JP2010130351A - 動き補償装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】動きベクトルの精度の悪化を低減しつつ演算量の増加を抑えて高画質の画像を得る動き補償装置を得ること。
【解決手段】入力されるフレームの数をカウントするフレーム数カウンタ部11と、動きベクトルを縮小する際に、前記フレーム数カウンタ部11によるカウント数の奇遇に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御部12と、動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御部12により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV変換処理部13と、丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成部14と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う際の動き補償装置に関する。
近年、デジタル放送の普及やデジタル機器の進歩により、高解像度の映像を扱う機会が増えている。デジタル放送ではHD(High Definition)サイズの番組が放映されており、また、民生用デジタルビデオカメラではフルHD解像度の撮影ができる。HDコンテンツをドットバイドットで表示可能なディスプレイは、高価であり、復号処理装置の性能(メモリ容量、バンド幅、処理能力)も高いものが必要となりコストがかかる。さらに携帯機器で用いる際には、その用途からサイズや消費電力などの厳しい制約もある。
たとえば、携帯機器で高解像度の映像を表示する場合は、下記非特許文献1〜3の規定に基づき検討すると、フレーム全体を復号した後に縮小フィルタをかけて表示サイズを縮小するのではなく、復号処理の段階で縮小フィルタをかけてフレームを縮小し、縮小した参照画像と縮小した動きベクトルを用いて復号処理を行う。このような処理を行うことによって、復号処理装置の性能を抑えてコストを下げることが可能となる。
しかしながら、上記従来の技術によれば、たとえば、横方向の画像サイズを1/2に縮小する場合、参照画像も動きベクトルも横方向に1/2となる。これは動きベクトルの最下位1bit分の精度欠落に相当する。そのため、動き補償を行う場合、参照すべき画素位置がずれ、新たに作られる参照画像に誤差が蓄積し、画面内予測フレームに移る際に画像内の物体が急激に移動するように見える、という問題があった。
また、縮小した参照画像および動きベクトルを用いる場合には、動きベクトルの精度が1/2pelのとき、動きベクトルの1/2化の方法として1/4pel精度に読み替えることにより、動きベクトルの精度を確保することができる。しかしながら、この場合、参照画像の画素を符号化時と異なる1/4pel精度に線形補間する必要がある。そのため、規格で定められた以上の演算量が必要となる、という問題があった。
ISO/IEC 13818−2 1995年3月 ISO/IEC 14496−2 1999年3月 ISO/IEC 14496−10 2003年5月
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、縮小した参照画像を用いて復号処理を行う場合において、動きベクトルの精度の悪化を低減しつつ、動き補償における演算量の増加を抑えて高画質の画像を得る動き補償装置を提供することを目的とする。
本願発明の一態様によれば、符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、入力されるフレームの数をカウントするカウンタ手段と、動きベクトルを縮小する際に、前記カウンタ手段によるカウント数の奇遇に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、を備えることを特徴とする動き補償装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、縮小した動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、当該差分の累積値を算出する誤差値カウンタ手段と、動きベクトルを縮小する際に、前記誤差値カウンタ手段が算出した差分の累積値に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、を備えることを特徴とする動き補償装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、縮小したマクロブロック列単位の動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、当該差分の累積値を算出する誤差値カウンタ手段と、動きベクトルを縮小する際に、前記誤差値カウンタ手段が算出した差分の累積値に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、を備えることを特徴とする動き補償装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、それぞれ異なるフレームにおいて、縮小したマクロブロック単位の動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、各フレームにおける同一のマクロブロックの位置ごとに前記算出した差分を累積して差分の累積値を求める誤差値カウンタ手段と、動きベクトルを縮小する際に、前記誤差値カウンタ手段が算出した差分の累積値に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、を備えることを特徴とする動き補償装置が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理として動きベクトルの値を+方向に丸める場合と−方向に丸める場合の、2つの丸め方向について、縮小した動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、当該差分の累積値を算出する誤差値カウンタ手段と、動きベクトルを縮小する際に、+方向に丸め処理を行った場合の差分の累積値の絶対値と、−方向に丸め処理を行った場合の差分の累積値の絶対値に基づいて、丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、を備えることを特徴とする動き補償装置が提供される。
本発明によれば、動きベクトルを縮小する際に行う丸め処理の方向を、フレーム数の奇遇で決定するため、動きベクトルの精度を維持しつつ、演算量を増やすことなく動きベクトルの誤差の蓄積を低減して高画質の画像を得る、という効果を奏する。
また、本発明によれば、動きベクトルを縮小する際に行う丸め処理の方向を、動きベクトルを縮小した際に発生する誤差の累積値に基づいて決定するため、動きベクトルの精度を維持しつつ、演算量を増やすことなく動きベクトルの誤差の蓄積を低減して高画質の画像を得る、という効果を奏する。
また、本発明によれば、マクロブロックの列を1つの単位とし、丸め方向の変更をマクロブロックの列単位で行うため、さらに細かな制御が可能となる、という効果を奏する。
また、本発明によれば、マクロブロックごとに求めた動きベクトルの誤差を時間的に累積し、丸め方向の変更をマクロブロックごとに行うため、細かな制御が可能となる、という効果を奏する。
また、本発明によれば、フレームごとに動きベクトルを縮小する際に行う丸め処理を+方向と−方向のそれぞれについて行い誤差の累積値を比較するため、累積誤差値が小さくなる丸め処理の方向を選択できる、という効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる動き補償装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
最初に、動画像の復号処理において一般的に行われている処理を簡単に説明する。図1は、動画像の復号処理を行う復号処理装置の構成例を示すブロック図である。復号処理装置10は、可変長符号復号部1と、逆スキャン部2と、逆量子化部3と、逆DCT部4と、フレームバッファ部5と、動き補償部6と、を備える。
復号処理装置10では、符号化データが入力されると、可変長符号復号部1が、符号化データに対して可変長符号の復号を行い、各種パラメータ,フラグ,動きベクトル,DCT係数を取り出す。取り出されたDCT係数に対して、逆スキャン部2が並び替え処理を行った後、逆量子化部3が逆量子化の処理を行い、さらに、逆DCT部4が逆DCTの処理を行う。
逆DCT部4は、画面内予測が行われるフレームについては動き補償を行わないため、後に参照画像とするためフレームバッファ部5へ転送し保存する。画面内予測のフレームは、そのまま復号画像となる。画面間予測を行うフレームについては動き補償を行うため、動き補償部6へ転送する。動き補償部6は、フレームバッファ部5の参照画像と動きベクトルを用いて予測画像を作成し、逆量子化および逆DCTの処理によって得られる残差を足し合わせて復号画像を得る。復号画像作成後、後に参照画像とするため、この復号画像をフレームバッファ部5へ転送し保存する。
本実施の形態では、符号化時に利用した参照画像とは異なるサイズの参照画像を用いて動き補償を行うため、動き補償を行うまでに参照画像を所望のサイズに変換する。たとえば、画面内予測のフレームを横方向に1/2のサイズに変換する場合、逆DCT部4は、逆DCT処理を行う際、通常行う8×8の逆DCT処理ではなく、高周波成分を0として4×8と次数を減らして逆DCT処理を行うことで縮小した画像を得る。逆DCT部4は、縮小した画像を参照画像としてフレームバッファ部5へ転送し保存する。以降、参照画像を横方向(x方向)に1/2に縮小する場合ついて説明を行う。なお、動きベクトルの精度は、縮小前(符号化時)の段階で1/2pelとする。
ここで、動き補償部6において、動きベクトルの丸め誤差を低減する処理について説明する。本実施の形態では、動き補償部6に入力されるフレーム数の奇遇に基づいて、動きベクトルの丸め方向を変化させることにより、丸め誤差の偏りを減少する。なお、動きベクトルは、マクロブロック単位とする。
図2は、本実施の形態の動き補償部6の構成例を示すブロック図である。動き補償部6は、フレーム数カウンタ部11と、丸め方向制御部12と、MV(Motion Vector)変換処理部13と、復号画像作成部14と、を備える。フレーム数カウンタ部11は、入力されたフレーム(逆DCT処理後のフレーム)数をカウントする。丸め方向制御部12は、カウントされたフレーム数の奇遇に基づいて動きベクトルの丸め方向を決定する。MV変換処理部13は、丸め方向制御部12の決定に基づいて動きベクトルの丸め処理を行い、1/2化した動きベクトルを出力する。復号画像作成部14は、参照画像と動きベクトルを用いて予測画像を作成し、さらに逆DCT処理を行った残差を予測画像に加算して復号画像を得る。
つづいて、動き補償部6が行う動き補償処理をフローチャートに基づいて詳細に説明する。図3は、本実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。まず、フレーム数カウンタ部11は、入力されるフレームが、新たに復号処理を開始するフレームかどうかを確認する(ステップS11)。新たに復号処理を開始する場合(ステップS11:Yes)、フレーム数を初期化(frameNum=0)して(ステップS12)、フレーム数をカウントする(ステップS13)。新たに開始するフレームではない場合は(ステップS11:No)、フレーム数を初期化せずに、フレーム数をカウントする(ステップS13)。
つぎに、丸め方向制御部12が、フレーム数カウンタ部11がカウントしたフレーム数の下位1bitの奇遇を見て、動きベクトルを1/2にする際の丸め方向(roundXDirection)を決定する(ステップS14〜S16)。具体的には、フレーム数が奇数(frameNum&1)の場合(ステップS14:Yes)、「roundXDirection=1」として1/4pel精度の動きベクトルを+方向に丸める決定をする(ステップS15)。フレーム数が偶数の場合(ステップS14:No)、「roundXDirection=0」として1/4pel精度の動きベクトルを−方向に丸める決定をする(ステップS16)。
ここで、動きベクトルの丸め処理について説明する。図4は、動きベクトルの丸め処理を示す図である。本来、1/2pel精度を持つ動きベクトルを1/2化すると、1/4pel精度を持つことになるが、これを1/2pel精度に補正する場合の丸め方向を示すものである。たとえば、動きベクトル(mvx)=3.5を1/2化すると、mvx=1.75になる。このmvx=1.75を+方向に丸めるとは、1.75の値を2.0にすることに相当する(図4(a))。一方、mvx=1.75を−方向に丸めるとは、1.75の値を1.5にすることに相当する(図4(b))。このような丸め処理を行うことにより、1/4(0.25)pel精度の動きベクトルを、1/2(0.5)pel精度に補正することができ、符号化時と同一の精度を確保できる。
つぎに、MV変換処理部13が、丸め方向制御部12の決定に基づいて、符号データを復号した際に得られた動きベクトル(mvx)に対して下位1bitの丸め処理を行って1/2化した動きベクトル(mvxh)を出力する(ステップS17)。ここで用いる動きベクトル(mvxh)は、予測画像および復号画像を作成する際に使用する。このとき、出力する1/2化後の動きベクトル(mvxh)は、本来の動きベクトル(mvx)の値に対して丸め方向制御部12で決定した「roundXDirection」の値を加算後に、右方向へ1bitシフトする処理を行うことにより求めることができる。すなわち、「mvxh=(mvx+roundXDirection)>>1」として表すことができる。
最後に、復号画像作成部14は、MV変換処理部13から出力された1/2化後の動きベクトル(mvxh)と、フレームバッファ部5に保存されている参照画像を用いて予測画像を作成する。さらに、逆DCTが行われた残差を予測画像に加算することによって復号画像を得る(ステップS18)。予測画像および復号画像を作成する方法は従来と同様である。
上記処理を行うことにより、動きベクトルを1/2化する際に特定の方向に誤差が蓄積しないため、参照画像においても誤差が蓄積しない。そのため、画面間予測フレームから画面内予測フレームに移る際に、画像内の物体が急激に移動するように見える状態を回避することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、動きベクトルを縮小する際に行う丸め処理の方向を、フレーム数の奇遇で決定することとした。これにより、縮小した参照画像を用いて動き補償を行う場合でも、動きベクトルの精度を維持しつつ、演算量を増やすことなく動きベクトルの誤差の蓄積を低減して高画質の画像を得ることが可能となる。
なお、丸め方向制御部12は、フレーム数が奇数の場合に+方向に丸め、偶数の場合に−方向に丸める決定をしたが、これに限定するものではなく、丸める方向をそれぞれ逆に設定してもよい。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では、フレーム内のマクロブロックごとの動きベクトルの丸め誤差を累積し、累積した誤差値が許容範囲を超えた場合に動きベクトルの丸め方向を変化させて丸め誤差の偏りを低減する。第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図5は、本実施の形態の動き補償部6aの構成例を示すブロック図である。動き補償部6aは、誤差値カウンタ部21と、丸め方向制御部12aと、MV変換処理部13と、復号画像作成部14と、を備える。誤差値カウンタ部21は、1/2化する前の動きベクトルの値と、1/2化後の動きベクトルを左方向へ1bitシフトした値との差分(誤差)を求め、誤差の累積値を算出する。丸め方向制御部12aは、誤差の累積値と許容誤差範囲との比較結果に基づいて動きベクトルの丸め方向を決定する。なお、本実施の形態では、図1における動き補償部6を上記動き補償部6aに置き換えて、復号処理装置10を構成する。
ここで、動き補償部6aが行う動き補償処理をフローチャートに基づいて詳細に説明する。図6は、本実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。まず、誤差値カウンタ部21は、画面内予測フレームがデコードされているかどうか確認する(ステップS21)。デコードされている場合(ステップS21:Yes)、復号処理の開始時に丸め方向と累積誤差値の初期化を行う(ステップS22)。ここでは、初期設定として「roundXDirection=0」とし、−方向に丸める設定とする。また、横方向に1/2化した動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)の値との差分(誤差)を累積した累積誤差値(totalError)の初期化(totalError=0)を行う。デコードされていない場合(ステップS21:No)、ステップS22の処理を省略する。
誤差値カウンタ部21は、動き補償の処理開始後は、仮の処理として初期設定で設定された丸め方向(−方向)に基づいて1/2化した動きベクトル(mvxh)を求め、さらに、mvxhを左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)を求める。その後、1/2化後の動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)の値との差分(mvx-(mvxh<<1))をマクロブロックの動きベクトルごとに算出し、求めた差分を加算して累積誤差値(totalError)を算出する(ステップS23)。なお、丸め方向制御部12aから丸め方向を変更する通知があった場合、通知に基づいて上記処理(ステップS23)における丸め方向を変更する。
つぎに、丸め方向制御部12aが、誤差値カウンタ部21が算出したtotalErrorと、あらかじめ設定された許容誤差範囲との比較を行う(ステップS24,S26)。許容誤差範囲とは、マクロブロックごとに求めた動きベクトルの誤差を累積した場合において、画像サイズや最大動きベクトル本数等に基づいて設定可能な許容できる誤差の範囲である。
具体的には、totalErrorの方が許容誤差範囲の上限よりも大きい場合(ステップS24:Yes)、「roundXDirection=1」として丸め方向を+方向に変更する(ステップS25)。totalErrorが許容誤差範囲の上限以下の場合は(ステップS24:No)、さらに、totalErrorの方が許容誤差範囲の下限よりも小さいかどうか比較する(ステップS26)。totalErrorの方が許容誤差範囲の下限よりも小さい場合は(ステップS26:Yes)、「roundXDirection=0」として丸め方向を−方向に変更する(ステップS27)。totalErrorが許容誤差範囲の下限以上の場合は(ステップS26:No)、丸め方向は変更せずに現状維持とする(ステップS28)。
丸め方向制御部12aは、決定した動きベクトルの丸め方向を誤差値カウンタ部21およびMV変換処理部13へ通知する。なお、丸め方向を変更するタイミングは、フレーム単位とする(totalErrorが許容誤差範囲から外れた場合、次に復号処理を行うフレームから丸め方向を変更する)。
MV変換処理部13が行う1/2化した動きベクトル(mvxh)を出力する処理(ステップS17)、および復号画像作成部14が行う復号画像の作成処理(ステップS18)については、第1の実施の形態と同様である。
すなわち、本実施の形態では、動きベクトルを1/2化する際、各フレームにおいて特定の方向に所定の誤差が蓄積した場合に、動きベクトルの丸め方向を変更する。そのため、画面内予測フレームに移る際に画像内の物体が急激に移動するように見える状態を回避することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、動きベクトルを縮小する際に行う丸め処理の方向を、動きベクトルを縮小した際に発生する誤差の累積値に基づいて決定することとした。これにより、縮小した参照画像を用いて動き補償を行う場合でも、動きベクトルの精度を維持しつつ、演算量を増やすことなく動きベクトルの誤差の蓄積を低減して高画質の画像を得ることが可能となる。
なお、上記処理では、誤差値カウンタ部21が累積誤差値を算出するため動きベクトルを1/2化する処理を行っているが、これに限定するものではない。たとえば、MV変換処理部13が1/2化した動きベクトルを誤差値カウンタ部21が利用してもよい。また、動きベクトルはマクロブロック単位に限定するものではなく、サブマクロブロック等、他の領域を単位とする動きベクトルとしてもよい。
(第3の実施の形態)
本実施の形態では、画像サイズを縮小した方向と直交する方向に並ぶマクロブロックの列を1つの単位として動きベクトルの丸め誤差を累積し、累積した誤差値が許容範囲を超えた場合に動きベクトルの丸め方向を変化させて丸め誤差の偏りを低減する。第1,2の実施の形態と異なる部分について説明する。
図7は、本実施の形態の動き補償部6bの構成例を示すブロック図である。動き補償部6bは、列誤差値カウンタ部31と、丸め方向制御部12bと、MV変換処理部13と、復号画像作成部14と、を備える。列誤差値カウンタ部31は、1/2化する前の動きベクトルの値と、1/2化後の動きベクトルを左方向へ1bitシフトした値との差分(誤差)を求め、誤差の累積値を算出する。本実施の形態では、1列に並ぶマクロブロックを1つの単位として扱う。画像の横方向(x方向)を1/2のサイズに変換する場合、直交する方向に並ぶマクロブロックは列方向(y方向)となる。丸め方向制御部12bは、誤差の累積値と列許容誤差範囲との比較結果に基づいて動きベクトルの丸め方向を決定する。なお、本実施の形態では、図1における動き補償部6を上記動き補償部6bに置き換えて、復号処理装置10を構成する。
ここで、動き補償部6bが行う動き補償処理をフローチャートに基づいて詳細に説明する。図8は、本実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。まず、列誤差値カウンタ部31は、画面内予測フレームがデコードされているかどうか確認する(ステップS21)。デコードされている場合(ステップS21:Yes)、復号処理の開始時に丸め方向と列累積誤差値の初期化を行う(ステップS31)。ここでは、初期設定として「roundXDirection=0」とし、−方向に丸める設定とする。また、横方向に1/2化した動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)の値との差分(誤差)を累積した列累積誤差値(totalErrorL)の初期化(totalErrorL=0)を行う。本実施の形態で扱う動きベクトルは、マクロブロックの列を1つの単位とした場合、このマクロブロック列における動きベクトルをいう。デコードされていない場合は(ステップS21:No)、ステップS31の処理を省略する。
列誤差値カウンタ部31は、動き補償の処理開始後は、1つのマクロブロック列について、仮の処理として初期設定で設定された丸め方向(−方向)に基づいて1/2化した動きベクトル(mvxh)を求め、mvxhを左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)を求める。その後、1/2化後の動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)の値との差分(mvx-(mvxh<<1))を算出し、求めた差分を加算して列累積誤差値(totalErrorL)を算出する(ステップS32)。なお、丸め方向制御部12bから丸め方向を変更する通知があった場合、この通知に基づいて上記ステップS32の処理における丸め方向を変更する。
つぎに、丸め方向制御部12bが、列誤差値カウンタ部31により算出されたtotalErrorLと、あらかじめ設定された列許容誤差範囲との比較を行う(ステップS33,S34)。列許容誤差範囲とは、マクロブロックの列単位で求めた動きベクトルの誤差を累積した場合において、画像サイズや最大動きベクトル本数等に基づいて設定可能な許容できる誤差の範囲である。
具体的には、totalErrorLの方が列許容誤差範囲の上限よりも大きい場合(ステップS33:Yes)、「roundXDirection=1」として丸め方向を+方向に変更する(ステップS25)。totalErrorLが列許容誤差範囲の上限以下の場合は(ステップS33:No)、さらに、totalErrorLの方が列許容誤差範囲の下限よりも小さいかどうか比較する(ステップS34)。totalErrorLの方が列許容誤差範囲の下限よりも小さい場合は(ステップS34:Yes)、「roundXDirection=0」として丸め方向を−方向に変更する(ステップS27)。totalErrorLが列許容誤差範囲の下限以上の場合は(ステップS34:No)、丸め方向は変更せずに現状維持とする(ステップS28)。
丸め方向制御部12bは、上記で決定した動きベクトルの丸め方向を列誤差値カウンタ部21およびMV変換処理部13へ通知する。なお、丸め方向を変更するタイミングは、マクロブロックの列単位とする(列累積誤差値が列許容誤差範囲から外れた場合、次に復号処理を行うマクロブロック列から丸め方向を変更する)。
つぎに、丸め方向制御部12bは、フレーム内の全てのマクロブロック列について上記処理(ステップS32〜S28)を終了したか確認する(ステップS35)。終了していない場合は(ステップS35:No)、上記処理(ステップS32〜S28)を全てのマクロブロック列が終了するまで繰り返し行う。終了した場合は(ステップS35:Yes)、丸め制御部12bの決定に基づき、MV変換処理部13が動きベクトルの1/2化の処理を行う(ステップS17)。
MV変換処理部13による1/2化した動きベクトル(mvxh)を出力する処理(ステップS17)、および復号画像作成部14による復号画像の作成処理(ステップS18)については、第1の実施の形態と同様である。
すなわち、本実施の形態では、動きベクトルを1/2化する際、フレーム内のマクロブロックの列を1つの単位とし、特定の方向に所定の誤差が蓄積した場合に、動きベクトルの丸め方向を変更する。そのため、画面内予測フレームに移る際に画像内の物体が急激に移動するように見える状態を回避することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、マクロブロックの列を1つの単位とし、丸め方向の変更をマクロブロックの列単位で行うこととした。これにより、第2の実施の形態よりも、さらに細かな制御(丸め方向の変更)が可能となる。
なお、復号処理の開始時に行う初期化のタイミングを画面内予測フレームをデコードした場合について説明したが、これに限定するものではない。たとえば、復号処理を行うフレームが変わるごとに初期化を行ってもよい。
(第4の実施の形態)
本実施の形態では、マクロブロックごとの動きベクトルの丸め誤差を時間的に累積し、累積した誤差値が許容範囲を超えた場合に動きベクトルの丸め方向を変化させて丸め誤差の偏りを低減する。第1〜3の実施の形態と異なる部分について説明する。
図9は、本実施の形態の動き補償部6cの構成例を示すブロック図である。動き補償部6cは、MB(Macro Block:マクロブロック)誤差値カウンタ部41−1,41−2,…,41−mと、丸め方向制御部12cと、MV変換処理部13と、復号画像作成部14と、を備える。MB誤差値カウンタ部41−1,41−2,…,41−mは、それぞれ、1/2化する前の動きベクトルの値と、1/2化後の動きベクトルを左方向へ1bitシフトした値との差分(誤差)を求め、同一位置にあるマクロブロックごとに、各フレームで求めた誤差を加算して累積値を算出する。本実施の形態では、一例として、フレーム内のマクロブロックの数はm個とし、動き補償部6cは、マクロブロックの数(m個)だけMB誤差値カウンタ部を備える。丸め方向制御部12cは、誤差の累積値とMB許容誤差範囲との比較結果に基づいて動きベクトルの丸め方向を決定する。なお、本実施の形態では、図1における動き補償部6を上記動き補償部6cに置き換えて、復号処理装置10を構成する。
ここで、動き補償部6cが行う動き補償処理をフローチャートに基づいて詳細に説明する。図10は、本実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。まず、各MB誤差値カウンタ部41−1,41−2,…,41−mは、画面内予測フレームがデコードされているかどうか確認する(ステップS21)。デコードされている場合(ステップS21:Yes)、復号処理の開始時に丸め方向とMB累積誤差値の初期化を行う(ステップS41)。ここでは、初期設定として「roundXDirection=0」とし、−方向に丸める設定とする。また、横方向に1/2化した動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)の値との差分(誤差)を累積したMB累積誤差値(totalError[i]、1≦i≦m)の初期化(totalError[i]=0)を行う。totalError[i]はi番目のマクロブロックに対応するMB誤差値カウンタ部41−iにおけるMB累積誤差値とする。デコードされていない場合は(ステップS21:No)、ステップS41の処理を省略する。
MB誤差値カウンタ部41−iは、動き補償の処理開始後は、仮の処理として初期設定で設定された丸め方向(−方向)に基づいて1/2化した動きベクトル(mvxh)を求め、mvxhを左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)を求める。その後、1/2化後の動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)の値との差分(mvx-(mvxh<<1))をマクロブロックの動きベクトルごとに算出し、求めた差分をマクロブロックの位置に対応するMB誤差値カウンタ部41−iに加算してMB累積誤差値(totalError[i])を算出する(ステップS42)。なお、丸め方向制御部12cから丸め方向を変更する旨の通知があった場合、この通知に基づいて上記ステップS42の処理における丸め方向を変更する。
つぎに、丸め方向制御部12cが、MB誤差値カウンタ部41−iが算出したtotalError[i]と、あらかじめ設定された各マクロブロック位置におけるMB許容誤差範囲との比較を行う(ステップS43,S44)。MB許容誤差範囲とは、マクロブロックごとに求めた動きベクトルの誤差をマクロブロックの位置ごとに累積した場合において、画像サイズや最大動きベクトル本数等に基づいて設定可能な許容できる誤差の範囲である。MB許容誤差範囲は、マクロブロックの位置ごとに変えてもよいし、全て同じでもよい。
具体的には、totalError[i]の方がMB許容誤差範囲の上限よりも大きい場合(ステップS43:Yes)、「roundXDirection=1」として丸め方向を+方向に変更する(ステップS25)。totalError[i]がMB許容誤差範囲の上限以下の場合は(ステップS43:No)、さらに、totalError[i]の方がMB許容誤差範囲の下限よりも小さいかどうか比較する(ステップS44)。totalError[i]の方がMB許容誤差範囲の下限よりも小さい場合は(ステップS44:Yes)、「roundXDirection=0」として丸め方向を−方向に変更する(ステップS27)。totalError[i]がMB許容誤差範囲の下限以上の場合は(ステップS44:No)、丸め方向は変更せずに現状維持とする(ステップS28)。
丸め方向制御部12cは、上記で決定した動きベクトルの丸め方向をMB誤差値カウンタ部41−iおよびMV変換処理部13へ通知する。なお、丸め方向の変更は、マクロブロックごとに行う(MB累積誤差値がMB許容誤差範囲から外れた場合、次に復号処理を行うフレームの同一場所にあるマクロブロックから丸め方向を変更する)。
つぎに、丸め方向制御部12cは、フレーム内の全てのマクロブロックについて上記処理(ステップS42〜S28)を終了したか確認する(ステップS45)。終了していない場合は(ステップS45:No)、上記処理(ステップS42〜S28)を全てのマクロブロック(m個)が終了するまで繰り返し行う。終了した場合は(ステップS45:Yes)、丸め制御部12cの決定に基づき、MV変換処理部13が動きベクトルの1/2化の処理を行う(ステップS17)。なお、全てのマクロブロックの処理の終了を待つことなく、上記処理(ステップS42〜S28)が終了したマクロブロックから、MV変換処理部13が動きベクトルの1/2化の処理を行う(ステップS17)こととしてもよい。
MV変換処理部13による1/2化した動きベクトル(mvxh)を出力する処理(ステップS17)、および復号画像作成部14による復号画像の作成処理(ステップS18)については、第1の実施の形態と同様である。
すなわち、本実施の形態では、動きベクトルを1/2化する際、同一位置のマクロブロックごとに時間的に誤差を累積し、特定の方向に所定の誤差が蓄積した場合に、動きベクトルの丸め方向を変更する。そのため、画面内予測フレームに移る際に画像内の物体が急激に移動するように見える状態を回避することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、マクロブロックごとに求めた動きベクトルの誤差を、別のフレームで求めた同一位置にあるマクロブロックごとに累積し、マクロブロックごとに丸め処理の方向を決定することとした。これにより、マクロブロック単位で丸め方向を変更できるため、細かな制御(丸め方向の変更)が可能となる。
また、この場合においても、動きベクトルの精度を維持しつつ、演算量を増やすことなく動きベクトルの誤差の蓄積を低減して高画質の画像を得ることが可能となる。
なお、同一位置における時間的な誤差を累積する単位はマクロブロックに限定するものではなく、第3の実施の形態のように、マクロブロック列を単位としてもよい。
(第5の実施の形態)
本実施の形態では、フレーム全体におけるマクロブロックごとの動きベクトルの丸め誤差を累積し、丸め誤差が小さくなる丸め方向を選択する。第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
図11は、本実施の形態の動き補償部6dの構成例を示すブロック図である。動き補償部6dは、フレーム誤差値カウンタ部51−1,51−2と、丸め方向制御部12dと、MV変換処理部13と、復号画像作成部14と、を備える。フレーム誤差値カウンタ部51−1は、+方向に丸め処理を行った場合において、1/2化する前の動きベクトルと、1/2化後の動きベクトルを左方向へ1bitシフトした値との差分(誤差)を求め、誤差の累積値を算出する。フレーム誤差値カウンタ部51−2は、−方向に丸め処理を行った場合において、1/2化する前の動きベクトルと、1/2化後の動きベクトルを左方向へ1bitシフトした値との差分(誤差)を求め、誤差の累積値を算出する。丸め方向制御部12dは、+方向に丸めた場合の累積誤差値と−方向に丸めた場合の累積誤差値を比較して小さい方を選択する。なお、本実施の形態では、図1における動き補償部6を上記動き補償部6dに置き換えて、復号処理装置10を構成する。
ここで、動き補償部6dが行う動き補償処理をフローチャートに基づいて詳細に説明する。図12は、本実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。まず、フレーム誤差値カウンタ部51−1は、復号処理の開始時に、横方向に1/2化した動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)との差分(誤差)を累積した+方向の累積誤差値(totalError1)の初期化(totalError1=0)を行う(ステップS51)。同様に、フレーム誤差値カウンタ部51−2は、差分(誤差)を累積した−方向の累積誤差値(totalError0)の初期化(totalError0=0)を行う(ステップS51)。なお、上記初期化の処理は、画面間予測を行うフレームが変わるごとに行う。
フレーム誤差値カウンタ部51−1は、動き補償の処理開始後は、仮の処理として+方向に丸め処理をして1/2化した動きベクトル(mvxh)を求め、mvxhを左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)を求める。その後、1/2化後の動きベクトル(mvxh)を左方向へ1bitシフトした値(mvxh<<1)と、1/2化する前の元の動きベクトル(mvx)との差分(mvx-(mvxh<<1))をマクロブロックの動きベクトルごとに算出し、求めた差分を加算して+方向の累積誤差値(totalError1)を算出する(ステップS52)。同様に、フレーム誤差値カウンタ部51−1は、−方向に丸め処理を行った場合における−方向の累積誤差値(totalError0)を算出する(ステップS52)。
つぎに、丸め方向制御部12dが、フレーム誤差値カウンタ部51−1により算出されたtotalError1とフレーム誤差値カウンタ部51−2により算出されたtotalError0の比較を行う(ステップS53)。具体的には、totalError1の絶対値の方がtotalError0の絶対値よりも大きい(+方向の累積誤差値の絶対値の方が大きい)場合(ステップS53:Yes)、「roundXDirection=0」として丸め方向を−方向にする(ステップS16)。totalError1の絶対値がtotalError0の絶対値以下(−方向の累積誤差値の絶対値の方が大きいまたは同じ)の場合は(ステップS53:No)、「roundXDirection=1」として丸め方向を+方向にする(ステップS15)。丸め方向制御部12dは、決定した動きベクトルの丸め方向を、MV変換処理部13へ通知する。
MV変換処理部13が行う1/2化した動きベクトル(mvxh)を出力する処理(ステップS17)、および復号画像作成部14が行う復号画像の作成処理(ステップS18)については、第1の実施の形態と同様である。
すなわち、本実施の形態では、動きベクトルを1/2化する際、フレームごとに+方向に丸め処理を行った場合と−方向に丸め処理を行った場合のそれぞれについて誤差を算出し、累積した誤差値が小さい方の丸め方向を選択する。そのため、フレームごとに最適な丸め方向を選択でき、画面内予測フレームに移る際に画像内の物体が急激に移動するように見える状態を回避することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、各フレームにおいて、動きベクトルを縮小する際に行う丸め処理を+方向と−方向のそれぞれについて行い、発生する誤差の累積値を比較することとした。これにより、フレームごとに、確実に累積誤差値が小さくなる丸め処理の方向を選択することができる。
なお、動きベクトルはマクロブロック単位に限定するものではなく、サブマクロブロック等、他の領域を単位とする動きベクトルとしてもよい。
なお、上記で説明した各実施の形態における動き補償処理のほか、各実施の形態の動き補償処理を組み合わせることも可能である。また、丸め方向を変更する単位をマクロブロックおよび列ではなく、スライスや画面領域単位とすることも可能である。
また、各実施の形態では画像を1/2化する場合の処理について説明したが、これに限定するものではなく、その他の縮尺についても適用可能である。さらに、各実施の形態では横方向(x方向)に縮小する処理について説明したが、他の方向に縮小する処理についても適用可能である。
また、画面内予測フレームの用語を用いて説明したがISO/IEC14496-10(H.264)に限定するものではなく、ISO/IEC13818-2(MPEG2)やISO/IEC14496-2(MPEG4)において、イントラフレームと読み替えて適用することも可能である。
復号処理装置の構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態の動き補償部の構成例を示すブロック図である。 第1の実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。 動きベクトルの丸め処理を示す図である。 第2の実施の形態の動き補償部の構成例を示すブロック図である。 第2の実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態の動き補償部の構成例を示すブロック図である。 第3の実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態の動き補償部の構成例を示すブロック図である。 第4の実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態の動き補償部の構成例を示すブロック図である。 第5の実施の形態の動き補償処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 可変長符号復号部、2 逆スキャン部、3 逆量子化部、4 逆DCT部、5 フレームバッファ部、6,6a,6b,6c,6d 動き補償部、10 復号処理装置、11 フレーム数カウンタ部、12,12a、12b,12c,12d 丸め方向制御部、13 MV変換処理部、14 復号画像作成部、21 誤差値カウンタ部、31 列誤差値カウンタ部、41−1,41−2,…,41−m MB誤差値カウンタ部、51−1,51−2 フレーム誤差値カウンタ部。

Claims (5)

  1. 符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、
    入力されるフレームの数をカウントするカウンタ手段と、
    動きベクトルを縮小する際に、前記カウンタ手段によるカウント数の奇遇に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、
    動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、
    丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする動き補償装置。
  2. 符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、
    縮小した動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、当該差分の累積値を算出する誤差値カウンタ手段と、
    動きベクトルを縮小する際に、前記誤差値カウンタ手段が算出した差分の累積値に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、
    動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、
    丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする動き補償装置。
  3. 符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、
    縮小したマクロブロック列単位の動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、当該差分の累積値を算出する誤差値カウンタ手段と、
    動きベクトルを縮小する際に、前記誤差値カウンタ手段が算出した差分の累積値に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、
    動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、
    丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする動き補償装置。
  4. 符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、
    それぞれ異なるフレームにおいて、縮小したマクロブロック単位の動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、各フレームにおける同一のマクロブロックの位置ごとに前記算出した差分を累積して差分の累積値を求める誤差値カウンタ手段と、
    動きベクトルを縮小する際に、前記誤差値カウンタ手段が算出した差分の累積値に基づいて、当該動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理の丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、
    動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、
    丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする動き補償装置。
  5. 符号化時と異なるサイズの参照画像を用いて復号処理を行う復号処理装置に適用可能な動き補償装置であって、
    動きベクトルの値を規定の精度に変換する丸め処理として動きベクトルの値を+方向に丸める場合と−方向に丸める場合の、2つの丸め方向について、縮小した動きベクトルを縮小前の精度にシフト処理した値と縮小前の動きベクトルの値との差分を算出し、当該差分の累積値を算出する誤差値カウンタ手段と、
    動きベクトルを縮小する際に、+方向に丸め処理を行った場合の差分の累積値の絶対値と、−方向に丸め処理を行った場合の差分の累積値の絶対値に基づいて、丸め方向を決定する丸め方向制御手段と、
    動きベクトルを縮小し、前記丸め方向制御手段により決定された丸め方向に基づいて、縮小後の動きベクトルの値に対して丸め処理を行うMV(Motion Vector)変換処理手段と、
    丸め処理後の動きベクトルおよび前記参照画像である過去の復号画像を用いて予測画像を作成し、当該予測画像に基づいて復号画像を作成する復号画像作成手段と、
    を備えることを特徴とする動き補償装置。
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