JP2010123587A - 電磁機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】交流主巻線と直流制御巻線が田の字状磁心に巻回され、前記主巻線による交流主磁束が田の字の十字状の第1の直線磁路の交点で対向して対称的に4つの閉磁路を還流し、前記制御巻線による直流制御磁束が前記十字状の第2の直線磁路を一方向に通って2つの閉磁路を還流する。直流制御磁束の還流磁路部にバイアス磁束を付与し、制御巻線の制御電流の方向により主磁束のリアクタンスを所定値から連続的に増加、又は減少させる。
【選択図】図1
Description
この電磁機器は、田の字状磁心33に交流電流が通電する第1主巻線31a、第2主巻線31bを巻回し、直流制御電流が通電する制御巻線32a、32b、32c及び32dを直列に接続した構成である。
この過飽和リアクタ装置は、E型コア43の中央脚とI型コア44の間の空隙部に永久磁石45を配置し、永久磁石の磁束によって磁路を飽和させ、制御巻線41によって生じる磁束によって永久磁石による磁束を相殺することにより、制御電流の変化に比例して巻線42のリアククンスを可変しようとするものである。
すなわち、上記電磁機器は、直流制御電流によりリアクタンスを可変することができる。
このため、例えばリアクタンスをL1からL2に変化させる場合(ただし、L1>L2とする)には、直流制御電流の増加により対応が可能であるものの、リアクタンスをL1からL0に変化させる場合(ただし、L0>L1とする)には、直流制御電流の減少により対応する必要がある。
φop=φc+φm(ただし、φcとφmは同方向を正とする)
と表される。
−φc0〜+φc0(ただし、最大直流制御電流時の制御磁束をφc0とする)
の範囲で変化させることができるものとする。
φopmax=φc+φm から φopmin=−φc+φm
の範囲で変化させることが可能となる。
主巻線1aを巻回した磁路の外脚には直流制御巻線(以下、制御巻線と略す)2a及び2bを巻回し、主巻線1bの外脚には制御巻線2c及び2dを巻回し、主巻線による磁束で制御巻線2a及び2b、2c及び2dに生じる誘起電圧が開放端子側でそれぞれ打ち消されるように全制御巻線を直列に接続し、その開放端子側に制御回路8を接続する。
制御巻線による磁束は、田の字状磁心3の十字状磁路の第2の直線磁路を一方向に通って対称的に二つの磁路を還流する。
なお、制御巻線は、2a、2b、2c、2dのうち、任意の2巻線を、生じる誘起電圧がそれぞれ打ち消されるように接続した一組と、同様に接続した、残る2巻線一組を直列または並列接続とし、その開放端子側に制御回路8を接続することもできる。
バイアス磁束を付与する磁路の両端部に、第1永久磁石6a、第2永久磁石6bの所定の磁極を配置し、当該両永久磁石の他方の磁極をヨーク鉄心(継鉄)5aで連繋することにより、永久磁石及びヨーク鉄心が制御磁束の還流磁路部と連環してバイアス磁束の還流磁路を形成する。
これによって、バイアス磁束が付与された磁路部は直流制御磁束φc1、バイアス磁束φm1a及び交流主磁束φ1の共通磁路となる。
ここで、永久磁石による効果を考えると、永久磁石から発生したバイアス磁束φm1a及びφm2aと主磁束φ1a、φ1a’及びφ1b、φ1b’が同方向となる共通磁路部分の磁束密度が大となって透磁率が変化して磁気抵抗が増加し、主磁束が制御されリアクタンスが低下することになる。
直流制御電流Icがゼロの場合のリアクタンスを中心として、直流制御電流Icを増加させることによりリアクタンスを低減させることができ、直流制御電流の極性を反転させた直流制御電流Icを増加させることによりリアクタンスを増加させることができる。直流制御電流を流さない場合のリアクタンス値は、永久磁石の選定により設定できる。
図3(a)は図1と同様で、2個の永久磁石と1個のI型のヨーク鉄心による構成を、田の字状磁心の上部並びに下部に配置した実施例を示し、図3(b)は2個の永久磁石と1個のC型のヨーク鉄心部による構成を、田の字状磁心の上部並びに下部に配置した実施例を示し、図3(c)は1個の永久磁石と2個のL型のヨーク鉄心部による構成を、田の字状磁心の上部並びに下部に配置した実施例を示したものである。
要は、永久磁石とヨーク鉄心によるバアイス磁束の磁路と制御磁束の磁路が共通磁路となることが重要であり、永久磁石とヨーク鉄心の構成方法は様々な構成が可能である。
図3(d)は1個の永久磁石と2個のL型のヨーク鉄心の実施例であるが、田の字状磁心面に対して立面方向に十字状の直線磁路に一箇所のみ配置した例である。このように、バアイス磁束の磁路は制御磁束との共通磁路であればよい。
なお、このタイプの磁心は、図5に示したE形カットコアを対向させて形成した一対の三脚磁心を磁路が田の字状になるように第3のE形カットコア10cと第4のE形カットコア10dを磁気的な隔たりを形成する非磁性部9を介して対向させて構成することもできる。
また、図5に示したタイプの磁心を、図6に示したE形磁心とI形磁心で形成した一対の三脚磁心を対向させて構成することもできる。
本構成によれば、制御巻線の個数を半減させた低コストの電磁機器を実現できる。
図1で示した本発明の電磁機器において、主巻線を一次巻線11a、11bとし、さらに一次巻線11a、11bを巻回した脚それぞれに、二次巻線12a、12bを巻回して一次巻線と同様に接続して構成した多機能変圧器である。
制御磁束φc1及びφc2とバイアス磁束φm1a及びφm2aが同方向になるように直流制御電流Icを流すと、主磁束φ1a、φ1a’及びφ1b、φ1b’が同方向となる共通磁路部分の磁束密度がさらに大きくなって主磁束が制御され、一次巻線と鎖交する主磁束がさらに減少する。
なお、多機能変圧器を請求項1の電磁機器に適用して説明したが、本発明で記載した他の電磁機器についても適用可能なことは明らかである。
また、一次巻線と二次巻線が独立した絶縁変圧器による多機能変圧器について例示したが、単巻変圧器においても同様の機能が実現できることは明らかである。
Claims (6)
- 交流主巻線と直流制御巻線が巻回された対称的に四つの閉磁路で田の字状磁路を形成する磁心を有し、
前記交流主巻線は、該巻線の交流主電流により生じる主磁束が前記田の字状磁路における十字状磁路の第1の直線磁路を通り、該十字の交点で対向して対称的に四つの閉磁路を還流するように巻回され、
前記直流制御巻線は、該巻線の直流制御電流により生じる制御磁束が前記十字状磁路の第2の直線磁路を一方向に通って対称的に二つの磁路を還流するように巻回された電磁機器において、
前記制御磁束が還流する前記二つの磁路部に所定のバイアス磁束を通過させるバイアス磁束付与手段を備え、
前記直流制御巻線の直流制御電流の制御により主磁束、制御磁束及びバイアス磁束に共通の磁路の磁気抵抗を制御して、主巻線のリアクタンスを連続的に増減することを特徴とする電磁機器。 - 前記バイアス磁束付与手段は、前記制御磁束が還流する閉磁路における前記第2の直線磁路部にバイアス磁束を通過させることを特徴とする請求項1に記載の電磁機器。
- 前記バイアス磁束付与手段は、前記制御磁束が還流する閉磁路における前記第2の直線磁路と対向する2辺のそれぞれの還流磁路部にバイアス磁束を通過させることを特徴とする請求項1に記載の電磁機器。
- 前記バイアス磁束付与手段は、前記制御磁束が還流する閉磁路におけるバイアス磁束が通過する磁路部の磁心と連環して閉磁路を形成する永久磁石および継鉄により構成されることを特徴とする請求項2又は3に記載の電磁機器。
- 前記田の字状磁路を形成する磁心は、I形磁心に一対のE形磁心を対向させて構成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電磁機器。
- 前記田の字状磁路を形成する磁心は、E形カットコアを対向させた一対の三脚磁心、又はI形磁心とE形磁心で形成した一対の三脚磁心を、磁気的な隔たり形成する非磁性部を介し又は介さずに対向配置して構成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電磁機器。
Priority Applications (1)
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JP2008292921A JP2010123587A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | 電磁機器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008292921A JP2010123587A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | 電磁機器 |
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Family Applications (1)
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JP2008292921A Pending JP2010123587A (ja) | 2008-11-17 | 2008-11-17 | 電磁機器 |
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JP (1) | JP2010123587A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104376967A (zh) * | 2014-11-28 | 2015-02-25 | 山东大学 | 一种反应快速的直流饱和电抗器 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS53101926A (en) * | 1977-02-18 | 1978-09-05 | Hitachi Ltd | Correcting equipment for left-right pincushion distortion |
JP2005045133A (ja) * | 2003-07-25 | 2005-02-17 | Tohoku Electric Power Co Inc | 電磁機器 |
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2008
- 2008-11-17 JP JP2008292921A patent/JP2010123587A/ja active Pending
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