JP2010155920A - フラットパネルディスプレイ部材形成用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】クラックが生じることがなく、高い耐熱性および高い透明性を有し、平滑性の高くて厚みの大きい絶縁膜を少ない塗工回数で得られるFPD部材形成用組成物の提供。
【解決手段】無機粒子(A)と、式(1)に示す少なくとも1種のオルガノシラン、その加水分解物およびその縮合物、並びに式(2)に示す構造単位を有するポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種のシラン化合物(B)とを含有する。
1 2 Si(OR2 2 式(1)
〔式中、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基を示し、2つのR1 は、互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示し、2つのR2 は、互いに同じであっても異なっていてもよい。〕
【化1】
Figure 2010155920

〔式中、R3 およびR4 は、それぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基を示す。〕
【選択図】 なし

Description

本発明は、誘電体層や隔壁などのフラットパネルディスプレイ部材を形成するために用いられるフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物に関する。
近年、平板状の蛍光表示体として、プラズマディスプレイおよびフィールドエミッションディスプレイ(以下、「FED」ともいう。)などのフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」ともいう。)が注目されている。
プラズマディスプレイは、各々透明電極が固定され、互いに近接して配置された2枚のガラス板の間にアルゴンまたはネオンなどの不活性ガスを封入し、プラズマ放電を起こしてガスを光らせることにより、蛍光体を発光させて情報を表示するディスプレイである。一方、FEDは、電界印可によって陰極から真空中に電子を放出させ、その電子を陽極上の蛍光体に照射することにより、蛍光体を発光させて情報を表示するディスプレイである。
図1は交流型のPDPの断面形状を示す模式図である。同図において、101および102は、互いに対向して配置されたガラス基板、103は隔壁であり、ガラス基板101、ガラス基板102および隔壁103によりセルが区画形成されている。104はガラス基板101に固定された透明電極、105は透明電極104の抵抗を下げる目的で、当該透明電極104上に形成されたバス電極、106はガラス基板102に固定されたアドレス電極、107はセル内に保持された蛍光物質、108および109はバス電極104を被覆するようガラス基板101の表面に形成された誘電体層、110は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜、111は隔壁である。
また、図2はFEDの断面形状を示す模式図である。同図において、201および202はガラス基板、203は絶縁層、204は透明電極、205はエミッタ、206はカソード電極、207は蛍光体、208はゲート、209はスペーサである。
このようなFPDに用いられる誘電体、隔壁、電極、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックストライプ(マトリクス)などの部材を製造する方法としては、例えば、無機粉体含有樹脂層を基板上に形成した後、これを焼成する方法(特許文献1参照)が知られている。
また、FPD部材を形成するための材料としては、Si化合物を用いた低誘電材料の検討も行われている(特許文献2および特許文献3参照)。
特開平9−102273号公報 特開2001−135222号公報 特開2007−299624号公報
しかしながら、上記のような材料によってFPD部材を形成した場合には、得られる部材にクラックが生じてしまう、という問題があった。
また、特にFPD前面板に用いられる場合には、高い平滑性を有することが重要である。更に、FPDの生産性の観点から、少ない塗工回数で目的の膜厚が得られることも重要である。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、クラックが生じることがなく、高い耐熱性および高い透明性を有する、FPD部材として好適な絶縁膜を得ることができるフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、平滑性の高くて厚みの大きい、FPD部材として好適な絶縁膜を少ない塗工回数で得ることができるフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物を提供することにある。
本発明のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物は、無機粒子(A)と、
下記式(1)で表わされる少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物、並びに下記式(2)で表わされる構造単位を有するポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種のシラン化合物(B)と
を含有することを特徴とする。
1 2 Si(OR2 2 式(1)
〔式中、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基を示し、2つのR1 は、互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示し、2つのR2 は、互いに同じであっても異なっていてもよい。〕
Figure 2010155920
〔式中、R3 およびR4 は、それぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基を示す。〕
本発明のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物においては、増粘剤(C)をさらに含有することが好ましい。
また、増粘剤(C)のポリスチレン換算の重量平均分子量が1万〜50万であることが好ましい。
また、無機粒子(A)およびシラン化合物(B)の合計に対する増粘剤(C)の質量比が1〜30であることが好ましい。
また、無機粒子(A)としてシリカ粒子を用いることが好ましく、当該シリカ粒子は、レーザー回折法で測定した粒子径が0.03〜0.3μmの範囲の粒子を体積基準で50%以上含有するものであることが好ましい。
また、無機粒子(A)を65質量部以上100質量部未満、シラン化合物(B)をSiO2 換算で0質量部を超えて35質量部以下(但し、無機粒子(A)とシラン化合物(B)のSiO2 換算量との合計を100質量部とする。)を含有することが好ましい。
また、本発明のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物は、フラットディスプレイパネル部材の誘電体形成材料として好適に用いることができる。
本発明のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物によれば、無機粒子および特定のシラン化合物を含有することにより、透明性と耐熱性とのバランスに優れた絶縁膜を形成することができ、また、平滑性を有する厚みの大きい絶縁膜を少ない塗工回数で得ることができるものであるため、厚膜形成時においてもクラックを生じず、透明性および耐熱性に優れ、平滑性の高い硬化体を少ない塗工回数で得ることができる。
以下、本発明のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物の実施の形態について詳細に説明する。
本発明のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物(以下、「FPD部材形成用組成物」という。)は、必須成分として無機粒子(A)と特定のシラン化合物(B)とを含有し、任意成分として重合体(C)を含有してなるものである。
〔無機粒子(A)〕
本発明のFPD部材形成用組成物に用いられる無機粒子(A)は、形成すべき対象物例えばFPD部材などの種類によって異なり、FPD部材の種類に応じて適宜選択することができる。
本発明のFPD部材形成用組成物をFPD部材形成材料として実施した場合に用いられる無機粒子(A)の具体例を、FPD部材の種類ごとに説明すると、以下の通りである。
誘電体を形成するための誘電体形成材料に用いられる無機粒子(A)としては、例えばガラス粉体が挙げられる。
上記ガラス粉体の好適な具体例としては、酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素および酸化カルシウム(PbO−B2 3 −Si2 −CaO系)の混合物;
酸化亜鉛、酸化ホウ素および酸化ケイ素(ZnO−B2 2 −SiO2 系)の混合物; 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素および酸化アルミニウム(PbO−B2 3 −SiO2 −Al2 3 系)の混合物;
酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素および酸化ケイ素(PbO−ZnO−B2 3 −SiO2 系)の混合物;
酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素および酸化チタン(PbO−ZnO−B2 3 −SiO2 −TiO2 系)の混合物;
酸化ビスマス、酸化ホウ素および酸化ケイ素(Bi2 3 −B2 3 −SiO2 系)の混合物などが挙げられる。
電極を形成するための電極形成材料に用いられる無機粒子(A)としては、例えばAg、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、Cu、CrおよびCoなどよりなるものが挙げられる。
抵抗体を形成するための抵抗体形成材料に用いられる無機粒子(A)としては、例えばRuO2 などよりなるものが挙げられる。
蛍光体を形成するための蛍光体形成材料に用いられる無機粒子(A)としては、例えば、Y2 3 :Eu3+、Y2 SiO5 :Eu3+、Y3 Al5 12:Eu3+、YVO4 :Eu3+、(Y, Gd) BO3 :Eu3+、Zn3 (PO4 2 :Mnなどの赤色用蛍光体;
Zn2 SiO4 :Mn、BaAl1219:Mn、BaMgAl1423:Mn、LaPO4 :(Ce,Tb)、Y3 ・(Al,Ga)5 12:Tbなどの緑色用蛍光体;
2 SiO5 :Ce、BaMgAl1017:Eu2+、BaMgAl1423:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4 6 12:Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどの青色用蛍光体などよりなるものが挙げられる。
カラーフィルターを形成するためのカラーフィルター形成材料に用いられる無機粒子(A)としては、例えば、Fe2 3 、Pb3 4 、CdS、CdSe、PbCrO4 、PbSO4 、Fe(NO3 3 などの赤色用顔料;
Cr2 3 、TiO2 −CoO−NiO−ZnO、CoO−CrO−TiO2 −Al2 3 、Co3 (PO4 2 、CoO−ZnOなどの緑色用顔料;
2(Al2 Na2 Si3 10)・Na2 4 、CoO−Al2 3 などの青色用顔料の他、色補正用の無機顔料として、
PbCrO4 −PbSO4 、PbCrO4 、PbCrO4 −PbO、CdS、TiO2 −NiO−Sb2 3 などの黄色顔料;
Pb(Cr−Mo−S)O4 などの橙色顔料;
Co3 (PO4 2 などの紫色顔料などよりなるものが挙げられる。
ブラックマトリックスを形成するためのブラックマトリックス形成材料に用いられる無機粒子(A)としては、例えばMn、Fe、Cr、Ni、Coおよびこれらの酸化物および複合酸化物などよりなるものが挙げられる。
その他、フラットディスプレイパネル部材形成材料に用いることのできる無機粒子(A)としては、SiO2 、Al2 3 、ZrO2 、TiO2 、ZnO、AlGaAs、Al(OH)3 、Si3 4 、Sn−In2 3 、Sb−In2 3 、MgF、CeF3 、CeO2 、3Al2 3 ・2SiO2 、BeO、SiC、AlN、Fe、Co、Co−FeOx 、CrO2 、Fe4 N、BaTiO3 、BaO−Al2 3 −SiO2 、Baフェライト、SmCO5 、YCO5 、CeCO5 、PrCO5 、Sm2 CO17、Nd2 Fe14B、Al4 3 、α−Si、SiN4 、CoO、Sb−SnO2 、Sb2 5 、MnO2 、MnB、Co3 4 、Co3 B、LiTaO3 、MgO、MgAl2 4 、BeAl2 4 、ZrSiO4 、ZnSb、PbTe、GeSi、FeSi2 、CrSi2 、CoSi2 、MnSi1.73、Mg2 Si、β−B、BaC、BP、Ti2 、ZrB2 、HfB2 、Ru2 Si3 、TiO3 、PbTiO3 、Al2 TiO5 、Zn2 SiO4 、Zr2 SiO4 、2MgO2 −Al2 3 −5SiO2 、Nb2 5 、Li2 O−Al2 3 −4SiO2 、Mgフェライト、Niフェライト、Ni−Znフェライト、Liフェライト、Srフェライトなどよりなるものが挙げられる。
無機粒子(A)としては、形成すべきFPD部材の種類ごとに例示した無機単体物または無機化合物の粒子およびその他に用いることのできるものとして例示した無機化合物の粒子を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができ、また、無機化合物の複合体よりなる粒子を使用することもできる。
なお、電極形成材料、抵抗体形成材料、蛍光体形成材料、カラーフィルター形成材料およびブラックマトリックス形成材料には、各々、無機粒子(A)として、例示した無機化合物の粒子と共に、誘電体形成材料および隔壁形成材料に係る無機粒子(A)として例示したガラス粉体が含有(併用)されていてもよい。
以上のように、本発明のFPD部材形成用組成物に用いられる無機粒子(A)としては、形成すべきFPD部材の種類に応じたものを適宜選択して用いることができるが、誘電率の低い誘電体を形成するためには、特にシリカ(SiO2 )粒子を用いることが好ましい。
<シリカ粒子>
シリカ粒子としては、粉体形状のものの他、水に分散した状態の水系のゾルもしくはコロイド、またはイソプロピルアルコールなどの極性溶媒やトルエンなどの非極性溶媒に分散した状態の溶媒系のゾルもしくはコロイドなどの形態のものを用いることができる。
ここに、溶媒系のゾルもしくはコロイドの形態のものを用いる場合には、分散系に対して更に水や溶媒を添加して希釈することによってシリカ粒子の分散状態を調整することができ、また、シリカ粒子の分散性を向上させることを目的としてシリカ粒子として表面処理を施したものを用いることができる。また、この溶媒系のゾルもしくはコロイドの形態のものにおいては、その固形分濃度は、通常、0質量%を超えて50量%以下であり、好ましくは0.01質量%以上40質量%以下である。
なお、無機粒子(A)としてシリカ粒子が有機溶剤に分散した状態のコロイダルシリカを用いた場合には、得られる硬化体(FPD部材)が一層優れた透明性および耐熱性を有するものとなる。
このようなシリカ粒子の具体例としては、粉体形状のものとして、例えば日本アエロジル社製の「#150」、「#200」および「#300」等のその表面に対して表面処理が施されていないもの、日本アエロジル社製の「R972」、「R974」、「R976」、「RX200」、「RX300」、「RY200S」、「RY300」および「R106」、東ソー社製の「SS50A」、富士シリシア社製の「サイロホービック100」等のその表面に対して疎水化処理が施されてなるものなどが挙げられる。また、溶剤分散のコロイダルシリカとして、例えば日産化学工業社製のイソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤分散コロイダルシリカ、メチルイソブチル等のケトン系溶剤分散コロイダルシリカ、トルエン等の非極性溶剤分散コロイダルシリカ等が挙げられる。
また、無機粒子(A)を構成するシリカ粒子として、コロイダルシリカを用いる場合には、本発明のFPD部材形成用組成物を調製する際に、他の成分(具体的には、特定のシラン化合物(B)および重合体(C)など)と共に混合してもよく、また、後述する特定のシラン化合物(B)を得るための加水分解および縮合反応の反応系に添加することもできる。
また、シリカ粒子は、粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子を体積基準で通常50%以上、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上含有したものであることが好ましい。
本明細書中において、シリカ粒子の粒子径分布は、シリカ粒子を有機溶媒へ分散した状態において粒度分布測定装置(例えば、日機装社製のナノトラック粒度分布測定装置「UPA−150」)を用いてレーザー回折法によって測定されてなるものである。
シリカ粒子が、粒子径が0.03μm以下の粒子を含有し、それに伴って粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%以下となった場合にはFPD部材を形成するための成膜時、および形成したFPD部材が高温下に置かれることにより、クラックが生じるおそれがある。一方、粒子径が0.3μm以上の粒子を含有し、それに伴って粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%以下となった場合には、硬化体(FPD部材)に十分な透明性が得られなくなるおそれがある。
また、シリカ粒子は、その粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%以上であればよく、この条件を満たす範囲内において種々(複数)の粒子径を有する粒子を含有するものであってもよい。
〔特定のシラン化合物(B)〕
本発明のFPD部材形成用組成物に用いられる特定のシラン化合物(B)は、上記式(1)で表わされるオルガノシラン(以下、「化合物(b1)」ともいう。)、当該化合物(b1)の加水分解物、および当該化合物(b1)の縮合物、並びに上記式(2)で表わされる構造単位を有するポリシロキサンからなる群から選択される化合物(以下、これらを「化合物(b2)」ともいう。)である。
この特定のシラン化合物(B)は、少なくとも化合物(b1)または化合物(b2)を含有するものであればよく、また、化合物(b1)を構成するオルガノシランが1種であっても2種以上であってもよく、化合物(b2)を構成する加水分解物および縮合物、並びに式(2)で表わされる構造単位を有するポリシロキサンが、各々、1種であっても2種以上であってもよい。
<化合物(b1)>
化合物(b1)を示す式(1)において、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基、カプロイル基などのアシル基、ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
更に、基R1 としては、これらの有機基の置換誘導体などが挙げられる。
かかる置換誘導体の置換基としては、例えばハロゲン原子、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基などが挙げられる。但し、基R1 がこれらの置換基を有する置換誘導体からなる場合において、当該置換誘導体の炭素数は、置換基を構成する炭素原子を含めて8個以下であることが好ましい。
また、式(1)中において、R1 が複数個(具体的には、2個)存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
また、式(1)において、R2 は、炭素数が1〜5のアルキル基または炭素数が1〜6のアシル基を示す。
炭素数が1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基などが挙げられる。
炭素数が1〜6のアシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基などが挙げられる。
また、式(1)中において、R2 は複数個(具体的には、2〜4個)存在するが、これらはすべてが同一のものであっても異なるものであってもよい。
このような化合物(b1)であるオルガノシランの具体例としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類;ジメチルジアセチルオキシシランなどが挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、必要に応じて化合物(b1)以外のオルガノシランを併用することができ、その具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類;メチルトリアセチルオキシシラン;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類などが挙げられる。
化合物(b1)以外のオルガノシランを併用する場合には、化合物(b1)は、全オルガノシラン100質量%に対して10質量%以上含有されていることが好ましい。
<化合物(b2)>
化合物(b2)は、化合物(b1)の加水分解物(以下、「特定の加水分解物」という。)、化合物(b1)の縮合物(以下、「特定の縮合物」という。)、または上記式(2)で表わされる構造単位を有するポリシロキサン(以下、「特定のポリシロキサン」という。)である。
<特定の加水分解物および特定の縮合物>
化合物(b2)を構成する特定の加水分解物は、前述の化合物(b1)である式(1)で表わされるオルガノシランを加水分解することによって生成する加水分解物であり、また化合物(b2)を構成する特定の縮合物は、前述の化合物(b1)である式(1)で表わされるオルガノシランを加水分解することによって生成する加水分解物において、この加水分解物の原料である式(1)で表わされるオルガノシランを構成するOR2 基が加水分解することによって形成されるシラノール基が縮合してSi−O−Si結合が形成されてなるものである。
特定の加水分解物は、原料である化合物(b1)を示す式(1)において、1〜4個のOR2 基のうちの少なくとも1個が加水分解されていればよく、具体的には、例えば1個のOR2 基が加水分解されたもの、2個以上のOR2 基が加水分解されたもの、あるいはこれらが混合されてなるものであってもよい。
また、特定の縮合物は、化合物(b1)の加水分解によって生成されたシラノール基のすべてが縮合している必要はなく、僅かな一部のシラノール基が縮合したもの、大部分(全部を含む)のシラノール基が縮合したもの、あるいはこれらが混合されてなるものであってもよい。
≪加水分解縮合触媒≫
特定の加水分解物および特定の縮合物(以下、これらをまとめて「特定の加水分解物・縮合物」ともいう。)を得るための加水分解反応および縮合反応に使用する触媒(加水分解縮合触媒)としては、塩基性化合物、酸性化合物、有機金属化合物および/またはその部分加水分解物(以下、この「有機金属化合物および/またはその部分加水分解物」をまとめて、「有機金属化合物類」という。)が挙げられる。
≪塩基性化合物≫
上記塩基性化合物の具体例としては、アンモニア(アンモニア水溶液を含む);有機アミン化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属のアルコキシドが挙げられる。これらのうちでは、アンモニアおよび有機アミン化合物が好ましい。
有機アミン化合物の具体例としては、アルキルアミン、アルコキシアミン、アルカノールアミン、アリールアミンなどが挙げられる。
アルキルアミンの具体例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンなどの炭素数1〜4のアルキル基を有するアルキルアミンなどが挙げられる。
アルコキシアミンの具体例としては、メトキシメチルアミン、メトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシメチルアミン、エトキシエチルアミン、エトキシプロピルアミン、エトキシブチルアミン、プロポキシメチルアミン、プロポキシエチルアミン、プロポキシプロピルアミン、プロポキシブチルアミン、ブトキシメチルアミン、ブトキシエチルアミン、ブトキシプロピルアミン、ブトキシブチルアミンなどの炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシアミンなどが挙げられる。
アルカノールアミンの具体例としては、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、N−メチルメタノールアミン、N−エチルメタノールアミン、N−プロピルメタノールアミン、N−ブチルメタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N−プロピルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、N−メチルプロパノールアミン、N−エチルプロパノールアミン、N−プロピルプロパノールアミン、N−ブチルプロパノールアミン、N−メチルブタノールアミン、N−エチルブタノールアミン、N−プロピルブタノールアミン、N−ブチルブタノールアミン、N,N−ジメチルメタノールアミン、N,N−ジエチルメタノールアミン、N,N−ジプロピルメタノールアミン、N,N−ジブチルメタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジプロピルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N,N−ジエチルプロパノールアミン、N,N−ジプロピルプロパノールアミン、N,N−ジブチルプロパノールアミン、N,N−ジメチルブタノールアミン、N,N−ジエチルブタノールアミン、N,N−ジプロピルブタノールアミン、N,N−ジブチルブタノールアミン、N−メチルジメタノールアミン、N−エチルジメタノールアミン、N−プロピルジメタノールアミン、N−ブチルジメタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N−プロピルジエタノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、N−エチルジプロパノールアミン、N−プロピルジプロパノールアミン、N−ブチルジプロパノールアミン、N−メチルジブタノールアミン、N−エチルジブタノールアミン、N−プロピルジブタノールアミン、N−ブチルジブタノールアミン、N−(アミノメチル)メタノールアミン、N−(アミノメチル)エタノールアミン、N−(アミノメチル)プロパノールアミン、N−(アミノメチル)ブタノールアミン、N−(アミノエチル)メタノールアミン、N−(アミノエチル)エタノールアミン、N−(アミノエチル)プロパノールアミン、N−(アミノエチル)ブタノールアミン、N−(アミノプロピル)メタノールアミン、N−(アミノプロピル)エタノールアミン、N−(アミノプロピル)プロパノールアミン、N−(アミノプロピル)ブタノールアミン、N−(アミノブチル)メタノールアミン、N−(アミノブチル)エタノールアミン、N−(アミノブチル)プロパノールアミン、N−(アミノブチル)ブタノールアミンなどの炭素数1〜4のアルキル基を有するアルカノールアミンが挙げられる。
アリールアミンの具体例としてはアニリン、N−メチルアニリンなどが挙げられる。
更に、有機アミン化合物としては、上記のアルキルアミン、アルコキシアミン、アルカノールアミンおよびアリールアミンの他、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロキサイドなどのテトラアルキルアンモニウムハイドロキサイド;テトラメチルエチレンジアミン、テトラエチルエチレンジアミン、テトラプロピルエチレンジアミン、テトラブチルエチレンジアミンなどのテトラアルキルエチレンジアミン;メチルアミノメチルアミン、メチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルアミノブチルアミン、エチルアミノメチルアミン、エチルアミノエチルアミン、エチルアミノプロピルアミン、エチルアミノブチルアミン、プロピルアミノメチルアミン、プロピルアミノエチルアミン、プロピルアミノプロピルアミン、プロピルアミノブチルアミン、ブチルアミノメチルアミン、ブチルアミノエチルアミン、ブチルアミノプロピルアミン、ブチルアミノブチルアミンなどのアルキルアミノアルキルアミン;ピリジン、ピロール、ピペラジン、ピロリジン、ピペリジン、ピコリン、モルホリン、メチルモルホリン、ジアザビシクロオクラン、ジアザビシクロノナン、ジアザビシクロウンデセンなども用いることができる。
上記塩基性化合物としては、アンモニア、有機アミン化合物、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属のアルコキシドを1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、塩基性化合物としては、前述のようにアンモニアおよび有機アミン化合物を用いることが好ましいが、これらのうちでも、有機アミン化合物として例示した、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびピリジンを用いることが特に好ましい。
≪酸性化合物≫
上記酸性化合物としては、有機酸および無機酸を用いることができる。
有機酸の具体例としては、例えば酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メチルマロン酸、アジピン酸、セバシン酸、没食子酸、酪酸、メリット酸、アラキドン酸、ミキミ酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、マロン酸、メタンスルホン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸などが挙げられる。
また、無機酸の具体例としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、フッ酸、リン酸などが挙げられる。これらのうちでは、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸および酢酸が特に好ましい。
また、これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
≪有機金属化合物類≫
上記有機金属化合物類としては、例えば下記式(3)で表わされる化合物(以下、「有機金属化合物(3)」ともいう。)、1個のスズ原子に炭素数1〜10のアルキル基が1個または2個結合した4価のスズの有機金属化合物(以下、「有機スズ化合物」という。)およびこれらの部分加水分解物(具体的には、有機金属化合物(3)の部分加水分解物および有機スズ化合物の部分加水分解物)などが挙げられる。
Figure 2010155920
〔式中、Mは、ジルコニウム原子、チタン原子、アルミニウム原子およびナトリウム原子からなる群から選択される1種の金属原子を示し、R10およびR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示し、R12は、炭素数1〜6の1価の炭化水素基または炭素数1〜16のアルコキシル基を示す。rおよびsは、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、(r+s)=(Mの原子価)の関係を満たす。〕
この式(3)において、R10およびR11、並びにR12で示す炭素数1〜6の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基などが挙げられる。
また、基R12で示す炭素数1〜16のアルコキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基などが挙げられる。
上記有機金属化合物(3)の具体例としては、例えばテトラ−n−ブトキシジルコニウム、トリ−n−ブトキシ・エチルアセトアセテートジルコニウム、ジ−n−ブトキシ・ビス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、n−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(n−プロピルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(アセチルアセトアセテート)ジルコニウム、テトラキス(エチルアセトアセテート)ジルコニウムなどの有機ジルコニウム化合物;
テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセテート)チタン、ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトン)チタンなどの有機チタン化合物;
トリ−i−プロポキシアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・エチルアセトアセテートアルミニウム、ジ−i−プロポキシ・アセチルアセトナートアルミニウム、i−プロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナート)アルミニウム、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウム、モノアセチルアセトナート・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;ナトリウムメトキシドなどのナトリウムアルコキシドが挙げられる。
上記有機スズ化合物の具体例としては、例えば下記式(a−1)〜(a−14)で表わされる化合物などのカルボン酸型有機スズ化合物;下記式(b−1)〜(b−9)で表わされる化合物などのメルカプチド型有機スズ;下記(c−1)〜(c−3)で表わされる化合物などのスルフィド型有機スズ化合物;下記(d−1)〜(d−4)で表わされる化合物などのクロライド型有機スズ化合物;下記(e−1)および(e−2)で表わされる化合物などの有機スズオキサイドおよびこれらの有機スズオキサイドと、シリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物などが挙げられる。
Figure 2010155920
Figure 2010155920
Figure 2010155920
Figure 2010155920
Figure 2010155920
その他、有機金属化合物類としては、メチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシランなどのトリアルコキシシラン類;ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシランなどのジアルコキシシラン類などのチタンアルコレートおよびその縮合物を用いることができる。
≪加水分解縮合触媒の使用量≫
上記加水分解縮合触媒の使用量は、化合物(B1)の合計(完全加水分解縮合物換算)100質量部に対して、通常、0.001〜20質量部、好ましくは0.01〜10質量部、更に好ましくは0.1〜5質量部である。
ここで、「完全加水分解縮合物換算」とは、ケイ素化合物が完全に加水分解縮合したと仮定して計算した理論値であり、式(1)のシラン化合物のOR2 、式(2)のシラン化合物のOH、OR5 およびYを、1/2モルの酸素原子に置換した場合の質量に相当する。
<加水分解反応・縮合反応>
特定の加水分解物・縮合物を得るためには、原料である化合物(b1)に水を添加して加水分解反応および縮合反応させることによって当該化合物(b1)を加水分解・縮合させる。
この化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応に供される水の使用量(添加量)は、化合物(b1)の合計(完全加水分解縮合物換算)100質量部に対して、通常、10〜500質量部、好ましくは20〜200質量部、より好ましくは30〜100質量部である。
水の使用量が上記範囲にあることにより、加水分解反応および縮合反応が十分に進行すると共に、反応が完了した後に除去すべき水の量が少なくなるため好ましい。
≪溶剤≫
また、化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応は、有機溶剤中において行われることが好ましい。
この化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応を行うための有機溶媒としては、例えばアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などを用いることができる。
上記アルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、i−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレンモノメチルエーテルアセテート、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
また、芳香族炭化水素類の具体例としては、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
また、上記エーテル類の具体例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが挙げられる。
また、上記ケトン類の具体例としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトンなどが挙げられる。
また、上記エステル類の具体例としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸プロピレン、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ノルマルプロピル、乳酸イソプロピル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチルなどが挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、これらのうち、反応を促進する観点からは、アルコール類以外の有機溶剤、具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどを使用することが好ましい。
更に、これらは、予め脱水処理を施すことによって水分を除去した状態で使用することが好ましい。
このような有機溶媒は、化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応をコントロールすることなどを目的として適宜使用することができ、その使用量は、所望の条件に応じて適宜設定することができる。
≪反応条件≫
このような化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応においては、その反応条件は、反応温度が、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜80℃、特に好ましくは20〜70℃である。また、反応時間は、好ましくは0.3〜48時間、より好ましくは0.5〜24時間、特に好ましくは1〜12時間である。
また、化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応の反応系には、シリカ粒子などの無機粒子(A)が含有されていてもよい。特に化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応の反応系に、無機粒子(A)としてコロイダルシリカが含有されている場合には、このコロイダルシリカに、その製造時に使用される酸が残存しているのであれば、この酸が加水分解触媒としても作用することから、必要に応じて触媒の添加量を低減することができる。
≪中和≫
また、化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応によって得られた反応生成物としてのシラン化合物は、貯蔵安定性の点から、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して脱触媒処理として水洗を行うことが好ましい。特に加水分解縮合触媒として塩基性化合物を使用した場合には、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して酸性化合物による中和を行った上で、水洗を行うことがより好ましい。
加水分解反応および縮合反応の反応生成物を中和するための酸性化合物としては、特定の加水分解物・縮合物を得るための加水分解縮合触媒として例示した上記酸性化合物が挙げられる。
酸性化合物の使用量は、加水分解反応および縮合反応に触媒として使用した塩基性化合物1規定に対し、通常、0.5〜2規定、好ましくは0.8〜1.5規定、更に好ましくは0.9〜1.3規定である。
また、酸性化合物としては、中和後に行われる水洗時において水層に抽出され易いとの観点から、水溶性のものを用いることが好ましい。
また、水溶性の酸性化合物を水に溶解して用いる場合には、この酸性化合物の水に対する添加量は、水100質量部に対して、通常、0.5〜100質量部、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは2〜10質量部である。
脱触媒処理としての水洗は、水洗の対象体に対して水を添加して十分に攪拌した後に静置し、水相と有機溶媒相とが相分離したことを確認し、その後、下層の水分を除去することによって行われる。このような水洗の回数は、好ましくは1回以上、更に好ましくは2回以上である。その後、溶媒を留去することにより、目的とする特定の加水分解物・縮合物が得られる。
ここに、水洗の対象体は、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して酸性化合物による中和を行った場合には、中和が終了した系を十分に攪拌した後に静置し、水相と有機溶媒相とが相分離したことを確認し、その後、下層の水分を除去することによって得られた中和後の反応生成物であり、一方、中和を行わなかった場合には、加水解反応および縮合反応の反応生成物自体である。
水洗に用いられる水の使用量は、使用した全化合物(b1)、すなわち加水分解反応および縮合反応に供した化合物(b1)100質量部に対して、通常、10〜500質量部、好ましくは20〜300部、より好ましくは30〜200部である。
<重量平均分子量>
上記化合物(b1)の加水分解反応および縮合反応により得られる、特定の加水分解物・縮合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値で300〜100,000であり、好ましくは500〜50,000である。
特定の加水分解物・縮合物のMwが上記範囲にあることにより、FPD部材を形成するための成膜時および、形成したFPD部材が高温下に置かれることによってクラックが生じることを抑制することができる。
<特定のポリシロキサン>
化合物(b2)を構成する特定のポリシロキサンは、上記式(2)で表される構造単位を平均組成として有するもっであって、ハロゲン化シランから得られるものである。特定のポリシロキサンは、その原料であるハロゲン化シランに由来のハロゲン基のすべてが脱離して縮合している必要はなく、僅かな一部のハロゲン基が脱離して縮合したもの、大部分(全部を含む)のハロゲン基が脱離して縮合したもの、ハロゲン基がアルコールによってアルコキシ基に変性されてなるもの、ハロゲン基が水によってシラノール基に部分加水分解されてなるものであってもよく、更には、これらが混合されてなるものであってもよい。
なお、特定のポリシロキサンの中には、前述の特定の縮合物のいくつかの種類が含まれる。
特定のポリシロキサンを示す式(2)において、R3 およびR4 は、それぞれ独立して炭素数が1〜8の1価の有機基であり、その具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基、カプロイル基などのアシル基;
ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
更に、基R3 としては、これらの有機基の置換誘導体などが挙げられる。
かかる置換誘導体の置換基としては、例えばハロゲン原子、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基などが挙げられる。但し、基R3 がこれらの置換基を有する置換誘導体からなる場合において、当該置換誘導体の炭素数は、置換基を構成する炭素原子を含めて8個以下であることが好ましい。
また、式(2)中において、R3 が複数個存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
このような構成を有する化合物(b2)としては、例えば三菱化学(株)製の「MKCシリケート」、コルコート社製のエチルシリケート、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のシリコーンレジン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の末端ヒドロキシポリシロキサンレジン(例えば商品名「YR3370」)、信越化学工業(株)製のシリコーンレジンなどの市販品(ポリシロキサン)を用いることができる。
本発明に用いられる特定のシラン化合物(B)の好ましい具体例としては、ジメチルジメトキシシランの加水分解・縮合物、メチルトリメトキシシランの加水分解・縮合物、およびジメチルジメトキシシランとメチルトリメトキシシランの共加水分解・縮合物などが挙げられる。
〔無機粒子(A)および特定のシラン化合物(B)の含有量〕
本発明のFPD部材形成用組成物において、無機粒子(A)および特定のシラン化合物(B)の含有割合は、無機粒子(A)の質量と特定のシラン化合物(B)のSiO2 換算の質量との合計を100質量部とした場合において、無機粒子(A)の含有割合が65質量部以上100質量部未満であることが好ましく、特に好ましくは70質量部以上98質量部以下である。一方、特定のシラン化合物(B)の含有割合はSiO2 換算で0質量部を超えて35質量部以下であることが好ましい。
無機粒子(A)と特定のシラン化合物(B)との関係において、無機粒子(A)の含有割合を65質量部以上、すなわち特定のシラン化合物(B)の割合を35質量部以下とすることにより、FPD部材の製造過程において形成される絶縁膜を優れた耐熱性を有するものとすることができる。
一方、特定のシラン化合物(B)の含有割合が35質量部を超える場合、すなわち無機粒子(A)の含有割合が65質量部未満である場合には、FPD部材を形成するための成膜時および、形成したFPD部材が高温下に置かれることによってクラックが生じるおそれがある。
〔増粘剤(C)〕
本発明のFPD部材形成用組成物においては、上記の無機粒子(A)および特定のシラン化合物(B)の他に、増粘剤(C)を含有させる好ましく、これにより、例えばスリットコーターなどを用いることによって成膜する際の塗布液の粘度を上げて成膜性を向上させることができる。
このような増粘剤(C)としては、下記式(4)で表される(メタ)アクリレート化合物(以下、「特定(メタ)アクリレート化合物」ともいう。)の単独重合体、特定(メタ)アクリレート化合物の2種以上の共重合体、および特定(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との共重合体を用いることが好ましい。
Figure 2010155920
〔式中、R6 は、水素原子またはメチル基を示し、R7 は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、R8 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を示す。〕
上記特定(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
上記共重合性単量体としては、特定(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物であれば特に制限はなく、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物などを用いることができる。
増粘剤(C)は、FPD部材形成時の焼成処理温度によって完全に酸化除去される物質が特に好ましく、例えば、700℃以下の温度で分解若しくは揮発する(共)重合体が好ましい。
増粘剤(C)の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクラマトグラフィーによるポリスチレン換算で通常1万〜50万、好ましくは10万〜30万である。増粘剤(C)の重量平均分子量がこの範囲にあることにより、クラックが生じることなく厚みの大きい絶縁膜を形成することが可能となる。
本発明のFPD部材形成用組成物において、増粘剤(C)の含有割合は、無機粒子(A)および特定のシラン化合物(B)の合計に対して、下記数式によって算出される質量比で0.05〜30であることか好ましく、より好ましくは1〜20、さらに好ましくは5〜15の範囲である。
増粘剤(C)の含有割合が過小である場合には、厚みが大きい絶縁膜を形成したときにクラックが発生しやすくなるおそれがある。一方、増粘剤(C)の含有割合が過大である場合には、塗膜を熱処理することによって得られる膜形成材料層に重合体が残留しやすく、当該膜形成材料層を焼成処理することによって得られる絶縁膜が着色したものとなってFPD部材として好適に用いることができなくなるおそれがある。
Figure 2010155920
〔式中、WA は、FPD部材形成用組成物中の無機粒子(A)の質量を示し、WB は、FPD部材形成用組成物中の特定のシラン化合物(B)の質量を示し、WC は、FPD部材形成用組成物中の重合体(C)の質量を示す。〕
〔有機溶剤(D)〕
本発明のFPD部材形成用組成物においては、当該FPD部材形成用組成物の固形分濃度および粘度の調整、または焼成して得られる絶縁膜の厚みを調整することなどを目的として、有機溶剤(D)が含有されていてもよい。
また、この有機溶剤(D)が含有されていることにより、FPD部材形成用組成物の分散安定性および保存安定性が一層優れたものとなる。
有機溶剤(D)の使用量は、所望の条件に応じて適宜設定することができるが、例えば得られるFPD部材形成用組成物の固形分濃度が、好ましくは5〜99質量%、より好ましくは7〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%となる量である。
ここに、「固形分濃度」とは、FPD部材形成用組成物中に占める有機溶剤(D)以外の成分の濃度を示す。
有機溶剤(D)としては、上記特定のシラン化合物(B)の製造に用いられる有機溶剤として例示した、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などを用いることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、有機溶剤(D)は、1気圧における沸点が、100℃以上300℃以下であることが好ましく、150℃以上250℃以下であることが特に好ましい。
1気圧における沸点が100℃以下である場合には、塗布操作において塗布されたFPD部材形成用組成物が急激に乾燥されることに起因して、乾固物が被塗工面に付着したり、塗りムラが発生したりするおそれがある。一方、1気圧における沸点が300℃を超える場合には、焼成処理を経ることによって得られる絶縁膜中に有機溶剤(D)が残留しやすくなり、それに起因して当該絶縁膜の強度低下や表面の荒れが生じるおそれがある。
このような有機溶剤(D)の具体例としては、アルコール類として、1−ペンタノール、2−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−エチルブタノール、n−ヘキサノール(n−ヘキシルアルコール)、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、ターピネオール、i−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−ヘプチルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル(2−ブトキシエタノール)、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレンモノメチルエーテルアセテート、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
また、芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレンなどが挙げられ、エーテル類としては、ジエチルアセタール、ジブチルエーテル、ジオキサンなどが挙げられ、ケトン類としては、アセチルアセトン、エチル−n−ブチルケトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトンなどが挙げられ、エステル類としては、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸メチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、乳酸メチル、乳酸エチル、マレイン酸ジブチル、などが挙げられる。
これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
〔FPD部材形成用組成物の調製方法〕
本発明のFPD部材形成用組成物は、有機溶剤(D)に、無機粒子(A)と、特定のシラン化合物(B)と、必要に応じて、増粘剤(C)と、塩基性化合物、酸性化合物または有機金属化合物類よりなる加水分解縮合触媒とを添加し、無機粒子(A)を有機溶剤(D)中に分散させることにより調製することができる。
このようなFPD部材形成用組成物の調製方法においては、無機粒子(A)等の分散性に応じて、例えばボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)、ホジナイザー、超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、プロペラミキサー、ハイシェアミキサー、ペイントシェーカーなどの公知の分散機を用いることが好ましく、特に高分散性能を有する微粒子分散体ボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)が好適に使用される。
〔フラットパネルディスプレイ部材の製造方法〕
本発明のFPD部材形成用組成物をフラットパネルディスプレイ部材形成材料として用いる場合には、当該FPD部材形成用組成物を基板上に塗布した後、乾燥処理および焼成処理を施すことにより、FPD部材を得ることができる。
また、形成すべきFPD部材に応じて、基板上に形成した塗膜を所定の形状にパターニングすることにより、パターン化された部材を形成することもできる。
本発明のFPD部材形成用組成物を塗布する方法としては、例えば刷毛、ロールコーター、バーコーター、フローコーター、遠心コーター、超音波コーター、(マイクロ)グラビアコーターなどを用いて塗布する手法;ディップコート法;流し塗り法;スプレー法;スクリーンプロセス法;電着法;蒸着法などを利用することができる。
また、本発明のFPD部材形成用組成物が流動性を有するものである場合には、例えばスクリーン印刷法などによって当該FPD部材形成用組成物をガラス基板の表面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥処理することによって膜形成材料層を形成し、その後、得られた膜形成材料層を焼成処理することによって有機物質(溶剤等)を分解して除去すると共に焼結することにより、目的とする絶縁膜よりなるFPD部材を形成することができる。
ここに、塗膜の乾燥処理条件は、例えば40℃〜150℃で1〜60分間である。また、膜形成材料層の厚さは、例えば5〜250μmである。
また、膜形成材料層の焼成処理条件は、加熱温度(焼成処理温度)は、例えば400〜650℃であり、焼成時間は、例えば1〜360分間である。
本発明のFPD部材形成用組成物においては、1回塗りによっては厚み(乾燥膜厚)が0.05〜20μm程度の膜を形成することができ、2回塗りによっては厚み(乾燥膜厚)が0.1〜40μm程度の膜を形成することができる。
ここで、「1回塗り」とは、FPD部材形成用組成物を基板上に塗布する際に、FPD部材形成用組成物の塗布操作およびこれによって得られた塗膜の乾燥処理を1サイクルとして、このサイクルを1回のみ実施することを意味し、「2回塗り」とは、FPD部材形成用組成物の塗布操作およびこれによって得られた塗膜の乾燥処理を1サイクルとして、このサイクルを2回繰り返して実施することを意味する。
本発明のFPD部材形成用組成物によれば、無機粒子(A)および特定のシラン化合物(B)を含有することにより、透明性と耐熱性とのバランスに優れた絶縁膜を形成することができ、また、平滑性を有する厚みの大きい絶縁膜を少ない塗工回数で得ることができるものであるため、厚膜形成時においてもクラックを生じず、透明性および耐熱性に優れ、平滑性の高い絶縁膜を少ない塗工回数で得ることができる。
本発明のFPD部材形成用組成物は、誘電体形成材料、隔壁形成材料、電極形成材料、抵抗体形成材料、蛍光体形成材料、カラーフィルター形成材料およびブラックマトリックス形成材料などのフラットディスプレイ部材の形成材料として用いることができるが、得られる絶縁膜に高い平滑性が得られることなどから、誘電体形成材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例になんら制約されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例中の「部」は、特記しない限り、質量基準である。
また、実施例および比較例における各種の測定および評価は、下記の方法により行なった。
(1)光学特性評価:
FPD部材形成用組成物を乾燥膜厚が15μmになるように石英ガラス上に塗布した後、100℃で20分間乾燥処理し、次いで500℃で1時間焼成処理することによって絶縁膜を形成した。得られた絶縁膜について、スガ試験機社製のヘイズ試験器(タッチパネル式ヘーズコンピューター HZ−2S)を用いて透過率を測定し、下記基準により評価した。
A;透過率が80%を超える場合
B;透過率が70%以上80%以下の場合
C;透過率が70%未満の場合
(2)クラック発生評価:
FPD部材形成用組成物を、上面幅100μm、底面幅80μm、高さ12μmの形状を有する複数の逆テーパー型銀電極が100μmの間隔で離間して設けられた基板上に、100μmのアプリケーターを用いて塗布して塗膜を形成し、この塗膜を100℃で20分間乾燥処理した後、オーブンを用いて500℃で1時間焼成処理することによって絶縁膜を形成した。得られた絶縁膜を2cm角に切断して試験片を作製し、この試験片を、電子顕微鏡を用いて600倍の倍率によって表面を観察することによって、試験片の表面のクラックの発生の有無を調べ、下記基準により評価した。
◎:試験片の全体において電極近傍に発生するクラックの数が0〜4の場合
○:試験片の全体において電極近傍に発生するクラックの数が5〜10の場合
×:試験片の全体において電極近傍に発生するクラックの数が10以上の場合
〔特定のシラン化合物(B)〕
特定のシラン化合物(B)として、下記の市販品を用意した。
シラン化合物(B−1):
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製のフェニル変性シリコーンオイル「XC−96−723」
構造;ポリジメチルシロキサン(末端OH),重量平均分子量700
シラン化合物(B−2):
モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の変性シリコーンオイル「XF3905」
構造;ポリジメチルシロキサン(末端OH),重量平均分子量20,000
シラン化合物(B−3):
信越シリコーン社製のシリコーンアルコキシオリゴマー「X−40−9246」
構造;ポリジメチルシロキサン(末端OH)
シラン化合物(B−4):
チッソ社製の反応性シリコーン「FM9915」
構造;ポリジメチルシロキサン(末端OH),重量平均分子量4,000
〔実施例1〕
2−エチルヘキサノール227部と2−ブトキシエタノール6部とからなる混合溶剤中に、粒子径が70〜100nmの範囲にあるシリカ粒子(以下、「シリカ粒子(A−1)」という。)95部と、シラン化合物(B−1)5部と、増粘剤(C)としてiso−ブチルメタクリレート(以下、「i−BMA」)という。)とヒドロキシプロピルメタクリレート(以下、「HPMA」という。)とのランダム共重合体(モノマーの質量比がi−BMA/HPMA=80/20、重量平均分子量が40万のもの。以下、「poly(i−BMA)80(HPMA)20」という。)9部とを攪拌して混合することにより、FPD部材形成用組成物を調製した。得られたFPD部材形成用組成物の光学特性評価およびクラック発生評価の結果を、下記表1に示す。
〔実施例2〕
2−エチルヘキサノール227部と2−ブトキシエタノール6部とからなる混合溶剤中に、シリカ粒子(A−1)97.5部と、シラン化合物(B−1)2.5部と、増粘剤(C)としてpoly(i−BMA)80(HPMA)209部とを攪拌して混合することにより、FPD部材形成用組成物を調製した。得られたFPD部材形成用組成物の光学特性評価およびクラック発生評価の結果を、下記表1に示す。
〔実施例3〕
シラン化合物(B−1)の代わりにシラン化合物(B−2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFPD部材形成用組成物を調製した。得られたFPD部材形成用組成物の光学特性評価およびクラック発生評価の結果を、下記表1に示す。
〔実施例4〕
シラン化合物(B−1)の代わりにシラン化合物(B−3)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFPD部材形成用組成物を調製した。得られたFPD部材形成用組成物の光学特性評価およびクラック発生評価の結果を、下記表1に示す。
〔実施例5〕
シラン化合物(B−1)の代わりにシラン化合物(B−4)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFPD部材形成用組成物を調製した。得られたFPD部材形成用組成物の光学特性評価およびクラック発生評価の結果を、下記表1に示す。
〔比較例1〕
シラン化合物(B−1)の代わりにテトラエトキシシランを用いたこと以外は、実施例1と同様にしてFPD部材形成用組成物を調製した。得られたFPD部材形成用組成物の光学特性評価およびクラック発生評価の結果を、下記表1に示す。
Figure 2010155920
交流型のPDPの断面形状を示す模式図である。 FEDの断面形状を示す模式図である。
符号の説明
101 ガラス基板
102 ガラス基板
103 隔壁
104 透明電極
105 バス電極
106 アドレス電極
107 蛍光物質 108 誘電体層
109 誘電体層
110 保護膜
111 隔壁
201 ガラス基板
202 ガラス基板
203 絶縁層
204 透明電極
205 エミッタ
206 カソード電極
207 蛍光体
208 ゲート
209 スペーサ

Claims (8)

  1. 無機粒子(A)と、
    下記式(1)で表わされる少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物、並びに下記式(2)で表わされる構造単位を有するポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種のシラン化合物(B)と
    を含有することを特徴とするフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
    1 2 Si(OR2 2 式(1)
    〔式中、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基を示し、2つのR1 は、互いに同じであっても異なっていてもよい。R2 は、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示し、2つのR2 は、互いに同じであっても異なっていてもよい。〕
    Figure 2010155920
    〔式中、R3 およびR4 は、それぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基を示す。〕
  2. 増粘剤(C)をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
  3. 増粘剤(C)のポリスチレン換算の重量平均分子量が1万〜50万であることを特徴とする請求項2に記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物
  4. 無機粒子(A)およびシラン化合物(B)の合計に対する増粘剤(C)の質量比が1〜30であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
  5. 無機粒子(A)としてシリカ粒子を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
  6. シリカ粒子は、レーザー回折法で測定した粒子径が0.03〜0.3μmの範囲の粒子を体積基準で50%以上含有するものであることを特徴とする請求項5に記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
  7. 無機粒子(A)を65質量部以上100質量部未満、シラン化合物(B)をSiO2 換算で0質量部を超えて35質量部以下(但し、無機粒子(A)とシラン化合物(B)のSiO2 換算量との合計を100質量部とする。)を含有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
  8. フラットパネルディスプレイにおける誘電体層を形成するために用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ部材形成用組成物。
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