JP2010127141A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】PMフィルタに捕集されたPMを強制的に酸化除去するPM強制再生処理に際して、排気ガスの流路を切り換える流路切換弁の切り換え不良や固着等を抑制し、且つPMフィルタの前端部近傍部位を確実にPM再生温度まで昇温することの可能な技術を提供する。
【解決手段】PM強制再生処理時に内燃機関1の空燃比をリッチ空燃比に制御するリッチ空燃比制御を実行する。そして、PM強制再生処理時には流路切換弁8を作動させて排気ガスの流路を上流触媒4側からバイパス通路7側に切り換え、二次空気供給装置20からバイパス通路7を流れる排気ガスに二次空気を供給する。流路切換弁8は、バイパス通路7における排気通路3との合流部3aに配置され、且つ酸化触媒層が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気ガスにはカーボンを主成分とする微粒子物質(PM:Particulate Matter)が含まれている。このPMの大気への放散を防止するために内燃機関の排気系に酸化能及びPM捕集能を有するPMフィルタを設ける技術が公知である(例えば、特許文献1参照)。これに関連して、PMフィルタを昇温させることにより、PMフィルタに捕集されたPMを強制的に酸化除去するPM強制再生処理を行う技術が公知である。この種のPM強制再生処理方法としては、内燃機関の空燃比(混合気の空燃比)をリッチ空燃比に制御するリッチ空燃比制御を行うことにより、未燃燃料成分を多く含む排気ガスをPMフィルタに供給する方法が公知である。
特開2003−166417号公報 特開平10−159551号公報 特開平9−125940号公報
ところで、PMフィルタよりも上流に上流触媒(所謂スタートコンバータ)を配置する場合、未燃燃料成分を含んだ排気ガスに上流触媒を通過させてしまうと排気中のNOxが還元されてNH(アンモニア)が生成されてしまい、このNHがPMフィルタにおいて酸化されてしまう。そうすると、PMフィルタにおいてNOxが生成されてしまい、大気中へのNOx放出量が増加する虞がある。これを回避するには、排気ガスに上流触媒を迂回させるバイパス通路と、排気ガスの流路を切り換え可能な流路切換弁とを備え、PM強制再生処理時において排気ガスの流路を上流触媒側からバイパス通路側に切り換える方策が有効であると考えられる。
上記構成の排気浄化システムにおいて、流路切換弁には排気ガスに含まれるPM等がデポジットとして堆積する。このデポジットの堆積量が多くなると、流路切換弁の切り換え不良や固着等を招く可能性が高まる。また、PMフィルタにおける前端部やその近傍部位(以下、「前端部近傍部位」という)は、該前端部近傍部位において発生した反応熱がPMフィルタを通過する排気ガスによって下流側に持ち去られてしまう。そのため、前端部近傍部位の温度をPMの酸化可能な温度域(以下、「PM再生温度」という)まで上昇させることが難しいという実情がある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、PMフィルタに捕集されたPMを強制的に酸化除去するPM強制再生処理に際して、排気ガスの流路を切り換える流路切換弁の切り換え不良や固着等を抑制し、且つPMフィルタの前端部近傍部位を確実にPM再生温度まで昇温することの可能な技術を提供することである。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化システムは、以下の手段を採用した。
すなわち、内燃機関の排気通路に設けられた酸化能及びPM捕集能を有するPMフィルタと、
前記PMフィルタより上流の排気通路に設けられた上流触媒と、
前記PMフィルタに捕集されたPMを強制的に酸化除去するPM強制再生処理に際して
、前記内燃機関の空燃比をリッチ空燃比に制御する空燃比リッチ制御手段と、
前記上流触媒より上流の排気通路から分岐して該上流触媒及び前記PMフィルタの間の部分で再び排気通路と合流するバイパス通路と、
前記内燃機関からの排気ガスが前記上流触媒と前記バイパス通路との何れか一方を通過するように該排気ガスの流路を切り換え可能な流路切換弁を有し、少なくともPM強制再生処理時には排気ガスに該バイパス通路を通過させることによって上流触媒を迂回させる流路制御手段と、
PM強制再生処理時において前記バイパス通路を流れる排気ガスに二次空気を供給する二次空気供給装置と、を備え、
前記流路切換弁は、前記バイパス通路における二次空気の導入箇所より下流の部位或いは排気通路との合流部に配置され、且つ酸化触媒層が形成されていることを特徴とする。
PM強制再生処理に際して、リッチ空燃比制御の実行によって未燃燃料成分を多く含む排気ガスが機関から排出されるようになると、流路切換弁が作動し、排気ガスの流路が上流触媒側からバイパス通路側へと切り換えられる。このようにして、バイパス通路に導かれるようになった未燃燃料成分を含む排気ガスは、二次空気供給装置から二次空気が供給される。そして、二次空気が供給された排気ガスは、バイパス通路を流れていく過程において未燃燃料成分と酸素とが混ざり合うことによって両成分が均質に混合された混合ガスを形成する。そして、この混合ガスがPMフィルタに導入されることで、未燃燃料成分と二次空気との反応が促進され、PMフィルタがPM再生温度(例えば、600℃〜700℃程度)まで昇温されることによりPMが酸化除去される。
本発明に係る流路切換弁は、バイパス通路における二次空気の導入箇所より下流の部位或いは排気通路との合流部に配置される。ここで二次空気の導入箇所とは、例えば二次空気供給装置の有するバイパス通路内に臨むように形成された噴孔から二次空気を噴射する場合には、バイパス通路の長手方向において噴孔が設置される部位を指す。
以上のように、この構成によればPM強制再生処理を実行する毎に、未燃燃料成分と二次空気とが混ざり合った混合ガスに流路切換弁を晒すことができる。そこで、本発明では、流路切換弁に酸化触媒層を形成させることにより、混合ガスに含まれる未燃燃料成分の一部を二次空気と酸化反応させることとした。そしてその際に発生する反応熱を利用して流路切換弁に堆積しているPM等のデポジットを酸化除去することができる。従って、流路切換弁の切り換え不良や固着等を確実に回避することが可能となる。
更に、本発明は、流路切換弁に堆積したデポジットを酸化除去することに加えて、PMフィルタへの流入前に混合ガスの温度を予め上昇させることができるという作用効果を奏する。これによれば、PMフィルタの前端部近傍部位から持ち去られる熱量(所謂持ち去り熱量)が低減される。そのため、この前端部近傍部位をPM再生温度まで確実に昇温させることができる。従って、PMフィルタの前端部近傍部位に堆積したPMの除去が不充分となることを確実に抑制することができる。
本発明によれば、PMフィルタに対するPM強制再生処理に際して、排気ガスの流路を切り換える流路切換弁の切り換え不良や固着等を抑制し、且つPMフィルタの前端部近傍部位を確実にPM再生温度まで昇温することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。尚、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のもの
ではない。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
<実施例>
図1は、本実施例に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成を示す図である。内燃機関1は、ガソリンを燃料とする車両駆動用の火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1の各気筒には、各気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁9が配置されている。なお、燃料噴射弁9は所謂筒内噴射式でなくても良く、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射式などであっても構わない。
内燃機関1には、吸気通路2及び排気通路3が接続されている。また、排気通路3は下流にて図示しないマフラーに接続されている。排気通路3の途中には、排気ガスを浄化するための上流触媒4、PMフィルタ5、および下流触媒6が直列に配置されている。このPMフィルタ5は、酸化触媒を担持したパティキュレートフィルタであり、酸化能及びPM捕集能を具備している。
上流触媒4及び下流触媒6は夫々、一般にスタートコンバータ及びアンダーフロアコンバータと呼ばれるものであり、何れにおいてもCO、HCおよびNOxを同時に浄化することのできる三元触媒としての機能を有している。本実施例における排気浄化システムでは、上流触媒4の雰囲気がストイキ空燃比(理論空燃比)となるようにして、NOx、CO及びHCなどの浄化すべき物質の多くを、この上流触媒4において浄化している。また下流触媒6においては、上流触媒4において浄化しきれなかった有害物質が浄化されるようにしている。
排気通路3における上流触媒4より上流の部分と、上流触媒4及びPMフィルタ5の間の部分とは、バイパス通路7により連通されている。つまり、バイパス通路7は、排気通路3における上流触媒4より上流の分岐部3aから分岐して、該上流触媒4及びPMフィルタ5の間の合流部3bで再び排気通路3と合流する。また、排気通路3とバイパス通路7との合流部3bには、流路切換弁8が設けられている。この流路切換弁8は、内燃機関1から排出された排気ガスが上流触媒4とバイパス通路7との何れか一方を通過するように該排気ガスの流路を切り換え可能な弁である。
また、流路切換弁8表面には酸化触媒層が形成されている。具体的には、アルミナ等の担体に白金等の貴金属を担持させて触媒粉を形成し、この触媒粉が流路切換弁8の構成部材である弁体や、弁体留めリング(不図示)表面に塗布されることで流路切換弁8に酸化触媒層が形成されている。
更に、流路切換弁8は、ECU10に電気配線を介して接続されている。ECU10は、内燃機関1に併設されており、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニットである。このECU10は、CPUの他、各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御する。本実施例では、ECU10からの指令によって流路切換弁8が作動することで、上述の如く排気ガスの流路が上流触媒4側又はバイパス通路7側の何れかに制御される。また、燃料噴射弁9はECU10と電気的に接続されており、燃料噴射弁9からの燃料噴射制御がECU10からの指令に基づいて行われる。
本実施例におけるシステムでは、バイパス通路7内を流れる排気ガスに二次空気を噴射供給する二次空気供給装置20が備えられている。二次空気供給装置20は、電動式のエアポンプ21と、エアポンプ21から吐出される二次空気をバイパス通路7へと導く二次空気供給通路22と、二次空気供給通路22を開閉するための電気式(ソレノイド式)の
通路開閉弁23を備える。二次空気供給通路22は一端がバイパス通路7に接続され、他端が吸気通路2に接続されている。二次空気供給装置20はECU10と電気的に接続されており、エアポンプ21の作動や通路開閉弁23の開閉状態がECU10からの指令に基づいて制御される。これにより、バイパス通路7内への二次空気の供給、及びその停止が行われる。
二次空気供給装置20による二次空気の供給を行う場合には、ECU10はエアポンプ21を作動させると共に通路開閉弁23を開弁する。そうすると、吸気通路2内の空気が二次空気供給通路22に吸引され、二次空気供給通路22とバイパス通路7との接続部に形成された噴孔22aから二次空気が噴射される。ここで、噴孔22aは、バイパス通路7の内周面に沿うような角度で二次空気がバイパス通路7内部へと噴射されるように該バイパス通路7内を臨んでいる。そのため、バイパス通路7を流れる排気ガスに二次空気を噴孔22aから噴射することにより、バイパス通路7の軸線回りを旋回するスワール流(渦流)が形成され、排気ガスの未燃燃料成分と二次空気(酸素)との混合が促進される。
ここで、内燃機関1の空燃比制御と、流路切換弁8の作動状態について説明する。上流触媒4及び下流触媒6のような三元触媒では、周知の通り、CO、HCおよびNOxの三成分の何れも高い浄化率で浄化することのできる浄化ウインドウが存在する。すなわち、各々の触媒に流入する排気ガスの空燃比が浄化ウインドウ内にある場合に上記三成分を同時に効率良く浄化することができる。本実施例では、通常運転時における内燃機関1の空燃比を、浄化ウインドウ内における中央値付近の空燃比となるストイキ空燃比(理論空燃比)に制御する。この空燃比制御を以下「ストイキ空燃比制御」と称する。
ストイキ空燃比制御が行われる通常運転時においては、内燃機関1からの排気が上流触媒4を通過するように流路切換弁8を制御する。これにより、排気ガスに含まれる有害物質を上流触媒4にて確実に浄化することができる。尚、本実施例における通常運転時とは、PMフィルタ5に対するPM強制再生処理の非実行時を例示することができる。
ここで、PMフィルタ5に対するPM強制再生処理について説明する。PMフィルタ5に堆積したPMの堆積量が過度に増えると、背圧が過度に高くなることに起因して機関出力の低下を招く虞がある。本実施例では、所定のPM強制再生条件が成立した場合にPMフィルタ5を昇温させ、該PMフィルタ5に堆積しているPMを強制的に酸化除去するPM強制再生処理を行う。
PM強制再生処理に際して、ECU10はPMフィルタ5に未燃燃料成分を含む排気ガスを導入させるべく内燃機関1の空燃比をストイキ空燃比AFstよりもリッチ側のリッチ空燃比AFrichに制御する。このように、空燃比をリッチ空燃比AFrichまで低下させる空燃比制御を以下「リッチ空燃比制御」と称する。このように、PM強制再生処理時においては、リッチ空燃比制御を行うことによって未燃燃料成分を多く含んだ排気ガスを内燃機関1から排出させる。
図2を参照して、PM強制再生処理に係る具体的な制御内容について説明する。図2は、PM強制再生処理に係る制御ルーチンを示したフローチャートである。本ルーチンはECU10によって一定周期毎に実行される。尚、ここでは、本ルーチンの実行を開始する際にストイキ空燃比制御が実行されていることを前提に説明する。
本ルーチンが実行されると、まずステップS101では、PM強制再生条件が成立しているか否かが判定される。本実施例では、PMフィルタ5における前後の差圧に対応した電気信号を出力する差圧センサ15が設けられている。この差圧センサ15はECU10と電気的に接続されている。ECU10は差圧センサ15からの信号に基づいてPMフィ
ルタ5の前後差圧を検出し、その検出値に基づいてPMフィルタ5に堆積しているPM堆積量を推定する。そして、このPM堆積量の推定値が規定値を超えるときにPM強制再生条件が成立していると判定される。本ステップにおいてPM強制再生条件が成立していると判定された場合にはステップS102に進み、そうでない場合には本ルーチンを一旦終了する。その他、ECU10は、内燃機関1の運転履歴等に基づいてPM堆積量を推定することもできる。
ステップS102では、リッチ空燃比制御が実行される。すなわち、内燃機関1の空燃比制御がストイキ空燃比制御からリッチ空燃比制御に切り換えられ、未燃燃料成分を多く含んだ排気ガスの排出が開始される。本実施例においては本ステップにおいてリッチ空燃比制御を行うECU10が本発明における空燃比リッチ制御手段に相当する。
ここで、未燃燃料成分を含んだリッチな排気ガスがそのまま上流触媒4に流入してしまうと、該上流触媒4においてNOxからNHが生成されてしまう。そこで、続くステップS103では、流路切換弁8を作動させ、排気ガスの流路を上流触媒4側からバイパス通路7側に切り換える。これにより、未燃燃料成分を多く含んだリッチな排気ガスが上流触媒4を迂回することになるので、該上流触媒4においてNHが生成されることがない。本ステップにおいて流路切換弁8を作動させるECU10が本発明における流路制御手段に相当する。
排気通路3の分岐部3aからバイパス通路7へと流入した排気ガスの空燃比はリッチ空燃比AFrichに制御されているため、酸素濃度が著しく低い。そこで、ECU10は、ステップS104において、バイパス通路7を流れる未燃燃料成分を多く含んだ排気ガスに二次空気を供給すべく二次空気供給装置20に指令を出す。二次空気供給通路22を介して噴孔22aから二次空気が噴射されると、バイパス通路7を流れる排気ガスにスワール流が形成され、未燃燃料成分と二次空気(酸素)とが均質に混合される。尚、噴孔22aは、バイパス通路7において排気通路3からの分岐部3a寄りの部分に形成されているため、未燃燃料成分と二次空気との混合時間が好適に確保される。
未燃燃料成分と二次空気とが均質に混合された排気ガスは、バイパス通路7と排気通路3との合流部3bに配置された流路切換弁8に到達する。ここで、流路切換弁8表面には酸化触媒層が形成されており、且つ、流路切換弁8は未燃燃料成分と二次空気とが混合された排気ガスに晒される。従って、排気ガスに含まれる未燃燃料成分の一部は二次空気と反応して酸化され、この反応熱を利用して流路切換弁8に堆積しているPM等のデポジットが酸化除去される。従って、流路切換弁8へのデポジットの堆積量が過度に増加することがなく、流路切換弁8の切り換え不良や固着等の不具合が生じることを確実に防ぐことができる。
そして、流路切換弁8を通過した排気ガスは、排気通路3に再び流入してPMフィルタ5へと導かれる。PMフィルタ5には酸化触媒が担持されているため、排ガスに含まれる未燃燃料成分の酸化反応熱によってPMフィルタ5が昇温する。図3は、流路切換弁における酸化触媒層の有無がPM強制再生処理時におけるPMフィルタの長手方向の温度分布に与える影響を説明するための説明図である。上段に示した温度分布は、下段に示した位置に対応するものである。下段に示した符号5aは、PMフィルタ5における前端部及びその近傍部位(以下、「前端部近傍部位」という)を示したものである。また、下段の矢印は、排気ガスの流れる方向を表す。また、上段における実線は流路切換弁8に酸化触媒層が有る場合の温度分布を表し、破線は、酸化触媒層が無い場合の温度分布を表す。
PMフィルタ5における前端部やその近傍部位(以下、「前端部近傍部位」という)は、該前端部近傍部位において発生した反応熱がPMフィルタを通過する排気ガスによって
下流側に持ち去られてしまう。従って、流路切換弁8に酸化触媒層が無い場合には、前端部近傍部位5aの温度をPM再生温度まで上昇させることが難しい。従って、前端部近傍部位5aに堆積したPMを酸化除去することが難しいという実情がある。
これに対して本実施例の構成によれば、排気ガスが流路切換弁8を通過する際に、未燃燃料成分の一部が酸化されるため、フィルタ5に流入させる前に排気ガスの温度が予め上昇する。従って、PMフィルタ5の前端部近傍部位5aからの排気ガスによる熱の持ち去りが低減される。そのため、実線で表すように、前端部近傍部位5aをPM再生温度まで確実に昇温させることができ、以って前端部近傍部位5aに堆積したPMの除去が不充分となることが確実に抑制される。つまり、PMフィルタ5全体から満遍なくPMを酸化除去することができる。
続くステップS105では、PM強制再生処理の終了条件が成立しているか否かが判定される。ここでは、差圧センサ15からの信号に基づいてPMフィルタ5の前後差圧が検出され、この前後差圧が第2規定値以下である場合にPM強制再生処理の終了条件が成立していると判定される。この第2規定値は、PMフィルタ5のPM堆積量が充分に少なくなったと判断できるときの差圧センサ15の前後差圧であり、実験等の経験則に基づいて求めておくことができる。本ステップにおいてPM強制再生処理の終了条件が成立していないと判定された場合には、同条件が成立するまで本ステップの判定を繰り返し行う。そして、PM強制再生処理の終了条件が成立していると判定された場合には、ステップS106に進む。
ステップS106では、内燃機関1の空燃比制御がリッチ空燃比制御からストイキ空燃比制御に切り換えられる。これにより、PM強制再生処理の実行が終了する。そして、続くステップS107では、二次空気供給装置20に指令が出され、バイパス通路7への二次空気の供給が停止される。ステップS108では、流路切換弁8を作動させ、排気ガスの流路をバイパス通路7側から上流触媒4側に切り換える。本ステップの処理が終了すると、本ルーチンを一旦終了する。
以上のように、本実施例に係る内燃機関の排気浄化システムにおいては、PMフィルタ5に対するPM強制再生処理に際して排気ガスの流路を切り換える流路切換弁8の切り換え不良や固着等を抑制し、且つPMフィルタ5の前端部近傍部位5aを確実にPM再生温度まで昇温することができる。
尚、以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において上記の実施形態には種々の変更を加え得る。例えば、流路切換弁8は、バイパス通路7における二次空気供給通路22の噴孔22aよりも下流側に位置する部位に配設され、バイパス通路7の流路断面積を変更可能な弁であっても良い。これによっても、内燃機関1から排出された排気ガスが上流触媒4とバイパス通路7との何れか一方を通過するようにその流路を切り換えることができ、且つ、PM強制再生処理時において未燃燃料成分と二次空気とが混合された排気ガスに晒されることによってデポジットを酸化除去できるからである。
実施例に係る内燃機関及びその吸排気系の概略構成を示す図である。 PM強制再生処理に係る制御ルーチンを示したフローチャートである。 流路切換弁における酸化触媒層の有無がPM強制再生処理時におけるPMフィルタの長手方向の温度分布に与える影響を説明するための説明図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気通路
3 排気通路
3a 分岐部
3b 合流部
4 上流触媒
5 PMフィルタ
6 下流触媒
7 バイパス通路
8 流路切換弁
9 燃料噴射弁
10 ECU
20 二次空気供給装置
21 エアポンプ
22 二次空気供給通路
22a 噴孔
23 通路開閉弁

Claims (1)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられた酸化能及びPM捕集能を有するPMフィルタと、
    前記PMフィルタより上流の排気通路に設けられた上流触媒と、
    前記PMフィルタに捕集されたPMを強制的に酸化除去するPM強制再生処理に際して、前記内燃機関の空燃比をリッチ空燃比に制御する空燃比リッチ制御手段と、
    前記上流触媒より上流の排気通路から分岐して該上流触媒及び前記PMフィルタの間の部分で再び排気通路と合流するバイパス通路と、
    前記内燃機関からの排気ガスが前記上流触媒と前記バイパス通路との何れか一方を通過するように該排気ガスの流路を切り換え可能な流路切換弁を有し、少なくともPM強制再生処理時には排気ガスに該バイパス通路を通過させることによって上流触媒を迂回させる流路制御手段と、
    PM強制再生処理時において前記バイパス通路を流れる排気ガスに二次空気を供給する二次空気供給装置と、を備え、
    前記流路切換弁は、前記バイパス通路における二次空気の導入箇所より下流の部位或いは排気通路との合流部に配置され、且つ酸化触媒層が形成されていることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
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