JP2010133079A - マンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法 - Google Patents

マンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マンホール内に異常高水位が発生する虞が低減されたマンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法を提供する。
【解決手段】マンホールに流入し貯留された水の水位を水位計により検出し(SA1)、水位が所定のポンプ起動水位に達していない場合であっても(SA2;N)、通信部が上流側のマンホールポンプ装置のポンプの起動制御情報を受信すると(SA4;Y)、制御部は水位計による検出水位と、上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて予測水位を算出し(SA5)、予測水位がポンプ起動水位以上であると(SA6;Y)、ポンプ起動水位より低い水位でポンプを起動する(SA3)。
【選択図】図5

Description

本発明は、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法に関する。
マンホールポンプ装置90は、図9に示すように、流入管91aから流入した汚水や雨水等の水を貯留するマンホール92と、マンホール92に貯留された水を流出管91bに圧送する複数のポンプ93a,93bと、マンホール92に貯留された水の水位を計測する水位計94と、水位計94で計測された水位が所定のポンプ起動水位HWLに達するとポンプ93a、または、ポンプ93bを起動し、所定のポンプ停止水位LLWLに達するとポンプ93a、または、ポンプ93bを停止する制御装置95を備えて構成されている。このようなマンホールポンプ装置90は、地中に埋設された管を介して所定の間隔で接続され、各マンホールポンプ装置には、上流のマンホールポンプ装置からの水のみならず近隣の住居、工場等からも汚水や雨水等の水が流入するように構成されている。
例えば、図10に示すように、マンホールポンプ装置90aには、上流側の複数のマンホールポンプ装置90b,90c,90dから流入する水のみならず、近隣の住居96a,96b,96c等からも汚水や雨水等の水が流入するため、上流側のマンホールポンプ装置90b,90c,90dに対して下流側のマンホールポンプ装置90aは、マンホール92の貯留容量およびポンプ93の排出量が多くなるように設計されている。
特開平7−18728号公報
しかし、設計時の住居等からの水の想定流入量より、実際の流入量が多いことがあり、下流側のマンホールポンプの貯留容量が十分でない場合や、下流側のポンプの排出量が十分でない場合がある。
また、雨水が流入する合流方式の場合や、雨水と汚水を分流する方式であっても、不明水として雨水が汚水に混ざる場合、集中豪雨等の時に一時的に流入量が増大する場合がある。
このような場合に、下流側のマンホールポンプ装置で、水位がポンプ起動水位に達するのを待ってからポンプを起動すると、流入する水量に対して排水が間に合わず、マンホール内が異常高水位になる虞がある。
マンホール内が異常高水位になった場合は、当該マンホールポンプ装置の維持管理担当者に公衆回線や無線等を通じて異常警報の報知がされ、上流側のマンホールポンプ装置のポンプを停止して、下流側のマンホールポンプ装置から水が溢れるのを回避するための作業等が必要であり煩雑であった。
本発明は、マンホール内に異常高水位が発生する虞が低減されたマンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明によるマンホールポンプ装置の制御装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出し、前記水位計による検出水位と、上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて算出した予測水位が前記ポンプ起動水位以上になるときに、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、水位計による検出水位と、上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて算出した予測水位が前記ポンプ起動水位以上になるときに、マンホール内の水位がポンプの起動水位に達していなくてもポンプを起動し、マンホール内に貯留された水を排出することで、実質的にマンホール内の貯留容量を増やすことができる。従って、設計時の住居等からの水の想定流入量より実際の流入量が多く、下流側のマンホールの貯留容量が十分でない場合や、下流側のポンプの排出量が十分でない場合や、集中豪雨等の突発的に水の流入量が増大する場合でも、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一特徴構成に加えて、前記制御部は、前記水位計による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度が予め設定された第一閾値以上となるときに、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、水位の上昇速度を算出し、当該上昇速度が第一閾値以上である場合に、例えば集中豪雨等が発生し突発的に水の流入量が増大していたり、マンホールポンプ装置に流入する近隣の住居等からの水の量が想定した水量より多くなっていると判定して、所定の起動水位より低い水位でポンプを起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一または第二特徴構成に加えて、前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置の水位上昇速度が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、上流側の水位上昇速度が第二閾値以上である場合、当該上流側のマンホールポンプ装置に流入する水の量が多くなっていると判定でき、下流側のマンホールポンプ装置に流入する水の量が増加することが予測できる。従って、このような場合に、所定の起動水位より低い水位でポンプを起動することで、低水位での不要なポンプの起動による発熱等の不都合な状態を回避しながらも、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避できるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載したとおり、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、前記制御部は、前記水位計による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、水位の上昇速度が予め設定された第一閾値以上である場合に、通常より多くの水が流入する状態であると判定でき、そのような場合に上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載したとおり、上述の第四特徴構成に加えて、前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置の水位上昇速度が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、水位の上昇速度が予め設定された第一閾値以上である場合に、通常より多くの水が流入する状態であると判定でき、そのような場合に上流側のマンホールポンプ装置の水位上昇速度が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、前記制御部に計時部を備え、前記制御部は前記計時部により計時された時刻が予め設定された時間帯に含まれ、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、計時部により計時された時刻が、予め朝方や夕方から夜間にかけての時間帯、土,日曜日や祝日等の曜日、週、月、さらには、梅雨のように一年の間でも雨水が多くなりなりやすい季節等のマンホールポンプ装置へ流入する水の量が多くなりやすい時間帯に含まれるときに、上流側のポンプが起動されていることを検出すると、所定の起動水位より低い水位でポンプを起動することで、低水位での不要なポンプの起動を適切に回避しながら、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避できるようになる。
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載したとおり、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、前記制御部に計時部と、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動した時間帯を学習する学習部を備え、前記制御部は前記計時部により計時された時刻が前記学習部で学習された時間帯に含まれ、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、所定のポンプ起動水位より低い水位でポンプが起動制御された時間帯、つまり、朝方や夕方から夜間にかけての時間帯、土,日曜日や祝日等の曜日、週、月、さらには、梅雨のように一年の間でも雨水が多くなりなりやすい季節等のマンホールポンプ装置に流入する水の量が多いと判断される時間帯が学習部で学習され、計時部で計時される時刻が学習の結果得られた時間帯に含まれるときに、上流側のポンプが起動されていることを検出すると、所定の起動水位より低い水位でポンプを起動することで、低水位での不要なポンプの起動を適切に回避しながら、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避できるようになる。
同第八の特徴構成は、同請求項8に記載したとおり、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、前記制御部は、前記マンホールポンプ装置の設置箇所近傍の降雨量を計測する雨量計を備え、前記雨量計による単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、制御部に備えた雨量計が計測する単位時間当たりの降雨量が、予め設定された第一閾値以上である場合に、通常より多くの水が流入する状態であると判定でき、そのような場合に上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
同第九の特徴構成は、同請求項9に記載したとおり、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置に備えた雨量計によって計測された単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第二閾値以上であり、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている点にある。
上述の構成によれば、制御部に備えた雨量計が計測する単位時間当たりの降雨量が、予め設定された第一閾値以上である場合に、通常より多くの水が流入する状態であると判定でき、そのような場合に上流側のマンホールポンプ装置に備えた雨量計によって計測された単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第二閾値以上であり、上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
本発明によるマンホールポンプ装置の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項10に記載した通り、上述の第一から第九の何れかの特徴構成を備えたマンホールポンプ装置の制御装置を備えた点にある。
本発明によるマンホールポンプ装置の運転方法の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項11に記載した通り、流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の運転方法であって、前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出し、前記水位計による検出水位と、上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて算出した予測水位が前記ポンプ起動水位以上になるときに、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動する点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、マンホール内に異常高水位が発生する虞が低減されたマンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法を提供することができるようになった。
以下に、本発明によるマンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法を説明する。図1に示すように、マンホールポンプ装置10は、流入管11aから流入した汚水や雨水等の水を貯留するマンホール12と、マンホール12に貯留された水を流出管11bに圧送するポンプ13と、マンホール12に貯留された水の水位を計測する水位計14と、水位計14から信号に基づいてポンプ13を制御する制御装置20を備えている。
制御装置20はマンホールポンプ装置10の近傍に設けられた制御盤装置200に収容された制御盤に組み込まれている。
なお、マンホールポンプ装置10には、故障やメンテナンス等の為にポンプ13は2台併設され、通常、交互運転するように設定されている。
水位計14は、投込圧力式や気泡式の水位計が用いられ、マンホール12の底部に設置されて、マンホール12に貯留される水の水位を連続的に検出するように構成されている。さらに、水位計14の故障に備えバックアップ用のフロート式の水位計15が異常高水位となる高さに設置され、水位計14及び水位計15で異常高水位を検出するように構成されている。
図2に示すように、制御装置20には制御部21と通信部22を備えている。
制御部21は、図示しないCPUと、前記CPUで実行されるポンプ13の起動制御、停止制御等の各種制御プログラムが格納されたROMと、ワーキングエリアとして使用されるRAMと、水位計14により計測された水位やポンプ故障信号等の制御情報を入力し、ポンプを起動する制御信号等を出力する入出力回路を備えている。
制御部21は、マンホール12内の水位が所定の起動水位HWLまで上昇したことを水位計14で検出すると、起動信号を出力しポンプ13を起動し、マンホール12内の水位が所定の貯留下端水位LWLまで低下したことを水位計14で検出すると、内部に備えたタイマーにより所定時間駆動した後停止信号を出力し、停止水位LLWLでポンプ13の運転を停止するように構成されている。
よって、ポンプ13は、マンホール12内の水位がポンプ起動水位HWLに達して起動すると、水位が停止水位LLWLに達するまで流出管11bへと圧送することとなる。また、タイマーを用いずにマンホール12内の水位が所定の貯留下端水位LWL、または、停止水位LLWLまで低下したことを水位計14で検出すると、ポンプ13の運転を停止するように構成してもよい。
しかし、ポンプ13によるマンホール12に貯留された水の単位時間あたりの圧送排出量より、マンホール12への水の単位時間当たりの流入量が多い場合には、ポンプ13を起動しても水位が上昇してしまうことがあり、マンホール12から水が溢れる虞があるので、異常高水位HHWLを設け、制御部21は、マンホール12内の水位が異常高水位HHWLに達したことを水位計14及び水位計15で検出すると、異常発生信号を通信部22に出力するように構成されている。
図3に示すように、マンホールポンプ装置10の制御装置20に備えられた通信部22は、上流側のマンホールポンプ装置40及び下流側のマンホールポンプ装置50に備えられた通信部、或いは各マンホールポンプ装置を集中管理する管理センター52等の外部装置との間で、制御部21により制御されるポンプ13の運転・停止及び運転時間、故障発生等の稼働状況や、異常水位の発生等の制御情報を送受信するように構成されている。
通信部22は、データ回線網、携帯電話網、一般電話回線網等の公衆回線網、或いは小エリア無線等のローカル通信媒体等に対応する通信端末で構成することができる。
図3では、各マンホール装置40,50間の通信が小電力無線ネットワーク54用の通信端末で行なわれ、各通信端末を介して得られた制御情報を統括する通信端末が設置されたマンホールポンプ装置10に、外部装置と通信する通信装置が設置されている。当該通信装置は、携帯電話回線網55用の通信装置で構成され、基地局53を介して管理センター52と通信が行なわれる例を示している。
管理センター52では、地域毎に設置された各マンホールポンプ装置10,40,50の可動状況を集中管理し、故障、溢水等の事故の発生を検知すると、最寄りの管理事務所に発報するように構成されている。
制御部21は、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置40に備えたポンプが起動されていることを検出し、水位計14による検出水位PLと、前記上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて算出した予測水位VLがポンプ起動水位HWL以上になるときに、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動するように構成されている。
つまり、上流側に隣接するマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて、前記上流側のポンプから流入することにより上昇する予測水位がポンプ起動水位HWL以上になるときに、すなわち、マンホールポンプ装置40のポンプ起動水位と停止水位の間の容積に相当する水が流入することによるマンホールポンプ装置10の水位上昇量を算出し、この水位上昇量を検出水位PLに加えた予測水位がポンプ起動水位HWL以上になるときに、事前に下流側のポンプ13を起動してマンホール12内に貯留された水を排出することで、実質的に下流側のマンホール12内の貯留容量を増やすことができる。
従って、マンホールポンプ装置12を設置した時点における設計値である近隣の住居等からの水の想定流入量より実際の流入量が多くなり、下流側のマンホール12の貯留容量が十分でない場合や、下流側のポンプ13の排出量が十分でない場合や集中豪雨等の突発的に雨水の流入量が増大するような水の流入量が増大する場合でも、異常高水位の発生及びマンホール12からの汚水や雨水等の水の溢れの発生の虞を低減できるようになる。
本発明によるマンホールポンプ装置10の起動制御及び運転方法について、図4及び図5に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、上流側のマンホールポンプ装置40及び近隣の住居60から流入管11aを介してマンホール12に流入し貯留された水の水位PLが水位計14により連続的に検出され(SA1)、制御部21は、水位PLが所定のポンプ起動水位HWLに達しているか否かを判断する(SA2)。
水位PLが所定のポンプ起動水位HWLに達していれば(SA2;YES)、制御部21はポンプ13を起動し(SA3)、マンホール12内に貯留された水を流出管11bに圧送する。
水位PLが所定のポンプ起動水位HWLに達していない場合であっても(SA2;NO)、通信部22が上流側のマンホールポンプ装置40のポンプ43の起動制御情報を受信すると(SA4;YES)、水位計14による検出水位と、上流側のポンプ43が起動することにより流入が予測される水の量、すなわち、ポンプ43により送出される水の量に基づいて予測水位VLを算出し(SA5)、予測水位VLがポンプ起動水位HWL以上であると(SA6;YES)、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する(SA3)。算出した予測水位VLがポンプ起動水位HWLに達していなければ(SA6;NO)、ポンプ13を起動しない。なお、ステップSA4とステップSA5の順序は上記に限定されるものではなく、ステップSA5の後にステップSA4の処理を行ってもよい。
次に、マンホールポンプ装置10のポンプ13の停止制御について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
水位計14によりマンホール12に貯留された流入管11aから流入した水の水位が連続的に検出され(SB1)、制御部21へ入力される。制御部21は、水位計14で検出された水位が所定の貯留下端水位LWLに達しているか否かを判断する(SB2)。
前記水位計14で検出された水位が所定の貯留下端水位LWLに達していれば(SC2;YES)、制御部21はタイマーを所定時間セットし(SB3)、タイマーがカウントアップすると(SB4;YES)、ポンプ13を停止する(SB5)。
以下、本発明によるマンホールポンプ装置の制御装置、マンホールポンプ装置及びマンホールポンプ装置の運転方法の別実施形態について説明する。
制御部21が算出した水位PLの上昇速度v1が予め設定された第一閾値以上となる場合、または、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置40の水位上昇速度v2が予め設定された第二閾値以上であることを検出した場合、或いは、双方が同時に満たされる場合に、制御部21が、当該上流側のポンプ43が起動されたことを検出し、水位計14による検出水位PLと、上流側のポンプ43から流入を予測した水の量に基づいて予測水位VLを算出し、当該予測水位VLがポンプ起動水位HWL以上になるときに、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動するように制御してもよい。
水位PLの上昇速度v1を算出し、当該上昇速度v1が第一閾値以上である場合は、集中豪雨等により突発的に雨水等の水の流入量が増加し、或いは、マンホールポンプ装置10に流入する近隣の住居等からの水の量が想定した水量より多くなっていると判断して、起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動するのである。
同様に、上流側の水位上昇速度v2が第二閾値以上である場合は、上流側のマンホールポンプ装置40に流入する水の量が多くなり、下流側のマンホールポンプ装置10に流入する水の流入量も増加することが予測できるので、その場合に、所定の起動水位HWLより低い水位でポンプを起動するのである。
さらに、制御部21は、計時部23を備え、計時部23により計時された時刻が予め制御盤で設定された時間帯に含まれるときを条件に、上述した起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する制御を実行するように構成してもよい。
住宅街では、朝方や夕方から夜間にかけての時間帯に生活排水が増加し、工場地帯では、土曜日、日曜日、祝日等の休日に排水量が減少し、平日に排水量が増加する等の傾向があるため、その地域特性に注目して、計時部23により計時された時刻が前記時間帯に含まれるときに、上流側のポンプが起動した際に上述した起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する制御を実行するのである。
このように、水の流入量が増加すると予測される時間帯に上述した起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する制御を実行するように構成すると、不必要に低水位でポンプ13を起動することによる発熱によるポンプの劣化を効果的に抑制しながらも、異常水位に上昇する事態を回避することができる。
さらには、季節変動による汚水や雨水等の水の流入量の増減を加味すべく、計時部23により季節等を判定し、予め設定された季節情報や、過去の降雨量データに基づいて設定された日時データに基づいて、水の流入量が増加すると予測される時間帯に上述した起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する制御を実行するように構成すれば、梅雨時期や台風到来時期に対応できるようになる。
上述した別実施形態を組み込んだマンホールポンプ装置10のポンプ13の運転方法について、図7に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、上流側のマンホールポンプ装置40からの水及び近隣の住居60から流入管11aを介してマンホール12に流入し貯留された水の水位PLが水位計14により連続的に検出され(SC1)、制御部21は検出された水位PLから水位上昇速度v1を演算する(SC2)。次に、制御部21は、水位PLが所定のポンプ起動水位HWLに達しているか否かを判断する(SC3)。
水位PLが所定のポンプ起動水位HWLに達していれば(SC3;YES)、制御部21はポンプ13を起動し(SC4)、マンホール12内に貯留された水を流出管11bに圧送する。
水位PLが所定のポンプ起動水位HWLに達していない場合(SC3;NO)、制御部21は、計時部23により計時された現在時刻が予め設定された時間帯に含まれるか否かを判断する(SC5)。当該時刻が予め設定され時間帯に含まれるのであれば(SC5;YES)、演算された水位上昇速度v1が第一閾値以上であるか否かを判断する(SC6)。
水位上昇速度v1が第一閾値以上であるときに(SC6;YES)、通信部22が上流側のマンホールポンプ装置40のポンプ43の起動制御情報及び上流側のマンホール42の水位上昇速度v2の情報を受信すると(SC7;YES)、水位上昇速度v2が第二閾値以上であるか否かを判断する(SC8)。水位上昇速度v2が第二閾値以上であれば(SC8;YES)、水位計14による検出水位と、上流側のポンプ43が起動することにより流入が予測される水の量に基づいて予測水位VLを算出し(SC9)、予測水位VLがポンプ起動水位HWL以上であると(SC10;YES)、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する(SC4)。
制御部21は、計時部23で計時された時間帯が予め設定された時間帯に含まれない場合や(SC5;NO)、前記時間帯が予め設定された時間帯に含まれるときでも(SC5;YES)、マンホール12の水位上昇速度v1が第一閾値に達していない場合や(SC6;NO)、マンホール12の水位上昇速度v1が第一閾値以上であっても、通信部22が上流側のマンホールポンプ装置40のポンプ43の起動制御情報を受信しない場合や(SC4;NO)、通信部22が上流側のマンホールポンプ装置40のポンプ43の起動制御情報を受信しても(SC7;YES)、上流側のマンホールポンプ装置40に備えた水位計44で検出され、マンホールポンプ装置40の近傍に設けられた制御盤装置300に収容された制御盤に組み込まれている制御装置30で演算された水位上昇速度v2が第二閾値に達していない場合や(SC8;NO)、上流側の水位上昇速度v2が第二閾値以上であっても(SC8;YES)、算出した予測水位VLがポンプ起動水位HWLに達していなければ(SC10;NO)、ポンプ13を起動しない。
なお、上述の図7に示すフローチャートにおいて、ステップSC7による判断基準は必須であるが、ステップSC5,SC2及びSC6,SC8,SC9及びSC10による判断基準は必ずしも全て備える必要はなく、マンホール12の有効貯留容量や水の流入量、排出量等の条件により何れか一つ、または、複数の判断基準を組み合わせてもよい。また、その順序はこれに限定されるものではない。
例えば、ステップSC2及びSC6,SC7,SC9及びSC10による判断基準を組み合わせた構成であってもよい。これにより、制御部21は、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、水位計14による検出水位PLと、上流側のポンプ43が起動することにより流入が予測される水の量に基づいて予測水位VLを算出し、当該予測水位VLがポンプ起動水位HWL以上になるときに、前記ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する構成を前提として、制御部21は、水位計14による検出水位PLに基づいて算出した水位の上昇速度v1が予め設定された第一閾値以上となるときに、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動するマンホールポンプ装置の制御装置となる。
さらに制御部21に計時部23と、ポンプ起動水位より低い水位でポンプを起動した時間帯を学習する学習部24を備え、制御部21は、計時部により計時された時刻が学習部24で学習された時間帯に含まれるときを条件に、上述した起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する何れかの制御を実行するように構成してもよい。
なお、学習部24は、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動した時刻及び起動時間をRAMに累積記憶し、1週間或いは1ヵ月等の所定期間内の累積データに基づいて統計処理し、流入量が増加する時間帯や曜日を学習するのである。
上述の構成によれば、制御盤を介して、起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する制御を実行するための時間帯を設定する必要が無くなる。
制御部21によるポンプ13が所定の起動水位HWLより低い水位で起動したときの時間帯の学習制御について、図8(a)に示すフローチャートに基づいて説明する。
制御部21はポンプ13を起動すると(SD1;YES)、マンホール12の水位がポンプ起動水位HWLに達してポンプ13が起動したのか、ポンプ起動水位HWLに達していなくても予測水位がポンプ起動水位HWL以上になりポンプ13起動したのかを判断する(SD2)。
学習部23は、ポンプ13がマンホール12の水位が所定のポンプ起動水位HWLより低い水位で起動した場合(SD2;YES)、当該起動した時刻及び起動したときの実際の水位を記憶する。
制御部21は、マンホール12内の水位がポンプ停止水位に達すると、ポンプ13を停止する(SD4;YES)。学習部23は、ポンプ13が停止すると(SD4;YES)、当該停止した時刻及び停止したときの実際の水位を記憶する(SD5)。
制御部21は、学習部23が記憶したポンプ13の起動時と停止時の時刻からポンプ13が起動した時間帯を算出し、ポンプ13の起動時と停止時の時刻及び水位から、ポンプ13が起動することにより圧送した水の流量を算出し(SD6)、学習部23は前記時間帯及び流量を記憶する(SD7)。
制御部21の学習制御によりポンプ13が所定の起動水位HWLより低い水位で起動したときの時間帯に基づいて、起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する水位設定制御について、図8(b)に示すフローチャートに基づいて説明する。
制御部21は、ポンプ13の起動制御を行うにあたり、計時部23により計時された時刻が学習部24で学習された時間帯に含まれるか否かを判断し(SE1)、前記時刻が前記時間帯に含まれるときに(SE1;YES)、通信部22が上流側のマンホールポンプ装置40のポンプ43の起動制御情報を受信すると(SE2;YES)、起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する(SE3)。なお、学習部23に記憶した流量に基づいて、起動水位の低下量を決定する。
また、制御部21は、マンホールポンプ装置10の設置箇所近傍の降雨量を計測する雨量計を備え、前記雨量計による単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動するように構成してもよい。
これにより、制御部21に備えた前記雨量計が計測する単位時間当たりの降雨量が、予め設定された前記第一閾値以上である場合に、通常より多くの水が流入する状態であると判定でき、そのような場合に上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
また、制御部21は、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置40に備えた雨量計によって計測された単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第二閾値以上であり、且つ、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動するように構成してもよい。
これにより、制御部21は、上流側のマンホールポンプ装置40に備えた雨量計によって計測された単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、通常より多くの水が流入する状態であると判定でき、そのような場合に上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動することにより、異常高水位の発生やマンホールからの水の溢れの発生を未然に回避することができるようになる。
また、上述した実施形態では、上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する場合について説明したが、ポンプ起動水位HWLが所定の起動水位より低くなるようにポンプ起動水位HWLを可変設定してもよい。
例えば、制御部21が、上流側のポンプ43が起動されたことを検出し、水位計14による検出水位PLと、上流側のポンプ43から流入を予測した水の量に基づいて予測水位VLを算出し、当該予測水位VLがポンプ起動水位HWL以上になるときに、ポンプ起動水位HWLより低い水位でポンプ13を起動する場合に限らず、予測水位VLを算出することなく、ポンプ起動水位HWLが所定の起動水位より低くなるようにポンプ起動水位HWLを可変設定してもよい。
また、制御部21は、水位計14による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度v1と、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLを所定の起動水位よりも低く設定し、水位計14により検出したマンホール12内の水位が、所定の起動水位より低く設定されたポンプ起動水位に達すると、ポンプ13を起動してもよい。
また、制御部21は、水位計14による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度v1が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のポンプ43が起動されていることを検出すると、ポンプ起動水位HWLを所定の起動水位より低く設定するように構成してもよい。
さらに、水位計14による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度v1が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、通信部22で受信された上流側のマンホールポンプ装置40の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置40の水位上昇速度v2が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、ポンプ起動水位HWLを低く設定するように構成してもよい。
何れの場合でも、水の流入量が多くなると予測される場合に、ポンプ起動水位が通常のポンプ起動水位HWLより低く設定されるために、ポンプ13が早期に起動して異常高水位HHWLが発生する虞を低減できる。
上述した実施形態では、マンホールポンプ装置10に上流側で隣接するマンホールポンプ装置40が一つの場合を説明したが、隣接するマンホールポンプ装置40が複数の場合にも本発明が適用できる。
この場合、上流側に隣接する全てのマンホールポンプ装置の何れか一つのマンホールポンプ装置から通信部を介して得られた制御状態に基づいて上述の制御を実行すればよく、複数のマンホールポンプ装置から通信部を介して得られた制御状態の多数決原理で上述の制御を実行してもよい。
また、上流側に隣接するマンホールポンプ装置40に限らず、上流側に隣接するマンホールポンプ装置40のさらに上流に設置されたマンホールポンプ装置からの制御情報に基づいて上述の制御を実行することも可能である。
上述した実施形態では、分散設置された複数の処理施設としてマンホールポンプ装置を例示して説明したが、処理施設はこれに限るものではなく、監視対象が分散設置されている各種の処理施設に適用することができる。
上述した実施形態では、水位検出を連続的に行う構成について説明したが、水位上昇の速度を考慮して、所定のインターバルで水位を検出するように構成してもよい。
以上説明したマンホールポンプ装置の制御装置及び運転方法の具体的構成は実施形態の記載に限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲において適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
本発明によるマンホールポンプ装置の概略図 マンホールポンプ装置の機能ブロック図 通信部による通信の説明図 マンホール内の水位の説明図 ポンプ起動制御のフローチャート ポンプ停止制御のフローチャート 別実施形態によるポンプ起動制御のフローチャート (a)は学習制御のフローチャート、(b)は水位設定制御のフローチャート 従来のマンホールポンプ装置の説明図 従来のマンホールポンプ装置の説明図
符号の説明
10:マンホールポンプ装置
11a:流入管
11b:流出管
12:マンホール
13:ポンプ
14:水位計
15:水位計
20:制御装置
21:制御部
22:通信部
23:計時部
24:学習部
30:上流側のマンホールポンプ装置の制御装置
200:制御盤装置
300:上流側のマンホールポンプ装置の制御盤装置
HHWL:異常高水位
HWL:起動水位
LWL:貯留下端水位
LLWL:停止水位

Claims (11)

  1. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、
    前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出し、前記水位計による検出水位と、上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて算出した予測水位が前記ポンプ起動水位以上になるときに、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されているマンホールポンプ装置の制御装置。
  2. 前記制御部は、前記水位計による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度が予め設定された第一閾値以上となるときに、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている請求項1記載のマンホールポンプ装置の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置の水位上昇速度が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている請求項1または2記載のマンホールポンプ装置の制御装置。
  4. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、
    前記制御部は、前記水位計による検出水位に基づいて算出した水位の上昇速度が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されているマンホールポンプ装置の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置の水位上昇速度が予め設定された第二閾値以上であることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されている請求項4記載のマンホールポンプ装置の制御装置。
  6. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、
    前記制御部に計時部を備え、前記制御部は前記計時部により計時された時刻が予め設定された時間帯に含まれ、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されているマンホールポンプ装置の制御装置。
  7. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、
    前記制御部に計時部と、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動した時間帯を学習する学習部を備え、前記制御部は前記計時部により計時された時刻が前記学習部で学習された時間帯に含まれ、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されているマンホールポンプ装置の制御装置。
  8. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、
    前記制御部は、前記マンホールポンプ装置の設置箇所近傍の降雨量を計測する雨量計を備え、前記雨量計による単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第一閾値以上であり、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されているマンホールポンプ装置の制御装置。
  9. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の制御装置であって、
    前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のマンホールポンプ装置に備えた雨量計によって計測された単位時間当たりの降雨量の計測値が予め設定された第二閾値以上であり、且つ、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出すると、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するように構成されているマンホールポンプ装置の制御装置。
  10. 請求項1から9の何れか一項に記載のマンホールポンプ装置の制御装置を備えたマンホールポンプ装置。
  11. 流入管から流入した水を貯留するマンホールと、前記マンホールに貯留された水を流出管に圧送するポンプと、前記マンホールに貯留された水の水位を計測する水位計を備えたマンホールポンプ装置に設置され、前記水位計で計測された水位が所定のポンプ起動水位に達すると前記ポンプを起動する制御部と、外部装置との間で前記制御部による制御情報を送受信する通信部とを備えているマンホールポンプ装置の運転方法であって、
    前記制御部は、前記通信部で受信された上流側のマンホールポンプ装置の制御情報に基づいて当該上流側のポンプが起動されていることを検出し、前記水位計による検出水位と、上流側のポンプが起動することにより流入が予測される水の量に基づいて算出した予測水位が前記ポンプ起動水位以上になるときに、前記ポンプ起動水位より低い水位で前記ポンプを起動するマンホールポンプ装置の運転方法。
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