JP2010148488A - カンジダ・グラブラータ(C.glabrata)を用いるエタノール製造方法 - Google Patents

カンジダ・グラブラータ(C.glabrata)を用いるエタノール製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】パン酵母をはじめとする従来の酵母を使用することによる欠点のない、より有利なエタノール製造方法を提供する。
【解決手段】生物由来原料から発酵によりエタノール含有溶液を製造する方法であって、発酵工程においてカンジダ・グラブラータ(C. glabrata)を用いて2%(W/V)以上の濃度の塩化ナトリウムの存在下で生物由来原料中の糖質をエタノールに変換することを特徴とする製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、エタノールの製造方法に関し、より詳しくは生物由来原料の発酵によるエタノールの製造方法及びそれにより製造されたエタノール等に関する。
現在、地球環境は、大気や海水の温度が地球規模で上昇する、いわゆる温暖化の状況にある。温暖化により気候変動が起こり始め、世界的に異常気象の被害が続出している。温暖化は、産業革命以降の化石燃料の消費による大気中のCO濃度の上昇が主な原因である。したがって、温暖化をくい止めるには、化石燃料の使用を抑制し、また、カーボンニュートラルな植物由来原料の糖質をべースにした代替燃料等による化学産業を立ち上げる必要がある。
このような状況の中で注目を集めているのはバイオエタノールである。バイオエタノールは、植物原料であるショ糖やデンプン、リグノセルロースなどの生物由来原料(バイオマス)を原料にして製造されるエタノールである。製造されたエタノールはガソリン代替品として車の燃料等として利用される。
バイオエタノールは、一般的には、生物由来原料から糖質を得た後、それを酵母により発酵させてエタノール溶液を得、さらに蒸留・精製工程等を行うことにより製造される。その製造工程において、糖質は発酵によりエタノールに変換される。
従来の工業用エタノールの製造は、ほとんどショ糖をベースにしたものであり、この場合、多糖を分解する糖化工程は必要なく、原料をそのまま通常のパン酵母で発酵させることで十分であった。
しかし、例えば、最近盛んに行われている穀物からのエタノール製造の場合は、穀物デンプンを糖化する工程が必須である。糖化工程後の糖液は汚染されやすいため、高温で保持するかpHを下げるかして汚染を防止する必要がある。
また、穀物由来のデンプンを一回糊化し、更に糖化酵素を添加してマルトースとグルコースとを得る工程は、中性から弱アルカリ付近のpHで行われるが、その後、発酵のために後段で糖化液をパン酵母が発酵できるpHまで低下させる必要がある。一方、リグノセルロースなどの原料を用いる場合は、希硫酸法及び濃硫酸法などでの加水分解工程が低pHで行われるため、発酵工程ではpHを5.5程度まで上げる必要がある。
このようなpHの上げ下げは、工程が複雑になり製造管理が煩雑になるうえ、人的・物的コストもかかるため、省略できること又はpHの変動幅を小さくすることが望まれる。
さらに、今後利用が増えるデンプン原料以外の糖化液、すなわち「リグノセルロース糖化液」は、pHが低い(pH0.5〜3.0)だけでなく、塩濃度が高いので、塩の存在下、特に高塩濃度条件下での効率的な発酵を実現することが望まれている。
発酵工程に使用される酵母としては、パン酵母(S. cerevisiae)が一般に使われている。これは、人類が過去の酒造りから獲得した品種であり、経験的に安全で食しても問題はないし、エタノール生産効率が比較的高い。しかし、増殖時の菌体数が少なく、発酵も緩慢である。また、培養温度は27〜33℃程度が至適であり、高温発酵に適さないという欠点がある。さらに、発酵時のpHは一般に4.5〜6.0程度であり、低pHでの発酵は困難である。
他には、分裂酵母(Schizosaccharomyces pombe)、クルイベロミセス属酵母(Kluyveromyces sp.)が使用されている。また、カンジダ属酵母(Candida sp.)については、カンジダ・シャハタエ(C. shehatae)が、リンゴの搾り滓等を発酵させてエタノールを生産させるために使用可能であることが報告されている(特許文献1)。
カンジダ・グラブラータ(C. glabrata)は、ピルビン酸の工業生産株として有名であり、ピルビン酸の生産条件については比較的良く研究されている。エタノールは、ピルビン酸が変換されて生成する物質であるので、ピルビン酸生産の観点からは、エタノールの生成は好ましくない。
例えば、特許文献2においては、乳酸生産酵母であって「培養培地中で培養した際にエタノールを本質的に産生しない酸耐性酵母株」として、C. glabrataが挙げられている。また、非特許文献1には、Candida (Torulopsis) glabrataは、ピルビン酸発酵に使われる酵母であり、チアミン(ビタミンB1)を添加することによりエタノール生産を抑え、ピルビン酸の生産を向上させることができることが述べられている。非特許文献2では、培地中のビタミン類や溶存酸素量を調整することによって、Candida (Torulopsis) glabrataを用いて如何に効率よくグルコースからピルビン酸を生産するかについて検討されており、ニコチン酸を添加することによりエタノール生産を抑え、ピルビン酸の生産を増加させることができると述べている。
このように、C. glabrataはピルビン酸生産菌として知られ、もっぱら上記のようなピルビン酸産生の工夫がされて来ており、エタノール生産を行う菌としてほとんど注目されてこなかった。
一方、C. glabrataは、神事の際に製造される「噛み酒」の発酵酵母でもあり、人の口腔内や腸管に存在する酵母である。胃酸に耐え、人の体内に存在するため、37℃以上の温度でも生育は可能である。非特許文献3には、インド、ネパール、ブータン、チベットを含むヒマラヤ地方の伝統的なアルコール飲料を製造するためのスターターとして「marcha」が使われるが、marchaの中に含まれる菌相を解析した結果、Saccharomyces bayanusCandida glabrataPichia anomalaSaccharomycopsis capsularisSaccharomycopsis fibuligera等の酵母が見つかったこと、及びこの地方では、Candida glabrataを用いてアルコール飲料が製造されていることが記載されている。しかし、工業的なエタノールの製造については言及されていない。
特開2003−310246号公報 特表2007−512018号公報 QIANG HUA, CHEN YANG, AND KAZUYUKI SHIMIZU, JOURNAL OF BIOSCIENCE AND BIOENGINEERING Vol. 87, No. 2, 206-213, 1999, "Metabolic Flux Analysis for Efficient Pyruvate Fermentation Using Vitamin-Auxotrophic Yeast of Torulopsis glabrata." Qiang Hua, Minako Araki, Yohko Koide, and Kazuyuki Shimizu, Biotechnol. Prog. 2001, 17, 62-68, "Effects of Glucose, Vitamins, and DO Concentrations on Pyruvate Fermentation Using Torulopsis glabrata IFO 0005 with Metabolic Flux Analysis." Naoko Tsuyoshia,*, Ryosuke Fudoua, Shigeru Yamanakab, Michio Kozakic, Namrata Tamangd, Saroj Thapad, Jyoti P. Tamangd, International Journal of Food Microbiology 99 (2005) 135 - 146, "Identification of yeast strains isolated from marcha in Sikkim, a microbial starter for amylolytic fermentation."
本発明は、パン酵母をはじめとする従来の酵母を使用することによる欠点のない、より有利なエタノール製造方法を提供することを目的とする。具体的には、高塩濃度条件下、さらには低pH条件下及び/又は高温条件下での発酵が可能な酵母を用いた効率的なエタノール製造方法等を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、通常のパン酵母が保有していない性質を有する酵母C. glabrataが高塩濃度・低pH・高温での発酵に特に適しており、エタノール製造に好適であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明によれば、
〔1〕 生物由来原料から発酵によりエタノール含有溶液を製造する方法であって、発酵工程においてカンジダ・グラブラータ(C. glabrata)を用いて2%(W/V)以上の濃度の塩化ナトリウムの存在下で生物由来原料中の糖質をエタノールに変換することを特徴とする製造方法;
〔2〕 前記発酵工程が、pH2〜9で行われる、前記〔1〕記載の製造方法;
〔3〕 前記発酵工程が、pH2〜6で行われる、前記〔2〕記載の製造方法;
〔4〕前記発酵工程が、37〜47℃で行われる、前記〔1〕〜〔3〕のいずれか1項記載の製造方法;
〔5〕 前記発酵工程の前に糖化工程をさらに含む、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の製造方法;
〔6〕 前記発酵工程の後にエタノール濃縮工程及び/又は脱水工程をさらに含む、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の製造方法;
〔7〕 前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の方法により製造されたエタノール含有溶液;
〔8〕 前記〔7〕記載のエタノール含有溶液から製造された精製エタノール;
〔9〕 前記〔7〕記載のエタノール含有溶液を含む燃料;
〔10〕 前記〔7〕記載のエタノール含有溶液を含む工業用原料;
〔11〕 前記〔7〕記載のエタノール含有溶液を添加された食品;
〔12〕 前記〔7〕記載のエタノール含有溶液を含む医薬品;
〔13〕 前記〔7〕記載のエタノール含有溶液を含む衛生用品
が提供される。
本発明の方法によれば、高温発酵が可能であるから、発酵工程後のエタノール蒸留工程で必要となる加熱のためのエネルギー及びコストを大幅に削減できるという大きなメリットがある。また、高温かつ低pHで発酵工程を行うことができるため、温度及びpHの上げ下げなどに伴う非効率性を低減又は排除し、雑菌汚染を防止することができる。
さらに、発酵工程において、低pHかつ高塩濃度での発酵が可能なC. glabrataを用いる本発明の方法は、リグノセルロース糖化液のような非食料原料からのエタノール製造に、非常に有利である。
本発明の方法によれば、このような工業的に有利な条件下で、従来のパン酵母による工業用エタノール製造と同程度又はそれよりも高いエタノール生産効率が実現できる。
本発明の方法を用いてエタノールの製造を行う際の原料は、生物由来原料(バイオマス)であればよく、植物性でも動物性でもよい。これらのバイオマスには糖質が含まれている。糖質は、一般に単糖類、オリゴ糖類及び多糖類に分類されるが、使用する原料は、ヘキソース及び/又はペントースを含む単糖類が含まれているバイオマス、又は加水分解することによりヘキソース及び/又はペントースを含む単糖類を生成するオリゴ糖類又は多糖類を含むバイオマスのいずれであってもよい。さらに、これらのバイオマスからの抽出物及び/又は分解物、及び抽出及び/又は分解残渣を原料として用いることもできる。
具体的な原料としてのバイオマスの例は、陸生植物バイオマス、水性植物バイオマス、動物性バイオマスが挙げられる。陸生植物バイオマスとしては、例えば、広葉樹、針葉樹等の木本系リグノセルロース;スイッチグラス、ススキ等の草本系リグノセルロース(ヤシ類を含む);コーン、イネ等の穀類、キャッサバ、馬鈴薯等のイモ類を含むデンプン原料;及びサトウキビ、テンサイ、糖蜜などを含む糖質原料が挙げられ、これらのデンプン質や糖質を製造した後の稲ワラ、バガス等のバイオマス残渣も含まれる。また、木材パルプ、古紙、建築廃材、都市ごみ、食品廃棄物等も含まれる。
水生植物バイオマスとしては、ホテイアオイなどの水草;コンブ、ワカメ等の海藻類が挙げられる。また、植物性微生物であるクロレラ、植物性プランクトン類も含まれる。
動物性バイオマスとしてはエビ・カニなどの殻、乳清等が含まれる。
バイオマスからのエタノール製造方法は、用いる原料の特性に応じて多少異なるが、基本的には前処理工程、糖化工程、発酵工程から構成でき、一般的にはさらに、濃縮(蒸留)工程及び脱水工程を含む。発酵工程以外の工程は、場合によっては省略可能である。
本発明の方法は、必要に応じてそれぞれの原料に適した前処理工程を含むことができる。一般に、バイオマスは、産地から集荷され、使用に供されるまでの間、変質・分解を防ぐため、必要に応じて乾燥などの処理を施されて保存される。また、ほとんどの場合、集荷の後又はエタノールの製造直前などの時点で、バイオマスの粉砕工程が行われる。粉砕方法としては、必要に応じて乾式粉砕法又は湿式粉砕法が採用される。
単糖類原料以外のバイオマスを原料として用いる場合、バイオマスを糖化する工程が必要となる。糖化工程は、一般に、酸処理、アルカリ処理、中性塩処理、水熱処理、酵素処理等を単独で又は組合わせて実施される。
例えば、デンプン質原料を用いる場合、アミラーゼ及びプルラナーゼを用いてデンプンを液化及び糖化することができる。
セルロース系バイオマスの前処理としては、濃硫酸処理(ピオリア法、ショルターニ・レオネ法、北海道法など)、希硫酸処理(ショーラー法、マジソン法、改良マジソン法、ソ連法、二段分解法など)、亜硫酸処理、濃塩酸処理(ペルギウス・ライナウ法、新ライナウ法など)、塩酸ガス処理(ブロードル法、ダルブオーフェン法、エラン法、野口研究所法など)などの酸分解、及び酵素による加水分解などが挙げられる。セルロース系バイオマスの前処理のための酵素としては、セルラーゼ及びヘミセルラーゼなどが用いられる。糖化終了後、必要に応じて、用いた薬品及び不溶性バイオマス成分などを分離する。これらの処理により、単糖類、オリゴ糖、可溶化リグニンなどを含有する糖化液が得られる。
これらの前処理法及び糖化法の詳細は、各種文献に記載されており、当業者は、使用する原料に応じて適宜設計及び選択することができる。
本発明の方法は、発酵工程を必須とする。発酵工程では、理論上、100gの糖質は約50gのエタノール及び約50gのCOになる(このとき、発酵歩合100%という。ここでいう糖質とはペントースやヘキソースをいう。)。発酵工程に供される材料は、上述のようなバイオマスそのもの(糖質原料、単糖類原料など)又は必要に応じて前処理工程及び/又は糖化工程を経て得られた糖化液である。これらの材料におけるペントース及び/又はヘキソースの含有率は、数%(W/V)から80%(W/V)以上に達するが、本発明に使用される材料としてはペントース及び/又はヘキソース含有率が比較的高いものが望ましい。さらに好ましくは、ペントース及び/又はヘキソースの含有率が10%(W/V)以上のものであり、最も好ましくは30%(W/V)以上のものである。なお、当初の含有率が10%(W/V)に満たないものは、濃縮して10%(W/V)以上として利用することも可能である。
本発明の方法は、発酵工程において発酵微生物としてC. glabrataを用いることを最大の特徴とする。発酵工程は、回分方式、連続方式又はそれらの変形の方式のいずれの方式であってもよい。したがって、従来公知のエタノール製造プロセスの枠組みにおいて、発酵工程にC. glabrataを用いるものは、本発明の方法である。
本方法に使用されるC. glabrataとしては、例えば、市販の標準株C. glabrata(CBS138株)などの株を用いることができるが、これに限らない。C. glabrataは、増殖速度が早く、最終的な菌体数が多いこと及び低濃度でエタノールを生産することが公知であったが、本発明者らは、C. glabrataの従来知られていなかった性質、特に、47℃でも発酵する高温発酵性;pH2.0でも発酵する低pHでの発酵性;NaCl 10%(W/V)程度でも発酵する耐塩性;及びパン酵母と同じ又はそれ以上の高レベルでエタノールを生産するエタノール生産能を見出したことにより、本発明を完成した。これらの性質は、C. glabrataの特定の変異株のみが有するものではなく、C. glabrataに一般的に備わっているものと考えられる。必要があれば、C. glabrataの具体的な株について、高温、低pH、高塩濃度などでのエタノール生産を測定することにより、その株が本発明における使用に適しているかどうかを判定することができる。
発酵工程は、pH2以上、特にpH2.5以上で好適に行うことができ、少なくともpH9までは良好に発酵が進行する。汚染防止、発酵歩合、他の工程との条件変更の少なさなどを勘案すると、pH2〜7、特にpH2〜6で行うことが有利である。
また、温度条件は、20℃以上であればよく、47℃までは発酵工程を好適に行うことができる。発酵歩合、他の工程との条件変更の少なさなどを勘案すると、37℃〜47℃、特に40℃〜47℃で行うことが有利である。
塩濃度条件は、0%(W/V)でももちろんよいが、本発明の方法によれば、2%(W/V)以上の塩濃度でも発酵工程を行うことができる。有利な塩濃度条件は、2%(W/V)〜8%(W/V)程度である。
したがって、発酵工程の最適pH及び温度条件は、pH2〜6及び37〜47℃である。反応時間は、一般に、6〜96時間であるが、用いるバイオマス又は糖化液の特性などに応じて適宜選択することができる。本発明の方法によれば、一般に85〜98%の高い発酵歩合を実現することができる。
発酵工程終了後、発酵液中には生産されたエタノールが含有されている。発酵工程で生産されたエタノールは、一般に、蒸留工程及び脱水工程を経て発酵液から回収・精製される。これらの工程の実施条件などについては周知である。エタノールを含有する発酵液から、その後の付加的な工程、例えば蒸留工程や脱水工程など、を経て得られる高純度に精製されたエタノールまでを、便宜上、包括的にエタノール含有溶液と総称する。
なお、ここで「精製エタノール」とは、日本薬局方による「エタノール」、すなわち15℃で95.1〜95.6%(V/V)のエタノールを含有する水溶液を指す。これは、工業的には、酢酸エチルの製造などのための原料などとして有用である。また、日本薬局方による「無水エタノール」は、15℃で99.5%(V/V)以上のエタノールを含有する水溶液であり、工業的には、燃料用などとして使用される。
本発明の方法によって得られたエタノールは、燃料(石油代替エネルギー、ガソリン添加剤など)として使用できるほか、工業用原料(化学原料)、食品添加物等として使用することができ、また、食品(飲料も含む)、医薬品や衛生用品などの製造において使用することができる。
1.酵母のグリセロールストックの作製
200ml容の三角フラスコにYPD培地(Difco社製、Lot No. 7031582)40mlを分注し、寒天培地から1コロニーを植菌した。三角フラスコの蓋にはアルミキャップを使用した。回転式振とう培養機(株式会社高杉製作所製、モデルTS-RS12L型)を使用して、30℃、121rpmの条件でC. glabrata(CS138株)は1日、S. cerevisiae(S288c株)は2日間培養した。
培養終了後に培養液10mlをサンプリングし、集菌した。遠心機(TOMY社製、モデルMRX-150型)で15,000rpm、30秒間遠心して上清を除き、得られた菌体ペレットに、滅菌した20%(W/V)グリセロール(関東化学株式会社、特級、Lot No. 803X2006)400μlを混合した。これを−80℃で凍結し、グリセロールストックとして保存した。
使用の際は、グリセロールストックを室温で解凍し、15,000rpm(TOMY社製、モデルMRX-150型)で30秒間遠心して上清を除き、滅菌した蒸留水400μlで洗浄した。再び15,000rpmで30秒間遠心して上清を除き、湿菌体重量を測定して湿重量100mg/lとなるよう調整して発酵試験に用いた。
これらの操作はクリーンベンチ内で無菌的に行った。
2.培地の調製
発酵試験に用いた培地は、特に示さない限り、YPD培地(Difco社製、Lot No. 7031582;3%(W/V)グルコースを含有)にグルコース(和光純薬工業株式会社製、特級、Lot No.TSF0726)7%(W/V)を添加して調製したグルコース10%(W/V)含有YPD培地であった。また、pHメーターで測定しながら目的のpHまで塩酸を添加し、pH2、2.5、3、4、5、6の6種の培地を調製した。pH調整後、オートクレーブで121℃、15分間滅菌した。
3.異なるpH及び温度条件下での発酵試験
300ml容の三角フラスコにグルコース10%(W/V)含有YPD培地60mlを分注し、前述した菌体のグリセロールストック湿重量6mgを無菌的に接種した(湿重量100mg/l)。三角フラスコの蓋にはアルミキャップを使用した。
pH2、2.5、3、4、5、6の6種のpH条件の培地を用い、それぞれ20℃、30℃、35℃、40℃の4種の温度条件で発酵試験を行った。振とう培養機(株式会社高杉製作所製、モデルTS-RS12L型)で、121rpmで20時間振とう培養し、培地のエタノール濃度を測定した。
20時間培養後の培養液を1mlサンプリングし、15,000rpmで20分間遠心して上清を分析に用いた。エタノール濃度測定には酵素法を用い、「F-kit Ethanol」(商品名、Roche Diagnostics社製、Lot No.14132000)を使用した。試薬及び検体の液量は、キット添付マニュアルの指示の1/10量とし、96穴マイクロプレート(greiner bio-one UVStar 96 well F-bottom)を使用し、プレートリーダー(TECAN社製、「infinite M200」)で340nmの吸光度を測定した。測定用ソフトウェアには「i-Control V1.2」を使用した。手順及び濃度の算出法は「F-kit Ethanol」に添付の方法にしたがった。
結果を表1及び図1に示す。表1において、「−」は検出せず(ND)、斜線は測定せずを表す。
表1及び図1からわかるように、C. glabrataは、pH2〜6でエタノール産生し、特にpH2.5〜6の範囲で良好な結果が得られた。また、C. glabrataは、20℃〜40℃のいずれの温度でもエタノール生産し、特に30℃〜40℃で良好な結果が得られた。一方、S. cerevisiaeは、良好なエタノール生産が見られた温度は30℃〜35℃であり、30℃ではpH2.5でもエタノール生産が見られた。40℃ではC. glabrataとの差が顕著であった。
4.異なる塩濃度条件下での発酵試験
0、2、4、6、8又は10%(W/V)の塩化ナトリウムを添加した培地(pH2.5〜6)を用いたこと、及び培養を30℃で行ったこと以外は上記と同様にして、C. glabrata及びS. cerevisiaeの耐塩性を試験した。
結果を表2及び図2に示す。表2において、「−」は検出せず(ND)を表す。
この実験では、塩濃度2%(W/V)でエタノール生産に差が見られた。塩濃度4%(W/V)以上では、pH3〜6の範囲でC. glabrataの優位性は顕著であり、S. cerevisiaeはほとんど生育・発酵できなかった。
5.エタノール存在下での生育試験
本実験以降の実験においては、プレートで継代培養された後、液体培地に移して培養された菌体を用いた。
C. glabrata(CBS138株)又はS. cerevisiae(S288c株)を、湿重量1.32g/l(OD600=0.4)になるようにYPD培地に0、5、7.5、10、12.5、又は15%(V/V)のエタノールを添加した培地4mlに植菌し、37℃又は42℃で、70rpmで攪拌しながら培養した。
バイオフォトレコーダー(アドバンテック社製、型番TVS062CA)を用い、OD660値を経時的に自動測定することにより、生育状況をモニタリングした。
結果を図3に示す。C. glabrataは生育速度が速く、37℃では10%(V/V)、42℃でも少なくとも5%(V/V)のエタノール濃度まで、生育することができた。これに対し、S. cerevisiaeは、37℃ではC. glabrataと同様の傾向を示したが、エタノール濃度0〜7.5%(V/V)では生育速度又は菌体濃度のいずれかがC. glabrataよりやや劣っていた。また、S. cerevisiaeは、42℃ではエタノール濃度が0の場合しか生育せず、その菌体濃度はC. glabrataの半分程度までしか上がらなかった。
6.37℃、低pH条件下でのエタノール変換率の測定
塩酸でpHを2、2.5、3又は4に調整した模擬培地(グルコース 7%(W/V)、キシロース 3%(W/V)、コーンスティープリカー(CSL) 2%(V/V))40mlを100ml容の三角フラスコに用意し、C. glabrata(CBS138株)又はS. cerevisiae(S288c株)を湿重量1.32g/l(OD600=0.4)になるように植菌した。37℃、24時間、121ストローク往復振盪培養の後、「F-kit Ethanol」(商品名、Roche Diagnostics社製、Lot No.14132000)を用いて培地中のエタノール濃度を測定した。結果を、エタノール/グルコース(W/W)=0.5をエタノール変換率(発酵歩合)100%として表記した。
結果を図4に示す。C. glabrataはpH2及び2.5でも高いエタノール変換率を示したが、S. cerevisiaeはこれらのpHでは格段に変換率が低下した。
7.37℃、高塩条件下でのエタノール変換率の測定
模擬培地(グルコース 7%(W/V)、キシロース 3%(W/V)、コーンスティープリカー(CSL) 2%(V/V)、pH4)に、0、0.5、1、2、又は10%(W/V)の塩化ナトリウムを添加した40mlの培地を100ml容の三角フラスコに用意し、C. glabrata(CBS138株)を湿重量1.32g/l(OD600=0.4)になるように植菌した。37℃、24時間、121ストローク往復振盪培養の後、「F-kit Ethanol」(商品名、Roche Diagnostics社製、Lot No.14132000)を用いて培地中のエタノール濃度を測定した。結果を、エタノール/グルコース(W/W)=0.5をエタノール変換率(発酵歩合)100%として表記した。
結果を図5に示す。37℃では、C. glabrataは10%(W/V)までの塩濃度で80%を超える良好なエタノール変換率を示した。
8.pH4、高温条件下でのエタノール変換率の測定
模擬培地(グルコース 7%(W/V)、キシロース 3%(W/V)、CSL 2%(V/V)、pH4)40mlを100ml容の三角フラスコに用意し、C. glabrata(CBS138株)を湿重量1.32g/l(OD600=0.4)になるように植菌した。37、40、42、45、47、又は50℃で、24時間、121ストローク往復振盪培養の後、「F-kit Ethanol」(商品名、Roche Diagnostics社製、Lot No.14132000)を用いて培地中のエタノール濃度を測定した。結果を、エタノール/グルコース(W/W)=0.5をエタノール変換率(発酵歩合)100%として表記した。
結果を図6に示す。C. glabrataは少なくとも47℃まではエタノール生産が可能であった。
9.アルカリ域pH条件下でのエタノール変換率の測定
50%(W/W)水酸化ナトリウムでpHを7、8、9、又は10に調整した模擬培地(グルコース 7%(W/V)、キシロース 3%(W/V)、CSL 2%(V/V))40mlを100ml容の三角フラスコに用意し、C. glabrata(CBS138株)を湿重量1.32g/l(OD600=0.4)になるように植菌した。37℃で24時間、121ストローク往復振盪培養の後、「F-kit Ethanol」(商品名、Roche Diagnostics社製、Lot No.14132000)を用いて培地中のエタノール濃度を測定した。結果を、エタノール/グルコース(W/W)=0.5をエタノール変換率(発酵歩合)100%として表記した。
結果を図7に示す。C. glabrataは少なくともpH9までは効率的なエタノール生産が可能であった。
10.pH2での発酵試験
500ml容の三角フラスコにYPD培地(Difco社製、Lot No.7242780)150mlを分注し、寒天培地からC. glabrata(CS138株)又はS. cerevisiae(S288c株)の1コロニーを植菌した。回転式振とう培養機(株式会社高杉製作所製、モデルTS-RS12L型)を使用して、30℃、120rpmの条件でC. glabrata(CS138株)は1日、S. cerevisiae(S288c株)は2日間培養した。
培養終了後、500ml容量の遠心ボトルに培養液を移し、3000rpmで5分間遠心分離処理し、上清を除いて菌体を得た。
発酵試験用培地として、以下の培地を使用した。
<グルコース10%(W/V)含有YPD培地>
上記2.で記載したようにグルコース10%(W/V)含有YPD培地(ただし、pHはpH2.0)を調製した。pH調整後、オートクレーブで121℃、15分間滅菌した。
<イーストエキス・グルコース10%培地>
イーストエキス末(OXOID社製、Lot No.965093) 0.5%(W/V)、グルコース(和光純薬工業株式会社製、特級、Lot No. ALP4694) 10%(W/V)を蒸留水に溶解してpH2.0まで塩酸を添加した。pH調整後、オートクレーブで121℃、15分間滅菌した。
<NaCl添加イーストエキス・グルコース10%培地>
上記イーストエキス・グルコース10%培地にNaCl(関東化学株式会社、特級、Lot No.908R5601) 4%(W/V)を添加した。
発酵試験は以下のようにして行った。300ml容三角フラスコに前述のいずれかの発酵試験用培地60mlを分注し、300mg(湿菌体重量)の菌体を分散させ、上記回転式振とう培養機を使用して、35℃、40℃または43℃の温度で、60rpmで1日発酵を行った。培養液を1mlサンプリングし、15,000rpmで20分間遠心して上清をエタノール濃度分析に用いた。
検体のエタノール濃度が0.2〜1.0%(V/V)の範囲内になるよう試料を1〜20倍希釈し、エタノール分析用ガスクロマトグラフ装置(GL Sciences社製)に供して分離定量した(Porapak Type Rカラムを使用、キャリアーガスは窒素、流速60mL/min)。別途、エタノール(関東化学社製)を同じ条件で分離し、測定面積とエタノールの重量とが直線性に優れた標準曲線となる条件を設定した。内部標準にはイソプロパノールを使用し、内部標準に対するエタノールの一次回帰分析から換算係数を求めた。
得られたエタノールの換算係数と前記測定された面積から、試料に含まれるエタノールの含量を算出した。結果を表3及び図8に示す。
表3及び図8において、「35℃−YPD(G10%)」=グルコース10%(W/V)含有YPD培地で35℃、「40℃−YPD(G10%)」=グルコース10%(W/V)含有YPD培地で40℃、「40℃−YeastExt0.5%(G10%)」=イーストエキス・グルコース10%培地で40℃、「40℃−NaCl4%YeastExt0.5%(G10%)」=NaCl、イーストエキス・グルコース10%培地で40℃、「43℃−YeastExt0.5%(G10%)」=イーストエキス・グルコース10%培地で43℃、「43℃−NaCl4%YeastExt0.5%(G10%)」=NaCl、イーストエキス・グルコース10%培地で43℃、の培養条件をそれぞれ表す。
これらの結果から明らかなように、C. glabrataは、pH2、35〜43℃の培養条件下で、S. cerevisiaeの約2倍〜約10倍程度のエタノール生産量を示した。C. glabrataS. cerevisiaeとの差は、塩の存在下でさらに顕著であり、4%(W/V)の塩化ナトリウムの存在下では、C. glabrataは、S. cerevisiaeの約6倍〜約12倍程度のエタノール生産量を示した。
図1は、異なる温度及びpH条件下でのC. glabrata及びS. cerevisiaeのエタノール生産量を比較する図である。パネルAはC. glabrata、パネルBはS. cerevisiaeの結果をそれぞれ表す。 図2は、30℃、異なる塩濃度条件下でのC. glabrata及びS. cerevisiaeのエタノール生産量を比較する図である。パネルAはC. glabrata、パネルBはS. cerevisiaeの結果をそれぞれ表す。 図3は、異なる濃度のエタノールの存在下でのC. glabrata及びS. cerevisiaeの生育を比較する図である。培養温度は、パネルA(C. glabrata)及びB(S. cerevisiae)が37℃、パネルC(C. glabrata)及びD(S. cerevisiae)が42℃であった。エタノール濃度は、黒菱形(◆)=0%、黒四角(■)=5%、黒三角(▲)=7.5%、×=10%、*=12.5%、黒丸(●)=15%(いずれもV/V)であった。 図4は、37℃、pH2〜4におけるC. glabrata及びS. cerevisiaeの発酵歩合を比較する図である。白のカラムがC. glabrata、黒のカラムがS. cerevisiaeをそれぞれ表す。 図5は、37℃、塩濃度0〜10%(W/V)におけるC. glabrataの発酵歩合を表す図である。 図6は、pH4、37℃〜50℃におけるC. glabrataの発酵歩合を表す図である。 図7は、37℃、pH7〜10におけるC. glabrataの発酵歩合を表す図である。 図8は、pH2、0又は4%(●)塩濃度条件下での35℃〜43℃におけるC. glabrata及びS. cerevisiaeのエタノール生産量を比較する図である。

Claims (13)

  1. 生物由来原料から発酵によりエタノール含有溶液を製造する方法であって、発酵工程においてカンジダ・グラブラータ(C. glabrata)を用いて2%(W/V)以上の濃度の塩化ナトリウムの存在下で生物由来原料中の糖質をエタノールに変換することを特徴とする製造方法。
  2. 前記発酵工程が、pH2〜9で行われる、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記発酵工程が、pH2〜6で行われる、請求項2記載の製造方法。
  4. 前記発酵工程が、37〜47℃で行われる、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 前記発酵工程の前に糖化工程をさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
  6. 前記発酵工程の後にエタノール濃縮工程及び/又は脱水工程をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項記載の方法により製造されたエタノール含有溶液。
  8. 請求項7記載のエタノール含有溶液から製造された精製エタノール。
  9. 請求項7記載のエタノール含有溶液を含む燃料。
  10. 請求項7記載のエタノール含有溶液を含む工業用原料。
  11. 請求項7記載のエタノール含有溶液を添加された食品。
  12. 請求項7記載のエタノール含有溶液を含む医薬品。
  13. 請求項7記載のエタノール含有溶液を含む衛生用品。
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