JP2010161304A - レーザ発振装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱レンズ効果を抑え、安価に出力を向上させることのできるレーザ発振装置を提供することを目的とする。
【解決手段】レーザ発振装置10Aにおいて、励起光源20にフラッシュランプ21を用いるとともに、レーザ媒質部31をディスク状とすることで、レーザ光Yを大出力としつつ、励起光Xの照射によって特定箇所に熱エネルギが集中しにくくして温度勾配を小さくした。さらに、レーザ媒質部31は、ペルチェ素子等からなるヒートシンク33によって、その全面を冷却し、温度勾配の発生をより確実に抑える。
【選択図】図1
【解決手段】レーザ発振装置10Aにおいて、励起光源20にフラッシュランプ21を用いるとともに、レーザ媒質部31をディスク状とすることで、レーザ光Yを大出力としつつ、励起光Xの照射によって特定箇所に熱エネルギが集中しにくくして温度勾配を小さくした。さらに、レーザ媒質部31は、ペルチェ素子等からなるヒートシンク33によって、その全面を冷却し、温度勾配の発生をより確実に抑える。
【選択図】図1
Description
本発明は、レーザ発振装置に関する。
従来からレーザ(laser)を医科、歯科の治療に利用することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、歯科治療の分野においては、旧来より、歯牙の切削には、切削ビットを機械的に回転させる回転切削方式が広く使われている。このため、レーザにより治療の導入に際しては、効率やコストの面で回転切削方式と比較されるのが常である。
ところで、歯科治療の分野においては、旧来より、歯牙の切削には、切削ビットを機械的に回転させる回転切削方式が広く使われている。このため、レーザにより治療の導入に際しては、効率やコストの面で回転切削方式と比較されるのが常である。
歯科治療用のレーザ治療装置においては、レーザ媒質を励起させるための光源として、フラッシュランプが用いられている。近年、歯科治療用以外の用途においては、光源に半導体レーザを用いるものが提供されているが、歯科治療用分野においては、現状では、半導体レーザは出力とコストの面でフラッシュランプに置き換わるに至っていない。半導体レーザを光源に用いる場合、現状の技術レベルでは、レーザ治療装置としての現実的なコストを考慮すると、その出力は500W程度であり、実用レベルには到底届いていないからである。半導体レーザにおいて、回転切削方式と同等の効率を実現するために必要な1〜2kwの出力を確保しようとすれば、数千万円から億以上のコストが必要となってしまう。
しかしながら、光源にフラッシュランプを用いる場合、以下に示すような問題が存在する。
図6に示すように、フラッシュランプ励起の場合、レーザ発振装置1は、断面楕円形のケース2内に、ロッド状のフラッシュランプ3と、レーザ媒質を含むレーザロッド4とが平行に配置されている。このようなレーザ発振装置1は、フラッシュランプ3で発したランプ光が、ケース2の内周面で反射してレーザロッド4に照射されることで、レーザロッド4内のレーザ媒質が励起され、レーザ光が出力される。
図6に示すように、フラッシュランプ励起の場合、レーザ発振装置1は、断面楕円形のケース2内に、ロッド状のフラッシュランプ3と、レーザ媒質を含むレーザロッド4とが平行に配置されている。このようなレーザ発振装置1は、フラッシュランプ3で発したランプ光が、ケース2の内周面で反射してレーザロッド4に照射されることで、レーザロッド4内のレーザ媒質が励起され、レーザ光が出力される。
このような構造のレーザ発振装置1では、ケース2の様々な位置で反射したランプ光が、レーザロッド4に対してあらゆる方向から入射する。このため、レーザロッド4は、その断面中心に近い位置ほど、ランプ光によるエネルギが集中する。その結果、レーザロッド4には、温度勾配が生じ、中心に近いほど温度が高く、外周に行くに従い温度が低くなる。その影響で、レーザロッド4の屈折率が変わり、レーザロッド4がいわばレンズ化する。レーザロッド4がレンズ化すると、レーザ光の出力に応じ、レーザロッド4から出力されるレーザの集光性すなわちレーザ光のビーム径が変わってしまう。
このような現象は熱レンズ効果と称され、固体レーザにおいては、大きな課題となっており、歯科治療用としても、現状以上に出力を上げようとした場合に、この熱レンズ効果が大きな妨げとなっている。このため、現状では、機械的な回転切削方式に比較して、その切削効率が大きく劣り、これが歯科治療分野におけるレーザ治療装置の普及の妨げとなっている。
このような現象は熱レンズ効果と称され、固体レーザにおいては、大きな課題となっており、歯科治療用としても、現状以上に出力を上げようとした場合に、この熱レンズ効果が大きな妨げとなっている。このため、現状では、機械的な回転切削方式に比較して、その切削効率が大きく劣り、これが歯科治療分野におけるレーザ治療装置の普及の妨げとなっている。
また、フラッシュランプ3で発したランプ光のうち、レーザロッド4のレーザ媒質の励起に寄与するのは、ごく一部の波長のみである。このため、ランプ光の大部分は、レーザ媒質の励起に寄与することなく、単に熱エネルギとなって放散している。この熱エネルギも、上記のレーザロッド4の熱レンズ化を悪化させる一因となっている。
そこで、フラッシュランプ3で発したランプ光のうち、レーザロッド4のレーザ媒質の励起に寄与する波長域のみを通過させるフィルタ等を設けることも考えられるが、レーザ発振装置1のケース2内において、あらゆる方向からレーザロッド4に照射されるランプ光に対し、フィルタを有効に配置するのは、構造的にもスペース的にも困難である。
そこで、フラッシュランプ3で発したランプ光のうち、レーザロッド4のレーザ媒質の励起に寄与する波長域のみを通過させるフィルタ等を設けることも考えられるが、レーザ発振装置1のケース2内において、あらゆる方向からレーザロッド4に照射されるランプ光に対し、フィルタを有効に配置するのは、構造的にもスペース的にも困難である。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、熱レンズ効果を抑え、安価に出力を向上させることのできるレーザ発振装置を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明のレーザ発振装置は、ディスク状のレーザ媒質部と、レーザ媒質部の一面側に設けられ、レーザ媒質部の他面側から入射した光を反射する反射膜と、レーザ媒質部の一面側に設けられ、レーザ媒質部を冷却する冷却部と、レーザ媒質部を励起する波長を含む波長域の励起光を発するフラッシュランプと、フラッシュランプで発した励起光をレーザ媒質部の他面側に向けて反射させるリフレクタと、リフレクタで反射した励起光がレーザ媒質部に照射されることで励起されたレーザ光をレーザ媒質部に向けて反射させるとともに、レーザ光の一部を通過させることでレーザ光を外部に出力するレーザ共振器と、を備えることを特徴とする。
レーザ媒質部がディスク状であり、その一面側に冷却部が設けられているため、冷却部での冷却によりレーザ媒質部の温度上昇を防ぐことができる。また励起光源にフラッシュランプを用いることで、半導体レーザを用いる場合に比較して、安価に大出力が得られる。
ここで、フラッシュランプは、リフレクタの中心部に配置された点状とするのが好ましい。
レーザ媒質部がディスク状であり、その一面側に冷却部が設けられているため、冷却部での冷却によりレーザ媒質部の温度上昇を防ぐことができる。また励起光源にフラッシュランプを用いることで、半導体レーザを用いる場合に比較して、安価に大出力が得られる。
ここで、フラッシュランプは、リフレクタの中心部に配置された点状とするのが好ましい。
このようなレーザ発振装置において、フラッシュランプおよびリフレクタを反射膜に正対して設け、レーザ共振器を反射膜に対して斜めの方向に配置することができる。
また、レーザ共振器を反射膜に正対して設け、フラッシュランプおよびリフレクタを反射膜に対して斜めの方向に配置することもできる。
いずれの場合においても、フラッシュランプおよびリフレクタと、レーザ媒質部とをそれぞれ複数組設けることもできる。
また、レーザ共振器を反射膜に正対して設け、フラッシュランプおよびリフレクタを反射膜に対して斜めの方向に配置することもできる。
いずれの場合においても、フラッシュランプおよびリフレクタと、レーザ媒質部とをそれぞれ複数組設けることもできる。
本発明によれば、励起光源にフラッシュランプを用いるとともに、レーザ媒質部をディスク状とすることで、レーザ光を大出力としつつ、励起光の照射によって特定箇所に熱エネルギが集中するのを防ぎ、温度勾配を小さくした。その結果、レーザ媒質部の熱レンズ効果を抑えつつ、フラッシュランプを用いることで安価に出力を向上させることが可能となる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
[第一の実施形態]
図1は、本実施形態におけるレーザ発振装置10Aの構成を説明するための図である。
図1に示すように、レーザ発振装置10Aは、レーザの励起光Xを出力する励起光源20と、レーザを発振し、レーザ光Yを出力するレーザ発振部30と、を備えている。
[第一の実施形態]
図1は、本実施形態におけるレーザ発振装置10Aの構成を説明するための図である。
図1に示すように、レーザ発振装置10Aは、レーザの励起光Xを出力する励起光源20と、レーザを発振し、レーザ光Yを出力するレーザ発振部30と、を備えている。
励起光源20は、予め定められた波長域の光を励起光Xとして出力するフラッシュランプ21と、リフレクタ22とを備える。
フラッシュランプ21としては、例えば、キセノンフラッシュランプ等を用いることができる。フラッシュランプ21は、一方向に延びる棒状のものではなく、U字管、ヘリカル管型、リング管型等であり、リフレクタ22の底部22aに、リフレクタ22の反射面22bに対して点状に配置されるものとする。フラッシュランプ21は、図示しないパルス電源および制御装置により入力されるパルス電圧により励起光Xをパルス状に出力する。図示しない制御装置では、パルス電源から出力するパルス電圧を、予め定められたパルス数で制御する。
リフレクタ22は、フラッシュランプ21から出力された励起光Xを、レーザ発振部30に向けて平行光として反射するもので、その反射面22bは、予め定められた曲率で形成されたスリ鉢状をなしている。
レーザ発振部30は、レーザ媒質部31と、全反射膜(反射膜)32、ヒートシンク(冷却部)33と、からなるレーザ励起部34を備えている。
レーザ媒質部31は、予め定められた厚さを有した円形のディスク状とされている。レーザ媒質部31を構成するレーザ結晶としては、例えばEr:YAGを用いることができる。もちろん他のレーザ結晶であっても良い。レーザ媒質部31の表面には、励起光Xとレーザ光Yの波長に対するAR(anti-reflective)コーティング膜を形成することもできる。
全反射膜32は、レーザ媒質部31の裏面に、励起光Xおよびレーザ光Yを全反射するコーティング膜として施されている。
ヒートシンク33は、全反射膜32の裏面側に設けられ、励起光Xの照射に起因した熱によるレーザ媒質部31の熱レンズ効果等の熱的負荷を抑制する。ヒートシンク33としては、ペルチェ素子等を用いることができる。
また、レーザ発振部30は、レーザ励起部34の全反射膜32で励起されたレーザ光Yを反射するレーザ共振器35と、レーザ励起部34の全反射膜32で励起されたレーザ光Yを反射するとともにその一部を通過させて出力するレーザ共振器36と、をさらに備える。
レーザ共振器35、36の近傍には、レーザ共振器35、36で反射するレーザ光Yの径を絞るためのアパーチャ37、38が備えられている。
レーザ共振器35、36の近傍には、レーザ共振器35、36で反射するレーザ光Yの径を絞るためのアパーチャ37、38が備えられている。
上記励起光源20と、レーザ励起部34とは、互いに正対して配置され、励起光源20からの励起光Xは、レーザ媒質部31の表面に垂直に入射される。
このようなレーザ発振装置10Aは、レーザの励起光Xを出力する励起光源20のフラッシュランプ21で出力した励起光Xがリフレクタ22で反射されてレーザ発振部30のレーザ媒質部31に照射される。励起光Xは、さらに全反射膜32で反射する。励起光Xがリフレクタ22と全反射膜32との間を多重反射することで、所定の波長域を有する励起光Xのうちの特定波長成分によってレーザ媒質部31が励起され、レーザ光Yが出力される。
レーザ媒質部31から出力されたレーザ光Yは、レーザ共振器35、36、レーザ励起部34間を繰り返し反射することで増幅され、その一部がレーザ共振器36を通って外部に出力される。
レーザ媒質部31から出力されたレーザ光Yは、レーザ共振器35、36、レーザ励起部34間を繰り返し反射することで増幅され、その一部がレーザ共振器36を通って外部に出力される。
上記レーザ発振装置10Aは、歯科治療や皮膚科治療分野におけるレーザ治療装置や、溶接、切断、切削等の機械加工分野におけるレーザ加工装置等に組み込むことができる。その場合、レーザ発振装置10Aのレーザ共振器36から出力されたレーザ光Yは、光ファイバ等の導光部材を介して、治療用のハンドピースや、加工用のレーザヘッドから出力され、治療・加工対象に照射される。
上述したようなレーザ発振装置10Aによれば、レーザ媒質部31がディスク状であるため、ロッド状のレーザ媒質に比較し、そもそも励起光Xの照射によって特定箇所に熱エネルギが集中しにくく、温度勾配も生じにくい。さらに、レーザ媒質部31は、ペルチェ素子等からなるヒートシンク33によってその全面を冷却できるので、温度勾配の発生をより確実に抑えることができる。その結果、レーザ媒質部31に熱レンズ効果が生じるのを有効に抑えることができ、出力されるレーザ光Yの集光性、すなわちレーザ光Yの径の変動を抑えることができる。このように熱レンズ効果による悪影響を抑制することで、従来以上に励起光Xの照射パルス数を増大させてレーザ出力を上げることが可能となり、レーザ光Yを用いた歯科等各種の治療や工業的な加工の効率を大幅に向上させることが可能となる。
また、半導体レーザ等ではなくフラッシュランプ21を用いることで、大出力のレーザ発振装置10Aを安価に提供できる。特に、歯科治療の分野においては、上記のレーザ発振装置10Aを用いることで、大出力を有し、機械的な回転切削に劣らぬ切削効率を有したレーザ治療装置を安価に提供することが可能となり、レーザ治療装置の普及に寄与できる。
また、半導体レーザ等ではなくフラッシュランプ21を用いることで、大出力のレーザ発振装置10Aを安価に提供できる。特に、歯科治療の分野においては、上記のレーザ発振装置10Aを用いることで、大出力を有し、機械的な回転切削に劣らぬ切削効率を有したレーザ治療装置を安価に提供することが可能となり、レーザ治療装置の普及に寄与できる。
さて、上記実施形態においては、以下に示すような変形例が考えられる。なお、上記したレーザ発振装置10Aと共通する構成については、同符号を付し、その説明を省略する。
[第二の実施形態]
先ず、上記実施形態のレーザ発振装置10Aにおいては、励起光源20から照射された励起光Xのうち、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の光も、レーザ媒質部31に照射されるようになっている。
そこで、本実施の形態においては、図2に示すレーザ発振装置10Bのように、リフレクタ22とレーザ媒質部31との中間部に、レーザ媒質部31の励起に寄与する波長域の励起光X1を通過させ、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の励起光X2を反射するビームスプリッタ40を設けることができる。ビームスプリッタ40で反射された、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の励起光X2は、例えばアルミ板にアルマイト皮膜等を施したビームダンパ41に照射され、熱エネルギに変換されて吸収される。
先ず、上記実施形態のレーザ発振装置10Aにおいては、励起光源20から照射された励起光Xのうち、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の光も、レーザ媒質部31に照射されるようになっている。
そこで、本実施の形態においては、図2に示すレーザ発振装置10Bのように、リフレクタ22とレーザ媒質部31との中間部に、レーザ媒質部31の励起に寄与する波長域の励起光X1を通過させ、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の励起光X2を反射するビームスプリッタ40を設けることができる。ビームスプリッタ40で反射された、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の励起光X2は、例えばアルミ板にアルマイト皮膜等を施したビームダンパ41に照射され、熱エネルギに変換されて吸収される。
このような構成を採用することで、励起光源20から照射された励起光Xのうち、レーザ媒質部31の励起に寄与しない波長域の励起光X2は、ビームスプリッタ40によって反射され、レーザ媒質部31の励起に寄与する波長域の励起光X1のみがビームスプリッタ40を通過してレーザ媒質部31に照射される。これにより、レーザ媒質部31の温度上昇をさらに抑えることが可能となり、上記効果は一層顕著なものとなる。このような構成は、ディスク状のレーザ媒質部31を備える、いわゆるディスクレーザ方式であるからこそ実現できたのである。
[第三の実施形態]
図3に示すレーザ発振装置10Cは、2組の励起光源20A、20Bを、レーザ励起部34に対し、斜め方向に離間した位置に備える。そして励起光源20A、20Bからの励起光Xa、Xbを、レーザ励起部34に斜めから照射させ、励起光源20A、20B、レーザ励起部34の全反射膜32との間で略V字状の光路で多重反射させる。
図3に示すレーザ発振装置10Cは、2組の励起光源20A、20Bを、レーザ励起部34に対し、斜め方向に離間した位置に備える。そして励起光源20A、20Bからの励起光Xa、Xbを、レーザ励起部34に斜めから照射させ、励起光源20A、20B、レーザ励起部34の全反射膜32との間で略V字状の光路で多重反射させる。
レーザ共振器36Cは、レーザ励起部34の全反射膜32で励起されたレーザ光Yを反射するとともにその一部を通過させて出力するもので、全反射膜32に対して正対させて設けられる。
このようなレーザ発振装置10Cにおいては、励起光源20A、20Bからの励起光Xa、Xbが、励起光源20A、20B、レーザ励起部34の全反射膜32との間で略V字状の光路で多重反射することで、レーザ媒質部31が励起されてレーザ光Yが出力され、レーザ共振器36Cを通って外部に出力される。
上述したレーザ発振装置10Cによれば、上記レーザ発振装置10Aと同様の効果が得られるのに加え、2組の励起光源20A、20Bを備えることで、より大出力化が可能となる。
[第四の実施形態]
図4に示すレーザ発振装置10Dは、2組の励起光源20C、20Dと、レーザ励起部34C、34Dと、を備える。これら励起光源20C、20D、レーザ励起部34C、34Dは、互いに正対しており、一組のレーザ共振器35D、36D間に配置されている。
図4に示すレーザ発振装置10Dは、2組の励起光源20C、20Dと、レーザ励起部34C、34Dと、を備える。これら励起光源20C、20D、レーザ励起部34C、34Dは、互いに正対しており、一組のレーザ共振器35D、36D間に配置されている。
励起光源20C、20Dからの励起光Xc、Xdによりレーザ励起部34C、34Dのレーザ媒質部31、31で励起されたレーザ光Yが、一組のレーザ共振器35D、36D間を、ジグザグ上の光路に沿って往復して増幅され、レーザ共振器36Dから外部に出力される。そのため、励起光源20Cおよびレーザ励起部34Cと、励起光源20Dおよびレーザ励起部34Dとは、互い違いに配置されている。
このようなレーザ発振装置10Dにおいても、上記レーザ発振装置10Aと同様の効果が得られるのに加え、2組の励起光源20C、20Dを備えることで、より大出力化が可能となる。
[第五の実施形態]
図5に示すレーザ発振装置10Eは、2組の励起光源20E、20Fと、レーザ励起部34E、34Fと、を備える。これら励起光源20E、20Fは、レーザ励起部34E、34Fに対して斜めから励起光Xe、Xfを照射するよう配置されている。
レーザ励起部34E、34Fの全反射膜32で反射した励起光Xe、Xfが、励起光源20E、レーザ励起部34E、34F、励起光源20F間でジグザグ状の光路で多重反射するよう、励起光源20E、レーザ励起部34E、34F、励起光源20Fは千鳥状に配置されている。
図5に示すレーザ発振装置10Eは、2組の励起光源20E、20Fと、レーザ励起部34E、34Fと、を備える。これら励起光源20E、20Fは、レーザ励起部34E、34Fに対して斜めから励起光Xe、Xfを照射するよう配置されている。
レーザ励起部34E、34Fの全反射膜32で反射した励起光Xe、Xfが、励起光源20E、レーザ励起部34E、34F、励起光源20F間でジグザグ状の光路で多重反射するよう、励起光源20E、レーザ励起部34E、34F、励起光源20Fは千鳥状に配置されている。
レーザ励起部34E、34Fにそれぞれ正対して、レーザ励起部34の全反射膜32で励起されたレーザ光Ye、Yfを反射するとともにその一部を通過させて出力するレーザ共振器36E、36Fが設けられている。
このようなレーザ発振装置10Eでは、励起光源20E、20Fから照射された励起光Xe、Xfが、励起光源20E、レーザ励起部34E、34F、励起光源20F間で多重反射し、レーザ励起部34E、34Fのレーザ媒質部31、31が励起される。レーザ励起部34E、34Fのレーザ媒質部31、31が励起されて出力されたレーザ光Ye、Yfは、レーザ共振器36E、36Fと、レーザ励起部34E、34Fの全反射膜32、32との間を反射することで増幅され、レーザ共振器36E、36Fから外部に出力される。
上述したレーザ発振装置10Eによれば、上記レーザ発振装置10Aと同様の効果が得られるのに加え、2組のレーザ共振器36E、36Fから、2系統のレーザ光Ye、Yfを出力することが可能となる。
なお、上記実施の形態では、レーザ発振装置10A〜10Eの構成のみを示したが、上記レーザ発振装置10A〜10Eの構成を用いるのであれば、レーザ治療装置やレーザ加工装置の他の部分の構成については何ら限定する意図はない。
また、上記に挙げたレーザ発振装置10A〜10Eの構成を、適宜変更したり組み合わせることも可能である。例えば、図2に示したレーザ発振装置10Bのビームスプリッタ40、ビームダンパ41は、他のレーザ発振装置10C〜10Eに組み合わせることが可能である。
さらに、フラッシュランプ21を光源とするのであれば、レーザ光Yの種類、波長についても、何ら限定する意図はない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
また、上記に挙げたレーザ発振装置10A〜10Eの構成を、適宜変更したり組み合わせることも可能である。例えば、図2に示したレーザ発振装置10Bのビームスプリッタ40、ビームダンパ41は、他のレーザ発振装置10C〜10Eに組み合わせることが可能である。
さらに、フラッシュランプ21を光源とするのであれば、レーザ光Yの種類、波長についても、何ら限定する意図はない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
10A〜10E…レーザ発振装置、20、20A、20B、20C、20D、20E、20F…励起光源、21…フラッシュランプ、22…リフレクタ、22a…底部、22b…反射面、30…レーザ発振部、31…レーザ媒質部、32…全反射膜(反射膜)、33…ヒートシンク(冷却部)、34、34C、34D、34E、34F…レーザ励起部、35、35D…レーザ共振器、36、36C、36D、36E、36F…レーザ共振器、40…ビームスプリッタ、41…ビームダンパ
Claims (5)
- ディスク状のレーザ媒質部と、
前記レーザ媒質部の一面側に設けられ、前記レーザ媒質部の他面側から入射した光を反射する反射膜と、
前記レーザ媒質部の一面側に設けられ、前記レーザ媒質部を冷却する冷却部と、
前記レーザ媒質部を励起する波長を含む波長域の励起光を発するフラッシュランプと、
前記フラッシュランプで発した前記励起光を前記レーザ媒質部の他面側に向けて反射させるリフレクタと、
前記リフレクタで反射した前記励起光が前記レーザ媒質部に照射されることで励起されたレーザ光を前記レーザ媒質部に向けて反射させるとともに、前記レーザ光の一部を通過させることで前記レーザ光を外部に出力するレーザ共振器と、
を備えることを特徴とするレーザ発振装置。 - 前記フラッシュランプは、前記リフレクタの中心部に配置された点状であることを特徴とする請求項1に記載のレーザ発振装置。
- 前記フラッシュランプおよび前記リフレクタが前記反射膜に正対して設けられ、
前記レーザ共振器が前記反射膜に対して斜めの方向に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ発振装置。 - 前記レーザ共振器が前記反射膜に正対して設けられ、
前記フラッシュランプおよび前記リフレクタが前記反射膜に対して斜めの方向に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のレーザ発振装置。 - 前記フラッシュランプおよび前記リフレクタと、前記レーザ媒質部とがそれぞれ複数組設けられていることを特徴とする請求項3または4に記載のレーザ発振装置。
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JP2009003891A Pending JP2010161304A (ja) | 2009-01-09 | 2009-01-09 | レーザ発振装置 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2010161304A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015216288A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | 株式会社リコー | レーザ装置、レーザ装置の製造方法、レーザ加工機及び表示装置 |
JP2020141002A (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 三菱重工業株式会社 | レーザ装置 |
-
2009
- 2009-01-09 JP JP2009003891A patent/JP2010161304A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015216288A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | 株式会社リコー | レーザ装置、レーザ装置の製造方法、レーザ加工機及び表示装置 |
JP2020141002A (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 三菱重工業株式会社 | レーザ装置 |
WO2020174779A1 (ja) * | 2019-02-27 | 2020-09-03 | 三菱重工業株式会社 | レーザ装置 |
US11569630B2 (en) | 2019-02-27 | 2023-01-31 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Laser apparatus |
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