JP2010152543A - 検出装置、検出方法および検出プログラム - Google Patents

検出装置、検出方法および検出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】ロバストなマッチング処理を実現する。
【解決手段】検出装置は、参照画像に含まれる対象物に局所領域を複数設定し、特徴量として、当該局所領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する。また、任意の画像に局所領域を複数設定し、当該局所領域各々の局所特徴量として、方位に対応づけて距離と向き情報とを算出する。また、第一の算出部によって算出された局所特徴量と第二の算出部によって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、任意の画像から対象物を検出する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、検出装置、検出方法および検出プログラムに関する。
従来より、検出対象とする対象物を画像から検出する検出技術として、局所特徴量を用いる技術が知られている。局所特徴量とは、対象物全体の特徴量ではなく、対象物に存在する多数の局所的な領域各々の特徴量である。局所特徴量としては、対象物の回転角度やスケール比に不変な特徴量などが用いられ、例えば、エッジあるいは輝度勾配の方向ヒストグラムが用いられている。
ここで、装置は、対象物について多数の局所特徴量を記憶部に予め記憶し、例えば、利用者によって入力された任意の画像から局所特徴量各々を取得してマッチング処理を行い、対象物を画像から検出する。
特開平7−141504号公報(第1−3頁、第1図) 特開2005−174179号公報(第1−6頁、第1図) 特開2005−222323号公報(第1−4頁、第1図) 特開2001−43365号公報(第1−3頁、第1図)
ところで、上記した従来の技術では、対象物が回転したり拡大縮小していた場合に、ロバストなマッチング処理を行うことができなかった。例えば、従来の技術では、局所特徴量として、対象物の回転角度やスケール比に不変な特徴量が用いられていたので、対象物の回転角度やスケール比を得ることができなかった。
そこで、この発明は、上述した従来の技術の課題を解決するためになされたものであり、ロバストなマッチング処理が可能な検出装置、検出方法および検出プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、検出装置は、参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出部を備える。また、検出装置は、任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出部を備える。また、検出装置は、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と前記第二の算出部によって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出部を備える。
ロバストなマッチング処理が可能である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る検出装置、検出方法および検出プログラムの実施例を詳細に説明する。なお、以下では、実施例1に係る検出装置の概要、検出装置の構成および処理の流れを順に説明し、その後、その他の実施例について説明する。
[検出装置の概要]
まず最初に、図1を用いて、実施例1に係る検出装置の概要を説明する。図1は、実施例1に係る検出装置の概要を説明するための図である。
図1に示すように、実施例1に係る検出装置は、参照画像に含まれる対象物に局所的な領域(以下では、局所領域と称する)を複数設定する。例えば、図1に示す例では、検出装置は、対象物から複数の特徴点を抽出し、該特徴点の周囲の領域を局所領域各々として設定する。
そして、検出装置は、局所領域各々についての局所特徴量として、当該局所領域内に設けられた基準点からの方位「φ」に対応づけて、基準点からの方位「φ」に存在するエッジについての情報を算出する。図1に示す例では、検出装置は、基準点からの方位「φ」に存在するエッジまでの距離「d」と、エッジの向きを示す輪郭方向(向き情報とも称する)「θ」と、エッジの輪郭強度(エッジの強度とも称する)「m」とを算出する。なお図1に示すように、基準点からの方位「φ」とは、例えば、基準点から所定の方位へと伸びる方位線を基準線とした場合における角度が該当する。
すなわち、例えば、検出装置は、図1の「θ=f1(φ)」と「m=f2(φ)」と「d=f3(φ)」とに示すように、方位「φ」に対応づけられた輪郭方向「θ」と距離「d」と輪郭強度「m」とを算出する。
一方、実施例1に係る検出装置は、参照画像についての処理と同様に、対象物を探索する対象となる画像である探索画像(任意の画像とも称する)についても、局所領域を複数設定し、局所領域各々についての局所特徴量を算出する。
そして、実施例1に係る検出装置は、参照画像について算出された局所特徴量と探索画像について算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、探索画像から対象物を検出する。
このようなことから、実施例1に係る検出装置は、ロバストなマッチング処理が可能であり、例えば、検出した対象物についての回転角度やスケール比を算出可能である。すなわち、方位に対応づけた特徴量を局所特徴量として用いるので、回転角度やスケール比に関する情報を保持することができ、参照特徴量と探索画像についての局所特徴量とを比較することで、回転角度やスケール比を算出可能である。
[検出装置の構成]
次に、図2を用いて、図1に示した検出装置100の構成の一例を説明する。図2は、検出装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。図2に示すように、検出装置100は、入力部101と、出力部102と、記憶部200と、制御部300とを有する。
入力部101は、制御部300と接続され、検出装置100を利用する利用者から参照画像を受け付け、参照画像内にある領域の内対象物についての領域である参照領域の指定を利用者から受け付け、また、探索画像を利用者から受け付ける。そして、入力部101は、受け付けた情報を制御部300に送る。
出力部102は、制御部300と接続され、制御部300によって送られた情報を利用者に出力し、例えば、探索画像から検出された対象物についての情報を利用者に出力する。
記憶部200は、制御部300と接続され、制御部300による各種検出処理に用いられるデータを格納し、参照特徴量記憶部201を備える。ここで、参照特徴量記憶部201は、後述する局所特徴量算出部302と後述するマッチング処理部303と接続され、図3に示すように、参照画像に含まれる対象物についての局所特徴量である参照特徴量を記憶する。なお、参照特徴量記憶部201によって記憶された参照特徴量は、局所特徴量算出部302によって算出されて格納される。図3は、実施例1における参照特徴量記憶部に記憶された参照特徴量の一例を説明するための図である。
図3に示す例では、参照特徴量記憶部201は、参照画像に設定された局所領域を識別する情報である「局所領域ID」各々に対応づけて、方位に対応づけられた輪郭角度「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とを参照特徴量として記憶する。なお、局所領域各々は、後述する局所領域設定部301によって設定される。
例えば、参照特徴量記憶部201は、方位に関する所定の範囲を示す「φ範囲」ごとに、該φ範囲内となる方位に存在するエッジについての輪郭角度「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とを一つずつ記憶する。なお、エッジとは、輝度勾配の大きな点を示し、具体的には、対象物の輪郭などが該当する。また、基準点は、局所特徴量算出部302によって局所領域内に設定される。
例えば、図3に示すφ範囲「0〜22.5」を例に説明すると、参照特徴量記憶部201は、φ「10」に対応づけて、θ「100」とm「5」とd「3」とを記憶する。すなわち、参照特徴量記憶部201は、基準点からの方位が「0°」から「22.5°」となる局所領域内にて、方位「10°」にエッジがあることを記憶する。また、参照特徴量記憶部201は、方位「10°」にあるエッジについて、輪郭角度が「100°」であり、輪郭強度が「5」であり、基準点から該エッジまでの距離が「3」であることを記憶する。
また、参照特徴量記憶部201は、一定間隔となるφ範囲ごとに局所特徴量を記憶し、例えば、図3に示す例では、φ範囲が22.5度ごとに、方位に対応づけられた輪郭角度「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とを一つずつ記憶する。
なお、参照特徴量記憶部201は、所定のφ範囲各々の内、該φ範囲に含まれる領域にエッジが含まれない場合には、輪郭角度θ、距離dの情報は不正確であり局所特徴量に含まれる誤差が大きくなる。従って、輪郭強度mが著しく小さい部分の方位φ範囲のデータをマッチング時の相関演算から除く方法も可能である。
制御部300は、入力部101と出力部102と記憶部200と接続され、各種の検出処理手順などを規定したプログラムを格納する内部メモリを有し、種々の検出処理を実行する。また、制御部300は、局所領域設定部301と、局所特徴量算出部302と、マッチング処理部303と、回転角度算出部304と、スケール比算出部305とを備える。
局所領域設定部301は、入力部101と局所特徴量算出部302と接続され、参照領域内に局所領域を複数設定し、また、探索画像内に局所領域を複数設定する。
まず、参照領域内に局所領域を複数設定する場合について説明する。局所領域設定部301は、参照画像と参照領域の指定とを入力部101から受け付けると、図4に示すように、参照領域内にある特徴点を抽出する。局所領域設定部301は、公知な特徴点抽出手法を用いることで特徴点を抽出し、例えば、参照領域内に対してラプラシアンフィルタを掛けた時にピークとなる点を特徴点として抽出し、また、Harris検出器を用いて特徴点を抽出する。また、例えば、局所領域設定部301は、参照領域内の点各々について輪郭強度などの特徴量を算出し、周囲の点について算出された特徴量との差が大きい点を特徴点として抽出する。なお、図4は、実施例1における局所領域設定部を説明するための図である。
また、局所領域設定部301は、抽出した特徴点の周囲に局所領域を設定し、例えば、図4に示すように、局所領域として、特徴点を中心として所定の画素数を半径とする円形領域を設定する。また、局所領域設定部301は、抽出した特徴点各々について局所領域を設定し、例えば、特徴点を6個抽出した場合には、局所領域を6つ設定する。なお、局所領域の形状は円形に限定されるものではなく、例えば、局所領域設定部301は、特徴点を含む正方形領域や長方形領域として局所領域を設定してもよい。また、局所領域設定部301は、局所領域の形状を円形にする場合には、中心を特徴点からずらして設定してもよい。
次に、探索画像内に局所領域を複数設定する場合について説明する。局所領域設定部301は、探索画像を入力部101から受け付けると、探索画像内にある全特徴点を抽出し、局所領域を設定する。なお、局所領域設定部301は、参照領域から特徴点を抽出する処理と同様に、探索画像内にある全特徴点を抽出し、局所領域を設定する。
また、局所領域設定部301は、参照画像や探索画像とともに、設定した局所領域各々に関する情報を局所特徴量算出部302に送る。
局所特徴量算出部302は、参照特徴量記憶部201と局所領域設定部301とマッチング処理部303と接続される。また、局所特徴量算出部302は、局所領域各々に関する情報を局所領域設定部301から受け付け、局所領域各々について局所特徴量を算出する。すなわち、局所特徴量算出部302は、参照画像について参照特徴量を算出する場合には、参照領域内に設定された局所領域各々について、参照特徴量を算出する。また、局所特徴量算出部302は、探索画像について局所特徴量を算出する場合には、探索画像内に設定された局所領域各々について、局所特徴量を算出する。
具体的には、局所特徴量算出部302は、局所領域設定部301によって設定された局所領域各々について、該局所領域内に基準点を設定し、例えば、局所領域設定部301によって抽出された特徴点自身や局所領域の中心を基準点として設定する。そして、局所特徴量算出部302は、局所領域各々について、基準点からの方位「φ」に対応づけられた輪郭角度「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とを算出する。
ここで、図5を用いて、局所特徴量算出部302が局所特徴量を算出する手法の一例について説明する。なお、図5は、実施例1における局所特徴量算出部を説明するための図である。図5に示すように、局所特徴量算出部302は、局所領域各々について、φ範囲ごとに局所領域を分割した扇形となる扇形領域各々について、局所特徴量を算出する。
例えば、局所特徴量算出部302は、参照領域や探索画像に対してエッジ抽出フィルタを適用し、例えば、Sobelフィルタを掛けて参照領域や探索画像におけるエッジ強度の分布を示すエッジ強度画像を取得する。そして、局所特徴量算出部302は、扇形領域各々について、該扇形領域内においてエッジ強度が最大となる位置(エッジ点とも称する)を取得する。そして、局所特徴量算出部302は、取得したエッジ点における輪郭方向「θ」と、該エッジ点における強度「m」と、基準点から該エッジ点までの距離「d」とを取得する。
また、例えば、局所特徴量算出部302は、基準点から該エッジ点への方位「φ」を取得し、輪郭方向「θ」と強度「m」と距離「d」とを該方位「φ」に対応づけ、局所特徴量とする。また、局所特徴量算出部302は、局所特徴量を所定のφ範囲ごとに算出し、離散化した方位φごとに、輪郭方向「θ」と強度「m」と距離「d」とを算出する。すなわち、方位「φ」の間隔を「22.5°」とした場合には、「16方位(=360°÷22.5°)」×「3(θとmとdと)」パラメータ=「48」となり、48次元の局所特徴量を算出する。
ここで、局所特徴量算出部302は、参照画像について参照特徴量を算出すると、該参照特徴量を参照特徴量記憶部201に格納する。また、局所特徴量算出部302は、探索画像について局所特徴量を算出すると、該局所特徴量と、入力部101から受け付けた探索画像と、局所領域各々に関する情報とをマッチング処理部303に送る。
このように、局所領域設定部301と局所特徴量算出部302とは、協同して動作することで、参照画像に含まれる対象物に局所領域を複数設定し、該局所領域各々について参照特徴量を算出する。また、局所領域設定部301と局所特徴量算出部302とは、協同して動作することで、探索画像に局所領域を複数設定し、該局所領域各々についての局所特徴量を算出する。
マッチング処理部303は、出力部102と参照特徴量記憶部201と局所特徴量算出部302と回転角度算出部304とスケール比算出部305と接続される。また、マッチング処理部303は、探索画像と、局所領域各々に関する情報と、探索画像についての局所特徴量とを局所特徴量算出部302から受け付ける。そして、マッチング処理部303は、参照特徴量記憶部201に記憶された参照特徴量と一致する度合いを判定することで、探索画像から対象物を検出する。
具体的には、図6に示すように、マッチング処理部303は、探索画像内にマッチング領域を一つ設定し、例えば、参照領域と同等のサイズの領域を設定する。なお、図6は、実施例1におけるマッチング処理部を説明するための図である。そして、マッチング処理部303は、マッチング領域内に含まれる局所領域各々についての局所特徴量と、参照特徴量との間にて相関演算を行い、一致する度合いである類似度を算出する。なお、マッチング領域とは、探索画像内に設定される領域であって、マッチング処理を行う対象となる領域である。また、相関演算とは、類似度を算出する演算である。
例えば、マッチング処理部303は、マッチング領域内にある局所領域を一つ選択し、該局所領域についての局所特徴量と、参照特徴量各々とを相関演算する。そして、マッチング処理部303は、局所特徴量と参照特徴量各々との組み合わせ各々の内、相関演算の結果得られる類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせがあるかを判定する。すなわち、マッチング処理部303は、選択した局所領域についての局所特徴量が、参照特徴量の内いずれかと類似するかを判定する。
具体的な一例をあげて説明すると、マッチング処理部303は、探索画像についての局所特徴量と参照特徴量とについて、同一の方位に対応付けられた輪郭方向「θ」と強度「m」と距離「d」とを比較し、方位ごとに類似度を算出する。そして、マッチング処理部303は、方位ごとに算出した類似度の合計値と、所定の閾値とを比較する。
また、例えば、マッチング処理部303は、選択した局所領域について判定処理が終了すると、全局所領域を選択したかを判定し、全局所領域を選択したと判定するまで処理を繰り返す。すなわち、マッチング処理部303は、マッチング領域内にあるすべての局所領域各々について、同様に相関演算を行い、探索画像についての局所特徴量各々と参照特徴量各々との間にて総当りの相関処理を実行する。
ここで、マッチング処理部303は、参照特徴量について、方位を任意の角度一律にシフトした上で一致する度合いを判定する。すなわち、マッチング処理部303は、相関演算を行う際に、参照特徴量についての輪郭方向「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とについて、対応づけられた方位「φ」をシフトしながら相関演算を行う。
例えば、マッチング処理部303は、図5に示す参照領域の局所特徴量各々においてφ方向に1個シフトした位置のデータを使用して、探索画像側の局所特徴量と相関演算を行う。これにより、22.5°回転した時の類似度が得られる。
また、例えば、方位を1個ずつ16個までシフトした参照特徴量各々について相関演算を行う。これにより、360°の範囲全ての角度においてマッチングを行ったことになる。
ここで、方位をシフトさせた参照特徴量各々を用いて相関演算を行う意義について説明する。探索画像内にある対象物が面内回転した場合には、探索画像についての輪郭方向「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とに対応づけられた方位各々が、一律にシフトすることになる。例えば、探索画像内にある対象物が、参照画像内にある対象物と比較して「30°」面内回転している場合を例に説明する。探索画像内にある対象物についての輪郭角度「θ」などが対応づけられた方位各々は、参照特徴量についての輪郭角度「θ」などが対応づけられた方位各々と比較して「30°」シフトした値となる。この結果、例えば、探索画像についての局所特徴量と相関演算すると、参照特徴量の方位をシフトしない場合には、類似度は所定の閾値以上とはならず、一方、参照特徴量の方位を「30°」シフトした場合には、類似度が所定の閾値以上となる。
なお、方位をシフトするのは、探索画像についての局所特徴量であってもよい。
また、マッチング処理部303は、一致する度合いを用いた判定により、マッチング領域内に対象物が存在するかを判定する。例えば、マッチング処理部303は、類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせが一定数以上存在する場合に、マッチング領域内に対象物が存在すると判定する。また、マッチング処理部303は、類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせが一定数以上存在しない場合に、マッチング領域内に対象物が存在しないと判定する。
また、マッチング処理部303は、対象物が存在すると判定すると、探索画像から対象物を検出する。例えば、マッチング処理部303は、類似度を示す値が所定の閾値以上となった局所特徴量各々について、該局所特徴量に対応する局所領域各々を探索画像内にある対象物の局所領域として検出する。
また、マッチング処理部303は、処理結果を出力部102に送る。例えば、マッチング領域内に対象物が存在すると判定すると、処理結果として、対象物が存在すると判定したマッチング領域を出力部102に送る。
また、例えば、マッチング処理部303は、マッチング領域内に対象物が存在しないと判定すると、マッチング領域を設定していない領域である未設定領域があるかを判定する。ここで、マッチング処理部303は、あると判定すると、マッチング処理を行ったマッチング領域とは異なるマッチング領域を一つ設定し、再度マッチング処理を行う。一方、マッチング処理部303は、未設定領域がないと判定すると、処理結果として、対象物を検出しなかった旨の情報を出力部102に送る。
また、マッチング処理部303は、マッチング領域内に対象物が存在すると判定すると、参照特徴量をシフトしたシフト角度に関する情報を回転角度算出部304に送る。例えば、マッチング処理部303は、参照特徴量各々について、類似度を示す値が最大となった場合における方位「φ」のシフト角度を回転角度算出部304に送る。
また、マッチング処理部303は、マッチング領域内に対象物が存在すると判定すると、類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせについて、探索画像の局所特徴量と参照特徴量とをスケール比算出部305に送る。
なお、マッチング処理部303は、対象物の回転を考えない場合には、方位「φ」をシフトすることなく処理を行う。あるいは、輪郭方向θのデータについては、巡回的相関演算(Circular corrrelation)を用いることにより、どのような回転角度であっても類似度を求めることができる。また、相関演算を行う際には、マッチング処理部303は、輪郭方向「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とを独立して相関演算を行い、個々に行った相関演算の結果各々を統合して類似度を示す値を算出してもよく、また、一括して相関演算してもよい。
なお、例えば、マッチング処理部303は、類似度が所定の閾値以上となる組み合わせが一定数以上存在しないことが判明した段階において、処理をおこなっているマッチング領域についての処理を打ち切ってもよい。この結果、マッチング処理量を削減することが可能である。
回転角度算出部304は、出力部102とマッチング処理部303と接続される。また、回転角度算出部304は、参照特徴量をシフトした角度に関する情報をマッチング処理部303から受け付け、例えば、参照特徴量各々について、類似度を示す値が最大となった場合における方位「φ」のシフト角度を受け付ける。そして、回転角度算出部304は、対象物の回転角度を算出し、算出した回転角度を出力部102に送る。
例えば、回転角度算出部304は、参照特徴量がシフトされた角度に関する情報を用いて回転角度を算出し、例えば、類似度を示す値が最大となった場合における方位「φ」のシフト角度各々の平均角度を算出し、該平均角度を回転角度として出力部102に送る。
スケール比算出部305は、出力部102とマッチング処理部303と接続される。また、スケール比算出部305は、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせについての局所特徴量をマッチング処理部303から受け付け、距離の比を算出する。つまり、スケール比算出部305は、マッチング処理部303によって対象物が検出された場合に、参照特徴量の距離「d」と、該距離に対応する探索画像についての局所特徴量の距離「d」との比を算出する。
すなわち、スケール比算出部305は、マッチング処理部303から受け付けた組み合わせについて、対応する方位ごとに、距離の比を算出する。任意の組み合わせにおける任意の方位「φ」について、参照特徴量の距離「d」が「3」であり、探索画像についての局所特徴量の距離「d」が「6」である場合を例に説明する。スケール比算出部305は、参照特徴量の距離「d」と、探索画像についての局所特徴量の距離「d」との比が1:2であると算出し、探索画像内にある対象物のスケールは参照画像内の対象物のスケールと比較してスケール比が「2」であると算出する。
また、スケール比算出部305は、算出したスケール比を出力部102に送り、例えば、スケール比「2」を送る。
[実施例1に係る検出装置による処理]
次に、図7〜図11を用いて、検出装置100による処理を説明する。以下では、まず、参照特徴量格納処理の流れの一例について説明し、その後、対象物検出処理の流れの一例、マッチング処理の流れの一例、回転角度算出処理の流れの一例、そして、スケール比算出処理の流れの一例について説明する。
[参照特徴量格納処理]
図7を用いて、実施例1に係る検出装置100による参照画像からの参照特徴量格納処理の流れの一例について説明する。なお、図7は、実施例1に係る検出装置による参照画像からの参照特徴量格納処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、検出装置100では、入力部101から参照画像が入力されると(ステップS101肯定)、参照領域を指定する(ステップS102)。例えば、入力部101が参照領域の指定を利用者から受け付けることで、検出装置100は、参照領域を指定する。
そして、局所領域設定部301は、参照領域内にある特徴点を抽出し(ステップS103)、例えば、参照領域に対してラプラシアンフィルタを掛けた時にピークとなる点を特徴点として抽出する。そして、局所領域設定部301は、特徴点各々について局所領域を設定し(ステップS104)、例えば、局所領域として、特徴点を中心として所定の画素数を半径とする円形領域を設定する。
そして、局所特徴量算出部302は、局所領域各々について参照特徴量を算出する(ステップS105)。つまり、局所特徴量算出部302は、局所領域各々について、局所領域内に設けられた基準点からの方位ごとに、基準点から当該方位に存在するエッジについての輪郭角度と輪郭強度と距離とを算出する。そして、局所特徴量算出部302は、参照局長量を参照特徴量記憶部201に格納する(ステップS106)。
[対象物検出処理]
図8を用いて、実施例1に係る検出装置100による対象物検出処理の流れの一例について説明する。なお、図8は、実施例1に係る検出装置による対象物検出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
図8に示すように、検出装置100では、探索画像が入力されると(ステップS201肯定)、局所領域設定部301は、探索画像内にある全特徴点を抽出し(ステップS202)、局所領域を設定する(ステップS203)。そして、局所特徴量算出部302は、局所領域各々について局所特徴量を算出する(ステップS204)。つまり、探索画像について設定された局所領域各々について、局所特徴量を算出する。
そして、マッチング処理部303は、探索画像内にマッチング領域を一つ設定し(ステップS205)、マッチング処理を行う(ステップS206)。つまり、マッチング処理部303は、マッチング領域内に含まれる局所領域各々についての局所特徴量と、参照特徴量との間にて相関演算を行い、一致する度合いである類似度を算出する。
そして、マッチング処理部303が、対象物があると判定すると(ステップS207肯定)、つまり、類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせが一定数以上存在する場合に、検出装置100は、処理結果を出力する(ステップS208)。例えば、マッチング処理部303は、対象物が存在すると判定したマッチング領域を出力部102に送り、また、回転角度算出部304が回転角度を出力部102に送り、スケール比算出部305がスケール比を出力部102に送る。そして、出力部102が、処理結果を出力する。
一方、マッチング処理部303は、対象物がないと判定すると(ステップS207否定)、つまり、類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせが一定数以上存在しない場合に、未設定領域があるかを判定する(ステップS209)。ここで、マッチング処理部303は、未設定領域があると判定すると(ステップS209肯定)、マッチング処理を行ったマッチング領域とは異なるマッチング領域を一つ設定し(ステップS205)、再度マッチング処理を行う(ステップS206)。また、マッチング処理部303は、未設定領域がないと判定すると(ステップS209否定)、処理結果として、対象物を検出しなかった旨の情報を出力部102に送り、出力部102が該処理結果を出力する(ステップS210)。
[マッチング処理]
図9を用いて、実施例1に係る検出装置100によるマッチング処理の流れの一例について説明する。なお、図9は、実施例1に係る検出装置によるマッチング処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。なお、図9に示すフローチャートは、図8に示すステップS206に対応する。
図9に示すように、マッチング処理部303は、マッチング領域内にある局所領域を一つ選択し(ステップS301)、該局所領域についての局所特徴量と、参照特徴量各々とを相関演算する(ステップS302)。そして、マッチング処理部303は、類似度が所定の閾値以上かを判定する(ステップS303)。つまり、マッチング処理部303は、局所特徴量と参照特徴量各々との組み合わせにおいて、相関演算の結果得られた類似度を示す値が所定の閾値以上となる組み合わせがあるかを判定する。
そして、マッチング処理部303は、全局所領域を選択したかを判定し(ステップS304)、選択していない場合には(ステップS304否定)、上記したステップS301〜S303までの処理を繰り返す。一方、マッチング処理部303は、全局所領域を選択したと判定すると(ステップS304肯定)、マッチング処理を終了する。
[回転角度算出処理]
図10を用いて、実施例1に係る検出装置100による回転角度算出処理の流れの一例について説明する。なお、図10は、実施例1に係る検出装置による回転角度算出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
図10に示すように、回転角度算出部304は、マッチング処理部303によって対象物が検出されると(ステップS401肯定)、シフト角度を算出する(ステップS402)。つまり、回転角度算出部304は、参照特徴量がシフトされた角度に関する情報を用いて回転角度を算出し、例えば、類似度を示す値が最大となった場合における方位「φ」のシフト角度各々の平均角度を算出する。
そして、回転角度算出部304は、回転角度を出力する(ステップS403)。つまり、回転角度算出部304は、算出した回転角度を出力部102に送り、出力部102が該回転角度を出力する。
[スケール比算出処理]
図11を用いて、実施例1に係る検出装置100によるスケール比算出処理の流れの一例について説明する。なお、図11は、実施例1に係る検出装置によるスケール比算出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。
図11に示すように、スケール比算出部305は、マッチング処理部303によって対象物が検出されると(ステップS501肯定)、距離の比を算出する(ステップS502)。すなわち、スケール比算出部305は、スケール比を算出し、例えば、任意の組み合わせにおける任意の方位「φ」について、参照特徴量の距離「d」が「3」であり、探索画像についての局所特徴量の距離「d」が「6」である場合には、スケール比が「2」であると算出する。
そして、スケール比算出部305は、スケール比を出力する(ステップS503)。つまり、スケール比算出部305は、算出したスケール比を出力部102に送り、該スケール比を出力部102が出力する。
[実施例1の効果]
上記したように、実施例1によれば、検出装置100は、参照画像に含まれる対象物に局所領域を複数設定し、当該局所領域各々についての参照特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、輪郭角度「θ」と距離「d」とを算出する。また、検出装置100は、探索画像に局所領域を複数設定し、当該局所領域各々の局所特徴量として、方位に対応づけて距離「d」と輪郭角度「θ」とを算出する。そして、検出装置100は、参照特徴量と、探索画像についての局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、探索画像から対象物を検出する。この結果、検出した対象物についての回転角度やスケール比を算出可能である。
すなわち、方位に対応づけた特徴量を局所特徴量として用いるので、回転角度やスケール比に関する情報を保持することができ、参照特徴量と探索画像についての局所特徴量とを比較することで、回転角度やスケール比を算出可能である。
具体的には、局所特徴量が一致した場合におけるφのシフト角度について、検出した対象物についての回転角度として算出可能である。また、検出した対象物についてのスケール比について、探索画像についての局所特徴量の距離「d」と参照特徴量の距離「d」とを比較することで算出可能である。
また、実施例1によれば、検出装置100は、局所特徴量として、輪郭角度「θ」と距離「d」とに加えて、輪郭強度「m」を用いることで、検出精度を向上することが可能である。
また、実施例1によれば、マッチング処理部303は、参照特徴量について、方位を任意の角度一律にシフトした上で一致する度合いを判定し、回転角度算出部304が、回転角度を算出するので、対象物についての回転角度を算出可能である。すなわち、局所特徴量が一致した場合において、φがシフトされた角度と回転角度とが一致するため、φがシフトされた角度を算出することで回転角度を算出可能である。
また、実施例1によれば、スケール比算出部305が、参照特徴量の距離「d」と、探索画像についての局所特徴量の距離「d」との比を算出するので、探索画像内の対象物と参照画像内における対象物とにおけるスケール比を算出可能である。
さて、これまで、実施例1として、基準点を局所領域内に設定し、該基準点からの方位を用いる手法について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、参照領域内や探索画像内に基準点を設けて、該基準点からの方位をさらに用いてもよい。
すなわち、参照画像を例に説明すると、図12に示すように、参照領域内に基準点(以下では、参照画像基準点と称する)を設定し、該参照画像基準点からの方位に局所特徴量各々をさらに対応づけて用いてもよい。なお、以下では、探索画像内に設けられた基準点を探索画像基準点(任意画像基準点とも称する)と称する。なお、図12は、実施例2における参照画像内方位を説明するための図である。
そこで、以下では、実施例2として、参照画像基準点や探索画像基準点を用いる手法について説明する。なお、以下では、実施例1に係る検出装置100と同様の点については、簡単に説明し、または、説明を省略する。
図13に示すように、実施例2に係る検出装置100では、参照特徴量記憶部201は、局所領域IDに対応づけて、参照画像基準点から該局所領域IDによって識別される局所領域への方位を示す「参照画像内方位」を記憶する。なお、図13は、実施例2における参照特徴量記憶部に記憶された参照特徴量の一例を説明するための図である。
図13に示す例では、参照特徴量記憶部201は、局所領域ID「A」に対応づけて、参照画像内方位「45°」を記憶する。すなわち、参照特徴量記憶部201は、局所領域ID「A」によって識別される局所領域が、参照画像基準点からの方位「45°」に存在することを示す情報を記憶する。
なお、参照特徴量記憶部201に記憶された参照特徴量は、局所特徴量算出部302によって算出されて参照特徴量記憶部201に格納される。すなわち、局所特徴量算出部302は、参照領域内に参照画像基準点を設定し、該参照画像基準点からの方位である参照画像内方位に対応づけられた参照特徴量各々を算出し、参照特徴量記憶部201に格納する。例えば、局所特徴量算出部302は、参照領域内の中心に参照画像基準点を設定する。
そして、マッチング処理部303は、探索画像内に任意の基準点である探索画像基準点を設ける。そして、マッチング処理部303は、局所特徴量算出部302によって算出された探索画像についての局所特徴量について、該探索画像基準点からの方位である探索画像内方位(任意画像内方位とも称する)に対応づける。そして、マッチング処理部303は、参照画像内方位と一致する探索画像内方位に対応づけられた局所特徴量についてのみを用いて一致する度合いを判定する。
ここで、図14を用いて、マッチング処理部303についてさらに説明する。なお、図14は、実施例2におけるマッチング処理を説明するための図である。図14の参照画像に示すように、参照特徴量「A」〜「D」各々について、参照画像基準点からの方位が対応づけられている。ここで、図14の探索画像に示すように、マッチング処理部303は、マッチング領域内に探索画像基準点を設定し、例えば、マッチング領域の中心に探索画像基準点を設定する。そして、マッチング処理部303は、マッチング領域内に含まれる局所領域各々を探索画像内方位に対応づける。
その上で、マッチング処理部303は、参照画像内方位と一致する探索画像内方位に対応づけられた局所特徴量についてのみ、一致する度合いを判定する。つまり、図14に示す例では、マッチング処理部303は、参照特徴量「A」の参照画像内方位と一致する探索画像内方位に対応づけられた局所特徴量「a」について、参照特徴量「A」と一致する度合いを判定する。また、同様に、マッチング処理部303は、局所特徴量「b」について参照特徴量「B」と一致する度合いを判定し、また、局所特徴量「d」について参照特徴量「D」と一致する度合いを判定する。一方、マッチング処理部303は、局所特徴量「x」については、参照特徴量の参照画像方位の内いずれとも一致しないので、一致する度合いを判定しない。
なお、例えば、マッチング処理部303は、参照画像内方位を中心とした所定の範囲にある方位と、探索画像内方位とが一致する場合に、一致すると判定する。例えば、参照画像内方位が「30°」であり、所定の範囲が「5°」である場合には、「25°」〜「35°」の範囲にある探索画像内方位について、参照画像内方位と一致すると判定する。なお、マッチング処理部303は、参照画像内方位と探索画像内方位とが完全に一致する場合についてのみ、一致すると判定してもよい。
そして、マッチング処理部303は、参照画像内方位や探索画像内方位を考慮して行った判定結果を用いて、対象物を検出する。なお、マッチング処理部303による詳細な処理の一例については、図15を用いて後述するため、説明を省略する。
[実施例2に係る検出装置による処理]
次に、図15を用いて、実施例2に係る検出装置100による対象物検出処理の流れの一例について説明する。なお、図15は、実施例2に係る検出装置による対象物検出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。なお、図15に示すステップS601〜S605は、図8におけるステップS201〜S205に対応し、また、ステップS612〜S615は、ステップS207〜S210に対応する。なお、図15に示すステップの内、図8に対応するステップについては、説明を簡単に行う。
図15に示すように、実施例2に係る検出装置100では、探索画像が入力されてマッチング領域が一つ設定されると(ステップS601肯定〜ステップS605)、マッチング処理部303が、探索画像基準点を設定する(ステップS606)。そして、マッチング処理部303は、参照画像内方位と一致する探索画像内方位に局所特徴量があるかを判定する(ステップS607)。
ここで、マッチング処理部303は、局所特徴量があると判定すると(ステップS607肯定)、方位が一致した局所特徴量を一つ選択する(ステップS608)。そして、マッチング処理部303は、該局所特徴量の探索画像内方位と一致する参照画像内方位に対応づけられた参照特徴量各々と相関演算を行う(ステップS609)。そして、マッチング処理部303は、類似度が所定の閾値以上かを判定する(ステップS610)。
そして、マッチング処理部303は、方位が一致した局所特徴量をすべて選択したかを判定する(ステップS611)。ここで、マッチング処理部303は、すべて選択していない場合には(ステップS611否定)、上記したステップS608に戻り、方位が一致した局所特徴量を再度選択して処理を継続する(ステップS609、S610)。一方、マッチング処理部303は、すべて選択した場合には(ステップS611肯定)、対象物があるかを判定し(ステップS612)、その後の処理を実行する。
一方、上記したステップS607において、局所特徴量がないと判定すると(ステップS607否定)、つまり、参照画像内方位と一致する探索画像内方位に局所特徴量がないと判定すると、未設定領域があるかを判定し(ステップS614)、その後の処理を実行する(ステップS615、またはステップS605〜)。
[実施例2の効果]
上記したように、実施例2によれば、局所特徴量算出部302は、参照画像内方位に対応づけられた参照特徴量各々を算出する。また、マッチング処理部303は、探索画像基準点を設け、局所特徴量算出部302によって算出された探索画像についての局所特徴量を探索画像内方位に対応づける。その上で、マッチング処理部303は、参照画像内方位に対応する探索画像内方位に対応づけられた局所特徴量についてのみを用いて一致する度合いを判定する。この結果、実施例2に係る検出装置100ではマッチング処理の量を減少することが可能である。具体的には、マッチング処理を行う組み合わせの数を減少することが可能である。
すなわち、実施例1では、参照領域内やマッチング領域内において、局所領域がどのように配置しているかは不問であった。これに対して、実施例2では、参照領域内や探索画像内に設定した基準点からみた局所領域の存在する方位を用いて、局所領域各々の画像内での位置を表す。その上で、マッチング処理部303が、参照領域とマッチング領域間の局所特徴量をマッチング処理する際に、方位の一致する局所特徴量間でのみ相関処理を行うことにより、マッチングの処理量を削減することが可能である。
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されてもよい。そこで、以下では、その他の実施例について説明する。
[探索画像の解像度]
例えば、実施例1では、利用者によって入力された探索画像に対して、局所特徴量を算出してマッチング領域を設定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。具体的には、図16の探索画像の一例に示すように、局所特徴量算出部302が、解像度の異なる複数の探索画像についてそれぞれ局所特徴量を算出し、マッチング領域を設定してマッチング処理を実行する、そして、マッチング処理部303は、解像度の異なる複数の探索画像について算出された局所特徴量それぞれについて一致する度合いを判定してもよい。なお、図16は、解像度の異なる複数の探索画像を用いる検出装置を説明するための図である。
この結果、対象物のスケール比が大きい場合や小さい場合であっても、対象物を検出することが可能である。ここで、マッチング処理部303は、対象物のスケール比が変化したとしても、マッチング処理により検出することが可能である。しかし、スケール比が非常に大きい場合、注目しているエッジ点が局所領域から外れる場合や、複数のエッジが同一の局所領域内に入る場合がある。また、例えば、図17の(1)に示す参照領域内にある対象物のサイズに比較して、図17の(2)に示す対象物のサイズがあまりにも違う場合には、マッチング領域が適切に設定されず、適切に対象物を検出できない場合がある。このような場合においても、図16に示すように、解像度の異なる探索画像を複数用意し、それらに対して同様のマッチング処理を行うことで、いずれかの解像度の探索画像においては適切なマッチング結果を得ることが可能になる。なお、図17は、解像度の異なる複数の探索画像を用いる検出装置を説明するための図である。
例えば、対象物が2倍に拡大した場合には、解像度の異なる探索画像(例えば、1/2に縮小した探索画像)に対して、局所領域を設定して局所特徴量を算出することで、探索画像について適切な局所特徴量を算出でき、適切なマッチング処理を実行可能である。
[局所特徴量]
また、例えば、実施例3では、局所領域内のエッジを検出する際に、局所特徴量算出部302は、局所領域内に設けられた基準点から所定の距離以上離れたエッジについてのみ、局所特徴量を算出してもよい。
この結果、図18に示すように、局所特徴量として不適切なデータが得られる状況を回避することが可能である。すなわち、局所特徴量算出部302は、局所領域の基準点からの方位φごとにエッジ点を求めて局所特徴量を算出する。ここで、基準点の近傍では画素数が少なく十分な方位分解能が得られず、基準点付近にエッジ点があると局所特徴量に不適切なデータが含まれる。なお、図18は、局所特徴量算出部を説明するための図である。
例えば、図18を用いて、基準点について設定した「x軸」付近に対象物の輪郭がある場合において、図18の(1)と(3)とに示すように、「x軸」より上にあった該対象物の輪郭が微小に下方向にずれ、「x軸」の下にずれた場合を例に説明する。なお、該太い線上にエッジ点が検出されるものとする。
ここで、図18の(1)と(2)とに示す例では、0°<φ<90°の範囲については局所特徴量が算出され、180°<φ<270°の範囲については局所特徴量が算出されない。これに対して、図18の(3)と(4)とに示す例では、対象物の輪郭は微小にずれただけにもかかわらず、0°<φ<90°の範囲については局所特徴量が算出されず、180°<φ<270°の範囲については局所特徴量が算出される。すなわち、基準点の近傍においては、微小なずれであっても局所特徴量に大きな差が生じるため、正しいマッチング結果が得られない。また、基準点から1画素離れたところでは、1画素で方位が45°変化することになり、十分な方位分解能が得られない。
このように、方位φの分解能を満たさない基準点近傍の画素は、局所特徴量を算出の対象から除くことが望ましく、例えば、φ範囲(方向分解能とも称する)が「22.5°」の場合、基準点を中心として3×3画素の範囲、あるいは、5×5画素の範囲を除外して、エッジ点を検出する。この結果、特徴点の位置ずれにもロバストな局所特徴量を算出可能である。
[輪郭角度等以外]
また、実施例1では、輪郭角度「θ」と輪郭強度「m」と距離「d」とを用いる場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、参照画像や探索画像としてカラー画像を用いる場合には、エッジの色相や彩度を用いてもよい。
[φ範囲]
また、実施例1では、参照特徴量記憶部201が、一定間隔となるφ範囲ごとに、該φ範囲内にある方位に対応付けられた距離「d」などを記憶する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、参照特徴量記憶部201は、一定間隔となるφ範囲に関係なく、局所領域内に含まれるエッジ各々について、方位に対応づけられた距離「d」などを記憶してもよい。
[対象物の個数]
また、実施例1では、検出する対象物を1個として説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、複数枚の参照画像から複数個の対象物の特徴データを登録し、対象物を多数の探索画像から見つけ出してもよい。
[システム構成]
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。例えば、参照特徴量を利用者が参照特徴量記憶部201に格納してもよく、また、参照領域の設定を検出装置100が自動的に行ってもよい。
また、この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報(例えば、図1〜図18)については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図2に示す例を用いて説明すると、マッチング処理部303と回転角度算出部304とスケール比算出部305とを統合してもよく、また、局所領域設定部301と局所特徴量算出部302とについて、参照画像を処理する部と探索画像について処理する部とに分割してもよい。また、記憶部200を別装置としてもよい。
[コンピュータ]
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図19を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する検出プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。なお、図19は、実施例1に係る検出装置のプログラムを説明するための図である。
図19に示すように、実施例1におけるコンピュータ3000は、操作部3001、スキャナ3003、ディスプレイ3005、通信部3006、CPU(Central Processing Unit)3010、ROM(Read Only Memory)3011、HDD(Hard Disk Drive)3012、RAM(Random Access Memory)3013をバス3009などで接続して構成されている。
ROM3011には、上記の実施例1で示した局所領域設定部301と、局所特徴量算出部302と、マッチング処理部303と、回転角度算出部304と、スケール比算出部305と同様の機能を発揮する制御プログラム、つまり、図19に示すように、局所領域設定プログラム3011aと、特徴量算出プログラム3011bと、マッチング処理プログラム3011cと、回転角度算出プログラム3011dと、スケール比算出プログラム3011eとが予め記憶されている。なお、これらのプログラム3011a〜3011eについては、図2に示した検出装置100の各構成要素と同様、適宜統合または分離してもよい。
そして、CPU3010が、これらのプログラム3011a〜3011eをROM3011から読み出して実行することにより、図19に示すように、各プログラム3011a〜3011eについては、局所領域設定プロセス3010aと、特徴量算出プロセス3010bと、マッチング処理プロセス3010cと、回転角度算出プロセス3010dと、スケール比算出プロセス3010eとして機能するようになる。なお、各プロセス3010a〜3010eは、図2に示した、局所領域設定部301と、局所特徴量算出部302と、マッチング処理部303と、回転角度算出部304と、スケール比算出部305とにそれぞれ対応する。
そして、HDD3012には、参照特徴量テーブル3012aが設けられている。なお、参照特徴量テーブル3012aは、図2に示した、参照特徴量記憶部201に対応する。
そして、CPU3010は、参照特徴量テーブル3012aを読み出してRAM3013に格納し、RAM3013に格納された参照特徴量データ3013aと、参照画像データ3013bと、探索画像データ3013cとを用いて、検出プログラムを実行する。
[その他]
なお、本実施例で説明した検出装置100は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上の実施例1〜3を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出部と、
任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出部と、
前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と前記第二の算出部によって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出部と
を備えることを特徴とする検出装置。
(付記2)前記第一の算出部および前記第二の算出部は、前記局所的な領域各々についての局所特徴量として、前記方位に対応づけて、前記距離と前記向き情報と前記基準点から当該方位に存在するエッジの強度とを算出することを特徴とする付記1に記載の検出装置。
(付記3)前記検出部は、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量について、前記距離、前記向き情報および/または前記強度に対応づけられた前記方位各々を任意の角度一律にシフトした上で一致する度合いを判定し、
前記検出部によって前記対象物が検出された場合に、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と比較して前記方位がシフトされた角度を示す値を算出する角度算出部をさらに備えたことを特徴とする付記1または2に記載の検出装置。
(付記4)前記検出部は、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と前記第二の算出部によって算出された局所特徴量との組み合わせ各々について一致する度合いを算出し、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせが所定の数以上あるかを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出し、
前記検出部によって前記対象物が検出された場合に、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせについて、前記第一の算出部によって算出された距離と、該距離に対応する前記第二の算出部によって算出された距離との比を算出する距離比算出部をさらに備えたことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の検出装置。
(付記5)前記第一の算出部は、参照画像内に設けられた基準点である参照画像基準点からの方位である参照画像内方位に対応づけて局所特徴量各々を算出し、
前記検出部は、前記任意の画像内に任意の基準点である任意画像基準点を設け、前記第二の算出部によって算出された局所特徴量を当該任意画像基準点からの方位である任意画像内方位に対応づけた上で、当該任意画像内方位と前記参照画像内方位とが対応する局所特徴量の組み合わせ各々についてのみ一致する度合いを算出し、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせが所定の数以上あるかを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の検出装置。
(付記6)前記第二の算出部は、解像度の異なる複数の前記任意の画像についてそれぞれ局所特徴量を算出し、
前記検出部は、前記第二の算出部によって解像度の異なる複数の前記任意の画像についてそれぞれ算出された局所特徴量について一致する度合いを判定することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の検出装置。
(付記7)前記第一の算出部および前記第二の算出部は、前記領域内に設けられた基準点から所定の距離以上離れたエッジについてのみ、前記方位ごとに、前記距離、前記向き情報および/または前記強度を算出することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の検出装置。
(付記8)参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出工程と、
任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出工程と、
前記第一の算出工程によって算出された局所特徴量と前記第二の算出工程によって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出工程と
を含んだことを特徴とする検出方法。
(付記9)コンピュータは、
参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出ステップと、
任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出ステップと、
前記第一の算出ステップによって算出された局所特徴量と前記第二の算出ステップによって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出ステップと
を実行することを特徴とする検出プログラム。
実施例1に係る検出装置の概要を説明するための図である。 実施例1に係る検出装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。 実施例1における参照特徴量記憶部に記憶された参照特徴量の一例を説明するための図である。 実施例1における局所領域設定部を説明するための図である。 実施例1における局所特徴量算出部を説明するための図である。 実施例1におけるマッチング処理部を説明するための図である。 実施例1に係る検出装置による参照画像からの参照特徴量格納処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 実施例1に係る検出装置による対象物検出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 実施例1に係る検出装置によるマッチング処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 実施例1に係る検出装置による回転角度算出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 実施例1に係る検出装置によるスケール比算出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 実施例2における参照画像内方位を説明するための図である。 実施例2における参照特徴量記憶部に記憶された参照特徴量の一例を説明するための図である。 実施例2におけるマッチング処理を説明するための図である。 実施例2に係る検出装置による対象物検出処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 解像度の異なる複数の探索画像を用いる検出装置を説明するための図である。 解像度の異なる複数の探索画像を用いる検出装置を説明するための図である。 局所特徴量算出部を説明するための図である。 実施例1に係る検出装置のプログラムを説明するための図である。
符号の説明
100 検出装置
200 記憶部
201 参照特徴量記憶部
300 制御部
301 局所領域設定部
302 局所特徴量算出部
303 マッチング処理部
304 回転角度算出部
305 スケール比算出部

Claims (7)

  1. 参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出部と、
    任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出部と、
    前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と前記第二の算出部によって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出部と
    を備えることを特徴とする検出装置。
  2. 前記第一の算出部および前記第二の算出部は、前記局所的な領域各々についての局所特徴量として、前記方位に対応づけて、前記距離と前記向き情報と前記基準点から当該方位に存在するエッジの強度とを算出することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記検出部は、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量について、前記距離、前記向き情報および/または前記強度に対応づけられた前記方位各々を任意の角度一律にシフトした上で一致する度合いを判定し、
    前記検出部によって前記対象物が検出された場合に、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と比較して前記方位がシフトされた角度を示す値を算出する角度算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の検出装置。
  4. 前記検出部は、前記第一の算出部によって算出された局所特徴量と前記第二の算出部によって算出された局所特徴量との組み合わせ各々について一致する度合いを算出し、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせが所定の数以上あるかを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出し、
    前記検出部によって前記対象物が検出された場合に、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせについて、前記第一の算出部によって算出された距離と、該距離に対応する前記第二の算出部によって算出された距離との比を算出する距離比算出部をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の検出装置。
  5. 前記第一の算出部は、参照画像内に設けられた基準点である参照画像基準点からの方位である参照画像内方位に対応づけて局所特徴量各々を算出し、
    前記検出部は、前記任意の画像内に任意の基準点である任意画像基準点を設け、前記第二の算出部によって算出された局所特徴量を当該任意画像基準点からの方位である任意画像内方位に対応づけた上で、当該任意画像内方位と前記参照画像内方位とが対応する局所特徴量の組み合わせ各々についてのみ一致する度合いを算出し、一致する度合いが所定の閾値以上となる組み合わせが所定の数以上あるかを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の検出装置。
  6. 参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出工程と、
    任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出工程と、
    前記第一の算出工程によって算出された局所特徴量と前記第二の算出工程によって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出工程と
    を含んだことを特徴とする検出方法。
  7. コンピュータは、
    参照画像に含まれる対象物に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々についての局所特徴量として、当該領域内に設けられた基準点からの方位に対応づけて、当該基準点から当該方位に存在するエッジまでの距離と当該エッジの向きに関する向き情報とを算出する第一の算出ステップと、
    任意の画像に局所的な領域を複数設定し、当該領域各々の局所特徴量として、前記方位に対応づけて前記距離と前記向き情報とを算出する第二の算出ステップと、
    前記第一の算出ステップによって算出された局所特徴量と前記第二の算出ステップによって算出された局所特徴量とが一致する度合いを判定することで、前記任意の画像から前記対象物を検出する検出ステップと
    を実行することを特徴とする検出プログラム。
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