JP2004363778A - 撮像装置 - Google Patents

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Toshihito Kido
稔人 木戸
Tsutomu Honda
努 本田
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Abstract

【課題】低コストで、かつスミアの発生を防止しつつ、高速のシャッタ速度を実現することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】レンズシャッタ44を用いた露出制御では、レンズシャッタが各絞り値に対応する口径に設定された状態で、レンズシャッタ制御信号によってレンズシャッタによる光路の遮断開始が指示され(時刻t20)、実際にレンズシャッタが閉まり始める時刻t21に電子シャッタクリアパルスSubに応答して撮像センサ内に蓄積された信号電荷を排出し、本撮影の信号電荷の蓄積を開始する。そして、各絞り値に対してレンズシャッタで露出制御可能な最も高速側のシャッタ速度値(限界シャッタ速度値)以上のシャッタ速度値で撮影する際には、レンズシャッタを用い、限界シャッタ速度値未満のシャッタ速度値で撮影する際には、レンズシャッタを用いず、電子シャッタ機能を用いて露出制御を行う。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置における露出制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラ本体の小型化が進んでおり、デジタルカメラに用いられるCCD撮像素子(以下、「CCD」と略称する)は、小型化、高画素数化される傾向にある。特にプログレッシブタイプのCCDでは、垂直転送CCDの遮光膜が極めて微細となるため、垂直転送CCDの遮光が不十分となり、電子シャッタによって露光を終了しても、垂直転送CCDに不要な電荷が流れ込み、いわゆるスミアの発生を招く。
【0003】
このようなスミアの発生を防止するために、メカニカルシャッタ(以下、「メカシャッタ」と略称する)による遮光が必要となるが、メカシャッタでは、開閉にある程度の動作時間を要するため、メカシャッタのみでは高速のシャッタ速度を実現することができない。そこで、メカシャッタと電子シャッタとを併用し、高速のシャッタ速度の場合には電子シャッタを用い、低速のシャッタ速度の場合にはメカシャッタを用い、中間のシャッタ速度の場合には電子シャッタとメカシャッタのいずれかを選択的に用いて露光時間を制御するデジタルカメラが提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
そして、スミアの発生を極力防止するためには、なるべく高速のシャッタ速度まで、垂直転送CCDの確実な遮光が可能なメカシャッタを用いて露光時間を制御するのが好ましい。
【0005】
このような技術に関する先行技術文献としては、以下のようなものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開平2002−176588号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記メカシャッタと電子シャッタとを併用したデジタルカメラは、メカシャッタとしてフォーカルプレーンシャッタを用いたものであり、フォーカルプレーンシャッタを用いて精度良く高速のシャッタ速度を実現しようとすると、大幅なコストアップを招く。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、低コストで、かつスミアの発生を防止しつつ、高速のシャッタ速度を実現することができる撮像装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明は、被写体からの光路の遮断および開放によって露光時間を制御するメカシャッタと、撮像素子の電気的な状態の制御によって露光時間を制御する電子シャッタ機能とを用いて露出制御を行う撮像装置であって、前記光路上に、開放度合いが変更可能に設けられた絞りと、シャッタ速度値が所定値以上の場合には、前記メカシャッタを用いた第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が前記所定値未満の場合には、前記メカシャッタを用いず、前記電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御を行う制御手段と、を備え、前記所定のシャッタ速度値が、絞り値に応じて異なることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、被写体からの光路の遮断および開放によって露光時間を制御するメカシャッタと、撮像素子の電気的な状態の制御によって露光時間を制御する電子シャッタ機能とを用いて露出制御を行う撮像装置であって、前記光路上に、開放度合いが変更可能に設けられた絞りと、前記光路上に、焦点距離が変更可能に設けられた光学部材と、シャッタ速度値が所定値以上の場合には、前記メカシャッタを用いた第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が前記所定値未満の場合には、前記メカシャッタを用いず、前記電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御を行う制御手段と、前記所定のシャッタ速度値を、前記焦点距離に応じて変更する変更手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の撮像装置であって、前記メカシャッタが、前記絞りとして機能することを特徴とする。
【0012】
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の撮像装置であって、前記撮像素子が、プログレッシブタイプのCCDであることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の撮像装置であって、前記制御手段が、シャッタ速度値が前記所定値以上の場合、前記メカシャッタによる前記光路の遮断開始を指示した後に、前記電子シャッタ機能によって露光を開始するように制御することを特徴とする。
【0014】
また、請求項6の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の撮像装置であって、前記制御手段が、シャッタ速度値が前記所定値以上の場合、前記メカシャッタによる前記光路の遮断完了後であって、前記撮像素子に蓄積された信号電荷が当該撮像素子に設けられた電荷転送路による転送開始前に、前記電荷転送路内の不要な電荷を排除するように制御することを特徴とする。
【0015】
また、請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の撮像装置であって、前記被写体の輝度に拘わらず、前記制御手段が前記第1の露出制御を行う撮影モードに設定する設定手段をさらに備えることを特徴とする。
【0016】
なお、本明細書では、同義である「露光時間が短い」と「シャッタ速度が速い(高速)」とを、また、「露光時間が長い」と「シャッタ速度が遅い(低速)」とを、夫々適宜使い分ける。また、シャッタ速度を時間的な定量値として表す文言として「シャッタ速度値」を用いる。即ち、シャッタ速度値が大である、とは露光時間が長い(シャッタ速度が遅い)ことを意味し、シャッタ速度値が小である、とは露光時間が短い(シャッタ速度が速い)ことを意味する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
<1.撮像装置の要部構成>
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置1の要部構成を示す図である。ここで、図1(a)〜(c)は、それぞれ撮像装置1の正面図、背面図および上面図に相当している。
【0019】
撮像装置1は、デジタルカメラとして構成されており、撮影レンズ10を備えている。また、撮像装置1の前面には、被写体に関する測光を行って、輝度信号を生成する測光センサ11が設けられている。
【0020】
撮像装置1は、その上面に撮影モード切替スイッチ12、シャッタボタン13、および露出制御モード切替スイッチ14が設けられている。
【0021】
撮影モード切替スイッチ12は、被写体を撮像して記録する撮影モード(RECモード)と、メモリカード9(図2参照)に記録された画像を再生する再生モード(PLAYモード)とを切り替えるためのスイッチである。
【0022】
露出制御モード切替スイッチ14は、絞り値の設定を優先させる露出制御モード(絞り優先モード)、シャッタ速度の設定を優先させる露出制御モード(シャッタ速度優先モード)、およびスミアの発生を防止する露出制御モード(スミアレスモード)などの各種露出制御モードを選択設定するためのスイッチである。なお、各種露出制御モードの種類、ならびに具体的な制御内容については、後程詳述する。
【0023】
シャッタボタン13は、半押し状態(S1オン状態)と、さらに押し込まれた全押し状態(S2オン状態)とを検出可能な2段階スイッチになっている。上記の撮影モードにおいてシャッタボタン13が半押しされると、フォーカス/ズームモータドライバ47(図2参照)が駆動されて、合焦位置に撮影レンズ10を移動させる動作が行われる。一方、撮影モードにおいてシャッタボタン13が全押しされると、本撮影動作、つまり記録用の撮影動作が行われる。なお、本撮影動作では、露出制御モード切替スイッチ14によって設定された露出制御モードに応じた露出制御が行われる。
【0024】
撮像装置1の背面には、撮影された画像などを表示するLCD(Liquid Crystal Display)モニタ42と、光学ファインダー43と、コマ送り・ズームスイッチ15とが設けられている。
【0025】
コマ送り・ズームスイッチ15は、4つのボタンで構成され、再生モードにおける記録画像のコマ送りや、撮影時のズーミングを指示するためのスイッチである。また、コマ送り・ズームスイッチ15は、撮影モードに設定されている場合であって、露出制御モードが絞り優先モードやシャッタ速度優先モードなどに設定されている場合には、優先させたい絞り値やシャッタ速度を切替・設定可能なスイッチとしても機能する。
【0026】
図2は、撮像装置1の機能ブロックを示す図である。
【0027】
撮像装置1は、撮像センサ16と、撮像センサ16にデータ伝送可能に接続する信号処理部2と、信号処理部2に接続する画像処理部3と、画像処理部3に接続するカメラ制御部40とを備えている。なお、撮像センサ16および信号処理部2が、被写体に係る画像信号を生成する手段として機能する。
【0028】
撮像センサ16は、R(赤)、G(緑)、B(青)の原色透過フィルターが市松状に配列された単板の画素配列を有するエリアセンサ(CCD撮像素子)として構成されている。また、撮像センサ16は、全画素読み出しタイプ(プログレッシブタイプ)のCCD撮像素子となっており、電気的な状態を制御することによって露光時間を制御する電子シャッタ機能を有している。
【0029】
この撮像センサ16では、被写体からの光を信号電荷に変換して蓄積し、センサーゲートパルスに応答して、この信号電荷を撮像センサ16内の垂直転送路(垂直転送CCD)にシフトして、垂直転送CCD(V−CCD)および水平転送路(水平転送CCD)によって転送し、バッファを介して読み出し、出力される。
【0030】
この撮像センサ16では、蓄積される信号電荷をn基板に排出する駆動(以下、「オーバーフロードレイン駆動」と称する)と、センサーゲートパルスに応答したV−CCDへの信号電荷のシフトにより、電子シャッタ機能による露光制御が実現される。なお、信号電荷をn基板に排出するためのパルスを電子シャッタクリアパルスSubと以下称する。
【0031】
また、撮像センサ16では、V−CCDから水平転送CCD(H−CCD)への信号電荷の転送速度を3段階に変化させた転送モード(高速転送モード、通常転送モード、低速転送モード)を有している。なお、ここでは、例えば、通常転送モードの転送速度を基準とした場合に、高速転送モードの転送速度が8倍、低速転送モードの転送速度が1/4倍となっている。
【0032】
また、撮像センサ16は、本撮影時に、画素配列の全てを対象として、画像信号を読出すモード(以下、「全画素読出しモード」と称する)と、撮影待機状態におけるライブビュー表示時に、全画素配列のうち垂直方向に1/8間引いた画素について画像信号を読出すモード(以下、「モニタリングモード」と称する)とを備えている。
【0033】
信号処理部2は、CDS21、AGC22、およびA/D変換部23を有している。
【0034】
撮像センサ16で取得されて出力されるアナログ画像信号は、CDS21でサンプリングされノイズが除去された後、増幅手段として働くAGC22によりアナログゲインが乗算されて感度補正が行われる。
【0035】
A/D変換部23は、AGC22で正規化されたアナログ信号をデジタル化する。デジタル変換された画像信号は、画像処理部3で所定の画像処理が施されて画像ファイルが生成される。
【0036】
画像処理部3は、CPUおよびメモリを有しており、RAW補間部30、デジタル処理部3P、および画像圧縮部35を備えている。また、画像処理部3は、測距演算部36、OSD部37、ビデオエンコーダ38、およびメモリカードドライバ39を備えている。この画像処理部3は、画像信号に対して画像処理を行う手段として機能する。
【0037】
デジタル処理部3Pは、画素補間部31、解像度変換部32、ホワイトバランス制御部33、およびガンマ補正部34を有している。
【0038】
画像処理部3に入力された画像データは、撮像センサ16の読出しに同期し画像メモリ41に書込まれる。以後は、この画像メモリ41に格納された画像データにアクセスし、画像処理部3で各種の処理が行われる。
【0039】
画像メモリ41内の画像データは、RAW補間部30および画素補間部31でRGB各画素をそれぞれのフィルターパターンでマスキングした後、G画素については、メディアン(中間値)フィルタで周辺4画素の中間2値の平均値に置換する。また、R画素およびB画素に関しては平均補間する。
【0040】
画素補間された画像データは、ホワイトバランス制御部33によりRGB各画素が独立にゲイン補正され、RGBのホワイトバランス(WB)補正が行われる。このWB補正は、撮影被写体から本来白色となる部分を輝度や彩度データ等から推測し、その部分のR、G、Bそれぞれの平均値とG/R比およびG/B比とを求め、これらの情報に基づいてRおよびBに対するゲインを設定することによって実施される。
【0041】
ホワイトバランス補正された画像データは、ガンマ補正部34で各出力機器に合った非線形変換、具体的には、ガンマ補正およびオフセット調整が行われ、画像メモリ41に格納される。
【0042】
そして、画像メモリ41に格納されたY(G色の輝度)、R−Y(R色の輝度)、B−Y(B色の輝度)データは、解像度変換部32で設定された画素数に水平垂直の縮小または間引きが行われ、画像圧縮部35で圧縮処理を行った後、メモリカードドライバ39に装着されるメモリカード9に記録される。この画像記録時には、指定された解像度の撮影画像が記録されるとともに、再生表示用のスクリーンネイル画像(VGA)が作成され、上記の撮影画像にリンクさせて記録される。そして、記録再生時には、スクリーンネイル画像をLCDモニタ42に表示することで高速な画像表示が可能となる。
【0043】
また、解像度変換部32では、画像表示についても画素間引きを行って、LCDモニタ42に表示するための低解像度画像を作成する。プレビュー時には、画像メモリ41から読出された640×240画素の低解像度画像がビデオエンコーダ38でNTSC/PALにエンコードされ、これをフィールド画像としてLCDモニタ42で画像再生が行われる。
【0044】
測距演算部36は、シャッタボタン13が半押し状態(S1)になった場合に、コントラスト方式のAFを行うための評価値演算動作を行う。例えば指定エリアの撮影画像データについて、隣接する各画素に関する差分の絶対値の和である評価値が演算される。そして、この評価値の最も高い撮影レンズ10のレンズ位置が合焦位置とされる。
【0045】
OSD(オン・スクリーン・ディスプレイ)部37は、各種の文字、記号およびフレーム等を生成し、表示画像の任意位置に重ねることが可能である。このOSD部37により、LCDモニタ42には各種の文字、記号およびフレーム等が必要に応じて表示される。
【0046】
カメラ制御部40は、CPUおよびメモリを備え、上記の撮影モード切替スイッチ12やシャッタボタン13や露出制御モード切替スイッチ14などを有するカメラ操作スイッチ49に対して撮影者が行う操作入力を処理する。例えば、カメラ制御部40は、撮影者による撮影モード切替スイッチ12の操作により、被写体を撮像してその画像データを記録する撮影モードや再生モードへの切り替えを行う。
【0047】
また、カメラ制御部40は、露出制御モード切替スイッチ14の操作により、所望の露出制御を実現するための露出制御モードを設定し、対応する露出制御用のプログラム線図に基づいて、露出制御を行う。なお、露出制御用のプログラム線図は、カメラ制御部40内の不揮発性のメモリ(不図示)内などに格納される。
【0048】
撮像装置1は、本撮影前の撮影準備状態において被写体を動画的態様でLCDモニタ42に表示するプレビュー表示(ライブビュー表示)時には、ズーム制御やフォーカス制御がフォーカス/ズームモータドライバ47により制御される。また、撮像装置1は、撮影レンズ10内に被写体からの反射光の光路上にその光路の遮断および開放の状態を変更することによって露光時間を制御するレンズシャッタ44を有している。
【0049】
このレンズシャッタ44は、開閉自在に設けられるとともに、その開放度合いが変更可能となっている。また、レンズシャッタ44は、いわゆるメカニカルシャッタ(メカシャッタ)の機能と、光学絞りの機能とを併せ持っている。つまり、ここでは、レンズシャッタ44が、絞りとしても機能する。よって、ここでは、レンズシャッタ44が絞りとしても機能するため、部品点数を低減することができ、撮像装置1の低コスト化に資することができる。
【0050】
そして、レンズシャッタ44で露出制御を行う場合には、カメラ制御部40において算出される絞り値に応じた所定の開放状態(開状態)から光路を遮断する状態(閉状態)とすることによって露出制御を実現する。なお、このレンズシャッタ44は、ライブビュー表示時には、レンズシャッタ44の光学絞りがシャッタ/絞りドライバ45によって開放固定となる。
【0051】
また、撮影レンズ10は、複数のレンズ群から構成されており、レンズ群の間隔を変更することで、焦点距離が変更可能となるように設定されている。つまり、撮影レンズ10は、複数のレンズ群を有して構成されており、ズームの状態に応じて、焦点距離が変更可能な光学部材として構成されている。そして、撮影レンズ10の焦点距離の変更に伴って、撮影レンズ10の絞りの位置(レンズシャッタの位置)の光路を通過する単位面積あたりの光量が変化し、同じ光量を通過させるための絞りの口径すなわち絞り径(ここでは、レンズシャッタ44の開放度合い、すなわち口径)が変化する。その結果、露出制御時の絞り値の設定が同じであっても、撮影レンズ10の焦点距離の変更にしたがって、実際の絞り径すなわちレンズシャッタ44の開放度合いが異なってくる。この焦点距離の変更に伴う絞り径の相違について、以下具体例を挙げて説明する。
【0052】
図3は、撮影レンズ10の焦点距離とレンズシャッタのシャッタ径(口径)との関係を示す図である。図3は、撮影レンズ10とレンズシャッタ44を側面から見た断面図と、その中を通過する光すなわち光路PRと、撮像センサ16との関係を示す光路図となっており、撮影レンズ10の焦点距離すなわちレンズ群の位置関係と絞り径(レンズシャッタ44の口径)との関係を示す3つの具体例を示している。
【0053】
図3に示すように、撮影レンズ10は、例えば、4つのレンズ群(第1〜第4レンズ群10a〜10d)を有しており、第2レンズ群10bと第3レンズ群10cの間のいわゆる絞りの位置にレンズシャッタ44が配置されている。
【0054】
そして、図3(A)から図3(C)に示すように、絞り値Fが2.8と一定の場合に、135換算(35mmフィルムの場合に換算)した焦点距離fがそれぞれ、35mm、50mm、105mmと変化すると(ワイド側からテレ側へと変化すると)、それに伴って、絞り径Tがt、約1.3t、約1.5t(tは正の定数)と順次変化する。つまり、撮影レンズ10の焦点距離fが縮小するにつれて、実際の絞り径Tも縮小する。すなわち、同じ絞り値F=2.8の設定であっても、焦点距離fを短くすると、絞り径を小さくすることができる。
【0055】
また、カメラ制御部40は、本撮影時に自動露出制御(AE)を行うための露出制御部を有しており、撮像センサ16で取得したライブビュー画像に基づき、カメラ制御部40内の露出制御部が露出制御データを算出する。この露出制御データは、被写体の輝度に関する情報であり、例えば、いわゆる被写体の輝度値BVと感度SVの設定に基づいた露出値EVとして算出される。そして、カメラ制御部40の制御下で、算出された露出制御データ、および予め設定されたプログラム線図に基づいて、本撮影時のシャッタ速度(SS)に相当する撮像センサ16の電荷蓄積時間(露光時間)や絞り値が制御される。つまり、カメラ制御部40内の露出制御部が露出制御を行う手段として機能する。
【0056】
具体的には、撮像センサ16における電子シャッタ機能の動作タイミングや、レンズシャッタ44の開放時間によって決定される露光時間や、レンズシャッタ44によって調整される絞り値が適正となるように、タイミングジェネレーターセンサドライバー46やシャッタ/絞りドライバ45に対するフィードバック制御が行われる。
【0057】
以上のような構成を有する撮像装置1においては、スミアの発生し易い高速のシャッター速度による撮影時においてもスミアの発生を抑制・防止することができる露出制御が行われるが、この具体的な制御ならびに動作について以下で詳しく説明する。
【0058】
<2.スミアの発生を抑制・防止するための露出制御>
撮像装置1では、従来の撮像装置と同様に、比較的高速のシャッタ速度による撮影では、電子シャッタ機能による露出制御を行い、比較的低速のシャッタ速度による撮影では、レンズシャッタ44による露出制御を行う。
【0059】
しかし、スミアの発生を防止するためには、メカシャッタによる遮光が有効であるため、なるべく高速のシャッタ速度まで、メカシャッタを用いて露光時間を制御するのが好ましいが、メカシャッタ(ここでは、レンズシャッタ44)の開閉にはある程度の動作時間を要する。
【0060】
そこで、本実施形態に係る撮像装置1では、レンズシャッタ44で露出制御する場合には、上述したようにレンズシャッタ44を絞り値に応じた開放度合いの開状態から閉状態とすることによって、開状態から閉状態へ移行させる時間(以下、「開閉移行時間」と称する)を短縮できるようにしている。そして、なるべく高速のシャッタ速度まで、レンズシャッタ44を用いて露光時間を制御することができるようにしている。
【0061】
以下、電子シャッタ機能およびレンズシャッタ44による露出制御タイミングについて撮像センサ16の駆動を含めて説明し、その後、レンズシャッタ44の駆動タイミングについて説明する。
【0062】
<2−1.露出制御タイミング>
図4は、電子シャッタ機能による露出制御時における撮像センサ16およびレンズシャッタ44の駆動を示すタイミングチャートである。図5は、メカシャッタ(ここでは、レンズシャッタ44)による露出制御時における撮像センサ16およびレンズシャッタ44の駆動を示すタイミングチャートである。
【0063】
図4および図5では、上から垂直同期信号(VD)、水平同期信号(HD)、信号電荷蓄積状態、V−CCDの転送モード、センサーゲートパルス(SG)、レンズシャッタ44の開閉状態、および電子シャッタクリアパルスSubのタイミングを示している。
【0064】
まず、電子シャッタ機能による露出制御について説明する。なお、ここでは、電子シャッタ機能によって露出制御を行うため、ライブビュー表示状態から本撮影の終了までレンズシャッタ44は開状態となっている。
【0065】
図4に示すように、まず、本撮影開始直前のライブビュー用の信号電荷の蓄積が終了され、センサーゲートパルスに応答して蓄積された信号電荷がV−CCDにシフトされる(時刻t1)。このシフトされた信号電荷がV−CCDにおいて通常転送モードで転送され、本撮影時の露光(本露光)前から本露光終了まで、高速転送モードでV−CCD内の不要な電荷を排出しつつ、電子シャッタクリアパルスSubによって本露光が開始され(時刻t2)、蓄積される信号電荷が、センサーゲートパルスに応答してV−CCDにシフトされることで本露光が終了する(時刻t3)。そして、センサーゲートパルスに応答して、レンズシャッタ制御信号が発せられ、レンズシャッタ44が若干の駆動遅れによる時間の経過後、開状態から閉状態への駆動を開始し(時刻t4)、閉状態へと至る(時刻t5)。
【0066】
このように、本露光の露光時間は最後の電子シャッタクリアパルスSubからセンサーゲートパルスの発生タイミングまでとなり、電子シャッタ機能により、正確にシャッタが切れ、高速のシャッタ速度、すなわち短時間露光が可能となる。しかし、電子シャッタ機能による露出制御では、本露光時や本露光終了後からレンズシャッタ44が閉まるまで、V−CCDに不要な電荷が流れ込み、いわゆるスミアの発生を招く。
【0067】
次に、レンズシャッタ44による露出制御について説明する。
【0068】
図5に示すように、レンズシャッタ44が開状態で、電子シャッタクリアパルスSubによって本露光が開始され(時刻t10)、信号電荷が蓄積される。そして、予め算出されたシャッタ速度に応じてレンズシャッタ44が開状態から閉状態へと至ることで本露光が終了する(時刻t11)。そして、高速転送モードで、V−CCD内に発生している不要な電荷を完全に排出した後に、センサーゲートパルスに応答してV−CCDに蓄積された信号電荷をシフトさせ(時刻t12)、撮像センサ16から信号電荷が読み出される。
【0069】
このように、レンズシャッタ44による露出制御では、レンズシャッタ44を完全に閉状態とした後に、V−CCD内の不要な電荷を完全に排出してから、本露光による信号電荷を読出す。すなわち、カメラ制御部40が、レンズシャッタ44による光路の遮断完了後であって、撮像センサ16に蓄積された信号電荷をV−CCDによって転送する前に、V−CCD内の不要な信号電荷を排除するように制御する。その結果、スミアの発生を防止して、高画質の撮影画像を得ることができる。
【0070】
<2−2.レンズシャッタの駆動タイミング>
次に、レンズシャッタ44の開閉動作について説明する。
【0071】
上述したように、レンズシャッタ44で露出制御を行う場合は、レンズシャッタ44を絞り値に応じた開放度合いの開状態から閉状態とする。このため、レンズシャッタ44の開状態から閉状態への開閉移行時間は絞り径によって異なる。なお、上述したように、絞り値に対応する絞り径は撮影レンズ10の焦点距離によって異なるため、ここでは、撮影レンズ10の設定がテレ、すなわち焦点距離f=105mmに設定されている場合を例にとって説明する。
【0072】
図6は、レンズシャッタ44の駆動、すなわち開閉移行時間などを説明するためのタイミングチャートであり、絞り値F2.8およびF4の場合において最も短時間でレンズシャッタ44を閉じる場合を例示している。また、図6では、上から順に、電子シャッタクリアパルスSub、レンズシャッタ制御信号、および絞り値F2.8とF4の場合のレンズシャッタ44の駆動のタイミングを示している。
【0073】
図6に示すように、レンズシャッタ44が、各絞り値応じた開放度合い(絞り径)に設定されている状態で、レンズシャッタ制御信号によって閉状態となるように指示が与えられると(時刻t20)、レンズシャッタ44は、若干の動作遅れ期間(ΔX)が経過した後に、閉まり始める(時刻t21)。そして、レンズシャッタ44が閉まり始める時刻t21に電子シャッタクリアパルスSubに応答して、オーバーフロードレイン駆動によって、撮像センサ16に蓄積された信号電荷をn基板側に排出し、本撮影のための信号電荷の蓄積を開始する。
【0074】
つまり、レンズシャッタ44を用いた露出制御(以下、「第1の露出制御」とも称する)を行う場合には、カメラ制御部40が、レンズシャッタ制御信号によって、レンズシャッタ44による光路の遮断開始を指示した後に、オーバーフロードレイン駆動によって、撮像センサ16における信号電荷の蓄積を開始するように制御する。このような構成とすることで、レンズシャッタ44を用いて、更に小さなシャッタ速度値での撮影を実現することができる。
【0075】
また、時刻t21にレンズシャッタ44が閉まり始めると、閉まり始める前の絞り径に応じた開閉移行時間を経て、閉状態に至る。
【0076】
ここでは、設定されている絞り径が大きければ、開閉移行時間の最小値が大きく、逆に、設定されている絞り径が小さければ、開閉移行時間の最小値が小さくなる。そして、例えば、絞り値F2.8の場合には、開閉移行時間を最小とした場合には、電子シャッタ機能で1/1000秒のシャッタ速度値が設定されたときに蓄積される信号電荷と同等な信号電荷を蓄積することが可能となる。また、絞り値F4の場合には、開閉移行時間を最小とした場合には、電子シャッタ機能で1/4000秒のシャッタ速度値が設定されたときに蓄積される信号電荷と同等な信号電荷を蓄積することが可能となる。
【0077】
すなわち、絞り値F2.8の場合には、1/1000秒相当のシャッタ速度値による撮影が可能となり、絞り径が絞り値F2.8の場合よりも小さくなる絞り値F4の場合には、絞り値F2.8の場合よりも高速である1/4000秒相当のシャッタ速度値による撮影が可能となる。なお、ここでは、図示を省略するが、絞り値F8以上の場合には、レンズシャッタ44を用いた場合であっても1/8000秒未満相当のシャッタ速度値による撮影が可能となっている。
【0078】
このように、撮像装置1では、絞り値の設定によって、レンズシャッタ44を用いた露出制御が可能なシャッタ速度値の最小値が変化する。そして、上述したように、極力高速のシャッタ速度側においてもレンズシャッタ44を用いて露出制御する方がスミアの発生の防止に対しては好ましい。そこで、撮像装置1では、各絞り値に対して出来得る限り高速のシャッタ速度までレンズシャッタ44で露出制御を行う。
【0079】
すなわち、カメラ制御部40内の露出制御部の制御によって、シャッタ速度値が、各絞り値に対してレンズシャッタ44で露出制御可能な最も小さな所定のシャッタ速度値(以下、「限界シャッタ速度値」と称する)以上の場合には、レンズシャッタ44を用いた第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が、所定の限界シャッタ速度値未満の場合には、レンズシャッタ44を用いず、電子シャッタ機能を用いた露出制御(以下、「第2の露出制御」と称する)を行う。
【0080】
また、撮影レンズ10の焦点距離が一定の場合は、絞り値、すなわち絞りの開放度合い(絞り径)に応じて、レンズシャッタ44の開閉移行時間が変化し、ひいては限界シャッタ速度値が変化する。つまり、所定のシャッタ速度値である限界シャッタ速度値が、絞り径に応じて異なる。
【0081】
また、上述したように、例えば、撮影レンズ10の焦点距離fを105mmから35mmに短縮すると、同じ絞り値に対応する絞り径(レンズシャッタ44の開放度合い)が小さくなる。そして、絞り径が小さくなると、上述したように、各絞り値に対する限界シャッタ速度値が小さくなる。
【0082】
例えば、絞り値F2.8やF4では、焦点距離f=105mmの場合の絞り径Tf105と焦点距離f=35mmの場合の絞り径Tf35とが、Tf105/Tf35≒1.5の関係を有する。このため、焦点距離fが105mmから35mmへと変化すると、撮影レンズ10の開閉移行時間が短くなり、各絞り値に対応する限界シャッタ速度値が減少する。
【0083】
具体的には、例えば、焦点距離fが105mmから35mmに変化すると、絞り値F2.8の場合には、限界シャッタ速度値が1/1000秒から1/4000秒へと短縮化され、絞り値F4の場合には、限界シャッタ速度値が1/4000秒から1/8000秒未満へと短縮化される。
【0084】
つまり、カメラ制御部40の制御下で、撮影レンズ10の焦点距離が短縮される方向に変更されることによって、各絞り値に対する限界シャッタ速度値が減少する。すなわち、ここでは、カメラ制御部40が、所定の限界シャッタ速度値を、撮影レンズ10の焦点距離に応じて変更する手段として機能する。
【0085】
<2−3.露出制御モード>
上記のような撮像装置1において、各露出制御モードに応じた露出制御が行われる。以下、露出制御モードの種類と、そのモードに対応する露出制御のプログラム線図とについて説明する。なお、ここでは、撮影レンズ10の焦点距離の変更によって、各モードに対応するプログラム線図が変更されることとなるが、説明を簡略化するために、まず、撮影レンズ10の焦点距離の変更を考慮しないで、プログラム線図について説明し、その後、撮影レンズ10の焦点距離の変更を考慮したプログラム線図について例を挙げて説明する。
【0086】
<2−3−1.絞り優先モード>
図7は、露出制御モードが絞り優先モードに設定されている場合の露出制御のプログラム線図を例示している。
【0087】
なお、図7および図7以降に示すプログラム線図では、縦軸が絞り値(F)を、横軸がシャッタ速度値(SS)を、斜めの軸が露出値(EV)を示している。また、太線がレンズシャッタ44を用いた第1の露出制御に対応したプログラム線図を示しており、太点線が電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御に対応したプログラム線図を示している。
【0088】
絞り優先モードは、ユーザーによって設定された絞り値を優先させて露出制御を行うモードであり、具体例として、絞り値F2.8、F4、F8をそれぞれ優先させたい場合のプログラム線図を、図7(A)、(B)、(C)に示している。
【0089】
絞り優先モードでは、図7(A)に示すように、絞り値F2.8を優先させるような絞り優先モードが設定されている際には、例えば、シャッタ速度値が1/1000秒以上の場合に第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が1/1000秒未満の場合に第2の露出制御を行う。つまり、ここでは、所定の限界シャッタ速度値(1/1000秒)において第1と第2の露出制御を切り替える。なお、第1と第2の露出制御を切り替える点を「露出制御切替点」とも称する。
【0090】
また、図7(B)に示すように、絞り値F4を優先させるような絞り優先モードが設定されている際には、例えば、シャッタ速度値が1/4000秒以上の場合に第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が1/4000秒未満の場合に第2の露出制御を行う。
【0091】
さらに、図7(C)に示すように、絞り値F8を優先させるような絞り優先モードが設定されている際には、例えば、シャッタ速度値が1/8000秒以下のすべてのシャッタ速度値において、第1の露出制御を行う。
【0092】
<2−3−2.シャッタ速度優先モード>
図8は、露出制御モードがシャッタ速度優先モードに設定されている場合の露出制御のプログラム線図を例示している。
【0093】
シャッタ速度優先モードは、ユーザーによって設定されたシャッタ速度値を優先させて露出制御を行うモードであり、具体例として、シャッタ速度値SS=1/60,1/250,1/4000秒をそれぞれ優先させたい場合のプログラム線図を、図8(A)、(B)、(C)に示している。
【0094】
例えば、図8(A)に示すように、シャッタ速度値SS=1/60秒を優先させるようなシャッタ速度優先モードが設定されている際に、露出値EV<9の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/60秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F2.8のままで、シャッタ速度値を減少させ、また、9≦露出値EV≦13の場合では、シャッタ速度値SS=1/60秒に固定したままで、露出値EVの増大に応じて、絞り値を増大させ、さらに、露出値EV>13の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/60秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F11のままで、シャッタ速度値を減少させるように第1の露出制御を行う。
【0095】
また、図8(B)に示すように、シャッタ速度値SS=1/250秒を優先させるようなシャッタ速度優先モードが設定されている際には、露出値EV<11の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/250秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F2.8のままで、シャッタ速度値を減少させ、また、11≦露出値EV≦15の場合では、シャッタ速度値SS=1/250秒に固定したままで、露出値EVの増大に応じて、絞り値を増大させ、さらに、露出値EV>15の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/250秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F11のままで、シャッタ速度値を減少させるように第1の露出制御を行う。
【0096】
さらに、図8(C)に示すように、シャッタ速度値SS=1/4000秒を優先させるようなシャッタ速度優先モードが設定されている際には、露出値EV≦13の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/4000秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F2.8のままで、シャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。また、13<露出値EV≦15の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/4000秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F2.8のままで、シャッタ速度値を減少させる第2の露出制御を行う。また、15<露出値EV<16の場合では、シャッタ速度値SS=1/4000秒に固定したままで、露出値EVの増大に応じて、絞り値を増大させる第2の露出制御を行う。また、16≦露出値EV≦19の場合は、シャッタ速度値SS=1/4000秒に固定したままで、露出値EVの増大に応じて、絞り値を増大させる第1の露出制御を行う。さらに、露出値EV>19の場合では、なるべくシャッタ速度値を1/4000秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F11のままで、シャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0097】
<2−3−3.オートモード>
図9は、露出制御モードがオートモードに設定されている場合の露出制御のプログラム線図を例示している。
【0098】
オートモードは、露出値EVの変化に対して、絞り値もシャッタ速度も優先させることなく、連続的に絞り値とシャッタ速度値とを変化させる露出制御を行うモードであり、具体例として、撮影レンズ10の焦点距離が短いワイド側に設定された場合、および撮影レンズ10の焦点距離が長いテレ側に設定された場合のプログラム線図をそれぞれ図9(A)、(B)に示している。
【0099】
オートモードでは、図9(A)に示すように、撮影レンズ10がワイド側に設定されている場合、露出値EV<12の際は、露出値EVの増加に伴って、絞り値Fを2.8に固定したままシャッタ速度値を減少させ、12≦露出値EV≦20の際は、露出値EVの増加に伴って、絞り値Fを増加させるとともに、シャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0100】
また、図9(B)に示すように、撮影レンズ10がテレ側に設定されている場合、露出値EV<9の際は、露出値EVの増加に伴って、絞り値Fを2.8に固定したままシャッタ速度値を減少させ、9≦露出値EV≦20の際は、露出値EVの増加に伴って、絞り値Fを増加させるとともに、シャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0101】
このように、このオートモードでは、極力スミアの発生を防止するといった観点から第2の露出制御を行うことなく、第1の露出制御を行うように、絞り値とシャッタ速度値とが決定される。
【0102】
<2−3−4.スミアレスモード>
スミアレスモード(以下、「SLモード」と称する)は、スミアの発生を防止するために、被写体の輝度値すなわち露出値EVの大小に拘わらず、レンズシャッタ44を用いる露出制御を行うモードである。つまり、SLモードでは、被写体輝度に拘わらず、第2の露出制御を行わず、第1の露出制御のみを行う。
【0103】
また、SLモードには、さらにユーザーによって設定された絞り値を優先させて露出制御を行うモード(以下、「SL絞り優先モード」)、およびユーザーによって設定されたシャッタ速度値を優先させて露出制御を行うモード(以下、「SLシャッタ速度優先モード」)がある。
【0104】
図10は、SL絞り優先モードにおける露出制御のプログラム線図を例示しており、図10(A)、(B)、(C)は、それぞれ絞り値F2.8、F4、F11を優先させたい場合のプログラム線図を示している。
【0105】
例えば、絞り値F2.8を優先させたい場合は、図10(A)に示すように、露出値EV≦13では、絞り値F2.8に固定したままでシャッタ速度値が1/1000秒以上に設定可能なため、露出値EVの増加にともなって、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行い、露出値EV>13の場合には、露出値EVの増加に応じて、絞り値をF2.8に近づけるように、絞り値を極力小さくしつつ、シャッタ速度値が、各絞り値に対する所定の限界シャッタ速度値以上となるように、第1の露出制御を行う。
【0106】
また、絞り値F4を優先させたい場合は、図10(B)に示すように、露出値EV≦16では、絞り値F4に固定したままでシャッタ速度値が1/4000秒以上に設定可能なため、露出値EVの増加にともなって、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行い、露出値EV>16の場合には、露出値EVの増加に応じて、絞り値をF4に近づけるようにしつつ、シャッタ速度値が、各絞り値に対する所定の限界シャッタ速度値以上となるように、第1の露出制御を行う。
【0107】
さらに、絞り値F11を優先させたい場合は、図10(C)に示すように、露出値EV≦20では、絞り値F11に固定したままで、シャッタ速度値が1/8000秒以上に設定可能なため、露出値EVの増加にともなって、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0108】
図11は、SLシャッタ速度優先モードにおける露出制御のプログラム線図を例示しており、図11(A)、(B)、(C)は、それぞれシャッタ速度値1/60、1/250、1/4000秒を優先させたい場合のプログラム線図を示している。
【0109】
例えば、シャッタ速度値SS=1/60,1/250秒を優先させたい場合は、図11(A),(B)に示すようなプログラム線図にしたがった露出制御を行う。なお、図11(A),(B)のプログラム線図は、それぞれ図8(A),(B)に示したプログラム線図と同様であるため、説明を省略する。
【0110】
また、シャッタ速度値SS=1/4000秒を優先させたい際には、露出値EV≦13の場合は、なるべくシャッタ速度値を1/4000秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F2.8のままで、シャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。また、13<露出値EV<16の場合は、なるべくシャッタ速度値を1/4000秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、極力絞り値を小さくしつつ、シャッタ速度値が、各絞り値に対する所定の限界シャッタ速度値以上となるように、第1の露出制御を行う。また、16≦露出値EV≦19の場合は、露出値EVの増加に応じて、シャッタ速度値SS=1/4000秒に固定したままで、絞り値を増大させる第1の露出制御を行う。さらに、露出値EV>19の場合は、なるべくシャッタ速度値を1/4000秒に近づけるように、露出値EVの増大に応じて、絞り値F11のままで、シャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0111】
このように、ここでは、カメラ制御部40が、被写体の輝度の高低に拘わらず、レンズシャッタ44を用いた第1の露出制御を行うスミアレスモードに設定する手段として機能する。そして、このスミアレスモードでは、被写体の輝度に拘わらず、レンズシャッタ44を用いた露出制御を行うため、スミアの発生を防止して、高画質の撮影画像を得ることができる。
【0112】
<2−3−5.焦点距離の変更に伴うプログラム線図の変更>
以上示した各露出制御モードに対応するプログラム線図は、撮影レンズ10の焦点距離の変更を考慮していないものであったが、上述したように、実際には、撮影レンズ10の焦点距離の変更によって、各露出制御モードに対応するプログラム線図が変更される。
【0113】
図12および図13は、撮影レンズ10の焦点距離の変更に応じたプログラム線図の変化を説明する図である。具体的には、図7および図10に示すプログラム線図が撮影レンズ10の設定がテレの場合を示しているとすると、図12および図13に示すプログラム線図が撮影レンズ10の設定がワイドの場合を示している。
【0114】
例えば、図7および図10に示すプログラム線図が、撮影レンズ10の設定がテレの場合、すなわち撮影レンズ10の焦点距離f=105mm、絞り径T≒1.5tの場合におけるプログラム線図を示しており、また、図12および図13に示すプログラム線図が、撮影レンズ10の設定がワイドの場合、すなわち撮影レンズ10の焦点距離f=35mm、絞り径T=tの場合におけるプログラム線図を示している。
【0115】
なお、ここでは、図12(A)、(B)、(C)が、それぞれ絞り値F2.8、F4、F11を優先させる絞り優先モードのプログラム線図を示しており、図13(A)、(B)、(C)が、それぞれ絞り値F2.8、F4、F11を優先させるSL絞り優先モードのプログラム線図を示している。
【0116】
上述したように、焦点距離fが105mmから35mmとなると、絞り値F2.8の場合の限界シャッタ速度値が1/1000秒から1/4000秒となり、絞り値F4の場合の限界シャッタ速度値が1/4000秒から1/8000秒以下となる。
【0117】
そこで、図12(A)に示すように、絞り値F2.8を優先させたい場合は、図12(A)に示すように、露出値EV≦15では、絞り値F2.8に固定したままでシャッタ速度値が1/4000秒となるようなレンズシャッタ44を用いた露出制御が可能なため、露出値EVの増加に応じて、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。また、露出値EV>15の場合には、露出値EVの増大に応じて、単にシャッタ速度値を減少させる第2の露出制御を行う。つまり、ここでは、撮影レンズ10の焦点距離を短縮させることにより、第1と第2の露出制御を切替える点(露出制御切替点)が高速のシャッタ速度側にシフトされる。よって、撮影レンズ10の焦点距離を短縮することにより、より高速側のシャッタ速度値まで第1の露出制御を行うことができるため、より高速のシャッタ速度におけるスミアの発生を防止することができる。
【0118】
また、図12(B)、(C)に示すように、絞り値F4、F11を優先させたい場合は、各絞り値に固定したままでシャッタ速度値が1/8000秒となるようなレンズシャッタ44を用いた露出制御が可能なため、露出値EVの増加に応じて、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0119】
また、図13(A)に示すように、絞り値F2.8を優先させたい場合は、図13(A)に示すように、露出値EV≦15では、絞り値F2.8に固定したままでシャッタ速度値が1/4000秒となるようなレンズシャッタ44を用いた露出制御が可能なため、露出値EVの増加に応じて、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。また、露出値EV>15の場合には、なるべく絞り値F2.8に近づけるようにしつつも、露出値EVの増大に応じて、シャッタ速度値が、各絞り値に対する所定の限界シャッタ速度値以上となるように、第1の露出制御を行う。
【0120】
また、図13(B)、(C)に示すように、絞り値F4、F11を優先させたい場合は、各絞り値に固定したままでシャッタ速度値が1/8000秒となるようなレンズシャッタ44を用いた露出制御が可能なため、露出値EVの増加に応じて、単にシャッタ速度値を減少させる第1の露出制御を行う。
【0121】
<3.撮影動作フロー>
図14は、撮像装置1の撮影動作フローを示すフローチャートである。なお、本動作フローはカメラ制御部40において制御される。ここでは、撮像装置1が撮影モードに設定された状態で電源が投入されるか、または、撮像装置1の電源が投入された後に、撮像装置1が撮影モードに設定されると、図14のステップS1に進む。
【0122】
ステップS1では、CCD撮像素子、すなわち撮像センサ16の駆動モード(読出しモード)をモニタリングモードに設定し、ステップS2に進む。モニタリングモードは、フレーミングを行うために、ライブビュー表示をLCDモニタ42に表示するモードである。
【0123】
ステップS2では、ユーザーによる露出制御モード切替スイッチ14の操作に基づいて、絞り優先モードなど上述した各種露出制御モードを選択・設定し、ステップS3に進む。ここでは、各露出制御モードに応じたプログラム線図が選択・設定される。なお、このとき、撮影レンズ10の焦点距離情報も考慮して、プログラム線図が選択・設定される。
【0124】
ステップS3では、AEおよびWB演算を行い、ステップS4に進む。ここでは、AE演算によって、まず、露出制御データ(ここでは、露出値EV)を算出し、ステップS2において設定されたプログラム線図に適用することで、絞り値およびシャッタ速度値を決定する。また、WB演算によって、R、Bデータに対するゲインを算出・設定する。
【0125】
ステップS4では、シャッタボタン13が半押しされてS1オン状態となっているか否かを判別する。ここでは、S1オン状態となっていればステップS5に進み、S1オン状態となっていなければステップS1に戻り、ステップS1からS4までの処理を再度行う。つまり、S1オン状態となるまでステップS1からS4までの処理を繰り返すのである。
【0126】
ステップS5では、シャッタボタン13が全押しされてS2オン状態となっているか否かを判別する。ここでは、S2オン状態となっていればステップS6に進み、S2オン状態となっていなければステップS4に戻る。
【0127】
ステップS6では、ステップS3で決定されたシャッタ速度値とステップS2で設定されたプログラム線図とに基づいて、決定されたシャッタ速度値が、レンズシャッタ44によって露出制御を行う領域にあるか、電子シャッタ機能によって露出制御を行う領域にあるかを確認し、ステップS7に進む。
【0128】
ステップS7では、ステップS6における確認結果に基づいて、ステップS3で決定されたシャッタ速度値が、レンズシャッタ44によって露出制御を行う領域にあるか否かを判別する。ここでは、シャッタ速度値が、レンズシャッタ44によって露出制御を行う領域にあると判別された場合は、ステップS8に進み、レンズシャッタ44によって露出制御を行う領域にないと判別された場合は、ステップS9に進む。
【0129】
ステップS8では、レンズシャッタ44を用いた第1の露出制御による本撮影を行い、ステップS10に進む。
【0130】
ステップS9では、電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御による本撮影を行い、ステップS10に進む。
【0131】
ステップS10では、本撮影によって得られる画像データに対して、各種画像処理などを施して、メモリカード9に撮影画像データを記録する処理を行い、撮影動作フローを終了する。なお、撮影モードに設定されている限りは、ステップS10を行った後に撮影動作フローが終了すると、再びステップS1からの撮影動作フローが開始される。
【0132】
以上のように、撮像装置1では、各絞り値に対応する限界シャッタ速度値以上のシャッタ速度値で撮影する際には、レンズシャッタ44を用いた第1の露出制御を行い、限界シャッタ速度値未満のシャッタ速度値で撮影する際には、レンズシャッタ44を用いず、電子シャッタ機能を用いた露出制御を行う。その結果、低コストで、かつスミアの発生を防止しつつ、高速のシャッタ速度を実現することができる撮像装置を提供することができる。
【0133】
また、撮像装置1では、各絞り値に対し、撮影レンズ10の焦点距離に応じて変更される限界シャッタ速度値以上のシャッタ速度値で撮影する際には、レンズシャッタ44を用いた第1の露出制御を行い、限界シャッタ速度値未満のシャッタ速度値で撮影する際には、レンズシャッタ44を用いず、電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御を行う。その結果、低コストで、かつスミアの発生を防止しつつ、高速のシャッタ速度を実現することができる撮像装置を提供することができる。
【0134】
さらに、撮像装置1のように、撮像センサ16として、構造が極めて微小となるとスミアが発生し易いプログレッシブタイプのCCD撮像素子を用いた場合は、スミアの発生を大幅に防止することができる。なお、例えば、一般的に撮像センサ16の構造が微細化しても構造的にスミアが発生し難い2フィールド読出し型のインターラインタイプのCCD撮像素子を用いた場合は、スミアが発生しないようにするためには、時間的に連続して読み出される1フィールド目の信号電荷しか利用することができない。そのため、上述したスミアの発生を抑制する手法を用いた場合は、プログレッシブタイプのCCD撮像素子を用いた方が、撮影画像の高画素数化をも図ることができ、より好ましい結果を得ることができる。
【0135】
<4.変形例>
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0136】
◎例えば、上述した実施形態では、レンズシャッタ44が絞りの機能をも兼用したが、これに限られるものではなく、撮影レンズ10の絞りの位置に、レンズシャッタ44と絞りとを別々に設けても良い。このような構成としても、以下のような手法により、レンズシャッタ44を全開の状態から閉状態へと移行させることによっても、レンズシャッタ44を用いた高速のシャッタ速度を実現することができる。
【0137】
図15は、レンズシャッタ44の駆動を説明するためのタイミングチャートであり、図6と同様に、絞り値F2.8およびF4の場合において最も短時間でレンズシャッタ44を閉じる場合を例示している。また、図15では、上から順に、電子シャッタクリアパルスSub、絞り値F2.8とF4の場合のレンズシャッタ制御信号、および絞り値F2.8とF4の場合のレンズシャッタ44の駆動のタイミングを示している。
【0138】
例えば、レンズシャッタ44が全開の場合の開放度合いが絞り値F2.8の場合の絞り径とほぼ等しいものとすると、図15に示すように、絞り値F2.8の場合における各パルス、信号、レンズシャッタ44の開閉動作は図6に示したものと同様となる。
【0139】
一方、絞り値F4の場合には、レンズシャッタ44が全開の状態から閉状態へと移行するものとすると、レンズシャッタ44が、閉まり始めてから、絞り値4に対応する絞り径とほぼ等しい開放度合い(口径)に至るまでに若干のタイムラグを生じる。
【0140】
例えば、図15に示すように、レンズシャッタ44が、全開の状態に設定されている状態で、レンズシャッタ制御信号によって、レンズシャッタ44に対して閉状態となるように指示が与えられると(時刻t19)、レンズシャッタ44は、若干の動作遅れ期間(ΔX)が経過した後に、閉まり始める(時刻t20)。そして、レンズシャッタ44が、閉まり始めてから絞り値F4に対応する絞り径とほぼ等しい口径に至るまで若干のタイムラグ(ΔY)を生じる。そして、レンズシャッタ44の口径が絞り値F4に対応する絞り径とほぼ等しくなったとき(時刻t21)に、電子シャッタクリアパルスSubに応答して、オーバーフロードレイン駆動によって、撮像センサ16に蓄積された信号電荷をn基板側に排出し、本撮影のための信号電荷の蓄積を開始する。
【0141】
このような各パルス、信号、レンズシャッタ44の開閉動作のタイミングによって、絞り値F4の場合には、電子シャッタ機能で1/4000秒のシャッタ速度値が設定されたときに蓄積される信号電荷と同等な信号電荷を蓄積することが可能となる。
【0142】
すなわち、レンズシャッタ44と絞りとを別々に設けても、絞り値の設定に応じて、レンズシャッタ44を用いた露出制御が可能な限界シャッタ速度値を小さなものとすることができる。換言すれば、絞り値の増大に応じて、より高速のシャッタ速度においても、レンズシャッタ44による第1の露出制御を行うことができる。
【0143】
◎また、上述した実施形態では、撮像センサ16をプログレッシブタイプのCCDとしたが、これに限られるものではなく、例えば、2フィールド読出しタイプのインターレースタイプのCCDとしても良い。インターレースタイプのCCDを用いた場合は、電子シャッタ機能で露出制御を行う場合に、スミアの発生を極力防止することができる点では有効である。また、上述した実施形態では、ゲイン一定で記述したが、変更するようにしてもよい。
【0144】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、絞り値に応じて異なる所定値以上のシャッタ速度値で撮影する際には、メカシャッタを用いた露出制御を行い、所定値未満のシャッタ速度値で撮影する際には、メカシャッタを用いず、電子シャッタ機能を用いた露出制御を行うため、低コストで、かつスミアの発生を防止しつつ、高速のシャッタ速度を実現することができる撮像装置を提供することができる。
【0145】
また、請求項2に記載の発明によれば、被写体からの光路上に設けられた光学部材の焦点距離に応じて変更される所定値以上のシャッタ速度値で撮影する際には、メカシャッタを用い、所定値未満のシャッタ速度値で撮影する際には、メカシャッタを用いず、電子シャッタ機能を用いた露出制御を行うため、低コストで、かつスミアの発生を防止しつつ、高速のシャッタ速度を実現することができる撮像装置を提供することができる。
【0146】
また、請求項3に記載の発明によれば、メカシャッタが絞りとしても機能するため、部品点数を低減することができ、低コスト化に資することができる。
【0147】
また、請求項4に記載の発明によれば、スミアが発生し易いプログレッシブタイプのCCDを用いた場合には、スミアの発生を大幅に防止することができる。
【0148】
また、請求項5に記載の発明によれば、比較的低速のシャッタ速度による撮影時に、メカシャッタによる遮断開始の指示後に、電子シャッタ機能によって露光を開始するため、メカシャッタを用いて、更に小さなシャッタ速度値での撮影を実現することができる。
【0149】
また、請求項6に記載の発明によれば、比較的低速のシャッタ速度による撮影時に、メカシャッタによる遮断完了後であって、撮像素子に蓄積された信号電荷の転送前に、撮像素子の電荷転送路内の不要な電荷を排除するため、スミアの発生を防止して、高画質の撮影画像を取得することができる。
【0150】
また、請求項7に記載の発明によれば、被写体の輝度に拘わらず、メカシャッタを用いた露出制御を行うため、スミアの発生を防止して、高画質の撮影画像を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る撮像装置の要部構成を示す図である。
【図2】撮像装置の機能ブロックを示す図である。
【図3】撮影レンズの焦点距離とレンズシャッタのシャッタ径との関係を示す図である。
【図4】電子シャッタ機能による露出制御時における撮像センサおよびレンズシャッタの駆動を示すタイミングチャートである。
【図5】メカシャッタによる露出制御時における撮像センサおよびレンズシャッタの駆動を示すタイミングチャートである。
【図6】レンズシャッタの駆動を説明するためのタイミングチャートである。
【図7】絞り優先モードにおける露出制御のプログラム線図である。
【図8】シャッタ速度優先モードにおける露出制御のプログラム線図である。
【図9】オートモードにおける露出制御のプログラム線図である。
【図10】SL絞り優先モードにおける露出制御のプログラム線図である。
【図11】SLシャッタ速度優先モードにおける露出制御のプログラム線図である。
【図12】撮影レンズの焦点距離の変更に応じたプログラム線図の変化を説明する図である。
【図13】撮影レンズの焦点距離の変更に応じたプログラム線図の変化を説明する図である。
【図14】撮影動作フローを示すフローチャートである。
【図15】レンズシャッタの駆動を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 撮像装置
10 撮影レンズ(光学部材)
16 撮像センサ(撮像素子)
40 カメラ制御部(制御手段、変更手段、設定手段)
44 レンズシャッタ(メカシャッタ、絞り)

Claims (7)

  1. 被写体からの光路の遮断および開放によって露光時間を制御するメカシャッタと、撮像素子の電気的な状態の制御によって露光時間を制御する電子シャッタ機能とを用いて露出制御を行う撮像装置であって、
    前記光路上に、開放度合いが変更可能に設けられた絞りと、
    シャッタ速度値が所定値以上の場合には、前記メカシャッタを用いた第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が前記所定値未満の場合には、前記メカシャッタを用いず、前記電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御を行う制御手段と、
    を備え、
    前記所定のシャッタ速度値が、
    絞り値に応じて異なることを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体からの光路の遮断および開放によって露光時間を制御するメカシャッタと、撮像素子の電気的な状態の制御によって露光時間を制御する電子シャッタ機能とを用いて露出制御を行う撮像装置であって、
    前記光路上に、開放度合いが変更可能に設けられた絞りと、
    前記光路上に、焦点距離が変更可能に設けられた光学部材と、
    シャッタ速度値が所定値以上の場合には、前記メカシャッタを用いた第1の露出制御を行い、シャッタ速度値が前記所定値未満の場合には、前記メカシャッタを用いず、前記電子シャッタ機能を用いた第2の露出制御を行う制御手段と、
    前記所定のシャッタ速度値を、前記焦点距離に応じて変更する変更手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の撮像装置であって、
    前記メカシャッタが、
    前記絞りとして機能することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の撮像装置であって、
    前記撮像素子が、
    プログレッシブタイプのCCDであることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の撮像装置であって、
    前記制御手段が、
    シャッタ速度値が前記所定値以上の場合、前記メカシャッタによる前記光路の遮断開始を指示した後に、前記電子シャッタ機能によって露光を開始するように制御することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の撮像装置であって、
    前記制御手段が、
    シャッタ速度値が前記所定値以上の場合、前記メカシャッタによる前記光路の遮断完了後であって、前記撮像素子に蓄積された信号電荷が当該撮像素子に設けられた電荷転送路による転送開始前に、前記電荷転送路内の不要な電荷を排除するように制御することを特徴とする撮像装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の撮像装置であって、
    前記被写体の輝度に拘わらず、前記制御手段が前記第1の露出制御を行う撮影モードに設定する設定手段、
    をさらに備えることを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007013818A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Canon Inc 撮像装置
JP2012138958A (ja) * 2005-07-22 2012-07-19 Canon Inc 撮像装置及びその制御方法
US8432481B2 (en) 2005-07-22 2013-04-30 Canon Kabushiki Kaisha Image sensing apparatus that controls start timing of charge accumulation and control method thereof

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