JP2010147878A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】周囲光の影響を低減するとともに小型化と高解像度化を両立し且つ被写体像のぶれを抑制する。
【解決手段】差分画像生成手段3は、多数の受光部10のうちの一部の受光部10Aで変換される電荷によって形成される第1の画像と、多数の受光部10のうちで前記一部の受光部を除く残りの受光部10Bで変換される電荷によって形成される第2の画像との差分画像を生成する。故に、撮像素子1には従来例のように特殊な構造の撮像素子ではなく一般の撮像素子を用いることができるから、周囲光の影響を低減し且つ小型化と高解像度化を両立できる。しかも、第1の画像と第2の画像の撮像間隔が撮像素子のフレームレートよりも短くなるから被写体像のぶれを抑制できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に周囲光の影響を低減した画像を撮像するための撮像装置に関するものである。
本出願人は、発光ダイオードが発する赤外光を高速変調した変調光を対象領域に照射し、撮像素子で受光する当該変調光の反射光成分と周囲光の反射光成分とを区別して変調光だけの反射光成分を画素値とする画像(光変調画像)を生成する撮像装置を既に提案している(特許文献1参照)。かかる撮像装置を用いれば、周囲光の影響を低減した画像を撮像することができる。
特開2006−121617号公報
ところで、特許文献1の従来例で用いられる撮像素子はデジタルカメラなどに用いられている一般の固体撮像素子(CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなど)と若干構造が異なっている。具体的には、一つの受光部に対して複数個の制御電極が設けられ、制御電圧を印加する制御電極の個数を変化させることで受光部の感度を調整可能な構造を有している。従って、特許文献1における撮像素子は、同じ寸法で比較したときに一般の撮像素子に比べて画素数が少ないために相対的に解像度が低くなってしまう。
一方、一般の撮像素子を用いて変調光が照射されているときの画像と変調光が照射されていないときの画像を交互に撮像して両画像の画素値の差分から光変調画像を生成した場合、撮像素子のフレームレートに制限されて2種類の画像を撮像するタイムラグが大きくなり、動きの速い被写体を撮像したときに被写体像がぶれてしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、周囲光の影響を低減するとともに小型化と高解像度化を両立し且つ被写体像のぶれを抑制できる撮像装置を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、光電変換を行う多数の受光部を有した撮像素子と、対象空間に光を照射する光照射手段と、光照射手段が対象空間に光を照射しているときに撮像素子で撮像される第1の画像と光照射手段が対象空間に光を照射していないときに撮像素子で撮像される第2の画像との差分画像を生成する差分画像生成手段とを備え、差分画像生成手段は、多数の受光部のうちの一部の受光部で変換される電荷によって形成される第1の画像と、多数の受光部のうちで前記一部の受光部を除く残りの受光部で変換される電荷によって形成される第2の画像との差分画像を生成することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、撮像素子には従来例のように特殊な構造の撮像素子ではなく一般の撮像素子を用いることができるから、周囲光の影響を低減するとともに小型化と高解像度化を両立することができ、しかも、一部の受光部で光電変換を行って第1の画像を撮像し且つ残りの受光部で光電変換を行って第2の画像を撮像するため、第1の画像と第2の画像の撮像間隔が撮像素子のフレームレートよりも短くなるから被写体像のぶれを抑制できる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、差分画像生成手段は、縦横に並設された多数の受光部のうちで縦方向及び横方向に沿って一つ飛びに並ぶ前記一部の受光部で変換される電荷によって形成される第1の画像と、一つ飛びに隣り合う前記一部の受光部に挟まれた前記残りの受光部で変換される電荷によって形成される第2の画像との差分画像を生成することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、第1の画像と第2の画像を同程度の画質で撮像することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、光照射手段は、前記一部の受光部が光電変換を行う時間に同期して対象空間に光を照射するとともに前記残りの受光部が光電変換を行う期間には光を照射しないことを特徴とする。
本発明によれば、周囲光の影響を低減するとともに小型化と高解像度化を両立し且つ被写体像のぶれを抑制できる。
本実施形態の撮像装置は、図1に示すように対象空間を撮像する撮像素子1と、対象空間に光を照射する光照射部2と、光照射部2が対象空間に光を照射しているときに撮像素子1で撮像される第1の画像と光照射部2が対象空間に光を照射していないときに撮像素子1で撮像される第2の画像との差分画像を生成する差分画像生成手段3と、撮像素子1並びに光照射部2を制御する制御部4とを備えている。
光照射部2は、赤外光を発する発光ダイオードと、当該発光ダイオードに直流電力を供給して発光させるLED駆動回路とを具備し(但し、何れも図示せず)、制御部4によってLED駆動回路の動作が制御される。
撮像素子1は、例えばグローバルシャッタ機能を有する汎用の2次元CMOSイメージセンサからなる。図2(a)は撮像素子1の1画素の等価回路を示しており、光電変換を行う受光部(フォトダイオード)10、受光部10の蓄積電荷を放電(リセット)するためのリセットスイッチ11、受光部10で光電変換された電荷(電子)を増幅するアンプ12、アンプ12の後段に設けられたグローバルシャッタ部13、アンプ12で増幅された電荷を垂直列の信号線15に転送するための水平転送スイッチ14が設けられている。尚、垂直列の信号線15に転送された電荷は垂直転送スイッチ16を介して読み出される。
またグローバルシャッタ部13は、受光部10の電荷を蓄積するための蓄積素子(キャパシタ)13aと、受光部10から蓄積素子13aへの電荷転送経路を開閉するシャッタスイッチ13bと、蓄積素子13aに蓄積されている電荷に応じた画素情報(画素値)を信号線15に出力するアンプ13cとを具備している。つまり、リセットスイッチ11並びに水平転送スイッチ14を開いた(オフした)状態でシャッタスイッチ13bを開閉すると、シャッタスイッチ13bが閉じている(オンしている)期間に受光部10で光電変換された電荷がアンプ12及びシャッタスイッチ13bを介して蓄積素子13aに蓄積され、シャッタスイッチ13bを開いた(オフした)後に水平転送スイッチ14を閉じる(オンする)と、シャッタスイッチ13bのオン期間(露光時間)に応じた電荷量の画素情報が信号線15に転送されることになる。但し、このようなグローバルシャッタ機能を有した2次元CMOSイメージセンサについては従来周知であるから詳細な構成に付いての図示並びに説明は省略する。
制御部4はマイクロコンピュータを主構成要素とし、光照射部2を制御して対象空間に周期的に光(赤外光)を照射するとともに、後述するように光照射部2が光を照射している期間(光照射期間)と光照射部2が光を照射していない期間(光非照射期間)とでそれぞれ撮像素子1に画像(第1の画像並びに第2の画像)を撮像させる。
差分画像生成手段3は、撮像素子1で撮像された第1の画像を記憶する第1画像記憶部30と、撮像素子1で撮像された第2の画像を記憶する第2画像記憶部31と、第1の画像に対して補間処理(後述する)を実行する第1補間処理部32と、同じく第2の画像に対して補間処理を実行する第2補間処理部33と、第1補間処理部32で補間された第1の画像と第2補間処理部33で補間された第2の画像における各画素の画素値の差分を演算して差分画像を生成する差分処理部34とを具備している。尚、差分画像生成手段3の各部30〜34は、マイクロコンピュータに専用のプログラムを実行させたり、あるいは汎用の画像処理LSIによって実現可能である。
次に、本実施形態の撮像装置の動作を説明する。ここで、撮像素子1は多数の受光部10と各受光部10に対応するリセットスイッチ11、アンプ12、グローバルシャッタ部13、アンプ14が縦横に並べて設けられており、以下の説明では、図2(b)に示すように縦方向及び横方向に沿って一つ飛びに並ぶ複数の受光部10Aのグループを第1の受光部群とし、第1の受光部群に属する受光部10Aに挟まれた複数の受光部10Bのグループを第2の受光部群とする。つまり、第1の受光部群に属する受光部10Aと第2の受光部群に属する受光部10Bとが市松模様に配置されている。
まず制御部4は、リセットスイッチ11を閉じて第1の受光部群に属する受光部10Aをリセットした後、シャッタスイッチ13を所定の露光時間だけ閉じることで第1の受光部群に属する受光部10Aで光電変換された電荷をグローバルシャッタ部13の蓄積素子13aに蓄積させる。さらに制御部4では、光照射部2を制御することにより受光部10Aの露光時間に同期して対象空間に光(赤外光)を照射する(図3(a),(c)参照)。
続いて、制御部4はリセットスイッチ11を閉じて第2の受光部群に属する受光部Bをリセットした後、シャッタスイッチ13を所定の露光時間だけ閉じることで第2の受光部群に属する受光部10Bで光電変換された電荷をグローバルシャッタ部13の蓄積素子13aに蓄積させる。このとき制御部4は、光照射部2を制御することにより受光部10Bの露光時間には対象空間に光(赤外光)を照射しない(図3(b),(c)参照)。
そして、制御部4は水平転送スイッチ14と垂直列の信号線15に挿入されている垂直転送スイッチ16をスイッチング制御することにより、第1の受光部群の受光部10Aから読み出した画素情報で形成される画像(第1の画像)を差分画像生成手段3の第1画像記憶部30に記憶させるとともに、第2の受光部群の受光部10Bから読み出した画素情報で形成される画像(第2の画像)を差分画像生成手段3の第2画像記憶部31に記憶させる。
第1補間処理部32は、第1画像記憶部30に記憶されている第1の画像のうちで、第2の受光部群に属する受光部10Bと対応する画素の画素値を、例えば、当該画素と縦方向並びに横方向に隣り合う合計4つの画素(受光部10Aと対応する画素)の画素値の平均値で補間する。そして、第1補間処理部32は、第2の受光部群に属する全ての受光部10Bに対応する画素に対して上記補間を行うことによって得られた第1の画像を差分処理部34に出力する。
同じく第2補間処理部33は、第2画像記憶部31に記憶されている第2の画像のうちで、第1の受光部群に属する受光部10Aと対応する画素の画素値を、例えば、当該画素と縦方向並びに横方向に隣り合う合計4つの画素(受光部10Bと対応する画素)の画素値の平均値で補間する。そして、第2補間処理部33は、第1の受光部群に属する全ての受光部10Aに対応する画素に対して上記補間を行うことによって得られた第2の画像を差分処理部34に出力する。
差分処理部34は、第1補間処理部32から出力される第1の画像の各画素の画素値と、第2補間処理部33から出力される第2の画像の各画素の画素値との差分を求め、当該差分をその画素の画素値とする差分画像を生成する。ここで、第1の画像は光照射部2から照射される赤外光の反射光成分と周囲光の反射光成分を両方とも含む画像であり、第2の画像は周囲光の反射光成分のみを含む画像であるから、両画像の差分画像は光照射部2から照射される赤外光の反射光成分のみを含み、周囲光の影響が低減された画像となる。
ここで、上述のように受光部10をグループ分けせずに、全ての受光部10で第1の画像と第2の画像を撮像した場合、図4に示すように第1の画像を撮像する撮像時間T1と第2の画像を撮像する撮像時間T2との間にはフレームレートに応じたタイムラグTx’が生じてしまうので、動きの速い被写体(例えば、走行中の自動車など)を撮像したときに差分画像にぶれが生じてしまう虞がある。
しかしながら本実施形態の撮像装置では、複数の受光部10を2つのグループに分けて一方のグループ(第1の受光部群)で第1の画像を撮像し、他方のグループ(第2の受光部群)で第2の画像を撮像するため、第1の画像と第2の画像のタイムラグTx(≪Tx’)が非常に短くなり(図3(a),(b)参照)、動きの速い被写体を撮像したときに差分画像にぶれが生じ難いという利点がある。
尚、本実施形態の撮像装置は、例えば、顔認証装置における顔画像の入力装置や監視カメラ、特に被写体を屋外の太陽光下で撮像する用途に用いるのに好適である。
本発明の実施形態を示すブロック図である。 (a)は同上における撮像素子の要部構成図であり、(b)は受光部の配置を説明する説明図である。 同上の動作説明用のタイミングチャートである。 同上の動作説明図である。
符号の説明
1 撮像素子
2 光照射部(光照射手段)
3 差分画像生成手段

Claims (3)

  1. 光電変換を行う多数の受光部を有した撮像素子と、対象空間に光を照射する光照射手段と、光照射手段が対象空間に光を照射しているときに撮像素子で撮像される第1の画像と光照射手段が対象空間に光を照射していないときに撮像素子で撮像される第2の画像との差分画像を生成する差分画像生成手段とを備え、
    差分画像生成手段は、多数の受光部のうちの一部の受光部で変換される電荷によって形成される第1の画像と、多数の受光部のうちで前記一部の受光部を除く残りの受光部で変換される電荷によって形成される第2の画像との差分画像を生成することを特徴とする撮像装置。
  2. 差分画像生成手段は、縦横に並設された多数の受光部のうちで縦方向及び横方向に沿って一つ飛びに並ぶ前記一部の受光部で変換される電荷によって形成される第1の画像と、一つ飛びに隣り合う前記一部の受光部に挟まれた前記残りの受光部で変換される電荷によって形成される第2の画像との差分画像を生成することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 光照射手段は、前記一部の受光部が光電変換を行う時間に同期して対象空間に光を照射するとともに前記残りの受光部が光電変換を行う期間には光を照射しないことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
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