JP2010112294A - 内燃機関の燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】均質度の高い混合気を気筒内に形できる内燃機関の燃料噴射装置を提供する。
【解決手段】同一気筒2に対して設けられ、気筒2の中心線CLと直交する基準線Lsを横切る方向の一方の側と他方の側とに開口し、かつ開口部が基準線Lsの方向に関して互いにオフセットされた2つの吸気ポート6A、6Bを備えた内燃機関に適用され、第1吸気ポート6Aに設けられた第1燃料噴射弁11Aと、第2吸気ポートに設けられた第2燃料噴射弁11Bと、を備え、第1燃料噴射弁11Aが基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cから遠い側に偏るようにして第1吸気ポート6Aに、第2燃料噴射弁11Bが基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cに近い側に偏るようにして第2吸気ポートにそれぞれ配置されている。
【選択図】図2
【解決手段】同一気筒2に対して設けられ、気筒2の中心線CLと直交する基準線Lsを横切る方向の一方の側と他方の側とに開口し、かつ開口部が基準線Lsの方向に関して互いにオフセットされた2つの吸気ポート6A、6Bを備えた内燃機関に適用され、第1吸気ポート6Aに設けられた第1燃料噴射弁11Aと、第2吸気ポートに設けられた第2燃料噴射弁11Bと、を備え、第1燃料噴射弁11Aが基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cから遠い側に偏るようにして第1吸気ポート6Aに、第2燃料噴射弁11Bが基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cに近い側に偏るようにして第2吸気ポートにそれぞれ配置されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、同一気筒に対して複数の吸気ポートが設けられた内燃機関に適用される燃料噴射装置に関する。
同一気筒内に燃料を噴射する2つの燃料噴射弁を互いに向かい合うように設けるとともに、燃料噴霧が気筒内に形成されるスワールの流れ方向に沿って旋回するように2つの燃料噴射弁の噴射方向を気筒の径方向に関してオフセットさせることにより、気筒内の燃料濃度の均質度を高めた内燃機関の燃料噴射装置が知られている(特許文献1)。その他、本発明に関連する先行技術文献として、特許文献2〜4が存在する。
特許文献1の燃料噴射装置は、気筒内を旋回するスワールの遠心力の影響により燃料噴霧(液滴)が気筒の壁面側に集まって、気筒内の燃料濃度が気筒の中心側に比べて壁面側が高くなる。従って、特許文献1の燃料噴射装置では気筒内の混合気を十分に均質化できないおそれがある。
そこで、本発明は、均質度の高い混合気を気筒内に形できる内燃機関の燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明の燃料噴射装置は、同一気筒に対して設けられ、前記気筒の中心線と直交する基準線を横切る方向の一方の側と他方の側とに開口し、かつ開口部が前記基準線の方向に関して互いにオフセットされた2つの吸気ポートを備えた内燃機関に適用される内燃機関の燃料噴射装置において、前記2つの吸気ポートのいずれか一方の吸気ポートに設けられた第1燃料噴射弁と、前記2つの吸気ポートのいずれか他方の吸気ポートに設けられた第2燃料噴射弁と、前記第1燃料噴射弁及び前記第2燃料噴射弁のそれぞれを制御する噴射制御手段と、を備え、前記第1燃料噴射弁が前記基準線の方向に関して前記気筒の中心から遠い側に偏るようにして前記一方の吸気ポートに、前記第2燃料噴射弁が前記基準線の方向に関して前記気筒の中心に近い側に偏るようにして前記他方の吸気ポートにそれぞれ配置されているものである(請求項1)。
この燃料噴射装置によれば、同一気筒に設けられた2つの吸気ポートが気筒の中心線と直交する基準線を横切る方向の一方の側と他方の側とに開口し、かつ開口部が基準線の方向に関して互いにオフセットされているため、吸気行程において気筒内を旋回するスワールが形成される。また、第1燃料噴射弁が気筒の中心から遠い側に、第2燃料噴射弁が気筒の中心に近い側にそれぞれ偏って配置されているため、スワールの遠心力の影響によって燃料濃度が低くなりやすい気筒の中央部に第2燃料噴射弁から噴射された燃料が集中する。このため、スワールの影響下にあっても気筒の中央部の燃料濃度の低下が抑えられる結果、均質度が高い混合気を気筒内に形成できる。
本発明の燃料噴射装置の一態様において、前記噴射制御手段は、前記第1燃料噴射弁による燃料噴射量に比べて前記第2燃料噴射弁による燃料噴射量が多くなるように前記第1燃料噴射弁及び前記第2燃料噴射弁のそれぞれを制御してもよい(請求項2)。この態様によれば、第2燃料噴射弁による燃料噴射量が第1燃料噴射弁による燃料噴射量よりも多いため、気筒の中央部に噴射された燃料の一部がスワールの遠心力によって気筒の壁面側に移動することにより気筒内における燃料濃度の径方向の分布が均される。これにより、2つの燃料噴射弁に対する燃料噴射量を同一とした場合に比べて、燃料濃度の均質度が気筒内の燃料濃度の均質度が更に向上する。
本発明の燃料噴射装置の一態様において、前記内燃機関には、前記一方の吸気ポートを開閉する第1吸気弁と、前記他方の吸気ポートを開閉する第2吸気弁と、前記第1吸気弁を閉弁状態に維持しつつ前記第2吸気弁を開閉駆動する片弁停止モードを実行できるように構成された片弁停止機構と、が設けられていてもよい(請求項3)。この態様によれば、ポンピングロスの減少のために第1吸気弁を閉弁状態に保持する片弁停止モードを実行された際には第2吸気弁により他方の吸気ポートが開かれて、第2燃料噴射弁により気筒の中央部に燃料が導かれる。これにより、気筒の中央部に導かれた燃料がスワールにより拡散するため、片弁停止モード実行時の燃料濃度の均質度を高めることが可能になる。
本発明の燃料噴射装置の一態様において、前記内燃機関は、前記気筒内に供給された燃料を圧縮行程で自着火させる圧縮自着火型の内燃機関として構成されており、前記第1燃料噴射弁に高オクタン価の燃料を、前記第2燃料噴射弁に低オクタン価の燃料をそれぞれ供給する燃料供給手段を更に備えてもよい(請求項4)。この内燃機関によって燃料が自着火する場合には、その燃焼は例えば予混合圧縮着火燃焼となる。この場合、自着火し易い低オクタン価の燃料が気筒の中央側に、自着火し難い高オクタン価の燃料が気筒の壁面側にそれぞれ配置されるため、気筒の中央部における着火性を良好に確保しつつ壁面側の燃焼を緩慢にすることができる。これにより、負荷を上げた際の過早着火、ノッキング等の異常燃焼の発生を抑制できるため、予混合圧縮着火燃焼による内燃機関の運転範囲(負荷領域)を拡大することができる。なお、高オクタン価、低オクタン価というのは、絶対的なオクタン価の値に基づいて名付けたものではなく、オクタン価の異なる2種類の燃料のうち、オクタン価が高い方を高オクタン価の燃料と表現し、オクタン価が低い方を低オクタン価の燃料と表現したものにすぎない。
本発明の燃料噴射装置の一態様において、前記内燃機関には、前記一方の吸気ポートを前記基準線の方向に関して前記気筒の中心から遠い側の第1外側路と近い側の第1内側路とに2分割する第1隔壁部と、前記他方の吸気ポートを前記基準線の方向に関して前記気筒の中心から遠い側の第2外側路と近い側の第2内側路とに2分割する第2隔壁部と、排気を前記2つの吸気ポートのそれぞれに還流させることができる排気還流手段と、が設けられており、前記排気還流手段は、前記第1外側路に排気を導入できる第1導入手段と、前記第2外側路及び前記第2内側路のそれぞれに排気を導入する第1状態と前記第2外側路に排気を導入する一方で前記第2内側路への排気の導入を阻止する第2状態とを切り替え可能な第2導入手段と、を備えてもよい(請求項5)。これにより、第1導入手段と第2導入手段とを利用することにより、第1外側路及び第2外側路のみから排気を導入することで気筒の壁面側にEGRガスを偏在させる成層状態と、前記第1外側路、第2外側路及び第2内側路のそれぞれから排気を導入することで気筒内にEGRガスを均一に分布させる均質状態とを選択的に実現することが可能になる。この態様で得られる成層状態においては、気筒の中央部の燃焼を周囲に偏在するEGRガスで効果的に冷却できるので、EGRガスの理想的な配置となり窒素酸化物の低減効果が向上する。
以上説明したように、本発明によれば、第1燃料噴射弁が気筒の中心から遠い側に、第2燃料噴射弁が気筒の中心に近い側にそれぞれ偏って配置されているため、スワールの遠心力の影響によって燃料濃度が低くなりやすい気筒の中央部に第2燃料噴射弁から噴射された燃料が集中する。このため、スワールの影響下にあっても気筒の中央部の燃料濃度の低下が抑えられる結果、均質度が高い混合気を気筒内に形成できる。
(第1の形態)
図1は本発明の一形態に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を上方から模式的に示した平面図である。内燃機関1Aは一方向に並ぶ4つ(図では1つのみを示した。)の気筒2を有した直列4気筒型で火花点火型の内燃機関として構成されている。
図1は本発明の一形態に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を上方から模式的に示した平面図である。内燃機関1Aは一方向に並ぶ4つ(図では1つのみを示した。)の気筒2を有した直列4気筒型で火花点火型の内燃機関として構成されている。
各気筒2には吸気通路5が接続されている。吸気通路5は同一の気筒2に対して2つずつ設けられた吸気ポート6A、6Bを有しており、これらの吸気ポート6A、6Bは不図示の吸気マニホルドに接続されている。2つの吸気ポート6A、6Bは、気筒2の中心線CLと直交する基準線Lsを横切る方向(図1の左右方向)の一方の側と、他方の側とに開口している。それらの開口部は基準線Lsの方向(図1の上下方向)に関して互いにオフセットされている。各吸気ポート6A、6Bがこのように配置されているため、吸気行程において気筒2内を旋回するスワールFsが形成される。
各吸気ポート6A、6Bを開閉するため、第1吸気ポート6Aには第1吸気弁7Aが、第2吸気ポート6Bには第2吸気弁7Bがそれぞれ設けられている。また、各気筒2には排気ポート9A、9Bが設けられており、各排気ポート9A、9Bを開閉するため、各排気ポート9A、9Bには排気弁10がそれぞれ設けられている。
第1吸気ポート6Aには第1燃料噴射弁11Aが、第1吸気ポート6Bには第2燃料噴射弁11Bがそれぞれ設けられている。第1燃料噴射弁11Aは基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cから遠い側に偏るようにして第1吸気ポート6Aに配置されており、第2燃料噴射弁11Bは基準線Lsの方向に関して中心Cに近い側に偏るようにして第2吸気ポート6Bに配置されている。つまり、これらの燃料噴射弁11A、11Bは、各吸気ポート6A、6Bの中心線La、Lbから上述した方向にずれるようにして配置されていて、いずれの配置も各中心線La、Lbよりも図1の下側に偏っている。
各吸気ポート6A、6B及び各燃料噴射弁11A、11Bのそれぞれが上記のように配置されているため、スワールFの遠心力の影響によって燃料濃度が低くなりやすい気筒2の中央部に第2燃料噴射弁11Bから噴射された燃料Febが集中する。一方、第1燃料噴射弁11Aから噴射された燃料Feaは気筒2の壁面側に導かれる。このため、スワールFの影響下にあっても気筒2の中央部の燃料濃度の低下が抑えられる結果、均質度が高い混合気を気筒2内に形成できる。
各吸気弁7A、7Bは動弁機構15にて開閉駆動される。動弁機構15は、第1吸気弁7Aのみを閉弁状態に維持できる、換言すれば第1吸気弁7Aの動作のみを閉弁状態で停止させることができる片弁停止機構15aが設けられている。第1吸気弁7Aのみ閉弁状態に維持し、第2吸気弁7Bで気筒2内に空気を取り込む片弁停止モードを行う場合には軽負荷時のポンピングロスを軽減しつつ空気量を調整することが可能になる。片弁停止モードが実行された際には第2吸気弁7Bにより第2吸気ポート6Bが開かれて、第2燃料噴射弁11Bにより気筒2の中央部に燃料Febが導かれる。これにより、気筒2の中央部に導かれた燃料FebがスワールFsにより拡散するため、片弁停止モード実行時の燃料濃度の均質度を高めることが可能になる。なお、各排気弁10も不図示の動弁機構にて所定タイミングで開閉駆動される。
各燃料噴射弁11A、11B及び動弁機構15のそれぞれの動作はエンジンコントロールユニット(ECU)30にて制御されている。ECU30はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えたコンピュータとして構成されており、各種センサからの出力信号を参照して燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等の運転パラメータを演算し、その演算結果に基づいて燃料噴射弁11A、11B等の制御対象の動作を制御するものである。本発明に関連するセンサとしては、内燃機関1の機関回転数(回転速度)に応じた信号を出力するクランク角センサ31と、内燃機関1の負荷に相関する吸入空気量に応じた信号を出力するエアフローメータ32とが設けられている。
図2は、ECU30が行う燃料噴射制御の制御ルーチンの一例を示したフローチャートである。このルーチンのプログラムはECU30のROMに予め保持されており、適時に読み出されて所定のクランク角毎に繰り返し実行される。
ステップS1では、ECU30は各種の運転パラメータを取得する。ここでは、クランク角センサ31の出力信号に基づいて機関回転数を取得するとともに、エアフローメータ32の出力信号に基づいて負荷を取得する。
ステップS2では、ステップS1で取得した機関回転数及び負荷に基づいて燃料噴射量を算出する。燃料噴射量は、これらのパラメータを変数としたマップ(不図示)を検索することにより基本噴射量を算出し、その基本噴射量を不図示のO2センサ等の出力に基づいてフィードバック補正することにより算出される。
ステップS3では、各吸気弁7A、7Bの駆動モードを設定する。ここでは、2つの吸気弁7A、7Bの両方を開閉駆動する通常モードと、第1吸気弁7Aのみを閉弁状態に維持する片弁停止モードのいずれか一方を選択する。例えば、ECU30は、負荷と回転数とで定義された運転領域に各駆動モードが対応付けられた不図示の駆動モード設定マップを検索し、その検索結果に基づいて駆動モードを選択する。なお、片弁停止モードは駆動モード設定マップにおいて軽負荷運転領域に対応付けられている。
ステップS4では、ステップS1で取得した運転パラメータ及びステップS3で設定した駆動モードに応じて2つの燃料噴射弁11A、11Bに対する燃料噴射量の配分を決定する。
まず、負荷が所定の高負荷判定閾値よりも低く、かつ通常モード時においては、図3に示した噴き分け率算出マップを利用して、各燃料噴射弁11A、11Bに対する燃料噴射量の配分を決定する。図3のマップは、負荷に基づいて演算された目標空燃比A/Fを変数として噴き分け率nを与えるように構成されている。噴き分け率nは全燃料噴射量に対して第2燃料噴射弁11Bの噴射量が占める割合として定義されている。一般に、負荷が低いほど空燃比A/Fは高くなる(リーンとなる)ように演算されるが、このマップでは、空燃比A/Fがリーンとなるほど噴き分け率nが高くなるように設定されている。また、ストイキよりもリッチ側には、噴き分け率nが一定値のフラット領域Rが設定される。つまり、ストイキよりもリッチ側に空燃比が演算される運転領域では燃料噴射量の配分が一定値となる。このマップから明らかなように、全ての運転領域で噴き分け率nが50%を超えているので、燃料噴射量は第1燃料噴射弁11Aによる燃料噴射量に比べて第2燃料噴射弁11Bによる燃料噴射量が多くなるように配分される。
次に、負荷が高負荷判定閾値よりも高く、かつ通常モード時においては、図3のマップから図4の噴き分け率算出マップに切り替える。マップを切り替えるための高負荷判定閾値は、スワールFsの強化(高スワール)ができる限り求められる負荷値に対応するよう設定されている。スワールFsの強化には第1燃料噴射弁11Aの配分を多くして噴射燃料の運動エネルギーを利用することが好ましいため、図3のマップにおいては、噴き分け率nが50%未満に設定されている。
更に、吸気弁7A、7Bの駆動モードが片弁停止モード時の場合においては、噴き分け率nを100%に設定する。つまり、第1吸気弁6Aが閉弁状態に維持される側の第1燃料噴射弁11Aによる燃料噴射が中止され、全燃料噴射量が第2燃料噴射弁11Bから噴射される。
ステップS5では、各燃料噴射弁11A、11Bに対する燃料噴射時期を設定する。通常モード時においては、第1燃料噴射弁11Aによる燃料噴射が第2燃料噴射弁11Bによる燃料噴射よりも先に行われるように各燃料噴射弁11A、11Bの燃料噴射時期を設定する。第1燃料噴射弁11Aから噴射された燃料は気筒2の中央部に集中するので、スワールFsの遠心力の影響が少なく気筒2の全体に拡散速度が第2燃料噴射弁11Bから噴射された燃料よりも遅いためである。また、燃料濃度の均質度を向上させるため、第2燃料噴射弁11Bによる燃料噴射を複数回に分けるようにする。なお、第1燃料噴射弁11Aによる燃料噴射はスワール強化のため一回で行うようにしている。また、各燃料噴射弁11A、11Bの燃料噴射時期は、通常は吸気行程に同期させるが、極軽負荷時などの特定条件下では、燃料噴射による吸気冷却よりも燃料濃度の均質度の向上を優先すべきであるため、第1燃料噴射弁11Aのみを同期噴射とし、第2燃料噴射弁11Bの燃料噴射時期は第2吸気弁7Bが閉弁時に設定される。
ステップS6では、ステップS4で設定された配分及びステップS5で設定された燃料噴射時期に従って燃料噴射が行われるように各燃料噴射弁11A、11Bが制御される。
図2のルーチンによれば、第2燃料噴射弁11Bによる燃料噴射量が第1燃料噴射弁11Aによる燃料噴射量よりも多いため、気筒2の中央部に噴射された燃料の一部がスワールFsの遠心力によって気筒2の壁面側に移動することにより気筒2内における燃料濃度の径方向の分布が均される。そのため、2つの燃料噴射弁に対する燃料噴射量を同一とした場合に比べて、燃料濃度の均質度が気筒内の燃料濃度の均質度が更に向上する。ECU30が図2の制御ルーチンを実行することにより、ECU30は本発明に係る噴射制御手段として機能する。
(第2の形態)
次に本発明の第2の形態を図5を参照して説明する。図5は本発明の第2の形態に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を上方から模式的に示した平面図である。なお、特に断らない限り、第1の形態と共通する構成には図5に同一符号を付して重複した説明を省略することとする。内燃機関1Bは、いわゆる予混合圧縮着火燃焼を実現できる直列4気筒の多気筒内燃機関として構成されており、燃料噴射弁毎に燃料供給系が設けられている。
次に本発明の第2の形態を図5を参照して説明する。図5は本発明の第2の形態に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を上方から模式的に示した平面図である。なお、特に断らない限り、第1の形態と共通する構成には図5に同一符号を付して重複した説明を省略することとする。内燃機関1Bは、いわゆる予混合圧縮着火燃焼を実現できる直列4気筒の多気筒内燃機関として構成されており、燃料噴射弁毎に燃料供給系が設けられている。
第1燃料供給装置20Aは、第1燃料噴射弁11Aに燃料を供給するためのものであり、高オクタン価の燃料Fehを貯留する燃料タンク21Aと、燃料タンク21Aから燃料Fehを汲み上げる燃料ポンプ22Aと、燃料ポンプ22Aが汲み上げた燃料Fehを第1燃料噴射弁11Aに分配する第1デリバリパイプ23Aとを備えている。一方、第2燃料供給装置20Bは、第2燃料噴射弁11Bに燃料を供給するためのものであり、低オクタン価の燃料Felを貯留する燃料タンク21Bと、燃料タンク21Bから燃料Felを汲み上げる燃料ポンプ22Bと、燃料ポンプ22Bが汲み上げた燃料Felを第2燃料噴射弁11Bに分配する第1デリバリパイプ23Bとを備えている。これにより、第1燃料噴射弁11Aに対して高オクタン価の燃料Fehが、第2燃料噴射弁11Bに対して低オクタン価の燃料Felがそれぞれ供給されるから、第1燃料供給装置20A及び第2燃料供給装置20Bの組み合わせが本発明に係る燃料供給手段に相当する。
本形態の内燃機関1Bによれば、自着火し易い低オクタン価の燃料Felが気筒2の中央側に、自着火し難い高オクタン価の燃料Fehが気筒2の壁面側にそれぞれ配置されるため、気筒2の中央部における着火性を良好に確保しつつ壁面側の燃焼を緩慢にすることができる。これにより、負荷を上げた際の過早着火、ノッキング等の異常燃焼の発生を抑制できるため、予混合圧縮着火燃焼による運転範囲(負荷領域)を拡大できる。なお、第2の形態の構成を前提として、第1の形態に係る制御を実行することも可能である。
(第3の形態)
次に本発明の第3の形態を図6及び図7を参照して説明する。図6は本発明の第3の形態に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を上方から模式的に示した平面図である。なお、特に断らない限り、第1の形態と共通する構成には図6に同一符号を付して重複した説明を省略することとする。内燃機関1Cは、直列4気筒型で火花点火型の内燃機関として構成されており、排気を2つの吸気ポート6A、6Bに還流させることができる排気還流手段としての排気還流装置40が設けられている。また、内燃機関1Cは吸気系に戻す排気(EGRガス)の導入形態を変更するための工夫が施されている。
次に本発明の第3の形態を図6及び図7を参照して説明する。図6は本発明の第3の形態に係る燃料噴射装置が適用された内燃機関の要部を上方から模式的に示した平面図である。なお、特に断らない限り、第1の形態と共通する構成には図6に同一符号を付して重複した説明を省略することとする。内燃機関1Cは、直列4気筒型で火花点火型の内燃機関として構成されており、排気を2つの吸気ポート6A、6Bに還流させることができる排気還流手段としての排気還流装置40が設けられている。また、内燃機関1Cは吸気系に戻す排気(EGRガス)の導入形態を変更するための工夫が施されている。
第1吸気ポート6Aには、その中心線Laに沿って延びる第1隔壁部41Aが設けられており、第2吸気ポート6Bには、その中心線Lbに沿って延びる第2隔壁部41Bが設けられている。第1隔壁部41Aは、第1吸気ポート6Aを基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cから遠い側の第1外側路42aと、近い側の第1内側路42bとに2分割する。同様に、第2隔壁部41Bは、第2吸気ポート6Bを基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cから遠い側の第2外側路43aと、近い側の第2内側路42bとに2分割する。
排気還流装置40は、内燃機関1Cの排気通路45から排気を取り出すEGR通路46と、EGR通路46に設けられて排気の還流の許可と禁止とを切り替えるとともに排気の還流量(EGR量)を調整するためのEGR弁47と、EGR弁47の下流側に設けられて、EGRガスを各吸気ポート6A、6Bに導入するための導入装置48と、を備えている。導入装置48は、第1吸気ポート6AにEGRガスを導入するための第1導入部48Aと、第2吸気ポート6BにEGRガスを導入するための第2導入部48Bと、第2導入部48Bの導入形態を切り替える切替装置49とを備えている。
第1導入部48BはEGR通路46から分岐した導入通路50を有しており、その導入通路50は第1吸気ポート6Aの第1外側路42aに接続されている。第2導入部48Bは、EGR通路46から分岐して第2吸気ポート6Bの第2外側路43aに接続された外側導入通路51aと、EGR通路46から分岐して第2内側路43bに接続された内側導入通路51bをそれぞれ備えている。切替装置49は、第2導入部48Bの外側導入通路51aを開閉する第1開閉弁49Aと、内側導入通路51bを開閉できる第2開閉弁49Bとを備えている。
EGR弁47及び切替装置49のそれぞれの動作はECU30(図1参照)にて制御されるようになっており、本形態に係るECU30には、これらの動作を制御するための所定のプログラムが保持されている。例えば、ECU30は内燃機関1Cの負荷や回転数に応じて排気還流の実行の可否を決定し、かつ排気還流を実行する場合には内燃機関1Cの運転状態に適したEGR量を演算する。これらのEGR制御の基本的内容は周知のものと同様であるので詳細は省略する。
切替装置49に対する制御は、気筒2内におけるEGRガスの分布状態(導入形態)を変更するために行われる。切替装置49の第1開閉弁49A及び第2開閉弁49Bのそれぞれが開かれた場合、EGR通路46に導かれたEGRガスは導入通路50を通じて第1吸気ポート6Aの第1外側路42aに、外側導入通路51a及び内側導入通路51bを通じて第2吸気ポート6Bの第2外側路43a及び第2内側路43bに、それぞれ導かれる。これにより、気筒2内にEGRガスを均一に分布させる均質状態を実現できる。
一方、切替装置49の第1開閉弁49Aが閉じられてかつ第2開閉弁49Bが開かれた場合、EGRガスは導入通路50を通じて第1外側路42aに、外側導入通路51aを通じて第2外側路43aに、それぞれ導かれる。即ち、EGRガスが各外側路42a、43aのみから導入されることになるので、図7に示すような気筒2の壁面側にEGRガスを偏在させる成層状態を実現できる。図7の成層状態においては、気筒2の中央部の燃焼を周囲に偏在するEGRガスで効果的に冷却できるので、EGRガスの理想的な配置となり窒素酸化物の低減効果が向上する。EGRガスの分布状態の切り替えは内燃機関1Cの運転状態に応じて適宜行われる。
第3の形態において、導入通路50が本発明に係る第1導入手段に相当し、外側導入通路51a、内側導入通路51b及び切替装置49の組み合わせが本発明に係る第2導入手段に相当する。なお、第3の形態においても、第3の形態の構成を前提として、第1の形態に係る制御を実行することができる。
本発明は上記各形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。上記各形態では、2つの吸気ポートのそれぞれに対して燃料噴射弁を一つずつ設けているが、それ以上の燃料噴射弁を設けることを妨げるものではない。図8は上記各形態の変形例を示している。この例では、第2吸気ポート6Bの中心線Lbを挟んで第2燃料噴射弁11Bの反対側に第3燃料噴射弁11Cが、つまり基準線Lsの方向に関して気筒2の中心Cから遠い側に第3燃料噴射弁11Cが配置されている。この変形例においては、第1燃料噴射弁11Aの燃料噴射量をIna、第2燃料噴射弁11Bの燃料噴射量をInb、第2燃料噴射弁11Cの燃料噴射量をIncとした場合、これらの関係がIna+Inc<Inbとなるように燃料噴射量の配分を決定することができる。このような配分とした場合には、気筒2の中心Cから遠い側の2つの燃料噴射弁11A、11Cから噴射された燃料Fea、Fecの運動エネルギーを利用してスワールFsを強化しつつ、燃料濃度の均質度を向上させることができるようになる。
1A、1B、1C 内燃機関
2 気筒
6A、6B 吸気ポート
7A 第1吸気弁
7B 第2吸気弁
15a 片弁停止機構
11A、11B 燃料噴射弁
20A、20B 燃料供給装置(燃料供給手段)
30 ECU(噴射制御手段)
40 排気還流装置(排気還流手段)
CL 気筒の中心線
Ls 基準線
2 気筒
6A、6B 吸気ポート
7A 第1吸気弁
7B 第2吸気弁
15a 片弁停止機構
11A、11B 燃料噴射弁
20A、20B 燃料供給装置(燃料供給手段)
30 ECU(噴射制御手段)
40 排気還流装置(排気還流手段)
CL 気筒の中心線
Ls 基準線
Claims (5)
- 同一気筒に対して設けられ、前記気筒の中心線と直交する基準線を横切る方向の一方の側と他方の側とに開口し、かつ開口部が前記基準線の方向に関して互いにオフセットされた2つの吸気ポートを備えた内燃機関に適用される内燃機関の燃料噴射装置において、
前記2つの吸気ポートのいずれか一方の吸気ポートに設けられた第1燃料噴射弁と、前記2つの吸気ポートのいずれか他方の吸気ポートに設けられた第2燃料噴射弁と、前記第1燃料噴射弁及び前記第2燃料噴射弁のそれぞれを制御する噴射制御手段と、を備え、
前記第1燃料噴射弁が前記基準線の方向に関して前記気筒の中心から遠い側に偏るようにして前記一方の吸気ポートに、前記第2燃料噴射弁が前記基準線の方向に関して前記気筒の中心に近い側に偏るようにして前記他方の吸気ポートにそれぞれ配置されていることを特徴とする内燃機関の燃料噴射装置。 - 前記噴射制御手段は、前記第1燃料噴射弁による燃料噴射量に比べて前記第2燃料噴射弁による燃料噴射量が多くなるように前記第1燃料噴射弁及び前記第2燃料噴射弁のそれぞれを制御する請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射装置。
- 前記内燃機関には、前記一方の吸気ポートを開閉する第1吸気弁と、前記他方の吸気ポートを開閉する第2吸気弁と、前記第1吸気弁を閉弁状態に維持しつつ前記第2吸気弁を開閉駆動する片弁停止モードを実行できるように構成された片弁停止機構と、が設けられている請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。
- 前記内燃機関は、前記気筒内に供給された燃料を圧縮行程で自着火させる圧縮自着火型の内燃機関として構成されており、
前記第1燃料噴射弁に高オクタン価の燃料を、前記第2燃料噴射弁に低オクタン価の燃料をそれぞれ供給する燃料供給手段を更に備える請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。 - 前記内燃機関には、前記一方の吸気ポートを前記基準線の方向に関して前記気筒の中心から遠い側の第1外側路と近い側の第1内側路とに2分割する第1隔壁部と、前記他方の吸気ポートを前記基準線の方向に関して前記気筒の中心から遠い側の第2外側路と近い側の第2内側路とに2分割する第2隔壁部と、排気を前記2つの吸気ポートのそれぞれに還流させることができる排気還流手段と、が設けられており、
前記排気還流手段は、前記第1外側路に排気を導入できる第1導入手段と、前記第2外側路及び前記第2内側路のそれぞれに排気を導入する第1状態と前記第2外側路に排気を導入する一方で前記第2内側路への排気の導入を阻止する第2状態とを切り替え可能な第2導入手段と、を備える請求項1又は2に記載の燃料噴射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008286485A JP2010112294A (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008286485A JP2010112294A (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010112294A true JP2010112294A (ja) | 2010-05-20 |
Family
ID=42301025
Family Applications (1)
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JP2008286485A Pending JP2010112294A (ja) | 2008-11-07 | 2008-11-07 | 内燃機関の燃料噴射装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010112294A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012003065A (ja) * | 2010-06-17 | 2012-01-05 | Konica Minolta Holdings Inc | 液体現像剤 |
-
2008
- 2008-11-07 JP JP2008286485A patent/JP2010112294A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012003065A (ja) * | 2010-06-17 | 2012-01-05 | Konica Minolta Holdings Inc | 液体現像剤 |
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