JP2010132094A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジントルクを精度良く推定することができるハイブリッド車両の制御装置を提供すること。
【解決手段】ハイブリッド車両100は、エンジン10と、エンジン10と連結されるモータジェネレータ30,40との間に配置され、かつエンジン10からのエンジントルクが伝達されるダンパ機構20を備える。ハイブリッド車両の制御装置(ハイブリッドECU1、エンジンECU2、モータECU3、バッテリECU4、ブレーキECU5)は、エンジン10の回転角速度と、ダンパ機構20に連結される入力軸(クランクシャフト11)の入力回転角度θinおよび出力軸(インプットシャフト51)の出力回転角度θoutに基づいたダンパ捩れ角度Δθとに基づいて算出されるエンジントルクTeに基づいて制動力制御を変更する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の制御装置に関し、特に、ダンパ装置を備えるハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
近年、エンジンと、モータジェネレータとを動力源とし、エンジンが発生するエンジントルク、モータジェネレータが発生するモータトルクを駆動輪に伝達されるハイブリッド車両が提案されている。従来のハイブリッド車両としては、例えば、エンジンおよび1つ目のモータジェネレータ(MG1)が動力分配機構(例えば、遊星歯車機構など)に連結され、動力分配機構が駆動輪に連結され、2つ目のモータジェネレータ(MG2)が動力分配機構および駆動輪に連結されるハイブリッドシステムを搭載したものがある。
上記従来のハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド車両においては、MG1がエンジンのエンジントルクにより電力を発電する。この際、MG1に対する回生制御を行うことでのMG1が発生するトルク反力を制御して動力分配機構を無段変速機として用いることができる。
ここで、ハイブリッド車両の制御、例えば制駆動力制御や挙動制御を行う場合に、エンジンが発生するエンジントルクを用いる場合がある。従来のハイブリッド車両では、例えば特許文献1に示すように、MG1のトルク反力および動力分配機構のギヤ比に基づいてエンジントルクを推定することが提案されている。
特開2005−343458号公報
ところで、従来のハイブリッド車両においては、エンジンとMG1およびMG2との間にダンパ機構が備えられている。ダンパ機構は、エンジンと動力分配機構との間に配置され、エンジンが発生したエンジントルクの変動を抑制するものである。上記特許文献1に示すようなハイブリッド車両では、ダンパ機構を介して動力分配機構に伝達されたエンジントルクに対してMG1のトルク反力が制御される。
ここで、エンジンが発生するエンジントルクは、ダンパ機構により変動が抑制されるので、ダンパ機構に入力される前と、ダンパ機構を介した後とで変化する。従って、上記従来のハイブリッド車両において推定されたエンジントルクが実際にエンジンが発生しているエンジントルクとずれる虞があった。つまり、ダンパ機構を備えるハイブリッド車両においては、モータジェネレータのトルク反力に基づいてエンジントルクを推定する場合、推定されたエンジントルクの精度が低下する虞があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、エンジントルクを精度良く推定することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、エンジンと、前記エンジンと連結される少なくとも1以上のモータジェネレータとの間に配置され、かつ当該エンジンからのエンジントルクが伝達されるダンパ機構を備えるハイブリッド車両の制御装置において、前記エンジンの運転状態と、前記ダンパ機構に連結される入力軸の入力回転角度および出力軸の出力回転角度に基づいたダンパ捩れ角度とに基づいて算出されるエンジントルクに基づいて制御を変更することを特徴とする。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置において、前記制御が運転者のブレーキ操作に基づいて算出された要求制動力に応じた制駆動力制御である場合に、前記要求制動力と、前記算出されたエンジントルクに基づいて算出されたエンジン制動力との差分に基づいて前記モータジェネレータによる回生制動あるいは油圧装置による油圧制動の少なくともいずれか一方を行うことが好ましい。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置において、前記ダンパ捩れ角度は、予め設定された前記入力軸および前記出力軸の基準角度差に基づいて算出されるものであり、前記基準角度差を補正することが好ましい。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置において、前記モータジェネレータは、前記エンジンのエンジントルクにより電力を発電するものであり、前記入力軸および前記出力軸の回転角度差と、前記モータジェネレータが発生するトルク反力に基づいて算出されたエンジン推定トルクに基づいて算出されたダンパ推定捩れ角度とに基づいて前記基準角度差を補正することが好ましい。
また、上記ハイブリッド車両の制御装置において、前記ダンパ機構による前記入力軸および前記出力軸の捩れが発生していない状態における前記入力軸および前記出力軸の回転角度差に基づいて前記基準角度差を補正することが好ましい。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置は、エンジンが発生するエンジントルクの変動を抑制するダンパ機構の状態であるダンパ捩れ角度を基準としてエンジントルクを算出する。従って、エンジンが実際に発生したエンジントルクがダンパ機構により変動しても、ダンパ機構の状態に拘わらずエンジンが実際に発生しているエンジントルクを算出することができる。つまり、エンジンが実際に発生しているエンジントルクを精度良く推定することができる。これにより、算出されたエンジントルクを用いた制御の精度が向上し、信頼性の向上、燃費の向上などを実現することができるという効果を奏する。
また、本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置は、ダンパ捩れ角度を算出する基準となる基準角度差を補正することができる。従って、ダンパ機構の状態が大きく変化しても、精度良くダンパ捩れ角度を算出することができる。これにより、エンジンが実際に発生しているエンジントルクをさらに精度良く推定することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により、本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
下記の実施形態では、エンジンと2つのモータジェネレータからなるハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド車両について説明するが本発明はこれに限定されるものではなく、エンジンと、駆動輪と連結される少なくとも1以上のモータジェネレータと、エンジントルクが直接伝達されるダンパ機構とを備えるハブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両であれば良い。例えば、エンジンと、1つのモータジェネレータと、エンジンとモータジェネレータとの間に配置されるダンパ機構とを備えるハブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両であっても良い。
また、下記の実施形態では、算出されたエンジントルクにより制駆動力制御、特に制動力制御を変更する場合について説明するが本発明はこれに限定されるものではなく、ハイブリッド車両の挙動制御(姿勢制御、制振制御)などを変更するために用いられても良い。
図1は、本実施形態にかかるハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態にかかるハイブリッド車両の制駆動力制御のフローを示す図である。図3は、基準角度差の補正方法のフローを示す図である。図4は、各シャフトの角度と時間の関係を示す図である。図5は、各シャフトの角度と時間の関係を示す図である。
図1に示すように、本実施形態にかかるハイブリッド車両100は、エンジン10と、ダンパ機構20と、モータジェネレータ30と、モータジェネレータ40と、動力分配機構50とにより構成されている。なお、70はバッテリであり、80はインバータであり、90は油圧ブレーキ装置である。
エンジン10は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン10の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)2により燃料噴射制御や点火制御、吸入空気量調節制御などの運転制御が行われる。エンジン10には、エンジン10の回転角度、実施形態では、クランクシャフト11の回転角度であるクランクシャフト回転角度θaを検出するクランクシャフト回転センサ6が設けられている。クランクシャフト回転センサ6により検出されたクランクシャフト回転角度θaは、エンジンECU2に出力される。エンジンECU2は、クランクシャフト回転角度θaを取得し、取得したクランクシャフト回転角度θaに基づいてエンジン10のエンジン回転数を算出する。また、エンジンECU2は、ハイブリッド車両100の制御装置の一部を構成するものであり、ハイブリッドECU1と通信しており、ハイブリッドECU1からの制御信号によりエンジン10を運転制御すると共に必要に応じてエンジン10の運転状態に関するデータ、特に取得したエンジン回転数をハイブリッドECU1に出力する。
ダンパ機構20は、エンジン10からのエンジントルクが直接伝達されるものである。ダンパ機構20は、例えば公知のトーションダンパであり、図示は省略するが入力部材と、出力部材と、弾性部材とにより構成されている。ダンパ機構20は、入力部材と出力部材との間に弾性部材が配置されており、入力部材がエンジン10のエンジントルクを動力伝達経路に伝達するクランクシャフト11と連結されており、出力部材が動力分配機構50のインプットシャフト51と連結されている。ダンパ機構20は、弾性部材の弾性変形により、入力部材と出力部材との間に相対回転が発生し捩れることで、入力部材に伝達されたエンジン10からのエンジントルクの変動を抑制して、出力部材を介してインプットシャフト51に伝達するとともに、発生する振動を抑制する。上述のように、ダンパ機構20の入力部材にクランクシャフト11が連結されているので、ダンパ機構20に連結される入力軸がクランクシャフト11となり、エンジンECU2により取得されたクランクシャフト回転角度θaがダンパ機構20に連結されている入力軸の入力回転角度θinとなる。
モータジェネレータ30,40は、いずれも電動機として駆動することができると共に発電機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ80を介してバッテリ70と電力の授受を行う。ここで、モータジェネレータ30は、主として電動機として機能し、モータトルクを出力するのに対し、モータジェネレータ40は主としてエンジン10からのエンジントルク(ダンパ機構20を介して、動力分配機構50に伝達されたエンジントルク)により電力を発電するものである。また、インバータ80は、基本的に、バッテリ70に蓄えられた電力を直流から交流に変換してモータジェネレータ30に供給すると共に、モータジェネレータ40によって発電される電力を交流から直流に変換してバッテリ70に蓄えるためのものである。なお、インバータ80は、モータジェネレータ30,40のいずれか一方で発電される電力を他方で消費することができるようになっている。したがって、バッテリ70は、モータジェネレータ30,40のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータジェネレータ30,40により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ70は充放電されない。
モータジェネレータ30,40は、図示しないハウジングに固定されるステータ31,41と、ステータ31,41に対して相対回転可能なロータ32,42と、回転自在に支持され、ロータ32,42が固定されたモータ回転軸33,43とにより構成されている。また、モータジェネレータ30,40には、モータジェネレータ30,40の回転角度、実施形態では、ロータ32,42の回転角度であるモータ回転角度θm1,θm2を検出するモータ回転センサ7,8がそれぞれ設けられている。モータ回転センサ7,8によりそれぞれ検出されたモータ回転角度θm1,θm2は、モータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)3に出力される。モータECU3は、モータ回転角度θm1,θm2を取得し、取得したモータ回転角度θm1,θm2に基づいてモータジェネレータ30,40のモータ回転数を算出する。
モータジェネレータ30,40は、いずれもモータECU3により駆動制御されている。モータECU3は、ハイブリッド車両100の制御装置の一部を構成するものであり、モータジェネレータ30,40に電動機として駆動制御する力行制御あるいは発電機として駆動制御する回生制御のいずれかを行わせる。ここで、モータジェネレータ30は、力行制御を行うことでエンジン10とともにハイブリッド車両100の駆動源となり、回生制御を行うことで、回生制動力をハイブリッド車両100の一対の駆動輪63に作用させることができる。つまり、実施形態におけるハイブリッド車両100では、モータジェネレータ30により回生制動を行うことができる。モータECU3には、モータ回転センサ7,8からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータジェネレータ30,40に印加される相電流などが入力されており、モータECU3からは、インバータ80へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU3は、ハイブリッドECU1と通信しており、ハイブリッドECU1からの制御信号によってモータジェネレータ30,40を駆動制御すると共に必要に応じてモータジェネレータ30,40の駆動状態に関するデータをハイブリッドECU1に出力する。
動力分配機構50は、インプットシャフト51と、サンギヤ52と、ピニオンギヤ53と、キャリア54と、リングギヤ55とにより構成されている。インプットシャフト51は、キャリア54を介してピニオンギヤ53と連結されている。サンギヤ52は、外歯歯車であり、同心円上に内歯歯車のリングギヤ55が配置されている。ピニオンギヤ53は、サンギヤ52に噛合すると共にリングギヤ55に噛合し、自転かつ公転可能にキャリア54に対して複数支持されている。つまり、動力分配機構50は、サンギヤ52とリングギヤ55とキャリア54とを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構として構成されている。
動力分配機構50は、キャリア54にはインプットシャフト51が、サンギヤ52にモータジェネレータ40が、リングギヤ55には減速機構60を介してモータジェネレータ30および一対の駆動輪63がそれぞれ連結されている。つまり、モータジェネレータ30は減速機構60を介して一対の駆動輪63と連結され、モータジェネレータ40は動力分配機構50および減速機構60を介して一対の駆動輪63と連結され、ダンパ機構20はエンジン10と2つのモータジェネレータ30,40との間に配置されている。モータジェネレータ40が発電機として機能するときにはキャリア54から入力されるエンジン10からのエンジントルクをサンギヤ52側とリングギヤ55側にそのギヤ比に応じて分配される。モータジェネレータ40は、サンギヤ52側に分配されたエンジントルクにより電力を発電する。リングギヤ55側に分配されたエンジントルクは、減速機構60およびデファレンシャルギヤ61を介して、一対の駆動軸62に伝達され、最終的にはハイブリッド車両100の一対の駆動輪63に出力される。また、動力分配機構50は、モータジェネレータ40を発電機として機能させ回生制御することにより、無段変速機として用いられる。即ち、エンジン10またはモータジェネレータ30の出力は、動力分配機構50によって変速された後に一対の駆動輪63に出力される。なお、モータジェネレータ40の駆動制御、あるいはモータジェネレータ30,40の回転数の制御を行うことにより、エンジン10のエンジン回転数の制御を行うことができる。
バッテリ70は、モータジェネレータ30,40との間で電力の授受を行うものであり、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)4によって制御されている。バッテリECU4は、ハイブリッド車両100の制御装置の一部を構成するものである。バッテリECU4は、バッテリ70に電力を蓄電する蓄電制御とバッテリ70が電力を放電する放電制御を行う。バッテリECU4は、バッテリ70を制御するのに必要な信号、例えば、バッテリ70の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧、バッテリ70の出力端子に接続された図示しない電力ラインに取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ70に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、バッテリ70の蓄電量、本実施形態ではバッテリ残量(SOC)などを推定している。バッテリECU4は、必要に応じて上記バッテリ残量(SOC)などのバッテリ70の充放電状態に関するデータを通信によりハイブリッドECU1に出力する。
油圧ブレーキ装置90は、運転者がブレーキ操作を行うことで油圧制動を行うものである。ここで、運転者によるブレーキ操作には、運転者が図示しないアクセルペダルの踏み込みを終了すること、すなわちアクセルペダルをアクセルOFF状態とすること、運転者が図示しないブレーキペダルを踏み込むことが含まれる。油圧ブレーキ装置90は、ブレーキオイルが運転者によるブレーキ操作に基づいて、ブレーキペダルの踏み込み量に応じてブレーキオイルを加圧するマスタシリンダや加圧ポンプにより加圧され、ブレーキオイルの加圧により、図示しないブレーキパッドと各車輪と一体回転するディスクロータとが摩擦接触し、油圧制動力をハイブリッド車両100の各車輪に作用させるものである。ブレーキECU5は、ブレーキペダルの操作に基づいたブレーキオイルの加圧などの油圧制動制御などを行う。ブレーキECU5は、ハイブリッドECU1と通信しており、ハイブリッドECU1からの制御信号により油圧ブレーキ装置90を油圧制動制御すると共に必要に応じて油圧ブレーキ装置90の運転状態に関するデータをハイブリッドECU1に出力する。
ハイブリッドECU1は、ハイブリッド車両100の制御装置の一部を構成するものである。ハイブリッドECU1は、CPU(図示せず)を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM(図示せず)と、データを一時的に記憶するRAM(図示せず)と、入出力ポートおよび通信ポート(図示せず)とを備える。ハイブリッドECU1には、図示しないアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ101からのアクセル開度PA、ハイブリッド車両100の車速を検出する車速センサ102からの車速V、図示しないブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルセンサ103からのブレーキ踏み込み量BL、図示しないイグニッションスイッチからのイグニッション信号、図示しないシフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサからのシフトポジションなどが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッドECU1は、前述したように、エンジンECU2、モータECU3、バッテリECU4、ブレーキECU5と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU2、モータECU3、バッテリECU4、ブレーキECU5と各種制御信号やデータの授受を行っている。
ここで、ハイブリッド車両100の制御装置は、本実施形態ではハイブリッドECU1と、エンジンECU2と、モータECU3と、バッテリECU4と、ブレーキECU5とにより構成される。従って、ハイブリッド車両100の制御装置は、エンジン10の運転制御、モータジェネレータ30,40の力行制御および回生制御、バッテリ70の蓄電制御および放電制御、インバータ80の制御、油圧ブレーキ装置90による油圧制動制御を行うことができる。
上述のように、ダンパ機構20の出力部材に動力分配機構50のインプットシャフト51が連結されているので、ダンパ機構20に連結される出力軸がインプットシャフト51となる。ここで、インプットシャフト51は、動力分配機構50を介してモータジェネレータ30,40のモータ回転軸33,43に連結されている。従って、ハイブリッドECU1は、モータECU3により取得され、ハイブリッドECU1に出力されたモータ回転角度θm1,θm2と、ハイブリッドECU1に予め設定されている動力分配機構50のギヤ比Gとに基づいて、ダンパ機構20に連結されている出力軸(インプットシャフト51)の出力回転角度θoutを算出することができる。なお、ダンパ機構20に連結されている出力軸(インプットシャフト51)の出力回転角度θoutは、インプットシャフト51のインプットシャフト回転角度を検出するインプット回転センサを設け、インプット回転センサにより検出されたインプットシャフト回転角度を用いても良い。
ハイブリッドECU1は、運転者のアクセル操作やブレーキ操作に基づいて、ハイブリッド車両100に作用する力である制駆動力を制御する制駆動力制御、すなわち駆動力制御、制動力制御を行うものである。ハイブリッドECU1は、駆動力制御を行う場合、運転者による図示しないアクセルペダルの操作に基づいて算出された要求駆動力をエンジン10、モータジェネレータ30,40により発生できるように、エンジンECU2によるエンジン10の運転制御、モータECU3によるモータジェネレータ30,40の駆動制御を行わせる。
このようなハイブリッド車両100の駆動力制御では、エンジン10とモータジェネレータ30,40の運転制御としては、トルク変換運転モード、充放電運転モード、モータ運転モードなどがある。
例えば、トルク変換運転モードは、要求パワーに見合うパワーがエンジン10から出力されるようにこのエンジン10を運転制御すると共に、エンジン10から出力されるパワーのすべてが動力分配機構50とモータジェネレータ30,40とによってトルク変換されて一対の駆動輪63に出力されるようにモータジェネレータ30,40を駆動制御する運転モードである。
充放電運転モードは、要求パワーとバッテリ70の充放電に必要な電力との和に見合うパワーがエンジン10から出力されるようにこのエンジン10を運転制御すると共に、バッテリ70の充放電を伴ってエンジン10から出力されるパワーの全部またはその一部が動力分配機構50とモータジェネレータ30,40とによるトルク変換を伴って要求パワーが一対の駆動輪63に出力されるようにモータジェネレータ30,40を駆動制御する運転モードである。
モータ運転モードは、エンジン10の運転を停止してモータジェネレータ30からの要求パワーに見合うパワーを一対の駆動輪63に出力するよう運転制御する運転モードである。
また、ハイブリッドECU1は、制動力制御を行う場合、運転者による図示しないアクセルペダルの操作(アクセルOFF)あるいは運転者による図示しないブレーキペダルの操作に基づいて算出された要求制動力をエンジン10、モータジェネレータ30,40、油圧ブレーキ装置90により発生できるように、エンジンECU2によるエンジン10の運転制御、モータECU3によるモータジェネレータ30,40の駆動制御(特に、モータジェネレータ30の回生制御)、油圧ブレーキ装置90の油圧制動制御を行わせる。
ハイブリッドECU1は、本実施形態では、エンジン10の運転状態に対応するパラメータの1つであるエンジン10のエンジン回転角速度ωと、ダンパ機構20に連結される入力軸および出力軸の回転角度に基づいたダンパ捩れ角度Δθとに基づいてエンジントルクTeを算出することで、エンジントルクTeを推定する。また、ハイブリッドECU1は、運転者のブレーキ操作に基づいて要求制動力BFを算出し、算出された要求制動力BFと上記推定されたエンジントルクTeに基づいたエンジン制動力BFeとの差分に基づいて、モータジェネレータ30の回生制動あるいは油圧ブレーキ装置90の油圧制動の少なくともいずれか一方を行う。
次に、本実施形態にかかるハイブリッド車両100の制御装置の動作、特にエンジントルクの推定方法およびダンパ捩れ角度の補正方法について説明する。ここで、ハイブリッド車両100の制御装置の動作は、制御周期ごとに繰り返し実行される。
まず、図2に示すように、ハイブリッドECU1は、運転者による減速要求があるか否かを判定する(ステップST101)。ここでは、ハイブリッドECU1は、運転者による図示しないアクセルペダルの操作が行われなくなったか否か、すなわちアクセルOFF状態となったか否か、あるいは運転者により図示しないブレーキペダルの操作が行われたか否かを、例えばアクセルペダルセンサ101からハイブリッドECU1に出力されたアクセル開度PAあるいはブレーキペダルセンサ103からハイブリッドECU1に出力されたブレーキ踏み込み量BLに基づいて判定する。
次に、ハイブリッドECU1は、運転者による減速要求があると判定する(ステップST101肯定)と、要求制動力BFを算出する(ステップST102)。ここでは、ハイブリッドECU1は、例えば、アクセルOFF状態におけるハイブリッド車両100の走行状態に対応するパラメータ(車速センサ102からハイブリッドECU1に出力された車速Vなど)に基づいて、あるいはブレーキペダルセンサ103からハイブリッドECU1に出力されたブレーキ踏み込み量BLおよび車速センサ102からハイブリッドECU1に出力された車速Vに基づいて要求制動力BFを算出する。なお、ハイブリッドECU1は、運転者による減速要求がないと判定する(ステップST101否定)と、運転者による減速要求があると判定されるまで、ステップST101を繰り返す。
次に、ハイブリッドECU1は、ダンパ捩れ角度Δθを算出する(ステップST103)。ここでは、まずハイブリッドECU1は、ダンパ機構20に連結される入力軸の入力回転角度θinおよび出力軸の出力回転角度θoutに基づいてダンパ捩れ角度Δθを算出する。ハイブリッドECU1は、モータECU3により取得され、ハイブリッドECU1に出力されたモータ回転角度θm1,θm2と、予め設定されている動力分配機構50のギヤ比Gとに基づいて、ダンパ機構20に連結されている出力軸(インプットシャフト51)の出力回転角度θoutを算出する。次に、ハイブリッドECU1は、エンジンECU2により取得され、ハイブリッドECU1に出力されたクランクシャフト回転角度θaであるダンパ機構20に連結される入力軸の入力回転角度θinと、算出されたダンパ機構20に連結される出力軸の出力回転角度θoutとの差分を回転角度差Δθrとして算出する(Δθr=θin−θout)。そして、ハイブリッドECU1は、算出した回転角度差ΔθrとハイブリッドECU1に予め設定されている入力軸であるクランクシャフト11および出力軸であるインプットシャフト51の基準角度差Δθbとの差分をダンパ捩れ角度Δθとして算出する。なお、基準角度差Δθbは、入力軸の入力回転角度θinの基準位置(0deg)と出力軸の出力回転角度θoutの基準位置(0deg)のずれ量である。基準角度差Δθbは、ハイブリッド車両100の動力伝達経路の構成によって予め設定されるものであり、基本的には一定である。
次に、ハイブリッドECU1は、エンジントルクTeを算出する(ステップST104)。ここでは、ハイブリッドECU1は、エンジンECU2により取得され、ハイブリッドECU1に出力されたクランクシャフト回転角度θaに基づいてエンジン10のエンジン回転角速度ωを算出し、算出されたエンジン回転角速度ωおよび上記算出したダンパ捩れ角度Δθに基づいてエンジントルクTeを例えば下記の式(1)により算出することで、エンジントルクTeを推定する。ここで、Iはエンジン10の慣性モーメント、Kはダンパ機構20の図示しない弾性部材のバネ定数であり、ハイブリッドECU1に予め設定されている。なお、Kは、ダンパ機構20に複数の弾性部材が設けられている場合は、各弾性部材のバネ定数のばらつきや、経時変化を考慮して設定されることが好ましい。また、Tfは、エンジンフリクションであり、ハイブリッドECU1に予め設定されているフリクションマップ(エンジン油温とエンジン回転数と負荷とエンジンフリクションとの関係のマップ)と、公知の技術により検出され、ハイブリッドECU1に取得されたエンジン油温とエンジン回転数と負荷とに基づいて算出されるものである。

Te=I・dω/dt+KΔθ+Tf …(1)
次に、ハイブリッドECU1は、エンジン制動力BFeを算出する(ステップST105)。ここでは、ハイブリッドECU1は、上記推定されたエンジントルクTeに基づいてエンジン制動力BFeを算出する。
次に、ハイブリッドECU1は、最大回生制動力BFmmaxを算出する(ステップST106)。ここでは、ハイブリッドECU1は、バッテリECU4からのバッテリ70の充放電状態に関するデータ(温度、SOCなど)に基づいてモータジェネレータ30による回生制動により発生することができる最大回生制動力BFmmaxを算出する。
次に、ハイブリッドECU1は、算出されたエンジン制動力BFeと算出された最大回生制動力BFmmaxとの合計が算出された要求制動力BF未満であるか否かを判定する(ステップST107)。
次に、ハイブリッドECU1は、算出されたエンジン制動力BFeと算出された最大回生制動力BFmmaxとの合計が算出された要求制動力BF未満であると判定する(ステップST107肯定)と、油圧制動力BFoを算出する(ステップST108)。ここでは、ハイブリッドECU1は、算出された要求制動力BFから算出されたエンジン制動力BFeおよび算出された最大回生制動力BFmmaxを減算した値を油圧制動力BFoとして算出する(BFo=BF−BFe−BFmmax)。
次に、ハイブリッドECU1は、モータECU3に算出された最大回生制動力BFmmaxを出力し、ブレーキECU5に算出された油圧制動力BFoを出力する。そして、モータECU3は、算出された最大回生制動力BFmmaxに基づいてモータジェネレータ30に対する回生制御を行う。また、ブレーキECU5は、算出された油圧制動力BFoに基づいて油圧ブレーキ装置90に対する油圧制動制御を行う。これにより、算出された最大回生制動力BFmmaxに基づいてモータジェネレータ30による回生制動および算出された油圧制動力BFoに基づいて油圧ブレーキ装置90による油圧制動が実行される(ステップST109)。
また、ハイブリッドECU1は、算出されたエンジン制動力BFeと算出された最大回生制動力BFmmaxとの合計が算出された要求制動力BF未満でないと判定する(ステップST107否定)と、回生制動力BFmを算出する(ステップST110)。ここでは、ハイブリッドECU1は、算出された要求制動力BFから算出されたエンジン制動力BFeを減算した値を回生制動力BFmとして算出する(BFm=BF−BFe)。
次に、ハイブリッドECU1は、モータECU3に算出された回生制動力BFmを出力する。そして、モータECU3は、算出された回生制動力BFmに基づいてモータジェネレータ30に対する回生制御を行う。これにより、算出された回生制動力BFmに基づいてモータジェネレータ30による回生制動が実行される(ステップST111)。なお、バッテリECU4からのバッテリ70の充放電状態に関するデータ(温度、SOCなど)に基づいてモータジェネレータ30に対する回生制御が行えない場合、ハイブリッドECU1により算出された要求制動力BFから算出されたエンジン制動力BFeを減算した値を油圧制動力BFoとして算出され(BFo=BF−BFe)、算出された油圧制動力BFoに基づいて油圧ブレーキ装置90による油圧制動が実行される。
以上のように、本実施形態にかかるハイブリッド車両100の制御装置では、エンジン10が発生するエンジントルクの変動を抑制するダンパ機構20の状態であるダンパ捩れ角度Δθを基準としてエンジントルクTeを算出することで推定し、推定されたエンジントルクTeに基づいてエンジン制動力BFeを算出する。そして、算出された要求制動力BFおよび算出されたエンジン制動力BFeに基づいて、モータジェネレータ30の回生制御や油圧ブレーキ装置90の油圧制動制御が行われる。つまり、本実施形態にかかるハイブリッド車両100の制御装置では、推定されたエンジントルクTeに基づいて制御、ここでは、制動力制御を変更する。従って、本実施形態にかかるハイブリッド車両100の制御装置では、エンジン10が実際に発生したエンジントルクがダンパ機構20により変動して、インプットシャフト51に伝達されても、ダンパ機構20の状態に拘わらずエンジン10が実際に発生しているエンジントルクを算出することができる。つまり、エンジン10が実際に発生しているエンジントルクを精度良く推定することができる。これにより、算出されたエンジントルクを用いた制動力制御の精度が向上し、ハイブリッド車両100の制動時におけるフィーリングを向上することができる。または、エンジン10が実際に発生しているエンジントルクを精度良く推定することで、算出される回生制動力BFmの精度が向上するので、回生制動を最適化でき、回生効率を向上することができ、バッテリ70の劣化を抑制することができる。このように、ハイブリッド車両100の信頼性の向上、燃費の向上などを実現することができる。
なお、本実施形態では、ダンパ捩れ角度Δθを算出する際に用いられる基準角度差Δθbを一定としたが本発明はこれに限定されるものではなく、回転角度差Δθrに基づいて補正しても良い。ダンパ機構20には、トルクリミッターが備えられている場合がある。トルクリミッターは、ダンパ機構20で許容されている許容トルクよりも大きなトルクが入力部材あるいは出力部材のいずれか一方に入力された際に、他方に伝達するトルクを許容トルク以下とするものである。トルクリミッターとしては、例えば摩擦係合するクラッチなどがあり、完全係合の状態から滑り係合となることで、入力部材あるいは出力部材のいずれか一方から他方に伝達されるトルクを減少する。従って、トルクリミッターが作動した場合、基準角度差Δθbが変化することとなる。
基準角度差Δθbの補正は、例えば回転角度差Δθrと、モータジェネレータ40が発生するトルク反力に基づいて算出されたエンジン推定トルクTeeに基づいて算出されたダンパ推定捩れ角度Δθeとに基づき行っても良い。
この場合は、図3に示すように、まずハイブリッドECU1は、回転角度差Δθrが所定値θc未満であるか否かを判定する(ステップST201)。ここで、所定値θcは、エンジン10の運転状態やモータジェネレータ30,40の駆動状態が大きく変動した場合に超える値に予め設定されている。つまり、ハイブリッドECU1は、回転角度差Δθrに基づいて、エンジン10の運転状態やモータジェネレータ30,40の駆動状態が定常であるか否かを判定する。なお、クランクシャフト回転角度θaは、エンジン10の燃焼変動により変動するため、所定値θcは、エンジン10の燃焼変動による入力回転角度θinの変動を考慮した値とすることが好ましい。
次に、ハイブリッドECU1は、回転角度差Δθrが所定値θc未満であると判定する(ステップST201肯定)と、エンジン推定トルクTeeを算出する(ステップST202)。ここでは、まず、ハイブリッドECU1は、モータECU3により取得され、ハイブリッドECU1に出力されたモータジェネレータ40の駆動状態に関するデータに基づいてモータジェネレータ40がエンジントルクに対して発生するトルク反力であるモータジェネレータ40のモータトルクTm2を算出する。次に、ハイブリッドECU1は、算出されたモータトルクTm2に予め設定されている動力分配機構50のギヤ比Gを乗算した値をエンジン推定トルクTeeとして算出する。なお、ハイブリッドECU1は、回転角度差Δθrが所定値θc以上であると判定する(ステップST201否定)と、回転角度差Δθrが所定値θc未満であると判定されるまで、ステップST201を繰り返す。
次に、ハイブリッドECU1は、ダンパ推定捩れ角度Δθeを算出する(ステップST203)。ここでは、ハイブリッドECU1は、上記算出されたエンジン推定トルクTeeおよびダンパ機構20の図示しない弾性部材のバネ定数Kに基づいてダンパ推定捩れ角度Δθeを算出する。
次に、ハイブリッドECU1は、基準角度差Δθbを算出する(ステップST204)。ここでは、ハイブリッドECU1は、図4に示すように、回転角度差Δθrからダンパ推定捩れ角度Δθeを減算した値を基準角度差Δθbとして算出し、既にハイブリッドECU1に設定されている基準角度差Δθbを更新する。これにより、基準角度差Δθbを補正する。
以上のように、ダンパ機構20の状態が大きく変化しても、予め設定されている基準角度差Δθbを実際の基準角度差に補正することができる。従って、ダンパ捩れ角度Δθを算出する基準となる基準角度差Δθbを補正するので、精度良くダンパ捩れ角度Δθを算出することができる。これにより、エンジン10が実際に発生しているエンジントルクをさらに精度良く推定することができる。
なお、基準角度差Δθbの補正は、上記に限定されるものではない。例えば、ダンパ機構20によるクランクシャフト11およびインプットシャフト51の捩れが発生していない状態における回転角度差Δθrに基づいて基準角度差Δθbを補正しても良い。この場合は、ハイブリッドECU1は、ダンパ機構20によるクランクシャフト11およびインプットシャフト51の捩れが発生していない状態であるか否か、例えばエンジン10が無負荷での運転状態(アイドル運転状態)であるか否かを判定する。次に、ハイブリッドECU1は、ダンパ機構20によるクランクシャフト11およびインプットシャフト51の捩れが発生していない状態であると判定すると、回転角度差Δθrを基準角度差Δθbとして算出し、既にハイブリッドECU1に設定されている基準角度差Δθbを更新する。これにより、基準角度差Δθbを補正する。これは、ダンパ機構20によるクランクシャフト11およびインプットシャフト51の捩れが発生していない状態では、ダンパ捩れ角度Δθは0degであり、回転角度差Δθrが基準角度差Δθbとなるためである。
また、上記基準角度差Δθbの補正は、算出されるダンパ捩れ角度Δθが所定範囲を超える場合に行っても良い。ダンパ捩れ角度Δθは、基準角度差Δθbが実際の基準角度差とずれていなければ所定範囲内で変化し、基準角度差Δθbが実際の基準角度差とずれている場合は所定範囲を超えて変化する場合があるからである。
また、上記基準角度差Δθbの補正は、エンジン10が失火したと推定される場合や、回転角度差Δθrが所定領域を超える場合に行っても良い。エンジン10が失火した場合や、回転角度差Δθrが大きく変動した場合は、ダンパ機構20のトルクリミッターが作動する可能性が高いためである。
以上のように、本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置は、ダンパ装置を備えるハイブリッド車両の制御装置に有用であり、特に、エンジントルクを精度良く推定するのに適している。
本実施形態にかかるハイブリッド車両の概略構成を示すブロック図である。 本実施形態にかかるハイブリッド車両の制駆動力制御のフローを示す図である。 基準角度差の補正方法のフローを示す図である。 各シャフトの角度と時間の関係を示す図である。 各シャフトの角度と時間の関係を示す図である。
符号の説明
1 ハイブリッドECU
2 エンジンECU
3 モータECU
4 バッテリECU
5 ブレーキECU
6 クランクシャフト回転センサ
7,8 モータ回転センサ
10 エンジン
11 クランクシャフト
20 ダンパ機構
30,40 モータジェネレータ
31,41 ステータ
32,42 ロータ
33,43 モータ回転軸
50 動力分配機構
51 インプットシャフト
52 サンギヤ
53 ピニオンギヤ
54 キャリア
55 リングギヤ
60 減速機構
61 デファレンシャルギヤ
62 駆動軸
63 駆動輪
70 バッテリ
80 インバータ
90 油圧ブレーキ装置
100 ハイブリッド車両

Claims (5)

  1. エンジンと、前記エンジンと連結される少なくとも1以上のモータジェネレータとの間に配置され、かつ当該エンジンからのエンジントルクが伝達されるダンパ機構を備えるハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジンの運転状態と、前記ダンパ機構に連結される入力軸の入力回転角度および出力軸の出力回転角度に基づいたダンパ捩れ角度とに基づいて算出されるエンジントルクに基づいて制御を変更することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記制御が運転者のブレーキ操作に基づいて算出された要求制動力に応じた制駆動力制御である場合に、
    前記要求制動力と、前記算出されたエンジントルクに基づいて算出されたエンジン制動力との差分に基づいて前記モータジェネレータによる回生制動あるいは油圧ブレーキ装置による油圧制動の少なくともいずれか一方を行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記請求項1または2に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記ダンパ捩れ角度は、予め設定された前記入力軸および前記出力軸の基準角度差に基づいて算出されるものであり、
    前記基準角度差を補正することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記モータジェネレータは、前記エンジンのエンジントルクにより電力を発電するものであり、
    前記入力軸および前記出力軸の回転角度差と、前記モータジェネレータが発生するトルク反力に基づいて算出されたエンジン推定トルクに基づいて算出されたダンパ推定捩れ角度とに基づいて前記基準角度差を補正することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記請求項3に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記ダンパ機構による前記入力軸および前記出力軸の捩れが発生していない状態における前記入力軸および前記出力軸の回転角度差に基づいて前記基準角度差を補正することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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