JP2010130952A - 自己崩壊性ブロック及び植栽基盤の構築方法 - Google Patents

自己崩壊性ブロック及び植栽基盤の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水生植物の種又は苗が海流等によって流されるのを十分に防止できるとともに、植栽後、水生植物の地下茎もしくは根の伸長が阻害されることを十分に防止できる自己崩壊性ブロックを提供すること。
【解決手段】本発明に係る自己崩壊性ブロック10は、水生植物1の植栽に使用するものであって、骨材と、アスファルトとを含有する混合物からなり、アスファルトの含有量が当該混合物の全質量100質量部に対して0.5〜15質量部である。
【選択図】図2

Description

本発明は、水生植物の植栽に使用する自己崩壊性ブロック、及び、植栽基盤の構築方法に関する。
水中や水辺の緑化を目的として、沿岸域や河川流域における水生植物の植栽が広く行われている。例えば、沿岸域の緑化として、海底にアマモなどの海藻類の植栽が行われている。また、河川流域の緑化として、ヨシ、ガマなどの植栽が行われている。
水生植物を植栽する方法は、二通りに大別される。一つは対象の領域に種子を蒔く方法であり、他方は対象の領域に苗を植え付ける方法である。ところが、潮流などの流れのある場所に植栽する場合、種子や苗が流失してしまうという問題が生じる。また、種子から育成する場合、種子の流失を防止する手段を講じたとしても、発芽率が低く、十分な緑化を達成することが困難である。
このような問題の解決を目的として、特許文献1には、アマモ等の藻場造成に自己崩壊型のポーラスコンクリートブロックを使用する方法が記載されている。また、特許文献2には、種子の流失の防止及び発芽率を向上させる方法として、粘性土、石膏などと種子とを混合し、これを粒状化したものを海域に投下して播種する方法が記載されている。特許文献3には、石膏を含有する人工土壌に植え付けられた種子に温度刺激を与え、ある程度発育した状態の苗を海域に投下する方法が記載されている。
特開2002−291359号公報 特開2005−95142号公報 特開2005−87068号公報
海藻類の一種であるアマモは、種子の発芽によるものに加え、地下茎を伸長させることによってもその分布域を広げる。また、水生植物の中には、根を伸長させることによってその分布域を広げる種類もある。特許文献1に記載されている自己崩壊型のブロックは、水生植物の地下茎もしくは根の伸長速度に対し、その崩壊速度が遅く、これらの伸長が阻害されることを十分に防止することができなかった。一方、特許文献2、3に記載の方法は、海流によって種子や苗が流されてしまい、所望の領域に水生植物を植栽することが困難であった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、水生植物の種又は苗が潮流等によって流されるのを十分に防止できるとともに、植栽後、水生植物の地下茎もしくは根の伸長が阻害されることを十分に防止できる自己崩壊性ブロックを提供することを目的とする。また、本発明は、河川や沿岸域の水底に自己崩壊する植栽基盤を効率的に構築する方法を提供することを目的とする。
本発明に係る自己崩壊性ブロックは、水生植物の植栽に使用するものであって、骨材と、アスファルトとを含有する混合物からなり、アスファルトの含有量が当該混合物の全質量100質量部に対して0.5〜15質量部である。本発明の自己崩壊性ブロックは、上記成分を含有する混合物を成形することによって作製することができる。本発明の自己崩壊性ブロックは、陸上における運搬や植栽準備作業を効率的に行うのに十分な機械的強度を有する。
本発明の自己崩壊性ブロックは、水中において優れた保形性を有し、水中に浸漬しても直ちに著しく崩壊することがない。したがって、例えば、所定の間隔を開けて上記ブロックを海底面上に配置し、その間に水生植物の苗を植えれば、潮流によって水生植物が流失することを十分に防止できる。上記自己崩壊性ブロックは、その優れた保形性によって形状を維持する一方、その硬度は十分に低下するため、水生植物の地下茎もしくは根の伸長が物理的に阻害されることを十分に抑制できる。
なお、自己崩壊性を有する植栽基盤として、特開2008−43246号に記載のものが知られている。本発明の自己崩壊性ブロックは、特開2008−43246号に記載の植栽基盤と比較し、水温が低い温度領域において優れた保形性を有する。また、本発明のブロックは、pHの上昇に起因する化学的要因によって水生植物の伸長が阻害されることを十分に抑制できるという利点がある。これは、本発明の自己崩壊性ブロックは、アスファルトを介して骨材同士が接着することによって形状が維持されるものであるため、pHの上昇が生じ得る固化材を必ずしも配合しなくてもよいためである。
本発明のブロックは、一定期間形状を維持した後、自然と崩壊が始まる。崩壊したブロックは、水底の土砂と一体化し、水底に構造物として残存することがない。したがって、環境に対する負荷を低減できるとともに、漁業の妨げとなることもない。
本発明においては、上記混合物は、骨材と、気泡化されたアスファルトとを混合することによって得られたものであることが好ましい。泡状のアスファルト(いわゆるフォームドアスファルト)と骨材とを混合すると、両者が十分均一に混合された混合物を調製しやすい。かかる混合物から作製されたブロックは、陸上における強度及び水中における自己崩壊性の両方が一層高水準に達成されたものとなる。
本発明のブロックは、アスファルトと界面活性剤とを含有するアスファルト乳剤によって、あるいは、アスファルトによって表面がコーティングされたものであってもよい。かかる構成を採用することにより、ブロックの強度が向上し、陸上運搬等の作業性がより一層優れたものとなる。なお、ブロックの表面をアスファルトでコーティングする場合、アスファルトを加熱して流動化させたものをブロック表面に塗布すればよい。
本発明のブロックは、植栽する水生植物を収容する収容部と、この収容部の周囲に配置された繊維材料からなるシートとを更に備えたものであってもよい。かかる構成を採用することにより、水生植物の種又は苗を収容部に収容することができ、この状態でブロックを水底に配置することによって、水生植物を所定の領域に効率的に植栽できる。また、収容部の周囲に繊維材料からなるシートを配置することで、このシートが水生植物の根茎の足場となり、水生植物が水平方向に繁殖しやすくなる。当該シートはブロックの保形性の向上にも寄与する。
本発明に係る植栽基盤の構築方法は、骨材と、アスファルトとを含有する混合物からなる植栽基盤を、水生植物を植栽すべき施工面上に形成する工程を備え、混合物はアスファルトの含有量が当該混合物の全質量100質量部に対して0.5〜15質量部である。当該方法は、骨材に対して所定の量のアスファルトが配当された混合物を使用して植栽基盤を構築するものである。この植栽基盤は、例えば、施工面上に水が浸入しないように対策を施した後、上記混合物を施工面上に敷き均し、その後、転圧することによって構築することができる。あるいは、本発明の上記ブロックを施工面上に配置することによって植栽基盤を構築してもよい。
本発明によれば、水生植物の種又は苗が海流等によって流されるのを十分に防止できるとともに、植栽後、水生植物の地下茎もしくは根の伸長が阻害されることを十分に防止できる。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されたブロック10は、骨材と、気泡化されたアスファルトとを含有するフォームドアスファルト混合物を成形して得られるものである。ブロック10は、水生植物を収容するための収容部12を有する。収容部12は、ブロック10をその厚さ方向に貫通するように形成された貫通孔である。
ブロック10の成形に用いるフォームドアスファルト混合物は、泡状のアスファルト(フォームドアスファルト)を骨材に噴霧し、両者を混合することによって得ることができる。フォームドアスファルトは、150〜160℃に加熱されたアスファルトに対し、水及び空気を混入させることによって得られる(例えば、特開平10−113580号公報を参照)。
フォームドアスファルト混合物の調製に使用するアスファルトとしては、減圧蒸留装置における蒸留処理によって得られる減圧残油(いわゆるストレートアスファルト)が好適である。気泡化されたストレートアスファルトを骨材に噴霧して上記混合物を調製した場合、ストレートアスファルトは、骨材の表面を被覆するのではなく、細粒分とフィラービチュメンを形成し、小さな塊となって混合物中に均一に分散する。
ストレートアスファルトとしては、JIS K2207に記載されたものであれば、特に制限はなく用いることができるが、適度な強度を有するブロックを得るには、常温(25℃)における針入度40〜450(より好ましくは、針入度60〜200)のストレートアスファルトを使用することが好ましい。ここでいう「針入度」とは、JIS K2207に規定された針入度試験方法に従って測定された値を意味する。なお、針入度が200を越えるストレートアスファルトは、針入度が200以下のストレートアスファルトと比較し、気泡化しにくい傾向にある。
フォームドアスファルト混合物を調製する際、アスファルトの含有量が当該混合物の全質量100質量部に対して0.5〜15質量部(好ましくは4.5〜10.5質量部)となるように調整する。アスファルトの含有量が0.5質量部未満であると、ブロック10の強度が不十分となり、他方、15質量部を越えると、ブロック10の強度が過度に高くなり、水中における自己崩壊性が不十分となる。
フォームドアスファルト混合物の調製に使用する骨材としては、JIS A5001、5005に記載された砕石及び/又は砕砂(道路用、コンクリート用)を使用できる。あるいは、スクリニングス、山砂、川砂、現場発生土及びこれらを混合したものを骨材として使用してもよい。環境に対する負荷低減の観点から、水生植物を植栽する場所から採取することが好ましい。混合物を形成してブロック10を得られる限りにおいて、砂に砂利や小石などの細骨材が含まれていてもよい。また、海底の砂を採取する場合は、砂に塩分が含まれていてもよい。骨材を使用する際には、JIS A1210の方法によって判定される最適含水比となるように、骨材の含水比を予め調整しておくことが好ましい。
骨材とアスファルトとが十分均一に混合されたフォームドアスファルト混合物を得る観点から、骨材に対して少量の分散剤を配合してもよい。分散剤としては消石灰及びセメントを使用できる。分散剤の配合量は、フォームドアスファルト混合物の全質量100質量部に対して10質量部以下であることが好ましく、2〜3質量部であることがより好ましい。分散剤の含有量が10質量部を超えると、ブロック10の強度が過度に高くなる傾向にある。また、分散剤として消石灰又はセメントを使用した場合、分散剤の含有量が10質量部を超えると、pHの上昇に起因する化学的要因によって水生植物の伸長が阻害される傾向にある。
なお、フォームドアスファルト混合物は、上記の成分に加え、他の成分を更に含有してもよい。他の成分としては、ベントナイトや栄養分などが挙げられる。ベントナイトは、水と接触すると膨潤する性質を有し、崩壊期間を短くするために使用することができる。ベントナイトの含有量は、植栽地の条件に応じて適宜調整すればよいが、骨材100質量部に対して、30質量部以下であることが好ましい。栄養分は、植栽する水生植物の伸長を促進させるためのものであり、例えば、窒素分を含有する緩効性固形肥料などが挙げられる。栄養分の含有量は、骨材100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましい。
ブロック10は、以下の手順によって作製することができる。まず、ストレートアスファルト及び骨材から上述のフォームドアスファルト混合物を調製する。ここで、ベントナイト、栄養分などを配合してもよい。
次に、フォームドアスファルト混合物を型枠に流し込み、全体を加圧することによって当該混合物を締め固める。締固めはアムスラー、ローラーコンパクターなどの装置を用いて行なうことができる。所定の密度となるように締め固めることにより、図1に示すブロック10を作製する。なお、ブロック10の外形は、直方体であるが、厚さ方向に垂直な断面は矩形に限定されず、当該断面が円形、楕円形、平行四辺形、ひし形であってもよい。所望の形状のブロックを作製するには、それに適した形状の型枠を使用すればよい。
ブロック10の収容部12は、断面形状が円形の貫通孔からなるものであるが、当該貫通孔の断面形状は楕円形、矩形、平行四辺形、ひし形などであってもよい。収容部12は、型枠内の所定の位置にスペーサを配置したり、あるいは、直方体のブロックを作製した後、コアドリルなどの器具を用いて貫通孔を削孔することによって形成できる。
このようにして作製されたブロック10は、運搬作業などに伴う衝撃や加わる力に十分に耐え得る強度を有していることが好ましい。具体的には、水中に浸漬前のブロック10の一軸圧縮強度は、250kN/m以上であることが好ましく、600〜2000kN/mであることがより好ましい。
本発明者らの検討によると、植栽地の水温及び塩分濃度となるように調整した水を収容する水槽に、植栽基盤を浸水する浸水試験において、静水中に静置してから28日後のブロック10の一軸圧縮強度が、所定の範囲内となるように混合物の各成分の配合量を決定することが好ましい。すなわち、上記浸水試験において、浸水から28日後のブロック10の一軸圧縮強度は、30〜250kN/mであることが好ましく、50〜210kN/mであることがより好ましい。浸水から28日後のブロック10の強度が上記範囲内であれば、水生植物の地下茎もしくは根の伸長が阻害されることを十分に防止でき、水生植物をより確実に植栽地に定着させることができる。
ブロック10を作製した後、ブロック10の表面をアスファルト又はアスファルト乳剤によってコーティングしてもよい。これにより、ブロック10の強度が向上し、陸上運搬等の作業性がより一層優れたものとなる。ブロック10の表面をアスファルトでコーティングする場合、アスファルトを加熱して流動化させたものをブロック10の表面に塗布すればよい。なお、アスファルト乳化剤は、界面活性剤の作用によってアスファルトが水中に分散した液状物質である。
図2(a)は、海底に設置した直後のブロック10の状態を示す模式断面図である。ブロック10の収容部12には、土壌15と、土壌15に植えられたアマモの苗1とが収容されている。土壌15には、フォームドアスファルト混合物の調製に使用した砂及び細骨材を用いてもよい。図2(b)は、海底に設置されてから一定期間経過後のブロック10の崩壊状態を示す模式断面図である。図2(b)に示されたブロック10は、一部崩壊が認められるが、収容部12の形状が残存している状態である。このようにブロック10が十分な保形性を有していると、収容部12に収容された土壌15の流失を抑制でき、生育途中にあるアマモ1aが潮流で流されてしまうことを十分に防止できる。一方、この程度まで崩壊が進行している収容部10の強度が十分に低下している。このため、アマモ1aの地下茎は、ブロック10に阻害されることなく、海底面50に活着し、更に伸長する。
図2(b)に示した状態から更に時間が経過すると、ブロック10は完全に崩壊し、ブロック10及び土壌15は海底面50を構成する砂と一体化する。ブロック10の崩壊期間は、14〜360日であることが好ましく、30〜180日であることがより好ましい。ただし、アマモの生長速度は水温などに依存するため、植栽地の条件に合わせて崩壊期間を適宜設定することが好ましい。
ブロック10は、図3に示すように、収容部12の一端を覆うように下面10aに配置されたネット16を更に備えたものであってもよい。ネット16は、移植する植物の脱落及び落下を防止するためのものである。ネット16としては、繊維ネット及び樹脂ネットなどを使用できる。なお、ネット16の代わりに、金属製又は樹脂製の棒を複数配置し、植物の脱落及び落下を防止するようにしてもよい。
また、ブロック10は、図4に示すように、上面10bに貼り付けられた繊維材料からなるシート18を更に備えることが好ましい。シート18は、収容部12と連通する開口18aを有しており、収容部12の周囲に繊維材料が配置されるようになっている。シート18を貼り付けることにより、シート18が水生植物の根茎の足場となり、水生植物が水平方向に繁殖しやすくなる。シート18をブロック10に貼り付けることによって、ブロック10の保形性も向上する。シート18としては、不織布、植生マットなどの繊維系シートを使用できる。
次に、本発明に係る植栽基盤の構築方法の好適な実施形態について説明する。第1実施形態に係る植栽基盤の構築方法は、図5に示すように、海底面又は河川床(施工面)上にブロック10を隙間なく配置することによって、所定の領域に植栽基盤を構築するものである。地上において、収容部12内に苗1及び土壌15が収容されたブロック10を複数準備し、これらを植栽すべき箇所まで運搬して配置することによって植栽基盤を効率的に構築できる。本実施形態のように水底面が露出しないようにブロック10を配置することで、水流による洗掘の影響を抑制できる。
第2実施形態に係る植栽基盤の構築方法は、図6に示すように、収容部12を有しないブロック20を千鳥格子状に配置するものである。この方法の場合、まず、ブロック20を千鳥格子状に配置して植栽基盤を構築する。その後、ブロック20で囲まれた領域に苗1及び土壌15を収容して植栽を行なう。
第3実施形態に係る植栽基盤の構築方法は、まず、施工面上に水が浸入しないように対策を施した後、上述のフォームドアスファルト混合物を施工面上に敷き均し、転圧することによって植栽基盤を構築するものである。図7は、この方法によって河川床60上に構築された植栽基盤30を示す模式断面図である。この方法によれば、施工面が比較的広い場合であっても植栽基盤を効率的に構築できる。なお、この方法を季節的に渇水する河川などに適用した場合、渇水する時期に構築を行なえば施工面上に水が浸入しないようにする対策は実施する必要はない。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、上記実施形態に限られるものではない。例えば、植栽する水生植物としてアマモを例示したが、本発明は、アマモ以外の沈水植あるいはヨシ、ガマ、ウキヤガラ、サンカクイ、シオクグなどの抽水植物などの水生植物の植栽にも用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
自己崩壊性ブロックを形成するためのフォームドアスファルト混合物を調製するにあたり、骨材として道路用砕石(JIS A5001の分類による呼び名「C−40」)及びストレートアスファルト(針入度60〜80)を準備した。ストレートアスファルトを150℃に加熱し、これに水及び空気を混入させて気泡化させた。上記のようにして得られたフォームドアスファルトを骨材に噴霧することによって、フォームドアスファルト混合物を得た。アスファルトの含有量は、当該混合物100質量部に対して4.5質量部とした。
上記フォームドアスファルトを型枠に入れ、線圧29.4kN/mで圧縮することによって、図1に示す形状の自己崩壊性ブロック(300mm×300mm×50mm、収容部の内径100mm)を得た。
(実施例2)
骨材として、呼び名「C−40」の道路用砕石を使用する代わりに、より細粒の道路用砕石(JIS A5001の分類による呼び名「F−2.5」)を使用したことの他は、実施例1と同様にして、自己崩壊性ブロックを作製した。
<一軸圧縮強度の測定>
実施例1,2で作製したブロックの一軸圧縮強度を測定した。気中に放置されたブロックの一軸圧縮強度(作製から7日後及び28日後)及び水中(水温:15〜25℃)に放置されたブロックの一軸圧縮強度(作製から28日後)の測定結果を表1に示す。なお、各測定は3回ずつ行い、表1に記載の数値はその平均値である。
Figure 2010130952
<海底における実験>
実施例1,2で作製した自己崩壊性ブロックの上面に、やしマットをそれぞれ貼り付けた。なお、やしマットの貼り付けは、加熱したアスファルト乳剤を用いて行なった。これらのブロックにアマモの苗を収容させた試料を葉山真名瀬の海底に沈設した。沈設から1ヵ月後に台風による波浪を受けたが、いずれの試料もアマモの苗が流出せず、苗を防護することができた。沈設から4ヶ月後に試料の様子を確認したところ、植栽したアマモが生長するとともに、生育域が大幅に拡大していた。
本発明に係る自己崩壊性ブロックの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示したブロックを海底に設置した状態を示す模式断面図である。 下面に配置されたネットを備えるブロックを示す模式断面図である。 上面に配置された繊維系シートを更に備えるブロックを示す模式断面図である。 第1実施形態に係る構築方法によって構築された植栽基盤を示す斜視図である。 第2実施形態に係る構築方法によって構築された植栽基盤を示す斜視図である。 第3実施形態に係る構築方法によって構築された植栽基盤を示す斜視図である。
符号の説明
1…アマモの苗、1a…アマモ、10,20…自己崩壊性ブロック、12…収容部、15…土壌、16…ネット、18…繊維系シート、30…植栽基盤、50…海底面、60…河川床。

Claims (5)

  1. 水生植物の植栽に使用する自己崩壊性ブロックであって、
    骨材と、アスファルトとを含有する混合物からなり、アスファルトの含有量が当該混合物の全質量100質量部に対して0.5〜15質量部であるブロック。
  2. 前記混合物は、骨材と、気泡化されたアスファルトとを混合することによって得られたものである、請求項1に記載のブロック。
  3. アスファルトと界面活性剤とを含有するアスファルト乳剤によって、あるいは、アスファルトによって表面がコーティングされている、請求項1又は2に記載のブロック。
  4. 植栽する水生植物を収容する収容部と、前記収容部の周囲に配置された繊維材料からなるシートとを更に備える、請求項1〜3に記載のブロック。
  5. 骨材と、アスファルトとを含有する混合物からなる植栽基盤を、水生植物を植栽すべき施工面上に形成する工程を備え、前記混合物はアスファルトの含有量が当該混合物の全質量100質量部に対して0.5〜15質量部である、植栽基盤の構築方法。
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