JP2010147618A - 補正装置、波長多重光伝送装置、および、補正方法 - Google Patents

補正装置、波長多重光伝送装置、および、補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光強度調整機能を有する装置内部でクロストークが発生した場合に、適切に光強度を調整するための技術を提供する。
【解決手段】本願発明の光伝送装置100は、入力された波長多重光信号を波長ごとに分波する分波部10aと、前記分波部10aで分波された各光信号についての光強度を検出する検出部15(1〜n)と、前記検出部15(1〜n)で検出された光強度に基づいて、前記各光信号の出力強度を調整する調整部12(1〜n)と、前記調整部12(1〜n)で調整された出力強度の各光信号を合波して出力する合波部11と、前記検出部15(1〜n)で検出された光強度についての検出値を補正する補正装置16と、を備え、前記補正装置16は、前記各光信号に付加されたノイズ成分に相当する値を算出し、前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ成分を除去する。
【選択図】図1

Description

本発明は、伝送する光信号の光強度(出力強度)について調整する技術に関し、特に、当該調整のために用いる光強度の検出値を補正する技術に関する。
近年の光波長多重技術の進歩に伴って、高速で大容量のデータ伝送が可能な光ネットワークが急速に普及している。光波長多重技術を用い、一本の光ファイバケーブルに複数の異なる波長(帯)の光信号を多重して送信することにより、数倍〜数千倍の情報量を同じケーブルで送信できる。
しかし、各波長(帯)の光信号は、伝送過程において、光強度(光パワーレベル)にばらつきが生じることがある。そのため、光波長多重技術を用いて光伝送を行う一般的な多重光伝送装置の中には、波長(帯)ごとに光強度を調整する機能(以下では、「光強度調整機能」と呼ぶ)が設けられているものもある。
例えば、特許文献1には、光強度調整機能を有する光伝送装置について記載されている。特許文献1では、波長(帯)ごとに分波された各光信号の光強度を検出し、その検出値に基づいて、出力用の当該光強度を調整している。これにより、波長(帯)ごとの各光信号の光強度を、それぞれ一定値になるように調整できる。
特開2004−7058
しかし、検出値に基づいて各光信号の光強度を調整するため、検出値に誤差があると、各光信号の光強度について適切に調整できない。例えば、光伝送装置の内部において、光強度を調整する光信号に対して他の光信号が漏れ込む現象(以下では、「クロストーク」と呼ぶ)が発生した場合には、検出値に誤差が生じ、各光信号の光強度を一定値に調整できない。
本発明は、光強度調整機能を有する装置内部でクロストークが発生した場合にも、適切に光強度を調整するための技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、光強度を調整する光信号に付加されたノイズ成分(光信号に漏れ込んだクロストーク成分)を算出し、光強度について検出した検出値から当該ノイズ成分(クロストーク成分)を除去し、除去後の補正値を用いて光強度を調整する。
例えば、本発明は、入力された波長多重光信号を波長ごとに分波する分波部と、前記分波部で分波された各光信号についての光強度を検出する検出部と、前記検出部で検出された光強度に基づいて、前記各光信号の出力強度を調整する調整部と、前記調整部で調整された出力強度の各光信号を合波して出力する合波部と、を備えた波長多重光伝送装置であって、前記各光信号に付加されたノイズ成分を算出するノイズ成分算出部と、前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ成分算出部で算出されたノイズ成分を除去するノイズ除去部と、を備え、前記調整部は、前記ノイズ除去部でノイズ成分が除去された光強度に基づいて、前記各光信号の出力強度を調整する。
本発明によれば、光強度調整機能を有する装置内部でクロストークが発生した場合にも、適切に光強度を調整することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態の一例について図面を参照して説明する。
本発明の一実施形態が適用された光伝送装置100は、複数の異なる波長(帯)の光信号を多重して伝送する装置である。光伝送装置100は、伝送する光信号の光強度を波長(帯)ごとに調整する「光強度調整機能」を有する。
図1は、本発明の第1の実施形態が適用された光伝送装置100の概略構成図である。図示するように、光伝送装置100は、波長分波器10aと、波長合波器11と、n(2以上の整数)個の光可変減衰器12(1〜n)と、n個の制御回路13(1〜n)と、n個の光カプラ14(1〜n)と、n個のモニタ部15(1〜n)と、補正装置16と、を備える。
波長分波器10aは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号を、複数(n個)の異なる波長(帯)ごとの単波長光信号に分波する。
波長合波器11は、波長分波器10aで波長(帯)ごとに分波された複数(n個)の単波長光信号を、波長多重光信号に合波する。そして、波長合波器11は、合波した波長多重光信号を出力する。
例えば、波長分波器10a、及び、波長合波器11は、PLC−AWG(Planner Light wave Circuit−Arrayed Waveguide Grating)型フィルタで実現される。
波長分波器10aと波長合波器11との間には、複数(n個)の光伝送路が平行して設置されており、波長分波器10aで分波された波長(帯)ごとの単波長光信号は、それぞれ各光伝送路を介して、波長合波器11まで到達する。
また、各光伝送路には、光可変減衰器12(1〜n)と、光カプラ14(1〜n)と、が配置される。図示するように、各光伝送路において、光可変減衰器12(1〜n)は波長分波器10a側に設置され、光カプラ14(1〜n)は波長合波器11側に設置される。ただし、両配置箇所を入れ替えて、光可変減衰器12(1〜n)を波長合波器11側に設置し、光カプラ14(1〜n)を波長分波器10a側に設置するようにしてもよい。
光可変減衰器12(1〜n)は、出力する光信号(光伝送路を伝搬する光信号)の光強度を調整する。具体的には、光可変減衰器12(1〜n)は、後述する制御回路13(1〜n)から供給される制御信号に従って、光伝送路を伝搬する光信号の光強度を減衰させる制御を行う。例えば、光可変減衰器12(1〜n)は、VOA(Variable Optical Attenuator)などで実現される。
また、光可変減衰器12(1〜n)は、光伝送路を伝搬する光信号を遮断、回復できる。この場合、光可変減衰器12(1〜n)は、例えば、1×1光スイッチや2×1光スイッチなどの機械式光スイッチや、SiO2、LiNbO3ベースの波導路型光スイッチなどで実現されてもよい。
光カプラ14(1〜n)は、光伝送路を伝搬する光信号を分岐する。具体的には、光カプラ14(1〜n)は、光伝送路を伝搬する光信号を、波長合波器11に供給する主信号と、後述するモニタ部15(1〜n)に供給する副信号と、に分岐する。なお、ここで、主信号と副信号の分配比は、例えば、9:1とする。
モニタ部15(1〜n)は、光伝送路を伝搬する光信号の光強度を検出する。具体的には、モニタ部15(1〜n)は、光カプラ14(1〜n)で分岐されて入力された副信号の光強度を検出する。そして、検出した副信号の光強度から、光伝送路を伝搬する光信号(例えば、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号)の光強度を示すデータ(検出値データ:P1〜Pn)に変換し、補正装置16に送信する。
ここで、モニタ部15(1〜n)に入力される光信号(副信号)には、ノイズ成分が含まれており、モニタ部15(1〜n)が生成する検出値データ(P1〜Pn)は、ノイズ成分を含む値となる。モニタ部15(1〜n)に入力される光信号(副信号)にノイズが付加される主な要因としては、上述したように、光伝送装置100の内部で発生したクロストークが挙げられる。より詳細には、図1に太点線(第1のクロスロークA)で示すように、波長分波器10aの下流から、モニタ部15(1〜n)までの区間で発生するクロストークがある。この区間には、例えば、光伝送路間でのクロストーク、光可変減衰器12(1〜n)間でのクロストーク、モニタ部15(1〜n)間でのクロストークなどがある。
補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で検出した光強度(検出値データ:P1〜Pn)を補正する処理(以下では、「補正処理」と呼ぶ)を行う。具体的には、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)から入力された検出値データ(P1〜Pn)に基づき、第1のクロストークAによるノイズ成分(クロストーク成分)を算出する。そして、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)から入力された検出値データ(P1〜Pn)から、算出したノイズ成分(クロストーク成分)を除去する。それから、補正装置16は、ノイズ成分(クロストーク成分)を除去した後の検出値データ(補正値データ:X1〜Xn)を、後述する制御回路13(1〜n)に送信する。これにより、補正装置16は、実際に光伝送路を伝搬する光信号(例えば、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号)の光強度を、制御回路13(1〜n)に通知することができる。
図2は、補正装置16のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。図示する補正装置16は、下記の数式1に従って、検出値データ(P1〜Pn)から補正値データ(X1〜Xn)を算出するための演算回路で構成される。
Xj=Pj−Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi ・・・(数式1)
(ただし、i、jは1〜nの整数、Raは第1のクロストーク係数を示す。)
具体的には、図示するように、補正装置16は、「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」の演算を行う加算器群161と、乗算器162(1〜n)と、第1のクロストーク係数記憶部163と、加算(減算)器170(1〜n)と、を備えている。
補正装置16に入力された検出値データ(P1〜Pn)は、まず、加算器170(1〜n)と、加算器群161と、に供給される。加算器群161は、供給された各検出値データPj(j=1〜n)ごとに、「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を演算し、各演算結果を乗算器162(1〜n)に供給する。乗算器162(1〜n)は、加算器群161から供給された演算結果と、第1のクロストーク係数記憶部163に予め記憶されている第1のクロストーク係数の値Raと、を乗算し、当該乗算値を加算(減算)器170(1〜n)に供給する。そして、加算(減算)器170(1〜n)は、モニタ部15(1〜n)から供給された検出値データ(P1〜Pn)から、乗算器162(1〜n)より供給された乗算値を差し引いた(減算した)値を算出し、補正値データ(X1〜Xn)として制御回路13(1〜n)に出力する。
ここで、加算器群161で行われる処理(「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を算出する処理)は、補正対象(j番目)の光信号以外(i=1〜n,i≠j)の光信号についての光強度の総和を算出することに相当する。これは、補正対象の光信号に付加されるノイズ成分(クロストーク成分)は、補正対象の光信号以外の光信号の光強度の総和に比例すると考えられるからである。そして、乗算器162(1〜n)で行われる乗算処理(「Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を算出する処理)は、第1のクロストークAによるノイズ成分(クロストーク成分)に相当する値を算出することに相当する。また、加算(減算)器170(1〜n)で行われる減算処理(「Pj−Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を算出する処理)は、検出値データ(P1〜Pn)から、算出したノイズ成分(クロストーク成分)に相当する値を除去することに相当する。
なお、第1のクロストーク係数記憶部163は、例えば、レジスタやラッチ回路などの記憶装置で実現される。そして、第1のクロストーク係数記憶部162に予め記憶されている第1のクロストーク係数は、正の値を有し、波長分波器10aの下流からモニタ部15(1〜n)までの区間に配置されているデバイス(光可変減衰器12、光カプラ14、モニタ部15、光伝送路、など)の特性に応じて定められている。例えば、クロストークが発生しやすいデバイスを多く備える光伝送装置100であるほど、第1のクロストーク係数記憶部162には、高い値が記憶される。
図3は、補正装置16(特に「加算器群161」)の詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。点線内に図示するように、加算器群161は、複数の加算器161(1〜n)を備えている。
各加算器161(1〜n)は、補正対象(j番目)の光信号以外(i=1〜n,i≠j)の光信号についての各光強度の総和「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を算出し、上述した各乗算器162(1〜n)に供給する。
なお、図2、図3に示す補正装置16の構成はこれに限定されない。例えば、補正装置16は、CPU、RAM、記憶装置(ROM、ハードディスク、等)を備えた一般的なコンピュータで実現されてもよい。そして、例えば、CPUが記憶装置から所定のプログラムをRAMに読み出して実行することで、上記の補正処理を実現可能である。また、補正装置16は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などにより実現されてもよい。また、アナログ回路で実現されてもよい。
図1に戻り、制御回路13(1〜n)は、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号の光強度を調整する制御を行う。具体的には、制御回路13(1〜n)は、補正装置16から供給された補正値データ(X1〜Xn)に基づき、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号の光強度を一定にする制御(以下では、「出力一定制御」と呼ぶ)を行う。
例えば、出力一定制御では、制御回路13(1〜n)は、補正装置16から供給された補正値データ(X1〜Xn)と、予め設定されている所定の目標出力値と、を比較する。そして、補正値データ(X1〜Xn)が目標出力値に等しければ、光可変減衰器12(1〜n)の減衰量の調整は行わず、目標出力値に等しくなければ、等しくなるように光可変減衰器12(1〜n)の減衰量を調整する。例えば、制御回路13(1〜n)は、補正値データ(X1〜Xn)が目標出力値より大きければ、光可変減衰器12(1〜n)の減衰量を増加させる。また、補正値データ(X1〜Xn)が目標出力値より小さければ、光可変減衰器12(1〜n)の減衰量を減少させる。
また、制御回路13(1〜n)は、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号を遮断、回復する制御(以下では、それぞれ「遮断制御」、「回復制御」と呼ぶ)を行う。
例えば、遮断制御では、制御回路13(1〜n)は、補正装置16から供給された補正値データ(X1〜Xn)と、予め設定されている第1の閾値と、を比較する。そして、補正値データ(X1〜Xn)が第1の閾値より低ければ、光信号は「断」と判断し、光伝送路の後段に雑光(ノイズ)が出力されないように、光可変減衰器12(1〜n)からの出力光を遮断する。
また、回復制御では、制御回路13(1〜n)は、補正装置16から供給された補正値データ(X1〜Xn)と、予め設定されている第2の閾値と、を比較する。そして、補正値データ(X1〜Xn)が第2の閾値より高ければ、光信号は正常レベルの光強度に回復したと判断し、光可変減衰器12(1〜n)からの光信号の出力を回復(再開)する。
次に、図4は、第1の実施形態が適用された光伝送装置100で行われる補正処理を示すフローチャートである。
補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で単波長光信号(副信号)の光強度が検出されるまで待機する(ステップS101;No)。具体的には、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)から検出値データ(P1〜Pn)が供給されるまで待機する。
補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で単波長光信号の光強度が検出されると(ステップS101;Yes)、検出値データ(P1〜Pn)に付加されているノイズ成分(第1のクロストーク成分)に相当する値を算出する(ステップS102)。
具体的には、加算器群161は、モニタ部15(1〜n)から供給された各検出値データPj(j=1〜n)ごとに、「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を演算し、各演算結果を乗算器162(1〜n)に供給する。さらに、乗算器162(1〜n)は、加算器群161から供給された演算結果に、第1のクロストーク係数記憶部163に予め記憶されている第1のクロストーク係数の値を乗算する。これにより、補正装置16は、検出値データ(P1〜Pn)に付加されているノイズ成分(第1のクロストーク成分)に相当する値「Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を算出することができる。
続いて、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で検出された光強度の検出値データ(P1〜Pn)に対して補正した補正値データ(X1〜Xn)を算出する(ステップS103)。
具体的には、加算(減算)器170(1〜n)は、ステップS102で乗算器162(1〜n)が算出した乗算値が供給されると、モニタ部15(1〜n)から供給された検出値データ(P1〜Pn)から、当該乗算値を減算する。これにより、補正装置16は、補正値データ(X1〜Xn)、すなわち、実際に光伝送路を伝搬する光信号(例えば、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号)の光強度を算出することができる。
続いて、補正装置16の加算(減算)器170(1〜n)は、ステップS103で算出した補正値データ(X1〜Xn)を、制御回路13(1〜n)に送信する(ステップS104)。
補正装置16は、補正値データ(X1〜Xn)を制御回路13(1〜n)に送信すると、補正処理を終了する。なお、補正値データ(X1〜Xn)が供給された制御回路13(1〜n)は、上述したように、供給された補正値データ(X1〜Xn)に基づいて、光可変減衰器12(1〜n)の「出力一定制御」、「遮断制御」、「回復制御」などを行う。
以上より、第1の実施形態に係る補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で検出した光強度から、ノイズ成分(第1のクロストーク成分)を除去することができる。そして、制御回路13(1〜n)は、ノイズ成分(第1のクロストーク成分)を除去した補正値データ(X1〜Xn)を用いて光可変減衰器12(1〜n)を制御できる。そのため、補正装置16を備えた光伝送装置100では、補正値データ(X1〜Xn)を用いない場合と比較して、正確に光可変減衰器12(1〜n)を制御できるようになる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の実施形態の別の一例を図面を参照して説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態が適用された光伝送装置100の概略構成図である。図示するように、光伝送装置100は、第1の実施形態が適用された光伝送装置100の構成に加えて、第1の実施形態で説明した光伝送装置100の光伝送方向(以下では、「順方向」と呼ぶ)とは逆方向の回線(図では、波長分波器(逆方向)10bのみ示されている)を備える。なお、逆方向の回線とは、例えば、ポイント−トゥ−ポイント(Point−to−Point)の通信路における上り回線と下り回線、リング通信路における右回り回線と左回り回線などを指す。
さらに、第2の実施形態が適用された光伝送装置100は、波長多重光信号(順方向)用の光カプラ20aと、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aと、波長多重光信号(逆方向)用の光カプラ20bと、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bと、を備える。
波長多重光信号(順方向)用の光カプラ20aは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(順方向)を分岐する。具体的には、波長多重光信号(順方向)用の光カプラ20aは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(順方向)を、波長分波器(順方向)10aに供給する主信号と、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aに供給する副信号と、に分岐する。なお、ここで、主信号と副信号の分配比は、例えば、9:1とする。
波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(順方向)の光強度を検出する。具体的には、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aは、波長多重光信号(順方向)用の光カプラ20aで分岐されて入力された副信号の光強度を検出する。そして、検出した副信号の光強度から、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(順方向)の光強度を示すデータ(順方向入力検出値データ:Σ(i=1〜n)Pi_FOR)に変換し、補正装置16に送信する。
また、波長多重光信号(逆方向)用の光カプラ20bは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(逆方向)を分岐する。具体的には、波長多重光信号(逆方向)用の光カプラ20bは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(逆方向)を、波長分波器(逆方向)10bに供給する主信号と、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bに供給する副信号と、に分岐する。なお、ここで、主信号と副信号の分配比は、例えば、9:1とする。
波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bは、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(逆方向)の光強度を検出する。具体的には、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bは、波長多重光信号(逆方向)用の光カプラ20bで分岐されて入力された副信号の光強度を検出する。そして、検出した副信号の光強度から、光伝送装置100に入力された波長多重光信号(逆方向)の光強度を示すデータ(逆方向入力検出値データ:Σ(i=1〜n)Pi_REV)に変換し、補正装置16に送信する。
ここで、モニタ部15(1〜n)に入力される光信号(副信号)には、第1の実施形態と同様に、ノイズ成分が含まれており、モニタ部15(1〜n)が生成する検出値データ(P1〜Pn)は、ノイズ成分を含む値となる。ただし、第2の実施形態では、モニタ部15(1〜n)に入力される光信号(副信号)にノイズが付加される要因として、図5に太点線で示すように、第1のクロストークAと、第2のクロストークBと、第3のクロストークCと、の3つのクロストークを考慮する。
第1のクロストークAは、第1の実施形態と同様のクロストークである。また、第2のクロストークBは、波長分波器(順方向)10aにおいて発生するクロストークである。また、第3のクロストークCは、波長分波器(逆方向)10bにおいて発生するクロストークである。
第2の実施形態が適用された補正装置16は、第1の実施形態と同様に、モニタ部15(1〜n)で検出した光強度(検出値データ:P1〜Pn)を補正する処理を行う。ただし、第2の実施形態が適用された補正装置16は、第1の実施形態とは異なる補正処理を行う。具体的には、第2の実施形態に係る補正装置16は、モニタ部15(1〜n)から入力された検出値データ(P1〜Pn)に基づき、第1のクロストークAによるノイズ成分(第1のクロストーク成分)を算出する。これとともに、補正装置16は、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aから入力された順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)に基づき、第2のクロストークBによるノイズ成分(第2のクロストーク成分)に相当する値を算出する。さらに、補正装置16は、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bから入力された逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)に基づき、第3のクロストークCによるノイズ成分(第3のクロストーク成分)に相当する値を算出する。
そして、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)から入力された検出値データ(P1〜Pn)から、算出したノイズ成分(第1のクロストーク成分、第2のクロストーク成分、第3のクロストーク成分)に相当する値を除去する。それから、補正装置16は、ノイズ成分(第1のクロストーク成分、第2のクロストーク成分、第3のクロストーク成分)を除去した後の検出値データ(補正値データ:X1〜Xn)を、制御回路13(1〜n)に送信する。これにより、補正装置16は、第1の実施形態よりもさらに正確な、光伝送路を伝搬する光信号(例えば、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号)の光強度を、制御回路13(1〜n)に通知することができる。
図6は、第2の実施形態が適用された補正装置16のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。図示する補正装置16は、下記の数式2に従って、検出値データ(P1〜Pn)から補正値データ(X1〜Xn)を算出するための演算回路で構成される。
Xj=Pj−{Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi+Rb×Σ(i=1〜n)Pi_FOR+Rc×Σ(i=1〜n)Pi_REV} ・・・(数式2)
(ただし、i、jは1〜nの整数、Raは第1のクロストーク係数、Rbは第2のクロストーク係数、Rcは第3のクロストーク係数を示す。)
具体的には、図示するように、第1の実施形態の補正装置16の構成に加えて、第2のクロストーク係数記憶部165と、第3のクロストーク係数記憶部166と、クロストーク仮合成用の加算器169と、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)と、第2のクロストーク成分算出用の乗算器167と、第3のクロストーク成分算出用の乗算器168と、を備えている。
モニタ部15(1〜n)から補正装置16に入力された検出値データ(P1〜Pn)は、まず、加算器170(1〜n)と、加算器群161と、に供給される。加算器群161は、供給された各検出値データPj(j=1〜n)ごとに、「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を演算し、各演算結果を乗算器162(1〜n)に供給する。乗算器162(1〜n)は、加算器群161から供給された演算結果と、第1のクロストーク係数記憶部163に予め記憶されている第1のクロストーク係数の値と、を乗算し、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)に供給する。
一方、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aから補正装置16に入力された順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)は、第2のクロストーク成分算出用の乗算器167に供給される。第2のクロストーク成分算出用の乗算器167は、供給された順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)と、第2のクロストーク係数記憶部165に予め記憶されている第2のクロストーク係数の値Rbと、を乗算し、クロストーク仮合成用の加算器169に供給する。
また、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bから補正装置16に入力された逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)は、第3のクロストーク成分算出用の乗算器168に供給される。第3のクロストーク成分算出用の乗算器168は、供給された逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)と、第3のクロストーク係数記憶部166に予め記憶されている第3のクロストーク係数の値Rcと、を乗算し、クロストーク仮合成用の加算器169に供給する。
クロストーク仮合成用の加算器169は、第2のクロストーク成分算出用の乗算器167と、第3のクロストーク成分算出用の乗算器168と、から供給された各乗算値を加算して、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)に供給する。
さらに、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)は、クロストーク仮合成用の加算器169から供給された加算値と、乗算器162(1〜n)から供給された乗算値と、を加算して、加算(減算)器170(1〜n)に供給する。そして、加算(減算)器170(1〜n)は、モニタ部15(1〜n)から供給された検出値データ(P1〜Pn)から、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)より供給された加算値を減算した値を算出し、補正値データ(X1〜Xn)として制御回路13(1〜n)に出力する。
ここで、第2のクロストーク成分算出用の乗算器167で行われる乗算処理(「Rb×Σ(i=1〜n)Pi_FOR」を算出する処理)は、第2のクロストークBによるノイズ成分(第2のクロストーク成分)に相当する値を算出することに相当する。これは、波長分波器(順方向)10aにおいて発生する第2のクロストーク成分は、波長多重光信号(順方向)の光強度に比例すると考えられるからである。
また、第3のクロストーク成分算出用の乗算器168で行われる乗算処理(「Rc×Σ(i=1〜n)Pi_REV」を算出する処理)は、第3のクロストークCによるノイズ成分(第3のクロストーク成分)に相当する値を算出することに相当する。これも、波長分波器(逆方向)10bにおいて発生する第3のクロストーク成分は、波長多重光信号(逆方向)の光強度に比例すると考えられるからである。
また、クロストーク仮合成用の加算器169、及び、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)で行われる加算処理(「Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi+Rb×Σ(i=1〜n)Pi_FOR+Rc×Σ(i=1〜n)Pi_REV」を算出する処理)は、第1のクロストーク成分、第2のクロストーク成分、第3のクロストーク成分を全て加算することに相当する。
なお、第2のクロストーク係数記憶部165、及び、第3のクロストーク係数記憶部166は、例えば、レジスタやラッチ回路などの記憶装置で実現される。そして、第2のクロストーク係数記憶部165に予め記憶されている第2のクロストーク係数は、正の値であり、波長分波器(順方向)10aの特性や、波長分波器(順方向)10aとモニタ部15(1〜n)との距離などに応じて定められている。また、第3のクロストーク係数記憶部166に予め記憶されている第3のクロストーク係数は、正の値であり、波長分波器(逆方向)10bの特性や、波長分波器(逆方向)10bとモニタ部15(1〜n)との距離などに応じて定められている。通常、波長分波器(逆方向)10bは、波長分波器(順方向)10aよりもモニタ部15(1〜n)から遠い位置に配置されるため、第3のクロストーク係数は、第2のクロストーク係数より小さい値に設定されることが多い。
図7は、第2の実施形態が適用された補正装置16の詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、補正装置16は、図5で説明した加算器及び乗算器などから構成され、加算器群161は、第1の実施形態と同様に、複数の加算器161(1〜n)を備えている。
なお、図6、図7に示す補正装置16の構成は、これに限定されない。例えば、補正装置16は、CPU、RAM、記憶装置(ROM、ハードディスク、等)を備えた一般的なコンピュータで実現されてもよい。そして、例えば、CPUが記憶装置から所定のプログラムをRAMに読み出して実行することで、上記の補正処理を実現可能である。また、補正装置16は、FPGA(Field Programmable Gate Array)などにより実現されてもよい。また、アナログ回路で実現されてもよい。
次に、図8は、第2の実施形態が適用された光伝送装置100で行われる補正処理を示すフローチャートである。
補正装置16は、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aで波長多重光信号(順方向)の光強度が検出されるまで待機する(ステップS201;No)。具体的には、補正装置16は、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aから順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)が供給されるまで待機する。
補正装置16は、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aで波長多重光信号(順方向)の光強度が検出されると(ステップS201;Yes)、順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)に付加されているノイズ成分(第2のクロストーク成分B)に相当する値を算出する(ステップS202)。
具体的には、第2のクロストーク成分算出用の乗算器167は、波長多重光信号(順方向)用のモニタ部21aから供給された順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)と、第2のクロストーク係数記憶部165に予め記憶されている第2のクロストーク係数の値Rbと、を乗算する。これにより、補正装置16は、順方向入力検出値データ(ΣPi_FOR)に付加されているノイズ成分(第2のクロストーク成分)に相当する値「Rb×Σ(i=1〜n)Pi_FOR」を算出することができる。
続いて、補正装置16は、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bで波長多重光信号(逆方向)の光強度が検出されるまで待機する(ステップS203;No)。具体的には、補正装置16は、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bから逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)が供給されるまで待機する。
補正装置16は、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bで波長多重光信号(逆方向)の光強度が検出されると(ステップS203;Yes)、逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)に付加されているノイズ成分(第3のクロストーク成分C)に相当する値を算出する(ステップS204)。
具体的には、第3のクロストーク成分算出用の乗算器168は、波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部21bから供給された逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)と、第3のクロストーク係数記憶部166に予め記憶されている第3のクロストーク係数の値Rcと、を乗算する。これにより、補正装置16は、逆方向入力検出値データ(ΣPi_REV)に付加されているノイズ成分(第3のクロストーク成分)に相当する値「Rc×Σ(i=1〜n)Pi_REV」を算出することができる。
続いて、補正装置16は、第2のクロストーク成分と、第3のクロストーク成分の和を算出する(ステップS205)。具体的には、クロストーク仮合成用の加算器169は、第2のクロストーク成分算出用の乗算器167と、第3のクロストーク成分算出用の乗算器168と、から供給された各乗算値を加算する。
次に、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で単波長光信号(副信号)の光強度が検出されるまで待機する(ステップS206;No)。具体的には、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)から検出値データ(P1〜Pn)が供給されるまで待機する。
補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で単波長光信号の光強度が検出されると(ステップS206;Yes)、検出値データ(P1〜Pn)に付加されているノイズ成分(第1のクロストーク成分)を算出する(ステップS207)。具体的には、第1の実施形態におけるステップS102で行う処理と同様の処理を行う。これにより、補正装置16は、検出値データ(P1〜Pn)に付加されているノイズ成分(第1のクロストーク成分)「Ra×Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を算出することができる。
続いて、補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で検出された光強度の検出値データ(P1〜Pn)に対して補正した補正値データ(X1〜Xn)を算出する(ステップS208)。
具体的には、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)は、クロストーク仮合成用の加算器169から供給された加算値と、乗算器162(1〜n)から供給された乗算値と、を加算して、加算(減算)器170(1〜n)に供給する。そして、加算(減算)器170(1〜n)は、モニタ部15(1〜n)から供給された検出値データ(P1〜Pn)から、クロストーク合成用の加算器164(1〜n)より供給された加算値を減算する。これにより、補正装置16は、補正値データ(X1〜Xn)、すなわち、実際に光伝送路を伝搬する光信号(例えば、光可変減衰器12(1〜n)から出力される光信号)の光強度を正確に算出することができる。
続いて、補正装置16の加算(減算)器170(1〜n)は、ステップS208で算出した補正値データ(X1〜Xn)を、制御回路13(1〜n)に送信する(ステップS209)。
補正装置16は、補正値データ(X1〜Xn)を制御回路13(1〜n)に送信すると、補正処理を終了する。なお、補正値データ(X1〜Xn)が供給された制御回路13(1〜n)は、第1の実施形態と同様に、供給された補正値データ(X1〜Xn)に基づいて、光可変減衰器12(1〜n)の「出力一定制御」、「遮断制御」、「回復制御」などを行う。
以上より、第2の実施形態に係る補正装置16は、モニタ部15(1〜n)で検出した光強度から、ノイズ成分(第1のクロストーク成分、第2のクロスローク成分、第3のクロストーク成分)を除去することができる。そして、制御回路13(1〜n)は、ノイズ成分(第1のクロストーク成分、第2のクロストーク成分、第3のクロストーク成分)を除去した補正値データ(X1〜Xn)を用いて光可変減衰器12(1〜n)を制御できる。そのため、補正装置16を備えた光伝送装置100では、補正値データ(X1〜Xn)を用いない場合と比較して、正確に光可変減衰器12(1〜n)を制御できるようになる。また、第2の実施形態に係る補正装置16は、第1の実施形態と比較して、モニタ部15(1〜n)で検出した光強度から多くのクロストーク成分を除去しているため、より正確に光可変減衰器12(1〜n)を制御できるようになる。
また、図9(A)、(B)は、モニタ部15(1〜n)で検出される光強度を定量的に示す図である。横軸は、実際に光伝送路を伝搬している光信号の光強度であり、縦軸は、モニタ部15(1〜n)で検出された光強度Pjである。従って、横軸の値と縦軸の値が一致していれば、モニタ部15(1〜n)での検出精度が高いことを示し、横軸の値と縦軸の値に誤差があるほど、モニタ部15(1〜n)での検出精度が低いことを示す。
図9(A)は、クロストーク成分を除去しない場合(上記の補正処理なしの場合)において、モニタ部15(1〜n)で検出される光強度を示す。図示するように、クロストーク成分を除去しない場合には、実際に光伝送路を伝搬している光信号の光強度が低い領域では(例えば、−30[dBm]以下)、モニタ部15(1〜n)での検出精度が低くなる。また、入力波長数(光伝送路の個数)nが多いほど、モニタ部15(1〜n)に入力されるクロストーク成分が増大するため、モニタ部15(1〜n)での検出精度が低くなる。
これに対し、図9(B)は、クロストーク成分を除去した場合(上記の補正処理ありの場合)において、モニタ部15(1〜n)で検出される光強度を示す。図示するように、クロストーク成分を除去する場合には、実際に光伝送路を伝搬している光信号の光強度が低い領域であっても、モニタ部15(1〜n)での検出精度は高い。また、入力波長数(光伝送路の個数)nによらず、モニタ部15(1〜n)での検出精度が高い。
以上のことから、上記各実施形態で説明した補正処理を補正装置16が行うことにより、モニタ部15(1〜n)は光強度を正確に検出できると言える。そして、制御回路13(1〜n)は、モニタ部15(1〜n)で検出した光強度に基づいて、光可変減衰器12(1〜n)の減衰量を調整するため、制御回路13(1〜n)の制御も正確になる。特に、上述した「遮断制御」、「回復制御」に関しては、光信号の光強度が低い領域での制御であるため、上記各実施形態での補正処理を補正装置16が行うことにより、制御の正確性は飛躍的に向上する。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。
例えば、上記各実施形態では、第1のクロストーク係数記憶部162には、1つの値からなる第1のクロストーク係数が記憶されており、全ての乗算器162(1〜n)に同一の値が供給される。しかし、第1のクロストーク係数記憶部162には、波長(帯)ごと(或いは、光伝送路ごと)に異なる値の第1のクロストーク係数を記憶しておいてもよい。この場合、各乗算162(1〜n)には、それぞれ異なる値の第1のクロストーク係数が供給されるようにする。
また、上記各実施形態では、加算器群161は、供給された各検出値データPj(j=1〜n)ごとに、「Σ(i=1〜n,i≠j)Pi」を演算し、補正対象(j番目)の光信号以外(i=1〜n,i≠j)の全ての光信号についての光強度の総和を算出している。しかし、本発明は、これに限定されない。例えば、補正対象(j番目)の光信号以外(i=1〜n,i≠j)の一部の光信号についての光強度の総和を算出するようにしてもよい。ここで、一部の光信号というのは、例えば、補正対象(j番目)の光信号に隣接する光信号だけで構成される。
また、上記の第2の実施形態では、図8に示すように、ステップS201〜S202の処理を行い、次に、ステップS202〜S205の処理を行い、その後、ステップS206〜S207の処理を行うようにしている。しかし、本発明は、これに限定されない。例えば、ステップS202〜S205の処理を最初に実行してもよく、各処理の順序は任意に変更してよい。また、各処理を並列に実行するようにしてもよい。
また、上記の第2の実施形態では、第1のクロストークA、第2のクロストークB、及び、第3のクロストークCについて除去する補正を行っている。しかし、本発明は、これに限定されず、同一の光伝送装置100の内部で発生する他のノイズや他のクロストークを除去する補正を行うようにしてもよい。
第1の実施形態に係る光伝送装置100の概略構成図である。 第1の実施形態に係る補正装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。 第1の実施形態に係る補正装置の詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。 第1の実施形態における補正処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に係る光伝送装置の概略構成図である。 第2の実施形態に係る補正装置のハードウェア構成の一例を概略的に示す図である。 第2の実施形態に係る補正装置の詳細なハードウェア構成の一例を示す図である。 第2の実施形態における補正処理を示すフローチャートである。 (A)クロストーク成分を除去しない場合においてモニタ部で検出される光強度を示す図である。(B)クロストーク成分を除去した場合においてモニタ部で検出される光強度を示す図である。
符号の説明
10a・・・波長分波器(順方向)、10b・・・波長分波器(逆方向)、11・・・波長合波器、12(1〜n)・・・光可変減衰器、13(1〜n)・・・制御回路、14(1〜n)・・・光カプラ、15(1〜n)・・・モニタ部、16・・・補正装置、20a・・・波長多重光信号(順方向)用の光カプラ、20b・・・波長多重光信号(逆方向)用の光カプラ、21a・・・波長多重光信号(順方向)用のモニタ部、21b・・・波長多重光信号(逆方向)用のモニタ部、100・・光伝送装置、161・・・加算器群、162(1〜n)・・・乗算器、163・・・第1のクロストーク係数記憶部、164(1〜n)・・・クロストーク合成用の加算器、165・・・第2のクロストーク係数記憶部、166・・・第3のクロストーク係数記憶部、167・・・第2のクロストーク成分算出用の乗算器、168・・・第3のクロストーク成分算出用の乗算器、169・・・クロストーク仮合成用の加算器、170(1〜n)・・・加算(減算)器。

Claims (11)

  1. 波長ごとに伝送される各光信号の光強度について検出された検出値を補正する補正装置であって、
    前記各光信号に付加されたノイズ成分に相当する値を算出するノイズ成分算出部と、
    前記検出値から、前記ノイズ成分算出部で算出されたノイズ成分を除去するノイズ除去部と、を備える、
    ことを特徴とする補正装置。
  2. 請求項1に記載された補正装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号以外の光信号によるクロストーク成分に相当する値を算出し、
    前記ノイズ除去部は、
    前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ成分算出部で算出されたクロストーク成分を除去する、
    ことを特徴とする補正装置。
  3. 請求項2に記載された補正装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号以外の光信号についての光強度の総和に、所定の係数を乗じて、前記クロストーク成分に相当する値を算出する、
    ことを特徴とする補正装置。
  4. 請求項2に記載の補正装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号と平行して伝送される他の光信号による第1のクロストーク成分と、
    前記分波部に入力される前記波長多重光信号による第2のクロストーク成分と、
    補正対象の光信号と逆方向に伝送される波長多重光信号による第3のクロストーク成分と、に相当する各値を算出し、
    前記ノイズ除去部は、
    前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ算出部で算出された、前記第1のクロストーク成分と、前記第2のクロストーク成分と、前記第3のクロストーク成分と、を除去する、
    ことを特徴とする補正装置。
  5. 請求項4に記載の補正装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号以外の光信号についての光強度の総和に、所定の第1の係数を乗じて、前記第1のクロストーク成分に相当する値を算出し、
    前記分波部に入力される前記波長多重光信号についての光強度に、所定の第2の係数を乗じて、前記第2のクロストーク成分に相当する値を算出し、
    補正対象の光信号と逆方向に伝送される波長多重光信号についての光強度に、所定の第3の係数を乗じて、前記第3のクロストーク成分に相当する値を算出する、
    ことを特徴とする補正装置。
  6. 入力された波長多重光信号を波長ごとに分波する分波部と、
    前記分波部で分波された各光信号についての光強度を検出する検出部と、
    前記検出部で検出された光強度に基づいて、前記各光信号の出力強度を調整する調整部と、
    前記調整部で調整された出力強度の各光信号を合波して出力する合波部と、
    を備えた波長多重光伝送装置であって、
    前記各光信号に付加されたノイズ成分に相当する値を算出するノイズ成分算出部と、
    前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ成分算出部で算出されたノイズ成分を除去するノイズ除去部と、を備え、
    前記調整部は、
    前記ノイズ除去部でノイズ成分が除去された光強度に基づいて、前記各光信号の出力強度を調整する、
    ことを特徴とする波長多重光伝送装置。
  7. 請求項6に記載の波長多重光伝送装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号以外の光信号によるクロストーク成分に相当する値を算出し、
    前記ノイズ除去部は、
    前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ成分算出部で算出されたクロストーク成分を除去する、
    ことを特徴とする波長多重光伝送装置。
  8. 請求項7に記載の波長多重光伝送装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号以外の光信号についての光強度の総和に、所定の係数を乗じて、前記クロストーク成分に相当する値を算出する、
    ことを特徴とする波長多重光伝送装置。
  9. 請求項6に記載の波長多重光伝送装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号と平行して伝送される他の光信号による第1のクロストーク成分と、
    前記分波部に入力される前記波長多重光信号による第2のクロストーク成分と、
    補正対象の光信号と逆方向に伝送される波長多重光信号による第3のクロストーク成分と、に相当する各値を算出し、
    前記ノイズ除去部は、
    前記検出部で検出された前記光強度から、前記ノイズ算出部で算出された、前記第1のクロストーク成分と、前記第2のクロストーク成分と、前記第3のクロストーク成分と、を除去する、
    ことを特徴とする波長多重光伝送装置。
  10. 請求項9に記載の波長光伝送装置であって、
    前記ノイズ成分算出部は、
    補正対象の光信号以外の光信号についての光強度の総和に、所定の第1の係数を乗じて、前記第1のクロストーク成分に相当する値を算出し、
    前記分波部に入力される前記波長多重光信号についての光強度に、所定の第2の係数を乗じて、前記第2のクロストーク成分に相当する値を算出し、
    補正対象の光信号と逆方向に伝送される波長多重光信号についての光強度に、所定の第3の係数を乗じて、前記第3のクロストーク成分に相当する値を算出する、
    ことを特徴とする波長多重光伝送装置。
  11. 波長ごとに伝送される各光信号の光強度について検出された検出値を補正する補正装置における補正方法であって、
    前記補正装置は、回路群を備え、
    前記回路群が、
    前記各光信号に付加されたノイズ成分に相当する値を算出するノイズ成分算出処理と、
    前記検出値から、前記ノイズ成分算出ステップで算出されたノイズ成分を除去するノイズ除去処理と、
    を行う、
    ことを特徴とする補正方法。
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