JP2010141594A - クロック再生回路及びクロック再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路規模を大きくすることなく、広い範囲のクロック周波数を再生することが可能なクロック再生回路を提供する。
【解決手段】クロック信号を生成するクロック信号生成回路11と、入力データ信号とクロック信号との位相比較出力信号を出力する第1及び第2の位相比較器13,14と、位相比較出力信号に基づいて入力データ信号とクロック信号との周波数差信号を出力する周波数比較器15とを備える。クロック信号生成回路11は奇数個の論理反転回路を直列につないで位相の異なる2種のクロック信号を出力し、それぞれを別々の位相比較器13,14に入力して位相を比較して位相比較出力信号を出力し、周波数比較器15は第1及び第2の位相比較器13,14における各位相比較出力信に基づいて周波数を比較する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力データ信号から同期クロックを抽出して再生するクロック再生回路に関し、特に高い周波数を含む広い周波数帯域に亘るデータ信号に対して、2種類のクロック信号を用いてクロックを再生するクロック再生回路及びクロック再生方法に関する。
従来、入力データ信号から同期クロックを抽出して再生するクロック再生回路として、位相比較器を用いて位相制御を行う回路が主に用いられてきた。しかしながら、この位相比較器だけを用いたクロック再生回路では、クロック再生が可能なクロック周波数の範囲が非常に狭くなってしまうという問題があった。
特に、近年においては、携帯電話などの移動体通信機器に加え、パーソナルコンピュータやその周辺装置、テレビジョン等の家電品に至るまで無線通信機能が装備されつつあり、また無線通信による大容量データの高速転送の要求も高まっており、このような高速通信が可能な次世代の無線通信技術として、データを極めて広い周波数帯域に拡散して送受信を行う無線通信方式等が注目されている。このように、高速の無線通信機能等が広く整備されてきている近年では、広い周波数帯域においても効率的にクロックの再生を行うことができるクロック再生回路が求められている。
このような実情において、広い周波数帯域のクロック周波数の再生を可能にするために、周波数比較器をさらに備えるものが用いられている。
図12に、位相比較器と周波数比較器とを利用した従来のクロック再生回路200のブロック図の一例を示す。この図12に示されるように、従来のクロック再生回路200においては、入力端子201を介して入力された入力データ信号からクロックを再生する際に、例えば0度、45度、90度、135度などの4つの異なる位相のリファレンスクロック信号を用いる。そして、それぞれのリファレンスクロック信号を2種類ずつ位相比較器202,203に入力し、その出力信号を周波数比較器204に入力することによってデータクロック再生を行うというものである(例えば、非特許文献1参照。)。
B.Razzavi, "A 10-Gb/s CMOS Clock and Data Recovery Circuit With a Half-Rate Binary Phase/Frequency Detector "IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS,VOL.38,NO.1,JANUARY 2003
しかしながら、従来のクロック再生回路では、可変周波数範囲を全てカバーできるような広い範囲のクロック周波数を再生することはできるものの、上述のように4種類の位相のリファレンスクロックを用意することが必要となっていた。そして、この4種類のリファレンスクロック信号を生成するためには、例えば図13に示すようなLC発信器を4つ用いることによって生成する必要があった。
この図13に示されるように、4種類のリファレンスクロック信号を生成する場合には、非常に大きな回路が必要となり、このLC発信器が必要となる場合には8個のインダクタが必要となっていた。インダクタを用いるようにすると、それだけで回路規模は非常に大きくなってしまい、8個ものインダクタを用いた場合には回路規模はとても大きくなり実用性を著しく欠くものとなっていた。
また、広い周波数帯域の中で数GHzから数10GHzといった高い信号の周波数になると、正確に4相の周波数を生成することはレイアウト設計を含めてとても困難であった。さらに、高周波数信号においては、位相誤差(ジッタ)の発生が顕著になり、その高周波信号を含む広い周波数帯域において適切に動作するクロック再生回路を設計・製造することは、非常に困難であった。
そこで、本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、回路規模を大きくすることなく、広い範囲のクロック周波数を再生することが可能なクロック再生回路を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明におけるクロック再生回路は、論理反転回路を直列に連結してなり、入力データ信号の周波数と等しい周波数からなるクロック信号を生成するクロック信号生成部と、上記クロック信号生成部において生成されたクロック信号を入力し、上記入力データ信号と該クロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力する位相比較部と、上記位相比較部から出力された位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較して周波数差信号を出力する周波数比較部と、上記周波数比較部から出力された周波数差信号に応じた出力電流を出力するチャージポンプと、上記チャージポンプから出力された出力電流を出力電圧に変換するループフィルタとを備え、上記クロック信号生成部は、奇数個の論理反転回路を直列に連結することによって、第1の位相のクロック信号と該第1の位相の角度よりも大きい角度を有する第2の位相のクロック信号の、異なる2種類のクロック信号を生成し、上記位相比較部は、上記第1の位相のクロック信号を入力する第1の位相比較部と、上記第2の位相のクロック信号を入力する第2の位相比較部とを備え、各位相比較部において上記入力データ信号と各位相のクロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力し、上記周波数比較部は、上記第1の位相比較部及び上記第2の位相比較部から出力された各位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較する。
また、上述した課題を解決するため、本発明におけるクロック再生方法は、論理反転回路を直列に連結してなるクロック信号生成部により、入力データ信号の周波数と等しい周波数からなるクロック信号を生成するクロック信号生成工程と、上記クロック信号生成工程にて出力されたクロック信号を入力し、上記入力データ信号と該クロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力する位相比較工程と、上記位相比較工程にて出力された位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較して周波数差信号を出力する周波数比較工程と、上記周波数比較工程にて出力された周波数差信号に応じた出力電流を出力した後、該出力電流を出力電圧に変換し、上記クロック信号の生成を制御する電圧制御工程とを有し、上記クロック信号生成部は、奇数個の論理反転回路を直列に連結してなり、上記クロック信号生成工程では、該クロック信号生成部から第1の位相のクロック信号と該第1の位相の角度よりも大きい角度を有する第2の位相のクロック信号の、異なる2種類のクロック信号を生成し、上記位相比較工程では、第1の位相比較部に上記第1の位相のクロック信号を入力し、第2の位相比較部に上記第2の位相のクロック信号を入力し、各位相比較部において上記入力データ信号と各位相のクロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力し、上記周波数比較工程では、上記第1の位相比較部及び上記第2の位相比較部から出力される各位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較する。
本発明に係るクロック再生回路及びクロック再生方法によれば、回路規模を大きくすることなく、可変周波数範囲をすべてカバーするクロック再生回路を構成することができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照にして詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係るクロック再生回路の構成、及び全体のクロック再生処理の流れについて説明し、次にこのクロック再生回路を構成する位相比較器及び周波数比較器の処理動作について説明をしていく。
図1は、本発明の一実施形態を示す、データを表す信号からクロック信号を再生するためのクロック再生回路10のブロック図である。この図1に示されるように、このクロック再生回路10は、2種類の位相のクロック信号を生成して出力するクロック信号生成回路11と、入力端子12を介して入力された入力データ信号とクロック信号生成回路11から出力されたクロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力する第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14の2つの位相比較器と、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14からの位相比較出力信号を入力して周波数を比較する周波数比較器15と、チャージポンプ16と、ループフィルタ17とから構成されている。
このように、本実施の形態に係るクロック再生回路10は、2種類の異なる位相のクロック信号を生成して出力するクロック信号生成回路11を備えるとともに、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14の2つの位相比較器を備えている。そして、各位相比較器13,14に対して、2種類の異なる位相のクロック信号が1位相ずつそれぞれ入力されると、各位相比較器13,14において、入力データ信号とクロック信号との位相が比較され、2つの位相比較器13,14のどちらの位相比較出力信号の出力(PD出力)が先に現れるか(先に変化するか)を判断することによって、入力データ信号に同期したクロック信号を生成するようにしている。以下、具体的に各構成について詳細に説明していく。
クロック信号生成回路11は、例えばリングオシレータ回路等からなり、奇数個の論理反転回路を直列に連結して複数種類の位相のリファレンスクロック信号を生成する。具体的に、リングオシレータ回路で構成する場合には、論理反転回路である奇数個のインバータをリング状に直列に接続することによってクロック信号を生成する。このようにしてリングオシレータ回路によって構成させた場合には、インダクタを必要しないことから、小さな面積で回路を構成することができる。
図2は、クロック信号生成回路11をリングオシレータ回路によって構成した場合のブロック図である。この図2に示すように、信号が論理反転回路であるインバータのリングを1周して元に戻ると反転するという性質を利用して、例えば3個のインバータ101,102,103でリングオシレータ回路を構成する。このようにしてリングオシレータ回路を構成すると、各インバータ101,102,103から角度の異なる3位相のクロック信号が出力されることとなる。例えば、この図2に示されるように、0度と60度と120度の3種類の位相のクロック信号(CLK0、CLK60、CLK120)が出力される。
そして、リングオシレータ回路等から構成されるクロック信号生成回路11は、この生成した3種類の位相のクロック信号(CLK0、CLK60、CLK120)のうち、第1の位相と第2の位相のクロック信号を取り出し、別々の位相比較器13,14に出力する。例えば、第1の位相としての0度の位相のクロック信号(CLK0)を第1の位相比較器13に、第1の位相の角度よりも大きい角度である第2の位相としての60度の位相のクロック信号(CLK60)を第2の位相比較器14に、それぞれ出力する。
本実施の形態に係るクロック再生回路10は、このように奇数個のインバータ101,102,103でリングオシレータ回路等からなるクロック信号生成回路11を構成し、各インバータ101,102,103からの出力を取り出すことにより、容易に複数の位相のクロック信号を生成することができる。そして、その生成した複数種類の位相のクロック信号のそれぞれを、後述する別々の位相比較器に入力することにより、可変周波数範囲をすべてカバーするクロック信号を再生することができる。
なお、クロック信号生成回路11は、リングオシレータ回路に限られるものではなく、上述したような奇数個の論理反転回路を直列に連結して、複数種類の位相を生成させることができるものであればよい。また、このクロック信号生成回路11において生成する位相は、図2に示すような0度、60度、120度の3種類の位相に限られるものではなく、連結する論理反転回路の数に応じて種々の位相のクロック信号を生成することができる。なお、以下では、説明の便宜のため、クロック信号生成回路11を、3個のインバータを直列に連結してなるリングオシレータ回路によって構成したものとし(以下、「リングオシレータ回路11」という。)、0度と60度の2種類の位相のクロック信号を生成するものを具体例として説明を続ける。
第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14は、入力端子12を介して入力された入力データ信号と、リングオシレータ回路11から出力されたクロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力する。具体的に、この位相比較出力信号は、入力データ信号とクロック信号との位相を比較することによって出力される、位相が遅れていることを示す(位相を進めるための)位相Up信号、又は位相が進んでいることを示す(位相を遅らせるための)位相Down信号である。このように、クロック再生回路10では、2種類の異なる位相からなるクロック信号がそれぞれ入力された各位相比較器13,14から、それぞれ位相Up信号又は位相Down信号からなる位相比較出力信号を出力する。
本実施の形態に係るクロック再生回路10は、上述のように第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14の2つの位相比較器を備えるようにし、この2つの位相比較器13,14のうちの第1の位相比較器13に、第1の位相、例えば0度の位相のクロック信号を入力し、第2の位相比較器14に、第1の位相の角度よりも大きい角度を有する第2の位相、例えば60度の位相のクロック信号を入力する。そして、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から出力された位相Up信号又は位相Down信号(位相比較出力信号)に基づいて、後段の周波数比較器15において入力データ信号と生成したクロック信号との周波数を比較する。すなわち、本実施の形態に係るクロック再生回路10は、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14からの、位相の遅れ又は進み状態を示す位相比較出力信号に基づいて、クロック信号の周波数が入力データ信号の周波数に対して高いか、もしくは低いかを判断する。この第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14におけるさらに詳細な構成及び動作については、また後述する。
周波数比較器15は、上述のように、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から出力される位相比較出力信号に基づき、クロック信号と入力データ信号の周波数を比較して、その周波数差に基づいて周波数を高くするための周波数Up信号又は周波数を低くするための周波数Down信号を出力する。この周波数比較器15からの比較出力は、チャージポンプ16及びループフィルタ17を経て、再びリングオシレータ回路11に対して、その周波数を制御するための制御電圧として供給される。
このように、周波数比較器15では、2種類の位相のクロック信号に基づく第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から出力された位相比較出力信号に基づき、その各位相比較出力信号を入力することによって、入力データ信号とクロック信号との周波数の高低を判断する。そして、その周波数差に基づいて周波数を高くするための周波数Up信号又は周波数を低くするための周波数Down信号を出力して、入力データ信号に対してクロック信号を同期させる。
チャージポンプ16は、周波数比較器15から出力された周波数Up信号又は周波数Down信号に応じて、チャージ電流又はディスチャージ電流を発生し、ループフィルタ17に出力する。
ループフィルタ17は、チャージポンプ16からのチャージ電流又はディスチャージ電流に応じて、出力信号のレベルを制御し、この信号の高周波成分を減衰させて低周波成分のみを再びリングオシレータ回路11に出力する。リングオシレータ回路11では、チャージポンプ16及びループフィルタ17を介して出力された周波数制御信号に応じて発信周波数を変化させる。
このように、本実施の形態に係るクロック再生回路10は、PLL(Phase Locked Loop)回路で構成されている。
次に、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14の具体的な構成及び動作、並びに各位相比較器13,14から出力される、位相の遅れ又は進み状態を示す位相比較出力信号(PD出力)に基づく周波数比較器15の動作について説明する。
図3及び図4は、本実施の形態に係るクロック再生回路10における第1の位相比較器13のブロック図である。
この第1の位相比較器13には、入力データ信号(図3のEDGE_DT)と、リングオシレータ回路11から出力されたクロック信号CLKとが入力される。なお、以下の説明において、この図3に示す第1の位相比較器13には、リングオシレータ回路11から出力された0度の位相のクロック信号CLK0が入力される例について具体的に説明する。また、上述したように、本実施の形態に係るクロック再生回路10には、第1の位相比較器13のほかに第2の位相比較器14が備えられているので、その第2の位相比較器14には、リングオシレータ回路11から出力された60度の位相のクロック信号CLK60が入力されるものとして説明を続ける。
この図3に示すように、第1の位相比較器13は、2段のラッチ回路21,22によってDATA_Bを出力し、また4段のラッチ回路21,22,23,24によってDATA_Aを出力する。また一方で、この位相比較器13は、EDGE_DTとCLK0とが入力されることにより、3段のラッチ回路25,26,27によってDATA_Tを出力する。
具体的に説明すると、第1の位相比較器13においては、CLK0を反転することによって得られるCLK0_Nをさらに反転することによって得られるCLK0_Pと、入力データ信号EDGE_DTとがラッチ回路21に入力されてラッチされ、このラッチ回路21の出力としてFF11_Dを得る。
この出力データであるFF11_Dは、CLK0を反転することによって得られるCLK0_Nと共に、ラッチ回路22に入力されてラッチされ、このラッチ回路22の出力としてDATA_Bを得る。
また、出力されたDATA_Bは、CLK0_Nを反転することによって得られるCLK_Pと共に、入力信号としてラッチ回路23に入力されてラッチされ、このラッチ回路23の出力としてFF13_Dを得る。
そして、この出力信号であるFF13_Dは、CLK0を反転することによって得られるCLK0_Nと共に、ラッチ回路24に入力されてラッチされ、このラッチ回路24の出力としてDATA_Aを得る。
このようにして、入力データ信号EDGE_DTと0度の位相を有するクロック信号CLK0とを入力することにより、第1の位相比較器13からDATA_Bと、DATA_Aとが1クロックずれたタイミングでラッチされて出力される。
一方で、入力データ信号EDGE_DTは、CLK0を反転することによって得られるCLK0_Nと共に、ラッチ回路25に入力されてラッチされ、このラッチ回路25の出力としてFF21_Dを得る。
この出力データであるFF21_Dは、CLK0_Nをさらに反転することによって得られるCLK0_Pと共に、ラッチ回路26に入力されてラッチされ、このラッチ回路26の出力としてFF22_Dを得る。
そして、この出力信号であるFF22_Dは、CLK0を反転することによって得られるCLK0_Nと共に、ラッチ回路27に入力されてラッチされ、このラッチ回路27の出力としてDATA_Tを得る。
このようにして、第1の位相比較器13では、入力データ信号EDGE_DTと0度の位相を有するクロック信号CLK0とを入力することにより、DATA_Bと、DATA_Aとを出力するとともに、さらにDATA_Tを出力する。また、このDATA_Tは、ネガティブエッジでラッチされるため、DATA_B及びDATA_Aと比べて半クロックずれたタイミングでラッチされて出力される。このようにして、出力されたDATA_B及びDATA_A、そしてDATA_Tのタイミングでラッチされた信号から、後述するように入力データ信号に対するクロック信号の位相の遅れ又は進みを判断する。
ここで、図5に、上述した回路構成を有する第1の位相比較器13における各データのレベル遷移についてのタイミングチャートを示す。この図5のタイミングチャートに示すように、各出力信号は時間tの推移と共に、その信号レベルがHレベル(“1”)からLレベル(“0”)へと遷移する。より具体的に、まずDATA_B及びDATA_Aのレベル遷移について、図3に示した第1の位相比較器13の回路構成も含め、図5のタイミングチャートを参照して説明する。
入力されたEDGE_DTは時刻tまではHレベルを維持しているため、CLK0_Pの立ち上がりでも、そのままHレベルを維持する。したがって、EDGE_DTとCLK0_Pとをラッチ回路21にてラッチすることによって出力されるFF11_DもHレベルが維持される。
そして、その時刻tにおいてEDGE_DTがHレベルからLレベルに遷移すると、時刻t11におけるCLK0_Pの立ち上がりにより、ラッチ回路21から出力されるFF11_Dが時刻t12においてHレベルからLレベルに遷移する。なお、時刻t11と時刻t12との時間間隔は回路動作の遅延分(インバータの反転遅延時間等)を示すものである。以下、時刻t14と時刻t16との時間間隔、時刻t22と時刻t23との時間間隔、時刻t25と時刻t26との時間間隔も同様に、回路動作の遅延分を示すものである。
時刻t12においてFF11_DがHレベルからLレベルに遷移すると、FF11_DとCLK0_Nとをラッチ回路22にてラッチすることによって出力されるDATA_Bが、時刻t14におけるCLK0_Nの立ち上がりにより、時刻t16においてHレベルからLレベルに遷移する。
時刻t16においてDATA_BがHレベルからLレベルに遷移すると、DATA_BとCLK0_Pとをラッチ回路23にてラッチすることによって出力されるFF13_Dが、時刻t22におけるCLK0_Pの立ち上がりにより、時刻t23においてHレベルからLレベルに遷移する。
そして、時刻t22においてFF13_DがHレベルからLレベルに遷移すると、FF13_DとCLK0_Nとをラッチ回路24にてラッチすることによって出力されるDATA_Aが、時刻t25におけるCLK0_Nの立ち上がりにより、時刻t26においてHレベルからLレベルに遷移する。
このように、時刻tの遷移と共に、CLK_P又はCLK_Nの立ち上がりに基づいて、各出力データ(DATA_B及びDATA_A)のレベルが遷移していく。
一方、DATA_Tのレベル遷移についても同様に説明すると、入力されたEDGE_DTが時刻tにおいてHレベルからLレベルに遷移すると、EDGE_DTとCLK0_Nとをラッチ回路25にてラッチすることによって出力されるFF21_Dが、時刻tにおけるCLK0_Nの立ち上がりにより、時刻tにおいてHレベルからLレベルに遷移する。なお、時刻tと時刻tとの時間間隔も回路動作の遅延分(インバータの反転遅延時間等)を示すものである。以下、時刻t11と時刻t12との時間間隔、時刻t14と時刻t16との時間間隔も同様である。
時刻tにおいてFF21_DがHレベルからLレベルに遷移すると、FF21_DとCLK0_Pとをラッチ回路26にてラッチすることによって出力されるFF22_Dが、時刻t11におけるCLK0_Pの立ち上がりにより、時刻t12においてHレベルからLレベルに遷移する。
そして、時刻t12においてFF22_DがHレベルからLレベルに遷移すると、FF22_DとCLK0_Nとをラッチ回路27にてラッチすることによって出力されるDATA_Tが、時刻t14おけるCLK0_Nの立ち上がりにより、時刻t16においてHレベルからLレベルに遷移する。
このように、時刻tの遷移と共に、CLK_P又はCLK_Nの立ち上がりに基づいて、出力データ(DATA_T)のレベルが遷移していく。
次に、上述したようにDATA_B、DATA_A、及びDATA_Tが出力されると、各出力信号は図4に示す論理回路に入力される。具体的には、DATA_AとDATA_TとがEX−ORゲート(排他的論理ゲート)31に入力され、DATA_BとDATA_TとがEX−ORゲート32に入力される。そして、各EX−ORゲート31,32から出力された信号が、それぞれNANDゲート(否定論理積ゲート)33,34に入力され、これにより、入力データ信号に対するクロック信号の進み又は遅れ状態を示す位相比較出力信号である、位相Up信号又は位相Down信号が出力される。
ここで、図6に、上述した論理回路に入力した各データ(DATA_B、DATA_A、及びDATA_T)のレベル遷移に伴うタイミングチャートを示す。この図6のタイミングチャートに示すように、各データが時間tの推移と共に上述のようにしてレベルが遷移すると、EX−ORゲート31,32及びインバータ(INV)35,36の出力信号のレベルがそれぞれ遷移するとともに、この論理回路から出力される位相Up信号及び位相Down信号のレベルがそれぞれ遷移していく。なお、この図6に示すタイミングチャートの時刻tは、図5に示すタイミングチャートの時刻tに対応する。
具体的に、図4に示す論理回路も含め、図6に示すタイミングチャートを参照して説明する。
時刻t16までは、EX−ORゲート31に入力されるDATA_AとDATA_Tとは互いにHレベルを維持しているため、そのEX−ORゲート31の出力信号はLレベルを維持している。
そして、時刻t16になると、上述したようにDATA_TがHレベルからLレベルに遷移し、一方でDATA_AはHレベルの状態が維持されたままであるので、このDATA_AとDATA_Tとが入力されたEX−ORゲート31から出力される信号は、時刻t17においてLレベルからHレベルに遷移する。
このEX−ORゲート31から出力される信号は、INV36の入力信号となる。EX−ORゲート31から出力される信号は、時刻t17においてLレベルからHレベル遷移しているので、その出力データがINV36を通過すると、時刻t18においてHレベルからLレベルに遷移する。
また、DATA_BとDATA_Tとが入力されるEX−ORゲート32においては、時刻t16において、DATA_BとDATA_Tとが互いにHレベルからLレベルに遷移するものの、時刻t16の前後においてそのレベル状態は互いに同じであるので、EX−ORゲート32の出力はLレベルに維持される。
このEX−ORゲート32から出力される信号は、INV35の入力データとなる。EX−ORゲート32の出力が通過するINV35においては、EX−ORゲート32の出力がLレベルを維持されているため、そのINV35から出力される信号はHレベルを維持する。
そして、このようにしてEX−ORゲート31,32からの出力信号と、INV35,36からの出力信号は、図4の論理回路の示すようにNANDゲート33,34に入力される。すなわち、EX−ORゲート31の出力信号とINV35の出力信号とがNANDゲート33に入力され、EX−ORゲート32の出力信号とINV36の出力信号とがNANDゲート34に入力される。
NANDゲート33から出力された信号は、位相が遅れていることを示す(位相を進めるための)位相差出力信号(PD(Phase Detector)出力)である位相Up信号(PD_Up)となる。また、NANDゲート34から出力されたデータは、位相が進んでいることを示す(位相を遅らせるための)位相比較出力信号である位相Down信号(PD_Down)となる。
具体的には、上述したようにEX−ORゲート31の出力信号とINV35の出力信号とがNANDゲート33に入力されることにより、時刻t20においてPD_Up出力がHレベルからLレベルに遷移する。また、このPD_Up出力は、時刻t29においてLレベルからHレベルに遷移する。
一方、EX−ORゲート32の出力信号とINV36の出力信号とがNANDゲート34を通過して出力されるPD_Down出力は、Hレベルの状態を維持する。
以上のように、本実施の形態に係るクロック再生回路10では、第1の位相比較器13において、DATA_B、DATA_A、及びDATA_Tの3つのデータが出力され、これらのデータに基づいて論理回路を経たのちに、位相の遅れ又は進み状態を示す位相比較出力信号である位相Up信号又は位相Down信号が出力される。
上述したように、このクロック再生回路10においては、上述した回路構成を有してPD_Up信号及びPD_Down信号を出力する、もう一つの位相比較器である第2の位相比較器14を備えている。この第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14のそれぞれには、入力データ信号とともに、2種類の異なる位相のクロック信号が1種類ずつ入力される。具体的には、例えば図1に示されるように、入力データ信号と0度の位相のクロック信号とが入力される第1の位相比較器13と、入力データ信号と60度の位相のクロック信号とが入力される第2の位相比較器14とから構成されている。
そして、入力データ信号と共に60度の位相のクロック信号CLK60が入力された第2の位相比較器14においても、上述した0度の位相のクロック信号CLK0が入力される第1の位相比較器13についての動作説明と同様に、入力データ信号の位相と60度の位相を有するクロック信号CLK60の位相とが、上述した回路構成を有する第2の位相比較器14において比較され、位相比較出力信号が出力される。なお、第2の位相比較器14におけるDATA_B、DATA_A、及びDATA_Tの3つのデータの出力、及びPD_Up信号及びPD_Down信号の出力に関しては、第1の位相比較器13と同様にして出力されることから、説明は省略する。
このようにして第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14において、入力データ信号EDGE_DTとクロック信号CLKとの位相が比較されると、位相Up信号がHレベル(この場合、Down信号がLレベル)に、又は位相Up信号がLレベル(この場合、DOWN信号がHレベル)に遷移する。本実施の形態に係るクロック再生回路10では、この第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14において検出された位相Up信号及び位相Down信号の位相比較出力信号(PD出力)に基づいて、後段の周波数比較器15において入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高いか、もしくは低いかを判断する。
すなわち、0度の位相のクロック信号CLK0が入力された第1の位相比較器13におけるPD出力と、60度の位相のクロック信号CLK60が入力された第2の位相比較器14におけるPD出力とにおいて、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高い場合には、CLK0のPD出力が先に変化する。一方で、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が低い場合には、CLK60のPD出力が先に変化する。このPD出力のずれは、具体的には、0度と60度のクロック信号をそれぞれ1種類ずつ第1の位相比較器13又は第2の位相比較器14に対して入力して位相差を検出してPD出力を行った場合、2周期分以上のずれが生じることとなる。
これは、再生したクロック信号の周波数が入力データ信号の周波数に対して高い場合には、位相差が増える方向に進むことから、CLK0のPD出力がCLK60のPD出力よりも早く変化し、逆にクロック信号の周波数が入力データ信号の周波数に対して低い場合には、位相差が減る方向に進むことから、CLK0のPD出力がCLK50のPD出力よりも遅く変化することになるからである。このように、本実施の形態に係るクロック再生回路10においては、2種類の位相からなるクロック信号(例えばCLK0及びCLK60)の、周波数比較器15に対するPD出力の先後を判断することにより、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高いか低いかを判断している。
図7は、図3及び図4に示した回路を用いて、入力データ信号EDGE_DTとクロック信号CLK0とを入力して検出した第1の位相比較器13、及び入力データ信号EDGE_DTとクロック信号CLK60とを入力して検出した第2の位相比較器14におけるPD出力の現れ方を説明するためのタイミングチャートである。この図7に示すタイミングチャートの場合においては、CLK0のPD出力がCLK60のPD出力よりも先に変化している。このことから、入力データ信号EDGE_DTの周波数に対してクロックCLKの周波数が高いと判断することができる。
なお、この図7のタイミングチャートのCLK0における各データのレベル遷移において、時刻tにおけるDATA_BのHレベルからLレベルへの遷移、DATA_TのHレベルからLレベルへの遷移、及びDATA_AのHレベルの維持は、それぞれCLK0の時刻t、時刻t、及び時刻tにおけるレベル遷移に基づくものである。また、時刻tにおけるDATA_BのLレベルからHレベルへの遷移、DATA_TのLレベルの維持、及びDATA_AのHレベルからLレベルの遷移は、それぞれCLK0の時刻t、時刻t、及び時刻tにおけるレベル遷移に基づくものである。
また、この図7のタイミングチャートのCLK60における各データのレベル遷移において、時刻t11おけるDATA_BのHレベルからLレベルへの遷移、DATA_TのHレベルからLレベルへの遷移、及びDATA_AのHレベルの維持は、それぞれCLK60の時刻t、時刻t、及び時刻tにおけるレベル遷移に基づくものである。また、時刻t13におけるDATA_BのLレベルからHレベルへの遷移、DATA_TのLレベルの維持、及びDATA_AのHレベルからLレベルの遷移は、それぞれCLK60の時刻t12、時刻t10、及び時刻tにおけるレベル遷移に基づくものである。
なお、この図7のタイミングチャートにおける時刻は、図5及び6のタイミングチャートにおける時刻とは対応するものではない。
本実施の形態に係るクロック再生回路10では、このようにして2種類の異なる位相を有するクロック信号と入力データ信号との位相を2つの位相比較器、すなわち第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14において検出し、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から出力される位相比較出力信号(PD出力)を後段の周波数比較器15に入力することによって、第1の位相比較器13と第2の位相比較器14のPD出力の変化の先後を判断する。これにより、周波数比較器15において、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高いか低いかを、容易かつ的確に判断することができる。
上述のようにして第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14において、入力データ信号とクロック信号との位相が比較され、各位相比較器13,14から位相比較出力信号が出力されると(PD出力)、このPD出力が周波数比較器15に入力される。そして、周波数比較器15へ入力される各位相比較器13,14からのPD出力の変化の先後に基づき、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高いか低いかを判断する。このようにして、周波数比較器15において、PD出力の変換の先後を判断すると、この周波数比較器15では、その結果に基づいて入力データ信号とクロック信号の周波数の大きさを比較する。そして、周波数比較器15では、その周波数差に基づいて周波数を高くするための周波数Up信号、又は周波数を低くするための周波数Down信号を出力する。
すなわち、この周波数比較器15において検出された、入力データ信号とクロック信号の周波数の大きさに基づく周波数差により、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高い場合には、クロック信号の周波数を低くするための周波数Down信号を出力し、低い場合にはクロック信号の周波数を高くするための周波数Up信号を出力する。
図8に周波数比較器15のブロック図の一例を示す。本実施の形態における周波数比較器15は、上述した第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から出力された、それぞれの位相Up信号及び位相Down信号、すなわちPD出力をSEDFF回路41,42に入力する。
具体的には、第1の位相比較器13から出力された位相Up信号及び位相Down信号は、それぞれSEDFF回路41に入力され、また第2の位相比較器14から出力された位相Up信号及び位相Down信号は、それぞれSEDFF回路42に入力される。
ここで、この周波数比較器15におけるSEDFF回路41,42について説明する。図9は、このSEDFF回路41,42のブロック図の一例である。第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から出力されて、このSEDFF回路41,42に入力される位相Up信号及び位相Down信号としては、(位相Up信号,位相Down信号)=(1,1)、(1,0)、(0,1)、(0,0)の4種類が存在する。そして、このSEDFF回路41,42は、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14からの出力される、この4種類の信号のうち、(1,0)、(0,1)の出力(すなわち、位相Up信号又は位相Down信号のどちらか一方)のみを周波数比較器15における後段のラッチ回路43,44に出力するようにしている。具体的には、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14からの(1,0)又は(0,1)の出力を後段のラッチ回路43,44に出力する一方で、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14から、(1,1)又は(0,0)の出力があった場合には、これらの出力は周波数比較器15における後段のラッチ回路43,44には出力せずに、この(1,1)又は(0,0)の出力があった時間的前の、(1,0)又は(0,1)の出力を後段のラッチ回路43,44に出力し続ける。そして、(1,1)又は(0,0)の出力の後に、(0,1)又は(1,0)の出力があった場合には、これら(0,1)又は(1,0)の出力を後段のラッチ回路43,44に出力するようにしている。
このように、SEDFF回路41,42では、周波数比較器15を構成するラッチ回路43,44に信号が入力される前段階で、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14からのPD出力のうちの(1,0)又は(0,1)の出力のみを、後段の周波数比較器15に出力するようにしている。これにより、確実に位相Up信号又は位相Down信号のみを周波数比較器15に出力することが可能となる。そして、この第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14からのPD出力に基づいて周波数比較器15においてクロック信号の周波数と入力データ信号の周波数を比較し、その周波数差に基づいて周波数を高くするための周波数Up信号又は周波数を低くするための周波数Down信号を出力することによって、入力データ信号に対してクロック信号を的確に同期させることができる。
図8に示す周波数比較器15において、第1の位相比較器13からのPD出力がSEDFF回路41に入力されると、そのSEDFF回路41からの出力信号はフリップフロップ回路等からなるラッチ回路43のD(データ)入力となるとともに、もう一方のラッチ回路44のD入力となる。
また一方で、第2の位相比較器14からのPD出力がSEDFF回路42に入力されると、そのSEDFF回路42からの出力信号は、上述したラッチ回路43のCK(クロック)入力となるとともに、もう一方のラッチ回路44のCK入力となる。
さらに、この第2の位相比較器14からSEDFF回路42を介して出力された信号は、ラッチ回路43及びラッチ回路44のそれぞれの後段にあるANDゲート45,46のそれぞれの入力信号となる。またさらに、この第2の位相比較器14からSEDFF回路42を介して出力された信号は、ANDゲート45,46のそれぞれの後段にあるEX−ORゲート47,48のそれぞれの入力信号となる。
説明をラッチ回路43及びラッチ回路44に戻す。上述したように、ラッチ回路43,44のそれぞれにD入力及びCK入力の信号がラッチされると、ラッチ回路43のQ出力は後段のANDゲート45に入力され、ラッチ回路44のQ出力は後段のANDゲート46に入力される。また、このANDゲート45,46には、上述したように第2の位相比較器14からSEDFF回路42を介して出力された信号が、それぞれ入力される。
そして、ANDゲート45,46にそれぞれ信号が入力されると、ANDゲート45,46からのそれぞれの出力は、後段のEX−ORゲート47,48にそれぞれ入力される。また、上述したように、このEX−ORゲート47,48には、上述したように第2の位相比較器14からSEDFF回路42を介して出力された信号が、それぞれ入力される。
このようにして、EX−ORゲート47,48に信号が入力されると、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が低い場合には、EX−ORゲート47からクロック信号の周波数を高くするための周波数Up信号が出力され、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高い場合には、EX−ORゲート48からクロック信号の周波数を低くするための周波数Down信号が出力される。
このようにして周波数比較器15においては、2つの位相比較器13,14からの位相Up信号及び位相Down信号に基づき、入力データ信号の周波数とクロック信号との周波数の高低を判断して、入力データ信号の周波数に同期するように、周波数Up信号又は周波数Down信号を出力する。そして、この周波数比較器15から出力された周波数Up信号又は周波数Down信号は、チャージポンプ16に入力される。チャージポンプ16に入力された周波数Up信号又は周波数Down信号は、図1に示されるように、ループフィルタ17を経てリングオシレータ回路11に帰還し、入力データ信号の周波数に同期するように周波数が制御され、発信周波数の変化したクロック信号が生成されるようになる。
図10は、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14と、周波数比較器15との関係を示すタイミングチャートである。
図10(a)においては、0度の位相のクロック信号CLK0を入力した第1の位相比較器13のPD出力が、60度の位相のクロック信号CLK60を入力した第2の位相比較器14のPD出力よりも早く変化していることがわかる。したがって、この2つの位相比較器13,14のPD出力が周波数比較器15に入力されることにより、第1の位相比較器13からのPD出力が第2の位相比較器14からのPD出力よりも早く入力されることから、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高いものと判断される。そして、周波数比較器15は、そのPD出力の変化の先後の結果に基づいて、クロック信号を低くするための周波数Down信号を出力する。
一方、図10(b)においては、0度の位相のクロック信号CLK0を入力した第1の位相比較器13のPD出力が、60度の位相のクロック信号CLK60を入力した第2位相比較器14のPD出力よりも遅く変化していることがわかる。したがって、この2つの位相比較器13,14のPD出力が、周波数比較器15に入力されることにより、第1の位相比較器13からのPD出力が第2の位相比較器14からのPD出力よりも遅く入力されることから、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が低いものと判断される。そして、周波数比較器15は、そのPD出力の変化の先後の結果に基づいて、クロック信号の周波数を高くするための周波数Up信号を出力する。
このように、本実施の形態に係るクロック再生回路10においては、まず2種類の異なる位相からなるクロック信号を、それぞれ別々に第1の位相比較器13又は第2の位相比較器14に入力する。次に、その第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14において、入力データ信号に対する各位相のクロック信号の位相を比較し、各位相比較器13,14から位相比較出力信号を出力(PD出力)する。そして、その各位相比較器13,14からPD出力を後段の周波数比較器15に入力し、第1の位相比較器13又は第2の位相比較器14のどちらのPD出力が先に変化するかによって、クロック信号の周波数が入力データ信号の周波数に対して高いか低いかを判断している。
このようなクロック再生回路10によれば、従来のように多くのインダクタを用いて回路を構成してクロック再生を行わなくとも、2種類の位相からなるクロック信号を生成し、各位相のクロック信号のPD出力変化の先後を判断することによって、従来と同等の精度で、かつ小さな回路規模で、入力データ信号の周波数と等しい周波数からなるクロック信号を再生することができる。
また、ミリ波等の高い周波数からなりレベル遷移の速い入力データに対しても、的確に入力データ信号に同期したクロック信号を再生することが可能となる。
ここで、図11は、上述した本実施の形態に係るクロック再生回路10を用いて、シミュレーションを行った結果を示すグラフである。このグラフは、時間(s)に対するリングオシレータ回路により生成されたクロック信号の周波数(GHz)の関係を示すものである。このシミュレーションにおいては、送信側から3GHzで疑似乱数データ信号を生成し、それをクロック再生回路のリファレンスデータとして入力する。また、リングオシレータの自走周波数の上限値である3.6GHzをクロック信号として入力し、リファレンスデータとそのクロック信号とを用いてクロック再生を行った。
図11におけるこのシミュレーション結果から、リングオシレータ回路のクロック周波数は約1.8us程度で3GHzへと収束していることが判る。したがって、上述したクロック再生回路が、回路規模を大きくしなくとも、正常に入力データ信号に同調したクロック信号を再生することができることが判る。
以上説明したように、本実施の形態に係るクロック再生回路10は、リングオシレータ回路等のクロック信号生成回路11を備え、例えばこのリングオシレータ回路11から異なる3種類の位相のクロック信号を生成し、そのうちの2種類のクロック信号を第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14に出力するようにしている。このように、奇数個のインバータをリング状に接続することによって構成されるクロック信号生成回路11を用いるようにしているので、インダクタを必要とせず、従来と比較して小さい面積で回路を構成することができる。また、インバータのリングを信号が1周して元に戻ると信号が反転する性質を利用し、上述のように例えば3個のインバータ101,102,103でリングオシレータ回路11を構成し、各インバータ101,102,103からの出力を取り出すことにより、容易に複数の位相のクロック信号を生成することが可能となる。そして、そのうちの2相のクロック信号(例えば、0度と60度の位相の信号)を取り出してリファレンスクロック信号として用いることにより、可変周波数範囲をすべてカバーすることができるクロック再生を可能にしている。
また、本実施の形態に係るクロック再生回路10は、第1の位相比較器13及び第2の位相比較器14の2つの位相比較器を備えており、リングオシレータ回路等のクロック信号生成回路11から生成された2種類の位相のクロック信号を、それぞれ別々の位相比較器13,14に入力する。そして、各位相比較器13,14において、それぞれの位相のクロック信号と入力データ信号との位相を比較して、各位相比較器13,14から位相比較出力信号を後段の周波数比較器15に出力して、どちらの位相比較器からの位相比較出力信号が先に入力されるか(先に変化するか)によって、入力データ信号の周波数に対してクロック信号の周波数が高いか低いかを判断し、その結果に基づいてクロック信号を低くするための周波数Down信号又は高くするための周波数Up信号を出力するようにしている。
このように、各位相比較器13,14から出力される位相比較出力信号(PD出力)に基づき、どちらのPD出力が先に変化するかを判断することによって、入力データ信号とクロック信号のどちらの周波数が高いか低いかについて、ミリ波等の高い周波数を有する入力データ信号に対しても、容易にかつ的確に判断することができる。また、このように、2種類の位相をクロック信号に基づき、2つの位相比較器を用いることによって、従来のような大きな回路規模でクロックを生成させなくとも、従来と同等の精度で、かつ広い周波数帯域に対して適切に、入力データ信号の周波数に同期した周波数のクロック信号を再生することができる。
なお、本明細書において、記載された順序に従って、時系列的に行われる処理は勿論、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
その他、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や修正を加えることが可能である。
本実施の形態に係るクロック再生回路のブロック図である。 本実施の形態に係るクロック再生回路を構成するクロック信号生成回路をリングオシレータによって構成した場合のブロック図である。 本実施の形態に係るクロック再生回路を構成する位相比較器のブロック図である。 本実施の形態に係るクロック再生回路を構成する位相比較器のブロック図である。 位相比較器における各データのレベル遷移についてのタイミングチャートである。 位相比較器における各データのレベル遷移についてのタイミングチャートである。 入力データ信号EDGE_DTとクロック信号CLK0とを入力して検出した位相比較器、及び入力データ信号EDGE_DTとクロック信号CLK60とを入力して検出した位相比較器におけるPD出力の現れ方を説明するためのタイミングチャートである。 本実施の形態に係るクロック再生回路を構成する周波数比較器のブロック図の一例である。 SEDFF回路のブロック図の一例である。 2つの位相比較器と周波数比較器との関係を示すタイミングチャートである。 本実施の形態に係るクロック再生回路を用いてシミュレーションを行った結果を示すグラフである。 従来のクロック再生回路のブロック図である。 従来のクロック再生回路を構成するクロック信号生成回路のブロック図である。
符号の説明
10 クロック再生回路、11 クロック信号生成回路,リングオシレータ回路、12 入力端子、13 第1の位相比較器、14 第2の位相比較器、15 周波数比較器、16 チャージポンプ、17 ループフィルタ、21〜28 ラッチ回路、31,32 EX−ORゲート、33,34 NANDゲート、35,36 インバータ(INV)、41,42 SEDFF回路、43,44 ラッチ回路、45,46 ANDゲート、47,48 EX−ORゲート、101,102,103 インバータ

Claims (6)

  1. 論理反転回路を直列に連結してなり、入力データ信号の周波数と等しい周波数からなるクロック信号を生成するクロック信号生成部と、
    上記クロック信号生成部において生成されたクロック信号を入力し、上記入力データ信号と該クロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力する位相比較部と、
    上記位相比較部から出力された位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較して周波数差信号を出力する周波数比較部と、
    上記周波数比較部から出力された周波数差信号に応じた出力電流を出力するチャージポンプと、
    上記チャージポンプから出力された出力電流を出力電圧に変換するループフィルタとを備え、
    上記クロック信号生成部は、奇数個の論理反転回路を直列に連結することによって、第1の位相のクロック信号と該第1の位相の角度よりも大きい角度を有する第2の位相のクロック信号の、異なる2種類のクロック信号を生成し、
    上記位相比較部は、上記第1の位相のクロック信号を入力する第1の位相比較部と、上記第2の位相のクロック信号を入力する第2の位相比較部とを備え、各位相比較部において上記入力データ信号と各位相のクロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力し、
    上記周波数比較部は、上記第1の位相比較部及び上記第2の位相比較部から出力された各位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較するクロック再生回路。
  2. 上記クロック信号生成部は、上記論理反転回路をリング状に連結してなるリングオシレータ回路である請求項1記載のクロック再生回路。
  3. 上記第1の位相比較部及び上記第2の位相比較部から出力される上記位相比較出力信号は、上記入力データ信号の位相に対して上記クロック信号の位相が遅れていることを示す位相Up信号、又は上記入力データ信号の位相に対して上記クロック信号の位相が進んでいることを示す位相Down信号である請求項1又は2記載のクロック再生回路。
  4. 上記周波数比較器は、上記第1の位相比較部及び上記第2の位相比較部から出力される各位相比較出力信号に基づき、第1の位相比較部から出力される位相比較出力信号が第2の位相比較部から出力される位相比較出力信号よりも早く変化する場合には、上記入力データ信号の周波数に対して上記クロック信号の周波数が高いと判断し、第1の位相比較部から出力される位相比較出力信号が第2の位相比較部から出力される位相比較出力信号よりも遅く変化する場合には、上記入力データ信号の周波数に対して上記クロック信号の周波数が低いと判断する請求項1乃至3の何れか1項記載のクロック再生回路。
  5. 上記第1の位相は0度であり、上記第2の位相は60度である請求項1乃至4の何れか1項記載のクロック再生回路。
  6. 論理反転回路を直列に連結してなるクロック信号生成部により、入力データ信号の周波数と等しい周波数からなるクロック信号を生成するクロック信号生成工程と、
    上記クロック信号生成工程にて出力されたクロック信号を入力し、上記入力データ信号と該クロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力する位相比較工程と、
    上記位相比較工程にて出力された位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較して周波数差信号を出力する周波数比較工程と、
    上記周波数比較工程にて出力された周波数差信号に応じた出力電流を出力した後、該出力電流を出力電圧に変換し、上記クロック信号の生成を制御する電圧制御工程とを有し、
    上記クロック信号生成部は、奇数個の論理反転回路を直列に連結してなり、上記クロック信号生成工程では、該クロック信号生成部から第1の位相のクロック信号と該第1の位相の角度よりも大きい角度を有する第2の位相のクロック信号の、異なる2種類のクロック信号を生成し、
    上記位相比較工程では、第1の位相比較部に上記第1の位相のクロック信号を入力し、第2の位相比較部に上記第2の位相のクロック信号を入力し、各位相比較部において上記入力データ信号と各位相のクロック信号との位相を比較して位相比較出力信号を出力し、
    上記周波数比較工程では、上記第1の位相比較部及び上記第2の位相比較部から出力される各位相比較出力信号に基づいて、上記入力データ信号と上記クロック信号との周波数を比較するクロック再生方法。
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