JP2010110655A - 弾球遊技機 - Google Patents

Abstract

【課題】 連続予告演出を行う場合に、保留球数に応じた予告演出の演出内容を適宜変更でき、複数回の図柄変動に亙る連続予告演出の演出性を高められるようにすること。
【解決手段】 特別図柄の保留球数が所定数よりも大きい等の予告演出に係る所定の予告演出条件の成立により、現在の保留球数が演出カウンタに設定された場合、図柄変動が開始される毎に、演出カウンタの値が「０」以外の場合（Ｓ101:No) 、演出カウンタの値が１つデクリメントされる（Ｓ106 ）。演出カウンタの値が「０」でない場合に（Ｓ107:No) 、演出カウンタの値が「１」でない場合には（Ｓ112:No) 、演出モードフラグの値として「３」が設定される一方、演出カウンタの値が「１」の場合には（Ｓ112:Yes)、演出モードフラグの値として「４」が設定される（Ｓ114 ）。演出モードフラグの値に応じて停止図柄態様や変動パターンテーブルが選択される。
【選択図】 図３０

Description

本発明はパチンコ機、アレンジボール機、雀球遊技機等の弾球遊技機に関し、特に複数個の保留球を有する場合の予告演出を、複数回の図柄変動に亙って連続的に行うようにしたものに関する。

従来、第１種のパチンコ機等の弾球遊技機においては、遊技盤に、普通入賞手段に加えて、普通図柄始動手段（所謂、ゲート手段）や特別図柄始動手段（所謂、電動式チューリップ）、１又は複数の普通図柄を変動表示可能な普通図柄表示手段、複数の特別図柄を変動表示可能な特別図柄表示手段、更に、アタッカーと呼ばれる大入賞口手段（開閉式入賞手段）等を備え、発射手段により遊技盤の遊技領域に発射された遊技球が特別図柄始動手段に入賞した場合、特別図柄表示手段における複数の特別図柄が所定変動時間だけ変動する。

このとき、遊技球の特別図柄始動手段への入賞時点で抽選された結果が大当たりの場合、その変動後の停止図柄が特定図柄態様（所謂、「７７７」等の大当たり図柄態様）となり、大入賞口手段が所定条件に基づいて、設定回数（例えば、１６ラウンド）まで開閉動作を繰り返し、遊技者に有利な利益状態である特別遊技が発生する。この場合、大入賞口手段の開放中には、複数の遊技球が入賞可能になり、遊技者に多大の利益が還元される。

ところで、普通図柄の変動中にゲート手段を通過した複数の遊技球を順次検出した場合、或いは、特別図柄の変動中に特別図柄始動手段に入賞した複数の遊技球を順次検出した場合には、予め設定された上限保留個数（例えば、４個）を限度に、保留球の各々に関する保留球情報を保留球番号と対応付けて記憶し、図柄変動が終了する毎に、保留球数を１つずつ減らして消化するようにし、最終的に、保留球が無くなるまで図柄変動が繰り返して実行される。ここで、保留球情報には、特別図柄始動手段に入賞した時点で抽選された大当たり判定乱数値や大当たり図柄乱数値等が含まれている。

保留球による特別図柄の変動開始時に、この図柄変動に対応する保留球の保留情報に基づいて、大当たり判定乱数値が大当たりの場合だけでなく、外れの場合でも、夫々予め設定された所定の確率で予告演出するようにし、遊技者への大当たりに対する期待感を大いに持たせるようにして、遊技者による弾球遊技を盛り上げるようになっている。例えば、特開２００１−１５７７５８号には、特別図柄の変動開始に際して、主制御手段は図柄制御手段に対して、変動開始コマンドに続けて、属性情報コマンド、左と中と右の各停止図柄コマンドを送信するとともに、変動停止に際して変動停止コマンドを送信するようにしている。

属性情報コマンドに、当たり外れデータ、確率変動データ、変動パターンデータ及び変動時間データに加えて、予告演出に関する予告指示データが含まれている。そのため、属性情報コマンドを受信した図柄制御手段においては、予告指示データで指示される予告演出の有無に基づいて、予告指示データが「１」ならば予告演出を行うが、予告指示データが「０」ならば予告演出を行わないようになっている。このように、予告演出に関する指示データを属性情報コマンドに含ませて図柄制御手段に送信するだけで、図柄制御手段において、予告指示データに基づいて予告演出を行うので、主制御手段側の予告演出に関する制御負荷を軽減させるようにしてある（例えば、特許文献１参照）。

特開２００１−１５７７５８号 （第５〜７頁、図６）

前述したように、予告演出を行う場合でも、例えば、保留４個目として特別図柄始動手段に入賞した遊技球の大当たり判定乱数値が大当たりであった場合には、保留１個目を消化する図柄変動から保留４個目を消化する図柄変動に亙る各変動毎に、キャラクタや背景による予告演出だけでなく、図柄変動の変動パターンによるスベリ予告演出やリーチ予告演出を含めた種々の予告演出を行うような場合に、特開２００１−１５７７５８号に記載のように、図柄変動毎に演出指示するだけでは、予告演出の内容を保留球数に応じて変更できないことになる。

特に、図柄変動毎の演出指示だけでは、複数回の図柄変動により大当たりに対する期待度を高めるように、保留球数に応じて図柄変動の変動内容を適宜変更することができないため、予告演出の演出効果を十分に発揮できないという問題がある。

本発明の目的は、連続予告演出を行う場合に、保留球数に応じた予告演出の演出内容を適宜変更でき、複数回の図柄変動に亙る連続予告演出の演出性を高められるようにすること、等である。

請求項１の弾球遊技機は、図柄始動手段による遊技球の検出に応じて図柄を変動表示する図柄表示手段と、図柄始動手段で検出された遊技球の数であって図柄変動に供してない保留球数と、図柄始動手段による遊技球の検出に関する保留球情報を記憶する保留情報記憶手段と、各図柄変動開始前に保留球情報を用いて図柄表示手段で表示する当該図柄変動後の停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定する図柄変動決定手段と、図柄表示手段に表示される図柄変動後の停止図柄態様が特定態様となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する特別遊技発生手段とを備えた弾球遊技機において、複数回の図柄変動に亙って行う予告演出用に複数の予告演出の選択用数値の情報が夫々設定された複数種の演出モード選択テーブルを有し、図柄始動手段による遊技球の検出を契機に保留球情報に基づいて特別遊技状態が発生する場合には第１の演出モード選択テーブルを選択するとともに、特別遊技状態が発生しない場合には第２の演出モード選択テーブルを選択するモード決定手段と、図柄始動手段による遊技球の検出を契機に選択用数値に基づく乱数抽選により、予告演出を行うか否か判定する判定手段と、判定手段で肯定判定された場合に、保留球数又は保留球数に基づいて決定される数値が設定格納される演出カウンタであって図柄変動毎に減算される演出カウンタとを備え、図柄変動決定手段は、図柄変動後の停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定する為に複数種のテーブルであって、それらの一部が予告演出専用の特定のテーブルで構成された複数種のテーブルと、演出カウンタのカウント値を用いて複数種のテーブルから停止図柄態様及び図柄変動パターンの決定のために使用するテーブルを図柄変動毎に選択するとともに、演出カウンタ値が所定値の場合には特定のテーブルを選択するテーブル選択手段を備えたことを特徴としている。

予告演出に係る所定の予告演出条件の成立に伴って、演出カウンタには、図柄始動手段で検出されて図柄変動に供してない遊技球の保留球数又は保留球数に基づいて決定される数値が設定格納され、演出カウンタのカウント値は図柄変動毎に減算される。図柄変動決定手段は、演出カウンタのカウント値を用いて、停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定する。このように、演出カウンタのカウント値が変更されるのに応じて、停止図柄態様及び図柄変動パターンを適宜変更することができる。

請求項１の発明によれば、図柄表示手段と、特別遊技発生手段と、図柄変動決定手段と、第１又は第２の演出モード選択テーブルを選択するモード決定手段と、判定手段と、演出カウンタとを設け、図柄変動決定手段は、予告演出の有無を判定する判定手段が肯定判定した場合に、保留球数又は保留球数に基づいて決定される数値が設定格納され図柄変動毎に減算する演出カウンタのカウント値を用いて図柄変動毎に停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定する為の複数種のテーブルであってそれらの一部が予告演出専用の特定のテーブルで構成された複数種のテーブルのうちから使用するテーブルを選択して停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定するようにしたので、演出カウンタの値に基づいて、停止図柄態様及び図柄変動パターンを適宜変更することができるため、連続予告演出を適宜変更しながら実行でき、予告演出を効果的に行えるようになり、遊技者の大当たりに対する期待度を増大させることができる。

本発明の実施形態に係るパチンコ機（弾球遊技機）の斜視図である。 パチンコ機の遊技盤の正面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機の側面図である。 パチンコ機の制御系のブロック図である。 主制御手段の制御系の機能ブロック図である。 特別図柄に関する保留球情報のデータ構造を説明する図表である。 普通図柄に関する保留球情報のデータ構造を説明する図表である。 演出モードフラグテーブルの設定内容を示す図表である。 入賞状態コマンドテーブルの設定内容を示す図表である。 （ａ）は入賞コマンド判定テーブル１の設定内容を示す図表であり、（ｂ）は入賞コマンド判定テーブル２の設定内容を示す図表である。 大当たり図柄テーブルの設定内容を示す図表である。 入賞コマンドテーブルの設定内容を示す図表である。 （ａ）は演出モード選択テーブル１の設定内容を示す図表であり、（ｂ）は演出モード選択テーブル２の設定内容を示す図表である。 図柄変動決定手段の構成図である。 大当たりオフセットテーブルの設定内容を示す図表である。 外れ左特別図柄作成アドレステーブル１の設定内容を示す図表である。 外れ左特別図柄作成アドレステーブル２の設定内容を示す図表である。 外れ左特別図柄作成アドレステーブル３の設定内容を示す図表である。 外れ右特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容、（ｅ）はそのテーブル５の設定内容、（ｆ）はそのテーブル６の設定内容、（ｇ）はそのテーブル７の設定内容、（ｈ）はそのテーブル８の設定内容である。 外れ中特別図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。 外れ中特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容、（ｅ）はそのテーブル５の設定内容、（ｆ）はそのテーブル６の設定内容、（ｇ）はそのテーブル７の設定内容、（ｈ）はそのテーブル８の設定内容、（ｉ）はそのテーブル９の設定内容である。 変動パターンテーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）は変動パターンテーブル１の設定内容、（ｂ）は変動パターンテーブル２の設定内容、（ｃ）は変動パターンテーブル３・・・の設定内容である。 音声ランプ制御手段及び図柄制御手段の制御系の機能ブロック図である。 入賞コマンド作成処理制御のフローチャートの一部である。 入賞コマンド作成処理制御のフローチャートの残部である。 特別変動停止態様決定制御の一部である。 特別変動停止態様決定制御の一部である。 特別変動停止態様決定制御の残部である。 特別演出更新処理制御のフローチャートである。 第２実施形態に係るパチンコ機の主制御手段の制御系の機能ブロック図である。 演出モードフラグテーブルの設定内容を示す図表である。 入賞コマンド判定テーブルの設定内容を示す図表である。 （ａ）は演出モード選択テーブル１の設定内容を示す図表であり、（ｂ）は演出モード選択テーブル２の設定内容を示す図表である。 （ａ）は入賞状態コマンドテーブル１の設定内容を示す図表であり、（ｂ）は入賞状態コマンドテーブル２の設定内容を示す図表である。 演出モード判定テーブルの設定内容を示す図表である。 図柄変動決定手段の構成図である。 大当たり図柄テーブルの設定内容を示す図表である。 大当たりオフセットテーブルの設定内容を示す図表である。 外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。 外れ右特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容、（ｅ）はそのテーブル５の設定内容、（ｆ）はそのテーブル６の設定内容、（ｇ）はそのテーブル７の設定内容、（ｈ）はそのテーブル８の設定内容、（ｉ）はそのテーブル９の設定内容、（ｊ）はそのテーブル１０の設定内容を、（ｋ）はそのテーブル１１の設定内容を示す図表である。 外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。 外れ中特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容、（ｅ）はそのテーブル５の設定内容、（ｆ）はそのテーブル６の設定内容、（ｇ）はそのテーブル７の設定内容、（ｈ）はそのテーブル８の設定内容を示す図表である。 外れ中特別停止図柄作成テーブルの続きの設定内容を示す図表であり、（ｉ）はそのテーブル９の設定内容、（ｊ）はそのテーブル１０の設定内容、（ｋ）はそのテーブル１１の設定内容、（ｌ）はそのテーブル１２の設定内容、（ｍ）はそのテーブル１３の設定内容、（ｎ）はそのテーブル１４の設定内容、（ｏ）はそのテーブル１５の設定内容、（ｐ）はそのテーブル１６の設定内容である。 変動パターンテーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）は変動パターンテーブル１の設定内容、（ｂ）は変動パターンテーブル２の設定内容、（ｃ）は変動パターンテーブル３・・・の設定内容である。 第２実施形態に係るパチンコ機の音声ランプ制御手段及び図柄制御手段の制御系の機能ブロック図である。 連続予告時判定テーブルの設定内容を示す図表である。 予告演出データ選択テーブル１の設定内容を示す図表である。 予告演出データ選択テーブル２の設定内容を示す図表である。 判定値と予告演出データとを対応させた図表である。 予告演出データと演出内容とを対応させた図表である。 入賞時の入賞コマンド作成制御のフローチャートである。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの残部である。 特別演出更新制御のフローチャートである。 入賞状態コマンド１受信制御のフローチャートである。 入賞状態コマンド２受信制御のフローチャートである。 予告演出選択制御のフローチャートである。 第３実施形態のパチンコに係る主制御手段の制御系の機能ブロック図である。 連続判定テーブルの設定内容を示す図表である。 入賞音コマンドとコマンドの動作内容を対応させた図表である。 各種の保留球表示コマンドと動作内容を対応させた図表である。 図柄変動決定手段の構成図である。 大当たり図柄テーブルの設定内容を示す図表である。 大当たりオフセットテーブルの設定内容を示す図表である。 外れ左特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。 外れ左特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容である。 外れ右特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。 外れ右特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容、（ｅ）はそのテーブル５の設定内容である。 外れ中特別停止図柄作成アドレステーブルの設定内容を示す図表である。 外れ中特別停止図柄作成テーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）はそのテーブル１の設定内容、（ｂ）はそのテーブル２の設定内容、（ｃ）はそのテーブル３の設定内容、（ｄ）はそのテーブル４の設定内容、（ｅ）はそのテーブル５の設定内容、（ｆ）はそのテーブル６の設定内容である。 変動パターンテーブルの設定内容を示す図表であり、（ａ）は変動パターンテーブル１の設定内容、（ｂ）は変動パターンテーブル２の設定内容、（ｃ）は変動パターンテーブル３の設定内容である。 第３実施形態のパチンコに係る音声ランプ制御手段及び図柄制御手段の制御系の機能ブロック図である。 連続予告判定制御のフローチャートの一部である。 連続予告判定制御のフローチャートの一部である。 連続予告判定制御のフローチャートの残部である。 連続フラグ作成制御のフローチャートである。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの一部である。 特別停止図柄作成制御のフローチャートの残部である。 保留球数コマンド作成制御のフローチャートの一部である。 保留球数コマンド作成制御のフローチャートの残部である。 （ａ）は２つの保留球を「緑」で表示したセンターケースの正面図であり、（ｂ）は２つの保留球を「緑」で且つ３つ目の保留球を「黄」で表示したセンターケースの正面図であり、（ｃ）は１つ目の保留球を「緑」で且つ２つ目の保留球を「黄」で表示したセンターケースの正面図である。

以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。

以下、本発明の実施例１について図面（図１〜図３０）に基いて説明する。
本実施形態は、パチンコホールの島構造体に設置される、所謂、カード式弾球遊技機と呼ばれる第１種パチンコ機に本発明を適用した場合の一例であり、パチンコホールに設けられた島構造体には、その長さ方向に複数のカード式球貸し機１と複数のパチンコ機２とが交互に配設され、カード式球貸し機１はパチンコ機２に電気的に接続されている。

図１〜図４に示すように、カード式弾球遊技機であるパチンコ機２は、矩形枠状の外枠３と、この外枠３に開閉自在に枢着された前枠４とを有し、カード式球貸し機１をサンドイッチ状に挟持する状態で、外枠３が島構造体（図示略）に取り外し可能に固定されている。前枠４には、遊技盤５が裏側から着脱自在に装着され、遊技盤５の前側に対応させて、窓部６ａを有するガラス扉６と、発射用の遊技球を貯留する球受け皿８の前面板７とが夫々開閉自在にヒンジを介して枢着されている。

前枠４の下部には、球受け皿８から溢流し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿９と、発射手段１０の発射ハンドル１１とが設けられている。この発射手段１０は、回動操作可能な発射ハンドル１１と、この発射ハンドル１１を回動操作した回動角度に応じた打撃力で打撃槌１２により遊技球を発射させる発射モータ１３（図３、図４参照）などを備えている。球受け皿８の右部には、カード式球貸し機１に対する球貸し操作用の操作パネル１４が設けられている。

この操作パネル１４には、カード残額を３桁の数字で表示するカード残額表示部１４ａと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ１４ｂと、遊技終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ１４ｃとが設けられている。図２に示すように、遊技盤５の外周部には、金属製の外レールと内レールとからなり、遊技球を案内するガイドレール１５がほぼ環状に設けられている。

このガイドレール１５の内側の遊技領域５ａには、そのほぼ中央部に位置するセンターケース２０と、そのセンターケース２０内に設けられたカラーの液晶ディスプレイ２１と、複数の普通入賞手段２２（この場合、例えば７つ）と、左右の普通図柄始動手段（ゲート手段又は通過手段）２３と、特別図柄始動手段（図柄始動兼入賞手段）２４と、大入賞口手段（開閉式入賞手段）２５等が夫々所定の位置に配設されている。また、センターケース２０には、その下部に４つの普通図柄用保留球ランプ２６と、その上部に４つの特別図柄用保留球ランプ２７とが夫々設けられている。

ここで、遊技領域５ａには複数の遊技釘や風車等が設けられているが、図示を省略する。特別図柄始動手段２４は開閉可能な左右１対の開閉爪２４ａを備え、普通電動役物ソレノイド２８により開閉爪２４ａが同時に開閉駆動されるように構成されたものである。また、大入賞口手段２５は前方に開放可能な開閉板２５ａを備え、特別電動役物ソレノイド２９により前後方向に開閉駆動されるように構成されたものである。そこで、開閉板２５ａが前方に開放された場合、遊技球が入賞し易くなり、遊技者に有利な特別遊技状態が発生する。

図３、図４に示すように、前枠４の裏側には、その外周部に門形状の遊技盤保持体（所謂、三方枠）３５が固定され、遊技盤５とその後側に位置する裏機構板３６とが遊技盤保持体３５で着脱可能に前枠４に装着されている。この裏機構板３６の上側には、外部出力基板３８を収容した基板カバー３７と、球タンク３９と、この球タンク３９の球排出口に連結されたタンクレール４０とが設けられ、このタンクレール４０の下流側端部に接続された払出し／球貸し機構４１が裏機構板３６の側部に設けられ、裏機構板３６の下側には、払出し／球貸し機構４１の下流側に接続された払出し球誘導路４２が設けられている。

それ故、払出し／球貸し機構４１から賞球として払出された遊技球又は球貸し用の遊技球は、払出し球誘導路４２を経由して球受け皿８に払出される。ここで、外部出力基板３８からは、特別図柄に関する変動回数や停止図柄の情報等、種々の遊技情報がパチンコホールに設けられた図示しない島コンピュータに送信出力される。裏機構板３６の略中央部に形成された矩形状開口部３６ａには、遊技盤５の裏側に装着された裏カバー４３が嵌合している。裏カバー４３の後面に装着された基板ケース４４の内部には、後側に主制御基板４５が配設され、その前側には図柄制御基板４６が配設されている。

この図柄制御基板４６の前側に配置された液晶ディスプレイ２１は、この図柄制御基板４６に液晶ドライバ９７（図５参照）を介して電気的に接続されている。基板ケース４４の下側で裏カバー４３に装着された基板ケース４７の内部に、音声ランプ制御基板４８が設けられている。この基板ケース４７の下側で裏機構板３６に装着された基板ケース４９の内部には、電源基板５０と、払出し制御基板５１と、外部インターフェース（Ｉ／Ｆ）制御基板（図５参照）５２が夫々設けられている。

更に、発射手段１０の後側に装着された基板ケース５３の内部には、発射制御基板５４が設けられている。これら制御基板４５〜４６，４８，５０〜５１，５４は夫々独立のプリント基板で構成され、電源基板５０と発射制御基板５４を除くその他の制御基板４５，４６，４８，５１の各々には、１チップ集積回路からなるマイクロコンピュータが夫々設けられている。

主制御基板４５とその他の制御基板４６，４８，５１とは、複数本の信号線でコネクタを介して電気的に接続され、主制御基板４５から各制御基板４８（４６），５１に、所定の遊技動作を実行させる種々の制御コマンドを基本的に一方向通信にて送信可能になっている。このように、制御コマンドの一方向通信を採用することで、普通図柄や特別図柄の図柄停止に関する不正を確実に防止できるようになっている。

次に、パチンコ機２の制御装置について、図５のブロック図に基づいて説明する。主制御基板４５には、シングルチップ形のマイクロコンピュータを構成するＣＰＵ４５ａと、ＲＯＭ４５ｂと、ＲＡＭ４５ｃと、入出力インターフェース４５ｄ，４５ｅ等が設けられている。その入出力インターフェース４５ｄに、各普通図柄始動手段２３への遊技球の通過を検出する普通図柄始動スイッチ２３ａと、特別図柄始動手段２４への遊技球の入賞を検出する特別図柄始動スイッチ２４ｂが電気的に接続されている。

入出力インターフェース４５ｄに、更に、複数の普通入賞手段２２への遊技球の入賞を検出する複数の普通入賞スイッチ群２２ａと、大入賞口手段２５の普通入賞領域２５ｂへの遊技球の入賞を検出する普通入賞領域スイッチ２５ｃと、大入賞口手段２５の特定入賞領域２５ｄ（所謂、Ｖゾーン）への遊技球の入賞を検出する特定入賞領域スイッチ２５ｅと、普通電動役物ソレノイド２８と、特別電動役物ソレノイド２９とが夫々接続されている。

払出し制御基板５１には、シングルチップ形のマイクロコンピュータを構成するＣＰＵ５１ａと、ＲＯＭ５１ｂと、ＲＡＭ５１ｃと、入出力インターフェース５１ｄ等が設けられている。払出し制御基板５１は外部Ｉ／Ｆ制御基板５２に直接に接続され、その外部Ｉ／Ｆ制御基板５２は、払出し／球貸し機構４１に電気的に接続されている。払出し／球貸し機構４１には、遊技球の払出し通路を賞球側と球貸し側とに択一的に切換える切換えソレノイド４１ａと、払出しモータ４１ｂと、球貸し計数スイッチ４１ｃと、賞球計数スイッチ４１ｄ等が接続されている。

このように、払出し制御基板５１は、主制御基板４５から送信される払出しに関する種々の払出し制御コマンドを直接受信可能である。外部Ｉ／Ｆ制御基板５２には、更に、操作パネル１４と、カード式球貸し機１と、発射制御基板５４とが夫々電気的に接続されている。発射制御基板５４にはモータ駆動回路５３ａが設けられ、発射モータ１３はこの発射制御基板５４により駆動制御される。音声ランプ制御基板４８には、シングルチップ形のマイクロコンピュータを構成するＣＰＵ４８ａと、ＲＯＭ４８ｂと、ＲＡＭ４８ｃと、入出力インターフェース４８ｄ等が設けられている。

そして、この音声ランプ制御基板４８には、球受け皿８の裏側に設けられたスピーカ５５と、確率変動状態が設定されたことを表示する確変状態表示ランプ５６と、複数の装飾ランプ群５７と、普通図柄用の複数の保留球ランプ２６及び特別図柄用の複数の保留球ランプ２７等が接続されている。そして、この音声ランプ制御基板４８は、主制御基板４５から送信される音声出力に関する種々の音声制御コマンドやランプ点灯に関する種々のランプ制御コマンドを直接受信可能になっている。

図柄制御基板４６は、シングルチップ形のマイクロコンピュータを構成するＣＰＵ４６ａと、ＲＯＭ４６ｂと、ＲＡＭ４６ｃと、入出力インターフェース４６ｄ等を備えたものである。そして、この図柄制御基板４６には、液晶ドライバ９７を介して液晶ディスプレイ２１が接続されている。ここで、液晶ディスプレイ２１は、３つの特別図柄（左図柄、中図柄、右図柄）を左表示部２１ａと中表示部２１ｂと右表示部２１ｃに表示するとともに、２つの小型の普通図柄（左図柄、右図柄）を小型の左表示部２１ｄと右表示部２１ｅに表示するのに加えて、各種のキャラクタの動画や吹き出し等の動作を表示可能である。

電源基板５０には、各制御基板４５〜４６，４８，５０〜５２，５４と、特別図柄始動手段２４に設けた普通電動役物ソレノイド２８及び大入賞口手段２５に設けた特別電動役物ソレノイド２９等の電子部品に複数種類の直流電圧を供給する複数の電源回路（図示略）を設けるだけでなく、電源スイッチ５０ａと、電源投入後にＲＡＭ４５ｃ，５１ｃに記憶している遊技情報を全て消去するクリアスイッチ５０ｂと、停電が発生した場合のためのバックアップ電源５０ｃ等が設けられている。

次に、主制御基板４５のＲＯＭ４５ｂに予め格納した各種の制御プログラムにより、主制御手段６０として達成される種々の機能について、図６の機能ブロック図により説明する。

主制御基板４５上に構成された主制御手段６０は、遊技態様や遊技球の挙動に応じた遊技動作の制御、つまり遊技盤５に設けられた各種の入賞手段２２，２４，２５や通過手段２３等に設けられた入賞スイッチ２２ａ，２４ｂ，２５ｃ，２５ｅ及び通過検出スイッチ２３ａ等に対するスイッチ信号の入出力に関わる遊技盤５の遊技制御を統括的に行うとともに、後述する音声ランプ制御手段８０、図柄制御手段９０、払出し制御手段１００等に、必要に応じて各種の制御コマンドを順次送信出力するものである。

主制御手段６０は、乱数発生手段６１と、乱数抽出手段６２と、保留情報記憶手段６３と、乱数判定手段６４と、図柄変動決定手段６５に加えて、確率変動手段６６と、普通利益状態発生手段６７と、特別利益状態発生手段６８（これが特別遊技発生手段に相当する）と、コマンド制御手段６９と、入賞計数手段７０と、入賞コマンド作成手段７１と、特別演出更新手段７２等を備えている。但し、これら乱数発生手段６１と、乱数抽出手段６２と、保留情報記憶手段６３と、乱数判定手段６４と、図柄変動決定手段６５とは、特別図柄用及び普通図柄用の両方の機能を兼ね備えている。

乱数発生手段６１は、普通図柄の当たり抽選のための乱数発生機能と、特別図柄の大当たり抽選のための乱数発生手段とを兼ね備えている。この乱数発生手段６１は、所定の微小な更新周期（例えば、約2msec)で、普通図柄用に、例えば当たり判定乱数として「０〜９」の数値を繰り返し発生するとともに、特別図柄用に、例えば大当たり判定乱数として「０〜２９９」の数値を繰り返し発生する。即ち、この乱数発生手段６１は、大当たり判定乱数（当たり判定乱数）以外に、大当たり図柄乱数（当たり図柄乱数）、連続カウンタ用乱数、演出カウンタ用乱数、変動パターン選択用乱数、外れ特別図柄作成用乱数等を発生させる。

乱数抽出手段６２は、普通図柄の乱数抽選のための制御乱数抽出機能と、特別図柄の乱数抽選のための制御乱数抽出機能とを兼ね備えている。それ故、乱数抽出手段６２は、乱数発生手段６１でサイクリックに発生する普通図柄用の複数の制御乱数のうち、左右何れかの普通図柄始動手段２３を遊技球が通過したときの１つの制御乱数を当たり判定乱数値として抽出するとともに、乱数発生手段６１でサイクリックに発生する特別図柄用の複数の制御乱数のうち、特別図柄始動手段２４に遊技球が入賞したときの１つの制御乱数を大当たり判定乱数値として抽出する。

保留情報記憶手段６３は、特別図柄保留情報記憶手段６３ａと、普通図柄保留情報記憶手段６３ｂとを有する。特別図柄保留情報記憶手段６３ａは、ＲＡＭ４５ｃの特別図柄保留情報記憶メモリや特別図柄保留情報記憶制御プログラム等の各種プログラムからなり、特別図柄始動スイッチ２４ｂが検出した遊技球のうち、未だ特別図柄の変動に供していない保留球に関連する特別図柄保留球情報を順次記憶する。即ち、特別図柄保留情報記憶手段６３ａは、特別図柄始動手段２４を遊技球が通過したときに生成された特別図柄用の保留球情報と保留球数とを、変動に供するまで一時的に４組まで記憶することで、特別図柄の図柄変動を保留する。

例えば、特別図柄保留情報記憶手段６３ａに記憶された特別図柄用の保留球情報は、図７に示すように、特別図柄始動手段２４への遊技球の入賞時に抽出された大当たり判定乱数値と、大当たり図柄乱数値と、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞したときからの経過時間である特別図柄変動短縮タイマ値等からなっている。即ち、特別図柄保留情報記憶手段６３ａは、保留球情報を受ける毎にその保留球情報を、作動保留番号１、作動保留番号２、・・作動保留番号４まで順次記憶し且つ作動保留番号を１つずつインクリメントする。

変動中でなければ、記憶している複数の保留球情報について、作動保留番号１の保留球情報を判定用として作動保留番号０にシフトするとともに、作動保留番号２以降の各保留球情報を１つずつ若い作動保留番号側、つまり下位側の番号（２→１、３→２、４→３）に夫々シフトして上書きすることで、保留球情報の記憶数が減少して空き領域を設ける。

一方、普通図柄保留情報記憶手段６３ｂは、ＲＡＭ４５ｃの普通図柄保留情報記憶メモリや普通図柄保留情報記憶制御プログラム等からなり、普通図柄始動スイッチ２３ａが検出した遊技球のうち未だ普通図柄の変動に供していない保留球に関連する普通図柄保留球情報を記憶する。即ち、普通図柄保留情報記憶手段６３ｂは、普通図柄始動手段２３を遊技球が通過したときに生成された普通図柄用の保留球情報と作動保留球数とを、変動に供するまで一時的に４組まで記憶することで、普通図柄の図柄変動を保留する。

例えば、普通図柄保留情報記憶手段６３ｂに記憶された普通図柄用の保留球情報は、図８に示すように、普通図柄始動手段２３への遊技球の入賞時に抽出された当たり判定乱数値と、当たり図柄乱数値と、遊技球が普通図柄始動手段２３を通過したときからの経過時間である普通図柄変動短縮タイマ値等からなっている。即ち、普通図柄保留情報記憶手段６３ｂは、保留球情報を受ける毎にその保留球情報を、作動保留番号１、作動保留番号２、・・作動保留番号４まで順次記憶し且つ作動保留番号を１つずつインクリメントする。

変動中でなければ、記憶している複数の保留球情報について、作動保留番号１の保留球情報を判定用として作動保留番号０にシフトするとともに、作動保留番号２以降の各保留球情報を１つずつ若い作動保留番号側、つまり下位側の番号（２→１、３→２、４→３）に夫々シフトして上書きすることで、保留球情報の記憶数が減少して空き領域を設ける。

乱数判定手段６４は、普通図柄のための普通図柄用判定機能と、特別図柄のための特別図柄用判定機能とを兼ね備えている。この場合、乱数判定手段６４は、普通図柄用の複数の制御乱数「０〜９」のうち「０〜８」を予め定められた当たり用判定値として設定するとともに、特別図柄用の複数の制御乱数「０〜２９９」のうち、大当たり抽選確率が低確率状態においては、１つの制御乱数（例えば、「４３」）だけを予め定められた大当たり用の判定値として設定している。

そこで、乱数判定手段６４は、保留情報記憶手段６３から供給される普通図柄用の当たり判定乱数値について、普通図柄の変動前の時点で、予め設定されている複数の当たり判定値と一致した「当たり」、又は一致しない「外れ」の何れであるかを判定する。乱数判定手段６４は、更に、保留情報記憶手段６３から供給される特別図柄用の大当たり判定乱数値について、特別図柄の変動前の時点で、予め設定されている大当たり判定値と一致した「大当たり」、又は一致しない「外れ（外れリーチを含む）」の何れであるかを判定する。

図柄変動決定手段６５は、後述するように、演出カウンタのカウント値を用いて、特別図柄や普通図柄の図柄変動内容を決定する。それ故、図柄変動決定手段６５は、特別図柄に関して「大当たり」のときには、大当たりに関する特別図柄用の変動パターン指定コマンドと、左図柄及び中図柄及び右図柄の為の図柄指定コマンドを夫々決定する。

また、図柄変動決定手段６５は、普通図柄に関して「当たり」のときには、当たりに関する普通図柄用の変動パターン指定コマンドと、左図柄及び右図柄の為の図柄指定コマンドを決定し、更に、普通図柄と特別図柄に関して、「外れ」のときには外れ用の変動パターン指定コマンドと、外れ用の図柄指定コマンドを夫々決定する。

ところで、前述した乱数判定手段６４は、更に、保留情報記憶手段６３から供給される大当たり図柄乱数値に基づいて確率変動型の大当たりに関しても判定を行い、確率変動型であると判定した場合には、当該利益状態である特別遊技が終了した後、次回或いは次々回の大当たり迄、或いは所定回数（例えば、１００回）だけ特別図柄が変動する迄、大当たりとする特定乱数（大当たり判定値）の数を通常のときよりも多く（例えば、７つ）して、大当たり確率を通常よりも高めるとともに、確率変動手段６６に確率変動状態を設定するように指令する。

このように、確率変動手段６６は、確率変動状態を設定した場合、後述する普通利益状態発生手段６７に所定の利益を与えるように夫々指示する。これも遊技者に有利な特別遊技状態である。その普通利益状態発生手段６７は、確率変動手段６６から前述した確率変動指示を受けると、普通図柄が「当たり」になることを条件として、特別図柄始動手段２４の普通電動手段２０ａを通常時の開時間（例えば、約0.5 秒）よりも長い時間（例えば、約３秒）、開状態にする等して、遊技球が入り易くなるといった利益状態を遊技者に与える。

特別利益状態発生手段６８は、乱数判定手段６４から大当たりの判定結果を受ける、若しくは、特別図柄表示手段３１の変動後の停止図柄が大当たり図柄となることを条件に、遊技制御に含まれる所定の利益状態発生ルーチンにより大入賞口手段２５の開閉板２５ａを前述したように開閉作動させる。コマンド制御手段６９は、音声ランプ制御手段８０に対して、これら普通図柄用と特別図柄用の変動パターン指定コマンドと図柄指定コマンド等、各種の制御コマンドを必要に応じて順次送信する。

入賞計数手段７０は、普通入賞手段２２と、特別図柄始動手段２４と、大入賞口手段２５に有する特定入賞領域２１ｂ及び普通入賞領域２１ｃに入賞する遊技球の数を計数する。そこで、コマンド制御手段６９は、その入賞計数手段７０で集計した遊技球の入賞個数に基づく遊技球の払出しを指令する払出し指令コマンドを払出し制御手段１００に対して送信する。コマンド制御手段６９は、更に、遊技球の保留球数に関する保留球数点灯コマンド、確率変動状態を示す確率変動情報コマンド等、種々の制御コマンドを送信すべき制御手段８０，９０，１００に随時送信出力する。

入賞コマンド作成手段７１は、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞したときに、入賞に関する種々の制御コマンドを作成するものであり、図９に示す演出モードフラグテーブル(T1)と、図１０に示す入賞状態コマンドテーブル(T2)と、図１１（ａ）に示す抽選確率が低確率用の入賞コマンド判定テーブル１(T3a) 及び図１１（ｂ）に示す抽選確率が高確率用の入賞コマンド判定テーブル２(T3b) と、図１２に示す大当たり図柄テーブル(T4)と、図１３に示す入賞コマンドテーブル(T5)と、図１４（ａ）に示す演出モード選択テーブル１(T6a) 及び図１４（ｂ）に示す演出モード選択テーブル２(T6b) と、図２５〜図２６に示す入賞時の入賞コマンド作成処理制御の制御プログラム等を有している。

それ故、入賞コマンド作成手段７１は、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞する毎に、後述する入賞コマンド作成処理制御の制御プログラムにより、これらテーブル(T1 〜T6) を用いて、複数回の図柄変動に亙って予告演出するか否か、予告演出する場合に何れの演出モードで演出するのかを決定する入賞状態コマンドを作成する。特別演出更新手段７２は、特別図柄の変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、演出カウンタのカウント値（以下、単に値という）や演出モードフラグの値を更新することで、特別演出の演出内容を切換える演出内容更新制御を行うもので、図３０に示す特別演出更新制御プログラムを有している。

前述した図柄変動決定手段６５は、図２７〜図２９に示す特別変動停止態様決定制御の制御プログラムに加えて、図１５に示すように、停止図柄決定手段６５ａと、変動パターン決定手段６５ｃ等を有し、主に特別図柄に関する停止図柄態様や変動パターン番号を設定する。停止図柄決定手段６５ａは停止図柄テーブル選択手段６５ｂを有するとともに、変動パターン決定手段６５ｃは変動パターンテーブル選択手段６５ｄを有する。

そこで、図柄変動決定手段６５は停止図柄決定手段６５ａを介して、演出カウンタの値に応じて決定される演出モードフラグの値に基づいて、停止図柄テーブル選択手段６５ｂにより選択された停止図柄作成テーブルから停止図柄態様を決定する。詳細に説明すると、停止図柄決定手段６５ａは、遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞に対応する図柄変動の変動直前に、保留球情報のうちの大当たり判定乱数値と、演出モードフラグの値に基づいて、大当たりの場合には大当たり用停止図柄を決定し、外れの場合には外れ用停止図柄（外れリーチ用停止図柄を含む）を決定する。

それ故、この停止図柄テーブル選択手段６５ｂは、図１２に示す大当たり図柄テーブル（T4）と、図１６に示す大当たりオフセットテーブル(T7)と、図１７に示す外れ右特別図柄作成アドレステーブル１(T8)と、図１８に示す外れ右特別図柄作成アドレステーブル２(T9)と、図１９に示す外れ右特別図柄作成アドレステーブル３(T10) と、図２０（ａ）〜（ｈ）に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル１〜８(T11) と、図２１に示す外れ中特別図柄作成アドレステーブル(T12) と、図２２（ａ）〜（ｉ）に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル１〜９(T13) とを有している。

ここで、これら図２０に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル１〜８(T11) と、図２２に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル１〜９(T13) 等が、停止図柄態様に関する複数種のテーブルに相当し、そのうち、図柄値が「０」のみを有する外れ右特別停止図柄作成テーブル２〜５と、図柄値が「１」のみを有する外れ中特別停止図柄作成テーブル３〜５等がリーチ( スーパーリーチ) 態様による予告演出を行う特定の図柄変動内容のみを有する特定のテーブルに相当する。

次に、変動パターン決定手段６５ｃは、停止図柄決定手段６５ａにより決定された停止図柄作成テーブルに有する格納データの値、又は後述する演出モードフラグの値に基づいて、変動パターン決定手段６５ｃにより選択された変動パターンテーブルのうちの１つの変動パターン番号を決定する。詳細に説明すると、格納データに基づいて、リーチ態様の停止図柄が選択された場合には、リーチ用の変動パターンテーブルが選択され、スーパーリーチ態様の停止図柄が選択された場合には、スーパーリーチ用の変動パターンテーブルが選択される。

そのため、変動パターンテーブル選択手段６５ｄは、図２３に示すように、大当たり変動用、リーチ変動用、外れ変動用等のための複数種の変動パターンテーブル１、２、３・・・・(T14) を有している。これら変動パターンテーブル１、２、３・・・の各々には、複数種類の変動パターン番号が記憶されている。それ故、変動パターンテーブル選択手段６５ｄにより、図柄変動開始直前に、１つの変動パターンテーブルを選択するとともに、その選択された変動パターンテーブルに有する複数の変動パターン番号のうちから１つの変動パターン番号を選択する。

ここで、図２３に示す変動パターンテーブル１、変動パターンテーブル２、変動パターンテーブル３・・・(T14) 等が、図柄変動パターンに関する複数種のテーブルに相当し、そのうち、図示しないが、特別図柄停止オフセット「２，３」及び格納データ「１４」〜「１６」に対応する変動パターンテーブル等が、リーチ( スーパーリーチ) 態様による予告演出を行う特定の図柄変動内容のみを有する特定のテーブルに相当する。但し、ここでは各変動パターンのパターン情報は、一般的なので、その詳しい説明は省略する。

次に、音声ランプ制御基板４８のＲＯＭ４８ｂに予め格納された制御プログラムにより、演出制御手段としての音声ランプ制御手段８０として達成される種々の機能について、図２４の機能ブロックにより説明する。
音声ランプ制御基板４８上に構成された音声ランプ制御手段８０は、主制御手段６０から変動パターン指定コマンドを受信し、この受信した変動パターンに対応する演出パターンに基づいて、遊技盤５や前枠４等に設けられた多数の装飾用ランプや演出用ランプ等を含むランプ群８７の発光制御を司るとともに、球受け皿８の裏側に設けられたスピーカ５５を駆動して音声制御を司る。

音声ランプ制御手段８０は、更に、主制御手段６０から保留球点灯コマンドを受信し、センターケース２０に設けた普通図柄用の４つの保留球ランプ２６と特別図柄用の４つの保留球ランプ２７を発光制御する。その為、音声ランプ制御手段８０は、コマンド制御手段８１と、演出パターン記憶手段８２と、演出パターン決定手段８３と、乱数発生手段８４と、発光制御手段８５と、音声制御手段８６等を備えている。

コマンド制御手段８１は、主制御手段６０のコマンド制御手段６９から変動パターン指定コマンドや図柄指定コマンドを受信するとともに、図柄制御手段９０のコマンド制御手段９１に対して、変動パターン指定コマンドや図柄指定コマンド等の制御コマンドを送信可能である。演出パターン記憶手段８２には、変動パターン指定コマンドの各々について、装飾ランプ群５７の各ランプの点灯や点滅により発光演出する複数種の発光演出パターン情報と、スピーカ５５により音声演出する複数種の音声演出パターン情報が予め格納されている。

演出パターン決定手段８３は、変動パターン指定コマンドに対応する発光演出パターンや音声演出パターンを選択するとともに、これら発光演出パターンや音声演出パターンに、複数の選択肢が設けられている場合には、乱数発生手段８４で発生した所定数の制御乱数のうちの１つを抽出し、この抽出した制御乱数に基づいて１つの選択肢を決定する。

発光制御手段８５は、演出パターン決定手段８３で決定した発光演出パターンに有する発光制御信号に基づいて装飾ランプ群５７の各装飾ランプを発光制御し、保留球点灯コマンドに基づいて４つの普通図柄用保留球ランプ２６及び４つの特別図柄用保留球ランプ２７を発光制御する。また、音声制御手段８６は、演出パターン決定手段８３で決定した音声演出パターンに基づく鳴動制御信号に基づいてスピーカ５５を駆動制御する。

次に、図柄制御基板４６のＲＯＭ４６ｂに予め格納された制御プログラムにより、演出制御手段としての図柄制御手段９０として達成される種々の機能について、図２４のブロック図により説明する。
図柄制御基板４６上に構成された図柄制御手段９０は、主制御手段６０から音声ランプ制御手段８０を介して送信されてくる普通図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部２１ｄ，２１ｅの普通図柄を変動制御し、指示された普通図柄態様を表示するように変動停止を制御する。

図柄制御手段９０は、更に、主制御手段６０から受信した特別図柄用の変動パターン指定コマンド等に基づいて、各表示部２１ａ〜２１ｃの特別図柄を変動制御し、指示された特別図柄態様を表示するように変動停止を制御したり、図柄表示手段３０の略全画面に背景やキャラクタ等を演出表示させる演出表示制御を実行する。それ故、図柄制御手段９０は、コマンド制御手段９１と、変動パターン記憶手段９２と、変動パターン切換え手段９３と、乱数発生手段９４と、演出制御手段９５と、表示装置制御手段９６と、液晶ドライバ９７等を備えている。

コマンド制御手段９１は、音声ランプ制御手段８０のコマンド制御手段８１から変動パターン指定コマンドや図柄指定コマンドを受信するとともに、このコマンド制御手段８１に対して、種々の制御コマンドを送信可能になっている。変動パターン記憶手段９２には、普通図柄や特別図柄に関して、複数の変動パターン指定コマンドの各々に変動内容（変動時間を含む）を対応づけた図柄変動に関する変動パターン情報が記憶されている。これらの変動パターンの幾つかには、右図柄停止時に予告演出の為のスベリ変動をさせるようになっていたり、ノーマルリーチ、スーパーリーチを予告演出可能になっている。

変動パターン切換え手段９３は、変動パターン指定コマンドに対応する変動パターン情報を択一的に選択するとともに、この変動パターン情報に、複数の選択肢が設けられている場合には、乱数発生手段９４で発生した所定数の制御乱数のうちの１つを抽出し、この抽出した制御乱数に基づいて１つの選択肢を決定する。演出制御手段９５は、決定された変動パターンで指示される特別演出や各種の連続予告演出を実行可能である。

表示装置制御手段９６は、変動パターン切換え手段９３から受けた図柄変動に関する種々の図柄表示信号を液晶ドライバ９７に送信出力するとともに、演出制御手段９５から受けた演出制御信号を液晶ドライバ９７に送信出力する。それ故、特別図柄表示手段３１の表示部２１ａ〜２１ｃおいて特別図柄が変動表示され、普通図柄表示手段３２の表示部２１ｄ，２１ｅにおいて普通図柄が変動表示されるのに加えて、液晶ディスプレイ２１の表示画面の略全体に、各種の演出表示が行われる。

液晶ディスプレイ２１上に図柄表示手段３０が構成され、この図柄表示手段３０のうちの特別図柄表示手段３１の表示部２１ａ〜２１ｃにおいて特別図柄が変動表示され、図柄表示手段３０のうちの普通図柄表示手段３２の表示部２１ｄ，２１ｅにおいて普通図柄が変動表示される。

それ故、液晶ディスプレイ２１は、３つの特別図柄を変動表示する特別図柄表示手段３１と、２つの普通図柄を変動表示する普通図柄表示手段３２との両方の表示機能を実現させる図柄表示手段３０であるとともに、種々の演出をカラー画像により効果的に演出する演出手段でもある。特別図柄表示手段３１においては、特別図柄の変動が停止する場合、乱数判定手段６４の判定結果に基づいて、表示部２１ａ〜２１ｃには、大当たり図柄態様、リーチ図柄態様、外れ図柄態様の何れかの停止図柄態様で停止する。更に、図柄表示手段３０の全体に亙って、図柄背景を伴う演出表示等の各種の演出表示が行われる。

図２４に示すように、払出し制御基板５１上に構成された払出し制御手段１００は、主制御手段６０から払出し制御コマンドを受信し、払出し／球貸し機構４１による遊技球の払出し制御を司る。払出し制御手段１００は、コマンド送受信手段１０１と、払出し／球貸し制御手段１０２等からなっており、コマンド送受信手段１０１を介して主制御手段６０から受けた払出し指令コマンドに基づいて、払出し／球貸し機構４１に対して遊技球の払出しを指令する。

ここで、払出し／球貸し制御手段１０２は、払出し／球貸し機構４１から払出しに関するエラーを何ら受信していない場合には、発射許可信号を発射制御手段１０６に送信するため、遊技者が操作ハンドル１１を操作した場合に発射モータ１３が発射制御手段１０６により駆動され、遊技球の発射が可能になっている。基板ケース４９の内部には、更に、外部インターフェース制御基板５２が収容されており、この外部インターフェース制御基板５２上には外部インターフェース手段１０５が構成されている。

発射制御基板５４上に構成された発射制御手段１０６は、発射モータ１３を駆動して遊技球の発射制御を司る。ここで、外部出力基板３８からは、特別図柄に関する変動回数や停止図柄の情報等が、パチンコホールに設けられた図示しない島コンピュータに送信出力される。

次に、主制御手段６０により実行される入賞時の入賞コマンド作成制御について、図２５〜図２６のフローチャートに基づいて説明する。但し、この入賞コマンド作成制御は、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞し、入賞に関する保留球情報が作成されたときにコールされて実行される。ここで、図中の符号Ｓｉ（ｉ＝１１、１２、１３・・・）は各ステップである。

この制御が開始されると、先ず、現在の状態フラグの値（０：低確率状態、１：普通図柄の変動時間短縮状態、２：高確率状態）に基づいて、状態フラグの値が「２」以外の場合には（Ｓ11:No)、低確率用の入賞コマンド判定テーブル１が選択され（Ｓ12）、状態フラグの値が「２」の場合には（Ｓ11:Yes) 、高確率用の入賞コマンド判定テーブル２が選択される（Ｓ13) 。次に、選択された入賞コマンド判定テーブルの判定回数Ｎ（２又は７）が読込まれる（Ｓ14）。

次に、最初に格納されたコマンド選択データと、大当たり判定用乱数判定値とが夫々読出されて設定され（Ｓ15）、保留球情報に有する大当たり判定乱数値又はこれと同等の値（保留球情報が作成されてから入賞コマンド作成制御が実行されるまでの間に、乱数発生手段で発生する大当たり判定乱数値が更新されていない場合においてその値）と大当たり判定用乱数判定値とが比較処理される（Ｓ16）。その比較処理の結果、これらが一致しない場合、つまり遊技者に有利でないような場合には（Ｓ17:No)、判定回数Ｎが１つデクリメントされ（Ｓ18）、判定回数Ｎが「０」でない場合には（Ｓ19:No)、次のコマンド選択データと大当たり判定用乱数判定値とが設定される（Ｓ20）。

同様にして、大当たり判定乱数値と次の大当たり判定用乱数判定値とが比較処理され（Ｓ16) 、一致しなければ（Ｓ17:No)、Ｓ16〜Ｓ20が繰り返して実行される。これらの数値が一致しないで判定回数Ｎが「０」になった場合には（Ｓ19:Yes) 、次の（最後の）コマンド選択データが読込まれ（Ｓ21）、Ｓ22に移行する。しかし、これらの数値が一致した場合（Ｓ17:Yes) 、状態フラグが「２」であって高確率状態の場合には（Ｓ22:Yes) 、オフセット値として、保留球情報に有する大当たり図柄乱数値が設定され（Ｓ23）、大当たり図柄テーブル(T4)とＳ23で設定したオフセット値とに基づいて、大当たり図柄番号（０〜９）が設定される（Ｓ24）。

次に、オフセット値として、Ｓ24で設定した大当たり図柄番号（０〜９）が設定され（Ｓ25）、入賞コマンドテーブル (T5) とＳ25で設定したオフセット値とに基づいて加算値（０又は１）が設定される（Ｓ26）。ここで、今回の遊技球の検出（入賞コマンド作成処理を実行する原因となった特別図柄始動手段２４による遊技球の検出）に基づいて図柄変動において大当たり（特別遊技状態）となる場合、加算値が「０」であれば、確率変動型大当たりにならない。しかし、加算値が「１」であれば、確率変動型大当たりになる。

次に、コマンド選択データが、Ｓ26で設定した加算値だけインクリメントされ（Ｓ27）、入賞状態コマンドバッファ(B5H) に、Ｓ27で設定したコマンド選択データが設定され（Ｓ28）、この制御を処理してリターンする。即ち、Ｓ27においては、高確率状態のコマンド選択データ（１，３）に加算値（０又は１）を加算するため、加算処理後の入賞状態コマンドバッファ(B5H) に設定されるコマンド選択データは、「１〜４」の何れかのデータである。

それ故、入賞状態コマンドバッファ(B5H) にコマンド選択データ「０１」が設定された場合、「Ｂ５０１〔H 〕」が入賞状態コマンドとして、またコマンド選択データ「０２」が設定された場合「Ｂ５０２〔H 〕」が入賞状態コマンドとして、またコマンド選択データ「０３」が設定された場合「Ｂ５０３〔H 〕」が入賞状態コマンドとして、更に、コマンド選択データ「０４」が設定された場合「Ｂ５０４〔H 〕」が入賞状態コマンドとして、夫々音声ランプ制御手段８０に送信される。

ここで、これら入賞状態コマンド３「Ｂ５０１〔H 〕〜Ｂ５０４〔H 〕」は、今回の遊技球の検出（入賞コマンド作成処理を実行する原因となった特別図柄始動手段２４による遊技球の検出）に基づく図柄変動において、遊技者に有利な状態か否かを予告演出するコマンドであり、例えば、入賞状態コマンド「Ｂ５０４〔H 〕」は確変型大当たりであったり、入賞状態コマンド「Ｂ５０３〔H 〕」は非確変型大当たりであったり、入賞状態コマンド「Ｂ５０２〔H 〕」，「Ｂ５０１〔H 〕」は外れであり、音声ランプ制御手段８０においては、これらの入賞状態コマンドに応じて、保留球ランプ２７により発光色を変更して予告演出するようになっている。

それ故、音声ランプ制御手段８０においては、例えば、保留球数が「３」であって、入賞状態コマンド「Ｂ５０４〔H 〕」を受信し、３個目の保留球に対応する保留球情報による図柄変動において確変型大当たりとなるような場合、３個目の保留球ランプ２７を通常とは異なる、例えば「赤」で表示することで、予告演出の演出性を大いに高めることができ、大当たりに対する期待感を持って遊技を行うことができ、遊技者の興趣性を増大させることができる。

ところで、状態フラグの値が「２」以外であって、Ｓ22において「No」と判定された場合、つまり低確率状態又は普通図柄の変動時間短縮状態の場合には、コマンド選択データが「２」以外であって（Ｓ29:No)、演出カウンタの値が「０」の場合、つまり何れの予告演出も行われていない場合に限って（Ｓ30:Yes) 、コマンド選択データが「０」の場合、つまり低確率状態であって、今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において遊技者に有利なような場合には（Ｓ31:Yes) 、演出モード選択テーブル１(T6a) が選択され（Ｓ32) 、コマンド選択データが「０」以外の場合、つまり今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において遊技者に有利でないような場合には（Ｓ31:No)、演出モード選択テーブル２(T6b) が選択される（Ｓ33）。

次に、選択された演出モード選択テーブル (T6a,T6b)の処理回数Ｍ（４又は８）が読込まれ（Ｓ34）、演出選択用乱数（０〜２１０）のうちの１つが抽出され、乱数値として設定される（Ｓ35）。次に、この乱数値が、乱数値から先頭の減算値（２又は５５）（選択用数値に相当する。）を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ36）、Ｓ36で求められた乱数値が負数でない場合（キャリーが発生しない場合）には（Ｓ37:No)、処理回数Ｍが１つデクリメントされ（Ｓ38）、処理回数Ｍが「０」の場合には（Ｓ39:Yes) 、この制御を終了してリターンする。

しかし、処理回数Ｍが「０」でない場合には（Ｓ39:No)、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ40）、Ｓ40で求められた乱数値が負数でない場合には（Ｓ37:No)、Ｓ37〜Ｓ40が繰り返して実行される。乱数値が負数になった場合（Ｓ37 :Yes)、このときの保留球数判定値が設定される（Ｓ41）。次に、保留球数がＳ41で設定した保留球数判定値よりも少ない場合には（Ｓ42:No)、連続予告演出ができないため、この制御を終了する。ここで、Ｓ３５〜Ｓ４０の処理が、選択用数値に基づく乱数抽選、Ｓ３７の判定処理が判定手段に相当する。

しかし、保留球数が保留球数判定値以上の場合には（Ｓ42:Yes) 、演出カウンタの値として現在の特別図柄の保留球数が設定される（Ｓ43）。ここで、保留球数が設定された演出カウンタのカウント値が所定値に相当する。例えば、演出モード選択テーブル１において、減算値「９３」を引いたときに乱数値が負数になった場合には、保留球数判定値が「２」であり、特別図柄の保留球数が「３」の場合には、保留球数「３」が演出カウンタの値として設定される。次に、乱数値が負数になったときの演出待ちカウンタと、演出モードフラグと、入賞コマンド設定値と、入賞コマンド選択値とが夫々読出されて設定される（Ｓ44）。

ここで、演出待ちカウンタは、予告演出の実行開始を、この演出待ちカウンタに設定された数値に対応する図柄変動回数だけ、遅延させるためのものである。次に、Ｓ44で設定した入賞コマンド選択値が「１」の場合には（Ｓ45:Yes) 、入賞状態コマンドバッファ(B2H) にコマンド設定値( 01〔H 〕) が設定され（Ｓ46）、この制御を終了してリターンする。しかし、入賞コマンド選択値が「１」以外であって、「２」の場合には（Ｓ45:No)、入賞状態コマンドバッファ(B3H) にコマンド設定値( 01〔H 〕) が設定され（Ｓ47）、同様にリターンする。

入賞状態コマンドバッファ(B2H) にコマンド設定値( 01〔H 〕) が設定された場合には、入賞状態コマンド「Ｂ２０１〔H 〕」が主制御手段６０から音声ランプ制御手段８０に送信され、音声ランプ制御手段８０により、スピーカ５５を介して入賞音演出が行われたり、装飾ランプ群５７の何れかにより発光演出が行われる。一方、入賞状態コマンドバッファ(B3H) にコマンド設定値( 01〔H 〕) が設定された場合には、入賞状態コマンド「Ｂ３０１〔〔H 〕」が主制御手段６０から音声ランプ制御手段８０に送信される。

この場合には、演出モードフラグの値として「１」に設定されている。それ故、音声ランプ制御手段８０においては、連続リーチの各々に同期して、例えば、遊技盤５の左右両側に設けた１対の演出用レバーが同時に揺動したり、遊技盤５に描いたキャラクタの一部に設けた回転体が回動するなどして、図示しない演出用可動体が作動することで予告演出するようになっている。ここで、低確率状態（Ｓ22:No)であり、演出カウンタの値が「０」（Ｓ30:Yes) であり、保留球数が保留球数判定値以上である（Ｓ42:Yes) 、等の組合せが、予告演出に係る所定の予告演出条件の成立に相当する。

次に、特別図柄の図柄変動に際して、停止図柄態様を求める数値と、図柄変動パターン番号を決定する特別変動停止態様決定制御について、図２７〜図２９のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞に対応する図柄変動が実行される直前であって、乱数判定手段６４により大当たりか否かの判定が行われた後に実行される。

この制御が開始されると、先ず、図柄変動に供する保留球に関する保留球情報に有する大当たり図柄乱数値（０〜４９）がオフセット値として設定される（Ｓ51）。次に、乱数判定手段６４による大当たり判定の結果、大当たりであって、大当たりフラグがセットされている場合（大当たりフラグデータ＝１）には（Ｓ52:Yes) 、先ず図１２に示す大当たり図柄テーブル(T4)と、Ｓ51で設定したオフセット値とに基づいて、左特別停止図柄番号が設定（決定）され（Ｓ53）、同様の中特別停止図柄番号が設定（決定）され（Ｓ54）、同様の右特別停止図柄番号が設定（決定）される（Ｓ55）。

次に、オフセット値として、Ｓ53〜Ｓ55で用いた共通の特別停止図柄番号が設定され（Ｓ56）、大当たりオフセットテーブル(T7)とＳ56で設定したオフセット値とに基づいて、格納データ(0,1) が設定される（Ｓ57）。次に、状態フラグの値が「２」でない（高確率状態でない）ときで（Ｓ58:No)、演出モードフラグの値が「２」の場合には（Ｓ59）、格納データとして「２」が設定されるが（Ｓ60）、演出モードフラグの値が「２」よりも大きい場合には（Ｓ59）、格納データとして「３」が設定される（Ｓ61）。

但し、Ｓ59において演出モードフラグの値が「２」よりも小さい場合（＜２）及び状態フラグの値が「２」の場合には（Ｓ58:Yes) 、格納データはＳ57で設定された数値(0,1) である。即ち、高確率状態でない場合に、演出モードフラグが「２」であって、「連続リーチ予告／最初」の場合に格納データ「２」が設定され、演出モードフラグが「３，４」の場合には格納データ「３」が設定されるが、高確率状態では格納データ「０」又は「１」が設定される。次に、特別図柄停止オフセットとして、Ｓ57とＳ60とＳ61の何れかにおいて設定された格納データが設定され（Ｓ96）、変動パターンテーブル及び変動パターン番号が決定され（Ｓ97) 、この制御を終了してリターンする。

この変動パターンテーブル及び変動パターン番号決定処理においては、図示を省略するが、先ず、図２３（ａ）、（ｂ）、（ｃ）・・・・に示す複数種の変動パターンテーブル１、２、３・・・・(T14) のうちから、確率変動型大当たり以外の大当たり変動パターンを有するテーブルを選択する特別図柄停止オフセットの値「０」、確率変動型大当たりを含む大当たり変動パターンを有するテーブルを選択する「１」、連続スーパーリーチ当たり／最初のみのテーブルを選択する特別図柄停止オフセットの値「２」、連続スーパーリーチ当たり／最後のみのテーブルを選択する特別図柄停止オフセットの値「３」、・・・に合致する何れか１つの変動パターンテーブル１、２、３・・・・が選択される。

次に、図示外の変動パターン選択用乱数（０〜５０）のうちの１つが乱数値として設定され、この乱数値から減算値が順々に減算され、減算結果の数値が負数になったときの変動パターン番号が今回の変動パターンとして決定される。それ故、演出モードフラグの値に応じて求められた格納データの値「０，１，２，３」に応じて、予告演出用の変動パターンテーブルを強制的に選択するため、複数回（例えば、３回）の図柄変動に亙って連続的にリーチ予告演出が可能なようになっている。

一方、大当たりでない場合には（Ｓ52:No)、図２８に示すように、先ず左特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数１（０〜９）のうちから抽出された１つの数値が設定される（Ｓ62）。これにより、外れ用の左特別停止図柄が決定される。次に、状態フラグの値が「０」の場合には（Ｓ63）、外れ右特別図柄作成アドレステーブル１(T8)が選択され（Ｓ64）、状態フラグの値が「１」の場合には（Ｓ63）、外れ右特別図柄作成アドレステーブル２(T9)が選択され（Ｓ65）、状態フラグの値が「２」の場合には（Ｓ63）、外れ右特別図柄作成アドレステーブル３(T10) が選択される（Ｓ66）。

次に、外れ右特別図柄作成アドレステーブル１(T8)又は外れ右特別図柄作成アドレステーブル２(T9)が選択された場合に、演出待ちカウンタの値が「０」の場合であって（Ｓ67:Yes) 、演出モードフラグの値が「０」の場合には（Ｓ68:Yes) 、オフセット値として「０」が設定され（Ｓ69）、更に、外れ変動計測カウンタの値が「４０」以上の場合には（Ｓ70:Yes) 、オフセット値として、「５」が設定される（Ｓ71）。但し、演出待ちカウンタの値が「０」以外の場合には（Ｓ67:No)、Ｓ74に移行する。

ここで、外れ変動計測カウンタは、リーチを伴わない特別図柄の変動回数を計数するもので、リーチを伴わない単なる外れ図柄変動が多数回継続すると、遊技者の遊技意欲が低減するため、単なる外れ図柄変動が「４０回」継続した場合、リーチ演出用の変動パターンテーブルを強制的に選択するようになっている。一方、演出モードフラグが「０」でない場合には（Ｓ68:No)、オフセット値として、「演出モードフラグの値」が設定される（Ｓ72）。ところで、外れ右特別図柄作成アドレステーブル３(T10) が選択された場合には（Ｓ66）、オフセット値として、「０」が設定される（Ｓ73）。

次に、選択された外れ右特別図柄作成アドレステーブル(T8 〜T10)から、Ｓ69，Ｓ71，Ｓ72，Ｓ73で設定されたオフセット値に基づいて、外れ右特別停止図柄作成テーブル１〜８(T11) の何れかが択一的に選択され（Ｓ74）、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数３（０〜１０２）のうちから抽出された１つの数値が設定される（Ｓ75）。次に、Ｓ75で設定された乱数値が、選択された外れ右特別停止図柄作成テーブル(T11) に有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新される（Ｓ76）。そして、Ｓ76で更新された乱数値が負数でない場合には（Ｓ77:No)、Ｓ76で求められた乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更新される（Ｓ78）。

次に、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ77:No)、Ｓ77〜Ｓ78が繰り返して実行される。そして、Ｓ76又はＳ78で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ77:Yes) 、このときの図柄値が設定される（Ｓ79）。次に、図柄値として、Ｓ79で設定された図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され（Ｓ80）、加算結果の図柄値が「１０」以上の場合には（Ｓ81:Yes) 、図柄値として、図柄値から「１０」を減算した数値が新たに設定され（Ｓ82）、Ｓ80又はＳ82で求められた図柄値が右特別停止図柄番号として設定される（Ｓ83）。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。

次に、Ｓ84〜Ｓ94により、略同様にして中特別停止図柄が決定される。先ず、選択されている外れ右特別停止図柄作成テーブル(T11) の、乱数値が負数になったときのオフセット値が設定され（Ｓ84）、外れ中特別図柄作成アドレステーブル(T12) から、Ｓ84で設定されたオフセット値に基づいて、外れ中特別停止図柄作成テーブル１〜９(T13) の何れかが択一的に選択される（Ｓ85）。次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数２（０〜８９）のうちから抽出された１つの数値が設定される（Ｓ86）。

次に、Ｓ86で設定された乱数値が、選択された外れ中特別停止図柄作成テーブル(T13) に有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ87）、Ｓ87で求められた乱数値が負数でない場合には（Ｓ88:No)、Ｓ87で求められた乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更に更新され（Ｓ89）、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ88:No)、Ｓ88〜Ｓ89が繰り返して実行される。そして、Ｓ87又はＳ89で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ88:Yes) 、このときの図柄値が設定される（Ｓ90）。

次に、図柄値として、Ｓ90で設定された図柄値に左特別停止図柄番号を加算した数値が設定され（Ｓ91）、加算結果の図柄値が「１０」以上の場合には（Ｓ92:Yes) 、図柄値として、図柄値から「１０」を減算した数値が新たに設定され（Ｓ93）、Ｓ91又はＳ93で求められた図柄値が中特別停止図柄番号として設定される（Ｓ94）。それ故、この時点で中特別停止図柄が決定される。その後、外れ中特別停止図柄作成テーブル(T13) から、図柄値が負数となったときの図柄値に対応する格納データが読出して設定される（Ｓ95）。

次に、特別図柄停止オフセットとして、Ｓ95で設定した格納データが設定され（Ｓ96）、前述したように、Ｓ96で設定された特別図柄停止オフセットの値に基づいて、変動パターン番号が決定され（Ｓ97）、この制御を終了してリターンする。ここで、低確率状態（状態フラグ：０）、或いは普通図柄の変動時間短縮状態の場合（状態フラグ：１）の場合であって、演出モードフラグの値（オフセット値）が「２〜４」の場合には、外れ右特別停止図柄作成テーブル(T11) ３〜５の何れかが選択され、これら外れ右特別停止図柄作成テーブル(T11) の図柄値は何れも「０」であるため、左図柄と右図柄とが一致するようになり、リーチ状態が発生するとともに、変動パターンテーブルも、リーチ変動用が選択される。

更に、これらの場合のオフセット値は「２〜４」の何れかであり、外れ中特別停止図柄作成テーブル３〜５(T13) の何れかが選択され、これら外れ中特別停止図柄作成テーブル(T13) の格納データの値（特別図柄停止オフセットの値）は「１４〜１６」の何れかであり、この値に対応する変動パターンテーブルはスーパーリーチのみを有するテーブルであるため、変動パターンもスーパーリーチが選択される。また、演出モードフラグの値が「５」の場合には、外れ右特別停止図柄作成テーブル(T11) ６が必ず選択され、この場合の減算値が大きい「３５」に対応する図柄値「０」を選択され易いため、リーチ状態が発生する確率が向上する。

ここで、左特別停止図柄に対する右特別停止図柄の図柄番号や図柄値（差分値）を求めたり、更に中特別停止図柄の図柄番号を求めることが停止図柄態様を求めることに相当し、このように停止図柄態様を求めたり、図柄変動に供する変動パターン番号を求めることが、図柄変動内容を決定することに相当する。

次に、特別演出更新処理制御について、図３０のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、図２７〜図２９に示す特別変動停止態様決定制御に続けて実行される。この制御が開始されると、先ず、前述したＳ62で設定された左特別停止図柄番号と、Ｓ83で設定された右特別停止図柄番号とが一致しない場合、つまりリーチ状態が発生しない場合に（Ｓ101:No) 、外れ変動計測カウンタの値が「４０」よりも小さい場合には（Ｓ102:Yes)、外れ変動計測カウンタの値が１つインクリメントされる（Ｓ103 ）。

但し、外れ変動計測カウンタの値が「４０」以上の場合には、この更新処理制御においては、そのカウンタの値を何ら変更するようにはなっていないが、前述した特別変動停止態様決定制御のＳ70で説明したように、オフセット値として「５」が設定されるため、リーチ演出用の変動パターンテーブルに強制的に変更するようになっている。しかし、左特別停止図柄番号と右特別停止図柄番号とが一致する場合、つまりリーチ状態が発生した場合には（Ｓ101:Yes)、外れ変動計測カウンタの値がクリア（リセット）される（Ｓ104 ）。

次に、演出カウンタの値が「０」以外の場合には（Ｓ105:No) 、演出カウンタの値が１つデクリメントされ（Ｓ106)、その結果、演出カウンタの値が「０」になった場合には（Ｓ107:Yes)、演出モードフラグの値に「０」が設定される（Ｓ108 ）。但し、演出カウンタの値が「０」の場合にも（Ｓ105:Yes)、演出モードフラグの値に「０」が設定される（Ｓ108 ）。

次に、演出待ちカウンタの値が「０」でない場合には（Ｓ109 :No)、演出待ちカウンタの値が１つデクリメントされる（Ｓ110 ）。次に、演出モードフラグの値が「２」以上（２，３，４）の場合であって（Ｓ111:Yes)、演出カウンタの値が「1 」以外の場合には（Ｓ112:No) 、演出モードフラグに「３」が設定される（Ｓ113 ）。ここで、演出カウンタの値「1 」も所定値に相当する。

特別図柄用の保留球数が２個以上ある場合には、演出モードフラグ「３」により、「連続スーパーリーチ予告／途中」が実行される。一方、演出カウンタの値が「１」の場合には（Ｓ112:Yes)、演出モードフラグに「４」が設定される（Ｓ114 ）。この場合、特別図柄用の保留球数が１個しかないため、演出モードフラグ「４」により、強制的に「連続スーパーリーチ予告／最後」が実行される。

即ち、演出モードフラグに「２：スーパーリーチ最初」が設定されると、この処理が実行される毎（変動毎）に演出モードフラグの値が「２」→「３」→「３」→・・・→「４」と順次変更され、これに応じて選択される変動パターンも、「スーパーリーチ／最初」→「スーパーリーチ／途中」→「スーパーリーチ／途中」→・・・→「スーパーリーチ／最後」と順次選択されるようになる。

ここで、これら停止図柄テーブル選択手段６５ｂと変動パターンテーブル選択手段６５ｄは、夫々テーブル選択手段に相当する。また、図１４に示す演出モード選択テーブル１，２、Ｓ44、Ｓ108 、Ｓ111 〜Ｓ114 等がモード決定手段に相当する。

このように、演出カウンタの値に応じて演出モードフラグの値が決定され、特別変動停止態様決定制御で説明したように、演出モードフラグの値の変更に伴ってオフセット値が変更され、そのオフセット値に応じて格納データが決定され、最終的に変動パターンテーブルが切換えられるようになっている。それ故、特別図柄の保留球数に応じて演出カウンタの値が設定されるとともに、特別図柄の図柄変動毎に演出カウンタの値が１つずつデクリメントされるため、演出カウンタの値に応じて変更される演出モードフラグの値に基づいて、連続予告演出を適宜変更しながら実行することができる。

また、演出待ちカウンタの値が「０」でない場合には、その演出待ちカウンタの値に相当する特別図柄の図柄変動が実行されて演出待ちカウンタの値が「０」になった開始時期に基づいて、予告演出の開始時期が決定され、この開始時期から演出カウンタの値に応じた予告演出が開始されるようになる。

ところで、演出カウンタの値が所定値として、１個になった場合には、演出モードフラグに「４」が設定され、外れ右停止図柄作成テーブル「５」が選択され、外れ中特別停止図柄作成テーブル「５」が選択されるので、スーパーリーチ態様の停止図柄態様が決定される。一方、演出モードフラグに「４」が設定された場合に決定された外れ中特別停止図柄作成テーブル「５」の格納データ「１６」に基づいて、スーパーリーチ用の変動パターンテーブルが選択されるとともに、そのスーパーリーチ用変動パターンテーブルのちの１つが決定され、連続スーパーリーチ／最後が演出される。

このように、演出カウンタの値に応じた演出モードフラグの値に基づいて、演出カウンタの値が所定値に達する毎に、演出モードフラグの値に応じた停止図柄態様と変動パターンテーブルを適宜切換えて決定されるため、予告演出の内容が予告演出の途中から変更されるようになり、遊技者により大きな期待感を持たせるようになり、演出効果をより高めることができる。

（図３１〜図５９）
次に、パチンコ機２Ａにより、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞したときに、特別図柄の保留球数と関連させた演出カウンタの値に基づいて、演出モードフラグの値を変更し、この演出モードフラグの値に応じて、最終的に、特別図柄の変動パターン選択テーブルを切換えるようにしてもよい。ここで、前記実施形態と同様の手段については、同様の符号を付してその説明を省略する。

先ず、このパチンコ機２Ａの主制御手段６０Ａについて、図３１に基づいて説明する。
主制御手段６０Ａは、前記実施形態と略同様に、乱数発生手段６１と、乱数抽出手段６２と、保留情報記憶手段６３と、乱数判定手段６４と、図柄変動決定手段６５Ａと、確率変動手段６６と、普通利益状態発生手段６７と、特別利益状態発生手段６８と、コマンド制御手段６９と、入賞計数手段７０と、入賞コマンド作成手段７１と、特別演出更新手段７２等を備えている。但し、乱数発生手段６１と、乱数抽出手段６２と、保留情報記憶手段６３と、乱数判定手段６４と、図柄変動決定手段６５Ａとは、特別図柄用及び普通図柄用の両方の機能を兼ね備えている。

これらの手段６１〜６４、６６〜７２は前記実施形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。ここで、特別図柄に関して、乱数発生手段６１は「０〜１００８」までの制御乱数を微小時間毎に繰り返し発生し、乱数判定手段６４は低確率状態では３個の大当たり判定乱数値を有し、高確率状態では低確率状態における３つの大当たり判定乱数値を含む２０個の大当たり判定乱数値を有しているものとする。

入賞コマンド作成手段７１は、図３２に示す演出モードフラグテーブル(T21) と、図３３に示す入賞コマンド判定テーブル（T22)と、図３４（ａ）に示す演出モード選択テーブル１(T23a)及び図３４（ｂ）に示す演出モード選択テーブル２(T23b)と、図３５（ａ）に示す入賞状態コマンドテーブル１(T24a)及び図３５（ｂ）に示す入賞状態コマンドテーブル２(T24b)と、図５２に示す入賞時の入賞コマンド作成制御の制御プログラム等を有している。

それ故、入賞コマンド作成手段７１は、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞する毎に、後述する入賞コマンド作成制御の制御プログラムにより、これらテーブル(T21〜T24)を用いて、連続予告用の演出カウンタに特別図柄用の保留球数を設定するとともに、複数回の図柄変動に亙ってキャラクタを出現させるか否か、出現させるに際しては何れのキャラクタを出現させて演出するのか、を決定する入賞状態コマンドを作成する。

特別演出更新手段７２は、図３６に示す演出モード判定テーブル(T25) を有し、特別図柄の変動が順次次の図柄変動に進むのに応じて、演出モードフラグの値を更新することで、特別演出の演出内容を切換える演出更新制御を行うもので、図５６に示す特別演出更新制御プログラムを有している。

図柄変動決定手段６５Ａは、図５３〜図５５に示す特別変動停止態様決定制御の制御プログラムに加えて、図３７に示すように、停止図柄決定手段６５ｅと、変動パターン決定手段６５ｇ等を有し、主に特別図柄に関する停止図柄態様や変動パターン番号を設定する。ここで、図柄変動決定手段６５Ａが図柄変動内容決定手段に相当する。停止図柄決定手段６５ｅは停止図柄テーブル選択手段６５ｆを有するとともに、変動パターン決定手段６５ｇは変動パターンテーブル選択手段６５ｈを有する。

そこで、図柄変動決定手段６５Ａは停止図柄決定手段６５ｅを介して、演出カウンタの値に応じて決定される演出モードフラグの値に基づいて、停止図柄テーブル選択手段６５ｆにより選択された停止図柄作成テーブルから停止図柄態様を決定する。詳細に説明すると、停止図柄決定手段６５ｅは、遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞に対応する図柄変動の変動直前に、保留球情報のうちの大当たり判定乱数値と、演出モードフラグの値に基づいて、大当たりの場合には大当たり用停止図柄を決定し、外れの場合には外れ用停止図柄（外れリーチ用停止図柄を含む）を決定する。

それ故、この停止図柄テーブル選択手段６５ｆは、図３８に示す大当たり図柄テーブル(T26) と、図３９に示す大当たりオフセットテーブル(T27) と、図４０に示す外れ右特別停止図柄作成アドレステーブル(T28) と、図４１（ａ）〜（ｋ）に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(T29) １〜１１と、図４２に示す外れ中特別停止図柄作成アドレステーブル(T30) と、図４３（ａ）〜（ｈ）及び図４４（ｉ）〜（ｐ）に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(T31) １〜１６等を有している。

ここで、これら図４１に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(T29) １〜１１と、図４３〜図４４に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(T31) １〜１６等が、停止図柄態様に関する複数種のテーブルに相当し、そのうち、図柄値が「０」である外れ右特別停止図柄作成テーブル３，５，１０と、図柄値が「１」又は「９」である外れ中特別停止図柄作成テーブル６，９，１２，１５，１６等がリーチ( スーパーリーチ) 態様による予告演出を行う特定の図柄変動内容のみを有する特定のテーブルに相当する。

次に、変動パターン決定手段６５ｇは、停止図柄決定手段６５ｅにより決定された停止図柄作成テーブルに有する特別図柄停止オフセットの値、又は後述する演出モードフラグの値に基づいて、変動パターン選択手段６５ｈにより選択された変動パターンテーブルのうちの１つの変動パターン番号を決定する。詳細に説明すると、特別図柄停止オフセットに基づいて、リーチ態様の停止図柄が選択された場合にはリーチ用の変動パターンテーブルが選択され、大当たり態様の停止図柄が選択された場合には大当たり用の変動パターンテーブルが選択される。

そのため、変動パターンテーブル選択手段６５ｈは、図４５に示すように、大当たり変動用、リーチ変動用、外れ変動用等のための複数種の変動パターンテーブル１、２、３・・・・(T32) を有している。これら変動パターンテーブル１、２、３・・・の各々には、１又は複数種類の変動パターン番号が記憶されている。それ故、変動パターン決定手段６５ｇは、その選択された変動パターンテーブルに有する変動パターン番号のうちから１つの変動パターン番号を決定する。

ここで、図４５に示す変動パターンテーブル１、変動パターンテーブル２、変動パターンテーブル３・・・(T32) 等が、図柄変動パターンに関する複数種のテーブルに相当し、そのうち、図示しないが、特別図柄停止オフセット「２，３，４，５，８，９（大当たり時），１４，１５，１６、２３，２４，２５（大当たり時以外）」に対応する変動パターンテーブル等が予告演出を行う特定の図柄変動内容のみを有する特定のテーブルに相当する。但し、ここでは各変動パターンのパターン情報は、一般的なので、その詳しい説明は省略する。

次に、パチンコ機２Ａにおいて、音声ランプ制御手段８０は前記実施形態と同様であるためその説明を省略し、図柄制御手段９０Ａについて説明する。
この図柄制御手段９０Ａは、図４６に示すように、コマンド制御手段９１と、変動パターン記憶手段９２と、変動パターン切換え手段９３と、乱数発生手段９４と、演出制御手段９５と、表示装置制御手段９６と、液晶ドライバ９７と、予告演出選択制御手段９８等を備えている。これらの制御手段９１〜９７は前記実施形態と同様であるため、その詳細な説明を省略する。

予告演出選択制御手段９８は、図４７に示す連続予告時判定テーブル(T33) と、図４８に示す通常用の予告演出データ選択テーブル１(T34) と、図４９に示す連続予告用の予告演出データ選択テーブル２(T35) と、図５９に示す予告演出選択制御の制御プログラム等を有し、主制御手段６０Ａから送信された入賞状態コマンドに基づいて、複数回の図柄変動に亙ってキャラクタを出現させながら演出制御を実行する。

次に、入賞時の入賞コマンド作成制御について、図５２に示すフローチャートに基づいて説明する。この入賞コマンド作成制御は、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞して、入賞に関する保留球情報が作成されたときにコールされて実行される。

この制御が開始されると、先ず演出の有無や演出内容を設定する演出モードフラグの値が「０」以外のとき、つまり遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞時に、演出が何らかの内容で実行されていて、未終了の予告演出が存在する場合には（Ｓ121:No) 、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。それ故、予告演出が重複して行われないように、予告演出の重複が防止されている。

現在において、予告演出が何ら行われておらず、演出モードフラグの値が「０」のときには（Ｓ121 :Yes) 、入賞コマンド判定テーブル(T22) に基づいて、今回の入賞により作成された保留球状態の大当たり判定乱数値と、３つの大当たり判定値と同じ値「２７１」，「６０７」、「９０７」を含む９つの特定判定値の何れかと一致するか否かが、判定順序に基づいて最高で９回まで順々に繰り返して判定される（Ｓ122 ）。ここで、入賞コマンド判定テーブル(T22) には、判定回数「９」と、３つの大当たり判定値と同じ値と、６つの大当たり判定値と異なる特定判定値「２７０」，「２７２」，「６０６」・・・「９０８」からなる９つの特定判定値が予め設定されている。

それ故、前記実施形態のＳ14〜Ｓ16と略同様に、大当たり判定乱数値と大当たり判定値を含む９つの特定判定値の何れかと一致するか否かが判定処理される（Ｓ１２２）。即ち、この判定処理においては、入賞コマンド判定テーブルの判定回数値「９」が読込まれ、次に保留球情報に有する大当たり判定乱数値又はこれと同等の値（保留球情報が作成されてから入賞コマンド作成制御が実行されるまでの間に、乱数発生手段で発生する大当たり判定乱数値が更新されていない場合においてその値）と最初の特定判定値とが比較処理される。

その比較処理の結果、これらが一致しない場合、つまり遊技者に有利でないような場合には、判定回数値が１つデクリメントされ、判定回数値が「０」でない場合には、同様にして、大当たり判定乱数値と次の特定判定値とが比較処理され、一致しなければ、大当たり判定乱数値と次の特定判定値とが順々に比較処理される。これらの数値が一致しないで判定回数値が「０」になった場合には（Ｓ123:No) 、この制御を終了し、リターンする。

しかし、これらの数値が一致した場合に（Ｓ123:Yes)、判定回数値が「７以上」のとき、つまり判定処理回数が３回以内であって、大当たり判定乱数値が３つの大当たり判定値の何れかと一致した場合であって、今回の遊技球の検出（入賞コマンド作成処理を実行する原因となった特別始動手段２４による遊技球の検出）に基づく図柄変動において、遊技者に有利になるような場合には（Ｓ124:Yes)、演出モード選択テーブル１(T23a)が選択されるが（Ｓ125 ）、判定回数値が７未満であって、大当たり判定乱数値が大当たり判定値以外の単なる特定数値と一致した場合であって、今回の遊技球の検出（入賞コマンド作成処理を実行する原因となった特別始動手段２４による遊技球の検出）に基づく図柄変動において、遊技者に有利でないような場合には（Ｓ124:No) 、演出モード選択テーブル２(T23ｂ) が選択される（Ｓ126 ）。

次に、選択された演出モード選択テーブル１，２に有する処理回数Ｎを読出して設定され（Ｓ127 ）、更に、演出モード選択テーブル１，２の入賞状態の数値が読み込まれる（Ｓ128 ）。次に、乱数値として、演出選択用乱数（０〜９６）のうちの１つが抽出されて設定される（Ｓ129 ）。次に、この乱数値が、乱数値から先頭の減算値「２９」（選択用数値に相当する。）を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ130 ）、Ｓ130 で求められた乱数値が負数でない場合（キャリーが発生しない場合）には（Ｓ131:No) 、処理回数Ｎが１つデクリメントされ（Ｓ132 ）、処理回数Ｎが「０」の場合には（Ｓ133:Yes)、リターンする。

しかし、処理回数Ｎが「０」でない場合には（Ｓ133:No) 、乱数値が、乱数値から次の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ134 ）、Ｓ134 で求められた乱数値が負数でない場合には（Ｓ131:No) 、Ｓ131 〜Ｓ134 が繰り返して実行される。乱数値が負数になった場合（Ｓ131 :Yes) 、演出カウンタの値として、現在の特別図柄の保留球数が設定され（Ｓ135 ）、その保留球数に基づいて演出モードフラグの値が設定される（Ｓ136 ）。ここで、Ｓ１２９〜Ｓ１３４の処理が、選択用数値に基づく乱数抽選、Ｓ１３１の判定処理が判定手段に相当する。

この場合、演出モード選択テーブル１(T23a)が選択された場合に、減算値「２９」を減算したときに負数になった場合の演出モードフラグの値は、特別図柄の保留球数が「１個」の場合には「２」であり、特別図柄の保留球数が「２個」の場合には「１」であり、特別図柄の保留球数が「３又は４個」の場合にも「１」である。また、減算値「２３」を減算したときに負数になった場合の演出モードフラグの値は、特別図柄の保留球数が「１個」の場合には「７」であり、特別図柄の保留球数が「２個」の場合には「６」であり、特別図柄の保留球数が「３又は４個」の場合にも「６」である。

ここで、図３２に示すように、演出モードフラグの値が「０」の場合には「通常」であって、何も演出することがなく、演出モードフラグの値が「１」〜「２」については連続した図柄スベリ演出であり、演出モードフラグの値が「４」〜「５」については２連続リーチ予告演出であり、演出モードフラグの値が「６」〜「７」については連続キャラクタを出現させる予告演出である。

次に、選択されている演出モード選択テーブル１，２のコマンド送信判定値が「０」の場合には（Ｓ137 :Yes) 、この制御を終了してリターンするため、入賞状態コマンドは送信されない。しかし、減算値「２３」を減算したときに負数になった場合に限って、つまりキャラクタ演出を行う場合に限って、コマンド送信判定値が「１」であるため（Ｓ137:No) 、入賞状態の値が「１」であって、大当たり判定乱数値が大当たり判定値の何れかと一致し、今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において、遊技者に有利な場合には（Ｓ138:Yes)、保留球数に応じた入賞状態コマンド１が設定される（Ｓ139 ）。

一方、入賞状態の値が「２」のとき、つまり大当たり判定乱数値が大当たり判定値以外の単なる特定数値と一致し、今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において遊技者に有利でないような場合には（Ｓ138:No) 、保留球数に応じた入賞状態コマンド２が設定される（Ｓ140 ）。図３５（ａ）に示すように、入賞状態コマンドテーブル１(T24a)には、保留球数（１個〜４個）に応じて、４種類の入賞状態コマンド１（Ｂ２０１〔H 〕〜Ｂ２０４〔H 〕）が設けられている。また、図３５（ｂ）に示すように、入賞状態コマンドテーブル２(T24b)には、保留球数（１個〜４個）に応じて、４種類の入賞状態コマンド２（Ｂ３０１〔H 〕〜Ｂ３０４〔H 〕）が設けられている。

このように、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞したときに作成される入賞状態コマンドとして、今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において特別遊技状態の発生により遊技者に有利な場合の最大保留球数「４個」の各々に設けた４種類の入賞状態コマンド１と、今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において特別遊技状態が発生することなく遊技者に有利でないような場合の最大保留球数「４個」の各々に設けた４種類の入賞状態コマンド２とからなる８種類が設けられている。

それ故、演出モードの値と保留球数とに基づいて、今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において遊技者に有利な場合には、これら４種類の入賞状態コマンド１（Ｂ２０１〔H 〕〜Ｂ２０４〔H 〕）の何れかを選択して送信することができ、また今回の遊技球の検出に基づく図柄変動において遊技者に有利でないような場合には、これら４種類の入賞状態コマンド２（Ｂ３０１〔H 〕〜Ｂ３０４〔H 〕）の何れかを選択して送信することができる。ここで、演出モードフラグの値が「０」であり（Ｓ121:Yes)、大当たり判定乱数値が大当たり判定値を含む特定判定値と一致した場合である（Ｓ123:Yes)、等の組合せが、予告演出に係る所定の予告演出条件の成立に相当する。

次に、特別図柄の図柄変動に際して、停止図柄態様を求める数値と、図柄変動パターン番号を決定する特別変動停止態様決定制御について、図５３〜図５５のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞に対応する図柄変動が実行される直前であって、乱数判定手段６４により大当たりか否かの判定が行われた後に実行される。
この制御が開始されると、先ず、オフセット値として、図柄変動に供する保留球に関する保留球情報に有する大当たり図柄乱数値（０〜２９）が設定される（Ｓ141 ）。

次に、乱数判定手段６４による大当たり判定の結果、大当たりであって、大当たりフラグがセットされている（大当たりフラグデータ＝１）場合には（Ｓ142:Yes)、先ず図３８に示す大当たり図柄テーブル(T26) と、Ｓ141 で設定されたオフセット値とに基づいて、先ず、左特別図柄番号が設定（決定）され（Ｓ143 ）、次に、中特別図柄番号が設定（決定）され（Ｓ144 ）、次に、右特別図柄番号が設定（決定）され（Ｓ145 ）、次に、右端特別図柄番号が設定（決定）され（Ｓ146 ）、更に、特別図柄判定データが設定される（Ｓ147 ）。

ここで、右端特別図柄は、遊技者にはあまり良く見えないような図柄であり、偶数図柄態様で確定した場合でも、確率変動状態にするのか、或いは非確率変動状態にするのかを制御的に設定するように設けられている。また、特別図柄判定データにおいて、「０」は今回の大当たりにおいて非確率変動状態の大当たりであることを指示するものであり、「１」は確率変動状態の大当たりであることを指示する。

次に、オフセット値として、Ｓ136 で設定された演出モードフラグ（０〜７）の値が設定され（Ｓ148 ）、図３９に示す大当たりオフセットテーブル(T27) から、Ｓ148 で設定されたオフセット値と現在の状態フラグの値「０〜２」（０：低確率状態，１：普通図柄の変動時間短縮状態，２：高確率状態）とに基づいて、特別図柄停止オフセットの値を読出して設定され（Ｓ149 ）、この特別図柄停止オフセットの値に基づいて、変動パターンテーブル及び変動パターン番号が決定され（Ｓ175 ）、この制御を終了してリターンする。

この変動パターンテーブル及び変動パターン番号決定処理においては、図示を省略するが、先ず、図４５（ａ）、（ｂ）、（ｃ）・・・・に示す複数種の変動パターンテーブル１、２、３・・・(T32) のうちから、特別図柄停止オフセットの値「０」、「１」、「２」、「３」、・・・に合致する何れか１つの変動パターンテーブル１、２、３・・・・が選択される。

次に、図示外の変動パターン選択用乱数（０〜５５）のうちの１つが乱数値として設定され、この乱数値から減算値が順々に減算され、減算結果の数値が負数になったときの変動パターン番号が今回の変動パターンとして決定される。それ故、演出モードフラグの値に応じて求められた特別図柄停止オフセットの値「０，１，２，３・・・」に応じて、予告演出用の変動パターンテーブルを強制的に選択する。

即ち、特別図柄に関して、この特別図柄停止オフセットの値に基づいて、大当たり用又は外れ用（リーチを含む）の変動パターンを選択するための変動パターンテーブルを切換えるようになっている。このように、特別図柄停止オフセットの値を、オフセットの値と状態フラグの値に応じて変動パターンテーブルを適宜切換えるようにすることで、演出モードフラグ（０〜７）の値に応じて、連続的に図柄のベリ演出を行ったり、２回の図柄変動に亙って連続的にリーチ予告演出を行うようになっている。

一方、大当たりでない場合には（Ｓ142:No) 、図５４に示すように、先ず右端特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数４（０〜２）のうちから抽出された１つの数値が設定（決定）され（Ｓ150 ）、左特別停止図柄番号として、外れ特別図柄作成用乱数１（０〜９）のうちから抽出された１つの数値が設定される（Ｓ151 ）。これにより、右端特別停止図柄と、外れ用の左特別停止図柄とが夫々決定される。次に、オフセット値として、演出モードフラグの値が設定され（Ｓ152 ）、外れ右特別停止図柄作成アドレステーブル(T28) から、状態フラグの値と、Ｓ152 で設定されたオフセット値とに基づいて、外れ右特別停止図柄作成テーブル(T29) １〜１１の何れかが択一的に選択される（Ｓ153 ）。

次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数３（０〜１００）のうちから抽出された１つの数値が設定され（Ｓ154 ）、Ｓ154 で設定された乱数値が、選択された外れ右特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ155 ）、Ｓ155 で求められた乱数値が負数でない場合には（Ｓ156:No) 、Ｓ155 で求められた乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更に更新され（Ｓ157 ）、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ156:No) 、Ｓ156 〜Ｓ157 が繰り返して実行される。

そして、Ｓ155 又はＳ157 で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ156 :Yes) 、このときの図柄値が設定される（Ｓ158 ）。次に、Ｓ158 で設定された図柄値に左特別停止図柄番号が加算され（Ｓ159 ）、加算結果の図柄値が「１０」以上の場合には（Ｓ160:Yes)、図柄値から「１０」を減算した数値が新たに設定され（Ｓ161 ）、この図柄値が右特別停止図柄番号として設定される（Ｓ162 ）。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。

次に、Ｓ163 〜Ｓ173 により、略同様にして中図柄が決定される。先ず、選択されている外れ右特別停止図柄作成テーブルの、乱数値が負数になったときのオフセット値が設定され（Ｓ163 ）、外れ中特別停止図柄作成アドレステーブル(T30) から、Ｓ163 で設定されたオフセット値に基づいて、外れ中特別停止図柄作成テーブル(T31) １〜１６の何れかが択一的に選択される（Ｓ164 ）。次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数２（０〜１０２）のうちから抽出された１つの数値が設定される（Ｓ165 ）。

次に、Ｓ165 で設定された乱数値が、選択された外れ中特別停止図柄作成テーブル(T31) に有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ166 ）、Ｓ166 で更求められた乱数値が負数でない場合には（Ｓ167:No) 、Ｓ166 で求められた乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更に更新され（Ｓ168 ）、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ167:No) 、Ｓ167 〜Ｓ168 が繰り返して実行される。そして、Ｓ166 又はＳ168 で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ167 :Yes) 、このときの図柄値が設定される（Ｓ169 ）。

次に、Ｓ169 で設定された図柄値に左特別停止図柄番号が加算され（Ｓ170 ）、加算結果の図柄値が「１０」以上の場合には（Ｓ171:Yes)、図柄値として、図柄値から「１０」を減算した数値が新たに設定され（Ｓ172 ）、この図柄値が中特別停止図柄番号として設定される（Ｓ173 ）。それ故、この時点で中特別停止図柄が決定される。その後、外れ中特別停止図柄作成テーブルから、図柄値が負数となったときの図柄値に対応する特別図柄停止オフセットの値が設定され（Ｓ174 ）、前述したように、Ｓ174 で設定された特別図柄停止オフセットの値に基づいて、最終的に変動パターン番号が決定され（Ｓ175 ）、この制御を終了してリターンする。

ここで、外れ右特別停止図柄作成アドレステーブル(T28) において、オフセット値（演出フラグデータの値）が「３」であって、状態フラグの値が「２」又は「１」の場合に選択される外れ右特別停止図柄作成テーブル「９」における図柄値と、状態フラグの値が「０」の場合に選択される外れ右特別停止図柄作成テーブル「４」における図柄値とが、何れも「０」以外であるため、右特別図柄は、先に決定されている左特別図柄よりも図柄値だけズレた図柄に決定されるため、リーチ状態は有り得ない。

一方、オフセット値（演出フラグデータの値）が「２」（連続図柄スベリ予告／最後）であって、状態フラグの値が「２」又は「１」の場合に選択される外れ右特別停止図柄作成テーブル「１０」における図柄値と、状態フラグの値が「０」の場合に選択される外れ右特別停止図柄作成テーブル「３」における図柄値とが、何れも「０」であるため、右特別図柄は、先に決定されている左特別図柄と同様の図柄に決定されるため、必ずリーチ状態が発生する。

ここで、左特別停止図柄に対する右特別停止図柄の図柄番号や図柄値（差分値）を求めたり、更に中特別停止図柄の図柄番号を求めることが停止図柄態様を求めることに相当し、このように停止図柄態様を求めたり、図柄変動に供する変動パターン番号を求めることが、図柄変動内容を決定することに相当する。

次に、特別演出更新制御について、図５６のフローチャートに基づいて説明する。この制御は、図５３〜図５５に示す特別変動停止態様決定制御に続けて実行される。この制御が開始されると、先ず、現在の演出カウンタの値が「０」の場合には（Ｓ181:Yes)、演出モードフラグの値に「０」がセットされ、演出モードフラグがリセットされる（Ｓ184 ）。しかし、演出カウンタの値が「０」でない場合には（Ｓ181:No) 、演出カウンタの値が「１」だけデクリメントされる（Ｓ182 ）。

その結果、演出カウンタの値が「０」になった場合にも（Ｓ183:Yes)、同様に演出モードフラグがリセットされる（Ｓ184 ）。ところで、演出カウンタの値を「１」だけデクリメントした場合でも、演出カウンタの値が「０」以外の場合には（Ｓ183:No) 、図３６に示す演出モード判定テーブル(T25) に有するループ数Ｌ「４」が設定され（Ｓ185 ）、先頭の演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致しない場合には（Ｓ186:No) 、ループ数Ｌが「１」だけデクリメントされ（Ｓ189 ）、ループ数Ｌが「０」になった場合には（Ｓ190:Yes)、リターンする。

しかし、ループ数Ｌを「１」だけデクリメントした結果、ループ数Ｌが「０」以外の場合には（Ｓ190 :No)、次の演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが比較され、これらが一致しない場合には（Ｓ191:No) 、Ｓ189 〜Ｓ191 が繰り返して実行される。ところで、これら演出カウンタ判定データと演出カウンタの値とが一致した場合（Ｓ186:Yes 、又はＳ191:Yes)、今度は演出モード判定データと演出モードフラグとが一致するか否かが判定され、一致しない場合には（Ｓ187:No) 、同様にＳ187 、Ｓ189 〜Ｓ191 が繰り返して実行される。

そして、これら演出カウンタ判定データと演出カウンタの値が一致し且つ演出モード判定データと演出モードフラグが一致した場合には（Ｓ187:Yes)、次回の図柄変動時に演出表示する予告演出内容に変更するように、演出モードフラグの値が「１」だけインクリメントされ（Ｓ188 ）、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。例えば、「１」だけデクリメントされた演出カウンタの値が「１」の場合に、演出モードフラグの値が「１」のときには演出モードフラグ「２」に進めることで、次回の図柄変動時に「図柄スベリ予告／最後」を演出できる。

また、例えば、演出カウンタ値が「１」の場合に、演出モードフラグの値が「６」のときには、その演出モードフラグの値を「７」に進めておくことで、次回の図柄変動時に「連続キャラクタ出現予告／最後」を演出できる。また、演出カウンタ値が「２」の場合に、演出モードフラグの値が「４」のときには、その演出モードフラグの値を「５」に進めておくことで、次回の図柄変動時に「２連続リーチ予告／２回目」を演出できる。ここで、演出カウンタの値「２」及び「1 」が夫々所定値に相当する。

次に、図柄制御手段９０Ａのコマンド制御手段９１で実行される、入賞状態コマンド１受信制御について、図５７のフローチャートに基づいて説明する。この場合、主制御手段６０Ａから送信された、４種類の入賞状態コマンド１（Ｂ２０１〔H 〕〜Ｂ２０４〔H 〕）の何れかを受信することで、この当たり用入賞状態コマンド１の受信制御が開始される。

この制御が開始されると、先ず、設定値として、コマンド制御手段９１で受信した入賞コマンド１「Ｂ２ＸＸ〔H 〕」のうち、１バイトからなる下位側のイベントデータ（ＸＸ〔H 〕）だけが設定される（Ｓ201 ）。次に、連続予告カウンタに、Ｓ201 で設定した設定値が設定される（Ｓ202 ）。次に、Ｓ201 で設定された設定値が「１」だけデクリメントされ（Ｓ203 ）、連続予告フラグの値として、Ｓ203 で求められた設定値が設定され（Ｓ204 ）、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。

この場合、入賞コマンド１「Ｂ２０１〔H 〕」のイベントデータ「０１〔H 〕」は「１」だけデクリメントされるため、連続予告フラグの値は「０」、同様に、入賞コマンド１「Ｂ２０２〔H 〕」のイベントデータ「０２〔H 〕」に基づいて連続予告フラグの値は「１」、入賞コマンド１「Ｂ２０３〔H 〕」のイベントデータ「０３〔〔H 〕〕」に基づいて連続予告フラグの値は「２」、入賞コマンド１「Ｂ２０４〔H 〕」のイベントデータ「０４〔H 〕」に基づいて連続予告フラグの値は「３」になる。それ故、この場合の連続予告フラグ値は、「０〜３」の何れかに設定される。

一方、主制御手段６０Ａから送信された、４種類の入賞状態コマンド２（Ｂ３０１〔H 〕〜Ｂ３０４〔H 〕）の何れかを受信することで、図５８に示す入賞状態コマンド２受信制御が開始される。この制御が開始されると、先ず、設定値として、コマンド制御手段９１で受信した入賞コマンド２「Ｂ３ＸＸ〔H 〕」のうち、１バイトからなる下位側のイベントデータ（ＸＸ〔H 〕）だけが設定される（Ｓ211 ）。次に、連続予告カウンタに、Ｓ211 で設定した設定値が設定される（Ｓ212 ）。次に、Ｓ211 で設定された設定値に「３」が加算され（Ｓ213 ）、連続予告フラグの値として、Ｓ213 で求められた設定値が設定され（Ｓ214 ）、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。

この場合、入賞コマンド２「Ｂ３０１〔H 〕」のイベントデータ「０１〔H 〕」は３つインクリメントされるため、連続予告フラグの値は「４」、同様に、入賞コマンド２「Ｂ３０２〔H 〕」のイベントデータ「０２〔H 〕」に基づいて連続予告フラグの値は「５」、入賞コマンド２「Ｂ３０３〔H 〕」のイベントデータ「０３〔H 〕」に基づいて連続予告フラグの値は「６」、入賞コマンド２「Ｂ３０４〔H 〕」のイベントデータ「０４〔H 〕」に基づいて連続予告フラグの値は「７」になる。それ故、外れ用の連続予告フラグの値は「４〜７」の何れかに設定される。

次に、予告演出選択制御手段９８により実行される予告演出選択制御について、図５９のフローチャートに基づいて説明する。但し、この予告演出選択制御は、主制御手段６０Ａから、変動開始に際して送信される変動パターンコマンドを受信したときに実行される。この制御が開始されると、先ず、図５７又は図５８において演算により作成された連続予告カウンタの値に基づいて、この連続予告カウンタの値が「０」の場合には（Ｓ221:Yes)、通常用の予告演出データ選択テーブル１(T34) が選択される（Ｓ225 ）。

次に、選択された予告演出データ選択テーブル１(T34) と、予告選択用乱数値（０〜１０６）のうちから抽出された１つの数値とに基づいて、「０〜３」の何れかの予告演出データが設定され（Ｓ228 ）、この制御を終了してメインルーチンにリターンする。例えば、変動パターン番号が「１」で且つ予告演出データ選択テーブル１(T33) が選択された場合に、予告選択用乱数値が「１００」であった場合、この予告選択用乱数値「１００」から最初の第１減算値「１０４」が減算された結果、予告選択用乱数値が負数になるため、負数になったときの予告演出データ「０」が設定される。

また、例えば、変動パターン番号が「２」で且つ予告演出データ選択テーブル１(T34) が選択された場合に、予告選択用乱数値が「７２」であった場合、この予告選択用乱数値「７２」から最初の第１減算値「６２」が減算され、しかも第２減算値「１５」が減算された結果、予告選択用乱数値が負数になるため、負数になったときの予告演出データ「１」が設定される。

ところで、連続予告カウンタの値が「０」以外の場合には（Ｓ221 :No)、今回の図柄変動により保留球数が１つ減少するため、連続予告カウンタの値が「１」だけデクリメントされる（Ｓ222 ）。ここで、予告選択用乱数値が最大でも「１０６」であって、これら４つの減算値（第１減算値〜第４減算値）を全て加算すると総減算値は「１０７」になるため、予告選択用乱数値は、第１減算値〜第４減算値の何れかの減算値を減算したときに、必ず負数になる。

次に、図４７に示す連続予告時判定テーブル(T33) から、連続予告フラグの値と連続予告カウンタの値とに基づいて、判定値が設定される（Ｓ223 ）。次に、Ｓ223 で設定された判定値が判定され（Ｓ224 ）、その判定の結果、判定値が「０」の場合には、図５０の予告演出データ表を参照して、予告演出データ選択テーブル１(T34) が選択され（Ｓ225 ）、「０〜３」の何れかの予告演出データが設定される（Ｓ228 ）。

ここで、図５１に示すように、予告演出データが「０」の場合には、図柄の変動中に何れのキャラクタが出現することがない。しかし、予告演出データが「１」，「２」，「３」の場合には、図柄の変動中に、キャラクタＡ、キャラクタＢ、キャラクタＣが夫々出現する予告演出が行われる。但し、これらキャラクタＡ〜Ｃは相互に異なる別のキャラクタである。次に、判定値が「１」の場合には（Ｓ224 ）、予告演出データ選択テーブル２(T34) が選択され（Ｓ226 ）、前述したように「０〜３」の何れかの予告演出データが設定される（Ｓ228 ）。

ところで、判定値が「２」の場合には（Ｓ224 ）、演出内容を変更することなくリターンする。即ち、図５０を参照して、前回の変動時に選択した予告演出データと同一のものが選択されるため、前回の変動時の演出時に出現したキャラクタと同一のキャラクタが出現する。次に、判定値が「３」の場合には（Ｓ224 ）、予告演出データが「１」だけインクリメントされ（Ｓ227 ）、Ｓ227 で求められた予告演出データの値が「４」の場合には（Ｓ229:Yes)、予告演出データの値とて「１」が設定される（Ｓ230 ）。

即ち、判定値が「２」であって前回の図柄変動においてキャラクタＢにより演出がなされたのに対して、今回の図柄変動においては判定値が「３」に変更されるため、キャラクタＣにより演出がなされる。また、判定値が「３」であって前回の図柄変動においてキャラクタＣにより演出がなされたのに対して、今回の図柄変動においては判定値が「１」に変更されるため、キャラクタＡにより演出がなされる。

ここで、予告演出データ選択テーブル１(T34) においては、第１減算値が比較的大きな数値に設定され、第２減算値がその次に大きな数値に設定されているため、予告演出データとして「０」が設定され易くなり、キャラクタが出現しない場合が多い。一方、予告演出データ選択テーブル２(T35) においては、第１減算値が「０」で、第２減算値〜第４減算値が略同様の数値に設定されているため、予告演出データとして「１〜３」の何れかが略均等の割合で設定され易くなり、次回の図柄変動からキャラクタＡ〜キャラクタＣの何れかの出現率が高くなっている。

このように、主制御手段６０Ａから遊技者に有利でない入賞状態コマンド２を受信した場合であって、その入賞状態コマンド２が「Ｂ３０３〔H 〕」の場合には、連続予告フラグの値が「６」であるため、図４７の連続予告時判定テーブル(T32) に基づいて、連続予告カウンタの値が「２」→「１」→「０」と進むにつれて、判定値が「１」→「１」→「１」に設定されるため、キャラクタが出現するが、何れのキャラクタが出現するのか分からない状態である。

また、入賞状態コマンド２「Ｂ３０４〔H 〕」を受信した場合には、連続予告フラグの値が「７」であるため、連続予告カウンタの値が「３」→「２」→「１」→「０」と進むにつれて、判定値が「１」→「１」→「２」→「３」に設定されるため、キャラクタが出現するに際して、判定値「２」のときに前回と同様のキャラクタが出現し、更に、判定値「３」のときに前回と異なるキャラクタが出現するような演出である。

しかし、主制御手段６０Ａから遊技者に有利な入賞状態コマンド１を受信した場合であって、その入賞状態コマンド１が「Ｂ２０４〔H 〕」の場合には、連続予告フラグの値が「３」であるため、連続予告カウンタの値が「３」→「２」→「１」→「０」と進むにつれて、判定値が「１」→「２」→「２」→「２」に設定されるため、キャラクタが出現するに際して、最初に出現したキャラクタが、複数回の図柄変動に亙って同様のキャラクタが出現するようになる。

ここで、これら停止図柄テーブル選択手段６５ｆと変動パターンテーブル選択手段６５ｈは、夫々テーブル選択手段に相当する。また、図３４（ａ），（ｂ）に示す演出モード選択テーブル１，２、図３６に示す演出モード判定テーブル、Ｓ 136、Ｓ 184、Ｓ186 〜Ｓ191 等がモード決定手段に相当する。

このように、演出カウンタの値が「２」の場合で、演出モードフラグの値が「１」のときには、この演出モードフラグ値「１」に応じて、図柄変動時に「図柄スベリ予告（リーチにしない）／途中」を演出できるとともに、演出カウンタの値が「１」の場合で、演出モードフラグの値が「２」のときには、この演出モードフラグ値「２」に応じて、図柄変動時に「図柄スベリ予告（リーチにする）／最後」を演出できる。

また、演出カウンタの値が「２」の場合で、演出モードフラグの値が「４」のときには、この演出モードフラグ値「４」に応じて、図柄変動時に「２連続リーチ予告／１回目」を演出できるともに、演出カウンタの値が「１」の場合で、演出モードフラグの値が「５」のときには、この演出モードフラグ値「５」に応じて、図柄変動時に「２連続リーチ予告／２回目」を演出できる。この場合、演出カウンタの値に応じて演出モードフラグの値が変更された結果、特別変動停止態様決定制御で説明したように、演出モードフラグの値に応じて特別図柄停止オフセット値が変更され、最終的に変動パターンテーブルが切換えられるようになっている。

このように、演出カウンタの値に応じて演出モードフラグの値が決定され、特別変動停止態様決定制御で説明したように、演出モードフラグの値の変更に伴ってオフセット値が変更され、そのオフセット値に応じて特別図柄停止オフセットの値が決定され、最終的に変動パターンテーブルが切換えられるようになっている。それ故、特別図柄の保留球数に応じて演出カウンタの値が設定されるとともに、特別図柄の図柄変動毎に演出カウンタの値が１つずつデクリメントされるため、演出カウンタの値に応じて変更される演出モードフラグの値に基づいて、連続予告演出を適宜変更しながら実行することができる。

更に、演出カウンタの値に応じた演出モードフラグの値に基づいて、演出カウンタの値が所定値に達する毎に、演出モードフラグの値に応じた停止図柄態様と変動パターンテーブルを適宜切換えて決定されるため、予告演出の内容が予告演出の途中から変更されるようになり、遊技者に大当たりに対するより大きな期待感を持たせるようになり、演出効果をより高めることができる。

（図６０〜図８５）
次に、パチンコ機２Ｂにより、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞したときに、特別図柄の保留球数と関連させた演出カウンタの値に基づいて、連続フラグ（これが演出モードフラグに相当する）の値を変更し、この連続フラグの値に応じて、最終的に、特別図柄の変動パターンテーブルを切換えるようにしてもよい。ここで、前記実施形態と同様の手段については、同様の符号を付してその説明を省略する。

先ず、このパチンコ機２Ｂの主制御手段６０Ｂについて、図６０に基づいて説明する。
主制御手段６０Ｂは、前記実施形態と略同様に、乱数発生手段６１と、乱数抽出手段６２と、保留情報記憶手段６３と、乱数判定手段６４と、図柄変動決定手段６５Ｂと、確率変動手段６６と、普通利益状態発生手段６７と、特別利益状態発生手段６８と、コマンド制御手段６９と、入賞計数手段７０と、連続予告判定手段７４と、連続フラグ作成手段７５と、保留球数コマンド作成手段７６等を備えている。但し、乱数発生手段６１と、乱数抽出手段６２と、保留情報記憶手段６３と、乱数判定手段６４と、図柄変動決定手段６５Ｂとは、特別図柄用及び普通図柄用の両方の機能を兼ね備えている。

これら制御手段６１〜６４、６６〜７０は前記実施形態と同様に構成されるため、その詳細な説明を省略する。ここで、特別利益状態発生手段６８等が特別遊技発生手段に相当する。但し、特別図柄に関して、乱数発生手段６１は「０〜３５８」までの制御乱数を繰り返し発生し、乱数判定手段６４は低確率状態では１つの大当たり判定値「２１１」を有し、高確率状態では低確率状態における１つの大当たり判定値を含む６個の大当たり判定値を有しているものとする。

連続予告判定手段７４は、入賞音コマンド作成手段７４ａと、図６１に示す連続判定テーブル(T41) を有し、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞する毎に、後述する連続予告判定制御の制御プログラム（図７５〜図７７）により、入賞音を発生させる入賞音コマンド（図６２参照）を出力するか否かを判定するとともに、特別図柄用の４つの保留球ランプ２７ａ〜２７ｄをカラフルな発光色で発光させることで予告演出を複数回の図柄変動に亙って連続的に実行するか否かを判定する。

連続フラグ作成手段７５は、図７８に示す連続フラグ作成制御の制御プログラムにより、後述する特別変動停止態様決定制御において、複数回の図柄変動に亙って連続的にスベリ演出を含む変動パターンを選択するとともに、この図柄変動中は外れ図柄態様を選択させる一方、最後の図柄変動においてリーチ図柄態様を選択させるような連続予告演出を実行する為のフラグを作成する。

保留球数コマンド作成手段７６は、後述する保留球数コマンド作成制御プログラム（図８３〜図８４参照）により、保留球数に応じて１つ又は複数個の保留球ランプ２７ａ〜２７ｄを発光させるに際して、通常の「緑」に代えて、「赤」や「青」等のカラフルな発光色で発光させることで、連続的な予告演出を行う。

即ち、図６３に示すように、保留球ランプ２７ａ〜２７ｄを、連続予告演出を行わない通常時には、「保留球表示コマンド０」により「緑」の発光色で発光させる一方、「保留球表示コマンド２〜６」の何れかに切換えることで、「青」、「黄」、「水」、「紫」、「白」等の複数の発光色の何れかで発光させる。

図柄変動決定手段６５Ｂは、図７９〜図８２に示す特別変動停止態様決定制御の制御プログラムに加えて、図６４に示すように、停止図柄決定手段６５ｉと、変動パターン決定手段６５ｋ等を有し、主に特別図柄に関する停止図柄態様や変動パターン番号を設定する。ここで、図柄変動決定手段６５Ｂが図柄変動内容決定手段に相当する。停止図柄決定手段６５ｉは停止図柄テーブル選択手段６５ｊを有するとともに、変動パターン決定手段６５ｋは変動パターンテーブル選択手段６５ｌを有する。

そこで、図柄変動決定手段６５Ｂは停止図柄決定手段６５ｉを介して、演出カウンタの値に応じて決定される連続フラグ（演出モードフラグ）の値に基づいて、停止図柄テーブル選択手段６５ｊにより選択された停止図柄作成テーブルから停止図柄態様を決定する。詳細に説明すると、停止図柄決定手段６５ｉは、遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞に対応する図柄変動の変動直前に、保留球情報のうちの大当たり判定乱数値と、演出フラグの値に基づいて、大当たりの場合には大当たり用停止図柄を決定し、外れの場合には外れ用停止図柄（外れリーチ用停止図柄を含む）を決定する。

それ故、この停止図柄テーブル選択手段６５ｅは、図６５に示す大当たり図柄テーブル(T42) と、図６６に示す大当たりオフセットテーブル(T43) と、図６７に示す外れ左特別停止図柄作成アドレステーブル(T44) と、図６８（ａ）〜（ｄ）に示す外れ左特別停止図柄作成テーブル(T45) １〜４と、図６９に示す外れ右特別停止図柄作成アドレステーブル(T46) と、図７０（ａ）〜（ｅ）に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(T47) １〜５と、図７１に示す外れ中特別停止図柄作成アドレステーブル(T48) と、図７２（ａ）〜（ｆ）に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(T49) １〜６とを有している。

ここで、大当たり図柄テーブル(T42) において、図示していない左特別停止図柄番号と、中特別停止図柄番号と、右特別停止図柄番号とが、特別停止図柄番号と同様の図柄番号として夫々設定されているものである。また、これら図６８に示す外れ左特別停止図柄作成テーブル(T45) １〜４と、図７０に示す外れ右特別停止図柄作成テーブル(T47) １〜５と、図７２に示す外れ中特別停止図柄作成テーブル(T49) １〜６等が、停止図柄態様に関する複数種のテーブルに相当し、そのうち、図柄値が「０」である外れ右停止図柄作成テーブル４と、図柄値が「１」又は「９」である外れ中特別停止図柄作成テーブル５等がリーチ( スーパーリーチ) 態様による予告演出を行う特定の図柄変動内容のみを有する特定のテーブルに相当する。

次に、変動パターン決定手段６５ｋは、停止図柄決定手段６５ｉにより決定された停止図柄作成テーブルに有するオフセットの値、又は後述する連続フラグの値に基づいて、変動パターン決定手段６５ｋにより選択された変動パターンテーブルのうちの１つの変動パターン番号を決定する。詳細に説明すると、オフセットに基づいて、リーチ態様の停止図柄が選択された場合には、リーチ用の変動パターンテーブルが選択され、スーパーリーチ態様の停止図柄が選択された場合には、スーパーリーチ用の変動パターンテーブルが選択される。

そのため、変動パターンテーブル選択手段６５ｌは、図７３に示すように、大当たり変動用、リーチ変動用、外れ変動用等のための複数種の変動パターンテーブル１、２、３・・・・(T50) を有している。これら変動パターンテーブル１、２、３・・・の各々には、複数種類の変動パターン番号が記憶されている。それ故、変動パターンテーブル選択手段６５ｌにより、図柄変動開始直前に、１つの変動パターンテーブルを選択するとともに、その選択された変動パターンテーブルに有する複数の変動パターン番号のうちから１つの変動パターン番号を選択する。

ここで、図７３に示す変動パターンテーブル１、変動パターンテーブル２、変動パターンテーブル３・・・(T50) 等が、図柄変動パターンに関する複数種のテーブルに相当し、そのうち、図示しないが、格納データ「０，１，２，３，１５，１６」に対応する変動パターンテーブル等が、リーチ( スーパーリーチ) 態様による予告演出を行う特定の図柄変動内容のみを有する特定のテーブルに相当する。但し、ここでは各変動パターンのパターン情報は、一般的なので、その詳しい説明は省略する。

ところで、図７４に示すように、音声ランプ制御手段８０は前記実施形態と同様であるため、同様の符号を付してその説明を省略することにし、図柄制御手段９０Ｂについて説明する。
この図柄制御手段９０Ｂは、図７４に示すように、コマンド制御手段９１と、変動パターン記憶手段９２と、変動パターン切換え手段９３と、乱数発生手段９４と、演出制御手段９５と、表示装置制御手段９６と、液晶ドライバ９７等を備えている。これらの制御手段９１〜９７は前記実施形態と同様に構成されているため、その詳細な説明を省略する。

次に、連続予告判定制御について、図７５〜図７７に示すフローチャートに基づいて説明する。この連続予告判定制御は、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞し、入賞に関する保留球情報が作成されたときにコールされて実行される。
この制御が開始されると、先ず、図６１に示す連続判定テーブル(T41) に基づいて、判定回数Ｎが読込まれる（Ｓ251 ）。ここで、連続判定テーブル(T41) には、判定回数「３」と、１つの大当たり判定値と同じ値の連続判定値「２１１」と、２つの連続判定値「１４９」，「２２７」からなる３つの連続判定値が予め設定されてある。

そこで、今回の入賞により作成された保留球情報の大当たり判定乱数値又はこれと同等の値（保留球情報が作成されてから入賞コマンド作成制御が実行されるまでの間に乱数発生手段６１で発生する大当たり判定乱数の値が更新されていない場合においてその値）と、先頭の連続判定値「２１１」とが比較され（Ｓ252)、一致しない場合には（Ｓ253:No) 、判定回数Ｎが「１」だけデクリメントされ（Ｓ254 ）、判定回数Ｎが「０」でない場合には（Ｓ255 :No)、大当たり判定乱数値と次の連続判定値とが比較され（Ｓ256 ）、一致しない場合には（Ｓ253:No) 、Ｓ253 〜Ｓ256 が繰り返して実行される。

ところで、Ｓ253 において、大当たり判定乱数値と連続判定値の何れとが一致した場合（Ｓ253:Yes)、又はＳ255 において判定回数Ｎが「０」の場合（Ｓ255 Yes)であって、入賞音無効カウンタの値が「０」でない場合には（Ｓ257:No) 、入賞音無効カウンタの値が「１」だけデクリメントされる（Ｓ258 ）。ここで、入賞音無効カウンタは、カウンタの値に相当する保留球数又は変動回数に相当して、連続予告判定を行わないように無効化するためのカウンタである。但し、入賞音無効カウンタの値は、弾球遊技開始時には「０」である。

次に、状態フラグの値として、「０：低確率状態」、「１：普通図柄の変動時間短縮状態」、「２：高確率状態」に設定されている場合に、状態フラグが「１」以外、つまり普通図柄の変動時間短縮状態以外のときで（Ｓ259:No) 、入賞音カウンタの値が「０」であり（Ｓ260:Yes)、しかも判定回数Ｎが「０」以外のときで（Ｓ261 :No)、連続カウンタ用乱数値Ａ（０〜１００）のうちから抽出された連続カウンタ用乱数値Ａが「２３＞Ａ≧２０」の場合に限って（Ｓ262 ）、Ｓ274 〜Ｓ280 の条件が満たされた場合に、入賞音コマンド「Ｄ７０１〔H 〕」が出力される。

即ち、大当たり状態を示す大当たり中フラグの値が「１」以外であって大当たり中でなく（Ｓ274:No) 、演出カウンタの値が「０」であり（Ｓ275:Yes)、入賞音無効カウンタの値が「０」であり（Ｓ276:Yes)、状態フラグの値が「０」であり（Ｓ277:Yes)、判定回数Ｎが「３」の場合に限って（Ｓ278:Yes)、入賞音カウンタに特別図柄の保留球数が設定され（Ｓ279 ）、入賞音コマンドバッファに入賞音コマンド「Ｄ７０１〔H 〕」が設定される（Ｓ280 ）。

その後、大当たり判定用乱数値が連続判定テーブルの先頭の連続判定値と一致した場合、判定回数Ｎが「３」であるため（Ｓ281:Yes)、入賞音無効カウンタの値として「４」が設定され（Ｓ282 ）、この制御を終了して、メインルーチンにリターンする。このように、入賞した際に抽出された大当たり判定乱数値がこの入賞に基づく特別図柄の変動において遊技者に有利であると予測される場合には、コマンド制御手段６９から音声ランプ制御手段８０に、入賞音コマンドバッファに設定された入賞音コマンド「Ｄ７０１〔H 〕」が送信出力される。

それ故、音声ランプ制御手段８０においては、今回の遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞した際に、スピーカ５５から「ドォーン」という入賞音が発生される。このとき、このような「ドォーン」という入賞音を聞いた遊技者は、大当たりするかもしれない、という期待を持ちながら弾球遊技を大いに楽しむことができる。

更に、次回に、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞した場合、Ｓ251 〜Ｓ258 が同様に実行された後、状態フラグが「１」以外であって普通図柄の変動時間短縮状態以外のときに（Ｓ259:No) 、入賞音カウンタの値が「０」でないときには（Ｓ260:No) 、図７７のＳ280 に移行し、入賞音コマンド「Ｄ７０１〔H 〕」が同様に送信出力されるため、この入賞に際しても、スピーカ５５から「ドォーン」という入賞音が発生する。このように、特別図柄始動手段２４に入賞する毎にサウンドによる予告演出が実行されるため、遊技者の大当たりに対する期待度を増大させることができる。ここで、この入賞音コマンド「Ｄ７０１〔H 〕」の送信終了の詳細については、後述する連続フラグ作成制御（図７８参照）で説明する。

次に、連続予告演出を行うための演出カウンタに連続予告演出回数を設定する設定制御について説明する。先ず、第１設定条件として、少なくとも、前述したように状態フラグが「１」以外であって（Ｓ259:No) 、入賞音カウンタの値が「０」であり（Ｓ260 :Yes) 、連続カウンタ用乱数値Ａ（０〜１００）のうちから抽出された連続カウンタ用乱数値Ａが「Ａ＜２０」の場合であって（Ｓ262 ）、しかも判定回数Ｎが「３」のときに（Ｓ266 :Yes) 、演出カウンタに保留球数が設定される（Ｓ267 ）。

或いは第２設定条件として、入賞音カウンタの値が「０」であり（Ｓ260:Yes)、連続カウンタ用乱数値Ａ（０〜１００）のうちから抽出された数値Ａが「Ａ＜２０」であり、大当たり中フラグが「１」でなく（Ｓ263:No）、入賞音無効カウンタの値が「０」であり（Ｓ264:Yes)、状態フラグの値が「０」のときには（Ｓ265:Yes)、判定回数Ｎが「３」以外であっても、演出カウンタに保留球数が設定される（Ｓ267 ）。

但し、第１設定条件で演出カウンタに保留球数が設定されて連続予告されるのは、大当たり判定乱数値が遊技者に有利な状態であり、第２設定条件で演出カウンタに保留球数が設定されるのは、遊技者に有利でない状態も含む場合である。そこで、これら第１設定条件又は第２設定条件が、予告演出に係る所定の予告演出条件の成立に相当する。

次に、保留球ランプ２７ａ〜２７ｄを複数の発光色で発光させる連続ランプ表示フラグ設定制御について、Ｓ268 〜Ｓ273 により説明する。ここで、これら４つの保留球ランプ２７ａ〜２７ｄの各々は、多色発光用のＬＥＤからなり、少なくとも「緑」、「赤」、「青」、「黄」、「紫」、「白」等６色に発光可能である。先ず、設定データとして「１」が設定される（Ｓ268 ）。次に、演出カウンタ用乱数値Ｂ（０〜４６）のうちから抽出された数値Ｂが「Ｂ≧３０」の場合には（Ｓ269 ）、直ぐにリターンする。抽出された数値Ｂが「Ｂ＜２５」の場合には（Ｓ269 ）、設定データが「１」の状態でＳ273 に移行する。

また、抽出された演出カウンタ用乱数値Ｂが「３０＞Ｂ≧２５」の場合には（Ｓ269 ）、設定データとして、抽出した演出カウンタ用乱数値Ｂが設定され（Ｓ270 ）、この設定データの値は、設定データから「２３」を減算した減算結果の値に更新される（Ｓ271 ）。それ故、この時点において、設定データとしては、「２〜６」の何れかの数値が設定される。次に、判定回数Ｎが「３」のときに限って（Ｓ272:Yes)、連続ランプ表示フラグの値として、設定データが設定され（Ｓ273 ）、リターンする。

このように、前述した第１設定条件又は第２設定条件を満たした場合であって、抽出した演出カウンタ用乱数値Ｂが所定範囲（３０＞Ｂ≧２５）の場合に限って、連続ランプ表示フラグを設定することにより、後述する保留表示コマンド設定制御において、通常時の「緑」に代えて、「赤」や「黄」等の発光色での発光を指示するようになるので、複数回の図柄変動に亙って予告演出を行うことができる。

次に、連続フラグ作成手段７５により実行される連続フラグ作成制御について、図７８に基づいて説明する。但し、この連続フラグ作成制御は、特別図柄の変動開始に際して、次に説明する変動停止態様決定制御（図７９〜図８２参照）の前段階において実行されるものである。

この制御が開始されると、先ず演出カウンタの値が判定される（Ｓ291 ）。その判定の結果、演出カウンタの値が「０」の場合（＝０）には、連続フラグの値として「０」が設定され（Ｓ292 ）、入賞音カウンタの値が「０」以外のときには（Ｓ296:No) 、入賞音カウンタの値が１つデクリメントされ（Ｓ297 ）、この制御を終了して、メインルーチンにリターンする。

しかし、演出カウンタの値が「１」よりも大きい場合（＞１）には、連続予告が途中であるため、連続フラグの値として「１」が設定され（Ｓ294 ）、演出カウンタの値が１つデクリメントされ（Ｓ295 ）、Ｓ296 〜Ｓ297 を経てリターンする。一方、演出カウンタの値が「１」の場合（＝１）には、連続予告が最終回であるため、連続フラグの値として「２」が設定され（Ｓ293 ）、Ｓ295 〜Ｓ297 を経てリターンする。ここで、演出カウンタの「１よりも大きい数値」及び「1 」が夫々所定値に相当する。

その結果、後述する特別変動停止態様決定制御において、連続予告中においては連続フラグの値が「１」であるため、外れの停止図柄態様及び外れ用の変動パターンテーブルが選択される一方、連続予告の最後においては連続フラグの値が「２」であるため、必ず、リーチ態様の停止図柄及びリーチ変動用の変動パターンテーブルが選択されるようになっている。

次に、図柄変動決定手段６５Ｂにより実行される特別変動停止態様決定制御について、図７９〜図８２に基づいて説明する。この特別変動停止態様決定制御は、遊技球の特別図柄始動手段２４への入賞に対応する図柄変動が実行される直前であって、乱数判定手段６４により大当たりか否かの判定が行われた直後に実行される。

この制御が開始されると、先ず、オフセット値として、図柄変動に供する保留球に関する保留球情報に有する大当たり図柄乱数値（０〜９９）が設定される（Ｓ301 ）。次に、大当たり判定の結果、大当たりであって、大当たりフラグがセットされている場合（大当たりフラグデータ＝１）には（Ｓ302:Yes)、前述したように、図６５に示す大当たり図柄テーブル(T42) には、特別停止図柄番号と同様の左特別停止図柄番号と中特別停止図柄番号と右特別停止図柄番号とが夫々設定されているため、先ず大当たり図柄テーブル(T42) とＳ301 で設定されたオフセット値とに基づいて、左特別停止図柄番号が設定（決定）され（Ｓ303 ）、中特別停止図柄番号が設定（決定）され（Ｓ304 ）、右特別停止図柄番号が設定（決定）され（Ｓ305 ）、更に、オフセット値として、特別停止図柄番号が設定される（Ｓ306 ）。

次に、大当たりオフセットテーブル(T43) と、Ｓ306 で設定したオフセット値とに基づいて、格納データが設定される（Ｓ307 ）。次に、状態フラグが「１」であって、普通図柄の変動時間短縮状態のときには（Ｓ308:Yes)、格納データに「１５」を設定する（Ｓ312 ）。しかし、状態フラグが「１」以外の場合で（Ｓ308:No) 、しかも連続フラグが「０」以外の場合には（Ｓ309:No) 、格納データは「２」だけインクリメントされる（Ｓ310 ）。但し、連続フラグが「０」の場合には（Ｓ309:Yes)、格納データはそのままである。

そして、最終的に、特別図柄停止オフセット値として、Ｓ307 、Ｓ310 、Ｓ312 の何れかで設定された格納データが設定され（Ｓ345 ）、変動パターンテーブル及び変動パターン番号が決定され（Ｓ346 ）、この制御を終了してリターンする。この変動パターンテーブル及び変動パターン番号決定処理においては、図示を省略するが、先ず、図７３（ａ）、（ｂ）、（ｃ）・・・・に示す複数種の変動パターンテーブル１、２、３・・・(T50) のうちから、特別図柄停止オフセットの値「０」、「１」、「２」・・・に対応する何れか１つの変動パターンテーブル１、２、３・・・・が選択される。

次に、図示外の変動パターン選択用乱数（０〜６５）のうちの１つが乱数値として設定され、この乱数値から減算値が順々に減算され、減算結果の数値が負数になったときの変動パターン番号が今回の変動パターンとして決定される。

このように、最終的には特別図柄停止オフセット値により変動パターンを選択する選択テーブルを振り分ける場合に、格納データはその振り分け用のデータであり、確率変動型の大当たり変動パターンや非確率変動型の大当たり変動パターンを選択する変動パターンテーブルが、格納データの値に基づいて切換えて選択される。

一方、大当たりでない場合には（Ｓ302:No) 、図８０〜図８２に示すように、状態フラグが「１」でなく、普通図柄の変動時間短縮状態以外のときには（Ｓ313:No) 、オフセット値として連続フラグの値が設定されるが（Ｓ314 ）、状態フラグが「１」の場合には（Ｓ313:Yes)、オフセット値に「３」が設定される（Ｓ315 ）。次に、外れ左特別停止図柄作成アドレステーブル(T44) から、オフセット値に基づいて、外れ左特別停止図柄作成テーブル(T45) １〜４の何れかが択一的選択される（Ｓ316 ）。

次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数１（０〜１００）のうちから抽出された１つの数値が設定され（Ｓ317 ）、Ｓ317 で設定された乱数値が、選択された外れ左特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ318 ）、Ｓ318 で更新された乱数値が負数でない場合には（Ｓ319:No) 、Ｓ318 で更新された乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更に更新され（Ｓ320 ）、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ319:No) 、Ｓ319 〜Ｓ320 が繰り返して実行される。

そして、Ｓ318 又はＳ320 で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ319 :Yes) 、このときの左特別停止図柄番号が設定される（Ｓ321 ）。この場合、設定された左特別停止図柄番号は０〜９のうちの何れかである。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。次に、外れ左特別停止図柄作成テーブル(T45) から、乱数値が負数となったときの左特別停止図柄番号に対応するオフセットの値が設定され（Ｓ322 ）、外れ右特別停止図柄作成アドレステーブル(T46) から、Ｓ322 で設定されたオフセット値に基づいて、外れ右特別停止図柄作成テーブル(T47) １〜５の何れかが択一的に選択される（Ｓ323 ）。

次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数３（０〜２２）のうちから抽出された１つの数値が設定され（Ｓ324 ）、Ｓ324 で設定された乱数値が、選択された外れ右特別停止図柄作成テーブルに有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ325 ）、Ｓ325 で更新された乱数値が負数でない場合には（Ｓ326:No) 、Ｓ325 で更新された乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更に更新され（Ｓ327 ）、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ326:No) 、Ｓ326 〜Ｓ327 が繰り返して実行される。

そして、Ｓ336 又はＳ338 で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ326 :Yes) 、このときの図柄値が設定される（Ｓ328 ）。次に、図柄値として、Ｓ328 で設定された図柄値に左特別停止図柄番号が加算され（Ｓ329 ）、加算結果の図柄値が「１０」以上の場合には（Ｓ330:Yes)、図柄値から「１０」を減算した演算結果が新たな図柄値として設定され（Ｓ331 ）、Ｓ329 又はＳ331 で設定された図柄値が右特別停止図柄番号として設定される（Ｓ332 ）。それ故、この時点で右特別停止図柄が決定される。

次に、外れ右特別停止図柄作成テーブル(T47) から、乱数値が負数となったときの図柄値に対応するオフセット値が設定され（Ｓ333 ）、外れ中特別停止図柄作成アドレステーブル(T48) から、Ｓ333 で設定されたオフセット値に基づいて、外れ中特別停止図柄作成テーブル(T49) １〜６の何れかが択一的に選択される（Ｓ334 ）。次に、乱数値として、外れ特別図柄作成用乱数２（０〜８９）のうちから抽出された１つの数値が設定される（Ｓ335 ）。

次に、Ｓ335 で設定された乱数値が、選択された何れかの外れ中特別停止図柄作成テーブル(T49) に有する先頭の減算値を減算した減算結果の数値に更新され（Ｓ336 ）、Ｓ336 で更新された乱数値が負数でない場合には（Ｓ337:No) 、Ｓ336 で更新された乱数値が、次の減算値を減算した減算結果の数値に更に更新され（Ｓ338 ）、その更新後の乱数値が負数でない場合には（Ｓ337:No) 、Ｓ337 〜Ｓ338 が繰り返して実行される。そして、Ｓ336 又はＳ338 で求められた乱数値が負数になった場合（Ｓ337 :Yes) 、このときの図柄値が設定される（Ｓ339 ）。

次に、Ｓ339 で設定された図柄値に左特別停止図柄番号が加算され（Ｓ340 ）、加算結果の図柄値が「１０」以上の場合には（Ｓ341:Yes)、図柄値として、図柄値から「１０」を減算した数値が新たに設定され（Ｓ342 ）、Ｓ340 又はＳ342 で求められた図柄値が中特別停止図柄番号として設定される（Ｓ343 ）。それ故、この時点で中特別停止図柄が決定される。その後、外れ中特別停止図柄作成テーブルから、図柄値が負数となったときの図柄値に対応する格納データが設定される（Ｓ344 ）。

次に、特別図柄停止オフセット値として、Ｓ344 で設定された格納データが設定され（Ｓ345 ）、前述したように、Ｓ345 で設定された特別図柄停止オフセットの値に基づいて、変動パターン番号が決定され（Ｓ346 ）、この制御を終了してリターンする。

このように、連続フラグの値が「０」で通常の場合、外れ左特別停止図柄作成テーブル１が選択され、このときのオフセット値が「０」又は「１」であるため、外れ右特別停止図柄作成テーブル「１又は２」が選択されるため、図柄値が「０〜９」まで設定されることから、リーチになったりならなかったりする。しかし、連続フラグの値が「１」で連続予告の途中の場合、「外れ左特別停止図柄作成テーブル２」だけが選択され、この場合のオフセット値は「２」であるため、「外れ右特別停止図柄作成テーブル３」だけが選択され、この場合の図柄値は「１」又は「９」であり、必ず外れることになる（リーチにならない）。

この場合には、特別図柄停止オフセット値は「１２」となり、この値に対応する連続予告途中用の変動パターンテーブルから変動パターンが選択されるため、予告演出（スベリ演出）が行われることになる。

一方、連続フラグの値が「２」で連続予告の最後の場合、「外れ左特別停止図柄作成テーブル３」だけが選択され、この場合のオフセット値は「３」であるため、外れ右特別停止図柄作成テーブル「４」だけが選択され、この場合の図柄値は「０」であり、必ずリーチになる。この場合には、特別図柄停止オフセット値は「１３」又は「１４」となり、この値に対応する連続予告最後用の変動パターンテーブルから変動パターンが選択されるため、予告演出（スベリ演出）が行われるとともに、リーチ変動演出が行われることとなる。

次に、保留球数コマンド作成手段７６により実行される保留球数コマンド作成制御について、図８３〜図８４のフローチャートに基づいて説明する。但し、この保留球数コマンド作成制御は、微小時間（例えば、４msec) 毎の定期的な割り込みにより実行されるものである。この制御が開始されると、先ず比較値として、Ｓ273 で設定された連続ランプ表示フラグの値が設定され（Ｓ351 ）、連続ランプ表示フラグの値に「０」が設定（クリア）される（Ｓ352 ）。

ここで、特別図柄記憶ＬＥＤコマンド判定エリアには、前回にこの保留球数コマンド作成制御が実行された際の保留球数が記憶されている。図６３に示すように、特別図柄保留球コマンドバッファ１は、保留球ランプ２７ａを保留球数（１〜４）に応じて通常の「緑」で点灯させる点灯コマンド「Ｄ０ＸＸ〔H 〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ２は、保留球ランプ２７ａを保留球数（１〜４）に応じて「赤」で点灯させる点灯コマンド「Ｄ１ＸＸ〔H 〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ３は、保留球ランプ２７ａを保留球数（１〜４）に応じて「青」で点灯させる点灯コマンド「Ｄ２ＸＸ〔H 〕」を設定する。

特別図柄保留球コマンドバッファ４は、保留球ランプ２７ａを保留球数（１〜４）に応じて「黄」で点灯させる点灯コマンド「Ｄ３ＸＸ〔H 〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ５は、保留球ランプ２７ａを保留球数（１〜４）に応じて「水」で点灯させる点灯コマンド「Ｄ４ＸＸ〔H 〕」を設定する。特別図柄保留球コマンドバッファ６は、保留球ランプ２７ａを保留球数（１〜４）に応じて「紫」又は「白」で点灯させる点灯コマンド「Ｄ５ＸＸ〔H 〕」又は「Ｄ６ＸＸ〔H 〕」を設定する。但し、点灯コマンドの下位側データ「ＸＸ〔H 〕」は、保留球数（１〜４）に対応する１６進数である。

次に、Ｓ351 で設定された比較値の値が「０」の場合、つまり連続予告を行わない場合には（Ｓ353:Yes)、比較値として保留球数が設定され（Ｓ354 ）、Ｓ354 で設定された比較値と、特別図柄記憶ＬＥＤコマンド判定エリアに記憶している前回分の保留球数とが一致する場合には（Ｓ355:Yes)、リターンする。しかし、これら比較値と前回分の保留球数とが一致しない場合、つまり保留球数が前回と異なる場合には（Ｓ355 :No)、特別図柄記憶ＬＥＤコマンド判定エリアに、Ｓ355 で設定された比較値が設定され（Ｓ356 ）、比較値が１つインクリメントされ（Ｓ357 ）、特別図柄保留球コマンドバッファ１（Ｄ０Ｈ）に、Ｓ357 で設定された比較値が設定され（Ｓ358 ）、この制御を終了してリターンする。

その結果、例えば、連続予告しない場合で、保留球数が１個の場合、特別図柄保留球コマンドバッファ１に設定された点灯コマンド「Ｄ００２〔H 〕」が音声ランプ制御手段８０に送信されるため、１個目の保留球を指示する１つの保留球ランプ２７ａが「緑」で点灯する。また、保留球数が２個に増加した場合、Ｓ357 で比較値が「１」だけインクリメントされるため、点灯コマンド「Ｄ００３〔H 〕」が送信され、１個目と２個目の保留球を指示する２つの保留球ランプ２７ａ，２７ｂが「緑」で同時に点灯する。

一方、比較値の値が「０」以外であって、連続予告を行う場合には（Ｓ353 :No)、特別図柄記憶ＬＥＤコマンド判定エリアに保留球数が設定され（Ｓ359 ）、特別図柄保留球コマンドバッファ１（Ｄ０Ｈ）に記憶している点灯コマンド「Ｄ０ＸＸ〔H 〕」がデータ「００〔H 〕」によりクリアされる（Ｓ360 ）。次に、比較値（連続ランプ表示フラグの値）の数値が検索され、比較値が「１」の場合には（Ｓ361 ）、点灯コマンド「Ｄ１ＸＸ〔H 〕」のイベント部「ＸＸ〔H 〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「Ｄ１ＸＸ〔H 〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ２に設定される（Ｓ362 ）。

比較値が「２」の場合には（Ｓ361 ）、点灯コマンド「Ｄ２ＸＸ〔H 〕」のイベント部「ＸＸ〔H 〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「Ｄ２ＸＸ〔H 〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ３に設定される（Ｓ363 ）。比較値が「３」の場合には（Ｓ361 ）、点灯コマンド「Ｄ３ＸＸ〔H 〕」のイベント部「ＸＸ〔H 〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「Ｄ３ＸＸ〔H 〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ４に設定される（Ｓ364 ）。

比較値が「４」の場合には（Ｓ361 ）、点灯コマンド「Ｄ４ＸＸ〔H 〕」のイベント部「ＸＸ〔H 〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「Ｄ４ＸＸ〔H 〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ５に設定される（Ｓ365 ）。比較値が「５」の場合には（Ｓ361 ）、点灯コマンド「Ｄ５ＸＸ〔H 〕」のイベント部「ＸＸ〔H 〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「Ｄ５ＸＸ〔H 〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ６に設定される（Ｓ366 ）。比較値が「６」の場合には（Ｓ361 ）、点灯コマンド「Ｄ６ＸＸ〔H 〕」のイベント部「ＸＸ〔H 〕」に保留球数が設定され、その点灯コマンド「Ｄ６ＸＸ〔H 〕」が特別図柄保留球コマンドバッファ６に設定される（Ｓ367 ）。

例えば、図８５（ａ）に示すように、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞して保留球数が２個になったときに、連続予告演出しない場合には、点灯コマンド「Ｄ００３〔H 〕」により、１個目と２個目の保留球を指示する２つの保留球ランプ２７ａ，２７ｂが「緑」で同時に点灯している。この点灯状態のときに、保留球数が３個に増加した場合に、連続ランプ表示フラグのデータが「３」の場合には、点灯コマンド「Ｄ３０３〔H 〕」が音声ランプ制御手段８０に送信されるため、図８５（ｂ）に示すように、１個目と２個目の保留球ランプ２７ａ，２７ｂが「緑」に点灯し、３個目の保留球ランプ２７ｃだけが「黄」で点灯する。

しかし、遊技球が特別図柄始動手段２４に入賞することなく、次の図柄変動が開始された場合には、点灯コマンド「Ｄ００３〔H 〕」が音声ランプ制御手段８０に新たに送信されるため、１個目と２個目の２つの保留球ランプ２７ａ，２７ｂが一旦、「緑」で同時に点灯する点灯状態になる一方、図柄変動の開始に際して送信される図柄変動コマンドにより、「緑」に点灯する点灯ランプが３個目から２個目に変更されるため、図８５（ｃ）に示すように、１個目の保留球ランプ２７ａが「緑」に点灯し、２個目の保留球ランプ２７ｂが「緑」に代えて「黄」で点灯する。即ち、「黄」の表示状態が保留球数の少ない方（左方）に１つシフトして表示される。

ここで、これら停止図柄選択テーブル６５ｊと変動パターンテーブル選択手段６５ｌは、夫々テーブル選択手段に相当する。また、Ｓ291 〜Ｓ294 等がモード決定手段に相当する。

前述したように、演出カウンタの値が「１」よりも大きい場合には、連続予告が途中であるため、連続フラグの値として「１」が設定され、演出カウンタの値が「１」の場合には、２回連続予告が最終回であるため、連続フラグの値として「２」が設定される。その結果、後述する特別変動停止態様決定制御において、連続予告中においては連続フラグの値が「１」であるため、外れ態様の停止図柄及び外れ用の変動パターンテーブルが選択される一方、連続予告の最後においては連続フラグの値が「２」であるため、必ず、リーチ態様の停止図柄及びリーチ変動用の変動パターンテーブルが選択されるようになっている。

このように、演出カウンタの値に応じて連続フラグの値が変更された結果、特別変動停止態様決定制御で説明したように、連続フラグの値に応じて特別図柄停止オフセット値が変更され、最終的に変動パターンテーブルが切換えられるようになっている。それ故、特別図柄の保留球数に応じて演出カウンタの値が設定されるとともに、特別図柄の図柄変動毎に演出カウンタの値が１つずつデクリメントされるため、演出カウンタの値に応じて変更される連続フラグの値に基づいて、連続予告演出を適宜変更しながら実行することができる。

更に、演出カウンタの値に応じた連続フラグの値に基づいて、演出カウンタの値が所定値に達する毎に、連続フラグの値に応じた停止図柄態様と変動パターンテーブルを適宜切換えて決定されるため、予告演出の内容が予告演出の途中から変更されるようになり、遊技者に大当たりに対するより大きな期待感を持たせるようになり、演出効果をより高めることができる。

次に、前記実施形態の変更形態について説明する。
１〕前述した演出カウンタに設定する数値として、特別図柄の保留球数に代えて、保留球数から、演出待ちカウンタに設定される数値を差し引いた数値を設定したり、保留球数より「1 」だけ少ない数値を設定する等、保留球数に基づいて決定される数値を設定するようにしてもよい。

２〕前述した第２実施形態においては、入賞状態コマンド１，２に基づいて、キャラクタの出現率を向上させたが、キャラクタに代えて、スピーカ５５により特定のサウンドを出力するように構成してもよく、１つ又は複数の特定の装飾ランプ５７を点灯させるように構成してもよい。

３〕前述した実施形態及び第２〜第３実施形態の各々において、音声ランプ制御手段８０を、ランプ制御手段と音声制御手段とに別個に構成するようにし、主制御手段６０，６０Ａ，６０Ｂから図柄制御手段９０と、ランプ制御手段と、音声制御手段と、払出し制御手段１００とに、遊技制御に必要な各種の制御コマンドを個別に送信するように構成してもよい。

４〕本発明は、以上説明した実施形態、第２実施形態〜第３実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を付加し、本発明を適用することが可能である。更に、パチンコ機に限らず、遊技球やコイン等の各種の遊技媒体を用いるアレンジボール機、雀球遊技機等、種々の弾球遊技機に本発明を適用することが可能である。

２ パチンコ機（弾球遊技機）
１８ 普通図柄始動手段
２０ 特別図柄始動手段
２２ 図柄表示手段
５３ 保留手段
５７ 普通利益状態発生手段
５８ 特別利益状態発生手段
６０，６０Ａ，６０Ｂ 主制御手段
８０ 音声ランプ制御手段
８８ スピーカ
９０ 図柄制御手段（演出制御手段）
１３６ 保留表示ランプ
１５７ 特別遊技状態発生手段
１５９ 制御コマンド送信手段
１６７ 特別乱数記憶手段
１８４ 保留ランプ制御手段

Claims (1)

1. 図柄始動手段(24)による遊技球の検出に応じて図柄を変動表示する図柄表示手段(30)と、
   前記図柄始動手段(24)で検出された遊技球の数であって図柄変動に供してない保留球数と、前記図柄始動手段(24)による遊技球の検出に関する保留球情報を記憶する保留情報記憶手段(63)と、各図柄変動開始前に前記保留球情報を用いて前記図柄表示手段(30)で表示する当該図柄変動後の停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定する図柄変動決定手段(65)と、前記図柄表示手段(30)に表示される図柄変動後の停止図柄態様が特定態様となる場合に遊技者に有利な特別遊技状態を発生する特別遊技発生手段(68)とを備えた弾球遊技機において、
   複数回の図柄変動に亙って行う予告演出用に複数の予告演出の選択用数値の情報が夫々設定された複数種の演出モード選択テーブル(T6a,T6b、T23a,T23b)を有し、前記図柄始動手段(24)による遊技球の検出を契機に前記保留球情報に基づいて前記特別遊技状態が発生する場合には第１の演出モード選択テーブル(T6a、T23a)を選択するとともに、特別遊技状態が発生しない場合には第２の演出モード選択テーブル(T6b、T23b)を選択するモード決定手段と、
   前記図柄始動手段(24)による遊技球の検出を契機に前記選択用数値に基づく乱数抽選により、前記予告演出を行うか否か判定する判定手段と、
   前記判定手段が肯定判定した場合に、前記保留球数又は保留球数に基づいて決定される数値が設定格納される演出カウンタであって図柄変動毎に減算される演出カウンタとを備え、
   前記図柄変動決定手段(65)は、
   前記図柄変動後の停止図柄態様及び図柄変動パターンを決定する為に複数種のテーブル(T11,T13,T14、T29,T31,T32)であって、それらの一部が前記予告演出専用の特定のテーブルで構成された複数種のテーブル(T11,T13,T14、T29,T31,T32)と、
   前記演出カウンタのカウント値を用いて前記複数種のテーブル(T11,T13,T14、T29,T31,T32)から前記停止図柄態様及び図柄変動パターンの決定のために使用するテーブルを図柄変動毎に選択するとともに、前記演出カウンタ値が所定値の場合には前記特定のテーブルを選択するテーブル選択手段(65b,65d,65f,65h)とを備えた、
   ことを特徴とする弾球遊技機。