JP2010158797A - インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット - Google Patents

インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット Download PDF

Info

Publication number
JP2010158797A
JP2010158797A JP2009001111A JP2009001111A JP2010158797A JP 2010158797 A JP2010158797 A JP 2010158797A JP 2009001111 A JP2009001111 A JP 2009001111A JP 2009001111 A JP2009001111 A JP 2009001111A JP 2010158797 A JP2010158797 A JP 2010158797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
ink sheet
ink
bobbin
cassette
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009001111A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukiteru Yano
幸輝 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2009001111A priority Critical patent/JP2010158797A/ja
Publication of JP2010158797A publication Critical patent/JP2010158797A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Abstract

【課題】カセットの脱着に応じて、カセットのインクシートを巻きつけているボビンの回転を制限又は許容するプリンタ装置において、インクシートに適切な弛み量(テンション)を与えてボビンの回転を制限する構造を提供する。
【解決手段】インクカセットがプリンタ装置から取り出された際、ロックレバー41cにより、第一の爪部(11a1、図14(b),(d))及び第二の爪部(11a1、図14(a),(c))を移動させて、第一の爪部及び第二の爪部を連続突起12a1,12b1に係合させて回転を制限するインクシートのロック構造において、ロックレバー41cの、前記第一の爪部を移動させるために接触する部位の形状(41c5−2)と、前記第二の爪部を移動させるために接触する部位(41c5−1)の形状とを異ならせ、前記係合のタイミングを異ならせるようにする。
【選択図】 図14

Description

本発明は、画像情報に基づいて記録紙等の被記録材に印画するプリンタ装置の消耗品であるインクカセットにおいて、そのインクシートのテンションを適正に維持するための技術に関する。
コンピュータの出力装置やデジタル映像の出力装置としてのプリンタ装置は、記録方式に応じて、熱転写式プリンタ装置、インクジェットプリンタ装置、レーザープリンタ装置、ワイヤードットプリンタ装置等に分類できる。このうちの熱転写式プリンタ装置におけるライン熱転写式プリンタ装置は、インクシート及び記録紙を用い、主走査方向に配列された複数個の発熱体を選択的に駆動し、インクシートと記録紙とを副走査方向に搬送することで記録紙にドットライン状に印画を行う。
近年、入力側であるデジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、スキャナ等の画像を扱う入力機器の進歩に伴い、熱転写式プリンタ装置に対する注目度が高くなっている。熱転写式プリンタ装置は、静止画を記録するスチルカメラやビデオカメラ等によって撮像された電子画像情報を、コンピュータ又は記録媒体を介してプリント出力するのに好適なプリンタ装置といえるからである。
例えばインクジェットプリンタ装置等の他の方式のプリンタ装置では、ドットを形成するか否かの2値の選択しかないために、小さなドットを記録紙に形成しながら誤差拡散等の手法でみかけの解像度と階調性を得ようとする。一方、熱転写式プリンタ装置の場合には、1つの画素を制御可能な熱の値を容易に変更できるため、1つの画素に対する階調性を多く取ることが可能になる。そのため熱転写式プリンタ装置は、インクジェットプリンタ装置等の他のプリンタ装置に比べて滑らかで高画質な画像を得ることができるという利点がある。
また、熱転写式プリンタ装置は、記録手段としてのサーマルヘッドの性能や記録紙材料の性能も向上したために、仕上がり品位でも銀塩写真に見劣りしない画像プリントを得ることが可能であるという利点もある。
このような利点から、近年のデジタルカメラの進歩に歩調を合わせるように、熱転写式プリンタ装置は、特に自然画像用のプリンタとして注目されている。
さらに、熱転写式プリンタ装置とデジタルカメラ等の撮像機器を直接的に接続することなく、あるいは、一体的に構成して撮影された画像情報をコンピュータ等の画像情報を処理する機器を介することなく、直接的にプリント出力するシステムも登場している。こうしたシステムによれば、デジタルカメラやデジタルビデオカメラからの画像情報を、簡単に写真的にプリントアウトすることが可能になり、ますます熱転写式プリンタ装置に対する注目度が高くなっている。
このような熱転写式プリンタ装置では、フルカラー印刷を行うために、複数色のインクを繰り返し重ねて転写する必要がある。以下これを実現させるための一般的な構成を説明する。
まず、従来の熱転写式プリンタの一般的な構成の第一の例を図35に示す。図35(a)に示すように、記録紙カセット107に積載された記録紙Pは、給紙ローラー108と分離手段109により最上層の記録紙だけが分離・給送され、サーマルヘッド104とプラテンローラー105の間へ搬送される。
印刷動作は、まず記録紙Pの全長より少し長い外周をもつプラテンローラー105の周囲に記録紙Pを巻き付け、インクシート106と記録紙Pをサーマルヘッド104とプラテンローラー105とで圧接する。そして、サーマルヘッド104の発熱によりインクシート106上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、プラテンローラー105を回転させて行う。
1色目の印画を終えたあとは、まず図35(b)の通り、次色の印画を行うために、サーマルヘッド104の圧接を開放する(図中、紙面上向きの矢印)。そして、プラテンローラー105の回転を進めて印画開始位置まで記録紙Pを進め、1色目と同様の動作で2色目以降を印画する。このようにしてイエロー・マゼンタ・シアンの3色を重ねてフルカラー印刷を行う。
次に、従来の熱転写式プリンタの一般的な構成の第二の例を図36に示す。図36(a)の通り、用紙カセット201に積載された記録紙Pは給紙ローラー202と分離手段203により最上層の記録紙だけが分離・給送され、サーマルヘッド204とプラテンローラー205の間へ搬送される。
印刷動作は、まずインクシート206と記録紙Pをサーマルヘッド204とプラテンローラー205とで圧接する。そして、サーマルヘッド204の発熱によりインクシート206上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印画方向下流に設けた1対のキャプスタンローラー207とピンチローラー208で記録紙Pを搬送させて行う。
1色目の印画を終えたあとは図36(b)の通り、次色の印画を行うために、サーマルヘッド204の圧接を開放する(図中、紙面上向きの矢印)。そして、キャプスタンローラー207とピンチローラー208を、印刷動作時とは逆方向に回転させて印刷開始位置まで記録紙Pを戻し、1色目と同様の動作で2色目以降を印画する。このようにしてイエロー・マゼンタ・シアンの3色を重ねてフルカラー印刷を行う。
上述の図35の例でも図36の例でも、用紙カセット内の記録紙Pとインクシート106または206は消耗品であり、使用に応じて、交換・補給する必要がある。ここでインクシートについては、インクシートの両端を2つのボビンに巻き付け、2つのボビンとインクシートとを枠体に収めた形態のカセットのかたちでユーザーに供給することが一般的である。図35の110と図36の210は、そのカセットの枠体を示している。カセットには、図中の110aと210aに示す空隙部が存在し、カセットを挿入する際には本体に設けられたサーマルヘッド104,204がカセットの空隙部110a,210aに収まるように案内されて、所定の位置に装填される。
図35、図36で示した構成は従来の一般的なものであるが、いずれの場合もインクシートの交換を行う際には、プリンタ内部からカセットの脱着を行わなければならない。このカセットの脱着を行う際に問題となるのは、カセットを取り出した時点のインクシートの状態がそのまま保持されているかということである。もしこの取り出した状態のインクシートがそのままの巻かれた状態で保持されていれば、再度カセットを装填したときには、その位置からの使用が可能である。しかし、再装填時にインクシートがずれてしまい緩んでしまうと、インクシートの先頭位置がわからず印刷時に不具合が発生してしまうことになってしまうことがある。更には、カセットの装填時にインクシートがプリンタ内部に引っ掛かり破損の原因にもなってしまうこともある。
これらの問題を解決する為に特許文献1では、カセットを装填部に装填するとインクリボンコア係合部と係合片との係合が解除される構成が提案されている。この提案ではカセットは、印字機器に装填される以前の単体状態にあるとき、インクリボンコアの係合部にカセットに設けられた係合片が係合してインクリボンコアの回転を制限するようにしている。
特開平06−122264号公報
しかし、特許文献1によるカセットは、印刷装置本体から取り出したときには、インクリボンコアの回転を制限できるものの、カセットの取り出し時に、インクシートを供給する側と巻き取る側の両インクリボンコアの回転を同時に制限するものである。
つまり、このような機構は、取り出す直前の係止部の位相によっては、リボンが張りすぎたり、弛みすぎたりしてしまい、インクシートの適切な弛み量を適切に管理できるような機構ではない。そのため、例えば、記録ヘッド固定型のプリンタ装置において、印刷終了後にカセットを取り出そうとすると、インクシートが張った状態でボビンの回転が制限されたりすることがあった。この場合、インクシートが記録ヘッドに接触して、取り出し時に負荷がかかり、カセットが取り出し難くなることがあった。
本発明は係る実情に鑑み、カセットの脱着に応じて、カセットのインクシートを巻きつけているボビンの回転を制限又は許容するプリンタ装置において、インクシートに適切な弛み量(テンション)を与えてボビンの回転を制限する構造を提供する。
本発明のインクシートのロック構造は、インクシートを収納するインクカセットを脱着可能なプリンタ装置におけるインクシートのロック構造であって、前記インクカセットは、前記インクシートを供給する供給部と供給された前記インクシートを巻き取る巻取り部を有した筐体と、前記供給部において前記インクシートを巻きつけた第一のボビンと、前記供給部から供給され、使用済みとなった前記インクシートを巻き取る第二のボビンと、前記第一のボビンの円周方向に連続的に形成された第一のロック部と、前記第二のボビンの円周方向に連続的に形成された第二のロック部と、前記筐体に設けられ、前記第一のロック部と係合する第一の爪部と、前記筐体に設けられ、前記第二のロック部と係合する第二の爪部とを備え、前記プリンタ装置は、前記インクカセットが前記プリンタ装置から取り出される際、前記プリンタ装置に備えられた移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合させて前記第一のボビン及び第二のボビンの回転を制限し、前記インクカセットが前記プリンタ装置に装填される際、前記移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部から離脱させて前記第一のボビン及び第二のボビンの回転を許容するようにし、前記移動部材による、前記第一の爪部と前記第一のロック部との係合のタイミングと、前記第二の爪部と前記第二のロック部との係合のタイミングが異なるようにしたことを特徴とする。
また、本発明の他のインクシートのロック構造は、インクシートを収納するインクカセットを脱着可能なプリンタ装置におけるインクシートのロック構造であって、前記インクカセットは、前記インクシートを供給する供給部と供給された前記インクシートを巻き取る巻取り部を有した筐体と、前記供給部において前記インクシートを巻きつけた第一のボビンと、前記供給部から供給され、使用済みとなった前記インクシートを巻き取る第二のボビンと、前記第一のボビンの円周方向に連続的に形成された第一のロック部と、前記第二のボビンの円周方向に連続的に形成された第二のロック部と、前記筐体に設けられ、前記第一のロック部と係合する第一の爪部と、前記筐体に設けられ、前記第二のロック部と係合する第二の爪部とを備え、前記プリンタ装置は、前記インクカセットの脱着に応じて、移動する移動部材を備え、前記インクカセットが前記プリンタ装置から取り出された際、前記移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合させて回転を制限し、前記インクカセットが前記プリンタ装置に装填された際、前記移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部から離脱させて回転を許容するようにし、前記第一のロック部と前記第二のロック部との形状とを異ならせ、前記第二のロック部と前記第二の爪部との係合状態に、前記第一のロック部と前記第一の爪部との係合状態に比べて遊びを持たせるようにしたことを特徴とする。
本発明のプリンタ装置は、上記に記載のインクシートのロック構造を備えたことを特徴とする。
本発明のインクカセットは、プリンタ装置に装着可能なインクカセットであって、インクシートを供給する供給部と、前記供給部から供給された前記インクシートを巻き取る巻取り部を有した筐体と、前記供給部において前記インクシートを巻きつけた第一のボビンと、前記供給部から供給され、使用済みとなった前記インクシートを巻き取る第二のボビンと、前記第一のボビンの円周方向に連続的に形成された第一のロック部と、前記第二のボビンの円周方向に連続的に形成された第二のロック部と、前記筐体に設けられ、前記第一のロック部と係合する第一の爪部と、前記筐体に設けられ、前記第二のロック部と係合する第二の爪部とを備え、前記プリンタ装置に備えられた移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させることにより、前記第一の爪部及び前記第二の爪部が前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合して前記第一のボビン及び第二のボビンの回転を規制することが可能であり、前記第一の爪部と前記第一のロック部との係合周期と前記第二の爪部と前記第二のロック部との係合周期とを異ならせることを特徴とする。
本発明によれば、インクカセットに収納されたインクシートに適切な緩み量をもたせた状態で、インクシートを巻きつけているボビンの回転を制限することができる。そのため、インクシートが張った状態でボビンの回転が制限され、インクシートが記録ヘッドに接触して、取り出し時に負荷がかかりカセットが取り出し難い等といった問題を解消できる。
以下、本発明の実施の形態に係る熱転写式プリンタ装置(以下、プリンタ装置)を説明する。本実施の形態に係るプリンタ装置は、記録紙インクシート一体型カセット(以下、インクカセット)を脱着可能(装着可能)なプリンタ装置であり、係るインクカセットの脱着に応じてインクシートをロックするインクシートのロック構造を備える。このロック構造では、インクカセットの取り出し時にインクシートに適切な弛み量を与える。このようにして、インクカセットの脱着性をよくしたり、インクシートに余計なテンションを与えないようにしたりすることができる。以下、詳細を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係るプリンタ装置の斜視図である。図1に示すプリンタ装置のプリンタ本体40の側面にはドア41が設けられる。本図ではドア41が開いた状態を示しており、記録紙及びインクシートを一体に有するインクカセットを装填するためのカセット挿入口42が露出した状態を示している。
カセット挿入口42は、詳細は後述するインクカセットの断面形状とほぼ同じ形状で、かつ一回り大きい開口となっている。カセット挿入口42内にはサーマルヘッドユニット45の端部が見えている。サーマルヘッドユニット45は、カセット挿入口42の穿設方向(プリンタ本体40の長手方向)に沿うようにして、カセット挿入口42内に配置される。サーマルヘッドユニット45の詳細は後述する。
図2は、インクカセットをプリンタ本体40に装填する様子を示した図である。図2においては、本実施の形態に係るプリンタ装置で使用するインクカセット1を示している。図2(a)は、インクカセット1がカセット挿入口42に対して挿入途中にある状態を示しており、図2(b)は、インクカセット1がカセット挿入口42に対して装填完了となった状態を示している。
図2(a)に示すように、インクカセット1は長手方向に所定の長さをもつ開口15を有しており、係る開口15にはサーマルヘッドユニット45が挿通するようになっている。
そして、図2(b)に示すように、インクカセット1がプリンタ本体40へ装填完了されると、インクカセット1の開口15からサーマルヘッドユニット45の先端がわずかに露出する。この際、サーマルヘッドユニット45の先端に設けられた軸46は、インクカセット1の開口15から所定量突出した状態となる。この状態でドア41を閉じると、ドア41の内面に設けられた係合穴41aが軸46に嵌合し、サーマルヘッドユニット45の先端位置が規制されることになり、プリンタ装置が使用可能な状態になる。
図3、図4はそれぞれ、インクカセット1の装填完了直前、直後の内観図(ドア41の内側から見た図)である。図3は、インクカセット1の装填完了直前の状態を示している。本図に示すように、インクカセット1の装填途中では、カセット挿入口42の斜め上方に位置するイジェクトノブ41bは下側に下がっている。一方、図4は、インクカセット1の装填完了直後の状態を示している。本図に示すように、装填が完了するとイジェクトノブ41bが上側の位置に移動する。この状態において、インクカセット1の装填が完了状態になる。なお、図4に示した状態においてイジェクトノブ41bを下方向に押下すると(矢印E方向へ)と、インクカセット1がカセット挿入口42から取り出せるようになっている。
図5(a),(b)はそれぞれ、インクカセット1の装填完了直前、直後のプリンタ装置及びインクカセット1の断面図であり、図3,図4の状態に対応させたものである。イジェクトノブ41bは、本図に示すロックレバー41cに一体的に形成されており、ロックレバー41cは、インクカセット1の装填完了後に上方にスライドするようになっている(図5(b))。この構造の詳細については後述する。
ここで、図6を用いてインクカセット1の構成を説明する。図6(a)は、インクカセット1の全体を下側から見た斜視図であり、図6(b)は、インクカセット1のインクシート12の供給軸または巻取り軸の軸方向に直交する方向における断面図である。
図6(a)に示すようにインクカセット1は、記録紙を積載収納する第一の筐体である上ケース10と、上ケース10と一体となることでインクシート12の収納部を形成する第二の筐体である下ケース11とが組み付けられて構成される。上ケース10と下ケース11とが組み付けられることで、印刷前のインクシート12を収納する供給側収納部20と、印刷後のインクシート12を収納する巻取り側収納部21とが形成される。なお、供給側収納部20は本発明でいう供給部の一構成例であり、巻取り側収納部21は本発明でいう巻取り部の一構成例である。
上ケース10には、記録紙をインクカセット1から一枚ずつ取り出すための排出口30が形成される。排出口30は、供給側収納部20に隣接し、かつ記録紙を積載収納する記録紙収納部22(上ケース10の紙面上側に位置する)の端部に、記録紙の長手方向全域にかけて略四角形に開口するように形成される。排出口30の両端部(長手方向の)には、記録紙を一枚ずつ分離するための分離爪31,32が形成される。上ケース10と下ケース11は、プラスチック等の可撓性材料の樹脂により例えば射出成形することで、コストダウンを図ることができる。
インクシート12は、供給側収納部20から供給され巻取り側収納部21に収納される。図6(b)に示す供給軸12aは、インクシート12を供給するために回転する軸であり、巻取り軸12bは使用済みのインクシート12を巻き取るために回転する軸である。以下では、供給軸12a、巻取り軸12bを、それぞれ第一ボビン、第二ボビンと称することにする。
第一ボビン12aは供給側収納部20に、第二ボビン12bは巻取り側収納部21にそれぞれ配設される。インクシート12は、印刷前は第一ボビン12aに巻きつけられているが、その先端は巻き取り用の第二ボビン12bに接着等により取り付けられている。なお、第一ボビン12aは本発明でいう第一のボビンの一構成例であり、第二ボビン12bは本発明でいう第二のボビンの一構成例である。
また、図6(b)に示すように記録紙13は、上ケース10の記録紙収納部22に、インクシート12が印刷可能な枚数と同一枚数が重ねられて収納される。例えば、インクシート12が50画面分巻き取られていれば、記録紙13も50枚収納されることになる。すなわち、インクカセット1は、例えば50画面分の印刷が終われば、記録紙13とインクシート12が同時に使用済みとなり、どちらか一方のみが先に使い終わることはなない。そのため、いずれか一方のみを補充または交換することはなく、使い終わればユーザーはインクカセットごと交換すればよく、交換の手間が省けるものとなっている。
また、上ケース10には、図6(b)に示す上面開口200が形成される。上ケース10へ記録紙13と保護シート14を積載収納する際は、上面開口200から組み込むようにする。また、インクカセット1をプリンタ本体40に装填し印刷動作を行う際には、上面開口200から加圧を行うようにして、記録紙13の搬送性を向上させる。保護シート14は、記録紙13を汚れ、傷等から防ぐためのシートであり、その外形は記録紙13とほぼ同一の外形寸法をしており、記録紙13の最上部に重ねた状態で記録紙収納部22に収納されるものである。
また、図6(b)に示すようにインクシート12と記録紙13との間には空間33が形成されており、空間33には、インクカセット1がプリンタ本体40に装填されたときに、サーマルヘッドユニット45が位置する。また、上ケース10において、供給側収納部20と巻取り側収納部21との中間には、開口34が形成される。開口34は、記録紙収納部22の長手方向のほぼ全域に渡って開口するように形成されており、図6(a)に示すよう上ケース10の側面の側面開口34aと繋がっている。詳細は後述するが、インクカセット1の装填完了時には、開口34に搬送ローラ48が記録紙13を圧接するために位置する。
また、図6(a)に示すように、インクシート12の供給側収納部20の端面には第一位置決め穴35が形成され、巻取り側収納部21の端面近傍には第二位置決め穴36が形成される。これら位置決め穴35,36は、インクカセット1がプリンタ本体40に装填されたときに、プリンタ装置側の位置決め軸と嵌合することで、インクシート12の巻取り軸12bの近傍を位置規制し、インクシート12の走行、巻き取りの安定化を図るようにしている。
また、巻取り側収納部21の端面には、インクカセットの種類により形状が異なるカセット判別突起37が形成される。カセット判別突起37は、記録紙のサイズ、あるいはインクシートのタイプに応じて突起形状が異なるように形成されている。本実施の形態に係るプリンタ装置は、カセット判別突起37を判別することで、それらの記録紙あるいはインクシートのタイプを判別し、記録紙の搬送、印刷の制御を行う。
次に、図7〜10を用いてインクカセット1の組み立て方法について順に説明する。図7は、インクカセット1の分解状態を示す図であり、本図では上ケース10が紙面下側に示され、下ケース11が紙面上側に示されている。
まず、図7に示すよう上ケース10の記録紙収納部22を下にした状態で、インクシート12の第一ボビン12aと第二ボビン12bをそれぞれ、上ケース10の半円形状の切り込み10b(紙面前側)とUの字の切り込み10c(紙面後側)に落とし込む。その上から下ケース11を上ケース10に対し組み込み、上ケース10の爪10aを下ケース11の穴11bに係合し、下ケース11の爪11aを上ケース10の穴10dに係合することで、上ケース10と下ケース11が結合する。本図では見えないが、図後方においても同様な爪と穴が配置されており、下ケース11の主要な部分は上ケース10に対し固定されることになる。
さらにインクカセット1では、上ケース10の適所において設けられた溶着軸80と下ケース11に設けられた溶着穴81とを熱溶着により結合している。詳細を図8(a),(b)を用いて説明する。
図8(a)は、図7に示したインクシート12と下ケース11とが上ケース10に組み込まれた状態を示しており、この状態では、上ケース10の溶着軸80が下ケース11の溶着穴81に貫通している。そして、この状態で溶着軸80の先端に対して、溶着工具の端子82を所定の荷重をかけながら押し付け、変形させる。図8(b)は、溶着軸80の先端が変形された様子を示している。図8(b)に示す80aのよう溶着軸80の外径は溶着穴81より大きくなり、かつ下ケース11に対し図上方から密着することで、確実に固定されることになる。
図8では、溶着工具の端子82の先端形状は球Rの凹形状になっているため、溶着軸80の変形後の形状80aは球R形状となっているが、端子82先端が平面であれば溶着軸80は平面状に変形させられ、これにおいても同様の効果を得ることはできる。また、端子82はヒーターを備えたもの、あるいは超音波の振動により溶着軸80を振動させ熱を発生させるものでもどちらでもよく、このとき溶着軸80の先端は円錐状になっているため、いずれの場合でも円錐状の先端から変形を起こしやすくなっている。
次に、図9を用いて記録紙13と保護シート14のインクカセット1に対する組み込みについて説明する。インクシート12及び下ケース11を上ケース10に対して組み付けた後は、記録紙13を例えば50枚、保護シート14を1枚重ねた状態で、上ケース10の上面開口200からコーナー部2箇所の押さえ部10eの裏側へ斜め方向から挿入する。この際、記録紙13は排出口30のコーナー部に設けられた2つの分離爪31、32(図6)により排出口30から脱落することはない。
記録紙13及び保護シート14が上ケース10に装填された後は、図10に示す押さえ部材16を、上ケース10の2箇所のコーナー部に取り付ける。これにより、記録紙13の4箇所のコーナー部を保持し記録紙収納部22内から脱落しないよう収納される。押さえ部材16も樹脂で成形されており、それぞれ樹脂の弾性変形を利用した爪により上ケース10へ取り付けられる。
本実施の形態では、インクカセット1は上述したように構成される。このようなインクカセット1は、主に上ケース10と下ケース11の2つの部品で記録紙13とインクシート12とを収納するため、多くの部品を必要とせず小型化を図れるようになっている。
次に、本実施の形態に係るプリンタ装置におけるカセット装填構造の詳細について図11〜図15を用いて説明する。
図11は、本実施の形態に係るプリンタ装置のロック部の分解斜視図である。ロック部は、カセット挿入口42の一部を構成する内部フレーム41fとロックレバー41cとで構成され、装填が完了したインクカセット1が抜けないようにロックするものである。なお、ロックレバー41cは本発明でいう移動部材の一構成例に対応するものである。
図11に示すロックレバー41cは、イジェクトノブ41bを一体的に結合する。ロックレバー41cには、ダボ41d及びダボ41eが形成されており、内部フレーム41fには、長溝41f1及び長溝41f2が形成される。ロックレバー41cに内部フレーム41fを取り付ける際は、ダボ41dが長溝41f1に、ダボ41eが長溝41f2に遊嵌し、ロックレバー41cが内部フレーム41fにおいて所定長さスライド可能となる。
ロックレバー41cは、バネ41gにより常時付勢される。バネ41gは、その一端がロックレバー41cの引っ掛け部41c2に引っ掛かけられ、その他端が内部フレーム41fの引っ掛け部41f4に引っ掛けられることで、ロックレバー41cを付勢することになる。
また、内部フレーム41fには、フックレバー41hが取り付けられる。フックレバー41hは、ロックレバー41cのスライドを規制するための部材であり、内部フレーム41fに形成された穴41f3においてレバー軸41jにより回転可能に軸支される。フックレバー41hはまた、レバー軸41jに巻回されたトーションスプリング41kによりインクカセット1の出口方向に付勢される。
図12は、内部フレーム41fにロックレバー41cが取り付けられた状態を示す斜視図である。上述のようにロックレバー41cはフックレバー41hによりスライドが規制される。より詳しく説明すると、図12に示すように、ロックレバー41cはバネ41gにより引っ張られるが、フックレバー41hに形成された凸部41h1にロックレバー41cの凸部41c1が引っ掛かかるようになっており、スライドが規制されるようになっている。
上述したようにしてロックレバー41cはスライドを規制されているが、本実施の形態に係るプリンタ装置では、インクカセット1の装填に伴い、スライドの規制が解除されるようになっている。また、インクカセット1の装填が完了した後は、インクカセット1が抜けなくなるようにロックするようにしている。以下、この構造の詳細を図13を用いて説明する。
図13(a)は、図中矢印Aの方向からインクカセット1をプリンタ本体40に装填している様子をプリンタ本体40の内側から見た図である。インクカセット1がプリンタ本体40に装填されていくと、インクカセット1に形成された凹部11cがフックレバー41hの凸部41h2に当接する。この場合、フックレバー41hがレバー軸41jを中心としてトーションスプリング41kに逆らって回転することになる(図中、回転矢印)。
そして、インクカセット1が装填を完了する位置までくると、前述のロックレバー41cの凸部41c1とフックレバー41hの凸部41h1の係合状態が解除され、ロックレバー41がバネ41gに引っ張られ、長溝41f1,41f2の長さ分スライドする。
図13(b)は、インクカセット1の装填が完了した状態をプリンタ本体40の内側から見た図である。インクカセット1の装填が完了すると、ロックレバー41が長溝41f1,41f2の長さ分スライドし、それと同時にロックレバー41cの凸部41c3がインクカセット1の溝部11dに入り込むことになる。これにより、ロックレバー41cのスライドがストップすると同時に、インクカセット1がこの位置でロックされることになる。つまり、図13(a)に示した矢印Aとは逆向きには抜けなくなる。
このようにして、本実施の形態に係るプリンタ装置のロック部は、ロックレバー41cによって、装填が完了されたインクカセット1をロックする。このロックレバー41cは更に、上述した動きの中でインクカセット1のボビンの回転の制限(ロック)と許容(アンロック)も行っている。次に、この構造に関しての説明を行う。
図14は、インクカセット1の第一ボビン12a、第二ボビン12b及びロックレバー41cの一部の断面図である。より具体的には、図14(a)は巻取り側にある第二ボビン12bが回転ロック状態であるときのその周辺の断面図であり、図14(b)は供給側にある第一ボビン12aが回転ロック状態であるときのその周辺の断面図である。また、図14(c)は第二ボビン12bが回転ロックを解除された状態であるときのその周辺の断面図であり、図14(d)は第一ボビン12aが回転ロックを解除された状態であるときのその周辺の断面図である。
まず、図14(a),(b)を主に参照して、インクカセット1の装填前まで、すなわちボビンのロック状態について説明する。図14(a),(b)に示すように第一ボビン12a及び第二ボビン12bの外周(円周方向)には、それぞれ連続突起12a1、12b1(第一のロック部,第二のロック部)が設けられている。また下ケース11には、一体的に形成された腕部11aが設けられている。腕部11aは、図14(c),(d)で示すC部で極細につながっており、自由に回転変形が可能、すなわち揺動自在あるいは回転自在となっている。インクカセット1では、プリンタ本体40から取り出されている状態及び装填完了前までは、腕部11aの略中央部に形成された爪部11a1がそれぞれ連続突起12a1,12b1に係合しており、第一ボビン12a及び第二ボビン12bの回転が制限されている。
図15は、インクカセット1の側面図である。腕部11aは連続突起12a1,12b1に爪部11a1を係合させて、それぞれのボビンの回転を規制するため、一定の姿勢で保持される必要がある。図15に示す孔部11eは、腕部11aを一定の姿勢で保持する。より詳しくは、腕部11aの先端部には紙面手前方向に突出する球状凸部11a2が形成されており(図14)、これがインクカセット1の図15に示す孔部11eに入り込むことで一定の姿勢が保持されることになる。
次に、図14(c),(d)を主に参照して、インクカセット1の装填完了後、すなわち第一ボビン12a、第二ボビン12bのロック解除について説明する。上述したようにインクカセット1の装填が完了されると、ロックレバー41cが図中D方向にスライドする。この際、ロックレバー41cの2箇所に形成されたカム溝部41c4−1,41c4−2により腕部11aが動かされ、紙面上の反時計周り方向に回転する。これにより、第一ボビン12a及び第二ボビン12bの外周の連続突起12a1、12b1から爪部11a1が離脱し、第一ボビン12a及び第二ボビン12bがアンロック状態になる。従って、ボビンの回転が自由になる。
ここまでで、インクカセット1をプリンタ本体40に装填させ、インクカセット1のボビンの回転を許容するまでの構造を説明した。なお、インクカセット1をプリンタ本体40から取り出す場合は、図4に示す状態において、図中矢印E方向にイジェクトノブ41bを下げる。この場合、図14(c),(d)に示すロックレバー41cに形成されたカム溝部41c5−1,41c5−2により、腕部11aが動かされ、図14における紙面時計回り方向に回転し、ボビンの回転が制限される状態になる。さらに、これと同時にインクカセット1の溝部11d(図13)から凸部41c3も逃げるので、インクカセット1は矢印A(図13)と反対方向に取り出すことが可能になる。また、本実施の形態では、イジェクトノブ41bを取り出し方向に操作した場合、不図示のバネによりインクカセット1が矢印A(図13)と反対方向に飛び出てくる。そして、これと同時にロックレバー41cがスライドを規制されるように構成される。
次に、本実施の形態に係るプリンタ装置におけるインクシート12に適切な弛みを生じさせる構造について説明をする。図14に示したロックレバーの41cのカム溝部41c4-1,41c5−1が、巻き取り側の第二ボビン12bのロック・解除を行い、カム溝部41c4−2,41c5−2が、供給側の第一ボビン12aのロック・解除を行っている。本実施の形態では、巻き取り側のカム溝部41c4−1,41c5−1により形成される略C型の開口形状は、供給側のカム溝部形状41c4−2,41c5−2により形成される略C型の開口形状よりも大きくなっている。このように開口形状の違いは、ボビンのロックのタイミングをずらす作用がある。
図5を参照すると、ロック時、ロック解除時のインクカセット1側の腕部11aに対するカム溝部の形状の大小による位相関係が明確にわかる。すなわち図5(b)に示すように、ボビンのロックの際、ロックレバー41cの供給側のカム溝部41c5−2がロックのために腕部11aに当接した状態において、巻取り側のカム溝部41c5−1は腕部11aに当接していない。そのため、巻取り側の第二ボビン12bの方がロックは遅れることになる。つまり、第一ボビン12a側のカム溝部41c5−2はロック状態を完了していても、第二ボビン12b側のカム溝部41c5−1ではロック状態が完了していない状態が生じる。
このような作用により、本実施の形態に係るプリンタ装置では、仮にインクシート12に余計なテンションがかかっている場合でも、先に供給側の第一ボビン12aにロックがかかった後、インクシート12に働くテンションにより巻取り側の第二ボビン12bがテンション分逆回転方向に動くことが可能となる。これによりインクシート12に適切な弛みを生じさせることができる。そして、その後、巻取り側の第二ボビン12bがロックされることになる。
本実施の形態に係るプリンタ装置では、このときに生じる弛み量は2〜3mm程度であることを確認でき、インクカセット1の装填に不具合を生じさせることのない適切な弛み量を確保できた。ただし、この弛み量は装置によって適切な量があり、限定するものではない。
本実施の形態に係るプリンタ装置のような熱転写式プリンタでは、何色かの色相インクが連続的に構成されたインクシートを送り、記録紙に対して印画する。このような構成の場合、ロックとロック解除の動作を繰り返した場合に弛みが生じるのは巻き取り側からのみになる。そのため、巻き取り側の第二ボビン12bのロックのタイミングを供給側のボビンのロックのタイミングよりも遅らせると、未印画のインクシートが先送りされることはない。このような理由により、インクシートの弛み方向の制御が可能かどうかも重要な要求である。
また、ロックレバー41cの巻き取り側のカム溝部41c4−1,41c5−1により形成される略C型の開口形状は、供給側のカム溝部41c4−2、41c5−2の形状の差を適切に設定することにより、ボビンのロックのタイミング差を適切に設定できる。そのため、それによって生じる弛み量を適切に生じさせることが可能になる。
さらに、本実施の形態では、カム溝部のロック側とロック解除側の両方を変えており、装置にインクカセット1を装填し、インクシート12のロックが弛む際にも、インクシート12に適切な弛みの方向性を持たせることができる。そのため、インクシート12の望まない先送り等の問題を防止することができる。
このように本実施の形態では、腕部11aと接触する部位であるカム溝部の形状を異ならせることで、インクカセット1の巻き取り側と供給側のボビンのロック及び解除にタイミングラグを生じさせることができ、その量も構成部品の形状により規定できる。これにより、本実施の形態に係るプリンタ装置では、インクシート12に適切な弛み量をもたせた状態でボビンの回転を制限することができる。
次に、本実施の形態に係るプリンタ装置において実質的に印画を行うサーマルヘッドユニット45について説明する。図16は、サーマルヘッドユニット45の斜視図である。
図16に示すサーマルヘッドユニット45は各種部品から構成される。サーマルヘッドユニット45において、サーマルヘッド47は、プリンタ装置本体内の印刷制御基板と電気的に接続される。給紙ローラー48は、3つのゴムローラー及びこれらを一体に支持するシャフト48aを含む。シャフト48aの両端は、サーマルヘッドユニット45上で回転可能となるよう軸支されている。更に、シャフト48aの一端には、ギヤ49がシャフト48aと一体的に回転するように取り付けられ、図示せぬ連結ギヤにより給紙ローラー48を回転駆動する。
ギヤ49の上方に配設された付勢部材50は、インクカセット1内の記録紙13を本図において右方向(矢印R方向)へ付勢するための部材である。付勢部材50は、その先端(R側)がシャフト48aに嵌合し、後端がヘッドフレーム55に固定されたレール51により、インクカセット1の装填方向にスライド可能に保持される。なお、ヘッドフレーム55は、サーマルヘッドユニット45を構成する各種部品が取り付けられる部材である。付勢部材50は、スプリング52によりカセット挿入口42方向である、右方向(矢印R方向)へ付勢される。
フォトレフレクタ53は、インクカセット1内の記録紙の有無を検知する。ホルダ54によりサーマルヘッドユニット45に取り付けられている。図17は、フォトレフレクタ53の取り付け状態を示した図である。図17に示すようにフォトレフレクタ53は、その投受光部53aを上向き(記録紙側)に向けられて、ヘッドユニット45に取り付けられ、その上からホルダ54を被せることで固定されている。
図16に戻り、第一位置決め軸56と第二位置決め軸57は、インクカセット1がプリンタ本体40に装填されたときにインクカセット1の位置決めを行う。これらはインクカセット1が装填されるとインクカセット1に設けられた第一位置決め穴35、第二位置決め穴36(図6等を参照)に嵌合し、インクカセット1のプリンタ本体40内で位置規制をする。
カセット判別スイッチ58は、インクカセットの種類を判別するためのスイッチであり、インクカセット1がプリンタ本体40に装填された際に、インクカセット1に設けられた突起形状(カセット判別突起37)からインクカセットの種類を判別するものである。
巻き上げ軸59は、インクカセット1がプリンタ本体40に装填されたときにインクカセット1の第二ボビン12bに係合し、印刷時にインクシートシート12を巻き上げ駆動する巻き上げ軸である。巻き上げ軸59はギヤ59a、59bに連結し、印刷動作時に所定速度で回転するよう制御される。また従動軸60は、インクシートシート12が巻き上げられる際に回転し、例えば回転動作を検知し確実にインクシート12が供給されているかのチェックをするためのものである。
以上説明したサーマルヘッドユニット45は、プリンタ本体40に設置され、インクカセット1はサーマルヘッドユニット45を挿通するようにして装填されていく。係る状態を図18〜22を用いて説明する。
図18は、プリンタ本体40に対してのインクカセット1の装填前の様子を示した図である。図中の矢印Fの方向へ向けて、インクカセット1はプリンタ本体40に装填されていく。このときサーマルヘッドユニット45は、図6(b)で示したインクシート12と記録紙13との間の空間33に入っていくことになる。
図19は、インクカセット1がプリンタ本体40に装填されていく様子をインクカセット1の裏側から見た図である。図19に示すよう、サーマルヘッドユニット45は、インクシート12と記録紙13との間に形成される空間33に挿入される。
図20は、プリンタ本体40にインクカセット1が完全に装填された状態を示した図であり、図21は、その状態における要部の断面図である。図20、図21に示すようにインクカセット1が装填された状態では、第一位置決め軸56は第一位置決め穴35に、第二位置決め軸57は第二位置決め穴36に嵌合する。また巻き上げ軸59は第二ボビン12bに、従動軸60は第一ボビン12aに嵌合する。さらに、カセット判別スイッチ58はカセット判別突起37により押圧される。
なお、本実施の形態に係るプリンタ装置では、第一位置決め穴35、第二位置決め穴36、カセット判別突起37は、インクカセットの種類が異なる場合においても共通の位置にある。そのため、プリンタ本体40側の第一位置決め軸56、第二位置決め軸57、カセット判別スイッチ58を複数設ける必要が無い。また、第一ボビン12a、第二ボビン12bの全長も同じであるため、巻き取り軸59、従動軸60は全長、位置等を可変にする必要がない。このように、複数の記録紙のサイズに対応するインクカセット又はインクシート12のサイズを複数有するインクカセットであってもインクシート収納部の外形寸法を同じにし、第一位置決め穴35、第二位置決め穴36、カセット判別突起37をインクカセットに配置し、更に第一ボビン12a、第二ボビン12bの全長も共通にすることで、プリンタ本体40内部の構成を簡略化することができる。
図22は、インクカセット1がプリンタ本体40に完全に装填された状態の斜視図であり、本図では、わかり易いよう記録紙13と保護シート14を不図示にしてある。インクカセット1がプリンタ本体40に完全に装填された状態では、図22に示すように、上ケース10の開口34内に給紙ローラー48、フォトレフレクタ53が位置する。また付勢部材50は側面開口34aの内側に位置する。
次に、本実施の形態に係るプリンタ装置のプリント動作(印画動作)を、図23〜29を用いて説明する。図23は、インクカセット1がプリンタ本体40に装填された状態における印刷前の待機状態を示した図である。本図において、加圧板60は、給紙を行う際に記録紙13を給紙ローラー48側へ押圧するものである。図23の状態は待機状態であるため、加圧板60は記録紙13から離間した位置にある。
プリントを行う際は、図23に示す待機状態から加圧板60が紙面下方向へ移動し、上面開口200から記録紙13へ所定圧力を持って押圧する。そして、給紙ローラー48が紙面反時計回り方向へ回転すると、給紙ローラー48に接している記録紙13が一枚のみ紙面左方向へ移動していき、爪分離が行われ、排出口30より記録紙13が排出される。
図24は、排出された記録紙13がインクカセット1から所定量送り出された状態を示した図である。本図に示すように記録紙13は、インクシート12の供給側収納部20に沿うようたわみ、排出口30から出ている。記録紙13は、主に写真印刷を行うのに適した用紙であり、極端に屈曲させると印画面に傷、皺等が発生してしまう。これに対し、本実施の形態では、本図に示すよう供給側収納部20の側方、かつ排出口30の下側に空間Dを形成しており、記録紙13が空間Dで緩やかにたわむことができるようにすることで極端な屈曲を避けている。
また、給紙ローラー48は、記録紙13の略中央付近を駆動するため、記録紙13がたわむことができる長さが十分確保できる。このようにすることで、分離の信頼性が向上し、また記録紙13が極端な屈曲を起こすことがなく記録紙13へのダメージを最小限に抑えることができる。また、給紙ローラー48は、サーマルヘッドユニット45に設置されるため、装置の小型化が達成され、対向する側に記録紙13を装填及び加圧するための上面開口200を設けているため、効率よく加圧が可能となっている。
図25は、図24の状態から更に記録紙13をインクカセット1から送り出した状態を示した図である。記録紙13が所定量送りだされた後、図25に示すように記録紙13は、ローラー板61により第一ローラー62へ押し付けられ、第一ローラー62の回転により更にインクカセット1より引き抜かれていく。
図26は、記録紙13がインクカセット1から完全に引き抜かれた状態を示した図である。図26に示す状態になったら、記録紙13を、記録紙13の面に対して垂直方向の軸を中心に回転させるように第一ローラー62を駆動する。図27は、第一ローラー62の回転途中の状態を示した図である。
図27に示すように、記録紙13の回転駆動は、2つ有る第一ローラー62(62a,62b)を双方逆回転させることで行う。より詳しくは、第一ローラー62aを、記録紙13をプリンタ40内へ引き込む方向に、第一ローラー62bをプリンタ40外へ送り出す方向に回転させる。図28は、回転が完了した状態を示した図である。図28に示す状態になったら、第一ローラー62a,62bにより記録紙13をプリンタ本体40内へ送り込み印刷動作へ移行する。
なお、記録紙13の搬送に用いたローラー板61、第一ローラー62a,62bを、インクシート12の供給側収納部20の側方に形成した空間D側に好適に集約して配置するが、このような配置により、プリンタ本体40の小型化が可能になっている。また、排出口30は印刷時、搬送経路の上流側である供給側収納部20の外側に設けられているため、記録紙13はスムーズに印刷搬送の移行ができ、無駄な搬送が行われることはない。
図29は、記録紙13がプリンタ本体40内へ送り込まれて印刷状態に移行した際の様子を示した図である。印刷動作は、インクシート12と記録紙13をサーマルヘッド47とプラテンローラー64とで圧接し、サーマルヘッド47の発熱によりインクシート12上のインクを記録紙13上に熱転写させる。そしてこれと同時に、印画方向下流に設けた1対のキャプスタンローラー65とピンチローラー66とで記録紙13を搬送させる。1色目の印刷が終わるとサーマルヘッド47の圧接を開放し、キャプスタンローラー65とピンチローラー66を印刷動作時とは逆方向に回転させて印刷開始位置まで記録紙13を戻し、1色目と同様の動作で2色目以降を印画する。このようにしてイエロー・マゼンタ・シアンの3色を重ねてフルカラー印刷を行う。
印刷が完了すると、記録紙13はプリンタ本体40の外部へ排出される。ユーザーが印刷操作を行えば以上の動作を繰り返し行い、インクカセット1内に収納された記録紙13とインクシート12がなくなるまで印刷を行うことが可能である。記録紙13とインクシート12は同一印画枚数を収納しているため、どちらか一方が先になくなることはない。以上のようにして、本実施の形態に係るプリンタ装置では、プリント動作が行われる。
また、本実施の形態に係るプリンタ装置では、記録紙13がないことを検知し印刷動作を行わないようにしている。次に、記録紙13の有無の検知方法について図30、図31を用いて説明する。
まず図30(b)は、記録13がまだ十分ある状態を示した図である。図30(b)に示すようにフォトレフレクタ53は、記録紙13に略対向した向きに設置されている。印刷操作が行われると、加圧板60が記録紙13へ押圧されることで記録紙13はフォトレフレクタ53側へ押し付けられることになる。フォトレフレクタ53から投光された赤外光が記録紙13の裏面で反射光を検知する。記録紙13は一般的に白色であるため比較的反射率が高く検知が容易である。また、加圧板60が押圧位置にあるときにのみ検知動作を行うため、信頼性の高い検知を行うことができる。
一方、図30(a)は、記録紙13が無く、保護シート14のみが残っている状態を示しており、この状態で印刷操作が行われ、加圧板60が押圧位置にあり、記録紙13の有無を検知している状態を示している。
図31は、保護シート14について説明するための図である。図31に示すように保護シート14のフォトレフレクタ53に対向する部分には赤外光の反射率が低くなるインク、例えば黒色の印刷14aが施される。このようにすることで、フォトレフレクタ53が反射光を検知できなくなるため、記録紙13が無いことを判定することができる。本実施の形態では、低反射率の印刷としたが、印刷の代わりに印刷範囲と同等の大きさの穴を明けても同様に反射光を検知することができないため同様の目的を達成することができる。
次に、印刷時のインクシート12の走行について説明する。図32は、印刷時のインクシート12の走行経路をプリンタ本体40の本体側から見た図である。
第一ボビン12aに巻かれたインクシート12は、まず上ケース10に形成された第一ガイド70でサーマルヘッドユニット45方向へターンし、サーマルヘッド47で印刷された後、剥離板71により記録紙13から引き剥がされる。
その後、下ケース11に形成された第二ガイド72、第三ガイド73により更にターンさせられ、第二ボビン12bに巻き取られていく。印刷中、インクシート12には所定のテンションがかけられている必要があるため、第一ボビン12aにはフリクションスプリング等で所定トルクがかかるようになっている。
以上、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタ装置について説明した。
(第2の実施の形態)
以下、本発明の第2の実施の形態を説明する。本実施の形態に係るプリンタ装置の構成は、第1の実施の形態とほぼ同じであるが、第1の実施の形態を更に発展して、図33のように、インクカセットのボビン側のロック形状に工夫を施した。本実施の形態の構成によれば、インクカセットのインクシートに、より確実に適切な弛み量をもたせることができる。
図33は、本実施の形態に係るインクカセットのボビンを、軸方向からみた側面図である。301は巻き取り側ボビン、302は供給側のボビンである。これらボビンの外周には、それぞれ連続突起301a、302bが設けられている。
図33で示すように本実施の形態では、巻き取り側のボビンの連続突起301aと供給側のボビンの連続突起301bの突起の数、すなわち配列ピッチを異なるものとしている。このため、同時に腕部11aの爪部11a1を係合させようとしても、連続突起の係合周期の細かい方のボビン302にロックがかかった後、より粗い係合周期の連続突起をもったボビン301にはボビン302の後にロックがかかる、あるいは回転余裕が生じる。そのため、インクシート12にテンションがかかりすぎている場合等に、必要な弛み量を生じさせることができる。
本実施の形態では、2つの腕部11aを移動させるタイミングは異ならせずに同じであっても、このようにボビン形状を異ならせることで、ロックがかかるタイミングはボビン301とボビン302とで異なり、適切な弛み量が確保できるようにしている。なお、第1の実施の形態のロックレバーの形状による作用と組みあわせれば、より確実に適切な弛み量が確保できる。
以上、本実施の形態では、同一形状の突起形状の数を巻き取り側と供給側のボビンとで異ならせ、ロックタイミングを変えることを行った。なお、このようなロック形状に持たせた違いは、例えばロック形状の大きさであったり、形状であったり、ロックをかけたことによるボビンの遊び量を決定する形態であれば、どのような方法をとってもいい。
(第3の実施の形態)
以下、本発明の第3の実施の形態を説明する。本実施の形態に係るプリンタ装置の構成は、第1の実施の形態とほぼ同じであるが、第1の実施の形態を更に発展して、図34のように、腕部303,304における爪部303a,304aの形成箇所に変更を加えた。
すなわち、本実施の形態では、インクカセット1のボビンをロックする腕部の爪部に関して、巻き取り側の爪部303aと供給側の爪部304aとで、ロックがかかるタイミングがずれるように、爪部の駆動回転半径(移動距離)を異なるようにしている。具体的には、図34に示すようにそれぞれ、それぞれの爪部の駆動回転半径をL1、L2として、異なるものとした。このようにすることで、ロックレバーが巻き取り側と供給側で同時に爪を係合させようとレバーを動作させても、巻き取り側と供給側とでロックがかかるタイミングをずらすことができる。そのため、インクシートに余計なテンションがかからないようにした状態でロックが可能になる。
本発明の実施の形態に係るプリンタ装置の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置にインクカセットを装填する様子を示した図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセット及びプリンタ装置のカセット装填完了直前の様子を示した内観図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセット及びプリンタ装置のカセット装填完了直後の様子を示した内観図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセット及びプリンタ装置の断面図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットを説明するための図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットの分解状態を示す図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットの組み付けの様子を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットの組み付けの様子を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットの組み付けの様子を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置のロック部の分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置のロック部を構成する内部フレームにロックレバーが取り付けられた状態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置のプリンタ本体にインクカセットを装填する際の様子を、プリンタ本体の内側から見た図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置及びインクカセットの要部の断面図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットの側面図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置のサーマルヘッドユニットの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置のサーマルヘッドユニットに取り付けられるフォトレフレクタの取り付け状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置のプリンタ本体に対してのインクカセットの装填前の様子を示した図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットがプリンタ本体に装填されていく様子をインクカセットの裏側から見た図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットがプリンタ本体に完全に装填された状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットがプリンタ本体に完全に装填された状態における要部の断面図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットがプリンタ本体に完全に装填された状態の斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置の、インクカセットがプリンタ本体に装填された状態における印刷前の待機位置を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置において、排出された記録紙がインクカセットから所定量送り出された状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置において、排出された記録紙がインクカセットから所定量送り出された状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置において、記録紙がインクカセットから完全に引き抜かれた状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置が有する記録紙搬送用のローラーの回転途中の状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置が有する記録紙搬送用のローラーの回転が完了した状態を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置において、記録紙がプリンタ本体内へ送り込まれて印刷状態に移行した際の様子を示した図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置における記録紙の有無の検知方法について説明する図である。 本発明の実施の形態に係るインクカセットが備える保護シートについて説明する図である。 本発明の実施の形態に係るプリンタ装置における、印刷時のインクシートの走行経路をプリンタ本体の本体側から見た図である。 本発明の第2の実施の形態に係るインクシートカセットのボビンを、軸方向からみた側面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るインクカセットを説明するための図である。 従来の熱転写式プリンタの一般的な構成の一例を示した図である。 従来の熱転写式プリンタの一般的な構成の一例を示した図である。
1 インクカセット
10 上ケース
11 下ケース
12 インクシート
13 記録紙
14 保護シート
20 供給側収納部
21 巻取り側収納部
22 記録紙収納部
40 プリンタ本体
41 ドア
41b イジェクトノブ
41c ロックレバー
41c4−1,41c4−2,41c5−1,41c5−2 カム溝部
41f 内部フレーム
41g バネ
41h フックレバー
41k トーションスプリング
42 カセット挿入口
45 サーマルヘッドユニット
46 軸
47 サーマルヘッド
48 給紙ローラー
49 ギヤ
50 付勢部材
51 レール
52 スプリング
53 フォトリフレクタ
54 ホルダ
55 ヘッドフレーム

Claims (15)

  1. インクシートを収納するインクカセットを脱着可能なプリンタ装置におけるインクシートのロック構造であって、
    前記インクカセットは、
    前記インクシートを供給する供給部と供給された前記インクシートを巻き取る巻取り部を有した筐体と、
    前記供給部において前記インクシートを巻きつけた第一のボビンと、
    前記供給部から供給され、使用済みとなった前記インクシートを巻き取る第二のボビンと、
    前記第一のボビンの円周方向に連続的に形成された第一のロック部と、
    前記第二のボビンの円周方向に連続的に形成された第二のロック部と、
    前記筐体に設けられ、前記第一のロック部と係合する第一の爪部と、
    前記筐体に設けられ、前記第二のロック部と係合する第二の爪部とを備え、
    前記プリンタ装置は、
    前記インクカセットが前記プリンタ装置から取り出される際、前記プリンタ装置に備えられた移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合させて前記第一のボビン及び第二のボビンの回転を制限し、
    前記インクカセットが前記プリンタ装置に装填される際、前記移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部から離脱させて前記第一のボビン及び第二のボビンの回転を許容するようにし、
    前記移動部材による、前記第一の爪部と前記第一のロック部との係合のタイミングと、前記第二の爪部と前記第二のロック部との係合のタイミングが異なるようにしたことを特徴とするインクシートのロック構造。
  2. 前記移動部材において、前記第一の爪部を移動させるために接触する部位の形状と、前記第二の爪部を移動させるために接触する部位の形状とを異ならせ、前記係合のタイミングが異なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクシートのロック構造。
  3. 前記第一の爪部と前記第一のロック部との係合周期と前記第二の爪部と前記第二のロック部との係合周期とを異ならせ、前記係合のタイミングが異なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクシートのロック構造。
  4. 前記第一のロック部と前記第二のロック部との形状を変えることにより、前記係合のタイミングが異なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクシートのロック構造。
  5. 前記第一のロック部の前記第一のボビンにおける配列ピッチと、前記第二のロック部の前記第二のボビンにおける配列ピッチとを異ならせるようにしたことを特徴とする請求項4に記載のインクシートのロック構造。
  6. 前記第一の爪部が前記第一のロック部と係合するまでの移動距離と、前記第二の爪部が前記第二のロック部と係合するまでの移動距離とを異ならせ、前記係合のタイミングが異なるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクシートのロック構造。
  7. インクシートを収納するインクカセットを脱着可能なプリンタ装置におけるインクシートのロック構造であって、
    前記インクカセットは、
    前記インクシートを供給する供給部と供給された前記インクシートを巻き取る巻取り部を有した筐体と、
    前記供給部において前記インクシートを巻きつけた第一のボビンと、
    前記供給部から供給され、使用済みとなった前記インクシートを巻き取る第二のボビンと、
    前記第一のボビンの円周方向に連続的に形成された第一のロック部と、
    前記第二のボビンの円周方向に連続的に形成された第二のロック部と、
    前記筐体に設けられ、前記第一のロック部と係合する第一の爪部と、
    前記筐体に設けられ、前記第二のロック部と係合する第二の爪部とを備え、
    前記プリンタ装置は、
    前記インクカセットの脱着に応じて、移動する移動部材を備え、
    前記インクカセットが前記プリンタ装置から取り出された際、前記移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合させて回転を制限し、
    前記インクカセットが前記プリンタ装置に装填された際、前記移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させて、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部から離脱させて回転を許容するようにし、
    前記第一のロック部と前記第二のロック部との形状とを異ならせ、前記第二のロック部と前記第二の爪部との係合状態に、前記第一のロック部と前記第一の爪部との係合状態に比べて遊びを持たせるようにしたことを特徴とするインクシートのロック構造。
  8. 前記第一のロック部の前記第一のボビンにおける配列ピッチと、前記第二のロック部の前記第二のボビンにおける配列ピッチとを異ならせるようにしたことを特徴とする請求項7に記載のインクシートのロック構造。
  9. 前記筐体は、第一の筐体及び第二の筐体とから構成されており、
    前記第一の爪部及び前記第二の爪部はそれぞれ、前記第二の筐体と一体的に形成される第一の腕部及び第二の腕部に含まれることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクシートのロック構造。
  10. 前記第一の腕部及び前記第二の腕部は、前記第二の筐体において、揺動自在に形成されることを特徴とする請求項9に記載のインクシートのロック構造。
  11. 前記第一の腕部及び前記第二の腕部にはそれぞれ凸部が形成され、前記第二の筐体には該凸部が嵌合する孔部が形成されており、
    前記第一の爪部及び前記第二の爪部を前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合させた際は、前記凸部が前記孔部に嵌合し、前記第一の腕部及び前記第二の腕部が一定の姿勢で保持されることを特徴とする請求項9又は10に記載のインクシートのロック構造。
  12. 前記第二の筐体は、可撓性材料で形成されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載のインクシートのロック構造。
  13. 前記移動部材による、前記第一の爪部と前記第一のロック部との離脱のタイミングと、前記第二の爪部と前記第二のロック部との離脱のタイミングとを異ならせるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のインクシートのロック構造。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載のインクシートのロック構造を備えたことを特徴とするプリンタ装置。
  15. プリンタ装置に装着可能なインクカセットであって、
    インクシートを供給する供給部と、前記供給部から供給された前記インクシートを巻き取る巻取り部を有した筐体と、
    前記供給部において前記インクシートを巻きつけた第一のボビンと、
    前記供給部から供給され、使用済みとなった前記インクシートを巻き取る第二のボビンと、
    前記第一のボビンの円周方向に連続的に形成された第一のロック部と、
    前記第二のボビンの円周方向に連続的に形成された第二のロック部と、
    前記筐体に設けられ、前記第一のロック部と係合する第一の爪部と、
    前記筐体に設けられ、前記第二のロック部と係合する第二の爪部とを備え、
    前記プリンタ装置に備えられた移動部材により、前記第一の爪部及び前記第二の爪部を移動させることにより、前記第一の爪部及び前記第二の爪部が前記第一のロック部及び前記第二のロック部に係合して前記第一のボビン及び第二のボビンの回転を規制することが可能であり、
    前記第一の爪部と前記第一のロック部との係合周期と前記第二の爪部と前記第二のロック部との係合周期とを異ならせることを特徴とするインクカセット。
JP2009001111A 2009-01-06 2009-01-06 インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット Pending JP2010158797A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009001111A JP2010158797A (ja) 2009-01-06 2009-01-06 インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009001111A JP2010158797A (ja) 2009-01-06 2009-01-06 インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010158797A true JP2010158797A (ja) 2010-07-22

Family

ID=42576344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009001111A Pending JP2010158797A (ja) 2009-01-06 2009-01-06 インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010158797A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008044180A (ja) インクカセット、ボビン保持構造、及びプリンタ
JP4669406B2 (ja) カセット
KR100858171B1 (ko) 기록 시트/잉크 시트 일체형 카트리지, 이 카트리지가장착된 프린터 장치, 기록 시트 수납 카세트, 급송 장치 및기록 장치
JP2010253846A (ja) インクリボンカートリッジ
US8454252B2 (en) Cassette for a printer
KR101427426B1 (ko) 프린터용 카트리지, 카트리지 착탈 검출방법 및 프린터장치
EP1989056B1 (en) Cassette for a printer
JP5593954B2 (ja) 表面性改質シートカートリッジおよび画像形成カートリッジ
JP2008168483A (ja) 画像形成装置
JP4683643B2 (ja) 被記録材インクシート一体型カセット群
JP2010158797A (ja) インクシートのロック構造、プリンタ装置及びインクカセット
US20050063754A1 (en) Reel table and recording device wherein the reel table is used
JP4590360B2 (ja) カセット
JP4818155B2 (ja) 記録紙収納カセット及びこれを用いたプリンタ装置
EP1752299B1 (en) Recording apparatus
JP4827555B2 (ja) カセット及びプリンタ装置
JP2008036876A (ja) カセット
JP2000006488A (ja) 熱転写プリンタ用カセット
JP2007260992A (ja) インクリボンを収納するカートリッジ、及び該カートリッジを用いる印刷装置
JP2000001013A (ja) 熱転写プリンタ
US20100272489A1 (en) Ink ribbon cartridge
JP2009083423A (ja) プリンタ用カートリッジおよびプリンタ