JP2010145026A - 冷凍サイクル及び圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可変容量圧縮機の効率向上が可能な冷凍サイクル及び圧縮機を提供することを目的とする。
【解決手段】圧縮された冷媒を冷却する凝縮器と、前記凝縮器にて冷却された冷媒を膨張させる第1の膨張弁と、前記第1の膨張弁を通った冷媒の気液分離を行う気液分離器と、前記気液分離器にて分離された液相冷媒を膨張させる第2の膨張弁と、前記第2の膨張弁にて膨張させられた冷媒を受け取り、外部から熱を受け入れ蒸発潜熱によって冷媒を蒸発させる蒸発器と、内部に設けられたクランク室の圧力に対応して決定された吐出容量で前記蒸発器を通った気相冷媒を吸入して圧縮し、前記凝縮器へと吐出する圧縮機と、前記気液分離器内の気相冷媒を前記圧縮機クランク室へと導く配管と、前記配管によって前記クランク室に導かれる冷媒の圧力を制御する吐出容量制御手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷凍サイクル、あるいは該冷凍サイクルに用いることが可能な圧縮機に関するものである。
従来、空調装置等に使用される冷凍サイクルにおいて、その冷却能力を増減させるために、吐出容量を変化させることが可能な圧縮機を用いることが知られている。上記吐出容量を変化させることが可能な圧縮機の一種である斜板型可変容量圧縮機では、吐出容量制御のために、圧縮した冷媒の一部をクランク室に導入し、クランク室内の圧力を増減することによって斜板の傾きを変化させ、吐出容量を制御している(例えば特許文献1)。
しかし、上記斜板型可変容量圧縮機は、圧縮した冷媒の一部をクランク室に導入した後、吸入室へと戻してしまうため、吐出室と吸入室がクランク室を介してバイパス状態となり効率を悪化させている。
特開昭54−94107号公報
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたもので、可変容量圧縮機の効率向上が可能な冷凍サイクル及び圧縮機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するにあたり、請求項1に記載の発明は、圧縮された冷媒を冷却する凝縮器(7)と、前記凝縮器(7)にて冷却された冷媒を膨張させる第1の膨張弁(9)と、前記第1の膨張弁(9)を通った冷媒の気液分離を行う気液分離器(8)と、前記気液分離器(8)にて分離された液相冷媒を膨張させる第2の膨張弁(10)と、前記第2の膨張弁(10)にて膨張させられた冷媒を受け取り、外部から熱を受け入れ蒸発潜熱によって冷媒を蒸発させる蒸発器(12)と、内部に設けられたクランク室(940)の圧力に対応して決定される容量で前記蒸発器(12)を通った気相冷媒を吸入して圧縮し、前記凝縮器(7)へと吐出する圧縮機(4)と、前記気液分離器(8)内の気相冷媒を前記圧縮機クランク室(940)へと導く配管(13)と、前記配管(13)によって前記クランク室(940)に導かれる冷媒の圧力を制御する吐出容量制御手段(15)とを有することを特徴とする。
これにより従来のようにクランク室(940)の圧力を圧縮機(4)の吐出冷媒のみによって制御した場合と比較して、圧縮効率を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記圧縮機(4)の目標吐出容量を決定する目標吐出容量決定手段と、前記第1の膨張弁(9)を通過する前の冷媒圧力を計測する膨張弁上流側圧力計測手段とを更に備え、前記吐出容量制御手段(15)は、前記目標吐出容量決定手段によって決定された目標吐出容量と前記膨張弁上流側圧力計測手段によって計測された冷媒圧力とに基づいて前記第1の膨張弁(9)と前記第2の膨張弁(10)の開度を調節し、前記クランク室(940)の圧力を前記圧縮機(4)の吐出容量が前記目標吐出容量となる圧力に調整することを特徴とする。
これにより、従来の容量制御方式と比較して、圧縮機(4)の動力を低減することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記圧縮機(4)の目標吐出容量を決定する目標吐出容量決定手段と前記気液分離器内の冷媒圧力を計測する気液分離器内圧力計測手段とを更に備え、前記吐出容量制御手段(15)は、前記配管(13)に設けられた制御弁(14)を有し、前記制御弁(14)は、前記目標吐出容量決定手段によって決定された目標吐出容量と前記気液分離器内圧力計測手段によって計測された冷媒圧力とに基づいて前記クランク室(940)の圧力を前記圧縮機(4)の吐出容量が前記目標吐出容量となる圧力に調整することを特徴とする。
これにより、従来の容量制御方式と比較して、圧縮機(4)の動力を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記吐出容量制御手段(15)は、前記第1の膨張弁(9)を、前記気液分離器(8)内の冷媒圧力が、前記目標吐出容量を実現する前記クランク室(940)の圧力よりも高くなるように制御することを特徴とする。
これにより、制御弁(14)の開度を調整するのみで、クランク室(940)の圧力を圧縮機(4)の吐出容量が目標吐出容量となる圧力に調整することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の発明において、前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、前記作動状態切替え手段は、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記制御弁(14)を閉じ、前記第1の膨張弁(9)にて冷媒を膨張させ、前記蒸発器(12)へと導入する第1膨張モード作動状態とを切替えることを特徴とする。
これにより、状況に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、前記作動状態切替え手段は、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記制御弁(14)を閉じ、前記第1の膨張弁(9)を解放し、前記凝縮器(7)を通過した冷媒を第2の膨張弁(10)にて膨張させ、前記蒸発器(12)へと導入する第2膨張モード作動状態とを切替えることを特徴とする。
これにより、状況に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、前記作動状態切替え手段は、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記制御弁(14)を閉じ、前記第1の膨張弁(9)と前記第2の膨張弁(10)を用いて冷媒を膨張させ、前記蒸発器(12)へと導入する第3膨張モード作動状態とを切替えることを特徴とする。
これにより、状況に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、前記吐出容量制御手段(15)は、前記配管(13)に設けられ、前記配管(13)を流れる冷媒を、前記圧縮機シリンダ室(910)、または前記クランク室(940)へと導く三方弁(710)を持ち、前記作動状態切替え手段は、前記三方弁(710)を制御することにより、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記気液分離器(8)にて分離された気相冷媒を圧縮工程中の前記シリンダ室(910)の中へと導入する二段圧縮モード状態とを切替えることを特徴とする。
これにより、状況に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、前記吐出容量制御手段(15)は、前記配管(13)に設けられ、前記配管(13)を流れる冷媒を、前記圧縮機吸入口、または前記クランク室(940)へと導く三方弁(810)を持ち、前記作動状態切替え手段は、前記三方弁(810)を制御することにより、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記気液分離器(8)にて分離した気相冷媒を前記圧縮機吸入口へと導入し、液相冷媒を前記蒸発器(12)へと導入する吸入冷媒冷却モード状態とを切替えることを特徴とする。
これにより、状況に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることによって、蒸発器圧損の低減による効率向上効果を得ることができる。
請求項10に記載の発明は、請求項斜板型可変容量圧縮機において、前記斜板型可変容量圧縮機の内部に設けられたシリンダ室(910)内で冷媒を圧縮するピストン(911)と、前記ピストン(911)のストローク量を決定する斜板(930)と、前記斜板(930)に冷媒による圧力を加えることで前記斜板(930)の傾きを変更するクランク室(940)と、外部から導入される冷媒を前記クランク室(940)に導入する制御口(970)が前記ハウジング(901)に設けられたことを特徴とする。
これにより、前記斜板型可変容量圧縮機の吐出容量を外部からの圧力導入によって可変させることが可能となる。
尚、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1、図2、図3、図4〜図6を用いて説明する。本実施形態は、本発明の冷凍サイクルおよび圧縮機を車両用空調装置に適用したものである。
(本実施形態構成)
図1は本実施形態における車両用空調装置の構成を示す図である。
エンジン1は、車両に搭載された、走行駆動源である。エンジン1の出力軸には、駆動プーリ2が設けられている。この駆動プーリ2は、エンジン1の駆動と連動して回転するようになっている。圧縮機4は車両の冷凍サイクル6の構成部品である。圧縮機4の駆動軸には受動プーリ3が設けられている。駆動プーリ2と受動プーリ3には、動力伝達部材であるベルト5が巻架されている。これにより、エンジン1によって圧縮機4が駆動される。
次に本実施形態における圧縮機4を図4を用いて説明する。図4は圧縮機4の断面図である。
圧縮機4は、外殻となるハウジング901を備えている。ハウジング901はフロントハウジング901aと、ミドルハウジング901bと、リアハウジング901cとから構成されている。フロントハウジング901aは、シャフト920の一端が貫通するボス部901dを備えている。ボス部901dは、円筒形状をなしており、内部にシャフト920とフロントハウジング901aとの間をシールするシール部材901eが配置されている。また、フロントハウジング901aの内部には後述するクランク室940となる空間が形成されている。フロントハウジング901aの側面には該クランク室940となる空間に繋がる制御口970が開口している。また、該クランク室940となる空間とボス部901dの内側との間にはシャフト920を軸支するフロント側軸受901fが設けられている。
ミドルハウジング901bは、フロントハウジング901にガスケット等のシール手段を介してボルト等の締結手段によって締結されている。ミドルハウジング901bは、中央にシャフト920の後端を支持するリア側軸受901gを備えている。また、ミドルハウジング901bには、リア側軸受901gの周囲に円筒形のシリンダ室910が複数形成されている。
リアハウジング901cは、ミドルハウジング901bにガスケットやバルブプレートを介してボルト等の締結手段によって締結されている。リアハウジング901cの内部の中央には後述する吸入室960が設けられている。また、吸入室960の周囲には、後述する吐出室950が形成されている。
吸入室960は圧縮される冷媒を図示しない吸入口を通じて吸入する空間である。また、シリンダ室910は、後述するピストン911と共に吸入室960より導かれた冷媒を圧縮する空間である。また、吐出室950は、ピストン911とシリンダ室910とによって圧縮された冷媒が導入され、図示しない吐出口を通じて外部へと送り出す空間である。
シャフト920には、図1に示された受動プーリ3が接続される。また、シャフト920に取り付けられたラグプレート920bには、斜板930がシャフト920に対して傾斜角可変にリンク機構を介して取り付けられている。また、シャフト920内には、図示しないCS通路が設けられている。シャフト920の側面に設けられたCS通路入口921とCS通路出口922は、上記CS通路の入口と出口である。
斜板930には、シューを介してピストン911が取り付けられている。ピストン911は、シリンダ室910内に摺動可能に挿入されている。
以下、圧縮機4の動作について説明する。エンジン1によってシャフト920が回転すると、斜板930はシャフト920と共に回転する。この際、クランク室940には制御口970を通じて導入された冷媒が満たされており、クランク室940内の圧力と、シリンダ室911に導入される吸入冷媒の圧力との差によって斜板930の傾斜角が決定される。斜板930の傾きと回転によってピストン911はシリンダ室910内にて往復運動を行う。この時、斜板930の傾斜角度によってピストン911の往復運動のストローク量が変化する。つまり、クランク室940の圧力を変化させることにより、圧縮機4の吐出容量が変化する。
また、本実施形態における圧縮機4では、クランク室940の圧力を高める場合は制御口970を通じて冷媒を導入する。クランク室940の圧力を減圧する場合は制御口970からの冷媒の導入を止める。この際、クランク室940内の冷媒は、図示しないCS通路を通じて吸入室へと導かれる。
次に、図1を用いて冷凍サイクル6の構成を説明する。冷凍サイクル6は、圧縮機4、凝縮器7、第1の膨張弁9、気液分離器8、第2の膨張弁10、蒸発器12を備えている。
凝縮器7は、圧縮機4によって圧縮された高温高圧冷媒を凝縮液化させる熱交換器である。第1の膨張弁9は、凝縮器7から流出する冷媒を減圧膨張させる電磁弁である。気液分離器8は、第1の膨張弁9にて減圧膨張させられた気液二相冷媒を気液分離する容器である。第2の膨張弁10は、気液分離器8で分離された液冷媒を減圧膨張させる電磁弁である。蒸発器12は、第2の膨張弁10にて膨張させられた冷媒を受け取り、外部から熱を受け入れ蒸発潜熱によって冷媒を蒸発させる熱交換器である。
本実施形態における冷凍サイクル6は、上記の構成に加え、更に気液分離器8内の気相冷媒を圧縮機4の制御口970を通じてクランク室940へと導く配管13と、該配管13によってクランク室940に導かれる冷媒の圧力を制御する吐出容量制御手段15を備えている。
本実施形態における吐出容量制御手段は、配管13に設けられた制御弁14、温度センサ11、エアコンECU31等から構成されている。制御弁14は、配管13によって運ばれてきた気相冷媒の圧力をクランク室940に導入する前に制御する電磁弁である。温度センサ11は、凝縮器7の出口側配管に取り付けられ、出口側配管内部の温度を計測する温度検出手段である。エアコンECU31は、後述する各センサ32〜35からの情報を元に目標吐出容量を決定する電子演算装置である。また、エアコンECU31は、上記温度センサ11によって計測された冷媒温度及び第1の膨張弁9の開度から、前記気液分離器8にて分離された気相冷媒の圧力推測する気液分離器内圧力計測手段としての機能も備えている。また、エアコンECU31は、圧縮機4の吐出容量が目標吐出容量となるように、制御弁14の開度を調節することによってクランク室940の圧力を制御している。また、エアコンECU31は、気液分離器8の中の冷媒圧力が、目標吐出容量を実現するクランク室940の圧力よりも常に高くなるように第1の膨張弁9を制御している。
次に、空調ユニット21について説明する。空調ユニット21は、空調ファン23によって発生された風を温調し、車室内へ供給する装置である。空調ユニット21は、外殻を構成する空調ケース22を持つ。空調ケース22の中には、上述の蒸発器12と、ヒータコア24と、エアミックスドア25等が設置されている。ヒータコア24は、内部にエンジン1を冷却するエンジン冷却水が流通する加熱用熱交換器である。ヒータコア24を通過した風は、エンジン冷却水と熱交換することによって加熱される。また、エアミックスドア25は、蒸発器12を通過して冷却された冷風と、ヒータコア24を通過して加熱された温風の混合比率を変更する温調手段である。そして、空調ケース22の下流側には、エアミックスドア25によって冷温風が混合された風を車室内の窓ガラス内面や乗員上半身や乗員下半身に向けて吹き出す図示しない複数の吹出口が設けられている。
次に、図2を用いて冷凍サイクル6のモリエル線図上における変化について説明する。
図2は本実施形態における冷凍サイクル6を示すモリエル線図である。ポイントA3とポイントB3との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられて凝縮し、低温高圧の液相状態になる。ポイントB3とポイントC3との間では、第1の膨張弁9によって、冷媒は減圧され、気液二相状態となる。ポイントC3では、気液分離器8によって、冷媒は気相冷媒と液相冷媒とに分離され、液相冷媒はポイントD3へ、気相冷媒は図1に示される配管13へと導入される。ポイントD3とポイントE3との間では、第2の膨張弁10によって、冷媒は減圧され、気液ニ相状態となる。ポイントE3とポイントF3との間では、蒸発器12によって、冷媒は上述の空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、蒸発して気相冷媒となる。ポイントF3とポイントA3との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。
次に、本実施形態における車両用空調装置の制御部の構成について説明する。図1に示すエアコンECU31は、CPU、ROM、RAM等を備える。このエアコンECU31には、上述の温度センサ11からの信号の他に、車室内温度を検出する内気温センサ32、外気温度を検出する外気温センサ33、車室内に照射される日射量を検出する日射センサ34、蒸発器12を通過した直後の空気温度である蒸発器後温度を検出する蒸発器後温度センサ35、車室内の目標温度を設定する温度設定器36、圧縮機4の起動を指示するエアコンスイッチ37等からの信号が入力される。
エアコンECU31は、上記各入力信号に基づいて所定の演算処理を行う。演算処理後、エアコンECU31内の吐出容量制御手段は、第1の膨張弁9、第2の膨張弁10、制御弁14を用いて圧縮機4のクランク室940内の冷媒圧力を制御し、圧縮機4の吐出容量を変化させる。
次に、エアコンECU31による制御ルーチンについて、図5と図6に基づいて説明する。図5はエアコンECU31が実行する制御ルーチンを示すフローチャートである。このルーチンは、エアコンスイッチがONされ、エアコンシステムが起動されると、ステップS10にて上述の各センサ32〜35、温度設定器36からの信号が入力される。
次に、ステップS20にて、内気温センサ32、外気温センサ33、日射センサ34及び温度設定器36からの信号に基づいて、車室内への吹出風の目標吹出温度TAOを下記数式1に基づいて演算する。
[数1]
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts−C(℃)
ここでKset、Kr、Kam及びKsは各信号値の係数であり、Tset、Tr、Tam、Tsはそれぞれ、目標温度、車室内温度、外気温度、日射強度信号、Cは制御定数である。従って、この目標吹出温度TAOは、温度設定器36で設定された目標温度Tsetと内気温センサ32で検出された車室内温度Trとの偏差に、外気温度Tamや日射量Tsという外乱を加味して演算した目標温度ということができる。
また、目標吹出温度TAOは、温度設定器36で設定された目標温度Tsetに対して、内気温センサ32で検出された車室内温度Trが高いほど、低い温度となるように演算される温度であるから、この目標吹出温度TAOが低いほど車室内冷房負荷が高いということができる。
そして、ステップS20で演算した目標吹出温度TAOと図6に示すマップとに基 づいて、蒸発器通過後温度の目標値である目標空気温度TEOを演算する。ここで、図6のマップは、目標吹出温度TAOが低いほど、すなわち車室内冷房負荷が高いほど、目標空気温度TEOが低い温度となるように設定されている。
エアコンECU31は、あらかじめ実験などにより求められた、圧縮機の特性に応じたTEO−目標吐出容量マップと目標吐出容量−目標クランク室圧力マップを持っている。TEOが決定された後、エアコンECU31にてTEO−目標吐出容量マップを参照し、エアコンECU31に含まれる目標吐出容量決定手段によってステップS30にて目標吐出容量を決定する。その後、ステップS40にて、決定された目標吐出容量を元に目標吐出容量−目標クランク室圧力マップを参照し、目標クランク室圧力を決定する。これは前述した圧縮機4のクランク室940内の目標冷媒圧力である。エアコンECU31内の吐出容量制御手段は、圧縮機4のクランク室940内の冷媒圧力が、目標クランク室圧力に近づくように、第1の膨張弁9、第2の膨張弁10、制御弁14の内少なくとも1つの開度を調節する。
次に、本実施形態における車両用空調装置の運転モードについて説明する。本実施形態においては、2つの運転モードを持ち、上記車室内冷房負荷に応じて運転モードを切替える、作動状態切替え手段を持つことを特徴とする。図5のフローチャートにおけるステップS40にて目標クランク室圧力を算出した後、エアコンECU31は、算出された目標クランク室圧力に応じて可変容量運転モードと最大吐出容量運転モードを切替える。
本実施形態における車両用空調装置の可変容量運転モードでは、第1の膨張弁9、第2の膨張弁10、制御弁14の開度が、エアコンECU31内の吐出容量制御手段に調節され、圧縮機4の吐出容量が制御される。
一方、最大吐出容量運転モードでは、制御弁14を閉じ、第2の膨張弁10を開放し、第1の膨張弁9によって膨張を行う(以下、第1膨張モード作動状態と称する)。制御弁14を閉じることにより、圧縮機4のクランク室940への冷媒の供給が遮断される。このとき、クランク室940内に存在していた冷媒は図示しないCS通路を通じて吸入室960へと抜ける。よって、クランク室940内圧力が下がり、圧縮機4の吐出容量は最大吐出容量(略100%)となる。
上記第1膨張モード作動状態における冷凍サイクルを、図3を用いて説明する。図3は第1膨張モード作動状態における冷凍サイクルにおけるモリエル線図である。ポイントA4とポイントB4との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられ、低温高圧の液相状態になる。ポイントB4とポイントC4との間では、第1の膨張弁9によって、冷媒は減圧され、気液二相状態となる。ポイントC4では気液分離器8によって気相冷媒と液相冷媒とが分離される。ポイントE4とポイントD4との間では蒸発器12によって、気液分離器8によって分離された液相冷媒が上述の空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、蒸発して気相冷媒となる。ポイントD4とポイントA4との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。
尚、ポイントC4における気液分離効率は、冷凍サイクル6に封入された冷媒の量、冷凍サイクル6内を循環する冷媒流量等、車室内冷房負荷の大小に応じて変化する。
(本実施形態の効果)
以上のように、本実施形態では、可変容量運転モードにおいて、気液分離器8の気相冷媒のみを用いてクランク室940の圧力を制御するようにしたため、従来の圧縮機において、吐出室からクランク室を介して吸入室にバイパスされていた冷媒をなくすことができ、その結果、圧縮効率を向上させることができる。
また、エアコンECU31によって、気液分離器8の中の冷媒圧力が、目標吐出容量を実現するクランク室940の圧力よりも常に高くなるように第1の膨張弁9を制御されているため、制御弁14の開度を調整するのみで、クランク室940の圧力を圧縮機4の吐出容量が目標吐出容量となる圧力に調整することができる。
また、2つのモードを使い分けることができるため、車室内冷房負荷の大小に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
また、本実施形態では、圧縮機4の吐出容量が最大吐出容量となる第1膨張モード作動状態において、気液分離器8によって液相冷媒された液相冷媒を多く含む冷媒が蒸発器12に供給されるため、冷凍サイクル6の冷房能力を更に向上させることができる。
(第2実施形態)
次に本発明の第2実施形態の特徴を図1、図7を用いて説明する。
上記第1実施形態では、車両用空調装置の、第1の膨張弁9、第2の膨張弁10、制御弁14の開度を、エアコンECU31内の吐出容量制御手段によって調節し、圧縮機4の吐出容量を制御する可変容量運転モードと、制御弁14を閉じ、第2の膨張弁10を開放し、第1の膨張弁9によって膨張を行う第1膨張モード作動状態とに切替えるようにしたが、本実施形態は第1膨張モード作動状態の代わりに、制御弁14を閉じ、第1の膨張弁9を開放し、第2の膨張弁10によって膨張を行う第2膨張モード作動状態を採用することを特徴とする。
本実施形態における第2膨張モード作動状態について、図7を用いて説明する。図7は第2膨張モード作動状態を示すモリエル線図である。ポイントA5とポイントB5との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられ、低温高圧の液相状態になる。ポイントB5とポイントC5との間では、第2の膨張弁10によって、冷媒は減圧され、気液二相状態となる。ポイントC5とポイントD5との間では、蒸発器12によって、冷媒が空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、蒸発して気相冷媒となる。ポイントD5とポイントA5との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。
また、凝縮器7での冷媒の凝縮が不完全であっても、気液分離器8を冷凍サイクルにおけるレシーバとして動作させることができるため、第2の膨張弁10に液相冷媒を供給することができる。
また、2つのモードを使い分けることができるため、車室内冷房負荷の大小に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
(第3実施形態)
次に本発明の第3実施形態の特徴を図1、図8を用いて説明する。
第1実施形態では、車両用空調装置の、第1の膨張弁9、第2の膨張弁10、制御弁14の開度を、エアコンECU31内の吐出容量制御手段によって調節し、圧縮機4の吐出容量を制御する可変容量運転モードと、制御弁14を閉じ、第2の膨張弁10を開放し、第1の膨張弁9によって膨張を行う第1膨張モード作動状態とに切替えるようにしたが、本実施形態では第1膨張モード作動状態の代わりに、制御弁14を閉じ、第1の膨張弁9と第2の膨張弁の両方を用いて膨張を行う第3膨張モード作動状態を採用することを特徴とする。
本実施形態における第3膨張モード作動状態について、図8を用いて説明する。図8は本実施形態における第3膨張モード作動状態を示すモリエル線図である。ポイントA2とポイントB2との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられ、低温高圧の液相状態になる。ポイントB2とポイントC2との間では、第1の膨張弁9によって、冷媒は減圧される。ポイントC2では気液分離器8によって、冷媒は気相と液相とに分離されるが、気相のみを流出する配管が閉ざされているため、再び気液二相状態にて通過する。ポイントD2とポイントE2との間では、第2の膨張弁10によって、冷媒は減圧され、気液二相状態となる。ポイントE2とポイントF2との間では、蒸発器12によって、冷媒が上述の空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、蒸発して気相冷媒となる。ポイントF2とポイントA2との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。
これにより、第3膨張モード作動状態においては2段膨張冷凍サイクルとして動作させることができる。
また、2つのモードを使い分けることができるため、車室内冷房負荷の代償に応じて冷凍サイクルの作動状態を切替えることができる。
(第4実施形態)
次に本発明の第4実施形態の特徴を図9、図8、図4を用いて説明する。
第1ないし第3実施形態では、可変容量運転モードまたは最大吐出容量運転モードの少なくとも一方において制御弁14を用いていたが、本実施形態では制御弁を用いることなく可変容量運転モード運転を行うことを特徴とする。また、本実施形態においては、最大吐出容量運転モードを持たない。
本実施形態における冷凍サイクルの動作を図9、図4を用いて説明する。尚、第1、第2実施形態と同様の部分については説明を割愛する。本実施形態において、図4に示す圧縮機4のクランク室940内冷媒圧力を制御する際、図9に示す第1の膨張弁9と第2の膨張弁10の開度をエアコンECU31内に含まれる吐出容量制御手段により調節することで行う。これにより、第1ないし第3実施形態における制御弁を、冷凍サイクルよりなくすことができる。
本実施形態では、第1の膨張弁9を通過する前の冷媒圧力を計測する膨張弁上流側圧力計測手段を備えている。本実施形態における膨張弁上流側圧力計測手段は、凝縮器7を通過した冷媒の温度を計測する温度センサ11からの情報より、エアコンECU31にて第1の膨張弁9の上流側の冷媒圧力を算出している。
図9の冷凍サイクルにおける可変容量運転モード状態の動きを示すモリエル線図は、図8を用いて説明した上記第3実施形態における第3膨張モード作動状態のモリエル線図と同じ形になる。ポイントA2とポイントB2との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられ、低温高圧の液相状態になる。ポイントB2とポイントC2との間では、第1の膨張弁9によって、冷媒は減圧される。第1の膨張弁9と第2の膨張弁10との間では、気液分離器8によって、冷媒は気相と液相に分離され、液相冷媒はポイントD2へ、気相冷媒は図9に示される配管13へと導入される。ポイントD2とポイントE2との間では、第2の膨張弁10によって、冷媒は減圧される。ポイントE2とポイントF2との間では、蒸発器12によって、冷媒が上述の空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、蒸発して気相冷媒となる。ポイントF2とポイントA2との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。
これにより、第1ないし第3実施形態における制御弁14を用いることなく、可変容量運転を行うことができる。
(第5実施形態)
次に本発明の第5実施形態の特徴を図10、図11を用いて説明する。尚、第1ないし第4実施形態と同様の部位には同様の符号を付けた。
第1ないし第3実施形態では、各運転モードにおいて制御弁14を用いていたが、本実施形態では三方弁710と、該三方弁710より圧縮機4のシリンダ室910へ通じる配管720と、同じく該三方弁710より圧縮機4のクランク室940へ通じる配管730とを用いることを特徴とする。また本実施形態では、第1ないし第3実施形態における可変容量運転モードまたは第1ないし第3膨張モードに加えて高効率運転モードを持ち、各運転モードに作動状態切替え手段によって切替える。
まず、本実施形態における車両用空調装置の可変容量運転モードについて図10を用いて説明する。本実施形態における車両用空調装置の可変容量運転モードでは、気液分離器8内の気相冷媒を配管13を通じて、三方弁710にてクランク室940への配管730に導入する。その後、配管730より、圧縮機4の制御口970を通じてクランク室940へと導く。そして、クランク室940に導入された冷媒により、圧縮機4の吐出容量を可変させる。このとき、クランク室940内冷媒圧力を第1の膨張弁9と第2の膨張弁10、三方弁710の内少なくとも1つの開度を調節することにより制御する。この際、モリエル線図の形は第1実施形態の可変容量運転モードを示す図2と同様の形を描く。
次に本実施形態における車両用空調装置の最大吐出容量運転モードについて図10を用いて説明する。図10に示す冷凍サイクルにおいて100%容量運転を行う際は、三方弁710を閉じ、第1の膨張弁9と第2の膨張弁10の少なくとも一方によって膨張を行う。三方弁710を閉じることにより、圧縮機4のクランク室940には冷媒による圧力が供給されない。このとき、クランク室940内に存在していた冷媒は図示しないCS通路を通じて吸入室960へと抜ける。よって、クランク室内圧力が下がり、圧縮機4の吐出容量は略100%となる。また本実施形態の最大吐出容量運転モードにおけるモリエル線図は、第1実施形態ないし第3実施形態における最大吐出容量運転モードと同様の形を描く。
次に本実施形態における車両用空調装置の高効率運転モードについて図10を用いて説明する。図10は、本実施形態における冷凍サイクルを示す図である。
図10に示す冷凍サイクルにおいて高効率運転を行う際は、第1の膨張弁9と第2の膨張弁10によって膨張を行う。そして、気液分離器8内の気相冷媒を配管13を通じて、三方弁710が制御されることによって圧縮工程中のシリンダ室910への配管720に導入する。その後、配管720により導入された冷媒を圧縮機4のシリンダ室910へと導くことによって、2段圧縮2段膨張ガスインジェクションサイクルとして動作する。配管720の途中には、図示しない逆止弁が設けられている。その逆止弁によってシリンダ室910からの冷媒の逆流を防いでいる。このとき、圧縮機4のクランク室940には冷媒による圧力が供給されない。よって、クランク室940内に存在していた冷媒は図示しないCS通路を通じて吸入室960へと抜ける。これによりクランク室内圧力が下がる為、圧縮機4の吐出容量は略100%となる。
図10に示す高効率運転モードにおける冷凍サイクルの動きを、図11を用いて説明する。図11は、本実施形態における高効率運転モードを示すモリエル線図である。
ポイントA7とポイントB7との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられ、低温高圧の液相状態になる。ポイントB7とポイントC7との間では、第1の膨張弁9によって、冷媒は減圧される。ポイントC7では、気液分離器8によって、冷媒は気相と液相に分離され、液相冷媒はポイントD7へ、気相冷媒は図9に示される配管13へと導入される。ポイントD7とポイントE7との間では、第2の膨張弁10によって、冷媒は減圧され、気液二相状態となる。ポイントE7とポイントF7との間では、蒸発器12によって、冷媒が上述の空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、蒸発して気相冷媒となる。ポイントF7とポイントA7との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。また、気液分離器8により分離された冷媒は、ポイントC7より配管13、三方弁710を通過し、圧縮工程中の圧縮機4内シリンダ室910、すなわちポイントG7へと導入される。これにより、2段圧縮状態となる。
以上より、本実施形態における高効率運転モードでは、2段圧縮を行うことにより、圧縮機の動力を低減させることができる。
(第6実施形態)
次に本発明の第6実施形態の特徴を図12、図13を用いて説明する。尚、第1ないし第5実施形態と同様の部位には同様の符号を付けた。
第1ないし第3実施形態では、各運転モードにおいて制御弁14を用いていたが、本実施形態では三方弁810と、三方弁810より圧縮機4の吸入室960への配管820と圧縮機4のクランク室940への配管830とを用いる運転モードに作動状態切替え手段によって切替えることを特徴とする。
本実施形態では、第1ないし第3実施形態における可変容量運転モードまたは最大吐出容量運転モードに加えて高効率運転モードを持つ。
まず、本実施形態における車両用空調装置の可変容量運転モードについて図12を用いて説明する。図12は、本実施形態における冷凍サイクルを示す図である。
本実施形態における可変容量運転モードでは、気液分離器8内の気相冷媒を、配管13を通じて三方弁810へと導入する。そして、三方弁810にて、冷媒をクランク室940への配管830に導入する。その後、配管830より、制御口970を通じて冷媒をクランク室940へと導く。このクランク室940に導入された冷媒によって、圧縮機4の吐出容量を可変させる。このとき、クランク室940内冷媒圧力を第1の膨張弁9と第2の膨張弁10、三方弁810の内少なくとも1つの開度を調節することにより制御する。この際、モリエル線図は第1実施形態の可変容量運転モードを示す図2と同様となる。
次に本実施形態における車両用空調装置の最大吐出容量運転モードについて図12を用いて説明する。図12に示す冷凍サイクルにおいて最大吐出容量運転を行う際は、三方弁810を閉じ、第1の膨張弁9と第2の膨張弁10の少なくとも一方によって膨張を行う。三方弁810を閉じることにより、圧縮機4のクランク室940には冷媒による圧力が供給されない。このとき、クランク室940内に存在していた冷媒は図示しないCS通路を通じて吸入室960へと抜ける。よって、クランク室内圧力が下がり、圧縮機4の吐出容量は略100%となる。本実施形態の最大吐出容量運転モードにおけるモリエル線図は、第1実施形態ないし第3実施形態における最大吐出容量運転モードと同様の形を描く。
次に本実施形態における車両用空調装置の高効率運転モードについて図12を用いて説明する。図12に示す冷凍サイクルにおいて高効率運転を行う際、第1の膨張弁9のみによって膨張を行う。よって、第2の膨張弁10は開放されている。そして、気液分離器8内の気相冷媒を配管13を通じて、三方弁810へと導入する。その後、三方弁810が制御されることにより、冷媒は吸入室960への配管820に導入される。この配管820により圧縮機4の吸入室960へと導入された冷媒によって、圧縮機4の吸入圧を上昇させることができる。このとき、圧縮機4のクランク室940には冷媒による圧力が供給されない。よって、クランク室940内に存在していた冷媒は図示しないCS通路を通じて吸入室960へと抜け、クランク室内圧力が下がる為、圧縮機4の吐出容量は略100%となる。
図12に示す高効率運転モードにおける冷凍サイクルの動きを、図13を用いて説明する。図13は、本実施形態における高効率運転モードを示すモリエル線図である。
ポイントA8とポイントB8との間では、凝縮器7によって、冷媒は外気と熱交換することによって温度が下げられ、低温高圧の液相状態になる。ポイントB8とポイントC8との間では、第1の膨張弁9によって、冷媒は減圧される。ポイントC8では、気液分離器8によって、冷媒は気相と液相に分離される。気液分離器8にて分離された液相冷媒は、蒸発器12によって、冷媒が上述の空調ファン23によって送り込まれた風と熱交換することで吸熱を行い、ポイントD8からポイントF8の状態へ変化する。また、気液分離器8にて分離された気相冷媒は、図12に示された配管13と三方弁810を経て、ポイントE8へと導入される。ポイントE8とポイントF8との間にて、蒸留器12を通過した冷媒と、気液分離器8にて分離された気相冷媒が混合される。この際、冷媒の温度は蒸発器12を通過した状態と比較して低くなる。ポイントF8とポイントA8との間では、圧縮機4によって、冷媒は圧縮され、高温高圧の状態になる。
以上より、本実施形態における高効率運転モードでは、蒸発器圧損の低減による効率向上効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、車両用空調装置に利用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の冷凍サイクルに適用してもよい。
例えば、上記実施形態では、可変容量運転モードにおいて、気液分離器8の気相冷媒のみを用いてクランク室940の圧力を制御するようにしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、クランク室940の圧力制御に、気液分離器8の気相冷媒と、圧縮機4の吐出冷媒を併用するようにしてもよい。これにより従来の圧縮機のようにクランク室の圧力を圧縮機の吐出冷媒のみによって制御した場合と比較して、圧縮効率を向上させることができる。
また、上記実施形態における圧縮機4ではクランク室の減圧をCS通路のみによって行うようにしたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、制御口970や他の流路を通じて減圧を行ってもよい。
また、上記実施形態では斜板型可変容量圧縮機を採用したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、揺動斜板型圧縮機等の他の可変容量型圧縮機を採用するようにしてもよい。
また、上記実施形態5では、膨張を行う際に第1の膨張弁9または第2の膨張弁10の少なくとも一方を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3実施形態に示す2段膨張構造としてもよい。
また、上記実施形態6では、最大吐出容量運転モードにおいて、膨張を行う際に第1の膨張弁9または第2の膨張弁10の少なくとも一方を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、第3実施形態に示す2段膨張構造としてもよい。
また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、請求項に記載した発明を逸脱しない範囲であれば、どのような形で実施するようにしてもよい。
第1実施形態ないし第6実施形態における車両用空調装置を示す図である。 第1実施形態におけるモリエル線図である。 第1実施形態におけるモリエル線図である。 第1実施形態における圧縮機の一部断面図である。 第1実施形態における制御フローを示すフローチャート図である。 第1実施形態におけるTAO−TEOマップである。 第2実施形態におけるモリエル線図である。 第3実施形態ないし第4実施形態におけるモリエル線図である。 第4実施形態における冷凍サイクルの図である。 第5実施形態における冷凍サイクルの図である。 第5実施形態におけるモリエル線図である。 第6実施形態における冷凍サイクルの図である。 第6実施形態におけるモリエル線図である。
符号の説明
1…エンジン
2…駆動プーリ
3…受動プーリ
4…圧縮機
5…ベルト
6…冷凍サイクル
7…凝縮器
8…気液分離器
9…第1の膨張弁
10…第2の膨張弁
11…温度センサ
12…蒸発器
13…配管
14…制御弁
21…空調ユニット
22…空調ケース
23…空調ファン
24…ヒータコア
25…エアミックスドア
31…エアコンECU
32…内気温センサ
33…外気温センサ
34…日射センサ
35…蒸発器後温度センサ
36…温度設定器
37…エアコンスイッチ
710…三方弁
720…シリンダ室への配管
730…クランク室への配管
810…三方弁
820…吸入口への配管
830…クランク室への配管
901…ハウジング
901a…フロントハウジング
901b…ミドルハウジング
901c…リアハウジング
901d…ボス部
901e…シール部材
901f…フロント側軸受
901g…リア側軸受
910…シリンダ室
911…ピストン
920…シャフト
920b…ラグプレート
921…CS通路入口
922…CS通路出口
930…斜板
940…クランク室
950…吐出室
960…吸入室

Claims (10)

  1. 圧縮された冷媒を冷却する凝縮器(7)と、
    前記凝縮器(7)にて冷却された冷媒を膨張させる第1の膨張弁(9)と、
    前記第1の膨張弁(9)を通った冷媒の気液分離を行う気液分離器(8)と、
    前記気液分離器(8)にて分離された液相冷媒を膨張させる第2の膨張弁(10)と、
    前記第2の膨張弁(10)にて膨張させられた冷媒を受け取り、外部から熱を受け入れ蒸発潜熱によって冷媒を蒸発させる蒸発器(12)と、
    内部に設けられたクランク室(940)の圧力に対応して決定される容量で前記蒸発器(12)を通った気相冷媒を吸入して圧縮し、前記凝縮器(7)へと吐出する圧縮機(4)と、
    前記気液分離器(8)内の気相冷媒を前記圧縮機クランク室(940)へと導く配管(13)と、
    前記配管(13)によって前記クランク室(940)に導かれる冷媒の圧力を制御する吐出容量制御手段(15)と
    を有することを特徴とする冷凍サイクル。
  2. 請求項1記載の冷凍サイクルにおいて、
    前記圧縮機(4)の目標吐出容量を決定する目標吐出容量決定手段と、
    前記第1の膨張弁(9)を通過する前の冷媒圧力を計測する膨張弁上流側圧力計測手段とを更に備え、
    前記吐出容量制御手段(15)は、前記目標吐出容量決定手段によって決定された目標吐出容量と前記膨張弁上流側圧力計測手段によって計測された冷媒圧力とに基づいて前記第1の膨張弁(9)と前記第2の膨張弁(10)の開度を調節し、前記クランク室(940)の圧力を前記圧縮機(4)の吐出容量が前記目標吐出容量となる圧力に調整することを特徴とする冷凍サイクル。
  3. 請求項1記載の冷凍サイクルにおいて、
    前記圧縮機(4)の目標吐出容量を決定する目標吐出容量決定手段と
    前記気液分離器(8)内の冷媒圧力を計測する気液分離器内圧力計測手段とを更に備え、
    前記吐出容量制御手段(15)は、前記配管(13)に設けられた制御弁(14)を有し、
    前記制御弁(14)は、前記目標吐出容量決定手段によって決定された目標吐出容量と前記気液分離器内圧力計測手段によって計測された冷媒圧力とに基づいて前記クランク室(940)の圧力を前記圧縮機(4)の吐出容量が前記目標吐出容量となる圧力に調整することを特徴とする冷凍サイクル。
  4. 請求項3記載の冷凍サイクルにおいて、
    前記吐出容量制御手段(15)は、前記第1の膨張弁(9)を、前記気液分離器(8)内の冷媒圧力が、前記目標吐出容量を実現する前記クランク室(940)の圧力よりも高くなるように制御することを特徴とする冷凍サイクル。
  5. 請求項3または4において、
    前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、
    前記作動状態切替え手段は、前記吐出容量制御手段によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記制御弁(14)を閉じ、前記第1の膨張弁(9)にて冷媒を膨張させ、前記蒸発器(12)へと導入する第1膨張モード作動状態とを切替えることを特徴とする冷凍サイクル。
  6. 請求項3において、
    前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、
    前記作動状態切替え手段は、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記制御弁(14)を閉じ、前記第1の膨張弁(9)を解放し、前記凝縮器(7)を通過した冷媒を第2の膨張弁(10)にて膨張させ、前記蒸発器(12)へと導入する第2膨張モード作動状態とを切替えることを特徴とする冷凍サイクル。
  7. 請求項3において、
    前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、
    前記作動状態切替え手段は、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記制御弁(14)を閉じ、前記第1の膨張弁(9)と前記第2の膨張弁(10)を用いて冷媒を膨張させ、前記蒸発器(12)へと導入する第3膨張モード作動状態とを切替えることを特徴とする冷凍サイクル。
  8. 請求項1において、
    前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、
    前記吐出容量制御手段(15)は、前記配管(13)に設けられ、前記配管(13)を流れる冷媒を、前記圧縮機シリンダ室(910)、または前記クランク室(940)へと導く三方弁(710)を持ち、
    前記作動状態切替え手段は、前記三方弁(710)を制御することにより、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記気液分離器(8)にて分離された気相冷媒を圧縮工程中の前記シリンダ室(910)の中へと導入する二段圧縮モード状態とを切替えることを特徴とする冷凍サイクル。
  9. 請求項1において、
    前記冷凍サイクルの作動状態を切替える作動状態切替え手段を更に備え、
    前記吐出容量制御手段(15)は、前記配管(13)に設けられ、前記配管(13)を流れる冷媒を、前記圧縮機吸入口、または前記クランク室(940)へと導く三方弁(810)を持ち、
    前記作動状態切替え手段は、前記三方弁(810)を制御することにより、前記吐出容量制御手段(15)によって前記圧縮機(4)の吐出容量を制御する通常作動状態と、前記気液分離器(8)にて分離した気相冷媒を前記圧縮機吸入口へと導入し、液相冷媒を前記蒸発器(12)へと導入する吸入冷媒冷却モード状態とを切替えることを特徴とする冷凍サイクル。
  10. 斜板型可変容量圧縮機において、
    前記斜板型可変容量圧縮機の内部に設けられたシリンダ室(910)内で冷媒を圧縮するピストン(911)と、
    前記ピストン(911)のストローク量を決定する斜板(930)と、
    前記斜板(930)に冷媒による圧力を加えることで前記斜板(930)の傾きを変更するクランク室(940)と、
    外部から導入される冷媒を前記クランク室(940)に導入する制御口(970)が前記ハウジング(901)に設けられたことを特徴とする斜板型可変容量圧縮機。
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