効率よく除去することができる。
(その他の実施形態)
本発明の排ガス浄化装置を構成する停止部材は、排ガスの流動によって風食されにくい材質からなることが望ましい。
その具体的な材質としては、上述したステンレスに限られず、炭素鋼、チタン、鉄、アルミニウム等が挙げられる。このうち、停止部材が炭素鋼からなる場合には、停止部材の表面にニッケルメッキが施されていることが望ましい。
上記停止部材として金属網からなる停止部材を用いる場合、金属網の種類については、上述した平織金属網に限定されず、例えば、綾織金属網、クリンプ織金属網、ロッククリンプ織金属網、トンキャップ織金属網、タイロッド織金属網等を用いることができる。
上記停止部材としては、上述した金属網に限られず、例えば、金属板に打ち抜き加工を施すことによって端面の略全面に所定の大きさの開口(丸孔)が形成されたパンチングメタル等であってもよい。
また、パンチングメタルに形成された開口の種類については、上述した丸孔に限定されず、例えば、角孔、六角形孔、長角孔、長丸孔、菱孔、十文字孔、丸十文字孔等であってもよい。また、開口の配列については、上述した並列型に限定されず、60°千鳥型、角千鳥型等であってもよい。
本発明の排ガス浄化装置を構成する固定部材の形状は、特に限定されないが、上述したリング状の他に、L字状等の形状であってもよい。この場合には、複数の固定部材をケーシング内に配設することが望ましい。停止部材をより強固に固定することができるからである。
本発明の排ガス浄化装置を構成するケーシング、固定部材及び導入管の材質としては、特に限定されないが、上述したステンレスの他に、例えば、アルミニウム、鉄等の金属類が挙げられる。
本発明の排ガス浄化装置を構成するケーシングの形状は、円筒状に限定されず、平面視楕円形、三角形、六角形、八角形、十二角形等の任意の形状の筒状であればよい。
また、円筒状のケーシングを長手方向に沿って複数片に分割したもの(即ちクラムシェル)や長手方向に沿って延びるスリット(開口部)を1箇所にのみ有する断面C字状又はU字状の円筒状のケーシングであってもよい。
停止部材、並びに、必要に応じて配設される緩衝部材及び固定部材の形状は、ケーシングの形状に合わせて適宜変更することができる。
上記ハニカムフィルタの構成材料の主成分は、炭化ケイ素に限定されるわけではなく、他のセラミック原料として、例えば、窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化チタン等の窒化物セラミック、炭化ジルコニウム、炭化チタン、炭化タンタル、炭化タングステン等の炭化物セラミック、金属と窒化物セラミックの複合体、金属と炭化物セラミックの複合体等であってもよい。
また、上述したセラミックに金属ケイ素を配合したケイ素含有セラミック、ケイ素やケイ酸塩化合物で結合されたセラミック等のセラミック原料も構成材料として挙げられる。
上記触媒担体の構成材料に含まれる上記無機粒子としては、上述したアルミナ又はシリカからなる無機粒子に限られず、ジルコニア、チタニア、セリア、ムライト、ゼオライト等からなる無機粒子であってもよい。これらの無機粒子は、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。また、これらの中では、アルミナ、セリアからなる無機粒子が特に望ましい。
上記触媒担体の構成材料に含まれる上記無機繊維としては、上述したアルミナ又はシリカからなる無機繊維に限られず、炭化ケイ素、シリカ−アルミナ、ガラス、チタン酸カリウム又はホウ酸アルミニウム等からなる無機繊維やウィスカであってもよい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記無機繊維のなかでは、ホウ酸アルミニウムウィスカからなる無機繊維がより望ましい。
なお、本明細書中において、無機繊維やウィスカとは、アスペクト比(長さ/径)が5を超えるものをいう。上記無機繊維やウィスカの望ましいアスペクト比は、10〜1000である。
上記触媒担体を作製する場合の焼成条件は、特に限定されるものではないが、500〜1200℃が望ましく、600〜1000℃がより望ましい。
この理由としては、焼成温度が500℃未満では、無機バインダによる接着機能が発現しにくく、また、無機粒子等の焼結も進行しにくいため、ハニカム焼成体としての強度が低くなることがあり、1200℃を超えると無機粒子などの焼結が進行しすぎて単位体積あたりの比表面積が低くなり、ハニカム焼成体からなるハニカム構造体を排ガスを浄化するための触媒担体として用いる際に担持させる触媒成分を充分に高分散させることができなくなることがある。
また、上記触媒担体は、触媒機能を有していてもよい。
触媒機能を有する触媒担体としては、上述したような、触媒機能を有していない触媒担体(ハニカム構造体)に触媒を担持させることで触媒機能を持たせた触媒担体の他、例えば、セリア、アルミナ等の触媒機能を有する構成材料を用いて作製することで、触媒担体(ハニカム構造体)自体に触媒機能を持たせた触媒担体等であってもよい。
本発明の排ガス浄化装置を構成する集合型ハニカム構造体(以下の説明では、特に断りがない場合、集合型ハニカム構造体には、ハニカムフィルタと触媒担体とを含むこととする)の形状は、円柱状に限定されるものではなく、楕円柱状、多角柱状等の任意の柱形状であってもよい。
本発明の排ガス浄化装置を構成する集合型ハニカム構造体に担持させる触媒としては、上述した白金に限られず、例えば、パラジウム、ロジウム等の貴金属、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属、バリウム等のアルカリ土類金属、又は、金属酸化物等が挙げられる。これらの触媒は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
また、上記金属酸化物としては、PMの燃焼温度を低下させることができるものであれば特に限定されず、例えば、CeO、ZrO、FeO、Fe、CuO、CuO、Mn、MnO、組成式A1−nCO(式中、AはLa、Nd、Sm、Eu、Gd又はYであり、Bはアルカリ金属又はアルカリ土類金属であり、CはMn、Co、Fe又はNi)で表される複合酸化物等が挙げられる。
これらは、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよいが、少なくともCeOを含むものであることが望ましい。
このような金属酸化物を担持させることにより、PMの燃焼温度を低下させることができる。
上記集合型ハニカム構造体に触媒を担持させる方法としては、上述した集合型ハニカム構造体を触媒が含まれた溶液に浸漬した後に加熱する方法の他に、集合型ハニカム構造体の表面にアルミナ膜からなる触媒担持層を形成し、このアルミナ膜に触媒を担持させる方法等が挙げられる。
アルミナ膜を形成する方法としては、例えば、Al(NO等のアルミニウムを含有する金属化合物溶液を集合型ハニカム構造体に含浸させて加熱する方法、アルミナ粉末を含有する溶液を集合型ハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等が挙げられる。
また、アルミナ膜に触媒を担持させる方法としては、例えば、貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、又は、金属酸化物を含む溶液等をアルミナ膜が形成された集合型ハニカム構造体に含浸させて加熱する方法等が挙げられる。
10、100、300 排ガス浄化装置
20a、120a、320a 導入管
20b、120b、320b 排出管
30、130、330 ケーシング
40、140、340 ハニカム構造体(集合型ハニカム構造体)
40a、140a、340a 排出管側に位置する端面
45、145 セル
46、146 セル壁
41、141 ハニカム焼成体
42、142 接着材層
50、150、350 保持シール材
60、160、360 停止部材
60a、160a 開口

Claims (11)

  1. 多数のセルがセル壁を隔てて長手方向に並設された柱状のハニカム焼成体が、接着材層を介して複数個結束されてなるハニカム構造体と、
    排ガスが導入される導入管と排ガスが排出される排出管とが接続されており、前記ハニカム構造体が内部に配設されるケーシングと、
    前記ハニカム構造体と前記ケーシングとの間に配設され、前記ハニカム構造体を保持する保持シール材と、
    複数の開口を有しており、前記ケーシング内に配設される停止部材とからなり、
    前記ハニカム構造体の端面のうち、少なくとも前記排出管側に位置する端面が前記停止部材で覆われていることを特徴とする排ガス浄化装置。
  2. 前記停止部材を固定する固定部材が、前記ケーシング内に配設されている請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  3. 前記停止部材が前記固定部材に結合している請求項2に記載の排ガス浄化装置。
  4. 前記停止部材が前記ケーシングと結合している請求項1に記載の排ガス浄化装置。
  5. 前記ハニカム構造体と前記停止部材との間に緩衝部材が配設されている請求項1〜4のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
  6. 前記ハニカム構造体は、各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされたハニカムフィルタである請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
  7. 前記ハニカム構造体は、各々のセルにおける端部のいずれか一方が目封じされていない触媒担体である請求項1〜5のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
  8. 前記ハニカム構造体に触媒が担持されている請求項6又は7に記載の排ガス浄化装置。
  9. 複数のハニカム構造体が前記ケーシング内に配設されており、
    各々のハニカム構造体の端面のうち、少なくとも前記排出管側に位置する端面が前記停止部材で覆われている請求項1〜8のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
  10. 前記複数のハニカム構造体は、少なくともハニカムフィルタ1個と、少なくとも触媒担体1個とを含み、
    前記触媒担体が、前記ハニカムフィルタよりも前記導入管側に配設されている請求項9に記載の排ガス浄化装置。
  11. 前記ハニカム構造体の端面と前記停止部材の端面との距離は、1mm未満である請求項1〜10のいずれかに記載の排ガス浄化装置。
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