JP2010118896A - 復号化装置及び光通信システムの局側装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】伝送路のビット誤り率に応じて、バイアス電圧の設定値、及び誤り訂正処理の機能を変更することによって、消費電力を下げる。
【解決手段】伝送路のビット誤り率推定値に基づき、該ビット誤り率推定値が基準値を超えないことを条件として、FEC復号回路14において、誤り訂正処理を無効にする処理を、誤り訂正処理を有効にする処理よりも優先させるとともに、光受光素子APDのバイアス電圧値を低くする設定を、光受光素子のバイアス電圧値を高くする設定よりも優先させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、光通信用受信機に搭載され、誤り訂正符号(FEC; Forward Error Correction)付きフレームを復号する場合に用いる復号化装置の省電力化に関するものである。
局側装置OLT(Optical Line Terminal:光加入者線端局装置)と、複数の宅側装置ONU(Optical Network Unit:光加入者線終端装置)との間を、光データ通信ネットワークを使って双方向通信するシステムが知られている。
特に、局側装置OLTと各宅側装置ONUとの間を、それぞれ1本の光ファイバで放射状に結ぶ(Single Star)ネットワーク構成が実用化されている。このネットワーク構成では、システム及び機器構成は簡単になるが、1つの宅側装置ONUが一本の光ファイバを占有し、宅側装置ONU数がN局あれば、局側装置OLTから直接接続される光ファイバがN本必要となり、システムの低価格化を図るのが困難である。
そこで、局側装置OLTから引かれる1本の光ファイバを、複数の宅側装置ONUで共有するPON(Passive Optical Network)光通信システムが実用化されている。PON光通信システムは、FTTH(Fiber To The Home)やFTTB(Fiber To The Building)などのFTTxに適用されてきた低価格の光加入者用アクセス方式の1つである。
PON光通信システムでは、特に外部からの電源供給を必要とせず入力された信号から受動的(Passive)に信号を分岐・多重する受動型光分岐器(光カプラ)を介して、一つの局側装置OLTと複数の宅側装置ONUが光伝送路で接続される。局側装置OLTとN局の宅側装置ONUとは、光ファイバSMF及び光スプリッタOPS(Optical Power Splitter)を介して接続された1対Nの伝送を基本としている。これにより、1つの局側装置OLTに対して、多くの宅側装置ONUを割り当てることができ、全体的な設備コストを抑えることができる。
PON光通信システムにおいて、局側装置から宅側装置への通信(下り)は高速連続信号による伝送を行う。反対に宅側装置から局側装置へは、宅側装置が複数となるためTDMバースト光信号により行っている。
また、PON光通信システムでは、局側装置OLTと宅側装置ONUとの間で伝送される光信号は、通常、誤り訂正用のパリティが含まれるFEC(Forward Error Collection)フレームによって構成されている。局側装置OLT及び宅側装置ONUは、それぞれ受信された光信号に含まれる誤り訂正用のパリティを用いて、誤り訂正符号付きフレーム単位で、当該誤り訂正符号付きフレームのデータの誤り訂正・復号を行う機能を持っている。
近年、高速信号伝送を行う光アクセス通信の分野でも、低消費電力化のニーズが高まっている。
特に局側装置では、伝送距離の異なる宅側装置からの光信号を受信しなければならないため、アバランシュフォトダイオードAPDのバイアス電圧を変えて受信感度特性を変更する方式が提案されている(例えば、下記特許文献1)。アバランシュフォトダイオードAPDバイアス電圧は一般に数十〜百数十V程度と大きな電圧が必要とされ、消費電力が発生する。
また、誤り訂正方式は、送信側にエンコーダ回路、受信側にはデコーダ回路を使用しており、特に受信装置で消費電力の占める割合が大きいことが分かっている。
特許第3778183号公報
局側装置OLTと宅側装置ONUとの間の伝送距離が短い場合や、光カプラによる分岐数が少ない場合など、受信光パワーが最小光受信感度に対して十分余裕があり、バイアス電圧を高くしなくても、また誤り訂正符号を使わなくても十分システムの要求仕様(ビット誤り率基準値10-12以下など)が満たされることがある。
伝送路でのビット誤り率がシステムの要求仕様に対して非常に低いにも関わらず、受信側で常にFECデコード処理を行うことは受信機の消費電力の無駄遣いとなる。
そこで本発明は、ビット誤り率が小さくなっているときにバイアス電圧の設定値、及びFECデコード処理の機能を変更することによって、消費電力を下げることができる復号化装置及び光通信システムの局側装置を提供することを目的とする。
本発明の復号化装置は、光通信用受信機に搭載され、受信された信号に含まれる誤り訂正符号付きフレームを誤り訂正するFECデコード部と、FECデコード部を制御するFECデコード制御部とを有し、FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値に基づき、FECデコード部に対して誤り訂正処理の有効/無効(オン/オフ)の設定切り替えと、該受信機に入力される光信号を受光する光受光素子のバイアス電圧値の設定変更とを行うものである。
この構成によれば、伝送路のビット誤り率推定値に基づき、消費電力に影響を与えるパラメータ(誤り訂正処理のオン/オフ、光受光素子のバイアス電圧の高低)を選択することができるので、復号化装置の消費電力を下げることができる。
FECデコード制御部は、FECデコード部から誤り訂正符号付きフレームに対する誤り訂正シンボルの誤り数の情報を受けて、伝送路のビット誤り率を推定するものであってもよい。この構成では、誤り訂正を実施した結果に基づいて伝送路のビット誤り率を推定することができる。
FECデコード制御部は、復号化装置の外部から、誤り訂正符号付きフレームに対する伝送路のビット誤り率推定値を取得するものであってもよい。誤り訂正を実施できない場合であっても、伝送路のビット誤り率を推定することができる。
FECデコード制御部の処理をより具体的に言えば、伝送路のビット誤り率推定値が基準値を超えないことを条件として、誤り訂正処理を無効にする処理を、誤り訂正処理を有効にする処理よりも優先させる。これにより、ビット誤り率推定値を良好に保持できることを条件にして、最小の消費電力となるように、誤り訂正処理の最適な態様を選択することができ、消費電力を減らすことができる。
FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値が基準値を超えないことを条件として、光受光素子のバイアス電圧値を低くする設定を、光受光素子のバイアス電圧値を高くする設定よりも優先させるものであってもよい。これにより、ビット誤り率推定値を良好に保持できることを条件にして、最小の消費電力となるように、光受光素子のバイアス電圧値の最適点を選択することができ、消費電力を減らすことができる。
また、本発明の光通信システムの局側装置は、受信機に入力される光信号を受光する光受光素子を用いて光・電気変換を行う光電変換部と、光受光素子のバイアス電圧値の設定を行う電圧設定部と、光電変換部により変換された電気信号に含まれる誤り訂正符号付きフレームを誤り訂正するFECデコード部と、FECデコード部を制御するFECデコード制御部とを有し、FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値に基づき、FECデコード部に対して誤り訂正処理の有効/無効の設定切り替えと、光電変換部の光受光素子のバイアス電圧値の設定変更とを行うものである。
この局側装置によれば、局側装置から宅側装置までの光ファイバの距離によって受信する光のレベルが異なり、宅側装置が近いか遠いか判らなくとも、宅側装置が近くて、受信する光のレベルが大きく、伝送路のビット誤り率が低い場合に、光電変換部の光受光素子のバイアス電圧値の設定を変更し、FECデコード部に対して誤り訂正処理の有効/無効の設定を変更することによって、省電力を図ることができる。
以上のように本発明によれば、受信側で伝送路のビット誤り率を推定し、ビット誤り率が通信システムの要求条件よりも小さくなっているときに、光受光素子のバイアス電圧値の設定を変更し、FECデコード部に対して誤り訂正処理の有効/無効の設定を変更することによって、受信機の消費電力を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、PON光通信システムの構成例を示す概略図である。
PON光通信システムは、局舎に備えられる局側装置OLTと複数の加入者に備えられる宅側装置ONUとが、光ファイバSMF及び光スプリッタOPS(Optical Power Splitter)を介して接続されている。
光スプリッタOPSは、特に外部からの電源供給を必要とせず入力された信号から受動的に信号を分岐・多重するスターカプラで構成されている。
局側装置OLT及び光スプリッタOPS、光スプリッタOPS及び宅側装置ONUに接続されている光ファイバには、それぞれ1本の光ファイバSMFからなるシングルモードファイバを用いている。つまり、1台の局側装置OLTは、1本の幹線光ファイバSMFを通して1台の光スプリッタOPSに接続されている。そして、1台の光スプリッタOPSは、M台の第2の光スプリッタOPS(Mは、この例では4の数)と光ファイバSMFで接続している。そして、第2の光スプリッタOPSは、L台(Lは、この例では8以下の数)の宅側装置ONUと、支線光ファイバSMFで接続されている。よって、1局の局側装置OLTが送受する信号は、2段の光スプリッタOPSによって、最大32台の宅側装置ONUに分配される。なお、光スプリッタOPSや宅側装置ONUの台数は例示であるにすぎない。
宅側装置ONUは、加入者宅内に設置されるパーソナルコンピュータなどの光ネットワークサービスを享受するための端末を接続するネットワークインタフェースを備えている。
本発明の実施形態の通信システムは、PON光通信システムに、10ギガビットイーサネット(10 Gigabit Ethernet)(イーサネット(Ethernet)は、登録商標である)の技術を取り込み、10Gbpsのベースバンド速度で光ファイバのアクセス区間通信を実現する10GE−PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)方式を採用している。
10GE−PON方式に従えば、局側装置OLT及び宅側装置ONUの相互の通信は、可変長なフレームを単位として行われる。
まず、上位のネットワークから局側装置OLTに入ってくる下りフレームは、局側装置OLTにおいて所定の処理が行われ、中継されるべき論理リンク(MPCPリンクという)が特定される。そして、光信号(例えば波長1490nm(下り1Gデータ信号)及び1577nm(下り10Gデータ信号)、1550nm(映像系))として光ファイバSMFに放送形態で送信される。光ファイバSMFに送信された光信号は、光スプリッタOPSで分岐され、光スプリッタOPSにつながる全宅側装置ONUに送信されるが、当該MPCPリンクを構成する特定の宅側装置ONUのみが下りフレームを取り込み、フレームを宅内ネットワークインタフェースに中継する。
一方、上り光信号(例えば波長1310nm(データ系))には、複数の宅側装置ONUからの上りフレームが含まれている。上りフレームは、それぞれの宅側装置ONUからの光信号どうしが互いに時間的に競合しないように送信される必要がある。そのために、局側装置OLTは、各宅側装置ONUに対して上り光信号を送信してもよい時間の情報を、制御フレームに載せて通知する。この情報を受け取った宅側装置ONUは、その指定された時間に指定されたパケット長の上り光信号を送信する。この上り光信号を「バースト光信号」という。バースト光信号は、各宅側装置ONUから送信され、ベースバンド信号で発光状態を変化させた、有限時間の光信号列である。したがって、各宅側装置ONU間の上り光信号の競合は回避される。
各宅側装置ONUは、ある送信可能時間とデータ送信量が与えられたとき、その条件に収まる限りフレームを連続して送信してよい。そして、局側装置OLTは、各宅側装置ONUからの一連のフレーム信号を含んだバースト光信号を受信することができる。
図2は、バースト光信号のフォーマットを示す図である。このバースト光信号は、連続したFECフレームにより構成される。FECフレームは、送りたい一定長のFEC情報にFEC用のパリティデータが付加された誤り訂正符号付きフレームによって構成されるものである。このFECフレームは、誤り訂正符号の符号化処理、復号化処理の一単位となる。
図3は、FECフレームの構造を示す図である。FECフレームは、FEC情報部と、FECパリティ部とから構成されており、FEC情報部にはスクランブルされたデータが格納され、FECパリティ部にはFEC情報部から計算した誤り訂正用のパリティデータが格納される。FEC情報部及びFECパリティ部に含まれるデータの一単位を「ブロック」という。本発明の実施形態では、データの伝送に64B/66B符号を用いているので、「66Bブロック」と言う。66Bブロックは66ビットからなり、その中の64ビットは送信データであり、2ビットは同期をとるための同期ヘッダSHとなる。
FEC情報部の同期ヘッダSHは、符号”01”若しくは”10”で構成され、FECパリティ部の同期ヘッダSHは、符号”11”若しくは”00”で構成される。これらの同期ヘッダのパターンの一致場所を探すことにより、FECフレームの同期をとる。
FEC情報部には、66Bブロックが複数個格納される。FECパリティ部は、パケットデータを格納する複数の66Bブロックから構成され、これもFEC情報部と同様、同期ヘッダSHが2ビット付加された構成になる。
図4は、64B/66B符号を使った、本発明のPON光通信システムの局側装置OLTにおける、宅側装置ONUからの光信号を受信する受信部1と、局側装置OLTから宅側装置ONUへの送信部2を図示したブロック図である。
当該受信部1は、光ファイバからWDMカップラ(波長分割多重素子)を通して入ってきた光信号(ビット誤りを含む可能性がある)を受光する受光素子であるアバランシュフォトダイオードAPD(以下「APD」という)と、インピーダンス変換を行うトランスインピーダンスアンプTIAと、APDバイアス電圧を作るAPDバイアス電圧制御回路11aとを備えた部分(以下、「光電(O/E)変換部11」という)と、ポストアンプ12と、CDR(クロックデータリカバリ)回路13と、FEC復号回路14と、デスクランブラ15と、66B/64B変換回路16と、アイドル挿入部17と、上位層回路18とを備えている。
さらに受信部1は、トランスインピーダンスアンプTIAの出力点から光レベル検出を行う光レベル検出部19と、上位層回路18から受信信号のタイミング情報を受けてAPDバイアス電圧の設定を行う電圧設定部20とを備えている。
この受信部1における動作を説明すると、宅側装置ONUから送られてきたバースト光信号はWDMカップラを通過し、光電変換部11において、APD及びトランスインピーダンスアンプTIAにより電気信号に変換される。変換された電気信号は、ポストアンプ12で信号増幅され、CDR回路13に送られる。
CDR回路13では、上りフレームからクロックを抽出し、FECフレームを再生するとともに該FECフレームを構成する信号の波形整形を行う。
FEC復号回路14では、FECフレームのFEC情報部とパリティ部の同期ヘッダSHを検出してFECフレームの同期をとる処理を行う。同期をとった後は、FECフレームごとに、FECパリティを用いて受信データの誤り訂正処理を行う。誤り訂正処理の内容は、誤り位置(複数のシンボルどの位置に誤りがあるか)、大きさ(訂正値)の計算と、誤ったシンボルの訂正処理である。誤り訂正されたデータ信号は、デスクランブラ15で、スクランブルされたデータが元のデータに戻される。その後、66B/64B変換部16で、64B/66Bのデコード処理が行われ、2ビットの同期ヘッダSHが取り除かれ、アイドル挿入部17でアイドル信号が挿入され、上位層回路18を経由し、イーサネットフレームとして、当該局側装置OLTのさらに上位のSNI(アプリケーションサーバ−網インタフェース)へと渡される。
一方、光レベル検出部19は、トランスインピーダンスアンプTIAの出力信号に対してピーク検出を行い、その光レベルを検出する。電圧設定部20は、上位層回路18から受信信号のタイミング情報を受けて、該タイミングにおいてAPDバイアス電圧の設定を行う。APDバイアス電圧は、後述する手順(図8)に従って最適なAPDバイアス電圧値(図7)に設定される。
局側装置OLTの光送信部2は、上位レイヤー(MAC層)の下りデータ信号を取り込む送信側上位層回路21と、送信側上位層回路21によって取得された下りデータフレームからアイドル部分を削除するアイドル削除部22と、アイドル削除部22からデータを受け、データ信号に含まれる64ビットのデータブロックを66ビットのデータブロックに変換する64B/66B変換部23とを備える。
64B/66B変換部12は、64ビット単位のデータごとに、2ビットの同期ヘッダSHを付けて66ビットに変換し(前述したとおり、これをブロックという)、スクランブラ24に送る。スクランブラ24は、64ビットのデータの部分に対してスクランブルを掛ける。そしてこのスクランブラ24から、スクランブルされた64ビットのデータと2ビットの同期ヘッダSHとがFEC符号化回路25に送られる。これらの64ビットのデータと同期ヘッダSHとで、FEC情報部(図3)を構成する。FEC符号化回路25はFECパリティを計算し、FEC情報部にFECパリティ部(図3)を付加して、FECフレームを生成し、電気・光(E/O)変換部26へ送る。電気・光変換部26では、下りデータ信号を、LDドライバを通して、発光素子であるレーザダイオードLDによって光信号に変換し、下り光ファイバを通して全宅側装置ONUに向けて伝送する。
図5は、光電変換部11におけるAPDの光受信信号波形(a)と、APDバイアス電圧制御回路11aのAPDバイアス電圧の例(b)と、バイアス電圧制御後のAPDの出力信号(c)とを示すグラフである。
局側装置OLTが受信する光信号の強度は、宅側装置ONUから局側装置OLTまでの光ファイバの伝送距離と、宅側装置ONUからの光信号が局側装置OLTに到達するまでに通過する光ファイバ接続部と光分岐器(スプリッタ)のロスによって異なる。したがって、全ての宅側装置ONUが同一の光強度レベルでデータパルスを送信しても、局側装置OLTに到達する光強度が個々に大きく異なる。このため光信号の有無”0,1”を判定する判定しきい値を変化させなければならない。
そこで、局側装置OLTの光電変換部11は、受信した光強度レベルが異なる光信号を取り扱うために、APDに印加するバイアス電圧を設定する。そして、このバイアス電圧によってAPDの電流増倍率を切り替えて受信信号の強度をほぼ同じレベルに保っている。従って、図5(c)に示すように、判定しきい値を一定にして、光信号の有無”0,1”を判定することができる。
図6は、FEC復号回路14の詳細な構成を示すブロック図である。FEC復号回路14は、CDR回路13からシリアルな連続信号を1つ1つのFECフレームごとに切り分けるスイッチ回路31と、互いに並列に接続され、FECフレームを誤り訂正する複数のFECデコード部32とを有する。スイッチ回路31の接点数はFECデコード部32の数と合致している。例えばFECデコード部32が8個用意されているなら、スイッチ回路31の接点数も“8”である。これにより、シリアルな状態でつながって供給されるFECフレームを、1個ずつFECデコード部32に供給し、並列処理が行われる。複数のFECデコード部32で並列処理を行うことで、1つのFECデコード部32の誤り訂正の処理能力が1.25Gbpsであれば、8個のFECデコード部32で10Gbpsの誤り訂正処理を実現することができる。
FEC復号回路14はさらに、ビット誤り率推定部33と、FECデコード制御部34とを有する。
ビット誤り率推定部33は、各FECデコード部32から、FECフレームに対する誤り訂正シンボルの誤り数の情報(各FECデコード部32は、前述した誤り訂正処理を実施することでFECフレーム内のシンボルエラー数の計算が可能である。)を受けて、伝送路のビット誤り率を推定する。そしてこのビット誤り率推定値を、FECデコード制御部34に提供する。
なお、全てのFECデコード部32の誤り訂正処理を無効とする場合、FECデコード部32から伝送路のビット誤り率の情報を得ることはできない。そこでこの場合FEC復号部14は外部からビット誤り率推定値を取得しなければならない。
そこで、例えば66B/64B変換部16で得られるブロック誤り数、又は上位層回路18で得られるイーサネットパケットのFCSエラーの個数のデータを取得し、ビット誤り率推定値を推定する。
FECデコード制御部34は、ビット誤り率推定部33による伝送路のビット誤り率推定結果又は外部から取得したビット誤り率推定値に基づき、以下に説明する手順(図8)にしたがって、各FECデコード部32に対して、誤り訂正処理の有効/無効(オン/オフ)の設定切り替え信号を出力する。
FECデコード部32の誤り訂正処理をオフにするには、具体的には、これらのFECデコード部32のクロック端子に供給されるクロックパルス信号の供給を停止するか、又はこれらの回路のリセット端子にリセット信号を供給して電源をオフするとよい。このように誤り訂正処理を無効にすることにより、FECデコード部の機能を停止して消費電力を下げることができる。
各FECデコード部32は、誤り訂正処理のオン/オフの設定切り替え信号を受けると、もしその信号が「オン」の指示であれば、誤り訂正処理を行い、その信号が「オフ」の指示であれば、誤り訂正処理を行わず、一定の遅延時間保持したFECフレームをFECデコード部32から出力する。この場合、所定時間保持された受信データがそのままデスクランブラ15へ転送されることになる。このように、所定時間保持されたFECフレームをFECデコード部32から出力するので、各FECフレームの配列・順序・遅延は保持され、遅延変動に弱いMPCP(Multi-Point Control Protocol)などのリンク状態を保持することができる。
ところで、局側装置OLTが受信する光信号波形、光信号強度、S/Nは、相手方の局の発光素子の特性や、光ファイバSMFの長さなどの光伝送路の特性によって異なる。そこで局側装置OLTでは、受信側でアバランシェ・フォトダイオードAPDのバイアス電圧を調整することにより、光信号強度の相違に対応する方式が提案されている。また、この光ファイバの伝送路上で、光の減衰やノイズの印加により、電気信号にビット誤りが発生することがあるので、光伝送路の特性の悪い状態で受信した光信号に誤り訂正を行っている。
ところが、バイアス電圧が高いほど、アバランシェ・フォトダイオードAPDの増幅率は高くなり、光電(O/E)変換部の消費電力が多くなる。またFEC復号回路14で誤り訂正処理を行えば、消費電力が多くなる。
消費電力を下げるためには、光伝送路の条件の良い状態で受信した光信号に対しては、バイアス電圧を下げ、及び/又はFEC復号回路14での誤り訂正処理をオフにすることが好ましい。
そこで、本発明では、受信側にて測定したビット誤り率BER(ビットエラーレート)と装置全体の消費電力との関係に応じて、FEC回路のオン/オフとAPDバイアス電圧値の高/低の設定変更を行い、BERを確保しながら、できる限り消費電力が小さくなるようにFEC回路とAPDバイアス電圧を設定する。
図7は、本発明の実施形態における、消費電力とAPDバイアス電圧とFEC誤り訂正の関係を示す。4つの条件s(s=1〜4)を設定している。条件1は、誤り訂正処理をオフにし、バイアス電圧を低くする。条件2では、誤り訂正処理をオフにし、バイアス電圧を高くする。条件3では、誤り訂正処理をオンにし、バイアス電圧を低くする。条件4では、誤り訂正処理をオンにし、バイアス電圧を高くする。条件1から条件4に行くに従って、消費電力は高くなる。
以下、このFECデコード制御部34が行う、受信側にて測定したBER(ビットエラーレート)に応じて、特定の宅側装置ONUに対して、条件1から条件4のいずれを設定するかを決める処理の流れを、フローチャート(図8)を用いて説明する。
FECデコード制御部34は、FECデコード部32で測定されたBERを読み込むか、あるいはFECデコード部32が「オフ」になっている場合は、外部から推定された伝送路のビット誤り率推定値を取得する(ステップS1)。そして、伝送路のビット誤り率BERの評価を行う(ステップS2)。
BERが基準値(例えば10-12とする)以下である場合、回線状態は良好であるとして、ステップS3以下の処理に進む。
ステップS3では、現在の設定条件(s値という)を読み込む。s値が1の場合は、バイアス電圧が「低」、誤り訂正なしという最も不利な条件で受信してもBERが基準値以下となったので、条件をそのまま保存して(ステップS18)、このフローを抜ける。
ステップS4でs値が1でない(2以上の)場合、s値を1つ下げて受信する(ステップS5,S6)。この1つ低いs値のもとで、FECデコード部32で測定されたBERを読み込むか、あるいはFECデコード部32が「オフ」になっている場合は、外部から推定されたBERを取得する(ステップS7)。
依然としてs値が基準値以下の場合は、ステップS4に戻り、s値を1つ下げてBERの評価を行う。このようにしてs値が基準値を超えるまでs値の下降を繰り返す。このように、s値を下げていくことにより、できるだけ小さなs値を見つける。すなわち、FEC復号回路14において、誤り訂正処理をオフにする処理を、誤り訂正処理をオンにする処理よりも優先させるとともに、光受光素子APDのバイアス電圧値を低くする設定を、光受光素子のバイアス電圧値を高くする設定よりも優先させる。
s値が基準値を超えたならば、その1つ上のs値が、BERが基準値以下となる場合の最小値となり(ステップS9)、このs値に設定し(ステップS10)、s値を保存する(ステップS18)。
以上の手順により、BERが基準値以下であるという条件で、可能な限り省電力効果の高い(s値の高い)省電力モードが選択できる。
ステップS2で、伝送路のビット誤り推定値BERが基準値よりも高い(エラーが多い)場合には、現在のs値を読み込む(ステップS11)。s値が4の場合は、バイアス電圧が「高」、誤り訂正ありという最も有利な条件で受信してもBERが基準値を超えており、これ以上の条件を設定できないので、条件をそのまま保存して(ステップS18)、このフローを抜ける。
ステップS12でs値が4でない(3以下の)場合、s値を1つ上げて受信する(ステップS13,S14)。この1つ上のs値のもとで、FECデコード部32で測定されたBERを読み込むか、あるいはFECデコード部32が「オフ」になっている場合は、外部から推定されたBERを取得する(ステップS15)。
依然としてs値が基準値を超える場合は、ステップS12に戻り、s値を1つ上げてBERの評価を行う。このようにしてs値が基準値以下になるまでs値の上昇を繰り返す。
s値が基準値以下になったならば、そのときのs値が、BERが基準値以下となる場合の最小値となり(ステップS16)、このs値に設定し(ステップS17)、s値を保存する(ステップS18)。このようにできるだけs値の小さい条件を採用する。すなわち、FEC復号回路14において、誤り訂正処理をオフにする処理を、誤り訂正処理をオンにする処理よりも優先させるとともに、光受光素子APDのバイアス電圧値を低くする設定を、光受光素子のバイアス電圧値を高くする設定よりも優先させる。
なお、バイアス電圧値の設定値としては、高低の2とおりとは限らず、3つあるいはそれ以上の整数を設定してもよい。例えば、バイアス電圧値の設定値が高中低の3つある場合、誤り訂正処理の有無と合わせて、合計6とおりの条件を設定できる。この場合、図7の区分は例えば、s=1(FECオフ・バイアス電圧低)、s=2(FECオフ・バイアス電圧中)、s=3(FECオフ・バイアス電圧高)、s=4(FECオン・バイアス電圧低)、s=5(FECオン・バイアス電圧中)、s=6(FECオン・バイアス電圧高)となる。そして図8のフローチャートのステップS12を「s=6?」と読み替えれば、図8のフローチャートを適用することができる。
以上の手順により、BERが基準値以下であるという条件で、可能な限り省電力効果の高い(s値の高い)省電力モードが選択できる。
以上のように、すべてのFECデコード部32の誤り訂正処理を有効にすると消費電力が大きくなるので、ビット誤り率確認処理(ステップS1,S2)を、各宅側装置ONUごとに一定時間間隔で繰り返し、伝送路のビット誤り率がシステム要求条件よりも良好と判断した場合には、誤り訂正処理及び/又はバイアス電圧設定値を変更することで、局側装置OLTの消費電力を低減させることができる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
局側装置OLTと複数の宅側装置ONUとの間を、光カプラを介して光ファイバで接続したPON光通信システムの構成例を示す概略図である。 宅側装置ONUから局側装置OLTへ伝送される光信号のフレーム構成図である。 1つのFECフレームの内部構造を示す図である。 局側装置OLTの内部構成を示すブロック図であり、宅側装置ONUからの光信号を受信する受信部1と、局側装置OLTから宅側装置ONUへの送信部2とを図示している。 局側装置OLTにおけるAPDの光受信信号波形とAPDバイアス電圧制御回路の追従性の動作を示す図である。(a)は光受信信号の例を示す。(b)はAPDバイアス電圧制御の例を示す。(c)はAPDの出力信号を示す。 FEC復号回路14の詳細な構成を示すブロック図である。 消費電力とAPDバイアス電圧とFEC回路の関係を示すテーブルである。 FEC復号回路14の消費電力低減処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 受信部
11 光電変換部
11a APDバイアス電圧制御回路
12 ポストアンプ
13 CDR(クロックデータリカバリ)回路
14 FEC復号回路
15 デスクランブラ
16 66B/64B変換回路
17 アイドル挿入部
18 上位層回路
19 光レベル検出部
20 電圧設定部
31 スイッチ回路
32 FECデコード部
33 ビット誤り率推定部
34 FECデコード制御部

Claims (6)

  1. 光通信用受信機に搭載される復号化装置であって、
    受信された信号に含まれる誤り訂正符号付きフレームを誤り訂正するFEC(Forward Error Correction)デコード部と、
    前記FECデコード部を制御するFECデコード制御部とを有し、
    前記FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値に基づき、前記FECデコード部に対して誤り訂正処理の有効/無効の設定切り替えと、該受信機に入力される光信号を受光する光受光素子のバイアス電圧値の設定変更とを行うものであることを特徴とする復号化装置。
  2. 前記FECデコード制御部は、前記FECデコード部から前記誤り訂正符号付きフレームに対する誤り訂正シンボルの誤り数の情報を受けて、伝送路のビット誤り率を推定する請求項1記載の復号化装置。
  3. 前記FECデコード制御部は、前記復号化装置の外部から、誤り訂正符号付きフレームに対する伝送路のビット誤り率推定値を取得する請求項1記載の復号化装置。
  4. 前記FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値が基準値を超えないことを条件として、前記誤り訂正処理を無効にする処理を、前記誤り訂正処理を有効にする処理よりも優先させるものである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の復号化装置。
  5. 前記FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値が基準値を超えないことを条件として、前記光受光素子のバイアス電圧値を低くする設定を、光受光素子のバイアス電圧値を高くする設定よりも優先させるものである、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の復号化装置。
  6. 局側装置から宅側装置までの距離が宅側装置によって異なり得るPON(Passive Optical Network)光通信システムに用いる局側装置であって、
    前記受信機に入力される光信号を受光する光受光素子を用いて光・電気変換を行う光電変換部と、
    前記光受光素子のバイアス電圧値の設定を行う電圧設定部と、
    前記光電変換部により変換された電気信号に含まれる誤り訂正符号付きフレームを誤り訂正するFECデコード部と、
    前記FECデコード部を制御するFECデコード制御部とを有し、
    前記FECデコード制御部は、伝送路のビット誤り率推定値に基づき、前記FECデコード部に対して誤り訂正処理の有効/無効の設定切り替えと、前記光電変換部の光受光素子のバイアス電圧値の設定変更とを行うものであることを特徴とする局側装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017038256A (ja) * 2015-08-11 2017-02-16 日本電信電話株式会社 局側光終端装置

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