JP2010151043A - 圧縮機 - Google Patents

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Katsuzo Kato
勝三 加藤
Yohei Nishide
洋平 西出
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Abstract

【課題】吸入用配管(16)と補助配管(35)との間隔を大きくして、それらの取付作業を容易にする。
【解決手段】第1開口(51)を覆うように圧縮機構(20)に装着されたカバー(33)を備え、カバー(33)には、吸入開口(13)との間隔が、吸入開口(13)と第1開口(51)との間隔よりも大きい第2開口(52)が形成され、補助配管(34,35)は、第2開口(52)に接続され、圧縮機構(20)及びカバー(33)の間には、第1開口(51)と第2開口(52)とを連通させる連通部(31)が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮機に関し、特にその配管接続構造に関するものである。
従来より、例えばスクロール圧縮機等の圧縮機が、冷凍サイクルで冷媒ガスを圧縮する圧縮手段として用いられている(例えば特許文献1等参照)。スクロール圧縮機は、互いに噛み合う渦巻き状のラップを鏡板上に有する固定スクロールと可動スクロールとを有する圧縮機構を備えている。固定スクロールには、冷媒を吸入するための吸入管が吸入管継手を介して接続されている。
そして、可動スクロールが固定スクロールに対して自転することなく公転することにより、両スクロールのラップ間に形成される圧縮室を収縮させて、上記吸入管から吸入された冷媒を圧縮し、圧縮機構の吐出通路から吐出する動作が行われる。
また、圧縮機構の固定スクロールに、吸入管及び吸入管継手以外の他の配管を接続することも知られている。例えば特許文献1には、容量制御用の圧力導入配管を圧縮機構に接続することが開示されている。また、冷媒回路を流れる冷媒を圧縮室にインジェクションするためのインジェクション管を、圧縮機構に接続することも知られている。
上記他の配管である圧力導入配管又はインジェクション管と、吸入管とは、圧縮機周りのスペースや配管の引き出し方向等を考慮して、互いに並行して延びるように当該圧縮機構に接続されることが多い。
特開2007−154761号公報
しかし、上記圧力導入配管やインジェクション管等の他の配管は、所定位置の圧縮室に連通させる必要があることから、圧縮機構における吸入管の近傍に配設せざるを得ない。その結果、上記他の配管又は吸入管を圧縮機構に接続するためのスエージング作業や、ろう付け作業等が、極めて困難になるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧縮機構に接続する吸入用配管と、他の配管としての補助配管との間隔を可及的に大きくして、それらの取付作業を容易にしようとすることにある。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、流体を圧縮して吐出する圧縮機構(20)と、上記圧縮機構(20)に形成された吸入開口(13)に接続されて該圧縮機構(20)の吸入側に連通する吸入用配管(16)と、上記吸入用配管(16)に並行して延びると共に、上記圧縮機構(20)に形成された第1開口(51)に連通する補助配管(34,35,55)とを備えた圧縮機を対象としている。そして、上記第1開口(51)を覆うように上記圧縮機構(20)に装着されたカバー(33)を備え、上記カバー(33)には、上記吸入開口(13)との間隔が、該吸入開口(13)と上記第1開口(51)との間隔よりも大きい第2開口(52)が形成され、上記補助配管(34,35,55)は、上記第2開口(52)に接続され、上記圧縮機構(20)及び上記カバー(33)の間には、上記第1開口(51)と上記第2開口(52)とを連通させる連通部(31)が形成されている。
第1の発明では、吸入用配管(16)を流れる流体が吸入開口(13)を介して圧縮機構(20)に吸入され、当該圧縮機構(20)で圧縮されて吐出される。また、補助配管(34,35,55)は、第2開口(52)及び連通部(31)を介して第1開口(51)に連通している。したがって、補助配管(34,35,55)を流れる流体を、連通部(31)を介して第1開口(51)へ供給することが可能になる。さらに、本発明では、吸入開口(13)から第1開口(51)よりも離れた位置に第2開口(52)を形成し、これら第1開口(51)と第2開口(52)とを連通部(31)によって連通させるようにしたので、第1開口(51)を吸入開口(13)の近傍の所望の位置に形成しながらも、吸入開口(13)に接続される吸入用配管(16)と、これに並行に延びて第1開口(51)に連通する補助配管(34,35,55)とを、互いに大きく離隔した状態で配置することが可能になる。その結果、吸入用配管(16)及び補助配管(34,35,55)の圧縮機構(20)への取付作業が飛躍的に容易になる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記補助配管(35)は、流体を上記圧縮機構(20)の圧縮室にインジェクションするためのインジェクション管(35)である。
第2の発明では、インジェクション管(35)を流通する流体は、第2開口(52)、連通部(31)及び第1開口(51)を介して圧縮室にインジェクションされることとなる。したがって、インジェクション管(35)を吸入用配管(16)から大きく離隔して配置しつつ、適切な位置の圧縮室に流体のインジェクションが可能になる。
第3の発明は、上記第1の発明において、上記補助配管(55)は、上記第1開口(51)に圧力を導入するための圧力導入配管(55)である。
第3の発明では、圧力導入配管(55)を吸入用配管(16)から大きく離隔して配置しつつ、適切な位置の第1開口(51)に圧力を導入することが可能になる。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記圧縮機構(20)には、圧縮した流体を吐出する吐出通路(26)が形成され、上記カバー(33)は、上記吐出通路(26)を覆う吐出カバー(33)である。
第4の発明では、既存の吐出カバー(33)に連通部(31)及び第2開口(52)が形成されるため、部品点数の増加が抑えられる。
第5の発明は、上記第1の発明において、上記圧縮機構(20)は、渦巻き状の可動側ラップ(22b)を有する可動スクロール(22)と、上記可動側ラップ(22b)に噛み合う渦巻き状の固定側ラップ(21b)を有する固定スクロール(21)とを備えている。
第5の発明では、圧縮機構(20)がスクロール型であるスクロール圧縮機(10)について、吸入用配管(16)と補助配管(34,35,55)とを、互いに大きく離隔した状態で配置することが可能になる。
上記第1の発明によれば、補助配管が接続される第2開口をカバーに形成すると共に、その第2開口と吸入開口との間隔を、吸入開口と第1開口との間隔よりも大きくした上で、圧縮機構及びカバーの間に、第1開口と第2開口とを連通させる連通部を形成したので、第1開口を吸入開口近傍の所望の位置に形成しながらも、吸入開口に接続される吸入用配管と、これに並行に延びて第1開口に連通する補助配管とを、互いに大きく離隔した状態で配置することができる。その結果、吸入用配管及び補助配管の圧縮機構への取付作業を飛躍的に容易にすることができる。
上記第2の発明によれば、インジェクション管を吸入用配管から大きく離隔して配置しつつ、適切な位置の圧縮室に流体をインジェクションすることができる。
上記第3の発明によれば、圧力導入配管を吸入用配管から大きく離隔して配置しつつ、適切な位置の第1開口に圧力を導入することができる。
上記第4の発明によれば、既存の吐出カバーに連通部及び第2開口を形成できるため、部品点数の増加を抑えることができる。
上記第5の発明によれば、圧縮機構がスクロール型であるスクロール圧縮機について、吸入用配管と補助配管とを、互いに大きく離隔した状態で配置することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図7は、本発明の実施形態1を示している。
図1は、本実施形態1のスクロール圧縮機(10)の構造を示す縦断面図である。図2は、連通溝(31)が形成されてシール部材(32)が設置された圧縮機構(20)を示す平面図である。図3は、連通溝(31)が形成された圧縮機構(20)を示す平面図である。図4は、シール部材(32)の外観を示す平面図である。図5は、吐出カバー(33)の外観を示す平面図である。図6は、吐出カバー(33)が装着された圧縮機構(20)を示す平面図である。図7は、固定スクロール(21)の縦断面構造を拡大して示す断面図である。
本実施形態1の圧縮機はスクロール圧縮機(10)であって、例えば、空気調和装置の蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路に設けられ、流体としての冷媒を圧縮するものである。図1に示すように、上記スクロール圧縮機(10)は、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機構(20)と、圧縮機構(20)を収納する密閉容器状のケーシング(30)と、圧縮機構(20)の吸入側に連通する吸入用配管(16)と、吸入用配管(16)に並行して延びる補助配管としてのインジェクション管(35)及び継手管(34)とを備えている。
上記ケーシング(30)は、縦長円筒状の胴体(11)と椀状の蓋体(14)とを備え、上記蓋体(14)が上記胴体(11)の両端開口部をそれぞれ閉塞するように固定されて密閉容器を構成している。
上記吸入用配管(16)は、図1に示すように、吸入管継手(19)と、該吸入管継手(19)に接続された吸入管(15)とにより構成されている。吸入管継手(19)は、上側の蓋体(14)に形成された貫通孔に溶接固定され、下端が圧縮機構(20)に形成された吸入開口(13)に接続される一方、上端が吸入管(15)の下端に接続されている。そうして、吸入管継手(19)は、吸入管(15)を流れる吸入ガスを圧縮機構(20)に導入するようになっている。
上記ケーシング(30)内には、上記圧縮機構(20)を駆動する電動機(45)とが収納されている。この電動機(45)は、圧縮機構(20)の下方に配置され、回転軸である駆動軸(40)を介して圧縮機構(20)に連結されている。
上記電動機(45)は、ステータ(46)とロータ(47)とによって構成されている。ステータ(46)は、ケーシング(30)の胴体(11)に固定されている。ロータ(47)は、駆動軸(40)に連結され、駆動軸(40)を回転駆動する。
上記駆動軸(40)は、主軸部(41)と偏心部(42)とを備え、クランクを構成している。上記偏心部(42)は、主軸部(41)よりも小径に形成され、主軸部(41)の上端面に立設されている。そして、この偏心部(42)は、主軸部(41)の軸心に対して所定距離だけ偏心し、偏心ピンを構成している。
上記ケーシング(30)の胴体(11)の下端付近には、下部軸受部材(48)が固定されている。この下部軸受部材(48)は、駆動軸(40)の下端部を回転自在に支持している。なお、図示しないが、上記駆動軸(40)の内部には、上下方向へ延びる給油通路が形成され、駆動軸(40)の下端部には、給油ポンプが設けられている。この給油ポンプによってケーシング(30)の底部から吸い上げられた冷凍機油は、駆動軸(40)の給油通路を通って各軸受け及び圧縮機構(20)の各摺動部へ供給される。
上記圧縮機構(20)は、可動スクロール(22)と固定スクロール(21)とハウジング(23)とを備えている。可動スクロール(22)と固定スクロール(21)との間には、冷媒を圧縮する圧縮室(24)が形成されている。
上記可動スクロール(22)は、可動側鏡板部(22a)と可動側ラップ(22b)とボス部(22c)とを備えている。上記可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)は、略円板状に形成されている。上記可動側ラップ(22b)は、可動側鏡板部(22a)の上面に立設され、該可動側鏡板部(22a)に一体形成されている。この可動側ラップ(22b)は、高さが一定の渦巻き壁状に形成されている。上記ボス部(22c)は、可動側鏡板部(22a)の下面から下方へ延設され、該可動側鏡板部(22a)に一体形成されている。このボス部(22c)には、駆動軸(40)の偏心部(42)が挿入されている。つまり、上記駆動軸(40)が回転すると、可動スクロール(22)が駆動軸(40)の軸心を中心として公転する。この可動スクロール(22)の公転半径は、偏心部(42)の偏心量、すなわち駆動軸(40)の軸心と偏心部(42)の軸心との距離と同じである。
上記固定スクロール(21)は、図1及び図7に示すように、固定側鏡板部(21a)と固定側ラップ(21b)と縁部(21c)と吸入通路(29)とを備えている。上記固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)は、略円板状に形成されている。上記固定側ラップ(21b)は、固定側鏡板部(21a)の下面に立設され、該固定側鏡板部(21a)に一体形成されている。この固定側ラップ(21b)は、高さが一定の渦巻き壁状に形成され、可動スクロール(22)の可動側ラップ(22b)に噛合するように構成されている。そして、固定側ラップ(21b)と可動側ラップ(22b)とが噛合することにより、上記圧縮室(24)が区画形成されている。上記縁部(21c)は、固定側鏡板部(21a)の下部外周縁に形成されると共に全周に亘って外側へ突出し、ハウジング(23)の上段部(23a)に固定されている。
上記ハウジング(23)は、図1に示すように、その全周がケーシング(30)の胴体(11)内面に接合されている。このハウジング(23)は、上段部(23a)と下段部(23b)とによって構成されている。これら上段部(23a)及び下段部(23b)は、順に上から下へ連続して形成されている。上段部(23a)は、その上面中央に凹部が形成されている。下段部(23b)は、上段部(23a)よりも小径の略円筒状に形成され、上段部(23a)の下面から下方へ突出している。この下段部(23b)は、駆動軸(40)の主軸部(41)が挿通され、該主軸部(41)を回転自在に支持する主軸受を構成している。
上記上段部(23a)の上方には上記可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)が位置し、上記上段部(23a)の凹部には上記ボス部(22c)が位置している。なお、図示しないが、上記可動スクロール(22)の可動側鏡板部(22a)とハウジング(23)の上段部(23a)の上面との間には、可動スクロール(22)の自転を阻止するオルダム継手が配設されている。
また、図1に示すように、胴体(11)には、吐出管(18)が貫通して接続されている。吐出管(18)は、ケーシング(30)内におけるハウジング(23)下方の高圧空間に連通している。
ところで、上記吸入通路(29)は、圧縮室(24)に冷媒を吸入するためのものであり、固定スクロール(21)の固定側鏡板部(21a)において上記駆動軸(40)の軸方向(図1で上下方向)に延びるように形成されている。すなわち、固定スクロール(21)には、吸入通路(29)の下端に閉鎖端である底面(17)が形成される一方、吸入通路(29)の上端に開口端である吸入開口(13)が形成されている。
また、固定スクロール(21)には、圧縮室(24)の最外周端部に開口すると共に吸入通路(29)の側方下部に連通する吸入孔(12)が形成されている。すなわち、吸入通路(29)は、吸入開口(13)と上記吸入孔(12)とを連通している。この構成により、吸入管(15)を流れる吸入ガスを、上記吸入管継手(19)、吸入通路(29)及び吸入孔(12)を介して上記圧縮室(24)に導入することができる。
一方、固定側鏡板部(21a)の上部中央には、図1〜図3に示すように凹部(37)が形成され、図1に示すように凹部(37)の底に該固定側鏡板部(21a)を上下に貫通する吐出通路(26)が形成されている。吐出通路(26)には吐出弁(38)が設けられている。そうして、吐出通路(26)は、圧縮機構(20)で圧縮された流体である冷媒ガスを吐出するように形成されている。
固定側鏡板部(21a)の上面には、図2及び図4に示すように、リング状のシール部材であるパッキン(39)が上記凹部(37)を囲むように配置されている。また、固定側鏡板部(21a)の上面には、図1、図5及び図6に示すように、パッキン(39)を挟んで板状の吐出カバー(チャンバーカバー)(33)が装着されている。こうして、凹部(37)は吐出カバー(33)により閉塞されている。
さらに、固定側鏡板部(21a)には、図2、図3及び図6に示すように、吸入開口(13)の近傍に、インジェクション孔としての第1開口(51)が上下に貫通して形成されている。第1開口(51)は、吐出通路(26)と共に、吐出カバー(33)によって覆われている。一方、吐出カバー(33)には、図6に示すように、吸入開口(13)との間隔が、該吸入開口(13)と第1開口(51)との間隔よりも大きい第2開口(52)が上下に貫通して形成されている。
そして、吐出カバー(33)に対向する固定側鏡板部(21a)の表面には、図2、図3及び図6に示すように、第1開口(51)と第2開口(52)とを連通させる連通部である連通溝(31)が形成されている。連通溝(31)は、上記パッキン(39)によって囲まれた状態で、吐出カバー(33)によって覆われている。
吐出カバー(33)の第2開口(52)には、図1及び図7に示すように、上記インジェクション管(35)が接続されている。上側の蓋体(14)には継手管(34)が接続されており、インジェクション管(35)は継手管(34)を貫通してスエージングされた継手管(34)とろう付け固定されている。すなわち、インジェクション管(35)は、第2開口(52)及び連通溝(31)を介して第1開口(51)に連通している。そうして、インジェクション管(35)は、冷媒回路の冷媒ガスを圧縮機構(20)の圧縮室(24)にインジェクションするように構成されている。
−スクロール圧縮機の運転動作−
次に、上述したスクロール圧縮機(10)の運転動作について説明する。
まず、上記電動機(45)を駆動すると、駆動軸(40)が回転し、可動スクロール(22)が固定スクロール(21)に対して公転運動を行う。その際、可動スクロール(22)は、オルダム継手によって自転が阻止される。
上記可動スクロール(22)の公転運動に伴って、圧縮室(24)の容積が周期的に増減を繰り返す。上記圧縮室(24)の容積が増大するときに、冷媒回路を流れる冷媒(吸入ガス)が、吸入管(15)から吸入管継手(19)を経て吸入通路(29)に導入され、圧縮室(24)に吸い込まれる。そして、上記圧縮室(24)の容積が減少するときに冷媒が圧縮されて、吐出通路(26)に吐出される。
例えばエコノマイザ回路から冷媒ガスまたは液冷媒が、インジェクション管(35)を介して圧縮室(24)にインジェクションされる。すなわち、インジェクション管(35)の冷媒ガスまたは液冷媒は、吐出カバー(33)の第2開口(52)、連通溝(31)及び第1開口(51)を介して、圧縮室(24)に供給される。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、スクロール圧縮機(10)について、インジェクション管(35)が接続される第2開口(52)を吐出カバー(33)に形成すると共に、その第2開口(52)と吸入開口(13)との間隔を、吸入開口(13)と第1開口(51)との間隔よりも大きくした上で、圧縮機構(20)の上面に、第1開口(51)と第2開口(52)とを連通させる連通溝(31)を形成したので、第1開口(51)を吸入開口(13)近傍の所望の位置に形成しながらも、吸入開口(13)に接続される吸入用配管(16)と、これに並行に延びて第1開口(51)に連通するインジェクション管(35)とを、互いに大きく離隔した状態で配置することができる。その結果、圧縮機構(20)自体の構造を大きく変更しないで維持できると共に、吸入用配管(16)及びインジェクション管(35)の圧縮機構(20)又はケーシング(30)への取付作業(継手管のスエージング作業や、ろう付け作業等)を飛躍的に容易にすることができる。尚、上記スエージング作業とは、ケーシング(30)にろう付け固定された継手管(34)にインジェクション管(35)を挿入し、その継手管(34)の一部を絞り、外径を減少させる加工をいう。
さらに、インジェクション管(35)を吸入用配管(16)から大きく離隔して配置しつつ、適切な位置の圧縮室(24)に冷媒ガスまたは液冷媒をインジェクションすることができる。
さらにまた、既存の吐出カバーに連通溝(31)及び第2開口(52)を形成できるため、部品点数の増加を抑えることができる。
《発明の実施形態2》
図8は、本発明の実施形態2を示している。
図8は、開閉機構(吸入容量調整機構)の断面構造図である。尚、以降の実施形態では、図1〜図7と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
上記実施形態1では、補助配管がインジェクション管(35)及び継手管(34)であったのに対し、本実施形態2は、補助配管を第1開口(51)に圧力を導入するための圧力導入配管(55)としたものである。
本実施形態のスクロール圧縮機(10)では、いわゆる非対称渦巻き構造が採用されており、固定側ラップ(21b)は、可動側ラップ(22b)よりも約1/2巻き分だけ渦巻きの巻き数が長くなっている。
本実施形態の圧縮機構(20)は、図8に示すように、固定側ラップ(21b)の内周面と可動側ラップ(22b)の外周面との間に構成される第1圧縮室(24a)と、固定側ラップ(21b)の外周面と可動側ラップ(22b)の内周面との間に構成される第2圧縮室(24b)とを備え、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)のそれぞれが複数形成されている。この例では、上記固定側ラップ(21b)の巻き数が可動側ラップ(22b)の巻き数よりも多いため、第1圧縮室(24a)の最大容積が第2圧縮室(24b)の最大容積よりも大きい。
さらに、圧縮機構(20)の吸入行程における圧縮室(24a,24b)の吸入閉じ切り位置を調節することにより吸入容積を調整することのできる吸入容積調整機構(60)が設けられている。この吸入容積調整機構(60)は、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)の両方で吸入閉じ切り位置(吸入行程が完了し、圧縮行程が開始される位置)を調節できるものであり、渦巻きの外周側一巻き範囲内の1箇所のみに設けられている。この吸入容積調整機構(60)は、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とを連通状態と遮断状態とに切り換え可能な開閉機構(61)により構成されている。
上記開閉機構(61)は、図8に示すように、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とが連通状態にあるときに両圧縮室(24a,24b)間での冷媒の流れを許容する連通路(62)と、この連通路(62)を開放する開放位置と該連通路(62)を閉鎖する閉鎖位置とに移動可能なピストン(閉鎖部材)(63)と、このピストン(63)を開放位置と閉鎖位置とに位置変化させる開閉駆動機構(64)とを備えている。
上記連通路(62)は、固定側鏡板部(21a)に貫通形成された段付き穴状の第1開口(51)に形成される。第1開口(51)は、渦巻きの外周側一巻き範囲内の位置に形成されている。この第1開口(51)は、固定側鏡板部(21a)の上面に開口した大径部(51a)と、それよりも直径の小さな小径部(51b)とから構成されていて、小径部(51b)が上記連通路(62)を構成している。この第1開口(51)は、小径部(51b)が固定側ラップ(21b)の歯と歯の間に位置するように形成されている。この小径部(51b)は、可動側ラップ(22b)の歯の厚さよりも直径が大きい円形の穴である。
上記第1開口(51)の中には、図8に示す圧縮コイルバネ(付勢部材)(65)と、先端部で上記小径部(51b)を開閉する上記ピストン(63)とが装填されている。
上記開閉駆動機構(64)は、ピストン(63)を開放位置に向かって付勢する上記圧縮コイルバネ(65)と、ピストン(63)に低圧圧力を印加する状態と該ピストン(63)に圧縮コイルバネ(65)の付勢力に抗して高圧圧力を印加する状態とを切り換える切換弁(図示省略)とから構成されている。切換弁により低圧圧力を印加した状態では、連通路(62)が開いて第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とが連通状態になる。一方、切換弁により高圧圧力を印加した状態では、連通路(62)が閉じて第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とが遮断状態となる。
上記ピストン(63)を閉鎖位置にして運転を行うと、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とが遮断状態になるため、設計値通りの吸入容積で冷媒を圧縮する通常運転となる。これに対して、ピストン(63)を開放位置にして運転を行うと、第1圧縮室(24a)と第2圧縮室(24b)とが連通状態になるため、設計値よりも少ない吸入容積で冷媒を圧縮する調整運転となる。この調整運転を行うとき、電動機(45)の回転速度を通常運転時よりも速めることが好ましい。
そして、圧力導入配管(55)は、上記実施形態1と同様に、吐出カバー(33)の第2開口(52)に接続され、固定側鏡板部(21a)の上面に形成された連通溝(31)を介して第1開口(51)に連通している。
−実施形態2の効果−
したがって、この実施形態2によると、第1開口(51)を吸入開口(13)近傍の所望の位置に形成しながらも、吸入開口(13)に接続される吸入用配管(16)と、これに並行に延びて第1開口(51)に連通する圧力導入配管(55)とを、互いに大きく離隔した状態で配置することができる。その結果、圧縮機構(20)自体の構造を大きく変更しないで維持できると共に、吸入用配管(16)及び圧力導入配管(55)の圧縮機構(20)又はケーシングへ(30)の取付作業(ろう付け作業等)を飛躍的に容易にすることができる。
さらに、圧力導入配管(55)を吸入用配管(16)から大きく離隔して配置しつつ、適切な位置の第1開口(51)に圧力を導入することができる。さらにまた、既存の吐出カバーに連通溝(31)及び第2開口(52)を形成できるため、部品点数の増加を抑えることもできる。
《その他の実施形態》
本発明は、上記実施形態1について、以下のような構成としてもよい。
すなわち、上記実施形態1及び2では、圧縮機構(20)における固定側鏡板部(21a)の上面に連通溝(31)を形成するようにしたが、本発明はこれに限らず、圧縮機構(20)及びカバー(33)の間に連通部(31)を形成すればよい。例えば、圧縮機構(20)及び吐出カバー(33)の互いに対向する表面の少なくとも一方に対して、連通溝(31)を形成するようにしてもよい。また、例えば、圧縮機構(20)及びカバー(33)の間に、スリット状の連通溝(31)を貫通形成した板材を配置すると共に、当該板材と圧縮機構(20)との間にシール部材であるパッキンを介在させる一方、当該板材とカバー(33)との間にもパッキンを介在させて、第1開口(51)と第2開口(52)とを連通させるようにしてもよい。
また、上記実施形態1及び2では、吐出カバー(33)よって、連通溝(31)を覆うようにしたが、吐出カバー(33)とは別個独立に設けたカバーによって連通溝(31)を覆うようにしてもよい。
また、上記実施形態1及び2では、スクロール圧縮機を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、吸入用配管及び補助配管を備える他の圧縮機についても同様に適用することが可能である。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、圧縮機の配管接続構造について有用である。
図1は、本実施形態1のスクロール圧縮機の構造を示す縦断面図である。 図2は、連通溝が形成されてシール部材が設置された圧縮機構を示す平面図である。 図3は、連通溝が形成された圧縮機構を示す平面図である。 図4は、シール部材の外観を示す平面図である。 図5は、吐出カバーの外観を示す平面図である。 図6は、吐出カバーが装着された圧縮機構を示す平面図である。 図7は、固定スクロールの縦断面構造を拡大して示す断面図である。 図8は、開閉機構(吸入容量調整機構)の断面構造図である。
符号の説明
10 スクロール圧縮機
13 吸入開口
14 蓋体
15 吸入管
16 吸入用配管
19 吸入管継手
20 圧縮機構
21 固定スクロール
21b 固定側ラップ
22 可動スクロール
22b 可動側ラップ
24 圧縮室
31 連通溝
33 吐出カバー
34 継手管(補助配管)
35 インジェクション管(補助配管)
39 パッキン
51 第1開口
51a 大径部
51b 小径部
52 第2開口
55 圧力導入配管(補助配管)

Claims (5)

  1. 流体を圧縮して吐出する圧縮機構(20)と、
    上記圧縮機構(20)に形成された吸入開口(13)に接続されて該圧縮機構(20)の吸入側に連通する吸入用配管(16)と、
    上記吸入用配管(16)に並行して延びると共に、上記圧縮機構(20)に形成された第1開口(51)に連通する補助配管(34,35,55)とを備えた圧縮機であって、
    上記第1開口(51)を覆うように上記圧縮機構(20)に装着されたカバー(33)を備え、
    上記カバー(33)には、上記吸入開口(13)との間隔が、該吸入開口(13)と上記第1開口(51)との間隔よりも大きい第2開口(52)が形成され、
    上記補助配管(34,35,55)は、上記第2開口(52)に接続され、
    上記圧縮機構(20)及び上記カバー(33)の間には、上記第1開口(51)と上記第2開口(52)とを連通させる連通部(31)が形成されている
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記補助配管(35)は、流体を上記圧縮機構(20)の圧縮室にインジェクションするためのインジェクション管(35)である
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記補助配管(55)は、上記第1開口(51)に圧力を導入するための圧力導入配管(55)である
    ことを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記圧縮機構(20)には、圧縮した流体を吐出する吐出通路(26)が形成され、
    上記カバー(33)は、上記吐出通路(26)を覆う吐出カバー(33)である
    ことを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記圧縮機構(20)は、渦巻き状の可動側ラップ(22b)を有する可動スクロール(22)と、上記可動側ラップ(22b)に噛み合う渦巻き状の固定側ラップ(21b)を有する固定スクロール(21)とを備えている
    ことを特徴とする圧縮機。
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