JP2010134284A - 化学増幅型ポジ型レジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ジアゾ基及び酸基を有する化合物(N)を含有することを特徴とするポジ型レジスト組成物及びこのポジ型レジスト組成物を用いたパターン形成方法。
【選択図】なし
Description
これらの問題を解決するには、塩基性のクエンチャー成分を多く添加すれば良いことが知られている。しかしながら、クエンチャー成分を多く添加すると、レジストの感度が低下する。
また、これらの問題を解決する方法として、基板とレジスト膜との間に反射防止層等の膜を一層設ける方法があるが、この方法は製造工程が増えスループットが悪くなる上に、コストが高くなるため好ましくない。
そこで、基板依存性がなくプロファイル形状の優れたレジストパターンを形成できるレジストが望まれている。
特許文献1〜3では、特定構造の酸発生剤を用いている。また、特許文献4では特定の塩基性化合物を用い、特許文献5ではヒドロキシカルボン酸エステル化合物を用い、特許文献6では特定の添加剤を用いているが、更なる改善が求められていた。
ジアゾ基及び酸基を少なくとも1つずつ有する化合物(N)を含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(2)
化合物(N)の酸基が、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はボロン酸基であることを特徴とする上記(1)に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(3)
化合物(N)の酸基が、カルボン酸基又はスルホン酸基であることを特徴とする上記(1)に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(4)
化合物(N)が芳香環を少なくとも1つ含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(5)
化合物(N)が、芳香環にジアゾ基及び酸基の少なくとも一方が直結している構造を有することを特徴とする上記(4)に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(6)
さらに、(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、を含有することを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂が、一般式(A1)または(A2)で表される繰り返し単位を少なくとも1種含有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
nは0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n≦5である。
A1は、水素原子、または、酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
S1は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
一般式(A2)において、
Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基を表す。
A2は酸の作用により分解する基を含む基を表す。
(8)
(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が、オキシムスルホネートまたはジアゾジスルホンであることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(9)
さらに、プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(10)
化合物(N)の分子量が2,000以下であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(11)
化合物(N)の分子量が1,000以下であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(12)
化合物(N)の分子量が500以下であることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
更に、(C)有機塩基性化合物を含有することを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(14)
更に、(D)界面活性剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(13)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(15)
更に、溶剤を含有することを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(16)
溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含有することを特徴とする上記(1)〜(15)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(17)
溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルを含有することを特徴とする上記(1)〜(16)のいずれかに記載のに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
(18)
KrF、電子線、X線又はEUVの照射により露光されることを特徴とする上記(1)〜(17)のいずれかに記載のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
上記(1)〜(18)のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、露光、現像する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
(20)
レジスト膜が塩基性基板上に形成されていることを特徴とする、上記(19)に記載のパターン形成方法。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明の化学増幅型ポジ型レジスト組成物は、ジアゾ基及び酸基を少なくとも1つずつ有する化合物(N)を含有する。
本発明の化合物(N)において、ジアゾ基は、ジアゾニウム基を含み、=N2(即ち=N+=N−)、−N2−(即ち−N=N−)、−N+≡Nの何れの基をも示す。
化合物(N)中にジアゾ基及び酸基は各々複数含まれていてもよく、好ましくは、各々1〜4つずつ、より好ましくは各々1〜2つずつ、最も好ましくは各々1つずつ含まれる。
また、化合物(N)は1種類を用いてもよいし、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
例えば、(N−1)等の化合物は、東京化成工業株式会社やAldrich社より購入することができる。
ジアゾ基は、一級アミンを酸性水溶液中で亜硝酸塩と作用させることによって導入することができる。
酸基の導入法としては、例えばカルボン酸基は、アルコールやアルデヒドの酸化、エステルやアミド、ニトリル、酸無水物や酸ハロゲン化物の加水分解等によって導入することができる。スルホン酸基は、チオールやジスルフィド、スルフィン酸の酸化によって導入することができる。
その他、精密有機合成(南江堂)や実験化学講座(丸善株式会社)に記載されている一般的な方法を用いることもできる。
本発明のレジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂(A)を含有する。
樹脂(A)は好ましくはアルカリ現像液に不溶又は難溶性である。
樹脂(A)は、酸の作用により分解してアルカリ可溶性基を生じる基(以下、「酸分解性基」ともいう)を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
酸分解性基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、チオール基等のアルカリ可溶性基の水素原子が、酸の作用により脱離する基で保護された基を挙げることができる。
酸の作用により脱離する基としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)等を挙げることができる。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37とは、互いに結合して環を形成してもよい。
R01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
酸分解性基を有する繰り返し単位としては、例えば、後述する一般式(A1)または(A2)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
また、酸分解性基を有する繰り返し単位を有さない樹脂にビニルエーテル化合物を反応させて酸分解性基を導入してもよい。
nは0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n≦5である。
A1は、水素原子、または、酸の作用により分解する基を含む基を表す。
L1及びL2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基から選ばれる原子又は基を表す。
Z2は、アルキル基、シクロアルキル基又はアラルキル基を表す。
Z2とL1は、互いに結合して5又は6員環を形成してもよい。
L1、L2、Z2におけるアラルキル基が有し得る置換基の炭素数の範囲は、好ましくは12以下である。
たとえばアルキル基、シクロアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ドデシル基などの炭素数1〜20個の直鎖若しくは分岐状アルキル基、シクロアルキル基が好ましい。これらの基は更に置換基を有していても良い。
更に有し得る好ましい置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、好ましくは、炭素数12以下の置換基である。
上記アリールオキシエチル基の例としては、フェニルオキシエチル基、シクロヘキシルフェニルオキシエチル基等を挙げることができる。これらの基はさらに置換基を有していても良い。
上記アラルキルカルボニルオキシエチル基の例としては、ベンジルカルボニルオキシエチル基等を挙げることができる。これらの基はさらに置換基を有していても良い。
Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基,ニトロ基,アシル基,アシロキシ基,シクロアルキル基,アリール基、カルボキシル基,アルキルオキシカルボニル基,アルキルカルボニルオキシ基,又はアラルキル基を表す。好ましくは、水素原子、アルキル基。最も好ましくは、アルキル基(メチル基)を表す。
A2は、酸の作用により分解する基を含む基を表す。
Xとしてのアルコキシ基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数1〜8の上記アルコキシ基であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。
Xとしてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Xとしてのアシル基は、置換基を有していてもよく、例えば炭素数2〜8個のアシル基であって、具体的には、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を好ましく挙げることができる。
Xとしてのアシロキシ基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜8のアシロキシ基であり、例えば、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチルリオキシ基、バレリルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
Xとしてのシクロアルキル基は、置換基を有していてもよく、単環型でもよく、多環型でもよく、有橋式であってもよい。例えば、シクロアルキル基は橋かけ構造を有していてもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロブチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数5以上のビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を有する基を挙げることができ、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が、酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
Xとしてのアリール基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14であり、例えば、フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
Xとしてのアルキルオキシカルボニル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜8であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基を挙げることができる。
Xとしてのアルキルカルボニルオキシ基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数2〜8であり、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基を挙げることができる。
Xとしてのアラルキル基は、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜16のアラルキル基である、例えば、ベンジル基を挙げることができる。
Xとしてのアルキル基、アルコキシ基、アシル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アラルキル基が更に有していてもよい置換基としては、水酸基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基などが挙げられる。
A2は、3級のアルキル基又は3級のシクロアルキル基であることが好ましい。
脂環構造は、単環でも、多環でもよい。具体的には、炭素数5以上のモノシクロ、ビシクロ、トリシクロ、テトラシクロ構造等を挙げることができる。その炭素数は6〜30個が好ましく、特に炭素数7〜25個が好ましい。これらの脂環構造を有する炭化水素基は置換基を有していてもよい。
以下に脂環構造の例を示す。
R11は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基又はsec−ブチル基を表し、Zは、炭素原子とともに脂環式炭化水素基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R16は、各々独立に、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R12〜R14のうち少なくとも1つ、もしくはR15、R16のいずれかは脂環式炭化水素基を表す。
R17〜R21は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R17〜R21のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R19、R21のいずれかは炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。
R22〜R25は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜4個の、直鎖もしくは分岐のアルキル基又は脂環式炭化水素基を表し、但し、R22〜R25のうち少なくとも1つは脂環式炭化水素基を表す。また、R23とR24は、互いに結合して環を形成していてもよい。
また、上記アルキル基の更なる置換基としては、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アシル基、アシロキシ基、シアノ基、水酸基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等を挙げることができる。
ARは、アリール基を示す。
Rnは、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
ARとRnは互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を示す。
Rnにおけるシクロアルキル基は、炭素数3〜15のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカノイル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。
Rnにおけるアリール基としてはフェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
Rnとしての上記の基が有していてもよい、好ましい置換基としては、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アラルキルチオ基、チオフェンカルボニルオキシ基、チオフェンメチルカルボニルオキシ基、ピロリドン残基等のヘテロ環残基などが挙げられ、中でもアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、アシル基、アシルオキシ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基が好ましい。
Aにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Aにおけるアルキルオキシカルボニル基に含まれるアルキルとしては、上記Aにおけるアルキル基と同様のものがあげられる。
Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、又はアラルキル基を表し、一般式(A2)に於けるXと同様のものである。
A3aは、酸の作用により脱離しない炭化水素基を表す。
R2は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のペルフルオロ基を表す。
R3は、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アリール基、アルコキシ基又はアシル基を表す。
qは、0〜4の整数を表す。
Wは、酸の作用により分解しない基を表す。
樹脂(A)における一般式(A2)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、0〜90モル%が好ましく、より好ましくは5〜75モル%であり、特に好ましくは10〜60モル%である。
樹脂(A)は、更に一般式(A4)で表される繰返し単位を有していてもよく、膜質向上、未露光部の膜減り抑制等の観点から好ましい。一般式(4)で表される繰り返し単位の含有率は、それぞれの全繰り返し単位中、0〜50モル%であることが好ましく、より好ましくは0〜40モル%であり、特に好ましくは0〜30モル%である。
一般式(A1)で表される繰り返し単位に対応するモノマーは、THF、塩化メチレン等の溶媒中、ヒドロキシ置換スチレンモノマーとビニルエーテル化合物を、p−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジン塩等の酸性触媒存在下でアセタール化させること、または、二炭酸t−ブチルを用いてトリエチルアミン、ピリジン、DBU等の塩基性触媒存在下でt−Boc保護化する事により合成することができる。なお、市販のものを用いてもよい。
その中で、樹脂の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜200,000の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1,000〜100,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜50,000の範囲であり、最も好ましくは1,000〜25,000の範囲である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
アニオン重合法は、アルカリ金属又は有機アルカリ金属を重合開始剤として、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、−100〜90℃の温度で行なわれる。そして、共重合においては、モノマー類を反応系に逐次添加して重合することによりブロック共重合体が、また、各モノマー類の混合物を反応系に添加して重合することによりランダム共重合体が得られる。
上記重合開始剤のアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられ、有機アルカリ金属としては、上記アルカリ金属のアルキル化物、アリル化物およびアリール化物が使用することができ、具体的には、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、エチルナトリウム、リチウムビフェニル、リチウムナフタレン、リチウムトリフェニル、ナトリウムナフタレン、α−メチルスチレンナトリウムジアニオン、1、1−ジフェニルヘキシルリチウム、1、1−ジフェニル−3−メチルペンチルリチウム等を挙げることができる。
ラジカル重合法は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ化合物や、過酸化ベンゾイル、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、等の有機化酸化物のような公知のラジカル重合開始剤を用い、必要に応じて、1−ドデカンチオール等の公知の連鎖移動剤を併用して、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、有機溶媒中において、50〜200℃の温度で行なわれる。
有機溶媒としては、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環族炭化水素類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコール誘導体類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、アニソール、ヘキサメチルホスホルアミド等の通常アニオン重合において使用される有機溶媒を挙げることができ、これらは単独溶媒又は二種以上の混合溶媒として使用される。より好ましい溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、シクロヘキサノンが挙げられる。
樹脂(A’)は、エッチング耐性の観点から、脂環構造を有することが好ましい。脂環構造としては、前述の一般式(A2)におけるA2において例示したものと同様のものが挙げられる。
樹脂(A’)が有する酸分解性基としては、前述の一般式(A2)におけるA2の酸分解性基と同様のものが挙げられ、脂環構造を有する酸分解性基であることが好ましい。樹脂(A’)が有する酸分解性基を有する繰り返し単位は、例えば、前述の一般式(A2)において例示した繰り返し単位を挙げることができる。
酸分解性基を有する繰り返し単位の含有率は、樹脂(A’)中の全繰り返し単位に対し、20〜50mol%が好ましく、より好ましくは25〜45mol%である。
樹脂(A’)は、更に、ラクトン基、水酸基、シアノ基及びアルカリ可溶性基から選ばれる少なくとも1種類の基を有する繰り返し単位を有することが好ましい。
ラクトン基としては、ラクトン構造を有していればいずれでも用いることができるが、好ましくは5〜7員環ラクトン構造であり、5〜7員環ラクトン構造にビシクロ構造、スピロ構造を形成する形で他の環構造が縮環しているものが好ましい。下記一般式(LC1−1)〜(LC1−16)のいずれかで表されるラクトン構造を有する繰り返し単位を有することがより好ましい。また、ラクトン構造が主鎖に直接結合していてもよい。好ましいラクトン構造としては(LC1−1)、(LC1−4)、(LC1−5)、(LC1−6)、(LC1−13)、(LC1−14)であり、特定のラクトン構造を用いることでラインエッジラフネス、現像欠陥が良好になる。
Rb0は、水素原子、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。Rb0のアルキル基が有していてもよい好ましい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。Rb0のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。好ましくは、水素原子、メチル基、ヒドロキシメチル基、トリフルオロメチル基であり、水素原子、メチル基が特に好ましい。
Abは、単結合、アルキレン基、単環または多環の脂環炭化水素構造を有する2価の連結基、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はこれらを組み合わせた2価の連結基を表す。好ましくは、単結合、−Ab1−CO2−で表される2価の連結基である。
Ab1は、直鎖、分岐アルキレン基、単環または多環のシクロアルキレン基であり、好ましくはメチレン基、エチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンチレン基、ノルボルニレン基である。
Vは、一般式(LC1−1)〜(LC1−16)の内のいずれかで示される構造を有する基を表す。
R2c〜R4cは、各々独立に、水素原子、水酸基又はシアノ基を表す。ただし、R2c〜R4cの内の少なくとも1つは、水酸基又はシアノ基を表す。好ましくは、R2c〜R4cの内の1つ又は2つが、水酸基で、残りが水素原子である。一般式(VIIa)に於いて、更に好ましくは、R2c〜R4cの内の2つが、水酸基で、残りが水素原子である。
R1cは、水素原子、メチル基、トリフロロメチル基又はヒドロキメチル基を表す。
R2c〜R4cは、一般式(VIIa)〜(VIIc)に於ける、R2c〜R4cと同義である。
(1)塗布溶剤に対する溶解性、
(2)製膜性(ガラス転移点)、
(3)アルカリ現像性、
(4)膜べり(親疎水性、アルカリ可溶性基選択)、
(5)未露光部の基板への密着性、
(6)ドライエッチング耐性、
等の微調整が可能となる。
重合反応は窒素やアルゴンなど不活性ガス雰囲気下で行われることが好ましい。重合開始剤としては市販のラジカル開始剤(アゾ系開始剤、パーオキサイドなど)を用いて重合を開始させる。ラジカル開始剤としてはアゾ系開始剤が好ましく、エステル基、シアノ基、カルボキシル基を有するアゾ系開始剤が好ましい。好ましい開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート)などが挙げられる。所望により開始剤を追加、あるいは分割で添加し、反応終了後、溶剤に投入して粉体あるいは固形回収等の方法で所望のポリマーを回収する。反応の濃度は5〜50質量%であり、好ましくは10〜30質量%である。反応温度は、通常10℃〜150℃であり、好ましくは30℃〜120℃、さらに好ましくは60〜100℃である。
分散度(分子量分布)は、通常1〜3であり、好ましくは1〜2.6、更に好ましくは1〜2、特に好ましくは1.4〜1.7の範囲のものが使用される。分子量分布の小さいものほど、解像度、レジスト形状が優れ、且つレジストパターンの側壁がスムーズであり、ラフネス性に優れる。
樹脂(A)の添加量は、総量として、ポジ型レジスト組成物の全固形分に対し、通常10〜99質量%であり、好ましくは20〜99質量%であり、特に好ましくは30〜99質量%である。
本発明のポジ型レジスト組成物は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」ともいう)を含有する。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている、KrFエキシマレーザー光、電子線、EUVなどの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
このような酸発生剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o-ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができ、オキシムスルホネートまたはジアゾジスルホンであることがより好ましい。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。
R201、R202及びR203としての有機基の炭素数は、一般的に1〜30、好ましくは1〜20である。
また、R201〜R203のうち2つが結合して環構造を形成してもよく、環内に酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合、カルボニル基を含んでいてもよい。R201〜R203の内の2つが結合して形成する基としては、アルキレン基(例えば、ブチレン基、ペンチレン基)を挙げることができる。
Z-は、非求核性アニオンを表す。
化合物(ZI−2)は、式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す化合物である。ここで芳香環とは、ヘテロ原子を含有する芳香族環も包含するものである。
2−オキソシクロアルキル基は、好ましくは、上記のシクロアルキル基の2位に>C=Oを有する基を挙げることができる。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、各々独立に、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R208、R209及びR210は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
酸発生剤として好ましい、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(スルホン酸発生剤ともいう)は、KrFエキシマレーザー光、電子線、EUVなどの活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物であり、たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o-ニトロベンジルスルホネートなどが挙げられる。
低在波の残存の観点において、より好ましくは、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、さらに好ましくは、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホンを挙げることができる。
スルホン酸発生剤は、特開2002−27806号に記載の合成方法など公知の方法により合成することができる。
また、酸発生剤のは1種類を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、酸発生剤として、活性光線又は放射線の照射によりアリールスルホン酸を発生する化合物と、活性光線又は放射線の照射によりアルキルスルホン酸を発生する化合物を併用してもよい。
酸発生剤として、活性光線又は放射線の照射により、カルボン酸を発生する化合物(カルボン酸発生剤ともいう)を使用してもよい。
カルボン酸発生剤としては下記一般式(C)で表される化合物が好ましい。
アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基が有してもよい置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
アリール基が有してもよい置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、t-アミル基、オクチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい置換基の例としては、上記R21がアルキル基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
アリール基の置換基の例としては、上記R21がアリール基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
尚、式(C)のカチオン部の2つ以上が、単結合又は連結基(例えば、−S−、−O−など)により結合し、式(C)のカチオン部を複数有するカチオン構造を形成してもよい。
カルボン酸発生剤は、特開2002−27806号に記載の合成方法など公知の方法により合成することができる。
スルホン酸発生剤(B)及びカルボン酸発生剤(C)を併用する場合は、C/B(質量比)は、通常99.9/0.1〜50/50、好ましくは99/1〜60/40、特に好ましくは98/2〜70/30である。
本発明のポジ型レジスト組成物は有機塩基性化合物を含有することが好ましい。有機塩基性化合物は、好ましくはフェノールよりも塩基性の強い化合物である。有機塩基性化合物の分子量は通常100〜900、好ましくは150〜800、より好ましくは200〜700である。また、特に含窒素塩基性化合物が好ましい。
好ましい含窒素塩基性化合物は、好ましい化学的環境として、下記式(CI)〜(CV)の構造を有する化合物である。式(CII)〜(CV)は、環構造の一部であってもよい。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
これらの中では、特に炭素数1〜8のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-(n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
本発明においては、界面活性剤を用いることができ、製膜性、パターンの密着性、現像欠陥低減等の観点から好ましい。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)、PF6320(OMNOVA社製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
本発明のポジ型レジスト組成物は、感度、解像度、ラインエッジラフネスの点で、プロトンアクセプター性官能基を有し、且つ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物(以下、「化合物(PA)」ともいう)を含有することが好ましい。
Q−A−(X)n−B−R (PA−1)
一般式(PA−I)中、
Qは、スルホ基(−SO3H)、又はカルボキシル基(−CO2H)を表す。
Aは、2価の連結基を表す。
Xは、−SO2−又は−CO−を表す。
nは、0又は1を表す。
Bは、単結合、酸素原子又は−N(Rx)−を表す。Rxは、水素原子又は1価の有機基を表す。
Rは、プロトンアクセプター性官能基を有する1価の有機基又はアンモニウム基を有する1価の有機基を表す。
更にはパーフルオロアルキレン基が好ましく、パーフロロエチレン基、パーフロロプロピレン基、パーフロロブチレン基がより好ましい。
Rxにおけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜20の直鎖及び分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。
なお、置換基を有するアルキル基として、特に直鎖又は分岐アルキル基にシクロアルキル基が置換した基(例えば、アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、シクロヘキシルエチル基、カンファー残基など)を挙げることができる。
Rxにおけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
Rxにおけるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Rxにおけるアラルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
Rxにおけるアルケニル基としては、置換基を有していてもよく、例えば、Rxとして挙げたアルキル基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。
アンモニウム基の好ましい部分構造として、例えば、三級アンモニウム、二級アンモニウム、一級アンモニウム、ピリジニウム、イミダゾリニウム、ピラジニウム構造などを挙げることが出来る。
このような構造を含む基として、好ましい炭素数は4〜30であり、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基などを挙げることができる。
Rにおけるプロトンアクセプター性官能基又はアンモニウム基を含むアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基に於けるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基は、Rxとして挙げたアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基と同様のものである。
単環式構造としては、窒素原子を含む4員環、5員環、6員環、7員環、8員環等を挙げることができる。多環式構造としては、2又は3以上の単環式構造の組み合わせから成る構造を挙げることができる。単環式構造、多環式構造は、置換基を有していてもよく、例えば、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜15)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜15)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜15)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜20)などが好ましい。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基としてに1又は2のアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)を挙げることができる。
Q1及びQ2は、各々独立に、1価の有機基を表す。但し、Q1及びQ2のいずれか一方は、プロトンアクセプター性官能基を有する。Q1とQ2は、互いに結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有してもよい。
X1及びX2は、各々独立に、−CO−又は−SO2−を表す。
Q1、Q2におけるアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数1〜30の直鎖及び分岐アルキル基であり、アルキル鎖中に酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有していてもよい。具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−オクタデシル基などの直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基などの分岐アルキル基を挙げることができる。
Q1、Q2におけるシクロアルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、環内に酸素原子、窒素原子を有していてもよい。具体的には、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などを挙げることができる。
Q1、Q2におけるアリール基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数6〜14のアリール基であり、例えばフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
Q1、Q2におけるアラルキル基としては、置換基を有していてもよく、好ましくは炭素数7〜20のアラルキル基が挙げられ、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基が挙げられる。
Q1、Q2におけるアルケニル基としては、置換基を有していてもよく、上記アルキル基の任意の位置に2重結合を有する基が挙げられる。
上記各基が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシ基、カルボニル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20)、アミノアシル基(好ましくは炭素数2〜10)などが挙げられる。アリール基、シクロアルキル基などにおける環状構造については、置換基としては更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を挙げることができる。アミノアシル基については、置換基として更にアルキル基(好ましくは炭素数1〜10)を挙げることができる。置換基を有するアルキル基として、例えば、パーフロロメチル基、パーフロロエチル基、パーフロロプロピル基、パーフロロブチル基などのパーフルオロアルキル基を挙げることができる。
Q1及びQ3は、各々独立に、1価の有機基を表す。但し、Q1及びQ3のいずれか一方は、プロトンアクセプター性官能基を有する。Q1とQ3は、互いに結合して環を形成し、形成された環がプロトンアクセプター性官能基を有していてもよい。
X1、X2及びX3は、各々独立に、−CO−又は−SO2−を表す。
Aは、2価の連結基を表す。
Bは、単結合、酸素原子又は−N(Qx)−を表す。
Qxは、水素原子又は1価の有機基を表す。
Bが、−N(Qx)−の時、Q3とQxが互いに結合して環を形成してもよい。
nは、0又は1を表す。
Q3の有機基としては、一般式(PA−II)に於けるQ1、Q2の有機基と同様のものを挙げることができる。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表し、具体的には上記一般式(ZI)におけるR201〜R203と同様のものが挙げられる。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは-COOH部位の水素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
R204及びR205は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、具体的には上記一般式(ZII)におけるR204及びR205と同様のものが挙げられる。
X-は、一般式(PA−I)で示される化合物の−SO3H部位若しくは-COOH部位の水素原子がとれたスルホン酸アニオン若しくはカルボン酸アニオン、又は一般式(PA−II)若しくは(PA−III)で表される化合物のアニオンを表す。
一般式(PA−1)で表される化合物は、プロトンアクセプター性官能基とともにスルホ基又はカルボキシル基を有することにより、化合物(PA)に比べてプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物である。
一般式(PA−2)で表される化合物は、プロトンアクセプター性官能基とともに有機スルホニルイミノ基若しくは有機カルボニルイミノ基を有することにより、化合物(PA)に比べてプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物である。
本発明に於いて、アクセプター性が低下するとは、プロトンアクセプター官能基を有する化合物とプロトンからプロトン付加体である非共有結合錯体が生成する時、その化学平衡に於ける平衡定数が減少することを意味する。
プロトンアクセプター性は、pH測定を行うことによって確認することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
本発明のポジ型レジスト組成物は添加剤として酸化防止剤を使用してもよい。
酸化防止剤とは、有機材料が酸素の存在下で酸化されることを防ぐ為のものである。酸化防止剤としては、一般に使用されているプラスチック等の酸化防止に効果があるものであれば特に限定するものではなく、例えば、フェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤、硫黄含有酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミン−アルデヒド縮合物からなる酸化防止剤、アミン−ケトン縮合物からなる酸化防止剤等が挙げられる。なお、これらの酸化防止剤のうち、レジストの機能を低下させずに本発明の効果を発現させるためには、酸化防止剤としてのフェノール系酸化防止剤、有機酸誘導体からなる酸化防止剤を用いることが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物は、上記各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全レジスト成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートまたはプロピレングリコールモノメチルエーテルを含む溶剤を用いることが好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとを含有する混合溶剤を用いることがより好ましい。
また、必要に応じて、レジストの上層に反射防止膜を用いることが出来る。
反射防止膜としては、たとえば、AZエレクトロニックマテリアルズ(株)製AQUATAR−II、AQUATAR-III、AQUATAR-VIIなどが挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、基板依存性が低く、特にSiN(シリコン窒化膜)、SiON等の塩基性基板、BPSG(ホウ素−リン−シリケートガラス)などの絶縁膜やTiN(チタンナイトライド)の膜を設けた基板であっても、反射防止膜等を設けずに基板上に直接レジスト膜を形成した場合であっても好適に使用することが出来る。
本発明のパターン形成方法は、塩基性基板上にレジスト膜を(直接)形成して行うことが好ましい。
これらの現像液の中で好ましくは第四級アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
アルカリ現像液のpHは通常10〜15である。
下記実施例で使用した樹脂(A)の構造は前記したものであり、組成比(モル比)、重量平均分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)は下記のとおりである。
下記表に示す、
(N)ジアゾ基及び酸基を少なくとも1つずつ有する化合物: 下記各表に示す量
樹脂: 下記各表に示す量
酸発生剤: 0.03g
塩基性化合物または化合物(PA): 0.003g
界面活性剤: 0.001g
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGMEA/PGME,質量比8/2)14gに溶解させ、得られた溶液を0.1μm孔径のメンブレンフィルターで精密ろ過して、レジスト溶液を得た。
但し、化合物(PA)(プロトンアクセプター基含有化合物)と塩基性化合物の併用時には、プロトンアクセプター基含有化合物:0.0015g、塩基性化合物:0.0015gとした。
なお、合成例においてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液として得た樹脂を用いたレジストについては、樹脂の固形分換算で0.966g分の樹脂溶液を用い、最終的なレジスト液中の溶媒の組成比が、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGMEA/PGME)=8/2(質量比)となるように、加える溶媒量を調節した。
8インチSiN(100nm)ウェハー上に、東京エレクトロン製スピンコーターACT8を用いて、ヘキサメチルジシラザン処理を施し、つづいて、上記で得られたレジスト溶液を塗布し、120℃、60秒ベークして平均膜厚420nmの膜を得た。
得られたレジスト膜に、KrFエキシマレーザースキャナー(ASML製PAS5500/850C、波長248nm、NA=0.70、Sigma=0.80)を用いて、パターン露光した。照射後に130℃、60秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間現像した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
〔感度〕
得られたパターンを走査型電子顕微鏡(日立社製S−9260)により線幅を観察し、0.15μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の照射エネルギー(mJ/cm2)を感度とした。
〔プロファイル形状〕
上記で得られた0.15μmライン(ライン:スペース=1:1)パターンのプロファイルを断面SEMによって観察し、下記の3段階評価を行った。
1:裾引き形状がなく、矩形であった場合
2:やや裾引き形状が観察されるが、概ね矩形であった場合
3:明らかに裾引き形状であった場合
W−1:フッ素系界面活性剤、PF6320(OMNOVA社製)
W−2:フッ素/シリコン系界面活性剤、メガファックR08(大日本インキ化学工業(株)製)
W−3:シリコン系界面活性剤、シロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)
調製したレジスト溶液をヘキサメチルジシラザン処理を施した6インチSiN(100nm)ウエハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いて塗布し、120℃、60秒ベークして平均膜厚300nmの膜を得た。
このレジスト膜に対し、電子線描画装置((株)日立製作所製HL750、加速電圧50KeV)を用いて電子線照射を行った。照射後に130℃、60秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間現像した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
〔感度〕
得られたパターンを走査型電子顕微鏡(日立社製S−9260)により線幅を観察し、0.15μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の照射エネルギー(μC/cm2)をを感度とした。
〔プロファイル形状〕
上記で得られた0.15μmライン(ライン:スペース=1:1)パターンのプロファイルを断面SEMによって観察し、下記の3段階評価を行った。
1:裾引き形状がなく、矩形であった場合
2:やや裾引き形状が観察されるが、概ね矩形であった場合
3:明らかに裾引き形状であった場合
調製したレジスト溶液をヘキサメチルジシラザン処理を施した6インチSiN(100nm)ウエハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いて塗布し、120℃、60秒ベークして平均膜厚150nmの膜を得た。得られたレジスト膜にEUV光(波長13nm:リソテックジャパン社製、EUVES)を用いて、露光量を0〜20.0mJの範囲で0.5mJづつ変えながら露光を行い、さらに130℃、90秒ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて現像し、各露光量での溶解速度を測定し、感度曲線を得た。
〔感度〕
この感度曲線において、レジストの溶解速度が飽和するときの露光量(mJ/cm2)を感度とした。
〔プロファイル形状〕
0.10μmライン(ライン:スペース=1:1)パターンのプロファイルを断面SEMによって観察し、下記の3段階評価を行った。
1:裾引き形状がなく、矩形であった場合
2:やや裾引き形状が観察されるが、概ね矩形であった場合
3:明らかに裾引き形状であった場合
下記表に示す、
(N)ジアゾ基及び酸基を少なくとも1つずつ有する化合物: 下記表に示す量
樹脂: 下記表に示す量
酸発生剤: 0.03g
塩基性化合物、または、化合物(PA): 0.003g
界面活性剤: 0.001g
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGMEA/PGME,質量比8/2)19gに溶解させ、得られた溶液を0.1μm孔径のポリエチレンフィルターで精密ろ過して、レジスト溶液を得た。
但し、プロトンアクセプター基含有化合物と塩基性化合物の併用時には、プロトンアクセプター基含有化合物:0.0015g、塩基性化合物:0.0015gとした。
得られたパターンを走査型電子顕微鏡(日立社製S−9260)により線幅を観察し、0.12μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の照射エネルギー(mJ/cm2)を感度とした。
〔プロファイル形状〕
上記で得られた0.12μmライン(ライン:スペース=1:1)パターンのを断面SEMによって観察し、下記の3段階評価を行なった。
1:裾引き形状がなく、矩形であった場合
2:やや裾引き形状が観察されるが、概ね矩形であった場合
3:明らかに裾引き形状であった場合
Claims (11)
- ジアゾ基および酸基を少なくとも1つずつ有する化合物(N)を含有することを特徴とする化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 化合物(N)の酸基が、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基又はボロン酸基であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 化合物(N)の酸基が、カルボン酸基又はスルホン酸基であることを特徴とする請求項1に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 化合物(N)が芳香環を少なくとも1つ含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 化合物(N)が、芳香環にジアゾ基及び酸基の少なくとも一方が直結している構造を有することを特徴とする請求項4に記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- さらに、(A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂、及び(B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物、を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- (A)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解性が増大する樹脂が、一般式(A1)または(A2)で表される繰り返し単位を少なくとも1種含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
nは0〜5の整数を示す。mは0〜5の整数を示す。但しm+n≦5である。
A1は、水素原子、または、酸の作用により分解する基を含む基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
S1は、任意の置換基を表し、複数ある場合は同じでも異なっていてもよい。
一般式(A2)において、
Xは、水素原子、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基、シクロアルキル基、アリール基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基又はアラルキル基を表す。
A2は酸の作用により分解する基を含む基を表す。 - (B)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物が、オキシムスルホネートまたはジアゾジスルホンであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- さらに、プロトンアクセプター性官能基を有し、かつ、活性光線又は放射線の照射により分解してプロトンアクセプター性が低下、消失、又はプロトンアクセプター性から酸性に変化した化合物を発生する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の化学増幅型ポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、露光、現像する工程を有することを特徴とするパターン形成方法。
- レジスト膜が塩基性基板上に形成されていることを特徴とする、請求項10に記載のパターン形成方法。
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