JP2010135945A - 無線タグ - Google Patents

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Abstract

【課題】無線タグを金属物に取り付けた状態と金属物から離した状態で同じ無線通信装置と正常に通信させる。
【解決手段】無線タグ10内に、タグアンテナ31とICチップ32からなるタグ本体30、弾性体21、コイル41と調整用コンデンサ42からなる共振周波数調整手段40及び取付面10Tから突出する突出部材20を順に設ける。無線タグ10を金属物7から離した状態では、共振周波数調整手段40が、タグアンテナ31に電磁的に影響しない離間位置Rに配置され、タグ本体30とリーダライタ5の共振周波数が一致する。無線タグ10の金属物7への取り付けに伴い、突出部材20が無線タグ10内に収納され、共振周波数調整手段40が、タグアンテナ31に電磁的に影響する接近位置Sに変位し、金属物7の影響を受ける無線タグ10の共振周波数をリーダライタ5の共振周波数へシフトさせる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、金属物に取り付けられた状態でも、金属物から離れた状態と同様に、外部の無線通信装置と通信可能な無線タグに関する。
近年、所定の情報を記憶したICタグやRFID(Radio Frequency IDentification)タグ等の無線タグとリーダライタとで、電磁波を利用して無線通信し、リーダライタにより無線タグの情報の読み取りや書き込みを行う無線通信システムが種々の分野で使用されている(特許文献1参照)。
このような無線通信システムでは、通常、無線タグを金属物(例えば金属製の壁や棚、又は金属を含む物品)に取り付ける等して近接させると、金属物の影響により、リーダライタと無線タグとの間の通信性能が劣化し、通信が不可能になることがある。そのため、従来の無線タグは、周囲に金属物がなく、金属物による影響を受け難い場所や環境で使用されるのが一般的である。
図6、図7は、この従来の無線タグに対する金属物の影響を説明するための模式図であり、図6は無線タグを金属物から離した状態を、図7は金属物に取り付けた状態を、それぞれ示している。また、これら各図では、Aは無線タグを断面で示す無線通信システムの要部正面図、Bは無線通信システムの分解斜視図、Cは各構成の等価回路図と共振周波数、Dは各構成の共振特性を示すグラフ(横軸が周波数f、縦軸がパワーP)である。
無線通信システム100は、図示のように、リーダライタ5(図6A参照)と、タグ本体30を樹脂等の封止材により覆った無線タグ101とを備え、それらを無線通信可能な所定距離内に位置させた状態で互いに通信させる。また、この無線タグ101は、電池を内蔵しないパッシブ型のICタグであり、タグ本体30(図6B参照)が、ループ状のタグアンテナ31と、タグアンテナ31に接続され、メモリ部、制御部、電力生成部、データ受信部、及びデータ送信部等が設けられたICチップ32とを有する。通信時には、リーダライタ5から、所定の周波数帯(ここでは、13.56MHz)の搬送波及び変調波(ΔHz)の電磁波Wによりデータ等を発信し、この電磁波Wによる信号や磁界をタグアンテナ31により受信する等して、リーダライタ5と無線タグ101とで通信する。
ここで、無線タグ101の等価回路(LC回路)(図6C参照)は、タグ本体30のタグアンテナ31やICチップ32に起因する、直列に接続されたインダクタンス成分(コイル)L2と静電容量成分(コンデンサ)C2から構成される。一方、リーダライタ5の等価回路は、無線タグ101との通信部に設けられたアンテナ等により、無線タグ101と同様の各成分L1、C1から構成される。これら無線タグ101とリーダライタ5は、等価回路の各構成(成分)が同等になるように設定され、無線タグ101(タグ本体30)の共振周波数fx=1/{2π√(L2・C2)}と、リーダライタ5の共振周波数fr=1/{2π√(L1・C1)}とが等しくなる。従って、それらの共振特性(図6D参照)も互いに一致して、共振周波数fx、frの電磁波W等に対して最も大きく共振し、それをピークに周波数fの変化とともに共振が小さくなる。その際、無線タグ101とリーダライタ5は、共振周波数fx、frが上記した搬送波の周波数帯(13.56MHz)と一致して、その周波数帯の電磁波W等に対して共振するように調整される。
このように、無線通信システム100は、リーダライタ5と無線タグ101の共振周波数fr、fxを一致させ(fr=fx)(ただし、磁界分布の条件を除く(以下、同様))、同周波数帯の電磁波Wをリーダライタ5から発生させて、電磁波W等を無線タグ101のタグアンテナ31により受信させる。これにより、無線タグ101は、共振により効率が最大となる条件で駆動電力(パワー)を発生し、この電力により駆動されて、各種処理やリーダライタ5との通信を実行する。また、無線通信システム100は、このようにして無線タグ101に駆動に必要な電力を供給するとともに、共振特性を一致させた状態で、リーダライタ5と無線タグ101とで信号を送受信して通信させる。
これに対し、無線タグ101(図7A参照)を金属物7に接触させて取り付け、タグアンテナ31と金属物7表面の距離が所定距離より短くなると、それらが電磁的に結合してタグ本体30と金属物7との間に距離等に応じた結合力が作用する。この金属物7の影響で、無線タグ101(図7B参照)に、結合力に応じた静電容量成分Cmが発生し、等価回路(図7C参照)に、タグ本体30による構成(成分C2、L2)に加えて、成分C2と並列に成分Cmが付加される。また、この等価回路は、直列に接続された各成分L2、Cx(=C2+Cm)に変換でき、無線タグ101全体としての共振周波数fx’は、1/{2π√(L2・Cx)}となる。
その結果、無線タグ101の共振特性(図7D参照)は、ピーク位置が共振周波数fx’に変化し、リーダライタ5と無線タグ101の共振周波数fr、fx’及び共振特性が一致せずにずれ(図7Dの矢印S)が生じ、上記した各共振現象が発生し難くなる。これに伴い、無線タグ101に供給される電力が小さくなって駆動のためのパワーを充分に確保できず、或いは、互いの信号が受信し難くなり、リーダライタ5と無線タグ101との通信性能が劣化して通信が困難となる。
従って、このような従来の無線通信システム100では、無線タグ101を金属物7に取り付ける環境を避ける等、金属物7の影響が小さい状態で無線タグ101を使用する必要がある。即ち、無線タグ101は、主に通信に対する影響が比較的小さい材質の物品に取り付けて使用することで、リーダライタ5等の外部の無線通信装置との通信が確保される。このように、従来は、金属物7に取り付けた状態では無線タグ101と無線通信装置とで正常に通信できず、無線タグ101を金属物7から離した状態で使用する必要があり、無線タグ101の両状態での使用ができずに使用範囲(環境)が制限される、という問題がある。
特開2007−293481号公報
本発明は、このような従来の問題に鑑みなされたものであって、その目的は、無線タグを、金属物に取り付けた状態と金属物から離した状態で、同じ無線通信装置と正常に通信できるようにし、無線タグの両状態での使用を可能にして使用範囲を拡大することである。
本発明は、所定の共振周波数を有する無線通信装置と通信するタグアンテナを備え、金属物への取り付けが可能な無線タグであって、タグアンテナから離間して無線タグの共振周波数を無線通信装置の共振周波数に一致させる離間位置と、タグアンテナに接近して金属物に取り付けられた無線タグの共振周波数を無線通信装置の共振周波数へシフトさせる接近位置との間で変位可能な共振周波数調整手段と、金属物への取り付けに伴い、離間位置の共振周波数調整手段を接近位置に変位させる変位手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、無線タグを、金属物に取り付けた状態と金属物から離した状態で、同じ無線通信装置と正常に通信させることができ、無線タグの両状態での使用を可能にして使用範囲を拡大することができる。
以下、本発明の無線タグの一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態の無線タグは、上記した従来の無線タグ101(図6参照)と同様に、所定の共振周波数を有する外部の無線通信装置と通信するタグアンテナ等を備え、この無線通信装置とともに無線通信システムを構成して各種の物品等に取り付けられて使用される。ただし、この無線タグは、金属物への取り付けが可能であり、その状態でも、金属物から離した状態と同様に無線通信を行えるようになっている。以下、無線タグとして、パッシブ型のICタグを、無線通信装置として、無線タグの情報の読み取りと書き込みとを行うリーダライタを使用する場合を例に採り説明する。
図1Aは本実施形態の無線タグを模式的に示す正面図、図1Bは図1AのZ方向矢視図である。
無線タグ10は、図示のように、タグ本体(図示せず)等を覆う封止材からなるパッケージ部11が、直方体形状のブロック状に形成され、所定の面(図1Aでは下面)が、後述する金属物(ここでは、鉄等の強磁性体の金属部材)への取付面10Tになっている。また、無線タグ10は、円盤状の突出部材20が、内部から取付面10Tの外側に向けて突出して、かつ、内外方向に進退変位可能に設けられており、金属物への取付時には、突出部材20の突出端面が取付面10Tと一致する位置に変位する。更に、無線タグ10は、取付面10Tの4つの角部に、それぞれ側面に固定された磁石12が配置され、この4つの磁石12により、金属物の表面に取付面10Tを当接させた状態で着脱可能に固定される。
図2Aは、この無線タグ10を含む無線通信システム1の概略構成を示す要部正面図であり、金属物に取り付けていない状態の無線タグ10を図1BのY−Y線矢視断面で示している。また、図2Bは、無線タグ10の要部を抜き出して示す分解斜視図である。図3は、金属物に取り付けた状態の無線タグ10を、図2に対応して各々示す無線通信システム1の要部正面図及び分解斜視図である。
無線通信システム1は、図示のように、無線タグ10と、無線タグ10が所定距離内に位置するときに互いに無線通信可能なリーダライタ5とを備えている。また、無線タグ10(図2A参照)は、タグ本体30及び突出部材20に加えて、それらの間に挟まれた弾性体21と共振周波数調整手段40とを有し、それらが順に隣接して固定されて、取付面10Tに開口する円柱状凹部内に設けられている。なお、タグ本体30、弾性体21、共振周波数調整手段40、及び突出部材20は、この順序で無線タグ10の内部から外部に向かって配置され、タグ本体30のみが無線タグ10に固定されて、他の側面部は無線タグ10に固定されずに内面部から独立している。
タグ本体30(図2B参照)は、リーダライタ5からの電磁波Wや磁界を受信等するためのタグアンテナ(通信アンテナ)31と、制御や通信のための各部を有するICチップ32からなり、リーダライタ5と、その共振周波数と一致する周波数帯の電磁波Wを利用して無線通信する。その際、タグ本体30は、ループ状の導電性部材からなるタグアンテナ31を介して、リーダライタ5が発生する電磁波Wを受信して電力を発生させ、これにより駆動されて、ICチップ32により制御して、リーダライタ5からの信号を受信等する。また、タグ本体30は、この電磁波Wのタグアンテナ31による反射波により、リーダライタ5へ向けて所定の信号を返信する等して、リーダライタ5と互いに通信する。
共振周波数調整手段40は、タグ本体30を含む無線タグ10全体としての共振周波数を調整する調整部であり、ここでは、タグアンテナ31と同様に構成される共振周波数調整用のアンテナ(調整アンテナ)からなる。具体的には、共振周波数調整手段40は、タグアンテナ31に結合可能なループ状の導電性部材、例えば1又は複数巻きのコイル41と、コイル41に接続された共振周波数調整手段40の電磁特性を所定状態に設定するコンデンサ42とを有する。また、共振周波数調整手段40は、例えばコイル41がタグアンテナ31と一致する大きさ及び形状に形成され、突出部材20の無線タグ10内に位置する内側端面に固定されて、タグ本体30に対向して、かつ、タグアンテナ31とコイル41とが平行な状態で上下に重なるように配置される。その状態で、共振周波数調整手段40は、上記した突出部材20の変位により一体に変位し、タグ本体30及びタグアンテナ31から所定距離H1(図2A参照)だけ離れた離間位置Rと、それらに所定距離H2(図3A参照)まで接近した接近位置Sとの間で変位可能になっている。
このように、共振周波数調整手段40は、コイル41とタグアンテナ31との間の距離を変化させ、これに伴い、タグアンテナ31に対する電磁的な影響を変化させて、無線タグ10全体としての共振周波数を、リーダライタ5の共振周波数と一致するように調整する。その際、共振周波数調整手段40は、離間位置Rの距離H1(図2参照)が、タグアンテナ31に対する電磁的な影響が小さく、タグアンテナ31を介したタグ本体30とリーダライタ5との、共振周波数を一致させた通常の状態での通信を可能とする距離に設定されている。一方、接近位置Sの距離H2(図3参照)は、金属物7の上記した影響(図7参照)を打ち消すような電磁的な影響を作用させ、金属物7に取り付けられた無線タグ10全体としての共振周波数を、リーダライタ5の共振周波数へシフト(移行)させて一致させる距離に設定されている。
突出部材20は、無線タグ10の金属物7への取り付けに伴い、離間位置R(図2参照)の共振周波数調整手段40を接近位置S(図3参照)に変位させる変位手段(変位部材)であり、外周部を無線タグ10の内面部に対して摺動させつつ、共振周波数調整手段40とともに変位する。また、突出部材20は、無線タグ10が金属物7から取り外された状態(図2参照)で、共振周波数調整手段40の各位置R、S間の距離(H1−H2)と同じ長さ、無線タグ10の取付面10Tから突出するように形成され、その突出した状態で、共振周波数調整手段40を離間位置Rに配置する。これに対し、無線タグ10が金属物7に取り付けられると(図3参照)、突出部材20は、無線タグ10内に変位して全体が収納され、その上記した突出長さだけ共振周波数調整手段40を変位させて接近位置Sに配置し、かつ取付面10Tを金属物7に当接させる。このように、突出部材20は、取り付けられる金属物7に押されて共振周波数調整手段40とともに変位し、共振周波数調整手段40をタグアンテナ31に向かって接近させて接近位置Sに保持する。加えて、この突出部材20は、絶縁部材からなり、金属物7と共振周波数調整手段40とを電気的に絶縁する。
弾性体21は、ゴムや樹脂製バネ等の伸縮性や形状復帰性、及び絶縁性を有する弾性部材(ここでは、円盤状ゴム)からなり、共振周波数調整手段40とタグ本体30との間に配置されている。また、弾性体21は、突出部材20からの力が作用していない定常状態(図2参照)で、共振周波数調整手段40とタグアンテナ31との間の距離を上記した離間時の距離H1に一致させる厚さに形成され、共振周波数調整手段40を離間位置Rに維持する。一方、弾性体21は、突出部材20が金属物7に押されて変位し、共振周波数調整手段40を介して力が作用すると、弾性的に圧縮変形(図3参照)して、共振周波数調整手段40を離間位置Rから接近位置Sまで変位させる。その状態では、弾性体21は、共振周波数調整手段40がタグアンテナ31から離間する方向に突出部材20を付勢しており、無線タグ10の金属物7からの取り外しに伴い、圧縮から解放されて元の定常状態の形状に戻り、突出部材20を共振周波数調整手段40とともに変位させる。このように、弾性体21は、金属物7からの取り外しに伴い、突出部材20と共振周波数調整手段40を変位させてタグアンテナ31から離間させる付勢手段であり、同時に、接近位置Sの共振周波数調整手段40を変位させて離間位置Rに復帰させる復帰手段でもある。
次に、本実施形態の共振周波数調整手段40による無線タグ10の共振周波数の調整について、詳細に説明する。
図4は、図2に示す金属物7に取り付けられていない状態の無線タグ10の共振周波数について説明するための模式図であり、図4Aは無線通信システム1の要部を示す分解斜視図、図4Bは各構成の等価回路図と共振周波数、図4Cは各構成の共振特性を示すグラフ(横軸が周波数f、縦軸がパワーP)である。
この無線通信システム1(図4A参照)では、通信時には、リーダライタ5から、所定の周波数帯(ここでは、13.56MHz)の搬送波及び変調波(ΔHz)の電磁波Wによりデータ等を発信する。また、無線タグ10は、この電磁波Wによる信号や磁界をタグアンテナ31により受信する等して駆動電力を発生し、リーダライタ5に所定の信号を返信して互いに無線で通信する。その際、無線タグ10は、金属物7に取り付けられていない状態では、共振周波数調整手段40がタグアンテナ31から離間して所定距離H1を隔てた離間位置Rに配置され、タグアンテナ31とコイル41間の相互の影響等により、全体としての共振周波数がリーダライタ5の共振周波数と一致するようになっている。ただし、ここでは、それらの間の距離H1は、共振周波数調整手段40のタグアンテナ31に対する電磁的な影響がほぼ無い距離に設定されており、タグ本体30の共振周波数が無線タグ10の共振周波数となる。
即ち、この無線タグ10の等価回路(図4B参照)は、タグ本体30のみのタグアンテナ31やICチップ32に起因する、直列に接続されたインダクタンス成分L2と静電容量成分C2から構成される。一方、リーダライタ5の等価回路は、通信部に設けられたアンテナ等により、無線タグ10と同様の各成分L1、C1から構成される。これら無線タグ10とリーダライタ5は、等価回路の各成分が同等になるように設定され、無線タグ10(タグ本体30)の共振周波数ft=1/{2π√(L2・C2)}と、リーダライタ5の共振周波数fr=1/{2π√(L1・C1)}とが等しくなる。従って、それらの共振特性(図4C参照)も互いに一致して同様に変化し、かつ、共振周波数ft、frが上記した搬送波の周波数帯(13.56MHz)と一致して、その周波数帯の電磁波W等に対して共振するように調整される。このように、この無線タグ10は、金属物7に取り付けられていない状態では、共振周波数調整手段40を離間位置Rに配置して、その全体としての共振周波数ftをリーダライタ5の共振周波数frに一致させている。
図5は、図3に示す金属物7に取り付けた状態の無線タグ10の共振周波数について説明するための模式図であり、それぞれ図4と同様の各図を示している。
無線タグ10(図5A参照)は、金属物7に取り付けられると、共振周波数調整手段40がタグアンテナ31に所定距離H2まで接近して接近位置Sに配置される。その状態では、無線タグ10は、互いに接近したタグアンテナ31とコイル41間の相互の影響と、それらに接近した金属物7の電磁的な影響とにより、全体としての共振周波数が決定され、この共振周波数を共振周波数調整手段40により調整してリーダライタ5の共振周波数と一致させる。
具体的には、無線タグ10は、タグアンテナ31と共振周波数調整手段40とが相互結合等して、互いの距離H2等に応じた結合力が作用し、この結合力に応じた静電容量成分C3が、共振周波数調整手段40とタグアンテナ31(タグ本体30)間に発生する。同時に、タグアンテナ31(又は共振周波数調整手段40)と金属物7との接近により、それらが電磁的に結合し、金属物7とタグ本体30等の間に互いの距離等に応じた結合力が作用し、この結合力に応じた静電容量成分C4が無線タグ10に発生する。その結果、無線タグ10の等価回路(図5B参照)に、タグ本体30による構成(各成分C2、L2)に加えて、それらに直列に共振周波数調整手段40によるインダクタンス成分L3と静電容量成分C3が、成分C2と並列に金属物7の影響による静電容量成分C4が、それぞれ付加される。また、この等価回路は、直列に接続された各成分Lt(=L2+L3)、Ct(={C3・(C2+C4)}/(C3+C2+C4))に変換でき、無線タグ10全体としての共振周波数ft’は、1/{2π√(Lt・Ct)}となる。
本実施形態では、この無線タグ10の共振周波数ft’がリーダライタ5の共振周波数frと一致(ft’=fr)するように、金属物7による成分C4に応じて、共振周波数調整手段40による各成分C3、L3の電磁特性や距離H2等を設定する。これにより、リーダライタ5と無線タグ10の共振特性(図5C参照)を互いに一致させ、その周波数帯の電磁波W等に対して共振するように調整する。このように、無線タグ10は、金属物7への取り付けにより、その影響で共振周波数が変化するものの、接近位置Sに配置した共振周波数調整手段40により、その全体としての共振周波数ft’を調整してリーダライタ5の共振周波数frへシフトさせ、それらを互いに一致させる。
以上説明した無線通信システム1では、金属物7への取り付け時には、取付面10Tを金属物7に当接させて無線タグ10を使用し、金属物7へ取り付けない時には、取付面10T以外の面を対象物に当接させる等して、突出部材20を内部に押し込まないようにして、無線タグ10を使用する。これにより、無線タグ10の共振周波数調整手段40を、金属物7へ取り付けられていない状態では離間位置Rに配置し、金属物7への取り付けに伴い、離間位置Rから接近位置Sに変位させる。この変位により、各状態の無線タグ10の共振周波数ft、ft’を調整して、それぞれリーダライタ5の共振周波数frと一致させ、無線タグ10とリーダライタ5との通信等を、各々共振周波数が一致したベストな状態で実行させる。その結果、各状態の無線タグ10により、共振により効率的に駆動電力を発生させることができ、各種処理や通信に必要な電力を確実に確保しつつ、共振特性を一致させた状態で、無線タグ10とリーダライタ5とで信号を送受信させて確実・正確に通信させることができる。
従って、本実施形態によれば、無線タグ10を金属物7に取り付けたときに、リーダライタ5との通信性能が劣化するのを防止して、金属物7から離したときと同様に通信させることができる。即ち、無線タグ10を、金属物7に取り付けた状態と金属物7から離した状態で、同じリーダライタ5を使用して、互いに正常に通信させることができ、無線タグ10の両状態での使用を可能にして使用範囲を拡大し、各種の分野や環境で利用することができる。
また、ここでは、弾性体21により、無線タグ10の金属物7からの取り外しに伴い、接近位置Sの共振周波数調整手段40を離間位置Rに復帰させるため、その位置を都度調整することなく、共振周波数調整手段40を確実に各最適位置に配置することができる。そのため、金属物7から取り外した無線タグ10を直ちに使用できる等、無線タグ10の利便性を高くでき、かつ、各状態の無線タグ10の通信性能を高く維持して、リーダライタ5との正確な通信を確保することもできる。
更に、この無線タグ10は、金属物7に押される突出部材20で共振周波数調整手段40を変位させるため、金属物7への取り付けに伴い、特に変位のための操作等を行うことなく、共振周波数調整手段40を接近位置Sに正確かつ容易に配置することができる。その際、接近位置Sの共振周波数調整手段40と突出部材20は、圧縮された弾性体21により、タグアンテナ31から離間する方向に付勢されるため、共振周波数調整手段40を、タグアンテナ31側への変位を防止して、接近位置Sに安定して保持することができる。併せて、この弾性体21の付勢力により、無線タグ10の金属物7からの取り外しに伴い、突出部材20を共振周波数調整手段40とともに変位させてタグアンテナ31から離間させるため、共振周波数調整手段40の両位置R、Sへの変位を、無線タグ10の取り付け、取り外しに連動させて確実・正確に行うことができる。
ここで、共振周波数調整手段40とタグアンテナ31との間は、弾性体21を設けずに、共振周波数調整手段40を各位置S、Rで停止させる突起を無線タグ10の内面部に設ける等して、同範囲を空所にしてもよい。このようにしても、例えば、共振周波数調整手段40や突出部材20を取付面10T側に引っ張るバネ等の付勢手段を設け、或いは、無線タグ10を金属物7から取り外した後に、突出部材20を引っ張り出すようにすることで、共振周波数調整手段40を変位させて両位置R、Sに配置することができる。
また、ここでは、磁石12を金属物7への固定手段として使用して、無線タグ10を金属物7へ着脱可能に、かつ確実に固定したが、磁石12以外に、接着剤や接着テープ等を固定手段として使用して、無線タグ10を金属物7へ固定するようにしてもよい。その際、金属物7が、鉄のような磁石12が着く材質のときには、磁石12を使用し、銅やアルミニウムのような磁石12が着かない材質のときには、磁石12以外を使用する等、金属物の種類等に合わせて、無線タグ10を適宜固定すればよい。ただし、この無線タグ10のように、無線タグ10を金属物7へ所定状態で固定する固定手段を設けることで、無線タグ10を金属物7に対して常に同じ状態で固定できる。その結果、例えば、取付面10Tを必ず金属物7に当接させる等して、突出部材20を確実に変位させ、或いは、タグアンテナ31、共振周波数調整手段40、及び金属物7の位置関係を設定通りに配置し、無線タグ10の通信性能の劣化を防止することができる。
なお、本実施形態では、無線タグ10の通信相手である無線通信装置として、リーダライタ5を使用したが、この無線通信装置は、例えば無線タグ10の情報の読み取りのみを行うリーダ装置や、書き込みのみを行うライタ装置等、リーダライタ5以外の装置であってもよい。
図1Aは本実施形態の無線タグを模式的に示す正面図、図1Bは図1AのZ方向矢視図である。 図2Aは本実施形態の無線タグを含む無線通信システムの概略構成を示す要部正面図、図2Bは無線タグの要部を抜き出して示す分解斜視図である。 図2の無線タグを金属物に取り付けた状態を示す無線通信システムの要部正面図及び無線タグの分解斜視図である。 図2に示す金属物に取り付けられていない状態の無線タグの共振周波数について説明するための模式図である。 図3に示す金属物に取り付けた状態の無線タグの共振周波数について説明するための模式図である。 従来の無線タグに対する金属物の影響を説明する模式図である。 従来の無線タグに対する金属物の影響を説明する模式図である。
符号の説明
1・・・無線通信システム、5・・・リーダライタ、7・・・金属物、10・・・無線タグ、10T・・・取付面、11・・・パッケージ部、12・・・磁石、20・・・突出部材、21・・・弾性体、30・・・タグ本体、31・・・タグアンテナ、32・・・ICチップ、40・・・共振周波数調整手段、41・・・コイル、42・・・コンデンサ、W・・・電磁波。

Claims (4)

  1. 所定の共振周波数を有する無線通信装置と通信するタグアンテナを備え、金属物への取り付けが可能な無線タグであって、
    タグアンテナから離間して無線タグの共振周波数を無線通信装置の共振周波数に一致させる離間位置と、タグアンテナに接近して金属物に取り付けられた無線タグの共振周波数を無線通信装置の共振周波数へシフトさせる接近位置との間で変位可能な共振周波数調整手段と、
    金属物への取り付けに伴い、離間位置の共振周波数調整手段を接近位置に変位させる変位手段と、
    を備えたことを特徴とする無線タグ。
  2. 請求項1に記載された無線タグにおいて、
    金属物からの取り外しに伴い、接近位置の共振周波数調整手段を離間位置に復帰させる復帰手段を備えたことを特徴とする無線タグ。
  3. 請求項1又は2に記載された無線タグにおいて、
    共振周波数調整手段は、タグアンテナに結合可能なループ状の導電性部材を有することを特徴とする無線タグ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載された無線タグにおいて、
    金属物への固定手段を備えたことを特徴とする無線タグ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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