JP2010140501A - テンションセンサ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】検知対象物が接触することで張力が掛かる警戒線21a,21bと、警戒線21bの一端に連結され、警戒線21bからの張力に応じて変形する受力板22と、受力板22に一体化され、入力光を受力板22に発生した歪に応じて波長変化させて反射するFBGセンサ9とを備え、受力板22は、受力板22に垂直に警戒線21a,21bが張られ、警戒線21a,21bが連結されない端部が固定され、FBGセンサ9の反射光の波長変化量に応じて警戒線21a,21bに掛かった張力を検出する。
【選択図】図4
Description
電界形成型センサを利用したものでは、正弦波を用いて電界を発生させるため、フェンス周辺の電話回線や電子回路等のノイズ源になる。したがって、設置場所が限定されてしまう。
また、フェンスの内部に電線を張り渡した領域のみを検出可能領域とするため、フェンスの設計上の制約が伴う。
さらに、常に電界を発生させておく必要があるため、消費電力が大きくなる。
また、スイッチ位置の調整も困難なので、スイッチを開閉させるテンションの大きさの調整が困難である。
さらに、テンションの大きさをモニタすることができない。
図1はこの発明の実施の形態1によるテンションセンサを示す構成図であり、図において、警戒線1a,1bは、金属または炭素繊維により形成されたワイヤー、ロープまたはケーブルよりなり、検知対象物が接触することで張力が掛かるように配置されたものである。受力板(受力部材)2は、金属または繊維強化プラスチックにより形成され、警戒線1aの一端に連結ジグ4を介して接続されたものである。なお、警戒線1bは、台3に警戒線固定ジグ5を介して接続されている。ばね(伸縮部材)6は、受力板2の警戒線1aが連結されない端部に連結ジグ7を介して接続され、受力板2が接続されていない端部は台3に固定されたものである。ローラ(曲面状部材)8は、表面が曲面状に形成され、且つ受力板2に接するように設けられ、警戒線1aまたは1bからの張力に応じてその警戒線の張力方向とばね6の伸縮方向とがほぼ直交するように受力板2を曲げて出し引きさせるものである。
一般にFBGセンサは、マイクロストレインオーダーの動的歪みを検出可能な検出感度の優れた歪みセンサであることが知られている。これは、光ファイバを通じた入力光のうち、屈折率の周期に対応した特定波長(ブラッグ波長)のみがFBGセンサにおいて選択的に反射される。また、FBGセンサに歪みが加えられると、FBGセンサの周期が変化するため、反射光の波長にシフト(変化)が生じ、反射光の波長変化量から加えられた歪み量が測定されるものである。
テンションセンサの検出素子であるFBGセンサ(長さは、例えば、10mm)9は、光ファイバ10の一部を加工することにより形成されるものである。このFBGセンサ9は、図2に示したように、受力板2上の保護膜2aの塗布後に設置して、その上からFBGセンサ9の部分を覆うようにケブラーの布2bを配置して、さらに、布2bを覆うように保護膜2aを塗布することにより、受力板2に一体化されるものである。
(サンプルA)受力板2として、厚さ0.3mm、幅8mmのニッケル板を用い、FBGセンサ9の取り付け位置として、警戒線1aが移動して連結ジグ4がストッパ11に当接する前に、FBGセンサ9が途中からローラ8に到達する位置に取り付け、引っ張りモードと曲げモードとの合成モードで、警戒線1aに掛かる張力を間接的にモニタした。
(サンプルB)受力板2として、厚さ0.5mm、幅8mmのインバー合金板を用い、FBGセンサ9の取り付け位置として、警戒線1aが移動して連結ジグ4がストッパ11に当接した時でも、FBGセンサ9がローラ8に到達しない位置に取り付け、引っ張りモードだけで、警戒線1aに掛かる張力を間接的にモニタした。
警戒線1a,1bとしては、直径1mmのSUS304(ステンレススチール)ワイヤーを10メートル張った。ワイヤーの中間点に錘を掛けてFBGセンサ9の反射光の波長変化量を測定した。
また、この実施の形態1によるテンションセンサを侵入監視システムとして用いる場合に、曲線A(サンプルA)および曲線B(サンプルB)の両者とも荷重2.5kgから、警報を出すようにして用いた。さらに、両者とも荷重3kgから連結ジグ4がストッパ11に当接するように設定した。連結ジグ4のストッパ11への当接開始時で、曲線Aの波長変化量は2nm、曲線Bの波長変化量は1nmであった。このように、受力板2の材料およびFBGセンサ9の取り付け位置、さらに、ばね6の種類によって、テンションセンサの感度や波長変化量が変わり、調整することができることを本発明者らは見出した。
また、テンションセンサの構造を、ばね6およびローラ8からなるもので構成したので、警戒線1a,1bからの張力に応じて受力板2、すなわち、FBGセンサ9を確実に変形(引っ張りモードと曲げモードとの合成モード)させることができ、高精度の検出を行うことができる。
さらに、受力板2の変形量を規制するストッパ11を備えるようにしたので、FBGセンサ9および受力板2を保護することができる。また、FBGセンサ9の波長変化量を制限することができ、複数のテンションセンサを連結する場合に、他のテンションセンサのFBGセンサ9の帯域波長区分に影響を与えることなく、広域監視を維持することができる。
さらに、受力板2を、金属または繊維強化プラスチックから形成されるようにしたので、受力板2を弾性変形させ、再現性良く使用することができる。
さらに、テンションセンサとしてFBGセンサ9を適用するようにしたので、警戒線1a,1bの温度変化や長期使用による伸縮により検出精度が著しく低下することなく、したがって、警戒線1a,1bを、金属のように線膨張するもので形成しても良ければ、炭素繊維のように線膨張しないもので形成しても良く、警戒線1a,1bを形成する材料の適用範囲を広げることができる。
図4はこの発明の実施の形態2によるテンションセンサを示す構成図であり、図において、警戒線21a,21bは、検知対象物が接触することで張力が掛かるように配置されたものである。受力板(受力部材)22は、金属または繊維強化プラスチックにより形成され、警戒線21bの一端に連結ジグ24を介してその受力板22と警戒線21bとがほぼ垂直になるように接続されたものである。なお、警戒線21aは、台23に警戒線固定ジグ25を介して接続されている。ストッパ26は、台23に固定され、受力板22は、受力板固定金具27によってストッパ26に連結されている。受力板22とストッパ26の側面には、隙間28が形成されている。これは、警戒線21aまたは21bの張力発生時に、受力板22が引っ張られて曲がるが、張力が所定の大きさに到達するとストッパ26に当接し、それ以上に曲がらなくするものである。こうして、ストッパ26は、受力板22に当接することにより受力板22の変形量を規制するものである。なお、FBGセンサ9および光ファイバ10の構成と、受力板22との一体化の構成については、実施の形態1と同等である。
図4に示したように、テンションセンサの警戒線21a,21bを配置し、例えば、警戒線21bに荷重を掛ければ、警戒線21bに張力が掛かる。警戒線21bと受力板22が連結されているので、警戒線21bに張力が掛かることにより、受力板22が引っ張られ警戒線21b方向に曲げられる。この時、受力板22が変形すると共にFBGセンサ9に歪みが発生する。このFBGセンサ9の歪みは、警戒線21a,21bに掛かる張力の大きさに応じて変化する。
そこで、実施の形態1と同様に、張力検出装置から光ファイバ10に、FBGセンサ9の特定波長を満たす帯域波長の入力光を供給しておき、警戒線21aまたは21bに張力が掛かり、FBGセンサ9に歪みが発生した時の光ファイバ10からの反射光をその張力検出装置で受光し、その張力検出装置により、反射光の波長変化量と共に波長変化量に応じた張力を検出する。
(サンプルC)受力板22として、SUS304(ステンレススチール)板を用い、警戒線21bに掛かる張力を間接的にモニタした。
(サンプルD)受力板22として、サンプルCと同一サイズでCFRP(炭素繊維強化プラスチック)板を用い、警戒線21bに掛かる張力を間接的にモニタした。
図5はこの発明の実施の形態2によるテンションセンサの荷重と波長変化量との関係を示す特性図である。曲線C(サンプルC)および曲線D(サンプルD)の両者とも荷重2.5kgから、警報を出すようにして用いた。さらに、両者とも荷重4kgから受力板22がストッパ26に当接するように設定した。受力板22のストッパ26への当接開始時で、曲線Cの波長変化量は0.6nm、曲線Dの波長変化量は0.7nmであった。このように、受力板22の材料によって、テンションセンサの感度や波長変化量が変わり、調整することができることを本発明者らは見出した。
また、テンションセンサの構造を、端部が固定された受力板22からなるもので構成したので、構成が簡単で安価なテンションセンサを得ることができる。
さらに、受力板22の変形量を規制するストッパ26を備えるようにしたので、FBGセンサ9および受力板22を保護することができる。また、FBGセンサ9の波長変化量を制限することができ、複数のテンションセンサを連結する場合に、他のテンションセンサのFBGセンサ9の帯域波長区分に影響を与えることなく、広域監視を維持することができる。
さらに、受力板22を、金属または繊維強化プラスチックから形成されるようにしたので、受力板22を弾性変形させ、再現性良く使用することができる。
さらに、テンションセンサとしてFBGセンサ9を適用するようにしたので、警戒線21a,21bの温度変化や長期使用による伸縮により検出精度が著しく低下することなく、したがって、警戒線21a,21bを、金属のように線膨張するもので形成しても良ければ、炭素繊維のように線膨張しないもので形成しても良く、警戒線21a,21bを形成する材料の適用範囲を広げることができる。
図6はこの発明の実施の形態3によるテンションセンサを利用した侵入監視システムを示す構成図であり、図において、柱(固定物)31a,31b,31c,・・・は、監視対象区域に所定の間隔で設置されたものであり、金網等を取り付けることによりフェンス36を構成するものである。テンションセンサ32a,32bは、柱31aに設置され、テンションセンサ32c,32dは、柱31cに設置されたものであり、ここでは、上記実施の形態2で示したテンションセンサを適用するが、上記実施の形態1で示したテンションセンサを適用しても良い。テンションセンサ32b,32cのそれぞれの警戒線21bの他端は、柱31bに警戒線固定ジグ33によって固定され、テンションセンサ32dの警戒線21bの他端は、柱31dに警戒線固定ジグ33によって固定されている。このように、複数の柱31の各間に警戒線21bが直列に張られたものである。
監視センタ(監視装置)34は、この監視対象区域から離れた所に設置されたものであり、光ファイバ10に各テンションセンサ32のFBGセンサ9の帯域波長区分を満たす帯域波長の入力光を供給すると共に、各テンションセンサ32のFBGセンサ9からの反射光を受光し、その反射光の各帯域波長区分の波長変化量に応じて警報するものである。
図6に示したように、監視対象区域にテンションセンサ32、警戒線21b、光ファイバ10を配置する。テンションセンサ32および警戒線21bについては、図7に示したように、1本の柱31cに背中合わせに2個のテンションセンサ32c,32dを受力板固定金具35により固定し、その隣の柱31dには、警戒線固定ジグ33を背中合わせに設置し、警戒線21bを張るようにして設置する。
図9はこの発明の実施の形態4によるテンションセンサを示す斜視図、図10はそのテンションセンサの正面図、図11はそのテンションセンサの平面図、図12はそのテンションセンサの側面図であり、図において、受力板(受力部材)51は、CFRP製の角パイプの一つの面に、その角パイプの管軸方向に2つの切り込み部51a,51bが設けられたものからなるものである。警戒線固定穴52は、受力板51を形成する2つの切り込み部51a,51b間の中央上部に設けられ、警戒線通し穴53は、角パイプの受力板51と対向する面の中央上部に設けられ、警戒線54は、警戒線固定穴52に一端が固定されると共に、警戒線通し穴53を通して受力板51に対してほぼ垂直になり、検知対象物が接触することで張力が掛かるように配置されたものである。
光ファイバ10に一体形成されたFRBセンサ9は、CFRP薄板56に貼り付けられ、そのCFRP薄板56が受力板51の内面に接着固定されたものである。
ストッパ57は、角パイプの横断面(管軸に垂直な断面)の形状に応じたCFRP製の平板から形成され、角パイプの上部端面に受力板51との間に隙間57aを設けて内挿され、警戒線54の張力発生時に、受力板51が引っ張られて曲がるが、張力が所定の大きさに到達すると受力板51がその平板の一片に当接し、それ以上に曲がらなくするものである。こうして、ストッパ57は、受力板51に当接することにより受力板51の変形量を規制するものである。
図9に示したように、この実施の形態4によるテンションセンサは、螺子等を一切使わずに、CFRP製の角パイプを利用して作製したものである。
まず、このテンションセンサの作製方法について説明する。
図9から図12において、CFRP製の角パイプを所定の長さに切り、さらに、角パイプの三つの面の上部および下部を切り落とし、他の一つの面のみ管軸方向に長くすることにより、テンションセンサの固定用の台55を設ける。
また、角パイプの上部および下部を切り落とした三つの面のうちの一つの面(図12では側面)に、その角パイプの管軸方向に2つの切り込み部51a,51bを設け、2つの切り込み部51a,51b間の中央上部に警戒線固定穴52を、その対向する面の中央上部に警戒線通し穴53を、台55の4つの隅に台取り付け部55a〜55dをそれぞれ設ける。
つぎに、警戒線54の一端を警戒線通し穴53に通して、警戒線固定穴52に固定する。
さらに、ストッパ57をCFRP製の平板から形成し、角パイプの上部端面に受力板51との間に隙間57aを設けて内挿し、接着剤等で固定する。
このように、テンションセンサが作製されれば、このテンションセンサの台55を所定の固定物に配置すると共に、台取り付け部55a〜55dを螺子またはボルト等で取り付け、さらに、警戒線54が受力板51に対してほぼ垂直になり、検知対象物が接触することで張力が掛かるように、その警戒線54の他端を他の所定の固定物に固定する。
そこで、実施の形態1と同様に、張力検出装置から光ファイバ10に、FBGセンサ9の特定波長を満たす帯域波長の入力光を供給しておき、警戒線54に張力が掛かり、FBGセンサ9に歪みが発生した時の光ファイバ10からの反射光をその張力検出装置で受光し、その張力検出装置により、反射光の波長変化量と共に波長変化量に応じた張力を検出する。
外寸が50〜55mm×30〜35mm、厚さが3〜6mmのCFRP製の角パイプを長さ100mmに切断した。また、台55の面は、上下それぞれ20mmずつ、他の面より長くなるように切り出した。さらに、32mmの面の上方両サイドに切り込み部51a,51bを入れて長さ32mm、幅20mmの受力板51を形成した。受力板51には、警戒線固定穴52を切り込み部51a,51b間の管軸方向の中心線上で上方端部より10mm下がった位置に設けた。対向する面にも管軸について線対称の位置に警戒線通し穴53を設けた。つぎに、厚さ0.2mm以下のクロス繊維のCFRP薄板56上に繊維の目に沿ってFBGセンサ9をシアネート系接着剤で固定した。さらに、エポキシ樹脂でCFRP薄板56をFBGセンサ9が管軸方向と平衡になるように受力板51の内面に接着した。アラミド繊維ワイヤーからなる警戒線54の一端を警戒線通し穴53に通し、警戒線固定穴52に固定すると共に、警戒線54に僅かな張力が掛かるように他端を固定した。最後に厚さ5mmのCFRP製の板を、受力板51に垂直に、高さを受力板51の上面に合わせ、且つ、受力板51に平行に1mmの隙間57aを空けて接着し、ストッパ57を設けた。
なお、センサ感度は、波長のシフト量で決まるものであるが、波長のシフト量は、受力板51の材料、厚さ、幅、長さの他に、CFRP薄板56の有無、CFRP薄板56への接着角度でも調整が可能である。
さらに、受力板51を形成する2つの切り込み部51a,51bは、角パイプの管軸方向でなくても良く、ハの字形状であったり、受力板51が半円状に形成されるようにしても良い。
また、テンションセンサを角パイプにより構成することにより、部品点数が少なく、作製も容易にすることができる。
さらに、角パイプの一つの面を他の面よりも管軸方向に長くするだけで、テンションセンサを固定物等に固定するための台55を容易に製作することができる。また、台取り付け部55a〜55dは、管軸方向に長くした固定用の台55に設けられているので、台55を固定物に螺子またはボルト等で取り付ける際には、角パイプの他の面に邪魔されることなく、容易に取り付けることができる。
さらに、警戒線54を警戒線通し穴53を通して張ることにより、警戒線54を受力板51に対して垂直方向にガイドすることができ、張力を精度良く検出することができる。
さらに、FBGセンサ9を、一旦、CFRP薄板56に貼り付けてから、そのCFRP薄板56を受力板51に接着固定するようにしたので、作製を容易にすると共に、センサ感度のばらつきを小さくすることができる。
さらに、受力板51の変形量を規制するストッパ57を備えるようにしたので、FBGセンサ9および受力板51を保護することができる。また、FBGセンサ9の波長変化量を制限することができ、複数のテンションセンサを連結する場合に、他のテンションセンサのFBGセンサ9の帯域波長区分に影響を与えることなく、広域監視を維持することができる。
さらに、受力板51を、繊維強化プラスチックから形成されるようにしたので、受力板51を弾性変形させ、再現性良く使用することができる。
さらに、テンションセンサとしてFBGセンサ9を適用するようにしたので、警戒線54の温度変化や長期使用による伸縮により検出精度が著しく低下することなく、したがって、警戒線54を、金属のように線膨張するもので形成しても良ければ、炭素繊維のように線膨張しないもので形成しても良く、警戒線54を形成する材料の適用範囲を広げることができる。
図13はこの発明の実施の形態5によるテンションセンサを示す斜視図、図14はそのテンションセンサの側面図であり、図において、受力板(受力部材)61は、受力板51を形成する角パイプの対向する面に、その受力板51に点対称(角パイプの管軸上であり、且つ角パイプの長さの中間点について点対称)となる位置に、その角パイプの管軸方向に2つの切り込み部61a,61bが設けられたものからなるものである。警戒線固定穴62および警戒線通し穴63は、警戒線固定穴52および警戒線通し穴53に点対称となる位置に設けられ、警戒線64は、警戒線54に点対称となる位置に配置されたものである。
また、この受力板61の内面にも受力板51の内面と同様に、受力板51の内面に接着固定された光ファイバ10に繋がるFRBセンサ9が、CFRP薄板56に貼り付けられ、そのCFRP薄板56が接着固定されたものである。
さらに、ストッパ(図示せず)についても、ストッパ57に点対称となる位置に配置されたものである。
その他の構成については、上記実施の形態4と同等である。
上記実施の形態4によるテンションセンサでは、角パイプの上部に一つのセンサのみを設けたが、この実施の形態5によるテンションセンサでは、角パイプの下部、すなわち、上記実施の形態4によるセンサに点対称となる位置にもセンサを設け、2方向センシング機能を有するテンションセンサを作製したものである。
作製方法については、受力板51、警戒線固定穴52および警戒線通し穴53の作製工程で、受力板61、警戒線固定穴62および警戒線通し穴63についても設け、その後、2枚のCFRP薄板に各FBGセンサ9をそれぞれ一旦接着して、さらに、各CFRP薄板を受力板51,61の内面にそれぞれ接着する。
つぎに、警戒線54と同様に、警戒線64についても一端を警戒線通し穴63に通して、警戒線固定穴62に固定する。
さらに、ストッパ57と同様に、ストッパを角パイプの下部端面に受力板61との間に隙間を設けて内挿し、接着剤等で固定する。
上記実施の形態4と同様の角パイプを長さ300mmに切断し、台55の面は、上下それぞれ20mmずつ、他の面より長くなるように切り出した。さらに、上記実施の形態4と同様に角パイプの上部にセンサを設けると共に、角パイプの下部にもセンサを設けた。
実験結果は、センシングポイントを増やし、2方向センシング機能としたことによる問題はなく、良い実験の再現性が得られた。
また、侵入監視システムに適用した場合には、テンションセンサ71a,71b,・・・の設置台数を低減することができる。
Claims (6)
- 検知対象物が接触することで張力が掛かる警戒線と、
上記警戒線の一端に連結され、その警戒線からの張力に応じて変形する受力板と、
上記受力板に一体化され、入力光をその受力板に発生した歪に応じて波長変化させて反射する光ファイバブラッググレーティングセンサとを備え、
受力板は、
その受力板に垂直に警戒線が張られ、その警戒線が連結されない端部が固定され、
上記光ファイバブラッググレーティングセンサの反射光の波長変化量に応じて上記警戒線に掛かった張力を検出することを特徴とするテンションセンサ。 - 受力板は、
角パイプの一つの面に2つの切り込み部が設けられたものからなり、
それら2つの切り込み部の間にその受力板に対して垂直に警戒線が張られたことを特徴とする請求項1記載のテンションセンサ。 - 受力板は、
角パイプの互いに対向する面であって、角パイプの管軸上であり且つ角パイプの長さの中間点について点対称となる位置に、それぞれ2つの切り込み部が設けられたものからなり、
それぞれの2つの切り込み部の間に受力板に対して垂直に且つ互いに反対方向に警戒線がそれぞれ張られたことを特徴とする請求項1記載のテンションセンサ。 - 角パイプの受力板が設けられていない一つの面を他の面よりも管軸方向に長くした固定用の台が設けられ、その台に固定物等への台取り付け部が設けられたことを特徴とする請求項2または請求項3記載のテンションセンサ。
- 角パイプの受力板と対向する面に警戒線通し穴が設けられ、
警戒線がその警戒線通し穴を通して張られたことを特徴とする請求項2から請求項4のうちのいずれか1項記載のテンションセンサ。 - 光ファイバブラッググレーティングセンサは、
繊維強化プラスチック薄板に貼り付けられ、その繊維強化プラスチック薄板が受力板に接着固定されたことを特徴とする請求項2から請求項5のうちのいずれか1項記載のテンションセンサ。
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