JP2010129753A - 太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】より高い耐久性を有する太陽電池を提供すること。
【解決手段】本発明による太陽電池1は、太陽光発電手段3と、太陽光発電手段3の前面側に位置する前面板2と、太陽光発電手段3の背面側に位置する背面板5と、前面板2と背面板5との隙間を封止する封止材4を備え、前面板2又は/及び背面板5の前面及び背面以外の側面端部に側方内側から側方外側に向けて隙間を狭くする傾斜面2aを備えることを特徴とする。
【選択図】図5
【解決手段】本発明による太陽電池1は、太陽光発電手段3と、太陽光発電手段3の前面側に位置する前面板2と、太陽光発電手段3の背面側に位置する背面板5と、前面板2と背面板5との隙間を封止する封止材4を備え、前面板2又は/及び背面板5の前面及び背面以外の側面端部に側方内側から側方外側に向けて隙間を狭くする傾斜面2aを備えることを特徴とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、石油代替エネルギーの一つとして次世代の電源確保に有用である太陽光を有効に活用して発電を行う太陽電池に関する。
近年においては地球温暖化の一因であると考えられる二酸化炭素を排出することが規制されることが一般的となっており、石油や石炭を利用した火力による発電に替わる代替エネルギー源や蒸気機関、ディーゼルエンジン、ガソリンエンジンに替わる代替動力源としてのモータに電力を供給する電力供給源として、太陽光を有効に活用して発電を行う太陽電池に関する研究、開発を推進することが奨励されている。このような太陽電池は、人工衛星用、自家発電用、家電用、商用電力供給用など様々な分野に適用可能なものとして、将来的に需要が高くなる可能性が高いとして官民一体となって開発が更に加速される状況にある。
このような太陽電池の一般的な構造として、例えば、多結晶又は単結晶の結晶シリコンよりなる太陽発電用のセルを複数個直列に接続して、複数のセルを縦方向又は横方向にほぼ等間隔に配列したものを樹脂又はガラス等により挟持して封入して、平板状のセルストリングスを構成し、このセルストリングス内においてそのセルストリングスの前面側には透明の樹脂又はガラス等からなる前面板を配置し、セルストリングスの含む複数のセルの背面側にはこれも透明の樹脂又はガラス等からなる背面板が配置され、この背面板の背面側に太陽光を複数個のセルに対して集光する、例えば蛇腹状の波面を備える反射板を設ける、例えば特許文献1に記載のような構成が一般的である。
このような太陽電池の製造方法としては、例えば、ラミネート成形を使用したものが一般的であり、上述した前面板とセルストリングスの間の隙間、及び、セルストリングスと背面板との間の隙間、及び前面板と背面板との間の隙間とには、例えばEVA(Ethylene Vinyl Acetate Copolymer:エチレン−酢酸ビニル共重合体)よりなる封止材が設置される。
このような製造方法のラミネート成形工程においては、前面板、封止材、セルストリングス、封止材、背面板をこの順番に積層した後に、所定の温度の環境下において、背面板側からラミネーター治具により所定の圧力を付与して、背面側からラミネーター治具により圧力を付与して、この封止材を融解し高粘性流体として、前面板とセルストリングスと後面板との間に行き渡らせて、EVA架橋つまりは重合架橋により、相互に接合することが行われている。
特開2005−50927号公報
ところが、このような太陽電池の製造方法においては、ラミネート成形工程においてEVAよりなる封止材が、前面板とセルストリングスとの隙間、及び、セルストリングスと背面板との隙間、前面板と後面板との隙間において、ラミネート成形工程に伴う圧力により融解されて高粘性流体となるが、この融解に伴う流動が発生する際に、空気層が混入されること、ひいては、混入により製造工程終了後の太陽電池の耐久性が低下することが危惧され懸念されるという問題が生じる。
本発明は、上記問題に鑑み、より高い耐久性を有する太陽電池を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明に係る太陽電池は、
太陽光発電手段と、
前記太陽光発電手段の前面側に位置する前面板と、
前記太陽光発電手段の背面側に位置する背面板と、
前記前面板と前記背面板との隙間を封止する封止材を備え、
前記前面板又は/及び前記背面板の前記前面及び前記背面以外の側面端部に側方内側から側方外側に向けて前記隙間を狭くする傾斜面を備えることを特徴とする。
太陽光発電手段と、
前記太陽光発電手段の前面側に位置する前面板と、
前記太陽光発電手段の背面側に位置する背面板と、
前記前面板と前記背面板との隙間を封止する封止材を備え、
前記前面板又は/及び前記背面板の前記前面及び前記背面以外の側面端部に側方内側から側方外側に向けて前記隙間を狭くする傾斜面を備えることを特徴とする。
つまり、前記傾斜面は、前記前面板又は/及び前記背面板の前記側方端部において、すなわち、前記前面板であれば前記背面板に対向する側の面の前記側方端部、前記背面板であれば前記前面板に対向する側の面の前記側方端部において、前記側方内側から前記側方外側に向けて、例えば直線的又は二次曲線的に隆起する楔状の形態をなし、前記前面板又は前記背面板が長方形状である場合には四辺の縁部の全て又は一部、円形又は楕円形である場合には周縁部の全て又は一部において設けられることとなる。
なお、前記太陽電池は、太陽光の入射方向から順に、前記前面板、前記封止材、前記太陽光発電手段であるセルストリングス、前記封止材、前記背面板をこの順番に積層して構成されるものである。
上述したような本発明の太陽電池の製造においては、前記前面板、前記封止材、前記セルストリングス、前記封止材、前記背面板をこの順番に積層した後に、所定の温度の環境下において、前記背面板側からラミネーター治具により所定の圧力を付与して、前記封止材を融解して高粘性流体として流動化させて、前述した重合架橋作用に基づいて前記前面板とセルストリングスと背面板を相互に接合するラミネート成形工程が行われる。
このようなラミネート成形工程において、本発明の太陽電池によれば、前記封止材が融解されて高粘性流体となり、前記前面板と前記背面板との隙間において、前記前面及び前記背面以外の前記側面端部において、前記側方内側から前記側方外側に向けて、すなわち、前記前面板、前記封止材、前記セルストリングス、前記封止材、前記背面板の積層方向に垂直な方向において内側から外側に向かうに従って、前記隙間が狭くなるような前記傾斜面を設けているので、当該傾斜面に向けて融解された前記封止材が流動する場合に、前記封止体により構成される流体の流れの形態を層流から、当該傾斜面の乱流誘発作用に基づいて乱流とする乱流化を行うことができる。
これにより、乱流化された前記封止体により構成される前記流体の前記前面板、前記背面板に接触する界面において、乱流でない層流である場合においては前記積層方向における流速分布が大きくなることから空気層を混入しやすいところを、乱流によりこの流速分布を抑制して前記流体となった前記封止材の界面を平坦化して、前記空気層を混入してしまうことを防止することができる。
さらに、前記封止体により構成される前記流体自身が重量を有しており、前記流動方向の端面において重量効果により特には重力が作用する方向と反対側の上面側が下方に垂れ下がり、これによっても空気層を混入してしまいやすいところ、前記前面板、前記背面板のいずれかが含む前記傾斜面により前記流動方向である前記側方内側から前記側方外側に向けて前記隙間を狭くすることにより、前記重量効果により前記流動方向の端面において、重力が作用する方向と反対側の上面側に位置する前記封止材が下方に垂れ下がることを、前記隙間の狭小化に伴う絞り効果により予め防止して、前記空気層が混入してしまうことを防止することができる。
なお、従来技術においては、上述したような前記空気層の前記封止材への混入を防止するために、前記封止材を、前記前面板と前記背面板との隙間、の前記側方外側の端面からはみ出る程度まで充填した後に、はみ出た前記封止材を切り取って削除するトリミングが行われることもあるが、このようなトリミング工程においては、前記封止材をトリミングする分だけ余計に充填する必要があり、前記封止材が余分に必要となるとともにトリミング工程が余分に必要となるため、製造工程全体として、コストが高くなるという問題が生じていたが、本発明の太陽電池によれば、そのような余計な充填とトリミング工程を廃することができるので、コストを抑制することができる。
本発明によれば、より高い耐久性を有する太陽電池を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係わる太陽電池の製造方法の製造工程途中の一実施形態を示す模式図であり、図2は、本発明に係わる太陽電池の製造方法の製造工程後の一実施形態を示す模式図である。
図1に示す本実施例の太陽電池(モジュール)1は、前面板2と、セルストリングス3と、一対の封止材4と、背面板5とをこの順番に積層して構成される。
前面板2は、太陽光を透過するガラス材又は合成樹脂等により構成されて、ガラス材としては例えば、白板ガラス、強化ガラス、倍強化ガラス、熱線反射ガラス等の種々のものを用いることができ、合成樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等を用いることができる。
セルストリングス3は、多結晶又は単結晶の結晶シリコンよりなる複数の太陽発電用のセルを図1中横方向にほぼ等間隔に並列して、これらの複数のセルを複数個直列に接続して、図示しない出力端子を引き出した状態において、複数のセル及び出力端子を樹脂又はガラス等により挟持して封入することにより、平板状に構成されるものであって、太陽光発電手段を構成する。
封止材4は、セルストリングス3と前面板2との間、及びセルストリングス3と背面板5との間、前面板2と背面板5の間に封入される、例えばEVA(Ethylene Vinyl Acetate Copolymer:エチレン−酢酸ビニル共重合体)であって、セルストリングス3と前面板2との間の隙間及びセルストリングス3と背面板5との間の隙間、前面板2と背面板5との間の隙間に、空隙が生じることを防止するとともに、前述したラミネート成形工程における所定の圧力と温度により、融解され高粘性流体となり、セルストリングス3、前面板2、背面板5のそれぞれに隙間無く接触するとともにEVA架橋つまりは重合架橋して、セルストリング3、前面板2、背面板5に対して強固に接合して、前面板2、セルストリングス3、背面板5の相互間を強固に接合するものである。なお、EVAの架橋終了による接合においては、接着剤等の中間材を介さない接合を実現することができるが、もちろん接着剤を用いた接合を用いてもよい。
背面板5は、太陽光を透過する合成樹脂等により構成されるとともに、ラミネート成形工程に用いる治具であるここでは図示しないラミネーター治具の下面により背面側が押圧されることにより、背面板5と前面板2との間に充填される封止材4の融解化、高粘性流体化、及び、重合架橋作用を導くものである。
セルストリングス3の複数の太陽発電用のセルは、前面板2から入射されてここでは図示しない反射板により反射され集光された太陽光又は、直接的に入射された太陽光に基づいて、太陽光発電を行い、図示しない出力端子に所定の電圧を発生する。
このような前面板2と、封止材4と、セルストリングス3と、封止材4と、背面板5とを、図1中左側図に示す順序つまりは、背面板5、封止材4、セルストリングス3、封止材4、前面板2の順序にて、図示しないラミネート成形工程用の載置板上に積層して、温度条件がラミネート成形工程に適した条件となるように、チャンバー内の温度及び圧力を調節して、載置板の上側から、図示しないラミネーター治具を、ラミネーター治具と載置板との間の雰囲気条件すなわち圧力条件が所定条件となるようにラミネーター治具を図1中左側図下方に油圧等の適宜の手段により押し付ける。
以上のラミネート成形工程により、前面板2、封止材4、セルストリングス3、封止材4、背面板5が封止材4のEVA架橋つまりは重合架橋に基づいてこの順番に接合されて、図1中右側図に示すように一体化すなわちモジュール化されて、太陽電池1が成形される。
このラミネート成形工程において、前面板2と背面板5とが相互に平行であって、一対の平行平板を形成している場合には、図2中左側図に示すように、封止材4が融解されて高粘性流体となって、前面板2と背面板5との隙間を側方内側から側方外側に向けて進行する場合の流れをシミュレーションすると、図2中右側図に示すように、封止材4が構成する流体が層流であることにより進行方向と垂直かつ上下方向における流速分布が大きくなって、前面板2との界面と、封止材4の進行方向先端の速度差が大きくなり、界面が進行方向先端に対して遅れることにより、進行方向の端部において空気層を混入しやすくなる。
さらに、封止材4が構成する流体自体も重量を有しているため、重力効果によっても前面板2に対する界面が垂れ下がり、このことによっても、界面が進行方向先端に対して進行方向と逆側にずれることにより、進行方向の端部において空気層を混入しやすくなる。
このような空気層の混入を防止するために、従来技術においては以下のような手法を用いることもあった。
このような空気層の混入を防止するために、従来技術においては以下のような手法を用いることもあった。
以下、この従来の手法について説明する。図3は、本発明に係わる従来の太陽電池の一実施形態を示す模式図である。また、図4は、本発明に係わる従来の太陽電池の製造工程を示す模式図である。すなわち従来の手法においては、図3中右側図に示すように、封止材4を、前面板2と背面板5との隙間、前面及び背面以外の側方外側の端面からはみ出る程度まで充填した後に、はみ出た封止材4をトリミングすることを行っていた。
このようなトリミング工程においては、図3中右側図に示すように、封止材4をトリミングする分だけ余計に充填する必要があり、原材料としての封止材4が余分に必要となるとともにトリミング工程が余分に必要となる。すなわち、図4に示すように、製造工程全体として、封止材4すなわちEVAセット、セルストリングスセット、背面板5すなわちバックシートセット、ラミネート成形工程、EVATrimすなわちトリミング、フレーム付け、出力端子ボックス付けの、一連の作業を行う必要があり、トリミング工程が発生する分コストが割高となるという問題が生じる。
そこで、本実施例の太陽電池1においては、以下のような傾斜面2aを前面板2に設ける。以下それについてより詳細に説明する。図5は、本発明に係わる太陽電池の一実施形態を示す模式図である。
図5に示すように、本実施例の太陽電池1における前面板2においては、側方外側端において例えば側方及び流体すなわち封止材4の進行方向に対して15〜45度の傾斜角を有する傾斜面2aを設ける。つまり、側方の内側から外側に向けて前面板2と背面板5との積層方向の隙間が狭くなるように、背面板5に対向する面に側方内側から外側に向けて隆起する傾斜面2aを設ける。
以上述べた本実施例の太陽電池1によれば、以下のような作用効果を得ることができる。図6及び図7は、本発明に係わる太陽電池の作用効果を示す模式図である。以下この図を用いて作用効果を説明する。
すなわち、本発明の太陽電池1によれば、ラミネート成形工程において封止材4が融解されて高粘性流体となり、前面板2と背面板5との隙間において、前面及び背面以外の側面端部において、側方内側から側方外側に向けて、換言すれば、前面板2、封止材4、セルストリングス3、封止材4、背面板5の積層方向に垂直な方向において内側から外側に向かうに従って、積層方向における前面板2と背面板5の隙間が狭くなるような傾斜面2aを設けているので、傾斜面2aに向けて融解された封止材4が流動する場合に、図6に示すように、封止体4により構成される流体を傾斜面2aの乱流を誘発し促進する作用に基づいて乱流化することができる。
これにより、乱流化された封止体4により構成される流体の前面板2に接触する界面において、この流体が乱流ではなく層流である場合においては積層方向における流速分布が大きくなることから空気層を混入しやすいところを、乱流によりこの流速分布を抑制して流体を構成する封止材4の界面を平坦化するとともに、傾斜面2aとの隙間をなくして、空気層が封止材4に混入してしまうことを防止することができる。
さらに、封止体4により構成される流体自身が重量を有しており、流動方向の端面において重量効果により特には重力が作用する方向と反対側の上面側が下方に垂れ下がり、これによっても空気層を混入してしまいやすいところ、図6及び図7に示すように、前面板2の傾斜面2aにより流動方向である側方内側から側方外側に向けて、前面板2と背面板5のなす積層方向の隙間を狭くすることにより、重量効果により流動方向の端面において、重力が作用する方向と反対側の上面側に位置する封止材4が下方に垂れ下がることを、隙間の狭小化に伴う絞り効果により予め防止して、これによっても封止材4に空気層が混入してしまうことを防止することができる。
さらに、隙間の狭小化された部分においては、図6に示すように、流速が増大されることとなるため、上述した重量効果により界面が垂れ下がることをこの流速の増大によっても抑制して、重量効果により流動方向の端面において、重力が作用する方向と反対側の上面側に位置する封止材4が下方に垂れ下がることを防止して、これによっても封止材4に空気層が混入してしまうことを防止することができる。このような隙間の側方端部に向けての狭小化により、封止材4が圧縮されることとなるので、封止材4の内部に発生するEVA発泡成分である二酸化炭素を除去して、製造工程終了後の太陽電池1における封止材4の内部において二酸化炭素が残留してしまうことをも防止することができる。
以上のことにより、製造工程終了後の太陽電池1において、空気層が混入すること、及び、二酸化炭素が残留することをより効果的に防止することができるので、本実施例の太陽電池1においてはより耐久性を高めることができる。
なお、本実施例の太陽電池1における傾斜面2aは、前面板2を積層方向から見た場合の寸法により最適な範囲を規定することができる。以下、これについて図を用いて説明する。図8は本発明に係わる太陽電池の一実施形態の最適範囲を示す模式図であり、図9は、その最適範囲の決定の根拠となるシミュレーションによるデータを示す模式図である。
図8に示すように、前面板2における長辺寸法がLである長方形状である場合には、傾斜面2aの設置範囲すなわち傾斜部長さSは0.005L以上で、0.01Lであることが好ましい。その理由は、図9に示すように、長方形状の前面板2の長辺寸法Lに対して、傾斜面2aの長さSが0.005L未満となると、ラミネーション成型工程において発生するラミネーションプレス圧力が規定値を超えて高くなり、セル及びセルストリングス3に対して悪影響を及ぼすおそれがある。
また、長さSが0.01Lを超えると、フレーム寸法上限ラインを超えてしまうおそれがある。これらの制限事項を考慮して、傾斜面2aの設置範囲である傾斜部長さSを、0.005L以上で、0.01Lとすることが導かれる。なお、図9は、傾斜角30度、前面板2と背面板5との積層方向の隙間すなわち封止材4の厚みを1.2mm、ラミネーション時間40分、温度150度とした場合のシミュレーションにおいて、傾斜部Sを任意に変化させた場合のラミネーションプレス圧力の値を示す。
このように前面板2において傾斜面2aを成形するに当たっては、より一般的なプラスチック加工技術である射出成型法を用いることができ、これによれば、より安価に傾斜面2aを含む前面板2を製造することができるので、太陽電池1を量産化するに当たってより有利な構成とすることができる。
なお、従来技術においては、図3において説明したように空気層の封止材4への混入を防止するために、封止材4を前面板2と背面板5との隙間、の側方外側の端面からはみ出る程度まで充填した後に、はみ出た封止材4をトリミングすることが行われることがあったが、このようなトリミング工程においては、封止材4をトリミングする分だけ余計に充填する必要があり、封止材4の原材料が余分に必要となり、廃棄される封止材4が増えて無駄が多いとともにトリミング工程が余分に追加されることとなるため、製造工程全体として、コストが高くなるという問題が生じていたが、本発明の太陽電池1によれば、そのような余計な充填と充填剤4の無駄な廃棄及びトリミング工程を廃することができるので、コストを抑制することができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
例えば、上述した実施例においては、傾斜面を前面板2側に設けたが、もちろん、背面板5側に設けることも可能である。
同様に、前面板2と背面板5の双方において傾斜面を設けることももちろん可能である。
さらに、セルストリングス3の側方側端部が前面板2及び背面板5の側方側端部と一致する場合においては、セルストリングス3の側方側端部において傾斜部を備えることももちろん可能である。
加えて、この場合においては、セルストリングス3の側方側端部と前面板2の双方に傾斜面を設けることも可能であるし、セルストリングス3の側方側端部を背面板5の双方に傾斜面を設けることも可能である。
本発明は、太陽電池に関するものであり、比較的軽微な変更により、より高い耐久性を有する太陽電池を提供することができるので、産業上様々な分野に用いられる太陽電池に適用して有益なものである。
1 太陽電池(モジュール)
2 前面板
2a 傾斜部
3 セルストリングス(太陽光発電手段)
3a セル
4 封止材
5 背面板
2 前面板
2a 傾斜部
3 セルストリングス(太陽光発電手段)
3a セル
4 封止材
5 背面板
Claims (1)
- 太陽光発電手段と、前記太陽光発電手段の前面側に位置する前面板と、前記太陽光発電手段の背面側に位置する背面板と、前記前面板と前記背面板との隙間を封止する封止材を備え、前記前面板又は/及び前記背面板の前記前面及び前記背面以外の側面端部に側方内側から側方外側に向けて前記隙間を狭くする傾斜面を備えることを特徴とする太陽電池。
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