JP2010131362A - 指輪及びそれを用いたペンダント - Google Patents

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Abstract

【課題】単純な文字列であれば、他人でも外向き面側から容易に読み取れてしまうという問題があった。また、内向き面側に文字列を形成するような場合であっても、指輪を外して放置したときに、他人から文字列を見られるということを想定する必要があった。
【解決手段】内向き面と外向き面とを有する指輪であって、前記内向き面または外向き面の少なくとも一方に正規表示に対応する鏡映記号が1つ以上形成されたこと。
【選択図】図1

Description

本発明は指輪表面に記号を有する指輪及びそれを用いたペンダントに関するものである。
マリッジリングなどの記念性のある指輪には、文字等の記号を彫刻することが一般に行なわれている。また、この記号を目立たせ且つデザイン性を出すために、例えば文字列を指輪の外向き面に彫刻することが行なわれている。
しかしながら、文字列が目立ち過ぎることは、プライペートな内容の文字列等を彫刻した場合、他人に読み取られる可能性が高くなる。
そのため、例えば外向き面から側面にかけて文字列等を刻設し、文字列の上部を外向き面に、下部を側面に配置させることで、指輪を着けている使用者だけが、その文字列を容易に読み取ることができるようにすることを実現したものがある(特許文献1参照)。
特開2004−81367号公報
しかしながら、特許文献1の発明においても、単純な文字列であれば、他人でも外向き面側から容易に読み取れてしまうという問題があった。
また、内向き面側に文字列を形成するような場合であっても、指輪を外して放置したときに、他人から文字列を見られるということを想定する必要があった。
上記に鑑みて本発明の一実施形態は、内向き面と外向き面とを有する指輪であって、前記内向き面または外向き面の少なくとも一方に正規表示に対応する鏡映記号が1つ以上形成されたことを特徴とする。
さらに、前記内向き面と外向き面との間に側面を有する指輪であって、前記側面には前記鏡映記号に連続する他の鏡映記号が1つ以上形成されたことを特徴とする。
さらに、前記内向き面には、前記鏡映記号が1つ以上形成された第1領域と、該第1領域に対向する位置に形成され、前記鏡映記号の正規表示が反射像として映し出される第2領域と、を有することを特徴とする。
さらに、前記正規表示と前記鏡映記号とは、記号の配列順序が反対となることを特徴とする。
さらに、前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の幅を変化させたことを特徴とする。
また、前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の太さを変化させたことを特徴とする。
また、前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の間隔を変化させたことを特徴とする。
さらに、前記第2領域を他の内向き面よりも平坦な面としたことを特徴とする。
また、前記第2領域を他の内向き面よりも曲率半径の小さい凸状面としたことを特徴とする。
また、前記外向き面上には鏡映記号が1つ以上形成されており、該鏡映記号の輪郭の内側に位置する第一領域と鏡映記号の輪郭の外側に位置する第二領域とを有し、可視光の波長範囲における前記第一領域での平均反射率をA、前記第二領域での平均反射率をBとしたとき、|A−B|≧70%であることを特徴とする。
さらに、前記第一領域を平坦な面上に有したことを特徴とする。
また、前記第一領域を曲率半径1〜5mmの凸状曲面上に有したことを特徴とする。
さらに、前記第一領域を浮き彫りとしたことを特徴とする。
また、前記第一領域を溝としたことを特徴とする。
さらに本発明の指輪を用いたペンダントにおいては、前記指輪にチェーンを通してなることを特徴とする。
本発明の指輪は、内向き面と外向き面とを有する指輪であって、前記内向き面または外向き面の少なくとも一方に正規表示に対応する鏡映記号が1つ以上形成されたことで、容易に他人が正規表示を読めないようにすることができる。
さらに、前記内向き面と外向き面との間に側面を有する指輪であって、前記側面に前記鏡映記号に連続する他の鏡映記号が1つ以上形成されたことで、さらに多方向から視ないと容易に他人が正規表示を読めないようにすることができる。
また、前記内向き面には、前記鏡映記号が1つ以上形成された第1領域と、該第1領域に対向する位置に形成され、前記鏡映記号の正規表示が反射像として映し出される第2領域と、を有することで、鏡映記号と、その正規表示を映す手段とを一体に付与することができる。
さらに、前記正規表示と前記鏡映記号とは、記号の配列順序が反対となることで、鏡映記号から正規表示を連想させづらくすることができる。
さらに、前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の幅を変化させたことで、正規表示がきれいに見える。
そしてまた、前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の太さを変化させたことで、正規表示がきれいに見える。
そしてまた、前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の間隔を変化させたことで、正規表示がきれいに見える。
さらに、前記第2領域を他の内向き面よりも平坦な面としたことで、指輪を外しても所有者だけが知りうるピンポイントの方向から、正規表示を確認することができる。
そしてまた、前記第2領域を他の内向き面よりも曲率半径の小さい凸状面としたことで、鏡映記号が小さかったとしても、反射像として映し出される正規表示を拡大して見ることができる。
また、前記外向き面上には鏡映記号が1つ以上形成されており、該鏡映記号の輪郭の内側に位置する第一領域と鏡映記号の輪郭の外側に位置する第二領域とを有し、可視光の波長範囲における前記第一領域での平均反射率をA、前記第二領域での平均反射率をBとしたとき、|A−B|≧70%であることで、正規表示を投影することができる。
さらに、前記第一領域を平面度0.1mm以下の平面上に有したことで、近接した部分に正規表示を投影することができる。
また、前記第一領域を曲率半径1〜5mmの凸状曲面上に有したことで、正規表示を拡大して投影することができる。
さらに、前記第一領域を浮き彫りとしたことで、細くて小さい正規表示を明瞭に投影することができる。
また、前記第一領域を溝としたことで、太くて大きい正規表示を明瞭に投影することができる。
また本発明のペンダントは、前記指輪にチェーンを通してなることができる。
本発明の指輪の第一実施形態を示す斜視図である。 本発明の指輪の第二実施形態を示す斜視図である。 (a)は本発明の指輪の第三実施形態における3面図、(b)は第2領域の表面図、(c)は第1領域の表面図である。 本発明の指輪の第三実施形態における第1領域の鏡映記号と第2領域の反射像との関係を示す模式図である。 本発明の指輪の第三実施形態における第1領域の鏡映記号と第2領域の反射像との関係を示す模式図、(b)は第2領域の表面図、(c)は第1領域の表面図である。 本発明の指輪の第三実施形態における第1領域の鏡映記号と第2領域の反射像との関係を示す模式図である。 (a)は本発明の指輪の第三実施形態における他の実施例の側面図、(b)は第2領域の断面図、(c)は第2領域の表面図である。 (a)は本発明の指輪の第三実施形態における他の実施例の側面図、(b)は第2領域の断面図、(c)は第2領域の表面図である。 (a)は本発明の指輪の第四実施形態における側面図、(b)はA−A断面図、(c)は投影された模式図である。 (a)は本発明の指輪の第四実施形態における他の実施例の側面図、(b)はA−A断面図、(c)は投影された模式図である。 (a)は本発明の指輪の第四実施形態における正規表示、(b)は(a)に対応する鏡映記号の模式図である。 (a)は本発明の指輪の第四実施形態における鏡映記号の断面模式図、(b)は本発明の指輪の他の実施形態における鏡映記号の断面模式図である。 (a)は本発明の指輪の第四実施形態における反射像の視認性を評価するための評価装置であり、(b)は図4(a)、(c)は図4(b)に対応する反射像である。 本発明の指輪の第四実施形態における測定ポイントを説明する模式図である。
以下、本発明の一実施形態について説明をする。
本発明の第一実施形態は、内向き面と外向き面とを有する指輪であって、前記内向き面または外向き面の少なくとも一方に正規表示に対応する鏡映記号が1つ以上形成されたことで、容易に他人が正規表示を読めないようにすることができる。
本発明の第一実施形態である図1のような指輪1において、外向き面3bと内向き面3aにそれぞれ個別に鏡映記号4(図1では模式的に表示)が形成されている。
このような鏡映記号は鏡や平滑なテーブル面などの反射物を介して視る事で、正規表示として視認することができる。
ここで正規表示とは、言葉の意味をなす文字として認識できるものである。また、鏡映文字とは、前記正規表示を裏表反対にしたもの、すなわち正規表示を鏡に映した状態のものである。また、本願では文字を対象として説明するが、文字に限らず広く記号全般が対象となる。
つぎに、本発明の第二実施形態は、前記内向き面と外向き面との間に側面を有する指輪であって、前記側面に前記鏡映記号に連続する他の鏡映記号が1つ以上形成されたことで、これが連続した記号列であれば、多方向から視ないと容易に他人が正規表示を読めないようにすることができる。たとえば、図2のような指輪1において、外向き面3bと内向き面3aの鏡映記号4を繋げるようにして側面にも鏡映記号4(図2では模式的に表示)が形成されている。このような鏡映記号4は鏡などの反射物を介して内向き面3a、側面3c、外向き面3bと順に視る事で、正規表示5として視認することができる。
つぎに、本発明の第三実施形態は、内向き面と外向き面とを有する指輪であって、前記内向き面には、前記鏡映記号が1つ以上形成された第1領域と、該第1領域に対向する位置に形成され、前記鏡映記号の正規表示が反射像として映し出される第2領域と、を有することで、鏡映記号と、その正規表示を映す手段とを一体に付与することができるようにしたものである。
本発明の第三実施形態である図3(a)の3面図のような指輪1において、図3(b)に示された鏡映記号4の反射像5が映しだされた第2領域2b、図3(c)に示された鏡映記号4を形成した第1領域2aとして示す。
これは本発明の第三実施形態の一実施例である図4に示されるように(以下、図中の点線は光路である)、外側から鏡映記号4が認識されないようにするため、領域2すなわち、第1領域2aに鏡映記号4全体を形成した指輪1であって、これを指から外している場合であっても、第2領域2bに鏡映記号4が反射像5として映し出されない限り、容易に文字として認識できないようになっている。
さらに本発明の第三実施形態では、前記正規表示と前記鏡映記号とは、記号の配列順序が反対となることが好ましい。
これは指輪1の形状が本発明の第三実施形態の他の実施例である図5のような平行光の場合に適用されるものであり、鏡映記号4の文字並びが逆方向になることによって(不図示)、鏡映記号4の文字並びから反射像5である正規表示5を連想させづらくすることができる。
さらに本発明の第三実施形態では、前記記号列の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の幅を変化させることが好ましい。
本発明の第三実施形態が図5のような平行光の場合であれば問題ないが、図6のような収束光の場合では焦点深度の影響で、各反射像5の中央部から両端部にかけて幅W2が広く映ってしまう。そのため予め鏡映記号4の幅W1を中央部から両端部にかけて狭くなるように変化させておけば整った反射像5を得ることができる。
さらに本発明の第三実施形態では、前記記号列の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の太さを変化させることが好ましい。
指輪1の形状が図5のような平行光の場合であれば問題ないが、例えば図6のような収束光の場合では焦点深度の影響で、各反射像5の中央部から両端部にかけて太さD2が太く映ってしまう。そのため予め鏡映記号4の太さD1を中央部から両端部にかけて狭くなるように変化させておけば整った反射像5を得ることができる。
さらに本発明の第三実施形態では、前記記号列の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の間隔を変化させることが好ましい。
指輪1の形状が図5のような平行光の場合であれば問題ないが、例えば図6のような収束光の場合では焦点深度の影響で、各反射像5の中央部から両端部にかけて間隔P2が広く映ってしまう。そのため予め鏡映記号4の間隔P1を中央部から両端部にかけて狭くなるように変化させておけば整った反射像5を得ることができる。
さらに本発明の第三実施形態では、前記第2領域を他の内向き面よりも平坦な鏡面とすることが好ましい。
これにより、指輪1を外しても所有者だけが認識しているある特定の方向から鏡映記号4の反射像5を確認できる。例えば第2領域2bに鏡映記号4が反射像5として入りうる視野角度が限られ、さらに他の内向き面2aには反射像5が映らないような場合であり、図7(a)におけるA−A断面図である図7(b)の第2領域2bは、表面粗さの小さい平坦な面であり、他の内向き面2aは表面粗さが大きい面であり、特定の方向からは図7(c)のように反射像5が映って見えるが、他人からは視認されづらくなる。
また本発明の第三実施形態では、前記第2領域を他の内向き面よりも曲率半径の小さい凸状面とすることが好ましい。
これにより、記号をある特定の方向で拡大して見ることができる。例えば図8(a)におけるB−B断面図である図8(b)のように第2領域2bが凸状面である場合、図8(c)のように反射像5を拡大することができるので視認し易くすることができる。
以上の鏡映記号4は刻設された溝によるものに限定されず、逆に、鏡映記号4が浮き彫りになったものであっても同様の効果がある。あるいは、鏡映記号4をマスキングとメッキにて形成しても同様の効果がある。
さらに本発明の指輪を用いたペンダントにおいては、前記指輪にチェーンを通してなるものであり、指輪と同様の効果を奏するものである。
つぎに、本発明の第四実施形態は、外向き面を有する指輪であって、前記外向き面上には鏡映記号が1つ以上形成されており、該鏡映記号の輪郭の内側に位置する第一領域と鏡映記号の輪郭の外側に位置する第二領域とを有し、可視光の波長範囲における前記第一領域での平均反射率をA、前記第二領域での平均反射率をBとしたとき、|A−B|≧70%であることで、前記鏡映記号4の正規表示5が反射像として映し出されることを可能にしたものである。
前記第一領域での平均反射率に対する前記第二領域での平均反射率の比は小さいほど望ましいが、100:1〜2:1の範囲がコントラストとして適当である。
鏡映記号4を反射投影させる対象は、暗闇であれば壁や机上などの平面に対して可能である。
鏡映記号4及び周囲の外向き面3bの反射率は、算術表面粗さを大きくあるいは小さくすることで、反射率を制御することができるが、鏡映記号4自体を指輪1の母材とは全く別の黒体材料にすることでも可能である。
ここで可視光の反射率とは、波長360nm〜830nmでの光の反射率を積分したものである。反射率の測定方法としてはJIS−R−3106に準じていれば再現性ある結果を得ることができ、例えば日本分光社製カー効果測定器を使用して波長360nm〜830nmでの反射率を測定して積分して平均反射率を求めてもよい。
サンプルは現物ベースで測定し、測定ビームはスリットでスポット径の調節をして鏡映記号4上から外れないように照射、同様の条件でその他の外向き面3bにも測定ビームを照射する。
さらに本発明の第四実施形態では、前記第一領域を平面度0.1mm以下の平面上に有したことで、近接した部分に正規表示5を投影することができる。これは細かい正規表示5を近接した場所に投影する場合に有効である。
例えば図9(a)のように、指輪1の外向き面3b(内向き面3aとは背反)の一部が平面になっており、この平面にA−A断面図である図9(b)のように光を当てると、図9(c)のように正規表示5が投影される。
ここで平面度の測定は、エスオーエル株式会社製のレーザー斜入射干渉方式 平面度測定解析装置 FlatMasterで、第一領域全体を測定することで求めることができる。
さらに本発明の第四実施形態では、前記第一領域を曲率半径1〜5mmの凸状曲面上に有したことで、正規表示5を拡大して投影することができる。これは大きな正規表示5を離れた場所に投影する場合に有効である。
例えば図10(a)のように、指輪1の外向き面3b(内向き面3aとは背反)の一部が凸状面になっており、この凸状面にB−B断面図である図10(b)のように光を当てると、図10(c)のように正規表示5が広がって投影される。
ここで曲率半径の測定は平面度と同様に、エスオーエル株式会社製のレーザー斜入射干渉方式 平面度測定解析装置 FlatMasterを用いて使用し、第一領域全体を測定することで求めることができる。
なお、ここで改めて説明しておくと、図11(a)は正規表示5であり、図11(b)は正規表示5に対応する鏡映記号4という関係である。
さらに本発明の第四実施形態では、前記第一領域を浮き彫りにしたものであることで、細く小さい正規表示5を明瞭に投影することができる。これは正規表示5が投影されたときに正規表示5が明るい光の像で現れ易いからであり、正規表示5が細かいときに有効である。例えば図12(a)のように、第一領域が鏡映記号(浮き彫り)7となっているような場合である。
さらに本発明の第四実施形態では、前記第一領域を溝にしたものであることで、太くて大きい正規表示5を明瞭に投影することができる。これは投影された正規表示5の輪郭が明るい光で縁取りされ易いからであり、正規表示5が太いときに有効である。例えば図12(b)のように、第二領域とは異なる部分が鏡映記号(溝)8となっているような場合である。ここで、溝8は表面が粗く鏡面ではないこと、あるいは、溝8を反射率の低い材料で覆うことが望ましい。
なお、本発明の第四実施形態の指輪においては、壁などに反射投影させなくても、鏡などに映して正規表示5を楽しむこともできる。
また、本発明の第四実施形態の指輪においては、前記第一領域または第二領域での平均反射率は、鏡映記号4の輪郭近傍部分だけが満たされている場合でも、本発明の効果を奏することができるものである。
また、本発明の指輪においては、鏡映記号4は、左右対称の記号で全体が占められている場合、正規表示5と同じになるので、本発明の効果を必ずしも奏するものではない。
つぎに本発明の指輪の製造方法の一実施形態を説明する。
鍛造した材料は叩かれて板状となっており、それを指輪1よりやや大きい大きさと形状に打ち抜き、プレス・切削加工によって製品形状に加工する。あるいは、原型をゴム型抜きし、ゴム型にワックスを注入、原型と同形状になったワックスを取り出して、石膏で型取り、ワックスを熱で溶融・気化させて除去し、石膏型に溶融した地金(金・プラチナなど)を流し込んで冷却して原型と同形状の製品を形成することもできる。
鏡面加工は、電解研磨あるいはバレル研磨を施してからバフ研磨を行い仕上げとし、さらには、メッキ処理でより一層の鏡面が実現できる。
電解研磨の条件としては、液温5℃〜150℃、電圧100〜200V、電流1〜10A、処理時間は10秒間〜3時間で設定される。バレル研磨の条件(遠心/磁気のいずれか)としては、メディア材質はアルミナ、メディアの平均直径は0.3〜1μm、バレル方式(湿式/乾式のいずれか)、自転回転数は1〜10rpm、公転回転数は1〜10rpm、処理時間は10秒〜3時間で設定される。そして仕上げのバフ研磨の条件としては、バフ材質を天然繊維(木綿・麻・リンネル・羊毛・絹・カシミヤ・石綿・ガラス繊維など)、化学繊維(ポリエステル系合成繊維・ポリアミド系合成繊維・セルロース系半合成繊維・タンパク質系半合成繊維・セルロース系再生繊維・ガラス繊維・炭素繊維など)とし、バフ回転体の回転数を1000〜40000rpm、研磨材にはダイヤモンド・立方晶窒化ホウ素・炭化ケイ素・アルミナコランダム・酸化クロム・酸化セリウム・酸化鉄・珪質石灰石などが用いられる。
指輪1の材質としては、例えば、プラチナ(Pt950)、18金×3種類(ホワイトゴールド/イエローゴールド/ピンクゴールド)などが主流であるが、他に鏡面が出せる材質ならば何でも可能である。
指輪1に鏡映記号4を形成する方法としては、切削加工やレーザー加工さらにはメッキ加工が適当である。
切削加工については、回転工具を使用して記号形状に切削彫刻するやり方であり、NC加工で所定形状のプログラムを入力して切削加工すればよい。管理条件としては、工具材質は超硬合金、単結晶ダイヤモンド、焼結ダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素、アルミナ(コランダム)、窒化ケイ素、鋼(はがね)、サーメットなどを用いる。切削工具はドリル刃であり工具回転数100〜40000rpm、送り速度0.1〜1000mm/sec、切り込み深さ0.01〜1mmで設定されるのが適当である。
レーザー加工については、レーザーを照射して所定の形状に溶融加工するやり方であり、切削加工同様に所定形状のプログラムを入力してレーザー加工すればよい。管理条件としては、溶融加工を行うレーザー発振子を電圧(パワー密度)1mV〜100mV、パルス幅1fsec〜1sec、パルス間隔0.001Hz〜100MHzに設定する。特に線の太さについてはレーザーであれば制御が容易である。
メッキ加工については、メッキ液はロジウム系・ルテニウム系・プラチナ系・金系・パラジウム系・銀系・銅系・ニッケル系など、電圧200V、電流1A、処理時間1秒間〜3時間で設定されるのが適当である。管理条件としては、メッキ厚は1μm〜数10μm、メッキ材質はロジウムメッキ、マスキング方法は一般的にはマスキング樹脂を塗布してメッキしたものであり、特にマスキング部にノボラック樹脂を塗布して選択的にメッキを行うことができる。このようにマスキングを使用してメッキすることで、鏡映記号4を形成することもできる。
(実施例)
以下、特に本発明の第四実施形態の指輪について実施例を説明する。
(試料作成)
Pt950Pd50のインゴットを用いて鍛造により指輪を作製し、電解研磨およびバフ研磨で表面仕上げし、指輪1の外向き面3b上に図11(b)の鏡映記号4を一文字4mm角で、深さ0.1mm、幅1mmで切削彫刻した試料を準備した。そして図1の平坦面に鏡映記号4を形成したタイプの指輪1については、鏡映記号4が図12(a)のような浮き彫り7である試料番号1〜6を用意して、図2の凸状曲面に鏡映記号4を形成したタイプの指輪1については、鏡映記号4が図12(b)のような溝8である試料番号7〜12とを用意した。
ここで、鏡映記号4上における算術平均表面粗さは、切削工具の表面の単結晶ダイヤモンドの粒径によって平均0.1〜1.0μmRaで制御し、その他の外向き面3bの表面の粗さは電解研磨時間で制御し、電解研磨の条件としては、液温150℃、電圧100V、電流1A、処理時間は1時間で設定した。
(反射率測定)
平均反射率の測定方法としてはJIS−R−3106に準じて、日本分光社製カー効果測定器を使用して波長360nm〜830nmでの反射率を追従測定して平均値を求めた。測定ビームはスリットでスポット径を0.1mm程度に調節をして鏡映記号4上から外れないように照射、同様の条件でその他の外向き面3bにも測定ビームを照射した。
第一領域の測定箇所としては記号の直上を測定すればよいが、第二領域の測定箇所としては第一領域の測定箇所に最も近接した部分を選択することが望ましく、本実施例の評価では図14に示されるように、記号の輪郭(境界)に内側から接した測定ポイントでの反射率Aと、外側から接した測定ポイントでの反射率Bとで評価した。なお平均反射率は任意の箇所を10ポイント測定での平均になる。
以上の結果を表1及び表2に示す。
(視認性評価)
図13(a)に示す装置を用意して、外部光源9から平行光10を幅1mmのスリット11を介して試料の外向き面3bに対し45度の角度で照射して、仕切り12を挟んで投影面13に正規表示(反射像)5を10cm先に投影させたものを観察し、観察者が記号を視認できた人数を記録した。
なお本件の評価における光の強度は、正規表示(反射像)5が最も明確に見える視認性のよい強度で実施した。
試料番号1〜6の結果を表1、試料番号7〜12の結果を表2に示す。
Figure 2010131362
Figure 2010131362
表1から明らかなように、反射率の差が70%以上ではない試料番号1,4,6では反射像が不明瞭で視認性が悪かったが、反射率の差が70%以上である試料番号2,3,5では図13(b)のように反射像5が明らかで視認性が良かった。
また表2から明らかなように、反射率の差が70%以上ではない試料番号7,10,12では反射像5が不明瞭で視認性が悪かったが、反射率の差が70%以上である試料番号8,9,12では図13(c)のように反射像5が明らかで視認性が良かった。
また次に、図13(a)に示す装置を用意して、外部光源9から平行光10を幅1mmのスリット11を介して試料の外向き面3bに対し45度の角度で照射して、仕切り12を挟んで投影面13に正規表示(反射像)5を10cmと1cm先に投影させたものを観察し、観察者が記号を視認できた人数を記録した。
なお本件の評価における光の強度は、正規表示(反射像)5が最も明確に見える視認性のよい強度で実施した。
1cm先の投影面13に投影させた試料番号13〜19の結果を表3、10cm先の投影面13に投影させた試料番号20〜26の結果を表4に示す。
Figure 2010131362
Figure 2010131362
指輪1に彫金されるような大きさの記号に関し、投影面13が近接した距離では平面度0.1mm以下の外向き面3bに彫金されると、正規表示(反射像)5が歪まずに投影されやすいので、急激に視認性が向上することが表3からわかる。また投影面13が離れた距離では曲率半径1〜5mmの外向き面3bに彫金されると正規表示(反射像)5が歪まずに拡大されやすいので、急激に視認性が向上することがわかる。
1:指輪
2:領域
2a:第1領域
2b:第2領域
3:指輪表面
3a:内向き面
3b:外向き面
3c:側面
4:鏡映記号
5:反射像(正規表示)
7:鏡映記号(浮き彫り)
8:鏡映記号(溝)
9:外部光源
10:平行光
11:スリット
12:仕切り
13:投影面
W1:鏡映記号の幅
W2:反射像の幅
D1:鏡映記号の太さ
D2:反射像の太さ
P1:鏡映記号の間隔
P2:反射像の間隔

Claims (15)

  1. 内向き面と外向き面とを有する指輪であって、前記内向き面または外向き面の少なくとも一方に正規表示に対応する鏡映記号が1つ以上形成されたことを特徴とする指輪。
  2. 前記内向き面と外向き面との間に側面を有する指輪であって、前記側面には前記鏡映記号に連続する他の鏡映記号が1つ以上形成されたことを特徴とする請求項1に記載の指輪。
  3. 前記内向き面には、前記鏡映記号が1つ以上形成された第1領域と、該第1領域に対向する位置に形成され、前記鏡映記号の正規表示が反射像として映し出される第2領域と、を有することを特徴とする請求項1に記載の指輪。
  4. 前記正規表示と前記鏡映記号とは、記号の配列順序が反対となることを特徴とする請求項3に記載の指輪。
  5. 前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の幅を変化させたことを特徴とする請求項3または4に記載の指輪。
  6. 前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の太さを変化させたことを特徴とする請求項3または4に記載の指輪。
  7. 前記第1領域の中央部から両端部にかけて前記鏡映記号の間隔を変化させたことを特徴とする請求項3または4に記載の指輪。
  8. 前記第2領域を他の内向き面よりも平坦な面としたことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の指輪。
  9. 前記第2領域を他の内向き面よりも曲率半径の小さい凸状面としたことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の指輪。
  10. 前記外向き面上には鏡映記号が1つ以上形成されており、該鏡映記号の輪郭の内側に位置する第一領域と鏡映記号の輪郭の外側に位置する第二領域とを有し、可視光の波長範囲における前記第一領域での平均反射率をA、前記第二領域での平均反射率をBとしたとき、|A−B|≧70%であることを特徴とする請求項1に記載の指輪。
  11. 前記第一領域を平面度0.1mm以下の平面上に有したことを特徴とする請求項10に記載の指輪。
  12. 前記第一領域を曲率半径1〜5mmの凸状曲面上に有したことを特徴とする請求項10または11に記載の指輪。
  13. 前記第一領域を浮き彫りとしたことを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の指輪。
  14. 前記第一領域を溝としたことを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載の指輪。
  15. 請求項1〜14に記載の指輪にチェーンを通してなることを特徴とするペンダント。
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