JP2010129735A - 固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】有効画素の周辺部での入射光の利用効率を高め、且つ、クロストークを低減可能な固体撮像素子を提供する。
【解決手段】固体撮像素子は、基板22上に複数の画素が二次元状に配列された画素部を備える。画素24は、基板22上に形成された第1導電型の半導体層28と、半導体層28内に形成された光電変換部18と、半導体層28内に形成され、平面的に見て光電変換部18を囲み、第1導電型の第1の半導体領域31と第1の半導体領域31よりも浅い位置に形成された第1導電型の第2の半導体領域32とを有する分離部とを含む。少なくとも一部の画素では、画素部内での位置に応じて、第1の半導体領域31から第3の半導体領域33までの距離が少なくとも部分的に異なっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、CCD型イメージセンサ、MOS型イメージセンサ等の固体撮像素子に関する。
CCD型やMOS型のイメージセンサ等の固体撮像素子は、被写体の映像情報を取得する装置として、ビデオカメラやデジタルカメラ等に広く使用されている。固体撮像素子は、光電変換部を有する複数の画素が2次元アレイ状に配置された画素部を備えている。各画素の光電変換部は、被写体から画素内へ入射する光を光電変換し、生じた信号電荷を蓄積する。この信号電荷を信号読み出し回路により出力させることで映像情報を取得することができる。
近年、固体撮像素子において、画素の微細化による高解像化が著しく進展している。しかしながら、画素の微細化に伴い、一画素当たりの面積に対する受光領域面積の割合、いわゆる開口率が減少し、さらには光電変換部の面積も減少することにより固体撮像素子の感度が低下してしまう。特に、有効画素領域の周辺部では画素内に光が斜めに入射するため、有効画素周辺部の光電変換部では斜入射光を十分に取り込むことができず、有効画素周辺部で感度が低下するシェーディングが顕著に現れてしまう。波長の長い光はマイクロレンズによる集光効率が波長の短い光に比べて低く、半導体基板での吸収効率も低いため、画素の微細化によって、固体撮像素子の波長の長い光に対する感度は最も低下してしまう。
固体撮像素子の高感度化に向けて、例えば、特許文献1に開示された固体撮像素子では、高不純物濃度領域の上に形成された低不純物濃度領域において、不純物の濃度を半導体基板上面に向かって徐々に低くすることにより、半導体基板上面に向かってポテンシャル勾配を形成し、光電変換部を半導体基板深部へ拡大している。そのため、光生成された信号電荷の収集効率が向上し、特に半導体基板での吸収効率が低い波長の長い光の感度の向上を図ることができる。
また、例えば、特許文献2に開示された固体撮像素子では、画素部の中心から遠ざかるに従ってマイクロレンズのピッチを光電変換部のピッチよりも小さくすることにより、周辺部の集光部へ傾いて入射する主光線が、その集光部に対応する各光電変換部の中心部分へ集光するようにして、シェーディングを補正している。
特許文献2では、受光部の上に積層されたレンズ系でシェーディング補正を行うのに対し、特許文献3に開示された固体撮像素子では、受光部の構造を画素毎に最適化することでシェーディング補正を行っている。特許文献3では、周辺部の光電変換部を第1の受光部と第2の受光部で形成し、第2の受光部を第1の受光部からずらして形成することで、周辺部において斜めに入射した光を効率良く受光できるようにしている。
特開平11-26741号公報 特許第2600250号公報 特開2003-78125号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された固体撮像素子では、半導体基板深部まで光電変換部が拡大されているため、互いに隣接する光電変換部同士が電気的に接続し、半導体基板の深部で光電変換により発生した電荷が隣接する光電変換部に漏れこむクロストークが発生する場合がある。また、2次元状に有効画素が配列された画素部の中央部と周辺部で光電変換部の構造が同じになっているため、光が斜めに入射する周辺部において、半導体基板深部まで拡大した光電変換部では斜入射光を十分に受光することができず、感度の向上が見込めない。また、画素の微細化によって、マイクロレンズで光を集光しにくくなるため、シェーディングが顕著に現れてしまう。
また、上述の特許文献2に開示された固体撮像素子では、受光部の上に積層したレンズ系を用いてシェーディング補正を行っており、半導体基板もしくは半導体層内に形成された光電変換部の構造は配列された画素全てにおいて同じとなっている。そのため、周辺部で光が斜めに入射する場合では、光電変換部の中心部分に光が入射しても、光電変換部で吸収されなかった斜入射光は隣接する画素内の光電変換部内に侵入し、クロストークが発生してしまう。画素の微細化によって、受光部の幅とレンズ−受光部間の距離の比が大きくなるにつれ、斜入射光によるクロストークは顕著に現れる。特に、波長の長い光は、レンズによる集光効率が波長の短い光よりも低いため、シェーディングが生じやすくなる。
上述の特許文献3に開示された固体撮像素子では、光電変換部を第1の受光部と第2の受光部から形成し、周辺部において第2の受光部を第1の受光部とずらすことで斜め光成分を受光させているが、光電変換部を2回に分けて形成する必要があり、工程が増えることにより製造コストが高くなってしまう。また、第2の受光部を半導体基板深部に形成するため、上述の特許文献1と同様に、隣接する光電変換部同士が電気的に接続し、半導体基板の深部で光電変換により発生した電荷が漏れこむクロストークが発生する課題が生じる。また、第2の受光部は転送チャネル下部にしかずらすことができないため、第2の受光部をずらす方向が一方向に限定されてしまう。
本願発明者らは、以上で挙げた課題を独自に見出し、課題の解決を目指して検討を重ねた。
すなわち、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、有効画素での入射光の利用効率を高め、且つ、クロストークを低減可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
本発明の一例である固体撮像素子は、半導体基板上に複数の画素が二次元状に配列された画素部を備える固体撮像素子であって、前記複数の画素の各々は、前記半導体基板上に形成された第1導電型の半導体層と、前記半導体層内に形成され、第1導電型の第1の半導体領域と前記第1の半導体領域よりも浅い位置に形成された第1導電型の第2の半導体領域とを有する分離部と、前記半導体層内に形成され、第2導電型の第3の半導体領域を有し、平面的に見て前記分離部に囲まれた光電変換部とを含み、前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素では、前記画素部内での位置に応じて、前記第1の半導体領域から前記第3の半導体領域までの距離が少なくとも部分的に異なっている。
この構成によれば、第1の半導体領域の少なくとも一部の位置をシフトさせることで、光電変換部を第2の半導体領域の下方にまで拡大することができるので、光電変換部を複数回に分けて形成しなくても、当該画素における光の利用効率を向上させることができる。また、第1の半導体領域をシフトさせる方向及びシフト量などは、画素部における画素の位置に応じて自由に設定できるので、従来の固体撮像素子に比べて効果的に光の利用効率を向上させることができる。さらに、第1の半導体領域を光電変換部の最深部と同等またはより深い位置にまで延伸することもできるので、クロストークの低減を図ることが可能となる。
前記画素部の中央部から周辺部に向かうに従って、前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素の周辺部側で、前記第1の半導体領域と前記第3の半導体領域との距離が大きくなっている場合、周辺部の画素において斜めに入射する光を効率良く受光することができるので、周辺部の画素における感度の低下を抑えることができる。
前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素の中央部側において、前記画素部の中央部から周辺部に向かうに従って、前記第1の半導体領域と前記第3の半導体領域との距離は大きくなっていてもよい。
前記複数の画素のうち周辺部に位置する画素の少なくとも一部において、前記第1の半導体領域の一部は周辺部側に隣接する画素内にはみ出していてもよい。周辺部の画素では、中央部から周辺部へと向かう方向の成分を持った斜め光が多く入射するため、半導体層の深い領域では中央部側よりも周辺部側で多くの光が吸収される。そのため、この構成によれば、隣接画素の受光効率を落とさずに画素での光の利用効率を向上させることができる。
前記複数の画素は複数の相異なる波長範囲の光を受光する画素で構成されており、前記第1の半導体領域から前記第3の半導体領域までの距離が前記画素部内の位置に応じて画素内の周辺部側領域で異なっているのは、前記周辺部に位置する画素のうち第1の画素であり、前記周辺部に位置する画素のうち、前記第1の画素からはみ出した前記第1の半導体領域の一部を含むのは前記第1の画素に隣接し、且つ異なる波長範囲の光を受光する第2の画素であってもよい。
前記第1の画素のうち前記画素部の中央部に近い領域では、前記第1の半導体領域から前記画素部の中央部までの平面距離と、前記第2の半導体領域から前記画素部の中央部までの平面距離は等しくなっていてもよい。このようにすることで、第1の画素における光の利用効率を選択的に向上させることができる。
前記第2の画素は、前記第1の画素よりも短い波長領域の光を受光するものであってもよい。
前記第1の画素は近赤外光、赤色光、またはその両方を受光してもよい。波長の長い光はレンズによる集光効率が低く、半導体に吸収されにくいため、固体撮像素子の微細化に伴って長波長の光に対する感度は顕著に低下する傾向にあるので、これらの光に対する感度を選択的に向上させることは好ましい。
本発明の固体撮像素子の構成によれば、画素部内での画素の位置に応じて、第1の半導体領域の第2の半導体領域及び第3の半導体領域に対する位置を適宜ずらすことで、当該画素での光の利用効率を高めることができる。また、半導体層の深部にまで第1の半導体領域を形成することができるので、クロストークも低減することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の各実施形態に係る固体撮像素子の回路構成を概略的に示す図である。ここでは、MOS型の固体撮像素子を例として挙げるが、本発明の構成はMOS型に限らずCCD型等の固体撮像素子にも適用できる。
図1に示すように、本実施形態の固体撮像素子は、複数の画素13が配置された画素部11と、画素部11の辺に沿って配置された周辺回路部12とを備えている。複数の画素13は行列状(マトリクス状)に配置されているが、ハニカム状に配置されていてもよく、配列方法は限定されない。なお、以下の説明で「画素部」とは、OB(Optical Black)部を含まず、画像を構成する信号を生成するための有効画素が配置された部分を指すものとする。また、以下の説明において「画素」とは、固体撮像素子において、平面的に見た場合に、1つの光電変換部を含み、素子分離用絶縁膜によって区画された半導体基板上の部分を指すものとする。
各画素13は、フォトダイオードなどの光電変換部18と、光電変換部18に蓄積された信号を信号線29へと読み出す信号読み出し回路19とを有している。信号読み出し回路19は、例えば光電変換部18に蓄積された電荷をフローティングディフュージョン9に転送するための転送トランジスタ2と、信号電荷を電圧に変換して増幅する増幅トランジスタ6と、フローティングディフュージョン9の状態をリセットするためのリセットトランジスタ4と、信号を読み出す画素を選択する選択トランジスタ8とを有している。なお、信号読み出し回路19の一部(例えば選択トランジスタ8など)は複数の光電変換部18に共用されている場合もある。
周辺回路部12は、各列の信号線29に接続された水平シフトレジスタ14と、転送トランジスタ2を制御する垂直シフトレジスタ15と、CDS(相関二重サンプリング)回路16と、画素13から読み出された信号を増幅するアンプ回路17とを有している。
被写体から画素13内へ入射する光は光電変換部18で光電変換され、生成された電荷は上述のように、一旦光電変換部18に蓄積される。次いで、水平シフトレジスタ14、垂直シフトレジスタ15を用いて、XYアドレス方式により電荷が蓄積されている画素13を選択し、信号読み出し回路19により光信号を電気信号として読み出す。さらに、信号線29に読み出された電気信号はCDS回路16によりノイズ除去処理を受けた後、アンプ回路17から映像信号として出力される。
図2には、第1の実施形態に係る固体撮像素子の画素部11の中央部のある一方向の断面図を示す。同図に示すように、本実施形態の固体撮像素子は、半導体基板22上に配列された複数の画素23と、半導体基板22の上方に設けられ、複数の画素23の各々同士を電気的に分離する素子分離用絶縁膜25とを備えている。図2では、素子分離用絶縁膜25としてLOCOSを用いた場合の構造例を示しているが、STIやその他の構成を有する素子分離用絶縁膜25を形成してもよい。
複数の画素23は、半導体基板22上に設けられた第1導電型の半導体層28と、半導体層28内にそれぞれ設けられた第1導電型の第1の半導体領域31、第1導電型の第2の半導体領域32、第2導電型の第3の半導体領域33、及び第1導電型の第4の半導体領域34と、ゲート電極35等を含む信号読出し領域36とを有している。
第2の半導体領域32は第1の半導体領域31の上で且つ素子分離用絶縁膜25の下に設けられている。第4の半導体領域34は半導体層28の上面部に設けられており、第3の半導体領域33の上に配置されている。また、素子分離用絶縁膜25、第2の半導体領域32、及び第1の半導体領域31は、平面的に見て第3の半導体領域33及び第4の半導体領域を囲んでいる。素子分離用絶縁膜25、第2の半導体領域32、及び第1の半導体領域31は、光電変換された電荷が隣接画素に漏れるのを防ぐ分離部として機能する。
半導体層28、第1の半導体領域31、第2の半導体領域32及び第4の半導体領域34の各々と第3の半導体領域33とはPN接合を形成しており、第3の半導体領域33と、PN接合により生じる空乏層とから光電変換部18が構成される。半導体層28の不純物濃度を1×1015atoms/cm3以下の低濃度とすることで、空乏層が半導体層28の深部まで広がり、光電変換部18を半導体層28の半導体層28の深部まで形成することができる(図2に示す点線領域)。ここで、半導体層28は、第1導電型のエピタキシャル層、もしくは、第2導電型のエピタキシャル層中へ形成された第1導電型のウェルによって形成される。第3の半導体領域33は、光電変換部18で生じた信号電荷を蓄積するように、半導体層28内に1×1015atoms/cm3〜1×1017atoms/cm3程度の低濃度の不純物濃度によって形成されている。第4の半導体領域34は、暗電流を抑制するために、半導体層28の表面近傍に1×1018atoms/cm3程度の高濃度の不純物濃度によって形成されている。
第1の半導体領域31及び第2の半導体領域32は、素子分離用絶縁膜25の下(または下方)に形成され、共に素子分離用絶縁膜25とともに、光電変換部18とこれに隣接する光電変換部とを電気的に分離する。また、第1の半導体領域31は、第2の半導体領域32よりも半導体層28の深部に形成されている。第1の半導体領域31と第2の半導体領域32は、各々接続もしくはオーバーラップされて形成されることが好ましい。
本実施形態の固体撮像素子では、半導体層28の深部において、光電変換部18の最深部と同程度の深さ以上まで第1の半導体領域31を延伸、形成することで、互いに隣接する光電変換部18が各々半導体層28の深部で電気的に接続するのを防ぎ、クロストークを低減することが可能となっている。隣接する光電変換部18間を確実に分離するためには、第1の半導体領域31及び第2の半導体領域32の不純物濃度は、半導体層28の不純物濃度と同程度、もしくはこれより高い方が好ましい。
図3は、第1の実施形態に係る固体撮像素子において、画素部11(図1参照)の周辺部を示す図2と同じ方向の断面図である。同図は、画素24内の光電変換部18から見てゲート電極35側の方向に画素部11の中央部があるとした場合の断面構造を一例として図示している。ただし、これは一例であって、中央部との位置関係により各画素24の断面構造は異なる。
図3に示すように、本実施形態の固体撮像素子の特徴の一つは、画素部11内の画素24の位置に応じて、第1の半導体領域31と第3の半導体領域33との距離が異なるように形成されていることにある。この場合、1つの画素24において、第1の半導体領域31は、その直上に設けられた第2の半導体領域32に比べて画素部11の中央部(例えば中心)からの平面距離が異なる(例えば長くなる)ようにずれて配置されている。そのため、第1の半導体領域31は平面的に見て第2の半導体領域32と一部のみオーバーラップしており、光電変換部18の一部は第2の半導体領域32の下方に回り込んでいる。
このように、画素部11の周辺部において、同一の画素24内の第1の半導体領域31は、その直上に設けられた第2の半導体領域32に比べて画素部11の中央部からの平面距離が長くなるようにずれて配置されているので、画素24の周辺部側で空乏層を第2の半導体領域32の下方にまで拡げることができるため、光電変換部18を拡大することができる。使用するカメラレンズの射出瞳距離がマイナスの場合、画素部11の周辺部では、カメラレンズを通過した主光線はカメラレンズの中心から画素部11の周辺部に向かう方向に傾いて入射するため、光電変換部18を周辺部側に拡げることによって入射光の利用効率を大きく向上させることが可能となる。入射光のうち半導体層28の深部に到達するのは比較的波長の長い光であるため、本実施形態の固体撮像素子は、周辺部の画素24において、特に波長の長い光に対する感度を向上させるのに有効である。
また、本実施形態の固体撮像素子では、第1の半導体領域31を光電変換部18よりも深い位置にまで形成することができるので、特許文献3に記載された従来例に比べて半導体層及び半導体基板の深部でのクロストークを低減することができる。さらに、光電変換部を拡大するために複数回に分けて光電変換部を形成する必要がないため、より低コストで製造することも可能となる。
被写体から画素部11へ入射する光は、上述のように、画素部11の周辺部では、画素部11の中央部から周辺部に向かう斜め光成分を多く含む。主光線の入射角度は画素部11の中央部から周辺部へ行くに従い徐々に大きくなるため、画素部11の中央部から周辺部へ向かうに従って、一つの画素内において、第1の半導体領域31と第3の半導体領域33との距離(あるいは、第1の半導体領域31から画素部11の中央部までの平面距離と第2の半導体領域32から画素部11までの平面距離との差)が連続的または段階的に大きくなるように第1の半導体領域31がずれて形成されていれば、画素部11の周辺部での感度を特に効率良く向上させることができる。
図4は、本実施形態の固体撮像素子において、画素部11の周辺部に位置する画素を示す、図3とは異なる方向での断面図である。
図3は、画素24内の第1の半導体領域31を、画素24に隣接する画素内の電荷読出し領域36下方に形成する一例を示しているが、図4に示すように、画素24内の第1の半導体領域31が隣接画素43内の光電変換部18に平面視においてオーバーラップして形成されてもよい。図4は、画素24から見て隣接画素42側に画素部11の中央部がある場合の断面構造を一例として図示している。なお、第1の実施形態に係る固体撮像素子は、図3及び図4に示した断面構造に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限り他のあらゆる断面構造をとりうる。
画素部11の周辺部に入射する光は斜め光成分を多く含むため、光電変換部18のうち周辺部側領域で大部分の光が吸収され、画素部11の中央部に近い領域の深部で吸収される光は少ない。このため、画素24の第1の半導体領域31が、画素24に隣接する画素43の光電変換部18の画素部11中央側深部でオーバーラップしたことによる隣接画素43の感度の低下はほとんどなく、画素24では、周辺部側で光電変換部18を広く形成できるために、感度を向上できる。
上述のように、第1の半導体領域31の第2の半導体領域32に対する位置を画素の位置によって、画素部11の中央部から周辺部へ向かうどの方向にでもシフトさせることができるので、光電変換部18の深部を自由自在に周辺部側に拡げることができるため、光の利用効率を高めることが可能となり、画素部11の周辺部の感度を均一に向上させることが可能になる。このため、シェーディングの発生を効果的に抑えることが可能となる。
なお、本実施形態の固体撮像素子は、イオン注入やLOCOSまたはSTIの形成など、公知の方法を用いて作製することができる。第1の半導体領域31、第2の半導体領域32、第3の半導体領域33は、それぞれ別個のマスクを用いたイオン注入によって形成される。第1の半導体領域31の位置を画素の位置によってずらさない場合に比べ、第1の半導体領域31を形成するためのイオン注入に用いるマスクの開口部の位置を変えるだけで済むので、工程数を増やすことなく効果的にシェーディングの発生を抑えることが可能となる。
なお、各層の導電型について、第1導電型がn型、第2導電型がp型であってもよいし、第1導電型がp型、第2導電型がn型であってもよい。
また、同一画素内における第1の半導体領域31の第2の半導体領域32に対する位置のずらし量は、平面的に見て第1の半導体領域31と第2の半導体領域32の一部が重なる範囲内であることが好ましい。この範囲内で第1の半導体領域31の位置をずらす場合、隣接する画素同士で電荷が漏れるのを確実に防ぐことができる。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係る固体撮像素子の画素部11の周辺部のある一方向での断面図である。同図は、第1の画素51から見て隣接画素(第2の画素)52側に画素部11の中央部がある場合の断面構造を一例として示している。なお、第2の実施形態の固体撮像素子は、図5に示した断面構造に限定されるものではなく、本発明の範囲内で他のあらゆる断面構造をとりうる。
図5に示すように、画素部11の周辺部の画素構造は、半導体基板22上に配列された複数の画素50と、半導体基板22の上方に設けられ、複数の画素50の各々同士を電気的に分離する素子分離用絶縁膜25とを備えている。
複数の画素50は、半導体基板22上に設けられた半導体層28と、半導体層28内に設けられた第1導電型の第1の半導体領域31及び第1導電型の第1導電型の第2の半導体領域32と、第2導電型の第3の半導体領域33と、第1導電型の第4の半導体領域34を有している。図5と異なる断面構造において、ゲート電極等を含む信号読出し回路部が含まれている。
第3の半導体領域33は、半導体層28、第1の半導体領域31、第2の半導体領域32及び第4の半導体領域34の各々とPN接合を形成しており、これらのPN接合により生じる空乏層から光電変換部18が形成される。半導体層28の不純物濃度を1×1015atoms/cm3以下の低濃度とすることで、空乏層が半導体層28の深部まで広がり、光電変換部18を半導体層28の深部まで形成することができる。ここで、半導体層28は、例えば第1導電型のエピタキシャル層、または、第2導電型のエピタキシャル層中へ形成された第1導電型のウェルによって構成される。第3の半導体領域33は、光電変換部18で生じた信号電荷を蓄積するように、半導体層28内に1×1015atoms/cm3〜1×1017atoms/cm3程度の低濃度で第2導電型の不純物を分布させることによって形成されている。第4の半導体領域34は、暗電流を抑制するために、半導体層28の上面近傍に1×1018atoms/cm3程度の高濃度で第1導電型の不純物を分布させることによって形成されている。
第1の半導体領域31及び第2の半導体領域32は、素子分離用絶縁膜25の下方に形成され、第1の半導体領域31は、第2の半導体領域よりも半導体層28の深部に形成されている。第1の半導体領域31と第2の半導体領域32は、互いに接触もしくはオーバーラップするように形成されることが好ましい。
特に、赤色光のような波長の長い光は、青色光など波長の短い光に比べて半導体基板内での吸収効率が低いため、半導体層28の深部まで到達し、半導体層28の深部で電荷を発生させる。そのため、波長の長い光を光電変換する画素では、波長の短い光を受ける画素に比べてクロストークを起こしやすい。よって、第1の半導体領域31を、光電変換部18の最深部と同程度またはそれ以上の深さまで延伸するように形成することで、光電変換部18の各々が半導体層28の深部で電気的に接続するのを防ぎ、クロストークを低減することが可能である。光電変換部18の各々を確実に分離するためには、第1の半導体領域31及び第2の半導体領域32の不純物濃度は、半導体層28の不純物濃度と同程度、またはより高い方が好ましい。
第1の画素51内の第1の半導体領域31は、画素部11の画素50の位置に応じて第3の半導体領域33との距離が異なるように形成されている。この場合、第1の画素51の周辺部側において、第1の半導体領域31と第3の半導体領域33との距離は、画素部11中央部に位置する画素における第1の半導体領域31と第3の半導体領域33との距離に比べて大きくなっている。この構成により、空乏層を隣接画素(第3の画素)53側の第2の半導体領域32の下方まで拡大することができ、入射光の利用効率を高めることが可能となる。
被写体から画素部11へ入射する光は、使用するカメラレンズの射出瞳距離がマイナスの場合、画素部11の周辺部では、画素部11の中央部から周辺部に向かう斜め光成分が多くなる。光の入射角度は画素部11の中央部から周辺部へ行くに従い徐々に大きくなるため、中央部から周辺部に向かうに従って、一つの画素内において、第1の半導体領域31から第3の半導体領域33までの距離が連続的または段階的に大きくなるように第1の半導体領域31がずれて形成されていれば、画素部11の周辺部での感度を特に効率良く向上させることができる。
第1の画素51の周辺部側において、第1の半導体領域31から画素部11の中心部までの平面距離を、第2の半導体領域32から画素部11の中心部までの平面距離よりも長くすることによって、第1の半導体領域31の一部が隣接画素53内にはみ出して「オーバーラップ領域」となる。
波長の長い光は、波長の短い光に比べてレンズによる集光効率が低いため、周辺部の画素ではオーバーラップ領域にも光が入射する。画素の微細化が進展するにつれて、レンズの集光効率がさらに低下し、波長の長い光はオーバーラップ領域にも到達しやすくなる。波長の長い光は、画素の微細化による感度の低下が著しいため、波長の長い光を撮像する第1の画素51内では隣接画素53内にオーバーラップ領域を形成しつつ、隣接画素52からはみ出たオーバーラップ領域を形成しないようにすれば、長波長光に対する感度の低下を防ぐことができる。
図5に示すように、長波長領域の光を撮像する第1の画素51の周辺部側で第1の半導体領域31を第2の半導体領域32に対してずらして形成し、第1の画素51の中央部側及び他の波長の光を撮像する画素の周辺部側では第1の半導体領域31を第2の半導体領域32に対してずらさずに形成することで、長波長光を撮像するための第1の画素51の光電変換部18を広く形成でき、波長の長い光の感度向上を図ることができる。なお、長波長の光を撮像する画素を第1の画素51とすればよいが、固体撮像素子で複数の波長領域の光を撮像する場合、撮像する光の中で最も波長の長い光を撮像する画素を第1の画素51とすればよい。
例えば、第1の画素51が撮像する光の波長領域を赤色光領域とすると、隣接画素53が撮像する光の領域を、第1の画素51が撮像する波長領域の光よりも波長の短い光、つまり、緑色光領域や青色光領域とすれば、これらの光は比較的光電変換部18の浅い部分で吸収されるために、オーバーラップ領域が形成されることによる隣接画素53での感度の低下はほとんどない。
また、第1の画素51が撮像する光の波長領域は、赤色光領域に限らず、近赤外光領域や緑色光領域としてもよい。第1の画素51が撮像する光の波長領域が近赤外光領域の場合、隣接画素53は赤色光、緑色光、青色光のいずれかを撮像するようにする。第1の画素51が撮像する光の領域が緑色光領域である場合、隣接画素53は青色光を撮像するようにする。また、第1の画素51は近赤外光と赤色光の両方を撮像してもよい。画素部11(図1参照)における画素の配列には例えばベイヤー配列などを用いることができるが、これに限られない。少なくとも、第1の画素51からはみ出したオーバーラップ領域を含む隣接画素53が第1の画素51より短い波長領域の光を受光する画素であればよい。
上述のように、相対的に波長の長い光を撮像する第1の画素51に対してのみ、第1の半導体領域31を周辺部側にずらして形成することで、画素部11の中央部から周辺部へ向かういずれの方向にでも光電変換部18の深部を拡げることができるため、画素が微細化しても、波長の長い光に対して、画素部11の周辺部の感度を均一に向上させることができ、且つ、他の波長領域を撮像する隣接画素52及び隣接画素53において第1の半導体領域31のシフトによる感度低下を抑えることができる。
なお、図5では第1の画素51からはみ出たオーバーラップ領域が1つの隣接画素53内に形成される例を示しているが、オーバーラップ領域は複数の隣接画素にはみ出してもよい。
以上で説明したように、本発明は、例えば、デジタルカメラやビデオカメラ等の撮像装置に有用である。
本発明の各実施形態に係る固体撮像素子の回路構成を概略的に示す図である。 第1の実施形態に係る固体撮像素子の画素部の中央部を示す断面図である。 第1の実施形態に係る固体撮像素子において、画素部の周辺部を示す図1と同じ方向の断面図である。 固体撮像素子において、画素部の周辺部に位置する画素を示す、図3とは異なる方向での断面図である。 第2の実施形態に係る固体撮像素子の画素部の周辺部のある一方向での断面図である。
符号の説明
2 転送トランジスタ
4 リセットトランジスタ
6 増幅トランジスタ
8 選択トランジスタ
9 フローティングディフュージョン
11 画素部
12 周辺回路部
13 画素
14 水平シフトレジスタ
15 垂直シフトレジスタ
16 CDS回路
17 アンプ回路
18 光電変換部
19 信号読み出し回路
22 半導体基板
23、24 画素
25 素子分離用絶縁膜
28 半導体層
29 信号線
31 第1の半導体領域
32 第2の半導体領域
33 第3の半導体領域
34 第4の半導体領域
35 ゲート電極
36 領域
42、43 隣接画素
50 複数の画素
51 第1の画素
52、53 隣接画素

Claims (9)

  1. 半導体基板上に複数の画素が二次元状に配列された画素部を備える固体撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々は、前記半導体基板上に形成された第1導電型の半導体層と、前記半導体層内に形成され、第1導電型の第1の半導体領域と前記第1の半導体領域よりも浅い位置に形成された第1導電型の第2の半導体領域とを有する分離部と、前記半導体層内に形成され、第2導電型の第3の半導体領域を有し、平面的に見て前記分離部に囲まれた光電変換部とを含み、
    前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素では、前記画素部内での位置に応じて、前記第1の半導体領域から前記第3の半導体領域までの距離が少なくとも部分的に異なっている固体撮像素子。
  2. 前記画素部の中央部から周辺部に向かうに従って、前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素の周辺部側では、前記第1の半導体領域と前記第3の半導体領域との距離は大きくなることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子。
  3. 前記第1の半導体領域は、前記光電変換部の最深部と同等またはより深い位置にまで延伸されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像素子。
  4. 前記複数の画素のうち少なくとも一部の画素の中央部側においても、前記画素部の中央部から周辺部に向かうに従って、前記第1の半導体領域と前記第3の半導体領域との距離は大きくなることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像素子。
  5. 前記複数の画素のうち周辺部に位置する画素の少なくとも一部において、前記第1の半導体領域の一部は周辺部側に隣接する画素内にはみ出していることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の固体撮像素子。
  6. 前記複数の画素は複数の相異なる波長範囲の光を受光する画素で構成されており、
    前記第1の半導体領域から前記第3の半導体領域までの距離が前記画素部内の位置に応じて画素内の周辺部側領域で異なっているのは、前記周辺部に位置する画素のうち第1の画素であり、
    前記周辺部に位置する画素のうち、前記第1の画素からはみ出した前記第1の半導体領域の一部を含むのは前記第1の画素に隣接し、且つ異なる波長範囲の光を受光する第2の画素であることを特徴とする請求項5に記載の固体撮像素子。
  7. 前記第1の画素のうち前記画素部の中央部に近い領域では、前記第1の半導体領域から前記画素部の中央部までの平面距離と、前記第2の半導体領域から前記画素部の中央部までの平面距離は等しくなっていることを特徴とする請求項6に記載の固体撮像素子。
  8. 前記第2の画素は、前記第1の画素よりも短い波長領域の光を受光することを特徴とする請求項6または7に記載の固体撮像素子。
  9. 前記第1の画素は近赤外光、赤色光、またはその両方を受光することを特徴とする請求項6〜8のうちいずれか1つに記載の固体撮像素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017056344A1 (ja) * 2015-09-30 2017-04-06 パナソニック・タワージャズセミコンダクター株式会社 固体撮像装置

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