JP2010144957A - 太陽熱集熱方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エネルギー損失を抑制できるようにする。
【解決手段】 樋型凹面鏡13の焦点近傍位置に透明管15を設け、透明管15と熱供給部とを循環させる金属ナノ粒子分散液16を用いるようにして太陽熱集熱装置12を形成する。太陽光14を樋型凹面鏡13で集光して透明管15に照射し、透明管15の管壁を透過する太陽光14を金属ナノ粒子分散液16に受光させることで、金属ナノ粒子分散液16中で太陽光14を熱エネルギーに変換させて透明管15内の金属ナノ粒子分散液16自体を加熱させる。この加熱により太陽光14の熱エネルギー変換系で最も温度が高くなる金属ナノ粒子分散液16自体を熱供給部へ導いてその保有熱を供給させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽光を熱エネルギーに変換して集熱するために用いる太陽熱集熱方法及び装置に関するものである。
環境に負荷を与えることのないクリーンなエネルギーとして太陽エネルギーがあり、該太陽エネルギーの利用形態の1つとして、太陽光を熱エネルギーに変換して利用する太陽熱利用が知られている。
この種の太陽熱利用を実施する装置としては、太陽熱集熱器で太陽光を熱エネルギーに変換して集熱すると共に該集熱された太陽熱で作動流体を加熱し、次いで、上記加熱された作動流体を熱供給部へ輸送することで、該熱供給部にて上記加熱された作動流体の保有熱を供給して上記太陽光に由来する熱エネルギーの利用を図る形式のものが多く用いられてきている。
ところで、上記作動流体として広く一般的に用いられている水は、赤外域の光の吸収性は高い一方、太陽光のエネルギーが集中する可視域から近赤外域にかけての吸収性に乏しいため、水に直接太陽光を照射させても、太陽光の熱エネルギーへの変換能力を十分に得ることはできない。
そのために、従来の太陽熱集熱器では、太陽光を、選択吸収塗料が塗布された固体受光面にて熱に変換し、その熱を作動流体に伝えて該作動流体を加熱するようにした構成のものが一般的に採られている。
図6は従来提案されている太陽熱集熱器の一例の概略を示すもので、有底の第1ガラス管2の内側に、該第1ガラス管2よりも小径とし且つ表面に太陽放射スペクトル域で吸収が大きく、熱放射スペクトル域で放射率が小さい特性を有する選択吸収膜(選択吸収塗料)4を設けた有底の第2ガラス管3を挿入配置して、該第1と第2の各ガラス管2,3同士の間に所要の間隔を設けた状態で、両ガラス管2と3の開口端同士を気密的に一体に結合すると共に、両ガラス管2と3の間の空間を高真空に減圧して集熱ガラス管1を形成するようにしてある。
更に、作動流体としての水6を流通させるU字管5を、上記集熱ガラス管1の開口端から内部に向けて挿入すると共に、該集熱ガラス管1の内側に、表面にフィンが形成されたアルミニウム製の熱伝導材7を設けた構成としてある。
上記集熱ガラス管1は、外筒面に取り付けられたガラス管受けゴム8を介してヘッダーボックス9に取り付けた構成としてある。10は上記ヘッダーボックス9に充填された保温材、11は上記集熱ガラス管1の開口端を封止する断熱キャップ(断熱材)である。
上記構成としてある太陽熱集熱器によれば、集熱ガラス管1に入射する太陽光は、上記第1ガラス管2を透過した後、選択吸収膜4を介することで第2ガラス管3に効率よく熱として吸収される。次いで、この第2ガラス管3に吸収された熱の一部が、U字管5に直接熱伝導により該U字管5内の水6の加熱に供され、別の一部が熱伝導材7に伝わった後、U字管5内の水6の加熱に供されることで、該U字管5に流通させる水6を順次加熱して温水6aとさせた状態で回収できるようにしてあり、これにより、上記太陽光のエネルギーを熱に変換し上記温水6aの保有熱の形で集熱するようにしてある(たとえば、特許文献1参照)。
なお、太陽光を熱エネルギーに変換して流体を加熱する別の手法としては、気体中に炭素の粒子の如き熱吸収性粒子を浮遊させ、この熱吸収性粒子が浮遊した状態の気体に太陽光を照射させることで、太陽光により上記熱吸収性粒子を加熱し、この加熱により高温となる上記熱吸収性粒子から、その周りの気体へ熱を移動させるようにする手法が従来提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
特開平7−324826号公報 特表2005−511467号公報
ところが、上記特許文献1に示されている太陽熱集熱器では、太陽光を選択吸収膜4が設けられた第2ガラス管3のような固体の受光面で熱に変換し、その熱を作動流体である水6に伝えるようにしてあるため、この太陽光を熱エネルギーに変換する系の中では、上記選択吸収膜4を備えた固体受光面を有する第2ガラス管3が最も温度が高くなる。そのために、上記第2ガラス管3と、その外側の第1ガラス管2との間に高真空の空間が設けてあるとしても、該第2ガラス管3からの放射等によるエネルギー損失が大きくなってしまうというのが実状である。
上記特許文献2に示された気体中に浮遊させた熱吸収性粒子を用いて太陽光を熱エネルギーに変換する手法では、太陽光を熱エネルギーに変換することで加熱される熱吸収性粒子より熱を受けるものが、熱容量の小さい気体であるため、熱供給部へ効率よく熱を搬送することができないという問題がある。
そこで、本発明は、太陽光を熱エネルギーに変換した後のエネルギー損失を抑えることができると共に、該太陽光に由来する熱エネルギーを熱供給部へ効率よく輸送することが可能な太陽熱集熱方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、太陽光を金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に受光させて、該ナノ粒子分散液中で太陽光を熱エネルギーに変換させるようにし、熱供給部で該ナノ粒子分散液の保有熱を供給させるようにする太陽熱集熱方法とする。
又、上記構成において、集光装置で集光させた太陽光を金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に受光させるようにする。
更に、上記各構成において、太陽光を受光して該太陽光を熱エネルギーに変換させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に、太陽放射スペクトルの可視域及び近赤外域に吸収性を有するものを用いるようにする。
又、請求項4に対応して、太陽光を受光できるようにした透明容器と、該透明容器で受光した太陽光を熱エネルギーに変換させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を用いるようにし、且つ上記透明容器と熱供給部との間で上記ナノ粒子分散液を循環するようにしてなる構成を有する太陽熱集熱装置とする。
更に、上記装置構成において、金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を作動流体として用いる透明容器に、集光装置で集光した太陽光を受光させるようにした構成とする。
更に又、上記各装置構成において、透明容器と熱供給部との間を循環させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を、太陽放射スペクトルの可視域及び近赤外域に吸収性を有するものとした構成とする。
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)太陽光を金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に受光させて、該ナノ粒子分散液中で太陽光を熱エネルギーに変換させるようにし、熱供給部で該ナノ粒子分散液の保有熱を供給させるようにする太陽熱集熱方法、及び、太陽光を受光できるようにした透明容器と、該透明容器で受光した太陽光を熱エネルギーに変換させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を用いるようにし、且つ上記透明容器と熱供給部との間で上記ナノ粒子分散液を循環するようにしてなる構成を有する太陽熱集熱装置としてあるので、透明容器を透過する太陽光を、金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液中で熱エネルギーへ変換させることで、この太陽光を熱エネルギーに変換する系の中で上記ナノ粒子分散液自体の温度を最も高くさせることができ、このエネルギー変換系で最も温度が高くなる上記ナノ粒子分散液自体を熱供給部に導いてその保有熱を供給させることができるため、太陽光を熱エネルギーに変換した後のエネルギー損失を抑えることができる。又、太陽光に由来する熱エネルギーを上記熱供給部まで効率よく輸送することができる。
(2)更に、従来の太陽熱集熱器で必要とされていたような選択吸収塗料を設ける必要がないため、フレキシブルな構造へ応用可能とする効果が期待できる。更に又、透明容器に、従来の太陽光集熱器に設けられていた如き熱伝導材を具備する必要もないもないため、装置構成をシンプルなものとすることができ、よって、運用時における点検や保守に要する手間及び時間を削減する効果も期待できる。
(3)集光装置で集光させた太陽光を金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に受光させるようにすることにより、上記ナノ粒子分散液に受光させる太陽光の光量を増大させることができて、該ナノ粒子分散液による集熱効率を高めることができる。
(4)太陽光を受光して該太陽光を熱エネルギーに変換させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に、太陽放射スペクトルの可視域及び近赤外域に吸収性を有するものを用いるようにすることにより、太陽光のエネルギーが集中する可視域から近赤外域にかけての波長の電磁波の保有するエネルギーを上記ナノ粒子分散液で熱エネルギーに変換することができるため、該ナノ粒子分散液の加熱効率を高めることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図2は本発明の太陽熱集熱方法及び装置の実施の一形態を示すもので、以下のような構成としてある。
すなわち、集光装置としての集光ミラー、たとえば、放物線状の断面を有する樋型凹面鏡13を備え、該樋型凹面鏡13の焦点近傍位置に、樋型凹面鏡13と平行に延びる透明容器としての透明管15を設ける。更に、上記透明管15に流通させるための金属ナノ粒子又は金属酸化物のナノ粒子分散液(以下、単に金属ナノ粒子分散液と云う)16を用いるようにして、本発明の太陽熱集熱装置12を構成する。
詳述すると、上記透明管15は、太陽放射スペクトルのうち、可視域から近赤外域の波長の電磁波の透過性が高い材質製としてある。更に、上記透明管15の内部を流通させる上記金属ナノ粒子分散液16の保有する熱の外部への放出(放熱)を抑制するという観点からすると、該透明管15は熱伝導率が小さい材質製のものとすることが好ましい。
なお、上記透明管15は、上記樋型凹面鏡13の焦点近傍位置に配置した状態で、図示しない取付具を介して上記樋型凹面鏡13自体、又は、上記樋型凹面鏡13の図示しない支持構造に取り付けるようにしてあるものとする。
上記金属ナノ粒子分散液16は、金属又は金属酸化物のナノ粒子を所要の溶媒に均一に分散した液体であり、上記金属又は金属酸化物のナノ粒子は、太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の波長の電磁波を吸収して熱エネルギーに変換するものであれば、たとえば、銅、酸化銅、ニッケル、その他、任意の金属種の単体又は酸化物のナノ粒子を用いることができる。
更に、上記金属ナノ粒子分散液16における所要の溶媒は、上記透明管15を流通させる金属ナノ粒子分散液16に上記樋型凹面鏡13で集光する太陽光14を照射させる(受光させる)ことで、該金属ナノ粒子分散液16中の上記金属又は金属酸化物のナノ粒子に太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の波長の電磁波を吸収させて熱エネルギーに変換させる際、該ナノ粒子の発する熱により加熱されても、その加熱温度領域で蒸発したり変質したりすることがない物性を備えた溶媒を用いるようにしてあるものとする。
上記金属ナノ粒子分散液16にて、上記金属又は金属酸化物のナノ粒子を上記所要の溶媒に均一分散させる手段は、一般的には界面活性剤を用いるようにすればよい。又、上記したように透明管15を流通させる金属ナノ粒子分散液16に上記樋型凹面鏡13で集光する太陽光14を照射することで該金属ナノ粒子分散液16中の上記金属又は金属酸化物のナノ粒子に太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の波長の電磁波を吸収させて熱エネルギーに変換させる際に、該ナノ粒子の熱が作用する所要の溶媒中においても上記ナノ粒子の凝集を防止できるようにしてあれば、界面活性剤の種類は、上記金属や金属酸化物の金属種や上記所要の溶媒の種類に応じて適宜選択するようにすればよい。更には、界面活性剤以外の手段によって上記金属又は金属酸化物のナノ粒子を所要の溶媒に均一分散させてなる金属ナノ粒子分散液16を用いるようにしてもよい。
以上の構成としてある本発明の太陽熱集熱装置12を使用する場合は、上記樋型凹面鏡13の放物線断面の対称軸の方向が太陽の方向に向く姿勢に配置し、上記透明管15の両端部を、図示しない所要の熱供給部との間で金属ナノ粒子分散液16を循環させることができるようにした閉流路(図示せず)に接続して、上記金属ナノ粒子分散液16を所要の流速で上記透明管15に流通させるようにする。
この状態で、上記本発明の太陽熱集熱装置12に太陽光14が照射されると、その一部は上記透明管15に直接到達し、上記樋型凹面鏡13に入射する太陽光14は、該樋型凹面鏡13で反射されて集光された状態で上記透明管15に到達する。この透明管15に到達した太陽光14は、透明管15の管壁が透明としてあるため、該透明管15の管壁を透過して透明管15の内部を流通する金属ナノ粒子分散液16に受光されるようになる。
上記のようにして太陽光14が透明管15内の金属ナノ粒子分散液16に受光されると、該金属ナノ粒子分散液16に含まれる金属又は金属酸化物のナノ粒子が太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の電磁波の吸収能を有しているため、該ナノ粒子にて上記太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の電磁波が吸収されて、吸収されたエネルギーが熱エネルギーに変換されることで、上記ナノ粒子を含む金属ナノ粒子分散液16自体が加熱されるようになる。したがって、上記透明管15を流通する間に上記金属ナノ粒子分散液16が順次加熱されるようになることから、該金属ナノ粒子分散液16の保有熱の形で上記太陽光14由来の熱エネルギーが集熱されるようになる。
上記透明管15を通過した後の加熱された金属ナノ粒子分散液16は、該透明管15に接続してある閉流路を循環することで図示しない熱供給部へ導かれるようになることから、該図示しない熱供給部へ上記太陽光14を熱エネルギーに変換した熱が運搬されて、該図示しない熱供給部にて熱の供給、利用が行われるようになる。
このように、本発明の太陽熱集熱方法及び装置によれば、太陽光14のエネルギーが集中する可視域から近赤外域にかけての電磁波の保有するエネルギーを、透明管15に流通させる金属ナノ粒子分散液16の中で効率よく熱エネルギーに変換することができるため、該金属ナノ粒子分散液16自体を発熱させて加熱することができる。この際、上記太陽光14を熱エネルギーに変換する系の中では、太陽光14を熱エネルギーに変換する金属ナノ粒子分散液16自体の温度、すなわち、作動流体自体の温度を最も高くさせることができると共に、この系で最も温度が高くなる金属ナノ粒子分散液16自体を、図示しない熱供給部に導いてその保有熱を利用することができるため、太陽光14を熱エネルギーに変換した後のエネルギー損失を抑えることができると共に、該太陽光14に由来する熱エネルギーを上記図示しない熱供給部まで効率よく輸送することができる。
更に、上記透明管15には、図6に示した如き従来の太陽熱集熱器で必要とされていたような選択吸収塗料(選択吸収膜)を設ける必要がないため、フレキシブルな構造へ応用可能とする効果も期待できる。
更には、従来の太陽光集熱器で作動流体を効率よく加熱するために設けられていた熱伝導材も不要にできるため、本発明の太陽熱集熱装置12の装置構成をシンプルなものとすることができ、よって、運用時における点検や保守に要する手間及び時間を削減する効果も期待できる。
上記実施の形態においては、透明管15を単純な管として示したが、図3に示すように、上記透明管15を、共に太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の波長の電磁波の透過性が高い材質製の内管15aと外管15bからなる二重管構造とすると共に、上記内管15aと外管15bとの管端部同士を気密に一体に結合し、且つ上記内管15aと外管15bとの間の空間15cを高真空に減圧した構成としてもよい。このようにすれば、上記内管15aと外管15bとの間に設けた該高真空の空間15cにより、内管15aより外管15bへの熱の移動を抑えることができるようになるため、上記内管15aの内部を流通させる上記金属ナノ粒子分散液16の保有する熱の外部への放出を抑制することで、太陽光14を熱エネルギーに変換した後のエネルギー損失を低減させるのにより有利な構成とすることができる。
次に、図4及び図5は本発明の実施の他の形態を示すもので、集光装置としての集光レンズ、たとえば、リニアフレネルレンズ17を備え、該リニアフレネルレンズ17の焦点近傍位置に、上記図1及び図2に示した透明管15と同様の透明管15を設け、更に、上記透明管15に流通させるための金属ナノ粒子分散液16を用いて、本実施の形態の太陽熱集熱装置12aを構成したものである。
その他の構成は図1及び図2に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態の太陽熱集熱装置12aを使用する場合は、上記リニアフレネルレンズ17の光軸の方向が太陽の方向に向く姿勢に配置し、上記透明管15の両端部を、図示しない所要の熱供給部との間で金属ナノ粒子分散液16を循環させることができるようにした閉流路(図示せず)に接続して、上記金属ナノ粒子分散液16を所要の流速で上記透明管15に流通させるようにする。
この状態で、上記本発明の太陽熱集熱装置12aに太陽光14が照射されると、上記リニアフレネルレンズ17に入射する太陽光14が集光された状態で上記透明管15に到達する。この透明管15に到達した太陽光14は、透明管15の管壁が透明としてあるため、該透明管15の管壁を透過して透明管15の内部を流通する金属ナノ粒子分散液16に受光されるようになる。
したがって、本実施の形態においても、図1及び図2の実施の形態と同様に、太陽放射スペクトルの可視域から近赤外域の電磁波を吸収して熱エネルギーに変換する金属又は金属酸化物のナノ粒子を含んだ金属ナノ粒子分散液16自体を、上記透明管15を流通する間に順次加熱することができるため、該金属ナノ粒子分散液16の保有熱の形で上記太陽光14由来の熱エネルギーを集熱でき、この集熱により加熱された金属ナノ粒子分散液16を、透明管15に接続してある閉流路を経て図示しない熱供給部へ導くことで、上記太陽光14を熱エネルギーに変換した熱を図示しない熱供給部に運搬して利用することができる。よって、図1及び図2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は上記各実施の形態のみに限定されるものではなく、図1及び図2の実施の形態、図3の実施の形態では、集光ミラーとして、放物線状断面を有する樋型凹面鏡13を示したが、入射する太陽光14を透明管15に集光することができるようにしてあれば、断面形状を放物線状以外の形状とした樋型凹面鏡やCPCを用いるようにしてもよく、更には、上記透明管15と平行に延びる平面鏡を角度を変えて組み合わせた形式の集光ミラーを用いるようにしてもよい。
図4及び図5の実施の形態では、集光レンズとして、リニアフレネルレンズ17を用いるものとして示したが、入射する太陽光14を透明管15に集光することができるようにしてあれば、凸型のシリンドリカルレンズ等、リニアフレネルレンズ17以外のいかなる形式の集光レンズを用いるようにしてもよい。
更には、入射する太陽光14を透明管15に集光することができれば、集光ミラーと集光レンズを併用してもよく、又、いかなる形式の集光装置を用いるようにしてもよい。
なお、太陽光14を集光して透明管15に照射するための集光装置は装備することが望ましいが、熱供給部で必要とされる温度があまり高くない場合は、集光装置を省略した構成としてもよい。
図4及び図5の実施の形態にて、透明管15として、図3に示したと同様に、金属ナノ粒子分散液16を流通させる内管15aの外側に高真空の空間15cを介して外管15bを備えてなる二重管構造の透明管15を用いるようにしてもよい。
上記各実施の形態では、金属又は金属酸化物のナノ粒子を含んだ金属ナノ粒子分散液16に太陽光14を照射する際に該金属ナノ粒子分散液16を収容する透明容器として、断面が円形の透明管15を例示したが、集光装置により集光された太陽光14が照射される表面積の上記金属ナノ粒子分散液16の流路断面積に対する割合を拡大できるように、扁平な形状としたり、流路の中央部に内挿物を備えて容器表面に沿う流路を形成させた形式とする等、円管以外のいかなる形式の透明容器を用いるようにしてもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の太陽熱集熱方法及び装置の実施の一形態を示す概略斜視図である。 図1の装置の概略切断側面図である。 本発明の実施の他の形態を示す概略切断側面図である。 本発明の実施の更に他の形態を示す概略斜視図である。 図4の装置の概略切断側面図である。 従来提案されている太陽熱集熱器の一例の概要を示す図である。
符号の説明
13 樋型凹面鏡(集光装置)
14 太陽光
15 透明管(透明容器)
16 金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液
17 リニアフレネルレンズ(集光装置)

Claims (6)

  1. 太陽光を金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に受光させて、該ナノ粒子分散液中で太陽光を熱エネルギーに変換させるようにし、熱供給部で該ナノ粒子分散液の保有熱を供給させるようにすることを特徴とする太陽熱集熱方法。
  2. 集光装置で集光させた太陽光を金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に受光させるようにする請求項1記載の太陽熱集熱方法。
  3. 太陽光を受光して該太陽光を熱エネルギーに変換させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液に、太陽放射スペクトルの可視域及び近赤外域に吸収性を有するものを用いるようにする請求項1又は2記載の太陽熱集熱方法。
  4. 太陽光を受光できるようにした透明容器と、該透明容器で受光した太陽光を熱エネルギーに変換させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を用いるようにし、且つ上記透明容器と熱供給部との間で上記ナノ粒子分散液を循環するようにしてなる構成を有することを特徴とする太陽熱集熱装置。
  5. 金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を作動流体として用いる透明容器に、集光装置で集光した太陽光を受光させるようにした請求項4記載の太陽熱集熱装置。
  6. 透明容器と熱供給部との間を循環させる金属又は金属酸化物のナノ粒子分散液を、太陽放射スペクトルの可視域及び近赤外域に吸収性を有するものとした請求項4又は5記載の太陽熱集熱装置。
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