JP2010120916A - 体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症する精神・神経疾患の改善または治療剤 - Google Patents

体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症する精神・神経疾患の改善または治療剤 Download PDF

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Abstract

【課題】鬱病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病、およびパーキンソン病など、体内生理活性アミンの減少に関連して発症する精神または神経疾患を改善または治療するのに有効な医薬組成物を提供する。
【解決手段】 ピリドキサミン、ピリドキシン、グルタチオンおよびこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分として使用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、鬱病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病、およびパーキンソン病など、体内生理活性アミンの減少に関連して発症する精神または神経疾患を改善または治療するのに有効な医薬組成物に関する。
ストレス負荷が高く、また高齢化が進展する現代社会では、生涯を通じて5人に1人が何らかの精神疾患または神経疾患に罹患すると言われ、大きな社会問題になっている。これらの精神疾患の代表的なものとしては鬱病、統合失調症およびパニック障害が、また神経疾患の代表的なものとしてはアルツハイマー病およびパーキンソン病が良く知られており、その患者数も非常に多い。
精神疾患のうち、鬱病(depression)は、抑鬱気分や不安、焦燥、精神活動の低下、食欲低下、不眠症などを特徴とする気分障害の一種である。鬱病に罹患すると、患者自身は絶望感に陥り、将来に希望が全く持てない状況になり、深い悲しみも時で解決することが出来なくなる。治療をせずに鬱状態が続けば自殺の心配もありうる。厚生労働省の調査によると、日本における欝病を含む気分障害の患者数は、1999年に44万人であったのが2005年には92万人と、6年間で2倍以上に増加している。米国でもその患者数は多く、1420万人に達すると言われている。また、WHO(世界保健機構)の疫学調査によれば、世界の欝病の有病率は人口の3〜5%と推定されており、誰でも罹る可能性がある疾患とも言われている。
統合失調症(Schizophrenia)は、かつては精神分裂病と称され、幻覚や妄想を主症状とする精神科の代表的疾患である。日本における患者数は74万人であり、WHOによると世界の患者数は2400万人と報告されている。発症年齢のピークは17歳から27歳頃までの思春期から青年期にあり、その後は慢性的に経過するため、全病床の22%(1996年)がこの疾患で占められているのが現状である。その原因はまだ不明であるが、男性の発症ピークが15〜24歳であるのに対して、女性が25〜34歳と初発年齢が遅く、また、閉経期にもう一つの発症ピークがあることなどから、女性ホルモンが統合失調症の病態に抑制的に働いているとも言われている。決め手になる治療法は未だ確立されておらず、主として対症療法的薬物投与が行われているにすぎない。
パニック障害は、かつては不安神経症と言われた疾患の一部で、パニックディスオーダー(panic disorder; PD)とも呼ばれる。米国においては人口100人当たり3人の割合で発症しているとされ、日本でもほぼ同率の患者がいると推定されている。この数値に基づいて計算すると、総人口が約3億500万人の米国での患者数は915万人であり、総人口が1億2000万人の日本での患者数はざっと380万人となる。
一方、神経疾患について俯瞰すれば、高齢化の進展と共に大きな社会問題となっている疾患として認知症があり、中でもアルツハイマー(Alzheimer’s disease; AD)は、身近な病気であるにも関わらず有用な治療法がない病気である。進行すると日常生活が困難になるため、医療や介護の面で多くの社会的問題が投げかけられており、本症に対する社会での理解が深く望まれる疾患である。
この疾患の症状は、まず記銘力低下で始まり、学習障害、失見当識、感情の動揺などが認められるようになる。この段階では人格は保たれ、外見的にはあまり異常は感じられない。しかし病状の進行と共に、記憶力や記銘力の低下障害に加えて、外見的にも明らかな高次機能障害が散見されるようになり、視空間失認や地誌的見当識にいたる。そのため外出すると家に帰れなくなったり徘徊行動を示すようになる。更なる病状の進行により小刻み歩行や前傾姿勢などの運動障害にまで発展し、最終的には痙性(麻痺を伴う筋緊張異常)で無動かつ無言の症状を呈する失外套症候群に陥る。
このような病状を呈するアルツハイマー病は、年々患者数が増大し、世界的にもその対応が望まれている。その患者数は、日本国で180万人に達し、世界では2700万人と推定されている。このままで患者数が増加し続けると、2050年には世界の患者数は1億人を超える可能性があると、2007年の認知症予防国際会議(International Conference on Prevention of Dementia)(米アルツハイマー協会主催、於:米国ワシントンD.C.)で報告されている。
もう一つの重視しなければならない神経疾患として、パーキンソン病(Parkinson’s disease)がある。発症しやすい年齢は50歳以降である。発症原因として、脳の黒質で作られる神経物質のひとつであるドーパミンが減少して起こることは明らかとなっているが、なぜこのような状態になるのか明確な原因が分らず、治療法も確立されていないのが現状である。症状としては震戦、筋肉の固縮、動作の緩慢および姿勢保持障害の4大症状の他、立眩みや排尿障害、便秘などの自律神経の障害、気分の落込みや鬱症状等が挙げられるが、病状の進行と共に徐々に体の自由が利かなくなる。
日本におけるパーキンソン病の罹患率は10万人中100人であり、その患者数は12万人に達する。米国での罹患率は日本よりはるかに多い1%であり、その患者数は100万人にものぼる。罹患率に男女差はなく、男女とも高齢化に伴って確実に増加傾向にある疾患である。
欝病、統合失調症、パニック障害、パーキンソン病、およびアルツハイマーなどの精神・神経疾患の発症や情動など、様々な精神神経的機能において、脳のドーパミン神経やセロトニン神経が重要な役割を担っていることが明らかにされている。これに関連して、それらの様々な病態では、モノアミン神経伝達物質であるドーパミン、セロトニン、アセチルコリン、グルタミン酸などの神経終末での量が変化していることが報告されている。これらのモノアミン伝達物質は、いうまでもなく脳での学習や記憶においても中心的な役割を担っているので、その濃度の低下はその神経の機能低下をもたらす。
欝病に関して、その根底にある原因は確定されていないが、重要な脳領域におけるモノアミン神経伝達物質、特にノルアドレナリンとセロトニンのシナプス濃度の減少によって障害が生じると考えられている(欝病のモノアミン説)。例えば、ストレスなど外界からの強い刺激を受けることにより、脳の大脳皮質から分泌されるセロトニンが何らかの原因で減少し、その状態が長期間続くと、欝病になると言われている。事実、抗欝薬として、従来より、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Serotonin & Norepinephrine Reuptake Inhibitors:SNRI)が用いられており、また次世代の抗欝薬として選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors:SSRI)が用いられている。その作用機序は、SNRIについては、セロトニンの再吸収阻害によるセロトニンの濃度向上で状態を改善させることに加え、さらにノルアドレナリンの再吸収を阻害することによって、興奮神経を刺激し、やる気や気分高揚などの改善効果を発揮するというものである。三環系抗欝薬であるジベンサピン系イミプラミンは、この作用機序に基づいて抗欝作用を発揮する。一方、SSRIは、シナプスで放出されたセロトニンのセロトニントランスポーター部位からの再吸収を選択的に阻害し、このセロトニンの濃度を高めることによってうつ状態を改善するというものである。
パニック障害においては、脳内伝達物質のノルアドレナリンが過剰となり、アドレナリン神経が異常興奮するために、体が受けるストレスに対して防衛反応が過剰に働くことにより動悸を引き起こすと考えられている。この発症には、ノルアドレナリンの作用を抑制するセロトニンの減少が深く関係している。具体的には、セロトニンの減少により、青班核のノルアドレナリン作動神経がカテコールアミンを過剰発現し、その結果、アドレナリン神経が異常興奮させる。このため、本症の治療には、選択的セロトニン再取り込み阻害薬であるセロトニン取り込み阻害薬が使用される。
また、このようにノルアドレナリンが過剰になると統合失調症をも発症すると考えられ、したがって統合失調症においても、セロトニンの減少を改善することが有効と考えられる。
パーキンソン病は、脳内伝達物質のドーパミンが欠如して起こる疾患であること明らかとなっている。ドーパミンは中枢神経系に存在する神経伝達物質であり、アドレナリンやノルアドレナリンの前駆体でもある。運動調節やホルモン調節、快の感情、意欲、学習などにかかわっている。ドーパミンは、脳の大脳基底核に、ノルアドネナリンと同じくらい多く含まれているが、パーキンソン病では、このドーパミンの脳内濃度が低下することにより筋固縮や震戦を起こし運動そのものが立ち行かなくなる。また記憶力や集中力、無気力感にも関わっているため、皮質下痴呆を引き起こす原因ともなる。こうしたパーキンソン病とドーパミンとの関連性は、他にも、例えばH.Ehringer & O.Hornykiewiczによる、パーキンソン病の患者の大脳基底核中の線条体のドーパミン量は非常に少ないという報告(非特許文献1)、およびW. Birkmayer. WとO. Hornykiewiczによる、ドーパミンの前駆体であるL-ドーパを患者に静脈注射すると、動くこともできなかった患者が数分以内に立ち上がり歩行できたという報告(非特許文献2)から明らかにされている。事実、パーキンソン病の治療にも、脳内のドーパミン不足を補うために使うL-ドーパや、人工的にドーパミン作用を持たせたドーパミンアゴニストなどの薬が使用されている。
ところで、我々が生命活動を営むためには、栄養を摂取し、呼吸により酸素を採り入れて栄養をエネルギーに変えなくてはならない。酸素を利用してエネルギーを作り出す過程では非常に反応性の高い活性酸素種により複雑な化学反応が起きるが、その過程で活性酸素などの有害な物質が産生され、生体に悪影響を及ぼすと考えられている。これは酸化ストレスと呼ばれているが、この酸化ストレスは、糖尿病や虚血性心疾患などの生活習慣病、腎不全、痴呆や老化現象に深くかかわっていると考えられている。しかし、これまでは酸化ストレスを概念的に捉え、なぜ酸化ストレスが悪影響を及ぼすのか、生体内での物質個々に注目するような詳細な研究は十分には行われていなかった。
一方、我々の生命活動において摂取した栄養素の構成成分である糖、脂質、アミノ酸は、体内で酸化ストレス等の影響を受け、カルボニル化合物を生み出している。この化合物は、非常に不安定且つ反応性に富んでいるため、各種蛋白質上のアミノ基と反応し、さらに酸化反応を受けて蛋白変性を来たし、所謂、修飾蛋白(Advanced Glycation Endproducts:AGEs)が生成する。その結果、蛋白質が有する本来の正常な機能が失われて、各種の障害を引き起こすことが明らかとなっている。このような反応性カルボニル化合物による生体蛋白の修飾が亢進する状態を「カルボニルストレス」と呼んでいる。
カルボニルストレスについて現在までに多くの研究がなされ、これがメタボリックシンドロームや加齢に伴い亢進すること、そして糖尿病や虚血性心疾患などの生活習慣病、腎不全、アルツハイマー病、痴呆や老化現象に深く関係していることが報告されている。このため精神・神経疾患にも深くかかわっているものと考えられる。しかしながら、未だカルボニルストレスと欝病、統合失調症、パニック障害、パーキンソン病、およびアルツハイマーなどの精神・神経疾患との直接的な関連性は知られておらず、またこれらの疾患の原因となる体内生理活性モノアミンの減少とカルボニルストレスとの関係も知られていない。
Distribution of noradrenalineand dopamine (3-hydroxytyramine) in the human brain and their behavior in diseases of the extrapyramidal system. Ehringer. H, Hornykiewicz. O, Klin Wochenschr, 1960 Dec 15;38:1236-9. The L-3,4-dioxyphenylalanine (DOPA)-effect in Parkinson-akinesia. Birkmayer. W, Hornykiewicz. O, Wien Klin Wochenschr.1961 Nov 10; 73: 787-8.
前述するように、本発明が対象とする欝病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病などの精神・神経疾患は、その根本的な原因は分からないものの、いずれもこれらの疾患の発症には、セロトニンやドーパミンなどのモノアミン神経伝達物質の減少が関係していることが知られている。
本発明は、かかる体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症することが知られている上記精神・神経疾患(欝病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病)の改善または治療に有効に使用できる医薬組成物を提供することを目的とする。より詳細には、本発明は、上記体内生理活性モノアミンの減少を抑制することにより、当該モノアミンの減少を原因とする精神・神経疾患の改善または治療剤を提供することを目的とする。
発明者の宮田は、長年カルボニルストレスの研究を行ってきたが、その研究の過程で、体内のカルボニルストレス環境下では、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリン等の精神・神経疾患に関与する体内生理活性モノアミンが、カルボニル化合物による反応を受け消失ないしは減少するのではないかという仮説をたてた。この仮説を実証すべく、体内のカルボニルストレス環境を模倣したin vitro試験系を構築し、実験を行ったところ、ドーパミンやセロトニンなどの体内生理活性モノアミンが、確かに反応性カルボニル化合物の存在下で消失ないし減少することが確認され(実験例1)、このことから、カルボニルストレス環境下で生じる体内生理活性モノアミンの減少が、欝病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病などの精神・神経疾患の発症やそれら疾患の亢進に関わっていることを確信した。
かかる知見を受け、さらに研究を重ねたところ、この反応性カルボニル化合物の存在下で生じる体内生理活性モノアミンの減少が、ビタミンB6の一種であるピリドキサミンまたはピリドキシンを共存させることにより、有意に抑制できることを見出し、ピリドキサミンまたはピリドキシンが、カルボニルストレス環境下において神経伝達物質であるドーパミンやセロトニンなどの体内生理活性モノアミンの消失ないし減少を抑制し、その体内濃度維持に有効であること、すなわちモノアミンの減少に関連して発症する上記精神・神経疾患の進展を抑制し、改善または治療するのに有効であると確信した。また本発明者は、グルタチオンに、上記体内生理活性モノアミンを減少させる元凶となる反応性カルボニル化合物を、濃度依存的に捕捉し減少させる作用があることを見出し(実験例2)、かかるグルタチオンもピリドキサミンまたはピリドキシンと同様に、またモノアミンの減少に関連して発症する上記精神・神経疾患の進展を抑制し、改善または治療するのに有効であると確信した。
本発明はかかる知見に基づいて完成したものであり、下記の態様を有するものである。
項1.ピリドキサミン、ピリドキシン、グルタチオンおよびこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とする、体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症する精神・神経疾患の改善または治療剤。
項2.体内生理活性モノアミンが、セロトニンまたはドーパミンである項1記載の精神・神経疾患の改善または治療剤。
項3.精神・神経疾患が、鬱病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病からなる群から選択される少なくとも一種である、項1または2に記載する精神・神経疾患の改善または治療剤。
本発明の改善または治療剤は、例えばカルボニルストレス環境下などにおいて生じる、セロトニンやドーパミンなどの体内生理活性モノアミン(モノアミン神経伝達物質)の減少を抑制し、その体内濃度を維持する作用を有し、この作用に基づいて、当該モノアミンの減少に関連して発症することが知られている鬱病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病、およびパーキンソン病などの精神または神経疾患を、改善または治療するのに有効に使用することができる。
本発明の精神・神経疾患の改善または治療剤(以下、「本発明の医薬組成物」ともいう)は、ピリドキサミン、ピリドキシン、グルタチオンおよびこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の医薬組成物が対象とする精神・神経疾患は、セロトニンまたはドーパミンなどの体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症することが知られている疾患である。具体的には、精神疾患としては鬱病、統合失調症およびパニック障害を、また神経疾患としてはアルツハイマー病およびパーキンソン病を挙げることができる。
ピリドキサミンおよびピリドキシンは、ビタミンB6の一種であるが、体内のカルボニルストレス環境を模倣したin vitro試験系(実験例1)で示すように、反応性カルボニル化合物(グリオキサール)の存在下で生じる体内生理活性モノアミン(セロトニン、ドーパミン)の消失ないし減少を抑制する作用を有している。この作用に基づいて、体内における当該モノアミンの濃度を維持することで、その減少が原因とされる欝病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病などの精神・神経疾患の進行予防、改善または治療に有効に奏功すると考えられる。
グルタチオンは、同様に体内のカルボニルストレス環境を模倣したin vitro試験系(実験例2)で示すように、反応性カルボニル化合物(グリオキサール、メチルグリオキサール)を用量依存的に捕捉し減少させる作用を有している。当該反応性カルボニル化合物は、体内生理活性モノアミンの減少をもたらす元凶の一つと考えられることから(実験例1)、グルタチオンは、当該反応性カルボニル化合物を捕捉する作用に基づいて、ピリドキサミンおよびピリドキシンと同様に、体内におけるモノアミンの濃度を維持し、その結果、その減少が原因とされる欝病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病などの精神・神経疾患の進行予防、改善または治療に有効に奏功すると考えられる。
これらのピリドキサミン、ピリドキシンおよびグルタチオンはフリーの状態でも、また塩の形態で使用することもできる。塩としては、通常、薬剤学的に許容されているもの、たとえば無機塩基や有機塩基との塩;無機酸、有機酸、塩基性または酸性アミノ酸などの酸付加塩などが挙げられる。無機塩基との塩としては、たとえばアルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウムなど)塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩としては、たとえば第1級アミン(エタノールアミンなど)、第2級アミン(ジエチルアミン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミンなど)、第3級アミン(トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、トリエタノールアミンなど)との塩が挙げられる。無機酸との塩としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が例示され、有機酸との塩としては、ギ酸、酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、安息香酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が例示される。さらに、塩基性アミノ酸との塩としては、アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が例示され、酸性アミノ酸との塩としては、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が例示される。
本発明の医薬組成物は、種々の形態で投与される。その投与形態としては特に限定はなく、各種製剤形態、患者の年齢、性別その他の条件、疾患の種類や程度等に応じて決定される。例えば錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤及びカプセル剤の場合には経口投与される。また、注射剤の場合には単独であるいはぶどう糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して静脈内投与され、更には必要に応じて単独で筋肉内、皮内、皮下もしくは腹腔内投与される。坐剤の場合には直腸内投与される。好適には経口投与である。
これらの各種製剤は、常法に従って主薬に賦形剤、結合剤、崩壊剤、潤沢剤、溶解剤、矯味矯臭、コーティング剤等の医薬製剤分野において通常使用しうる既知の補助剤を用いて製剤化することができる。
錠剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ぶどう糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、ケイ酸等の賦形剤;水、エタノール、プロパノール、ぶどう糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤;乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤;白糖、ステアリン酸、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤;グリセリン、澱粉等の保湿剤;澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、棚酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等が例示できる。更に、錠剤は必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。
丸剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用することができ、例えばぶどう糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナランカンテン等の崩壊剤等が例示できる。
坐剤の形態に成形するに際しては、担体としてこの分野で従来公知のものを広く使用することができ、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等を挙げることができる。
注射剤として調製される場合には、液剤及び懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であるものが好ましい。これら液剤、乳剤及び懸濁剤の形態に成形するに際しては、希釈剤としてこの分野において慣用されているものが使用できる 希釈剤としては、例えば水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。なお、この場合、等張性の溶液を調製するに十分な量の食塩、ぶどう糖、あるいはグリセリンを医薬製剤中に含有せしめてもよく、また通常の溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤等を添加してもよい。
更に必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等や、本発明の効果を妨げない範囲で他の医薬品を含有せしめてもよい。
上記医薬組成物中に含まれる有効成分である上記化合物(ピリドキサミン、ピリドキシン、グルタチオンまたはこれらの薬学的に許容される塩)の量は、本発明の効果を奏する限り、特に限定されず、広範囲から適宜選択されるが、通常全組成物中1〜70重量%、好ましくは1〜30重量%の割合で配合するのが適当である。その投与量は、症状、年令、体重、投与方法、剤型および疾患の種類等によって異なるが、通常は成人に対して1日当たり、下限として0.01mg(好ましくは0.1mg、更に好ましくは1mg)、上限として2,000mg(好ましくは1,000mg、更に好ましくは200mg)を、1回ないし数回に分けて投与することができる。
かかる本発明の医薬組成物は、体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症する精神・神経疾患、具体的には鬱病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病またはパーキンソン病の治療または改善を目的として、これらの疾患が疑われる患者またはこれらの疾患と判断された患者に対して、有効量投与して用いられる。従って、本発明の医薬組成物には、上記各精神・神経疾患の治療または改善に使用する場合の用法を記載した仕様書または説明書が添付されていてもよい。
以下に、本発明の構成並びに効果をより明確にするために、実験例を記載する。但し、本発明は、これらの実験例等に何ら影響されるものではない。
実験例1 ビタミンB6による、カルボニル化合物存在下における生体内生理活性モノアミンの消失抑制
体内におけるカルボニルストレス環境を模倣した実験系を構築し、反応性カルボニル化合物存在下での生理活性モノアミンの減少が、ビタミンB6によって抑制できるかどうかを調べた。
反応性カルボニル化合物としてグリオキサールを、生理活性モノアミンとしてセロトニンおよびドーパミンを、また被験薬としてビタミンB6、具体的にはピリドキサール、ピリドキサミンおよびピリドキシンをそれぞれ使用した。
(1)試験液の調製
(a)グリオキサール:グリオキサールの8.8M溶液(シグマ社製)を0.25Mのリン酸緩衝液(pH7.4)(以下、「PB」ともいう)で希釈し、75mM濃度に調整した(75mM グリオキサールPB水溶液)。
(b)セロトニン:セロトニン(シグマ社製)を正確に秤量し、精製水に定溶して7.5mM水溶液を調整した(7.5mM セロトニン水溶液)。
(c)ドーパミン:ドーパミン(和光純薬社)を正確に秤量し、精製水に定溶して7.5mM水溶液を調整した(7.5mM ドーパミン水溶液)。
(d)被験薬:ピリドキサール(シグマ社製)、ピリドキサミン(シグマ社製)およびピリドキシン(シグマ社製)をそれぞれ正確に秤量し、おのおのを精製水に定溶して、ピリドキサール、ピリドキサミンおよびピリドキシンの75mM水溶液を調整した(75mM ピリドキサール水溶液、75mM ピリドキサミン水溶液、75mM ピリドキシン水溶液)。
次いで、上記で調製した各溶液を、下記表1に示す用量で試験管に量り取り、混合して反応液1〜8とした。
Figure 2010120916
(2)試験方法
これらの各反応液1〜8を室温(25±2℃)において2時間反応させた後、各反応液を下記表2に示す条件の液体クロマトグラフィー(島津製作所製)に供し、反応液中のモノアミン(セロトニン、ドーパミン)濃度を測定した。
Figure 2010120916
(3)試験結果
結果を図1に示す。各反応液の結果は、反応性カルボニル化合物(グリオキサール)および被験薬(ピリドキサール、ピリドキサミンおよびピリドキシン)の非存在下で反応させた場合のモノアミン量を100%とし、それとの相対比(%)で示した。
図1からわかるように、反応性カルボニル化合物の存在下で、生理活性モノアミン量は、セロトニンおよびドーパミンのいずれも低下した。この結果から、カルボニルストレスとセロトニンおよびドーパミンなどのモノアミン神経伝達物質とは関連性があり、体内のカルボニルストレス環境下では、セロトニンおよびドーパミンなどの神経伝達物質が減少していると考えられる。
これに対して、ビタミンB6のうちピリドキサミンおよびピリドキシンのそれぞれを上記反応系に共存させると、反応性カルボニル化合物の存在下でのモノアミン量の低下が有意に抑制された。このことから、ピリドキサミンおよびピリドキシンは、反応性カルボニル化合物(グリオキサール)存在下における生理活性モノアミンの減少を抑制すること、特にピリドキサミンはモノアミンの減少を強力に抑制することが判明した。
この結果から、ピリドキサミンおよびピリドキシンによれば、体内における生理活性モノアミンの減少(例えばカルボニルストレス環境下での生理活性モノアミンの減少)を抑制し、その結果、生理活性モノアミンの減少に関連して生じる精神・神経疾患の進行抑制、または改善もしくは治療に有効に利用することができると考えられる。
実験例2 グルタチオンのカルボニル化合物捕捉作用の確認
体内におけるカルボニルストレス環境を模倣し、反応性カルボニル化合物をグルタチオンで捕捉できるかどうかを調べた。なお、反応性カルボニル化合物としてグリオキサールおよびメチルグリオキサールを使用した。
(1)試験液の調製
(a)グルタチオン:グルタチオン(和光純薬社製)を正確に秤量し、160μM、800μM、4mM、20mM、100mMの水溶液を調製した(グルタチオン水溶液)。
(b)反応性カルボニル化合物:グリオキサールの8.8M溶液(シグマ社製)およびメチルグリオキサールの6.5M溶液(シグマ社製)を用いて、それぞれの各濃度が2mMとなるようにグリオキサールとメチルグリオキサールの混合水溶液を調製した。
(2)試験方法
次に、必要本数の試験管に160μlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.4)をそれぞれ量り取り、またこの中に、表3に示す組み合わせで、精製水および調製済みの反応性カルボニル化合物、並びにグルタチオン水溶液を量り取り、混合し、次いで遮光して37℃条件下に2時間、8時間、または24時間静置して反応させた。
Figure 2010120916
反応後、得られた各反応液70μlに、予め精製水69.825μl、2M 過塩素酸56μl、10mM 2,3ブタンジオン(内部標準品)0.175μl、および1%o-フェニレンジアミン(ジカルボニル検出試薬)28μlを添加混合し、室温(25±2℃)で30分反応させた溶液154μlを加えて、遮光して室温(25±2℃)で3時間反応させ、キノキサリン誘導体を生成させた。これを10000rpmで10分間遠心分離し、キノキサリン誘導体を含む上清を、下記表4に記載する条件の高速液体クロマトグラフィーに供して分析定量した。上記方法によると、内部標準品(2,3ブタンジオン)により、補正された正確な定量が可能である。
Figure 2010120916
グルタチオンによるグリオキサールの捕捉を示す結果を図2に、メチルグリオキサールの捕捉を示す結果を図3にそれぞれ示す。これらの結果から、グルタチオンの添加により反応性カルボニル化合物であるグリオキサールおよびメチルグリオキサールのいずれもが捕捉され、使用するグルタチオンの濃度に依存して減少することが判明した。このことから、グルタチオンによれば、体内で反応性カルボニル化合物を捕捉することによって、体内生理活性モノアミンの減少を抑制し、その結果、生理活性モノアミンの減少に関連して発症する精神・神経疾患の進行を抑制したり、またはその改善もしくは治療に有効に利用することができると考えられる。特に、グルタチオンは、カルボニルストレス環境下で生じる生理活性モノアミンの減少に基づいて発症する精神・神経疾患について、その進行を抑制したり、改善または治療するのに有効に用いることができる。
実験例1において、反応性カルボニル化合物(グリオキサール)の存在下で生じる生理活性モノアミン(セロトニンおよびドーパミン)の低下が、ビタミンB6のうちピリドキサミンおよびピリドキシンの使用により抑制できることを示す図である。 実験例2において、グルタチオンによるグリオキサールの捕捉を示す結果を示す。 実験例2において、グルタチオンによるメチルグリオキサールの捕捉を示す結果を示す。

Claims (3)

  1. ピリドキサミン、ピリドキシン、グルタチオンおよびこれらの薬学的に許容される塩からなる群から選択される少なくとも一種を有効成分とする、体内生理活性モノアミンの減少に関連して発症する精神・神経疾患の改善または治療剤。
  2. 体内生理活性モノアミンが、セロトニンまたはドーパミンである請求項1記載の精神・神経疾患の改善または治療剤。
  3. 精神・神経疾患が、鬱病、統合失調症、パニック障害、アルツハイマー病およびパーキンソン病からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項1または2に記載する精神・神経疾患の改善または治療剤。
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