JP2010139389A - 静電容量型位置検出器 - Google Patents

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Hiroyuki Uchida
裕之 内田
Mitsuyuki Taniguchi
満幸 谷口
Shunichi Otaka
俊一 尾高
Isao Kariya
功 仮屋
Hidetoshi Mitsui
秀年 三ツ井
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Abstract

【課題】移動子から得た信号により積分処理して高い分解能で位置データを得ることができる静電容量型位置検出器を提供すること。
【解決手段】励振回路30からの基準信号S1と静電容量型位置検出器100から出力される検出信号S2はそれぞれ波形整形される。波形整形されたそれぞれの信号S1,S2は、積分式位相差測定回路51に入力され電気角データを算出する。算出された電気角データは電気角−位置変換手段52により位置データに変換される。
【選択図】図5

Description

本発明は、固定され回転しない固定子と回転運動する回転子の相対回転位置を検出する検出器に関し、特に回転子から得た信号を内挿処理して高い分解能で回転位置を得ることができる静電容量型位置検出器に関する。
回転体の回転情報を検出するセンサとして静電容量型位置検出器が知れられている。静電容量型位置検出器は、高周波信号を用い高感度で回転体の回転情報を取得することが可能であり、静電容量結合の原理を用いるため薄型の電極構造とすることができ、検出器を小型化できる。
特許文献1に開示される静電容量型位置検出器は、回転軸により本体に回転可能に取付けられた回転板と、この回転板に対向配置するように本体に取付けられた回転板12とを含み、回転板に対する回転板の回転変位量を検出するものである。
固定板の表面には、複数の送信電極が円周方向に沿って等間隔に配列されている。この送信電極には電圧印加回路により順次所定の位相をずらした正弦波あるいは矩形波が印加され8相電極を1単位とするユニット電極群が複数形成されている。
また、回転板の表面には、ユニット電極群と同数の受信電極がそれぞれ各ユニット電極群に含まれる連続した所定の送信電極に対して対向するように配列されている。
特開昭61−105421号公報
静電容量型位置検出器では、複数の送信電極板を等間隔に配置し、各励振電極に所定の位相をずらした交流電圧を印加するとともに、これらの励振電極に対向して結合電極を配置し、この励振電極と結合電極の相対位置を結合電極から検出される静電容量信号の周期を分析して求めている。小型、軽量であることから、静電容量型位置検出器を用いて回転体などの移動体の位置検出を高い精度で求める必要性が高まっている。
そこで、本発明の目的は、移動子から得た信号により積分処理して高い分解能で位置データを得ることができる静電容量型位置検出器を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、固定子と、該固定子に対向し相対移動する移動子とを備え、前記固定子は、周期的に配置され互いに電気的に独立した複数の励振電極からなる複数組の励振電極群と、前記励振電極群と電気的に独立した受信電極を有し、前記移動子は、前記励振電極群と対向して周期的に配置された複数の結合電極と、前記複数の結合電極の全てが電気的に接続される前記受信電極と対向して配置された送信電極とを有し、前記移動子は前記励振電極群と同じ数の結合電極を有するものであり、前記励振電極群の各励振電極にそれぞれ周波数が同一で位相の異なる励振信号を印加し、前記固定子と前記移動子の前記相対位置によって変化する前記受信電極により検出される検出信号と、前記励振電極に印加される励振信号のうちのいずれか1つである基準信号との位相差を測定する位相差測定回路と、前記位相差測定回路によって測定された前記位相差に基づいて前記移動子の相対位置を検出する静電容量型位置検出器であって、前記位相差測定回路は、あらかじめ決められた前記基準信号と前記検出信号の状態が成立する第1の場合に所定の電流の出力を開始し、あらかじめ決められた前記基準信号と前記検出信号の状態が成立する第2の場合に電流の出力を停止する電流供給回路と、前記電流供給回路からの電流を蓄えるコンデンサと、上記第2の場合に前記コンデンサの端子間電圧をホールドおよびサンプリングし、サンプリング完了後に完了信号を出力するホールド/サンプル回路と、前記ホールド/サンプル回路の完了信号により前記コンデンサに蓄積された電荷を放電する放電回路と、前記サンプリングにより得られた電圧データを位相差に相当する電気角データに変換し、暫定電気角データして出力する電圧−電気角変換回路と、電気角データを格納するレジスタAとレジスタBの2つのレジスタと、前記暫定電気角データと前記レジスタAに格納された前回の暫定電気角データとの関係を評価する差分比較処理部と、を有し、前記差分比較処理部は、前記位相差を数値的に取得する時間間隔に対して、移動子の速度の絶対値は、一つの励振電極群の1/2周期を前記時間間隔で除した値未満で使用される条件において、前記暫定電気角データから前回の暫定電気角データを引いた差である電気角変化量が、−180度より大きく、+180度未満の場合は前記レジスタBに保持されているデータは更新されず、前記レジスタAに保持されているデータを前記暫定電気角データに更新し、前記電気角変化量が−180度以下の場合は、前記レジスタBに保持されているデータに1周期加算し、前記レジスタAに保持されているデータを前記暫定電気角データに更新し、前記電気角変化量が+180度以上の場合は、前記レジスタBに保持されているデータから1周期減算し、前記レジスタAに保持されているデータを前記暫定電気角データに更新し、前記レジスタAのデータを1周期内電気角データとして、また、前記レジスタBのデータを周期数データとして出力し、前記位相差測定回路からの出力を位置のデータに変換する変換回路と、を備えたことを特徴とする静電容量型位置検出器である。
請求項2に係る発明は、「有効」及び「無効」の意味を持つ2値の時間ゲート信号を出力する時間ゲート回路を備え、前記時間ゲート信号は、予め決められた基準信号の1周期内に1回現れる特徴点とともに有効となり、予め決められた前記検出信号の1周期内に1回現れる特徴点をもって無効となる信号であり、前記電流供給回路は、前記時間ゲート信号が有効の場合に所定の電流を出力するように制御され、前記ホールド/サンプル回路は、時間ゲート信号が有効となった後、無効となった場合になった場合にホールド動作、およびサンプリング動作を行うように制御されることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型位置検出器である。
請求項3に係る発明は、「有効」及び「無効」の意味を持つ2値の時間ゲート信号を出力する時間ゲート回路を備え、前記時間ゲート信号は、予め決められた前記検出信号の1周期内に1回現れる特徴点とともに有効となり、予め決められた基準信号の1周期内に1回現れる特徴点をもって無効となる信号であり、前記電流供給回路は、前記時間ゲート信号が有効の場合に所定の電流を出力するように制御され、前記ホールド/サンプル回路は、時間ゲート信号が有効となった後、無効となった場合になった場合にホールド動作、およびサンプリング動作を行うように制御されることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型位置検出器である。
本発明により移動子から得た信号により積分処理して高い分解能で位置データを得ることができる静電容量型位置検出器を提供できる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、静電容量型位置検出器に用いられる固定子を説明する図である。固定子10は中心部に固定子の貫通孔15を有する円板形状の固定板であり、その一方の表面に固定子10の径方向に伸びる複数の励振電極11が一定の間隔で設けられ、それらは一定の周期で互いに電気的に接続されている。その周期に対応した多相の電源により励振電極11を励振し、励振電極11が設けられた固定子10の表面に所定の位相で進行波電圧が発生する。
固定子10は表面が絶縁性で剛性を持つ基板材料であればよく、例えば、ガラスエポキシ材、紙−ベークライト積層材、ガラス、アルミナ等のセラミックや、鉄、アルミニウム等の金属やシリコン等の半導体板にセラミックを溶射したり、絶縁樹脂をコーティングしたり、絶縁ビーズを配置して浮かせ空気層を形成し絶縁したものであればよい。
固定子10に設けられる励振電極11などの各導体は、圧延銅箔、蒸着クロム等の導体をフォトエッチングで除去して形成したり、銀やカーボン等の導体インクをインクジェット、シルクスクリーン、オフセット印刷等で形成することができる。
図1の例では4つの励振電極11で一つの励振電極群16を構成しており全体で10組の励振電極群16が形成されている。それぞれの励振電極群16に含まれる同じ順番の各励振電極11は、互いに電気的に接続されており、その配線は図中、実線または破線の線として示されている。実線で示される配線は励振電極11が設けられている面と同じ面に配置され、破線で示される配線は励振電極11が設けられている面と反対側の面に配置されていることを示している。
図1の例では、励振電極11は4つおきに通電導体12および給電導体13を介して互いに電気的に接続されている。そして、4つの相を有する励振手段により各相の励振電極11が励振される。1つの励振電極群16を構成する4つの励振電極11は互いに電気的に独立しているため、各励振電極群16の各励振電極11を電気的に接続するために、スルーホール技術を用いて各励振電極11、各リング状の通電導体12、各給電導体13が電気的に接続される。スルーホール技術はプリント板製造技術として一般的に用いられる技術である。
また、固定子10の中心部に励振電極11が形成された面に、励振電極11と電気的に独立したリング形状の受信電極14が設けられている。受信電極14には受信した検出信号を外部に出力するための検出信号出力部17が設けられている。
図1では受信電極14は励振電極11と同じ面上で、かつ内周側に配置されているが、後述する移動子20の送信電極22と静電容量結合して検出信号を受信できればよいので、励振電極と同じ面側に配置する必要はなく反対側の面に設けてもよい。また、受信電極14を内周側に設けたのは移動子20の送信電極22に対向して配置するからであり、送信電極22が外周側に配置された場合には受信電極14を固定子10の外周側に配置する。
また、固定子10に形成された固定子の貫通孔15は静電容量型位置検出器の必須の構成要件ではなく、使用上の便宜を図るための構成であって、使用上固定子の貫通孔15が必要なければ設けなくてもよい。
図2は、静電容量型位置検出器に用いられる移動子を説明する図である。移動子20は中心部に移動子の貫通孔23を形成した円板形状の回転体であり、その片側の表面に移動子20の径方向に伸びる複数の結合電極21が形成されている。図2に示される例では、10個の結合電極21が設けられている。それらの結合電極21は全てが移動子20の中心部に形成されたリング形状の送信電極22と電気的に接続され、単相の検出電極を構成する。
そして、固定子10の励振電極11が形成された面と移動子20の結合電極21が形成された面とが対向するように、固定子10と移動子20を位置決めすることにより、複数の結合電極21から構成される検出電極は、固定子10側の励振電極11に生じる進行波電圧を静電誘導の原理により検出する。
検出電極に検出される信号は、固定子10のそれぞれ位相の異なる複数の励振電極11の電荷と結合電極21の結合度により変化し、その合成結果として固定子10と移動子20の相対角度位置で決まる位相の単相交流信号として現れる。移動子20が励振電極11の相数分回転移動すると、最初と同じ位相の単相交流信号が発生し、さらに移動するとその位相の変化が繰り返される。
したがって、励振電極11の特定の相の位相と検出した単相交流信号の位相の位相差に着目すると、上記結合電極の位置を前記励振電極群の配置周期を1周期としたときに位相差の0度から360度として検出することができ、その位相差の変化が何回繰り返されたかをカウントすることで360度以上の位置を把握できる。
移動子20の結合電極21で構成される検出電極で検出された単相交流信号は、移動子20に設けられた送信電極22と固定子10に設けられた受信電極14との静電誘導により、移動子20の送信電極22から固定子10の受信電極14に送信される。送信電極22と受信電極14とは非接触的に検出信号を伝達できる。なお、検出信号を移動子20から固定子10側に伝達する方法として静電誘導以外にもスリップリング、回転トランスによる方法もある。
図3は固定子と移動子を備えた静電容量型位置検出器の概略構成図である。移動子20は図示省略した機構部により、結合電極21が配置された面が固定子10の励振電極11と所定の間隙を介して対向し、かつ移動子20と同心に回転可能に支持される。固定子10と移動子20の対向する面の間隙は、励振電極11の配置ピッチが例えば200μmだとすると、150μmから200μm程度に設定されるのが一般的である。
励振回路30からの交流電圧である4相の各相A,B,C,Dが、A相給電部18a,B相給電部18b,C相給電部18c,D相給電部18dを介して固定子10の各相の通電導体12に接続され、給電導体13を介して固定子10の各相の励振電極11に互いに4分の1周期ずれた交流電圧が供給される。
各励振電極11は各結合電極21と対向し静電容量結合するため、送信電極22には各励振電極11と各結合電極21との静電結合の度合いに応じた電圧の信号が現れる。さらに、送信電極22と受信電極14は対向しているため、同様に静電誘導により受信電極14に前記静電誘導の度合いに応じた電圧の信号が検出信号S2として現れる。検出信号S2は、励振回路30から励振電極11に入力される多相交流電圧と同じ周波数を有した単相の交流信号である。例えば、励振回路30の多相交流電圧の周波数が1MHzであれば検出信号も1MHzの単相交流信号となる。受信電極14で受信された検出信号S2は、検出信号出力部17から位相検出回路40に出力される。
そして、励振回路30から出力される4相交流電圧の1つの相の電圧を基準信号S1とし、この基準信号の位相と移動子20の送信電極22から送信され固定子の受信電極14で受信された検出信号S2の位相との位相差を位相検出回路40により検出する。基準信号S1と検出信号S2の位相差から、固定子10と移動子20の相対的な位置を求めることができる。図3では励振回路30のD相を基準信号S1とし検出信号S2との位相差を位相検出回路40で検出することが示されている。なお、基準信号S1は励振回路30のいずれか1つの相を選択すればよい。
図4は、検出回路に入力する基準信号と検出信号の位相差を説明する図である。図示された位相差が固定子10と移動子20の相対的な位置関係(機械的な位相)によって変化する。図4に示されるように検出信号S2は基準信号S1に比較して位相差の分だけ遅れている。図4ではある瞬間における基準信号と検出信号との関係を示しており、両信号を連続して観察すると、移動子20が固定子10に対して停止している場合は前記位相差は変化せず、移動している場合は連続的に前記位相差が変化する。前記位相差は、固定子10の励振電極11と移動子20の結合電極21の結合度(換言すれば、相対的位置関係)に応じて0度〜360度まで変化する。また、移動の方向が反転すれば前記位相差の向きも変化する。
図5は本発明の概略ブロック図である。励振回路30からの出力信号である基準信号S1と静電容量型位置検出器100による検出信号S2はそれぞれ波形整形器32,33により波形整形される。波形整形されたそれぞれの信号は、積分式位相差測定回路51に入力され、積分式位相差測定回路51は電気角データを算出する。算出された電気角データは電気角−位置変換手段52により位置データに変換される。
図6は基準信号S1と検出信号S2の位相差を測定する積分式位相差測定回路51の概略構成図である。励振回路30の4相の励振電圧のうちの1つの相をリミッタアンプなどの波形整形器32により矩形波とされた基準信号S1(以下、単に「基準信号S1」という)とする。一方、静電容量型位置検出器100により検出された検出信号S2もリミッタアンプなどの波形整形器33により矩形波の検出信号S2(以下、単に「検出信号S2」という)とする。基準信号S1と検出信号S2の信号波形は図7に示される。このように特徴点は、基準信号S1と検出信号S2とを前述したようにリミッタアンプなどにより方形波に変換し、その立上がりか立下がりのタイミングを取ることで得られる(図8参照)。また、波形整形する前の基準信号S1と波形整形する前の検出信号S2をコンパレータ(図示省略)により所定のスレショールドレベルで二値化し、その0から1への遷移、または1から0への遷移を特徴点としてもよい(図8参照)。
また、波形整形する前の基準信号S1と波形整形する前の検出信号S2をAC結合回路を通して直流オフセットを除去した信号とし、この信号に対して、コンパレータなどにより信号波形が0Vレベルをマイナスからプラス、またはプラスからマイナスへ通過するゼロクロス点を特徴点としてもよい。
これらの方法により、それぞれの信号はその一周期に対して一点に定義される。さらに、基準信号S1の特徴点と検出信号S2の特徴点とは同じ方法で求めることに限定されず、上記の方法を組み合わせてもよい。
矩形波に成形された基準信号S1と検出信号S2は積分式位相差測定回路51に入力される。積分式位相差測定回路51ではまず時間ゲート回路510において時間ゲート信号S3を生成する。図7に示されるように、基準信号S1の立ち上がり時点から検出信号S2の立ち上がり時点までの間、時間ゲート信号S3は1となり他の時は0である。時間ゲート信号S3の「1」は有効を意味し、「0」は無効を意味する。なお、時間ゲート回路510の構成例を図11に示す。
時間ゲート信号S3が1である間、電流供給回路511はコンデンサ512に電流を供給し続ける。時間ゲート信号S3が「1」から「0」に変化すると、ホールド/サンプル回路513はコンデンサ512両端の電圧をホールドし、サンプリングして電圧の数値化を行う。数値化が完了するとホールド/サンプル回路513は、完了信号を放電回路514へ出力する。電流供給回路としては具体的にはCRD(Current Regular diode)やカレントミラー方式定電流回路などを用いることができる。再現性に着目し線形性は別途補正することにし、定電圧源と抵抗器により構成することもできる。これらのスイッチ素子には半導体スイッチ素子が使われ、特にFET素子が好適である。図9および図10に電流供給回路の例を示す。
ホールド/サンプル回路513が完了信号を出力すると、放電回路514は電流供給回路511に接続されていたコンデンサ512の一端をグランドにスイッチし、コンデンサ512に溜まった電荷を放電して空にする。放電が完了すると放電回路514は、前動作でグランドに接続したコンデンサ512の一端を電流供給回路511に再接続する。
ホールド/サンプル回路513で数値化された電圧データをVc[V]とする。Vc[V]とは別に、電流供給回路511の回路設計と1励振周期の時間により決まるコンデンサ端子電圧であるVc360[V]を用意する。または1励振周期(電気角360度)に相当する時間だけ電流供給回路511の電流を当該コンデンサに充電し、結果の電圧をサンプルした値をVc360[V]としてもよい。
上記Vc[V]とVc360[V]から電気角データを計算する。一例として、
電気角データ=360*(Vc[V]/Vc360[V])として得られる。ここで得られた電気角データは、説明の都合上、暫定電気角データS4と呼ぶ。
次に、暫定電気角データS4は差分比較処理部517に入力される。差分比較処理部517は、2つのレジスタ(レジスタA516とレジスタB518)を使用して、被測定物の現在位置を求めるための処理を行う。差分比較処理部517は減算回路などを使用して構成することができる。また、差分比較処理部517は、前記暫定電気角データS4から前回暫定電気角データであるレジスタA516の値を引いた差の値を評価する。なお、差分比較処理部517はプロセッサによる処理、あるいは、回路構成により行うようにできる。
励振回路30による励振信号の周波数は被測定物の移動速度(回転速度)を考慮して決められている。電気角360度分の位置の変化に要する時間は、励振信号の1周期分より十分に長くなるように定められている。この条件の下では今回得られた電気角データと前記得られた電気角データの差分が電気角180度以上になるのは、移動により電気角1周期を跨いだ時にしか発生しない。
これに従い、1周期より大きい位置の変化量と1周期内の位置の変化量を以下のようにして求める。
1)前記差が−180度より大きく+180度のより小さい場合は、1周期内の位置を格納するレジスタA516に暫定電気角データS4を格納する。また、この場合は1周期を跨ぐ移動は行われていないと判断できるので、周期数を格納するレジスタB518の値は変更しない(両レジスタの初期値は共にゼロである)。
2)前記差が+180度以上の場合は、レジスタA516に暫定電気角データS4を格納し、レジスタB518に格納されているデータを1減算して格納する。
3)前記差が−180度以下の場合は、レジスタA516に暫定電気角を格納し、さらにレジスタB518のデータを1加算して格納する。
積分式位相差測定回路51は、電気角データとしてレジスタA516とレジスタB518の値を電気角−位置変換回路52に出力する。電気角−位置変換回路52は、電気角から位置(回転角度)への変換を行う。
励振電極群の1つが電気角360度に相当することに従い、励振電極群の配置数をNとすると被測定物の現在位置は計測開始よりも、(レジスタB)*360/N+(レジスタA)/N[度]だけ移動していることがわかる。
図12は、電気角データ求める処理のアルゴリズムである。
●[ステップS1]電圧−電気角変換回路515から出力された暫定電気角データとレジスタAに格納された前回の暫定電気角データとの差dを算出する。
●[ステップS2]ステップS1で算出した差dが−180度より大きく+180度未満か判断し、結果が正の場合はステップS3に移行する。結果が偽である場合にはステップS5に移行する。
●[ステップS3]レジスタAに暫定電気角データを格納する。
●[ステップS4]位置データを算出する電気角−位置変換回路52に、電気角データとして、レジスタAに格納されているレジスタA値およびレジスタBに格納されているレジスタB値を出力する。
●[ステップS5]ステップS1で算出した差dが−180度以下であるか判断し、結果が正である場合はステップS6に移行する。結果が偽である場合はステップS9へ移行する。
●[ステップS6]レジスタBに格納されているレジスタB値に1加算して格納する。
●[ステップS7]レジスタAに暫定電気角データを格納する。
●[ステップS8]位置データを算出する電気角−位置変換回路52に、電気角データとして、レジスタAに格納されているレジスタA値およびレジスタBに格納されているレジスタB値を出力する。
●[ステップS9]レジスタBに格納されているレジスタB値から1減算して格納する。
●[ステップS10]レジスタAに暫定電気角データを格納する。
●[ステップS11]位置データを算出する電気角−位置変換手段52に、電気角データとして、レジスタAに格納されているレジスタA値およびレジスタBに格納されているレジスタB値を出力する。
固定子を説明する図である。 移動子を説明する図である。 静電容量型位置検出器の概略構成図である。 位相検出回路に入力する基準信号と固定子の受信電極で検出される検出信号の位相の関係を説明する図である。 本発明の概略ブロック図である。 積分式位相差測定回路の概略構成図である。 各部における信号波形を説明する図である。 特徴点を説明する図である。 電流供給回路の例(その1)を示す図である。 電流供給回路の例(その2)を示す図である。 時間ゲート回路の例を説明する図である。 電気角データを求める処理のアルゴリズムである。
符号の説明
S1 基準信号
S2 検出信号
S3 時間ゲート信号
S4 暫定電気角データ
S5 電気角データ
vc コンデンサ電圧
i 一定電流
v サンプル電圧
A A相
B B相
C C相
D D相
10 固定子
11 励振電極
12 通電導体
13 給電導体
14 受信電極
15 固定子の貫通孔
16 励振電極群
17 検出信号出力部
18a A相給電部
18b B相給電部
18c C相給電部
18d D相給電部
20 移動子
21 結合電極
22 送信電極
23 移動子の貫通孔
30 励振回路
32,33 波形整形器
40 位相検出回路
51 積分式位相差測定回路
510 時間ゲート回路
511 電流供給回路
512 コンデンサ
513 ホールド/サンプル回路
514 放電回路
515 電圧−電気角変換回路
516 レジスタA
517 差分比較処理部
518 レジスタB
52 電気角−位置変換回路
100 静電容量型位置検出器

Claims (3)

  1. 固定子と、該固定子に対向し相対移動する移動子とを備え、
    前記固定子は、周期的に配置され互いに電気的に独立した複数の励振電極からなる複数組の励振電極群と、前記励振電極群と電気的に独立した受信電極を有し、
    前記移動子は、前記励振電極群と対向して周期的に配置された複数の結合電極と、前記複数の結合電極の全てが電気的に接続される前記受信電極と対向して配置された送信電極とを有し、
    前記移動子は前記励振電極群と同じ数の結合電極を有するものであり、
    前記励振電極群の各励振電極にそれぞれ周波数が同一で位相の異なる励振信号を印加し、前記固定子と前記移動子の前記相対位置によって変化する前記受信電極により検出される検出信号と、前記励振電極に印加される励振信号のうちのいずれか1つである基準信号との位相差を測定する位相差測定回路と、
    前記位相差測定回路によって測定された前記位相差に基づいて前記移動子の相対位置を検出する静電容量型位置検出器であって、
    前記位相差測定回路は、
    あらかじめ決められた前記基準信号と前記検出信号の状態が成立する第1の場合に所定の電流の出力を開始し、あらかじめ決められた前記基準信号と前記検出信号の状態が成立する第2の場合に電流の出力を停止する電流供給回路と、
    前記電流供給回路からの電流を蓄えるコンデンサと、
    上記第2の場合に前記コンデンサの端子間電圧をホールドおよびサンプリングし、サンプリング完了後に完了信号を出力するホールド/サンプル回路と、
    前記ホールド/サンプル回路の完了信号により前記コンデンサに蓄積された電荷を放電する放電回路と、
    前記サンプリングにより得られた電圧データを位相差に相当する電気角データに変換し、暫定電気角データして出力する電圧−電気角変換回路と、
    電気角データを格納するレジスタAとレジスタBの2つのレジスタと、
    前記暫定電気角データと前記レジスタAに格納された前回の暫定電気角データとの関係を評価する差分比較処理部と、を有し、
    前記差分比較処理部は、
    前記位相差を数値的に取得する時間間隔に対して、移動子の速度の絶対値は、一つの励振電極群の1/2周期を前記時間間隔で除した値未満で使用される条件において、
    前記暫定電気角データから前回の暫定電気角データを引いた差である電気角変化量が、−180度より大きく、+180度未満の場合は前記レジスタBに保持されているデータは更新されず、前記レジスタAに保持されているデータを前記暫定電気角データに更新し、
    前記電気角変化量が−180度以下の場合は、前記レジスタBに保持されているデータに1周期加算し、前記レジスタAに保持されているデータを前記暫定電気角データに更新し、
    前記電気角変化量が+180度以上の場合は、前記レジスタBに保持されているデータから1周期減算し、前記レジスタAに保持されているデータを前記暫定電気角データに更新し、
    前記レジスタAのデータを1周期内電気角データとして、また、前記レジスタBのデータを周期数データとして出力し、
    前記位相差測定回路からの出力を位置のデータに変換する変換回路と、
    を備えたことを特徴とする静電容量型位置検出器。
  2. 「有効」及び「無効」の意味を持つ2値の時間ゲート信号を出力する時間ゲート回路を備え、
    前記時間ゲート信号は、予め決められた基準信号の1周期内に1回現れる特徴点とともに有効となり、予め決められた前記検出信号の1周期内に1回現れる特徴点をもって無効となる信号であり、
    前記電流供給回路は、前記時間ゲート信号が有効の場合に所定の電流を出力するように制御され、
    前記ホールド/サンプル回路は、時間ゲート信号が有効となった後、無効となった場合になった場合にホールド動作、およびサンプリング動作を行うように制御されることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型位置検出器。
  3. 「有効」及び「無効」の意味を持つ2値の時間ゲート信号を出力する時間ゲート回路を備え、
    前記時間ゲート信号は、予め決められた前記検出信号の1周期内に1回現れる特徴点とともに有効となり、予め決められた基準信号の1周期内に1回現れる特徴点をもって無効となる信号であり、
    前記電流供給回路は、前記時間ゲート信号が有効の場合に所定の電流を出力するように制御され、
    前記ホールド/サンプル回路は、時間ゲート信号が有効となった後、無効となった場合になった場合にホールド動作、およびサンプリング動作を行うように制御されることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型位置検出器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102425987A (zh) * 2011-09-02 2012-04-25 重庆理工大学 一种基于交变电场的时栅角位移传感器
JP5417555B1 (ja) * 2013-03-27 2014-02-19 ワイエスエレクトロニクス株式会社 静電容量式レベル調節装置

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