JP2010141201A - 化合物半導体基板および発光素子ならびに化合物半導体基板の製造方法および発光素子の製造方法 - Google Patents

化合物半導体基板および発光素子ならびに化合物半導体基板の製造方法および発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】輝度およびライフ等の諸特性が優れた高品質の化合物半導体基板および発光素子ならびに化合物半導体基板の製造方法および発光素子の製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも、GaAs基板上に(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0<x<1、0<y<1)からなるダブルへテロ構造が形成された化合物半導体基板であって、前記ダブルへテロ構造を構成する各層は、前記GaAs基板に対して、室温での格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合され、かつ前記GaAs基板のキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmであることを特徴とする化合物半導体基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、化合物半導体基板および発光素子に関し、特には(AlGa1−xIn1−yP4元混晶からなるダブルへテロ構造が形成された化合物半導体基板および発光素子ならびに化合物半導体基板の製造方法および発光素子の製造方法に関するものである。
近年、例えば緑色から赤色の範囲にわたって比較的高輝度の発光が得られやすいことから、発光素子として、GaAs基板上に(AlGa1−xIn1−yP(以下、単にAlGaInPと記載することがある)4元混晶からなる発光層をエピタキシャル成長させた化合物半導体基板から製造されたものがよく利用されている。
しかしながら、このようにAlGaInP等のGaAsと格子定数が異なる発光層をGaAs基板上に形成する場合、その格子定数の差が大きいほど、例えば発光素子の輝度やライフに与える影響は大きく、それらの諸特性が低下してしまっていた。また、化合物半導体基板に反りや転位が発生してしまうことがあった。
そこで、従来では、例えば特許文献1に開示されているように、AlGaInPをエピタキシャル成長させる時の温度において、AlGaInPとGaAsとの格子定数が整合するようにAlGaInPの組成を調整して発光層を形成する方法が行われていた。
また、GaAsからAlGaInPの格子定数まで徐々に混晶率が変化する層を形成したり、不整合を緩和する層を形成したりすることにより、エピタキシャル成長させたAlGaInP層の格子定数をGaAsの格子定数に近づける試みが行われていた。
しかしながら、このような従来のエピタキシャル成長温度における格子定数を考慮した製造方法や、AlGaInPとGaAsとの格子定数の差を小さくするための層を間に形成する製造方法のみでは、製造された発光素子(化合物半導体基板)の輝度およびライフ等の諸特性が不安定であったり、必ずしも満足する結果が得られていなかった。
また、GaP窓層のキャリア濃度を調整(高濃度としない)することで、このような不安定性を抑えてきたが、この手法には限界があった。
特開平9−186360号公報
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、輝度およびライフ等の諸特性が優れた高品質の化合物半導体基板および発光素子ならびに化合物半導体基板の製造方法および発光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、少なくとも、GaAs基板上に(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0<x<1、0<y<1)からなるダブルへテロ構造が形成された化合物半導体基板であって、前記ダブルへテロ構造を構成する各層は、前記GaAs基板に対して、室温での格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合され、かつ前記GaAs基板のキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmであることを特徴とする化合物半導体基板を提供する(請求項1)。
このように、ダブルへテロ構造を構成する各層が、GaAs基板に対して、室温での格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合された化合物半導体基板であれば、室温においてGaAsとAlGaInPとの格子定数の差を極めて小さくすることができ、上記格子定数の差を要因とする基板の輝度やライフ等の諸特性への影響を効果的に抑制することが可能である。本発明のように、室温で上記の範囲内に格子定数を整合させることにより、より高輝度で、かつ寿命がより長い化合物半導体基板とすることができる。
また、GaAs基板のキャリア濃度を1〜2.5×1018/cmとすることによって、化合物半導体基板の反りを所定の範囲に制御でき、後に発光素子等を形成する際にハンドリングを容易なものとすることができる。
このとき、前記ダブルへテロ構造を構成する各層と前記GaAs基板との格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合されている室温は、25℃とすることができる(請求項2)。
このように、ダブルへテロ構造を構成する各層とGaAs基板との格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合されている室温が25℃であれば、十分に高品質で長寿命の化合物半導体基板とすることができる。
また、前記GaAs基板は、導電型がn型であることが好ましい(請求項3)。
このように、GaAs基板の導電型がn型であれば、高輝度発光素子として一般的に用いられる化合物半導体基板とすることができる。
そして、前記化合物半導体基板の反りの大きさが、−50〜−400μmであることが好ましい(請求項4)。
このように、反りの大きさが−50〜−400μmの化合物半導体基板であれば、例えば発光素子を作製する際のハンドリングが困難になることを強く抑制することができ、従って素子作製の際の生産性が低下することを強く抑制することができる。
更に、上記の化合物半導体基板から製造された発光素子であれば(請求項5)、発光層のダブルへテロ構造を構成する各層と、GaAs基板との室温での格子定数の差が極めて小さく、格子定数の差を要因とする影響を抑制し、輝度やライフ等の諸特性が優れた発光素子とすることができる。
また、本発明では、少なくとも、GaAs基板上に(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0<x<1、0<y<1)からなるダブルへテロ構造が形成された化合物半導体基板を製造する方法であって、前記GaAs基板にキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmのものを用い、かつ前記ダブルへテロ構造を構成する各層を、前記GaAs基板に対して、室温で格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合するように、前記xおよびyを調整して(AlGa1−xIn1−yPをエピタキシャル成長させて形成させることを特徴とする化合物半導体基板の製造方法を提供する(請求項6)。
このように、発光層であるダブルへテロ構造を構成する各層を、GaAs基板に対して、室温で格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合するように、xおよびyを調整して(AlGa1−xIn1−yPをエピタキシャル成長させることによって形成すれば、GaAsとAlGaInPとの室温における格子定数の差を極めて小さくすることができ、上記格子定数の差を要因とする影響を効果的に抑制し、より高輝度かつ長寿命の化合物半導体基板を得ることができる。
また、キャリア濃度が1〜2.5×1018/cmのGaAs基板を用いることによって、製造された化合物半導体基板の反りの大きさが、素子形成の際に扱いが困難となる程度になることを抑制することができ、つまり扱いが容易な化合物半導体基板とすることができる。
このとき、前記xおよびyの調整は、GaAsの格子定数をsroom、(AlGa1−xIn1−yPの格子定数をaroomとしたときに、格子不整合率(aroom−sroom)/sroom×100[%]が、0以上0.02以下となるように調整・算出して行うことができる(請求項7)。
このように、xおよびyの調整を、GaAsの格子定数をsroom、(AlGa1−xIn1−yPの格子定数をaroomとしたときに、格子不整合率(aroom−sroom)/sroom×100[%]が、0以上0.02以下となるように調整・算出して行うことができ、所望のAlGaInPの組成を簡便に得ることができる。
また、前記(AlGa1−xIn1−yPのエピタキシャル成長を、MOVPE法により行うことができる(請求項8)。
このように、(AlGa1−xIn1−yPのエピタキシャル成長をMOVPE法により行うことができ、所望の組成のAlGaInPをエピタキシャル成長させることが可能である。
このとき、前記ダブルへテロ構造を構成する各層と前記GaAs基板との格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合する室温を、25℃とすることができる(請求項9)。
このように、ダブルへテロ構造を構成する各層とGaAs基板との格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合する室温を25℃とすることにより、十分に高品質で長寿命の化合物半導体基板を得ることができる。
そして、前記GaAs基板に、導電型がn型のものを用いることが好ましい(請求項10)。
このように、GaAs基板の導電型をn型とすることによって、高輝度発光素子として一般的な化合物半導体基板とすることができる。
更に、前記化合物半導体基板の反りの大きさを、−50〜−400μmとすることが好ましい(請求項11)。
このように、作製された化合物半導体基板の反りの大きさが−50〜−400μmであれば、作製された化合物半導体基板を用いて素子を製造する際に基板の搬送などが困難になることを抑制することができる。
また、上記の化合物半導体基板の製造方法により製造された化合物半導体基板から発光素子を製造する方法であれば(請求項12)、発光層のダブルへテロ構造を構成する各層と、GaAs基板との室温での格子定数の差が極めて小さく、格子定数の差による影響を抑制して、輝度やライフ等の諸特性が優れた発光素子を得ることができる。
このように、本発明によって、GaAs基板とAlGaInPとの室温での格子定数の差を極めて小さくして上記格子定数の差を要因とする諸特性への影響を効果的に抑制し、またキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmのGaAs基板を用いることにより、化合物半導体基板の反りを小さなものとすることができ、従って、輝度がより高く、ライフがより長い高品質の化合物半導体基板および発光素子を得ることが可能である。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
発光層として、ダブルへテロ構造を構成するAlGaInPの各層をGaAs基板上に形成する場合、従来では、例えば、このGaAsとAlGaInPとの格子定数との差を小さくするため、これらの間に緩和層を形成する方法が行われていた。
また、他の方法として、AlGaInPをエピタキシャル成長させるときの温度(例えば、650〜800℃程度)において、AlGaInPとGaAsとの格子定数が整合するように、AlGaInPの組成を調整してAlGaInPのエピタキシャル成長が行われていた。
化合物半導体基板(発光素子)での反りや転位を効果的に防止するためにも、エピタキシャル成長温度で格子定数を整合させることが当然とされていた。
しかしながら、これらの従来の方法では、得られた化合物半導体基板(発光素子)の輝度やライフ等の諸特性が低下してしまい、十分に良好な特性を得ることができなかった。
そこで、本発明者らが、上記化合物半導体基板および発光素子について鋭意研究を重ねたところ、室温においてGaAsとAlGaInPの格子定数を整合させたものであり、かつ、その格子定数の整合が、格子不整合率が0%以上0.02%以下の極めて小さい値となるよう形成されたものであれば、上記諸特性が低下するのを効果的に防止することができることを発見した。
上述したように、従来では、GaAsとAlGaInPの格子定数を整合させるにあたり、また、転位が増加すると輝度やライフの特性が低下すると信じられていたため、その転位の発生の防止や、あるいは反りが生じるのを効果的に防ぐために、AlGaInPのエピタキシャル成長時の温度において格子定数が整合されるようなAlGaInPの組成でエピタキシャル成長させるのが常識であった。
しかし、本発明者らは、まず、転位の発生は、実際は上記特性に余り影響を及ぼすものではなく、割れの発生は、加工方法を工夫することによって十分防止できることを見出した。
そして、さらに、輝度やライフ等のより優れた化合物半導体基板および発光素子を得るには、従来のようにエピタキシャル成長時の温度に基づくのではなく、室温においてGaAsとAlGaInPとの格子不整合率が0%以上0.02%以下となるようなAlGaInPの組成でエピタキシャル成長させることが重要であることを見出した。
しかし、上述の範囲で格子整合させて作製した化合物半導体基板に反りが発生することがあり、発光素子形成の際に扱いが難しいことがあるという問題が発生した。
そこでこの反りを抑制するために更に鋭意研究を重ねたところ、反りの大きさはGaAs基板のキャリア濃度に関係があることが判った。
そしてGaAs基板のキャリア濃度と化合物半導体基板の反りの大きさの関係を調査するために、GaAs基板のキャリア濃度を1×1017〜3×1018/cmと変化させて化合物半導体基板を作製してその反りの大きさを測定して関係を調査した結果、図3に示すように、GaAs基板のキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmの間である場合、そのGaAs基板上に形成した化合物半導体基板の反りの大きさが、実用上問題となることがない0〜−400μmの範囲にほぼ収まり、キャリア濃度が1×1018/cmより小さい場合は化合物半導体基板の反りの大きさが−400μmを超え、またキャリア濃度が2.5×1018/cmより大きい場合、化合物半導体基板の反りの大きさが0μmを超えて反対側に反ることを見出し、以上の知見から本発明を完成させた。
以下では、本発明の実施の形態について図を参照して具体的に説明をする。
図1に、本発明の化合物半導体基板の例を示す。
図1(a)に示すように、本発明の化合物半導体基板1は、例えば、GaAs基板2、バッファ層7、ダブルへテロ構造3、および電流拡散層8とで構成されている。
上記ダブルへテロ構造3は、少なくとも下クラッド層4、活性層5、上クラッド層6で構成された発光層であり、それぞれの層は(AlGa1−xIn1−yPからなっている。
ここで、この(AlGa1−xIn1−yPからなるダブルへテロ構造3を構成する各層4、5、6は、いずれもGaAs基板2に対して、室温における格子不整合率が0%以上0.02%以下となるように格子定数が整合されている。
すなわち、GaAs基板2と、ダブルへテロ構造3を構成する各層4、5、6とでは、室温における格子定数の差が極めて小さいものとなっている。したがって、これらの層における格子定数の差が引き起こす化合物半導体基板1の諸特性への影響を十分に抑制することができるため、特性が低下しにくくなり、高い特性を有するものとすることが可能である。
これは、従来の化合物半導体基板のように、AlGaInPのエピタキシャル成長温度に合わせて格子定数を整合させたものよりも、むしろ室温で格子整合しており、これによって現実の使用において特性が低下するのをより効果的に防ぐことができ、従来よりも一層高品質の化合物半導体基板となる。
また、本発明の化合物半導体基板1において、GaAs基板2のキャリア濃度を1〜2.5×1018/cmとする。
このようにGaAs基板のキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmであれば、化合物半導体基板の反りを小さなものとすることができ、発光素子等を製造する際のハンドリングを容易なものとすることができる。
より望ましくは、GaAs基板のキャリア濃度を1〜1.5×1018/cmとすることがよい。このようなキャリア濃度範囲のGaAs基板を用いた化合物半導体基板であれば、バラツキが少なくより反りの小さな化合物半導体基板とすることができる。
また、上記ダブルへテロ構造3とGaAs基板2との間にバッファ層7を設けることにより、GaAs基板2から不純物が拡散するのを効果的に防止することができるし、結晶欠陥による影響をより十分に除くことが可能である。
そして、上記ダブルへテロ構造3の上クラッド層6の上には、電流拡散層8が形成されている。このような電流拡散層8を形成したものであれば、電極12(図2参照)からの電流を拡散させることができるため、電極12の直下近傍だけでなく、広い範囲で効率良く発光させることが可能である。このような電流拡散層8の材質としては、例えばGaPが挙げられるが、特に限定されず、その都度適切な材質を選択することができる。
なお、上記では、図1(a)に示すような、GaAs基板2、バッファ層7、ダブルへテロ構造3、電流拡散層8のみから構成された化合物半導体基板1を例に挙げて説明したが、本発明の化合物半導体基板1は、当然この形態に限定されるものではない。
例えば、図1(b)に示すように、発光層からGaAs基板2の方へ向かった光を有効に取り出すために、ダブルへテロ構造3とバッファ層7との間にDBR層9が形成された化合物半導体基板1’としても良い。このようにして、ダブルへテロ構造3において発光された光をさらに効率良く取り出すことが可能である。
この他、電流拡散層8と上クラッド層6との間に、更なる電流の拡散層(不図示)が形成されたものであっても良い。このような更なる電流の拡散層によって、輝度等の特性がより向上されたものとすることができる。
また、例えばドーパントの種類、層の厚さ等、上記の各層における条件も特に限定されるものではなく、所望の特性が得られるように適宜調整して形成されたものとすることができる。
上述したように、化合物半導体基板1の厚さが厚いものであれば、より反りや割れの発生を有効に防止することができるので、これを考慮して各層の厚さを調整したものとすることができる(例えば、基板全体の厚さが200から500μm程度になるように調整されたもの)。
また、それらを防止するための加工等が施されたものであっても良い。
そして化合物半導体基板の反りを−50〜−400μmとすることができる。
このように、化合物半導体基板の反りの大きさを上述の範囲とすることによって、例えば発光素子をその上に製造する際のダイシング工程や各工程間の移送の際のハンドリングを容易に行うことができるものとすることができる。
ここで、本発明における反りの+−について説明する。
本発明において、化合物半導体基板の反りの±方向は、図5(a)に示すように、GaAs基板2側が凸、つまりバッファ層7・ダブルヘテロ構造3・電流拡散層8側に凹の場合を−、図5(b)に示すように、GaAs基板2側が凹、つまりバッファ層7・ダブルヘテロ構造3・電流拡散層8側に凸の場合を+とする。
つまり、上述の化合物半導体基板の反りを−50〜−400μmとするとは、GaAs基板の基板内周部が基板外周部に比べて50〜400μm下に凸となるようにすることを表すものである。
なお、ここでいう室温とは25℃を示すが、この25℃に限定されるものではない。例えば650〜800℃程度といったAlGaInPのエピタキシャル成長を行うときのような高温の範囲でなければ良い。したがって、例えば15〜35℃程度の範囲とすることもできる。
また、図2に示すように、本発明の発光素子10は、上記のような化合物半導体基板1に、さらにコンタクト層11および電極12、13が形成され、ダイシング工程等を経て素子化されたものである。
上述したように、この発光素子10は、ダブルへテロ構造3を構成し、AlGaInPからなる各層4、5、6が、GaAs基板2に対し、室温での格子不整合率が0%以上0.02%以下となるように形成されており、これらの層の格子定数の差が極めて小さく、特性を低下させる影響を抑えることができ、そのため輝度やライフ特性が優れたものである。
次に、上述したような本発明の化合物半導体基板1の製造方法について説明する。
まず、GaAs基板2を用意する。このGaAs基板2は、その厚さやドーパントの種類等、特に限定されず、所望の化合物半導体基板1を得られるよう適宜選択することができる。
しかし、キャリア濃度は、1〜2.5×1018/cmとする。
これは、製造された化合物半導体基板の反りの大きさを、後に素子を作製する際の扱いが難しくなるような大きさになることを抑制するためである。また、電流拡散層を厚く(30μm以上)形成させた場合であってもライフなどの素子としての特性が悪化することを防止するためである。
ここでGaAs基板の導電型をn型とすることができる。
このように、GaAs基板1の導電型をn型とすることで、高輝度発光素子として一般的な化合物半導体基板とすることができる。
そして、このGaAs基板2の上に、バッファ層7をエピタキシャル成長させる。このようなバッファ層7を、後述のダブルへテロ構造3にさきがけて形成しておくことにより、転位の発生をより抑制することができるとともに、例えばGaAs基板2からの不純物の拡散を効果的に防止等することができ有効である。但し、本発明ではこのバッファ層の形成は任意である。
さらに、このバッファ層7の上に、発光層となるダブルへテロ構造3を形成する。上述したように、このダブルへテロ構造3は、下クラッド層4、活性層5、上クラッド層6で構成されており、各層は、いずれも(AlGa1−xIn1−yPから成っている。
本発明の製造方法では、GaAs基板2に対して、室温(例えば25℃)で格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合するように、この(AlGa1−xIn1−yPのxおよびyの値を調整して(AlGa1−xIn1−yPをエピタキシャル成長させて、上記各層4、5、6を形成する。
ここで、上記xおよびyの調整方法について、より具体的に説明する。
これらxおよびyの調整方法としては、例えば、以下のように、GaAsおよび(AlGa1−xIn1−yPの室温における格子定数を比較し、これらが整合するようにxおよびyを算出等により選定することによって行うことができる。なお、(AlGa1−xIn1−yPの室温における格子定数は、表1に示すような既知の結晶の格子定数(室温)を用いることによって、以下のようにして推測することができる。
Figure 2010141201
上記(AlGa1−xIn1−yPの組成式を変形すると、AlxyGa(1−x)yIn(1−y)Pとなる。したがって、この4元混晶は表1に示すAlP、GaP、InPを、それぞれxy、(1−x)y、(1−y)ずつ含むため、室温における(AlGa1−xIn1−yPの格子定数aroomは、
room=0.54625xy+0.54512(1−x)y+0.58688(1−y)[nm]・・・・・・(1)
と表すことができる。
一方で、室温におけるGaAsの格子定数をsroomとすると、表1に示すように、
room=0.565325[nm]・・・・・・(2)
である。
また、(AlGa1−xIn1−yPとGaAsの室温における格子不整合率Δaroomを以下の式で表す。
Δaroom=(aroom−sroom)/sroom×100[%]・・・・・・(3)
そして、本発明の製造方法では、上記(AlGa1−xIn1−yPとGaAsの室温における格子不整合率Δaroomが0%以上0.02%以下になるようにするので、
0≦Δaroom≦0.02[%]・・・・・・(4)
となる。
ここで、Alの混晶比はAlGaInP4元混晶のバンドギャップエネルギーを決めるので、まず、目標とする発光波長に対応する活性層5のAl混晶比xを選定する。
また、クラッド層4、6においては、発光に対して吸収体として作用せず、キャリアを閉じ込められるように、活性層のバンドギャップエネルギーよりも大きくする必要があり、例えば0.1eV以上大きくすると良い。
したがって、目標とする発光波長に対する活性層およびクラッド層のAl混晶比x、バンドギャップエネルギーEgの組み合わせは、例えば、目標発光波長が620nmのとき、これに対する活性層のAl混晶比x=0.17、バンドギャップエネルギーEg=2.00であり、クラッド層ではAl混晶比x≧0.7、バンドギャップエネルギーEg=2.28のような組み合わせとすることができる。当然、この組み合わせのみに限定されるものではなく、その都度選定することができる。
このようにして目標とする発光波長をもとに選定したxの値と、上記(1)〜(4)式によって、yの値を算出して選定することができる。
そして、上記のようにして選定されたxおよびyの組み合わせによる組成で、ダブルへテロ構造3を構成する下クラッド層4、活性層5、上クラッド層6のAlxyGa(1−x)yIn(1−y)Pを、順次エピタキシャル成長する。
また、上記例では室温を25℃とし、この25℃における各結晶の格子定数を表1に挙げて用いたが、これに限定されない。例えば20℃、30℃、あるいは35℃等における(AlGa1−xIn1−yP等の格子定数を求めるのであれば、特許文献1に開示されているように、さらに各結晶の線膨張係数を考慮することにより、新たにxおよびyの値を調整し、(AlGa1−xIn1−yPの格子定数を得ることができる。
次に、上述したように、例えば上クラッド層6の上には、電流を十分に拡散させて、より広い範囲で効率良く発光させるために、電流拡散層8を形成することができる。
また、この電流拡散層8と上クラッド層6との間に、更なる電流の拡散層を形成することもできる。このような更なる電流の拡散層を更に形成することによって、より輝度等の特性を向上することが可能になる。
なお、上記のGaAs基板2の上に形成するバッファ層7、下クラッド層4、活性層5、上クラッド層6、電流拡散層8等の形成方法は特に限定されないが、例えば従来と同様にして、MOVPE法等によってエピタキシャル成長して形成することができる。各層の形成のときに使用する装置も、従来と同様の装置を用いることができる。
そして、その各層の厚さやドーパントの種類、濃度、あるいは形成時の温度や時間といった形成条件も特に限定されることなく、常温で格子整合する所望の化合物半導体基板が得られるよう適宜設定することができる。
このとき、前述したように、化合物半導体基板1に反りや割れが生じるのをより確実に防ぐために、化合物半導体基板1が十分な厚さを持つように各層の形成条件を設定すると良い。また、化合物半導体基板1を加工する際に、加工方法を工夫することによっても、割れの発生を抑制することができる。
上述したように、例えば基板全体が200から500μmの厚さになるように、GaAs基板2の厚さや電流拡散層8等の厚さを調整することが望ましい。
また、製造された化合物半導体基板の反りを−50〜−400μmとすることができる。
このように、反りの大きさを−50〜−400μmとすることで、後工程、例えば発光素子を製造する際のハンドリングを容易なものとすることができる。
以上のような製造方法によって、目標とする発光波長を有する光を取り出すことができ、かつ、輝度やライフ等の特性が優れた化合物半導体基板1を製造することができる。
そして、このようにして得られた化合物半導体基板1のさらに上にコンタクト層11および電極12を形成し、また、GaAs基板1側にも電極13を形成して、ダイシング等の工程を施して素子化することによって、本発明の発光素子10を得ることができる。
以下、本発明の実施例および比較例をあげてさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1、2)
GaAs基板上にダブルへテロ構造等を形成し、後述する表2に示す組成を有する図2に示すような本発明の発光素子を2種類(各々実施例1,2)製造して輝度およびライフの特性について測定を行った。
まず、厚さ250μm、面方位(100)15度off、シリコンドープ(キャリア濃度1×1018/cm)のn型GaAs基板を用意した。
このGaAs基板上にMOVPE法によって、シリコンドープ(キャリア濃度1×1018/cm)、厚さ0.5μmのGaAsバッファ層をエピタキシャル成長させた。
次に、(AlGa1−xIn1−yPから成るダブルへテロ構造をMOVPE法によってエピタキシャル成長させた。
このとき、まず、発光波長が(620nm)となるように、活性層のバンドギャップエネルギーからxの値を選定し、さらに本発明における室温での格子不整合率の範囲から、前述の式(1)〜(4)を用いてyの値を算出し選定した。
このようにしてxおよびyを調整して選定された活性層、下クラッド層および上クラッド層の(AlGa1−xIn1−yPの具体的な組成を表2に示す。
そして、MOVPE工程における各原料ガスの混合割合を調整することにより、表2に示すような組成の活性層、下クラッド層および上クラッド層をバッファ層の上に順次形成した。
なお、原料ガスには、TMAl、TMGa、TMIn、CpMg(又はDEZn)、アルシン、ホスフィン、モノシランを用いた。また、炉内圧力を200hPa以下に減圧して行い、エピタキシャル成長温度は700℃とした。
また、活性層はノンドープで厚さ1μm、下クラッド層はシリコンドープ(キャリア濃度5×1017/cm)で厚さ2μm、上クラッド層はマグネシウムドープ(キャリア濃度1×1017/cm)で厚さ2μmとした。
以上のようにしてダブルへテロ構造を形成した後、この上にp型GaPをMOVPE法により形成した。
さらに、HVPE法によって電流拡散層としてp型GaP層をエピタキシャル成長した。
このp型GaP層は、亜鉛ドープ(キャリア濃度1×1018/cm)で厚さは50μmとした。
この後、(Au−Be)/Auを蒸着してオーミック電極を形成した。また、GaAs基板側にも(Au−Ge)/Auを蒸着してオーミック電極を形成し、ダイシング等の工程を経て、チップサイズ250μmの本発明の発光素子を製造した。
このようにして製造された本発明の発光素子に対し、輝度およびライフの特性を測定した。測定時の温度は85℃、湿度は45%とし、電流20mAでの発光出力を測定し、また、50mA以上の電流を100時間通電させた後に再度発光出力を測定し、残光率(ライフ)を算出した。後述する比較例1〜4の測定結果とともに、この実施例1、2での測定結果を表3に示す。
なお、表3に示すように、輝度は実施例1で測定された値を基準として相対値で表した。
また、2結晶X線回折法により、実施例1における上記ダブルへテロ構造の活性層およびGaAs基板の格子定数を測定しておいた結果も表3に示す。
測定用のX線として波長λ=1.5405ÅのCuKα1線を用い、GaAs基板とAlGaInP活性層の(400)面でのブラッグ角ω、ω’を測定し、GaAs基板の回折ピークに対するAlGaInP活性層の回折ピークとの差Δω(=ω’−ω)を求めた。
なお、このΔωから、ブラッグの反射条件から導き出される以下の(5)式により、格子定数の差Δdを求め、格子定数および格子不整合率を算出することができる。
Δd=d’−d=−(λ/2)・(cosω/sinω)・Δω……(5)
ここで、d、d’は、それぞれGaAs基板、AlGaInP活性層の格子定数である。
Figure 2010141201
Figure 2010141201
(比較例1、2)
上述の表2に示すような(AlGa1−xIn1−yPとGaAsの室温での格子不整合率が0.02%を越えるように(AlGa1−xIn1−yPの組成を変えた他は、実施例1、2と同様の手順で発光素子を計2種類(各々比較例1,2)製造し、実施例1、2と同様の特性の測定を行った。
表2、表3に、各例における(AlGa1−xIn1−yPの組成や特性の測定結果を示す。
なお、比較例1(Δω=−100”)は、従来の製造方法のように、エピタキシャル成長温度(700℃)においてAlGaInPとGaAsの格子定数が整合するような組成でAlGaInPをエピタキシャル成長して製造したものである。
ここで、格子定数について述べると、実際に2結晶X線回折法による測定された活性層の格子定数(表3参照)と、予め(1)〜(4)式等によりエピタキシャル成長前に設定していた組成における格子定数とは一致していた。
次に、表2、表3に示す実施例1、2、比較例1、2を比較する。
輝度について、実施例1、2の本発明の発光素子のように、2結晶X線回折法を用いて測定されたΔωが0〜−50”のとき、すなわち、格子不整合率が0%以上0.02%以下のとき、輝度(実施例1に対する相対出力)を維持できることが判る。
なお、表3は活性層における室温での格子不整合率を示したものだが、実施例1、2において、下クラッド層および上クラッド層における格子不整合率もまた、本発明の格子不整合率の範囲内であった。
一方、比較例1、2のように、Δωが−50”よりも小さな値(マイナス側に大きな値)になると、すなわち格子不整合率が0.02%を越えると、輝度の高さは維持できたものの、残光率が悪くなっていくことが判る。
また、ライフについて、実施例1、2では50mAで100時間通電し続けた後でも、残光率は90%以上を維持できている。
一方比較例1、2では、残光率が90%よりも低くなってしまっており、実施例1、2の本発明の発光素子のほうが、比較例1、2の従来の発光素子よりも、よりライフ特性が優れていることが判る。
(比較例3、4)
上述の表2に示すような(AlGa1−xIn1−yPの組成を変えた他は、実施例1、2と同様の手順で発光素子を計2種類(各々比較例3,4)製造し、実施例1、2と同様の特性の測定を行った。
表2、表3に、各例における(AlGa1−xIn1−yPの組成や特性の測定結果を示す。
表3に示すように、実施例1、2、比較例1、2とは異なり、Δωが正の値、すなわち、2結晶X線回折法において、エピタキシャル成長したAlGaInPにおけるブラッグ角ω’の方が、GaAs基板におけるブラッグ角ωよりも大きくなるような組成で製造した。
このようにΔωが正となるように製造された発光素子の場合、ミスフィット転位が著しく顕在化してしまい、ライフ等に与える影響が極度に大きくなってしまう。したがって、このような発光素子は輝度や特にライフの特性が悪く、製品として使用することが難しい。なお、上記の理由から、通常、このようにΔωが正となるようにAlGaInPがエピタキシャル成長された発光素子が製造されることはない。
(実施例3、比較例5、6)
GaAs基板のキャリア濃度を2×1018/cm(実施例3)、7.5×1017/cm(比較例5)、3×1018/cm(比較例6)とした他は実施例1と同様の条件で化合物半導体基板を製造し、その反りの大きさを評価した。その後同様に発光素子を製造し、実施例1と同様の特性の測定を行い、通電時間に対する残光率(発光強度)の算出を行った。その結果を図4に示す。
実施例3の化合物半導体基板の反りの大きさは−100μmであり、−500μmの比較例5や100μmの比較例6と異なり、実用上問題ない水準であることが判った。
また図4に示すように、GaAs基板のキャリア濃度を2×1018/cmである実施例3の化合物半導体基板から作製された発光素子は、100hr通電後の残効率が90%であり、共に60%前後と劣化が激しい比較例5、6に比べ、十分に安定した発光素子であることがわかった。
以上のように、本発明のように、キャリア濃度が1〜2.5×1018/cmであるGaAs基板を用い、かつダブルへテロ構造(AlGaInP)とGaAs基板との室温での格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合されるようにしてAlGaInPがエピタキシャル成長された発光素子(化合物半導体基板)であれば、従来のように、例えばエピタキシャル成長温度における上記の格子定数が整合するようにして形成された発光素子(化合物半導体基板)よりも、輝度やライフ等の特性が優れたものとすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
(a)本発明の化合物半導体基板の一例を示す概略構成図である。(b)本発明の化合物半導体基板の他の例を示す概略構成図である。 本発明の発光素子の一例を示す概略構成図である。 GaAs基板のキャリア濃度と化合物半導体基板の反りの大きさの関係を示した図である。 実施例1と比較例5、6の化合物半導体基板を用いて作製された発光素子の、通電時間と発光強度の関係を示した図である。 化合物半導体基板の反りの±を説明した図である。
符号の説明
1、1’…本発明の化合物半導体基板、
2…GaAs基板、 3…ダブルへテロ構造、
4…下クラッド層、 5…活性層、 6…上クラッド層、
7…バッファ層、 8…電流拡散層、 9…DBR層、
10…本発明の発光素子、 11…コンタクト層、 12、13…電極。

Claims (12)

  1. 少なくとも、GaAs基板上に(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0<x<1、0<y<1)からなるダブルへテロ構造が形成された化合物半導体基板であって、
    前記ダブルへテロ構造を構成する各層は、前記GaAs基板に対して、室温での格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合され、かつ前記GaAs基板のキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmであることを特徴とする化合物半導体基板。
  2. 前記ダブルへテロ構造を構成する各層と前記GaAs基板との格子不整合率が0%以上0.02%以下であるように格子定数が整合されている室温は、25℃であることを特徴とする請求項1に記載の化合物半導体基板。
  3. 前記GaAs基板は、導電型がn型であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の化合物半導体基板。
  4. 前記化合物半導体基板の反りの大きさが、−50〜−400μmであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の化合物半導体基板。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の化合物半導体基板から製造されたものであることを特徴とする発光素子。
  6. 少なくとも、GaAs基板上に(AlGa1−xIn1−yP(ただし、0<x<1、0<y<1)からなるダブルへテロ構造が形成された化合物半導体基板を製造する方法であって、
    前記GaAs基板にキャリア濃度が1〜2.5×1018/cmのものを用い、かつ前記ダブルへテロ構造を構成する各層を、前記GaAs基板に対して、室温で格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合するように、前記xおよびyを調整して(AlGa1−xIn1−yPをエピタキシャル成長させて形成させることを特徴とする化合物半導体基板の製造方法。
  7. 前記xおよびyの調整は、GaAsの格子定数をsroom、(AlGa1−xIn1−yPの格子定数をaroomとしたときに、格子不整合率(aroom−sroom)/sroom×100[%]が、0以上0.02以下となるように調整・算出して行うことを特徴とする請求項6に記載の化合物半導体基板の製造方法。
  8. 前記(AlGa1−xIn1−yPのエピタキシャル成長を、MOVPE法により行うことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の化合物半導体基板の製造方法。
  9. 前記ダブルへテロ構造を構成する各層と前記GaAs基板との格子不整合率が0%以上0.02%以下で格子定数が整合する室温を、25℃とすることを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の化合物半導体基板の製造方法。
  10. 前記GaAs基板に、導電型がn型のものを用いることを特徴とする請求項6ないし請求項9のいずれか1項に記載の化合物半導体基板の製造方法。
  11. 前記化合物半導体基板の反りの大きさを、−50〜−400μmとすることを特徴とする請求項6ないし請求項10のいずれか1項に記載の化合物半導体基板の製造方法。
  12. 請求項6ないし請求項11のいずれか1項に記載の化合物半導体基板の製造方法により製造された化合物半導体基板から発光素子を製造することを特徴とする発光素子の製造方法。
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