JP2010168183A - 乗客用コンベアシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】乗客用コンベアシステムにおいて、メンテナンスをしやすくすることである。
【解決手段】乗客用コンベアシステムであるエスカレータシステム10は、乗客を運搬するコンベア12と、コンベアの移動に対応して移動する手摺部32を保持し、コンベア12の移動方向に沿ってその両側にそれぞれ設けられ、複数の内側パネル50と、内側パネル50に対し内部空間を介して向かい合って配置される外側壁部58とを含む欄干部30とを備える。内側パネル50は、内部空間側の壁面に、保守作業の際に用いる要素または保守作業の際に取り外された要素を一時的に収納可能な収納ポケット55を有する。収納ポケット55には、取外された飾り金部61等が一時的に収納される。
【選択図】図1
【解決手段】乗客用コンベアシステムであるエスカレータシステム10は、乗客を運搬するコンベア12と、コンベアの移動に対応して移動する手摺部32を保持し、コンベア12の移動方向に沿ってその両側にそれぞれ設けられ、複数の内側パネル50と、内側パネル50に対し内部空間を介して向かい合って配置される外側壁部58とを含む欄干部30とを備える。内側パネル50は、内部空間側の壁面に、保守作業の際に用いる要素または保守作業の際に取り外された要素を一時的に収納可能な収納ポケット55を有する。収納ポケット55には、取外された飾り金部61等が一時的に収納される。
【選択図】図1
Description
本発明は、乗客用コンベアシステムに係り、特に、乗客を運搬するコンベアの両側にそれぞれ設けられる欄干部を備える乗客用コンベアシステムに関する。
エスカレータや動く歩道等の乗客用コンベアには、乗客を運搬するコンベアの両側に移動手摺を保持する等のための欄干部が設けられる。欄干部は、内側板と外側板とが乗客用コンベアの移動方向に沿って配置され、その上部に移動手摺が設けられ、その下部はデッキボードとなって、乗客用コンベアの近くはスカートガードが設けられる。
例えば、特許文献1には、エスカレータの踏段用清掃具が取付けられる内側板の周辺の構造が述べられている。ここでは、エスカレータの欄干部の内側板は、強化ガラスやスレンレス鋼板からなり、内側板の下方であって踏段両側面には踏段と一定の間隔で相対するスカートガードが設けられていて、内側板の下部の内側には内デッキが配置されていると説明されている。
特許文献2には、エスカレータのスカートガード構造について、踏段の側部の外方位置における両側には、一対の第1トラスアングルにビスで固定されたスカートガード部が直立状に設けられ、このスカートガード部の上部は、上方に位置する一対の第2トラスアングルにビスを介して固定され、この各第2トラスアングルの内側には一対のアウターデッキに内側板を押圧・保持するように飾り金等からなる飾り部材がビスによって固定されている様子が述べられている。
乗客用コンベアの両側に配置される欄干部の下部は、乗客用コンベアの床下に設けられるトラス空間に接続されている。トラス空間には、乗客用コンベアの踏段等の駆動系、移動手摺の駆動系等が乗客用コンベアの移動方向に沿って配置される。これらの駆動系等のメンテナンスには、踏段を取り外し、あるいは、欄干部の内側板等を取外してトラス空間を露出させることが必要である。
例えば、欄干部の下部には、移動手摺の駆動装置、移動手摺の駆動チェーン等が配置されている。そこで、移動手摺の駆動チェーンの張力調整等を行うときには、欄干部の内側板が一時的に取外される。乗客用コンベアは狭い通路が欄干部に挟まれているものであるので、取外された内側板、内側板を取付けていた各種の保持部材等を置く場所に困ることが多い。特に、エスカレータは傾斜空間であるので、取外された内側板を置きにくく、上層階あるいは下層階の床まで運び出すことが行われる。また、取外されたネジ等も紛失する恐れがある。さらに、保守作業に用いる工具も一々持ち込まなければならない。
このように、乗客用コンベアのメンテナンスにおいて欄干部の内側板を取外す際には不便が伴う。従来技術には、欄干部の内側板についてのメンテナンス面からの考慮が払われていない。
本発明の目的は、メンテナンスのしやすい乗客用コンベアシステムを提供することである。
本発明に係る乗客用コンベヤシステムは、乗客を運搬するコンベヤと、コンベヤの移動に対応して移動する手摺部を保持し、コンベヤの移動方向に沿ってその両側にそれぞれ設けられる欄干部であって、コンベヤ側に沿って保守作業のために開閉可能に配置される複数の内側パネルと、内側パネルに対し内部空間を介して向かい合って配置される外側壁部とを含む欄干部と、を備え、少なくとも1つの内側パネルは、内部空間側の壁面に、保守作業の際に用いる要素または保守作業の際に取り外された要素を一時的に収納可能な収納ポケットを有することを特徴とする。
また、本発明に係る乗客用コンベアシステムにおいて、欄干部の基部に内側パネルの基部側が固定される部分を覆うためにコンベアの移動方向に沿って延びて配置される飾り部材であって、内側パネルを保守作業のために欄干部から開かれる状態とされるときには、欄干部の基部から取外される飾り金部を備え、内側パネルの収納ポケットは、飾り金部が取外されたときに、隣接する内側パネルが開かれた状態となって形成される開口部から飾り金部が挿入されて一時的に収納可能に配置されることが好ましい。
また、本発明に係る乗客用コンベアシステムにおいて、収納ポケットは、保守作業の際に用いる工具を収納する工具ポケットであることが好ましい。
上記構成により、乗客用コンベヤシステムは、欄干部においてコンベア側に沿って保守作業のために開閉可能に配置される複数の内側パネルの内部空間側の壁面に、保守作業の際に用いる要素または保守作業の際に取り外された要素を一時的に収納可能な収納ポケットを有する。この収納ポケットに、保守作業の際に一時的に取外す内側パネル、ネジ等を収納することで、メンテナンスがしやすくなる。
また、乗客用コンベアシステムにおいて、内側パネルの収納ポケットに、保守作業の際取外された飾り金部を一時的に収容する。飾り金部は細長く延びる部材であるので、コンベアのように狭い通路空間においては、取り外すと置き場所に困ることが多い。上記構成により、飾り金部をコンベアに置くことなく内側パネルの収納ポケットに一時的に収容できるので、メンテナンスがしやすくなる。
また、乗客用コンベアシステムにおいて、収納ポケットは、保守作業の際に用いる工具を収納する工具ポケットであるので、一々保守作業用工具を運び込む必要がなくなり、メンテナンスがしやすくなる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、乗客用コンベアシステムとして、上部階と下部階との間に傾斜して設けられるエスカレータシステムを説明するが、傾斜が少ないところに設けられる動く歩道等の運搬装置等であってもよい。コンベアとしては、複数の踏み板を移動方向に連続的に接続したものでもよく、連続したベルト状のものであってもよい。
以下では、複数の内側パネルの内部空間側の壁面に収納ポケットがそれぞれ設けられるものとして説明するが、全部の内側パネルが収納ポケットを有しなくても、少なくとも1つの内側パネルが収納ポケットを有すればよい。また、以下では、1つの内側パネルに1つの種類の収納ポケットが設けられるものとして説明するが、1つの内側パネルに複数種類の収納ポケットを設けてもよく、また、内側パネルごとに異なる種類の収納ポケットを設けるものとしてもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、乗客用コンベアシステムとしてのエスカレータシステム10の構成を説明する図である。エスカレータシステム10は、上部階と下部階との間に傾斜して設けられるコンベア12と、コンベア12の両側にそれぞれ設けられる欄干部30を含んで構成され、上部階と下部階のとの間にコンベア12を移動させて乗客を運搬する機能を有する乗客運搬システムである。
コンベア12は、複数の踏み板14を移動方向に沿って連続的に接続した無限軌道的な運搬装置である。なお、コンベア12の駆動機構は、踏み板14、欄干部30の下側である床内に設けられる上部機械室16、下部機械室18を含むトラスと呼ばれる空間に収納配置される。コンベアの駆動機構の保守作業は、例えば上部機械室16、下部機械室18に作業員が入り込んで行われる。
欄干部30は、コンベア12の移動に対応して移動する手摺部32を保持して、上記のようにコンベア12の移動方向の両側に配置される障壁部である。具体的には、欄干部30は、複数の内側パネル50と外側壁部58とが向かい合って内部空間を形成しながらコンベア12の移動方向に沿って配置され、その上部に手摺部32が設けられ、その下部はデッキボード22となり、コンベア12の近くの内側には、スカートガード26が設けられて構成される。スカートガード26と内側パネル50との間には、取付部が見えないように、細長い部材である飾り金部60が設けられる。
なお、図1では、図示の手前側の欄干部については外側壁部58を省略し、また内側パネル50を輪郭線のみとし、ちょうど透明な内側パネルのようにして、コンベア12の全体の様子と、図示の奥側の欄干部の様子とが見えるようにした。
手摺部32は、コンベア12の移動と共に移動し、コンベア12に乗った乗客が手で掴むことができる移動手摺である。なお、手摺部32の移動機構としての移動手摺駆動チェーン20等は、欄干部30の下側の床下のトラスの空間に収納配置される。手摺部32の移動機構の保守作業は、欄干部30の内側パネル50を取外し、その内側の内部空間から床下側のトラスに向かって開口する開口部を用いて、作業員によって、例えば移動手摺駆動チェーン20の張力調整等が行われる。
内側パネル50は、欄干部30の基部および頂部にボルトあるいはネジによって取外し可能に固定されるパネル板である。通常の乗客運搬状態においては、内側パネル50は取付ネジによって欄干部30に固定されて閉じられた状態となっているが、保守作業の際には取付ネジが外されて内側パネル50が開いた状態となり、その開口部から欄干部30の内部空間およびその下部空間24に保守作業のためにアクセス可能となる。これにより、例えば、内部空間の床下側のトラスに設けられる移動手摺駆動チェーン20の張力調整等を行うことが可能となる。
内側パネル50が取外されるときは、取付ネジ、飾り金部60等も取外されるので、これらを一時的に収納するために、内側パネル50において欄干部30の内部空間側の壁面に収納ポケットが設けられる。収納ポケットは、後述するようにいくつかの種類を用いることが可能であるが、図1では、内側パネル50の下部に沿ってL字型の部材を配置した収納ポケット55が示され、その収納ポケット55に取外された飾り金部61が一時的に収納される様子が示されている。
内側パネル50が開閉されるための欄干部30の周辺の詳細構成と、収納ポケットを設けられる様子について、図2から図9を用いて以下に説明する。図2、図3は、乗客を運搬可能な状態のときに、複数の内側パネル50がそれぞれ欄干部30に固定して取付けられている様子を説明する図である。図4は、取外された内側パネル51等が踏み板14の上に置かれている様子を示す図、図5、図6は、収納ポケット54,56に取外された内側パネル51等が一時的に収納される様子を説明する図である。図7から図9は収納ポケットの種類の例を示す図である。
なお、これらの図では、説明を簡単にするために、コンベア12の傾斜角度を省略し、内側パネル50,51が矩形形状を有しているものとしているが、実際にはコンベア12の傾斜角度に応じた傾きを有する平行四辺形形状を有することになる。
最初に、図2、図3を用いて、乗客を運搬可能な状態における欄干部30の周辺の各要素について説明する。図2は、コンベア12の側から欄干部30を見た様子を示す図である。図3は、欄干部30において内側パネル50の支持の様子を示す断面図である。
手摺部32は、図3に示されるように、欄干部30の上部においては、手摺デッキ36の上に設けられる手摺レール34に沿って配置され、乗客の手によって掴むことのできる形状に形成された細長く延びる部材である。手摺部32は、図1に示されるように、例えば、上部階の乗降場において、欄干部30の上部から下部に折り返し、欄干部30の床下に設けられるトラスの空間に入り、下部階の乗降場においてトラスの空間から床上に出て、欄干部30の下部から上部に折り返し、再び手摺レール34に沿って配置される。
このように、手摺部32は、欄干部30の上部と下部にそって環状に配置される環状部材である。かかる手摺部32は、例えばキャンバス地を積層したものに、プラスチックゴム等で構成される掴み部を被覆したものを用いることができる。手摺部32の移動機構としては、図1で説明した移動手摺駆動チェーン20等が含まれ、これらによって、手摺部32は、踏み板14を含むコンベア12の移動速度に同期した移動速度で手摺レール34に沿って移動駆動される。
手摺デッキ36は、欄干部の頂部に相当し、上記の手摺デッキ36が取付けられ、これによって手摺部32を保持する機能を有する部材である。手摺デッキ36は、適当な金属板を折り曲げ成形したものを用いることができる。
手摺デッキ36の下部に取付けられて設けられる手摺側アングル部材38は、適当な金属板を折り曲げて成形した折り曲げ板材である。手摺側アングル部材38は、内側パネル50を取付ネジ40によって固定するための固定部としての機能を有する。
手摺側アングル部材38において、下部側、つまりスカートガード26の側に張り出す張出部39は、内側パネル50を取付ネジ40によって固定するための固定部としての機能を有する部分である。この張出部39には、内側パネル50の取付穴に対応するネジ穴が設けられる。したがって、内側パネル50の取付穴と張出部39のネジ穴とについて位置決めし、取付ネジ40を取付穴を通してネジ穴にねじ込むことで、内側パネル50は手摺側アングル部材38にしっかりと固定される。取付ネジ40を取外せば、内側パネル50は、手摺側アングル部材38に対し自由状態となる。
踏み板14の側面に平行に配置されるスカートガード26は、踏み板14の側面に配置されてコンベア12の通路範囲を限定する機能を有し、また、スカートガード側アングル部材28と飾り金部60が取付ネジ42を介して取付けられる保持部としての機能を有する金属板である。そのために、スカートガード26には、取付穴が設けられ、この穴に取付ネジ42が通される。
スカートガード側アングル部材28は、欄干部30の基部に相当し、ここでは、適当な金属板を折り曲げて成形されたアングル部材である。スカートガード側アングル部材28は、手摺側アングル部材38と同様な機能を有する。すなわち、内側パネル50を、飾り金部60と取付ネジ42によって固定し、保持するための固定部としての機能を有する。
スカートガード側アングル部材28において、上部側、つまり手摺側アングル部材38の側に曲がって張り出す張出部29は、張り出しの先端部に内側パネル50の下部である基部側の底面を宛がって支え、その状態で、内側パネル50を飾り金部60と取付ネジ42によって固定する機能を有する部分である。この張出部29に、内側パネル50の取付穴に対応するネジ穴が設けられることも手摺側アングル部材38における張出部39と同様である。
飾り金部60は、欄干部30の基部に内側パネル50の基部側が固定される部分を覆うためにコンベア12の移動方向に沿って延びて配置される飾り部材であって、内側パネル50を保守作業のために欄干部30から取外して開かれる状態とするときには、欄干部30の基部、詳しくはスカートガード26から取外される細長い金属部材である。
飾り金部60は、根元側に取付ネジ42が配置される取付穴が設けられ、先端部は曲げられてその端面が内側パネル50の基部側を押さえる押付部となっている。飾り金部60の根元側が取付ネジ42によってスカートガード26を挟んでスカートガード側アングル部材28に固定されると、飾り金部60は曲がり形状を有する片持ち梁として作用する。
したがって、飾り金部60の先端部の端面が片持ち梁の弾性によって、内側パネル50に対しスカートガード側アングル部材28の張出部29の側に押し付ける付勢力を与える。
したがって、飾り金部60の先端部の端面が片持ち梁の弾性によって、内側パネル50に対しスカートガード側アングル部材28の張出部29の側に押し付ける付勢力を与える。
内側パネル50は、上記のように欄干部30の基部および頂部に取付ネジ40,42によって取外し可能に固定されるパネル板である。なお、内側パネル50の裏側面には、収納ポケット54,56が設けられるが、その詳細は後述する。
内側パネル50は、金属平板であるが、その両端部に折り曲げ部52を有する。この折り曲げ部52は、内側パネル50の平板としての曲がり剛性を高める機能を有する。折り曲げ部52は、内側パネル50の高さ寸法L(図7参照)よりも短い長さ寸法で設定され、その上端面が手摺側アングル部材38の張出部39の先端部と突き合わされ、その下端面がスカートガード側アングル部材28の張出部29の先端部と突き合わされる。
したがって、内側パネル50が欄干部30に固定されるときは、内側パネル50の上部側において、手摺側アングル部材38の張出部39の張出面が内側パネル50の裏側面に宛がわれ、手摺側アングル部材38の張出部39の先端部が折り曲げ部52の上端面と突き合わされる。また、内側パネル50の下部側において、スカートガード側アングル部材28の張出部29の張出面が内側パネル50の裏側面に宛がわれ、スカートガード側アングル部材28の張出部29の先端部が折り曲げ部52の下端面と突き合わされる。
そして、図2に示されるように、内側パネル50の上部側が取付ネジ40,41によって手摺側アングル部材38の張出部39に直接ネジ止めされる。また、内側パネル50の下部側においては、図2に示されるように、スカートガード26を挟んで飾り金部60の根元部が取付ネジ42,43によってスカートガード側アングル部材28の張出部29に固定される。これによって、飾り金部60の先端部の端面が内側パネル50をスカートガード側アングル部材28の側に押し付ける。このようにして内側パネル50の基部側が固定され保持される。
上記のように、内側パネル50は、折り曲げ部52の上端部より上側の裏側面が手摺側アングル部材38の張出部の張り出し面に宛がわれ、折り曲げ部52の下端部より下側の裏側面がスカートガード側アングル部材28の張出部29の張り出し面に宛がわれた状態で、取付ネジ40,41,42,43によって欄干部30の頂部と基部に固定される。
内側パネル50を欄干部30から取外されるときは、取付ネジ40,41,43,44を取外す。これによって内側パネル50の上部においては、手摺側アングル部材38の張出部39との間の固定が外れて自由状態となる。一方、内側パネル50の下部においては、飾り金部60がスカートガード26から分離されて取外すことができるようになる。その状態で、内側パネル50の下部は、飾り金部60の先端部の端面による押し付け力から自由状態となる。
このように、取付ネジ40,41,42,43を取外し、飾り金部60を取外すことで、内側パネル50は、手摺側アングル部材38の張出部39の張り出し面と、スカートガード側アングル部材28の張出部29の張り出し面との上に乗せられた状態となる。そこで、内側パネル50を張出部29,39から離すことで、内側パネル50が欄干部30から取り外すことができる。
図4は、図2に対応し、取外された内側パネル51、取り外された飾り金部61、取り外された取付ネジ45が踏み板14の上に置かれている様子を示す図である。ここでは、図2において示されている4つの内側パネル50のうちで、左側の2つの内側パネルが取外されて、欄干部30の内部空間にアクセスできる開口部23が開けられた様子が示されている。この開口部23から、例えば、欄干部30の床下に設けられるトラスに配置される移動手摺駆動チェーン20の張力調整等の保守作業を行うことができる。
図4の状態は、従来技術と同様の状態で、コンベア12の踏み板14の上に保守作業のために取外された要素である内側パネル51、飾り金部61、取付ネジ45等が置かれる。このようにコンベア12の狭い通路空間にこれらの取外された要素が置かれる。従来技術のように、このまま保守作業を行なうものとすると、メンテナンスを行うための自由スペースが狭い。また、図4は説明のため、コンベア12の傾斜を省略しているが、エスカレータの場合、実際には傾斜があるので、踏み板14の上に取外された各要素を安定して置くことが困難な場合がある。特に、取外された飾り金部61は細長く延びる部材であるので、一時的に置くことがメンテナンスの支障となることが生じ得る。
図3で少し述べた収納ポケット54,56は、保守作業のために取外された各要素を一時的に収納する機能を有する。図5、図6は、収納ポケット54,56に、取外された内側パネル51、飾り金部61、取付ネジ45が一時的に収納される様子を説明する図である。なお、図5は図3に対応する図、図6は図2、図4に対応する図である。
収納ポケット54,56は、内側パネル50の裏側面、つまり、内側パネル50が欄干部30に固定して取付けられるときに、欄干部30の内部空間側となる壁面、すなわち、踏み板14の側を向く面を表側面とすると、その裏側の面に設けられる部材受部である。図3、図5に示されるように、ここでは、L字型の部材が内側パネル50の裏側面に取付けられる。そして、L字型の部材と内側パネル50の裏側面とで形成されるU字型の空間が、収納空間として利用できる。
図3、図5に示されるように、収納ポケット54は、内側パネル50の裏側面の下部側にL字型部材が取付けられて形成される。ここでL字型部材は、内側パネル50の裏側面とによって形成されるU字空間の開口部が上方を向くように、内側パネル50に取付けられる。また、収納ポケット56は、内側パネル50の裏側面の上部側にL字型部材が取付けられて形成される。ここで、L字型部材は、内側パネル50の裏側面とによって形成されるU字空間の開口部が下方を向くように、内側パネル50に取付けられる。
したがって、2つの収納ポケット54,56は、それぞれのU字型空間の開口部が相互に向かい合うように、内側パネル50の裏側面に取付けられる。この向かい合うU字型空間の間に、取外された内側パネル51、飾り金部61、取付ネジ45が置かれて、一時的に収納されることになる。その意味で、収納ポケット56は、ポケットというよりは、収納ポケット54と協働して、細長い収納可能空間を形成する機能を有する区画規定部材としての機能を有している。
収納ポケット54,56に取外された内側パネル51、飾り金部61、取付ネジ45を収納するには、内側パネル50が取り外されたことで形成される開口部23を利用する。すなわち、開口部23から、まだ取外されていない内側パネル50の裏側面に設けられる
収納ポケット54,56のU字型空間に向かって、取外された内側パネル51を挿入し、次に、取外された飾り金部61を同様にして挿入し、また、取外された取付ネジ45を挿入する。これによって、図6に示されるように、コンベア12の踏み板14の上には取外された各要素がなくなり、メンテナンスのための自由スペースを十分に確保できる。
収納ポケット54,56のU字型空間に向かって、取外された内側パネル51を挿入し、次に、取外された飾り金部61を同様にして挿入し、また、取外された取付ネジ45を挿入する。これによって、図6に示されるように、コンベア12の踏み板14の上には取外された各要素がなくなり、メンテナンスのための自由スペースを十分に確保できる。
なお、保守作業が終了すれば、内側パネル50を取外した手順を逆にして、取外された内側パネルを欄干部30に取付ける。すなわち、内側パネル50の収納ポケット54,56から、取外された内側パネル51、飾り金部61、取付ネジ45を取り出して、一旦コンベア12の踏み板14の上に置く。そして、取外された内側パネル51を、手摺側アングル部材38の張出部39とスカートガード側アングル部材28の張出部29に宛がう。そして、取付ネジ40,41によって内側パネル50の上部を手摺側アングル部材38の張出部39に固定する。次に、飾り金部60を取付ネジ42,43を用いて、スカートガード26を挟んで、スカートガード側アングル部材28の張出部29に固定する。このときに、飾り金部60の先端部の端面が内側パネル50の基部側をしっかり押さえつけるようにする。このようにして、内側パネル50が欄干部30に固定して取付けられ、通常の乗客運搬状態に復帰する。
図7から図9は、収納ポケットのいくつかの種類を説明する図である。これらの図は、内側パネル50を、裏側面側から見た様子を示すもので、収納ポケットの部分には斜線が付されている。なお、Hは、内側パネル50の高さ寸法である。
図7は、図3、図5で説明した2つの収納ポケット54,56を用いるものである。この方式は、取外された内側パネル51のように、高さ寸法の大きな要素を収納するのに適している。すなわち、高さ寸法の大きな要素が倒れないように、その下部は収納ポケット54で保持し、その上部を収納ポケット56で支持することができる。
図8は、図1で示したように、1つの収納ポケット55を内側パネル50の下部側に設けるものである。収納ポケット55は、図7の収納ポケット54と同様に、L字型部材を内側パネル50に取付け、形成されるU字型空間の開口部を上方に向けるようにして用いられる。この方式は、高さ寸法が比較的小さい要素、例えば飾り金部61を一時的に収納するのに適している。
図9は、小型の収納ポケット57を内側パネル50の裏側面の適当な箇所に設けるもので、例えば、工具、ネジ等を収納するのに適している。この収納ポケット57は、L字型部材を用いるのではなく、底部と両側面部とを有し、上方にのみ開口部を有するように、複数の部材を用いて内側パネル50に取付けることが好ましい。さらに、開口部が拡張伸縮できるように、両側面部が弾性を有することが好ましい。例えば、硬い布製の袋で、両側面が複数の折り曲げ部を有するものを内側パネル50に取付けるものとしてもよい。
収納される工具としては、保守作業に用いられる特殊工具とすることがよい。例えば、移動手摺駆動チェーン20の保守作業に用いられる特殊な調整工具、張力測定工具等を収納することとし、収納ポケット57を、これらの調整を行うときに取りはずされる内側パネル50またはこれに隣接する内側パネル50の裏側面に設けるものとすることが好ましい。このようにすることで、保守作業の度に工具を一々持ち運ぶ必要がなくなる。
10 エスカレータシステム、12 コンベア、14 踏み板、16 上部機械室、18 下部機械室、20 移動手摺駆動チェーン、22 デッキボード、23 開口部、24 下部空間、26 スカートガード、28 スカートガード側アングル部材、29,39 張出部、30 欄干部、32 手摺部、34 手摺レール、36 手摺デッキ、38 手摺側アングル部材、40,41,42,43,45 取付ネジ、50 内側パネル、50,51 内側パネル、52 折り曲げ部、54,55,56,57 収納ポケット、58 外側壁部、60,61 飾り金部。
Claims (3)
- 乗客を運搬するコンベヤと、
コンベヤの移動に対応して移動する手摺部を保持し、コンベヤの移動方向に沿ってその両側にそれぞれ設けられる欄干部であって、コンベヤ側に沿って保守作業のために開閉可能に配置される複数の内側パネルと、内側パネルに対し内部空間を介して向かい合って配置される外側壁部とを含む欄干部と、
を備え、
少なくとも1つの内側パネルは、内部空間側の壁面に、保守作業の際に用いる要素または保守作業の際に取り外された要素を一時的に収納可能な収納ポケットを有することを特徴とする乗客用コンベヤシステム。 - 請求項1に記載の乗客用コンベアシステムにおいて、
欄干部の基部に内側パネルの基部側が固定される部分を覆うためにコンベアの移動方向に沿って延びて配置される飾り部材であって、内側パネルを保守作業のために欄干部から開かれる状態とされるときには、欄干部の基部から取外される飾り金部を備え、
内側パネルの収納ポケットは、飾り金部が取外されたときに、隣接する内側パネルが開かれた状態となって形成される開口部から飾り金部が挿入されて一時的に収納可能に配置されることを特徴とする乗客用コンベアシステム。 - 請求項1に記載の乗客用コンベアシステムにおいて、
収納ポケットは、保守作業の際に用いる工具を収納する工具ポケットであることを特徴とする乗客用コンベアシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009013180A JP2010168183A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 乗客用コンベアシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2009013180A JP2010168183A (ja) | 2009-01-23 | 2009-01-23 | 乗客用コンベアシステム |
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ID=42700694
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012162355A (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-30 | Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd | 乗客コンベヤシステム |
JP2017210357A (ja) * | 2016-05-27 | 2017-11-30 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | エスカレーターパネル滑落防止装置 |
-
2009
- 2009-01-23 JP JP2009013180A patent/JP2010168183A/ja active Pending
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