JP2010123724A - 光学特性計測方法及び装置、並びに露光装置 - Google Patents

光学特性計測方法及び装置、並びに露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】計測用の光学系又は計測装置の校正を高精度に行う。
【解決手段】投影光学系PLの波面収差の計測装置において、投影光学系PLを通過した光束をほぼ平行光束にする対物レンズ23と、対物レンズ23からの光束の波面を分割し、分割された各光束を集光するマイクロレンズアレイ24と、集光された各光束を受光する撮像素子25と、投影光学系PLと対物レンズ23との間に配置され、投影光学系PLを通過した光束を拡散させる拡散面21aが形成された拡散板21とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、被検光学系の波面収差等の光学特性を計測する光学特性計測技術、及びこの光学特性計測技術を用いる露光技術に関する。
例えば半導体デバイス等のマイクロデバイス(電子デバイス)を製造するためのリソグラフィ工程中で、レチクル(又はフォトマスク等)のパターンを投影光学系を介してレジストが塗布されたウエハ(又はガラスプレート等)の各ショット領域に転写露光するために、ステッパー等の一括露光型の投影露光装置、又はスキャニングステッパー等の走査露光型の投影露光装置等の露光装置が使用されている。これらの露光装置において、レチクルのパターンを高精度に転写するためには、投影光学系の波面収差等の結像特性を所定の状態に維持する必要がある。そのためには、投影光学系の結像特性を正確に計測する必要があり、従来より様々な計測装置が使用されている。
例えば投影光学系の波面収差を計測するために、投影光学系を介して開口パターンの一次像を投影し、その一次像からの光束を複数に波面分割し、このように波面分割された複数の光束からそれぞれ二次像を形成し、これらの二次像を光電検出し、例えばこれらの二次像の横シフト量等を求めるシャック・ハルトマン(Shack-Hartmann)方式の計測装置が知られている。この計測装置では、光束を波面分割して複数の二次像を形成する計測用の光学系自体にも僅かな収差が残存している恐れがある。そこで、計測用の光学系の前面に校正用開口を設けておき、例えば定期的に、校正用の開口パターンの投影光学系による一次像をその校正用開口を介して検出して、計測用の光学系(計測装置)の校正を行う技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−71514号公報
しかしながら、校正用開口を用いる場合、校正用開口の形状及び大きさが校正精度に影響することが分かってきた。また、今後、半導体デバイス等が益々微細化するのに応じて、投影光学系の結像特性をより高精度に制御する必要があるため、その結像特性を計測する際に、予め計測用の光学系(計測装置)自体の校正をより高精度に行っておく必要がある。
本発明は、このような課題に鑑み、計測用の光学系又は計測装置の校正を高精度に行うことができる光学特性計測技術、及びこの光学特性計測技術を用いる露光技術を提供することを目的とする。
本発明による光学特性計測方法は、被検光学系の光学特性計測方法において、その被検光学系を通過した光束を、拡散面及び計測用光学系を介して検出し、該検出結果よりその計測用光学系の光学特性を求める工程と、その拡散面を退避させる工程と、その被検光学系を通過した光束を、その計測用光学系を介して検出し、該検出結果よりその被検光学系のその光学特性を求める工程と、を含むものである。
また、本発明による光学特性計測装置は、被検光学系の光学特性計測装置において、その被検光学系を通過した光束を計測する計測用光学系と、その計測用光学系を介した光束を受光する光電センサと、その被検光学系とその計測用光学系との間に配置され、その被検光学系を通過した光束を拡散させる拡散面が形成された拡散部材と、を備えるものである。
また、本発明による露光装置は、露光光でパターンを照明し、その露光光でそのパターン及び投影光学系を介して物体を露光する露光装置において、本発明の光学特性計測装置を備え、その光学特性計測装置でその投影光学系の光学特性を計測するものである。
本発明によれば、計測用光学系の光学特性を計測する際に、拡散面を通過した光束が検出される。その拡散面からはほぼ全ての方向にほぼ同じ強度の光束が射出されるため、被検光学系に影響されることなく、計測用光学系の光学特性を高精度に計測できる。従って、この計測結果から計測用光学系又は計測装置の校正を高精度に行うことができる。
以下、本発明の好ましい実施形態の一例につき図1〜図5を参照して説明する。
図1(A)は本実施形態の露光装置の概略構成を示す。図1(A)において、露光用の光源1としてArFエキシマレーザ光源(波長193nm)が使用されているが、その他にKrFエキシマレーザ光源(波長248nm)又は水銀ランプ等も使用できる。光源1から射出されるほぼ直線偏光の照明光IL(露光光)は、周知のビーム送光系2を介して、例えば回転可能な1/2波長板及び1/4波長板等からなり、照明光ILの偏光状態を異なる方向の直線偏光又は円偏光等に変換する偏光状態可変部3に入射する。
偏光状態可変部3を通過した照明光ILは、光束の断面形状を変化させるためのビーム形状可変部4を介して、マイクロフライアイレンズ(又はフライアイレンズ)5に入射する。マイクロフライアイレンズ5の射出面(照明光学系の瞳面)に多数の二次光源からなる面光源が形成される。なお、マイクロフライアイレンズ5の代わりに、回折光学素子やロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ)等のオプティカルインテグレータを使用しても良い。また、その照明光学系の瞳面には、通常照明、輪帯照明、2極照明、変形照明等の種々の照明に切り替えるための可変開口絞り部(不図示)が設置されている。
マイクロフライアイレンズ5から射出された照明光ILは、第1リレー光学系6、レチクルブラインド7、第2リレー光学系8A、コンデンサ光学系8B、及び光路折り曲げ用のミラー9を介して、転写用のパターンが形成されたレチクルRを均一な照度分布で照明する。ビーム送光系2からコンデンサ光学系8B及びミラー9までの部材を含んで照明光学系ILSが構成されている。光源1、偏光状態可変部3、及びビーム形状可変部4の動作は、コンピュータよりなり装置全体の動作を統括制御する主制御系11内の照明系制御部によって制御されている。
照明光ILのもとで、レチクルRのパターンは投影光学系PLを介して投影倍率β(例えば1/4,1/5等)で、レジストが塗布されたウエハW上に転写露光される。以下、投影光学系PLの光軸AXに垂直にZ軸を取り、Z軸に垂直な平面内で図1(A)の紙面に平行な方向にX軸を、図1(A)の紙面に垂直な方向にY軸を取って説明する。
投影光学系PLを構成する所定の光学部材、例えばレンズエレメント14A,14Bは、不図示のレンズ枠及びZ方向に伸縮可能な3箇所の駆動素子13A,13Bを介して鏡筒に支持されている。主制御系11内の結像特性制御部が、駆動系12を介して駆動素子13A,13Bを駆動することによって、レンズエレメント14A,14BのZ方向の位置、並びにX軸及びY軸の周りの傾斜角を制御できる。これによって、投影光学系PLの所定の結像特性(例えば波面収差)を補正できる。なお、駆動可能なレンズエレメント14A,14Bの位置及び個数は、制御対象の結像特性に応じて任意に設定可能である。
次に、レチクルRはレチクルステージRST上に保持され、レチクルステージRSTはレーザ干渉計(不図示)の計測値に基づいて、レチクルベース(不図示)上の光軸AXに垂直な平面内でレチクルRの移動又は位置決めを行う。一方、ウエハWはウエハステージWSTに保持され、ウエハステージWSTはレーザ干渉計(不図示)の計測値に基づいて、ウエハベースWB上の光軸AXに垂直な平面内で連続移動及びステップ移動を行う。また、ウエハステージWSTには、不図示のオートフォーカスセンサの計測値に基づいて、ウエハWの表面を投影光学系PLの像面に合焦させるために、ウエハWのフォーカス位置(光軸AX方向の位置)及び傾斜角を制御するZステージ機構も組み込まれている。
露光時には、主制御系11内の露光制御部の制御のもとで不図示のアライメント系によってレチクルRとウエハWとのアライメントが行われた後、偏光状態可変部3によって照明光ILの偏光状態が所定状態に設定される。その後、光源1の発光を開始して、レチクルRのパターンを一括露光方式又は走査露光方式で投影光学系PLを介してウエハW上の1つのショット領域に転写する動作と、光源1の発光を停止して、ウエハWをステップ移動する動作とが繰り返される。これによって、ウエハW上の全部のショット領域にレチクルRのパターンの像が転写される。また、本実施形態の露光装置が国際公開第99/49504号パンフレットに示すような液浸型である場合には、投影光学系PLとウエハWとの間に不図示の液体供給機構から純水等の液体が供給される。
さて、このような露光に際しては、投影光学系PLの結像特性が所定の状態に調整されている必要がある。そのためには、先ずその結像特性を高精度に計測する必要がある。そこで、ウエハベースWB上にウエハステージWSTと並列に計測ステージMSTが移動可能に載置され、計測ステージMSTには、投影光学系PLの波面収差を計測するための波面収差測定器18が設置されている。主制御系11には、波面収差測定器18の検出信号の処理等を行う計測部17が接続されている。
計測部17は、波面収差測定器18から供給される検出信号を処理して投影光学系PLの波面収差の情報を求め、求めた情報を主制御系11内の結像特性制御部に供給する。なお、波面収差測定器18は、計測ステージMSTに着脱可能に保持されていてもよい。また、ウエハステージWSTに波面収差測定器18を設置してもよい。計測ステージMSTには、レチクルRのアライメントマークの像の位置を検出する空間像計測系(不図示)も設けられている。
また、レチクルステージRSTの上方にスライド機構(不図示)によって移動可能に拡散板10が配置されている。投影光学系PLの波面収差の計測時には、照明光学系ILSからの照明光ILの光路に拡散板10が配置されるとともに、レチクルステージRST上にレチクルRの代わりにテストレチクルR1がロードされる。なお、必ずしも拡散板10を使用しなくともよい。
図1(B)に示すように、テストレチクルR1のパターン面の遮光膜中には、X方向、Y方向に所定間隔で配置された波面収差計測用の複数のピンホール19と、このピンホール19より大きい校正用の正方形(又は円形等でもよい)の開口パターン20と、複数のアライメントマーク(不図示)とが形成されている。開口パターン20は、一例としてそのパターン面のX方向の中央部に配置されている。
図2は、投影光学系PLの波面収差計測時の図1の投影光学系PLと波面収差測定器18との位置関係の一例を示す。図2において、投影光学系PLの上方に順次テストレチクルR1及び拡散板10が配置され、図1の照明光学系ILSからの照明光ILで拡散板10が照明され、拡散板10で拡散された照明光ILでテストレチクルR1が照明される。そして、一例としてテストレチクルR1の光軸AX上にあるピンホール19の投影光学系PLによる像(一次像)が波面収差測定器18によって検出される。この場合、投影光学系PLの光軸AXと波面収差測定器18の光軸とは一致している。投影光学系PLの波面収差が極めて小さい場合には、投影光学系PLの瞳面における波面は点線A1で示すように平面波であるが、実際には或る程度の波面収差が残存しているため、その波面は実線A2で示すように歪んでいる。
波面収差測定器18は、投影光学系PLと反対側の面に拡散面21aが形成されるとともに、拡散面21aの−X方向側の領域に円形の開口21bが形成された矩形の拡散板21を備えている。また、拡散板21の拡散面21aの−X方向側の領域に開口21bを覆うように、開口21bより小さい円形の開口22aが形成された遮光板22が接着等によって固定されている。拡散板21は、例えば照明光ILを透過する石英又は蛍石(CaF2)等のガラス板の一面(拡散面21a)に擦りガラス面を形成したものである。なお、拡散板21としては、乳白ガラスのようなランバート拡散板も使用可能である。
また、遮光板22は、照明光ILを透過しないクロム等の金属又は窒化ケイ素(Si34)等の厚さが200nm程度の薄板であり、開口22aは例えば直径が1mm程度であり、ピンホール19の投影光学系PLによる像の大きさは開口22aよりもかなり小さい。ただし、ピンホール19の像が例えば直径が数μm程度以下の円形である場合、開口22aをその像よりも大きい直径が10μm程度の円形等にすることも可能である。拡散板21の拡散面21aはXY平面に平行であり、かつ拡散板21は後述の移動機構によってX方向に移動可能に支持されている。
図2において、波面収差測定器18は、拡散板21の開口22aを通過した光束(ほぼ球面波)をほぼ平行光束に変換する対物レンズ23と、対物レンズ23からの光束の波面を分割するように多数の微小レンズ24aがX方向、Y方向に密着して配置されたマイクロレンズアレイ24と、多数の微小レンズ24aによって形成される多数のスポット光を受光するCCD型又はCMOS型等の2次元の撮像素子25とを備えている。撮像素子25の検出信号が計測部17に供給されている。対物レンズ23は、例えば鏡筒内にレンズL1,L2,L3を収納したものである。
図3(A)は図2の拡散板21の移動機構を示す。図3(A)において、その移動機構は、対物レンズ23が不図示の支持部材を介して固定されるフレーム27に対してX方向に移動可能に拡散板21を保持する平行移動部材26と、平行移動部材26の先端部を−X方向に付勢する例えばボイスコイルモータ方式又はエアシリンダ方式等の駆動部28とを備えている。駆動部28は、計測部17によって制御される。平行移動部材26は、フレーム27にX方向に平行にボルト(不図示)等で固定される固定部26aと、固定部26aの両端部にヒンジ部26eを介して連結される同じ長さの傾斜部26b及び26cと、傾斜部26b及び26cの先端にヒンジ部26eを介して連結されるとともに拡散板21が固定された移動部26dとを備えている。平行移動部材26は、ステンレス等の金属より例えばワイヤカット等によって一体的に形成することができる。
平行移動部材26のヒンジ部26eの弾性変形によって、移動部26dは、拡散板21とともにX方向に容易に平行移動可能である。また、図3(A)のように、駆動部28から平行移動部材26に対して付勢力が作用しない状態(投影光学系PLの波面収差を計測する状態)では、拡散板21の−X方向側の領域にある遮光板22の開口22aの中心が対物レンズ23の光軸に合致するように、平行移動部材26が位置決めされる。また、仮に駆動部28によって平行移動部材26の先端部を−X方向に移動した後で、駆動部28による付勢力を解除すると、平行移動部材26の復元力によって、開口22aの中心は対物レンズ23の光軸上に正確に戻される。
図2に戻り、投影光学系PLの波面収差の計測時には、拡散面21aは、テストレチクルR1のパターン面と投影光学系PLに関して共役な面上に配置され、テストレチクルR1のピンホール19の像が対物レンズ23の光軸上に来るように、波面収差測定器18が位置決めされる。この位置決めは図1(A)の計測ステージMSTによって行われる。さらに、図3(A)に示すように、平行移動部材26に対する駆動部28の付勢を解除することによって、拡散板21の遮光板22の開口22aの中心が対物レンズ23の光軸上に位置決めされる。その後、照明光ILの照射を開始すると、テストレチクルR1のピンホール19の投影光学系PLによる像19P(図3(A)参照)が開口22aの中心に形成され、対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24によって撮像素子25上に多数のスポット光が形成される。
図4は、計測時の図2の撮像素子25の受光面を示す拡大図である。図4に示すように、図2の個々の微小レンズ24a(仮に5行×5列とする)によって集光された光が、それぞれ図2のピンホール19の像(二次像)ILA,ILB,…,ILYを形成する。これらの像の光量重心をそれぞれ結像位置とすると、所定の基準位置53A,53B,…,53Yから対応する結像位置までの変位を表すベクトル51A,51B,…,51Yが波面収差の情報を含んでいる。撮像素子25の各画素からの検出信号を画像処理することによって、計測部17では、一例としてそのベクトル51A〜51Yの情報を求め、この情報から投影光学系PLを通過した計測光の波面収差を求める。なお、このように波面収差を求める方法は、例えば特開2002−71514号公報にも開示されている。
この場合、図2の波面収差測定器18の対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24に収差がない場合には、図4の基準位置53A〜53Yは、各微小レンズ24aの光軸上に位置する。しかしながら、実際には、対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24には或る程度の収差が残存しているとともに、波面収差測定器18の使用中の照明光ILの照射熱等の影響によってその残存収差が変動する恐れがある。そこで、本実施形態では、拡散板21の拡散面21aを用いて、投影光学系PLの波面収差に影響されることなく、対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24の残存収差に依存する基準位置53A〜53Yを求める。これが波面収差測定器18の校正(キャリブレーション)である。
このように波面収差測定器18の校正を行う場合、図1(A)のレチクルステージRST上にテストレチクルR1をロードした後、図1(B)のテストレチクルR1の校正用の開口パターン20の投影光学系PLによる像20P(図3(B)参照)の位置に対物レンズ23の光軸が来るように、波面収差測定器18が位置決めされる。その後、図3(B)に示すように、駆動部28で平行移動部材26の先端部を−X方向に付勢して、像20Pを含む領域が拡散面21a上に配置されるように拡散板21を−X方向に移動して、図5に示すように拡散板21を静止させる。その後、照明光ILの照射を開始する。なお、図5において、投影光学系PLの光軸と波面収差測定器18の光軸とはY方向にずれていてもよい。
図5において、テストレチクルR1の開口パターン20の投影光学系PLによる像(一次像)が拡散板21の拡散面21aに形成される。その像からの光束は拡散面21aによって拡散されてほぼ等方的に対物レンズ23に入射し、対物レンズ23でほぼ平行光束に変換された後、マイクロレンズアレイ24で波面分割された多数の光束はそれぞれ撮像素子25上にスポット光を形成する。本実施形態では、これらのスポット光の重心位置を図4の所定の基準位置53A〜53Yとみなし、この基準位置53A〜53Yの情報が計測部17の記憶部に記憶される。なお、基準位置53A〜53Yは計測する毎に僅かに変動する。この場合、投影光学系PLに収差が存在しても、その収差の影響は拡散面21aによって解消されるため、その基準位置53A〜53Yは、対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24の波面収差のみに対応した位置である。
また、基準位置53A〜53Yの各微小レンズ24aの光軸からのシフト量が対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24の波面収差を表しているため、そのシフト量から上述のように求められる波面収差自体を記憶してもよい。
波面収差測定器18の校正が終了した後は、平行移動部材26に対する駆動部28の付勢を解除して、図3(A)に示すように拡散板21の遮光板22の開口22aを対物レンズ23の光軸上に戻しておく。その後、図2に示すように投影光学系PLの波面収差の計測を行う際には、図4の撮像素子25上の基準位置53A〜53Yからのスポット光の移動のベクトルを求めることによって、波面収差測定器18自体の波面収差の影響を排除して、投影光学系PLの波面収差のみを高精度に求めることができる。
本実施形態の作用効果等は次の通りである。
(1)本実施形態では、波面収差測定器18及び計測部17を含む計測装置によって投影光学系PLの波面収差を計測している。その波面収差の計測方法は、テストレチクルR1の開口パターン20から射出して、投影光学系PLを通過した光束を、拡散面21a及び波面収差測定器18の光学系(対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24)を介して撮像素子25で検出し、この検出結果より波面収差測定器18の光学系の波面収差を求める校正工程を含んでいる。さらに、その計測方法は、拡散面21aを対物レンズ23の光軸を含む領域の外側に退避させる工程と、テストレチクルR1のピンホール19から射出して、投影光学系PLを通過した光束を、波面収差測定器18の光学系を介して撮像素子25で検出し、この検出結果より投影光学系PLの波面収差を求める計測工程とを含んでいる。
この場合、拡散面21aからはほぼ全ての方向にほぼ同じ強度の光束が射出されるため、その校正工程において、投影光学系PLの収差に影響されることなく、波面収差測定器18の光学系の波面収差を高精度に計測できる。従って、この計測結果から波面収差測定器18の校正を高精度に行うことができる。
(2)また、その拡散面21aを退避させるときに、対物レンズ23の光軸上に拡散板21の遮光板22に設けられた開口22aの中心を配置している。従って、その計測工程では、投影光学系PLを通過した光束が開口22aを介して検出されるため、不要な外乱光等に影響されることなく高精度に投影光学系PLの波面収差を求めることができる。
(3)また、拡散面21aは拡散板21の対物レンズ23側の面に形成されている。従って、その校正工程において、拡散面21aからの光束は拡散板21のガラス基板を通過しないため、波面収差測定器18の光学系のみの波面収差を高精度に計測できる。
(4)また、本実施形態の露光装置は、照明光ILでレチクルRのパターンを照明し、照明光ILでそのパターン及び投影光学系PLを介してウエハWを露光する露光装置において、波面収差測定器18及び計測部17を含む計測装置を備え、この計測装置によって投影光学系PLの波面収差を計測している。この場合、その計測装置では波面収差測定器18の校正を高精度に行うことができるため、波面収差測定器18の光学系に起因する波面収差に影響されることなく、投影光学系PLの波面収差のみを高精度に計測できる。従って、この計測結果に基づいて、投影光学系PLの結像特性を常に所望の状態に維持できる。
なお、上記の実施形態では、拡散板21の一部に開口22aを有する遮光板22を設けていたが、図6(A)、図6(B)の変形例で示すように、開口22aを設けない構成も可能である。
図6(A)の変形例において、波面収差測定器の対物レンズ23の鏡筒に回転モータ30を固定し、回転モータ30の回転軸に回転アーム29を介して、対物レンズ23側の面に拡散面が形成された拡散板21Hを連結している。その他の構成は図2と同様であり、拡散板21Hの拡散面は、図2のテストレチクルR1のパターン面との共役面上に配置される。なお、拡散面21aは、テストレチクルR1のパターン面と投影光学系PLに関して共役な面上に配置する必要があるため、回転アーム29は、XY平面内の位置決めに比べて、Z軸方向への位置決めを精度良く行う構成である。
また、回転アーム29を所定角度毎にステップ回転駆動させ、その所定角度毎に、撮像素子25で、拡散面21a、対物レンズ23、マイクロレンズアレイ24を介した多数のスポット像を撮像する。そして、所定角度毎に撮像された多数のスポット像を重ね合わせ処理することによって、拡散面21aの面形状に起因する誤差成分を除去することができる。
この変形例で、投影光学系PLの波面収差を計測する場合には、図6(A)に示すように、回転モータ30によって拡散板21Hを対物レンズ23の光軸から離れた位置に退避させる。そして、図2の例と同様に、テストレチクルR1のピンホール19の投影光学系PLによる像19Pを対物レンズ23の光軸上に形成して、図2の撮像素子25上に多数のスポット光を形成すればよい。一方、波面収差測定器の校正を行う場合には、図6(B)に示すように、回転モータ30によって拡散板21Hを対物レンズ23の光軸を含む領域上に設置した後、図5の例と同様に、テストレチクルR1の開口パターン20の投影光学系PLによる像20Pを拡散板21H上に形成すればよい。
この変形例によれば、簡単な構成で波面収差測定器の光学系(対物レンズ23及びマイクロレンズアレイ24)の波面収差を求めることができ、波面収差測定器の校正を高精度に行うことができる。
なお、上記の実施形態において、図1(A)の偏光状態可変部3によって照明光ILをX方向又はY方向の直線偏光に設定し、各偏光成分毎の投影光学系PLの波面収差である偏光特性を求めてもよい。
また、本実施形態における駆動部28は、−X方向側に付勢力を発生する構成を例に説明したが、この構成に限定されない。例えば、駆動部28として、平行移動部材26を押し引き可能な構成を採用することによっても、開口22の中心を対物レンズ23の光軸上に戻すことができる。
また、本実施形態において、拡散板10を省略し、照明光学系のNAを0.1以下に設定することによって、投影光学系PLを通過する光の波面は、投影光学系PLの波面の影響を受けず平面になる。そうすると、拡散板21の拡散面21aで拡散される光は、拡散面21aの同じ位置で発生することになり、拡散面21aの形状誤差の影響を受けることがない。
また、本発明は、投影光学系の波面収差又は偏光特性等の結像特性だけでなく、照明光学系の特性(収差等)等の種々の光学特性を測定対象とすることができる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスやマスク自体を製造するための露光装置にも広く適用できる。
また、本発明は、露光装置の投影光学系及び照明光学系の光学特性の計測のみならず、各種の光学装置、例えば、天体望遠鏡、眼科的検査装置、又は携帯カメラ若しくは携帯電話に備えられる小型カメラの波面収差等の光学特性を計測する際にも同様に適用することができる。
このように本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得る。
(A)は実施形態の一例の露光装置の概略構成を示す一部を切り欠いた図、(B)はテストレチクルのパターンの一例を示す平面図である。 波面収差測定器18を用いて投影光学系PLの波面収差を計測する状態を示す断面図である。 (A)は図2の拡散板21の移動機構を示す図、(B)は移動機構で拡散板21を−X方向に移動した状態を示す図である。 図2の撮像素子25の受光面に集光される多数のスポット光の配置の一例を示す図である。 波面収差測定器18の校正を行う場合の光学系の配置を示す断面図である。 (A)は実施形態の変形例の要部を示す平面図、(B)はその変形例で対物レンズ23上に拡散板21Hを配置した状態を示す平面図である。
符号の説明
ILS…照明光学系、PL…投影光学系、R…レチクル、W…ウエハ、17…計測部、18…波面収差測定器、19…ピンホール、20…校正用の開口パターン、21…拡散板、21a…拡散面、22…遮光板、22a…開口、23…対物レンズ、24…マイクロレンズアレイ、25…撮像素子、26…平行移動部材、27…フレーム、28…駆動部

Claims (11)

  1. 被検光学系の光学特性計測方法において、
    前記被検光学系を通過した光束を、拡散面及び計測用光学系を介して検出し、該検出結果より前記計測用光学系の光学特性を求める工程と、
    前記拡散面を退避させる工程と、
    前記被検光学系を通過した光束を、前記計測用光学系を介して検出し、該検出結果より前記被検光学系の前記光学特性を求める工程と、
    を含むことを特徴とする光学特性計測方法。
  2. 前記被検光学系の前記光学特性を求める時、前記被検光学系を通過した光束を、遮光膜中に形成された開口及び前記計測用光学系を介して検出することを特徴とする請求項1に記載の光学特性計測方法。
  3. 前記被検光学系と前記計測用光学系との間から前記拡散面を退避させるとともに、前記被検光学系と前記計測用光学系との間に前記開口を配置することを特徴とする請求項2に記載の光学特性計測方法。
  4. 前記計測用光学系は、前記被検光学系からの光束を波面分割し、分割された複数の光束を集光し、
    前記被検光学系の前記光学特性のうち、波面収差を求めることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光学特性計測方法。
  5. 被検光学系の光学特性計測装置において、
    前記被検光学系を通過した光束を計測する計測用光学系と、
    前記計測用光学系を介した光束を受光する光電センサと、
    前記被検光学系と前記計測用光学系との間に配置され、前記被検光学系を通過した光束を拡散させる拡散面が形成された拡散部材と、
    を備えることを特徴とする光学特性計測装置。
  6. 前記拡散部材を、前記拡散面に前記被検光学系を通過した光束が照射される第1の位置と、前記拡散面に該光束が照射されない第2の位置との間で移動させる移動機構を備えることを特徴とする請求項5に記載の光学特性計測装置。
  7. 前記移動機構は、ベース部と、前記拡散部材を保持する保持部と、前記ベース部に対して前記保持部を変位可能に連結するヒンジ部と、前記ベース部に対して前記保持部を変位させる付勢部と、を有することを特徴とする請求項6に記載の光学特性計測装置。
  8. 前記拡散部材は、前記拡散面と同一の面上に形成された遮光膜と、前記遮光膜中に形成された開口とを備え、
    前記拡散部材を前記第2の位置に移動したときに、前記被検光学系を通過した光束が前記開口に照射されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光学特性計測装置。
  9. 前記拡散部材の前記計測用光学系側の面に前記拡散面が形成されたことを特徴とする請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の光学特性計測装置。
  10. 前記計測用光学系は、球面波をほぼ平行光束に変換する集光光学系と、前記集光光学系を通過した光束の波面を分割し、分割された光束をそれぞれ集光する集光素子アレイとを有することを特徴とする請求項5から請求項9のいずれか一項に記載の光学特性計測装置。
  11. 露光光でパターンを照明し、前記露光光で前記パターン及び投影光学系を介して基板を露光する露光装置において、
    請求項5から請求項10のいずれか一項に記載の光学特性計測装置を備え、
    前記光学特性計測装置を用いて前記投影光学系の光学特性を計測することを特徴とする露光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101417828B1 (ko) * 2012-08-31 2014-07-14 주식회사 에이치비테크놀러지 대면적 광 균일 노광장치
CN105980933A (zh) * 2014-03-11 2016-09-28 株式会社V技术 射束曝光装置

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