JP2010122025A - 放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法 - Google Patents

放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010122025A
JP2010122025A JP2008295040A JP2008295040A JP2010122025A JP 2010122025 A JP2010122025 A JP 2010122025A JP 2008295040 A JP2008295040 A JP 2008295040A JP 2008295040 A JP2008295040 A JP 2008295040A JP 2010122025 A JP2010122025 A JP 2010122025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bias voltage
circuit
bias
radiation
detector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008295040A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4747195B2 (ja
Inventor
Tomoyuki Kiyono
知之 清野
Yuichiro Ueno
雄一郎 上野
Takaaki Ishizu
崇章 石津
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2008295040A priority Critical patent/JP4747195B2/ja
Publication of JP2010122025A publication Critical patent/JP2010122025A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4747195B2 publication Critical patent/JP4747195B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Radiation (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)

Abstract

【課題】
バイアス電源と検出器との間のノイズフィルタの能力は落とすことなく、バイアス電圧のオンオフ時の変化を時間遅れなく通過させることである。
【解決手段】
バイアス電源と放射線検出器との間にノイズフィルタ回路を設けるとともに、バイアス電圧伝達回路を設け、バイアス電圧を印加している状態ではノイズフィルタ回路が動作し、バイアス電圧をオンオフする状態ではバイアス電圧伝達回路が動作するようにすることで解決される。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体を検出素子として用いた放射線計測装置およびそれを用いた核医学診断装置に関するものである。
半導体検出器にはポーラリゼーションと呼ばれる使用上の問題点がある。この問題は放射線計測のためバイアス電圧を連続して印加し続けるとエネルギー分解能が悪化し、さらに症状が進行すると検出されるX線やガンマ線のエネルギーが低エネルギー側へシフトするなどの経時変化を示す現象である。その原因はキャリヤが結晶欠陥によってトラップされるために空間電荷として蓄積されるために生じるためである。
ポーラリゼーションは恒久的な現象ではないので、バイアス電圧をゼロにすると検出特性は回復する。バイアス電圧がゼロあるいは変化している期間は放射線計測はなされず(デッドタイムと呼ぶ)、測定の連続性が保たれない問題が生じる。バイアス電圧をゼロにする時間を短縮する方法として、特許文献1に開示されている方法がある。この方法では電圧をゼロにするバイアス電圧をゼロにする時間は0.5〜1秒程度、ゼロにする間隔は3分程度とすればポーラリゼーションの抑制に対しては十分な効果が得られる。バイアス電圧をミリ秒オーダーでオンオフする場合、サージ電流が流れることが問題で、最悪の場合サージが増幅回路に入り増幅回路を破損させる恐れがある。しかしこれは増幅回路の入力側に、一般的に知られているダイオードなどを用いた保護回路を設けることで回避可能である。保護回路に使用するダイオードの静電容量など回路素子を注意して選べば、エネルギー分解能など性能劣化をほとんど生じずに増幅回路を保護することが可能である。
特許第3938189号公報
バイアス電圧を急激にオンオフするためには、バイアス電源からのノイズが放射線検出器へ伝達しないように設けていたノイズ抑制回路の性能を落とす必要がある。バイアス電圧に重畳するノイズは検出器を経由して信号処理回路に入り、エネルギー分解能などの性能悪化を招く原因となる。そのためノイズが検出器側へ入らないよう、バイアス電源と検出器との間にはノイズフィルタ回路が用いられる。しかしバイアス電圧の急激なオンオフを時間遅れなしに伝達するためには、このノイズフィルタ回路の通過周波数の上限を上げる必要がある。このことはノイズが通過しやすくなるという結果を招く。そのため従来は、バイアス電源側においてノイズ対策を厳密に行う必要が生じていた。それでもバイアス電源と検出器との間から侵入したノイズに対しては有効な除去手段とはならない。解決しようとする課題は、バイアス電源と検出器との間のノイズフィルタの能力は落とすことなく、バイアス電圧のオンオフ時の変化を時間遅れなく通過させることである。
前記課題は、バイアス電源と放射線検出器との間にノイズフィルタ回路を設けるとともに、バイアス電圧伝達回路を設け、バイアス電圧を印加している状態ではノイズフィルタ回路が動作し、バイアス電圧をオンオフする状態ではバイアス電圧伝達回路が動作するようにすることで解決される。
本発明により、放射線計測を行うためにバイアス電圧を印加したときにはノイズフィルタ回路が動作するためノイズが少ない状態で計測を行うことができる。その結果、良好なエネルギー分解能の測定結果が得られる。一方、ポーラリゼーションを抑制するためにバイアス電圧を一旦オフし、再度オンする場合においては、バイアス電圧伝達回路が動作するために速やかにバイアス電圧のオンオフを実行できる。すなわちノイズ除去性能を落とすことなく高速でバイアス電圧のオンオフを伝達できるため、良好なエネルギー分解能と、良好な測定の連続性が得られる。
以下、放射線計測回路およびそれを用いた核医学診断装置について実施例を説明する。
放射線計測装置における検出器には電離箱,シンチレーション検出器,半導体検出器,積算線量計などがあり、用途に応じて使い分けられている。ガンマ線やX線の線量だけでなく、そのエネルギー情報を得たい場合、半導体検出器が使用されるのが一般的である。これは半導体に入射したガンマ線やX線が半導体内でエネルギー変換されて多量の電子やホールといったキャリヤ電荷を発生させ、その電荷量がガンマ線やX線のエネルギーに比例するからである。すなわち電荷量を計測することでエネルギーを知ることができるため、高精度な測定結果が得られる。シンチレーション検出器においても同様にガンマ線やX線を光に変換した後、光電子増倍管やフォトダイオードでその光量を測定してエネルギーを求めることはできるが、一度光に変換するために高精度なエネルギー情報を得ることは困難である。そのため半導体検出器が専ら使用されるのである。
半導体検出器として用いられる材料としては、シリコン,ゲルマニウム,テルル化カドミウム,テルル化亜鉛カドミウムなどが知られている。シリコンはICなどでも使用されている最も知られている材料であるが、原子番号が14と小さく密度も低いためガンマ線やX線が結晶内で反応する確率が低く、主として元素分析装置などX線のエネルギーが低い用途に使用されている。ゲルマニウムは原子番号が32で若干大きく、キャリヤの移動度も大きくエネルギー識別能力(エネルギー分解能)が極めて良好な検出器である。しかしゲルマニウムはそのバンドギャップが約0.7eVと小さいために漏れ電流が大きく、使用する際には低温に冷却する必要がある。テルル化カドミウムやテルル化亜鉛カドミウムはバンドギャップが1.4eV〜1.6eV程度であり、室温でも漏れ電流が小さく放射線検出器として使用できるものである。また平均原子番号も50程度と大きく、ガンマ線やX線に対する感度が高い。テルル化亜鉛カドミウムは3種類の元素を用いるもので、結晶を歩留まり良く得るのが困難であるが、2種類の元素からなるテルル化カドミウムは歩留まりが比較的良く、近年量産することが可能となってきた材料である。
テルル化カドミウムは前述のように室温で使用でき、X線やガンマ線に対する感度が高い放射線検出器である。この材料は通常はダイオード化して逆バイアス電圧を印加して使用されるものである。しかしこのテルル化カドミウム等の半導体放射線検出器にはポーラリゼーションと呼ばれる使用上の問題点がある。この問題は特にテルル化カドミウムをダイオード化した放射線検出器において、放射線計測のためバイアス電圧を連続して印加し続けるとエネルギー分解能が悪化し、さらに症状が進行すると検出されるX線やガンマ線のエネルギーが低エネルギー側へシフトするなどの経時変化を示す現象である。その原因はキャリヤが結晶欠陥によってトラップされるために空間電荷として蓄積されるために生じるためである。この問題は、テルル化カドミウムを使用する放射線検出器を扱う上ではよく知られた現象である。またこの現象は室温以下ではそれほど顕著ではないが、室温を超えると数分から数十分のオーダーで進行するものである。検出器は通常、信号の増幅器などエレクトロニクスと近い場所で使用されるので、冷却しなければその温度は室温より少し高い程度となる。逆に室温より少し高い温度で安定していなければ使用するのは困難である。テルル化カドミウムを冷却すればポーラリゼーションの問題は回避できるが、結露対策や冷却機構による複雑化などの問題が新たに生じ、冷却なしで使用できなければゲルマニウムに対する利点も薄らいでくる。
ポーラリゼーションは恒久的な現象ではないので、バイアス電圧をゼロにすると検出特性は回復する。そのため冷却以外でポーラリゼーションを回避する方法として、バイアス電圧を一時的にゼロにする方法としてバイアス電圧を数秒程度かけて変化させる回路がある。バイアス電圧がゼロあるいは変化している期間は放射線計測はなされず(デッドタイムと呼ぶ)、測定の連続性が保たれない問題が生じる。それが数秒以上の場合には計測の連続性が保たれないため、それが許される状況というのは限定的なものとなる。すなわち半導体検出器を使用できる用途が限定されるという不都合が生じる。測定条件さらにバイアス電圧をゼロにする時間を短縮する方法がある。この方法では電圧をゼロにするバイアス電圧をゼロにする時間は0.5〜1秒程度、ゼロにする間隔は5分程度とすればポーラリゼーションの抑制に対しては十分な効果が得られる。ただしそれでもバイアス電圧が変化もしくはゼロである期間は1秒程度生じ、決して短いとはいえなかった。そこで発明者らは、バイアス電圧をゼロにする時間をどれほど短くしてもポーラリゼーション回避に影響がないかどうかを検討した。その結果、バイアス電圧をゼロにする間隔を数十秒程度にすれば、バイアス電圧をゼロにする時間は数ミリ秒程度でよいことを見出した。数ミリ秒程度のデッドタイムであれば時間が十分短いため、測定の連続性は問題が生じることなく保つことができる。例えば放射線検出器を用いる装置として、ガンマカメラ,単光子放出CT装置(SPECT),ポジトロンCT装置(PET),環境放射線モニタリング装置などに対しては十分に短い時間である。
バイアス電圧をミリ秒オーダーでオンオフする場合、サージ電流が流れることが問題で、最悪の場合サージが増幅回路に入り増幅回路を破損させる恐れがある。しかしこれは増幅回路の入力側に、一般的に知られているダイオードなどを用いた保護回路を設けることで回避可能である。保護回路に使用するダイオードの静電容量など回路素子を注意して選べば、エネルギー分解能など性能劣化をほとんど生じずに増幅回路を保護することが可能である。
バイアス電圧を急激にオンオフするためには、バイアス電源からのノイズが放射線検出器へ伝達しないように設けていたノイズフィルタ回路の性能を落とす必要がある。バイアス電圧に重畳するノイズは検出器を経由して信号処理回路に入り、エネルギー分解能などの性能悪化を招く原因となる。そのためノイズが検出器側へ入らないよう、バイアス電源と検出器との間にはノイズフィルタ回路が用いられる。しかしバイアス電圧の急激なオンオフを時間遅れなしに伝達するためには、このノイズフィルタ回路の通過周波数の上限を上げる必要がある。このことはノイズが通過しやすくなるという結果を招く。そのため従来は、バイアス電源側においてノイズ対策を厳密に行う必要が生じていた。それでもバイアス電源と検出器との間から侵入したノイズに対しては有効な除去手段とはならない。解決しようとする課題は、バイアス電源と検出器との間のノイズフィルタの能力は落とすことなく、バイアス電圧のオンオフ時の変化を時間遅れなく通過させることである。
この課題は、バイアス電源と放射線検出器との間にノイズフィルタ回路を設けるとともに、バイアス電圧伝達回路を設け、バイアス電圧を印加している状態ではノイズフィルタ回路が動作し、バイアス電圧をオンオフする状態ではバイアス電圧伝達回路が動作するようにすることで解決される。具体的にはバイアス電源と放射線検出器との間に直列に抵抗素子および抵抗素子より放射線検出器側に並列にコンデンサを接続したノイズフィルタ回路を設け、さらに抵抗素子に並列にダイオードクランプ回路とツェナーダイオードとから構成されるバイアス電圧伝達回路を接続すればよい。
本実施例により、放射線計測を行うためにバイアス電圧を印加したときにはノイズフィルタ回路が動作するためノイズが少ない状態で計測を行うことができる。その結果、良好なエネルギー分解能の測定結果が得られる。一方、ポーラリゼーションを抑制するためにバイアス電圧を一旦オフし、再度オンする場合においては、バイアス電圧伝達回路が動作するために速やかにバイアス電圧のオンオフを実行できる。すなわちノイズ除去性能を落とすことなく高速でバイアス電圧のオンオフを伝達できるため、良好なエネルギー分解能と、良好な測定の連続性が得られる。またバイアス電圧をオンオフすることで放射線検出器の性能も一定に保つことができる。さらに、ノイズフィルタ回路およびバイアス電圧伝達回路は外部からの信号により切り替えるわけではないので煩雑な操作は不要で信頼性が高い。
以上の効果は性能が良好な放射線計測装置を得るばかりでなく、優れた核医学診断装置を得るためにも好適である。すなわちノイズが小さくエネルギー分解能が良好なために優れた画質が得られ、高速にバイアスをオンオフできるために画像の途切れがほとんどない。ノイズフィルタ回路とバイアス電圧伝達回路の切り替え操作が不要なので高信頼であり、放射性薬剤を体に注射する行為を伴う核医学診断装置としてはこの高信頼性というのは極めて重要な効果である。
以下、各実施例について図面を用いて説明する。尚、異なる図面について同じ符号を付した構成は説明を省略する。
次に、本発明の実施形態を、放射線計測装置を例に詳細に説明する。
本実施例の放射線計測装置における放射線検出器および初段増幅器までの回路を図1に示す。図1の放射線計測装置の回路は、半導体素子を有し放射線を検出する検出器1,高電圧を検出器に印加する高電圧電源2,高電圧電源から印加されるバイアス電圧に対するノイズを除去するノイズフィルタ回路17,バイアス電圧をオフしてオンする場合はバイアス電源からの出力電圧を放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路18を有する。カドミウムテルル半導体からなる検出器1はダイオードと等価であり、通常は逆バイアスで使用される。図1における高電圧電源2の出力は負極性となっているため、ダイオードとしての接続は図示の方向でよい。
まず、放射線計測時の動作を説明する。半導体放射線検出器である検出器1には高電圧電源2から高電圧パルス制御装置6,ノイズフィルタ回路を形成している抵抗9およびコンデンサ8を介して、負極性かつ直流のバイアス電圧が印加されている。これはダイオードの逆バイアスに相当し、検出器1内では空乏層が形成されるため、放射線の入射がなければ検出器1には直流の漏れ電流がわずかに流れるだけである。検出器1にガンマ線16が入射すると内部に電荷が生じ、ガンマ線の1フォトンあたりのエネルギーに応じた電荷量のパルス電流信号が検出信号として流れる。この検出信号は高周波パルス電流であり、コンデンサ14およびコンデンサ15を通過し、増幅回路3へ達する。増幅回路3の入力側端子と出力側端子の間には並列にコンデンサ4,抵抗5が接続される。検出信号は増幅回路3で所定の信号強度まで増幅された後、後段の増幅器など(図示せず)へ出力される。なお抵抗7は検出器1からの直流の漏れ電流およびコンデンサ14へ蓄積された検出信号電荷を逃がすためのもので、通常は数10MΩ以上の高抵抗が使用される。またコンデンサ14およびコンデンサ15の間には保護回路13が入っている。この保護回路13は後述する短時間でバイアス電圧をオンオフした場合に発生するサージ電圧から増幅回路3を保護するためのものである。
次にバイアス電圧を高速で一旦オフし、再度オンする過程について説明する。CdTe半導体放射線検出器は室温で動作する検出器であるが、連続して使用しているとポーラリゼーションと呼ばれる現象のため数分から数十分程度で性能指標であるエネルギー分解能や感度が低下することが知られている。この現象はバイアス電圧を数分に1回程度の割合で数十ミリ秒程度の間オフすることで抑制できるため、バイアス電圧を高速でオンオフするのである。ここではバイアス電圧−500Vを1ミリ秒でオンからオフへ、またオフからオンにする場合を考える。ノイズフィルタ回路17は直流バイアス電圧に重畳する交流成分や高周波成分をカットするものであり、そのカットオフ周波数は一般的に0.5Hz〜100Hz程度が選ばれる。しかしこのようなカットオフ周波数のフィルタでは、1ミリ秒のような高速なバイアス電圧変化を正確に伝達することは不可能である。一方、図1ではノイズフィルタ回路17と並列にバイアス電圧伝達回路18を設けてあり、バイアス電圧変化時にはバイアス電圧伝達回路18を使用すれば、バイアス電圧の変化を正確に伝達することができるのである。なおバイアス電圧を印加したままの状態あるいはバイアス電圧をオフしたままの状態とするときは、バイアス電圧伝達回路18を動作させなければよく、その場合はノイズフィルタ回路17により雑音は抑制される。
ノイズフィルタ回路17およびバイアス電圧伝達回路18に具体的な回路素子を適用した場合に関して以下に述べる。図2においてノイズフィルタ回路17を形成している抵抗9に10MΩ、コンデンサ8に10000pFの回路素子を用いた場合、遮断周波数が1.6Hz、動作時定数は100ミリ秒のフィルタ回路となるため検出器1におけるバイアス電圧を1ミリ秒でオンオフすることは不可能である。1ミリ秒でバイアス電圧をオンオフするためには動作時定数を0.2ミリ秒程度にする必要があり、そのためには例えば抵抗9を20kΩか、あるいはコンデンサ8を20pFとしなければならない。このような定数のノイズフィルタ回路では、その遮断周波数が800Hz程度となるため商用周波数である50Hzや60Hzを除去することは不可能である。しかし図2のバイアス電圧伝達回路18を構成するダイオード11,ダイオード12およびツェナーダイオード10を用いれば、抵抗9に10MΩ、コンデンサ8に10000pFを使用して、検出器1へのバイアス電圧を1ミリ秒でオンオフすることが可能である。次にこれらの回路の動作を説明する。ダイオード11およびダイオード12は動作電圧が0.6V、ツェナーダイオード10は逆方向動作電圧2V、順方向動作電圧0.6Vのものを使用した。高電圧パルス制御装置6にてバイアス電圧を1ミリ秒で−500Vから0Vに変化させたとき、抵抗9の両端の電圧は急激に増大するが、両端の電圧が1.2Vを超えるとダイオード11およびツェナーダイオード10が動作してコンデンサ8の電荷を流すため、ほぼ1ミリ秒で検出器1に印加される電圧は−1.2Vまで低下させることができる。厳密に0Vにするためには高電圧電源2のオフ電圧を+1.2Vとすればよいが、ポーラリゼーション解消のためにはオフ時の電圧が−1.2Vでも十分であった。次に高電圧パルス制御装置6がバイアス電圧を1ミリ秒で0Vから−500Vとしたとき、同様に抵抗9の両端は急激に電圧が増大するが、両端の電圧が2.6V以上ではダイオード12およびツェナーダイオード10が動作してコンデンサ8へ電流を流すため、検出器1に印加される電圧はほぼ1ミリ秒で−497.4Vに達する。その後抵抗9の両端の電圧は2.6V以下になるためダイオード12およびツェナーダイオード10は動作しない。なお検出器1の動作は−497.4Vに達した時点から十分に可能である。すなわちダイオード11,ダイオード12およびツェナーダイオード10はバイアス電圧をオンオフするときにだけ動作し、バイアス電圧が常にオンとなっている間には動作しない。
次に、放射線計測時すなわちバイアス電圧が常にオンになっている状態の動作に関して詳細に説明する。もしバイアス電圧オン中にダイオード12およびツェナーダイオード10が動作、すなわち電流が流れるとこれらはノイズ発生源となり、好ましくない。一方、抵抗9の両端はバイアス電圧オン中は0Vにはならない。これは検出器1にリーク電流が流れるためである。リーク電流が小さい検出器ならば抵抗9両端の電圧は小さくツェナーダイオード10がなくてもダイオード12にはほとんど電流は流れない。しかしリーク電流が大きい検出器を用いた場合は抵抗9両端の電圧が上昇し、ダイオード12に電流が流れる場合がある。ツェナーダイオード10はダイオード12の動作電圧をツェナー電圧の分だけ増加させる働きをし、リーク電流が大きい検出器を使用してもダイオード12に電流が流れないようにするためのものである。例えばリーク電流が10nAの場合、抵抗9が10MΩのとき0.1Vの電圧が生じるだけなのでツェナーダイオード10がなくてもダイオード12にはほとんど電流は流れない。一方リーク電流が50nAの場合、抵抗9には0.5Vの電圧が生じ、ダイオード12のみの場合はわずかに電流が流れる。ツェナーダイオード10としてツェナー電圧2Vのものを用いると、ダイオード12は抵抗9が2.6Vとなるまで動作せず、0.5Vに対して大きな余裕が生じるのである。以上に示したように、本実施例により長時間の動作時定数をもつノイズフィルタを使用しても、動作時定数より短い時間でバイアス電圧をオンオフすることが可能となった。
上述した図2の例では、バイアス電圧伝達回路18に、ダイオード11,ダイオード12およびツェナーダイオード10を用い、電圧変化に伴って回路が自動的に切り替わる構成としたが、図3に示したようにバイアス電圧伝達回路18としてスイッチ30と抵抗31とを用い、スイッチ30を外部指令により動作させてバイアス電圧オンオフ時のみバイアス電圧伝達回路18が動作するよう制御する構成とすることもできる。具体的には、バイアス電圧をオフする場合にスイッチ30をオンしてバイアス電圧伝達回路18を作動させ、バイアス電圧をオンする場合にスイッチ30をオフしてバイアス電圧伝達回路を作動させないように制御する。
上述した図1の様に、半導体結晶から構成される放射線検出器へ、バイアス電源からバイアス電圧を印加している場合にバイアス電圧に対するノイズを除去するノイズ除去回路と、バイアス電圧をオフしてオンする場合にバイアス電源からの出力電圧を放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路とを並列に備える放射線計測回路により、ノイズ除去性能を落とすことなく高速でバイアス電圧のオンオフを伝達できるため、良好なエネルギー分解能と、良好な測定の連続性が得られる。
また、半導体結晶から構成される放射線検出器へバイアス電源からバイアス電圧を印加している場合はバイアス電圧に対するノイズを除去するノイズ除去回路を作動させ、バイアス電圧をオフしてオンする場合はバイアス電源からの出力電圧を放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路を作動させる放射線計測方法により、ノイズ除去性能を落とすことなく高速でバイアス電圧のオンオフを伝達できるため、良好なエネルギー分解能と、良好な測定の連続性が得られる。
また、図2の例ではノイズ除去回路とバイアス電圧伝達回路とが外部からの指令なしで切り替わる放射線計測回路により、煩雑な操作は不要で信頼性を高くすることができる。
また、図3の例では、ノイズ除去回路とバイアス電圧伝達回路とが外部からの指令で切り替わる放射線計測回路により、煩雑な回路設計は不要とすることができる。
第一の実施例の放射線計測装置を用い、ガンマ線のエネルギースペクトルを取得した結果を図4に示した。検出器の静電容量12pFのものを使用し、検出器温度は35℃に保持、線源には57Coを使用した。バイアス電圧を10秒周期で30ミリ秒間オフした場合、122keVフォトピークに対するエネルギー分解能は、バイアス電圧オン直後(図4(a)に図示)の5分間は4.8%、バイアス電圧オンから1時間後(図4(b)に図示)でも4.8%で変化なかった。
一方比較例の、バイアス電圧を高速でオンオフすることが考慮されていない図5の回路を用いて同様の計測を実施したところ、図6に示したように122keVフォトピークに対するエネルギー分解能はバイアス電圧オン直後(図6(a)に図示)の5分間は5.0%であったが、バイアス電圧オンから1時間後は14%と大きく悪化し、また本来122keVの位置に見られるべきピークが110keV付近にずれるといった現象が観測された。このように時間が経過したときに生じる性能低下はポーラリゼーションによるものである。また感度を反映する計数率に関しては、本実施形態においては図4(a)からバイアス電圧オン直後の105keVから130keVまでの積算値で毎秒213カウント、従来の回路ではバイアス電圧オン直後は図6(a)から毎秒214カウントで、ほとんど差はなかった。よって本実施例により、エネルギー分解能や感度といった性能を低下させることなく、ポーラリゼーションを抑制して経時的に安定な放射線計測装置が得られたのである。
なお、本実施例では具体的にダイオードによるクランプ回路およびツェナーダイオードを用いた回路を示したが、本実施例は所望の回路動作を実現するためにこれらの素子のみを使用することを限定するわけではない。本実施例はノイズフィルタ回路とバイアス電圧伝達回路とを同時に用いることが主旨であり、その機能を実現するために他の回路素子を用いることに対して何ら制限をするものではない。
第二の実施例に関して説明する。図7は第二の実施形態を示した放射線計測装置における放射線検出器および初段増幅器までの回路である。実施例1との違いは、検出器1のバイアス電圧側から検出信号を取得していることである。このような接続とする利点は、検出器1には接続点20のみを接続すればよいので検出器1と信号回路との接続が簡素化される点である。
以下にその動作を説明する。検出器1には高電圧電源2から高電圧パルス制御装置6,抵抗9およびコンデンサ8からなるノイズフィルタ回路17、そしてバイアス抵抗19を介して−500Vのバイアス電圧が印加される。コンデンサ14は増幅回路3へ高電圧であるバイアス電圧が直接印加されないようにする結合コンデンサであるとともに、ガンマ線16が入射したときに検出器1で生じる検出信号を増幅回路3へ流す役目を果たすものである。検出器1はバイアス電圧が印加された状態ではダイオードの逆方向特性と同様であり、空乏層が形成されるためにわずかな漏れ電流が流れるだけである。このような状態でガンマ線16が入射すると、ガンマ線16の入射フォトン数とそのエネルギーとに比例した電子・ホール対が生成され、その電荷量の分だけの検出電流が流れる。この検出電流は高抵抗であるバイアス抵抗19には流れずコンデンサ14に流れ、さらにコンデンサ15を経由して増幅回路3に到達する。バイアス抵抗19の抵抗が小さいと、信号電流がノイズフィルタ回路17側にも流れてしまい、増幅回路3への信号電流が減少する。そのためバイアス抵抗19は高抵抗とする必要がある。またコンデンサ14およびコンデンサ15の間には保護回路13が入っている。この保護回路13は短時間でバイアス電圧をオンオフした場合に発生するサージ電圧から増幅回路3を保護するためのものである。
次にバイアス電圧を高速で一旦オフし、再度オンする過程について説明する。第一の実施例と同様に、バイアス電圧−500Vを1ミリ秒でオンからオフへ、またオフからオンにする場合を考える。ノイズフィルタ回路17を形成している抵抗9に10MΩ、コンデンサ8に10000pFの回路素子を用いた場合、遮断周波数は1.6Hz、動作時定数は100ミリ秒のフィルタ回路となり、検出器1におけるバイアス電圧を1ミリ秒でオンオフすることは到底不可能である。しかし本発明の回路を構成するダイオード11,ダイオード12およびツェナーダイオード10を用いれば、抵抗9に10MΩ、コンデンサ14に10000pFを使用しても、実施例1の場合と同様にバイアス電圧の1ミリ秒のオンオフを伝達することは可能である。しかし図7の場合にはバイアス抵抗19および結合コンデンサであるコンデンサ14も存在するため、これらの時定数も考慮する必要がある。バイアス抵抗19を20MΩ、コンデンサ14に4700pFを用いた場合、時定数は94ミリ秒となりバイアス電圧を1ミリ秒で変化させることは困難である。そのため図7ではバイアス抵抗19にもバイアス電圧伝達回路18と同様のバイアス電圧伝達回路48を並列に接続することで、検出器1の電圧を1ミリ秒で変化することを可能としている。
次にこれらの回路の動作を説明する。ダイオード11およびダイオード12は動作電圧が0.6V、ツェナーダイオード10は逆方向動作電圧2V、順方向動作電圧0.6Vのものを使用する。高電圧パルス制御装置6にてバイアス電圧を1ミリ秒で−500Vから0Vにしたとき、抵抗9の両端は急激に電圧が増大するが、両端の電圧が1.2Vを超えるとダイオード11およびツェナーダイオード10が動作してコンデンサ8の電荷を流すため、高電圧パルス制御装置6に追従して接続点23の電圧を−1.2Vまで低下させることができる。またバイアス抵抗19に関しても同様にバイアス電圧伝達回路38が動作するため、高電圧パルス制御装置6に追従して検出器1の電圧をほぼ1ミリ秒で−2.4Vまで低下させることができる。続いて高電圧パルス制御装置6がバイアス電圧を1ミリ秒で0Vから−500Vとしたとき、抵抗9の両端は電圧が急激に増大するが、2.6V以上ではダイオード12およびツェナーダイオード10が動作してコンデンサ8へ電流を流すため、接続点23の電圧はほぼ1ミリ秒で−497.4Vに達する。またバイアス抵抗19に関しても同様にバイアス電圧伝達回路48が動作するため、高電圧パルス制御装置6に追従して検出器1の電圧はほぼ1ミリ秒で−494.8Vに達する。その後抵抗9およびバイアス抵抗19の両端の電圧はともに2.6V以下になるためダイオード12,ダイオード42,ツェナーダイオード10、およびツェナーダイオード40は動作しない。検出器1の動作は−494.8Vに達した時点から十分に可能である。すなわち第一の実施例と同様に、ダイオード11,ダイオード12およびツェナーダイオード10はバイアス電圧をオンオフするときにだけ動作し、バイアス電圧が常にオンとなっている間には動作しない。ダイオード41,ダイオード42およびツェナーダイオード40に関しても同様に動作しない。
以上に示したように、本発明により長時間の動作時定数をもつノイズフィルタを使用しても、動作時定数より短い時間でバイアス電圧をオンオフすることが可能となった。
尚、上述した例では、バイアス電圧伝達回路18,48に図2と同様の回路を用いているが、図3の回路と制御を用いることもできる。
上述した様に、放射線検出器にバイアス電源側で接続されたバイアス抵抗を有し、バイアス抵抗に対して並列に接続され、バイアス電圧をオフしてオンする場合にバイアス電源からの出力電圧を放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路を有することにより、放射線検出器と信号回路との接続が簡素化され、長時間の動作時定数をもつノイズフィルタを使用しても、動作時定数より短い時間でバイアス電圧をオンオフすることが可能となった。
第三の実施例に関して説明する。図8は第三の実施例を示した放射線計測装置における放射線検出器および初段増幅器までの回路である。本実施例の実施例1および実施例2との違いは、検出器1のバイアス電圧側および接地側の両方から検出信号を取得していることである。このような接続とする利点は、増幅回路21および増幅回路22とで極性が異なる対称な検出信号が得られることで、これを後段の差動増幅回路に接続することで外部からのノイズに強い回路とすることができる点である。増幅回路21の出力信号と増幅回路22の出力信号とで異なる波形整形時定数を用い、より良好なエネルギー分解能を得ることができることなどの利点がある。本実施形態における回路動作は実施例1および実施例2と同様なので詳細な説明は省略するが、従来はバイアス抵抗19とコンデンサ14との時定数でバイアス電圧をオンオフする速度が制限されていた。本実施例の回路であるダイオード11,ダイオード12およびツェナーダイオード10と、ダイオード41,ダイオード42およびツェナーダイオード40とを付加することでバイアス電圧をオンオフする速度の制限をほとんどなくすことができる。その結果、100ミリ秒程度の時定数のノイズフィルタを有しながら、数ミリ秒以下のバイアス電圧のオンオフが可能となった。すなわちノイズに関わる性能低下を招くことなくバイアス電圧を高速にオンオフできるようになり、ポーラリゼーションの抑制およびバイアス電圧のオンオフに伴うデッドタイムの抑制を図ることができるのである。
尚、上述した例では、バイアス電圧伝達回路18,48に図2と同様の回路を用いているが、図3の回路と制御を用いることもできる。
放射線、とりわけガンマ線の計測において正確なエネルギー情報を得るためには、エネルギー弁別能力が高い半導体検出器を用いることが有効で、本発明はポーラリゼーションが生じる半導体放射線検出器を用いた放射線計測装置全般に適用されるものである。また、核医学診断装置に対しても同様であり、本発明の第一の実施例の放射線計測装置を搭載した陽電子放出断層撮影装置(PET装置)を図9に示す。PET装置は、PET装置本体201,被検体を載せるベッド202,データ処理装置203,表示装置204を有する。被検体206はベッド202に寝かせられて、計測空間205内へ配置され、PET装置で放射線を計測される。外観は従来のPET装置と同様であるが、検出器にエネルギー弁別能力に優れた半導体を用いている。そのため放射性薬剤が発するガンマ線が途中体内で散乱されて生じるノイズ成分の除去能力が高く、高い画質が得られる。本発明によりデッドタイムが極めて短く、実質的に連続的に計測を行うことができる。そのため従来の弱点であったポーラリゼーション解消のためのデッドタイムがほとんどなく、またノイズの増加もほとんどないためエネルギー分解能が高く、バイアス電圧のオンオフに外部の切り替え回路が不要であるために信頼性が高いPET装置が実現される。またPET装置のみならずガンマカメラ装置やSPECT装置など、核医学診断装置に半導体検出器を用いるとその優れたエネルギー弁別能力により高画質を得ることができるが、従来はバイアスを高速でオンオフするためにはノイズフィルタの時定数を小さくせざるを得ず、またノイズフィルタの時定数を大きくした場合は高速でバイアス電圧をオンオフすることが困難で、デッドタイムの増加が生じていた。本発明はこのデッドタイムを極めて短くできて計測をほぼ連続して行うだけでなく、ノイズ増加を招かないためにエネルギー分解能の悪化も抑制することができる。そのため優れた核医学診断装置が得られるのである。
本発明の放射線計測装置の回路を模式的に示した図。 実施例1の放射線計測装置の回路を模式的に示した図。 実施例1の放射線計測装置の別の回路構成を模式的に示した図。 実施例1におけるエネルギースペクトルを模式的に示した図。 比較例の放射線計測装置の回路を模式的に示した図。 比較例の放射線計測装置の回路を用いた場合のエネルギースペクトルを模式的に示した図。 実施例2の放射線計測装置の回路を模式的に示した図。 実施例3の放射線計測装置の回路を模式的に示した図。 本実施例の放射線計測装置を搭載したPET装置の構成を模式的に示した斜視図。
符号の説明
1 検出器
2 高電圧電源
3,21,22 増幅回路
4,8,14,15 コンデンサ
5,7,9,31 抵抗
6 高電圧パルス制御装置
10,40 ツェナーダイオード
11,12,41,42 ダイオード
13 保護回路
16 ガンマ線
17 ノイズフィルタ回路
18,48 バイアス電圧伝達回路
19 バイアス抵抗
20,23 接続点
30 スイッチ
201 PET装置本体
202 ベッド
203 データ処理装置
204 表示装置
205 計測空間
206 被検体

Claims (9)

  1. 半導体結晶から構成される放射線検出器へ、バイアス電源からバイアス電圧を印加している場合にバイアス電圧に対するノイズを除去するノイズ除去回路と、前記バイアス電圧をオフしてオンする場合に前記バイアス電源からの出力電圧を前記放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路とを並列に備えることを特徴とする放射線計測回路。
  2. 請求項1に記載の放射線計測回路において、
    前記ノイズ除去回路と前記バイアス電圧伝達回路とが外部からの指令なしで切り替わることを特徴とする放射線計測回路。
  3. 請求項1に記載の放射線計測回路において、
    前記ノイズ除去回路と前記バイアス電圧伝達回路とが外部からの指令で切り替わることを特徴とする放射線計測回路。
  4. 請求項1に記載の放射線計測回路において、
    前記放射線検出器にバイアス電源側で接続されたバイアス抵抗を有し、
    前記バイアス抵抗に対して並列に接続され、前記バイアス電圧をオフしてオンする場合に前記バイアス電源からの出力電圧を前記放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路を有することを特徴とする放射線計測回路。
  5. 請求項1に記載の放射線計測回路において、
    前記バイアス電圧伝達回路は、前記バイアス電源と前記放射線検出器との間に接続された抵抗素子に対して並列に接続されたクランプ回路であることを特徴とする放射線計測回路。
  6. 請求項5に記載の放射線計測回路において、
    前記クランプ回路が、ダイオードおよびツェナーダイオードの組み合わせにより構成される放射線計測回路。
  7. 半導体結晶がテルル化カドミウムである請求項1から請求項6までのいずれかに記載された放射線計測回路。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかに記載された放射線計測回路を搭載した核医学診断装置。
  9. 半導体結晶から構成される放射線検出器へバイアス電源からバイアス電圧を印加している場合はバイアス電圧に対するノイズを除去するノイズ除去回路を作動させ、前記バイアス電圧をオフしてオンする場合は前記バイアス電源からの出力電圧を前記放射線検出器に伝達するバイアス電圧伝達回路を作動させることを特徴とする放射線計測方法。
JP2008295040A 2008-11-19 2008-11-19 放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法 Expired - Fee Related JP4747195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008295040A JP4747195B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008295040A JP4747195B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010122025A true JP2010122025A (ja) 2010-06-03
JP4747195B2 JP4747195B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=42323498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008295040A Expired - Fee Related JP4747195B2 (ja) 2008-11-19 2008-11-19 放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4747195B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011257301A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Shimadzu Corp 放射線検出器

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5619717B2 (ja) * 2011-12-16 2014-11-05 株式会社日立製作所 放射線検出器用電源回路およびそれを用いた半導体放射線検出装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06138241A (ja) * 1992-10-23 1994-05-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体放射線測定装置用前置増幅器
JP2003294844A (ja) * 2002-04-03 2003-10-15 Hitachi Ltd X線センサ信号処理回路及びx線ct装置
JP2005274169A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Hitachi Ltd X線ct装置及びx線ct装置による検出方法
JP2006513406A (ja) * 2002-12-13 2006-04-20 オイ アジャト, リミテッド 放射線撮像装置用のスイッチング/脱分極電源装置
JP2007000626A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Ge Medical Systems Israel Ltd 撮像装置内部の分極を低減する方法及び装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06138241A (ja) * 1992-10-23 1994-05-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd 半導体放射線測定装置用前置増幅器
JP2003294844A (ja) * 2002-04-03 2003-10-15 Hitachi Ltd X線センサ信号処理回路及びx線ct装置
JP2006513406A (ja) * 2002-12-13 2006-04-20 オイ アジャト, リミテッド 放射線撮像装置用のスイッチング/脱分極電源装置
JP2005274169A (ja) * 2004-03-23 2005-10-06 Hitachi Ltd X線ct装置及びx線ct装置による検出方法
JP2007000626A (ja) * 2005-06-22 2007-01-11 Ge Medical Systems Israel Ltd 撮像装置内部の分極を低減する方法及び装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011257301A (ja) * 2010-06-10 2011-12-22 Shimadzu Corp 放射線検出器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4747195B2 (ja) 2011-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6209683B2 (ja) 光子を検出する検出デバイス及びそのための方法
JP6381638B2 (ja) 半導体シンチレーション検出器
JP4560101B2 (ja) 放射線計測装置および核医学診断装置
US20190029618A1 (en) Radiation image capturing apparatus, radiation image capturing system, and method of controlling radiation image capturing apparatus
EP3158363B1 (en) X-ray detector operable in a mixed photon-counting/analog output mode
US20160084970A1 (en) Solid state photomultiplier
CN104885222A (zh) 半导体光检测器
US8664613B2 (en) Radiation measurement device and nuclear medicine diagnosis system
JP6049166B2 (ja) 半導体放射線検出器およびそれを用いた核医学診断装置
EP3593171A1 (en) Increased spatial resolution for photon-counting edge-on x-ray detectors
US20210207993A1 (en) Photoelectric detection circuit and photoelectric detector
JP5485197B2 (ja) 放射線計測装置および核医学診断装置
JP2016061614A (ja) 信号処理装置、放射線検出装置および信号処理方法
US8338792B2 (en) Radiation measuring circuit, nuclear medicine diagnosing apparatus, and method of measuring radiation
JP4747195B2 (ja) 放射線計測回路,核医学診断装置,放射線計測方法
US9754981B2 (en) Solid state photomultiplier having an intermediate region coupled between high and low voltage regions and associated detector
JP2007139479A (ja) 核医学診断装置および核医学診断方法
EP4254017A1 (en) Photon counting detector and photon counting method
Risticj The digital flat-panel x-ray detectors
JP2009243998A (ja) 放射線検査装置及び校正方法
CN111540789A (zh) 硅光电倍增器、光电探测装置及成像系统
RU2545338C1 (ru) Способ получения проекционных рентгеновских снимков и установка для его осуществления
JP2009128212A (ja) 放射線計測回路及びそれを用いた核医学診断装置
Abbaszadeh et al. Direct conversion semiconductor detectors for radiation imaging
JP6074337B2 (ja) 放射線検出装置、及びそれを用いた放射線検査装置及び放射線撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101112

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110516

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4747195

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees