JP2010144972A - 加湿ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】加湿ロータの水分脱着性能を向上できる加湿ユニットを提供する。
【解決手段】加湿ユニットは、加湿ロータ51と、加湿ロータ51を経由する加湿通路と、加湿通路の加湿ロータ51よりも上流側に設けられた発熱体104と、発熱体104と加湿ロータ51との間に配置された加湿側空気分配部105とを備える。加湿側空気分配部105は、発熱体104からの空気を加湿ロータ51の内周縁部、中央部(内周縁部と外周縁部との間の部分)および外周縁部に分配する。これにより、発熱体104に加熱された空気が、加湿ロータ51の中央部のみならず、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部も通過するので、その空気によって加熱される加湿ロータ51の部分を増やすことができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、室内に供給する空気を加湿する加湿ユニットに関する。
従来、加湿ユニットとしては、加湿ロータと、この加湿ロータを経由する吸湿通路と、その加湿ロータを経由する加湿通路と、加湿通路の加湿ロータよりも上流側の空気を加熱するヒータとを備えて、加湿ロータが、吸湿通路の空気から吸湿する一方、加湿通路の加熱された空気に加湿するものがある(例えば特許第3430993号公報(特許文献1)参照)。
すなわち、上記加湿ロータの吸湿通路に面する領域は、吸湿通路を流れる空気中の水分を吸着する。一方、上記加湿ロータの加湿通路に面する領域は、ヒータで加熱された空気が通過することによって、温度が上がる。そうすると、上記加湿ロータの加湿通路に面する領域から水分が脱着され、その領域を通過する空気が加湿される。
ところで、上記従来の加湿ユニットでは、加湿通路内の空気はヒータで加熱された後、加湿ロータを通過するが、加湿ロータに到達するまでに温度が下がるため、この温度が下がった分、加湿ロータから脱着される水分量は低下する。この場合、上記ヒータの温度を例えば部品の耐熱温度まで上げれば、加湿ロータから脱着される水分量は増加するが、加湿ロータから水分を脱着する効率は悪い。
また、上記加湿ロータの加湿通路に面する領域の中央部は、ヒータで加熱された空気が流れ易いので、温度が上がり易いが、その領域の周縁部は、ヒータで加熱された空気が流れ難いため、温度が上がり難くなっている。その結果、上記加湿ロータの加湿通路に面する領域の周縁部から脱着される水分は少ない。
このように、上記従来の加湿ユニットには、加湿ロータから水分を効率良く脱着することができないという問題がある。
特許第3430993号公報
そこで、本発明の課題は、加湿ロータの水分脱着性能を向上できる加湿ユニットを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の加湿ユニットは、
加湿ロータと、
上記加湿ロータを経由する加湿通路と、
上記加湿通路の上記加湿ロータよりも上流側に設けられた加熱手段と、
上記加熱手段と上記加湿ロータとの間に配置されていると共に、上記加熱手段で加熱された空気を、上記加湿通路に面する上記加湿ロータの各部に均等に近づけるように分配する第1分配手段と
を備えたことを特徴としている。
上記構成の加湿ユニットによれば、上記加熱手段と加湿ロータとの間には第1分配手段が配置されている。この第1分配手段は、加熱手段で加熱された空気を、加湿通路に面する加湿ロータの各部に均等に近づけるように分配する。
その結果、上記加湿ロータの加湿通路に面する領域において、加熱手段で加熱された空気が通過する部分が増える。
したがって、上記加湿ロータの加湿通路に面する領域から脱着される水分が増加し、加湿ロータの水分脱着性能を向上できる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記第1分配手段は、上記加湿ロータの上記加湿通路に面する領域の周縁部以外の領域に対向する。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記第1分配手段は、加湿ロータの加湿通路に面する領域の周縁部以外の領域に対向するので、この周縁部以外の領域に加熱手段からの空気が集中して流れず、加湿ロータの加湿通路に面する領域の加熱ムラを低減することができる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記第1分配手段は、上記加湿ロータの上記加湿通路に面する領域の周縁部へ空気を案内するガイド部を有する。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記第1分配手段は、加湿ロータの加湿通路に面する領域の周縁部へ空気を案内するガイド部を有するので、その周縁部の温度が上がり易くなり、加湿ロータの加湿通路に面する領域の周縁部による加湿効率を高くすることができる。
一実施形態の加湿ユニットは、
上記加湿ロータを経由する吸湿通路と、
上記吸湿通路の上記加湿ロータよりも上流側に設けられ、上記加湿ロータへ向かう空気を、上記吸湿通路に面する上記加湿ロータの各部に均等に近づけるように分配する第2分配手段と
を備える。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記吸湿通路の加湿ロータよりも上流側には第2分配手段が設けられている。この第2分配手段は、加湿ロータへ向かう空気を、吸湿通路に面する加湿ロータの各部に均等に近づけるように分配する。
その結果、上記加湿ロータの吸湿通路に面する領域において、空気が通過する部分が増える。
したがって、上記加湿ロータの吸湿通路に面する領域に吸着される水分が増加し、加湿ロータの水分吸着性能を向上できる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記第2分配手段は、上記加湿ロータの上記吸湿通路に面する領域の周縁部以外の領域に対向する。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記第2分配手段は、加湿ロータの吸湿通路に面する領域の周縁部以外の領域に対向するので、この周縁部以外の領域に空気が集中して流れず、加湿ロータの吸湿通路に面する領域の吸湿ムラを低減することができる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記第2分配手段は、上記加湿ロータの上記吸湿通路に面する領域の周縁部へ空気を案内するガイド部を有する。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記第2分配手段は、加湿ロータの吸湿通路に面する領域の周縁部へ空気を案内するガイド部を有するので、その周縁部に水分が吸着され易くなり、加湿ロータの吸湿通路に面する領域の周縁部による吸湿効率を高くすることができる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記第1分配手段または上記第2分配手段は、貫通穴が設けられた板を含む。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記第1分配手段または第2分配手段は、貫通穴が設けられた板を含むので、加湿ロータにおいて上記板に対向する部分のみに、空気が過剰供給されたり、空気が過少供給されたりするのを回避できる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記第1分配手段または上記第2分配手段は、金網またはパンチング板を含む。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記第1分配手段または第2分配手段は、金網またはパンチング板を含むので、容易に形成でき、製造コストを低減できる。
一実施形態の加湿ユニットでは、
上記加湿ロータは略円板状である。
上記実施形態の加湿ユニットによれば、上記加湿ロータが略円板状であるから、小型化できる。
本発明の加湿ユニットによれば、第1分配手段が、加熱手段で加熱された空気を、加湿通路に面する加湿ロータの各部に均等に近づけるように分配することによって、加湿ロータの加湿通路に面する領域において、加熱手段で加熱された空気が通過する部分が増えるので、脱着される水分が増加し、加湿ロータの水分脱着性能を向上できる。
以下、本発明の加湿ユニットを図示の実施の形態により詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態の加湿ユニット4を搭載する空気調和機1の概略構成図である。
上記空気調和機1は、1台の室外機3と、2台の第1,第2室内機2a,2bとが冷媒配管13a,13b,14a,14bによって並列に接続されているマルチタイプの空気調和機である。また、この空気調和機1は、冷房運転および暖房運転を含む通常運転、加湿運転、給気運転および排気運転等の運転を行うことができる。また、上記加湿ユニット4と第1,第2室内機2a,2bとの間には、加湿ユニット4の内部空間と第1,第2室内機2a,2bの内部空間とを連通させることが可能な吸排気ホース6a,6bが設けられている。この吸排気ホース6a,6bは、室外に配置される室外ダクト8a,8bと、屋内に配置される室内ダクト9a,9bとから構成されている。
まず、上記第1,第2室内機2a,2bについて説明する。この第1,第2室内機2a,2bは共に壁面等に取り付けられる壁掛け型の室内機である。上記第1室内機2aは第1部屋1a内に配置されている一方、第2室内機2bは第2部屋1b内に配置されている。そして、上記第1室内機2a内には、第1室内熱交換器11aと、この第1室内熱交換器11aに対向する第1室内ファン12aとが収容されている。また、上記第2室内機2b内には、第1室内機2a内と同様に、第2室内熱交換器11bと、この第2室内熱交換器11bに対向する第2室内ファン12bとが収容されている。
上記第1,第2室内熱交換器11a,11bは、複数回折り返されてなる伝熱管と、この伝熱管が挿通された複数のフィンとからなり、接触する空気との間で熱交換を行う。
上記第1,第2室内ファン12a,12bは、円筒形状に構成され、周面には回転軸方向に延びる羽根が設けられている。この第1,第2室内ファン12a,12bは、回転駆動することによって、回転軸と交わる方向の空気流を生成する。そして、上記第1室内ファン12a,12bは、第1,第2部屋1a,1b内の空気を第1,第2室内機2a,2b内に吸い込むと共に、第1,第2室内熱交換器11a,11bとの間で熱交換を行った後の空気を第1,第2部屋1a,1b内に吹き出す。
また、上記第1,第2室内機2a,2b内には、室内ダクト9a,9bの一部が配置されている。室内ダクト9a,9bには開口が設けられており、この開口は第1,第2室内熱交換器11a,11bの表面と対向する位置に配置されている。より詳しくは、上記開口の位置は、第1,第2室内ファン12a,12bが回転して空気流が生成されている状態で、第1,第2室内機2a,2bの上部に設けられている空気取込口の下流側であり、かつ、第1,第2室内熱交換器11a,11bの上流側である。
次に、上記室外機3について説明する。この室外機3は、下部の室外空調ユニット5と、上部の加湿ユニット4とを具備する。これにより、上記室外機3では、室外空調ユニット5と加湿ユニット4との電源を一元化することができる。
上記室外空調ユニット5は室外機ケーシング43を備える。この室外機ケーシング43内には、圧縮機21と、圧縮機21の吐出側に接続される四路切換弁22と、圧縮機21の吸入側に接続されるアキュムレータ23と、四路切換弁22に接続された室外熱交換器24と、室外熱交換器24に接続された室外膨張弁25a,25bと、室外熱交換器24に対向する室外ファン29とが収容されている。
上記室外膨張弁25a,25bは、フィルタ26a,26bおよび液閉鎖弁27a,27bを介して冷媒配管13a,13bに接続されており、この冷媒配管13a,13bを介して室内熱交換器11a,11bの一端に接続されている。
上記四路切換弁22は、ガス閉鎖弁28a,28bを介して冷媒配管14a,14bに接続されており、この冷媒配管14a,14bを介して室内熱交換器11a,11bの他端に接続されている。
次に、上記加湿ユニット4について説明する。この加湿ユニット4は加湿ユニットケーシング7を備える。この加湿ユニットケーシング7内には、加湿ユニット本体6と、空気流路切換装置56とが設置されている。
上記加湿ユニットケーシング7の前面には、複数のスリット状の開口からなる吸着用空気吹き出し口7aと吸着用空気取込口7dが設けられている。この吸着用空気吹き出し口7aは、吸湿通路101を流れた空気を加湿ユニットケーシング7外に排出するための開口である。
また、上記加湿ユニットケーシング7の後面には、吸着用空気取込口7bおよび吸排気口7cが設けられている。
上記吸着用空気取込口7b,7dは、加湿ロータ51に水分を吸着させるために室外から加湿ユニットケーシング7内に取り込まれる空気が通る開口である。より詳しくは、上記吸着用送風装置55が駆動すると、室外の空気は、吸着用空気取込口7b,7dから吸湿通路101内に流入する。この吸湿通路101内に流入した空気は、加湿ロータ51を通過して除湿される。つまり、上記空気中の水分は、吸湿通路101に面する加湿ロータ51に吸着される。
上記吸排気口7cは、吸気運転および加湿運転時に、室外の空気を加湿通路102内に流入させるための開口である。室外の空気が加湿通路102内に入ると、加湿ロータ51の略扇形状の領域を通過した後、加熱装置52で加熱されてから、加湿ロータ51の別の略扇形状の領域を通過して、加湿ファン装置54へ向かって流れる。また、排気運転時には、室内機2a,2bから加湿ユニットケーシング7内に取り込まれた空気が吸排気口7cから室外へ排気される。
上記加湿ユニット本体6は、加湿ロータ51、加熱装置52、加湿ファン装置54および吸着用送風装置55を有する。
上記加湿ロータ51は、ハニカム構造のセラミックロータであり、略円板状を呈する。また、上記加湿ロータ51は、回転可能に設けられており、図示しないロータ駆動用モータによって回転駆動される。さらに、上記加湿ロータ51の主たる部分は、ゼオライト等の吸着剤から焼成されている。このゼオライト等の吸着剤は、接触する空気中の水分を吸着すると共に、吸着した水分を加熱されることによって脱着するという性質を有する。なお、本実施形態では、吸着剤としてゼオライトを用いているが、シリカゲルやアルミナ等を吸着剤として用いることも可能である。
このように、上記加湿ロータ51が略円板状であると、加湿ユニット4を小型化することができる。
上記加熱装置52は、加湿ロータ51の上方に位置しており、加湿ロータ51に対向するように配置されている。また、上記加熱装置52に加熱された空気が加湿ロータ51を通過するので、加湿ロータ51の温度が上がる。
上記加湿ファン装置54は、加湿ロータ51の側方に配置されており、加湿ロータ51のうちの加熱装置52と対向する部分を通過する空気の流れを生成するラジカルファン組立体である。また、上記加湿ファン装置54は、室外の空気を室内機2a,2bへと送ったり、室内の空気を室内機2a,2b内に取り入れて室外へ排出したりすることができる。
上記加湿ファン装置54は、室外から取り入れた空気を室内機2a,2bへ送る場合、吸排気口7cから室外の空気を加湿通路102内に吸い込み、その空気を加湿ロータ51を通過させた後、空気流路切換装置56および吸排気ホース6a,6bを介して室内機2a,2bへ送る。このとき、上記吸排気ホース6a,6b内において、空気が矢印A1方向に流れる。
上記加湿ファン装置54は、室内機2a,2b内に取り入れた室内の空気を室外へと排出する場合、その空気を吸排気ホース6a,6b、加湿通路102および吸排気口7cを介して室外へ排出する。このとき、上記吸排気ホース6a,6b内において、空気がA2方向に流れる。
上記空気流路切換装置56は吸排気ホース6a,6bに接続されており、加湿通路102からの空気を吸排気ホース6a,6bの一方に供給することができる。また、上記空気流路切換装置56は、加湿通路102から吸排気ホース6a,6bへの空気の供給を停止させることもできる。つまり、上記加湿ファン装置54からの空気が吸排気ホース6a,6bのどちらにも流入しないようにすることができる。
上記吸着用送風装置55は、吸着用ファンモータ59と、吸着用ファンモータ59によって回転駆動される吸着ファン61とを有し、加湿ロータ51のうちの加熱装置52と対向しない部分を通過する空気の流れを生成する。すなわち、上記吸着用送風装置55は、吸湿通路101内において吸着用空気吹き出し口7aに向かう空気の流れを生成する。
図2は上記加湿ユニット4の分解斜視図である。なお、図2において、加湿ユニットケーシング7の上部となる天板の図示を省略している。
上記加湿ユニット4内において、加湿運転時、矢印A11〜A13に沿う空気流と、矢印A21〜A27に沿う空気流とが生成される。このような空気流が生成されている最中、加湿ロータ51は矢印L方向に回転する。
上記矢印A11に沿う空気流は、吸着用空気取込口7bから加湿ロータ51を通過してベルマウス62近傍へ向かう空気の流れである。この空気は、吸湿通路101を流れることにより、加湿ロータ51のうちの加熱装置52と対向しない部分を通過するが、この際、空気中の水分がその部分に吸着される。
上記矢印A12に沿う空気流は、ベルマウス62近傍からベルマウス62で囲まれた空間を通って吸着ファン61内に入る空気の流れである。
上記矢印A13に沿う空気流は、吸着ファン61から吹き出されて吸着用空気吹き出し口7aに向かう空気の流れである。
上記矢印A21,A22に沿う空気流は、吸排気口7cから加湿ロータ51を通過して加熱装置52に向かう空気の流れである。この空気は加湿ロータ51の略扇形状の第1領域(加湿通路102の加熱装置52よりも上流側の部分に面する領域)を通過するが、この第1領域は加湿ロータ51の矢印L方向の回転で吸湿通路101に面する。
上記矢印A23〜A25に沿う空気流は、加熱装置52に加熱された空気が加湿ロータ51を通過して空気流路切換装置56に向かう空気の流れである。この空気は、加湿ロータ51の別の略扇形状の第2領域(加湿通路102の加熱装置52よりも下流側の部分に面する領域)を通過して加熱する。この第2領域は、加湿ロータ51の矢印L方向の回転で、加湿通路102の加熱装置52よりも上流側の部分に面する。
上記矢印A26,27に沿って流れる空気流は、空気流路切換装置56から加湿ファン装置54を経由して再び空気流路切換装置56に戻される空気の流れである。
図3は、上記加湿ロータ51および加熱装置52を斜め上方から見た概略図である。
上記加熱装置52は、ヒータケーシング103と、このヒータケーシング103内の上流側に配置された発熱体104と、ヒータケーシング103内の下流側に配置された加湿側空気分配部105とを備えている。なお、上記加湿側空気分配部105は第1分配手段の一例である。
上記ヒータケーシング103は、加湿ロータ51の上面の略半分を覆うように配置され、加湿通路102の一部を構成している。
上記加湿側空気分配部105は発熱体104よりも下流側に配置されている。これにより、上記発熱体104で加熱され空気が加湿側空気分配部105を経由して加湿ロータ51へ向かう。
図4は、上記加湿側空気分配部105を斜め上方から見た概略図である。
上記加湿側空気分配部105は、平面視で略扇形状のパンチング板106と、このパンチング板106の内周縁部に立設された内周壁107と、パンチング板106の外周縁部に立設された外周壁108とを有する。また、上記加湿側空気分配部105は、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部以外の領域に対向するように配置される(図5参照)。
上記パンチング板106は、加湿ロータ51の上面に対して略平行となるように配置されている。また、上記パンチング板106には、加湿ロータ51の上面に対向する複数の貫通穴113が設けられている。この複数の貫通穴113を通った空気は加湿ロータ51の上面へ向かって流れることができる。
上記内周壁107の上端からは内周側フランジ109が径方向内側に張り出している。また、上記内周壁107の上流側(発熱体104側)の端には内周側ガイド部111が設けられている。なお、上記内周側ガイド部111はガイド部の一例である。
上記外周壁108の上端からは外周側フランジ110が径方向外側に張り出している。また、上記外周壁108の上流側(発熱体104側)の端には外周側ガイド部112が設けられている。なお、上記外周側ガイド部112はガイド部の一例である。
上記内周側ガイド部111および外周側ガイド部112は、発熱体104からの空気を加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部へ案内する。また、上記内周側ガイド部111と外周側ガイド部112との間の間隔は、発熱体104に近づくにつれて狭くなっている。
上記構成の加湿ユニットによれば、上記発熱体104に加熱された空気はヒータケーシング103内を流れ、加湿側空気分配部105を経由して加湿ロータ51に向かう。このとき、上記加湿側空気分配部105は、図5の矢印で示すように、発熱体104からの空気を加湿ロータ51の内周縁部、中央部および外周縁部に分配する。ここで、上記加湿ロータ51の中央部とは、加湿ロータ51の内周縁部と加湿ロータ51の外周縁部との間の部分を意味する。
その結果、上記発熱体104に加熱された空気が、加湿ロータ51の中央部のみならず、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部も通過するので、加湿ロータ51において加熱される部分が増える。
したがって、上記加湿ロータ51から脱着される水分が増加し、加湿ロータ51の水分脱着性能を向上できる。
また、上記加湿側空気分配部105は加湿ロータ51の中央部に対向するので、発熱体104からの空気が加湿ロータ51の中央部に集中して流れず、加湿ロータ51の加熱ムラを低減することができる。
また、上記内周側ガイド部111および外周側ガイド部112は、発熱体104からの空気を加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部へ案内するので、その内周縁部および外周縁部の温度が上がり易くなり、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部による加湿効率を高くすることができる。
図6に、図5の一点鎖線に沿って加湿ロータ51を通過する空気の流量を測定した結果を示す。なお、図6において、位置Aは加湿ロータ51の内周縁に、位置A’は加湿ロータ51の外周縁に相当する位置である。
図6に明らかなように、加湿側空気分配部105を配置することによって、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部においても空気が適度に流れ、加湿ロータ51の中央部に空気が集中して流れないようなっている。
図7は、比較例の加湿ユニットの要部を上方から見た概略図である。なお、上記比較例の加湿装置は、本実施形態の加湿ユニットから加湿側空気分配部105を取り外したものに相当する。
図8に、図7の一点鎖線に沿って加湿ロータ51を通過する空気の流量を測定した結果を示す。なお、図8において、位置Bは加湿ロータ51の内周縁に、位置B’は加湿ロータ51の外周縁に相当する位置である。
図8から明らかなように、加湿側空気分配部105がないと、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部に空気が殆ど流れず、加湿ロータ51の中央部に空気が集中して流れてしまう。
このように、上記加湿側空気分配部105は、発熱体104よりも下流側の加湿ロータ51の各部を通過する空気の量が均等に近づくようにすることができる。
上記第1実施形態において、図4の加湿側空気分配部105に換えて、図9の加湿側空気分配部115を用いてもよい。また、図9において、図4に示した構成部と同一構成部は、図4における構成部と同一参照番号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態において、図4の加湿側空気分配部105に換えて、1つまたは複数の貫通穴が設けられた板を用いてもよい。この場合、例えば、上記板を加湿ロータ51の上面に対して略平行となるように配置すると、加湿ロータ51において上記板に対向する部分のみに、空気が過剰供給されたり、空気が過少供給されたりするのを回避できる。
上記加湿側空気分配部115は、金網114を有する点のみが図4の加湿側空気分配部105と異なるが、図4の加湿側空気分配部105と同様の作用効果を奏することができる。
[第2実施形態]
図10は、本発明の第2実施形態の加湿ユニット204の要部を水平面で切った断面の模式図である。また、図10において、図1,図2に示した構成部と同一構成部は、図1,図2における構成部と同一参照番号を付して説明を省略する。
上記加湿ユニット204は、吸湿通路101の加湿ロータ51よりも上流側に設けられた吸湿側空気分配部205を備える点のみが上記第1実施形態の加湿ユニット4と異なる。すなわち、上記加湿ユニット204は、上記第1実施形態の加湿ユニット4に吸湿側空気分配部205を追加したものに相当する。なお、上記吸湿側空気分配部205は第2分配手段の一例である。
図11は、上記吸湿側空気分配部205を斜め上方から見た概略図である。
上記吸湿側空気分配部205は、平面視で矩形状のパンチング板206と、このパンチング板206に対して略垂直な方向に延びる第1,第2側部207,208とを有する。また、上記吸湿側空気分配部205は、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部以外の領域に対向するように配置される(図10参照)。
上記パンチング板206は、加湿ロータ51の下面に対して略平行となるように配置されている。また、上記パンチング板206には、加湿ロータ51の下面に対向する複数の貫通穴213が設けられている。この複数の貫通穴213を通った空気は加湿ロータ51の下面へ向かって流れることができる。
上記第1側部207はパンチング板206の加熱装置52側の縁部に連なる。また、上記第1側部207の一端からは、吸着用空気取込口7bに向かって第1ガイド部211が延びる一方、第1側部207の他端からは、吸着用空気取込口7dに向かって第3ガイド部214が延びている(図10参照)。なお、上記第1,第3ガイド部211,214はガイド部の一例である。
上記第2側部208は、パンチング板206の加熱装置52側とは反対側の縁部に連なる。また、上記第2側部208の一端からは、吸着用空気取込口7bに向かって第2ガイド部212が延びる一方、第2側部208の他端からは、吸着用空気取込口7dに向かって第4ガイド部215が延びている(図10参照)。なお、上記第2,第4ガイド部212,215はガイド部の一例である。
上記第1,第2ガイド部211,212は、吸着用空気取込口7bからの空気を加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部へ案内する。そして、上記第3,第4ガイド部214,215は、吸着用空気取込口7dからの空気を加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部へ案内する。また、上記第1ガイド部211と第2ガイド部212との間の間隔、および、第3ガイド部214と第4ガイド部215との間の間隔は、吸着用空気取込口7b,7dに近づくにつれて狭くなっている。
上記構成の加湿ユニット204によれば、吸着用空気取込口7b,7dから加湿ユニットケーシング7内に取り込まれた空気は、吸湿通路101を流れ、吸湿側空気分配部205を経由して加湿ロータ51に向かう。このとき、上記吸湿側空気分配部205は、吸湿通路101に面する加湿ロータ51の各部を通過する空気の量が略均等となるように、吸着用空気取込口7b,7dからの空気を加湿ロータ51の各部に分配する。すなわち、上記吸湿側空気分配部205は、吸着用空気取込口7b,7dからの空気を加湿ロータ51の内周縁部、中央部および外周縁部に分配する。ここで、上記加湿ロータ51の中央部とは、加湿ロータ51の内周縁部と加湿ロータ51の外周縁部との間の部分を意味する。
その結果、上記吸着用空気取込口7b,7dからの空気は、加湿ロータ51の中央部のみならず、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部も通過するので、加湿ロータ51において水分を吸着する部分が増える。
したがって、上記加湿ロータ51に吸着される水分が増え、加湿ロータ51の水分吸着性能を向上できる。
また、上記吸湿側空気分配部205は加湿ロータ51の中央部に対向するので、吸着用空気取込口7b,7dからの空気が加湿ロータ51の中央部に集中して流れず、加湿ロータ51の吸着ムラを低減することができる。
また、上記第1,第2ガイド部211,212が吸着用空気取込口7bからの空気を加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部へ案内すると共に、第3,第4ガイド部214,215が吸着用空気取込口7dからの空気を加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部へ案内するので、その内周縁部および外周縁部に水分が吸着され易くなり、加湿ロータ51の内周縁部および外周縁部による吸湿効率を高くすることができる。
上記第2実施形態において、吸湿側空気分配部205のパンチング板206を金網に変更してもよい。
上記第2実施形態において、図11の吸湿側空気分配部205に換えて、1つまたは複数の貫通穴が設けられた板を用いてもよい。この場合、例えば、上記板を加湿ロータ51の下面に対して略平行となるように配置すると、加湿ロータ51において上記板に対向する部分のみに、空気が過剰供給されたり、空気が過少供給されたりするのを回避できる。
また、言うまでもないが、上記第2実施形態の加湿ユニット204は第1実施形態のように空気調和機に搭載してもよい。
上記第1,第2実施形態の加湿ユニット4,204は、マルチタイプの空気調和機1に搭載するものであったが、本発明の一実施形態の加湿ユニットはシングルタイプの空気調和機に搭載するものであってもよい。つまり、本発明の加湿ユニットは、様々なタイプの空気調和機に搭載することができるものであり、また、自身のみで例えば室内を加湿できるものである。
本発明の加湿ユニットは、上記第1,第2実施形態のように、壁掛け型の室内機を有する空気調和機に搭載してもよいし、壁掛け型以外の室内機を有する空気調和機に搭載してもよい。この壁掛け型以外の室内機としては、例えば、床置き型、天井埋込カセット型、天吊型等の室内機がある。
本発明は、上記第1,第2実施形態の加湿ユニット4,204のような無給水タイプの加湿ユニットのみならず、給水タイプの加湿ユニットにも適用することができる。この給水タイプの加湿ユニットとは、加湿ユニットケーシングに着脱可能で給水タンクを備え、この給水タンク内に貯えられた水を加湿ロータ51に吸着させるものである。
また、本発明の第1,第2分配手段は、上記第1,第2実施形態の形状に限定されず、様々な形状のものがある。すなわち、本発明の第1,第2分配手段の形状は、加湿ロータの周縁部へ向かう空気の量を増やす一方、加湿ローの周縁部以外の領域へ向かう空気の量を減らして、加湿ロータの周縁部を通過する空気の量と、加湿ローの周縁部以外の領域を通過する空気の量との差を小さくできる形状であれば、どのような形状であってもよい。
図1は本発明の第1実施形態の空気調和機の概略構成図である。 図2は本発明の第1実施形態の加湿ユニットの分解斜視図である。 図3は本発明の第1実施形態の加湿ロータおよび加熱装置の概略斜視図である。 図4は本発明の第1実施形態の加湿側空気分配部の概略斜視図である。 図5は上記加湿ロータおよび加熱装置の概略上面図である。 図6は上記加湿ロータの各部を通過する空気の流量を示すグラフである。 図7は比較例の加湿ユニットの加湿ロータおよび加熱装置の概略上面図である。 図8は上記比較例の加湿ロータの各部を通過する空気の流量を示すグラフである。 図9は本発明の第1実施形態の加湿側空気分配部の変形例の概略斜視図である。 図10は本発明の第2実施形態の加湿ユニットの模式水平断面図である。 図11は本発明の第2実施形態の加湿側空気分配部の概略斜視図である。
符号の説明
4,204 加湿ユニット
51 加湿ロータ
101 吸湿通路
102 加湿通路
104 発熱体
105,115 加湿側空気分配部
106,206 パンチング板
111 内周側ガイド部
112 外周側ガイド部
113,213 貫通穴
114 金網
205 吸湿側空気分配部
211 第1ガイド部
212 第2ガイド部
214 第3ガイド部
215 第4ガイド部

Claims (9)

  1. 加湿ロータ(51)と、
    上記加湿ロータ(51)を経由する加湿通路(102)と、
    上記加湿通路(102)の上記加湿ロータ(51)よりも上流側に設けられた加熱手段(104)と、
    上記加熱手段(104)と上記加湿ロータ(51)との間に配置されていると共に、上記加熱手段(104)で加熱された空気を、上記加湿通路(102)に面する上記加湿ロータ(51)の各部に均等に近づけるように分配する第1分配手段(105,115)と
    を備えたことを特徴とする加湿ユニット。
  2. 請求項1に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記第1分配手段(105,115)は、上記加湿ロータ(51)の上記加湿通路(102)に面する領域の周縁部以外の領域に対向することを特徴とする加湿ユニット。
  3. 請求項1または2に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記第1分配手段(105,115)は、上記加湿ロータ(51)の上記加湿通路(102)に面する領域の周縁部へ空気を案内するガイド部(111,112)を有することを特徴とする加湿ユニット。
  4. 請求項1から3までのいずれか一項に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記加湿ロータ(51)を経由する吸湿通路(101)と、
    上記吸湿通路(101)の上記加湿ロータ(51)よりも上流側に設けられ、上記加湿ロータ(51)へ向かう空気を、上記吸湿通路(101)に面する上記加湿ロータ(51)の各部に均等に近づけるように分配する第2分配手段(205)と
    を備えたことを特徴とする加湿ユニット。
  5. 請求項4に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記第2分配手段(205)は、上記加湿ロータ(51)の上記吸湿通路(101)に面する領域の周縁部以外の領域に対向することを特徴とする加湿ユニット。
  6. 請求項4または5に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記第2分配手段(205)は、上記加湿ロータ(51)の上記吸湿通路(101)に面する領域の周縁部へ空気を案内するガイド部(211,212,214,215)を有することを特徴とする加湿ユニット。
  7. 請求項1から6までのいずれか一項に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記第1分配手段(105)または上記第2分配手段(205)は、貫通穴(113,213)が設けられた板(106,206)を含むことを特徴とする加湿ユニット。
  8. 請求項1から7までのいずれか一項に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記第1分配手段(105,115)または上記第2分配手段(205)は、金網(114)またはパンチング板(106,206)を含むことを特徴とする加湿ユニット。
  9. 請求項1から8までのいずれか一項に記載の加湿ユニットにおいて、
    上記加湿ロータ(51)は略円板状であることを特徴とする加湿ユニット。
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