JP2010108450A - 入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】入力操作部を備えるデバイスの視認性を向上させる。
【解決手段】メイン表示装置210は、本体1000の上面に、キーボードと、センサ付サブ表示装置230が取り付けられる枠体1010とが設けられており、枠体1010を本体1000の上面に対して傾斜させ、該傾斜状態を保持するチルト機構1020をさらに備えている。チルト機構1020は、枠体1010に取り付けられたセンサ付サブ表示装置230における表示画面の法線方向外向きが、枠体1010に対するキーボードの側の反対側へ傾斜するように、枠体1010を傾斜させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ユーザからの情報を入力するための入力装置に関するものである。
通常、上記入力装置には、上記ユーザがキー操作を行って前記情報を入力するためのキーボードが設けられている。また、上記入力装置には、上記キーボードの設置面に、入力操作部を備えるタッチパッドなどのポインティングデバイスが設けられていることが多い。
近時、上記ポインティングデバイスの多機能化が進展してきている。例えば、特許文献1〜3には、タッチパッド、LCD、およびバックライトを有する表示一体型のポインティングデバイスが記載されている。さらに、特許文献4には、表示一体型のポインティングデバイスが、ノート型PC(Personal Computer)に対し着脱可能である構成が記載されている。
特開2004−005105(2004年1月8日公開) 特開2004−005212(2004年1月8日公開) 特開2004−234504(2004年8月19日公開) 特開2000−339097(2000年12月8日公開)
一般に、上記キーボードおよび上記ポインティングデバイスは、ユーザが手で操作し易いように、上記キーボードの設置面(操作面)を水平にして、或いは水平から稍傾斜させて利用されている。このため、タッチパッドなどの上記ポインティングデバイスにおいて、ユーザが操作する領域である操作領域には、太陽、照明などの光源からの光が移り込んで、視認性が悪化し易い。このことは、表示一体型のポインティングデバイスにおける表示画面において特に問題となる。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、入力操作部を備えるデバイスの視認性を向上させることができる入力装置を提供することにある。
本発明に係る入力装置は、ユーザからの情報を入力するための入力装置であって、上記課題を解決するために、入力操作部を備えるデバイスが着脱自在に取り付けられる取付部材が、本体の表面に設けられており、前記取付部材と前記本体とは、ヒンジ状に連結されており、前記取付部材を前記本体の表面に対して傾斜状態に保持するためのチルト機構を備えることを特徴としている。
上記の構成によると、取付部材は、チルト機構によって本体の表面に対して傾斜状態に保持される。従って、入力操作部を備えるデバイスが取付部材に取り付けられると、上記デバイスも、上記本体の表面に対して傾斜状態に保持されることになる。これにより、上記デバイスの入力操作部の操作面は、上記本体の表面よりもユーザと対向させることができるので、上記デバイスの視認性を向上させることができる。
また、上記取付部材には、上記デバイスが着脱自在に取り付けられるので、上記デバイスを単体で利用することができ、ユーザの利便性が向上する。
なお、上記チルト機構は、上記入力操作部の操作面の法線方向外向きが、ユーザの位置する側に傾斜するように、上記取付部材を傾斜させることが好ましい。この場合、上記入力操作部の操作面が、上記本体の表面よりもユーザと確実に対向するので、上記デバイスの視認性を確実に向上させることができる。
また、上記取付部材は、上記本体の端部にてヒンジ状に連結されることが好ましい。この場合、上記取付部材および上記本体が開いた状態になると、上記取付部材が上記本体から離間するので、上記取付部材に上記デバイスを取り付ける動作が上記本体によって制約されることを防止できる。また、上記チルト機構が上記取付部材を傾斜状態に保持する機構としては、歯車を利用した機構、摩擦を利用した機構など、公知の種々の機構を利用することができる。
本発明に係る入力装置では、前記取付部材は、前記本体に収容可能となっていることが好ましい。この場合、上記チルト機構による傾斜を行わないとき、上記デバイスを収容した上記取付部材が上記本体に収容されることにより、上記取付部材および上記デバイスが上記本体からはみ出し、他の部材と衝突して破損することを防止できる。
本発明に係る入力装置では、前記チルト機構は、前記本体の表面と、前記取付部材に取り付けられた前記デバイスとのなす角度である傾斜角が所定の範囲内である場合、前記傾斜状態を保持可能であることが好ましい。この場合、上記傾斜角が所定の範囲外に傾斜して保持されることにより、上記取付部材および上記デバイスが他の部材と衝突して破損することを防止できる。
本発明に係る入力装置では、前記チルト機構は、前記傾斜角が前記所定の範囲内である場合、任意の前記傾斜角で前記傾斜状態を保持可能であってもよい。この場合、ユーザが所望する傾斜角で上記デバイスの傾斜状態を保持できるので、ユーザの利便性が向上する。
本発明に係る入力装置では、前記取付部材に取り付けられた前記デバイスを、前記傾斜角が増大する方向に付勢する付勢部材をさらに備えてもよい。この場合、上記傾斜角が上記所定の範囲外となると、上記傾斜状態を保持しなくなるので、例えば水平方向など、構造上の限界まで回転することになる。これにより、上記傾斜角が所定の範囲外に傾斜して保持されることにより、上記取付部材および上記デバイスが他の部材と衝突して破損する可能性を低減することができる。
なお、上記付勢部材の例としては、バネ、ゴムなどの弾性体が挙げられる。また、上記付勢部材は、上記デバイスを収容する上記取付部材に上記デバイスを付勢することが望ましい。この場合、上記デバイスが上記取付部材から脱落することを防止できる。
本発明に係る入力装置では、前記付勢部材は、導体であり、かつ、前記デバイスの電力供給用端子に当接可能に設けられていてもよい。この場合、上記付勢部材が、上記本体から上記デバイスへの電力供給路も兼ねるので、部品点数を減らすことができる。また、上記デバイスは、上記取付部材に取り付けられると電力が供給され、上記取付部材から取り外されると電力の供給が停止されるので、着脱時の安全を確保することができる。なお、上記付勢部材は、上記本体と上記取付部材とを連結するヒンジなどの連結部材に接続して、連結部材から電力が供給されてもよい。
本発明に係る入力装置では、前記デバイスは、表示パネルと、前記入力操作部としてのタッチパッドとを備えたタッチパネルであってもよい。さらに、前記タッチパッドは、前記表示パネルにおける複数の画素の一部または全部に内蔵された光センサであってもよい。この場合、操作面の位置を検出するためのパネルを上記表示パネル上に設ける必要がないので、上記デバイスの厚さを低減できると共に、上記表示パネルからの光が、上記パネルを透過することによる表示画像の劣化を抑制することができる。
ここで、タッチパッドとは、操作面における或る位置を、指やペンなどで接触、接近、または押圧することにより、当該位置を検出するポインティングデバイスである。タッチパッドには、抵抗膜方式、静電容量方式など、公知の位置検出方法を利用することができる。
本発明に係る入力装置では、前記取付部材には、前記表示パネルからの光を透過させるための透明板が設けられていてもよい。この場合、上記デバイスの表示画面を保護することができる。また、上記タッチパッドは、上記表示パネルから出射した光が、指などの物体にて反射して上記光センサに到達することにより位置検出が行われるので、上記透明板が設けられても、位置検出が可能である。
以上のように、本発明に係る入力装置は、上記取付部材に取り付けられた上記デバイスを上記チルト機構が傾斜状態に保持することにより、上記デバイスの入力操作部の操作面が、上記本体の表面よりもユーザと対向させることができるので、上記デバイスの視認性を向上させることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について、図1〜図20を参照して説明する。
(2画面表示装置の概要)
2画面表示装置200は、データの表示が可能な液晶パネル311を備えるメイン表示装置(入力装置)210と、データの表示に加え、近傍の対象物の画像検出が可能なセンサ内蔵液晶パネル301(後述する)を備えるセンサ付きサブ表示装置(デバイス)230とを有する装置である。
メイン表示装置210とセンサ付きサブ表示装置230とは、着脱可能な構成となっている。そして、メイン表示装置210にセンサ付きサブ表示装置230が装着されている場合、相互に有線通信可能な状態となり、互いに相手側の装置に「装置間コマンド」を送信することによって、相手側の装置を制御可能な構成となっている。装置間コマンドの詳細については後述する。
なお、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230は、それぞれ、自装置を制御する制御部を備えている。そのため、メイン表示装置210とセンサ付きサブ表示装置230とを分離した状態では、それぞれ単体で動作可能である。
図2を参照しながら、2画面表示装置200の具体例について説明する。図2(a)は、2画面表示装置200の具体例を示す模式図である。図示のように、本実施の形態では、2画面表示装置200として、従来のタッチパッドの代わりにセンサ付きサブ表示装置230を内部に備える、ノートPC(Personal Computer)を想定している。この場合、センサ付きサブ表示装置230以外の部分(表示部310やキーボード920を含む部分)が、メイン表示装置210に相当する。なお、図2(a)に示した状態は、メイン表示装置210の内部にセンサ付きサブ表示装置230が装着されている状態である。メイン表示装置210のタッチパッドに相当する部分は透明であり、ユーザは、内部に装着されたセンサ付きサブ表示装置230のセンサ内蔵液晶パネル(入力操作部)301を操作できるようになっている。
図2(b)は、図2(a)に示したノートPCにおいて、センサ付きサブ表示装置230をメイン表示装置210の内部から取り出してメイン表示装置210とセンサ付きサブ表示装置230とを分離した状態を示す模式図である。上述したように、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230は、それぞれ単体でも動作可能であるので、この状態では、メイン表示装置210は、タッチパッド機能が無いノートPCとして動作することが可能である。また、センサ付きサブ表示装置230は、例えば、センサ内蔵液晶パネル301を備えるリモコンやPDA(Personal Digital Assistant)などとして動作することができる。
(発明の概要)
メイン表示装置210では、キーボード920が設けられた本体1000と、液晶パネル311が設けられた蓋体1001とがヒンジ状に連結されている。そして、本体1000には、サブ表示装置230を着脱可能に収容する枠体(取付部材)1010が設けられている。図2(a)に示すように、枠体1010は、本体1000に収容可能となっている。また、枠体1010の上面には、上述のように、透明板1011が設けられている。
図1は、図2(a)の要部をA−A線に沿って断面し、矢印方向に見た図であり、枠体1010に関する構成を示している。図示のように、枠体1010を本体1000の上面に対して傾斜させ、該傾斜状態を保持するチルト機構1020が、本体1000に設けられている。チルト機構1020は、本体1000と枠体1010とを連結するヒンジ1021と、サブ表示装置230を枠体1010に付勢する板バネ(付勢部材)1022と、上記傾斜状態を保持するための保持機構1023とを含んでいる。
ヒンジ1021は、本体1000の先端部1000aに設けられている。枠体1010は、ヒンジ1021を軸として、本体1000の収容位置から180°回動可能となっている。以下、本体1000の収容位置を単に「収容位置」と称し、収容位置から180°回転した位置を「全開位置」と称する。
枠体1010は、全開位置に到達すると、本体1000から離間した状態となり、透明板1011が底部となり、上面にサブ表示装置230が露出した状態となる。従って、サブ表示装置230を枠体1010に着脱することが容易となる。
板バネ1022は、基端がヒンジ1021に取り付けられており、全開位置から収容位置に回転するにつれて撓んで、付勢力が増大する構成となっている。これにより、枠体1010を回転させても、サブ表示装置230が枠体1010から脱落することを防止できる。
また、板バネ1022は、導電性を有しており、先端近くが枠体1010の方へ湾曲して、サブ表示装置230の電力供給端子1024に当接している。これにより、サブ表示装置230が枠体1010に収容されていると、本体1000からヒンジ1021および板バネ1022を介してサブ表示装置230に電力を供給することができる。
なお、板バネ1022は、電力供給端子1024以外にも、信号用端子に当接して、信号の送受信を行うこともできる。また、上記電力供給および上記信号の送受信を行わないのであれば、板バネ1022は、絶縁性であってもよい。さらに、板バネ1022以外のコイルバネ、ゴムなどの弾性体を利用することもできる。
保持機構1023は、板バネ1022の中央から、ヒンジ1021の閉じる方向に突出した突出板1030と、本体1000に設けられ、突出板1030に当接する当接部1031とを含んでいる。
図17(a)・(b)は、当接部1031の構造を示しており、図1の側方から見た図に対応する。当接部1031は、突出板1030を両側から当接する2つの当接子1032と、突出板1030を当接する方向に、2つの当接子1032をそれぞれ付勢する2つのコイルバネ1033とを含んでいる。当接子1032は、突出板1030から遠ざかるにつれて裾が広がる構造となっている。これにより、突出板1030が2つの当接子に挿入されることが容易となる。
図17(a)・(b)は、それぞれ、突出板1030が当接子1032の間に挿入されていない状態と、挿入されている状態とを示している。図示のように、突出板1030が当接子1032の間に挿入されると、突出板1030の両側から当接子1032が当接する。当接子1032から突出板1030へは、コイルバネ1033による付勢力が働くため、突出板1030を移動させようとすると摩擦力が働くことになる。
本実施形態では、板バネ1022による付勢力よりも、当接部1031による摩擦力の方が大きくなっている。従って、上記摩擦力により突出板1030が保持されることになる。また、突出板1030が当接子1032の間に挿入されていれば、上記摩擦力により任意の位置に保持することができる。従って、突出板1030が当接子1032の間に挿入されるような枠体1010の範囲H(図1参照)では、任意の位置に枠体1010が保持されることになる。その結果、ユーザの利便性が向上する。
一方、図17(a)に示すように、突出板1030が当接子1032の間に挿入されていない状態では、上記摩擦力が働かず、板バネ1022による付勢力のみが働く。従って、突出板1030が当接子1032の間に挿入されていないような枠体1010の範囲R(図1参照)では、枠体1010は、板バネ1022の付勢力により全開位置にまで回転することになる。すなわち、上記範囲Rに枠体1010が保持されることは無い。
なお、突出板1030および当接子1032は導電性を有しており、本体1000から当接子1032、突出板1030、および板バネ1022を介して、サブ表示装置230の電力供給端子1024に電力供給を行ってもよい。この場合、サブ表示装置230が利用されない全開位置では、電力供給が停止されるので、電力消費量を低減することができる。また、保持機構1023としては、他にも歯車を利用するなど、種々の機構が考えられる。
図18は、本体1000と蓋体1001とを閉じるときに、蓋体1001と枠体1010とが衝突する状況を示している。この場合でも、蓋体1001と枠体1010とのなす角度が鈍角であれば、蓋体1001と枠体1010との衝撃力が、枠体1010を収容位置に回転する力に変換されるので、上記衝突による破損を防止することができる。このことから、枠体1010が傾斜可能な範囲Hでは、枠体1010と蓋体1001とが接触したときに両者のなす角度が鈍角であることが望ましい。
図19および図20(a)〜(c)は、サブ表示装置230を枠体1010に取り付けて、枠体1010を本体1000に収容する様子を示している。これらの動作は、ユーザによって行われる。
まず、図19および図20(a)に示すように、枠体1010を全開位置に移動させる。次に、サブ表示装置230の表示画面を底面とし、メイン表示装置210の側を下方に傾斜させて、枠体1010に接触させ、メイン表示装置210の側に滑らせて、図20(b)に示すように、メイン表示装置210を枠体1010に収容させる。
そして、枠体1010を回転させることにより、図20(c)に示すように、枠体1010およびサブ表示装置230が本体1000に収容される。この場合、枠体1010およびサブ表示装置230が本体の上面からはみ出していないので、他の部材と衝突して破損することを防止できる。
(センサ内蔵液晶パネルの概要)
上述したように、センサ付きサブ表示装置230が備えるセンサ内蔵液晶パネル301は、データの表示に加え、近傍の対象物の画像検出が可能な液晶パネルである。ここで、対象物の画像検出とは、例えば、ユーザが指やペンなどでポインティング(タッチ)した位置の検出や、印刷物等の画像の読み取り(スキャン)である。なお、表示に用いるデバイスは、液晶パネルに限定されるものではなく、有機EL(Electro Luminescence)パネルなどであってもよい。
図3を参照しながら、センサ内蔵液晶パネル301の構造について説明する。図3は、センサ内蔵液晶パネル301の断面を模式的に示す図である。なお、ここで説明するセンサ内蔵液晶パネル301は一例であり、表示面と読取面とが共用されているものであれば、任意の構造のものが利用できる。
図示のとおり、センサ内蔵液晶パネル301は、背面側に配置されるアクティブマトリクス基板51Aと、表面側に配置される対向基板51Bとを備え、これら基板の間に液晶層52を挟持した構造を有している。アクティブマトリクス基板51Aには、画素電極56、データ信号線57、光センサ回路32(図示せず)、配向膜58、偏光板59などが設けられる。対向基板51Bには、カラーフィルタ53r(赤)、53g(緑)、53b(青)、遮光膜54、対向電極55、配向膜58、偏光板59などが設けられる。また、センサ内蔵液晶パネル301の背面には、バックライト307が設けられている。
なお、光センサ回路32に含まれるフォトダイオード6は、青のカラーフィルタ53bを設けた画素電極56の近傍に設けられているが、この構成に限定されるものではない。赤のカラーフィルタ53rを設けた画素電極56の近傍に設けてもよいし、緑のカラーフィルタ53gを設けた画素電極56の近傍に設けてもよい。
次に、図4(a)および図4(b)を参照しながら、ユーザが、指やペンで、センサ内蔵液晶パネル301上をタッチした場合を例に挙げ、そのタッチした位置を検出する2種類の方法について説明する。
図4(a)は、反射像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図である。バックライト307から光63が出射されると、フォトダイオード6を含む光センサ回路32は、指などの対象物64により反射された光63を検知する。これにより、対象物64の反射像を検知することができる。このように、センサ内蔵液晶パネル301は、反射像を検知することにより、タッチした位置を検出することができる。
また、図4(b)は、影像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図である。図4(b)に示すように、フォトダイオード6を含む光センサ回路32は、対向基板51Bなどを透過した外光61を検知する。しかしながら、ペンなどの対象物62がある場合は、外光61の入射が妨げられるので、光センサ回路32が検知する光量が減る。これにより、対象物62の影像を検知することができる。このように、センサ内蔵液晶パネル301は、影像を検知することにより、タッチした位置を検出することもできる。
上述のように、フォトダイオード6は、バックライト307より出射された光の反射光(影像)を検知してもよいし、外光による影像を検知してもよい。また、上記2種類の検知方法を併用して、影像と反射像とを両方を同時に検知するようにしてもよい。
(メイン表示装置およびセンサ付きサブ表示装置の要部構成)
次に、図5を参照しながら、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230の要部構成について説明する。図5は、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230の要部構成を示すブロック図である。
(センサ付きサブ表示装置の要部構成)
まず、センサ付きサブ表示装置230の要部構成について説明する。図示のように、センサ付きサブ表示装置230は、表示/光センサ部330、表示/光センサ回路制御部630、データ処理部730、サブ側主制御部830、記憶部931、一次記憶部932、通信制御部933、有線通信部934、近距離無線通信部935、電界強度検出部936、バッテリー937、および電源切替部938を備えている。
表示/光センサ部330は、いわゆる光センサ内蔵液晶表示装置である。表示/光センサ部330は、センサ内蔵液晶パネル301、バックライト307、それらを駆動するための周辺回路309を含んで構成される。表示/光センサ部330の詳細な構成については後述する。
次に、表示/光センサ回路制御部630は、表示/光センサ部330の周辺回路309を制御するデバイスドライバとしての機能を備えるものである。表示/光センサ回路制御部630の詳細な構成については後述する。
次に、データ処理部730は、サブ側主制御部830から受信する「サブ表示装置内コマンド」に基づいて、表示/光センサ回路制御部630に指示を与えるミドルウェアとしての機能を備えるものである。データ処理部730の詳細な構成については後述する。また、サブ表示装置内コマンドの詳細についても後述する。
次に、サブ側主制御部830は、センサ付きサブ表示装置230が備える各部の動作を制御するものである。サブ側主制御部830は、記憶部931に記憶されている各種プログラムを読み出して、センサ付きサブ表示装置230の各部を制御し、センサ付きサブ表示装置230が備える各種機能を実現する。
サブ側主制御部830は、センサ内蔵液晶パネル301に表示データを表示させたり、センサ内蔵液晶パネル301にて対象物のスキャンを行なわせるために、データ処理部730に対して、サブ表示装置内コマンドおよび表示データを送信する。なお、サブ表示装置内コマンドに「データ種別」を指定した場合は、当該サブ表示装置内コマンドの応答として、全体画像データ、部分画像データ、および座標データの少なくともいずれか1つを、データ処理部730から受信する。
また、サブ側主制御部830は、メイン表示装置210からの制御を受け付ける。具体的には、メイン表示装置210のメイン側主制御部810が送信した装置間コマンドを受信し、当該受信した装置間コマンドの種類に応じて、下記(1)から(3)のいずれかに示す処理を実行する。
まず、(1)受信した装置間コマンドが、表示/光センサ部330の近傍に位置する対象物のスキャンを行なわせることを指定する「スキャンコマンド」(詳細は後述する)である場合、サブ側主制御部830は、当該受信したスキャンコマンドを、サブ表示装置内コマンドに変換するとともに、当該変換後のサブ表示装置内コマンドをデータ処理部730に送信する。なお、上記変換は、スキャンコマンドから「第0」フィールド(後述する)を取り除くことにより行なわれる。
なお、サブ側主制御部830は、上記変換後のサブ表示装置内コマンドの応答として、全体画像データ、部分画像データ、および座標データの少なくともいずれか1つをデータ処理部730から受信した場合、当該受信したデータを、メイン側主制御部810に送信する。
次に、(2)受信した装置間コマンドが、表示/光センサ部330に、写真やアイコンなどの画像データの表示を行なわせることを指定する「表示コマンド」(詳細は後述する)である場合、サブ側主制御部830は、当該表示コマンドに指定された情報に基づいて表示データを生成するとともに、当該生成した表示データをデータ処理部730に送信する。
次に、(3)受信した装置間コマンドが、所定処理を実行させることを指定する「処理コマンド」(詳細は後述する)である場合、サブ側主制御部830は、当該処理コマンドに指定された所定処理を実行する。
サブ側主制御部830が実行する上記所定処理とは、例えば、データ処理部730から得られた画像データに対する文字認識処理や画像処理、センサ付きサブ表示装置230の通信制御部933を用いた通信接続処理やファイル転送処理など、センサ付きサブ表示装置230が有する各種アプリケーションやミドルウェア等の実行処理である。
さらに、サブ側主制御部830は、メイン表示装置210に対して所定処理の実行を指示する。具体的には、処理コマンドとしての装置間コマンドを、メイン表示装置210のメイン側主制御部810に送信する。メイン側主制御部810が実行する上記所定処理とは、例えば、メイン表示装置210のOS(Operating System)の起動処理、メイン表示装置210の通信制御部913を用いた通信接続処理やファイル転送処理などの、メイン表示装置210が有する各種アプリケーションやミドルウェア等の実行処理である。
なお、表示/光センサ回路制御部630、データ処理部730、およびサブ側主制御部830は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)およびメモリ等で構成することができる。また、データ処理部730は、ASIC(application specific integrate circuit)などの回路で構成されていてもよい。
次に、記憶部931は、サブ側主制御部830が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。記憶部931は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。
一次記憶部932は、RAM(Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置によって構成されるものであり、サブ側主制御部830が上述の各種プログラムを実行する過程でデータを一時的に保持するための作業領域として使用される。
次に、通信制御部933は、センサ付きサブ表示装置230が、メイン表示装置210と通信を行なうための有線通信部934、並びに、メイン表示装置210および図示しない外部装置のいずれかと通信を行なうための近距離無線通信部935を制御するものである。
すなわち、通信制御部933は、メイン表示装置210から、有線通信部934および近距離無線通信部935のいずれかを介して送信される装置間コマンドおよび各種データをサブ側主制御部830に送信する。また、通信制御部933は、サブ側主制御部830からの指示に応じて、サブ側主制御部830から送信される装置間コマンドおよび各種データを、有線通信部934および近距離無線通信部935のいずれかを介して、メイン表示装置210へ送信する。
また、通信制御部933は、近距離無線通信部935を介して、外部装置との間で各種データをやりとりする。
有線通信部934は、メイン表示装置210の有線通信部914と接続可能な構成となっている。本実施の形態では、有線通信部934と、メイン表示装置210の有線通信部914とは、USB(universal serial bus)接続されることを想定している。
そして、接続時には、有線通信部934は、通信線を用いて、メイン表示装置210の有線通信部914と相互に信号の送受信が可能であるとともに、電力線を用いて、メイン表示装置210の有線通信部914から電力の供給を受けることができる。そして、メイン表示装置210の有線通信部914から電力の供給を受けると、有線通信部934は、電源切替部938へ電力を供給する。
近距離無線通信部935は、メイン表示装置210の近距離無線通信部915との間、および、外部装置との間で形成される無線通信経路を用いて、相互に通信可能な構成となっている。本実施の形態では、上記無線通信経路に、Bluetooth(登録商標)(以下、単にBluetoothと表記する)通信を適用することを想定している。すなわち、近距離無線通信部935は、Bluetooth通信にて信号の送受信を行なうことのできる通信部である。なお、上記無線通信経路は、信号の送受信を行なえるものであればよく、IEEE802.11無線やZigBee(登録商標)等を適用してもよい。
次に、電界強度検出部936は、サブ側主制御部830からの指示に応じて、近距離無線通信部935が受信する信号の強度(RSSI(Received Signal Strength Indication):受信電界強度)を検出するものである。そして、当該検出の結果を、サブ側主制御部830に送信する。
次に、電源切替部938は、有線通信部934がメイン表示装置210の有線通信部914から電力の供給を受けている場合、センサ付きサブ表示装置230が備える各部に、メイン表示装置210から供給されている電力を供給する。一方、有線通信部934がメイン表示装置210の有線通信部914から電力の供給を受けていない場合、電源切替部938は、センサ付きサブ表示装置230が備える各部に、バッテリー937の電力を供給する。
(メイン表示装置の要部構成)
次に、メイン表示装置210の要部構成について説明する。図示のように、メイン表示装置210は、表示部310、表示回路制御部610、表示データ処理部710、メイン側主制御部810、記憶部911、一次記憶部912、通信制御部913、有線通信部914、近距離無線通信部915、有線/無線ネットワーク通信部916、電源917、操作部919、音声出力部924、および音声入力部925を備えている。
表示部310は、データを表示するためのものであって、液晶パネル311、バックライト317、それらを駆動するための周辺回路319を含んで構成される。表示回路制御部610は、周辺回路319を制御するデバイスドライバとしての機能を備えるものである。表示データ処理部710は、メイン側主制御部810から受信する表示データに基づいて、表示回路制御部610に指示を与えるミドルウェアとしての機能を備えるものである。なお、表示部310、表示回路制御部610、および表示データ処理部710は、一般的に知られている技術を用いて構成することができる。
次に、メイン側主制御部810は、メイン表示装置210が備える各部の動作を制御するものである。メイン側主制御部810は、記憶部911に記憶されている各種プログラムを読み出して、メイン表示装置210の各部を制御し、メイン表示装置210が備える各種機能を実現する。
また、メイン側主制御部810は、センサ付きサブ表示装置230のサブ側主制御部830に装置間コマンドを送信し、センサ付きサブ表示装置230に所定処理を実行させる。なお、装置間コマンドの一つであるスキャンコマンドに「データ種別」(後述する)を指定した場合は、当該コマンドの応答として、全体画像データ、部分画像データ、および座標データの少なくともいずれか1つを、サブ側主制御部830から受信する。
また、メイン側主制御部810は、センサ付きサブ表示装置230のサブ側主制御部830から装置間コマンドの一つである処理コマンドを受信し、当該受信した装置間コマンドに指定された所定処理(OSの起動処理、各種アプリケーションやミドルウェア等の実行処理)を行なう。
なお、表示回路制御部610、表示データ処理部710、およびメイン側主制御部810は、それぞれ、CPUおよびメモリ等で構成することができる。
次に、記憶部911は、メイン側主制御部810が実行する(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。記憶部911は、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶装置によって構成される。
一次記憶部912は、RAMなどの揮発性の記憶装置によって構成されるものであり、メイン側主制御部810が上述の各種プログラムを実行する過程でデータを一時的に保持するための作業領域として使用される。
通信制御部913は、メイン表示装置210が、センサ付きサブ表示装置230と通信を行なうための有線通信部914、センサ付きサブ表示装置230および図示しない外部装置と通信を行なうための近距離無線通信部915、並びに、図示しない外部装置と通信を行なうための有線/無線ネットワーク通信部916を制御するものである。
すなわち、通信制御部913は、センサ付きサブ表示装置230から、有線通信部914および近距離無線通信部915のいずれかを介して送信される装置間コマンドおよび各種データをメイン側主制御部810に送信する。また、通信制御部913は、メイン側主制御部810からの指示に応じて、メイン側主制御部810から送信される装置間コマンドおよび各種データを、有線通信部914および近距離無線通信部915のいずれかを介して、センサ付きサブ表示装置230へ送信する。
また、通信制御部933は、近距離無線通信部935および有線/無線ネットワーク通信部916のいずれかを介して、外部装置との間で各種データをやりとりする。
有線通信部914は、上述したように、センサ付きサブ表示装置230の有線通信部934と接続可能な構成となっており、有線通信部914と、センサ付きサブ表示装置230の有線通信部934とは、USB接続されることを想定している。
近距離無線通信部915は、センサ付きサブ表示装置230の近距離無線通信部935との間、および、外部装置との間で形成される無線通信経路を用いて、相互に通信可能な構成となっており、上記無線通信経路には、Bluetooth通信を適用することを想定している。すなわち、近距離無線通信部915は、Bluetooth通信にて信号の送受信を行なうことのできる通信部である。
有線/無線ネットワーク通信部916は、外部の通信ネットワークと通信可能に接続される構成となっており、外部装置との間で通信を行なうものである。上記通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。
電源917は、メイン表示装置210が備える各部に電力を供給するものである。また、有線通信部914がセンサ付きサブ表示装置230の有線通信部934と接続されているときは、有線通信部914を介して、センサ付きサブ表示装置230へも電力を供給する。なお、電源のオン/オフは、ユーザが電源スイッチ922を操作することによって、切り替えることができる。
次に、操作部919は、メイン表示装置210のユーザの入力操作を受け付けるものである。操作部919は、例えば、キーボード920、スイッチ、マウス、リモコンなどの入力デバイスで構成される。そして、操作部919は、メイン表示装置210のユーザの入力操作に応じた制御信号を生成し、該生成した制御信号をメイン側主制御部810へ送信する。
なお、上記スイッチの例としては、メイン表示装置210の筐体のヒンジ部分に設けられ、筐体の開閉状態を検出するヒンジ部スイッチ921、電源のオン/オフを切り替える電源スイッチ922、予め所定の機能が割り当てられているユーザスイッチ923などのハードウェアスイッチを想定している。
その他、メイン表示装置210は、音声を出力するためのスピーカ等の音声出力部924、音声信号を入力するためのマイク等の音声入力部925を備えている。
(センサ付きサブ表示装置の詳細な構成)
次に、図6を参照しながら、センサ付きサブ表示装置230の表示/光センサ部330、表示/光センサ回路制御部630、およびデータ処理部730のより詳細な構成について説明する。図6は、表示/光センサ部330、表示/光センサ回路制御部630、およびデータ処理部730のより詳細な構成を示すブロック図である。
まず、表示/光センサ部330のより詳細な構成について説明する。図示のように、表示/光センサ部330は、センサ内蔵液晶パネル301、バックライト307、それらを駆動するための周辺回路309を含んで構成される。
センサ内蔵液晶パネル301は、マトリクス状に配置された複数の画素回路31および光センサ回路32を含んで構成される。センサ内蔵液晶パネル301の詳細な構成については後述する。
周辺回路309は、液晶パネル駆動回路304、光センサ駆動回路305、信号変換回路306、バックライト駆動回路308を含む。
液晶パネル駆動回路304は、表示/光センサ回路制御部630の液晶パネル制御部601からのタイミング制御信号(TC1)およびデータ信号(D)に従って、制御信号(G)およびデータ信号(S)を出力し、画素回路31を駆動する回路である。画素回路31の駆動方法の詳細については後述する。
光センサ駆動回路305は、表示/光センサ回路制御部630のセンサ制御部602からのタイミング制御信号(TC2)に従って、信号線(R)に電圧を印加し、光センサ回路32を駆動する回路である。光センサ回路32の駆動方法の詳細については後述する。
信号変換回路306は、光センサ回路32から出力されるセンサ出力信号(SS)をデジタル信号(DS)に変換し、該変換後の信号をセンサ制御部602に送信する回路である。
バックライト307は、複数の白色LED(Light Emitting Diode)を含んでおり、センサ内蔵液晶パネル301の背面に配置される。そして、バックライト駆動回路308から電源電圧が印加されると、バックライト307は点灯し、センサ内蔵液晶パネル301に光を照射する。なお、バックライト307は、白色LEDに限らず、他の色のLEDを含んでいてもよい。また、バックライト307は、LEDに代えて、例えば、冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)を含むものであってもよい。
バックライト駆動回路308は、表示/光センサ回路制御部630のバックライト制御部603からの制御信号(BK)がハイレベルであるときは、バックライト307に電源電圧を印加し、逆に、バックライト制御部603からの制御信号がローレベルであるときは、バックライト307に電源電圧を印加しない。
次に、表示/光センサ回路制御部630について説明する。表示/光センサ回路制御部630は、液晶パネル制御部601、センサ制御部602、バックライト制御部603、および表示データ記憶部604を備えている。
液晶パネル制御部601は、データ処理部730の表示データ処理部701から表示データを受信するとともに、表示データ処理部701からの指示に従って、表示/光センサ部330の液晶パネル駆動回路304に、タイミング制御信号(TC1)およびデータ信号(D)を送信し、上記受信した表示データをセンサ内蔵液晶パネル301に表示させる。
なお、液晶パネル制御部601は、表示データ処理部701から受信した表示データを、表示データ記憶部604に一次記憶させる。そして、当該一次記憶させた表示データに基づいて、データ信号(D)を生成する。表示データ記憶部604は、例えば、VRAM(video random access memory)などである。
センサ制御部602は、データ処理部730のセンサデータ処理部703からの指示に従って、表示/光センサ部330の光センサ駆動回路305に、タイミング制御信号(TC2)を送信し、センサ内蔵液晶パネル301にてスキャンを実行させる。
また、センサ制御部602は、信号変換回路306からデジタル信号(DS)を受信する。そして、センサ内蔵液晶パネル301に含まれる全ての光センサ回路32から出力されたセンサ出力信号(SS)に対応するデジタル信号(DS)に基づいて、画像データを生成する。つまり、センサ内蔵液晶パネル301の読み取り領域全体で読み取った画像データを生成する。そして、該生成した画像データをセンサデータ処理部703に送信する。
バックライト制御部603は、表示データ処理部701およびセンサデータ処理部703からの指示に従って、表示/光センサ部330のバックライト駆動回路308に制御信号(BK)を送信し、バックライト307を駆動させる。
次に、データ処理部730について説明する。データ処理部730は、表示データ処理部701およびセンサデータ処理部703を備えている。
表示データ処理部701は、サブ側主制御部830から表示データを受信するとともに、液晶パネル制御部601およびバックライト制御部603に指示を与え、上記受信した表示データをセンサ内蔵液晶パネル301に表示させる。
センサデータ処理部703は、データ処理部730が受信したサブ表示装置内コマンドに従って、センサ制御部602およびバックライト制御部603に指示を与える。
また、センサデータ処理部703は、センサ制御部602から画像データを受信し、当該画像データをそのまま画像データバッファ704に格納する。そして、センサデータ処理部703は、データ処理部730が受信したサブ表示装置内コマンドに従って、画像データバッファ704に記憶されている画像データに基づいて、「全体画像データ」、「部分画像データ(部分画像の座標データを含む)」、および「座標データ」の少なくともいずれか1つを、サブ側主制御部830に送信する。なお、全体画像データ、部分画像データ、および座標データについては、後述する。また、サブ表示装置内コマンドに応じた、センサデータ処理部703の動作については、後述する。
(メイン表示装置の詳細な構成)
上述したように、メイン表示装置210の表示部310および表示回路制御部610は、一般的に知られている技術を用いて構成することができるが、図7を参照しながら、これらの構成例について簡単に説明する。図7は、表示部310および表示回路制御部610の構成例を示すブロック図である。
表示部310は、マトリクス状に配置された複数の画素回路38を含む液晶パネル311と、複数の白色LEDを含んでおり、液晶パネル311の背面に配置されるバックライト317と、それらを駆動するための周辺回路319とを含んで構成される。なお、バックライト317は、白色LEDに限らず、他の色のLEDを含んでいてもよいし、LEDに代えて冷陰極管を含むものであってもよい。
周辺回路319は、画素回路38を駆動する液晶パネル駆動回路314、および、バックライト317に電源電圧を印加するバックライト駆動回路318を含む。なお、バックライト駆動回路318から電源電圧が印加されると、バックライト317は点灯し、液晶パネル311に光を照射する。
次に、表示回路制御部610は、液晶パネル制御部611、バックライト制御部613、および表示データ記憶部614を備えている。
液晶パネル制御部611は、表示データ処理部710から表示データを受信するとともに、表示データ処理部710からの指示に従って、液晶パネル駆動回路314に制御信号およびデータ信号を送信し、上記受信した表示データを液晶パネル311に表示させる。なお、液晶パネル制御部611は、表示データ処理部710から受信した表示データを、表示データ記憶部614(VRAMなど)に一次記憶させ、当該一次記憶させた表示データに基づいて、データ信号を生成する。
バックライト制御部613は、表示データ処理部710からの指示に従って、バックライト駆動回路318に制御信号を送信し、バックライト317を駆動させる。
(サブ表示装置内コマンド)
次に、図8および図9を参照しながら、サブ側主制御部830からデータ処理部730に送信されるサブ表示装置内コマンドの詳細について説明する。図8は、サブ表示装置内コマンドのフレーム構造の一例を模式的に示す図である。また、図9は、サブ表示装置内コマンドに含まれる各フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要を説明する図である。
図8に示すように、サブ表示装置内コマンドは、「ヘッダ」、「データ取得タイミング」、「データ種別」、「スキャン方式」、「スキャン画像階調」、「スキャン解像度」、および「予備」の各フィールドを含んでいる。そして、各フィールドには、例えば、図9に示す値が指定可能である。
「ヘッダ」フィールドは、サブ表示装置内コマンドのフレームの開始を示すフィールドである。フレームの開始であることが識別可能であれば、「ヘッダ」フィールドの値は、どのような値であってもよい。
次に、「データ取得タイミング」フィールドは、センサデータ処理部703からデータを取得するタイミングを指定するフィールドである。「データ取得タイミング」フィールドには、例えば、“00”(センス)、“01”(イベント)、および“10”(オール)という値が指定可能である。
ここで、“センス”は、センサデータ処理部703に対して、最新のデータを直ちに送信することを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「データ取得タイミング」フィールドの値が“センス”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、「データ種別」フィールドにて指定されている最新のデータを、直ちに、サブ側主制御部830に送信する。
また、“イベント”は、センサデータ処理部703に対して、センサ制御部602から受信する画像データに変化が生じたタイミングで送信することを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「データ取得タイミング」フィールドの値が“イベント”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、「データ種別」フィールドにて指定されているデータを、センサ制御部602から受信する画像データに、所定の閾値より大きい変化が生じたタイミングで、サブ側主制御部830に送信する。
また、“オール”は、センサデータ処理部703に対して、所定周期でデータを送信することを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「データ取得タイミング」フィールドの値が“オール”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、「データ種別」フィールドにて指定されているデータを、所定周期で、サブ側主制御部830に送信する。なお、上記所定周期は、光センサ回路32にてスキャンを行なう周期と一致する。
次に、「データ種別」フィールドは、センサデータ処理部703から取得するデータの種別を指定するフィールドである。なお、「データ種別」フィールドには、例えば、“001”(座標)、“010”(部分画像)、および“100”(全体画像)という値が指定可能である。さらに、これらの値を加算することによって、“座標”と、“部分画像”/“全体画像”とを、同時に指定可能である。例えば、“座標”と“部分画像”とを同時に指定する場合、“011”と指定することができる。
センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“全体画像”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、画像データバッファ704に記憶している画像データそのものをサブ側主制御部830に送信する。画像データバッファ704に記憶している画像データそのものを、「全体画像データ」と称する。
また、センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“部分画像”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、センサ制御部602から受信する画像データから、所定の閾値より大きい変化が生じた部分を含む領域を抽出し、該抽出した領域の画像データをサブ側主制御部830に送信する。ここで、当該画像データを、「部分画像データ」と称する。
なお、センサ制御部602から受信する画像データから、複数の部分画像データが抽出された場合、センサデータ処理部703は、該抽出された複数の部分画像データのそれぞれをサブ側主制御部830に送信する。したがって、例えば、ユーザが、複数の指やペンなどでセンサ内蔵液晶パネル301上の複数箇所を同時にタッチした場合、センサデータ処理部703は、該タッチした領域のそれぞれを部分画像データとして抽出し、サブ側主制御部830に送信する。
さらに、センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“部分画像”であるサブ表示装置内コマンドを受信したとき、部分画像における代表点を検出し、当該代表点の部分画像における位置を示す代表座標の座標データをサブ側主制御部830に送信する。なお、上記代表点とは、例えば、上記部分画像データの中心、上記部分画像データの重心などが挙げられる。
なお、センサ制御部602から受信する画像データから、複数の部分画像データが抽出された場合、センサデータ処理部703は、該抽出された複数の部分画像データのそれぞれの代表点を検出し、当該検出された各代表点の、部分画像における位置を示す代表座標の座標データをサブ側主制御部830に送信する。したがって、例えば、ユーザが、複数の指やペンなどでセンサ内蔵液晶パネル301上の複数箇所を同時にタッチした場合、センサデータ処理部703は、該タッチした各領域の代表点の、各領域における位置を示す代表座標の座標データを、サブ側主制御部830に送信する。
次に、センサデータ処理部703は、「データ種別」フィールドの値が“座標”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、上記代表点の、全体画像データにおける位置を示す代表座標の座標データをサブ側主制御部830に送信する。
なお、センサ制御部602から受信する画像データから、複数の部分画像データが抽出された場合、センサデータ処理部703は、該抽出された複数の部分画像のそれぞれの代表点の、全体画像における位置を示す代表座標の座標データをサブ側主制御部830に送信する。したがって、例えば、ユーザが、複数の指やペンなどでセンサ内蔵液晶パネル301上の複数箇所を同時にタッチした場合、センサデータ処理部703は、該タッチした各領域の代表点の、全体画像における位置を示す代表座標の座標データを、サブ側主制御部830に送信する。
すなわち、センサ付きサブ表示装置230は、ユーザが指やペンなどでセンサ内蔵液晶パネル301をタッチした数に関わらず、該タッチした領域の代表点を検出することができる(多点検出)。そして、該検出された代表点の、部分画像における位置を示す代表座標の座標データ、および、全体画像における位置を示す代表座標の座標データをサブ側主制御部830にすることができる。
なお、全体画像データ、部分画像データ、および座標データの具体例については、模式図を参照しながら後述する。
次に、「スキャン方式」フィールドは、スキャン実行時に、バックライト307を点灯するか否かを指定するフィールドである。「スキャン方式」フィールドには、例えば、“00”(反射)、“01”(透過)、および“10”(反射/透過)という値が指定可能である。
“反射”は、バックライト307を点灯した状態でスキャンを行なうことを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン方式」フィールドの値が“反射”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、光センサ駆動回路305とバックライト駆動回路308とが同期して動作するように、センサ制御部602とバックライト制御部603とに指示を与える。
また、“透過”は、バックライト307を消灯した状態でスキャンを行なうことを指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン方式」フィールドの値が“透過”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、光センサ駆動回路305を動作させ、バックライト駆動回路308と動作させないようにセンサ制御部602とバックライト制御部603とに指示を与える。なお、“反射/透過”は、“反射”と“透過”とを併用してスキャンを行なうことを指定するものである。
次に、「スキャン画像階調」フィールドは、部分画像データおよび全体画像データの階調を指定するフィールドである。「スキャン画像階調」フィールドには、例えば、“00”(2値)、および“01”(多値)という値が指定可能である。
ここで、センサデータ処理部703は、「スキャン画像階調」フィールドの値が“2値”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データをモノクロデータとして、サブ側主制御部830に送信する。
また、センサデータ処理部703は、「スキャン画像階調」フィールドの値が“多値”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データを多階調データとして、サブ側主制御部830に送信する。
次に、「スキャン解像度」フィールドは、部分画像データおよび全体画像データの解像度を指定するフィールドである。「スキャン解像度」フィールドには、例えば、“0”(高)および“1”(低)という値が指定可能である。
ここで、“高”は、高解像度を指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン解像度」フィールドの値が“高”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データを高解像度でサブ側主制御部830に送信する。例えば、画像認識などの画像処理を行なう対象の画像データ(指紋などの画像データ)には、“高”を指定することが望ましい。
また、“低”は、低解像度を指定するものである。よって、センサデータ処理部703は、「スキャン解像度」フィールドの値が“低”であるサブ表示装置内コマンドを受信すると、部分画像データおよび全体画像データを低解像度でサブ側主制御部830に送信する。例えば、タッチした位置等が分かる程度でよい画像データ(タッチした指や手の画像データなど)には、“低”を指定することが望ましい。
次に、「予備」フィールドは、上述したフィールドにて指定可能な情報以外の情報をさらに指定する必要がある場合に、適宜指定されるフィールドである。
なお、サブ表示装置内コマンドを送信するにあたり、上述したフィールドを全て使用する必要はなく、使用しないフィールドには無効値(NULL値など)を設定しておけばよい。
また、ユーザが指やペンなどでタッチした位置の座標データを取得したいときは、「データ種別」フィールドに“座標”を指定したサブ表示装置内コマンドをデータ処理部730に送信することとなるが、指やペンなど動きを検出したい場合には、さらに、当該サブ表示装置内コマンドの「データ取得タイミング」フィールドに“オール”を指定し、座標データを取得するようにすることが望ましい。また、この場合には、タッチした位置の座標データが取得できればよいため、スキャンの精度は高くなくてもよい。したがって、上記サブ表示装置内コマンドの「スキャン解像度」フィールドの値は“低”を指定しておけばよい。
また、サブ表示装置内コマンドの「データ種別」フィールドに“座標”を指定した場合において、例えば、ユーザが、複数の指やペンなどでセンサ内蔵液晶パネル301を同時にタッチした場合は、該タッチした位置の座標データのそれぞれを取得することができる(多点検出)。
また、原稿などの対象物の画像データを取得する場合、「データ種別」フィールドに“全体画像”を指定したサブ表示装置内コマンドをデータ処理部730に送信することとなるが、原稿などの対象物は、通常、静止させた状態でスキャンを実行することが一般的であるため、周期的にスキャンを実行する必要はない。従って、この場合は、「データ取得タイミング」フィールドに“センス”または“イベント”を指定することが望ましい。なお、原稿などの対象物をスキャンするときは、ユーザが文字を読みやすいように、スキャン精度は高い方が望ましい。したがって、「スキャン解像度」フィールドには“高”を指定することが望ましい。
(装置間コマンド)
次に、図10および図11を参照しながら、装置間コマンドのフレーム構造について説明する。まず、図10は、装置間コマンドのフレーム構造の一例を示す模式図である。図示のように、装置間コマンドは、先頭から順に、「ヘッダ」フィールド、「第0」から「第5」までの各フィールド、および、「予備」フィールドを含んでいる。
「ヘッダ」フィールドは、装置間コマンドのフレームの開始を示すフィールドである。フレームの開始であることが識別可能であれば、ヘッダフィールドの値は、どのような値であってもよい。
次に、「第0」フィールドは、装置間コマンドの種類を識別するための「コマンド識別子」を指定するフィールドである。
コマンド識別子の値が“000”である装置間コマンドを、ここでは「スキャンコマンド」と称する。スキャンコマンドは、メイン表示装置210が、センサ付きサブ表示装置230に対して、センサ内蔵液晶パネル301の近傍に位置する対象物のスキャンを行なわせるために、メイン側主制御部810からサブ側主制御部830に送信される。なお、スキャンコマンドを受信したサブ側主制御部830は、スキャンコマンドから第0フィールドを取り除くことによって、スキャンコマンドをサブ表示装置内コマンドに変換するとともに、当該変換後のサブ表示装置内コマンドをデータ処理部730に送信する。
また、コマンド識別子の値が、“001”である装置間コマンドを、ここでは「表示コマンド」と称する。表示コマンドは、メイン表示装置210が、センサ付きサブ表示装置230に対して、表示/光センサ部330に写真やアイコンなどの画像データの表示を行なわせるために、メイン側主制御部810からサブ側主制御部830に送信される。
また、コマンド識別子の値が、“010”である装置間コマンドを、ここでは「処理コマンド」と称する。処理コマンドは、センサ付きサブ表示装置230およびメイン表示装置210のいずれかが、相手側に所定処理を実行させるために、メイン側主制御部810とサブ側主制御部830との間で送受信される。
次に、「第1」から「第5」までの各フィールドに指定可能な情報は、スキャンコマンド、表示コマンド、および処理コマンドのそれぞれで異なる。第1から第5までの各フィールドに指定可能な情報については、後述する。
次に、「予備」フィールドは、上述した各フィールドにて指定可能な情報以外の情報をさらに指定する必要がある場合に、適宜指定されるフィールドである。
なお、上述した各フィールドを全て使用する必要はなく、使用しないフィールドには無効値(NULL値など)を設定しておけばよい。
次に、図11を参照しながら、スキャンコマンド、表示コマンド、および処理コマンドのそれぞれについて、各フィールドに指定可能な情報について説明する。図11は、スキャンコマンド、表示コマンド、および処理コマンドのそれぞれについて、各フィールドに指定可能な情報を示す説明図である。
図示のように、スキャンコマンドでは、第1から第5フィールドに、「データ取得タイミング」、「データ種別」、「スキャン方式」、「スキャン画像階調」、および「スキャン解像度」を指定することができる。なお、スキャンコマンドの第1から第5までの各フィールドに指定可能な情報は、サブ表示装置内コマンドの各フィールドに指定可能な情報と同じである。
なお、スキャンコマンドの第1から第5フィールドに指定可能な情報と、サブ表示装置内コマンドの各フィールドに指定可能な情報とを同じにしていることによって、スキャンコマンドを受信したサブ側主制御部830が、メイン側主制御部810から受信したスキャンコマンドの第0フィールドを取り除くだけで、当該受信したスキャンコマンドをサブ表示装置内コマンドに変換することができるようにしている。
また、表示コマンドでは、第1および第2フィールドに、「表示個数」、および「表示データ/表示位置」を指定することができる。なお、第3から第5フィールドは使用されない(NULL値である)。
また、処理コマンドでは、第1から第3フィールドに、「実行処理種別」、「引数個数」、および「引数情報」を指定することができる。なお、第4および第5フィールドは使用されない(NULL値である)。
次に、図12から図14を参照しながら、スキャンコマンド、表示コマンド、および処理コマンドのそれぞれについて、各フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要を説明する。
図12は、スキャンコマンドの第1から第5フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要の説明図である。図示のとおり、スキャンコマンドの第1から第5までの各フィールドは、サブ表示装置内コマンドの各フィールドと同じであるので、ここでは説明を省略する。
次に、表示コマンドについて説明する。図13は、表示コマンドの第1および第2フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要の説明図である。
表示コマンドの第1フィールド(表示個数)は、センサ付きサブ表示装置230の表示/光センサ部330に表示させるデータの数を指定するフィールドである。つまり、第2フィールド(表示データ/表示位置)に指定する組の数を示すものである。
表示コマンドの第2フィールド(表示データ/表示位置)は、センサ付きサブ表示装置230の表示/光センサ部330に表示させる画像データそのものと、当該データの表示位置(座標)との組を示すフィールドである。複数の画像データを表示させる場合、第2フィールドには、上記組を複数指定する。
次に、処理コマンドについて説明する。図14は、処理コマンドの第1から第3フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要の説明図である。
処理コマンドの第1フィールド(実行処理種別)は、処理コマンドの送信先の主制御部に実行させる処理(各種アプリケーション、ミドルウェア、OS等)の識別情報を指定するフィールドである。当該識別情報は、処理が識別可能なものであれば、どのような値であってもよい。
処理コマンドの第2フィールド(引数個数)は、第1フィールドにて指定した識別情報で示される処理が、起動時または起動後に用いる各種情報(引数)の個数を指定するフィールドである。つまり、第3フィールド(引数情報)に指定するデータの数を示すものである。
処理コマンドの第3フィールド(引数情報)は、第1フィールドにて指定した識別情報で示される処理が、起動時または起動後に用いる各種情報(引数)を指定するフィールドである。
起動時に用いる情報とは、例えば、第1フィールドにて指定された所定処理の動作モードや、表示領域などを指定するパラメータなどが挙げられる。
また、起動後に用いる情報とは、例えば、第1フィールドに文字認識アプリケーションが指定されている場合、当該文字認識アプリケーションが文字認識する対象の画像データなどが挙げられる。また、第1フィールドにファイル転送アプリケーションが指定されている場合、当該ファイル転送アプリケーションが転送する対象のファイルなどが挙げられる。
(全体画像データ/部分画像データ/座標データ)
次に、図15を参照しながら、全体画像データ、部分画像データ、および座標データについて、例を挙げて説明する。図15(a)に示す画像データは、対象物がセンサ内蔵液晶パネル301上に置かれていないときに、センサ内蔵液晶パネル301全体をスキャンした結果として得られる画像データである。また、図15(b)に示す画像データは、ユーザが指でセンサ内蔵液晶パネル301をタッチしているときに、センサ内蔵液晶パネル301全体をスキャンした結果として得られる画像データである。
ユーザが指でセンサ内蔵液晶パネル301をタッチしたとき、当該タッチした近傍の光センサ回路32が受光する光量が変化するため、当該光センサ回路32が出力する電圧に変化が生じ、その結果として、センサ制御部602が生成する画像データのうち、ユーザがタッチした部分の画素値の明度に変化が生じることとなる。
図15(b)に示す画像データでは、図15(a)に示す画像データと比べると、ユーザの指に該当する部分の画素値の明度が高くなっている。そして、図15(b)に示す画像データにおいて、明度が所定の閾値より大きく変化している画素値を全て含む最小の矩形領域(領域PP)が、“部分画像データ”である。
なお、領域APで示される画像データが、“全体画像データ”である。
また、部分画像データ(領域PP)の代表座標Zの、全体画像データ(領域AP)における座標データは(Xa,Ya)であり、部分画像データ(領域PP)における座標データは(Xp,Yp)である。
(センサ内蔵液晶パネルの構成)
次に、図16を参照しながら、センサ付きサブ表示装置230が備えるセンサ内蔵液晶パネル301の構成、および、センサ内蔵液晶パネル301の周辺回路309の構成について説明する。図16は、表示/光センサ部330の要部、特に、センサ内蔵液晶パネル301の構成および周辺回路309の構成を示すブロック図である。
センサ内蔵液晶パネル301は、光透過率(輝度)を設定するための画素回路31、および、自身が受光した光の強度に応じた電圧を出力する光センサ回路32を備えている。なお、画素回路31は、赤色、緑色、青色のカラーフィルタのそれぞれに対応するR画素回路31r、G画素回路31g、B画素回路31bの総称として用いる。
画素回路31は、センサ内蔵液晶パネル301上の列方向(縦方向)にm個、行方向(横方向)に3n個配置される。そして、R画素回路31r、G画素回路31g、およびB画素回路31bの組が、行方向(横方向)に連続して配置される。この組が1つの画素を形成する。
画素回路31の光透過率を設定するには、まず、画素回路31に含まれるTFT(Thin Film Transistor)33のゲート端子に接続される走査信号線Giにハイレベル電圧(TFT33をオン状態にする電圧)を印加する。その後、R画素回路31rのTFT33のソース端子に接続されているデータ信号線SRjに、所定の電圧を印加する。同様に、G画素回路31gおよびB画素回路31bについても、光透過率を設定する。そして、これらの光透過率を設定することにより、センサ内蔵液晶パネル301上に画像が表示される。
次に、光センサ回路32は、一画素毎に配置される。なお、R画素回路31r、G画素回路31g、およびB画素回路31bのそれぞれの近傍に1つずつ配置されてもよい。
光センサ回路32にて光の強度に応じた電圧を出力させるためには、まず、コンデンサ35の一方の電極に接続されているセンサ読み出し線RWiと、フォトダイオード6のアノード端子に接続されているセンサリセット線RSiとに所定の電圧を印加する。この状態において、フォトダイオード6に光が入射されると、入射した光量に応じた電流がフォトダイオード6に流れる。そして、当該電流に応じて、コンデンサ35の他方の電極とフォトダイオード6のカソード端子との接続点(以下、接続ノードV)の電圧が低下する。そして、センサプリアンプ37のドレイン端子に接続される電圧印加線SDjに電源電圧VDDを印加すると、接続ノードVの電圧は増幅され、センサプリアンプ37のソース端子からセンシングデータ出力線SPjに出力される。そして、当該出力された電圧に基づいて、光センサ回路32が受光した光量を算出することができる。
次に、センサ内蔵液晶パネル301の周辺回路である、液晶パネル駆動回路304、光センサ駆動回路305、およびセンサ出力アンプ44について説明する。
液晶パネル駆動回路304は、画素回路31を駆動するための回路であり、走査信号線駆動回路3041およびデータ信号線駆動回路3042を含んでいる。
走査信号線駆動回路3041は、液晶パネル制御部601から受信したタイミング制御信号TC1に基づいて、1ライン時間毎に、走査信号線G1〜Gmの中から1本の走査信号線を順次選択し、該選択した走査信号線にハイレベル電圧を印加するとともに、その他の走査信号線にローレベル電圧を印加する。
データ信号線駆動回路3042は、液晶パネル制御部601から受信した表示データD(DR、DG、およびDB)に基づいて、1ライン時間毎に、1行分の表示データに対応する所定の電圧を、データ信号線SR1〜SRn、SG1〜SGn、SB1〜SBnに印加する(線順次方式)。なお、データ信号線駆動回路3042は、点順次方式で駆動するものであってもよい。
光センサ駆動回路305は、光センサ回路32を駆動するための回路である。光センサ駆動回路305は、センサ制御部602から受信したタイミング制御信号TC2に基づいて、センサ読み出し信号線RW1〜RWmの中から、1ライン時間毎に1本ずつ選択したセンサ読み出し信号線に所定の読み出し用電圧を印加するとともに、その他のセンサ読み出し信号線には、所定の読み出し用電圧以外の電圧を印加する。また、同様に、タイミング制御信号TC2に基づいて、センサリセット信号線RS1〜RSmの中から、1ライン時間毎に1本ずつ選択したセンサリセット信号線に所定のリセット用電圧を印加するとともに、その他のセンサリセット信号線には、所定のリセット用電圧以外の電圧を印加する。
センシングデータ出力信号線SP1〜SPnはp個(pは1以上n以下の整数)のグループにまとめられ、各グループに属するセンシングデータ出力信号線は、時分割で順次オン状態になるスイッチ47を介して、センサ出力アンプ44に接続される。センサ出力アンプ44は、スイッチ47により接続されたセンシングデータ出力信号線のグループからの電圧を増幅し、センサ出力信号SS(SS1〜SSp)として、信号変換回路306へ出力する。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記実施形態では、サブ表示装置230として、光センサ内蔵のタッチパネルを利用しているが、表示出力を行う表示パネルのみでも、或いは、位置検出を行うタッチパッドのみでも、本発明を適用することができる。また、タッチパッドとして、抵抗膜方式、静電容量方式など、公知の位置検出方式を適用してもよい。
最後に、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230の各ブロック、特に、メイン側主制御部810、サブ側主制御部830、データ処理部730、表示/光センサ回路制御部630は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるメイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、メイン表示装置210およびセンサ付きサブ表示装置230を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、キーボードを備えた情報処理装置に適用でき、特に、ノート型PCなど、キーボードおよびタッチパッドを備えた情報処理装置に好適に適用できる。
本発明の一実施形態である2画面表示装置における枠体に関する構成を示す断面図である。 同図(a)は、2画面表示装置の具体例を示す模式図であり、同図(b)は、同図(a)に示した2画面表示装置の具体例において、メイン表示装置とセンサ付きサブ表示装置とを分離した状態を示す模式図である。 上記センサ付きサブ表示装置が備えるセンサ内蔵液晶パネルの断面を模式的に示す図である。 同図(a)は、反射像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図であり、同図(b)は、影像を検知することにより、ユーザがタッチした位置を検出する様子を示す模式図である。 上記メイン表示装置およびセンサ付きサブ表示装置の要部構成を示すブロック図である。 上記センサ付きサブ表示装置が備える表示/光センサ部、表示/光センサ回路制御部、およびデータ処理部のより詳細な構成を示すブロック図である。 上記センサ付きサブ表示装置が備える表示部および表示回路制御部の構成例を示すブロック図である。 サブ表示装置内コマンドのフレーム構造の一例を模式的に示す図である。 サブ表示装置内コマンドに含まれる各フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要を説明する図である。 装置間コマンドのフレーム構造の一例を示す模式図である。 スキャンコマンド、表示コマンド、および処理コマンドのそれぞれについて、各フィールドに指定可能な情報を示す説明図である。 スキャンコマンドの第1から第5フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要の説明図である。 表示コマンドの第1および第2フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要の説明図である。 処理コマンドの第1から第3フィールドに指定可能な値の一例、および、その概要の説明図である。 同図(a)は、対象物がセンサ内蔵液晶パネル上に載置されていないときに、センサ内蔵液晶パネル全体をスキャンした結果として得られる画像データの一例を示す図であり、同図(b)は、ユーザが指でセンサ内蔵液晶パネルをタッチしているときに、センサ内蔵液晶パネル全体をスキャンした結果として得られる画像データの一例を示す図である。 上記表示/光センサ部の要部、特に、センサ内蔵液晶パネルの構成および周辺回路の構成を示すブロック図である。 同図(a)・(b)は、2画面表示装置における保持機構の詳細を示す正面図である。 2画面表示装置の本体および蓋体を閉じるときに、蓋体と枠体とが衝突する様子を示す側面図である。 サブ表示装置を枠体に取り付ける方法を示す斜視図である。 同図(a)〜(c)は、サブ表示装置を枠体に取り付ける方法を示す断面図である。
符号の説明
200 2画面表示装置
210 メイン表示装置(入力装置)
230 センサ付きサブ表示装置(デバイス)
301 センサ内蔵液晶パネル(入力操作部)
920 キーボード
1000 本体
1001 蓋体
1010 枠体(取付部材)
1011 透明板
1020 チルト機構
1021 ヒンジ
1022 板バネ(付勢部材)
1023 保持機構
1024 電力供給端子
1030 突出板
1031 当接部
1032 当接子
1033 コイルバネ

Claims (9)

  1. ユーザからの情報を入力するための入力装置であって、
    入力操作部を備えるデバイスが着脱自在に取り付けられる取付部材が、本体の表面に設けられており、
    前記取付部材と前記本体とは、ヒンジ状に連結されており、
    前記取付部材を前記本体の表面に対して傾斜状態に保持するためのチルト機構を備えることを特徴とする入力装置。
  2. 前記取付部材は、前記本体に収容可能となっていることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  3. 前記チルト機構は、前記本体の表面と、前記取付部材に取り付けられた前記デバイスとのなす角度である傾斜角が所定の範囲内である場合、前記傾斜状態を保持可能であることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  4. 前記チルト機構は、前記傾斜角が前記所定の範囲内である場合、任意の前記傾斜角で前記傾斜状態を保持可能であることを特徴とする請求項3に記載の入力装置。
  5. 前記取付部材に取り付けられた前記デバイスを、前記傾斜角が増大する方向に付勢する付勢部材をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の入力装置。
  6. 前記付勢部材は、導体であり、かつ、前記デバイスの電力供給用端子に当接可能に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の入力装置。
  7. 前記デバイスは、表示パネルと、前記入力操作部としてのタッチパッドとを備えたタッチパネルであることを特徴とする請求項1に記載の入力装置。
  8. 前記タッチパッドは、前記表示パネルにおける複数の画素の一部または全部に内蔵された光センサであることを特徴とする請求項7に記載の入力装置。
  9. 前記取付部材には、前記表示パネルからの光を透過させるための透明板が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の入力装置。
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