JP2010158360A - 医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】肝腫瘍の悪性度を判定することが可能な医用画像処理装置を提供する。
【解決手段】腫瘍領域設定部31は、造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで取得された、時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する。TIC作成部41は、時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す時間変化を求める。ピーク検出部43は、時間変化のピーク点を特定し、そのピーク点の時間と画素値とを求める。第1判定部44は、ピーク点の時間と画素値とに基づいて、肝腫瘍の悪性度を判定する。表示制御部6は、悪性度を表示部7に表示させる。
【選択図】図1

Description

この発明は、造影剤が投与された被検体を撮影することで得られた超音波画像に基づいて、腫瘍の判定を行う医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムに関する。
「悪性新生物(癌)」、「心臓疾患」、及び「脳血管疾患(脳卒中)」は、日本における三大死因の一つに挙げられている。特に、癌は、三大死因の中でも最も死亡者数が多く、総死亡数の30%を占める。
発生部位に基づいて癌を分類した場合、日本における癌患者は、患者数の多い順に肺癌、胃癌、大腸癌、肝臓癌となる。しかし、胃癌や大腸癌の患者における5年相対生存率は、60%前後と比較的高い値を示すのに対し、肺癌や肝臓癌の患者における5年相対生存率は、18%前後と低い値となっており、肺癌や肝臓癌の治療予後は、不良であることが知られている。
肝臓に発生する腫瘍である肝腫瘍は、原発性肝癌、転移性肝癌、血管腫の3つに大別される。原発性肝癌は、肝細胞由来の悪性腫瘍である。転移性肝癌は、他の臓器に発生した癌細胞が肝臓に転移したことにより発生した2次性の悪性腫瘍である。原発性肝癌及び転移性肝癌は、肝臓癌に繋がる肝腫瘍とされる。一方、血管腫(肝血管腫)は、大小の血管が無数に絡み合ってできた良性腫瘍である。しかし、ごくまれに、肝血管腫に似た形態を有する原発性肝癌や転移性肝癌が発生する場合があるため、経過観察が必要となる。
また、原発性肝癌は、腫瘍化した肝細胞の分化度(肝細胞の成熟度合)に応じて、悪性度が異なる。具体的には、腫瘍化した時期における肝細胞の分裂回数が少ないほど(肝幹細胞から肝細胞への分化の進行度合が未熟なほど)、悪性度が高くなる。
従って、肝腫瘍を発見した場合には、発見された肝腫瘍が「原発性肝癌、転移性肝癌、血管腫」のいずれかに該当するのか、また、発見された肝腫瘍が原発性肝癌であるならば、その悪性度(分化度)がどのようなレベルに該当するのかを早急に鑑別して肝腫瘍の特徴に応じた治療計画を立案することが、肝臓癌の治療予後を改善するために必要となる。
そこで、肝腫瘍の鑑別を、造影剤を用いた超音波診断で行う研究が進められている。具体的には、静脈内投与が可能なマイクロバブル(微小気泡)を超音波造影剤として用いて、超音波画像を撮影する造影エコー法により、肝腫瘍の鑑別を行うものである。
造影エコー法においては、血管内に導入されたマイクロバブルによって血流信号が増強されるので、医師は、造影剤を用いた超音波画像を参照することで、血流動態を明瞭に観察することが可能となる。さらに、マイクロバブルは、血管を介して肝臓のKupffer細胞に取り込まれて特異的に貧食される性質がある。肝腫瘍では、正常組織よりKupffer細胞が減少していることから、マイクロバブルの取り込み度合が低くなり、その結果、肝腫瘍ではマイクロバブルによりエコー反射が低信号となる。このため、医師は、造影剤を用いた超音波画像を参照することで、肝腫瘍の形態を明瞭に観察することが可能となる。
ここで、超音波造影剤によって染影される肝臓内の構造物は、血管、門脈、肝実質に大別される。以下に、超音波造影剤を被検体に注入してから血管、門脈、肝実質が順番に染影されるまでの流れを簡単に説明する。
まず、被検体に注入された造影剤が血管を通って肝臓に流入するため、血管が染影される(血管相早期又は動脈相:造影剤注入から約40秒後までの時間帯)。そして、造影剤が門脈へ流入するため、門脈が染影される(血管相後期又は門脈相:造影剤注入から約90秒後を中心にした時間帯)。その後、流入した造影剤は肝細胞に取り込まれ、肝実質が染影されるとともに、血管や門脈にあった造影剤が血流によって押し流されるため、血管や門脈が染影されなくなる(実質相:造影剤注入から約5分後を中心とした時間帯)。
近年、肝腫瘍における血管相早期から血管相後期を経て実質相に至る時系列に沿った染影パターンの詳細な解析が行われている。その結果、「原発性肝癌、転移性肝癌、血管腫」それぞれの肝腫瘍の種別には、時系列に沿った染影パターンに特異的な傾向があることが明らかになっている(例えば、非特許文献1参照)。さらに、原発性肝癌においては、分化度に応じて時系列に沿った染影パターンに特異的な傾向があることが明らかになっている(例えば、非特許文献2参照)。
ここで、肝腫瘍の種別ごとの染影パターンについて、図13を参照して説明する。図13は、肝腫瘍の種別ごとの染影パターンを説明するための図である。なお、図13は、時系列に沿って取得された超音波画像を示す図であり、肝腫瘍を中心とした周囲の染影パターンを模式的に示したものである。
図13に示すように、原発性肝癌の染影パターンは、血管相早期から血管相後期にかけて、肝腫瘍の領域全体が次第に染影された後、実質相において、内部領域を除く肝腫瘍の一部及び肝腫瘍の周囲にある肝実質が染影される傾向にある。
また、転移性肝癌の染影パターンは、血管相早期から血管相後期にかけて、肝腫瘍の境界を中心に外側から内側にいたる領域が次第に染影された後、実質相において、肝腫瘍の全体が染影されず、肝腫瘍の周囲にある肝実質が染影される傾向にある。
また、血管腫の染影パターンは、血管相早期から血管相後期にかけて、肝腫瘍の内部領域を除く領域が次第に染影された後、実質相にかけて、内部領域を除く肝腫瘍の一部及び肝腫瘍の周囲の肝実質が染影される傾向にある。
次に、原発性肝癌の分化度ごとの染影パターンについて、図14を参照して説明する。図14は、原発性肝癌の分化度ごとの染影パターンを説明するための図である。なお、図14は、肝腫瘍が原発性肝癌であった場合の肝腫瘍領域内の染影パターンを模式化して示したものである。
原発性肝癌と鑑別される肝腫瘍において、腫瘍化した肝細胞の分化度が高く、悪性であるか良性であるかの境界病変の場合は、図14のAパターンに示すように、「血管相早期:染影なし、血管相後期:弱い染影、実質相:弱い染影」となる傾向にある。
また、原発性肝癌と鑑別される肝腫瘍において、高分化の肝細胞が悪性腫瘍化した場合は、Bパターンに示すように、血管相早期、血管相後期、及び実質相を通して「弱い染影」となる傾向にある。
また、Bパターンの場合から腫瘍化した肝細胞の分化度が低くなるにつれて(悪性度が高くなるにつれて)、Cパターン、Dパターン、及びEパターンに示すような染影パターンを示す。すなわち、Cパターンでは、「血管相早期:弱い染影、血管相後期:周期の肝実質と同程度の染影、実質相:周囲の肝実質と同程度の染影」となる傾向にある。Cパターンより分化度が低いDパターンでは、「血管相早期:弱い染影、血管相後期:染影なし、実質相:染影なし」となる傾向にある。Dパターンより分化度が低い中分化のEパターンでは、「血管相早期:強い染影、血管相後期:弱い染影、実質相:染影なし」となる傾向にある。
すなわち、図13及び図14に示すような近年の研究結果により判明した肝腫瘍の染影パターンと、超音波造影剤によって染影された肝臓を表す超音波画像とを比較読影することにより、医師は、肝腫瘍の鑑別を行うことができる。
ところで、上述した従来技術では、客観性のある肝腫瘍の鑑別結果を迅速に得られないという課題があった。
すなわち、上述した従来技術において、医師は、並列表示された各時相における超音波画像を目視して、各時相における染影パターンを判別する。そして、医師は、判別した染影パターンの時系列に伴う変化の組み合わせを把握したうえで、肝腫瘍の種別を鑑別する。このように鑑別には主観的要素が含まれるため、鑑別結果の客観性が欠け、また、鑑別自体に時間がかかる問題があった。
また、図14に示すように、肝腫瘍が原発性肝癌である場合、参照される染影パターンは様々な傾向にあり、目視により原発性肝癌の悪性度を鑑別するうえでも、鑑別結果の客観性に欠け、また、鑑別自体に時間がかかる問題があった。
そこで本出願人は、客観性のある肝腫瘍の鑑別結果を迅速に得ることが可能な画像処理装置、超音波診断装置、及び画像処理プログラムについて特許出願をした(特願2008−170408)。この特許出願に係る発明においては、造影剤が投与された被検体を超音波で時系列に沿って撮影することで、複数の超音波画像を取得する。そして、時系列に沿った造影剤の染影パターンを肝腫瘍の種別ごとに分類した種別染影パターンに基づいて、複数の超音波画像において設定された肝腫瘍の種別を判定する。このように、造影剤の染影パターンを定量的に分析して、肝腫瘍の種別を判定するものである。
ところで、肝腫瘍領域内の血流動態を分析することによって、肝腫瘍の鑑別を行えるという報告がある(例えば、非特許文献3参照)。すなわち、肝腫瘍内の血流量や、動脈の血流量と門脈の血流量とのいずれかが支配的であるかという情報から、悪性度を判断する方法である。ここで、肝腫瘍の悪性度(分化度)と血流量との相関について、図15を参照して説明する。図15は、肝腫瘍の悪性度と血流量との相関を示す図である。
図15には、健全な肝細胞を栄養する動脈血流量、腫瘍を栄養する動脈血流量、及び門脈血流量と、肝腫瘍の悪性度との相関が示されている。例えば、門脈の血流量が動脈の血流量よりも多く、門脈の血流量の方が支配的な場合、肝腫瘍の悪性度は、悪性度が低い分類1に分類される。一方、腫瘍を栄養する動脈血流量が増え、健全な肝細胞を栄養する動脈血流量と門脈血流量とが減少すると、悪性度は徐々に高くなる。腫瘍を栄養する動脈血流量のみになると、肝腫瘍の悪性度は、悪性度が最も高い分類6に分類される。
以上のように、動脈の血流量と門脈の血流量との支配関係に基づいて、肝腫瘍の悪性度を判断することが可能となる。しかしながら、上記の特許出願(特願2008−170408)には、動脈の血流量と門脈の血流量との支配関係に基づいて、肝腫瘍の悪性度を判定する方法は記載されていない。
また、上記の特許出願(特願2008−170408)には、血管相早期(動脈相)と血管相後期(門脈相)との境界の時間を求める方法は記載されていない。ここで、動脈相は、造影剤注入後に動脈のみが強く染影される時相である。また、門脈相は、動脈相の後に門脈が染影される時相である。しかしながら、門脈相においては、動脈から造影剤が完全に抜けきっていないため、この時相では、動脈及び門脈の両方が染影されている状態である。従来においては、動脈相と門脈相との境界の時相を定量的に求める方法が確立されていない。そのため、医師が超音波画像を目視して、主観的に境界の時相を判断している。このように、動脈相と門脈相との境界の時相が客観的に求められていないため、動脈相における染影パターンの作成精度や、肝腫瘍の種別判定の精度に影響を与える可能性がある。
レボビスト造影超音波による肝腫瘍性病変の鑑別診断.Rad Fan Vol.2 No.2:62−65,2004 肝細胞癌(HCC)の造影所見:レボビストを用いた分化度診断の試み、Rad Fan Vol.2 No.2:66−68,2004 Correlation Between the Blood Supply and Grade of Malignancy of Hepatocellular Nodules Associated with Liver Cirrhosis:Evaluation by CT During Intraarterial Injection of Contrast Medium.AJR:172,April 1999 P.969−976
この発明は上記の問題点を解決するものであり、動脈の血流量と門脈の血流量とに基づいて、肝腫瘍の悪性度を判定することが可能な医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムを提供することを目的とする。また、動脈相と門脈相との境界の時間を定量的に特定することが可能な医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで取得された、時系列に沿った複数の超音波画像データを受けて、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する腫瘍領域設定手段と、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す第1時間変化を求める第1時間変化算出手段と、前記第1時間変化の第1ピーク点を特定し、前記第1ピーク点の時間と画素値とを求める第1ピーク検出手段と、前記第1ピーク点の時間と画素値とに基づいて、前記肝腫瘍の悪性度を判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって判定された前記悪性度を表示手段に表示させる表示制御手段と、を有することを特徴とする医用画像処理装置である。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の医用画像処理装置であって、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに表わされた門脈の領域に関心領域を設定する関心領域設定手段と、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記関心領域における画素値の時間変化を示す第2時間変化を求める第2時間変化算出手段と、前記第1時間変化算出手段によって求められた前記第1時間変化と、前記第2時間変化算出手段によって求められた前記第2時間変化とに基づいて、動脈のみが前記造影剤によって染影されている時相と、前記動脈及び前記門脈の両方が前記造影剤によって染影されている時相との境界の時間を特定する時間特定手段と、を更に有し、前記表示制御手段は、前記時間特定手段によって特定された前記境界の時間を、前記表示手段に表示させることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで、時系列に沿った複数の超音波画像データを取得する超音波画像取得手段と、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する肝腫瘍領域設定手段と、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す第1時間変化を求める第1時間変化算出手段と、前記第1時間変化の第1ピーク点を特定し、前記第1ピーク点の時間と画素値とを求める第1ピーク検出手段と、前記第1ピーク点の時間と画素値とに基づいて、前記肝腫瘍の悪性度を判定する第1判定手段と、前記第1判定手段によって判定された前記悪性度を表示手段に表示させる表示制御手段と、を有することを特徴とする超音波診断装置である。
また、請求項12に記載の発明は、コンピュータに、造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで取得された、時系列に沿った複数の超音波画像データを受けて、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する肝腫瘍領域設定機能と、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す第1時間変化を求める第1時間変化算出機能と、前記第1時間変化の第1ピーク点を特定し、前記第1ピーク点の時間と画素値とを求める第1ピーク検出機能と、前記第1ピーク点の時間と画素値とに基づいて、前記肝腫瘍の悪性度を判定する第1判定機能と、前記第1判定機能により判定された前記悪性度を表示装置に表示させる表示制御機能と、を実行させることを特徴とする医用画像処理プログラムである。
この発明によると、時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、肝腫瘍領域における画素値の時間変化のピーク点を求め、そのピーク点の時間と輝度値とに基づいて、肝腫瘍の悪性度を客観的に判定することが可能となる。すなわち、ピークの時間と輝度値とを求めることで、動脈への血流量と門脈への血流量との相対的な関係を特定することが可能となり、その結果、その相対的な関係に基づいて、肝腫瘍の悪性度を客観的に判定することが可能となる。
また、肝腫瘍領域における画素値の時間変化と、門脈に設定された関心領域における画素値の時間変化とを比較することで、動脈相と門脈相との境界の時間を定量的に特定することが可能となる。
この発明の実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図である。 超音波画像に表わされた肝腫瘍領域を示す図である。 門脈領域に対する関心領域(ROI)の設定例を示す図である。 肝腫瘍領域におけるTICを示す図である。 肝腫瘍領域におけるTICを示す図である。 様々な状態におけるTICを示す図である。 肝腫瘍の判定処理を説明するためのフローチャートである。 血管相早期と血管相後期との境界の時間を特定するための処理を示すフローチャートである。 肝腫瘍領域におけるTICと、門脈領域に対する関心領域(ROI)におけるTICとを示す図である。 肝腫瘍領域におけるTICと、門脈領域に対する関心領域(ROI)におけるTICとを示す図である。 肝腫瘍の種別ごとの染影パターンを説明するための図である。 肝腫瘍領域におけるTICと、門脈ROIにおけるTICとを示す図である。 肝腫瘍の種別ごとの染影パターンを説明するための図である。 原発性肝癌の分化度ごとの染影パターンを説明するための図である。 肝腫瘍の悪性度と血流量との相関を示す図である。
この発明の実施形態に係る医用画像処理装置、超音波診断装置、及び医用画像処理プログラムについて説明する。まず、この発明の実施形態に係る医用画像処理装置について図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る医用画像処理装置を示すブロック図である。
この実施形態に係る医用画像処理装置1は、領域設定部3、解析部4、種別判定部5、表示制御部6、表示部7、画像記憶部21、種別染影パターン記憶部22、及び、判定結果記憶部23を備えている。また、医用画像処理装置1は、超音波画像取得装置8に接続されている。
(超音波画像取得装置8)
超音波画像取得装置8は超音波プローブを備え、被検体に超音波を送信し、被検体からの反射波を受信して、その反射波に基づいて超音波画像データを生成する。超音波画像取得装置8にて取得された超音波画像データは、医用画像処理装置1に出力されて、画像記憶部21に記憶される。例えば、超音波画像取得装置8は、被検体内の3次元領域を超音波で撮影することで、撮影された時間が異なる複数のボリュームデータ(時系列に沿った複数のボリュームデータ)を取得する。また、超音波画像取得装置8は、被検体内の断面を超音波で撮影することで、撮影された時間が異なる複数の断層像データ(時系列に沿った複数の断層像データ)を取得しても良い。このように、超音波画像取得装置8は、時系列に沿った複数の超音波画像データを取得する。
超音波画像取得装置8は、静脈内投与が可能なマイクロバブル(微小気泡)を超音波造影剤として用いて超音波画像データを取得する造影エコー法を実行可能な装置である。点滴又は血管注射によって被検体内に注入された超音波造影剤は血流に乗って体内を移動し、目的臓器に達する。この実施形態では、超音波画像取得装置8は、超音波造影剤が投与された被検体の肝臓を対象として撮影することで、時系列に沿った複数の超音波画像データを取得する。被検体に投与された超音波造影剤は肝臓に流入する。その間、超音波画像取得装置8は撮影をしているため、超音波造影剤が肝臓に流入する様子が表された時系列に沿った複数の超音波画像データを取得することができる。なお、超音波画像取得装置8が、この発明の「超音波画像取得手段」の1例に相当する。
なお、以下では、超音波画像取得装置8によって撮影が行われている間、すなわち、超音波造影剤を被検体に注入してから、血管が染影される血管相早期(動脈相)、門脈が染影される血管相後期(門脈相)、肝実質が染影されるとともに、血管や門脈が染影されなくなる実質相に到る間において、超音波プローブの位置が固定されており、超音波画像における被検体の肝臓の位置が一定である場合について説明する。ただし、超音波プローブの位置がずれて、超音波画像における被検体の肝臓の位置が一定でない場合であっても、この発明は適用可能である。
(画像記憶部21)
画像記憶部21は、超音波画像取得装置8による撮影によって取得された、撮影された時間が異なる複数の超音波画像データ(時系列に沿った複数の超音波画像データ)を記憶する。具体的には、画像記憶部21は、超音波造影剤が投与された被検体の肝臓を対象として超音波画像取得装置8が撮影した時系列に沿った複数の超音波画像データを記憶する。
(領域設定部3)
領域設定部3は、腫瘍領域設定部31と門脈領域設定部32とを備えている。領域設定部3は、時系列に沿った複数の超音波画像データを画像記憶部21から読み込み、複数の超音波画像に対して肝腫瘍領域と門脈領域とを設定する。例えば、操作者が、図示しない操作部を用いて、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データを指定すると、領域設定部3は、その指定に従って、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データを画像記憶部21から読み込み、各超音波画像に対して肝腫瘍領域と門脈領域とを設定する。以下、腫瘍領域設定部31の処理内容と門脈領域設定部32の処理内容とについて説明する。
(腫瘍領域設定部31)
腫瘍領域設定部31は、時系列に沿った複数の超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定する。具体的には、腫瘍領域設定部31は、時系列に沿った複数の超音波画像のそれぞれに表わされている肝腫瘍の領域の位置を特定し、各超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定する。ここで、超音波画像に表わされた肝腫瘍領域について図2を参照して説明する。図2は、超音波画像に表わされた肝腫瘍領域を示す図である。図2(a)に示すように、腫瘍領域設定部31は、超音波画像100に表わされた肝腫瘍領域110の位置を特定する。例えば、実質相に取得された超音波画像に表わされた肝腫瘍領域は、周囲の組織よりも輝度が低くなっているため、腫瘍領域設定部31は、超音波画像において周囲の組織よりも輝度が低くなっている肝腫瘍領域の位置を画像解析によって特定する。さらに、図2(b)に示すように、腫瘍領域設定部31は、特定された肝腫瘍領域の座標を、他の超音波画像に対して適用することにより、全ての超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定する。このように、腫瘍領域設定部31は、鑑別対象となる全ての超音波画像に対して、肝腫瘍領域を設定する。なお、腫瘍領域設定部31が、この発明の「腫瘍領域設定手段」の1例に相当する。
腫瘍領域設定部31は、各超音波画像を画像解析することで、各超音波画像から肝腫瘍領域を抽出して、各超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定しても良い。
また、操作者が、図示しない操作部を用いて、各超音波画像に表わされた肝腫瘍領域の位置を指定することで、各超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定しても良い。この場合、表示制御部6が、鑑別対象となっている各超音波画像を表示部7に表示させ、操作者は操作部を用いて、各超音波画像上で肝腫瘍領域の位置を指定する。操作者によって各超音波画像上の肝腫瘍領域の位置が指定されると、腫瘍領域設定部31は、指定された位置を示す座標情報に基づいて、各超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定する。
(門脈領域設定部32)
門脈領域設定部32は、時系列に沿った複数の超音波画像のそれぞれに表わされている門脈の領域の位置に、関心領域(ROI)を設定する。この実施形態では、門脈領域設定部32は、肝腫瘍領域に含まれない門脈の領域の位置に、関心領域(ROI)を設定する。以下、門脈領域に設定された関心領域(ROI)を、「門脈ROI」と称する。この門脈ROIの設定は、操作者が行う。ここで、門脈ROIの設定例について図3を参照して説明する。図3は、門脈領域に対する関心領域(ROI)の設定例を示す図である。表示制御部6が、鑑別対象となっている超音波画像100を表示部7に表示させ、さらに、門脈領域を設定するための門脈ROI120を超音波画像100に重ねて表示部7に表示させる。この状態で、操作者は操作部を用いて、超音波画像100上で門脈ROI120を移動させ、肝腫瘍領域に含まれない門脈領域を門脈ROI120によって囲むことで門脈領域を指定する。操作者によって各超音波画像上の門脈領域が指定されると、門脈領域設定部32は、指定された位置を示す座標情報に基づいて、各超音波画像に対して門脈領域を設定する。なお、門脈領域設定部32が、この発明の「関心領域設定手段」の1例に相当する。
操作者が操作部を用いて超音波画像に表わされた門脈の1点を指定し、門脈領域設定部32は指定された点の座標情報を受けて、指定された点を含む所定範囲の領域を門脈領域として設定しても良い。
以上のように、肝腫瘍領域と門脈領域に対する門脈ROIとが設定されると、領域設定部3は、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データと、各超音波画像に対して設定された肝腫瘍領域の位置を示す位置情報(座標情報)と、各超音波画像に対して設定された門脈ROIの位置(門脈領域の位置)を示す位置情報(座標情報)とを、解析部4のTIC作成部41に出力する。
また、領域設定部3は、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データと、各超音波画像に対して設定された肝腫瘍領域の位置を示す位置情報とを、種別判定部5の染影パターン作成部51に出力する。
(解析部4)
解析部4は、TIC作成部41と、悪性度判定部42と、時間特定部45とを備えている。解析部4は、領域設定部3によって設定された肝腫瘍領域と門脈領域とを対象にして、超音波造影剤の濃染の時間変化(超音波造影剤の濃染過程)を求め、その濃染の時間変化に基づいて肝腫瘍の悪性度を判定する。また、解析部4は、その濃染の時間変化に基づいて、血管相早期(動脈相)と血管相後期(門脈相)との境界の時間を特定する。
(TIC作成部41)
TIC作成部41は、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、肝腫瘍領域における超音波造影剤の濃染の時間変化を表す曲線(Time Intensity Curve)(以下、「TIC」と称する)と、門脈領域に設定された門脈ROIにおけるTICとをそれぞれ求める。
例えば、TIC作成部41は、超音波画像に設定された肝腫瘍領域における各画素の輝度値(画素値)の平均(以下、「平均輝度」と称する)を求める。TIC作成部41は、鑑別対象となる時系列に沿った全ての超音波画像について、肝腫瘍領域における平均輝度を求める。そして、TIC作成部41は、各超音波画像における肝腫瘍領域の平均輝度の時間変化を求めることで、肝腫瘍領域におけるTICを作成する。具体的には、TIC作成部41は、各超音波画像における肝腫瘍領域の平均輝度を、時系列に沿って時間軸上にプロットすることでTICを作成する。1例として、TIC作成部41は、鑑別対象となる複数の超音波画像のうち、最も早い時間に取得された超音波画像の取得時間を基準時間として、各超音波画像における肝腫瘍領域の平均輝度を、時間軸上にプロットすることでTICを作成する。以下、肝腫瘍領域におけるTICを、「肝腫瘍TIC」と称する。
同様に、TIC作成部41は、超音波画像に設定された門脈ROIにおける平均輝度を求め、鑑別対象となる時系列に沿った全ての超音波画像について、門脈ROIにおける平均輝度を求める。そして、TIC作成部41は、各超音波画像における門脈ROIの平均輝度の時間変化を求めることで、門脈ROIにおけるTICを求める。以下、門脈ROIにおけるTICを、「門脈TIC」と称する。
ここで、肝腫瘍領域におけるTICの1例を図4に示す。図4は、肝腫瘍領域におけるTICを示す図である。図4において、横軸は時間を表し、縦軸は平均輝度を表している。図4には、肝腫瘍領域110における肝腫瘍TIC200が示されている。組織に超音波造影剤が流入すると、その組織の輝度値が大きくなる。そのため、輝度値の大きさが超音波造影剤の濃染の状態を表している。従って、各部位における輝度値の時間変化を表すTICは、各部位における超音波造影剤の濃染の時間変化(超音波造影剤の濃染過程)を表していることになる。
TIC作成部41は、肝腫瘍TICのデータと門脈TICのデータとを、悪性度判定部42のピーク検出部43と、時間特定部45のシフト処理部47とに出力する。
なお、TIC作成部41が、この発明の「第1時間変化算出手段」と「第2時間変化算出手段」との1例に相当する。また、肝腫瘍TICが、この発明の「第1時間変化」の1例に相当し、門脈TICが、この発明の「第2時間変化」の1例に相当する。
この実施形態では、悪性度判定部42が、肝腫瘍TICに基づいて肝腫瘍の悪性度を判定する。また、時間特定部45が、肝腫瘍TICと門脈TICとに基づいて、血管相早期(動脈相)と血管相後期(門脈相)との境界の時間を特定する。
(悪性度判定部42)
まず、悪性度判定部42による悪性度の判定処理について説明する。悪性度判定部42は、ピーク検出部43と第1判定部44とを備えている。
(ピーク検出部43)
ピーク検出部43は、肝腫瘍TICの勾配を解析することで、肝腫瘍TICのピーク点を検出する。ここで、ピーク検出部43によるピーク検出処理の1例について、図5を参照して説明する。図5は、肝腫瘍領域におけるTICを示す図である。図5において、横軸は時間を表し、縦軸は平均輝度を表している。ピーク検出部43は、肝腫瘍TIC200の傾きを求めることで、肝腫瘍TIC200のピーク点の時間と輝度値(平均輝度)とを求める。例えば、ピーク検出部43は、肝腫瘍TIC200を微分することで、肝腫瘍TIC200のピーク点を求める。図5に示す例では、ピーク検出部43は、ピーク点P1とピーク点P2とを検出し、ピーク点P1の時間及び輝度値(平均輝度)と、ピーク点P2の時間及び輝度値(平均輝度)とを求める。なお、肝腫瘍TICから求められたピーク点が、この発明の「第1ピーク点」の1例に相当する。
また、ピーク検出部43は、門脈TICの勾配を解析することで、門脈TICのピーク点を検出する。すなわち、ピーク検出部43は、門脈TICの傾きを求めることで、門脈TICのピーク点の時間と輝度値(平均輝度)とを求める。なお、門脈TICから求められたピーク点が、この発明の「第2ピーク点」の1例に相当する。
ピーク検出部43は、肝腫瘍TICのピーク点の時間と輝度値(平均輝度)とを示す情報を第1判定部44に出力する。図5に示す例では、ピーク検出部43は、ピーク点P1及びピーク点P2について、それぞれの時間情報と輝度値とを第1判定部44に出力する。また、ピーク検出部43は、肝腫瘍TICのピーク数を、時間特定部45の判断部46に出力する。図5に示す例では、ピーク点P1とピーク点P2とが検出されているため、ピーク検出部43は、ピーク数が2つであることを示す情報を判断部46に出力する。また、ピーク検出部43は、肝腫瘍TICのピーク点の時間情報と、門脈TICのピーク点の時間情報とを、時間特定部45のシフト処理部47に出力する。なお、ピーク検出部43が、この発明の「第1ピーク検出手段」と「第2ピーク検出手段」との1例に相当する。
(第1判定部44)
第1判定部44は、肝腫瘍TIC200のピーク点の時間情報と輝度値とに基づいて、肝腫瘍の悪性度を判定する。ここで、悪性度の判定処理について、図6及び図7を参照して説明する。図6は、様々な状態におけるTICを示す図である。図7は、肝腫瘍の判定処理を説明するためのフローチャートである。
肝腫瘍領域におけるTICは、肝腫瘍の悪性度に応じて様々な形状となり得る。例えば図6に示すTIC310〜360のように、肝腫瘍の悪性度に応じて様々な形状となり得る。肝腫瘍領域のTICにおいて検出されるピーク点は、動脈染影に起因するピーク点と、門脈染影に起因するピーク点とがある。すなわち、ピーク点は2つ検出される。2つのピーク点のうち、早い時間のピーク点は動脈染影に起因するピーク点であり、遅い時間のピーク点は門脈染影に起因するピーク点である。図6に示すTIC310〜TIC340には、それぞれ2つのピーク点(Q1、Q2)が存在する。早い時間のピーク点Q1が動脈染影に起因するピーク点であり、遅い時間のピーク点Q2が門脈染影に起因するピーク点である。一方、TIC350及びTIC360のように、動脈と門脈のうちいずれかに対する染影が弱いために、1つのピーク点Qのみが存在する場合がある。この場合のピーク点は1点とする。従って、ピーク検出部43は、ピーク数が1つ又は2つとなるように、TICに平滑化処理を施したり、ピーク点の検出精度に適当な基準を設けたりすることが好ましい。
第1判定部44は、肝腫瘍TIC200のピーク点の情報に基づいて、動脈と門脈のいずれかが支配的であるかを判断し、その判断に基づいて腫瘍の悪性度(分化度)を判定する。悪性度の判定処理について図7を参照して説明する。図7のフローチャートにおいて、分類1〜6は、図15に示す分類1〜6にそれぞれ対応する。
まず、第1判定部44は、肝腫瘍TIC200のピーク数に基づいて、肝腫瘍の悪性度を分類する。ピーク数が1つの場合、このピーク点が門脈のピーク点である可能性もある。しかしながら、肝腫瘍領域に動脈のピーク点が存在しないという場合は一般的にあり得ないため、ピーク数が1つの場合には、そのピーク点を動脈染影に起因するピーク点であるとして扱う。そして、肝腫瘍TICのピーク数が1つの場合、第1判定部44は、肝腫瘍の悪性度が分類5〜6であると判定する。すなわち、その1つのピーク点は、動脈染影に起因するピーク点であるとして処理するため、ピーク数が1つの場合は、門脈染影に起因するピーク点の輝度値が低いか、ピーク点が存在しない状態となる。なお、図6に示すTICにおいては、TIC350又はTIC360が、分類5〜6に該当する。
肝腫瘍TIC200のピーク数が2つの場合、第1判定部44は、肝腫瘍TICのピーク点の時間と輝度値(平均輝度)とに基づいて、肝腫瘍の悪性度を判定する。すなわち、第1判定部44は、2つのピーク点のうち相対的に早い時間におけるピーク点の輝度値と、相対的に遅い時間におけるピーク点の輝度値との輝度値の相対的な関係に基づいて、肝腫瘍の悪性度を判定する。例えば、時間的に早い動脈のピーク点P1の輝度値が「中〜低」であり、時間的に遅い門脈のピーク点P2の輝度値が「高」である場合は、第1判定部44は、肝腫瘍の悪性度が分類1〜2であると判定する。なお、図6に示すTIC310とTIC330とが、分類1〜2に該当する。
また、動脈のピーク点P1の輝度値が「低〜中」であり、門脈のピーク点P2の輝度値が「中」である場合は、第1判定部44は、肝腫瘍の悪性度が分類3〜4であると判定する。なお、図6に示すTIC320が、分類3〜4に該当する。また、動脈のピーク点P1の輝度値が「中〜高」であり、門脈のピーク点P2の輝度値が「低」である場合は、第1判定部44は、肝腫瘍の悪性度が分類4〜5であると判定する。なお、図6に示すTIC340が、分類4〜5に該当する。
第1判定部44は、肝腫瘍の悪性度を示す悪性度情報を表示制御部6と判定結果記憶部23とに出力する。判定結果記憶部23は、悪性度の判定結果である悪性度情報を記憶する。また、表示制御部6は、悪性度情報が示す悪性度を表示部7に表示させる。なお、第1判定部44が、この発明の「第1判定手段」の1例に相当する。
以上のように、この実施形態によると、時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、肝腫瘍領域のTICのピーク点を求め、動脈染影に起因するピーク点の輝度値と、門脈染影に起因するピーク点の輝度値との関係に基づいて、肝腫瘍の悪性度を客観的に判定することが可能となる。すなわち、動脈血流量と門脈血流量との支配関係に基づいて、肝腫瘍の悪性度を客観的に判定することが可能となる。
(時間特定部45)
次に、時間特定部45による、血管相早期(動脈相)と血管相後期(門脈相)との境界の時間を特定する処理について説明する。時間特定部45は、判断部46とシフト処理部47とを備えている。時間特定部45による処理について、図8から図10を参照して説明する。図8は、血管相早期と血管相後期との境界の時間を特定するための処理を示すフローチャートである。図9は、肝腫瘍領域におけるTICと、門脈領域に対する関心領域(ROI)におけるTICとを示す図である。図10は、肝腫瘍領域におけるTICと、門脈領域に対する関心領域(ROI)におけるTICとを示す図である。
以下、境界の時間を求める処理について、図8に示すフローチャートに従って説明する。なお、図8に示すステップS01の処理は、上述した領域設定部3が行う処理と同じである。また、ステップS02の処理は、上述したTIC作成部41が行う処理と同じである。また、ステップS03の処理は、上述したピーク検出部43が行う処理と同じである。
(ステップS01)
上述したように、腫瘍領域設定部31は、時系列に沿った複数の超音波画像のそれぞれに表わされている肝腫瘍領域の位置を特定し、各超音波画像に対して肝腫瘍領域を設定する。また、図3に示すように、門脈領域設定部32は、時系列に沿った複数の超音波画像のそれぞれに表わされている門脈領域の位置に、門脈ROI120を設定する。この実施形態では、操作者が操作部を用いて、超音波画像100上で門脈ROIを移動させて、門脈ROI120によって肝腫瘍領域に含まれない門脈領域を囲むことで門脈領域を指定する。門脈領域設定部32は、指定された箇所に門脈領域を設定する。領域設定部3は、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データと、各超音波画像に対して設定された肝腫瘍領域の位置を示す座標情報と、門脈ROIの位置を示す座標情報とを、解析部4のTIC作成部41に出力する。
(ステップS02)
上述したように、TIC作成部41は、鑑別対象となる時系列に沿った全ての超音波画像について、肝腫瘍領域における平均輝度を求めることで、平均輝度の時間変化を表す肝腫瘍TICを作成する。同様に、TIC作成部41は、鑑別対象となる時系列に沿った全ての超音波画像について、門脈ROIにおける平均輝度を求めることで、平均輝度の時間変化を表す門脈TICを作成する。図9に、TIC作成部41によって作成された肝腫瘍TIC400と、門脈TIC410とを示す。TIC作成部41は、肝腫瘍TIC400のデータと門脈TIC410のデータとを、ピーク検出部43とシフト処理部47とに出力する。
(ステップS03)
上述したように、ピーク検出部43は、肝腫瘍TIC400の勾配を解析することで、肝腫瘍TIC400のピーク点を検出する。同様に、ピーク検出部43は、門脈TIC410の勾配を解析することで、門脈TIC410のピーク点を検出する。ピーク検出部43は、肝腫瘍TIC400のピーク点の時間情報と、門脈TIC410のピーク点の時間情報とを、シフト処理部47に出力する。また、ピーク検出部43は、肝腫瘍TIC400のピーク数を示す情報を、時間特定部の判断部46に出力する。
ここで、ピーク検出部43によって検出されたピーク点について、図10を参照して説明する。ピーク点P5及びピーク点P6は、肝腫瘍TIC400から検出されたピーク点である。これらのうち、早い時間のピーク点P6は動脈染影に起因するピーク点であり、遅い時間のピーク点P5は門脈染影に起因するピーク点である。また、ピーク点P7は、門脈TIC410から検出されたピーク点である。このようにピーク点が検出されると、ピーク検出部43は、ピーク点P5の時間情報、ピーク点P6の時間情報、及びピーク点P7の時間情報を、シフト処理部47に出力する。また、ピーク検出部43は、肝腫瘍TIC400のピーク数を示す情報を、時間特定部45の判断部46に出力する。
(ステップS04)
判断部46は、悪性度判定部42のピーク検出部43から出力された、肝腫瘍TICのピーク数を示す情報を受けて、肝腫瘍TICのピーク数が1点か2点かによって、処理の実行の有無を判断する。
肝腫瘍TICのピーク数が1つの場合、判断部46は、ステップ05以降の処理の実行を中止すると判断する。このように判断されると、ステップS05以降の処理の実行は中止され、他の手段によって、血管相早期(動脈相)と血管相後期(門脈相)との境界の時間を特定することになる。例えば、動脈のピークから一定時間後の時間、又は、超音波造影剤を被検体に注入した後の一定時間後の時間を、境界時間とする。または、操作者が超音波画像を目視することで、境界時間を判断する。
一方、肝腫瘍TICのピーク数が2つの場合、判断部46は、ステップS05以降の処理を実行すると判断する。例えば図9及び図10に示すように、肝腫瘍TIC400のピーク数が2つある場合には(ピーク点P5、P6)、判断部46は、ステップS05以降の処理を実行すると判断する。
判断部46は、処理の実行又は中止の指示をシフト処理部47に出力する。処理を実行すると判断した場合、シフト処理部47は、その判断に従ってステップS05以降の処理を実行する。
(ステップS05)
シフト処理部47は、TIC作成部41から出力された、肝腫瘍TICのデータと門脈TICのデータとを受ける。また、シフト処理部47は、ピーク検出部43から出力された、肝腫瘍TICのピーク点の時間情報と門脈TICのピーク点の時間情報とを受ける。そして、シフト処理部47は、肝腫瘍TICにおける門脈のピーク点の時間と、門脈TICにおけるピーク点の時間とが一致するように、門脈TICを時間方向にシフトさせる。
ここで、シフト処理部47による処理の1例について、図10を参照して説明する。シフト処理部47は、肝腫瘍TIC400における門脈のピーク点P5の時間と、門脈TIC410のピーク点P7の時間とが一致するように、門脈TIC410を時間方向にシフトさせる。すなわち、シフト処理部47は、肝腫瘍TIC400のピーク点P5、P6のうち、遅い時間のピーク点P5(門脈染影に起因するピーク点)の時間と、門脈TIC410のピーク点P7の時間とが一致するように、門脈TIC410を時間方向にシフトさせる。これにより、ピーク点P7は、ピーク点P8にシフトする。また、門脈TIC420は、門脈TIC410を時間方向にシフトさせたものである。
(ステップS06)
そして、シフト処理部47は、シフト処理後の門脈TIC420の立ち上がり時間T10を特定し、この時間T10を、血管相早期(動脈相)と血管相後期(門脈相)との境界の時間とする。すなわち、シフト処理前の門脈TIC410の立ち上がり時間T9は、上記のシフト処理によって、門脈TIC420の立ち上がり時間T10へとシフトしている。シフト処理部47は、この時間T10を検出して境界時間とする。例えば、シフト処理部47は、門脈TIC420の輝度値(平均輝度)が閾値以上になった時点を、立ち上がり時間T10として検出する。また、シフト処理部47は、門脈TIC420の傾きが閾値以上となった時点を、立ち上がり時間T10として検出しても良い。なお、時間特定部45が、この発明の「時間特定手段」の1例に相当する。
換言すると、シフト処理部47は、肝腫瘍TIC400のピーク点P5の時間と、門脈TIC410のピーク点P7の時間との差を求め、門脈TIC410が示す造影剤による染影開始の時間(門脈TIC410の立ち上がり時間T9)に、その差を加えた時間(時間T10)を境界時間として求める。
ここで、ステップS05、S06における処理の意味について説明する。肝腫瘍領域において、動脈相と門脈相との境界の時間は、肝腫瘍領域における門脈の染まり始めの時間T11(図示しない)とほぼ一致するとされている。この時間T11と上記の時間T9とは、いずれも門脈TICの立ち上がり時間であるが、時間T11と時間T9とでは、肝臓の状態や、肝腫瘍領域と門脈との間の距離などによって、差が生じる可能性がある。そこで、この時間差を補正するために、肝腫瘍TIC400のピーク点P5(門脈のピーク)に対して、門脈TIC410のピーク点P7が一致するように、門脈TIC410を時間方向にシフトさせる。この実施形態では、このようにして求められた時間T10を上記の時間T11とみなして境界時間とする。
以上のように、この実施形態によると、時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、肝腫瘍領域のTICのピーク点と門脈領域のTICのピーク点とを求め、門脈染影に起因するピーク点の時間に基づいて、動脈相と門脈相との境界時間を客観的に求めることが可能となる。
シフト処理部47は、動脈相と門脈相との境界時間を示す境界時間情報を、表示制御部6と判定結果記憶部23とに出力する。判定結果記憶部23は、境界時間を示す境界時間情報を記憶する。また、表示制御部6は、境界時間情報に基づいて境界時間を表示部7に表示させる。また、シフト処理部47は、境界時間情報を種別判定部5に出力する。
(種別判定処理)
次に、種別判定部5による肝腫瘍の種別の判定処理について、図11を参照して説明する。図11は、肝腫瘍の種別ごとの染影パターンを説明するための図である。なお、図11(a)は、時系列に沿って取得された超音波画像を示す図であり、肝腫瘍を中心とした周囲の染影パターンを、血管相早期(動脈相)から血管相後期(門脈相)を経て実質相に至る時系列に沿って模式化して示している。
(種別染影パターン記憶部22)
種別染影パターン記憶部22は、超音波画像における肝腫瘍の時系列に沿った超音波造影剤の染影パターンを、肝腫瘍の種別(原発性肝癌、転移性肝癌、及び血管腫)ごとに分類した種別染影パターンとして記憶する。なお、種別染影パターン記憶部22が、この発明の「種別染影パターン記憶手段」の1例に相当する。
具体的には、種別染影パターン記憶部22は、「レボビスト造影超音波による肝腫瘍性病変の鑑別診断.Rad Fan Vol.2 No.2:62−65,2004」にて開示されている肝腫瘍の種別に特異的な染影パターンに基づいた種別染影パターンを記憶する。
ここで、図11(a)を参照して、肝腫瘍の種別に特異的な時系列に沿った染影パターンについて説明する。図11(a)に示すように、原発性肝癌の時系列に沿った染影パターンは、血管相早期(動脈相)から血管相後期(門脈相)にかけて、肝腫瘍の領域全体が次第に染影された後、実質相において、内部領域を除く肝腫瘍の一部及び肝腫瘍の周囲にある肝実質が染影される染影パターンになる。また、転移性肝癌の染影パターンは、血管相早期から血管相後期にかけて、肝腫瘍の境界を中心として外側から内側にいたる領域が次第に染影された後、実質相において、肝腫瘍の全体が染影されず、肝腫瘍の周囲にある肝実質が染影される染影パターンになる。また、血管腫の染影パターンは、血管相早期から血管相後期にかけて、肝腫瘍の内部領域を除く領域が次第に染影された後、実質相において、内部領域を除く肝腫瘍の一部及び肝腫瘍の周囲の肝実質が染影される染影パターンになる。
ここで、図11(a)に示す肝腫瘍の種別に特異的な時系列に沿った染影パターンを、超音波画像の肝腫瘍を含む領域における各画素の輝度値の平均(平均輝度)と、各画素の輝度値の標準偏差(以下、「標準偏差」と省略する)との2つのパラメータに基づいてパターン化すると、肝腫瘍の種別に特異的な時系列に沿った染影パターンとして表わすことができる。
例えば図11(b)に示すように、肝腫瘍が原発性肝癌の場合、平均輝度(実線)は、時間経過とともに上昇した後、安定する変動パターンとなり、標準偏差(輝度値のばらつき)(破線)は、小さい値で推移した後、急激に上昇する変動パターンとなる。また、肝腫瘍が転移性肝癌の場合、平均輝度は、時間経過とともに情報した後、低下する変動パターンとなり、標準偏差は、急激に情報した後、緩やかな上昇となり、やがて低下する変動パターンとなる。また、肝腫瘍が血管腫の場合、平均輝度及び標準偏差は、時間経過とともに上昇した後、安定する変動パターンとなる。
種別染影パターン記憶部22は、図11(b)に示す肝腫瘍の種別ごとの平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターン(グラフ)を、種別染影パターンとして記憶する。
なお、種別染影パターン記憶部22が記憶する種別染影パターンは、図11(b)に示すグラフに限定されず、肝腫瘍の種別ごとの平均輝度及び標準偏差の数値を時系列に対応付けたテーブルであっても良い。
(種別判定部5)
種別判定部5は、染影パターン作成部51と第2判定部52とを備えている。種別判定部5は、腫瘍領域設定部31によって複数の超音波画像に対して設定された肝腫瘍の種別が、原発性肝癌、転移性肝癌、及び血管腫のいずれに相当するかを、種別染影パターン記憶部22が記憶する種別染影パターンに基づいて判定する。
(染影パターン作成部51)
染影パターン作成部51は、鑑別対象となる時系列に沿った複数の超音波画像データと、各超音波画像に対して設定された肝腫瘍領域の位置を示す位置情報とを、領域設定部3から受ける。染影パターン作成部51は、超音波画像に設定された肝腫瘍領域における各画素の輝度値の平均(平均輝度)と標準偏差(輝度値のばらつき)とを求める。染影パターン作成部51は、鑑別対象となる時系列に沿った全ての超音波画像について、肝腫瘍領域における平均輝度及び標準偏差を求める。そして、染影パターン作成部51は、各超音波画像における肝腫瘍領域の平均輝度の時間変化と標準偏差の時間変化とを求めることで、平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンを作成する。染影パターン作成部51は、平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンを第2判定部52に出力する。染影パターン作成部51よって作成された、平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンを、種別染影パターンとして種別染影パターン記憶部22に記憶させても良い。なお、平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンが、この発明の「画素値の平均値及び標準偏差の時間変化」の1例に相当する。
(第2判定部52)
第2判定部52は、肝腫瘍領域における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンと、種別染影パターン記憶部22に記憶されている種別染影パターン、すなわち、肝腫瘍の種別ごとの平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンとのパターンマッチグを行う。第2判定部52は、このパターンマッチングによって、肝腫瘍領域における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンを、いずれかの種別染影パターンに分類することで、鑑別対象となる超音波画像に表わされている肝腫瘍の種別を判定する。例えば、第2判定部52は、肝腫瘍領域における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンが、どの種別染影パターンに最も近似するかを比較判定することで、肝腫瘍の種別を判定する。第2判定部52は、変動パターンが最も近似する種別染影パターンを特定し、特定された種別染影パターンが示す種別を、鑑別対象となる肝腫瘍の種別であると判定する。
例えば、肝腫瘍領域における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンと、原発性肝癌における染影パターンとが一致する場合、第2判定部52は、肝腫瘍の種別を「原発性肝癌」と判定する。
種別判定部5は、肝腫瘍の種別判定結果を示す種別情報を、表示制御部6と判定結果記憶部23とに出力する。判定結果記憶部23は、種別の判定結果を示す種別情報を記憶する。また、表示制御部6は、種別情報に基づいて、肝腫瘍の種別の判定結果を表示部7に表示させる。なお、種別判定部5が、この発明の「種別判定手段」の1例に相当する。
第2判定部52による肝腫瘍の判定処理は、上述したグラフの形状をパターンマッチングすることのみに限定されるものではない。例えば、種別染影パターン記憶部22は、肝腫瘍の種別ごとの平均輝度及び標準偏差の数値を時系列に対応付けたテーブルを種別染影パターンとして記憶する。そして、第2判定部52は、時系列に沿った超音波画像に設定された肝腫瘍領域の平均輝度と標準偏差とを求める。第2判定部52は、平均輝度及び標準偏差を算出した超音波画像が取得された時相に対応する種別染影パターンそれぞれの平均輝度及び標準偏差の数値を、種別染影パターン記憶部22が記憶するテーブルから読み出す。そして、第2判定部52は、肝腫瘍領域における平均輝度及び標準偏差が、どの肝腫瘍の種別染影パターンに最も近いかを比較判定する。第2判定部52は、各時相における比較判定結果に基づき、例えば多数決により肝腫瘍の種別を判定する。
また、染影パターン作成部51は、解析部4の時間特定部45によって求められた、動脈相と門脈相との境界時間に基づいて、時系列に沿った複数の超音波画像データを、時相ごとに分類し、時相ごとに染影パターンを作成しても良い。すなわち、時間特定部45によって上記の境界時間が求められているため、染影パターン作成部51は、その境界時間に基づいて、時系列に沿った複数の超音波画像データを、動脈相における複数の超音波画像データと、門脈相における複数の超音波画像データとに分類することができる。そして、染影パターン作成部51は、各時相に含まれる複数の超音波画像データに基づいて、平均輝度の時間変化と標準偏差の時間変化とを個々の時相ごとに求めることで、平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンを個々の時相ごとに作成することができる。すなわち、染影パターン作成部51は、動脈相における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンと、門脈相における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンとを分離して作成することができる。この実施形態では、動脈相と門脈相との境界の時間を客観的に求めることができるため、動脈相における変動パターンと門脈相における変動パターンとを客観的に分離して作成することが可能となる。
この場合、例えば、第2判定部52は、動脈相における肝腫瘍の種別ごとの種別染影パターンを種別染影パターン記憶部22から読み出す。そして、第2判定部52は、動脈相における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンと、動脈相における種別染影パターンとのパターンマッチングにより、肝腫瘍の種別を判定する。または、第2判定部52は、門脈相における肝腫瘍の種別ごとの種別染影パターンを種別染影パターン記憶部22から読み出して、門脈相における平均輝度及び標準偏差の時系列に沿った変動パターンと、門脈相における種別染影パターンとのパターンマッチングにより、肝腫瘍の種別を判定しても良い。なお、動脈相における肝腫瘍の種別ごとの種別染影パターンと、門脈相における肝腫瘍の種別ごとの種別染影パターンとは、予め作成されて種別染影パターン記憶部22に記憶されている。
上述した悪性度判定において、ピークが1点しか検出されなかった場合、そのピークが本当に動脈染影に起因するピークであるか、操作者が疑いを持つおそれがある。そこで、肝腫瘍領域における肝腫瘍TICと、門脈ROIにおける門脈TICとを、表示部7に同時に表示させても良い。この表示の1例を図12に示す。図12は、肝腫瘍領域におけるTICと、門脈ROIにおけるTICとを示す図である。表示制御部6は、TIC作成部41によって作成された肝腫瘍領域における肝腫瘍TIC500(実線)と、TIC作成部41によって作成された門脈ROIにおける門脈TIC510(破線)とを、表示部7に同時に表示させる。操作者は、表示部7に表示されている肝腫瘍TIC500と門脈TIC510とを観察することで、門脈の染影が肝腫瘍TIC500に影響を与えているか否かを判断することが可能となる。すなわち、肝腫瘍領域における染影が、動脈への血流が支配的であるか否かを判断することが可能となる。
なお、表示部7は、CRTや液晶ディスプレイなどのモニタで構成され、表示制御部6の制御により、悪性度、動脈相と門脈相との境界時間、又は、肝腫瘍の種別を表示する。
なお、腫瘍領域設定部31、解析部4、種別判定部5、及び表示制御部6を、それぞれ図示しないCPUと、ROM、RAM、HDDなどの図示しない記憶装置とによって構成しても良い。この場合、記憶装置には、腫瘍領域設定部31の機能を実行するための腫瘍領域設定プログラム、解析部4の機能を実行するための解析プログラム、種別判定部5の機能を実行するための種別判定プログラム、及び、表示制御部6の機能を実行するための表示制御プログラムが記憶されている。解析プログラムには、TIC作成部41の機能を実行するためのTIC作成プログラム、悪性度判定部42の機能を実行するための悪性度判定プログラム、及び、時間特定部45の機能を実行するための時間特定プログラムが含まれている。また、悪性度判定プログラムには、ピーク検出部43の機能を実行するためのピーク検出プログラムと、第1判定部44の機能を実行するための第1判定プログラムとが含まれている。また、時間特定プログラムには、判断部46の機能を実行するための判断プログラムと、シフト処理部47の機能を実行するためのシフト処理プログラムとが含まれている。また、種別判定プログラムには、染影パターン作成部51の機能を実行するための染影パターン作成プログラムと、第2判定部52の機能を実行するための第2判定プログラムとが含まれている。そして、CPUが、各プログラムを実行することで、各部の機能を実行する。
なお、腫瘍領域設定プログラム、解析プログラム、及び表示制御プログラムによって、この発明の「医用画像処理プログラム」の1例を構成する。
なお、医用画像処理装置1と超音波画像取得装置8とを備えた超音波診断装置によっても、この実施形態に係る医用画像処理装置1と同じ作用及び効果を奏することができる。医用画像処理装置1と超音波画像取得装置8とによって、この発明の「超音波診断装置」の1例を構成する。
1 医用画像処理装置
3 領域設定部
4 解析部
5 種別判定部
6 表示制御部
7 表示部
8 超音波画像取得装置
21 画像記憶部
22 種別染影パターン記憶部
23 判定結果記憶部
31 腫瘍領域設定部
32 門脈領域設定部
41 TIC作成部
42 悪性度判定部
43 ピーク検出部
44 第1判定部
45 時間特定部
46 判断部
47 シフト処理部
51 染影パターン作成部
52 第2判定部

Claims (13)

  1. 造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで取得された、時系列に沿った複数の超音波画像データを受けて、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する腫瘍領域設定手段と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す第1時間変化を求める第1時間変化算出手段と、
    前記第1時間変化の第1ピーク点を特定し、前記第1ピーク点の時間と画素値とを求める第1ピーク検出手段と、
    前記第1ピーク点の時間と画素値とに基づいて、前記肝腫瘍の悪性度を判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段によって判定された前記悪性度を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を有することを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記第1判定手段は、前記第1時間変化に基づいて前記第1ピーク点を2つ特定した場合、前記2つのピーク点のうち相対的に早い時間における前記第1ピーク点の画素値と、相対的に遅い時間における前記第1ピーク点の画素値との相対的な関係に基づいて、前記肝腫瘍の前記悪性度を判定することを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記第1時間変化算出手段は、前記設定された肝腫瘍の領域における画素値の平均値を各超音波画像データについて求めることで、前記肝腫瘍の領域における画素値の平均値の時間変化を前記第1時間変化として求めることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の医用画像処理装置。
  4. 前記時系列に沿った複数の超音波画像データに表わされた門脈の領域に関心領域を設定する関心領域設定手段と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記関心領域における画素値の時間変化を示す第2時間変化を求める第2時間変化算出手段と、
    前記第1時間変化算出手段によって求められた前記第1時間変化と、前記第2時間変化算出手段によって求められた前記第2時間変化とに基づいて、動脈のみが前記造影剤によって染影されている時相と、前記動脈及び前記門脈の両方が前記造影剤によって染影されている時相との境界の時間を特定する時間特定手段と、
    を更に有し、
    前記表示制御手段は、前記時間特定手段によって特定された前記境界の時間を、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の医用画像処理装置。
  5. 前記第2時間変化算出手段によって求められた前記第2時間変化の第2ピーク点を特定し、前記第2ピーク点の時間を求める第2ピーク検出手段を更に有し、
    前記時間特定手段は、前記第1ピーク検出手段によって求められた前記第1ピーク点の時間と、前記第2ピーク点検出手段によって求められた前記第2ピーク点の時間との差を求め、前記第2時間変化が示す前記造影剤による染影開始の時間に前記差を加えた時間を、前記境界の時間として求めることを特徴とする請求項4に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記肝腫瘍における画素値の平均値及び標準偏差の時間変化を表す染影パターンを、前記肝腫瘍の種別ごとに分類した種別染影パターンとして記憶する種別染影パターン記憶手段と、
    前記時間特定手段によって求められた前記境界の時間に基づいて、前記時系列に沿った複数の超音波画像データを、動脈相において取得された超音波画像データと、門脈相において取得された超音波画像データとに分類し、前記分類に従って、前記動脈相における前記肝腫瘍の画素値の平均値及び標準偏差の時間変化、又は、前記門脈相における前記肝腫瘍の画素値の平均値及び標準偏差の時間変化を求め、前記種別染影パターン記憶手段に記憶されている前記種別染影パターンと、前記動脈相における前記時間変化又は前記門脈相における前記時間変化とのパターンマッチングにより、前記肝腫瘍の種別を判定する種別判定手段と、
    を更に有し、
    前記表示制御手段は、前記種別判定手段によって判定された前記肝腫瘍の種別を、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の医用画像処理装置。
  7. 前記肝腫瘍における前記造影剤の染影を時系列に沿って表す染影パターンを、前記肝腫瘍の種別ごとに分類した種別染影パターンとして記憶する種別染影パターン記憶手段と、
    前記肝腫瘍設定手段によって設定された前記肝腫瘍の種別を、前記種別染影パターン記憶手段に記憶されている前記種別染影パターンに基づいて判定する種別判定手段と、
    を更に有し、
    前記表示制御手段は、前記種別判定手段によって判定された前記肝腫瘍の種別を、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の医用画像処理装置。
  8. 前記種別染影パターン記憶手段は、前記肝腫瘍における画素値の平均値及び標準偏差の時間変化を前記種別染影パターンとして記憶し、
    前記種別判定手段は、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍における画素値の平均値及び標準偏差の時間変化を求め、前記種別染影パターンに記憶されている前記種別染影パターンと前記時間変化とのパターンマッチングにより、前記肝腫瘍の種別を判定することを特徴とする請求項7に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記種別染影パターン記憶手段は、原発性肝癌、転移性肝癌、及び血管腫を含む肝腫瘍の種別ごとの種別染影パターンを記憶し、
    前記種別判定手段は、前記肝腫瘍の種別を、原発性肝癌、転移性肝癌、及び血管腫のいずれかとして判定することを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の医用画像処理装置。
  10. 造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで、時系列に沿った複数の超音波画像データを取得する超音波画像取得手段と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する肝腫瘍領域設定手段と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す第1時間変化を求める第1時間変化算出手段と、
    前記第1時間変化の第1ピーク点を特定し、前記第1ピーク点の時間と画素値とを求める第1ピーク検出手段と、
    前記第1ピーク点の時間と画素値とに基づいて、前記肝腫瘍の悪性度を判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段によって判定された前記悪性度を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を有することを特徴とする超音波診断装置。
  11. 前記時系列に沿った複数の超音波画像データに表わされた門脈の領域に関心領域を設定する関心領域設定手段と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記関心領域における画素値の時間変化を示す第2時間変化を求める第2時間変化算出手段と、
    前記第1時間変化算出手段によって求められた前記第1時間変化と、前記第2時間変化算出手段によって求められた前記第2時間変化とに基づいて、動脈のみが前記造影剤によって染影されている時相と、前記動脈及び前記門脈の両方が前記造影剤によって染影されている時相との境界の時間を特定する時間特定手段と、
    を更に有し、
    前記表示制御手段は、前記時間特定手段によって特定された前記境界の時間を、前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置。
  12. コンピュータに、
    造影剤が投与された被検体を超音波で撮影することで取得された、時系列に沿った複数の超音波画像データを受けて、前記時系列に沿った複数の超音波画像データに対して肝腫瘍の領域を設定する肝腫瘍領域設定機能と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記肝腫瘍の領域における画素値の時間変化を示す第1時間変化を求める第1時間変化算出機能と、
    前記第1時間変化の第1ピーク点を特定し、前記第1ピーク点の時間と画素値とを求める第1ピーク検出機能と、
    前記第1ピーク点の時間と画素値とに基づいて、前記肝腫瘍の悪性度を判定する第1判定機能と、
    前記第1判定機能により判定された前記悪性度を表示装置に表示させる表示制御機能と、
    を実行させることを特徴とする医用画像処理プログラム。
  13. 前記時系列に沿った複数の超音波画像データに表わされた門脈の領域の指定を受け付けて、前記指定された前記門脈の領域に関心領域を設定する関心領域設定機能と、
    前記時系列に沿った複数の超音波画像データに基づいて、前記設定された前記関心領域における画素値の時間変化を示す第2時間変化を求める第2時間変化算出機能と、
    前記第1時間変化算出手段によって求められた前記第1時間変化と、前記第2時間変化算出手段によって求められた前記第2時間変化とに基づいて、動脈のみが前記造影剤によって染影されている時相と、前記動脈及び前記門脈の両方が前記造影剤によって染影されている時相との境界の時間を特定する時間特定機能と、
    を前記コンピュータに更に実行させ、
    前記表示制御機能は、前記時間特定機能によって特定された前記境界の時間を、前記表示装置に表示させることを特徴とする請求項12に記載の医用画像処理プログラム。
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