(1) 遊技球を遊技領域(遊技領域7)に打込んで遊技を行なうことが可能であり、当該遊技領域に設けられた始動領域(第1始動入賞口13、第2始動入賞口14)を遊技球が通過したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する複数の変動表示領域(「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9R)を有する変動表示手段(演出表示装置9)を含む演出装置(演出表示装置9、可動部材84等)を備え、該変動表示手段に特定表示結果(大当り表示結果)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御し、予め定められた特別状態発生条件が成立(確変大当り種別に決定)したときに前記特定遊技状態とは異なる遊技者に有利な特別状態を付与する特別遊技状態(確変状態)に制御する遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な第1の状態(開状態)と該第1の状態に比べて遊技球が通過しにくいまたは通過しない第2の状態(閉状態)とに変化可能であり、前記特定遊技状態に制御されたときに当該第1の状態に制御される可変入賞装置(特別可変入賞球装置20)と、
前記特定遊技状態に制御するか否か、および、前記特別遊技状態に制御するか否かを、前記識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図28のS62,S73)と、
該事前決定手段による決定に基づいて、前記複数の変動表示領域において前記識別情報が前記特定表示結果の一部を構成しているが少なくとも一部の変動表示領域が変動表示中であるリーチ状態とするリーチ演出を行なうリーチ変動表示パターンを含む複数種類の変動表示パターンの中から1つの変動表示パターンを選択する変動表示パターン選択手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560、図29のS101〜S105)と、
該変動表示パターン選択手段が選択した変動表示パターンに基づいて、前記変動表示手段における前記識別情報の変動表示の制御を含む前記演出装置の制御を行なう演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図39のS801〜S803)と、
前記特定遊技状態として、前記可変入賞装置を所定期間第1状態に変化させることを所定回数(15回)行なうことにより終了し、前記特定遊技状態終了後、通常遊技状態または前記特別遊技状態に制御される第1遊技状態(15Rの通常大当り、15Rの確変大当り)に制御する第1遊技状態制御手段(図24のS305〜S307、図28のS71,S74、図30のS138、図34のS161)と、
前記特定遊技状態として、前記可変入賞装置を前記所定期間よりも短い期間および前記所定回数よりも少ない回数(2回)の少なくともいずれかで前記第1状態に変化させることにより終了し、前記特定遊技状態終了後、前記特別遊技状態に制御される第2遊技状態(突確大当り)に制御する第2遊技状態制御手段(図24のS305〜S307、図28のS71,S74、図30のS138、図34のS161)とを含み、
前記事前決定手段は、前記特定遊技状態に制御すると決定するときに、前記第1遊技状態、または、前記第2遊技状態とするか否かを決定し(図28のS73)、
前記リーチ変動表示パターンにおいて、リーチ演出を実行して前記特定表示結果とならない状態で一旦停止した後に、実行中の変動表示が継続するか否かを報知する発展可否演出(図12の煽り演出および発展演出)を前記演出装置により行なう発展演出実行手段(演出制御用マイクロコンピュータ100、図39のS801,S802、図45のS845)をさらに含み、
該発展演出実行手段により実行される前記発展可否演出は、該発展可否演出後に予め定められた通常のリーチ演出(ノーマルリーチ)と比べて前記第1遊技状態となるときに実行される割合が高い特別なリーチ演出(スーパーリーチA,B)に発展することを報知する第1の発展演出(スーパーリーチA,Bの発展演出)と、前記発展可否演出後に前記第2遊技状態に移行することを報知する第2の発展演出(突確移行演出)とを含む。
このような構成によれば、リーチ変動表示パターンにおいて、リーチ演出を実行して特定表示結果とならない状態で一旦停止した後に、実行中の変動表示が継続するか否かを報知する発展可否演出が行なわれる。発展可否演出としては、該発展可否演出後に予め定められた通常のリーチ演出と比べて第1遊技状態となるときに実行される割合が高い特別なリーチ演出に発展することを報知する第1の発展演出を行なうことが可能であるので、特定表示結果とならない状態で一旦停止した後特別なリーチ演出への発展を煽ることにより、遊技者の特定遊技状態への期待感を高めることができる。さらに、発展可否演出としては、単にリーチ演出が特別なリーチ演出に発展するか否かの演出に留まらず、発展可否演出後に第2遊技状態に移行することを報知する第2の発展演出も行なうことが可能であるので、演出に意外性が生じ、特別遊技状態への移行を煽ることにより、遊技者の特定遊技状態への期待感を高めることができる。このようにリーチ演出において遊技状態への期待感を高めることにより、リーチ演出における遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、変動表示パターンを選択するための手段が、変動表示パターン種別を決定する手段と、決定された変動表示パターン種別に属する変動表示パターンのうちから実行する変動表示パターンを決定する手段とに分けられている。これにより、変動表示パターン種別を決定する手段により決定可能な変動表示パターン種別の数と、変動表示パターンを決定する手段により決定可能な変動表示パターン数との組合せにより、多種類の変動表示パターンを設定して選択的に用いることができるようになる。また、変動表示パターン種別を決定する手段における種別決定の割合を変更するだけで、各変動表示パターン種別に属する各変動表示パターンを選択する割合を変更しなくても、変動表示パターン種別ごとの変動表示パターンの出現割合を変更することができるようになる。これにより、変動表示パターンに関し、実行可能とする変動表示パターン数の変更設定、および、変動表示パターンの出現割合の変更設定が容易になる。
(3) 前記複数種類の変動表示パターン種別は、前記変動表示手段において、前記識別情報の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦非特定表示結果となる特殊表示結果(擬似連チャンス目等の仮停止図柄)を仮停止させた後に、すべての変動表示領域において変動表示を再度実行する再変動を1回または複数回実行する再変動表示を行なう再変動表示パターン(擬似連の演出を含む変動パターン)が属する再変動表示パターン種別(特殊演出あり通常、ノーマルリーチ、スーパーリーチA,B、突確移行、特殊演出あり突確通常等の種別)を含み(図13〜図21)、
前記変動表示パターン種別決定手段は、前記事前決定手段により前記特定遊技状態に制御しない決定がされ、かつ、リーチ演出を実行しないときに、前記再変動表示パターン種別を選択可能である(図13〜図21)。
このような構成によれば、特定遊技状態に制御する決定がされたときに加えて、特定遊技状態に制御しない決定がされ、かつ、リーチ演出を実行しないときに、再変動表示パターン種別を選択可能であるので、変動表示の演出のバリエーションを豊富化することができるが、変動表示パターンを選択するための手段が、変動表示パターン種別を決定する手段と、決定された変動表示演出種別に属する変動表示パターンのうちから実行する変動表示パターンを決定する手段とに分けられていることにより、遊技機の設計段階において、変動表示の演出の設定変更時における処理負担を増大させることなく、変動表示の演出のバリエーションを豊富化することができる。
(4) 前記発展可否演出は、複数段階で発展するリーチ演出(スーパーリーチA,B)のうちの第2段階目の演出(煽り演出後のスーパーリーチA,Bの演出)が実行される以前に、前記第1遊技状態に移行することを示す移行演出(突然切替演出)を行なう発展演出(バトルリーチA,Bの突然切替演出)を含む(図16、図18等)。
このような構成によれば、発展可否演出は、複数段階で発展するリーチ演出のうちの第2段階目の演出が実行される以前に、第1遊技状態に移行することを示す移行演出を行なう発展演出を含むことにより、複数段階で発展するリーチ演出の途中の段階で第1遊技状態への移行演出が行なわれることとなるので、意外性がある演出により遊技の興趣を向上させることができる。
(5) 前記発展可否演出は、複数種類設けられ(煽り演出が第1煽り演出〜第4煽り演出の複数設けられている)、前記第1の発展演出と前記第2の発展演出との実行割合が、前記発展可否演出の種類に応じて異なる(図14〜図20において、第1煽り演出〜第4煽り演出のそれぞれで、発展演出ありの変動パターンの選択割合と、突確移行演出の変動パターンの選択割合とが異なる)。
このような構成によれば、発展可否演出が行われるときにおいて、第1の発展演出と第2の発展演出との実行割合が発展可否演出の種類に応じて異なるので、発展可否演出の種類ごとに演出の実行割合が一定ではないことに基づいて、遊技の興趣を向上させることができる。
このような構成によれば、第1の変動表示手段において表示結果が特定表示結果となるときに第2遊技状態に制御可能である。そして、特別遊技状態であるときにおいて発展可否演出が実行されない。これにより、特別遊技状態において、第2の変動表示手段における表示結果に基づいて第2遊技状態に制御される可能性がないにも関わらず無駄な発展可否演出が行なわれずに済むようにすることができ、現実性がない発展可否演出により遊技者の不快感を誘発するおそれが生じないようにすることができる。
このような構成によれば、発展可否演出が、可動部材を動作させることにより行なわれるので、変動表示の表示状態に影響を受けることなく発展可否演出を行なうことができるため、発展可否演出による演出効果を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよく、遊技球を遊技領域に打込んで遊技を行なうことが可能であり、当該遊技領域に設けられた始動領域を遊技球が通過したことに基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する複数の変動表示領域を有する変動表示手段を含む演出装置を備え、該変動表示手段に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御し、予め定められた特別状態発生条件が成立したときに前記特定遊技状態よりも遊技者に有利な特別状態を付与する特別遊技状態に制御する遊技機であれば、どのような遊技機であってもよい。
〔第1実施形態〕
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、遊技用媒体としての遊技球を遊技領域7に打込んで所定の遊技が行なわれる遊技機である。縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取付けられる機構板(図示せず)と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、後述する第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄、および、第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄のそれぞれの変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行なう演出図柄表示領域がある。演出表示装置9は、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄の変動表示を行なう変動表示装置(変動表示部)に相当する。演出図柄表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の識別情報を変動表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rがあるが、図柄表示エリア9Aの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリア9L、9C、9Rの3つの領域が離れていてもよい。第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれは、主基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
なお、本実施の形態においては、演出表示装置9は、液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、その他の画像表示式のものであってもよい。
遊技盤6における下部の左側には、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、各々が識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
なお、本実施の形態においては、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、7セグメントLEDを用いた例について説明するが、これに限らず、液晶表示装置、CRT、プラズマ表示やエレクトロルミネセンスあるいはドットマトリックス表示を利用したもの等、画像表示式のものであってもよい。また、特別図柄表示器8は、回転ドラム式の表示装置等、機械式のものであってもよい。
小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(遊技球が第1始動入賞口13に入賞したこと)または第2始動条件(遊技球が第2始動入賞口14に入賞したこと)が成立した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ560のRAM55の所定領域に記憶される。
入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことであり、当該領域を遊技球が通過したことを含む概念である。始動条件(第1始動条件,第2始動条件)は、少なくとも、遊技球が始動領域(第1始動入賞口13,第2始動入賞口14)を遊技球が通過したことに基づいて成立するものであればよい。つまり、始動条件は、第1始動入賞口13,第2始動入賞口14の構成のような通過した遊技球が始動領域内部に取込まれる構成における遊技球の当該通過に基づいて成立するものであってもよく、通過ゲートのような通過した遊技球が内部に取込まれずに遊技領域7を流下する構成における遊技球の当該通過に基づいて成立するものであってもよい。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞とのうち第2始動入賞口14への入賞を優先させ、変動表示の開始条件を成立させる。たとえば第2始動入賞口14への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の変動表示を続けて実行する。なお第1始動入賞口13への入賞を優先させ、変動表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。また、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に変動表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。また、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bとを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(変動表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の変動表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点が同じであって、変動表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として変動表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞(通過)可能な第2始動入賞口(第2始動口)14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態(第1状態)になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態は、遊技者にとって不利な状態(第2状態)であり、遊技球が第2始動入賞口14に入賞しない。したがって、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには、可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。具体的には、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行なう可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行なう可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合算保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行なう。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、それに対応した演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期して行なわれる。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、それに対応した演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期して行なわれる。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときとには、演出表示装置9において大当りを想起させるような特定表示結果としての演出図柄の組合せが停止表示される。
また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、上側には、回転動作をする星形状の可動部材84が設けられている。可動部材84は、演出表示装置9の周囲の飾り部というような遊技者に視認可能な位置に設けられ、後述する可動部材予告のような所定の演出に応じて動作する部材である。より具体的に、可動部材84は、モータ88の回転軸に取付けられ、モータ88が回転することにしたがって駆動され、回転動作をする。可動部材84は、予め定められた動作条件が成立したときに動作させられる。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、右側には、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cが設けられている。上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cは、特定演出としての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときに点滅する。ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(初回変動およびその後の再変動を含む合計の変動回数であり、擬似連変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときとはずれとなるときとを含むすべての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置9において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンスに決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
ここで、リーチ状態は、演出表示装置9の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、または、全部もしくは一部の演出図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域領域が変動表示中である状態をいう。この実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリア9L,9Rで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリア9Cで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリア9L,9Rで停止された図柄は、リーチ形成図柄、または、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置9の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、それが出現すると、通常のリーチに比べて、大当りが発生しやすいように設定されたものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。さらに、擬似連変動を実行した場合は、再変動の繰返し実行回数(擬似連変動回数)によって演出の発生割合が変化するものでもよい。たとえば、再変動の実行回数が2回まで行くと「リーチ確定」、再変動の実行回数が3回まで行くと「スーパーリーチ確定」、再変動の実行回数が4回まで行くと「大当り確定」となるようなものでもよい。
擬似連において仮停止する図柄としては、たとえば、「1」「3」「5」の奇数目、「3」「4」「5」の並び目のようにゾロ目ではないが特徴のある出目よりなる仮停止図柄が選択される。このような仮停止図柄を表示することにより、遊技者に擬似連をアピールすることができ、仮停止する際、および、または、再変動する際に擬似連をアピールすることができる。
また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。可動部材78は、擬似連の演出が実行されるときに動作する。なお、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの近傍には、各LEDの取付部分を振動させる振動モータ(図示せず)が設けられている。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、ソレノイド21によって開閉される開閉板を用いた特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は、開閉板によって開閉される大入賞口が設けられている。特別可変入賞球装置20は、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときとにそれぞれ生起する特定遊技状態としての大当り遊技状態において、開閉板が遊技者にとって有利な開状態(第1の状態)に制御され、大当り遊技状態以外の状態において開閉板が遊技者にとって不利な閉状態(第2の状態)に制御される。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞に基づいて予め決められている所定数の景品遊技球(賞球)の払出を行なうための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10での変動表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とが高められる。また、確変状態ではないが特別図柄の変動時間が短縮される時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)にする制御を行なうようにしてもよく、そのような場合に、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とが高められるようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられている。遊技盤6の遊技領域7の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26が設けられている。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3の上面における手前側の中央位置といった、パチンコ遊技機1の遊技機用枠における所定位置には、押下操作等により遊技者が操作可能な操作ボタン130が設置されている。なお、操作ボタン130は、押下操作が可能なものに限定されず、たとえば回転型セレクタのような回転操作が可能なものであってもよいし、タッチパネルのように接触操作や押圧操作が可能なものであってもよいし、レバー型スイッチのような傾動操作が可能なものであってもよい。また、操作ボタン130に代えて、たとえば赤外線センサやCCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の操作行為を検出できるセンサを用いてもよい。すなわち、操作ボタン130は、遊技者による所定の操作行為を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるものであればよい。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の変動表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行なうことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての(後述する演出制御用マイクロコンピュータ100)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を変動表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの表示制御と、演出図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御とを行なう。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、操作ボタン130からの操作検出信号が入力され、その信号に応じて、後述する予告演出等の各種演出を行なう。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤6に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける特別図柄の変動表示は、変動表示が行なわれるごとに設定された変動表示時間が経過したときに停止する。大当りにすることに決定されている場合には、特定の特別図柄(たとえば、「1」、「3」、または、「7」というような大当り図柄)が停止表示される。そのときには、演出表示装置9において、特定の演出図柄の組合せ(「左」,「中」,「右」の演出図柄として、後述する突確大当りを除く大当りの種別については、たとえば、「7,7,7」というようなゾロ目となる大当り図柄の組合せ、また、突確大当りの種別については、たとえば、「1,2,3」というようなチャンス目となる突確大当り図柄の組合せ)が停止表示される。また、はずれにすることに決定されている場合には、大当り図柄以外の特別図柄(たとえば、「−」というはずれ図柄)が停止表示される。そのときには、演出表示装置9において、大当りの演出図柄の組合せ以外の演出図柄の組合せが停止表示される。
変動表示の停止時の第1,第2特別図柄(停止図柄)が特定表示結果としての大当り図柄(大当り表示結果ともいう)であると、大当りとなり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行する。大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置20が、所定の開放終了条件が成立するまで開放する。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値に達するまで繰返される。このように特別可変入賞球装置20の開放が繰返し継続される制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置20が開放されている状態がラウンドと呼ばれる。継続権が発生する開放回数の上限値は、大当りの種類により異なり、たとえば15ラウンドまたは2ラウンドのような所定回数に設定されている。
この実施の形態の場合は、大当りの種類として、第15ラウンドを最終ラウンドとして第15ラウンドとなるまで継続権が成立する15ラウンド大当り(以下、15R大当りという場合がある)と、第2ラウンドを最終ラウンドとして第2ラウンドとなるまで継続権が成立する2ラウンド大当り(以下、2R大当りという場合がある)とが設けられている。これにより、15R大当りの場合は、特別可変入賞球装置20が必ず15回開放される制御が行なわれ、2R大当りの場合は、特別可変入賞球装置20が必ず2回開放される制御が行なわれることとなる。ただし、15R大当りのときの開放終了条件は、開放してから29秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。また、2R大当りのときの開放終了条件は、開放してから0.5秒間(所定時間)経過するまで、または、10個(所定個数)の遊技球が入賞するまでという2つの条件のうちいずれかが成立したときに成立する。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bでの変動表示の停止時における第1特別図柄または第2特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうち予め定められた特別な大当り図柄としての確変図柄(たとえば、「7」)である場合には、大当り遊技状態に制御されることに加え、大当り遊技状態終了後に、遊技者にとって有利な特別遊技状態として、大当り遊技状態後に大当りになる確率が、大当り遊技状態と異なる通常状態である通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)よりも高くなる確率変動状態(以下、確変状態と呼ぶ)という遊技者にとって有利な状態になる。15R大当りのうち、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるものは、確変大当りと呼ばれる。以下、確変状態は、高確率状態(高確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。また、非確変状態(確変状態以外の状態)は、低確率状態(低確状態と略称で呼ぶ場合もある)ともいう。確変状態は、たとえば、次に変動表示結果として大当り図柄が導出表示されるまで継続する。また、大当り遊技状態に制御されたり、確変状態に制御されたりするような遊技者にとって有利な状態にされることは、遊技価値を付与するとも呼ばれる。遊技価値とは、たとえば、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、所定の入賞が発生しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、遊技者にとって有利な大当り遊技状態になるための確率を向上させたりする(確変状態にする)ことや、遊技媒体の払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
なお、特別遊技状態は、次のような遊技状態であってもよい。a第1,第2特別図柄の変動時間短縮制御(変動開始から表示結果の導出表示までの時間が変動時間短縮制御状態以外の通常状態での当該時間よりも短縮される制御)が行なわれる状態、b普通図柄の変動時間短縮制御が行なわれる状態、c普通図柄の当りの発生確率を向上させる制御が行なわれる状態、d普通図柄が当りとなったときに可変入賞球装置15が開放される回数を増加させる開放回数増加制御が行なわれる状態、e可変入賞球装置15の1回の開放時間を延長させる開放時間延長制御。特別遊技状態としては、確変状態および前記a〜前記eのうちのいずれかの単独制御、または、確変状態および前記a〜eのうちから2つ〜5つの状態が適宜組合わされた制御でもよい。つまり、前述したような制御を実行する対象となる特別遊技状態としては、予め定められた特別遊技状態発生条件が成立したときに特定遊技状態に加えて遊技者に有利な特別状態を付与する特別遊技状態であれば、どのような特別遊技状態であってもよい。
15R大当りのうち、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bでの変動表示の停止時における第1特別図柄または第2特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうち予め定められた通常図柄(たとえば、「3」)である場合には、大当り遊技状態後に大当りになる確率が、確変状態とならない。このような15R大当りの大当り遊技状態の終了後に確変状態とならないものは、通常大当りと呼ばれる。以下の説明においては、大当りの種類を特定せずに単に「大当り」と示すときは、これら複数種類の大当りを代表して示す場合である。
また、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bでの変動表示の停止時における第1特別図柄または第2特別図柄の表示結果が、大当り図柄のうち予め定められた突確図柄(たとえば、「1」)である場合には、大当り遊技状態後に大当りになる確率が確変状態となる2R大当りとなる。このように、大当り遊技状態の終了後に確変状態となるものは、突確大当りと呼ばれる。突確大当りの大当り遊技状態では、大入賞口は2回開放状態になるが、開放時間は極めて短い(たとえば、0.5秒)。よって、遊技者は、大当りが発生したことを感じずに、あたかも、突然に遊技状態が確変状態になったかのように感じる。したがって、このような2R大当りが、突確大当りと呼ばれるのである。
また、15ラウンドの大当りの遊技状態および突確大当りの遊技状態が終了した後には、所定期間に亘り、遊技状態が時短状態に制御される。時短状態では、通常状態(確変状態や時短状態ではない状態)に比べて普通図柄の変動表示における普通図柄の変動時間が短縮される。
時短状態とは、通常遊技状態(後述する低確低ベース状態)に比べて、普通図柄表示器10の変動表示時間(変動開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御状態をいう。言い換えると、時短状態は、通常遊技状態(低確低ベース状態)に比べて、可変入賞球装置15に遊技球が進入する可能性を高めた、遊技者にとって始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行なわれることを指す。さらに、時短状態中には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、開放回数が増加させられる。また、時短状態においては、普通図柄表示器10の変動表示時間を短縮する制御に、普通図柄が当り図柄になる確率が高められる制御、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御のうちのいずれか1つまたは複数を組合せた制御を、付加して行なうようにしてもよく、これらの制御を行なわないようにしてもよい。また、このような、普通図柄が当り図柄になる確率が高められる制御、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御、および、特別図柄の変動表示時間を短縮する制御は、普通図柄表示器10の変動表示時間を短縮する制御に代えて、単独で実行するようにしてもよい。
なお、時短状態としては、普通図柄表示器10の変動表示時間を短縮する時間状態の代わりに、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9での図柄(特別図柄および演出図柄)の変動表示時間を通常遊技状態よりも短縮する制御を行なうようにしてもよい。そのようにすれば、第1特別図柄または第2特特別図柄の変動表示時間が短縮されるので、保留記憶数が早期に消化され、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれの上限(たとえば「4」)を超えて発生した始動入賞が無効になってしまう状態を減少でき、短期間に頻繁に表示結果を導出表示して早期に大当り表示結果を導出表示しやすくなるので、時間効率的な観点で変動表示の表示結果が大当り図柄の表示結果となりやすくなり、遊技者にとって有利な遊技状態となる。また、時短状態としては、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9での図柄(特別図柄および演出図柄)の変動表示時間を短縮する制御を行なうときには、普通図柄表示器10の変動表示時間を短縮する制御、普通図柄が当り図柄になる確率が高められる制御、可変入賞球装置15の開放時間を長くする制御、および、可変入賞球装置15の開放回数を増加させる制御のうちのいずれか1つまたは複数を組合せた制御を、付加して行なうようにしてもよく、これらの制御を行なわないようにしてもよい。
また、入賞に応じた遊技球の払出しの面から考えると、15ラウンドの大当り遊技状態が終了した後の時短状態は、非時短状態と比べて、普通図柄の変動表示時間が短縮され、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、当り時における可変入賞球装置15の開放時間が長くされ、当り時における可変入賞球装置15の1度の開放回数が多くされることに基づいて、通常遊技状態と比べて可変入賞球装置15が開放状態となりやすい。したがって、時短状態では、第2始動入賞口14への入賞(始動入賞が有効である場合と無効である場合との両方を含む)が生じやすくなるため、遊技領域7へ打込んだ遊技球数(打込球数)に対して、入賞に応じた賞球として払出される遊技球数(払出球数)の割合が、通常遊技状態と比べて多くなる。一般的に、発射球数に対する入賞による払出球数の割合は、「ベース」と呼ばれる。たとえば、100球の打込球数に対して40球の払出球数があったときには、ベースは40(%)となる。この実施の形態の場合では、たとえば通常遊技状態のような非時短状態よりもベースが高い時短状態を高ベース状態と呼び、逆に、そのような高ベース状態と比べてベースが低い通常遊技状態のような非時短状態を低ベース状態と呼ぶ。
時短状態に制御される所定期間は、たとえば、所定回数(たとえば、100回)の特別図柄の変動表示が実行されること、および、変動表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、大当り状態が終了した後に、時短状態にせずに通常状態になるようにしてもよい。
なお、15R大当りは、特別可変入賞球装置20を所定期間(29秒間)開状態に変化させることを所定回数(15回)行なうことにより終了し、大当り遊技状態終了後、通常遊技状態または確変状態に制御される第1遊技状態として定義した場合、突確大当りは、次のように定義される。
第2遊技状態としての突確大当りは、特別可変入賞球装置20を所定期間(29秒間)よりも短い期間(0.5秒間)および所定回数(15回)よりも少ない回数(2回)の少なくともいずれかで開状態に変化させることにより終了し、大当り遊技状態終了後、確変状態に制御されるものであればよい。つまり、第2遊技状態は、第1遊技状態に対して、特別可変入賞球装置20の1回の開放時間が短いことと、特別可変入賞球装置20の合計開放回数とが少ないこととの少なくともいずれかで、特別可変入賞球装置20が開状態に制御されるものであればよい。
突確大当りは、大当り遊技状態が、特別可変入賞球装置20の開放動作を0.5秒間という短期間の開放を2回という少ない回数行なうものであり、遊技者にとっては大当りとなったことが認識しにくい。
確変状態ではなく、かつ、時短状態ではない状態は、低確率状態かつ低ベース状態であり、低確低ベース状態と呼ばれる。確変大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態になることにより、高確率状態、かつ、高ベース状態となる大当りである。このような、高確率状態かつ高ベース状態となった状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。通常大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態にならず、かつ、時短状態になる大当りである。このような、低確率状態かつ高ベース状態となった状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。突確大当りは、大当り遊技状態の終了後に確変状態になり、かつ、時短状態にならない大当りである。このような、高確率状態かつ低ベース状態となった状態は、高確低ベース状態と呼ばれる。確変大当りおよび通常大当りのような15R大当りとなったときには、前述したように、大当り遊技状態の終了後に所定回数(100回)の変動表示が行なわれるまで、時短状態となることに基づいて高ベース状態となる。
確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とのどちらの状態であるかは、確変状態においてセットされるフラグである確変フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。また、時短状態(高ベース状態)と非時短状態(低ベース状態)とのどちらの状態であるかは、時短状態においてセットされるフラグである時短フラグがセットされているか否かに基づいて判断される。
演出表示装置9において変動表示される演出図柄は、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の装飾効果を高めるために、第1特別図柄および第2特別図柄のそれぞれの変動表示と所定の関係を有して変動表示される装飾的な意味合いがある図柄である。このような図柄についての所定の関係には、たとえば、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bでの第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示が開始されたときに演出図柄の変動表示が開始する関係、および、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の終了時に第1特別図柄または第2特別図柄の表示結果が導出表示されるときに演出図柄の表示結果が導出表示されて演出図柄の変動表示が終了する関係等が含まれる。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにより予め定められた大当り図柄が表示結果として導出表示されるときには、演出表示装置9により、左,中,右図柄がゾロ目(15R大当りのとき)、または、ゾロ目以外の図柄の組合せにより構成されたチャンス目(突確大当りのとき)となる大当り図柄の組合せが表示結果として導出表示される。ここで、チャンス目は、前述したゾロ目以外の図柄の組合せにより構成される図柄の組合せであり、遊技者にチャンスをもたらす表示結果として予め定められている。このような特別図柄による大当り図柄の表示結果および演出図柄による大当り図柄の組合せの表示結果は、大当り表示結果という。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bと演出表示装置9とは変動表示結果が前述したような対応関係になるため、以下の説明においては、これらをまとめて変動表示部と呼ぶ場合がある。
また、演出表示装置9については、大当りを発生させる契機となる変動表示において、大当りとなることを報知する予告演出である大当り予告が行なわれる場合がある。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行なわせる。
また、操作ボタン130からの操作信号が、入力ポート107を介して演出制御用マイクロコンピュータ100に入力される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、操作ボタン130からの操作信号に基づいて、たとえば予告演出等の遊技の演出を行なう。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なうVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドにしたがってCGROM(図示せず)から必要なデータを読出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータを予め格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読出す。そして、VDP109は、読出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、たとえばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの近傍に設けられ、各LEDの取付部分を振動させる振動モータ87a,87b,87cを出力ポート106を介して駆動する。振動モータ87aは、上演出LED85aを振動させる。振動モータ87bは、中演出LED85bを振動させ、振動モータ87cは下演出LED85cを振動させる。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材84を動作させるためにモータ88を駆動する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号に基づいて枠LED28等の枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cに電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。パチンコ遊技機1に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS(以下、単にSと呼ぶ)1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行なう。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化等)を行なった後(S4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(たとえば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(S10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、パチンコ遊技機1への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(たとえばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行なわれたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行なわれていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、たとえば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行なわれたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行なう(S8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行なう。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態とを電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行なう。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、たとえば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分等である。
また、CPU56は、電力供給復旧時に、電力供給が復旧したことを示すコマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(S43)。そして、S14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行なう(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(たとえば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値または予め決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(たとえば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグ等制御状態に応じて選択的に処理を行なうためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(S13)。たとえば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、パチンコ遊技機1の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行なう。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、たとえば、乱数回路設定プログラムにしたがって処理を実行することによって、乱数回路503に大当り判定用乱数(ランダムR)の値を更新させるための設定を行なう。
そして、CPU56は、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(S15)。すなわち、初期値としてたとえば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、パチンコ遊技機1に設けられている変動表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、大当り判定用乱数発生カウンタとして、内蔵されている乱数回路503によるハードウェア乱数を用いる。したがって、大当り判定用乱数については、このような初期値の設定は行なわれない。ただし、遊技制御用マイクロコンピュータ560が大当り判定用乱数発生カウンタとしてソフトウェア乱数を用いる場合には、当該カウンタについて、前述のような初期値用乱数を用いた初期値の設定を行なうようにしてもよい。このようにした場合には、大当り判定用乱数発生カウンタが最大値まで歩進した後の初期値がランダムな値となるので、大当りの判定値と同じ乱数値を不正に狙って取出して大当りを発生させる不正行為が行なわれにくくなるようにすることができる。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、たとえば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、パチンコ遊技1に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なうスイッチ処理を実行する(S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する判定用乱数更新処理を行なう(S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する初期値用乱数更新処理(S24)および表示用乱数更新処理(S25)を実行する。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する演出制御コマンド制御処理を行なう(S28)。
さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。具体的にCPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことに基づく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する出力処理を実行する(S31)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。CPU56は、たとえば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
なお、S32において、開始フラグがセットされたことに基づいて特別図柄の変動を開始するのではなく、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン決定後の特別図柄変動中処理を示す値(具体的には3)となった(または、表示結果特定コマンド送信処理を示す値(具体的には2)となった)ことに基づいて、特別図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理を示す値(具体的には4)となったことに基づいて、特別図柄の変動を停止するようにしてもよい。そのようにすれば、開始フラグおよび終了フラグを不要とすることができ、RAM55の必要容量を低減することができる。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。CPU56は、たとえば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(たとえば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
なお、S33において、開始フラグがセットされたことに基づいて普通図柄の変動を開始するのではなく、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄変動中処理を示す値となったことに基づいて、普通図柄の変動を開始するようにしてもよい。そして、普通図柄プロセスフラグの値が普通図柄停止処理を示す値となったことに基づいて、普通図柄の変動を停止するようにしてもよい。そのようにすれば、開始フラグおよび終了フラグを不要とすることができ、RAM55の必要容量を低減することができる。その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理ではたとえば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、遊技制御に用いる乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。ランダム2−1(MR2−1)は、大当りの種別(確変大当り、突然確変大当り、通常大当り)を決定する大当り種別判定用の乱数を発生するためのランダムカウンタにより生成される乱数である。ランダム2−2(MR2−2)は、 リーチとするか否か決定するリーチ判定用の乱数を発生するためのランダムカウンタにより生成される乱数である。ランダム3(MR3)は、変動パターンの種別(種類)を決定する変動パターン種別判定用の乱数を発生するためのランダムカウンタにより生成される乱数である。ランダム4(MR4)は、変動パターン(変動時間)を決定する変動パターン判定用の乱数を発生するためのランダムカウンタにより生成される乱数である。ランダム5(MR5)は、普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する普通図柄当り判定用の乱数を発生するためのランダムカウンタにより生成される乱数である。ランダム6(MR6)は、ランダム5の初期値を決定するランダム5初期値決定用の乱数を発生するためのランダムカウンタにより生成される乱数である。
図5に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(ランダム2−1)の大当り種別判定用乱数、および(ランダム5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行なう。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2−2、ランダム3、ランダム4)または初期値用乱数(ランダム6)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。また、大当り種別判定用乱数についても、前述のような初期値用乱数を用いた初期値の設定を行なうようにしてもよい。このようにした場合には、大当り種別判定用乱数発生カウンタが最大値まで歩進した後の初期値がランダムな値となるので、確変となる大当り種別の判定値と同じ乱数値を不正に狙って取出し、確変となる種別の大当りを発生させる不正行為が、行なわれにくくなるようにすることができる。
なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)や変動パターン判定用乱数(ランダム4)を更新する場合に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が搭載する乱数回路503が発生するハードウェア乱数の値を用いて加算値を決定し、決定した加算値を加算することによって変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)と変動パターン判定用乱数(ランダム4)との少なくとも一方を更新してもよい。そのようにすれば、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)と変動パターン判定用乱数(ランダム4)との少なくとも一方を更新するための加算値用のソフトウェア乱数を発生させる等の処理を不要とすることができる。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を増大させることなく、変動パターン種別判定用乱数(ランダム3)や変動パターン判定用乱数(ランダム4)をランダムに更新することができる。ここで、変動パターン種別とは、変動パターンを種類によって区別すること、または、その区別をいい、本実施の形態では、予め定められた条件に基づいて、変動パターンの種類をいくつかのグループに分けた区別をいい、変動パターンの大まかな振分けを示すものである。より具体的に、本実施の形態では、変動パターンを、たとえば、リーチの種類(ノーマルリーチ、スーパーリーチ等)、特殊演出(擬似連、滑り)の有無等の変動表示の種類によって区別した変動パターン種別を用いている。
図7は、大当り判定テーブル、および、大当り種別判定テーブル等の各種判定テーブルを示す説明図である。図7において、(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図7(A)の左欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定され、確変時大当り判定テーブルには、図7(A)の右欄に記載されている各数値が大当り判定値として設定されている。なお、図7(A)においては、通常時と確変時とで大当り判定値の数値範囲の最初の数値が異なっている例が示されているが、当該最初の値は、同じ数値であってもよい。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(通常大当り、確変大当りまたは突確大当り)にすることに決定する。なお、図7(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図7(B)は、ROM54に記憶されている第1特別図柄大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、第1特別図柄の変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。第1特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突確大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図7(C)は、ROM54に記憶されている第2特別図柄大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、第2特別図柄の変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)に基づいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム2−1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム2−1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
第2特別図柄大当り種別判定テーブルにおいては、第1特別図柄大当り種別判定テーブルと異なり、「突確大当り」に対応した判定値が設定されていない。したがって、第2特別図柄の変動表示結果に基づいて大当りとなるときには、「突確大当り」の大当り種別が選択されず、「突確大当り」に制御される場合がない。これにより、第1特別図柄と第2特別図柄とでは、変動表示結果に応じて制御される大当りの種別が一部異なる。このように第2特別図柄の変動表示において「突確大当り」が生じないようにすることにより、確変状態(時短状態)である場合には、可変入賞球装置15が設けられている第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される頻度が高くなるのであるから、15ラウンドの大当りとなる確率を高めることができ、出球率が向上し、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、第1特別図柄の変動表示を行なう場合と第2特別図柄の変動表示を行なう場合とで、同じ大当り種別判定テーブルを用い、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とのそれぞれにおいて、通常大当り、確変大当りおよび突確大当りを大当り種別として決定するようにしてもよい。
図8は、ROM54に記憶されているリーチ判定テーブルを示す説明図である。リーチ判定テーブルは、変動表示結果をはずれにする旨の判定がなされたときに、リーチ判定用の乱数(ランダム2−2)に基づいて、リーチとするか否かを決定するために参照されるテーブルである。リーチ判定テーブルは、(A)に示す通常時リーチ判定テーブルと、(B)に示す確変・時短時リーチ判定テーブルとを含む。
(A)に示す通常時リーチ判定テーブルは、遊技状態が通常遊技状態であるときにリーチ判定のために用いられる。また、(B)に示す確変・時短時リーチ判定テーブルは、遊技状態が確変状態であるとき、および、時短状態であるときにリーチ判定のために用いられる。
通常時リーチ判定テーブルおよび確変・時短時リーチ判定テーブルにおいては、ランダム2−2の値に基づいてリーチとする決定をする値(リーチあり)と、ランダム2−2の値に基づいてリーチとしない決定をする値(リーチなし)とが設定されている。CPU56は、ランダム2−2の値を抽出し、そのランダム2−2の抽出値がリーチとする決定をする値とリーチとしない決定をする値とのどちらに該当するかに基づいて、リーチとするか否かの決定を行なう。
なお、リーチ判定テーブルとしては、保留記憶数別にリーチ判定テーブルを設ける等、保留記憶数に応じてリーチとする決定をする割合が異なる(たとえば、保留記憶数が多い程リーチとする決定をする割合が低くなる等)ようにデータが設定されたテーブルを用いてもよい。具体的には、保留記憶数に応じて、リーチとする決定をする判定値の数が異なるようにデータを設定すればよい。また、保留記憶数に応じてリーチとする決定をする判定値の数を異ならせるときの保留記憶数の閾値(たとえば、保留記憶数が所定個以上で判定値を異ならせるときの所定値)を、遊技状態に応じて異ならせるようにしてもよい。たとえば、保留記憶数が所定数以上のときにリーチとする決定をする割合を低くするテーブルについて、確変状態においては、非確変状態よりも少ない保留記憶数が当該閾値となるように設定してもよい。
次に、複数種類設けられた大当りについて、それぞれの特徴を説明する。図9は、各種の大当りのそれぞれの特徴を表形式で示す図である。
通常大当りについては、演出図柄の表示結果を、通常大当り表示結果用のゾロ目の組合せ(たとえば、左,中,右が「2,2,2」というようないずれかの偶数図柄の組合せ)とすることが決定される。通常大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、低確高ベース状態に制御される。通常大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回実行された後に終了し、低ベース状態に移行する。
確変大当りについては、演出図柄の表示結果を、確変大当り表示結果用のゾロ目の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」というようないずれかの奇数図柄の組合せ)とすることが決定される。確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確高ベース状態に制御される。確変大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は15回である。高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回実行された後に終了し、低ベース状態に移行する。確変大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、確変状態である旨を報知する演出が行なわれる。
突確大当りについては、演出図柄の表示結果を、たとえば左,中,右が「1,2,3」または「3,2,1」というような突確大当り表示結果用のチャンス目として予め定められた複数のチャンス目のうちいずれかとすることが決定される。突確大当りとなったときには、大当り遊技状態終了後に、高確高ベース状態に制御される。突確大当りとなったときの特別可変入賞球装置20の開放回数は2回である。
次に、擬似連の変動表示の変動パターンについて説明する。図10は、擬似連の変動表示の変動パターンの一例を示すタイミングチャートである。図10においては、一例として、再変動が3回行なわれる擬似連の変動パターンが示されている。
擬似連の変動パターンにおいては、変動表示の開始時が初回変動の開始時である。そして、1回の仮停止が行なわれた後、1回目の再変動が行なわれる。仮停止時には、演出表示装置9において、前述の擬似連チャンス目を形成する仮停止図柄の組合せが仮停止される。そして、たとえば、変動パターンにおいて設定された回数分の仮停止および再変動が行なわれ、最後の再変動の終了時には、演出表示装置9において、前述の大当り判定の判定結果に応じ、最終停止図柄(確定停止図柄)として、大当り図柄の組合せ、または、はずれ図柄の組合せが停止表示される。また、リーチとなる変動パターンのときには、最後の再変動時において、演出表示装置9で、リーチ図柄が表示されてリーチ状態となり、リーチ演出が行なわれる。なお、リーチ演出は、最後の再変動時以外の再変動時に行なうようにしてもよい。
このようなパチンコ遊技機1では、リーチとなる変動パターンにおいて、リーチ演出を実行して大当り表示結果とならない状態(リーチはずれ表示結果)で演出図柄を一旦停止した後に、実行中の変動表示が継続するか否かを報知する発展可否演出が行なわれるときがある。発展可否演出は、スーパーリーチ以外のリーチ演出の態様からスーパーリーチの演出に発展する発展演出、スーパーリーチの演出に発展することを煽る煽り演出、発展可否演出後に突確大当りに発展することを報知する突確移行演出、および、変動表示の進行が終了する進行終了演出を含み、これらの演出が行なわれることにより実行中の変動表示が継続するか否かを報知する演出である。発展可否演出が行なわれるときの演出表示装置9での画像による演出を説明する。図11および図12は、発展可否演出が行なわれるときの演出表示装置9での画像による演出の一例を示す表示画面図である。
パチンコ遊技機1において、発展可否演出としては、複数種類の演出のうちいずれかを実行可能である。図11および図12においては、キャラクタの動作に応じて、スーパーリーチの発展先が異なる発展可否演出を一例として示す。図11を参照して、変動表示の開始条件が成立すると、図11の(A)に示すように、特別図柄の変動表示における特別図柄の変動開始等に対応して、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rの全部で演出図柄の変動が開始される。そして、図11の(B)に示すように、「左」、「中」、「右」の図柄表示エリア9L、9C、9Rにおいて、リーチ図柄の組合せ(左,右の図柄が一致したリーチ図柄の組合せ)が表示され、図11の(C)に示すように、後述するキャラクタaまたはbよりなり遊技者の味方となる味方キャラクタ91と、味方キャラクタ91に敵対する第1の敵キャラクタ99とが、武器92(たとえば剣等)を用いて1回または2回戦う演出であるバトルリーチ演出が行なわれる。たとえば、これらキャラクタが1回戦う演出のときには1段階目の演出でリーチ演出が終了し、これらキャラクタが2回戦う演出のときには1段階目の演出の後、2段階目の演出が行なわれることによりリーチ演出が終了する。
バトルリーチ演出では、変動表示の結果として15R大当り(通常大当り、確変大当り)となるときに、味方キャラクタ91が最終的に勝利し、変動表示の結果はずれとなるときに、敵キャラクタ99が勝利し、変動表示の結果突確大当りとなるときに、武器92等の所定の画像が、後述する図12に示すような特定の表示態様で表示される演出が行なわれる。また、武器92等の所定の画像を表示する演出は、スーパーリーチに発展するときと、表示結果がはずれとなるときとにも行なわれる場合がある。また、変動表示の結果として15R大当り(通常大当り、確変大当り)となるときには、発展可否演出中に突然15R大当りの表示結果が表示される場合もある。
バトルリーチ演出の演出パターンには、複数種類の演出パターンがある。バトルリーチ演出の演出パターンのうち、主なものを以下に示す。
第1の演出パターンは、図11の(D),(E)に示すように、1回目の戦いに味方キャラクタ91が勝利して演出図柄が大当りの表示結果となる演出パターンである。第2の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北して(味方キャラクタ91が倒れて武器92が地面に突刺さる)演出図柄が一旦はずれの表示結果となった後、図12の(H)に示すような第1煽り演出が行なわれ、図12の(J)に示すように味方キャラクタ91が第1の態様(起き上がって前進する態様)で復活して第1の敵キャラクタとは異なる第2の敵キャラクタと2回目の戦いを行なうスーパーリーチAの演出に発展して中図柄が再変動し、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が勝利して大当りの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンである。ここで、第1煽り演出は、前向きの味方キャラクタ91が振動することによりスーパーリーチAへの発展を煽る動作をするとともに、武器92が振動することにより突確大当り移行への発展を煽る動作をする演出であり、このような発展がされないときにはずれとなることを示す演出である。なお、第1煽り演出については、前向きの味方キャラクタ91が振動すること、および、武器92が振動することの演出全体により、スーパーリーチAへの発展、および、突確大当り移行への発展、および、はずれとなることのいずれかとなることを示す演出として実行するようにしてもよい。
第3の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、第1煽り演出が行なわれ、図12の(J)に示すように第2の敵キャラクタと2回目の戦いを行なうスーパーリーチAの演出に発展して中図柄が再変動し、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が敗北してはずれの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンである。なお、ここでは、2回目の戦いとして、1回目の戦いと異なる第2の敵キャラクタと戦う演出を行なう例を示したが、これに限らず、2回目の戦いとしては、1回目の戦いと同じ第1の敵キャラクタと再度戦う演出を行なうようにしてもよい。
第4の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、図12の(H)に示すように第1煽り演出が行なわれ、図12の(L)に示すように武器92が所定の表示態様で動作(剣が倒れる動作)することにより突確大当りに移行する旨を報知して突確大当りの表示結果となる(左,中,右図柄が(L)に示す段階で突確大当り図柄に切替る。なお、(H)に示す段階で突確大当り図柄に切替るようにしてもよい。)突確移行演出を行なう演出パターンである。第5の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、図12の(H)に示すように第1煽り演出が行なわれ、図12の(K)に示すように武器92が所定の表示態様で動作せず(剣が倒れない)に振動が停止することにより変動表示の進行が終了する進行終了演出を行なう演出パターンである。進行終了演出を行なれると、当該変動パターンにおける変動表示が終了する。第6の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、第1煽り演出が行なわれ、その第1煽り演出の最中に爆弾が爆発して画面が切替り、突然に大当りの表示結果が表示されることにより大当り遊技状態に移行することを示す移行演出としての突然切替演出を行なう演出パターンである。
第7の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、図12の(I)に示すように第2煽り演出が行なわれ、図12の(M)に示すように味方キャラクタ91が第2の態様(それ場で起き上がる態様)で復活して第1の敵キャラクタおよび第2の敵キャラクタとは異なる第3の敵キャラクタと2回目の戦いを行なうスーパーリーチBの演出に発展し、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が勝利して大当りの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンである。ここで、第2煽り演出は、後向きの味方キャラクタ91が振動することによりスーパーリーチBへの発展を煽る動作をするとともに、武器92が振動することにより突確大当り移行への発展を煽る動作をする演出であり、このような発展がされないときにはずれとなることを示す演出である。なお、第2煽り演出については、前向きの味方キャラクタ91が振動すること、および、武器92が振動することの演出全体により、スーパーリーチBへの発展、および、突確大当り移行への発展、および、はずれとなることのいずれかとなることを示す演出として実行するようにしてもよい。
第8の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、図12の(I)に示すように第2煽り演出が行なわれ、図12の(M)に示すように第3の敵キャラクタと2回目の戦いを行なうスーパーリーチBの演出に発展し、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が敗北してはずれの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンである。なお、ここでは、2回目の戦いとして、1回目の戦いと異なる第3の敵キャラクタと戦う演出を行なう例を示したが、これに限らず、2回目の戦いとしては、1回目の戦いと同じ第1の敵キャラクタと再度戦う演出を行なうようにしてもよい。
第9の演出パターンは図11の(F),(G)に示すように、1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、図12の(I)に示すように第2煽り演出が行なわれ、(L)に示すように武器92が所定の表示態様で動作(剣が倒れる動作)することにより突確大当りに移行する旨を報知して突確大当りの表示結果となる(左,中,右図柄が(L)に示す段階で突確大当り図柄に切替る。なお、(I)に示す段階で突確大当り図柄に切替るようにしてもよい。)突確移行演出を行なう演出パターンである。第10の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、図12の(I)に示すように第2煽り演出が行なわれ、図12の(K)に示すように武器92が所定の表示態様で動作せず(剣が倒れない)に振動が停止することにより変動表示の進行が終了する進行終了演出を行なう演出パターンである。第11の演出パターンは、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、第2煽り演出が行なわれ、その第2煽り演出の最中に爆弾が爆発して画面が切替り、突然に大当りの表示結果が表示されることにより大当り遊技状態に移行することを示す移行演出としての突然切替演出を行なう演出パターンである。
このようなキャラクタaを用いた発展可否演出については、煽り演出が行なわれるときのキャラクタaの動作、すなわち、前向きで動作するか、後向きで操作するかに応じて、スーパーリーチの発展先が異なるように制御される。なお、キャラクタの動作に限らず、キャラクタの色変化等、キャラクタの画像による演出態様に応じて、スーパーリーチの発展先が異なるように制御すればよい。このようにすれば、変動表示の演出進行のバリエーションを豊富化することができる。これにより、遊技者がリーチ演出に飽きてしまわないようにすることができ、リーチ演出における遊技の興趣を向上させることができる。
以上に示したキャラクタ画像を用いた発展可否演出は、キャラクタaと異なるキャラクタbについても同様に行なわれる。つまり、キャラクタ画像を用いた発展可否演出としてキャラクタaの代わりにキャラクタbを用いた発展可否演出が行なわれる場合もある。
また、この実施の形態では、キャラクタa,b以外のキャラクタc,dを用いて、前述したようなキャラクタa,bを用いた発展可否演出と種類が異なる発展可否演出が行なわれる場合がある。キャラクタa,bを用いた発展可否演出が1つのキャラクタが表示されたときの発展先のスーパーリーチがスーパーリーチA,Bの複数であるのに対し、キャラクタc,dを用いた発展可否演出は、1つのキャラクタが表示されたときの発展先のスーパーリーチがスーパーリーチAまたはスーパーリーチBのどちらか1つに設定されている。キャラクタc,dを用いた発展可否演出は、次のように行なわれる。
キャラクタcを用いた発展可否演出は、スーパーリーチの発展先が複数の選択先から選択されずスーパーリーチAのみであり、変動表示の結果突確大当りとなるときには実行されない。具体的に、キャラクタcを用いた発展可否演出では、キャラクタcが図11のような味方キャラクタ91として表示され、前述したキャラクタa,bを用いた発展可否演出と同様に第1の敵キャラクタ99と戦い、変動表示の結果として15R大当り(通常大当り、確変大当り)となるときに、味方キャラクタが勝利し、変動表示の結果はずれとなるときに、敵キャラクタが勝利する。キャラクタcを用いた発展可否演出は、変動表示の結果突確大当りとなるときには実行されない。キャラクタcを用いた発展可否演出では、スーパーリーチAの演出に発展することを煽る第3煽り演出、スーパーリーチAの演出に発展する発展演出、変動表示の進行が終了する進行終了演出とのいずれかが行なわれる。
キャラクタcを用いた発展可否演出では、味方キャラクタ91が第1の敵キャラクタ99に敗北したときに、味方キャラクタ91が武器92を持った状態で倒れる表示が行なわれ、武器92が地面に突刺さる状態が表示されない。キャラクタcを用いた発展可否演出では、突確移行演出が行なわれないので、キャラクタa,bを用いた発展可否演出のように、武器92が地面に突刺さる状態は表示されない。前述のキャラクタcを用いた発展可否演出では後に行なわれる煽り演出として、図12の(H),(I)に示すような第1、第2煽り演出の代わりに、第3煽り演出が行なわれる。第3煽り演出は、味方キャラクタ91としてのキャラクタcが上向きに倒れた状態で振動することによりスーパーリーチAへの発展を煽る動作が行なわれる演出であり、このような発展がされないときにはずれとなることを示す演出である。第3煽り演出においては、前述のような突確移行演出が行なわれない。
キャラクタcを用いた発展可否演出では、味方キャラクタ91としてのキャラクタcの振動を停止させることにより、変動表示の進行が終了する進行終了演出が行なわれる。また、キャラクタcを用いた発展可否演出で、スーパーリーチAに発展する演出を行なうときには、味方キャラクタ91が第3の態様(起き上がってジャンプする態様)で復活して第2の敵キャラクタと2回目の戦いを行なうスーパーリーチAの演出に発展して中図柄が再変動し、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が勝利して大当りの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンと、同様にスーパーリーチAの演出に発展して、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が敗北してはずれの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンとのいずれかが、大当り判定の結果に応じて選択される。
また、キャラクタcを用いた発展可否演出では、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、第3煽り演出が行なわれ、その第3煽り演出の最中に爆弾が爆発して画面が切替り、突然に大当りの表示結果が表示される突然切替演出を行なう演出パターンが行なわれる。
なお、ここでは、2回目の戦いとして、1回目の戦いと異なる第2の敵キャラクタと戦う演出を行なう例を示したが、これに限らず、2回目の戦いとしては、1回目の戦いと同じ第1の敵キャラクタと再度戦う演出を行なうようにしてもよい。
このように、キャラクタcを用いた発展可否演出は、キャラクタcが表示されたときの発展先のスーパーリーチがスーパーリーチAに限定されている。
また、キャラクタdを用いた発展可否演出は、スーパーリーチの発展先が複数の選択先から選択されずスーパーリーチBのみであり、変動表示の結果突確大当りとなるときには実行されない。具体的に、キャラクタdを用いた発展可否演出では、キャラクタdが図11のような味方キャラクタ91として表示され、前述したキャラクタa,bを用いた発展可否演出と同様に第1の敵キャラクタ99と戦い、変動表示の結果として15R大当り(通常大当り、確変大当り)となるときに、味方キャラクタが勝利し、変動表示の結果がはずれとなるときに、敵キャラクタが勝利する。キャラクタdを用いた発展可否演出は、変動表示の結果突確大当りとなるときには実行されない。キャラクタdを用いた発展可否演出では、スーパーリーチBの演出に発展することを煽る第4煽り演出、スーパーリーチBの演出に発展する発展演出、変動表示の進行が終了する進行終了演出とのいずれかが行なわれる。
キャラクタdを用いた発展可否演出では、味方キャラクタ91が第1の敵キャラクタ99に敗北したときに、味方キャラクタ91が武器92を持った状態で倒れる表示が行なわれ、武器92が地面に突刺さる状態が表示されない。キャラクタdを用いた発展可否演出では、突確移行演出が行なわれないので、キャラクタa,bを用いた発展可否演出のように、武器92が地面に突刺さる状態は表示されない。前述のキャラクタdを用いた発展可否演出では後に行なわれる煽り演出として、図12の(H),(I)に示すような第1、第2煽り演出の代わりに、第4煽り演出が行なわれる。第4煽り演出は、味方キャラクタ91としてのキャラクタdが下向きに倒れた状態で振動することによりスーパーリーチBへの発展を煽る動作が行なわれる演出であり、このような発展がされないときにはずれとなることを示す演出である。第4煽り演出においては、前述のような突確移行演出が行なわれない。
キャラクタdを用いた発展可否演出では、味方キャラクタ91としてのキャラクタdの振動を停止させることにより、変動表示の進行が終了する進行終了演出が行なわれる。また、キャラクタdを用いた発展可否演出で、スーパーリーチBに発展する演出を行なうときには、味方キャラクタ91が第4の態様で復活して第3の敵キャラクタと2回目の戦いを行なうスーパーリーチBの演出に発展して中図柄が再変動し、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が勝利して大当りの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンと、同様にスーパーリーチBの演出に発展して、2回目の戦いにおいて味方キャラクタ91が敗北してはずれの表示結果となる発展演出を行なう演出パターンとのいずれかが、大当り判定の結果に応じて選択される。
また、キャラクタdを用いた発展可否演出では、図11の(F),(G)に示すように1回目の戦いに味方キャラクタ91が敗北した後、第4煽り演出が行なわれ、その第4煽り演出の最中に爆弾が爆発して画面が切替り、突然に大当りの表示結果が表示される突然切替演出を行なう演出パターンが行なわれる。
なお、ここでは、2回目の戦いとして、1回目の戦いと異なる第3の敵キャラクタと戦う演出を行なう例を示したが、これに限らず、2回目の戦いとしては、1回目の戦いと同じ第1の敵キャラクタと再度戦う演出を行なうようにしてもよい。
このように、キャラクタdを用いた発展可否演出は、キャラクタdが表示されたときの発展先のスーパーリーチがスーパーリーチBに限定されている。
このようなキャラクタc,dを用いた発展可否演出では、キャラクタが表示されたときの発展先のスーパーリーチは、1種類のスーパーリーチに限定されているので、キャラクタが表示された段階で、キャラクタ自体によりスーパーリーチに発展したときの発展先のスーパーリーチの種類を容易に把握することができる。なお、キャラクタ自体に限らず、キャラクタ自体とキャラクタの色との組合せ等、キャラクタの画像による演出態様に応じて、スーパーリーチの発展先が異なるように制御すればよい。このようにすれば、変動表示の演出進行のバリエーションを豊富化することができる。これにより、遊技者がリーチ演出に飽きてしまわないようにすることができ、リーチ演出における遊技の興趣を向上させることができる。
なお、前述したキャラクタc,dを用いた発展可否演出では、キャラクタa,bを用いた発展可否演出と別の演出表示態様で、突確移行演出を行なうようにしてもよく、キャラクタa,bを用いた発展可否演出の場合と同様に、煽り演出を行なわずに突確移行演出を行なうようにしてもよい。また、キャラクタa,bを用いた発展可否演出では、キャラクタc,dを用いた発展可否演出と同様に、突確移行演出を行なわないようにしてもよい。
このような発展可否演出は、擬似連とならない変動パターンでの変動表示において行なわれる場合と、擬似連となる変動パターンでの変動表示において行なわれる場合とがある。擬似連となる変動パターンでの変動表示において発展可否演出が行なわれるときには、擬似連において最終的な表示結果を導出表示する前の再変動の回(最後の再変動の回)の変動表示時において、発展可否演出が行なわれる。
なお、発展可否演出は、実行中の変動表示が継続するか否かを報知する演出であればよく、少なくとも図12の(H),(I)に示すような煽り演出を含んでいるものであればよい。したがって、発展可否演出としては、煽り演出に、その後行なわれるスーパーリーチの演出に発展する発展演出と、突確大当りに発展することを報知する突確移行演出と、変動表示の進行が終了する進行終了演出とがそれぞれ加えられた演出が該当してもよい。そして、発展可否演出としては、煽り演出に、その後行なわれるこのような発展演出と、突確移行演出と、進行終了演出とがそれぞれ加えられない演出(これら発展演出、突確移行演出、進行終了演出が含まれない演出)が該当してもよい。つまり、発展可否演出としては、発展可否演出が行なわれた後に、変動表示が終了するのか、その発展可否演出に続く演出が行なわれるのかを煽る演出であればよい。
また、発展可否演出については、煽り演出後に、スーパーリーチの演出に発展するか、突確大当りに移行するか、そのままはずれとなるかにより、複数種類の敵キャラクタから選択される割合が高い敵キャラクタが異なるようにしてもよい。このようにすれば、たとえ煽り演出前の1段階目の演出において味方キャラクタが負けても、煽り演出後の2段階目の演出に発展することについての遊技者の期待感を生じさせることができる。また、煽り演出前の1段階目の演出においてそのままはずれとなる割合が高く設定された敵キャラクタが表示されたときには、そのままはずれとなってしまうかどうか遊技者の興味を引くようにすることができ、1段階目の演出について、遊技者の期待感を生じさせることができる。これらにより、遊技者の興趣を向上させることができる。また、煽り演出前の1段階目の演出において、煽り演出後の2段階目の演出に発展しやすいキャラクタが味方キャラクタとして表示されたときには、煽り演出前の1段階目の演出と、煽り演出後の2段階目の演出への発展との両方について、遊技者の期待感を生じさせることができる。
次に、特別図柄および演出図柄の変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルについて説明する。変動パターンテーブルとしては、ROM54に、非リーチはずれ時判定テーブル、非確変状態リーチはずれ時判定テーブル、確変状態リーチはずれ時判定テーブル、非確変状態通常大当り時判定テーブル、確変状態通常大当り時判定テーブル、非確変状態確変大当り時判定テーブル、確変状態確変大当り時判定テーブル、非確変状態突確大当り時判定テーブル、および、確変状態突確大当り時判定テーブルが記憶されており、選択的に用いられる。
非リーチはずれ時判定テーブルは、大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、リーチ判定によりリーチとしないことが決定されたとき、すなわち「非リーチはずれ」とすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。非確変状態リーチはずれ時判定テーブルは、非確変状態において大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、リーチ判定によりリーチとすることが決定されたとき、すなわち非確変状態において「リーチはずれ」とすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。確変状態リーチはずれ時判定テーブルは、確変状態において大当り判定によりはずれとすることが決定され、かつ、リーチ判定によりリーチとすることが決定されたとき、すなわち確変状態において「リーチはずれ」とすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。
非確変状態通常大当り時判定テーブルは、非確変状態において大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、大当り種別判定により通常大当りとすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。確変状態通常大当り時判定テーブルは、確変状態において大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、大当り種別判定により通常大当りとすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。
非確変状態確変大当り時判定テーブルは、非確変状態において大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、大当り種別判定により確変大当りとすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。確変状態確変大当り時判定テーブルは、確変状態において大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、大当り種別判定により確変大当りとすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。
非確変状態突確大当り時判定テーブルは、非確変状態において大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、大当り種別判定により突確大当りとすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。確変状態突確大当り時判定テーブルは、確変状態において大当り判定により大当りとすることが決定され、かつ、大当り種別判定により突確大当りとすることが決定されたときに用いられる変動パターンテーブルである。
図13は、非リーチはずれ時判定テーブルを示す説明図である。図14は、非確変状態リーチはずれ時判定テーブルを示す説明図である。図15は、確変状態リーチはずれ時判定テーブルを示す説明図である。非リーチはずれ時判定テーブル、非確変状態リーチはずれ時判定テーブル、および、確変状態リーチはずれ時判定テーブルのそれぞれは、ランダム3と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム4と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。
非リーチはずれ時判定テーブルにおいては、変動パターン種別により、変動パターンにおける特殊演出の有無等変動パターンの大分類(種別)が特定される。非確変状態リーチはずれ時判定テーブル、および、確変状態リーチはずれ時判定テーブルのそれぞれにおいては、変動パターン種別により、変動パターンにおけるリーチの種類等変動パターンの大分類(種別)が特定される。このように、変動パターンは、変動パターンの演出の態様に基づいて複数種類の変動パターン種別に分類されている。
図13〜図15のテーブルでの変動パターンの欄において、「擬似連なし」は、擬似連が行なわれない変動パターンである。「通常」はリーチとならずはずれとなる変動表示を示している。「滑り」は左,中,右図柄を変動させてから、2つ以上の図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した図柄のうち所定数の図柄を再び変動させた後に停止表示させることによって、図柄が滑って停止表示するように演出図柄を変更させる演出表を行なう変動表示を示している。
また、「ノーマル」は変動中にリーチになるものの特別なリーチ演出が行なわれることなく停止する変動パターンとしてのノーマルリーチを示している。「バトルA」は、キャラクタa,bを用いた発展可否演出を行ない、第1煽り演出または第2煽り演出を経て進行終了演出によりリーチはずれ図柄を停止表示するリーチ演出としてのバトルAリーチを示している。「バトルB」は、キャラクタc,dを用いた発展可否演出を行ない、キャラクタに応じて第3煽り演出または第4煽り演出を経て進行終了演出によりリーチはずれ図柄を停止表示するリーチ演出としてのバトルリーチBを示している。
「スーパーA」は、キャラクタを用いた発展可否演出を行ない、発展演出によりスーパーリーチAに発展し、リーチはずれ図柄を停止表示するリーチ演出としてのスーパーリーチAを示している。スーパーリーチAには、キャラクタa,bのいずれかを用いた発展可否演出を行ない、キャラクタを用いた第1煽り演出を経て発展演出によりスーパーリーチAに発展するリーチ演出が含まれている。また、スーパーリーチAには、キャラクタcを用いた発展可否演出を行ない、キャラクタを用いた第3煽り演出を経て発展演出によりスーパーリーチAに発展するリーチ演出が含まれている。「スーパーB」は、キャラクタを用いた発展可否演出を行ない、発展演出によりスーパーリーチBに発展し、リーチはずれ図柄を停止表示するリーチ演出としてのスーパーリーチBを示している。スーパーリーチBには、キャラクタa,bのいずれかを用いた発展可否演出を行ない、キャラクタを用いた第2煽り演出を経て発展演出によりスーパーリーチBに発展するリーチ演出が含まれている。また、スーパーリーチBには、キャラクタdを用いた発展可否演出を行ない、キャラクタを用いた第4煽り演出を経て発展演出によりスーパーリーチBに発展するリーチ演出が含まれている。
キャラクタa,bについては、スーパーリーチの演出に関し、第1煽り演出を経てスーパーリーチAに発展する「スーパーA」と、第2煽り演出を経てスーパーリーチBに発展する「スーパーB」とが実行可能であるので、図11および図12に示したような、発展可否演出におけるキャラクタa,bの動作が第1煽りの動作か第2煽りの動作かで発展先のスーパーリーチが異なる演出を行なうことができる。また、キャラクタc,dについては、スーパーリーチの演出に関し、キャラクタcが第3煽り演出を経てスーパーリーチAに発展する「スーパーA」のみが実行可能であり、キャラクタdが第4煽り演出を経てスーパーリーチBに発展する「スーパーB」のみが実行可能であるので、発展可否演出において表示されるキャラクタ自体で発展先のスーパーリーチが異なる演出を行なうことができる。なお、キャラクタを用いたスーパーリーチの演出としては、発展可否演出におけるキャラクタの動作態様に応じて発展先のスーパーリーチが異なる演出のみが選択可能となるように設定してもよく、発展可否演出において表示されるキャラクタ自体で発展先のスーパーリーチが異なる演出のみが選択可能となるように設定してもよい。
なお、この実施の形態では、第1煽り演出をしたときにのみスーパーリーチAに発展可能であり、第2煽り演出をしたときにのみスーパーリーチBに発展可能である例を示した。しかし、これに限らず、第1煽り演出をしたときにスーパーリーチAとスーパーリーチBとの両方に発展可能であり、第2煽り演出をしたときにスーパーリーチAとスーパーリーチBとの両方に発展可能であるようにしてもよい。その場合には、たとえば、第1煽り演出をしたときにスーパーリーチAに発展する割合がスーパーリーチBに発展する割合よりも高くなるように選択割合を設定し、第2煽り演出をしたときにスーパーリーチBに発展する割合がスーパーリーチAに発展する割合よりも高くなるように選択割合を設定すればよい。このように設定すれば、煽り演出の種類と、発展先のスーパーリーチの種類との関係の選択肢が豊富化し、発展可否演出の面白みを向上させることができる。また、キャラクタbが表示されたときにはキャラクタaが表示されたときよりも大当りとなる割合が高く、スーパーリーチBに発展したときにはスーパーリーチAに発展したときよりも大当りとなる割合が高く、キャラクタaが表示されたときにスーパーリーチBよりもスーパーリーチAに発展する割合が高く、および、キャラクタbが表示されたときにスーパーリーチAよりもスーパーリーチBに発展する割合が高くなるような設定された場合において、キャラクタaからスーパーリーチBに発展したときに、キャラクタbからスーパーリーチAに発展したときよりも大当りとなる割合が高くなるようにデータを設定して変動パターンを選択するようにしてもよい。このようにすれば、たとえば、キャラクタa単体ではキャラクタb単体と比べて、表示されたときに大当りとなる割合が低いが、キャラクタaとスーパーリーチBとの組合せによりキャラクタbが表示されたときよりも大当りとなる割合が高くなるので、キャラクタの種類と発展先のスーパーリーチの種類との組合せに応じて大当りとなる割合が異なるようになる。これにより、キャラクタ画像を表示するだけで遊技者が特定遊技状態への期待感を持てなくなることが防がれ、遊技の興趣を向上させることができる。
「擬似連1回」は、擬似連で再変動が1回行なわれる変動パターンである。「擬似連2回」は、擬似連で再変動が2回行なわれる変動パターンである。「擬似連3回」は、擬似連で再変動が3回行なわれる変動パターンである。「擬似連4回」は、擬似連で再変動が4回行なわれる変動パターンである。「はずれ」は、変動表示の最終的な表示結果が「はずれ」の表示結果となる変動パターンである。
「キャラクタa」〜「キャラクタd」は、キャラクタa〜dを用いたリーチ演出が行なわれる変動パターンであることを示している。「第1煽り」〜「第4煽り」は、第1煽り演出〜第4煽り演出が行なわれる変動パターンであることを示している。「発展無」は、スーパーリーチへの発展演出および突確大当りへの移行演出が行なわれない変動パターン、すなわち、「進行終了演出」が行なわれる変動パターンであることを示している。「発展有」は、スーパーリーチへの発展演出が行なわれる変動パターンであることを示している。
これらの情報に基づいて、たとえば、「擬似連なし スーパーA はずれ キャラクタa 第1煽り 発展有」という変動パターンは、「擬似連とならないキャラクタaを用いた変動表示において、第1煽り演出を経てスーパーリーチAに発展した後、はずれ表示結果となる変動パターン」であることが示される。
図13〜図15のテーブルにおいて、「ランダム3範囲」および「変動パターン種別」という記載がされた欄は、「ランダム3範囲」と「変動パターン種別」との関係を示す変動パターン種別判定テーブルを示す欄である。たとえば、図14を例にとれば、「ノーマルリーチ」、「バトルリーチA」、「バトルリーチB」、「スーパーリーチA」、「スーパーリーチB」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム3(0〜109)のすべての値が、r3で示される数値範囲、r4で示される数値範囲、r5で示される数値範囲、r6で示される数値範囲、および、r7で示されるの数値範囲のような複数の数値範囲で割振られている。たとえば、所定のタイミングで抽出したランダム3の値がr6の数値範囲のいずれかの数値と一致すると、変動パターン種別として「スーパーリーチA」とすることが決定される。
図13〜図15のそれぞれのテーブルにおいて、「ランダム4範囲」および「変動パターン」という記載がされた欄は、「ランダム4範囲」と「変動パターン」との関係を示す変動パターン判定テーブルを示す欄である。変動パターン種別判定テーブルの各種別に対応して示されている変動パターンが、各種別に属する変動パターンである。たとえば、図14を例にとれば、「ノーマルリーチ」の種別に属する変動パターンは、「擬似連なしノーマルはずれ」、「擬似連1回ノーマルはずれ」、「擬似連2回ノーマルはずれ」、および、「滑り」である。各変動パターン種別に対応する複数の変動パターンのそれぞれに、ランダム4(0〜99)のすべての値が、たとえばr3〜r7というような複数の数値範囲で割振られている。たとえば、「スーパーリーチA」の変動パターン種別とすることが決定されたときに、所定のタイミングで抽出したランダム4の値に応じて、「擬似連なし スーパーA はずれ キャラa 第1煽り 発展有」等の当該種別に属する変動パターンが選択決定される。
図13の非リーチはずれ時判定テーブルにおいては、変動パターン種別として「特殊演出なし通常」と「特殊演出あり通常」との種別が設定されている。ここで、「特殊演出」は、擬似連の演出と、滑りの演出とを含む。また、「通常」は、リーチとならない通常変動となる変動パターンを示している。したがって、非リーチはずれとなるときには、「特殊演出なし通常」と「特殊演出あり通常」とのいずれかの種別に属する変動パターンが選択される。
図14の非確変状態リーチはずれ時判定テーブルでの「変動パターン種別」の欄において、「ノーマルリーチ」の種別は、ノーマルリーチの変動パターンが属する変動パターン種別である。また、「バトルリーチA」の種別は、バトルリーチAの変動パターンが属する変動パターン種別である。「バトルリーチB」の種別は、バトルリーチBの変動パターンが属する変動パターン種別である。
また、「スーパーリーチA」の種別は、スーパーリーチAの変動パターンが属する変動パターン種別である。スーパーリーチBの変動パターンが属する変動パターン種別である。
「スーパーリーチA,B」のうち、「スーパーリーチA」の種別は、「スーパーリーチB」の種別と比べて、大当りとなるときに選択される割合が高く設定されている。また、「スーパーリーチA,B」のそれぞれにおいて、キャラクタa,bを用いた発展可否演出を行なう変動パターンは、キャラクタc,dを用いた発展可否演出を行なう変動パターンよりも、大当りとなるときに選択される割合が高く設定されている。
「スーパーリーチA」の種別に属する変動パターンで実行される発展可否演出は、キャラクタa,bの場合に、第1煽り演出が行なわれた後に、スーパーリーチAに発展し、キャラクタcの場合に、第3煽り演出が行なわれた後に、スーパーリーチAに発展する。「スーパーリーチB」の種別に属する変動パターンで実行される発展可否演出は、キャラクタa,bの場合に、第2煽り演出が行なわれた後に、スーパーリーチBに発展し、キャラクタdの場合に、第4煽り演出が行なわれた後に、スーパーリーチBに発展する。
なお、この実施の形態では、発展可否演出が、演出表示装置9においてキャラクタ画像を用いた画像表示を用いて行なわれるが、発展可否演出は、演出表示装置9においてキャラクタ画像以外の画像を用いた画像表示で行なうようにしてよく、また、各種発光体による発光パターンまたはスピーカ27から出力する音声等の演出表示装置9以外の演出装置を用いた演出で行なうようにしてもよい。
図15においては、確変状態で用いられる変動パターンであり、次のような理由により、キャラクタaまたはキャラクタbを用いて発展可否演出を行なう変動パターンが選択されないように、各変動パターン種別に属する変動パターンが設定されている。図7(B),(C)で第1特別図柄については、突確大当りとする決定がされるが、第2特別図柄については、突確大当りとする決定がされないので、第2特別図柄表示器8bにおいて表示結果が大当り表示結果となったときには突確大当り遊技状態に制御されない。特に確変状態においては、突確大当りとなっても特に遊技状態が大きく変わるわけではないので、突確大当り遊技状態に制御される可能性がないにも関わらず無駄な発展可否演出が行なわれずに済むように、突確大当りへの移行演出を含むキャラクタaまたはキャラクタbを用いて発展可否演出を行なう変動パターンが選択されないようにデータテーブルのデータが設定されている。
具体的に、図15においては、図14と比べて、「バトルリーチA」の変動パターン種別が設けられていない。さらに、「スーパーリーチA,B」の変動パターン種別については、キャラクタaまたはキャラクタbを用いて発展可否演出を行なう変動パターンが属さないように変動パターンのデータが設定されている。
図16は、非確変状態通常大当り時判定テーブルを示す説明図である。図17は、確変状態通常大当り時判定テーブルを示す説明図である。図18は、非確変状態確変大当り時判定テーブルを示す説明図である。図19は、確変状態確変大当り時判定テーブルを示す説明図である。
非確変状態通常大当り時判定テーブル、確変状態通常大当り時判定テーブル、非確変状態確変大当り時判定テーブル、および、確変状態確変大当り時判定テーブルは、15R大当りとなるときに選択される判定テーブルであることで共通する。これら大当り時判定テーブルについては、ランダム3と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム4と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。これら大当り時判定テーブルにおけるランダム3と変動パターン種別との対応関係、および、ランダム4と変動パターンとの対応関係は、図14および図15に示すリーチはずれ時判定テーブルの場合と同様である。
図16および図18に示すように、非確変状態通常大当り時判定テーブルおよび非確変状態確変大当り時判定テーブルのそれぞれに設定された変動パターン種別は、図14の非確変状態リーチはずれ時判定テーブルに設定された変動パターン種別と同様である。図17および図19に示すように、確変状態通常大当り時判定テーブルおよび確変状態確変大当り時判定テーブルのそれぞれに設定された変動パターン種別は、図15の確変状態リーチはずれ時判定テーブルに設定された変動パターン種別と同様である。
また、図16〜図19に示すように、通常大当り時判定テーブルおよび確変大当り判定テーブルに設定された変動パターンは、図14および図15のリーチはずれ時判定テーブルに設定された変動パターンと比べて次の点が異なる。
「通常大当り」における「ノーマルリーチ」の変動パターン種別には、「擬似連3回ノーマル大当り」という擬似連3回の変動パターンが含まれている。「確変大当り」における「ノーマルリーチ」の変動パターン種別には、「擬似連4回ノーマル大当り」という擬似連4回の変動パターンが含まれている。「スーパーリーチA,B」のそれぞれの変動パターン種別には、擬似連1回〜3回の場合と同様のキャラクタを用いた発展可否演出を行なう擬似連4回の変動パターンが含まれている。
図17の確変状態通常大当り時判定テーブルにおいては、確変状態で用いられる変動パターンであり、図16に対して、前述の図15の場合と同様の理由により、キャラクタaまたはキャラクタbを用いて発展可否演出を行なう変動パターンが選択されないように、各変動パターン種別に属する変動パターンが設定されている。また、図19の確変状態通常大当り時判定テーブルにおいては、確変状態で用いられる変動パターンであり、図18に対して、前述の図15の場合と同様の理由により、キャラクタaまたはキャラクタbを用いて発展可否演出を行なう変動パターンが選択されないように、各変動パターン種別に属する変動パターンが設定されている。
このように、通常大当りの「ノーマルリーチ」の変動パターン種別において擬似連3回の変動パターンが含まれ、確変大当りのそれぞれの「ノーマルリーチ」の変動パターン種別において擬似連4回の変動パターンが含まれている。したがって、擬似連においてノーマルリーチとなるときには、擬似連での再変動回数が3回のような所定回数以上になると所定回数未満のときよりも大当りになる割合が高く(たとえば、100%)、かつ、擬似連での再変動回数が4回のような予め定められた回数になると所定回数未満のときよりも確変状態になる割合が高く(たとえば、100%)なるようにデータが設定されている。なお、擬似連においてノーマルリーチとなるときには、擬似連での再変動回数が多い程、大当りになる割合が高く、かつ、確変状態になる割合が高くなるようにデータを設定してもよい。
図13〜図21の変動パターンの欄において、「ノーマル」、「バトルA」「バトルB」、「スーパーA」および「スーパーB」のように、同じ変動パターン名の変動パターンは、同じ変動態様で変動表示が実行される変動パターンである。これにより、大当りとなるときも、はずれとなるときも、変動表示が実行されるときにおいて、ある程度の時間が経過するまでは、同様の変動態様で変動表示が行なわれるので、はずれとなることが早々と遊技者に知られてしまわないようにすることができる。
また、図16〜図21のそれぞれの変動パターンの欄において、「擬似連4回」が特定された変動パターンは、大当りとなるときにのみ選択される変動パターンである(はずれとなるときの最大の擬似連回数は3回)。したがって、変動表示において擬似連の再変動が4回実行されたときには、必ず大当りとなる。これにより、擬似連における再変動の回数が多いほど大当りとなりやすくなるように設定することができる。
図16〜図19においては、大当り時に用いられる変動パターンであるので、「スーパーリーチA」および「スーパーリーチB」のようなスーパーリーチとなる変動パターン種別が選択される割合の方が、「ノーマルリーチ」、「バトルA」および「バトルB」の変動パターン種別が選択される割合よりも高くなるように変動パターン種別判定値が割振られている。また、大当り時に用いられる変動パターンであるので、「スーパーリーチ」の変動パターン種別については、「スーパーリーチA」が選択される割合の方が「スーパーリーチB」が選択される割合よりも高くなるように変動パターン種別判定値が割振られている。このように大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、「スーパーリーチ」となる変動パターンが選択される割合が高いので、「スーパーリーチ」となる変動パターンで変動表示が実行されることにより、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。
また、図16〜図21においては、大当り時に用いられる変動パターンであるので、「擬似連1回」〜「擬似連4回」のような擬似連となる変動パターンが選択される割合の方が、「擬似連なし」のような擬似連とならない変動パターンが選択される割合よりも高くなるように変動パターン判定値が割振られている。一方、図13〜図15に示すようなはずれ時に用いられる変動パターンでは、擬似連とならない変動パターンが選択される割合の方が、擬似連となる変動パターンが選択される割合よりも高くなるように変動パターン判定値が割振られている。また、擬似連の変動パターンについては、再変動回数が多い程、選択される割合が高くなるように変動パターン判定値が割振られている。一方、図13〜図15に示すようなはずれ時に用いられる変動パターンでは、擬似連について、再変動回数が少ない程、選択される割合が高くなるように変動パターン判定値が割振られている。これにより、擬似連の変動パターンが実行されたときに、遊技者の大当りへの期待感を高め、さらに、擬似連での再変動回数が多くなるほど、遊技者の大当りへの期待感をより一層高めることができる。
なお、図14〜図19のテーブルにおいては、スーパーリーチに関し、擬似連なし、擬似連1回、擬似連2回、擬似連3回というような擬似連の有無および擬似連での再変動回数に応じて、変動パターン種別を類別し、各種別ごとに、スーパーAのリーチおよびスーパーBのリーチが属するように設定してもよい。
図20は、非確変状態突確大当り時判定テーブルを示す説明図である。図21は、確変状態突確大当り時判定テーブルを示す説明図である。
非確変状態突確大当り時判定テーブル、および、確変状態突確大当り時判定テーブルは、突確大当りとなるときに用いられる判定テーブルである。これら突確大当り時判定テーブルについては、ランダム3と変動パターン種別との関係を示す変動パターン種別判定テーブルと、各変動パターン種別についてランダム4と各種別に属する変動パターンとの関係を示す変動パターン判定テーブルとを含む。これら突確大当り時判定テーブルにおけるランダム3と変動パターン種別との対応関係、および、ランダム4と変動パターンとの対応関係は、図14〜図19に示す判定テーブルの場合と同様である。
図20のテーブルでの変動パターンの欄において、「通常突確」は、リーチとならず突確大当りとなる変動表示を示している。「第1突確移行有」は、前述のような第1煽り演出を経て突確大当りとなる変動表示を示している。「第2突確移行有」は、前述のような第2煽り演出を経て突確大当りとなる変動表示を示している。
このような情報に基づいて、たとえば、「擬似連なし リーチ 大当り キャラクタa 第1煽り 第1突確移行有」という変動パターンは、「擬似連とならないキャラクタaを用いた変動表示において、第1煽り演出を経て突確移行演出を行なって、突確表示結果となる変動パターン」であることが示される。
図20において、「特殊演出なし通常突確」、「特殊演出あり通常突確」、および、「突確移行」というような複数の変動パターン種別のそれぞれに、ランダム3(0〜109)のすべての値が、r30で示される数値範囲、r31で示される数値範囲、および、r32で示されるの数値範囲のような複数の数値範囲で割振られている。たとえば、所定のタイミングで抽出したランダム3の値がr32の数値範囲のいずれかの数値と一致すると、変動パターン種別として「突確移行」とすることが決定される。したがって、突確大当りとなるときには、「特殊演出なし通常突確」、「特殊演出あり通常突確」、および、「突確移行」のいずれかの種別に属する変動パターンが選択される。
図20において、「特殊演出なし通常突確」の種別は、擬似連等のような特殊演出が行なわれずに突確大当りとなる変動パターンが属する変動パターン種別である。「特殊演出あり通常突確」の種別は、擬似連および滑りのような特殊演出が行なわれて突確大当りとなる変動パターンが属する変動パターン種別である。「突確移行」の種別は、擬似連が行なわれないか、または、擬似連が行なわれ、リーチ演出が行なわれて突確大当りとなる変動パターンが属する変動パターン種別である。
図21の確変状態突確大当り時判定テーブルにおいては、確変状態で用いられる変動パターンであり、図20に対して、前述の図15の場合と同様の理由により、キャラクタaまたはキャラクタbを用いて発展可否演出を行なう変動パターンが選択されないように、各変動パターン種別に属する変動パターンが設定されている。
図16〜図19においては、大当り時に用いられる変動パターンであるので、「スーパーリーチA」および「スーパーリーチB」のようなスーパーリーチとなる変動パターン種別が選択される割合の方が、「ノーマルリーチ」、「バトルA」および「バトルB」の変動パターン種別が選択される割合よりも高くなるように変動パターン種別判定値が割振られている。また、大当り時に用いられる変動パターンであるので、「スーパーリーチ」の変動パターン種別については、「スーパーリーチA」が選択される割合の方が「スーパーリーチB」が選択される割合よりも高くなるように変動パターン種別判定値が割振られている。このように大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、「スーパーリーチ」となる変動パターンが選択される割合が高いので、「スーパーリーチ」となる変動パターンで変動表示が実行されることにより、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。さらに、大当りとなるときには、はずれとなるときと比べて、「スーパーリーチA」となる変動パターンが選択される割合が高いので、「スーパーリーチ」となる変動パターンのうち、「スーパーリーチA」となる変動パターンで変動表示が実行されることにより、遊技者の大当りへの期待感をより一層高めることができる。なお、大当りとなるときには、「スーパーリーチA」となる変動パターンよりも「スーパーリーチB」となる変動パターンが選択される割合が高くなるように設定し、はずれとなるときには、「スーパーリーチB」となる変動パターンよりも「スーパーリーチA」となる変動パターンが選択される割合が高くなるように設定してもよい。その場合においては、変動表示においてキャラクタbが表示されるときの方が、変動表示においてキャラクタaが表示されるときよりも、突確大当りを含む大当りとなる割合が高くなるように設定する。
図14〜図20においては、第1煽り演出〜第4煽り演出のそれぞれで、発展演出ありの変動パターンの選択割合と、突確移行演出の変動パターンの選択割合とが異なるように、変動パターン判定値が割振られている。
図14〜図20において、大当りとなるときに選択される変動パターンの割合がキャラクタa>b、かつ、はずれとなるときに選択される変動パターンの割合がキャラクタb>aであり、大当りとなるときに選択されるスーパーリーチ種類の割合がスーパーリーチA>B、かつ、はずれとなるときに選択されるスーパーリーチ種類の割合がスーパーリーチB>Aであり、キャラクタの種類と発展先のスーパーリーチの種類との組合せに応じて大当りとなる割合が異なる。
また、図20および図21においては、突確大当り時に用いられる変動パターンであるので、「擬似連1回」〜「擬似連4回」のような擬似連となる変動パターンが選択される割合の方が、「擬似連なし」のような擬似連とならない変動パターンが選択される割合よりも高くなるように変動パターン判定値が割振られている。また、擬似連の変動パターンについては、再変動回数が多い程、選択される割合が高くなるように変動パターン判定値が割振られている。これにより、擬似連の変動パターンが実行されたときに、遊技者の大当りへの期待感を高め、さらに、擬似連での再変動回数が多くなるほど、遊技者の大当りへの期待感をより一層高めることができる。
なお、図20および図21のテーブルにおいては、「特殊演出あり突確通常」および「突確移行」の変動パターン種別に属する変動パターンに関し、擬似連なし、擬似連1回、擬似連2回、擬似連3回というような擬似連の有無および擬似連での再変動回数に応じて、変動パターン種別を類別し、このような各種別ごとに、変動パターンが属するように設定してもよい。
また、図13に示す非リーチはずれ時判定テーブルとしては、図14〜図21に示すその他の判定テーブルと同様に、確変状態に用いるデータテーブルと、非確変状態に用いるデータテーブルとを設け、確変状態であるか否かに基づいて、使い分けるようにしてもよい。
また、図13〜図21に示す変動パターンテーブルとしては、保留記憶数別にテーブルを設ける等、保留記憶数に応じて変動パターン種別を決定をする割合が異なる(たとえば、保留記憶数が多い程変動時間が長い変動パターン種別とする決定をする割合が低くなる等)ようにデータが設定されたテーブルを用いてもよい。具体的には、保留記憶数に応じて、変動パターン種別を決定をする判定値の数が異なるようにデータを設定すればよい。また、保留記憶数に応じて変動パターン種別を決定する判定値の数を異ならせるときの保留記憶数の閾値(たとえば、保留記憶数が所定個以上で判定値を異ならせるときの所定値)を、遊技状態に応じて異ならせるようにしてもよい。たとえば、保留記憶数が所定数以上のときに変動時間が長い変動パターン種別とする決定をする割合を低くするテーブルについて、確変状態においては、非確変状態よりも少ない保留記憶数が当該閾値となるように設定してもよい。
この実施の形態では、発展可否演出の種類(たとえば、表示するキャラクタの種類)の決定を、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で行なう例を示した。しかし、これに限らず、発展可否演出の種類(たとえば、表示するキャラクタの種類)の決定は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で行なうようにしてもよい。その場合には、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では、発展可否演出を行なうか否かを決定して変動パターンコマンドによりその旨を示し、演出制御用マイクロコンピュータ100側では、発展可否演出を行なうことが示された変動パターンコマンドを受信したときに、発展可否演出の種類を決定して実行すればよい。
図22は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図22に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図13〜図21に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、第1飾り図柄表示器9aまたは第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄変動表示を開始するように制御し、演出表示装置9において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、および大当り遊技の種類を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて飾り図柄および演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果特定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(および飾り図柄)の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄および飾り図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび突確開始指定コマンドがある。コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、非確変大当り(通常大当り)であったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、突然確変の遊技の終了を指定する演出制御コマンド(突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図22に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。たとえば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図22に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果特定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴なって演出を行なう演出表示装置9等の演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
なお、コマンド8D01(H)(第1図柄変動指定コマンド)およびコマンド8D02(H)(第2図柄変動指定コマンド)は、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中に装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の変動表示を行なう第1飾り図柄表示器9aにおいて飾り図柄の変動を行なうのか、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に第2飾り図柄の変動表示を行なう第2飾り図柄表示器9bにおいて飾り図柄の変動を行なうのかを判定するために使用される。
図23は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図23には、一例として、演出図柄の左停止図柄決定用のSR1−1、演出図柄の中停止図柄決定用のSR1−2、演出図柄の右停止図柄決定用のSR1−3、各種の演出決定用のSR2、滑り時仮停止図柄決定用のSR3、擬似連時第1仮停止図柄決定用のSR4−1、擬似連時第2仮停止図柄決定用のSR4−2、擬似連時第3仮停止図柄決定用のSR4−3、および、擬似連時第4仮停止図柄決定用のSR4−4が示されている。
SR1−1,SR1−2,SR1−3は、演出図柄の左,中,右の停止図柄(仮停止図柄を除く最終的な停止図柄)をランダムに決定するために用いられる。SR2は、演出表示装置9で表示される画像による演出内容等の各種の演出内容をランダムに決定するために用いられる。SR3は、前述したような滑り演出が行なわれるときの仮停止図柄をランダムに決定するために用いられる。擬似連時第1仮停止図柄決定用のSR4−1〜擬似連時第4仮停止図柄決定用のSR4−4のそれぞれは、前述したような擬似連の演出が行なわれるときの第1回目の仮停止時の仮停止図柄〜第4回目の仮停止時の仮停止図柄を決定するために用いられる。
このような乱数SR1−1〜SR4−4のそれぞれは、ソフトウェアによりカウント値を更新するランダムカウンタのカウントにより生成されるものであり、図23において対応付けられた範囲内でそれぞれ巡回更新され、それぞれについて定められたタイミングで抽出されることにより乱数として用いられる。
図24は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行なう。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止じ、および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行なう。具体的には、カウンタ(たとえば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)等を初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、すべてのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御を行なう。また、遊技状態を示すフラグ(たとえば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行なう。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図25は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンした否かを確認する(S211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていなければ、後述するS218に進む。一方、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値が4(上限値)であるか否かを確認する(S212)。第1保留記憶数カウンタは、第1始動入賞口13に始動入賞した第1保留記憶数をカウントするためのカウンタである。
S212において第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、S218に進む。一方、第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S213)。
図26は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図26に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次に、始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S214)。なお、S214の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図6参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S215)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S216)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値に基づいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう(S218)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(予めROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(S29)において演出制御コマンドを送信する。そして、S218に進む。
S218に進んだときは、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンした否かを確認する(S218)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、処理を終了する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4(上限値)であるか否かを確認する(S219)。第2保留記憶数カウンタは、第2始動入賞口14に始動入賞した第2保留記憶数をカウントするためのカウンタである。
S218において第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、S219に進む。一方、第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S220)。
次に、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S221)。なお、S220の処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)およびソフトウェア乱数であるランダム2−1(図6参照)が、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行なう(S222)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S223)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値に基づいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう(S224)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
このように始動口スイッチ通過処理の1回のルーチン内で第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのそれぞれへの入賞に応じた処理を行なうことにより、第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとが同じタイミングでオンした場合に、正確なタイミングで乱数値を抽出して保留記憶数バッファに保存することができる。
図27および図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶バッファ(図26参照)に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファ(図26参照)に保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器9aにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。なお、ここでいう「共通の処理ルーチン」とは、ある特定の一連の処理を実現するためのプログラムであり、この実施の形態では、第1特別図柄や第2特別図柄の変動表示を行なう一連の処理を実現するためのプログラムを指している。この実施の形態において、「共通の処理ルーチン」には、後述する特別図柄通常処理におけるS55〜S76の処理、S301の変動パターン設定処理、S302の表示結果特定コマンド送信処理、S303の特別図柄変動中処理およびS304の特別図柄停止処理が含まれる。
S52〜S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、合算保留記憶数に応じて、特別図柄の変動表示時間を短縮する制御(たとえば、合算保留記憶数が所定数以上になると変動表示時間を短縮する制御)を行なう等、合算保留記憶数の値に基づいて所定の制御を行なうときには、S58でカウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存し、保存したカウンタ値を用いて当該制御を行なうようにしてもよい。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読出し(S61)、大当り判定モジュールを実行する(S62)。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図7参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、予め大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図7(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行ない、遊技状態が通常遊技状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行なう。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図7(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当りまたは通常大当り)とすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S63のY)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行なわれる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的に、確変フラグは、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定されたときに、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、次の大当りが発生したときの大当り遊技の開始時においてリセットされる(次の大当りが確変となる大当りであっても、大当り遊技の開始時に一旦リセットされる)。
ランダムRの値が大当り判定値のいずれにも一致しない場合には、そのままS75に移行する。一方、一致した場合には、S71に移行する。
S71では、CPU56は、大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、図7(C)に示す大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム2−1)の値と一致する値に対応した種別(「通常」、「確変」または「突確」)を大当りの種別に決定する(S73)。また、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。たとえば、大当り種別が「通常」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突確」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
前述したように、可変入賞球装置15が設けられている第2始動入賞口14に対応する第2特別図柄については、大当り種別のうち、「突確」を割振らないように設定されている。そして、第2特別図柄について「確変」(「突確」は選択されない)の大当り種別が選択される割合と、第1特別図柄について「確変」および「突確」を合せた大当り種別が選択される割合とが等しくなるような設定がされている。これにより、第2始動入賞口14への始動入賞については15R大当りが発生しやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。なお、可変入賞球装置15が設けられていない第1始動入賞口13に対応する第1特別図柄については、大当り種別のうち、「突確」を割振らないようにしてもよい。その場合には、第1特別図柄について「確変」(「突確」は選択されない)の大当り種別が選択される割合と、第2特別図柄について「確変」および「突確」を合せた大当り種別が選択される割合とが等しくなるような設定を行なう。このようにすれば、第1始動入賞口13への始動入賞について、15R大当りが発生しやすくなり、遊技の興趣を向上させることができる。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突確」に決定した場合には、2ラウンド大当り図柄となる「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「通常」に決定した場合には、「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当り種別を「確変」に決定した場合には、「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図29は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。
大当りフラグがセットされている場合には、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、S74で記憶された大当り種別に関する情報と、現在が確変状態であるか否かの情報(確変フラグがセットされているときに確変状態であると判断する)とに基づいて、図16〜図21に示す変動パターン種別判定テーブルのうちから、決定された大当り種別および確変状態の有無に対応する変動パターン種別判定テーブルを選択する(S92)。そして、S101に移行する。たとえば、大当り種別判定結果により通常大当りとすることが決定されたときには、非確変状態であれば図16の非確変状態通常大当り時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択し、確変状態であれば図17の確変状態通常大当り時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択する。また、大当り種別判定結果により確変大当りとすることが決定されたときには、非確変状態であれば図18の非確変状態確変大当り時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択し、確変状態であれば図19の確変状態確変大当り時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択する。また、大当り種別判定結果により突確大当りとすることが決定されたときには、非確変状態であれば図20の非確変状態突確大当り時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択し、確変状態であれば図21の確変状態突確大当り時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択する。
大当りフラグがセットされていない場合には、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかに基づいて、前述したようなリーチ判定テーブル選択規則にしたがって、遊技状態別に設けられた図9のような複数のリーチ判定テーブルのうちいずれかを選択する(S95)。CPU56は、遊技状態を、確変フラグおよび時短フラグの状態によって判定できる。たとえば、図9のように通常状態用のテーブルと、確変・時短状態用のテーブルとを設けたときには、通常状態用のテーブルは、低確低ベースの状態であるとき、すなわち、確変フラグがリセット状態かつ時短フラグがリセット状態のときに選択される。また、確変・時短状態用のテーブルは、高確高ベース、高確低ベース、低確高ベースのうちのいずれかの状態であるとき、すなわち、確変フラグがセット状態かつ時短フラグがセット状態、確変フラグがセット状態かつ時短フラグがリセット状態、および、確変フラグがリセット状態かつ時短フラグがセット状態のうちのいずれかのときに選択される。したがって、突確大当りのときには、確変・時短状態用のテーブルが用いられる。なお、リーチ判定テーブルは、通常状態、確変状態、および、時短状態(高確低ベース状態も含む)の3つの状態別に設けてもよい。
ここで、図9のように、リーチ判定テーブルは、ランダム2−2の値に基づいて飾り図柄の変動表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために使用するテーブルであって、ランダム2−2の値のそれぞれについて、リーチ状態とするか否かが予め定められたテーブルである。このようなリーチ判定テーブルは、図9のように、遊技状態別に設けられたテーブルの相互間でリーチ状態にすると判定する割合が異なる。なお、リーチ判定テーブルは、リーチ判定を行なうときの保留記憶数によってもリーチ状態にすると判定する割合が異なるようにしてもよい。
また、ランダム2−2を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム2−2を抽出する(S96)。そして、CPU56は、S95で選択したリーチ判定テーブルにおいて、ランダム2−2の値と一致する値に対応したリーチ状態の有無を示すデータによって、リーチ状態にするか否かを決定する(S97)。
そして、S97による決定において、リーチ状態にすることに決定したか否かを判定する(S98)。リーチ状態にすることに決定した場合には、現在が確変状態であるか否かの情報(確変フラグがセットされているときに確変状態であると判断する)に基づいて、図14および図15に示すリーチはずれ時用(リーチ用)の変動パターン種別判定テーブルのうちから、確変状態の有無に対応する変動パターン種別判定テーブルを選択する(S99)。そして、S101に移行する。たとえば、非確変状態であれば図14の非確変状態リーチはずれ時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択し、確変状態であれば図15の確変状態リーチはずれ時判定テーブルにおける変動パターン種別判定テーブルを選択する。
一方、S97による決定において、リーチ状態にしないことに決定した場合には、図13に示す非リーチはずれ用時判定テーブルから、変動パターン種別判定テーブルを選択する(S100)。そして、S101に移行する。
S101では、CPU56は、ランダム3を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム3の値を抽出する。そして、抽出したランダム3の値に基づいて、S92、S99またはS100の処理で選択した変動パターン種別判定テーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU56は、S102の変動パターン種別の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、S102で決定された変動パターン種別等の変動パターン種別に対応する変動パターン判定テーブルを選択する(S103)。
たとえば、非確変状態での確変大当り時に「スーパーリーチA」の種別に決定されたときには、図18に示すような「スーパーリーチA」の変動パターン種別に対応する変動パターン判定テーブルを選択する。また、確変状態での確変大当り時に「スーパーリーチA」の種別に決定されたときには、図19に示すような「スーパーリーチA」の変動パターン種別に対応する変動パターン判定テーブルを選択する。
次に、ランダム4を生成するためのカウンタのカウント値を抽出することによってランダム4の値を抽出する(S104)。そして、抽出したランダム4の値に基づいて、S103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S105)。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S106)。
また、特別図柄の変動を開始する(S107)。たとえば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果特定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S109)。
なお、この実施の形態では、擬似連用の変動パターンを決定する場合に、予め再変動回数およびリーチ種類が指定された変動パターンをS105で最終決定することによって、再変動回数およびリーチ種類を同時決定する場合を示すが、再変動回数とリーチ種類とを別々に2段階に決定するようにしてもよい。この場合、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず擬似連における再変動回数を決定した後に、リーチ種類を決定するようにしてもよい。また、たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まずリーチ種類を決定した後に、擬似連における再変動回数を決定するようにしてもよい。
表示結果特定コマンド送信処理(S302)において、CPU56は、決定されている大当りの種別、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果4指定のいずれかの演出制御コマンド(図25参照)を送信する制御を行なう。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされており、大当りの種別が確変大当りであるときには、確変大当りを示す表示結果3指定コマンドを送信する処理を行なう。一方、大当りの種別が確変大当りでなく、突確大当りであるときには、突確大当りであることを示す表示結果4指定コマンドを送信する処理を行なう。大当りの種別が確変大当りでも突確大当りでもないときには、通常大当りを示す表示結果2指定コマンドを送信する制御を行なう。また、大当りフラグがセットされていないときには、はずれを示す表示結果1指定コマンドを送信する処理を行なう。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(S303)に対応した値に更新する(S109)。
特別図柄変動中処理において、CPU56は、特別図柄変動中処理が実行されるごとに、前述のS108によりセットされた変動時間タイマの値を1ずつ減算し、変動時間タイマの値が0になってタイムアウトしたら、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(S304)に対応した値に更新する。
図30は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行なう(S132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S139に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行なう(S135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突確大当りである場合には突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突確大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(たとえば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(S137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S138)。
S139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S140)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(S142)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S148)。
図31は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(S305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(S402)、大入賞口制御タイマの値が0になっていなければ、処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっている場合には、CPU56は、大入賞口の開放中(ラウンド中)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A1XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S403)。なお、CPU56は、ラウンド数を、大当り遊技中のラウンド数をカウントするための開放回数カウンタの値を確認することにより認識する。そして、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(特別可変入賞球装置20)を開放する制御を行なうとともに(S404)、開放回数カウンタの値を−1する(S405)。
また、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間に応じた値を設定する(S406)。たとえば、15ラウンド大当りの場合には最大時間は29秒であり、突確大当りの場合には最大時間は0.5秒である。そして、特別図柄プロセスフラグの値をステップ大入賞口開放中処理(S306)に応じた値に更新する(S415)。
図32および図33は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(S306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(S420)。
そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になったか否か確認する(S421)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは、カウントスイッチ23がオンしたか否か確認し(S432)、カウントスイッチ23がオンしていなければ、処理を終了する。カウントスイッチ23がオンした場合には、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントするための入賞個数カウンタの値を+1する(S433)。そして、CPU56は、入賞個数カウンタの値が所定数(たとえば10)になっているか否か確認する(S434)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ、処理を終了する。なお、S421とS432との判定順は逆でもよい。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているときには、CPU56は、ソレノイド21を駆動して大入賞口を閉鎖する制御を行なう(S435)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(S436)。
次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を確認する(S438)。開放回数カウンタの値が0でない場合には、CPU56は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A2XX(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S439)。そして、大入賞口制御タイマに、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル期間)に相当する値を設定し(S440)、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に応じた値に更新する(S441)。なお、インターバル期間は、たとえば5秒である。突確大当りのときは15R大当りより短い期間としてもよい。
開放回数カウンタの値が0である場合には、CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータであるときに、大当り終了2指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S442,S447)。なお、S442で確変大当りであるか否かは、具体的には、S74でRAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータが確変大当りを示す値(本例では「02」)であるか否かを確認することにより判定できる。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り遊技が終了したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定し(S449)、特別図柄プロセスフラグの値を大当り終了処理(S307)に応じた値に更新する(S450)。
CPU56は、大当り種別を示すデータが確変大当りを示すデータでなく、突確大当りを示すデータである場合には、突確終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S443,S444)。なお、S443で突確大当りであるか否かは、具体的には、S74でRAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータが突確大当りを示す値(本例では「03」)であるか否かを確認することにより判定できる。大当り種別を示すデータが突確大当りを示すデータでもないときには、大当り終了1指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S445)。そして、S449に移行する。
図34は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行なう(S152)。ここで、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突確大当りであった場合には突確終了指定コマンドを送信し、いずれでもない場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行なわれている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S153)、処理を終了する。
S154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S155)。経過していなければ処理を終了する。経過していれば、大当りの種別が確変大当りまたは突確大当りであったか否か確認する(S158)。S158では、大当り種別の決定に応じて大当り種別バッファに設定された大当りの種別を示すデータに基づいて、確変大当りまたは突確大当りであったか否かを確認する。大当り種別バッファに設定された大当りの種別を示すデータは、後述するS162が実行された後、クリアされる。
大当りの種別が確変大当りまたは突確大当りであった場合には、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S161)。そして、S162に移行する。確変大当りでも突確大当りでもない場合には、そのままS162に移行する。そして、S162では、時短フラグをセットし(S162)、時短回数カウンタにたとえば100をセットする(S163)。これにより、大当り遊技状態の終了後には、必ず時短状態に制御されることとなる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S164)。
次に、演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100の動作を説明する。図35は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、S704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行なう(S706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行なう(S707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行なう保留記憶表示制御処理を実行する(S708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタ(ランダムカウンタ)のカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S709)。その後、S702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図36および図37は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMに形成されているコマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読出す(S612)。なお、読出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読出すからである。
コマンド受信バッファとして、たとえば、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。したがって、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号に基づく割込処理で受信されコマンド受信バッファに保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図22参照)であるのか解析する。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(S614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(S615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(S616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果特定コマンドであれば(S617)、演出制御用CPU101は、その表示結果特定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果4指定コマンドのいずれか)を、RAMに形成されている表示結果特定コマンド格納領域に格納する(S618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(S622)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(S623)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(S624)。受信した演出制御コマンドが突確開始指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU101は、突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(S626)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(S627)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S628)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(S629)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(S630)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(S631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行なう(S632)。初期画面には、予め決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(S633)、予め決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行なう(S634)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドまたは大当り終了2指定コマンドであれば(S641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグまたは大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(S642)。受信した演出制御コマンドが突確終了指定コマンドであれば(S643)、演出制御用CPU101は、突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(S644)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(S645)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(S646)。また、受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(S647)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(S648)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S649)。そして、S611に移行する。
図38は、飾り図柄(第1飾り図柄および第2飾り図柄)の変動表示の態様の一例を示す説明図である。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。そして、図38に示すように、所定時間(たとえば、0.5秒)毎に交互に点灯する。特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、大当りを想起させる飾り図柄の表示結果として、上側のLEDが点灯している状態にする(図38(A)参照)。また、特別図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合には、はずれを想起させる飾り図柄の表示結果として、下側のLEDが点灯している状態にする(図38(B)参照)。
図39は、図35に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行なう。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットし、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替えタイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことに基づいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行なう。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図40は、図39に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。
演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、はずれとすることに決定されているか否か確認する(S501)。はずれとすることに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果1指定コマンドが格納されているか否かによって判定される。なお、はずれとすることに決定されているか否かは、大当りとするか否かを特定可能な変動パターンコマンドに基づいて、確認するようにしてもよい。はずれとすることに決定されている場合には、変動パターンコマンドとして、非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(S502)。非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、たとえば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。
非リーチ変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合、演出制御用CPU101は、予め定められたはずれ図柄決定用データテーブルを用いて、演出図柄のリーチにならないはずれの停止図柄を決定し(S503)、S514へ進む。はずれ図柄決定用データテーブルでは、複数種類の演出図柄のそれぞれに、SR1−1〜SR1−3のそれぞれの数値データが対応付けられている。S503の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、ROM82に記憶されたはずれ図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄がそれぞれ左,中,右の演出図柄の変動表示結果となる停止図柄の組合せとして決定される。このように非リーチはずれの図柄の組合せを決定する場合において、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然大当り図柄の組合せ(確変大当り図柄の組合せ、通常大当り図柄の組合せ、突確大当り図柄の組合せ)と一致する場合には、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。また、抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄となってしまう場合には、非リーチはずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、右図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
S502の処理で非リーチ変動パターンではないと判定した場合(リーチ変動パターンであると判定した場合)に、演出制御用CPU101は、リーチの組合せを構成する演出図柄の停止図柄を決定し(S504)、S514へ進む。S504の処理では、所定のタイミングでSR1−1〜SR1−3のそれぞれから数値データ(乱数)を抽出し、はずれ図柄決定用データテーブルを用い、SR1−1から抽出された乱数に対応する図柄がリーチ状態を形成する左,右の各演出図柄の停止図柄として決定され、SR1−2から抽出されたカウンタの値と一致する乱数に対応する図柄が中図柄の停止図柄として決定される。また、この場合も、偶然大当り図柄の組合せとなってしまうときには、はずれ図柄の組合せとなるように補正(たとえば、中図柄を1図柄ずらす補正)して各停止図柄が決定される。
はずれとすることに決定されていない場合に(S501)、演出制御用CPU101は、突確大当りに決定されているか否かを判定する(S505)。突確大当りに決定されているか否かは、たとえば、表示結果特定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンド(図22参照)が格納されているか否かによって判定される。なお、突確大当りに決定されているか否かは、突確大当りであるかを特定可能な変動パターンコマンドに基づいて判定するようにしてもよい。
突確大当りに決定されていない場合(S505N)、すなわち確変大当りまたは通常大当りに決定されている場合には、大当りの組合せの演出図柄の最終停止図柄を決定する(S506)。S506の処理において、演出制御用CPU101は、確変大当りにすることに決定されている場合に、確変大当り図柄決定用テーブルを用いて、確変大当り図柄の組合せ(たとえば、左,中,右が「7,7,7」というようないずれかの奇数図柄の組合せ)を選択決定する。確変大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の確変大当り図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S506の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、確変大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、確変大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の演出図柄の停止図柄の組合せとして決定する。S506で決定された図柄が大当り遊技状態に制御される前の変動表示結果である最終停止図柄として用いられる。また、演出制御用CPU101は、通常大当りにすることに決定されている場合に、通常大当り図柄決定用テーブルを用いて、通常大当り図柄の組合(たとえば、左,中,右が「2,2,2」というようないずれかの偶数図柄のゾロ目の組合せ)を選択決定する。通常大当り図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の通常大当り図柄のそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S506の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、通常大当り図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄を、通常大当り図柄の組合せを構成する左,中,右の演出図柄の停止図柄の組合せとして決定する。
また、突確大当りに決定されている場合には(S505Y)、突確大当り図柄の組合せとして予め定められた演出図柄の最終停止図柄を決定し(S507)、S514に進む。S507の処理において、演出制御用CPU101は、突確図柄決定用テーブルを用いて、突確大当り図柄の組合せを選択決定する。突確図柄決定用テーブルは、複数種類の突確図柄の組合せのそれぞれに、SR1−1のそれぞれの数値データが対応付けられている。S507の処理では、所定のタイミングでSR1−1から数値データ(乱数)を抽出し、突確図柄決定用データテーブルを用い、抽出した乱数に対応する図柄の組合せが突確図柄の組合せを構成する左,中,右の演出図柄の停止図柄の組合せとして決定される。
S514では、特定演出設定処理を実行する。ここで、図41を用いて、特定演出設定処理について説明する。図41は、特定演出設定処理を示すフローチャートである。
特定演出設定処理において、演出制御用CPU101は、「擬似連」、「滑り」、および、「スーパーリーチA,B」のような仮停止図柄(一旦停止図柄)を決定する必要がある演出としての特定演出が行なわれるか否かを判定し、演出種類に応じて、演出中に必要となる仮停止図柄を決定する処理を行なう。
演出制御用CPU101は、「滑り」の演出が行なわれるか否かを判定する(S1550)。「滑り」の演出が行なわれるか否かは、受信した変動パターンコマンドにより「滑り」であることが示されているか否かに応じて判断する。「滑り」の演出が行なわれるときには、次のように仮停止図柄を決定し(S1551)、処理を終了する。S1551において、演出制御用CPU101は、滑り時仮停止図柄決定用の乱数SR3の値を抽出して、抽出した乱数SR3の値に基づいて仮停止図柄を決定する。
「滑り」の演出が行なわれないときに、演出制御用CPU101は、「擬似連」の演出が行なわれるか否かを判定する(S1552)。「擬似連」の演出が行なわれるか否かは、受信した変動パターンコマンドにより「擬似連」であることが示されているか否かに応じて判断する。「擬似連」の演出が行なわれないときには、後述するS1554に進む。一方、「擬似連」の演出が行なわれるときには、次のように仮停止図柄を決定し(S1553)、後述するS1554に進む。
S1553の処理において擬似連チャンス目を決定するときに、演出制御用CPU101は、ROM82に記憶された擬似連時仮停止図柄決定用テーブルを用いて、仮停止図柄の組合せを決定する。擬似連時仮停止図柄決定用テーブルは、予め定められた複数種類の仮停止図柄の組合せのそれぞれに、SR4−1〜SR4−4のそれぞれの数値データが対応付けられている。SR4−1から抽出された数値データに基づいて決定された仮停止図柄が擬似連時第1仮停止図柄として決定される。SR4−2から抽出された数値データに基づいて決定された仮停止図柄が擬似連時第2仮停止図柄として決定される。SR4−3から抽出された数値データに基づいて決定された仮停止図柄が擬似連時第3仮停止図柄として決定される。SR4−4から抽出された数値データに基づいて決定された仮停止図柄が擬似連時第4仮停止図柄として決定される。
具体的に、「擬似連」の演出である場合には、擬似連のたとえば、擬似連3回の変動パターンのときには、擬似連時第1仮停止図柄決定用乱数SR4−1〜擬似連時第3仮停止図柄決定用乱数SR4−3を選択し、それぞれの乱数を抽出して、第1回目仮停止時の仮停止図柄〜第2回目仮停止時の仮停止図柄のそれぞれを決定する。
次に、S1555〜S1558により、前述したように一旦リーチはずれの図柄が仮停止した後、スーパーリーチへの発展演出、突確大当りへの移行演出、または、バトルリーチで突然切替演出が行なわれるときにおいて仮停止表示するリーチはずれ図柄を決定する処理が行なわれる。このようなリーチはずれ図柄を仮停止する発展演出、移行演出、および、突然切替演出を行なう変動パターンとしては、大当りまたははずれとなるときの「スーパーリーチA,B」、「第1,第2突確移行」、または、「バトルリーチA,Bで突然切替」を実行する変動パターンが該当する。つまり、表示結果がスーパーリーチA,B以外の変動パターンでリーチはずれとなるときには、決定したリーチはずれ図柄の組合せをそのまま仮停止表示した後、仮停止表示したリーチはずれ図柄を最終的な表示結果として表示すれば、最終的にリーチはずれ図柄を表示結果として表示することができるので、仮停止表示するリーチはずれ図柄を別途決定する必要がない。一方、表示結果がスーパーリーチA,Bの変動パターンでリーチはずれとなるときには、最終的な表示結果として決定したリーチはずれ図柄の組合せをそのまま仮停止表示すれば仮停止図柄と最終的な表示結果とが同じリーチはずれ図柄になってしまうので、これを防ぐためには、仮停止表示するリーチはずれ図柄を別途決定する必要がある。したがって、表示結果がスーパーリーチA,Bの変動パターンでリーチはずれとなるときには、決定したリーチはずれ図柄の組合せを最終的な表示結果として用い、別途決定したリーチはずれ図柄を、仮停止表示するリーチはずれ図柄として用いる。また、表示結果が大当りとなるときには、最終的な表示結果として決定した大当り図柄の組合せをそのまま仮停止表示すると大当りとなることが確定した表示が行なわれることとなるので、仮停止表示するリーチはずれ図柄を別途決定する必要がある。表示結果が大当りとなるときには、決定した大当り図柄の組合せを最終的な表示結果として用い、別途決定したリーチはずれ図柄を、仮停止表示するリーチはずれ図柄として用いる。なお、表示結果がスーパーリーチA,Bの変動パターンでリーチはずれとなるときには、最終的な表示結果として決定したリーチはずれ図柄の組合せを仮停止図柄として用いて仮停止表示するようにしてもよい。その場合には、仮停止図柄を別途決定する処理負担を軽減することができる。
S1555においては、「第1または第2突確移行」の演出が行なわれるか否かを判定する(S1555)。「第1または第2突確移行」の演出が行なわれるか否かは、受信した変動パターンコマンドにより「第1または第2突確移行」であることが示されているか否かに応じて判断する。
S1555において、「第1または第2突確移行」の演出が行なわれると判断したときは後述するS1558に進み、「第1または第2突確移行」の演出が行なわれないと判断したときは、大当りとなるときまたははずれとなるときの「スーパーリーチAまたはB」の演出が行なわれるか否かを判定する(S1556)。大当りとなるときまたははずれとなるときの「スーパーリーチAまたはB」の演出が行なわれるか否かは、受信した変動パターンコマンドにより「スーパーリーチAまたはB」であることが示されているか否かに応じて判断する。S1556において「スーパーリーチAまたはB」の演出が行なわれると判断したときは、後述するS1558に進む。一方、S1556において「スーパーリーチAまたはB」の演出が行なわれないと判断したときは、「バトルリーチAまたはBで突然切替」の演出が行なわれるか否かを判定する(S1557)。「バトルリーチAまたはBで突然切替」の演出が行なわれるか否かは、受信した変動パターンコマンドにより「バトルリーチAまたはBで突然切替」であることが示されているか否かに応じて判断する。「バトルリーチAまたはBで突然切替」の演出が行なわれると判断したときは、後述するS1558に進む。一方、S1557において「バトルリーチAまたはBで突然切替」の演出が行なわれないと判断したときは、処理を終了する。
前述したS1555、S1556、S1557のうち、いずれかの演出に該当すると判断したときは、S1558により、一旦リーチはずれの図柄が仮停止した後、スーパーリーチへの発展演出、突確大当りへの移行演出、または、15R大当りへの突然切替演出が行なわれるときにおいて仮停止表示するリーチはずれ図柄を決定する処理が行なわれ、処理を終了する。
S1558では、リーチはずれの仮停止時の仮停止図柄を決定する。具体的にS1558では、前述した演出図柄変動開始処理において決定された演出図柄の最終的な表示結果となる図柄の組合せとの関係を考慮して、次のような場合分けに基づいて、仮停止リーチはずれ図柄を決定する。
大当りとなるときに「スーパーリーチAまたはB」に発展する演出が行なわれるとき、および、「バトルリーチAまたはBで突然切替」する演出が行なわれるときには、仮停止リーチはずれ図柄の組合せのうち、リーチ図柄を形成する左,右図柄として、S506で決定した大当り図柄の左図柄,右図柄に基づいてリーチ図柄を決定する。そして、中図柄としては、S506での図柄の決定に用いられなかったSR1−3から数値データ(乱数)を抽出し、抽出した乱数に基づき、はずれ図柄決定用データテーブルを用いて決定する。抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄と同じ図柄となってしまう場合には、リーチはずれ図柄の組合せとなるように中図柄を1図柄ずらす補正をすることにより、中図柄が決定される。「スーパーリーチAまたはB」に発展する演出が行なわれて大当りとなるときには、このように決定された仮停止リーチはずれ図柄が一旦停止された後、「スーパーリーチAまたはB」に発展し、中図柄が再変動した後、S506で決定した大当り図柄の組合せが最終的な表示結果として表示される。また、「バトルリーチAまたはBで突然切替」する演出が行なわれて大当りとなるときには、このように決定された仮停止リーチはずれ図柄が一旦停止された後、煽り演出中に15R大当りの演出に突然切替る突然切替演出が行なわれ、仮停止リーチはずれ図柄がS506で決定した大当り図柄の組合せに切替えられ、その大当り図柄の組合せが最終的な表示結果として表示される。
はずれとなるときに「スーパーリーチAまたはB」に発展する演出が行なわれるときには、仮停止リーチはずれ図柄の組合せのうち、リーチ図柄を形成する左,右図柄として、S504で決定したリーチはずれ図柄の左図柄,右図柄に基づいてリーチ図柄を決定する。そして、中図柄としては、S504での図柄の決定に用いられなかったSR1−3から数値データ(乱数)を抽出し、抽出した乱数に基づき、はずれ図柄決定用データテーブルを用いて決定する。抽出された乱数に対応する停止図柄が偶然リーチ図柄と同じ図柄となってしまう場合には、リーチはずれ図柄の組合せとなるように中図柄を1図柄ずらす補正をすることにより、中図柄が決定される。「スーパーリーチAまたはB」に発展する演出が行なわれてはずれとなるときには、このように決定された仮停止リーチはずれ図柄が一旦停止された後、「スーパーリーチAまたはB」に発展し、中図柄が再変動した後、S504で決定したリーチはずれ図柄の組合せが最終的な表示結果として表示される。
「第1,第2突確移行」となるときにおいては、最終的な表示結果が突確大当り図柄の組合せであるチャンス目の組合せとなる。したがって、「第1,第2突確移行」となるときにおいては、S504の場合と同様に、SR1−1〜SR1−3から抽出した乱数に基づき、はずれ図柄決定用データテーブルを用いてリーチはずれ図柄を決定することにより、仮停止リーチはずれ図柄の組合せを決定する。「第1,第2突確移行」の演出が行なわれるときには、このように決定された仮停止リーチはずれ図柄が一旦停止された後、最終的な表示結果として、停止図柄を、S507で決定されたチャンス目の図柄の組合せに差替える制御が行なわれる。
たとえば、擬似連の変動パターンの場合には、最終の停止図柄を停止表示するときの再変動を行なう期間において、決定されたリーチはずれ図柄が仮停止され、前述したような演出が行なわれる。したがって、たとえば、擬似連ありで、かつ、スーパーリーチAを行なう変動パターンでの変動表示が実行されるときには、S1553で擬似連の仮停止図柄が決定され、かつ、S1558でリーチはずれ図柄の仮停止図柄が決定され、このように決定された擬似連チャンス目よりなる仮停止図柄を用いて擬似連での再変動が行なわれ、かつ、このように決定されたリーチはずれ図柄よりなる仮停止図柄を用いてスーパーリーチAが実行されることとなる。そして、「第1,第2突確移行」の演出が行なわれるときには、このように決定された仮停止リーチはずれ図柄が、突確大当り図柄の組合せとしてのチャンス目の図柄の組合せに差替えられる。
なお、「第1,第2突確移行」の演出が行なわれるときには、リーチはずれ図柄を、チャンス目の図柄の組合せに差替えず、そのまま最終停止させるようにしてもよい。そのようにする場合には、特定のリーチはずれ図柄の組合せ(たとえば、左,右図柄により形成されるリーチ図柄と、中図柄との図柄差が所定数の図柄の組合せ)を突確大当り図柄として定めておき、「第1,第2突確移行」の演出が行なわれるときにおいて、リーチはずれ図柄をそのような特定のリーチはずれ図柄の組合せに決定し、特定のリーチはずれ図柄の組合せが突確大当り図柄として扱われるようにすればよい。
次いで、図40を参照して、演出制御用CPU101は、S515で選択した演出制御パターンに応じたプロセステーブルを選択する(S516)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマ(演出設定プロセスタイマ)をスタートさせる(S517)。
ここで、図42および図43を用いてプロセステーブルについて説明する。図42は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータにしたがって演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行なう。
プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および、音番号データの組合せが複数集まったデータとしてのプロセスデータにより構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。
また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図42に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROM82に格納されている。また、プロセステーブルは、各演出制御パターンに応じて用意されている。
図43は、プロセステーブルの内容にしたがって実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データにしたがって表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データにしたがって、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78,84、および、振動モータ87a,87b,87cを制御する処理を繰返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(たとえば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
図40を参照して、演出制御用CPU101は、S517の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)にしたがって演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78,84と振動モータ87a,87b,87c)の制御を開始する(S518)。たとえば、表示制御実行データにしたがって、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行なわせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行なわせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データにしたがって、可動部材78,84と振動モータ87a,87b,87cを動作させるための駆動信号を出力する。
また、図44は、擬似連演出の変動パターンを実現する際の変動期間とプロセステーブルとの関係を示す説明図である。図44に示す例では、一例として、2回の仮停止期間が設けられ、3回の変動(初回変動も含めて)が実行される場合の例が示されている。図44に示すように、変動開始時から初回の仮停止時までの演出制御は、初回演出のプロセステーブルに設定されている演出制御実行データに基づいて実行され、初回の仮停止時から2回目の仮停止時までの演出制御は、2回目演出のプロセステーブルに設定されている演出制御実行データに基づいて実行され、2回目の仮停止時から図柄の最終停止時までの演出制御は、3回目演出のプロセステーブルに設定されている演出制御実行データに基づいて実行される。
なお、擬似連演出の変動表示が行なわれる場合には、演出制御用CPU101は、S516において、1回目の変動に応じたプロセステーブルを選択する。
図40を参照して、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S519)。なお、変動時間タイマは、演出図柄の変動を開始してから最終停止図柄を停止表示するまでの変動時間を計測するためのタイマである。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にし(S520)、処理を終了する。
図45は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。
演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S841)、変動時間タイマの値を1減算する(S842)。そしてプロセスタイマがタイムアウトしているか否かを判断する(S843)。
プロセスタイマがタイムアウトするまで(S843N)は、S846に進む。S843においてプロセスタイマがタイムアウトしたと判断したときは(S843Y)、プロセスデータの切替えを行なう(S844)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データ等のプロセスデータに基づいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する等、次のプロセスデータの内容にしたがって、演出装置を制御する(S845)。これにより、決定された予告パターンによる予告演出を実行することができる。
このように、プロセスタイマを用いて時間管理を行なって、プロセスデータを順次切替えていくことにより、図43および図44に示すような変動表示制御を含む各種演出制御が行なわれる。
S846においては、操作ボタン130の操作に応じて演出をする操作演出処理が行なわれる。S847で、演出制御用CPU101は、変動時間タイマの値に基づいて、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(S847)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S847でY)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S849)。一方、変動時間タイマがタイムアウトしていないときは(S847でN)、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(S848)。確定コマンド受信フラグがセットされていないときは(S848でN)、演出図柄変動中処理が終了する。一方、確定コマンド受信フラグがセットされているときは(S848でY)、S849に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても(S848でN)、図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、たとえば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターンに基づいてS841〜S845の処理を実行する部分は、再変動演出を実行する再変動演出制御処理に相当する。
図46は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(S880)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、S887に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、S886で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、S881〜S886の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、S887に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S881)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行なう(S882)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行なうが、変動時間タイマがタイムアップしたことに基づいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
S882の処理で大当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(S883)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S884)。
S882の処理で大当り図柄を停止表示した場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(S886)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または突確開始指定コマンドを受信したことを示す突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S887)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(S888)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(S889)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、S889の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき)には、「15回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択し、突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドを受信しているとき)は、「2回開放遊技開始報知」に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(S890)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78,84、振動モータ87a,87b,87c)の制御を実行する(S891)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S892)。
なお、上記の実施の形態では、変動表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27等)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35等、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態を説明する。第2実施形態においては、図11および図12に示したような煽り演出、発展演出、および、突確移行演出のような発展可否演出を、可動部材により行なう例を説明する。可動部材としては、具体的に可動部材84が用いられる。
図47は、可動部材84により発展可否演出を行なうときの可動部材84の演出動作例を示す説明図である。図47では、(A)〜(C)に、発展可否演出を行なうときの可動部材84の演出動作の状態が示されている。図47において、演出表示装置9の周囲の飾り部については、可動部材78、上演出LED85a、中演出LED85bおよび下演出LED85cの図示を省略している。
図47を参照して、可動部材84は、可動部材予告が行なわれるときに、(A)に示すような可動部材動作Aと、(B)に示すような可動部材動作Bと、(C)に示すような可動部材動作Cとのいずれかの動作態様で動作させられる。(A)に示す可動部材動作Aは、第1回転速度としての低速度で回転動作する演出動作パターンである。(B)に示す可動部材動作Bは、第2回転速度としての中速度(第1回転速度よりも高速度)で回転動作する演出動作パターンである。(C)に示す可動部材動作Cは、第3回転速度としての高速度(第2回転速度よりも高速度)で回転動作する演出動作パターンである。
可動部材84は、可動部材動作A〜Cのような回転動作を図47のような右方向の回転(右回転)と、その逆方向の左方向の回転(左回転)とを行なうことが可能である。図11の(C)〜(G)のようなリーチ演出が行なわれているときには、可動部材84が停止させられている。可動部材84を左回転させることにより、図12の(H),(J),(K),(L)のようなスーパーリーチAに関する発展可否演出が行なわれる。また、可動部材84を右回転させることにより、図12の(I),(M),(K),(L)のようなスーパーリーチBに関する発展可否演出が行なわれる。
スーパーリーチAに関する発展可否演出は、次のように行なわれる。図12の(H)に示す第1煽り演出として、可動部材84の低速の可動部材動作Aを左回転で実行させる。その後、図12の(J)のようにスーパーリーチAへの発展演出を行なうときには、可動部材84の高速の可動部材動作Cを左回転で実行させる。また、図12の(L)のように第1突確移行演出を行なうときには、可動部材84の中速の可動部材動作Bを左回転で実行させる。また、図12の(K)のように進行終了演出を行なうときには、可動部材84の動作を停止させる。また、突然切替演出を行なうときには、低速の可動部材動作Aの途中で可動部材84を逆回転させる。
スーパーリーチBに関する発展可否演出は、次のように行なわれる。図12の(I)に示す第2煽り演出として、可動部材84の低速の可動部材動作Aを右回転で実行させる。その後、図12の(M)のようにスーパーリーチBへの発展演出を行なうときには、可動部材84の高速の可動部材動作Cを右回転で実行させる。また、図12の(L)のように第2突確移行演出を行なうときには、可動部材84の中速の可動部材動作Bを右回転で実行させる。また、図12の(K)のように進行終了演出を行なうときには、可動部材84の動作を停止させる。また、突然切替演出を行なうときには、低速の可動部材動作Aの途中で可動部材84を逆回転させる。
このような可動部材84を用いた発展可否演出は、前述の演出制御プロセス処理において用いるプロセステーブルに、このような可動部材84の動作制御を実行する演出制御実行データを設定しておき、その演出制御実行データに基づいて、演出制御用CPU101が、演出制御プロセス処理において、前述のように可動部材84を制御することにより実現される。このような可動部材84を用いた発展可否演出は、第1実施形態に示したような演出表示装置9での画像を用いた発展可否演出の代わりに実行される。このようにすれば、演出のバリエーションを豊富化することができる。なお、このような可動部材84を用いた発展可否演出は、第1実施形態に示したような演出表示装置9での画像を用いた発展可否演出と並行して実行するようにしてもよい。このようにすれば、画像と可動部材とを組合せた演出により、演出に遊技者の注目を集めることができ、演出の面白みを向上させることができる。
なお、第2実施形態で説明した可動部材を用いた発展可否演出は、1つの可動部材で行なわずに複数の可動部材を用いて行なうようにしてもよい。たとえば、第1の可動部材をスーパーリーチAに関する発展可否演出を行なうために設けるとともに、第2の可動部材をスーパーリーチBに関する発展可否演出を行なうために設け、これら2つの可動部材で、スーパーリーチAに関する発展可否演出と、スーパーリーチBに関する発展可否演出とを区別して実行するように制御すればよい。
また、第2実施形態で説明した発展可否演出に用いる可動部材は、回転動作をするものに限らず、振動、揺動、摺動等、一般的な可動部材が動作しうる動作態様であれば、どのような動作態様で動作する可動部材を用いてもよい。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図11および図12に示すように、リーチ変動パターンにおいて、リーチ演出を実行してリーチはずれの表示結果で一旦停止した後に、実行中の変動表示が継続するか否かを報知する発展可否演出が行なわれる。発展可否演出としては、図12に示すように、ノーマルリーチと比べて15R大当りとなるときに実行される割合が高いスーパーリーチA,Bに発展することを報知する第1の発展演出(スーパーリーチA,Bの発展演出)を行なうことが可能であるので、リーチはずれの表示結果で一旦停止した後スーパーリーチへの発展を煽ることにより、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。さらに、図12に示すように、発展可否演出としては、単にリーチ演出がスーパーリーチに発展するか否かの演出に留まらず、発展可否演出後に突確大当りに移行することを報知する第2の発展演出(突確移行演出)も行なうことが可能であるので、演出に意外性が生じ、スーパーリーチへの移行を煽ることにより、遊技者の大当りへの期待感を高めることができる。このようにリーチ演出において遊技状態への期待感を高めることにより、リーチ演出における遊技の興趣を向上させることができる。
(2) このような構成によれば、図11および図12に示すように、リーチ変動パターンにおいて、リーチ演出を実行して特定表示結果とならない状態で一旦停止した後に、実行中の変動表示が継続するか否かを報知する発展可否演出が行なわれる。そして、図12に示すように、スーパーリーチの演出がスーパーリーチA,Bのように複数種類設けられ、発展可否演出において表示されるキャラクタa〜dの画像による表示態様(キャラクタa,bのようにキャラクタの動作が異なる演出、キャラクタc,dのように表示されるキャラクタ自体が異なる演出)に応じて発展先のスーパーリーチの種類が異なるので、リーチはずれの表示結果で一旦停止した後、キャラクタの画像による表示態様に応じて、発展先の特別なリーチ演出への発展を煽ることにより、変動表示の演出進行のバリエーションを豊富化することができる。これにより、遊技者がリーチ演出に飽きてしまわないようにすることができ、リーチ演出における遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 図14〜図20において、大当りとなるときに選択される変動パターンの割合がキャラクタa>b、かつ、はずれとなるときに選択される変動パターンの割合がキャラクタb>aであり、大当りとなるときに選択されるスーパーリーチ種類の割合がスーパーリーチA>B、かつ、はずれとなるときに選択されるスーパーリーチ種類の割合がスーパーリーチB>Aであり、キャラクタの種類と発展先のスーパーリーチの種類との組合せに応じて大当りとなる割合が異なるので、キャラクタの画像により大当りへの期待が異なるため、表示されたキャラクタの画像に基づいて遊技者の期待感を高めることができる。また、キャラクタ画像を表示するだけで遊技者が大当りへの期待感を持てなくなることが防がれる。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(4) 図29のS101,S102と、S104,S105とに示すように、変動パターンを選択するための手段が、変動パターン種別を決定する手段と、決定された変動パターン種別に属する変動パターンのうちから実行する変動パターンを決定する手段とに分けられている。これにより、変動パターン種別を決定する手段により決定可能な変動パターン種別の数と、変動パターンを決定する手段により決定可能な変動表示パターン数との組合せにより、多種類の変動パターンを設定して選択的に用いることができるようになる。また、変動パターン種別を決定する手段における種別決定の割合を変更するだけで、各変動パターン種別に属する各変動表示パターンを選択する割合を変更しなくても、変動パターン種別ごとの変動パターンの出現割合を変更することができるようになる。これにより、変動パターンに関し、実行可能とする変動パターン数の変更設定、および、変動パターンの出現割合の変更設定が容易になる。
(5) 図13〜図21に示すように、大当りに制御する決定がされたときに加えて、大当りに制御しない決定がされ、かつ、リーチ演出を実行しないときに、擬似連の演出を含む変動パターンの種別を選択可能であるので、変動表示の演出のバリエーションを豊富化することができるが、図29のS101,S102と、S104,S105とに示すように、変動パターンを選択するための手段が、変動パターン種別を決定する手段と、決定された変動パターン種別に属する変動パターンのうちから実行する変動パターンを決定する手段とに分けられていることにより、パチンコ遊技機1の設計段階において、変動表示の演出の設定変更時における処理負担を増大させることなく、変動表示の演出のバリエーションを豊富化することができる。
(6) 図16、図18等に示すように、発展可否演出は、複数段階で発展するリーチ演出のうち第2段階目の演出が実行される以前に、大当り遊技状態に移行することを示す移行演出としての突然切替演出を含むことにより、複数段階で発展するリーチ演出の途中の段階で大当り遊技状態への移行演出が行なわれることとなるので、意外性がある演出により遊技の興趣を向上させることができる。
(7) 図14〜図20において、第1煽り演出〜第4煽り演出のそれぞれで、発展演出ありの変動パターンの選択割合と、突確移行演出の変動パターンの選択割合とが異なることを示したように、発展可否演出は、発展演出ありの変動パターンの実行割合と、突確移行演出の変動パターンの実行割合とが、発展可否演出の種類に応じて異なる。これにより、発展可否演出の種類ごとに演出の実行割合が一定ではないことに基づいて、遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 図7(B),(C)で第1特別図柄について突確大当りとする決定がされるが、第2特別図柄については、突確大当りとする決定がされないので、第2特別図柄表示器8bにおいて表示結果が大当り表示結果となるときには突確大当り遊技状態に制御されない。そして、図13〜図21で、非確変時に用いる変動パターンの判定テーブルでは、発展演出および突確移行演出を実行する変動パターンが選択されるが、確変時に用いる変動パターンの判定テーブルでは、発展演出または突確移行演出を実行する変動パターンが選択されないようにデータが設定されているので、確変状態でないときにおいて発展可否演出が実行され、確変状態であるときにおいて発展可否演出が実行されない。これにより、確変状態において、突確大当り遊技状態に制御される可能性がないにも関わらず無駄な発展可否演出が行なわれずに済むようにするこができ、現実性がない発展可否演出により遊技者の不快感を誘発するおそれが生じないようにすることができる。
(9) 図47に示すように、発展可否演出が、可動部材84を動作させることにより行なわれるので、演出表示装置9における変動表示の表示状態に影響を受けることなく発展可否演出を行なうことができるため、発展可否演出による演出効果を向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
(2) 上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(たとえば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、またはたとえば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9および飾り図柄表示器9a,9bを制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の各実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行なうのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行なうことができる。
(3) 演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドに基づいて、演出用部品としての演出表示装置9で、図柄変動指定コマンドで特定される特別図柄表示器に対応した予告演出を実行するように構成されているので、2つの特別図柄表示器(特別図柄表示器8a、特別図柄表示器8b)が設けられていても、遊技者に、遊技の進行状況(いずれの変動表示手段における変動表示に対応する演出が行なわれているのか等)を把握させやすくすることができる。
(4) 演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドに基づいて、演出用部品としての演出表示装置9で、図柄変動指定コマンドで特定される特別図柄表示器に対応した変動態様による変動表示演出を実行するように構成されているので、2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b)が設けられていても、遊技者に、遊技の進行状況(いずれの特別図柄表示器における変動表示に対応する演出が行なわれているのか等)を把握させやすくすることができるとともに、遊技のバリエーションを豊富にすることができる。
(5) 上記の各実施の形態では、飾り図柄表示器として2つのLEDからなる表示器が用いられていたが、飾り図柄表示器は、そのような構成のものに限られない。たとえば、1つ以上の7セグメントLEDで構成してもよい。また、飾り図柄表示器が設けられていない遊技機も、本発明を適用可能である。
(6) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
(7) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1の動作をシミュレーションするゲーム機などの装置にも適用することができる。前述した実施の形態を実現するためのプログラム及びデータは、コンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。そして、ゲームの実施形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行なうことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(8) なお、前述したように特別図柄プロセス処理において始動口スイッチ通過処理を第1特別図柄用の処理と第2特別図柄用の処理とに分けて設けるときには、たとえば大当り判定をする処理等の一部の処理については、共通の処理ルーチンを実行することにより共通化するようにしてもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを同じ種類の表示器(7セグメントLED)で構成する例を示した。しかし、これに限らず、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、異なる種類の表示器で構成するようにしてもよい。具体的には、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、一方を7セグメント表示器で構成し、他方をドットマトリックス表示器で構成してもよい。また、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとは、一方を7セグメント表示器で構成し、他方を前述の飾り図柄表示器9a,9bのようなLED表示器で構成してもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに変動表示される普通図柄表示器10における変動表示の表示結果が所定の表示結果(当り図柄)となったときに可変入賞球装置15が開状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄表示器10を設けず、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに、可変入賞球装置15が、開状態に制御されるようにしてもよい。
(11) 前述した実施の形態においては、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに変動表示される普通図柄表示器10における変動表示の表示結果が所定の表示結果(当り図柄)となったときに可変入賞球装置15が開状態に制御される例を示した。しかし、これに限らず、普通図柄表示器10を設けず、遊技球がゲート32を通過したことが検出されたときに、可変入賞球装置15が、開状態に制御されるようにしてもよい。
(12) 前述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、擬似連の具体的な変動パターン(変動回数等の変動に関する情報を特定する変動パターン)を決定して演出制御コマンドでその変動パターンを指示し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、その演出制御コマンドに基づいて擬似連の具体的な変動パターン(変動回数等の変動に関する情報を特定する変動パターン)を認識し、擬似連の変動パターンでの変動表示を実行する例を示した。しかし、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ100が、擬似連の具体的な変動パターン(再変動の報知演出を含む演出パターン)を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560の側において、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100の側で、受信した変動パターンコマンドと対応して記憶された擬似連の有無、および、擬似連での変動回数の情報に基づいて、擬似連の具体的な変動パターンを決定すればよい。
(13) 前述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が擬似連の変動回数を決定する例を示したが、これに限らず、演出制御用マイクロコンピュータ100が擬似連の変動回数を決定するようにしてもよい。たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、擬似連を実行するか否かを特定可能な変動パターンコマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100が、擬似連を実行することが特定された変動パターンコマンドを受信したときに、擬似連の変動回数を決定する。
(14) 前述した実施の形態では、識別情報としての図柄を変動表示する表示装置として、特別図柄の表示装置、飾り図柄の表示装置、および、演出図柄の表示装置の3種類の表示装置を設けた例を示した。しかし、これに限らず、識別情報としての図柄を変動表示する表示装置として、前述した演出図柄を表示する演出表示装置9のような画像を表示する1つの表示装置のみを設け、その表示装置により、前述したような特別図柄、飾り図柄、および、演出図柄を1種類の図柄に統一して、当該図柄の変動表示および各種の演出画像の表示を行なうようにしてもよい。
(15) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
7 遊技領域、13 第1始動入賞口、9L,9C,9R 図柄表示エリア、9 演出表示装置、84 可動部材、1 パチンコ遊技機、14 第2始動入賞口、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、100 演出制御用マイクロコンピュータ。