JP2010132940A - Snメッキ剥離方法及びSnメッキ剥離装置 - Google Patents
Snメッキ剥離方法及びSnメッキ剥離装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】銅基材の表面にSnメッキ層が形成されたワークWからSnメッキ層を剥離するに際して、ワークWを酸化性溶液中13に浸漬し、回転攪拌することによってワークW同士が重なりあった部分の引き剥がすとともに互いに擦り合わせながら、ワークWを陽極電解することによってSnメッキ層を効率良く除去する。
【選択図】図4
Description
このようなSnメッキ銅材においては、銅基材とSnメッキ層の境界部には、Cu3SnやCu6Sn5等のSn‐Cu層が形成される。そして、このようなSnメッキをおこなった後に、この板材にプレス加工、打抜き加工、曲げ加工などの金属加工を施すことによりコネクタ部品等の電子・電気部品が製造される。
また、酸化性溶液中で陽極電解を行う場合には、酸化剤を連続投入する必要がある他、Hイオン濃度を適切に管理する必要があり、処理には多くの時間と手間を要してしまっていた。
一方、特許文献1に示す方法では、酸化性溶液を連続的に通液する必要があるためコストの上昇を抑えることができないという問題があった。
さらにいずれの方法を用いた場合であってもSnメッキ銅材同士が重なり合った部分においてはSnメッキ層を除去することが困難であり、また、総じて処理に多くの時間を要していた。
即ち、本発明に係るSnメッキ剥離方法は、銅基材の表面にSnメッキ層が形成されたワークからSnメッキ層を剥離するSnメッキ剥離方法であって、前記ワークを酸化性溶液中に浸漬して、回転攪拌するのと同時に該ワークを陽極として電解を行うことを特徴としている。
図1は本発明の実施の形態に係るSnメッキ剥離装置の側面図、図2は本発明の実施の形態に係るSnメッキ剥離装置の正面図、図3は本発明の実施の形態に係るSnメッキ剥離装置の平面図、図4はSnメッキ剥離装置の原理を説明する模式図、図5は回転ドラムの側断面模式図である。
本実施形態のSnメッキ剥離装置1は、コネクタ部品等のような表面にSnメッキ層が形成された銅基材のスクラップや打ち抜き屑等をワークWとして、該ワークWからSnメッキ層を剥離するために使用される。
また、このように各ローラー11cに支持されることによって、回転ドラム20はその下方一部が電解槽10内の酸化性溶液13に浸漬されており、貫通孔23を介して回転ドラム20内部に酸化性溶液13が浸入することによって、回転ドラム20内は液面Pまで酸化性溶液13で満たされている。
なお、この駆動機構30は、本実施形態においては回転ドラム20の側方に設置されているが、該回転ドラム20の上部に設置されていてもよい。これにより、モータ等の動力源31の偏荷重の負荷を軽減することができ、より円滑な運転を行うことが可能となる。
なお、上記搬送部42では、ワークWに水がかけられる構成としてもよく、これによって電解剥離後のワークWには搬送部42により移送される過程において同時に水洗い処理が施され、ワークW表面の付着物が除去される。
本実施形態に係るSnメッキ剥離装置1に投入されるワークWとしては、表面にSnメッキ層が形成された銅基材であれば、上述したスクラップや打ち抜き屑等の小片状のものの他、ワイヤー状や帯状等の比較的大きな形状のものも採用することができる。
後者の場合には、回転ドラム20内に投入する前処理として、ワークWは例えばスクラップカッター等の切断機によって小片状に切断される。また、場合によっては切断される前に、ベンディング機等によりベンディング成形が施されてもよい。
回転ドラム20が陽極として通電されると、該回転ドラム20の内周面に接触しているワークWも陽極となる。これにより、Snメッキ剥離装置1の稼動時おいては、電解液としての酸化性溶液13によって、陽極としてのワークWと電解槽10内の固定陰極板12とが隔てられた電気化学的構造が成立する。なお、回転ドラム20が回転しても、酸化性溶液13は回転ドラム20内で液面Pを維持しながら貫通孔23を介して内外を絶えず移動することができるため、上記電気化学的構造が崩れることはない。そして、このように通電されることによってワークW表面のSnメッキ層が酸化性溶液13中にSnイオンとして陽極電解される。
なお、酸化性溶液13がSnイオンを含有しているため、電解当初にHイオンの酸化による水素の発生はなく、当初から安定してSnメッキ層を電解することができる。
また、回転攪拌と陽極電解を併用することによって、必要以上に酸化性溶液13を投入せずともSnメッキ層を確実かつ容易に剥離することが可能となるため、コストを低減させることが可能となる。
10 電解槽
12 固定陰極板(陰極)
13 酸化性溶液
20 回転ドラム
23 貫通孔
22a 排出口
24a 投入口
29a 一次ガイド部(ガイド部)
29b 二次ガイド部(ガイド部)
30 駆動機構
O 軸線(水平軸線)
W ワーク
Claims (4)
- 銅基材の表面にSnメッキ層が形成されたワークからSnメッキ層を剥離するSnメッキ剥離方法であって、
前記ワークを酸化性溶液中に浸漬して、回転攪拌するのと同時に該ワークを陽極として電解を行うことを特徴とするSnメッキ剥離方法。 - 前記ワークを小片状に切断した後に酸化性溶液中に浸漬して電解を行うことを特徴とする請求項1に記載のSnメッキ剥離方法。
- 銅基材の表面にSnメッキ層が形成されたワークからSnメッキ層を剥離するSnメッキ剥離装置であって、
周面に貫通孔が形成された回転ドラムと、
陰極が付設されて酸化性溶液が収容される電解槽と、
前記回転ドラムを水平軸線回りに回転させる駆動機構とを備え、
前記回転ドラムの一部を前記電解槽に浸漬し、前記回転ドラムを陽極として電解しながら該回転ドラム内のワークを回転攪拌することを特徴とするSnメッキ剥離装置。 - 前記回転ドラムの前記水平軸線方向一端側に投入口が設けられるとともに、他端側に排出口が設けられ、
前記回転ドラムの内周面に、前記水平軸線に沿って一定角度に捩れる複数条のガイド部が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のSnメッキ剥離装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008307527A JP2010132940A (ja) | 2008-12-02 | 2008-12-02 | Snメッキ剥離方法及びSnメッキ剥離装置 |
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JP2010132940A5 JP2010132940A5 (ja) | 2011-10-20 |
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JP (1) | JP2010132940A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
- 2008-12-02 JP JP2008307527A patent/JP2010132940A/ja active Pending
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