JP2010129117A - 磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】浮上量を高速かつ高精度に制御可能であり、製造が容易な磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】スライダー21の一端側に磁気ヘッド13が形成された磁気ヘッド部23を備えた磁気ヘッドアセンブリ14において、スライダー21と磁気ヘッド部23との間にアクチュエータ22を設ける。アクチュエータ22は、スライダー21の端面上に、第1の電極31、圧電体膜32及び第2の電極33が積層された構造を有している。第1の電極31及び第2の電極33間に所定の電圧を印加すると、圧電体膜32の上側の部分が電圧印加方向に伸縮してアクチュエータ22が上下方向に湾曲し、磁気ヘッド13の浮上量を調整できる。
【選択図】図6
【解決手段】スライダー21の一端側に磁気ヘッド13が形成された磁気ヘッド部23を備えた磁気ヘッドアセンブリ14において、スライダー21と磁気ヘッド部23との間にアクチュエータ22を設ける。アクチュエータ22は、スライダー21の端面上に、第1の電極31、圧電体膜32及び第2の電極33が積層された構造を有している。第1の電極31及び第2の電極33間に所定の電圧を印加すると、圧電体膜32の上側の部分が電圧印加方向に伸縮してアクチュエータ22が上下方向に湾曲し、磁気ヘッド13の浮上量を調整できる。
【選択図】図6
Description
本発明は、磁気ヘッドの浮上量制御に好適なアクチュエータを備えた磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置に関する。
多くの情報機器には、小さな部品の微小距離の移動制御にアクチュエータが用いられている。例えば、光学系を備えた情報機器においては、焦点補正や傾角制御にアクチュエータが用いられている。また、インクジェットプリンタや磁気ディスク装置では、プリンタヘッドまたは磁気ヘッドの移動制御にアクチュエータが使用されている。近年、これらの情報機器の小型化及び高性能化が促進されており、それにともなって微小距離の移動を高精度に制御可能なアクチュエータが要望されている。
磁気ディスク装置は、高速で回転する磁気ディスク(記録媒体)の表面を記録素子により磁化して情報を磁気的に記録する装置である。磁気ディスクに記録された情報は再生素子により読み取り、電気信号に変換して出力される。以下、記録素子及び再生素子をまとめて磁気ヘッドという。
磁気ディスク装置の大容量化の要求にともなって、磁気ディスク1枚当たりの記録容量が著しく増大している。磁気ディスクの大きさを変えずに記録容量を増大するには、単位長さ当たりのトラック数(Track Per Inch:TPI)を多くすること、つまりトラック幅を狭くして高密度に配置することが必須である。
磁気ヘッドは、スライダーと呼ばれるほぼ直方体の形状の部材の端面に配置される。スライダーは板ばね状のサスペンションの先端部に支持されており、磁気ディスクの回転によって生じる空気流によって磁気ディスクから若干浮上する。磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔は、磁気ディスクの回転により生じる空気流の強さとスライダーに対するサスペンションの付勢力とにより決定される。
近年、磁気ディスク装置の高記録密度化に伴い、磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔のわずかな変動で書き込みエラー及び読み出しエラーが発生するようになった。そのため、磁気ヘッドと磁気ディスク装置との間隔(以下、「浮上量」ともいう)をより高精度に制御することが求められるようになった。
特開平06−23664号公報
特開平09−81924号公報
特開2000−348321号公報
特開2005−11413号公報
特開2005−78754号公報
高記録密度の磁気ディスクを搭載した磁気ディスク装置では、浮上量を高速かつ高精度に制御する必要がある。また、浮上量を制御する機構が比較的簡単で製造が容易であることが要求される。
しかしながら、現状ではこれらの要求を満足させるには至っていない。よって、浮上量を高速かつ高精度に制御可能であり、製造が容易な磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置が要望されている。
一観点によれば、第1の面が磁気記録媒体に対向して配置されるスライダーと、前記磁気記録媒体に情報を書き込む記録素子及び前記磁気記録媒体から情報を読み出す再生素子を備え、前記スライダーの第2の面側に配置された磁気ヘッド部と、前記スライダーの前記第2の面と前記磁気ヘッド部との間に配置されたアクチュエータとを有し、前記アクチュエータは、圧電体膜と、前記圧電体膜の前記スライダー側の面及び前記圧電体膜の前記磁気ヘッド部側の面に形成されて前記圧電体膜の一部のみに電圧を印加する第1及び第2の電極とを含み、前記第1及び第2の電極に電圧を印加して前記圧電体膜を部分的に電圧印加方向に伸縮させて前記磁気ヘッド部の前記記録素子及び再生素子を前記磁気記録媒体に対して接離する方向に変位させるものである磁気ヘッドアセンブリが提供される。
上記一観点によれば、スライダーと磁気ヘッド部との間に、浮上量(磁気ヘッドの記録素子及び再生素子と磁気記録媒体との間の距離)を調整するアクチュエータが配置されている。このアクチュエータは、圧電体膜と、この圧電体膜をスライダー側及び磁気ヘッド部側から挟む第1及び第2の電極を備えている。第1及び第2の電極は圧電体膜の一部分のみに電圧を印加し、圧電体膜を部分的に電圧印加方向に伸縮させる。これにより、アクチュエータを湾曲させて磁気ヘッド部を変位させることができる。
このように、アクチュエータを磁気ヘッド部の近くに配置し、当該アクチュエータにより磁気ヘッド部を直接駆動することで、浮上量を高速かつ高精度に制御することができる。また、圧電体膜の伸縮する方向(第2の面に垂直な方向)に電圧を印加して分極処理をすればよいので、駆動電極とは別に分極処理用電極を形成する工程や、その分極処理用電極を分極処理後に除去する工程が不要となる。したがって、磁気ヘッドアセンブリの製造が容易である。
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態に係る磁気ディスク装置を示す平面図、図2は同じくその磁気ディスク装置の構成の概要を示すブロック図である。また、図3は、サスペンションの先端部と磁気ヘッドアセンブリとを示す分解図、図4は磁気ヘッドアセンブリの上面図である。なお、図3、図4において、Xは磁気ディスクのトラックの伸びる方向を示し、Yはトラック幅方向を示し、Zは磁気ディスクの表面に垂直な方向を示している。これらのX方向、Y方向及びZ方向は、相互に直交する方向である。
図1は第1実施形態に係る磁気ディスク装置を示す平面図、図2は同じくその磁気ディスク装置の構成の概要を示すブロック図である。また、図3は、サスペンションの先端部と磁気ヘッドアセンブリとを示す分解図、図4は磁気ヘッドアセンブリの上面図である。なお、図3、図4において、Xは磁気ディスクのトラックの伸びる方向を示し、Yはトラック幅方向を示し、Zは磁気ディスクの表面に垂直な方向を示している。これらのX方向、Y方向及びZ方向は、相互に直交する方向である。
図1、図2に示すように、本実施形態に係る磁気ディスク装置は、金属製の筺体10と、筺体10内に収納された円盤状の磁気ディスク(磁気記録媒体)11と、スピンドルモータ12と、磁気ヘッドアセンブリ14と、サスペンションアーム15と、ボイスコイルモータ(サスペンションアーム駆動部)16と、浮上量検出部17と、制御部(電子回路)18とを有している。
磁気ディスク11は、スピンドルモータ12の回転軸12aに固定され、スピンドルモータ12により高速で回転する。サスペンションアーム15は、基端側のキャリッジアーム15aと、先端側の板ばね状のサスペンション15bとを有している。サスペンションアーム15はボイスコイルモータ16により駆動制御され、回転軸16aを中心として所定の角度範囲内を回転して、磁気ヘッドアセンブリ14を磁気ディスク11の半径方向に移動させる。これらのスピンドルモータ12及びボイスコイルモータ16は、制御部18からの信号により制御される。
図3に示すように、サスペンション15bの先端部には“C”字状の切り欠きで囲まれたジンバル15cが設けられている。磁気ヘッドアセンブリ14は、接着剤24によりジンバル15cの磁気ディスク11側の面に接合されている。
磁気ヘッドアセンブリ14は、スライダー21と、スライダー21の一端面(X方向に直交する面)上に配置された浮上量制御用アクチュエータ22と、アクチュエータ22に支持された磁気ヘッド部23とを有している。アクチュエータ22は、浮上量検出部17の出力に基づく制御部18からの信号により制御される。
スライダー21は、アルチック(AlTiC)等のセラミックスによりほぼ直方体形状に形成されている。スライダー21の長さL(X方向の長さ)は例えば850μm、幅W(Y方向の長さ)は例えば700μm、厚さt(Z方向の厚さ)は例えば240μmである(図4参照)。本実施形態では、スライダー21の面のうち磁気ディスク11に対向する面を第1の面、アクチュエータ22及び磁気ヘッド部23が配置される面を第2の面と呼んでいる。
磁気ヘッド部23には、図3に示すように磁気ヘッド13が設けられている。磁気ヘッド13は、記録素子13a及び再生素子13b(図2参照)を積層して形成されている。記録素子13aとしては例えば単磁極ヘッドが使用され、再生素子13bとしては例えばMR(Magneto Resistive)素子、GMR(Giant Magneto Resistive)素子又はTMR(Tunnel Magneto Resistive)素子が使用される。制御部18は、これらの記録素子13a及び再生素子13bを介して、磁気ディスク11に対し情報の記録及び再生を行う。
図5は、ジンバル15cに支持された磁気ヘッドアセンブリ14を示す断面図である。図6は、アクチュエータ22の動作を示す模式図である。
前述したように、スライダー21と磁気ヘッド部23との間には、浮上量制御用アクチュエータ22が配置されている。アクチュエータ22は、圧電体膜32と、この圧電体膜32のスライダー21側に配置された第1の電極31と、圧電体膜32の磁気ヘッド部22側に配置された第2の電極33及びダミー電極34とを備えている。電極31、33、34は、例えば白金(Pt)等の導電体からなる。
圧電体膜32は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)又はPNN(ニッケル酸ニオブ酸鉛)−PZT等の圧電セラミックスからなり、d33モードで駆動される。すなわち、圧電体膜32に第1の電極31及び第2の電極33から所定の電圧を印加すると、電圧印加方向の長さが伸び、電圧印加方向に垂直な方向の長さがわずかに短くなる。
第2の電極33は、上側(磁気記録媒体から離れた側)に配置され、ダミー電極34は下側(磁気記録媒体側)に配置されている。スリット36は、第2の電極33とダミー電極34とを電気的に絶縁できる程度の幅(例えば幅5μm程度)に形成される。
第1の電極31及び第2の電極33には、図示しない配線路(配線及びビア等)を介して磁気ヘッド部23の端子(図示せず)と電気的に接続されている。なお、ダミー電極34は配線路とは接続されず、外部の回路から孤立している。このため、本実施形態のアクチュエータ22は、第1の電極31と第2の電極33との間の圧電体膜32のみに電圧を印加することができる。
以下、アクチュエータ22の動作について説明する。
アクチュエータ22に電圧を供給しないときには、図5に示すように、磁気ヘッド13の下端の位置はスライダー21の底面(第1の面)の位置と一致している。
端子及び配線路を介して第1の電極31及び第2の電極33間に所定の電圧を印加すると、圧電体膜32の第2の電極33に対応する部分が電圧印加方向(第2の面に垂直な方向)に伸長する(図6の矢印A)。
一方、圧電体膜32のダミー電極34に対応する部分には電圧が印加されないため、伸長しない。この圧電体膜32の部分的な伸長により、図6に示すように、アクチュエータ22が変形し、このアクチュエータ22の変形に応じて磁気ヘッド13の下端の位置がスライダー21の下面の位置よりも下降する。その結果、磁気ヘッド13と磁気ディスク11との間の距離(浮上量)が減少する。
なお、第2の電極33と第1の電極31間の電圧印加方向を逆にすることで、アクチュエータ22の湾曲方向を逆にすることもでき、磁気ヘッド13の浮上量を増加させることもできる。
浮上量を一定に制御するためには浮上量の変化を検出することが必要である。スライダー14の浮上にともなってサスペンション15bが湾曲するので、浮上量検出部17として、例えばサスペンション15bの湾曲量に応じて出力が変化する歪みセンサを用いることにより、浮上量の変化を検出することができる。また、予め磁気ディスク11に記録した所定のデータを再生素子13bにより読み出して、再生素子13bの出力の変化により浮上量を検出してもよい。これらの歪みセンサ又は再生素子13bの出力に応じてアクチュエータ22に供給する電圧を制御部18により制御することで、浮上量を一定に維持することができる。
本願発明者らは、上述の磁気ヘッドアセンブリ14について、磁気ヘッド13の浮上量の変位量をシミュレーション計算した。このシミュレーション計算において、スライダー部21の長さLを850μm、幅Wを700μm、厚さtを240μmとし、圧電体膜32のX方向の長さを10μm、磁気ヘッド部23のX方向の長さを35μmとした。そして、第2の電極33のZ方向の長さとダミー電極34のZ方向の長さとの比を様々に変えながら磁気ヘッドの浮上量を計算により求めた。この結果、第2の電極33のZ方向の長さと、ダミー電極34のZ方向の長さとの比を7:1とすることにより、最も大きな浮上量変化が得られることが判明した。この場合、第1の電極31と第2の電極33との間に30Vの電圧を印加したときに、磁気ヘッド13の浮上量が2.27nm程度減少するものと見積もられた。
なお、図5、図6に示す例では、第2の電極33をダミー電極34よりも大きくしたが、本実施形態はこれに限定されるものではない。必要に応じて、第2の電極33及びダミー電極34のZ方向の長さの比を、例えば3:1〜9:1の範囲で適宜選択できる。
図7(a)〜(d)は、本実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリの製造方法を工程順に示す断面図である。
まず、上面が平坦なアルチック基板41を用意し、図7(a)に示すように、アルチック基板41の上面に、順に、第1の導電膜42(第1の電極31に対応)、PZT膜43(圧電体膜32に対応)及び第2の導電膜44(第2の電極33及びダミー電極34に対応)を形成する。
第1の導電膜42は、例えば、厚さ50nm程度のチタン(Ti)膜を密着層として形成し、その上に厚さ350nm程度の白金(Pt)膜を形成して得られる。PZT膜43は、第1の導電膜42の上にPZTを厚さ10μm程度に堆積させて得られる。PZT膜43に代えて、PNN−PZT膜等を形成してもよい。第2の導電膜44は、例えば白金(Pt)を厚さ350nm程度に堆積して形成する。なお、第1の導電膜42、圧電体膜43及び第2の導電膜44は、スパッタ法等で形成できる。
次に、図7(b)に示すように、例えばドライエッチングプロセスにより、第2の導電膜44をパターニングして、例えば幅5μm程度のスリット36を形成する。これにより、第2の導電膜44が、第2の電極33となる部分と、ダミー電極34となる部分に分割される。
次いで、公知の磁気ヘッド形成プロセスを用いて、図7(c)に示すように第2の導電膜44の上方に、記録素子及び再生素子を有する磁気ヘッド部45(磁気ヘッド部23に対応)を形成する。
再生素子としてMR素子を採用する場合は、NiFe合金からなるSAL(Soft Adjacent Layer)層と、Ta等からなる非磁性層と、NiFe等からなるMR層とを積層し、これらをフォトリソグラフィ法及びエッチング法によりパターニングして形成する。一方、記録素子として単磁極ヘッドを採用する場合には、磁性材料により主磁極及びリターンヨークを形成し、銅又はアルミニウム等の導電材料によりコイルを形成する。この磁気ヘッド形成プロセスでは、記録素子及び再生素子の形成と同時に、第1の電極31及び第2の電極33に電気的に接続される図示しない配線路(配線及びビア等)を形成する。
このようにしてアルチック基板41上に、第1の導電膜42、PZT膜43、第2の導電膜44及び磁気ヘッド部45を形成した後、図7(d)に示すように、アルチック基板41をダイシングソーにより切断して、個々の磁気ヘッドアセンブリに分離する。これにより、図5に示す磁気ヘッドアセンブリ14が完成する。
このようにして形成された磁気ヘッドアセンブリ14を接着剤24によりサスペンション15b(ジンバル15c)に取り付ける(図3参照)。その後、ワイヤボンディング等により磁気ヘッドアセンブリ14の各端子(アクチュエータ22、記録素子及び再生素子の各電極)とサスペンション15bに設けられた配線とを電気的に接続する。
なお、アクチュエータ22を使用する前に、圧電体膜32に対して分極処理を実施することが必要である。本実施形態では、圧電体膜32をd33モード(電圧の印加方向に伸縮するモード)で使用するので、第1の電極31及び第2の電極33間に所定の電圧(例えば10〜30V)を印加すればよい。したがって、磁気ヘッドアセンブリ14が完成した後に分極処理することができ、分極処理用に特別の電極を形成する工程やその電極を分極処理後に除去する工程が不要である。また、磁気ヘッドアセンブリ形成後に分極処理を実施することができるので、磁気ヘッド形成プロセスでPZT膜42(圧電体膜32)に熱が加わり分極特性が劣化することが回避される。
以上のように、本実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ14では、磁気ヘッド部23を支持するアクチュエータ22により浮上量を直接制御するので、浮上量を高速かつ高精度に制御することができる。また、アクチュエータ22は構造が簡単であり、第1の導電膜42、PZT膜43及び第2の導電膜44を成膜した後、第2の導電膜44をパターニングにより分割して形成できるので製造が容易である。さらに、分極処理用の電極を形成する工程やその電極を分極処理後に除去する工程も不要である。したがって、磁気ヘッドアセンブリ14の製造工程も簡略化できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリを示す断面図である。なお、第2実施形態において、第1実施形態の対応する構成と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
以下、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリを示す断面図である。なお、第2実施形態において、第1実施形態の対応する構成と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
第2実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリ14Aは、図8に示すように、アクチュエータ22Aの上側(磁気記録媒体から離れた側)の部分に第1の電極31及び第2の電極33が交互に複数積層されている(図示の例では4層)。第2の電極33同士はビア37によって連結され、第1の電極31同士はビア38によって連結されている。
また、アクチュエータ22Aの下側(磁気記録媒体側)の部分には、ダミー電極34が圧電体膜32を介して積層されている。このダミー電極34は、第2の電極33及び第1の電極31から絶縁されている。隣接する電極(第1の電極31、第2の電極33、ダミー電極34)の間には圧電体膜32が配置されている。圧電体膜32は、PZT等からなり、第1及び第2の電極31、33からの電圧印加方向に伸縮する。
第1の電極31及び第2の電極33には、図示しない配線路が接続され、この配線路を介して磁気ヘッド部23の端部に形成された端子(図示せず)に電気的に接続されている。
第2の電極33及び第1の電極31間に所定の電圧を印加すると、これらの電極31、33a間に挟まれた部分の圧電体膜32が電圧印加方向(第2の面に垂直な方向)に伸縮して、アクチュエータ22Aを湾曲させる。アクチュエータ22Aは、第2の電極33と第1の電極31とが交互に複数積層されているので、圧電体膜32の単位長さ当たりに印加される電圧の大きさが第1実施形態のアクチュエータ22よりも大きい。したがって、第2実施形態の磁気ヘッドアセンブリ14Aによれば、より低い駆動電圧で磁気ヘッド13の浮上量制御を行うことができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリを示す断面図である。なお、第3実施形態において、第1実施形態の対応する構成と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
以下、第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態に係る磁気ヘッドアセンブリを示す断面図である。なお、第3実施形態において、第1実施形態の対応する構成と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
第3実施形態の磁気ヘッドアセンブリ14Bのアクチュエータ22Bは、図9に示すように、圧電体膜32の磁気ヘッド部23側には第2の電極33のみが配置されており、ダミー電極34は配置されていない。本実施形態の第2の電極33の形状及び位置は第1実施形態の第2の電極33と同様である。
以上のような第3実施形態の磁気ヘッドアセンブリ14Bによっても、第1実施形態の磁気ヘッドアセンブリ14と同様の効果が得られる。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について説明する。図10は、第4実施形態に係るアクチュエータの動作を示す模式図である。なお、第4実施形態において、第1実施形態の対応する構成と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
以下、第4実施形態について説明する。図10は、第4実施形態に係るアクチュエータの動作を示す模式図である。なお、第4実施形態において、第1実施形態の対応する構成と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略する。
第4実施形態の磁気ヘッドアセンブリ14Cのアクチュエータ22Cは、図10に示すように、第1実施形態のアクチュエータ22と同様の構造である。ただし、ダミー電極34に代えて、第3の電極35が第2の電極33の下側(磁気ディスク側)に配置されている。第3の電極35には、図示しない配線路が接続されており、この配線路を介して磁気ヘッド部23の端子(図示せず)と接続されている。
これにより、第4実施形態のアクチュエータ22Cは、第2の電極33と第3の電極35とに別個に電圧を印加することができる。そして、第1の電極31及び第2の電極33間のみに所定の電圧を印加した場合には、図6に示すように、磁気ヘッド部23を下側(磁気ディスク側)に変位させて磁気ヘッド13の浮上量を減少させることができる。また、第1の電極31及び第3の電極35間のみに所定の電圧を印加した場合には、図10に示すように、磁気ヘッド部23を上側に変位させて磁気ヘッド13の浮上量を増加させることができる。
このように、第4実施形態の磁気ヘッドアセンブリ14Cでは、磁気ヘッド13の浮上量を増減させることができる。
10…筺体、11…磁気ディスク、12…スピンドルモータ、13…磁気ヘッド、13a…記録素子、13b…再生素子、14、14A、14B、14C…磁気ヘッドアセンブリ、15…サスペンションアーム、15a…キャリッジアーム、15b…サスペンション、15c…ジンバル、16…ボイスコイルモータ、17…浮上量検出部、18…制御部、21…スライダー、22、22A、22B、22C…アクチュエータ、23…磁気ヘッド部、24…接着材、31…第1の電極、32…圧電体膜、33…第2の電極、34…ダミー電極、35…第3の電極、36…スリット、37、38…ビア、41…アルチック基板、42…第1の導電膜、43…PZT膜、44…第2の導電膜、45…磁気ヘッド部。
Claims (6)
- 第1の面が磁気記録媒体に対向して配置されるスライダーと、
前記磁気記録媒体に情報を書き込む記録素子及び前記磁気記録媒体から情報を読み出す再生素子を備え、前記スライダーの第2の面側に配置された磁気ヘッド部と、
前記スライダーの前記第2の面と前記磁気ヘッド部との間に配置されたアクチュエータとを有し、
前記アクチュエータは、
圧電体膜と、前記圧電体膜の前記スライダー側の面及び前記圧電体膜の前記磁気ヘッド部側の面に形成されて前記圧電体膜の一部のみに電圧を印加する第1及び第2の電極とを含み、前記第1及び第2の電極に電圧を印加して前記圧電体膜を部分的に電圧印加方向に伸縮させて前記磁気ヘッド部の前記記録素子及び再生素子を前記磁気記録媒体に対して接離する方向に変位させるものであることを特徴とする磁気ヘッドアセンブリ。 - 前記第2の電極は、前記第1の電極よりも小さなサイズに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気ヘッドアセンブリ。
- 前記第2の電極は、前記第2の面に平行な前記圧電体膜の面の一部であって、前記第1の面から離れた領域を覆うように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の磁気ヘッドアセンブリ。
- 前記アクチュエータは、さらに、前記第2の電極と同じ面に第3の電極を備えることを特徴とする請求項3に記載の磁気ヘッドアセンブリ。
- 磁気ヘッドアセンブリを支持するサスペンションアームであって、
前記磁気ヘッドアセンブリが、
第1の面が磁気記録媒体に対向して配置されるスライダーと、
前記磁気記録媒体に情報を書き込む記録素子及び前記磁気記録媒体から情報を読み出す再生素子を備え、前記スライダーの第2の面側に配置された磁気ヘッド部と、
前記スライダーの前記第2の面と前記磁気ヘッド部との間に配置されたアクチュエータとを有し、
前記アクチュエータは、
圧電体膜と、前記圧電体膜の前記スライダー側の面及び前記圧電体膜の前記磁気ヘッド部側の面に形成されて前記圧電体膜の一部のみに電圧を印加する第1及び第2の電極とを含み、前記第1及び第2の電極に電圧を印加して前記圧電体膜を部分的に電圧印加方向に伸縮させて前記磁気ヘッド部の前記記録素子及び再生素子を前記磁気記録媒体に対して接離する方向に変位させるものであることを特徴とするサスペンションアーム。 - 磁気記録媒体と、
磁気ヘッドアセンブリと、
前記磁気ヘッドアセンブリを支持するサスペンションアームと、
前記サスペンションアームを駆動して前記磁気ヘッドアセンブリを前記磁気記録媒体の半径方向に移動させるサスペンションアーム駆動部とを具備し、
前記磁気ヘッドアセンブリが、
第1の面が磁気記録媒体に対向して配置されるスライダーと、
前記磁気記録媒体に情報を書き込む記録素子及び前記磁気記録媒体から情報を読み出す再生素子を備え、前記スライダーの第2の面側に配置された磁気ヘッド部と、
前記スライダーの前記第2の面と前記磁気ヘッド部との間に配置されたアクチュエータとを有し、
前記アクチュエータは、
圧電体膜と、前記圧電体膜の前記スライダー側の面及び前記圧電体膜の前記磁気ヘッド部側の面に形成されて前記圧電体膜の一部のみに電圧を印加する第1及び第2の電極とを含み、前記第1及び第2の電極に電圧を印加して前記圧電体膜を部分的に電圧印加方向に伸縮させて前記磁気ヘッド部の前記記録素子及び再生素子を前記磁気記録媒体に対して接離する方向に変位させるものであることを特徴とする磁気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008302153A JP2010129117A (ja) | 2008-11-27 | 2008-11-27 | 磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置 |
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JP2008302153A JP2010129117A (ja) | 2008-11-27 | 2008-11-27 | 磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置 |
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JP2010129117A true JP2010129117A (ja) | 2010-06-10 |
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ID=42329405
Family Applications (1)
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JP2008302153A Withdrawn JP2010129117A (ja) | 2008-11-27 | 2008-11-27 | 磁気ヘッドアセンブリ、サスペンションアーム及び磁気ディスク装置 |
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JP (1) | JP2010129117A (ja) |
-
2008
- 2008-11-27 JP JP2008302153A patent/JP2010129117A/ja not_active Withdrawn
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