JP2010116579A - 蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法ならびに有機エレクトロルミネッセンス装置 - Google Patents

蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法ならびに有機エレクトロルミネッセンス装置 Download PDF

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Abstract

【課題】有機EL装置の有機発光層をマスク蒸着法で形成する際に、蒸着マスクに含まれるパターン形成層の厚さが厚い場合、蒸着マスクの影となる領域の蒸着層厚が薄くなり、均一な発光が得られなくなる。パターン形成層を薄くすると、パターン形成層の製造工程に含まれるパターン形成層の剥離工程で受ける応力により、蒸着マスクが破壊されてしまうという課題がある。
【解決手段】基板の表面側にDLCを用いたエッチングマスク層402を形成して後、スパッタ法とフォトリソグラフ・エッチングを用いてめっき用の下地層404を形成し、めっき法を用いてNiとCoの合金を含むパターン形成層405を形成する。この製造工程を用いることでパターン形成層の製造工程中に、パターン形成層の剥離工程を行う必要がなくなるため、数μm程度の厚さを有するパターン形成層405を形成することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法ならびに有機エレクトロルミネッセンス装置に関する。
有機エレクトロルミネッセンス装置(以下有機EL装置と記載する)の画素電極や共通電極、発光層等は、たとえば、真空蒸着装置を用いた蒸着法によって形成される。真空蒸着装置は真空チャンバの下側に、形成すべき層の材料が貯留された蒸着源が配置され、真空チャンバの上側に蒸着マスクと被蒸着基板とが密接して配置された構造となっている。そして、蒸着源から蒸発した材料粒子が蒸着マスクに形成された開口孔を通過して被成層基板に蒸着する。
有機EL装置の形成等、微細なパターンを要する構造を形成するための蒸着マスクを構成する物質としては、加工の容易さや、強度的に優れていることから、ステンレス等の金属材料が主として用いられる。
蒸着マスクとしては、特許文献1に示されるように、パターン形成層の一部を厚くした放熱領域を配置し、蒸着源からの輻射熱や蒸着粒子から受ける熱を、この放熱領域で放熱させることでパターン形成層での温度上昇を抑え、熱膨張による蒸着マスクの撓み発生を抑える技術が知られている。
また、特許文献2に示されるように、傾斜側壁を有するマスター原版を用い、電気めっき(電鋳法)を用いて断面形状が傾斜を有するパターン形成層を製造した後、マスター原版を剥がし、補強用の矩形枠に貼り付け、蒸着マスクを形成する方法が知られている。
特開2005−146338号公報 特開2006−216289号公報
特許文献1の技術を用いた場合、パターン形成層に印加された熱エネルギーは、パターン形成層を伝導し、放熱領域に伝えられる。当該パターン形成層の厚みが薄くなると、熱抵抗が上昇し、十分な放熱を行わせることが困難となる。そのため、パターン形成層の厚みは15μm程度が下限となる。
また、特許文献2の技術を用いた場合、マスター原版からパターン形成層を剥がす工程が必要となるが、この際にパターン形成層は応力を受けることとなる。この応力によるパターン形成層の歪を抑えるには、やはりパターン形成層の厚みは15μm程度が下限となる。
パターン形成層の層厚が厚い場合には、パターン形成層の影となる領域で蒸着粒子の付着が阻害される。より具体的には、パターン形成層の層厚をT、蒸着粒子の入射角をθとし、パターン形成層のパターンがパターン形成層の面方向に対し垂直形状の断面を有する場合、蒸着粒子の付着が阻害される領域Lは次式で表せる。
L=Ttanθ
即ち、被蒸着基板上へのパターン形成における材料効率は、蒸着マスクの層厚に依存する。パターン形成層が厚くなると、パターン形成層の影となる領域での蒸着層の厚さが減少する。この場合、層厚にむらが発生するため、不良品が発生する確率が高くなる。
また、層厚分布を抑えるには、θを小さくする方法もあるが、この場合、蒸着源と被蒸着基板との距離を離す必要があり、被蒸着基板以外のところにも蒸着材料が飛散するため、蒸着材料の利用効率が低下する。利用効率の低下に伴い同一層厚を有する層を形成する場合に、蒸着源の消耗量が多くなる。そのため、蒸着源を頻繁に交換することが必要となり、真空蒸着装置の稼働率が低下してしまう。さらに、単価の高い有機EL装置用の蒸着源を用いる場合、価格の上昇を招くという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり以下の形態又は適用例として実現することが可能である。ここで、「蒸着」とは粒子状の物質を、被蒸着基板に導き、層を形成する手段を示すものと定義し、スパッタ法やイオンプレーティング法、イオンビーム蒸着法等を含むものとする。また、「上」とは、基板の第1面側から見て、基板から離れていく方向と定義する。
[適用例1]本適用例にかかる、被蒸着基板の一部の領域に層形成を行うための蒸着マスクであって、層形成を行う領域が開口されたパターン形成層と、前記パターン形成層よりも層厚が厚く前記パターン形成層を支持する補強層と、前記パターン形成層と前記補強層との間に挟まれ、かつ、前記パターン形成層と前記補強層にかかる応力を緩和する応力緩和層と、を備えることを特徴とする。
これによれば、パターン形成層と補強層との間に生じる応力を、応力緩和層の変形により吸収することが可能となる。そのため、パターン形成層と補強層との間に応力が印加された場合(成層工程中でのパターン形成層の温度上昇による伸び等)、応力緩和層が変形することにより応力を緩和することが可能となる。即ち、パターン形成層の破損発生を抑えられる、信頼性の高い蒸着マスクを提供することが可能となる。
[適用例2]上記適用例にかかる蒸着マスクであって、前記パターン形成層は強磁性体で構成されることを特徴とする。
上記した適用例によれば、パターン形成層と被蒸着基板との間を磁気結合により密接させることができる。被蒸着基板への蒸着工程で被蒸着基板とパターン形成層の間を密接させ隙間を作らないようにすることでパターン形成層の開口部のみに層を形成でき、パターン形成層の開口パターンと揃えられたパターンを被蒸着基板上に形成することが可能となる。
[適用例3]本適用例にかかる、被蒸着基板の一部の領域に層形成を行うための蒸着マスクであって、層形成を選択的に行う領域が開口されたパターン形成層と、前記パターン形成層よりも層厚が厚く前記パターン形成層を支持する補強層と、前記パターン形成層と前記補強層との間に挟まれ、かつ、前記パターン形成層と前記補強層にかかる応力を滑りにより緩和する滑り層と、を備えることを特徴とする。
これによれば、パターン形成層と補強層との間に滑り層が配置されている。そのため、パターン形成層と補強層との間に応力が印加された場合(成層工程中でのパターン形成層の温度上昇による伸び等)、滑りを発生させて応力を緩和することが可能となるため蒸着マスクの破損が抑制でき、信頼性の高い蒸着マスクを提供することが可能となる。
[適用例4]上記適用例にかかる蒸着マスクであって、前記パターン形成層および前記補強層は強磁性体を含み、前記パターン形成層と前記補強層の少なくとも片方が磁化されていることを特徴とする。
上記した適用例によれば、パターン形成層と補強層の少なくとも片方が磁化されている。そのため、パターン形成層と補強層とを磁気的に保持することが可能となる従って、パターン形成層に応力が加えられた場合に、パターン形成層の面方向に対してパターン形成層を滑らすことで応力を緩和することが可能となるため蒸着マスクの破損が抑制でき、信頼性の高い蒸着マスクを提供することが可能となる。
[適用例5]上記適用例にかかる蒸着マスクであって、前記パターン形成層と前記滑り層との間の一部を密着固定させる領域と、一部を摺動可能とする領域を含み、および/または、前記補強層と前記滑り層の一部を密着固定させる領域と、一部に摺動可能な領域を含むことを特徴とする。
上記した適用例によれば、パターン形成層と滑り層の一部が密着固定し、かつ補強層と滑り層の一部が密着固定している。そのため、パターン形成層と、滑り層と、補強層とは一体構造として保たれる。そして、滑り層の摩擦係数はパターン形成層と補強層との間の摩擦係数よりも小さいものを用いている。そのため、パターン形成層と補強層との間に応力が印加された場合(成層工程中でのパターン形成層の温度上昇による伸び等)、摺動可能な領域により、滑りを発生させて応力を緩和することが可能となるため蒸着マスクの破損が抑制でき、信頼性の高い蒸着マスクを提供することが可能となる。
[適用例6]上記適用例にかかる蒸着マスクであって、前記滑り層がダイヤモンドライクカーボン(DLC)であることを特徴とする。
上記した適用例によれば、DLCは鉄、あるいはニッケル同士の乾燥摩擦係数の1/4程度であり、滑り性が高い。そのため、応力緩和を効果的に行うことが可能となる。加えてDLCは、ビッカース硬さ(Hv)で4000程度の値を有しており、でダイヤモンド(Hvで8000程度)に次ぐ硬度を有しており、高い信頼性を有する蒸着マスクを提供することが可能となる。
[適用例7]上記適用例にかかる蒸着マスクであって、前記パターン形成層の厚さが0.5μm以上10μm以下であることを特徴とする。
上記した適用例によれば、パターン形成層の厚さが0.5μm以上であれば実用的な機械的耐久性を得ることが可能となる。また、10μm以下であれば、パターン形成層の影となる領域を抑えることが可能となる。
[適用例8]上記適用例にかかる蒸着マスクであって、前記パターン形成層の厚さが1μm以上3μm以下であることを特徴とする。
上記した適用例によれば、パターン形成層の厚さが1μm以上であれば、パターン分離部と被蒸着基板とを磁気的に密接させることが可能となる。また、3μm以下であれば、蒸着源と被蒸着基板との距離を近づけ、被蒸着基板外に飛散する蒸着物質の量を抑えることが可能となり、蒸着源として用いられる蒸着物質の消費量を抑えることが可能となる。
[適用例9]本適用例にかかる、被蒸着基板の一部の領域を覆い、前記被蒸着基板表面に選択的に層を形成すべく製造された蒸着マスクの製造方法であって、(1)基板の第1面および前記第1面の裏側に位置する第2面に第1保護層を形成する工程と、(2)前記基板の前記第2面に設けられた前記第1保護層を、補強層部分を残してエッチング除去する工程と、(3)前記基板の前記第1面にパターン形成層を形成する工程と、(4)前記第1面に前記パターン形成層の少なくとも一部を覆う、第2保護層を形成する工程と、(5)前記第1保護層をマスクとして、前記基板を前記補強層部分を残してエッチング除去する工程と、(6)前記補強層部分と前記マスクとの間に位置する前記第1保護層を残して、前記第1保護層と前記第2保護層をエッチング除去する工程と、を含むことを特徴とする。
これによれば、パターン形成層の一部を除去する工程において、離型工程を用いることなく、エッチング除去工程のみで蒸着マスクを形成することができるため、離型処理に伴う応力を掛けることなく蒸着マスクを得ることができる。そのため、蒸着マスクのパターン形成層分の厚みを0.5μm〜10μm程度に薄くすることが可能となり、蒸着マスクを用いて成層工程を行う場合に、パターン形成層分の影となり層形成が薄くなる現象を抑制し、均一性に優れた層形成を得ることを可能とする蒸着マスクの製造方法を提供することが可能となる。
[適用例10]上記適用例にかかる蒸着マスクの製造方法であって、前記第1保護層および前記第2保護層はダイヤモンドライクカーボン(DLC)であることを特徴とする。
上記した適用例によれば、DLCはエッチング除去する工程で用いられる腐蝕性溶媒に対して侵されないため、蒸着マスクの寸法精度を高く保つことが可能となる。また、DLCは炭素を材料として形成されているため、酸素プラズマ処理等で容易に除去することができる。そのため、蒸着マスクを製造する工程中に受ける蒸着マスクへの損傷を抑えられるため、信頼性が高い蒸着マスクの製造方法を提供することが可能となる。
[適用例11]上記適用例にかかる蒸着マスクの製造方法であって、前記(3)の工程に代えて、(3a)前記基板の前記第1面に導電性物質を備えた下地層を形成する工程と、(3b)導電性強磁性体を前記下地層にめっきすることで形成した、前記導電性強磁性体を含むマスクを形成する工程、を用いることを特徴とする。
上記した適用例によれば、めっきによりマスクが形成される。めっきを用いてマスクを形成することで、蒸着法やスパッタ法と比較して、密着性の高い層を形成することが可能となる。ここで、めっきの例としては電解めっきや無電解めっきを例として挙げることができる。
[適用例12]上記適用例にかかる蒸着マスクの製造方法であって、前記(3)の工程に代えて、(3e)前記基板の前記第1面に強磁性体層を形成する工程と、(3f)前記強磁性体層をフォトリソグラフ法によりエッチングする工程、を用いることを特徴とする。
上記した適用例によれば、強磁性体層をフォトリソグラフ法によりエッチングして、パターン形成層を形成するため、強磁性体層の製造に対して、電解めっき、無電解めっき等、緻密な層を形成し得る製造方法を用いることが可能となる。
[適用例13]本適用例にかかる、被蒸着基板上に形成される有機エレクトロルミネッセンス装置であって、有機機能層は上記記載の蒸着マスクを用いて製造され、かつ前記有機機能層の端部が、前記被蒸着基板の面方向で見た平面視にて、幅が1μm以上5μm以下のテーパー形状を有することを特徴とする。
これによれば、有機機能層の端部にはテーパーが形成されている。そのため、密着性が低い有機機能層を用いた場合でも、被蒸着基板からの有機機能層の剥がれを抑制することが可能となる。1μm以上のテーパーがあれば、有機機能層の剥がれを効果的に抑制することが可能となり、5μm以下のテーパーであれば、画素中の無効領域面積を少なく抑えることができる。そのため、安定した歩留まりと高輝度を両立させた有機エレクトロルミネッセンス装置を提供することが可能となる。
以下、本発明を具体化した各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1の実施形態:応力緩和層を含む蒸着マスクの構成)
以下、第1の実施形態として、応力緩和層を含む蒸着マスクの構成について図面を用いて説明する。図1(a)は、第1の実施形態を説明するための蒸着マスクの構成を示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)のA−A’断面図である。蒸着マスク100は、下地層105、パターン形成層101、補強層102、応力緩和層103を備えている。
下地層105は、パターン形成層101と補強層102との間に配置され、パターン形成層101と補強層102との間の密着性を高めるべく備えられており、たとえばCu/Cr合金を用いて構成されている。また、下地層105は、めっき法を用いてパターン形成層101を形成する場合にはめっき用電極としても用いることが可能である。
ここで、下地層105は必須な構成ではなく、特にパターン形成層101、補強層102との間の密着性が高い場合や、蒸着マスク100を製造する工程で不要な場合等では省略可能である。
パターン形成層101は硬度が高く、強磁性を持つ金属を用いていることが好適であり、インバー(Fe−36at.%Ni)や、42アロイ(Fe−42at.%Ni)、SUS430(Fe−18at.%Cr)、NiCo合金、NiFe合金、Ni、Fe、Co等の単体金属を用いて構成される。この場合、被蒸着基板とパターン形成層101との間を、磁気結合により密接することが可能となる。そのため、パターン形成層101と被蒸着基板との間に生じた空隙により、マスクすべき領域中への蒸着材料の回り込みを抑えることが可能となる。ここで、パターン形成層101に強磁性を有する金属を用いることは必須ではない。たとえば補強層102とパターン形成層101との間に張力を与え、弛みを抑えるように構成しても良い。
パターン形成層101の厚さとしては、0.5μm〜10μm程度の層厚を有していることが好ましい。0.5μm以上の層厚があれば、機械的応力による破損が抑制されるため、好適である。そして10μm以下の層厚に抑えることで、パターン形成層101の影となる領域を狭く抑え、パターン形成層101に構成されたパターンを高い転写性をもって被蒸着基板に転写することが可能となる。そして、1μm〜3μm程度の厚みを有することがさらに好適である。1μm以上の厚さであれば、磁気結合力が十分に強くなり、パターン形成層101を被蒸着基板に対して強固に密接させることができる。また、3μm以下の厚さであれば、被蒸着基板に構成されるパターン形成層101の影となる領域をさらに少なく抑えることが可能となる。
補強層102は、たとえばインバーや、42アロイ、SUS430、シリコン、ガラス等を用いることができる。補強層102は、補強層102の周辺に位置するパターン形成層101のパターンが粗い領域に設けることが好適で、たとえばパターン形成層101の周縁部に形成することができる。補強層102の厚さは、パターン形成層101のパターンレイアウトにも依存するが、たとえば0.5mm〜1mm程度の厚さに形成することが好適であり、この程度の厚さに制御することで十分な強度を有する蒸着マスク100を提供することを可能としている。
応力緩和層103は、たとえばポリエチレン樹脂や、ポリイミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂や塩化ビニリデン樹脂等の樹脂を用いることが好適である。応力緩和層103は、0.2μm〜100μm程度の層厚を有してなり、パターン形成層101と補強層102との間に応力がかかった場合、応力緩和層103が変形することで応力を緩和することで蒸着マスク100の破損を防ぐ機能を有している。この構造を用いる場合に、たとえばポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)等、密着性が低い物質を用いる場合には、表面処理を行い応力緩和層103とパターン形成層101との間、および応力緩和層103と補強層102との間で高い密着性を保てるよう加工することで、応力緩和層103として用いることが可能となる。応力を緩和する応力緩和層103を備えることで、パターン形成層101に加わる応力が緩和され、信頼性に優れた蒸着マスク100を提供することが可能となる。
(第2の実施形態:磁気による固定方法を用いた、滑り層を含む蒸着マスクの構成)
以下、第2の実施形態として、滑り層を含む蒸着マスクの構成について説明する。図2(a)は、第2の実施形態を説明するための蒸着マスクの構成を示す斜視図であり、図2(b)は図2(a)のA−A’断面図である。蒸着マスク100は、パターン形成層101、補強層102、滑り層104、を備えている。
パターン形成層101は、磁性を持つ金属を用いた、例えばインバー(Fe−36at.%Ni)、42アロイ(Fe−42at.%Ni)、SUS430(Fe−18at.%Cr)、NiCo合金、NiFe合金、Ni、Fe、Co等の単体金属を用いて構成される。この場合、被蒸着基板とパターン形成層101との間を、磁気結合により密接することが可能となる。そのため、パターン形成層101と被蒸着基板との間に生じた空隙により、マスクすべき領域中への蒸着材料の回り込みを抑えることが可能となる。
パターン形成層101の厚さとしては、0.5μm〜10μm程度の層厚を有していることが好ましい。0.5μm以上の層厚があれば、機械的応力による破損が抑制されるため、好適である。そして10μm以下の層厚に抑えることで、パターン形成層101の影となる領域を狭く抑え、パターン形成層101に構成されたパターンを高い転写性をもって被蒸着基板に転写することが可能となる。そして、1μm〜3μm程度の厚みを有することがさらに好適である。1μm以上の厚さであれば、磁気結合力が十分に強くなり、パターン形成層101を被蒸着基板に対して強固に密接させることができる。また、3μm以下の厚さであれば、被蒸着基板に構成されるパターン形成層101の影となる領域を少なく抑えることが可能となる。
補強層102は磁性を有する物質により構成され、たとえばインバーや、42アロイ、SUS430等を用いることができる。補強層102は、補強層102の周辺に位置するパターン形成層101のパターンが粗い領域に設けることが好適で、たとえばパターン形成層101の周縁部に形成することができる。補強層102の厚さは、パターン形成層101のパターンレイアウトにも依存するが、たとえば0.5mm〜1mm程度の厚さに形成することが好適であり、十分な強度を有する蒸着マスク100を提供することを可能としている。
滑り層104は、たとえばDLC(ダイヤモンドライクカーボン)、テトラフルオロエチレン、雲母等を用いることが好適である。滑り層104は、0.2μm〜100μm程度の層厚を有してなり、パターン形成層101と補強層102との間に応力がかかった場合、滑り層104で滑らせることで応力を緩和し、蒸着マスク100の破損を防ぐ機能を有している。また、滑り層104の構成部材として、樹脂を用いても良く、たとえばポリエチレン樹脂や、ポリイミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂や塩化ビニリデン樹脂等の樹脂を用いても良い。固定手段としては、磁気的に結合することでパターン形成層101と補強層102とを固定させることが好適である。このように固定させることで、パターン形成層101と補強層102との間に印加された応力を、滑り層104で滑らせることで緩和させることが可能となり、信頼性に優れた蒸着マスク100を提供することが可能となる。また、滑り層104は、パターン形成層101または補強層102のいずれか片方と固定されていても良く、この場合においても他の側と滑り層104との間で滑りを発生し、応力を緩和することが可能となる。また、滑り層104とパターン形成層101との間に緩衝層を配置しても良い。
(第3の実施形態:領域の一部により固定される滑り層を含む蒸着マスクの構成)
以下、第3の実施形態として、滑り層を含む蒸着マスクの構成について図面を用いて説明する。図3(a)は、第3の実施形態を説明するための蒸着マスクの構成を示す斜視図であり、図3(b)は図3(a)のA−A’断面図である。蒸着マスク100は、パターン形成層101、補強層102、滑り層104、を備えている。
パターン形成層101は、磁性体を持つ金属を備えていることが好適であり、インバー(Fe−36at.%Ni)や42アロイ(Fe−42at.%Ni)や、SUS430(Fe−18at.%Cr)や、NiCo合金や、NiFe合金や、Ni、Fe、Co等の単体金属を用いて構成される。この場合、被蒸着基板とパターン形成層101との間を、磁気結合により密接することが可能となる。そのため、パターン形成層101と被蒸着基板との間に生じた空隙により、マスクすべき領域中への蒸着材料の回り込みを抑えることが可能となる。
パターン形成層101の厚さとしては、0.5μm〜10μm程度の層厚を有していることが好ましい。0.5μm以上の層厚があれば、機械的応力による破損が抑制されるため、好適である。そして10μm以下の層厚に抑えることで、パターン形成層101の影となる領域を狭く抑え、パターン形成層101に構成されたパターンを高い転写性をもって被蒸着基板に転写することが可能となる。そして、1μm〜3μm程度の厚みを有することがさらに好適である。1μm以上の厚さであれば、磁気結合力が十分に強くなり、パターン形成層101を被蒸着基板に対して強固に密接させることができる。また、3μm以下の厚さであれば、被蒸着基板に構成されるパターン形成層101の影となる領域を少なく抑えることが可能となる。ここで、パターン形成層101に磁性体を持つ金属を用いることは必須ではない。たとえば補強層102とパターン形成層101との間に張力を与え、弛みを抑えるように構成しても良い。
補強層102は、たとえばインバーや、42アロイ、SUS430、シリコン、ガラス等を用いることができる。補強層102は、補強層102の周辺に位置するパターン形成層101のパターンが粗い領域に設けることが好適で、たとえばパターン形成層101の周縁部に形成することができる。補強層102の厚さは、パターン形成層101のパターンレイアウトにも依存するが、たとえば0.5mm〜1mm程度の厚さに形成することが好適であり、十分な強度を有する蒸着マスク100を提供することを可能としている。
滑り層104は、たとえばDLC、PTFE等を用いることが好適である。滑り層104は、0.2μm〜100μm程度の層厚を有してなり、パターン形成層101と補強層102との間に応力がかかった場合、滑り層104で滑らせることで応力を緩和し、蒸着マスク100の破損を防ぐ機能を有している。また、滑り層104の構成部材として、樹脂を用いても良く、たとえばポリエチレン樹脂や、ポリイミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂や塩化ビニリデン樹脂等の樹脂を用いても良い。
パターン形成層101、滑り層104、および補強層102の固定手段としては、たとえば滑り層104としてDLC層を用いる場合には、CrやSi層を中間層として挟み、密着性を高めることで、パターン形成層101と滑り層104との間、および補強層102と滑り層104との間での密着性を高めることで固定することが可能である。また、滑り層104としてPTFE層を用いる場合には、PTFE層を形成する前に補強層102をプラズマ処理することで、PTFE層と補強層102との間の密着性を確保することが可能となる。また、続けてPTFE層にプラズマ処理した後、パターン形成層101を形成することで、PTFE層とパターン形成層101とを固定することが可能となる。なお、上記した製造方法は実施可能要件を示すべく一例を示したものであり、上記した製造方法に限定するものではない。
ここで、パターン形成層101と補強層102との間に応力が発生した場合には、滑り層104が応力の緩和を実現しうる摺動可能領域内で滑りを起こす。そして、応力が緩和された領域では、パターン形成層101、補強層102、滑り層104がそれぞれ固定されているため、応力を緩和させ、かつ滑り層104、および補強層102が固定された蒸着マスク100を提供することが可能となる。
(第4の実施形態:蒸着マスクの製造方法)
以下、第4の実施形態として蒸着マスクの製造方法について図面を用いて説明する。図4(a)〜(g)は、第4の実施形態を説明するための蒸着マスクを製造する工程を示す工程断面図である。
まず、工程1として、図4(a)に示すように、インバー材等を用いた0.5mm程度の厚さを有する基板401を覆うように、プラズマCVD法(化学気相堆積法)を用いて形成される300nm程度の厚みを有するDLC等を用い、エッチングマスク層(第1保護層)402を形成する。ここで、DLCに代えて他の材料を用いても良く、たとえばポリエチレン樹脂や、ポリイミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂や塩化ビニリデン樹脂等の樹脂を用いても良い。
次に、工程2として、図4(b)に示すように、基板401の裏面(第2面)側に、補強層407(図4(g)参照)となる領域を残すべく、裏面パターン403を形成する。
次に、工程3aとして、図4(c)に示すように、基板401の表面(第1面)側に、パターン形成層405(図4(d)参照)を形成すべく、下地層404を形成する。下地層404は、たとえばCuとCrの合金をスパッタ法を用いて堆積した後、フォトリソグラフ・エッチング工程を用いて形成する。
次に、工程3bとして、図4(d)に示すように、電気めっき法を用いて、強磁性を有するNiとCoの合金を0.5μm〜10μm程度の層厚で形成し、パターン形成層405を形成する。パターン形成層405の層厚としては、より好ましくは1μm〜3μm程度の層厚にすることが好ましく、蒸着マスク400(図4(g)参照)を磁場により被蒸着基板と密接して配置することが可能となる。蒸着マスク400と被蒸着基板とを密接させることで、マスクすべき領域中への蒸着材料の侵入を抑えることが可能となる。電気めっき法を用いる場合、スルファミン酸Niを450g/L、スルファミン酸Coを45g/L、塩化Niを5g/L、ほう酸30g/Lで溶かし、スルファミン酸を用いてpH4.0に調整した溶液を用いて、陽極としてNi板を用い、電流密度1.0A/dm2、成膜レート0.5μm/分で形成する条件を用いることが好適である。ここで、電気めっき法を用いる条件としては、上記した条件を変更して行っても良く、たとえば別の成分を添加する等の変更を行っても良い。また、上記した電気めっき法に代えて、無電解めっき等を用いても良い。なお、パターン形成層405に強磁性体を用いることは必須ではなく、たとえば真鍮等の材質を用いても良い。この場合には、たとえばパターン形成層405に張力を与え、弛みを抑えるように構成しても良い。
次に、工程4として、図4(e)に示すように、基板401の表面側にDLC等を用いた保護層(第2保護層)406を形成する。保護層406は後述する基板401のエッチング液からパターン形成層405を保護する機能を有している。なお、本実施形態に示すように、保護層406とエッチングマスク層402とに同じ材質を用いることは必須ではなく、互いに異なった材質を用いても差し支えない。
次に、工程5として、図4(f)に示すように、基板401をウェットエッチングする。エッチング液としては、塩化第二鉄水溶液等を用いることが好適である。ここで、基板401にインバー材以外の材質を用いた場合には、基板401の材質に合わせたエッチング液を用いることが好適である。このウェットエッチングにより、基板401を加工し、補強層407を形成する。
次に、工程6として、図4(g)に示すように、基板401の両面を酸素プラズマ処理することで、DLCを用いた裏面パターン403と保護層406を除去することで蒸着マスク400が形成される。ここで、裏面パターン403と保護層406にDLC以外のものを用いた場合には、各材質に合わせた除去工程を行うことで、裏面パターン403と保護層406を除去すれば良い。
この製造工程を用いる場合、パターン形成層405に応力がかかる工程は用いられていない。従って、パターン形成層405を薄膜化しても製造工程中に破損することは無く、サブμm、あるいは数μm程度でパターン形成層405を形成することが可能となる。そのため被蒸着基板に形成されるパターン形成層405による影を狭い面積に抑えられるため、微細化に適した蒸着マスク400を形成する技術を提供することが可能となる。
(第4の実施形態の変形例)
以下、第4の実施形態の変形例について説明する。第4の実施形態での工程3aと工程3bに代えて、以下に示す工程に切り替えても良い。図5(a),(b)は、本変形例を説明するための工程断面図である。
まず、工程1,2を行う。続けて工程3aに代えて、図5(a)に示すようにスパッタ法や蒸着法、CVD法等を用いてパターン形成層前駆体405aを形成する。上記した製造方法を用いることで、電気めっき法や無電解めっき法と比べ、より多様な膜を形成することが可能となり、後述するパターン形成層405の材質の選択肢を増やすことが可能となる。
次に、工程3bに代えて、図5(b)に示すように、パターン形成層前駆体405aにフォトリソグラフ・エッチング工程を用いることで、パターン形成層405を形成する。続けて工程4〜6を行うことで蒸着マスク400を形成することができる。
この製造工程を用いた場合でも、パターン形成層405に応力がかかる工程は用いられていない。従って、パターン形成層405を薄膜化しても製造工程中に破損することは無く、サブμm、あるいは数μm程度の厚さを有するパターン形成層405を形成することが可能となる。そのため被蒸着基板に形成されるパターン形成層405による影を狭い面積に抑えられるため、微細化に適した蒸着マスク400を形成する技術を提供することが可能となる。
(第5の実施形態:有機EL装置)
以下、第5の実施形態として有機EL装置について図面を用いて説明する。図6(a)〜(d)は、有機EL装置を製造する製造工程を説明するための工程断面図である。なお、本実施形態の特徴は、有機発光層を含む有機機能層の製造工程にあるため、他の部分についての説明は簡単に紹介する程度に留める。
まず、図6(a)に示すように、基板本体510上に位置する半導体層509上に形成された、制御用のTFT(薄膜トランジスタ)502等を形成した有機EL装置基板501に層間絶縁層503を形成し、後述する陽極505と電気的に接続させるためのコンタクトホール504を形成する。
次に、図6(b)に示すように、陽極505を形成する。陽極505は前述したコンタクトホール504によりTFT502と接続され、TFT502により電位が制御される。
次に、図6(c)に示すように、有機発光層を含む有機機能層506を形成する。有機機能層506は、RGB各色に対応すべく蒸着マスク507により塗り分けられる。図6(c)はたとえば赤を発光させる領域となる。有機機能層506は蒸着マスク507のエッジ近傍では薄いテーパー状の構造を有しており、たとえば領域Bの長さは25μm程度の長さを有している。領域Bの長さは、画素面積に依存するため、上述した25μmという数値は大幅に変わる場合がある。テーパー状領域Aの長さは、1μm以上5μm以下の長さに形成されることが好ましく、1μm以上の長さを有することで有機機能層506の剥がれを抑制することが可能となり、5μm以下の長さに抑えることで、画素中の無効領域を削減することが可能となる。なお、陽極505、共通陰極508の極性は、有機機能層506の構成により逆極性の電位、構成材料の入れ替えが行われる場合がある。
次に、図6(d)に示すように共通陰極508を形成することで有機EL装置500の基本部分が構成される。なお、図6(d)までの工程を終えた後、酸素バリア層等を形成しても良く、必要に応じさらに成層工程を加えても良い。
以上述べたように、テーパー状領域Aの長さを制御することで、有機機能層506の剥がれを抑制し、画素中の無効領域を削減することが可能となる。典型的な寸法として、蒸着マスク507の厚さを1μm、蒸着源との角度θを60°とすると、テーパー領域の寸法は1.73μmとなる。このように、蒸着マスク507の厚みを薄く制御することで、高い蒸着効率を持って蒸着工程を行うことが可能となる。つまり、廃棄物の発生を抑え、さらに、高価な有機EL装置の蒸着源の消耗を抑えることが可能となる。そのため、上記したように有機機能層506の剥がれを抑制し、かつ有機EL装置の蒸着源の消耗を抑えることで信頼性に優れた有機EL装置を低価格で提供することが可能となる。
(a)は、第1の実施形態を説明するための蒸着マスクの構成を示す斜視図、(b)は(a)のA−A’断面図。 (a)は、第2の実施形態を説明するための蒸着マスクの構成を示す斜視図、(b)は(a)のA−A’断面図。 (a)は、第3の実施形態を説明するための蒸着マスクの構成を示す斜視図、(b)は(a)のA−A’断面図。 (a)〜(g)は、第4の実施形態を説明するための蒸着マスクを製造する工程を示す工程断面図。 (a),(b)は、第4の実施形態の変形例を説明するための工程断面図。 (a)〜(d)は、有機EL装置を製造する製造工程を説明するための工程断面図。
符号の説明
100…蒸着マスク、101…パターン形成層、102…補強層、103…応力緩和層、104…滑り層、105…下地層、400…蒸着マスク、401…基板、402…エッチングマスク層、403…裏面パターン、404…下地層、405…パターン形成層、405a…パターン形成層前駆体、406…保護層、407…補強層、500…有機EL装置、501…有機EL装置基板、502…TFT、503…層間絶縁層、504…コンタクトホール、505…陽極、506…有機機能層、507…蒸着マスク、508…共通陰極、509…半導体層、510…基板本体。

Claims (13)

  1. 被蒸着基板の一部の領域に層形成を行うための蒸着マスクであって、
    層形成を行う領域が開口されたパターン形成層と、
    前記パターン形成層よりも層厚が厚く前記パターン形成層を支持する補強層と、
    前記パターン形成層と前記補強層との間に挟まれ、かつ、前記パターン形成層と前記補強層にかかる応力を緩和する応力緩和層と、
    を備えることを特徴とする蒸着マスク。
  2. 請求項1に記載の蒸着マスクであって、前記パターン形成層は強磁性体で構成されることを特徴とする蒸着マスク。
  3. 被蒸着基板の一部の領域に層形成を行うための蒸着マスクであって、
    層形成を選択的に行う領域が開口されたパターン形成層と、
    前記パターン形成層よりも層厚が厚く前記パターン形成層を支持する補強層と、
    前記パターン形成層と前記補強層との間に挟まれ、かつ、前記パターン形成層と前記補強層にかかる応力を滑りにより緩和する滑り層と、
    を備えることを特徴とする蒸着マスク。
  4. 請求項3に記載の蒸着マスクであって、
    前記パターン形成層および前記補強層は強磁性体を含み、前記パターン形成層と前記補強層の少なくとも片方が磁化されていることを特徴とする蒸着マスク。
  5. 請求項3に記載の蒸着マスクであって、
    前記パターン形成層と前記滑り層との間の一部を密着固定させる領域と、一部を摺動可能とする領域を含み、および/または、前記補強層と前記滑り層の一部を密着固定させる領域と、一部に摺動可能な領域を含むことを特徴とする蒸着マスク。
  6. 請求項3〜5のいずれか一項に記載の蒸着マスクであって、前記滑り層がダイヤモンドライクカーボン(DLC)であることを特徴とする蒸着マスク。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の蒸着マスクであって、前記パターン形成層の厚さが0.5μm以上10μm以下であることを特徴とする蒸着マスク。
  8. 請求項7に記載の蒸着マスクであって、前記パターン形成層の厚さが1μm以上3μm以下であることを特徴とする蒸着マスク。
  9. 被蒸着基板の一部の領域を覆い、前記被蒸着基板表面に選択的に層を形成すべく製造された蒸着マスクの製造方法であって、
    (1)基板の第1面および前記第1面の裏側に位置する第2面に第1保護層を形成する工程と、
    (2)前記基板の前記第2面に設けられた前記第1保護層を、補強層部分を残してエッチング除去する工程と、
    (3)前記基板の前記第1面にパターン形成層を形成する工程と、
    (4)前記第1面に前記パターン形成層の少なくとも一部を覆う、第2保護層を形成する工程と、
    (5)前記第1保護層をマスクとして、前記基板を前記補強層部分を残してエッチング除去する工程と、
    (6)前記補強層部分と前記マスクとの間に位置する前記第1保護層を残して、前記第1保護層と前記第2保護層をエッチング除去する工程と、
    を含むことを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  10. 請求項9に記載の蒸着マスクの製造方法であって、前記第1保護層および前記第2保護層はダイヤモンドライクカーボン(DLC)であることを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  11. 請求項9に記載の蒸着マスクの製造方法であって、前記(3)の工程に代えて、
    (3a)前記基板の前記第1面に導電性物質を備えた下地層を形成する工程と、
    (3b)導電性強磁性体を前記下地層にめっきすることで形成した、前記導電性強磁性体を含むマスクを形成する工程、を用いることを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  12. 請求項9に記載の蒸着マスクの製造方法であって、前記(3)の工程に代えて、
    (3e)前記基板の前記第1面に強磁性体層を形成する工程と、
    (3f)前記強磁性体層をフォトリソグラフ法によりエッチングする工程、を用いることを特徴とする蒸着マスクの製造方法。
  13. 被蒸着基板上に形成される有機エレクトロルミネッセンス装置であって、
    有機機能層は請求項1〜6のいずれか一項に記載の蒸着マスクを用いて製造され、かつ前記有機機能層の端部が、前記被蒸着基板の面方向で見た平面視にて、幅が1μm以上5μm以下のテーパー形状を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス装置。
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