JP2010166364A - スピーカおよびスピーカ用支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一の部品を用いてボイスコイルに均衡した力を作用させ、振動系の安定的な動きを確保しつつ、ボイスコイルを正確な位置に位置保持すること。
【解決手段】フレーム2と、フレーム2に支持される磁気回路3と、磁気回路3の磁界中に配置され、磁気回路3に対して接離する方向に往復運動するボイスコイル体4と、ボイスコイル体4に発生する動力が伝達される振動板5と、ボイスコイル体4をフレーム2に対して支持する支持体7と、を備えるスピーカ1において、支持体7が、ボイスコイル体4に均衡する力が作用するように、磁気回路3に対して接離する方向に向かうバイアス力をボイスコイル体4に周方向に沿って交互に付与させることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、スピーカおよびスピーカ用支持体に関する。
従来から、ボイスコイルおよび振動板をスピーカの中心に位置保持するために、布にフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂や二液反応型硬化性樹脂を含浸させ、コルゲーションとなるように同心円状にプレス成型したダンパを、ボイスコイルとフレームとの間に介在させているスピーカが知られている。
特許文献1には、振動板に接続されるエッジにバイアス力を付与すると共に、ボイスコイルとフレームとの間に介在されるダンパに、エッジに付与されるバイアス力と逆方向のバイアス力を作用させて、ボイスコイルにかかる力の均衡を図っているスピーカが開示されている。また、特許文献2には、エッジおよびダンパにサスペンション部材を採用して、ボイスコイルにかかる力の均衡を図っているスピーカが開示されている。
実開平2−106795号公報(図1) 実開昭63−111091号公報(図5)
スピーカを構成するエッジおよびダンパが経年変化を起こすと、当該エッジおよびダンパに付与されるバイアス力も経年変化に伴って低下してしまう。ここで、エッジとダンパは一般的に異なる材料によって形成されるため、エッジとダンパにおける経年変化の度合いは異なる。したがって、特許文献1に開示されているスピーカ中のエッジおよびダンパが異なる部材によって形成されている場合、エッジおよびダンパに作用するバイアス力に差異が生じ、ボイスコイルの位置保持精度が低下してしまう。その結果、振幅にひずみが発生し、音響特性が悪化してしまう。また、振幅にひずみが発生すると、スピーカを大入力で使用した場合、非線形が顕著になり、ローリング現象が起き易くなる。
また、特許文献2に開示されているスピーカでは、エッジとダンパにサスペンション部材が採用されている。ここで、エッジを通気性の低い材料で形成すると共に、ダンパを通気性の高い材料で形成した場合に、より高性能のスピーカを得ることができる。このため、エッジおよびダンパを同一の材料で形成する場合、スピーカの性能を維持しつつ、ボイスコイルにかかる力の均衡を図るためには、該エッジおよびダンパの性能を通常より低下させなければならない。一方、エッジおよびダンパが異なる材料で形成されている場合には、特許文献1の場合と同様、エッジおよびダンパの経年変化の度合いの相違により、該エッジおよびダンパに作用するバイアス力に差異が生じてしまう。
さらに、特許文献1および2に開示されているスピーカにおける振動系の特性を、入力と変位との関係でヒステリシスループとして表した場合、図6に示すように、その特性値は、原点0を通過することがなく、プラス側に向かうときと、マイナス側に向かうときとで、変位に差異が生じてしまい、安定な振動特性を得ることができない。
本発明は、かかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、単一の部品を用いてボイスコイルに均衡した力を作用させ、振動系の安定的な動きを確保しつつ、ボイスコイルを正確な位置に位置保持することが可能なスピーカおよびスピーカ用支持体を提供しようとするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一側面は、フレームと、フレームに支持される磁気回路と、磁気回路の磁界中に配置され、磁気回路に対して接離する方向に往復運動するボイスコイル体と、ボイスコイル体に発生する動力が伝達される振動板と、ボイスコイル体をフレームに対して支持する支持体と、を備えるスピーカにおいて、支持体が、ボイスコイル体に均衡する力が作用するように、磁気回路に対して接離する方向に向かうバイアス力をボイスコイル体に周方向に沿って交互に付与させるものである。
また、支持体は、周方向に沿って複数に分割された分割片を有しており、互いに隣接する分割片がそれぞれ磁気回路に対して近づく方向および離れる方向へのバイアス力をボイスコイル体に対して周方向に沿って交互に付与するものとするのが好ましい。
また、磁気回路に対して近づく方向および離れる方向へ付与されるそれぞれのバイアス力の絶対値は同じ大きさであるのが好ましい。
また、分割片は支持体において周方向に沿って均等な領域を有するように、複数に分割するのが好ましい。
また、互いに隣接するそれぞれの分割片の間には、径方向内方から径方向外方に向かって切り込みが入れられているのが好ましい。
また、本発明の一側面は、スピーカに配設されるボイスコイル体をフレームに対して支持するスピーカ用支持体において、周方向に沿って複数に分割された分割片を有しており、互いに隣接するそれぞれの分割片は径方向外方から径方向内方に向かって異なる傾斜角をもって延出しているものである。
また、隣接する分割片のうちの一方は、中心軸線に直交する平面に対する高さ方向のうちの一方側に向かって傾斜し、隣接する分割片のうちの他方は、一方側と相反する側となる他方側に向かって傾斜するのが好ましい。
また、隣接する分割片の内周面を、高さ方向において同じ位置となるように撓ませて、同一円周上にそろえた状態でボイスコイル体の外周面に接続させるのが好ましい。
また、内周面をボイスコイル体の外周面に同一円周上で接続させると、隣接する分割片によって同じ大きさのバイアス力が高さ方向に沿って相反する向きに付与されるものとするのが好ましい。
また、分割片を周方向に沿って均等な領域を有するように、複数に分割するのが好ましい。
本発明によると、単一の部品を用いてボイスコイルに均衡した力を作用させ、振動系の安定的な動きを確保しつつ、ボイスコイルを正確な位置に位置保持することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係るスピーカの側断面図である。 本発明の一実施の形態に係るスピーカ中のボイスコイル体に取り付けられたダンパの構成を示す図であり、ダンパが変形した後の状態を上斜め前方から見た斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るダンパをボイスコイル体に取り付けられる前の状態で上斜め前方から見た斜視図である。 本実施の形態に係るダンパを用いたスピーカにおける振動板の特性を、入力と変位との関係で表した図である。 本発明の変形例を示す図であり、本発明の一実施の形態に係るダンパに蝶ダンパを適用させた場合の図である。 従来のダンパを用いたスピーカにおける振動板の特性を、入力と変位との関係でヒステリシスループとして表した図である。
以下、本発明の一実施の形態に係るスピーカ1について、図面を参照しながら説明する。なお、スピーカ用支持体となるダンパ7の構成についても、スピーカ1と併せて説明する。また、以下の説明において、図1の左方向を「左」、右方向を「右」、上方向を「上」および下方向を「下」とそれぞれ規定する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るスピーカ1の側断面図である。
図1に示すように、スピーカ1は、全体の支持部材となるフレーム2と、フレーム2の下方に配置される磁気回路3と、上下方向に振動するボイスコイル体4と、ボイスコイル体4の動作に伴って振動する振動板5と、ボイスコイル体4をフレーム2に支持するためのスピーカ用支持体となるダンパ7と、振動板5をフレームに保持するためのエッジ8とを有する。
フレーム2は、上端が開放した略円錐台形状を為しており、径小となる下方側の径方向中心には開口部が形成されている。また、フレーム2は、その下端部近傍に径方向内方に向かって水平に窄まる下水平部10を有すると共に、その上端部に径方向外方に向かって水平に開放する上水平部11を有する。下水平部10および上水平部11は全周に亘って形成されている。
磁気回路3は、ヨーク12と、マグネット13と、トッププレート14とから構成されている。ヨーク12は、非磁性材からなる磁気回路3の基盤部材であり、略有底円柱状をなしている。具体的には、ヨーク12は、略円柱状の形態を有するセンターガイド部15と、このセンターガイド部15の下端部において周方向外側に向かって全周に亘って延出する載置部16とを有する。載置部16は、マグネット13およびトッププレート14の高さ方向の位置出しを行うために設けられている。
載置部16には、ドーナツ状のマグネット13が載置される。このマグネット13は、センターガイド部15の外周側に位置するように載置部16に載置される。また、マグネット13の上方には磁性材からなるドーナツ状のトッププレート14が配置される。このトッププレート14は、マグネット13と対向する位置に、マグネット13を載置部16とで狭持せしめるように配置される。また、センターガイド部15の外周部とトッププレート14の内周部との間には所定間隔を有する磁気ギャップ17が形成されている。また、マグネット13の外径はトッププレート14の外径よりもわずかに大径となっている。
磁気ギャップ17には、略円筒状の形態を有するボイスコイル体4が配置されている。このボイスコイル体4は、円筒状の形態を有するボイスコイルボビン18と、ボイスコイルボビン18の外周面に巻回されて接着固定されるボイスコイル21とを有する。
振動板5は、例えば、コーン紙を素材として形成された円錐台形状を呈しており、該振動板5が振動することによって音が発振される。この振動板5は、その中央が開放されると共に、開放した開口縁部には後方に向かって全周に亘って延出する対向壁5aが設けられている。そして、この対向壁5aを、ボイスコイルボビン18の側壁に接触させ、接着剤を滴下することにより、振動板5の内周部がボイスコイルボビン18と接着固定される。また、振動板5の外周側は、エッジ8と接着固定されている。エッジ8はリング状の形態を有しており、その断面は弓なりに屈曲した形状を呈している。そして、このエッジ8の外周端がフレーム2の上水平部11に取付固定されることで、振動板5がフレーム2に支持される構成となる。
また、ボイスコイル体4の上方にはセンターキャップ22が配置されている。センターキャップ22は略ドーム状の形態を有しており、ボイスコイルボビン18を覆うように振動板5の内側に配置されている。このセンターキャップ22が配置されることにより、ボイスコイル体4や振動板5の内部に塵埃が入り込むのが防止される。
ダンパ7は、同心円状にプレス成形された略リング状の形態を有するコルゲーションダンパであり、ボイスコイル体4とフレーム2との間に全周に亘って介在している。具体的には、ダンパ7の内周部はボイスコイルボビン18の外周面における上下方向略中央部に固定され、ダンパ7の外周部はフレーム2の下水平部10に固定されている。
以下、ダンパ7の構成について詳細に説明する。
図2はスピーカ1中のボイスコイル体4に取り付けられたダンパ7の構成を示す図であり、ダンパ7が変形した後の状態を上斜め前方から見た斜視図である。
上述したように、ダンパ7は、上方から見て略リング状の形態を有するコルゲーションダンパであり、ボイスコイル体4とフレーム2との間に介在している。また、ダンパ7は径方向外方から径方向内方に向かうにつれて段差状にやや高さが高くなるような形態を有している。さらに、ダンパ7は、周方向に沿って90度毎に略円弧状に4分割された4つの分割片23を有している。この分割片23は、内周面24から径方向外方に向かって周方向において90度間隔おきに切り込み25を入れることによって形成されている。この切り込み25はダンパ7の外周部26近傍まで形成されている。このため、4つの分割片23は同一の略円弧形状を有していることになる。
ダンパ7の内周面24は、ボイスコイルボビン21の外周面であって、中心軸線Mに対して直交する平面に、同一円周上にそろえた状態で取り付けられる。ダンパ7の内周面24は、例えば、ボイスコイルボビン18の外周面に接着剤を用いて固定される。また、ダンパ7の外周部26も、例えば、接着剤を用いて下水平部10に固定される。一方、分割片23の周方向の両側辺には、接着剤は塗布されない。すなわち、切り込み25に接着剤は介在されない。
ダンパ7がボイスコイル体4の外周に取り付けられた状態では、ボイスコイル体4には互いに隣接する分割片23から上方および下方となる相反する方向へのバイアス力が付与される。本実施の形態では、ボイスコイル体4は、図2において左右に対向する2つの分割片23から上方へ向かうバイアス力が付与され、残りの対向する2つの分割片23から下方へ向かうバイアス力が付与される。以下、上方に向かってバイアス力を付与する分割片23を上方分割片23Aと表記し、下方に向かってバイアス力を付与する分割片23を下方分割片23Bと表記する。
ボイスコイル体4には、上方分割片23Aおよび下方分割片23Bのそれぞれから、上下方向である相反する方向に同じ大きさのバイアス力が付与される。すなわち、ボイスコイル体4には、180度対称位置にある2つの上方分割片23Aから上方に向かうバイアス力が付与され、上方へのバイアス力と絶対値が同じ大きさである下方へ向かうバイアス力が180度対称位置にある2つの下方分割片23Bから付与される。このため、ボイスコイル体4には分割片23から均衡したバイアス力が付与されることになり、該ボイスコイル体4は安定した状態で振動し、径方向外方に向かって傾くことがなくなる。
図3は、スピーカ1に取り付けられる前のダンパ7を上斜め前方から見た斜視図である。図4は、本実施の形態に係るダンパ7を用いたスピーカ1における振動板5の特性を、入力と変位との関係で表した図である。図4において、横軸は入力される力[mN]の大きさを表しており、縦軸は変位[mm]の大きさを表している。
ダンパ7は、樹脂材料を金型に入れて成形することによって形成される。図3に示すように、上方分割片23Aは、中心軸線Mに対して直交する平面に対して、径方向外方から中心軸線M方向に向かって斜め上方に傾くように形成されている。一方、下方分割片23Bは、中心軸線Mに対して直交する平面に対して、径方向外方から中心軸線M方向に向かって斜め下方に傾くように形成されている。
このダンパ7は、上方分割片23Aを下方向に撓ませると共に、下方分割片23Bを上方向に撓ませて、内周面24を中心軸線Mに対して直交する平面にて同一円周上にそろえられた状態でボイスコイル体4に取り付けられる。このように、上方分割片23Aは下方向に撓められた状態でボイスコイル体4に取り付けられるため、上方分割片23Aには元の状態である上方側へ戻ろうとする復元力が作用する。したがって、ボイスコイル体4には上方分割片23Aから上方に向かうバイアス力が付与される。一方、下方分割片23Bは上方向に撓められた状態でボイスコイル体4に取り付けられるため、下方分割片23Bには元の状態である下方側へ戻ろうとする復元力が作用する。したがって、ボイスコイル体4には下方分割片23Bから下方に向かうバイアス力が付与される。本実施の形態では、上方分割片23Aおよび下方分割片23Bを撓ませる際の下方向および上方向へのそれぞれの変位量は、同じ大きさとするのが好ましい。このように、変位量を同じ大きさとすることで、ボイスコイル体4に、上方分割片23Aおよび下方分割片23Bから上下方向である相反する方向に同じ大きさのバイアス力を付与することが可能となる。さらに、各分割片23における内周面24の周方向の長さが略同一に形成されると共に、上方分割片23Aと下方分割片23Bとが、中心軸線Mを挟んで180度対称位置に設けられている。したがって、ボイスコイル体4に付与されるバイアス力の均衡を図ることが可能となる。
ダンパ7は、不図示の接着用治具を用いてボイスコイル体4の外周に取り付けられる。具体的には、接着用治具によってダンパ7を上下方向から狭み込んで、内周面24を同一円周上にそろえる。そして、内周面24が同一円周上にそろった状態で、該内周面24に接着剤を塗布し、内周面24をボイスコイルボビン18の外周面に接着させて、ボイスコイル体4の外周にダンパ7を装着させる。そして、接着剤が硬化したら接着用治具をダンパ7から取り除く。なお、ダンパ7をボイスコイル体4に取り付ける際には、ダンパ7の外周部26と下水平部10との間にも接着剤が介在させられる。
一方、隣接する上方分割片23Aと下方分割片23Bの周方向における両側辺には、接着剤は塗布されない。当該部分に接着剤を塗布し、分割片23同士を接着すると、接着剤の硬化によりダンパ7が通常より硬くなりボイスコイル体4の振動に対して正規の動きがとれなくなるおそれがあるからである。また、ボイスコイルボビン18の外周面に径方向外方に突出する突出部を設け、当該突出部に分割片23の内周部分を引っ掛けて、ダンパ7をボイスコイル体4に取り付けるような構成としても良い。
ここで、本実施の形態に係るスピーカ1の振動系の特性を、入力と変位との関係で表すと、図4に示すように、その特性値は、原点0を中心として線形的に変位する。これは、プラス側に変位するときとマイナス側に変位するときの双方の場合において、原点0付近では、均衡のとれたバイアス力が、ダンパ7からボイスコイル体4に付与されるためである。
以上のように構成されたスピーカ1では、ダンパ7によってボイスコイル体4に上下方向である相反する方向へのバイアス力を付与する構成となっている。このため、1つの部品でボイスコイル体4に均衡したバイアス力を付与することが可能となる。したがって、図4に示すように、原点0を通りダンパ7を線形的に変位させることが可能となり、ダンパ7の経時的な歪みを低減させることが可能となる。また、疲労によりダンパの剛性が低下するのを防止でき、振動板5の周波数特性が変動することを防止できる。その結果、スピーカ1の音響特性が悪化するのを防止できる。さらに、スピーカ1を構成する各種部品が経年変化を起こしても、ダンパ7の経年変化の度合いは同じなので、ボイスコイル体4に付与されるバイアス力にバラツキが発生するのを防止できる。したがって、ボイスコイル体4の保持位置が変動するのを防止できる。
また、スピーカ1では、ダンパ7は周方向に沿って90度毎に4分割され、隣接する上方分割片23Aと下方分割片23Bとで上下の相反する方向にバイアス力を付与している。このため、ボイスコイル体4の外周における180度対称位置に、上方または下方へ向かうそれぞれ同じ大きさのバイアス力を付与することが可能となる。その結果、ボイスコイル体4に、より均衡したバイアス力を付与することが可能となる。したがって、ボイスコイル体4や振動板5の振動を安定させることが可能となる。
また、スピーカ1では、ボイスコイル体4には均衡したバイアス力が付与される。このため、スピーカ1を大入力で使用した場合、ボイスコイル体4が傾くことがなくなり、ローリング現象が発生するのを防止できる。
また、スピーカ1では、上方分割片23Aと下方分割片23Bの間には、接着剤が塗布されていない。このため、ダンパ7は通常の硬さを維持することができ、ダンパ7として正規の機能を果たすことが可能となる。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上述の形態に限定されることなく、種々変形した形態にて実施可能である。
上述の実施の形態では、ダンパ7は、周方向に沿って4つの分割片23に分割されているが、分割数は4つに限定されるものではなく、例えば、8分割、12分割等の6つ以上の偶数個の領域に分割するようにしても良い。また、本実施の形態では、隣接する分割片23の間には切り込み25が形成されているが、隣接する分割片23の間に切り込み25の替わりに隙間を形成するようにしても良い。また、当該隙間にクッション剤等の他の部材を介在させるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、ダンパ7をボイスコイル体4に取り付ける際には、上方分割片23Aおよび下方分割片23Bをそれぞれ下方向および上方向へ同じ変位量だけ撓ませているが、異なる変位量だけ撓ませような構成としても良い。また、上方分割片23Aおよび下方分割片23Bの双方を上方に傾斜させるように成形し、ダンパ7をボイスコイル体4に取り付ける際に、上方分割片23Aおよび下方分割片23Bをそれぞれの高さ方向における中間部分に向けて撓ませるような構成としても良い。
また、上述の実施の形態では、ダンパ7に分割片23を設ける構成としているが、ダンパ7を完全に分割して周方向に沿って複数配置させる構成としても良い。
また、上述の実施の形態では、ダンパ7としてコルゲーションダンパが採用されているが、ダンパの種類はコルゲーションダンパに限定されるものではなく、例えば、図5に示すように、蝶ダンパ30としても良い。この場合、例えば、蝶ダンパ30のアーム31を周方向に沿って90度毎に設け、このアーム31を径方向内方に向かって上方に傾斜する上方アーム31A、径方向内方に向かって下方に傾斜する下方アーム31Bとして周方向に沿って交互に形成するようにすることが可能である。この蝶ダンパ30は、上方アーム31Aを下方に撓ませると共に、下方アーム31Bを上方に撓ませて、アーム31を同一円周上にそろえた状態でボイスコイル体4の外周に取り付けられる。すると、ボイスコイル体4には、上方アーム31Aから上方向のバイアス力が付与されると共に、下方アーム31Bから下方向のバイアス力が付与され、均衡した力が作用することになる。
1…スピーカ
2…フレーム
3…磁気回路
4…ボイスコイル体
5…振動板
7…ダンパ(支持体)
23A…上方分割片(分割片の一部)
23B…下方分割片(分割片の一部)
25…切り込み

Claims (10)

  1. フレームと、
    上記フレームに支持される磁気回路と、
    上記磁気回路の磁界中に配置され、上記磁気回路に対して接離する方向に往復運動するボイスコイル体と、
    上記ボイスコイル体に発生する動力が伝達される振動板と、
    上記ボイスコイル体を上記フレームに対して支持する支持体と、
    を備えるスピーカにおいて、
    上記支持体が、上記ボイスコイル体に均衡する力が作用するように、上記磁気回路に対して接離する方向に向かうバイアス力を上記ボイスコイル体に周方向に沿って交互に付与させることを特徴とするスピーカ。
  2. 請求項1記載のスピーカにおいて、前記支持体は、周方向に沿って複数に分割された分割片を有しており、互いに隣接する上記分割片がそれぞれ前記磁気回路に対して近づく方向および離れる方向へのバイアス力を前記ボイスコイル体に対して周方向に沿って交互に付与することを特徴とするスピーカ。
  3. 請求項1または2記載のスピーカにおいて、前記磁気回路に対して近づく方向および離れる方向へ付与されるそれぞれのバイアス力の絶対値は同じ大きさであることを特徴とするスピーカ。
  4. 請求項2または3記載のスピーカにおいて、前記分割片は前記支持体において周方向に沿って均等な領域を有するように、複数に分割されていることを特徴とするスピーカ。
  5. 請求項2から4のいずれか1項記載のスピーカにおいて、前記互いに隣接するそれぞれの分割片の間には、径方向内方から径方向外方に向かって切り込みが入れられていることを特徴とするスピーカ。
  6. スピーカに配設されるボイスコイル体をフレームに対して支持するスピーカ用支持体において、
    周方向に沿って複数に分割された分割片を有しており、互いに隣接するそれぞれの上記分割片は径方向外方から径方向内方に向かって異なる傾斜角をもって延出していることを特徴とするスピーカ用支持体。
  7. 請求項6記載のスピーカ用支持体において、前記隣接する分割片のうちの一方は、中心軸線に直交する平面に対する高さ方向のうちの一方側に向かって傾斜し、前記隣接する分割片のうちの他方は、上記一方側と相反する側となる他方側に向かって傾斜していることを特徴とするスピーカ用支持体。
  8. 請求項6または7記載のスピーカ用支持体において、前記隣接する分割片の内周面を、高さ方向において同じ位置となるように撓ませて、同一円周上にそろえた状態で前記ボイスコイル体の外周面に接続させることを特徴とするスピーカ用支持体。
  9. 請求項6から8のいずれか1項記載のスピーカ用支持体において、前記内周面を前記ボイスコイル体の外周面に同一円周上で接続させると、前記隣接する分割片によって同じ大きさのバイアス力が高さ方向に沿って相反する向きに付与されることを特徴とするスピーカ用支持体。
  10. 請求項6から9のいずれか1項記載のスピーカにおいて、前記分割片は周方向に沿って均等な領域を有するように、複数に分割されていることを特徴とするスピーカ用支持体。
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