JP2010152150A - 絞り駆動装置およびそれを用いた撮像装置並びにそれらに用いられる集積回路 - Google Patents
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Abstract
【構成】 絞り駆動装置100は、ドライバ18bを含み、このドライバ18bには、4つのスイッチSW1−SW4が設けられる。アイリスの制御時には、スイッチSW1およびSW4がオンされるとともに、スイッチSW2およびSW3がオフされ、定電圧電源からの電圧VccがLPF48を通してモータ46に与えられる。これによって、絞り羽根が開き、露光量が調整される。また、シャッタの制御時には、スイッチSW1およびSW4がオフされるとともに、スイッチSW2およびSW3がオンされ、定電圧電源からの電圧VccがLPF48を通さずに、アイリスの制御時とは逆極性でモータ46に与えられる。これによって、絞り羽根が閉じ、シャッタ動作が行われる。
【効果】 共通のモータを用いて適切に絞り羽根が駆動される。
【選択図】 図4
【効果】 共通のモータを用いて適切に絞り羽根が駆動される。
【選択図】 図4
Description
この発明は撮像装置に関し、特にたとえば、ガルバノ方式のアイリス機構を搭載したカメラに適用される、絞り駆動装置およびそれを用いた撮像装置並びにそれらに用いられる集積回路に関する。
この種の絞り駆動装置の一例が非特許文献1および非特許文献2に開示される。この非特許文献1および非特許文献2に開示されるモータドライバを用いた場合には、モータを正転および逆転させることにより、アイリスとシャッタとを制御することができる。たとえば、図6に示すように、絞り駆動装置1は、モータ2およびHブリッジ回路3を含む。Hブリッジ回路3には、4つのスイッチ(トランジスタ)3a,3b,3c,3dが設けられる。また、図6から分かるように、Hブリッジ回路3には、ローパスフィルタ(LPF)4を介してモータ2が接続される。LPF4は、抵抗4aおよびコンデンサ4bによって、Hブリッジ回路3から供給される電圧Vccを降圧および整流する。たとえば、スイッチ3aおよびスイッチ3dがオンされ、スイッチ3bおよびスイッチ3cがオフされると、モータ2は正転し、アイリスすなわち露光量が制御(調整)される。逆に、スイッチ3aおよびスイッチ3dがオフされ、スイッチ3bおよびスイッチ3cがオンされると、モータ2は逆転し、シャッタ動作が制御される。
三洋半導体データシート LB1938T−モノリシックデジタル集積回路 1CH,低飽和正逆モータドライバ 三洋半導体データシート Bi−CMOS集積回路 DSC用 モータドライバ1チップIC
三洋半導体データシート LB1938T−モノリシックデジタル集積回路 1CH,低飽和正逆モータドライバ 三洋半導体データシート Bi−CMOS集積回路 DSC用 モータドライバ1チップIC
しかし、この背景技術では、モータ2を正転させる場合および逆転させる場合のいずれの場合にも、LPF4が機能するため、シャッタを制御する場合に、LPF4を構成するコンデンサ4bの影響によって、シャッタの感度が悪くなってしまう。つまり、シャッタの駆動電圧の立ち上がりに時間遅れが生じ、シャッタを高速化するのが困難である。また、LPF4を構成する抵抗4aによって、定電圧源からの電圧Vccが降圧されるため、モータ2の駆動トルクが減少する。したがって、シャッタ動作時に十分な駆動トルクを得るためには、予め主電源ないし定電圧源の電圧を高く設定する必要があるが、このようにした場合には、消費電力が多くなってしまう。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、絞り駆動装置およびそれを用いた撮像装置並びにそれらに用いられる集積回路を提供することである。
また、この発明の他の目的は、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御することができる、絞り駆動装置およびそれを用いた撮像装置並びにそれらに用いられる集積回路を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、絞り羽根の開閉により、アイリスとシャッタとを制御する絞り駆動装置において、絞り羽根を開閉するためのモータ、アイリスの制御時に前記モータの回転軸を前記絞り羽根を開く方向に回転させる第1回転制御手段、およびシャッタの制御時に前記モータの回転軸を前記絞り羽根を閉じる方向に回転させる第2回転制御手段を備え、第1回転制御手段は、前記モータへの電源の供給および停止を切り替えるための第1電源制御手段および前記モータと前記第1電源制御手段との間に設けられたローパスフィルタを含み、第2回転制御手段は、前記モータへの電源の供給および停止を切り替えるための第2電源制御手段のみを含むことを特徴とする、絞り駆動装置である。
第1の発明では、絞り駆動装置(100)は、絞り羽根の開閉により、アイリスとシャッタとを制御する。その絞り羽根を開閉するためのモータ(46)が設けられ、第1回転制御手段(18b,26,48,SW1,SW4)は、アイリスの制御時にそのモータの回転軸を絞り羽根を開く方向に回転させる。また、第2回転制御手段(18b,26,48,SW2,SW3)は、シャッタの制御時に上記のモータの回転軸を閉じる方向に回転させる。第1回転制御手段は、モータへの電源の供給および停止を切り替えるための第1電源制御手段(SW1,SW4)および前記モータと前記第1電源制御手段との間に設けられたローパスフィルタ(48)を含む。一方、第2回転制御手段は、モータへの電源の供給および停止を切り替えるための第2電源制御手段(SW2,SW3)のみを含む。したがって、アイリスの制御時には、ローパスフィルタ(LPF)を通して、モータに電源が付与され、一方、シャッタの制御時には、アイリスの制御時とは逆極性で、LPFを通さずに、モータに電源が付与される。
第1の発明によれば、アイリスを制御する場合にLPFを使用し、シャッタを制御する場合にLPFを使用しないで、共通のモータを駆動するので、絞り機構の径の大きさを安定して制御することができ、したがって、露光量を正しく調整することができる。また、シャッタを制御する場合には、時間遅延や電圧降下が生じないため、電源の電圧を高く設定しなくてもモータの十分な駆動トルクが得られ、しかも、シャッタ動作を高速に行うことができる。つまり、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御することができる。
第2の発明は、絞り羽根の開閉により、アイリスとシャッタとを制御する絞り駆動装置において、絞り羽根を開閉するためのモータ、モータよりも電源側に設けられ、当該モータに付与する電圧を整形するフィルタ、電源と前記フィルタとの間に設けられ、当該電源からの電圧を第1極性で前記モータに供給および停止する第1スイッチ、モータと接地との間に設けられ、前記第1スイッチと連動して前記電源からの電圧を前記第1極性で前記モータに供給および停止する第2スイッチ、電源と前記モータとの間に設けられ、当該電源からの電圧を前記第1極性とは逆の第2極性で前記モータに供給および停止するための第3スイッチ、およびモータと接地との間に設けられ、前記第3スイッチと連動して前記電源からの電圧を前記第2極性で前記モータに供給および停止する第4スイッチを備え、アイリスの制御時に、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオンするとともに、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチをオフし、前記シャッタの制御時に、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオフするとともに、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチをオンすることを特徴とする、絞り駆動装置である。
第2の発明では、絞り駆動装置(100)は、絞り羽根の開閉により、アイリスとシャッタとを制御する。その絞り羽根を開閉するためのモータ(46)が設けられる。また、絞り駆動装置には、フィルタ(48)が上記のモータよりも電源側に設けられ、このモータに付与する電圧を整形する。第1スイッチ(SW1)は、電源とフィルタとの間に設けられ、当該電源からの電圧を、第1極性でフィルタを通してモータに供給および停止する。第2スイッチ(SW4)は、モータと接地との間に設けられ、第1スイッチと連動して、電源からの電圧を、第1極性でモータに供給および停止する。また、第3スイッチ(SW2)は、電源と前記モータとの間に設けられ、当該電源からの電圧を、第1極性とは逆の第2極性で、フィルタを通さずにモータに供給および停止する。第4スイッチ(SW3)は、モータと接地との間に設けられ、第3スイッチと連動して、電源からの電圧を、第2極性でモータに付与および停止する。アイリスを制御する場合には、第1スイッチおよびこれに連動する第2スイッチをオンするとともに、第3スイッチおよびこれに連動する第4スイッチをオフするによって、フィルタを通した電源の電圧が第1極性でモータに付与される。一方、シャッタを制御する場合には、第1スイッチおよび第2スイッチをオフするとともに、第3スイッチおよび第4スイッチがオンすることによって、フィルタを通さずに電源の電圧が第2極性でモータに付与される。これによって、アイリスの制御時には、絞り羽根が開き、シャッタの制御時には、絞り羽根が閉じる。
第2の発明においても、第1の発明と同様に、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御することができる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に記載の絞り駆動装置を用いた、撮像装置である。
第3の発明においても、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御することができる。
第4の発明は、抵抗およびコンデンサで構成されたローパスフィルタを一方の電源端子に接続したモータを駆動するための集積回路であって、ローパスフィルタを通して前記モータに電源を供給および停止するための第1電源制御手段、およびローパスフィルタを通さずに、前記第1電源制御手段とは逆極性で前記モータに電源を供給および停止するための第2電源制御手段を備える、集積回路である。
第4の発明では、集積回路(18b)は、抵抗(R)およびコンデンサ(C)で構成されたローパスフィルタ(48)を、一方の電源端子に接続したモータ(46)を駆動する。第1電源制御手段(SW1,SW4)は、ローパスフィルタ(LPF)を通して、モータに電源を供給および停止する。一方、第2電源制御手段(SW2,SW3)は、LPFを通さずに、第1電源制御手段とは逆極性でモータに電源を供給および停止する。
第4の発明によれば、LPFによる安定した駆動電圧により一方向にモータ軸が回転するようにモータを制御するとともに、LPFによる時間遅れや電圧降下の無い駆動電圧によりモータ軸が逆方向に回転するようにモータを制御することができる。したがって、上記の絞り駆動装置の発明やそれを用いた撮像装置の発明に適用することができる。
第5の発明は第4の発明に従属し、第1電源制御手段は、ローパスフィルタと電源との間に設けられる第1スイッチ、およびモータの他方の電源端子と接地との間に設けられ、第1スイッチと連動する第2スイッチを含み、第2電源制御手段は、モータの他方の電源端子と電源との間に設けられる第3スイッチ、およびモータの一方の電源端子と接地との間に設けられ、第3スイッチと連動する第4スイッチを含む。
第5の発明では、第1電源制御手段は、LPFと電源との間に設けられる第1スイッチ(SW1)およびモータの他方の電源端子と接地との間に設けられ、第1スイッチと連動する第2スイッチ(SW4)を含む。また、第2電源制御手段は、モータの他方の電源端子と電源との間に設けられる第3スイッチ(SW2)およびモータの一方の電源端子と接地との間に設けられ、第3スイッチと連動する第4スイッチ(SW3)を含む。したがって、たとえば、アイリスを制御する場合には、第1スイッチおよび第2スイッチをオンし、第3スイッチおよび第4スイッチをオフすることにより、電源からの電圧がLPFを通してモータに付与される。一方、シャッタを制御する場合には、第1スイッチおよび第2スイッチをオフし、第3スイッチおよび第4スイッチをオンすることにより、電源からの電圧がアイリスの制御の場合と逆極性で、LPFを通さずにモータに付与される。
第5の発明によれば、Hブリッジ回路を変形することにより、LPFを通して電源をモータに付与したり、LPFを通さずに逆極性で電源をモータに付与したりすることができる。
第6の発明は、第5の発明に従属し、第2スイッチと第3スイッチとは連結され、その連結点がモータの他方の電源端子に接続される。
第6の発明では、第2スイッチと第3スイッチとは直列に連結され、その連結点がモータの他方の電源端子に接続される。したがって、たとえば、集積回路を1チップで構成する場合には、第1スイッチとLPFとを連結するための出力端子(S1)、第3スイッチとモータの一方の電源端子とを連結するための出力端子(S3)、および上記連結点とモータの他方の電源端子とを連結するための出力端子(S2)を設けるようにすればよい。
第6の発明によれば、3つの出力端子を設けるだけで、LPFが一方の電源端子に接続されたモータを正転および逆転させることができる。
第7の発明は第6の発明に従属し、第2スイッチと第3スイッチとを外部で連結するようにした。
第7の発明では、たとえば、第6の発明における連結点をチップの外部に設けるので、第2スイッチと第3スイッチとのそれぞれに接続される出力端子(S2a,S2b)がチップに設けられる。したがって、4つの出力端子(S1,S2a,S2b,S3)が設けられる。この場合には、モータの一方の電源端子をLPFを介して出力端子(S2a)に接続し、モータの一方の電源端子をそのまま出力端子(S2b)に接続し、モータの他方の電源端子を2つの出力端子(S1,S3)にそれぞれ接続するように、モータを駆動する側の回路構成を変更することができる。ただし、アイリスおよびシャッタを制御する場合のスイッチの制御を変更する必要がある。
第7の発明によれば、4つの出力端子を設けることにより、3つの出力端子を設ける場合よりも、モータを駆動する側の回路の制約を緩和することができる。
この発明によれば、アイリスを制御する場合にLPFを使用し、シャッタを制御する場合にLPFを使用しないで、共通のモータを駆動するので、絞り機構の径の大きさを安定して制御することができ、したがって、露光量を正しく調整することができる。また、シャッタを制御する場合には、時間遅延や電圧降下が生じないため、電源の電圧を高く設定しなくてもモータの十分な駆動トルクが得られ、しかも、シャッタ動作を高速に行うことができる。つまり、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御することができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この実施例の撮像装置としてのディジタルカメラ10は、フォーカスレンズ12および絞りユニット14を含み、フォーカスレンズ12および絞りユニット14を経た被写体の光学像は、イメージャ16の撮像面に照射され、光電変換を施される。これによって、被写体像を表す電荷が生成される。また、レンズ12はドライバ18aによって駆動され、絞りユニット14はドライバ18bによって駆動され、そして、イメージャ16はドライバ18cによって駆動される。ただし、ドライバ18a−18cは、ディジタルカメラ10の全体制御を司るCPU26の指示(命令)に従って駆動される。
キー入力装置28に設けられる電源キー(図示せず)が操作されると、CPU26は、撮像タスクの下でスルー画像処理を開始するべく、ドライバ18cに露光動作および間引き読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18cは、図示しないSG(Signal Generator)から周期的に発生する垂直同期信号に応答して、撮像面を露光し、かつ撮像面で生成された電荷の一部をラスタスキャン方式で読み出す。イメージャ16からは、読み出された電荷に基づく低解像度の生画像信号が周期的に出力される。
前処理回路20は、イメージャ16から出力された生画像信号にCDS(Correlated Double Sampling),AGC(Automatic Gain Control),A/D変換などの処理を施し、ディジタル信号である生画像データを出力する。出力された生画像データは、メモリコントローラ30を通してSDRAM32の生画像エリア32aに書き込まれる。
後処理回路34は、生画像エリア32aに格納された生画像データを、メモリ制御回路30を通して読み出し、読み出された生画像データに白バランス調整、色分離、YUV変換などの処理を施す。これによって生成されたYUV形式の画像データは、メモリコントローラ30を通してSDRAM32のYUV画像エリア32bに書き込まれる。
LCDドライバ36は、YUV画像エリア32bに格納された画像データを、メモリコントローラ30を通して繰り返し読み出し、読み出した画像データに基づいてLCD38を駆動する。この結果、被写体のリアルタイム動画像(スルー画像)がLCD38の表示画面に表示される。
図2を参照して、撮像面の中央には評価エリアEVAが割り当てられる。評価エリアEVAは水平方向および垂直方向の各々において16分割され、256個の分割エリアが評価エリアEVAを形成する。また、前処理回路20は、上述した処理に加えて、生画像データを簡易的にRGBデータに変換する簡易RGB変換処理を実行する。
AE(Automatic Exposure)/AWB(Automatic White-Balance)評価回路22は、前処理回路20によって生成されたRGBデータのうち、評価エリアEVAに属するRGBデータを、垂直同期信号が発生する毎に積分する。これによって、256個の積分値つまり256個のAE/AWB評価値が、垂直同期信号に応答して、AE/AWB評価回路22からCPU26に出力される。
また、AF(Auto Focus)評価回路24は、前処理回路20から出力されたRGBデータのうち同じ評価エリアEVAに属するGデータの高周波成分を抽出し、抽出された高域周波数成分を垂直同期信号が発生する毎に積分する。これによって、256個の積分値つまり256個のAF評価値が、垂直同期信号に応答して、AF評価回路24からCPU26に出力される。
CPU26は、AE/AWB評価回路22からの出力に基づくスルー画像用AE/AWB処理をスルー画像処理と並列して実行し、適正評価値(適正EV値)および適正白バランス調整ゲイン値を算出する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間は、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。また、算出された適正白バランス調整ゲインは、後処理回路34に設定される。この結果、スルー画像の明るさおよび白バランスが適度に調整される。
CPU26はまた、スルー画像処理と並列するコンティニュアスAFタスクの下で、AF評価回路24からの出力に基づくスルー画像用AF処理を実行する。フォーカスレンズ12は、AF評価回路24からの出力がAF起動条件を満足するとき、ドライバ18aによって合焦点ないし合焦位置に設定される。これによって、スルー画像のフォーカスが適度に調整される。
また、キー入力装置28に設けられるシャッタボタン(図示せず)が半押しされると、CPU26は、コンティニュアスAFタスクを中断し、記録用AF処理を撮像タスクの下で実行する。記録用AF処理もまた、AF評価回路24の出力に基づいて実行される。これによって、フォーカスが厳格に調整される。続いて、CPU26は、AE/AWB評価回路22の出力に基づいて記録用AE処理を実行し、最適評価値(最適EV値)を算出する。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、スルー画像の明るさが厳格に調整される。
さらに、シャッタボタンが全押しされると、CPU26は、記録処理のために、ドライバ18cに露光動作および全画素読み出し動作を1回ずつ実行することを命令し、さらにI/F(インターフェイス)40を起動する。ドライバ18cは、垂直同期信号に応答して撮像面を露光し、これによって、生成された電荷の全てをラスタスキャン方式で撮像面から読み出す。イメージャ16からは、高解像度を有する1フレームの生画像信号が出力される。
イメージャ16から出力された生画像信号は前処理回路20によって生画像データに変換され、変換された生画像データはメモリコントローラ30によってSDラム32の記録画像エリア32cに書き込まれる。CPU26は、記録画像エリア32cに格納された生画像データに基づいて最適白バランス調整ゲインを算出し、算出した最適白バランス調整ゲインを後処理回路34に設定する。
後処理回路34は、SDRAM32の生画像エリア32aに格納された生画像データを、メモリコントローラ30を通して読み出し、読み出した生画像データを、最適白バランスを有するYUV形式の画像データに変換し、変換された画像データを、メモリコントローラ30を通して記録画像エリア32cに書き込む。I/F40は、こうして記録画像エリア32cに格納された画像データを、メモリコントローラ30を通して読み出し、読み出した画像データをファイル形式で記録媒体42に記憶する。
CPU26は、また、AE/AWB処理およびAF処理のために参照されるパラメータ調整エリアADJの位置および形状を、調整エリア制御タスクの下で定義する。この実施例では、簡単のため、評価エリアEVA全体が、パラメータ調整エリアADJとして定義される。
なお、詳細な説明は省略するが、ディジタルカメラ10がスルー画像から人物の顔を検出し、検出した顔に対応する大きさの枠(顔枠)を決定した場合には、評価エリアEVAを形成する256個の分割エリアのうち、顔枠内のエリアを覆う一部の分割エリアが、パラメータ調整エリアADJとして定義される。ただし、複数の人物の顔を検出している場合には、各顔枠内のエリアを覆う一部の分割エリアが、パラメータ調整エリアADJとして定義される。
上述したスルー画像用AE/AWB処理および記録用AE/AWB処理は、AE/AWB評価回路22から出力された256個のAE/AWB評価値のうち、パラメータ調整エリアADJに属するAE/AWB評価値に基づいて実行される。また、スルー画像用AF処理および記録用AF処理も、AF評価回路24から出力された256個のAF評価値のうち、パラメータ調整エリアADJに属するAF評価値に基づいて実行される。これによって、露光量やフォーカスなどの撮像パラメータの調整精度が向上する。
上述したような、撮像タスク、調整エリア制御タスクおよびコンティニュアスAFタスクのそれぞれに対応する制御プログラムが、フラッシュメモリ44に記憶されている。
このようなディジタルカメラ10では、アイリスとシャッタとは、絞りユニット14を駆動することにより制御される。図示は省略するが、絞りユニット14には、たとえばガルバノ式のアイリス機構が設けられており、モータ46(図3および図5参照)の回転(駆動)によって、そのアイリス機構の一部を構成する絞り羽根は開閉される。たとえば、モータ46の回転軸(図示せず)が正転することにより、絞り羽根が開き、露光量が調整される。一方、モータ46の回転軸が逆転することにより、絞り羽根が閉じて、シャッタ動作が行われる。
このように、共通のモータ46を用いて、アイリスとシャッタとの両方を制御する場合には、図6に示したような従来のHブリッジ回路を用いるのが一般的である。しかし、図6に示したHブリッジ回路を用いた場合には、モータ46の回転軸を正転させる場合および逆転させる場合のいずれの場合にも、LPFが機能してしまい、そのLPFを構成するコンデンサによって、モータ46の駆動電圧の立ち上がりが遅れ(時間遅延が生じ)、シャッタを高速にできない。また、LPFを構成する抵抗により、電圧降下が生じてしまい、シャッタ時にトルク不足になってしまう。この電圧降下に対応するため、主電源ないし定電圧源の電圧を予め高く設定した場合には、電力消費が増大してしまうという問題が新たに生じてしまう。
このような問題を回避するために、この実施例では、Hブリッジ回路を変形して、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御するようにしてある。
具体的な絞り駆動装置100の一例が図3に示される。図3に示すように、絞り駆動装置100は、図1に示したドライバ18bを含む。ドライバ18bは、4つのスイッチ素子(スイッチSW1,SW2,SW3,SW4)を含む。図3から分かるように、スイッチSW1の一方の端子S11とスイッチSW2の一方の端子S21とが、定電圧源に接続される。スイッチSW1の他方の端子S12は、ドライバ18bの出力端子S1に接続される。また、スイッチSW2の他方の端子S22は、スイッチSW4の一方の端子S41に接続される。また、スイッチSW2の端子S22とスイッチSW4の端子S41とは、ドライバ18bの出力端子S2に接続される。スイッチSW3の一方の端子S31は、ドライバ18bの出力端子S3に接続される。そして、スイッチSW3の他方の端子S32とスイッチSW4の他方の端子S42とは、接地される。
また、ドライバ18bの外部であり、出力端子S1には、抵抗Rの一方端が接続され、その他方端はモータ46の一方の電源端子(図示せず)に接続される。また、抵抗Rとモータ46との接続点には、コンデンサCの一方端が接続され、その他方端は接地される。つまり、抵抗RとコンデンサCとの並列回路によって、LPF48が構成される。また、出力端子S2には、モータ46の他方の電源端子(図示せず)が接続される。さらに、出力端子S3には、モータ46の一方の電源端子がそのまま接続される。
このような絞り駆動装置100では、スイッチSW1とスイッチSW4とがオンされ、スイッチSW2とスイッチSW3とがオフされることにより、定電圧源の電圧VccがLPF48によって降圧および整流された電圧がモータ46に付与され、モータ46の回転軸が一方向に回転(たとえば、正転)される。これによって、アイリスが制御され、この実施例では、絞りユニット14に設けられる絞り羽根(図示せず)が開き、絞り量すなわち露光量が調整される。また、スイッチSW1とスイッチSW4とがオフされ、スイッチSW2とスイッチSW3とがオンされることにより、定電圧源の電圧VccがLPF48を通さずにモータ46に付与され、モータ46の回転軸が逆方向に回転(逆転)される。これによって、シャッタが制御され、この実施例では、絞り羽根が閉じて、シャッタ動作が行われる。
なお、当然のことではあるが、図3からも分かるように、シャッタを制御する場合には、アイリスを制御する場合とは逆の極性で、モータ46に電圧が付与される。
このように、アイリスを制御する場合には、LPF48によって、定電圧源の電圧Vccが降圧および整流された電圧がモータ46に与えられるため、絞り羽根の径の大きさを安定して制御することができる。これは、リプルのようなノイズの影響を受けることが無いためである。したがって、露光量を正しく調整(設定)することができる。一方、シャッタを制御する場合には、LPF48を介さずに、定電圧源の電圧Vccがモータ46にほとんどそのまま与えられるため、つまりLPF48による時間遅延および電圧降下が無いため、モータ46は十分な駆動トルクを得ることができ、シャッタ動作を高速に行うことができる。
詳細な説明は省略するが、スイッチSW1−SW4のオン/オフは、図1に示したCPU26によって制御され、上述したように、スイッチSW1とスイッチSW4とが連動され、スイッチSW2とスイッチSW3とが連動される。
図4には、図3に示した絞り駆動装置100と同じ回路構成で、実際のディジタルカメラ10で用いられるドライバ18bを含む絞り駆動装置100の例が示される。たとえば、ドライバ18bは、1チップのIC(モータドライバIC)であり、スイッチSW1−SW4は、CMOSトランジスタである。ただし、CMOSトランジスタに代えて、バイポーラトランジスタのような他のスイッチ素子を使用することも可能である。図4に示す例では、スイッチSW1およびスイッチSW2が、N型のMOSトランジスタであり、スイッチSW3およびスイッチSW4が、P型のMOSトランジスタである。ただし、これは、単なる一例であり、MOSトランジスタの種類が限定される必要はない。
なお、図4に示す絞り駆動装置100の他の構成および動作は、図3に示した絞り駆動装置100と同じであるため、重複した説明は省略する。
図5には、絞り駆動装置100の他の例が示される。この他の例の絞り駆動装置100では、スイッチSW2の端子S22およびスイッチSW4の端子S41のそれぞれが、モータドライブIC(ドライバ18b)の外部で連結されて、その連結点がモータ46の他方の電源端子に接続されるようにしてある以外は、図3に示した絞り駆動装置100と同じであるため、重複した説明は省略することにする。
図5からも分かるように、他の例の絞り駆動装置100では、スイッチSW1の端子S22は出力端子S2aに接続され、スイッチSW4の端子S41は出力端子S2bに接続される。また、出力端子S2aおよび出力端子S2bが接続されて、その接続点がモータ46の他方の電源端子に接続される。
このように、図3および図4に示した絞り駆動装置100では、ドライバ18bすなわちモータドライブICの3つの出力端子S1,S2,S3を使用して、モータ46およびLPF48で構成されるモータ制御回路が当該ドライバ18bに接続される。一方、図5に示す絞り駆動装置100では、ドライバ18b(モータドライブIC)の4つの出力端子S1,S2a,S2b,S3を使用して、モータ制御回路がドライバ18bに接続される。
ここで、図3および図4に示した絞り駆動装置100では、ドライバ18b(モータドライブIC)の3つの端子を使用するので、4つの端子を使用する図5の絞り駆動装置100に比べて、ピンの数(端子数)を少なくすることができる。ただし、モータ制御回路の構成が固定されてしまう。この点、図5に示す絞り駆動装置100のドライバ18bを用いる場合には、出力端子S1とS3とを連結して、その連結点をモータ46の他方の電源端子に接続し、出力端子S2aに抵抗Rを接続し、そして、出力端子S2bに抵抗Rとモータ46との接続点を接続するようにしても、アイリスおよびシャッタを制御することができる。かかる場合には、モータ46の回転方向が、図5を用いて説明した場合と逆になるため、モータ46の設置方法などを変更する必要がある。このように、図5に示す絞り駆動装置100では、図3および図4に示した絞り駆動装置100よりもモータ制御回路側の制約が少ないという利点がある。ただし、ドライバ18b(モータドライブIC)のピンの数が多くなってしまう。
なお、図示は省略するが、図5に示した絞り駆動装置100と同じ構成で、実際のディジタルカメラ10で用いられるドライバ18bを含む絞り駆動装置100を構成する場合には、図4に示した場合と同様に、スイッチSW1−SW4としてCMOSトランジスタなどのスイッチ素子を用いるようにすればよい。
この実施例によれば、Hブリッジ回路を変形することにより、アイリスを制御する場合にLPFを使用し、シャッタを制御する場合にLPFを使用しないで、共通のモータを駆動するので、絞り機構の径の大きさを安定して制御することができ、したがって、露光量を正しく調整することができる。また、シャッタを制御する場合には、時間遅延や電圧降下が生じないため、電源の電圧を高く設定しなくてもモータの十分な駆動トルクが得られ、しかも、シャッタ動作を高速に行うことができる。つまり、無駄な消費電力を省いて、アイリスおよびシャッタを共通のモータを用いて適切に制御することができる。
なお、この実施例では、図1に示したディジタルカメラのような撮像装置にのみ、絞り駆動装置を適用した場合について説明したが、共通(単一)のモータを用いて、アイリスおよびシャッタを制御する撮像装置であれば、他の構成のものにも適用できることは言うまでもない。
また、この実施例では、絞りユニットを駆動するためのドライバがICで構成される場合について説明したが、ドライバはICで構成されていなくても、この実施例の効果が得られることは勿論である。
10 …ディジタルカメラ
14 …絞りユニット
16 …イメージャ
22 …AE/AWB評価回路
24 …AF評価回路
26 …CPU
32 …SDRAM
44 …フラッシュメモリ
46 …モータ
48 …LPF
100 …絞り駆動装置
14 …絞りユニット
16 …イメージャ
22 …AE/AWB評価回路
24 …AF評価回路
26 …CPU
32 …SDRAM
44 …フラッシュメモリ
46 …モータ
48 …LPF
100 …絞り駆動装置
Claims (7)
- 絞り羽根の開閉により、アイリスとシャッタとを制御する絞り駆動装置において、
前記絞り羽根を開閉するためのモータ、
前記アイリスの制御時に前記モータの回転軸を前記絞り羽根を開く方向に回転させる第1回転制御手段、および
前記シャッタの制御時に前記モータの回転軸を前記絞り羽根を閉じる方向に回転させる第2回転制御手段を備え、
前記第1回転制御手段は、前記モータへの電源の供給および停止を切り替えるための第1電源制御手段および前記モータと前記第1電源制御手段との間に設けられたローパスフィルタを含み、
前記第2回転制御手段は、前記モータへの電源の供給および停止を切り替えるための第2電源制御手段のみを含むことを特徴とする、絞り駆動装置。 - 絞り羽根の開閉により、アイリスとシャッタとを制御する絞り駆動装置において、
前記絞り羽根を開閉するためのモータ、
前記モータよりも電源側に設けられ、当該モータに付与する電圧を整形するフィルタ、
前記電源と前記フィルタとの間に設けられ、当該電源からの電圧を第1極性で前記モータに供給および停止する第1スイッチ、
前記モータと接地との間に設けられ、前記第1スイッチと連動して前記電源からの電圧を前記第1極性で前記モータに供給および停止する第2スイッチ、
前記電源と前記モータとの間に設けられ、当該電源からの電圧を前記第1極性とは逆の第2極性で前記モータに供給および停止するための第3スイッチ、および
前記モータと接地との間に設けられ、前記第3スイッチと連動して前記電源からの電圧を前記第2極性で前記モータに供給および停止する第4スイッチを備え、
前記アイリスの制御時に、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオンするとともに、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチをオフし、前記シャッタの制御時に、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチをオフするとともに、前記第3スイッチおよび前記第4スイッチをオンすることを特徴とする、絞り駆動装置。 - 請求項1または2記載の絞り駆動装置を用いた、撮像装置。
- 抵抗およびコンデンサで構成されたローパスフィルタを一方の電源端子に接続したモータを駆動するための集積回路であって、
前記ローパスフィルタを通して前記モータに電源を供給および停止するための第1電源制御手段、および
前記ローパスフィルタを通さずに、前記第1電源制御手段とは逆極性で前記モータに電源を供給および停止するための第2電源制御手段を備える、集積回路。 - 前記第1電源制御手段は、前記ローパスフィルタと前記電源との間に設けられる第1スイッチ、および前記モータの他方の電源端子と接地との間に設けられ、前記第1スイッチと連動する第2スイッチを含み、
前記第2電源制御手段は、前記モータの前記他方の電源端子と前記電源との間に設けられる第3スイッチ、および前記モータの前記一方の電源端子と接地との間に設けられ、前記第3スイッチと連動する第4スイッチを含む、請求項4記載の集積回路。 - 前記第2スイッチと前記第3スイッチとは連結され、その連結点が前記モータの他方の電源端子に接続される、請求項5記載の集積回路。
- 前記第2スイッチと前記第3スイッチとを外部で連結するようにした、請求項6記載の集積回路。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008331029A JP2010152150A (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 絞り駆動装置およびそれを用いた撮像装置並びにそれらに用いられる集積回路 |
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JP2008331029A JP2010152150A (ja) | 2008-12-25 | 2008-12-25 | 絞り駆動装置およびそれを用いた撮像装置並びにそれらに用いられる集積回路 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111263056A (zh) * | 2018-11-30 | 2020-06-09 | 日本电产科宝株式会社 | 叶片操作装置以及叶片操作方法 |
-
2008
- 2008-12-25 JP JP2008331029A patent/JP2010152150A/ja not_active Withdrawn
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