JP2010167695A - 圧力容器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の分体を溶着一体化してなるライナー部を持ち、各々の分体の溶融予定端部同士のズレを信頼性高く抑制できる圧力容器の製造方法を提供すること。
【解決手段】圧力容器の製造方法において、ライナー部1を構成する各々の分体の溶融予定端部同士を突き合わせ溶着する際に、溶融予定端部に隣接する部分を矯正治具55、56で矯正する。矯正治具55、56としては、形状記憶合金を材料としてなり螺旋状をなし変態点以上に加熱されると予め記憶されている所定形状に縮径変形するものを用いる。
【選択図】図6

Description

本発明は、CNG(圧縮天然ガス)、水素ガス等の各種圧縮ガスや、LNG(液化天然ガス)、LPG(液化石油ガス)等の各種液化ガスに代表される各種加圧物質を充填するための圧力容器を製造する方法に関する。
CNG等の各種加圧物質を充填するための圧力容器の一種として、樹脂を材料としてなるライナー部を持つものが知られている。ライナー部は、一般に、樹脂製の複数の分体を溶着一体化することで製造される。また、ライナー部を構成する分体同士を溶着一体化する方法としては、各々の分体の端部(溶融予定端部と呼ぶ)を溶融させて突き合わせ溶着する方法が一般に用いられている。分体の溶融予定端部同士を突き合わせ溶着する場合には、各分体を精度高く成形し、かつ、精度高く溶着する必要がある。例えば、各分体が精度高く成形されず、互いに溶着される溶融予定端部の端面同士が同形状でない場合には、各々の溶融予定端部の一部または全体が、互いにずれた状態で溶着される。また、溶着時に溶融した各分体の溶融予定端部が変形した場合にも同様に、各々の溶融予定端部の一部または全体が、互いにずれた状態で溶着される。これらの場合には、分体同士を強度高く一体化し難く、圧力容器の強度を向上させ難い。
特許文献1には、矯正治具を用いつつ樹脂製の筒状部材同士を突き合わせ溶着する方法が紹介されている。この方法によると、図10(a)に示すように断面非真円状の溶融予定端部112を、矯正治具155によって図10(b)に示すように真円状に矯正しつつ溶着する。この方法を圧力容器に応用すれば、溶融予定端部同士のずれをなくすかまたは小さくできる可能性がある。
ところで、圧力容器は大型の部材である。このため、各分体の寸法バラツキは比較的大きい。一方、特許文献1に紹介されている矯正治具155は、円筒を軸方向に沿って2分割した形状をなすため変形し難く、各分体の寸法バラツキを十分に吸収できない。例えば、図11に示すように溶融予定端部112の寸法が想定された寸法よりも小さい場合には、矯正治具155によって溶融予定端部112を十分に矯正できない。また。図12に示すように溶融予定端部112の寸法が想定された寸法よりも大きい場合には、矯正時に溶融予定端部112全体を均等に変形させることが困難であり、矯正予定部112の一部が大きく変形する。これらの場合には、矯正治具155で矯正しても、溶融予定端部112同士のずれをなくすかまたは小さくすることが困難であり、分体同士を強度高く溶着し難い問題があった。
特開2002−295776号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の分体を溶着一体化してなるライナー部を持ち、各々の分体の溶融予定端部同士のズレを信頼性高く抑制できる圧力容器の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する圧力容器の製造方法は、溶着時に溶融する溶融予定端部を持つ樹脂製の複数の分体が溶着一体化されてなる中空状のライナー部を持つ圧力容器を製造する方法であって、
各々の該分体のなかで溶融予定端部に隣接する部分に、形状記憶合金を材料としてなり螺旋状をなす矯正治具を変態点未満の温度で取り付ける取り付け工程と、
該矯正治具を該変態点以上に加熱して予め記憶されている所定形状に縮径変形させることで各々の該溶融予定端部を矯正しつつ、各々の該分体の該溶融予定端部同士を突き合わせ溶着する矯正溶着工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の圧力容器の製造方法は、下記の(1)〜(3)の何れかを備えるのが好ましく、(1)〜(3)の複数を備えるのがより好ましい。
(1)前記矯正治具は、螺旋のワイヤ状をなす。
(2)前記矯正治具は、通電可能であり、前記矯正溶着工程において通電加熱される。
(3)前記溶着工程において、各々の前記溶融予定端部同士を熱板溶着し、前記矯正治具は熱板によって前記変態点以上に加熱される。
本発明の圧力容器の製造方法は、各々の分体の溶融予定端部に隣接する部分(以下、矯正予定部と呼ぶ)の外周面を矯正治具によって所定形状に矯正することで、溶融予定端部の外周面を所定形状または所定形状に非常に近い形状(以下、単に所定形状と略する)に矯正できる。よって、本発明の圧力容器の製造方法によると、溶融予定端部同士のズレを抑制しつつ複数の分体を溶着できる。
また、本発明の圧力容器の製造方法では、形状記憶合金を材料としてなり螺旋状をなす矯正治具を用いている。このため、矯正予定部の全周を略均等に矯正することができ、溶融予定端部の外周面を所定形状に矯正できる。
さらに矯正治具は、螺旋状をなし、変態点以上に加熱されると所定形状に縮径変形する。このため、矯正治具自体の変形量(螺旋の内径)を比較的大きくでき、各分体における矯正予定部および溶融予定端部の寸法バラツキを十分に吸収できる。
このため、本発明の圧力容器の製造方法によると、複数の分体の溶融予定端部同士を強度高く一体化でき、接合強度に優れるライナー部を形成できるとともに、強度に優れる圧力容器を製造できる。
実施例1の圧力容器の製造方法で製造される圧力容器を模式的に表す断面図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における矯正治具の主要部分を模式的に表す説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における矯正治具の主要部分を模式的に表す説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における取り付け工程を模式的に説明する説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における取り付け工程を模式的に説明する説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程を模式的に説明する説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程を模式的に説明する説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程を模式的に説明する説明図である。 実施例1の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程を模式的に説明する説明図である。 実施例2の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程を模式的に説明する説明図である。 従来の矯正治具を模式的に説明する説明図である。 従来の矯正治具を模式的に説明する説明図である。 従来の矯正治具を模式的に説明する説明図である。
本発明の圧力容器の製造方法において、ライナー部の各分体を成形する方法としては、射出成形、射出プレス成形、ブロー成形、プレス成形等の既知の方法を選択できる。また、本発明の圧力容器の製造方法は、矯正溶着工程(ライナー部の各分体を溶着一体化した後)に、FRP(繊維強化プラスチック)等の層を圧力容器に積層する工程を含んでも良い。複数の分体を溶着する方法としては、熱板溶着、レーザー溶着、振動溶着等の種々の方法を選択できる。
また、本発明の圧力容器の製造方法において、ライナー部を構成する分体の数は複数であればよく、例えば分体同士を2箇所以上で突き合わせ溶着しても良い。
また、矯正治具に予め記憶する所定形状は、分体における溶融予定端部の目標寸法に基づいて設定すればよいが、目標寸法よりも小さく設定するのが好ましい。例えば、溶融予定端部の目標寸法に対して許容できる寸法の範囲(公差)を予め設定し、許容できる最小寸法を所定形状として矯正治具に予め記憶しておくのが良い。この場合には、各分体の矯正予定部をほぼ確実に圧縮矯正することができ、矯正予定部および溶融予定端部を信頼性高く所定形状に矯正できる。
以下、図面を基に本発明の圧力容器の製造方法を具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1の圧力容器の製造方法は車両用の液体燃料タンクを製造する方法である。実施例1の圧力容器の製造方法は上記(1)を備える。実施例1の圧力容器の製造方法で製造される圧力容器を模式的に表す断面図を図1に示す。実施例1の圧力容器の製造方法における矯正治具の主要部分を模式的に表す説明図を図2〜図3に示す。実施例1の圧力容器の製造方法における取り付け工程を模式的に説明する説明図を図4〜図5に示す。実施例1の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程を模式的に説明する説明図を図6〜図9に示す。詳しくは、図6〜図7は矯正工程を模式的に説明する説明図である。図8は溶融工程を模式的に説明する説明図である。図9は溶着工程を模式的に説明する説明図である。以下、実施例1において上、下、左、右とは、図4に示す上、下、左、右を指す。
図1に示すように、実施例1の圧力容器の製造方法で製造する圧力容器(以下、実施例1の圧力容器と呼ぶ)は、樹脂製のライナー部1と、金属製の口金部(第1口金31、第2口金32)と、FRP製の補強部9とを持つ。ライナー部1は2つの分体(第1ライナー分体10、第2ライナー分体20)が溶着一体化されてなる。第1ライナー分体10および第2ライナー分体20は樹脂材料の一種であるポリエチレンを材料としてなり、円筒状をなす。詳しくは、図4に示すように、第1ライナー分体10および第2ライナー分体20は、断面略真円形である。第1ライナー分体10の軸方向の一端部である第1口金側端部11は、軸方向の他端部である第1溶融予定端部12に比べて縮径している。また、第2ライナー分体20の軸方向の一端部である第2口金側端部21は、軸方向の他端部である第2溶融予定端部22に比べて縮径している。第1口金側端部11および第2口金側端部21には、それぞれ、第1口金31、第2口金32が一体化されている。第1ライナー分体10と第1口金31とは一体成形され、第2ライナー分体20と第2口金32ともまた一体成形されている。第1溶融予定端部12と第2溶融予定端部22とが突き合わせ溶着されることで、第1ライナー分体10と第2ライナー分体20とは一体化されている。第1口金31および第2口金32の内面には、後述する固定ボルト70、71に螺合する口金側螺合溝33が形成されている。補強部9は、FRP製であり、第1ライナー分体10および第2ライナー分体20に積層されている。以下、実施例1の圧力容器の製造方法を以下に説明する。
(成形工程)
先ず、第1ライナー分体10および第2ライナー分体20を射出成形した。詳しくは、予め準備した第1口金31を図略の成形型に配置し、ポリエチレンを材料とする溶融樹脂材料を成形型のキャビティに射出することで、第1口金31に一体化されてなる第1ライナー分体10を射出成形(インサート成形)した。第2ライナー分体20もまた、第1ライナー分体10と同様に成形した。以下、第1ライナー分体10と第1口金31との一体成形品を第1分体と呼び、第2ライナー分体20と第2口金32との一体成形品を第2分体と呼ぶ。
実施例1の圧力容器の製造方法における取り付け工程および矯正用着工程は、以下の溶着装置5を用いておこなった。
(溶着装置)
図4に示すように、溶着装置5は、基部50と、構造部6と、熱板52と、2つの矯正治具(第1矯正治具55、第2矯正治具56)とを持つ。構造部6は、2つの端固定部(第1端固定部61、第2端固定部62)と、2つの治具固定部(第1治具固定部63、第2治具固定部64)とを持つ。基部50は上下方向に延びる。熱板52は基部50の上下方向の略中央部に取り付けられ、左右方向にスライド可能である。構造部6および熱板52は、上側から下側に向けて、第2端固定部62→第2治具固定部64→熱板52→第1治具固定部63→第1端固定部61の順に並んでいる。
第1端固定部61は第1口金側端部11および第1口金31の表面に対応した形状の固定面を持つ略筒状をなし、基部50の下端側に固定されている。第1端固定部61の略中央部には後述する固定ボルト70に螺合する固定側螺合溝58が形成されている。第2端固定部62は第1端固定部61と同形状であり、第1端固定部61と上下反転した状態で、上下方向にスライド可能なように基部50の上端側に固定されている。
第1治具固定部63は、第1端固定部61の上側に隣接している。第1治具固定部63は、断面略半円の板状をなす2つの分割体66、67と、板状をなし各分割体66、67にそれぞれ一体化されている2つの固定端部68、69とが組み合わされてなる。一方の分割体である左側分割体66は基部50に固定されている。他方の分割体である右側分割体67は、左側分割体66に枢支され、左側分割体66に近接する位置(閉位置)と、左側分割体66から離れる位置(開位置)との間を揺動する。一方の固定端部である左側固定端部68は左側分割体66の左端部に取り付けられ上方に延びる。他方の固定端部である右側固定端部69は右側分割体67の右端部に取り付けられ上方に延びる。第2治具固定部64は、第2端固定部62の下側に隣接している。第2治具固定部64は第1治具固定部63と同形状であり、第1治具固定部63と上下反転した状態で、上下方向にスライド可能なように基部50の上端側に固定されている。
第1治具固定部63には第1矯正治具55が取り付けられ、第2治具固定部64には第2矯正治具56が取り付けられている。詳しくは、第1矯正治具55の一端は第1治具固定部63の左側固定端部68に固定され、第1矯正治具55の他端は第1治具固定部63の右側固定端部69に固定されている。第1治具固定部63には、図略の電源装置の正極に接続されている図略の第1リード線が取り付けられ、第1矯正治具55の一端は第1リード線に接続されている。また、第2治具固定部64には、図略の電源装置の負極に接続されている図略の第2リード線が取り付けられ、第1矯正治具55の他端は第2リード線に接続されている。このため、第1矯正治具55は電源装置からの給電を受ける。第1矯正治具55の他の部分は、固定されていないため、第1矯正治具55は変形可能である。第2矯正治具56もまた、同様に第2治具固定部64に取り付けられ、電源装置からの給電を受ける。
第1矯正治具55および第2矯正治具56は、形状記憶合金製のワイヤを螺旋状に巻回してなる。第1矯正治具55および第2矯正治具56は通電可能であり、電源装置からの給電を受けて変態点以上に通電加熱される。また、第1矯正治具55および第2矯正治具56の変態点は室温を超える温度である。このため第1矯正治具55および第2矯正治具56は、通電加熱されていないときには容易に拡径変形可能であり(図2)、通電加熱を受けると螺旋の所定形状に縮径変形する(図3)。なお、通電加熱を受けた第1矯正治具55および第2矯正治具56は、同形状に変形する。
(取り付け工程)
先ず、電源装置と第1矯正治具55との電気接続、および、電源装置と第2矯正治具56との電気的接続を遮断し、室温にて、第1端固定部61の右側分割体67を開位置に揺動させ、右側分割体67と左側分割体66との間の隙間を拡大した。このとき第1矯正治具55を固定する右側固定端部69は、右側分割体67に引っ張られて揺動した。このため第1矯正治具55は右側分割体67および右側固定端部69に引っ張られて拡径変形した。
次いで、第1溶融予定端部12を上側に向け、第1口金31を下側に向けつつ、第1分体を右側分割体67と左側分割体66との隙間に差し込んだ。このとき第1分体は第1矯正治具55の中に通された。そして、第1口金31の口金側螺合溝33を第1端固定部61の固定側螺合溝58に対向させつつ、第1端固定部61に第1分体の端部(第1口金31および口金側端部11、21)を差し込んだ。そして、右側分割体67を閉位置に揺動させて第1ライナー分体10を第1治具固定部63の右側分割体67および左側分割体66に挟持させた(図4)。そして、口金側螺合溝33および固定側螺合溝58に固定ボルト70を螺合させ、第1分体を第1端固定部61に固定した。このとき第1分体のなかで第1溶融予定端部12の下方に隣接する部分(第1矯正予定部13)は、第1矯正治具55の内部に配置された(図5)。したがって、このとき第1分体の第1口金31は固定ボルト70を介して第1端固定部61に固定され、第1ライナー分体10は第1治具固定部63に固定され、第1矯正予定部13は第1矯正治具55で巻回された。同様に、第2分体の第2口金32を固定ボルト71を介して第2端固定部62に固定し、第2ライナー分体20を第2治具固定部64に固定し、第2ライナー分体20の矯正予定部(第2矯正予定部23)を第2矯正治具56で巻回した。
なお、この取り付け工程においては、第1口金31と第1端固定部61とが固定ボルト70によって位置決めされ、第2口金32と第2端固定部62と固定ボルト71によって位置決めされた。第1端固定部61と第2端固定部62とは予め位置決めされているため、第1分体と第2分体ともまた互いに位置決めされた。
実施例1の圧力容器の製造方法における矯正溶着工程は、以下の矯正工程、溶融工程、溶着工程および取り外し工程に大別される。
(矯正工程)
電源装置と第1矯正治具55とを電気的に接続するとともに電源装置と第2矯正治具56とを電気的に接続し、第1矯正治具55および第2矯正治具56を変態点以上に通電加熱した。すると、第1矯正治具55および第2矯正治具56が縮径変形して、第1分体の第1矯正予定部13および第2分体の第2矯正予定部23を、所定形状になるように圧縮矯正した(図6〜図7)。
(溶融工程)
矯正工程後、第1矯正治具55および第2矯正治具56を変態点以上に通電加熱したままで、熱板52を右方にスライドさせて、第1ライナー分体10の第1溶融予定端部12と第2ライナー分体20の第2溶融予定端部22とに熱板52を当接させた。熱板52は第1ライナー分体10および第2ライナー分体20の溶融温度以上に加熱されているため、第1溶融予定端部12および第2溶融予定端部22は溶融した(図8)。
(溶着工程)
次いで、熱板52を左方にスライドさせるとともに、第2治具固定部64および第2端固定部62を下方にスライドさせた。すると、第2治具固定部64および第2端固定部62に固定されている第2矯正治具56および第2ライナー分体20もまた下方にスライドし、第2溶融予定端部22が第1溶融予定端部12に突き合わされ、第2溶融予定端部22と第1溶融予定端部12とは突き合わせ溶着された。
このとき、第1矯正治具55および第2矯正治具56は引き続き通電過熱された状態であるため、第1矯正予定部13および第2矯正予定部23は第1矯正治具55および第2矯正治具56の所定形状に応じた形状に矯正されたままであった。第1矯正予定部13に隣接する第1溶融予定端部12および第2矯正予定部23に隣接する第2溶融予定端部22もまた、このとき所定形状に近い形状に矯正されたままであった。このため、第1溶融予定端部12および第2溶融予定端部22は、略同形状に矯正されつつ突き合わせ溶着された。よって、第1溶融予定端部12および第2溶融予定端部22は互いにずれることなく溶着された(図9)。
(取り外し工程)
溶着工程後、第1矯正治具55および第2矯正治具56の通電加熱を停止して、第1矯正治具55および第2矯正治具56を変態点未満にまで自然冷却した。すると、第1矯正治具55および第2矯正治具56が拡径変形可能になり、第1矯正治具55および第2矯正治具56への圧縮矯正が停止した。この後に、第1口金31および第1端固定部61から固定ボルト70を取り外すとともに第2口金32および第2端固定部62から固定ボルト71を取り外し、第2治具固定部64および第2端固定部62を上方にスライドさせて、第1分体と第2分体との一体品を溶着装置5から取り外した。
(補強部形成工程)
取り外し工程後、第1分体と第2分体との一体品のライナー部1にFRP製の補強部9を巻回積層・加熱して、実施例1の圧力容器を得た。
実施例1の圧力容器の製造方法によると、螺旋状をなす第1矯正治具55および第2矯正治具56が第1ライナー分体10の第1矯正予定部13および第2ライナー分体20の第2矯正予定部23の全周を略均等に締め付ける。このため、第1矯正予定部13および第2矯正予定部23は、偏りなく(またはほぼ偏りなく)圧縮変形する。よって、第1溶融予定端部12および第2溶融予定端部22は、ほぼ同形状に矯正されつつ溶着される。このため、実施例1の圧力容器の製造方法によると、第1溶融予定端部12と第2溶融予定端部22との位置ずれを信頼性高く抑制でき、第1ライナー分体10と第2ライナー分体20とを接合強度高く溶着できる。
また、第1矯正治具55および第2矯正治具56は、螺旋状をなすため、大きく変形(縮径)できる。このため、第1ライナー分体10および第2ライナー分体20における矯正予定部13、23および溶融予定端部12、22の寸法バラツキを十分に吸収できる。よって、実施例1の圧力容器の製造方法によると、寸法バラツキの大きい圧力容器を、接合強度高く製造できる。
さらに、実施例1の圧力容器の製造方法における第1矯正治具55および第2矯正治具56は、螺旋のワイヤ状をなすため、大きく変形可能であり、矯正予定部13、23および溶融予定端部12、22の大きな寸法バラツキをも吸収できる。このことによっても、実施例1の圧力容器の製造方法によると、寸法バラツキの大きい圧力容器を、接合強度高く製造できる。
(実施例2)
実施例2の圧力容器の製造方法は、矯正溶着工程以外は実施例1の圧力容器の製造方法と同じである。実施例2の圧力容器の製造方法を模式的に表す説明図を図10に示す。
実施例2の圧力容器の製造方法の矯正溶着工程においては、第1ライナー分体10および第2ライナー分体20を熱板溶着する際に、矯正治具55、56を、熱板52から放射した熱で変態点以上に加熱した。詳しくは、溶融工程において、矯正治具55、56と熱板52とは約10mm離間していた。また、溶融工程の所要時間は約30秒であった。熱板52によって加熱された矯正治具55、56は、変態点以上に昇温し、所定形状に縮径変形した。このため、実施例2の圧力容器の製造方法によっても、実施例1の圧力容器の製造方法と同様に、第1ライナー分体10と第2ライナー分体20とを接合強度高く溶着できる。
実施例2の圧力容器の製造方法によると、第1矯正治具55および第2矯正治具56を変態点以上に加熱するための電源装置が不要であるため、圧力容器の製造コストを低減できる。
なお、熱板52から放射した熱で矯正治具55、56を変態点以上に加熱するためには、溶融工程において、矯正治具55、56を熱板52から10〜20mm程度離間させつつ、溶融予定端部12、22を熱板52で30秒以上加熱するのが良い。矯正治具55、56と熱板52との距離を近く設定しすぎると溶融予定端部12、22の長さが短くなり、矯正治具55、56と熱板52との距離を遠く設定しすぎると熱板52によって矯正治具55、56を変態点以上に加熱するのに長時間を要するためである。
本発明の圧力容器の製造方法は、種々の加圧物質を収容するための圧力容器を製造する方法として利用できる。例えば、本発明の圧力容器の製造方法は、車両等に搭載されCNGや水素ガス等の気体燃料を収容するための燃料タンクを製造する方法として好ましく利用できる。
1:ライナー部 10:第1ライナー分体 12:第1溶融予定端部
13:第1矯正予定部 20:第2ライナー分体 22:第2溶融予定端部
23:第2矯正予定部 52:熱板 55:第1矯正治具
56:第2矯正治具

Claims (4)

  1. 溶着時に溶融する溶融予定端部を持つ樹脂製の複数の分体が溶着一体化されてなる中空状のライナー部を持つ圧力容器を製造する方法であって、
    各々の該分体のなかで溶融予定端部に隣接する部分に、形状記憶合金を材料としてなり螺旋状をなす矯正治具を変態点未満の温度で取り付ける取り付け工程と、
    該矯正治具を該変態点以上に加熱して予め記憶されている所定形状に縮径変形させることで各々の該溶融予定端部を矯正しつつ、各々の該分体の該溶融予定端部同士を突き合わせ溶着する矯正溶着工程と、を含むことを特徴とする圧力容器の製造方法。
  2. 前記矯正治具は、螺旋のワイヤ状をなす請求項1に記載の圧力容器の製造方法。
  3. 前記矯正治具は、通電可能であり、前記矯正溶着工程において通電加熱される請求項1または請求項2に記載の圧力容器の製造方法。
  4. 前記溶着工程において、各々の前記溶融予定端部同士を熱板溶着し、
    前記矯正治具は熱板によって前記変態点以上に加熱される請求項1または請求項2に記載の圧力容器の製造方法。
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